JP3874309B2 - Self-actuated output controller for fast reactor - Google Patents
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- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炉心の出力規模に関係なく全ての液体金属冷却高速炉に利用でき、炉心の温度変化を感知して作動する高速炉用自己作動型出力制御装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、長期間にわたって高い信頼性を発揮し、砂漠、離島、発展途上国等の保守が困難な環境に設置される高速炉に適した高速炉用自己作動型出力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、炉心の温度上昇を感知して作動する自己作動型出力制御装置として、例えばガス膨張モジュールが知られている。このガス膨張モジュールは、炉心内に下端を開放した管を挿入し、その管内の上部にガス領域を下部に冷却材(例えば液体ナトリウム冷却炉ではナトリウム)領域をそれぞれ設ける構造で、炉心の温度上昇の際に管内のガスが膨張することを利用して炉出力を制御するものである。
【0003】
また、改良型の自己作動型出力制御装置として、特開平5−180972号公報に記載されているリチウム膨張モジュールがある。このリチウム膨張モジュールは、液体ポイズン(リチウム6)及び不活性ガスを密封した封入管を炉内に設置し、炉内温度の上昇に伴い液体ポイズンを膨張させて炉心領域まで移動させ、中性子の吸収量を増加させて炉出力を制御するものである。封入管内の液体ポイズンは、不活性ガスとの境界に作用する表面張力を利用して当該不活性ガスの上方に封じ込められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のガス膨張モジュールでは、炉心内の局所ボイド係数が負の領域にしか設置できないため、設置できる領域が限定されて効果的に出力制御を行い難いという問題があった。即ち、一般的な高速炉では、炉心周縁の僅かな部分を除いてボイド係数が正になるので、ガス膨張モジュールの設置場所が限定されてしまう。この場合、炉心周縁の領域であればボイド係数は負であり、したがって、ガス膨張モジュールを設置することは可能であるが、この領域はもともと温度上昇が小さく、しかもインポータンスが低いため、多数のガス膨張モジュールを設置しない限り出力制御が難しかった。また、ガス膨張モジュールでは、高速炉の運転にともない冷却材に混入する気泡が管内に蓄積して炉心の反応度に影響を及ぼすため、これを防ぐ対策が必要であった。さらに、モジュールの管の下端が炉心内に開放されているため、一次主循環ポンプの脈動によって管内のナトリウム液面が振動し、炉心の出力変動を引き起こす虞があった。
【0005】
また、改良型の自己作動型出力制御装置では、表面張力を利用して液体ポイズンを封入管の上部に保持することから封入管の内径をあまり大きくすることができないので、炉心内に導入する液体ポイズンの量が少なく反応度価値を大きくすることができなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、▲1▼炉心の出力規模に影響されず、且つ炉心の殆どの領域に設置でき、▲2▼保守が不要で、長期にわたって高い信頼性を発揮し、▲3▼一次主循環ポンプの脈動による炉心の出力変動の問題がなく、▲4▼反応度価値を自由に設定できる高速炉用自己作動型出力制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
かかる目的を達成するため、本発明は、炉心の温度変化を感知して作動する高速炉用自己作動型出力制御装置において、不活性ガスが充填され底部で連通する封入管と内管との二重管を炉心内に挿入すると共に、内管の上端を炉心の外に配置され液体ポイズンを貯留するリザーバの上部に接続し、液体ポイズンが膨張していない状態では不活性ガスがリザーバ内に流入して液体ポイズンをリザーバ内に戻しており、炉内温度の上昇により膨張したリザーバ内の液体ポイズンが内管を通って封入管内に移動するようにしている。
【0008】
したがって、炉心出口温度が上昇すると、リザーバ内の液体ポイズンは膨張し、内管を通って封入管内の底の部分に移動する。液体ポイズンは非圧縮性であり、封入管内の不活性ガスの圧力にかかわらず封入管内の封入ガス領域に移動する。
【0009】
高速炉の通常運転時には、液体ポイズンは若干膨張して封入管の底に溜まる。この場合の封入管内の液体ポイズンの液面は、炉心燃料領域の下部のレベルにバランスしている。一方、炉心出口の温度が異常に上昇した場合、液体ポイズンはさらに膨張して封入管内への移動量が増加し、その液面は炉心燃料領域の上部のレベルに達する。これにより、中性子の吸収量が増加して反応度が低下する。
【0010】
そして、反応度の低下により炉心出口の温度が下がると、膨張率が減少した液体ポイズンがリザーバ内に戻り、封入管内の液体ポイズンの液面が炉心燃料領域の下部のレベルにまで下がる。したがって、中性子の吸収量が減少して反応度が上昇する。
【0011】
このような作用が繰り返され、所定の反応度価値の範囲内で炉心の温度変動が一定範囲内に自動的に制御される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明を適用した高速炉用自己作動型出力制御装置の実施の一形態を示し、例えばリチウム膨張モジュールとして実施する場合の一形態である。
