JP3870050B2 - Magenta toner and image forming method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット法等を利用した記録方法に用いられる乾式トナー、および外トナーを用いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
詳しくは、複写機、プリンター、ファクシミリ、プロッターなどに利用し得るフルカラー画像記録装置に用いられるマゼンタ色のトナー像の形成に供されるマゼンタトナー、及び該マゼンタトナーを用いた画像形成方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては米国特許第2,297,691号明細書、特公昭42−23910号公報、及び特公昭43−24748号公報に記載されている如く多数の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて直接的、或いは間接的手段を用い、紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、加熱、加圧、加熱加圧、或いは溶剤蒸気により定着し、定着画像を得るものである。又、トナー画像を転写する工程を有する場合には、通常、感光体上の転写残余のトナーを除去するための工程が設けられ、上述の工程が繰り返される。
【0004】
特にフルカラーの画像形成においては、一般的に静電潜像をマゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー及びブラックトナーを使用して現像し、各色のトナー像を重ね合わせることにより多色画像の再現を行っている。
【0005】
近年、上記の如き電子写真法を用いた画像形成装置の利用分野は、単にオリジナル原稿を複写するための複写機というだけでなく、コンピューターの出力としてのプリンター、或いは個人向けのパーソナルコピー、更には普通紙ファックス等へと急激に発展を遂げつつあり、多種多様な要求が高まっている。又、複写機についても、デジタル化による高機能化が進んでいる。特に画像形成装置部分の小型化、高速化、及びカラー化は著しく、更には高信頼性や高解像度に対しても強く要求されつつある。例えば、当初、200〜300dpi(dot per inch)であった解像度は400〜1200dpi、更には2400dpiとなりつつある。
【0006】
上記の如き要求に対し、画像形成装置は種々の点で機能性の高い部材を用いることで、より簡素な構成要素で設計されるようになってきている。その結果、トナーに要求される機能性も一層高度なものとなり、トナーの性能向上が達成出来なければ、より優れた画像形成装置が成り立たなくなってきているのが実状である。
【0007】
例えば、近年、静電潜像担持体、又は中間転写体上のトナー像を転写材上に静電転写させる為の転写装置には、画像形成装置の小型化やオゾンの発生防止等の観点より、外部より電圧を印加したローラ状の転写部材を該転写材を介して静電潜像担持体、又は中間転写体に当接する、所謂当接転写手段を行う為の当接転写装置が用いられる場合が増えている。
【0008】
このような当接転写装置に対しては、トナーの粒子形状を球形化することで転写性や装置から受ける機械的ストレスに対する耐性を高めることが有効である反面、トナー粒子の比表面積や体積が小さくなるため、トナー粒子内部の着色剤の分散性が転写性や転写装置とのマッチングに予想以上の影響を及ぼす結果となった。
【0009】
また、従来、電子写真方式の画像形成装置において、被帯電体である感光体ドラムの如き静電潜像担持体の表面を一様に帯電するための帯電手段として、金属ワイヤに直流電圧で6〜8kVの高電圧を印加した際に発生するコロナシャワーを用いたコロナ放電器による「非接触帯電手段」が利用されていた。しかしながら、上記の如き非接触帯電手段は、静電潜像担持体表面を所望の電位に均一に帯電する手段としては非常に有効であるものの、画像形成装置の小型化、電源の低電圧化、オゾンの発生防止、更には感光体ドラムや帯電装置の長寿命化等に課題を残しており、現在では、静電潜像担持体に接触させた帯電部材に所定のバイアス電圧を印加することで静電潜像担持体表面を帯電させる所謂「接触帯電手段」が広く実用化されている。
【0010】
接触帯電手段に用いられる帯電部材としては、ローラ型、ブレード型、ブラシ型、及び磁気ブラシ型等の電荷供給部材が挙げられ、これらの中でも、特に導電性ローラ(以下、帯電ローラと称する)が、帯電安定性という点から好ましく用いられている。
【0011】
接触帯電手段による被帯電体表面の帯電プロセスとしては、(1)帯電部材から被帯電体に直接電荷が注入される場合と、(2)帯電部材と被帯電体の接触部分に生じる微小放電による場合とがある。前者の場合には静電潜像担持体表面に電荷注入層(充電層)を具備することが必要であり、また、後者の場合には静電潜像担持体表面を帯電させるには閾値電圧(Vth)以上のバイアス電圧を印加する必要がある。
【0012】
後者の場合、電子写真方式を用いた画像形成において、潜像形成時に必要とされる感光体表面電位Vd(暗部電位)を得る為には、直流電圧成分(DC電圧成分)のみを帯電部材に印加する「DC帯電方式」を用いた際、帯電ローラにはVdとVthの和に相当するDC電圧を印加する必要がある。
【0013】
一方、特開昭63−149668号公報に開示されているように、所望のVdに相当する直流電圧にVthの2倍以上のピーク間電圧を呈する交流電圧成分(AC電圧成分)を重畳したバイアス電圧を帯電部材に印加する「AC帯電方式」も用いられている。これは、AC電圧による電位の「ならし効果」により、被帯電体の電位がAC電圧のピークの中央である電位Vdに収束するので、被帯電体の帯電状態が環境等の外的状況に影響されることの少ない優れた帯電方式であるが、電源装置の小型化や感光体ドラムの長寿命化に改善の余地を残している。
【0014】
上記の如き接触帯電手段は、帯電部材と被帯電体に適度な密着性をもたせる必要があり、例えば、帯電ローラには、導電性支持体上に設けた抵抗層に適度な弾性を付与することで被帯電体との当接状態をコントロールし、被帯電体の帯電均一性の向上や被帯電体表面のピンホールや傷に起因するリークの防止等が図られてきたが、帯電部材と被帯電体の接触状態を良好に維持し続けることが困難で、帯電不良に起因する画像不良を生じるといった技術的課題を有していた。例えば、感光体ドラム表面に存在する転写残余のトナーが帯電ローラの表面に付着/汚染するとローラ表面の部分抵抗値が上昇して感光体ドラムを均一に帯電することが出来ず、画像カブリや画像濃度ムラ、甚だしい場合には帯状の画像不良を生じる。
【0015】
上記の如き問題点は、転写残余のトナーのクリーニング性や帯電部材と被帯電体の密着性を高めることが困難である小径の感光体ドラムを用いた場合やプロセススピードの高速化に伴って顕在化し、画像形成装置の小型/低電源化、高画質化、及び高耐久化等への技術課題となっていた。特に、上記の如き問題はAC帯電方式に比べ、ならし効果の少ないDC帯電方式で発生し易く、特に低温低湿環境で顕在化するといった傾向が見られた。
【0016】
一方、転写材上のトナー像を定着するための定着装置には、一般には回転加熱部材としての加熱ローラと、回転加圧部材としての加圧ローラ(以下、両者を合わせて定着ローラと称す)とを用いた熱ローラ方式の加熱定着手段が用いられているが、画像形成をより高速で行う場合には、高い加圧力を加えながら、瞬時に多くの熱エネルギーを必要とする。この為、定着装置の大型化や起動時の予熱時間が長く必要になるといった好ましくない事態を生じている。これらの観点より、上記の如き画像形成装置に用いられるトナーには、加熱時に高いシャープメルト性を呈することが好ましい。又、この様なトナーは低温定着性だけでなく、フルカラー画像形成時の混色性にも優れるため、得られる定着画像の色再現範囲を広げることも可能となっている。
【0017】
しかしながら、上記の如きトナーは、一般に定着ローラとの親和性が高いため、定着時に定着ローラ表面に転移するオフセット現象を生じ易い傾向にあり、特に、転写材上にイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーによる複数のトナー層が形成されるカラー画像形成時には顕著に発生する。
【0018】
これに対し、定着ローラ表面にトナーを付着させない目的で、例えば、定着ローラの表面材質にシリコーンゴムやフッ素系樹脂の如きトナーに対して離型性の優れた材料を用いた上で、更にオフセット現象と定着ローラ表面の劣化を防止することを目的としてオフセット防止用液体の薄膜で定着ローラ表面を被覆することが行なわれている。
【0019】
しかしながら、上記の如き方法はオフセット現象を防止する点では極めて有効であるものの、(1)オフセット防止用液体の供給装置が必要な為、定着装置が複雑になり、小型で安価な画像形成装置を設計する上での阻害因子となっている;(2)塗布したオフセット防止用液体が加熱時に定着ローラ中に滲み込み、定着ローラを構成している各層間の剥離を誘発し、結果的に定着ローラの寿命を短くしてしまう;(3)得られる定着画像にオフセット防止用液体が付着する為、ベタ付き感を生じたり、特にプレゼンテーション用としてオーバーヘッドプロジェクターに利用されるトランスペアレンシーフィルムを転写材とした場合には透明性が損なわれるため、所望の色再現性が得られない;(4)オフセット防止用液体が画像形成装置内を汚染する、等の弊害を生じてしまう。
【0020】
ところで、上記の如き画像形成装置に用いられる転写材も多様化している。例えば、転写材として用いられる紙の種類としては、その坪量の差のみならず、原材料や填料の材質や含有量が異なっているのが現状である。これらの転写材の中には、構成材料が脱離し易いものや定着装置の構成部材に付着し易いものが含まれていたりするなど、転写材の品質は様々である。これらの転写材から定着装置が受ける影響は大きく、定着装置の小型化や長寿命化を困難なものとしている。
【0021】
又、転写材由来の汚染物質とトナーとが塊状となって定着ローラ上に固着し、定着装置の性能低下を引き起こしたり、その固着物が剥がれることによって定着画像の品質を損なうといった問題が発生していた。
【0022】
具体的には、一度使用した紙を脱墨して得られる再生パルプを用いた再生紙が環境保護等の観点から広く使用されるようになってきている。しかし、再生紙には種々の夾雑物を含有することが多く、例えば、特開平3−28789号公報、特開平4−65596号公報、特開平4−147152号公報、特開平5−100465号公報、及び特開平6−35221号公報等に再生紙に関する技術が開示されているように、上記の如き画像形成装置での使用を可能とする為には再生紙中の夾雑物の含有量や構成を特定する必要がある。
【0023】
現在、一般事務等で用いられる再生紙では、新聞古紙などの再生パルプの配合率が70%を超えており、今後益々その配合量は増えることが予想され、上記の如き問題の原因となることが懸念される。更に、加熱ローラの表面に定着残余のトナー等を除去するためのクリーニング部材や、転写材の巻き付き防止用の分離部材が配設された場合には、特に新聞や雑誌の如き中質古紙を原料にした再生紙から脱離した紙粉中に含まれる中質系パルプ繊維によって定着ローラの表面に傷や削れが発生したり、クリーニング部材や分離部材の機能が著しく低下することが確認されている。上記の如き現象は、定着ローラへのオフセット防止用液体の塗布量が少ない定着装置、又はオフセット防止用液体の塗布がなされていない定着装置を用いた場合に重大な問題となる傾向にある。
【0024】
上記したように、定着装置の定着ローラの表面にオフセット防止用液体を塗布することは非常に有用である反面、種々の問題点を有している。
【0025】
最近の小型化や軽量化といった画像形成装置に求められる要求や得られる定着画像の品質を考慮すると、オフセット防止用液体を塗布するための補助的装置すら除去することが好ましい。
【0026】
