JP3875168B2 - 対物レンズ駆動装置及び情報記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ビームが対物レンズを介して記録媒体に集光することによって、情報を光学的に記録、再生あるいは消去することができる情報記録再生装置用の対物レンズ駆動装置及び情報記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクを記録媒体として使用する情報記録再生装置に装備される光ピックアップでは、対物レンズから集光されたビームの微小スポットを、光ディスクの記録面に正確に走査させるように補正する対物レンズ駆動装置が設けられている
。この対物レンズ駆動装置は、対物レンズを保持しているレンズホルダーを、フォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能なように支持し、マグネットとコイルを使用した駆動機構を用い、該マグネットと該コイルの相互作用によって対物レンズが前記各方向へ駆動される構成である。
【0003】
対物レンズがフォーカス方向へ駆動されることによって、光ディスクの記録面にビームスポットの焦点を一致させるためのフォーカス補正が行われる。
【0004】
また、対物レンズがトラッキング方向へ駆動されることによって、光ディスクの記録面のトラックにビームスポットを追従させるためのトラッキング補正が行われる。
【0005】
最近では、記録の高密度化のために、開口率(NA)の高い対物レンズが使用されるようになってきている。NAの高い対物レンズを使用すると、ビームのスポット径を小さくすることが可能となり、高密度化が実現できる。
【0006】
しかしながら、光ディスクの記録面に対して対物レンズの光軸が傾いている場合、すなわち、対物レンズの光軸とディスク面の法線とが角度(チルト角)を持つ場合、集光された光束に光学的な収差が発生し、必要な記録再生特性が得られなくなる。この傾きによる信号の劣化は、NAが高くなるにつれて増大する。
【0007】
そこで、光ディスクの記録面と光軸を直交させるように対物レンズの傾きを補正するために、対物レンズを回転させるチルト補正機構を備えた対物レンズ駆動装置が提案されている。
【0008】
このような対物レンズ駆動装置としては、実開平5-67913号公報に開示されたもの(以下、第1の従来技術と称する)がある。
【0009】
この対物レンズ駆動装置の構成は、図7、図8に示すように、扁平型のフォーカスコイル114が対物レンズ111を保持したレンズホルダー112の両側面に片側2個ずつ並設され、さらに、扁平型のトラッキングコイル113が片側1個ずつ配設されている。各コイルはレンズホルダー112すなわち対物レンズ111がチルト駆動可能となるように配線されていて、レンズホルダー112はそれらのコイルに給電されるように6本の導電性の弾性支持部材115で支持されている。これら6本のうち、4本はフォーカスコイル114に、2本はトラッキングコイル113に給電するように接続されている。また、これらコイル113、114に対向するようにマグネット116を配設し、各コイル113、114に電流を供給することで、フレミングの左手の法則により、フォーカス方向、トラッキング方向に対物レンズ111を駆動する。さらに、フォーカスコイル114の電流の向き、及び大きさを適宜選択することにより、チルト補正駆動を行うことを可能としている。
【0010】
また、第2の従来技術として、特開2000-222755公報に開示されたもの(以下、第2の従来技術と称する)がある。
【0011】
この対物レンズ駆動装置は、図9に示すように、光ディスクに光を集光させる対物レンズ121と、この対物レンズ121を保持するレンズホルダー122と、対物レンズ121を搭載したレンズホルダー122をフォーカス方向に移動させるためにレンズホルダー122に接着して取付けられたフォーカスコイル123と、レンズホルダー122をトラッキング方向に移動させるためにレンズホルダー122に接着して取付けられたトラッキングコイル124と、フォーカスコイル123及びトラッキングコイル124に電流を給電する役割を担っているとともにレンズホルダー122を中立位置に支持している4本のワイヤ128と、フォーカスコイル123およびトラッキングコイル124に磁場を与えるマグネット126と、レンズホルダー122に接着により固定された2個のチルト用マグネット127と、これらチルト用マグネット127と対向する位置に配設されたチルト用コイル125とを備える構成である。