【0014】
リチウム膨張モジュール1は、図示しない炉心内に挿入される二重管2と、該二重管2の上端に接続されたリザーバ3より構成されている。二重管2は、底部で連通する封入管4と内管5とから構成され、上端近傍が逆U字形に成形されて下向きに折り曲げられリザーバ3に連結されている。内管5の下端5aは、封入管4の底の近傍で開口している。また、内管5の上端5bはリザーバ3に連通され、封入管5の上端はリザーバ3で密閉されている。そして、二重管2内には不活性ガスが封入され、リザーバ3内には液体ポイズン6が貯留されている。
【0015】
液体ポイズン6としては、例えばリチウム6(以下 6Liと記す)を用いる。
【0016】
6Liは 7Li中の天然存在比が7.42%で、実際はこれを濃縮したものを用いる。 6Liの濃縮度を高めるほど反応度価値を高くできるが、コスト高となるのでこの点を考慮して濃縮度を決定するのが望ましい。また、二重管2内に封入されている封入ガス7は、例えばアルゴン、ヘリウム等の不活性ガスである。封入ガス7は、室温にて二重管2内に充填される。なお、封入ガス7は、ボイドに相当する。
【0017】
封入管4及び内管5は、 6Li及び高速炉の冷却材と共存性があり、且つ設置する炉心部分の最高温度に耐えられる必要がある。具体的には、ナトリウム冷却炉であって冷却材局所最高温度が600℃程度のものには、例えばステンレス鋼の使用が適している。また、リチウム冷却炉であって冷却材局所最高温度が1200℃程度のものには、例えばモリブデン・レニウム(Mo−Re)系合金、ニオブ・ジルコニウム(Nb−Zr)系合金等の使用が適している。
【0018】
一般に高速炉においては、炉心を平面的にみた場合、局所ボイド係数は周縁の僅かな部分を除いた殆どの部分で正を示す。このリチウム膨張モジュール1は、局所ボイド係数が正の位置に設置される。したがって、リチウム膨張モジュール1は、封入ガス7がボイドに相当するので、炉心を平面的にみた場合、当該炉心の殆どの位置に設置可能である。しかしながら、炉心の中心に近い位置ほど反応度価値を高くできるので、炉心の中心近傍に設置することが望ましい。また、炉心を側方からみた場合、二重管2のほぼ下半部が炉心領域に位置するように設置する。より好ましくは、図示の如く、封入管4及び内管5の底部付近が炉心の外に配置され、封入管4側へ流入して底部に貯まった液体ポイズン6が通常運転中には炉心領域に侵入しないように設けられる。リザーバ3は、炉心を下方から上方に向けて流れる冷却材の炉心出口付近に配置される。
【0019】
次に、リチウム膨張モジュール1の作動について説明する。
【0020】
高速炉が停止している場合、即ち、液体ポイズン6が膨張していない状態では、図2に示すように、封入管4内の封入ガス7が液体ポイズン6をリザーバ3内に戻している。そして、高速炉の運転が開始され、炉心において核連鎖反応が継続されると、リザーバ3内の液体ポイズン6はある程度熱せられて膨張し、封入ガス7を圧縮しながら二重管2内に移動する。即ち、膨張した液体ポイズン6は、内管5を通過して封入管4の底に溜まる。封入管4内の液体ポイズン6の液面の高さは、液体ポイズン6と封入ガス7の各圧力のバランスで決定されるが、高速炉が通常運転されている場合には、図1に示すように、炉心領域の下端付近でバランスする。したがって、この状態では、封入管4内の炉心領域はボイドに相当する封入ガス7で満たされる。
【0021】
この状態より、反応度が過大になって炉心温度が上昇し、冷却材の炉心出口付近における温度が定格値よりも高くなると、リザーバ3内の液体ポイズン6がさらに膨張し、より多くの液体ポイズン6が封入管4内に流入してその液面が上昇する。したがって、図3に示すように、封入管4内の炉心領域に対応する部分がボイドに相当する封入ガス7に代わって液体ポイズン6で満たされ、核分裂反応に使用される中性子を吸収して反応度を低下させる。
【0022】
そして、反応度の低下により炉心の温度が下がると、液体ポイズン6の膨張率が減少し、この液体ポイズン6は封入ガス7の圧力でリザーバ3内に戻される。したがって、封入管4内の液体ポイズン6の液面が下降して液体ポイズン6に吸収される中性子の量が減少すると共に、ボイドに相当する封入ガス7の領域が広がり、反応度が上昇する。
【0023】
このように、液体ポイズン6は熱膨張を繰り返して核反応に使用される中性子の吸収量を増減させて、反応度を値1に収束させる。
【0024】
以上のように構成されるリチウム膨張モジュール1は、例えば図4に示すようにして製作される。
【0025】
先ず、封入管4、内管5及びリザーバ3を溶接により組み付けた後、これを不活性ガス雰囲気のグローブボックス(図示せず)内で250℃以上に加熱し、リザーバ3に設けられている液体ポイズン注入口3aより 6Liを注入する。液体ポイズン6は、リザーバ3の上端レベルまで注入される。
【0026】
次に、これを 6Liの融点(181℃)以下に冷却する。そして、 6Liが凝固した後、液体ポイズン注入口3aを誘導加熱により溶解して閉塞する。この後、封入管4の不活性ガス注入口4aより二重管2の内部を真空引きすると共に、当該二重管2内にアルゴンガス等の不活性ガス、即ち封入ガス7を充填した後、不活性ガス注入口4aを誘導加熱により溶解して閉塞する。
【0027】