この様な状況下、トナーの加熱加圧定着に関する技術開発は必須となっており、これらに対していくつかの方策が提案されている。
【0027】
従来、オフセット防止用液体の供給装置を用いず、トナー中から加熱時にオフセット防止液体を供給しようという考えから、トナー中に低分子量のポリエチレンやポリプロピレンの如きワックス成分を添加する方法が多数提案されている。ところが、充分な効果を発現するためには上記の如きワックス成分をトナー中に多量に添加する必要があり、その場合、感光体へのフィルミングやキャリアやスリーブなどのトナー担持体の表面の汚染を生じ、画像劣化等の新たな問題を生じる。また、該ワックス成分の添加量を少量とした場合には、若干量のオフセット防止用液体を供給する装置、もしくは巻き取り式のクリーニングウェブやクリーニングパットの如き補助的なクリーニング部材を併設する必要を生じる。特にフルカラー画像形成時において、転写材としてトランスペアレンシーフィルムを用いた際にはワックス成分の高結晶化や結着樹脂との屈折率差の原因のため、定着画像の透明性やヘイズ(曇価)が悪化する問題は解消されないままとなっている。
【0028】
又、特公昭52−3304号公報、特公昭52−3305号公報、特開昭57−52574号公報、特開昭60−217366号公報、特開昭60−252360号公報、特開昭60−252361号公報、特開昭61−94062号公報、特開昭61−138259号公報、特開昭61−273554号公報、特開昭62−14166号公報、特開平1−109359号公報、特開平2−79860号公報、及び特開平3−50559号公報等には、トナー中にワックス成分を含有させる技術が開示されているが、単にそれだけではトナーに求められる諸特性を高度に向上することは困難であり、加熱加圧定着方法を用いた画像形成装置とのマッチングも十分なものとはならない。
【0029】
ところで、当該技術分野において、カラートナー画像の色再現性を向上させることを目的として、種々の顔料や染料を着色剤として用いることが知られている。
【0030】
特にマゼンタトナーにおいては、イエロートナーとにより人間の視覚感度が高い赤色を再現するために重要であるばかりか、例えば、複雑な色調を持つ人物像の肌色を再現する際には優れた現像性も要求される。また、シアントナーとはビジネスカラーとして使用頻度の高い青色の2次色再現を達成されなければならない。
【0031】
従来より、マゼンタトナーには、キナクリドン系着色剤、チオインジゴ系着色剤、キサンテン系着色剤、モノアゾ系着色剤、ペリレン系着色剤、及びジケトピロロピロール系着色剤等を単独又は混合して用いることが知られている。
【0032】
例えば、特公昭49−46951号公報には2,9−ジメチルキナクリドン顔料、特開昭55−26574号公報にはチオインジゴ系顔料、特開昭59−57256号公報にはキサンテン系染料、特開平11−272014号公報にはモノアゾ系顔料、特開平2−210459号公報にはジケトピロロピロール系顔料、また、特公昭55−42383号公報にはアントラキノン系顔料を用いたトナーが提案されている。
【0033】
しかしながら、これらの着色剤は、マゼンタトナーに要求される全ての条件を満たしているわけではない。特に、マゼンタトナー用の顔料は分散性に劣るものが多いため、分散粒子が光を散乱させてしまい、定着画像の透明性、色再現性を低下させやすいという問題を有していた。加えて、トナーの色調、耐光性、帯電特性、更には画像形成装置とのマッチングに関しても改善の余地を残していた。
【0034】
特開平1−224777号公報ではキナクリドン系有機顔料とキサンテン系染料を併用、また、特開平2−13968号公報ではキナクリドン系とメチン系着色剤を併用することにより、鮮明なマゼンタ色のトナーが得られ、トナーの帯電性や耐光性が向上し、更にはシリコーンゴムローラの如き定着ローラへの染色を防止する方法が開示されている。更に、特開昭62−291669号公報(対応米国特許No.4777105号明細書)には混晶状態のキナクリドン顔料を用いるトナーが提案されている。
【0035】
また特開2000−18114号公報では、ジメチルキナクリドンと不帯電性又は弱帯電性の赤色顔料により製造された調色顔料を用いたトナーが提案されている。
【0036】
一方、特開平11−52625号公報ではC.I.Pigment Red 48類に分類される赤色顔料とL*a*b*表色系においてb*値が−5以下であるクリドン系顔料等の赤色顔料を全顔料に対して、2〜30質量%の混合比率で併用することにより、良好なマゼンタ色のトナーが得られ、トナーの帯電性や耐光性が向上し、更には定着ローラへの耐熱性を改善させる方法が開示されている。
【0037】
しかしながら、上記に挙げた着色剤を含有するトナーは何れも、着色剤が当接転写性や加熱加圧定着性に与える影響に対して殆ど考慮されておらず、特に、転写材として再生パルプの配合率が70%を超える再生紙を用いた場合や転写材上に形成された複数のトナー層を一度に定着しなければならないカラー画像形成時や定着ローラへのオフセット防止用液体の塗布量が少ない定着装置、又はオフセット防止用液体の塗布がなされていない定着装置を用いた場合に対しては何ら考慮されていない。
【0038】
上記に挙げたように、当接転写方法、加熱加圧定着方法、転写方法を用いた画像形成装置のシステム設計について、トナーに用いられる着色剤を含め、包括した統括的対応について未だ十分なものはない。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、係る従来技術の問題点を解決し、色再現性、階調性、耐光性、及び帯電特性に優れたマゼンタトナー、及び該トナーを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0040】
本発明の目的は、高解像度で高精細の定着画像を入手し得るマゼンタトナー、及び該トナーを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0041】
本発明の目的は、色再現性に優れ、ベタ付き感のない高品位なフルカラーの定着画像を入手し得るマゼンタトナー、及び該トナーを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0042】
本発明の目的は、トランスペアレンシーフィルム上に透明性に優れた定着画像を形成し得るマゼンタトナー、及び該トナーを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0043】
本発明の目的は、良好な定着状態の定着画像を入手し得る画像形成方法を提供することにある。特に、オフセット防止液体の塗布量が少ない加熱加圧手段、又はオフセット防止液体の塗布が全くなされていない加熱加圧手段を用いても、該加熱加圧手段の性能を長期にわたって損なうことなく、種々の転写材への適応を可能とした画像形成方法を提供することにある。
【0044】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも結着樹脂、着色剤及びワックス成分を含有するマゼンタトナーであって、
該着色剤が、下記式(1)で示されるモノアゾ顔料、下記式(2)で示されるβ−ナフトール誘導体及び下記式(3)で示される芳香族アミンを有するモノアゾ顔料組成物であって、
該モノアゾ顔料組成物が、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部含有されており、
該モノアゾ顔料組成物の質量基準で、該β−ナフトール誘導体が500〜50,000ppm、該芳香族アミンが200ppm以下含有されているマゼンタトナーに関するものである。
【0045】
【外17】
式(1)
[R1〜R3は、水素原子、又はハロゲン原子、もしくはアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アニリド、及びスルファモイル基からなる群より選ばれる置換基を示し、R4は、−OH、−NH2、
【外18】
【0046】
【外19】
、
【0047】
からなる群より選ばれる置換基を示し、R5〜R8は、水素原子、又はハロゲン原子、もしくはアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基からなる群より選ばれる置換基を示す。]
【外20】
式(2)
[R9は、上記記載のR4と同じ群から選ばれる。]
【外21】
式(3)
[R1 0〜R12は、上記記載のR1〜R3と同じ群から選ばれる。]
さらに、本発明は、 (a)外部より帯電部材に電圧を印加して静電潜像担持体に帯電を行う帯電工程、(b)帯電された静電潜像担持体に静電潜像を形成する潜像形成工程、(c)静電潜像を現像剤担持体によって担持されたトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程、(d)静電潜像担持体上のトナー像を中間転写体を介して又は介さずに転写材に転写する転写工程、(e)静電潜像担持体の表面に残存している転写残余のトナーを除去するクリーニング工程、及び、(f)加熱加圧手段により転写材上のトナー像を加熱加圧定着して転写材に定着画像を形成する定着工程、を少なくとも有する画像形成方法であって、上記のトナーを用いることを特徴とする画像形成方法に関するものである。
【0048】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、鋭意検討の結果、トナー中の着色剤を本願発明の如く精密に選択/配合することによって、トナーの定着性、現像性、色調、耐光性、及び帯電性等をバランス良く改善し、更には画像形成装置とのマッチングも良好なものとすることが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0049】
本発明者等の知見によれば、トナー中に特定のモノアゾ顔料と共にβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンを共存させることによって、トナーの諸特性が大幅に改善される。この理由については明確ではないが、モノアゾ顔料と共にβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンを特定量共存させることでモノアゾ顔料粒子の表面状態が改善され、トナー粒子中での分散挙動と帯電挙動が相乗的に良化したことに起因すると考えている。
【0050】
本発明に係るモノアゾ顔料としては、上記式(1)で示される化学構造を有するものが選択され、これらの中でも特に、C.I.Pigment Red 5、C.I.Pigment Red 31、C.I.Pigment Red 146、C.I.Pigment Red 147、C.I.Pigment Red 150、C.I.Pigment Red 176、C.I.Pigment Red 184、又はC.I.Pigment Red 269(それぞれカラーインデックス第4版記載の名称による)を単独、もしくは併用して用いることがトナー粒子中での分散性やトナーの色調や帯電性等の観点から好ましい。
【0051】
中でもC.I.Pigment Red 5、C.I.Pigment Red 31、C.I.Pigment Red 150、C.I.PigmentRed 176、又はC.I.Pigment Red 269を用いることが好ましく、特にはC.I.Pigment Red 150、又はC.I.Pigment Red 269が好ましい。
【0052】
モノアゾ顔料と共に用いられるβ−ナフトール誘導体の含有量は、モノアゾ顔料組成物に対して500〜50,000ppm、好ましくは500〜30,000ppm、より好ましくは1,000〜30,000ppmである。
【0053】
β−ナフトール誘導体の含有量が500ppm未満の場合には、モノアゾ顔料粒子の表面状態を改質し、分散性、帯電性を改良するといったβ−ナフトール誘導体の添加効果が発現せず、又、50,000ppmを超える場合にはβ−ナフトール誘導体自身がトナーの色調や帯電性に悪影響を及ぼすようになり、画像の色再現性の悪化や画像カブリ等が発生し易くなると共に解像度も低下し、高精細な画像を得ることが困難となる。又、使用環境の影響を受け易くなると共に画像形成方法とのマッチングにも支障を生じるようになる。