【0012】
対物レンズ121のフォーカス方向及びトラッキング方向への駆動動作については、4本のワイヤ128(前記弾性支持部材115に相当)でレンズホルダー122を中立位置に支持すると共に、このワイヤ128を介してフォーカスコイル123およびトラッキングコイル124に電流を流し、この電流の大きさおよび向きを変化させることにより対物レンズ121を搭載したレンズホルダー122がフォーカス方向、トラッキング方向に動作できるようになっている。
【0013】
具体的には、フォーカスコイル123に電流が流れることにより、マグネット126の磁界から、フレミングの左手の法則に従ったフォーカス方向の力がフォーカスコイル123に加わり、レンズホルダー122がフォーカス方向に動作する。また、トラッキングコイル124に電流が流れることにより、マグネット126の磁界から、フレミングの左手の法則に従ったトラッキング方向の力がトラッキングコイル124に加わり、レンズホルダー122がトラッキング方向に動作する。
【0014】
対物レンズ121のチルト補正駆動動作については、2個のチルト用コイル125に、トラッキング方向の互いに逆向きの電流を流すと、それぞれのチルト用コイル125の内部に存在する2個の鉄芯が互いに逆向きの磁極に磁化され、磁化された鉄芯とレンズホルダー122に取り付けられたチルト用マグネット127との磁気の吸引・反発により、個々のチルトコイル125に対し、フォーカス方向に互いに逆向きの力が作用することになる。これにより、チルトコイル125が設置されたレンズホルダー122の、フォーカス方向及びトラッキング方向に垂直な方向(以下、チルト回転軸方向)を回転軸とするチルト補正駆動が可能となる。
【0015】
【特許文献1】
実開平5−67913号公報(平成5年9月10日公開,第2頁,第図1(a),第図1(b))
【0016】
【特許文献2】
特開2000−222755号公報(平成12年8月11日公開,第6頁,第図1)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来技術においては、6本の導電性の弾性支持部材を備える構成となっている。このため、一般的な対物レンズ駆動装置である4本の弾性支持部材による支持構成と比較して、弾性支持部材の本数が多く、一次共振周波数が高くなり、感度が悪化するという問題がある。
【0018】
また、弾性支持部材の線幅もしくは線径の違いや、取り付け位置のずれ等によるバラツキ要素の増加のため、一次共振周波数をコントロールするのが難しくなり、安定した駆動を行うことができないという問題がある。
【0019】
さらに、組立時においても、弾性支持部材の固定による半田付け等の組立工程数・組立時間が増加する問題もある。
【0020】
第2の従来技術においては、弾性支持部材の本数が第1の従来技術の場合よりも少なくなっており、この結果、第1の従来技術が有する上記問題を抑制可能である。
【0021】
しかしながら、第2の従来技術では、フォーカスコイルとトラッキングコイル及びマグネットからなるフォーカス・トラッキング駆動用磁気回路と、チルトコイル及びチルト用マグネットからなるチルト駆動用磁気回路はそれぞれ独立した構成となっている。
【0022】
そのため、それぞれの磁気回路が単独でマグネットやヨークを備える必要がある。したがって、広い配置スペースが必要となり、対物レンズ駆動装置が大型化するという問題がある。
【0023】
また、部品点数が増えることで、位置調整作業が増加し、特性にバラツキが生じ易くなる。その上、組立工程数も多くなる。これらの結果としてコストアップを招来する。