このようにして製作されたリチウム膨張モジュール1を炉心に設置する場合、常温では封入された 6Li(液体ポイズン6)が凝固しているため、リチウム膨張モジュール1の取扱いが容易である。そして、リチウム膨張モジュール1を炉心に設置すると、凝固していた 6Liが冷却材の熱で溶かされる。例えば、液体ナトリウム冷却炉では、燃料交換中の液体ナトリウム(冷却材)の温度は200℃程度であり、リチウム膨張モジュール1を炉心に設置することで封入管4内の 6Liは直ちに溶解する。
【0028】
また、リチウム膨張モジュール1は可動機器を有していないため、長期にわたって高い信頼性を発揮し保守が不要である。一方、高速炉の燃料交換の際に、必要に応じてリチウム膨張モジュール1を交換することは容易である。
【0029】
なお、リチウム膨張モジュール1の性能を、従来のガス膨張モジュールの性能と比較した結果を表1に示す。表中、評価符号○は優れている、△は劣っている、を意味する。
【0030】
【表1】
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の説明では、液体ポイズン6として 6Liを使用した場合について説明したが、液体ポイズン6としてはこれに限るものではない。例えば、ホウ素等を使用しても良い。
【0031】
【実施例】
次に、本発明に係るリチウム膨張モジュール1をダクトレス集合体より構成される金属燃料用の超小型炉心に採用した実施例を説明する。
【0032】
このリチウム膨張モジュール1の場合、封入管4の内径を12mmφ、内管5の外径を2mmφ、リザーバ3の内径を110mmφ、リザーバ3の長さを1.5mとする。このリチウム膨張モジュール1では、炉心出口温度が50℃上昇した場合、封入管4内の液体ポイズン6の自由液面の移動量は約1mとなり、炉心領域の高さに匹敵する。封入ガス7の圧力は、室温にて大気圧程度で良い。なお、運転温度条件における封入管4の内圧は3kg/mm2 Gとなる。封入管4の肉厚を1mmにすることで、上記内圧に十分に耐えることができる。
【0033】
このリチウム膨張モジュール1を炉心の中心に1本設置すれば、炉心の寸法や 6Liの濃縮度によって多少異なるが、通常数10¢程度以上の反応度価値を持つことが可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の高速炉用自己作動型出力制御装置は、不活性ガスが充填され底部で連通する封入管と内管との二重管を炉心内に挿入すると共に、内管の上端を炉心の外に配置され液体ポイズンを貯留するリザーバの上部に接続し、液体ポイズンが膨張していない状態では不活性ガスがリザーバ内に流入して液体ポイズンをリザーバ内に戻しており、炉内温度の上昇により膨張したリザーバ内の液体ポイズンが内管を通って封入管内に移動するようにしているので、炉内温度の変化を利用して反応度を制御することができる。また、一般的に高速炉は、出力規模の大小とは無関係に、炉心の殆どの領域が局所ボイド係数が正を示す領域である。局所ボイド係数が正の領域では、6Liが炉心領域に挿入されると炉心の反応度が減少する。即ち、本装置は、局所ボイド係数が正の領域にて有効となるものであり、高速炉用自己作動型出力制御装置を炉心の出力規模に影響されずに、且つ炉心の殆どの領域に設置することが可能になる。また、本装置は、可動機器を有していないために、長期にわたって高い信頼性を発揮し保守が不要になる。また、液体ポイズンは二重管及びリザーバ内に封入されているので、燃料交換の際に容易に交換することができる。さらに、二重管の太さを自由に設定できるので、反応度価値の設定の自由度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高速炉用自己作動型出力制御装置の実施の一形態を示し、高速炉の通常運転時における状態を示す概念図である。
【図2】図1の高速炉用自己作動型出力制御装置の高速炉停止中における状態を示す概念図である。
【図3】図1の高速炉用自己作動型出力制御装置の高速炉の炉心出口温度が定格値よりも上昇した場合の状態を示す概念図である。
【図4】図1の高速炉用自己作動型出力制御装置の製作方法を示す概念図である。
【符号の説明】
1 リチウム膨張モジュール(高速炉用自己作動型出力制御装置)
2 二重管
3 リザーバ
4 封入管
5 内管
6 液体ポイズン
7 封入ガス[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fast-acting power control apparatus for a fast reactor that can be used for all liquid metal-cooled fast reactors regardless of the power scale of the core and operates by sensing temperature changes in the core. More specifically, the present invention demonstrates high reliability over a long period of time, and is a self-actuating power control for fast reactors suitable for fast reactors installed in deserts, remote islands, developing countries and other environments where maintenance is difficult. It relates to the device.