【0054】
モノアゾ顔料と共に用いられる芳香族アミンの含有量は、モノアゾ顔料組成物に対して200ppm以下、好ましくは10〜200pm、より好ましくは10〜100ppm、特に好ましくは10〜50ppmである。
【0055】
芳香族アミンの含有量が200ppmを超えると、トナーの帯電性や転写性が低下し、画像カブリや画像汚れが発生し易くなる。又、画像形成方法とのマッチングにも支障を生じるようになる。
【0056】
モノアゾ顔料組成物のトナー中への含有量は、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部であって、好ましくは3〜10質量部である。モノアゾ顔料組成物の含有量が1質量部未満の場合には、着色剤としての機能を十分に果たすことが出来ず、又、20質量部を超える場合には、トナー粒子中での着色剤の存在状態が過剰となり、着色剤の再凝集が進行する為、トナーの定着性や帯電性、更にはオーバーヘッドプロジェクターにより透過画像とした際の透明性に悪影響を及ぼすようになるばかりか、画像形成装置とのマッチングにも支障を生じるようになる。
【0057】
本発明において、モノアゾ顔料組成物やトナー中のβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンの含有量は、従来公知の方法により測定することが出来、具体的一例として以下の測定方法が挙げられる。
【0058】
本発明に係るモノアゾ顔料組成物100mgを三角フラスコに精秤し、クロロホルム10mlを加え、超音波洗浄器「BRANSON5210」(ヤマト科学株式会社製)を用い、2時間分散処理を行い、クロロホルム中に懸濁させる。得られた懸濁液を目開き0.45μmのフィルターを用いて吸引濾過した後、更にクロロホルムで濯ぎ洗浄を行い、クロロホルム可溶分溶液を得る。このクロロホルム可溶分溶液を50mlメスフラスコでメスアップし、測定試料とする。この試料溶液中のβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンを下記の条件により液体クロマトグラフィーを用いて定量した。同様の定量を5回繰り返し、その平均値を算出し、得られた平均値をモノアゾ顔料組成物中の存在量に換算した。
【0059】
装置 :高速液体クロマトグラフィー「SERIES1100」
(HEWLETT PACKARD社製)
カラム:「Inertsil SIL 150A:4.6mm×150mm」
(GL Sciences社製)
試料 :50μl
検出器:UV−Vis(250nm)
溶離液:クロロホルム
流速 :0.7ml/min
温度 :25℃
検量線の作成: 対象となるβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンを用い、同様に定量した結果より検量線を作成した。
【0060】
トナー中におけるモノアゾ顔料組成物中のβ−ナフトール誘導体及び芳香族アミンの含有量を定量する場合には、上記方法において適量のトナーを試料として用いるか、或いは適当な方法によってトナーからモノアゾ顔料組成物を分別し、それを試料として用いることにより測定することができる。
【0061】
上記の如きβ−ナフトール誘導体や芳香族アミンの添加効果は、負帯電性トナーを用いて反転現像を行う画像形成方法に適応した場合に一層著しいものとなる。特に、帯電部材にバイアス電圧を印加することで被帯電部材との接触部分に生じる微小放電を利用するような画像形成手段、例えば、接触帯電手段や当接転写手段、中間転写体や転写材担持体の表面に残存する転写残余のトナーを回収する為のクリーニング手段、又は静電潜像担持体の表面に残存する転写残余のトナーを現像工程にて回収する為の現像兼クリーニング手段等に適応した場合、微小放電領域内でトナーの帯電状態を瞬時に制御することが可能となるので画像形成装置とのマッチングを良好な状態に維持することが可能となる。
【0062】
本発明に係るβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンをトナー中に添加する方法としては、(1)トナー製造時に必要量を直接配合する方法、(2)上記の如きモノアゾ顔料組成物を製造する際に、所定量のβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンを該モノアゾ顔料組成物中に残存させ、トナー製造時に着色剤としてのモノアゾ顔料組成物と共に配合する方法、等が挙げられる。特に、後者の場合、モノアゾ顔料の粒子表面とβ−ナフトール誘導体や芳香族アミンの相互作用が強い状態で保持されているので、モノアゾ顔料組成物のトナー粒子中への分散性が一層良好なものとなり、トナーの定着性等の諸特性を更に改善することが可能となる。
【0063】
上記(2)の如くモノアゾ顔料組成物の製造時に所定量のβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンを該モノアゾ顔料組成物中に残存させる為には、顔料の合成工程と精製工程の条件を適宜組合せながら厳密にコントロールする必要がある。
【0064】
本発明に係るモノアゾ顔料組成物は、芳香族アミンを塩酸塩化したものを更に亜硝酸ナトリウムによってジアゾニウム塩化した後、β−ナフトール誘導体とカップリング反応させることによって合成される。
【0065】
顔料の合成工程でβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンの残存量を所定量に制御する場合、β−ナフトール誘導体の残存量は、カップリング反応時の反応収率に依存するので、β−ナフトール誘導体と芳香族アミンの配合比率をコントロールすることにより制御することが出来る。
【0066】
一方、芳香族アミンの残存量は、カップリング反応時の反応収率以外に芳香族アミンの塩酸塩やジアゾニウム塩への反応収率に左右される。
【0067】
今日、トナー用途を目的として工業的に製造されている同様のモノアゾ顔料組成物中の芳香族アミンの含有量は200ppmを大きく超えるレベルにある。本発明者等がこの原因について鋭意検討したところ、芳香族アミンを塩酸塩化する工程で、反応の進行と共に反応液中に析出する塩酸塩が、結晶化の過程で塩酸塩の結晶粒子中に原料の芳香族アミンを取り込むことに大きく起因していることが判った。
【0068】
芳香族アミンの塩酸塩化の工程で未反応の芳香族アミンが取り込まれてしまうとカップリング工程で原材料の配合比率をコントロールする方法や後述する精製工程で顔料組成物中の残存量を所定量に制御することが非常に困難となる。
【0069】
又、塩酸塩が析出しないような非常に低濃度の反応液を用いて製造した場合、工業的に生産性を確保することが出来ない。
【0070】
この様な状況下、本発明者等が検討したところ、反応容器への原材料の投入方法や撹拌条件を連続的に変化させることで芳香族アミンの塩酸塩の析出速度や熟成時間をコントロールすることにより芳香族アミンの塩酸塩の結晶粒径を微粒化し、結晶粒子中への未反応の芳香族アミンの取り込みを抑制出来ることを知見し、後述する顔料の精製工程と適宜組み合わせることによって、芳香族アミンの残存量をコントロール出来ることを見出した。
【0071】
一方、顔料の精製工程でβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンの残存量を所定量に制御する場合、顔料の精製工程で洗浄水のpHや水量をコントロールすることにより制御することが出来る。
【0072】
本発明に係るβ−ナフトール誘導体を除去するにはアルカリ性領域、又、芳香族アミンを除去するには酸性領域で洗浄することが好ましいので、本発明に係るモノアゾ顔料組成物を製造する際には、アルカリ性領域と酸性領域での洗浄を交互に行った後、十分な水量で水洗を行うことでβ−ナフトール誘導体と芳香族アミンの残存量を所定量に制御することが出来る。但し、芳香族アミンの残存量を制御するには、前述の塩酸塩化の工程の最適化との組合せによって達成される。
【0073】
本発明に係るモノアゾ顔料組成物を式(9)で示されるキナクリドン顔料組成物と併用することは非常に好ましい実施形態の一つである。
【0074】
【外22】
・・・式(9)
[X1、及びX2は、水素原子又はハロゲン原子、或いはアルキル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基を示す。]
特に、モノアゾ顔料組成物とキナクリドン顔料組成物のトナー中への含有量の質量比率が、キナクリドン顔料組成物:モノアゾ顔料組成物 = 25:75 〜 75:25 の範囲を満足するように配合することで上記の如きトナーの諸特性が大幅に改善される。
【0075】
一般的にキナクリドン顔料組成物は非常に凝集性が強く、トナー中に均一に分散させることが困難である場合が多いものの、本発明に係るモノアゾ顔料組成物と共に上記の如き含有比率で併用することによってトナー粒子中での顔料の再凝集を抑制することが出来る。即ち、トナー粒子中に一次粒子の構造が類似するキナクリドン顔料組成物とモノアゾ顔料組成物とを混在させることによって、キナクリドン顔料組成物の再凝集を抑制することができる。また、一方で、両顔料組成物間の相互作用に基づく共存効果により、モノアゾ顔料組成物とキナクリドン顔料組成物とが近接して存在するようになり、両顔料組成物間での比較的緩やかな再凝集状態が形成され、これによって、顔料組成物自身が元来有している能力を大幅に発揮出来る状況を作り出し、トナー粒子に望ましい発色性や帯電性が付与され、更には定着性や画像形成装置への影響を最小限のものとすることが可能となったものだと推定している。
【0076】
本発明に係るキナクリドン顔料組成物としては、C.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Red 202、又はC.I.Pigment Violet 19(それぞれカラーインデックス第4版記載の名称による)が好ましく、特にはC.I.Pigment Red 122が好ましい。これらの顔料をモノアゾ顔料組成物と併用した場合には、トナー粒子中での分散性が高まり、トナーの色調、帯電性、更には耐光性が高まる。
【0077】
本願発明において、モノアゾ顔料組成物とキナクリドン顔料組成物とを併用する場合には、トナー中における両顔料組成物の合計量が、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部であり、好ましくは3〜10質量部である。
【0078】
更に、本発明に係るモノアゾ顔料組成物とキナクリドン顔料組成物は、従来公知の方法により、その表面処理剤やロジン化合物で処理されていても良い。特にロジン化合物による処理は顔料組成物の再凝集を防止しするので、トナー粒子中での顔料組成物の分散性が向上し、更にはトナーの帯電性を好ましい状態にすることが出来るので好ましい。
【0079】
本発明に係るモノアゾ顔料組成物とキナクリドン顔料組成物を好ましく処理出来るロジン化合物としては、トール油ロジン、ガムロジン、ロッドロジンの如き天然ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジンの如き変性ロジン、スチレンアクリルロジンの如き合成ロジン、更には、上記ロジンのアルカリ金属塩やエステル化合物を挙げることが出来る。
【0080】
特に、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、ピマール酸、イソピマール酸、レボピマール酸及びパラストリン酸、及びこれらのアルカリ金属塩やエステル化合物が結着樹脂との相溶性の観点から好ましく、顔料組成物の分散性を改善し、トナーの発色性が向上する。また、接着性にも優れるため、オフセット防止液体を殆ど塗布しない加熱加圧手段とのマッチングが良好であり、好ましく用いられる。