【0024】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、装置の小型化と省電力化を実現する対物レンズ駆動装置、及び該対物レンズ駆動装置を搭載した情報記録再生装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る対物レンズ駆動装置は、上記課題を解決するために、フォーカス用マグネット及びトラッキング用マグネットを有し、対物レンズを保持するレンズホルダーが弾性支持部材により支持され、前記レンズホルダーにフォーカスコイル及びトラッキング用マグネットが設けられ、前記フォーカスコイルの複数個がトラッキング方向に並べて設けられている対物レンズ駆動装置において、前記フォーカスコイルの中空部に前記トラッキングコイルを巻回したヨークが挿入され、前記フォーカス用マグネットを含む第1の磁気回路と前記トラッキング用マグネットを含む第2の磁気回路とが前記ヨークを共有しているとともに、チルト補正駆動の際に、並列された前記フォーカスコイルにトラッキング方向に互いに異なる電流を供給する電流供給手段を備えたことを特徴としている。
【0026】
上記の構成によれば、対物レンズのフォーカス方向とトラッキング方向の駆動原理は以下のようになる。
【0027】
すなわち、フォーカスコイルに電流が流れることにより、フォーカス用マグネットが発生させる磁界から、フレミングの左手の法則に従ったフォーカス方向の力がフォーカスコイルに加わり、レンズホルダーがフォーカス方向に動作する。また、トラッキングコイルに電流が流れることによりトラッキング用マグネットが発生させる磁界から、フレミングの左手の法則に従ったトラッキング方向の力がトラッキングコイルに加わり、レンズホルダーがトラッキング方向に駆動する。
【0028】
また、チルト駆動原理は以下のようになる。
すなわち、並列されたフォーカスコイルにトラッキング方向に互いに異なる電流を流すと、各フォーカスコイルには、フォーカス用マグネットが発生させる磁界から、フレミングの左手の法則に従ったフォーカス方向に互いに異なる力が加わることになり、レンズホルダーが、チルト回転軸方向を回転軸とするチルト補正駆動をする。
【0029】
本発明においては、フォーカスコイルの中空部にトラッキングコイルを巻回したヨークが挿入され、フォーカス用マグネットを含む第1の磁気回路と前記トラッキング用マグネットを含む第2の磁気回路とがヨークを共有しているので、磁気回路全体として構成が簡素化されている。したがって、装置の省スペース化、軽量化、低消費電力化を実現でき、また、部品点数の削減、及びこれらに伴うコストの削減も可能となる。
【0030】
上記の対物レンズ駆動装置は、前記第1の磁気回路と前記第2の磁気回路をフォーカス方向かつトラッキング方向に直交する方向へ配列構成としてもよい。
【0031】
上記のように、磁気回路がフォーカス方向,かつトラッキング方向に直交する方向に配置されていることにより、トラッキング方向への装置サイズを抑制することができる。したがって、対物レンズ駆動装置がディスクの最内周位置に移動した際、光ディスクを回転させるスピンドルモータにより接近することができるため、ディスクの記録可能面積が拡大し、記録容量の増加につながる。
【0032】
上記の対物レンズ駆動装置は、前記フォーカスコイル及び前記トラッキングコイルを挟むように配置された前記フォーカス用マグネットと前記トラッキング用マグネットとの対向する面の磁極が異極である構成としてもよい。
【0033】
上記構成によれば、フォーカス駆動用磁気回路とトラッキング駆動用磁気回路の磁界方向が同一方向となるため、磁気効率の良好な構成となる。
【0034】
これにより、フォーカスコイル、及びトラッキングコイルに垂直に作用する磁束密度が大きくなり、発生推力が増加することで、感度向上による低消費電力化が可能となる。
【0035】
また、磁気効率が良好であることを考慮すると、フォーカス用マグネット、トラッキング用マグネットサイズを小さくしてもよく、レンズホルダーの重心から離れた位置に接合されたトラッキング用マグネットの重量が減少すれば、レンズホルダーの剛性が向上し、高帯域化が可能となる。