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, for example, a gas expansion module is known as a self-actuating output control device that operates by sensing a temperature rise in a core. This gas expansion module has a structure in which a tube with an open lower end is inserted into the core, a gas region is provided in the upper part of the tube, and a coolant (for example, sodium in a liquid sodium cooling furnace) region is provided in the lower part. In this case, the furnace output is controlled by utilizing the expansion of the gas in the pipe.
[0003]
Further, as an improved self-actuated output control device, there is a lithium expansion module described in JP-A-5-180972. In this lithium expansion module, a sealed tube sealed with liquid poison (lithium 6) and inert gas is installed in the furnace, and the liquid poison is expanded and moved to the core region as the furnace temperature rises, absorbing neutrons. The furnace power is controlled by increasing the amount. The liquid poison in the sealed tube is confined above the inert gas by utilizing the surface tension acting on the boundary with the inert gas.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the gas expansion module described above has a problem that since the local void coefficient in the core can be installed only in a negative region, the region in which the gas expansion module can be installed is limited and it is difficult to control the output effectively. That is, in a general fast reactor, the void coefficient becomes positive except for a small portion of the core periphery, so the installation location of the gas expansion module is limited. In this case, the void coefficient is negative in the region around the core, and therefore it is possible to install a gas expansion module. However, since this region originally has a small temperature rise and low importance, a large number of gas Output control was difficult unless an expansion module was installed. Further, in the gas expansion module, since the bubbles mixed in the coolant accumulate in the tube and affect the reactivity of the core due to the operation of the fast reactor, it is necessary to take measures to prevent this. Furthermore, since the lower end of the tube of the module is opened in the core, the sodium liquid level in the tube vibrates due to the pulsation of the primary main circulation pump, which may cause fluctuations in the output of the core.