【0081】
上記の如きロジン化合物により、顔料組成物を処理する方法としては、(1)ロジン化合物と着色剤を乾式混合した後、必要に応じて溶融混練等の熱処理を施す乾式混合法、(2)着色剤製造時の着色剤の合成溶液中にロジンのアルカリ水溶液を加えた後、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、又はマンガンの如きレーキ金属塩を添加し、ロジンを不溶化することで着色剤表面に被覆処理を施す湿式処理法が挙げられる。
【0082】
顔料組成物に対するロジン化合物の処理量は、顔料組成物中のロジン化合物が1〜40質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜20質量%となる程度であり、この処理量とすることによって、上記の如き特性を一層良好なものとすることが出来る。
【0083】
本発明に用いられるトナーの結着樹脂としては、一般的に用いられているスチレン−(メタ)アクリル共重合体,ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。
【0084】
重合法により直接トナー粒子を得る方法において、結着樹脂を形成するために用いることのできる単量体としては、具体的にはスチレン;o−(m−,p−)メチルスチレン,m−(p−)エチルスチレンの如きスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルの如き(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン,イソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸アミドの如きエン系単量体が好ましく用いられる。これらは、単独、または、一般的には出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192(John Wiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40〜75℃を示すように単量体を適宜混合して用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合にはトナーの保存安定性や耐久安定性の面から問題が生じやすく、一方75℃を超える場合はトナーの定着点の上昇をもたらし、定着性や色再現性の悪化を招く。
【0085】
更に、本発明においては、トナー粒子の機械的強度と色再現性を高める為に結着樹脂の合成時に架橋剤を用いることが好ましい。
【0086】
本発明に係るトナーに用いられる架橋剤としては、2官能の架橋剤として、ジビニルベンゼン、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200、#400、#600の各ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエステル型ジアクリレート(MANDA日本化薬)、及び上記のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられる。
【0087】
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びそのメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシ、ポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート及びトリアリルトリメリテートが挙げられる。
【0088】
これらの架橋剤は、結着樹脂の合成に用いられる単量体100質量部に対して、好ましくは0.05〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。
【0089】
本発明において、上述の結着樹脂と共にポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂の如き極性を有する樹脂(以下、「極性樹脂」と称す)を併用することが出来る。トナー中に極性樹脂を添加することによって、トナー中のモノアゾ顔料組成物及びキナクリドン顔料組成物の含有状態を、良好に分散された状態に制御することが容易となる。
【0090】
例えば、後述する懸濁重合法等により直接トナーを製造する場合には、分散工程から重合工程に至る重合反応時に上記の如き極性樹脂を添加すると、トナー粒子となる重合性単量体組成物と水系分散媒体の呈する極性のバランスに応じて、添加した極性樹脂がトナー粒子の表面に薄層を形成したり、トナー粒子表面から中心に向け傾斜性をもって存在するように制御することが出来る。この時、本発明に係るモノアゾ顔料組成物やキナクリドン顔料組成物と相互作用を有するような極性樹脂を用いることによって、トナー中へのモノアゾ顔料組成物やキナクリドン顔料組成物の存在状態を望ましい形態にすることが可能である。極性樹脂としては、特に酸価が1〜40mgKOH/gを呈する極性樹脂を用いることが好ましい。
【0091】
上記極性樹脂の添加量は、結着樹脂100質量部に対して1〜25質量部使用するのが好ましく、より好ましくは2〜15質量部である。1質量部未満ではトナー粒子中での極性樹脂の存在状態が不均一となり、逆に25質量部を超えるとトナー粒子表面に形成される極性樹脂の薄層が厚くなるため、何れの場合もモノアゾ顔料組成物やキナクリドン顔料組成物の含有状態を制御するのが困難になり、その機能を十分に発現することが出来ない。
【0092】
又、上記の如き極性樹脂はそれぞれ1種類の重合体に限定されるわけではなく、例えば反応性ポリエステル樹脂を同時に2種類以上用いることや、ビニル系重合体を2種類以上用いることが可能であり、さらに全く種類の異なる重合体、例えば反応性の無いポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアルキルビニルエーテル、ポリアルキルビニルケトン、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリルエステル、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタンの如き重合体を必要に応じて用いることが出来る。
【0093】
本発明に係るトナーに用いられるワックス成分としては、具体的には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトローラクタムの如き石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックスの如き天然ワックス及びそれらの誘導体が挙げられ、誘導体には酸化物や、ビニルモノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物も含まれる。また、高級脂肪族アルコールの如きアルコール;ステアリン酸、パルミチン酸の如き脂肪酸或いはその化合物;酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物ワックス、動物ワックスが挙げられる。これらは単独、もしくは併用して用いることが出来る。
【0094】
これらの中でも、ポリオレフィン、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス、石油系ワックス、高級アルコールワックス、若しくは、高級エステルワックスを使用した場合に、現像性や転写性の改善効果が更に高くなる。なお、これらのワックス成分には、トナーの帯電性に影響を与えない範囲で酸化防止剤が添加されていてもよい。
【0095】
特には、エステルワックスを用いることが好ましく、エステルワックスである場合、良好な定着性を示すと共に、上記の如きモノアゾ顔料組成物に対する加熱定着後の相溶性に優れるので、プリントアウト画像の色再現性やオーバーヘッドプロジェクターにより透過画像とした際の透明性を向上させることが出来る。
【0096】
エステルワックスとしては、下記の構造を有するものが例示される。
【0097】
R1−COO−R2
[式中、R1及びR2は炭素数15〜45を有する炭化水素基をそれぞれ示す。]
また、これらのワックス成分は、結着樹脂100質量部に対して1〜30質量部使用するのが好ましい。
【0098】
又、本発明に用いられるワックス成分は、「ASTM D3418−82」に準じて測定されたDSC曲線における主体吸熱ピーク温度(融点)が30〜120℃、より好ましくは40〜90℃の範囲にある化合物が好ましい。
【0099】
上記の如き熱特性を呈するワックス成分を用いることにより、得られるトナーの良好な定着性はもとより、該ワックス成分による離型効果が効率良く発現され、十分な定着領域が確保されることにより、良好な色再現性を呈するカラー画像が得られると共に、従来から知られるワックス成分による現像性、耐ブロッキング性や画像形成装置への悪影響を排除することが出来る。ワックス成分の主体吸熱ピーク温度(融点)の測定には、例えば「DSC−7」(パーキンエルマー社製)を用いる。装置検出部の温度補正にはイリジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはイリジウムの融解熱を用いる。測定に際しては、測定サンプルをアルミニウム製パンに入れたものと、対照用にアルミニウム製パンのみのもの(空パン)をセットし、20〜180℃の測定領域を昇温速度10℃/minで昇温した時に得られるDSC曲線から主体吸熱ピーク温度(融点)が求められる。尚、ワックス成分のみを測定する場合には、測定時と同一条件で昇温−降温を行って前履歴を取り除いた後に測定を開始する。又、トナー中に含まれた状態のワックス成分を測定する場合には、前履歴を取り除く操作を行わず、そのままの状態で測定を行う。
【0100】
本発明に係るワックス成分は、透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層面観察において、該ワックス成分が結着樹脂と相溶しない状態で、実質的に球状及び/又は紡錘形で島状に分散されている。
【0101】
本発明において、上記の如きワックス成分の分散状態は以下の様に定義される。すなわち、前述のフロー式粒子像測定装置で測定されるトナーの重量基準の粒径頻度分布の平均値を意味する円相当重量平均径D4(μm)に対し、D4×0.9以上であり、D4×1.1以下の長径を有するトナーの断層面を20ケ所選び出す。そして、選び出した各トナーの断層面の長径Rと、長径Rであるトナーの断層面中に存在しているワックス成分に起因する相分離構造の中で、最も大きいものの長径rを計測し、r/Rの相加平均値(r/R)stを求める。得られたr/Rの相加平均値(r/R)stが0.05≦(r/R)st≦0.95を満たす分散状態にある場合、ワックス成分が結着樹脂と相溶しない状態で、実質的に球形、及び/又は紡錘形で島状の分散状態を有しているものとする。
【0102】
上記のr/Rの相加平均値(r/R)stが、0.05≦(r/R)st≦0.95を満たす様にワックス成分を分散させることにより、本発明に係る顔料組成物を効率良くトナー粒子中に分散/配置させることが出来るので、トナーの着色性や帯電性の安定化に寄与することが可能となり、又、トナー表面の劣化や画像形成装置への汚染等を防止することが出来るので耐久性も向上する。更に、r/Rの相加平均値(r/R)stが、0.10≦(r/R)st≦0.80を満たす分散状態にある場合、良好な帯電性が維持され、ドット再現に優れたトナー画像を長期にわたって形成し得ることが可能となるので好ましい。また、加熱時にはワックス成分が後述する加熱加圧手段に対して効率良く作用するため、トナー中に含有される本発明に係る着色剤の発色性に悪影響をもたらすことなく、加熱加圧手段に対する負荷が軽減され、低温定着性と耐オフセット性も良好なものとなる。
【0103】