【0036】
さらに、筐体を含む装置の軽量化ができ、対物レンズ駆動装置を使用する場合の記録媒体に対する動作の高速化が可能となる。加えて、対物レンズ駆動装置自体のサイズを小さくすることもできる。
【0037】
上記の対物レンズ駆動装置は、トラッキング方向に並べて配置された前記フォーカスコイルの中空部に存在する各トラッキングコイルに各分割片が対応するように、前記トラッキング用マグネットがトラッキング方向に分割されている構成としてもよい。
【0038】
上記構成によれば、トラッキングコイルに対向していないトラッキング用マグネットの不要部分が削除され、トラッキング用マグネットの総重量が減少する。トラッキング用マグネットは、重心から離れた位置に接合されているため、トラッキング用マグネットを支持する筐体の剛性が向上し、高帯域化が可能となる。さらに、筐体の軽量化ができ、高速化が可能となる。また、対物レンズ駆動装置自体のサイズを小さくすることも可能である。
【0039】
また、本発明に係る対物レンズ駆動装置を搭載した情報記録再生装置は以下のような効果を有する。
【0040】
まず、本発明の対物レンズ駆動装置は、上記のように、小型化であるため、これを備える光ピックアップ装置の小型化が可能となる。特に、トラッキング方向における光ピックアップ装置の小型化が可能である。これにより、スピンドルモータの大型化、高トルク化が容易となり、装置の低消費電力化を実現できる。
【0041】
また、本発明の対物レンズ駆動装置は、複数個のコイルに供給する電流を調整することにより精密なチルト補正駆動を行うことが可能である。
【0042】
これにより、ピックアップ装置を乗せているレールの高さ及び角度をチルト補正のために調整したり、スピンドルモータのターンテーブルの傾きを調整する機構系や駆動系を持つ必要がなく、装置の薄型化、小型化、軽量化を実現できる。
【0043】
以上により、従来の対物レンズ駆動装置を搭載した場合に比較して、高性能、低消費電力化の可能な情報記録再生装置を提供することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明による対物レンズ駆動装置の実施の形態を図1から図5を用いて説明する。
【0045】
〔実施の形態1〕
まず、本発明の実施の一形態の対物レンズ駆動装置の構造および動作を、対物レンズ駆動装置の平面図(図1(a))及び側面図(図1(b))、トラッキングコイル5が巻回されたヨーク軸部7(ヨーク)の斜視図(図2)を参照して説明する。
【0046】
図1(a)に示すとおり、対物レンズ駆動装置では、ヨークを兼ねる筐体9に各部品が設けられている。レンズホルダー2は、一端部が上記筐体9に固定された4本の導電性弾性支持部材8にて移動可能に支持されている。レンズホルダー2の中央部には対物レンズ1が接合されている。
【0047】
レンズホルダー2には、フォーカス方向を巻回軸とし、トラッキング方向に並列するフォーカスコイル3が対物レンズを挟んで対向するように、対向する側面の一方と他方にそれぞれ2個ずつ接合されている。これら4個のフォーカスコイル3の内部の中空部には、ヨーク軸部7が設けられている。これらヨーク軸部7には、トラッキング方向を巻回軸としてそれぞれ各1個、計4個のトラッキングコイル5が設けられている。
【0048】
トラッキング方向に並列に配置されたフォーカスコイル3と対向する、ほぼコの字形をなす筐体9の立上がり部9aの内面には、それぞれフォーカス用コイル3と対向するようにフォーカス用マグネット4が接合されている。また、上記フォーカスコイル3内部の各組のトラッキングコイル5と対物レンズ1との間におけるレンズホルダー2の位置には、トラッキングコイル5と対向するようにトラッキング用マグネット6が接合されている。したがって、フォーカス用マグネット4とヨーク軸部7でフォーカス駆動用磁気回路(第1の磁気回路)が構成され、トラッキング用マグネット6とヨーク軸部7でトラッキング駆動用磁気回路(第2の磁気回路)が構成される。
【0049】
ここで、対物レンズ1を挟んで対向する位置にそれぞれ配置されたフォーカスコイル3同士の2組は直列に配線され,また全てのトラッキングコイル5も直列に配線されている。