[0005]
Further, in the improved self-actuated output control device, since the liquid poison is held on the upper portion of the enclosing tube by utilizing surface tension, the inner diameter of the enclosing tube cannot be increased so much. The amount of poison was so small that the reactivity value could not be increased.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention (1) is not affected by the power scale of the core and can be installed in almost all areas of the core, (2) maintenance is not required, and high reliability is provided over a long period of time. (3) primary main circulation pump It is an object of the present invention to provide a self-actuating power control apparatus for fast reactors that can set the reactivity value freely without the problem of core power fluctuation due to the pulsation of the reactor.
[0007]
In order to achieve such an object, the present invention relates to a self-actuated power control apparatus for a fast reactor that operates by sensing a temperature change of the core, and includes an enclosed tube and an inner tube that are filled with an inert gas and communicate with each other at the bottom. Insert the heavy pipe into the core and connect the upper end of the inner pipe to the upper part of the reservoir that is placed outside the core and stores the liquid poison . When the liquid poison is not expanded, the inert gas flows into the reservoir. Then, the liquid poison is returned into the reservoir, and the liquid poison in the reservoir expanded by the rise in the furnace temperature moves through the inner tube into the enclosure tube.
[0008]
Therefore, when the core outlet temperature rises, the liquid poison in the reservoir expands and moves through the inner tube to the bottom portion in the enclosed tube. The liquid poison is incompressible and moves to the sealed gas region in the sealed tube regardless of the pressure of the inert gas in the sealed tube.
[0009]
During normal operation of the fast reactor, the liquid poison expands slightly and collects at the bottom of the enclosed tube. In this case, the liquid level of the liquid poison in the sealed tube is balanced at a level below the core fuel region. On the other hand, when the temperature at the core outlet rises abnormally, the liquid poison further expands and the amount of movement into the enclosure tube increases, and the liquid level reaches the upper level of the core fuel region. Thereby, the amount of neutron absorption increases and the reactivity decreases.
[0010]
Then, when the temperature at the core outlet is lowered due to the decrease in reactivity, the liquid poison whose expansion rate is reduced returns to the reservoir, and the liquid level of the liquid poison in the sealed tube is lowered to a level below the core fuel region. Therefore, the amount of neutron absorption decreases and the reactivity increases.
[0011]
Such an operation is repeated, and the temperature fluctuation of the core is automatically controlled within a predetermined range within a predetermined reactivity value range.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the configuration of the present invention will be described in detail based on the best mode shown in the drawings.
[0013]
FIG. 1 shows one embodiment of a self-actuating power control apparatus for a fast reactor to which the present invention is applied. For example, the embodiment is implemented as a lithium expansion module.
[0014]
The
[0015]
For example, lithium 6 (hereinafter referred to as 6 Li) is used as the liquid poison 6.
[0016]
6 Li has a natural abundance ratio in 7 Li of 7.42%. In fact, a concentrated product is used. As the enrichment of 6 Li is increased, the reactivity value can be increased. However, since the cost increases, it is desirable to determine the enrichment in consideration of this point. The sealed
[0017]
The enclosing tube 4 and the inner tube 5 must be compatible with 6 Li and the coolant of the fast reactor, and must be able to withstand the maximum temperature of the core portion to be installed. Specifically, for example, stainless steel is suitable for a sodium cooling furnace having a local maximum coolant temperature of about 600 ° C. Further, for a lithium cooling furnace having a local maximum coolant temperature of about 1200 ° C., for example, molybdenum / rhenium (Mo—Re) alloy, niobium / zirconium (Nb—Zr) alloy or the like is suitable. Yes.