トナーの断層面を観察する方法としては、用いるワックス成分とその外周を構成する結着樹脂との結晶相と非晶相の微細構造の相違を利用して、重金属により一方の成分の電子密度を高めて材料間のコントラストを付ける電子染色法を用いることが好ましい。具体的には、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を十分に分散させた後、40℃の雰囲気温度の中で2日間硬化させ、得られた硬化物を四酸化ルテニウム(RuO4)、また、必要により四酸化オスミウム(OsO4)を併用して電子染色を施した後、ダイヤモンドナイフを備えたウルトラミクロトームを用いて薄片状のサンプルを切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いてトナーの断面層形態を観察する。
【0104】
本発明に係るトナーには、モノアゾ顔料組成物と共に公知の荷電制御剤を併用することが可能で、特に帯電速度が速く、且つ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。更に、トナー粒子を直接重合法により製造する場合には、重合阻害性が無く水系分散媒体への可溶化物の無い荷電制御剤が好ましい。具体的化合物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の如きカルボン酸の金属化合物;スルホン酸又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合物;ホウ素化合物;尿素化合物;ケイ素化合物;カリークスアレーンが挙げられる。ポジ系荷電制御剤として、四級アンモニウム塩;該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物;グアニジン化合物;イミダゾール化合物が挙げられる。
【0105】
しかしながら、本発明において荷電制御剤の添加は必須ではなく、二成分現像方法を用いた場合においては、キャリアとの摩擦帯電を利用し、また、非磁性一成分ブレードコーティング現像方法を用いた場合においては、ブレード部材やスリーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用することでトナー粒子中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0106】
本発明に係るトナーに無機微粉体を添加することは、現像性、転写性、帯電安定性、流動性、及び耐久性向上の為に好ましい実施形態である。無機微粉体としては公知のものが使用可能であるが、特にシリカ、アルミナ、チタニア、或いはそれらの複酸化物の中から選ばれることが好ましく、更にはシリカであることがより好ましい。例えば、係るシリカは硅素ハロゲン化物やアルコキシドの蒸気相酸化により生成された所謂乾式法、又はヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及びアルコキシドや水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、シリカ微粉体の表面や内部にあるシラノール基が少なく、Na2OやSO3 2−等の製造残渣の少ない乾式シリカの方が好ましい。尚、乾式シリカにおいては、製造工程において、例えば、塩化アルミニウム,塩化チタンの如き他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含する。
【0107】
本発明に用いられる無機微粉体は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、特に50〜400m2/gの範囲のものが良好な結果を与え、トナー粒子100質量部に対して0.3〜8質量部使用され、好ましくは0.5〜5質量部である。
【0108】
上記の如き比表面積が制御された無機微粉末を用いることによって、トナー表面近傍にモノアゾ着色剤やキナクリドン着色剤が存在するような場合においてもトナー粒子への水分吸着量の抑制がなされ、帯電量や帯電速度の制御効果が増大する。又、着色剤による静電潜像担持体や中間転写体等への汚染や削れに起因する画像不良を未然に防止する。更には、トナーに適度な流動性が付与されるので、トナーの均一帯電性が相乗的に良化し、連続で多数枚プリントアウトを繰り返しても、上記の如き優れた効果が維持される。
【0109】
無機微粉末の比表面積が30m2/g未満の場合には、トナーに適度な流動性を付与することが困難であり、又、着色剤に起因するトナー担時体の汚染への防止効果が小さくなってしまう。一方、比表面積が400m2/gを超える場合には、連続して多数枚プリントアウト時に該無機微粉末がトナー粒子表面に埋め込まれるために、トナーの流動性が低下する場合がある。
【0110】
さらに、比表面積が50〜150m2/gである無機微粉体と、比表面積が170〜400m2/gである無機微粉体とを5:95〜50:50の質量比で添加することが好ましい。この範囲で併用することにより、トナー粒子間に適度な空隙と流動性を付与することができるので本発明のトナーの性能を十分に引き出すことができる。
【0111】
又、無機微粉末の添加量が、トナー粒子に対して0.3質量部未満の場合には、十分に添加効果が発現されず、8質量部を超える場合には、トナーが帯電性や定着性に劣るようになりやすく、また遊離した無機微粉体が増加してしまうために画像形成装置とのマッチングに関しても劣るようになってしまう。
【0112】
更に、本発明に用いられる無機微粉体は、必要に応じ、疎水化,帯電性制御等の目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他有機硅素化合物、有機チタン化合物の如き処理剤、或いは種々の処理剤を併用して処理されていることも可能であり好ましい。
【0113】
比表面積の測定は、比表面積測定装置「オートソーブ1」(湯浅アイオニクス社製)を用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法により比表面積を算出して行った。
【0114】
特に本発明に係るトナーに用いられる無機微粉体は、高い帯電量を維持し、高転写率と画像形成装置への良好なマッチングを達成する為に、少なくともシリコーンオイルで処理されることが好ましい。
【0115】
本発明に係るトナーにおいては、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末の如き研磨剤;例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末の如き流動性付与剤;ケーキング防止剤、或いは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末の如き導電性付与剤、又、逆極性の有機微粒子及び無機微粒子を現像性向上剤として少量用いることも出来る。
【0116】
本発明に係るトナーは、そのまま一成分系現像剤として、或いはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用することができる。
【0117】
二成分系現像剤として用いる場合、例えば、トナーと混合させる磁性キャリアとしては、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、クロムからなる群より選ばれる元素から、単独又は複合フェライト状態で構成される。この際に使用する磁性キャリアの形状は、球状、扁平、不定形等のものがあり、更に、磁性キャリアの表面状態の微細構造(例えば、表面凹凸性)を適宜に制御したものを用いることも出来る。また、表面を樹脂で被覆した樹脂被覆キャリアも好適に用いることが出来る。使用するキャリアの重量平均粒径は、好ましくは10〜100μm、より好ましくは20〜50μmである。また、これらのキャリアとトナーを混合して二成分系現像剤を調製する場合の現像剤中のトナー濃度は、好ましくは2〜15質量%程度である。
【0118】
本発明に係るトナーを製造する方法としては、結着樹脂、モノアゾ顔料組成物やキナクリドン顔料組成物、ワックス成分等を加圧ニーダー等により溶融混練した後、冷却した混練物を所望のトナー粒径に微粉砕し、更に微粉砕物を分級して粒度分布を調整してトナーにする粉砕法;特公昭36−10231号公報、特開昭59−53856号公報及び特開昭59−61842号公報に記載されている懸濁重合法を用いて直接トナーを製造する方法;特公昭56−13945号公報等に記載のディスク又は多流体ノズルを用いて溶融混練物を空気中に霧化して球状トナーを製造する方法;及びソープフリー重合法に代表される乳化重合法等、公知の方法を用いることが可能である。
【0119】
ところで、トナー中に添加されるモノアゾ顔料組成物やキナクリドン顔料組成物は親水性の官能基を多く有しているため、水系分散媒体中で重合性単量体組成物の造粒粒子を重合してトナー粒子を形成する際、モノアゾ顔料組成物やキナクリドン系組成物が単独で存在する場合には、分散質である重合性単量体組成物と水系媒体の界面に向け移行し、結果としてトナー粒子表面近傍で再凝集を生じ易い。このようなモノアゾ顔料組成物やキナクリドン系組成物の再凝集物は、上述したように、得られたトナー粒子の帯電量や帯電速度等に対して悪影響を及ぼすと共に画像形成装置とのマッチングにも支障をきたす。
【0120】
これに対して、本発明者等は、モノアゾ顔料組成物の構成成分を特定し、又、モノアゾ顔料組成物とキナクリドン顔料組成物とを併用する場合には、上記の如き関係を満足する配合量の範囲内に適宜調整し、重合性単量体組成物の一部分と共に予め分散/混合した後に懸濁重合法により直接トナーを製造することによって、モノアゾ顔料組成物やキナクリドン顔料組成物をトナー粒子の内部に良好な状態で固定化することが出来ることを見出した。
【0121】
特にモノアゾ顔料組成物やキナクリドン顔料組成物を重合性単量体組成物の一部分と共に予め分散/混合した顔料分散組成物を製造し、これを残りの重合性単量体組成物と共に懸濁重合法によるトナーの製造に供することにより、モノアゾ顔料組成物やキナクリドン系組成物の単独での再凝集が防止しされると共に、トナー粒子中にモノアゾ顔料組成物やキナクリドン系組成物の相互作用を保ったまま内包化することが可能となり、得られるトナーに望ましい帯電特性や発色性を付与することが出来る。又、画像形成装置とのマッチングも著しく向上する。上記の如き効果は、顔料分散組成物を製造する際に、荷電制御剤や上述の如き極性樹脂を共存させることによって更に良好なものとなる。
【0122】
本発明に係るトナーの製造方法において、水系分散媒体で直接重合してトナーを製造する場合には、水系分散媒に含有させる分散剤としては、公知の無機系及び有機系の分散剤を用いることができる。
【0123】
具体的には、無機系の分散剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナが挙げられる。また、有機系の分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプンを用いることが出来る。
【0124】
又、市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤の利用も可能である。例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムを用いることが出来る。
【0125】
本願発明に係るトナーの製造方法においては、無機系の難水溶性の分散剤が好ましく、しかも酸に可溶性である難水溶性無機分散剤を用いると良い。又、本発明においては、難水溶性無機分散剤を用いて水系分散媒体を調製する場合に、これらの分散剤が重合性単量体100質量部に対して、0.2〜2.0質量部となるような割合で使用することが好ましい。又、重合性単量体組成物100質量部に対して300〜3,000質量部の水を用いて水系分散媒体を調製することが好ましい。
【0126】