【0050】
また、4本の導電性弾性支持部材8は、レンズホルダー2を移動可能に支持しつつ、直列に配線された2組のフォーカスコイル3に給電するためにも使用される。
【0051】
以上の構成における、対物レンズ駆動装置の動作は以下の通りである。
フォーカス駆動の際には、並列する2組のフォーカスコイル3に互いに同方向、同等の電流を供給すると、フォーカス用マグネット4の磁界作用により、フレミングの左手の法則に従ったフォーカス方向の力が2組のフォーカスコイル3に同方向、同等に加わる。
【0052】
これによって、レンズホルダー2は回転することなく、したがってフォーカス方向に対して傾かずにフォーカス方向に移動する。
【0053】
トラッキング駆動の際には、トラッキングコイル3に互いに同方向、同等の電流を供給すると、トラッキング用マグネット4の磁界作用により、フレミングの左手の法則に従ったトラッキング方向の力が個々のトラッキングコイル3に同方向、同等に加わる。
【0054】
これによって、レンズホルダー2は回転することなく、したがってトラッキング方向に対して傾かずにトラッキング方向に移動する。
【0055】
チルト補正駆動の際には、センサ等から得られた信号をもとに、並列する2組のフォーカスコイル3に互いに異なる電流を供給すると、フォーカス用マグネット4の磁界作用により、フレミングの左手の法則に従ったフォーカス方向の異なる力が2組のフォーカスコイル3に加わる。
【0056】
これによって、レンズホルダー2はフォーカス方向とトラッキング方向に直交する方向を軸として回転し、チルト補正が可能となる。
【0057】
上記のように、本実施の形態の対物レンズ駆動装置では、フォーカスコイル3、フォーカス用マグネット4がそれぞれチルトコイル、チルト用マグネットを兼ねているので、チルト駆動用磁気回路が不要となる。これにより、装置の小型化、軽量化、低消費電力化を実現でき、また、部品点数の削減、及びこれらに伴うコストの削減も可能である。
【0058】
また、弾性支持部材8の本数を4本にすることができ、6本の弾性支持部材で構成される第1の従来技術との比較において、一次共振周波数を低く設定して駆動感度を向上させることができ、また、弾性支持部材の線幅もしくは線径の違いや、取り付け位置のずれ等によるバラツキ要素が減少し、一次共振周波数をコントロールしやすく、安定した駆動を行うことができる。組立時においても、弾性支持部材の固定による半田付け等の組立工程数・組立時間を減少させることができる。
【0059】
ここで、第2の従来技術に本実施の形態の構成を応用し、レンズホルダー12の中央部に対物レンズ11を保持した構成(以下、比較用装置と称する)を図4に示す。
【0060】
この比較用装置では、対物レンズ11を挟んでフォーカス方向およびトラッキング方向と直交する方向に対向するレンズホルダー12の両側面に、それぞれフォーカスコイル13及びトラッキングコイル14が接合される。したがって、チルト用マグネット17の接合位置は、レンズホルダー12のトラッキング方向の両側面に限定される。さらに、弾性支持部材18等の関係により、チルト用マグネット17の接合位置、及びサイズに制限が加えられる。
【0061】
これに対し、本発明の構成においては、第1の磁気回路,及び第2の磁気回路を,フォーカス方向かつトラッキング方向に直交する方向に配置しているため,弾性支持部材8との干渉を考えずに接合位置、マグネットサイズを決定することができるため、設計の自由度が拡大する。
【0062】
この点につき、本発明装置と比較用装置を用いて、光ピックアップが光ディスクの最内周位置に移動した状態を、それぞれ図5(a)、図5(b)に示す。破線は、光ディスクの最内周半径位置である。
【0063】
この場合、スピンドルモータ中心Aと対物レンズ中心B間の距離を、本発明装置の場合はL1、比較用装置の場合はL2とすると、本発明装置では、トラッキング方向にサイズが大きくならないので、L1<L2となり、対物レンズ1がスピンドルモータ中心Aすなわち光ディスク中心により接近することが可能となる。