[0018]
In general, in a fast reactor, when the core is viewed in plan, the local void coefficient is positive in most parts except for a small part of the periphery. The
[0019]
Next, the operation of the
[0020]
When the fast reactor is stopped, that is, when the liquid poison 6 is not expanded, the sealed
[0021]
From this state, when the reactivity becomes excessive and the core temperature rises and the temperature near the core outlet of the coolant becomes higher than the rated value, the liquid poison 6 in the reservoir 3 further expands, and more liquid poisons are generated. 6 flows into the enclosure tube 4 and the liquid level rises. Therefore, as shown in FIG. 3, the portion corresponding to the core region in the enclosed tube 4 is filled with the liquid poison 6 in place of the
[0022]
When the temperature of the core decreases due to a decrease in reactivity, the expansion rate of the liquid poison 6 decreases, and the liquid poison 6 is returned into the reservoir 3 by the pressure of the sealed
[0023]
Thus, the liquid poison 6 repeats thermal expansion to increase or decrease the amount of absorption of neutrons used in the nuclear reaction, and converges the reactivity to the
[0024]
The
[0025]
First, the sealed tube 4, the inner tube 5 and the reservoir 3 are assembled by welding, and then heated to 250 ° C. or higher in a glove box (not shown) in an inert gas atmosphere, and a liquid provided in the reservoir 3. 6 Li is injected from the
[0026]
Next, it is cooled below the melting point (181 ° C.) of 6 Li. Then, after 6 Li is solidified, the
[0027]
When the
[0028]
Moreover, since the
[0029]
Table 1 shows the result of comparing the performance of the
[0030]
[Table 1]
The above-described embodiment is an example of a preferred embodiment of the present invention, but is not limited thereto, and various modifications can be made without departing from the scope of the present invention. For example, in the above description, the case where 6 Li is used as the liquid poison 6 has been described, but the liquid poison 6 is not limited thereto. For example, boron or the like may be used.
[0031]
【Example】
Next, the Example which employ | adopted the
[0032]
In the case of this
[0033]
If one
[0034]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, the self-actuated output control device for fast reactors of the present invention inserts a double tube of an enclosed tube and an inner tube filled with an inert gas and communicating at the bottom portion into the core. The upper end of the inner pipe is connected to the upper part of the reservoir that stores the liquid poison and is placed outside the core. When the liquid poison is not expanded, the inert gas flows into the reservoir and returns the liquid poison to the reservoir. Since the liquid poison in the reservoir that has expanded due to the rise in the furnace temperature moves through the inner tube into the enclosed tube, the reactivity can be controlled by utilizing the change in the furnace temperature. . In general, the fast reactor is a region where the local void coefficient is positive in most regions of the core regardless of the power scale. In the region where the local void coefficient is positive, the reactivity of the core decreases when 6 Li is inserted into the core region. In other words, this device is effective in the region where the local void coefficient is positive, and the self-actuated power control device for fast reactors is installed in most regions of the core without being affected by the power scale of the core. It becomes possible to do. Moreover, since this apparatus does not have a movable apparatus, it exhibits high reliability over a long period of time and does not require maintenance. Further, since the liquid poison is enclosed in the double pipe and the reservoir, it can be easily replaced when the fuel is changed. Furthermore, since the thickness of the double tube can be set freely, the degree of freedom in setting the reactivity value is also improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing an embodiment of a self-actuating output control device for a fast reactor according to the present invention, and showing a state during normal operation of the fast reactor.
FIG. 2 is a conceptual diagram showing a state of the fast reactor self-actuated output control device for fast reactor in FIG. 1 when the fast reactor is stopped.
FIG. 3 is a conceptual diagram showing a state where the core outlet temperature of the fast reactor of the self-actuated output control device for fast reactor of FIG. 1 has risen above the rated value.
4 is a conceptual diagram showing a manufacturing method of the self-actuating output control device for the fast reactor of FIG. 1. FIG.
[Explanation of symbols]
1 Lithium expansion module (Self-actuated output controller for fast reactor)
2 Double tube 3 Reservoir 4 Enclosed tube 5 Inner tube 6
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