本発明において、上記したような難水溶性無機分散剤が分散された水系分散媒体を調製する場合には、市販の分散剤をそのまま用いて分散させてもよいが、細かい均一な粒度を有する分散剤粒子を得るために、水等の液媒体中で、高速撹拌下、上記したような難水溶性無機分散剤を生成させて調製してもよい。例えば、リン酸三カルシウムを分散剤として使用する場合、高速撹拌下でリン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合してリン酸三カルシウムの微粒子を形成することで、好ましい分散剤を得ることができる。
【0127】
上記したような構成を有する本発明に係るトナーの製造方法によれば、従来、荷電制御剤が含有されたトナーに見られていた高湿下での帯電量の低下、及び低湿下での帯電速度の低下が抑制され、しかもトナー担持体の汚染の発生を有効に抑制し得るトナーが容易に得られる。
【0128】
本発明に係るトナーを製造方法において使用される重合性単量体組成物には、少なくとも、重合性単量体、モノアゾ顔料組成物及びワックス成分、好ましくは、これらに加えてキナクリドン顔料組成物、荷電制御剤、更に必要に応じて各種の添加物を溶解、混合して調製される。
【0129】
この際に用いる重合性単量体としては、前記に挙げたような重合性単量体を理論ガラス転移温度(Tg)が40〜75℃を示すように適宜混合して用いられる。特に、Tgが高い場合には、フルカラー画像を形成するためのカラートナーを製造した場合において、各色トナーの定着時の混色性が低下し、色再現性に乏しく、更にOHP画像の透明性が低下するため好ましくない。
【0130】
又、本発明に係るトナーの製造方法に用いる重合開始剤としては、具体的には、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1,−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドの如き過酸化物系重合開始剤が用いられる。これらの重合開始剤の使用量は、目的とする重合度により変更されるが、一般的には、重合性単量体100質量部に対して5〜20質量部用いられる。
【0131】
重合開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に、単独又は混合して使用される。
【0132】
重合性単量体組成物中には、重合度を制御する為、公知の架橋剤、連鎖移動剤及び重合禁止剤等を更に添加し用いてもよい。これらの添加剤は、前記重合性単量体組成物中に予め添加しておくことも出来るし、又、必要に応じて重合反応の途中で適宜に添加することも出来る。
【0133】
次に、添付図面を参照しながら、本発明の画像形成方法について説明する。
【0134】
図1は本発明の画像形成方法をフルカラー画像形成装置に適応した一例であり、静電潜像担持体上に形成されたトナー像を転写材としての中間転写体に順次重ね合わせながら第1の転写を繰り返して多重トナー像を形成し、更に中間転写体上に転写された多重トナー像を転写材に一括して第2の転写を行うことで多色画像を形成する画像形成方法を用いたフルカラー画像形成装置を示す概略的説明図である。
【0135】
図1のフルカラー画像形成装置本体には、静電潜像担持体として直径36mmφの感光体ドラム1を具備し、感光体ドラムは矢印の方向に回転移動する。
【0136】
静電潜像担持体としては、表面のユニバーサル硬度が150〜230N/mm2であることが好ましい。
【0137】
ユニバーサル硬度は、三角錐或いは四角錐形状の圧子を荷重をかけながら、測定対象物に押し込むことにより、下式より求まる値である。
ユニバーサル硬度(N/mm2)=
(試験荷重)/(試験荷重下での圧子の測定対象物との接触面積)
具体的には、超微小硬度計H100V(フィッシャーインスツルメンツ社製)で測定することができる。
【0138】
帯電手段として、直径9mmφの一次帯電ローラ2が感光体ドラム1の表面に接するように配設されている。一次帯電ローラにより均一に一次帯電された感光体ドラム1には、露光装置(不図示)により画像信号に応じて照射されるレーザー光3によって静電潜像が形成される。
【0139】
回転現像ユニット4は、感光体ドラム1の表面上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する為の現像手段を有しており、第1色目のトナーと該トナーの薄層を表面に担持したトナー担持体としての直径16mmφの現像ローラを具備した現像器41、及び第2色目から第4色目のトナーを各々具備した同様の現像器42、43、及び44を併設するものである。例えば、第1色目の現像器41にはイエロートナー、第2色目の現像器42にはマゼンタトナー、第3色目の現像器43にはシアントナー、更に第4色目の現像器44にはブラックトナーを用い、現像時には、回転現像ユニット4が矢印の方向に回転移動することによって、現像器41、42、43、及び44のいずれか一つの現像ローラが、トナー層厚規制部材を当接させて形成したトナーの薄層を介して感光体ドラム1の表面に当接して現像が行われ、現像後に再度現像器が移動することにより感光体ドラム1から現像ローラが離間する。この時、他の各々の現像器は作動−オフになっており、感光体ドラム1には作用せず、上記の現像に影響しない。トナー担持体と静電潜像担持体(感光体ドラム)とは、現像領域において同方向に移動しており、トナー担持体の表面の移動速度は静電潜像担持体表面の移動速度に対して1.05〜3.00倍の速さであることが好ましい。
【0140】
感光体ドラム1上に現像された第1色目のトナー像は、矢印の方向に感光体ドラム1と同じ周速度で回転駆動する中間転写体としての中間転写ベルト5の外周面に転写手段としての一次転写ローラ6によって第1の転写がなされる。この1次転写ローラ6は、中間転写ベルト5の裏面に転写剤を介して当接するものであり、バイアス印加手段15によって1次転写バイアスを印加し得るものである。
【0141】
転写が終了した感光体ドラム1の表面は、クリーニング装置13によって転写残余のトナーが除去され、引き続き行われる次の静電潜像形成の為に共せられる。
【0142】
以下、第1色目と同様にして第2色目以降のトナー像が現像され、順次中間転写ベルト5上に各色トナーが重ね合わせて転写され、所望のカラー画像に対応した多重トナー像が得られる。
【0143】
バイアス印加手段15によって印加される1次転写ローラ6に対する1次転写バイアスは、感光体ドラム1から中間転写ベルト5に順次トナー像を転写する必要がある為、トナーとは逆極性で、例えば、負帯電性トナーを用いる場合には、+100V〜2kVの範囲で設定される。
【0144】
感光体ドラムから中間転写ベルトへの転写は、中間転写体の支持部材としての芯金上にバイアス印加手段によりバイアスを付与することで転写電流が得られ、トナー像の転写が行われる。又、保持部材の背面からコロナ放電やローラ帯電を利用して行っても良い。
【0145】
中間転写ベルト5上に形成された多重トナー像は、搬送されてくる転写材としての記録材Pの表面に転写手段としての2次転写ローラ7によって一括して第2の転写がなされる。2次転写ローラ7は、記録材Pの裏面に当接して、バイアス印加手段16によって2次転写バイアスを印加し得るものであり、2次転写対向ローラ8に対向して配設され、中間転写ベルト5の下面部に離間可能な状態で配設してある。
【0146】
記録材P上に一括して転写されたトナー像は、加熱体を内蔵した定着ローラと加熱ローラを配した加熱定着手段14により定着される。
【0147】
第2の転写後に中間転写体(中間転写ベルト)5上の残留している転写残余のトナーにバイアス帯電装置9によって感光体ドラム1と逆極性の電荷を付与し、該転写残余のトナーを感光体ドラム1に静電的に再転写させることにより中間転写ベルト5の表面がクリーニングされ、更に感光体ドラム1上に再転写された該転写残余のトナーをクリーニング装置13により回収させることにより感光体ドラム1の表面もクリーニングされる。以後同様な工程が繰り返し実施される。
【0148】
中間転写ベルトは、表面の平滑性について考慮する必要があり、「JIS B−0601」で測定される表面の粗さRaが1μmを超えると転写性に影響を生じ、ハーフトーン画像や細線の再現性が低下する。又、第2の転写後に中間転写ベルト上に残存する転写残余のトナーを回収する際、感光体ドラムに十分に再転写させることが出来ず、連続してプリントアウトする場合、プリントアウト画像上に前の画像が残る中間転写ベルトのクリーニング不良が発生する場合がある。特にこの問題は600dpi以上のデジタル方式の画像形成装置で顕著である。
【0149】
中間転写ベルトは、体積抵抗率を1×106〜8×1013Ω・cmの範囲に調整される。体積抵抗率が1×106Ω・cm未満では十分な転写電界が得られず、画像の再現性に問題を生じ易い。又、8×1013Ω・cmを越えると転写電圧を高くする必要があり、電源の大型化やコストの増大を招く為、好ましくない。
【0150】
中間転写ベルトの体積抵抗率の測定には、抵抗計「超高抵抗計R8340A」(アドバンテスト社製)と「超高抵抗測定用試料箱TR42」(アドバンテスト社製)を使用するが、主電極は直径25mm、ガード・リング電極は内径41mm、外径49mmとした。
【0151】
中間転写ベルトは、中間転写ベルトが0.5%から0.6%に伸張した際の弾性率を500〜4000MPaとすることで画像形成時の色ずれを低減することが可能となる。又、弾性率が4000MPaを超えると剛性が高過ぎ、中間転写ベルトスムーズな回転を阻害する場合があり、トナー固着の原因にもなる。
【0152】
中間転写ベルトの弾性率は、以下の方法で測定される。即ち、中間転写ベルトからサンプルを幅20mm、長さ100mmで周方向に切り出し、厚さを測定した後、引張り試験機「テンシロン RTC−1250A」(オリエンテック社製)に装着する。厚さにはサンプル内の5点の平均値を用いる。50mmの測定間隔で5mm/分の試験速度により引張り試験を行い、伸びと応力をレコーダーで記録し、伸びが0.5%と0.6%の時の応力を読み取とり、下式を用いて弾性率を算出し、5回の平均値をもって弾性率とする。
【0153】
弾性率[MPa]=(f2−f1)/(20×t)×1000
(式中、f1は0.5%伸びの応力[N]、f2は0.6%伸びの応力[N]、tはサンプルの厚さ[mm]を示す。)
中間転写ベルトの破断伸びは5〜850%に調整される。破断伸びが5%未満ではベルトとして脆く、若干の伸びで破損を招いたり、長時間にわたって張力をかけられたままの状態が続くと、中間転写ベルトの寿命が短くなるという問題が発生する。又、破断伸びが850%を超えると伸びが大き過ぎ、中間転写ベルトの回転時に伸縮を生じて色ずれの悪化を招いたり、トナー固着の原因にもなる。
【0154】
中間転写ベルトの破断伸びの測定は、引張り速度を50mm/minに変更した以外は、上記弾性率と同様に行い、破断した点の測定開始時からの変位L[mm]を測定し、下式から算出し、5回の平均値をもって破断伸びとする。
【0155】
破断伸び[%]=(L/50)×100
中間転写ベルトの肉厚は40〜300μmの範囲が好ましい。肉厚が40μm未満では成形安定性に欠け、厚さムラを生じ易く、耐久強度も不十分で、ベルトの破断や割れが発生する場合がある。又、肉厚が300μmを超えると画像形成装置の架張軸部位での内面と外面の周速差が大きくなり、外面の収縮による画像飛び散り等の問題が発生し易く、屈曲耐久性の低下やベルトの剛性が高くなりすぎて駆動トルクが増大し、本体の大型化やコスト増加を招くといった問題も生じる。
【0156】
中間転写体にはドラム状の中間転写ドラムを用いてもよく、この場合には、外周面に保持部材を張設したもの、基材上に導電付与部材、例えば、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化錫、炭化珪素、又は酸化チタンを十分に分散させた弾性層(例えば、ニトリルブタジエンラバー)を有するものが用いられ、支持部材の表面に形成した弾性層が「JIS K−6301」で測定される硬度が10〜50度であるものが好ましく用いられる。
【0157】