【0064】
これにより、光ディスクの記録可能面積が広がり、記録容量の増加につながる。さらに、対物レンズ駆動装置のトラッキング方向のサイズ縮小により、光ピックアップ自体もディスク半径方向に小型化が可能であり、それに伴いスピンドルモータの大型化、高トルク化が容易となる。そのため、対物レンズ駆動装置を備えた光ディスク装置全体の低消費電力化が可能となる。
【0065】
次に、フォーカス用マグネット4及びトラッキング用マグネット6の磁極の向きについて説明する。
【0066】
図3(a)は、フォーカス用マグネット及びトラッキング用マグネットの対向する面の磁極を同極にした磁束の流れを示した図であり、図3(b)は、フォーカス用マグネット及びトラッキング用マグネットの対向する面の磁極を異極にした磁束の流れを示した図である。
【0067】
この図に示す通り、レンズホルダー2に接合されたトラッキング用マグネット6と、フォーカスコイル3及びトラッキングコイル5を挟んで配置されたフォーカス用マグネット4のそれぞれ対向する面の磁極は、図3(a)のように同極とするよりも、図3(b)のように異極とするのが好ましい。これにより、フォーカス駆動用の磁気回路(第1の磁気回路)及びトラッキング駆動用の磁気回路(第2の磁気回路)の磁界方向が同一方向となり、磁気効率の良好な構成となる。
【0068】
これは、本発明の構成において、ヨーク軸部7を共有化するフォーカス用マグネット4とトラッキング用マグネット6とがヨーク軸部7を挟んで対向配置され、それぞれが磁界の影響を受ける構成となっているからである。
【0069】
この点、第2の従来技術においては、それぞれの磁気回路が独立していることから、マグネット126、127(図9)の磁極の方向を操作しても磁気効率が向上することはない。
【0070】
このように、対向する面の磁極を異極とすることで、フォーカスコイル3及びトラッキングコイル5に垂直に作用する磁束密度が大きくなり、発生推力が増加することにより、感度向上による低消費電力化が可能となる。
【0071】
また、磁気効率が良好であることを考慮すると、フォーカス用マグネット4、トラッキング用マグネット6のサイズを小さくすることも可能である。
【0072】
これにより、レンズホルダー2の重心から離れた位置に接合されたトラッキング用マグネット6の重量が減少するため、レンズホルダー2の剛性が向上し、高帯域化が可能となる。さらに、可動部分の軽量化、高速化が可能となり、また、対物レンズ駆動装置自体のサイズを小さくすることもできる。
【0073】
〔実施の形態2〕
実施の形態1では、対物レンズ1を挟んで片側1個のトラッキング用マグネット6を備えた構成であった。ここでは、図6に示すように、片側1個のトラッキング用マグネットを分割して片側2個の構成にした実施の形態について、以下説明する。
【0074】
実施の形態2の構成は、トラッキングコイル5に対向するように片側2個のトラッキング用マグネット6aをレンズホルダー2に接合したものである。
【0075】
上記のような構成の対物レンズ駆動装置においては、トラッキング用マグネットを片側1個とした場合と比較して、コイルに対向していない不要部分が削除され、マグネットの総重量が減少する。トラッキング用マグネット6aは、レンズホルダーの重心から離れた位置に接合されているため、可動部の剛性が向上し、高帯域化が可能となる。さらに、可動部の軽量化ができ、高速化が可能となる。また、対物レンズ駆動装置自体のサイズを小さくすることも可能である。
【0076】
以上の対物レンズ駆動装置は光ディスク装置等の情報記録再生装置に搭載される。情報記録再生装置に搭載された対物レンズ駆動装置においては、レンズホルダー上に並列されたフォーカス駆動用磁気回路がチルト駆動用磁気回路を兼用しているため、特に、トラッキング方向における光ピックアップ装置の小型化が可能である。
【0077】
これにより、スピンドルモータの大型化、高トルク化が容易となり、装置の低消費電力化を実現できる。
【0078】
また、情報記録再生装置に搭載された対物レンズ駆動装置において、複数個のコイルに供給する電流を調整することにより精密なチルト補正駆動を行うことが可能である。