本発明の画像形成方法では、着色剤として特定のモノアゾ顔料組成物を含有したトナーを用いることによって、トナーの帯電性を高く維持しすることが可能となるので、現像ローラの如きトナー担持体上でのトナーの塗布状態を均一で良好なものとすることが可能となり、高解像度・高精細な画像形成を行うことが出来る。特に1成分系現像剤による接触現像方式に好適である。
【0158】
又、前述の如き中間転写体上に転写されたトナー像を転写材に第2の転写を行うような場合においても、着色剤として特定のモノアゾ顔料組成物を含有するトナーを用いることによって、転写工程の影響を最小限に抑制されるので、高品位なフルカラー画像を得ることが出来る。
【0159】
次に、複数の画像形成部にて各々異なった色のトナー像を形成し、これらを同一転写材上に順次重ね合わせて転写することで多色画像を形成する画像形成方法について、図2に示すフルカラー画像形成装置の概略的説明図を用いて説明する。
【0160】
フルカラー画像形成装置本体には、第1の画像形成ユニットPa、第2の画像形成ユニットPb、第3の画像形成装置ユニットPc、及び第4の画像形成装置ユニットPdが併設されており、各々の画像形成装置ユニットで異なった色のトナー像が現像された後、転写材搬送ベルトによって搬送される転写材上に転写され、更に加熱加圧定着されることによってフルカラー画像が得られる。
【0161】
上記画像形成装置に併設される各画像形成ユニットの構成について、第1の画像形成ユニットPaを例に挙げて説明する。
【0162】
第1の画像形成ユニットPaには、静電潜像担持体として直径24mmφの感光体ドラム119aを具備し、感光体ドラム119aは矢印の方向に回転移動する。
【0163】
帯電手段として、直径12mmφの一次帯電ローラ116aが感光体ドラム119aの表面に接するように配設されている。一次帯電ローラ116aにより均一に一次帯電された感光体ドラム119aには、露光装置113aより画像信号に応じて照射されるレーザー光114aによって静電潜像が形成される。
【0164】
現像装置117aは、感光体ドラム119aの表面上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する為の現像手段を有しており、第1色目のトナーと該トナーの薄層を表面に担持した直径18mmφの現像ローラ115aがトナーの薄層を介して感光体ドラム119aに接するように配設されており、第1色目のトナー像が現像される。
【0165】
トナー担持体と静電潜像担持体(感光体ドラム)とは、現像領域において同方向に移動しており、トナー担持体表面の移動速度は、静電潜像担持体表面の移動速度に対して、1.05〜3.00倍であることが好ましい。
【0166】
感光体ドラム119a上に現像された第1色目のトナー像は、ベルト状の転写材担持体120によって搬送されてくる転写材Pの表面に転写手段としての転写ブレード111aによって転写される。この転写ブレード111aは、転写材担持体120の裏面に転写剤を介して当接するものであり、バイアス印加手段112aによって転写バイアスを印加し得るものである。
【0167】
転写が終了した感光体ドラム119aの表面は、クリーニング装置118aにより転写残余のトナーが除去され、引き続き行われる次の静電潜像形成の為に供せられる。
【0168】
本発明に係る画像形成装置は、第1の画像形成ユニットPaと同様の構成で、現像装置に保有されるトナーの色が異なる第2の画像形成装置ユニットPb、第3の画像形成装置ユニットPc、及び第4の画像形成装置ユニットPdの4つの画像形成装置ユニットを併設するものである。例えば、第1の画像形成装置ユニットPaにはイエロートナー、第2の画像形成装置ユニットPbにはマゼンタトナー、第3の画像形成装置ユニットPcにはシアントナー、更に第4の画像形成装置ユニットPdにはブラックトナーを各々用い、各画像形成装置ユニットの転写部で各色トナー像が転写材上に順次転写される。この際、この工程中にレジストレーションを合わせつつ転写材を移動させ、同一転写材上に各色トナーは重ね合わされ、終了すると分離帯電器121によって転写材担持体120上から転写材Sが分離され、搬送ベルトの如き搬送手段によって定着器123に送られ、ただ一回の定着によって所望のフルカラー画像が得られる。
【0169】
図2において、転写材担持体120は無端のベルト状部材であり、このベルト部材は画像形成の進行に伴い、駆動ローラ180によって矢印の方向に移動する。転写材担持体120の周囲には、ベルト従動ローラ181、ベルト除電装置182、及びベルトクリーニング装置183が配設され、又、一対のレジストローラ124が転写材ホルダー内の転写材Sを転写材担持体に搬送する為に設けられている。
【0170】
上記の如き画像形成装置において、転写手段としては、転写材担持体の裏面側に当接する転写ブレードに代えて、ローラ状の転写ローラを用いたり、コロナ帯電器の如き非接触の帯電手段を用いることも可能である。
【0171】
又、転写材を搬送する為の搬送手段としては、加工の容易性や耐久性の観点からテトロン繊維のメッシュを用いた搬送ベルトやポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、及びウレタン系樹脂の如き薄い誘電体シートを用いた搬送ベルトが用いられるが、ドラム式の搬送手段を有する構成としても良い。
【0172】
上記の如き画像形成装置では、各画像形成装置ユニットの転写部において、同一転写材上に各色トナー像を順次転写する為、先に転写されたトナー像が後から転写されてくるトナー像を担持する感光体ドラムと接する。この際、先に転写が完了している転写材上のトナー像を形成するトナー粒子中に不安定な帯電状態にあるものが存在する場合、続いて転写が行われる感光体ドラムに引き戻される所謂「再転写現象」を生じ、画質低下を招く発端となる。しかしながら、本発明においては、有彩色現像剤の各々のトナー粒子中の着色剤の種類と含有量を特定することで、上記の如き画像不良を未然に防止することが出来る。
【0173】
本発明の画像形成方法に好ましく用いられる加熱加圧手段とは、転写材上のトナー画像を加熱加圧定着して定着画像を形成するものであり、前記加熱加圧手段は、(i)少なくとも加熱体を有する回転加熱部材と該回転加熱部材と相互圧接してニップ部を形成する回転加圧部材を有し、(ii)転写材上のトナー画像との接触面に塗布されるオフセット防止用液体の消費量が0〜0.025mg/cm2(転写材の単位面積基準)に設定されており、(iii)前記ニップ部で転写材を挟持搬送しながら、前記回転加熱部材と回転加圧部材によって転写材上のトナー画像を加熱加圧するものである。
【0174】
加熱定着手段の一部を構成する回転加熱部材とは、転写材上のトナー画像を定着するための熱を付与するためのものであって、(i)熱ローラ方式の加熱加圧手段に用いられ、内部にトナー画像に熱を付与する為の加熱体を有する円筒状部材、(ii)フィルム方式の加熱加圧手段に用いられ、内部にトナー画像に熱を付与する為の支持体に固定支持させた加熱体を有し、該加熱体に圧接されながら移動駆動する円筒状の耐熱性エンドレスフィルム状部材、(iii)電磁誘導方式の加熱加圧手段に用いられ、内部に磁界発生手段を有し、該磁界発生手段の作用で電磁誘導発熱することによってトナー画像に熱を付与する為の発熱層を有する円筒状の耐熱性エンドレスフィルム状部材の如き部材が例示される。
【0175】
又、回転加圧部材とは、前記回転加熱部材と相互圧接してニップ部を形成し、該ニップ部で転写材を挟持搬送しながら転写材上のトナー画像を加熱加圧するものである。
【0176】
本発明の画像形成方法において、転写材上のトナー画像との接触面に塗布されるオフセット防止用液体の消費量は0〜0.025mg/cm2(転写材の単位面積基準)であることが好ましく、より好ましくは、オフセット防止用液体が全く塗布されない状態に設定される。これによって上記の如きオフセット防止用液体に起因する問題点を未然に解決することが出来ると共に、上記の如き現像剤を用いることで加熱加圧手段の性能を長期にわたって維持し、優れた定着画像を得ることが可能となる。
【0177】
オフセット防止用液体の消費量の測定には、対象となる加熱加圧手段の最大通紙域に対応した一般事務用再生紙(再生パルプの配合率≧70%)を用い、該再生紙を100枚分通紙した際に消費されるオフセット防止用液体の重量(mg)を用いた再生紙の総面積(cm2)で除した値(mg/cm2)をもって定義される。
【0178】
本発明に係るオフセット防止用液体としては、−15℃から300℃近くまで液状を保ち、離型性に優れるものが用いられる。具体的には、ジメチルシリコーンオイルやメチル基の一部分を他の置換基に置き換えた変性シリコーン、及びこれらを混合したものや界面活性剤を少量添加したもの等が挙げられ、100〜10000mm2/s(cSt)のものが好ましく用いられる。
【0179】
上記の如きオフセット防止用液体の定着ローラへの塗布方法としては、従来公知の方法が用いられ、塗布フェルト、フェルトパット、フェルトローラ、ウェブ、ポアフロンロッド、等に染み込ませて塗布する方法やオイルパン、汲み上げローラ等により直接塗布する方法が挙げられる。
【0180】
本発明の画像形成方法に用いられる好適な加熱加圧手段を添付図面を参照しながら説明する。
【0181】
図3は、内部に加熱体を有する円筒状の加熱ローラを回転加熱部材とし、該加熱ローラの表面に定着残余のトナーを除去する為のクリーニング部材と転写材の巻き付き防止用の分離部材が配設されていない熱ローラ方式の加熱加圧手段の一例の概略図である。
【0182】
内部にヒーター211aの如き加熱体を有する円筒状の加熱ローラ211からなる回転加熱部材と回転加圧部材としての円筒状の加圧ローラ212とは相互圧接してニップ部を形成し、作動時には各々は矢印の方向に回転する。
【0183】
未定着トナーTをトナー画像として担持した被加熱材としての転写材Pは、搬送ベルト213によって図面右方(上流側)より搬送され、加熱ローラ211と加圧ローラ212とのニップ部で転写材Pを挟持搬送しながら加熱加圧することによって、転写材P上に定着画像を形成し、図面左方(下流側)に排出される。
【0184】
尚、本発明に係る加熱加圧手段としては、図4(a)や(b)に示したような転写材Pを加熱ローラ211や加圧ローラ212から分離する為の分離爪214aや214bを有するものも用いることができる。
【0185】
又、図4(a)に図示したような加熱ローラ211の表面の定着残余のトナーを除去しながらオフセット防止用液体の塗布を行うことを目的としたブラシ状繊維を円筒状に植設したクリーニングローラ215やオフセット防止用液体を含浸させたフェルト状オイルパッド216、更には、図4(b)に図示したようなオフセット防止用液体を含浸させたクリーニングローラ217を配設した場合には、転写材に対するオフセット防止用液体の消費量が0〜0.025mg/cm2の範囲となるように設定される。尚、図4(a)、(b)においては、分離爪を有する装置を例示しているが、当然、分離爪を有さない場合においても同様である。
【0186】
従来、オフセット防止用液体は加熱ローラや加圧ローラの表面保護の役割も兼ねている為、オフセット防止用液体の消費量を上記の如き範囲に設定した場合には、その役割が十分なものとならず、長期使用によって加熱ローラ211や加圧ローラ212の表面に生じる傷や削れ、更にはそれらに起因する離型性の低下等を生じ易い。このような状態の加熱加圧手段では、加熱ローラや加圧ローラへの転写材の巻き付き現象が発生し易く、上記の如き分離爪を排除した場合には重大な問題を生じるが、本発明では、前述の如き顔料組成物を特定したトナーを用いることによって上記の如き加熱加圧手段に対する負荷が軽減され、長期にわたって優れた定着画像を得ることが可能となる。
【0187】
本発明に係る加熱加圧手段に用いられる加熱ローラ211には、例えば、外径12mm、厚み2〜5mm程度のアルミニウムのパイプを芯金とし、この外周面に厚み200〜500μmのシリコーンゴム、或いはテフロンをコーティングしたものが用いられる。