【0079】
これにより、ピックアップ装置を乗せているレールの高さ及び角度をチルト補正のために調整したり、スピンドルモータのターンテーブルの傾きを調整する機構系や駆動系を持つ必要がなく、装置の薄型化、小型化、軽量化を実現できる。
【0080】
以上により、従来の対物レンズ駆動装置を搭載した場合に比較して、小型、低消費電力化の可能な情報記録再生装置を提供することができる。
【0081】
【発明の効果】
本発明の対物レンズ駆動装置は、以上のように、フォーカスコイルの中空部にトラッキングコイルを巻回したヨークが挿入され、上記フォーカス用マグネットを含む第1の磁気回路と上記トラッキング用マグネットを含む第2の磁気回路とが前記ヨークを共有しているとともに、チルト補正駆動の際に、並列された前記フォーカスコイルにトラッキング方向に互いに異なる電流を供給する電流供給手段を備えた構成である。
【0082】
この構成では第1の磁気回路と第2の磁気回路とがヨークを共有しているため、磁気回路全体としての構成が簡素化されている。したがって、装置の省スペース化、軽量化、低消費電力化を実現でき、また、部品点数の削減、及びこれらに伴うコストの削減も可能となる。
【0083】
また、上記の対物レンズ駆動装置では、前記第1の磁気回路と前記第2の磁気回路をフォーカス方向かつトラッキング方向に直交する方向へ配列する構成としてもよい。
【0084】
この構成によれば、磁気回路がフォーカス方向,かつトラッキング方向に直交する方向に配置されていることにより、トラッキング方向への装置サイズを抑制することができる。したがって、対物レンズ駆動装置がディスクの最内周位置に移動した際、光ディスクを回転させるスピンドルモータにより接近することができるため、ディスクの記録可能面積が拡大し、記録容量の増加につながる。
【0085】
また、上記の対物レンズ駆動装置では、前記フォーカスコイル及び前記トラッキングコイルを挟むように配置された前記フォーカス用マグネットと前記トラッキング用マグネットとの対向する面の磁極が異極である構成としてもよい。
【0086】
この構成によれば、フォーカス駆動用磁気回路とトラッキング駆動用磁気回路の磁界方向が同一方向となるため、磁気効率の良好な構成となる。これにより、フォーカスコイル、及びトラッキングコイルに垂直に作用する磁束密度が大きくなり、発生推力が増加することで、感度向上による低消費電力化が可能となる。また、磁気効率が良好であることを考慮すると、フォーカス用マグネット、トラッキング用マグネットサイズを小さくしてもよく、レンズホルダーの重心から離れた位置に接合されたトラッキング用マグネットの重量が減少すれば、レンズホルダーの剛性が向上し、高帯域化が可能となる。さらに、筐体を含む装置の軽量化ができ、対物レンズ駆動装置を使用する場合の記録媒体に対する動作の高速化が可能となる。加えて、対物レンズ駆動装置自体のサイズを小さくすることもできる。
【0087】
また、上記の対物レンズ駆動装置では、トラッキング方向に並べて配置された前記フォーカスコイルの中空部に存在する各トラッキングコイルに各分割片が対応するように、前記トラッキング用マグネットがトラッキング方向に分割されている構成としてもよい。
【0088】
この構成によれば、トラッキングコイルに対向していないトラッキング用マグネットの不要部分が削除され、トラッキング用マグネットの総重量が減少する。トラッキング用マグネットは、重心から離れた位置に接合されているため、トラッキング用マグネットを支持する筐体の剛性が向上し、高帯域化が可能となる。さらに、筐体の軽量化ができ、高速化が可能となる。また、対物レンズ駆動装置自体のサイズを小さくすることも可能である。
【0089】
また、上記対物レンズ駆動装置を搭載した情報記録再生装置は以下のような効果を有する。
【0090】
まず、本発明の対物レンズ駆動装置は、上記のように、小型化であるため、これを備える光ピックアップ装置の小型化が可能となる。特に、トラッキング方向における光ピックアップ装置の小型化が可能である。これにより、スピンドルモータの大型化、高トルク化が容易となり、装置の低消費電力化を実現できる。また、本発明の対物レンズ駆動装置は、複数個のコイルに供給する電流を調整することにより精密なチルト補正駆動を行うことが可能である。これにより、ピックアップ装置を乗せているレールの高さ及び角度をチルト補正のために調整したり、スピンドルモータのターンテーブルの傾きを調整する機構系や駆動系を持つ必要がなく、装置の薄型化、小型化、軽量化を実現できる。以上により、従来の対物レンズ駆動装置を搭載した場合に比較して、高性能、低消費電力化の可能な情報記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は、本発明の実施の一形態における対物レンズ駆動装置を示す平面図、図1(b)同装置の側面図である。
【図2】 図1(a)(b)に示した、トラッキングコイルが巻回されたヨーク軸部の斜視図である。
【図3】 図3(a)は、図1(b)に示した対物レンズ駆動装置において、マグネットの対向する面の磁極を同極にした場合の磁束の流れを示す説明図、図3(b)は、同マグネットの対向する面の磁極を異極にした場合の磁束の流れを示す説明図である。
【図4】 図9に示す第2の従来技術の構成に図1に示した対物レンズ駆動装置の構成を応用した比較用装置を示す平面図である。
【図5】 図5(a)は、図1(a)に示した対物レンズ駆動装置が光ディスク最内周位置に移動した状態を示す平面図、図5(b)は図4に示した比較用装置が光ディスク最内周位置に移動した状態を示す平面図である。
【図6】 本発明の実施の他の形態における対物レンズ駆動装置を示す平面図である。
【図7】 第1の従来技術における対物レンズ駆動装置を示す平面図である。
【図8】 図7に示した対物レンズ駆動装置の側面図である。
【図9】 第2の従来技術における対物レンズ駆動装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ
2 レンズホルダー
3 フォーカスコイル
4 フォーカス用マグネット
5 トラッキングコイル
6 トラッキング用マグネット
7 ヨーク軸部(ヨーク)
8 導電性弾性支持部材
9 筐体
Claims (5)
- フォーカス用マグネット及びトラッキング用マグネットを有し、対物レンズを保持するレンズホルダーが弾性支持部材により支持され、前記レンズホルダーにフォーカスコイル及び前記トラッキング用マグネットが設けられ、前記フォーカスコイルの複数個がトラッキング方向に並べて設けられている対物レンズ駆動装置において、前記フォーカスコイルの中空部に前記トラッキングコイルを巻回したヨークが挿入され、前記フォーカス用マグネットを含む第1の磁気回路と前記トラッキング用マグネットを含む第2の磁気回路とが前記ヨークを共有しているとともに、
チルト補正駆動の際に、並列された前記フォーカスコイルにトラッキング方向に互いに異なる電流を供給する電流供給手段を備えたことを特徴とする対物レンズ駆動装置。 - 前記第1の磁気回路と前記第2の磁気回路をフォーカス方向かつトラッキング方向に直交する方向へ配列することを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
- 前記フォーカスコイル及び前記トラッキングコイルを挟むように配置された前記フォーカス用マグネットと前記トラッキング用マグネットとの対向する面の磁極が異極性であることを特徴とする請求項1または2に記載の対物レンズ駆動装置。
- トラッキング方向に並べて配置された前記フォーカスコイルの中空部に存在する各トラッキングコイルに各分割片が対応するように、前記トラッキング用マグネットがトラッキング方向に分割されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の対物レンズ駆動装置。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の対物レンズ駆動装置を搭載した情報記録再生装置。
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