【0188】
又、加圧ローラ212としては、例えば、直径10mmのSUSのパイプを芯金とし、その外周面にシリコーンゴムを厚み3mm程度で被覆したものが用いられる。
【0189】
加熱ローラ211の内部に設けられたヒーター211aにはハロゲンランプなどの管状発熱ヒーターが用いられ、所定の電圧が印加されることによって発熱し、その輻射熱によって加熱ローラ211が加熱される。この際、加熱ローラ211やそれに圧接する加圧ローラ212は比較的緩やかに加熱されていくものの、一般にそれらの熱容量は大きい為、長時間にわたって加熱される場合が多く、加熱ローラ211や加圧ローラ212は熱劣化を受け易い。特に、再生紙を使用したり、オフセット防止用液体の塗布量が少ない場合には、加熱ローラ211や加圧ローラ212に傷や削れが発生し易いので、熱劣化が促進され、ローラ表面の離型性の低下に起因する問題を生じる。しかし、前述の如き顔料組成物を特定したトナーを用いることによって上記の如き加熱加圧手段に対する負荷が軽減され、長期にわたって優れた定着画像を得ることが可能となる。
【0190】
図5(a)は、内部に支持体に固定支持させた加熱体を有し、該加熱体に圧接されながら移動駆動する円筒状の耐熱性エンドレスフィルムを回転加熱部材とし、該エンドレスフィルムを介してトナー画像を加熱加圧するフィルム方式の加熱加圧手段の一例の分解斜視図であり、図5(b)は、上記加熱加圧手段の要部の拡大横断面図である。
【0191】
内部に支持体330に固定支持させた低熱容量線状加熱体331を有する円筒状の耐熱性エンドレスフィルム332からなる回転加熱部材と耐熱性エンドレスフィルム332を介して回転加圧部材としての円筒状の加圧ローラ333とは相互圧接してニップ部を形成すると共に、作動時には矢印の方向に回転し、トナー画像を担持した被加熱体としての転写材を耐熱性エンドレスフィルム332に密着させて加熱体331に圧接し、耐熱性エンドレスフィルム332と共に移動駆動させる。
【0192】
固定支持された加熱体331は、ヒーター基板331a、通電発熱抵抗体(発熱体)331b、表面保護層331c、検温素子331d、等よりなる。
【0193】
ヒーター基板331aは、耐熱性、絶縁性、低熱容量、高熱伝導性を呈する部材が好ましく、例えば、厚み1mm、巾10mm、長さ240mmのアルミナ基板である。
【0194】
発熱体331bは、ヒーター基板331aの下面(フィルム332との対面側)の略中央部に長手に沿って、例えば、Ag−Pd(銀パラジウム)、Ta2N、RuO2の如き電気抵抗材料を厚み約10μm、巾1〜3mmの線状、又は細帯状にスクリーン印刷等により塗工し、その上に表面保護層331cとして耐熱ガラスを約10μmコートしたものである。
【0195】
検温素子331dは、一例としてヒーター基板331aの上面(発熱体331bを設けた面とは反対側面)の略中央部にスクリーン印刷等により塗工して具備させたPt膜の如き低熱容量の測温抵抗体である。尚、低熱容量のサーミスタ等による代用も可能である。
【0196】
加熱体331は、発熱体331bに対して画像形成スタート信号により所定のタイミングにて通電することで発熱体331bを略全長にわたって発熱させる。
【0197】
通電はAC100Vであり、検温素子331cの検知温度に応じてトライアックを含む通電制御回路(不図示)により通電する位相角を制御することにより供給電力を制御している。
【0198】
加熱体331は、ヒーター基板331a、発熱体331b、表面保護層331cの熱容量が小さいので、発熱体331bへの通電によって加熱体331の表面が所望の定着温度まで急速に温度上昇したり、未使用時には室温付近まで急冷する為、耐熱性エンドレスフィルム330や回転加圧部材としての加圧ローラ333に与える熱衝撃は大きく、離型性ものとなっているが、前述の如き顔料組成物を特定したトナーを用いることによって上記の如き加熱加圧手段に対する負荷を軽減し、長期にわたって優れた定着画像を得ることが可能となる。
【0199】
回転加熱部材と回転加圧部材との間に位置する円筒状の耐熱性エンドレスフィルム332には、耐熱性、強度確保、耐久性、及び低熱容量の観点から、厚さ20〜100μmの単層、或いは複合層からなる耐熱性シートであることが好ましく、例えば、ポリイミド、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルサルホン(PES)、4フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリパラバン酸(PPA)、或いは複合層フィルム、例えば厚さ20μmのポリイミドフィルムの少なくともトナー画像当接面側に4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、PAF、FEPの如きフッ素樹脂やシリコーン樹脂、更にはそれにカーボンブラック、グラファイト、導電性ウイスカの如き導電材を添加した離型性コート層を厚み10μmに施したものが好ましい。
【0200】
又、回転加圧部材である加圧ローラ333は、上記の如き耐熱性エンドレスフィルム332を移動駆動させる為の駆動ローラを兼ねているので、トナー等に対する離型性に優れるだけでなく、耐熱性エンドレスフィルム332との密着性を有することが好ましく、例えば、シリコーンゴムの如きゴム弾性体が用いられる。上述したように加圧ローラ333に加わる熱衝撃は大きく、長期使用による加圧ローラ333の表面劣化は上記の如き加熱加圧手段の駆動機能そのものにも影響を及ぼすが、前述の如き顔料組成物を特定したトナーを用いることによって上記の如き加熱加圧手段に対する負荷を軽減し、長期にわたって優れた定着画像を得ることが可能となる。
【0201】
図6は、内部に磁界発生手段を有し、該磁界発生手段の作用で電磁誘導発熱する発熱層を有する円筒状の耐熱性エンドレスフィルムからなる加熱体を回転加熱部材を有する電磁誘導方式の加熱加圧手段の一例の模式図である。
【0202】
内部に励磁コイル440、励磁コイル440が巻き付けられるコイル芯材(磁性体)442、及び励磁コイル440を支持しながら耐熱性エンドレスフィルム447の走行をガイドする滑板443からなる磁界発生手段を有し、該磁界発生手段に圧接されながら移動駆動する円筒状の耐熱性エンドレスフィルム447からなる回転加熱部材と耐熱性エンドレスフィルム447を介して回転加圧部材としての円筒状の加圧ローラ448とは相互圧接してニップ部Nを形成すると共に、作動時には矢印の方向に回転し、トナー画像Tを担持した被加熱体としての転写材Pを耐熱性エンドレスフィルム447に密着させて磁界発生手段に圧接し、耐熱性エンドレスフィルム447と共に移動駆動させる。
【0203】
この時、上記磁界発生手段によって発生する磁界は、励磁回路(不図示)から10kHz〜500kHzの周波数の交番電流が印加されることによって励磁コイル440の周囲に矢印で示した磁束Hが生成消滅を繰り返す。この変動する磁界中を移動する耐熱性エンドレスフィルム447中の導電層(誘導磁性材)447bには、電磁誘導によってその磁界の変化を少なくするように矢印で示したような渦電流Aが発生する。この渦電流は導電層の表皮抵抗によってジュール熱に変換され、結果的に耐熱性エンドレスフィルム447中の導電層が発熱層となる。このように耐熱性エンドレスフィルム447の表層近くが直接発熱するので、フィルム基層の熱伝導率、熱容量、及び耐熱性エンドレスフィルムの厚さにも依存しない急速加熱が実現出来る。
【0204】
トナー画像Tを担持した被加熱体としての転写材Pは、耐熱性エンドレスフィルム447に密着してニップ部Nを通過することによって、転写材P上に定着画像を得ることが出来る。
【0205】
本発明に係る加熱加圧手段に用いられる円筒状の耐熱性エンドレスフィルム447は、少なくともフィルム基層447a、導電層447b、及び表面層447cの3層からなるものが好ましく用いられ、例えば、厚み10μm〜100μmのポリイミド等の耐熱性樹脂をフィルム基層447aとし、その基層447aの外周面上(被加熱体圧接面側)に導電層447bを、例えば、Ni、Cu、Cr等の金属を厚み1μm〜100μmでメッキ等の処理によって形成している。更にその導電層447bの自由面に、例えば、PFAやPTFEの如きトナーとの離型性に優れた耐熱性樹脂を混合、又は単独で被覆して表面層447cを形成したものである。又、フィルム基層447aに導電層の役割を持たせ2層構成としてもよい。
【0206】
コイル芯材442は、例えば、フェライトパーマロイの如き高透磁率で残留磁束密度の低い材料で形成されている。残留磁束密度の低い材質をコイル芯材442に用いることで、芯材自身に発生する過電流を抑制することが出来るので、コイル芯材442からの発熱がなくなり効率が上がる。又、高透磁率の材質を用いることによって、コイル芯材442が磁束Hの通り道になり、外部への磁束漏れを可能な限り抑えることが出来る。
【0207】
励磁コイル440は、導線(電線)として一本ずつが各々絶縁被覆された銅製の細線を複数本束ねたもの(束線)を用い、これを複数回巻いたもので構成される。又、励磁コイルパターンをガラス入エポキシ樹脂(汎用電気基板)やセラミックの如き非磁性体の基板平面上に多層印刷したシートコイル基板を用いてもよい。
【0208】
滑板443は、液晶ポリマーやフェノール等の耐熱樹脂で構成され、耐熱性エンドレスフィルム447との対向面には耐熱性エンドレスフィルム447との摩擦抵抗を減少させる為に、例えば、PFAやPTFEによる樹脂コート、もしくは滑り性に富むガラスコートが施されている。
【0209】
加圧ローラ448は、芯金の周囲にシリコーンゴムやフッ素ゴム等を巻いて構成される。この加圧ローラ448は、軸受手段と付勢手段(いずれも不図示)により所定の押圧力Fをもって耐熱性エンドレスフィルム447を介して滑板443の下面に圧接させて配設してあり、滑板443との間に耐熱性エンドレスフィルム447を挟持しながらニップ部Nを形成する。
【0210】
ニップ部Nでは磁界発生手段によって発生する磁界が集中している為、電磁誘導発熱によって耐熱性エンドレスフィルム447の表層付近が急速に直接発熱する。この結果、耐熱性エンドレスフィルム447の表面や加圧ローラ448には大きな熱衝撃が与えられ、トナー等に対する離型性や耐熱性エンドレスフィルム447との密着性が低下することになるが、前述の如き顔料組成物を特定したトナーを用いることによって上記の如き加熱加圧手段に対する負荷を軽減し、長期にわたって優れた定着画像を得ることが可能となる。
【0211】
図9は、本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【0212】
被帯電体である像担持体としての感光体ドラム501は、矢印Aの方向に回転し、接触帯電部材である帯電ローラ502によって、例えば、感光体ドラム501の表面電位(暗部電位:Vd)が約−700Vに均一帯電される。次いで、画像信号に応じて潜像形成手段503より照射されるレーザー光Lによって感光体ドラム501は露光され、画像部分に相当する露光部の感光体ドラム501の表面電位(明部電位:Vl)は約−100Vとなり、静電潜像が形成される。
【0213】
感光体ドラム501上の静電潜像は、プロセスカートリッジとして画像形成装置から着脱可能である現像装置504を感光体ドラム501に対して近接配置し、例えば反転現像方法によって現像され、トナー像として可視化される。
【0214】
感光体ドラム501上に形成されたトナー像は、転写ローラ505によって転写材としての記録材Pに転写され、記録材P上に転写されたトナー像は加熱加圧手段(不図示)により定着される。
【0215】
転写されずに感光体ドラム501の表面上に残存している転写残余のトナーはクリーニングブレード(不図示)により掻き取られ、廃トナー容器(不図示)に回収され、クリーニングされた感光体ドラム501は再度帯電され、以後同様に画像形成が繰り返される。
【0216】
現像装置504は、一成分現像剤としてのトナーを収容した現像容器の長手方向に延在する開口部にトナー担持体としての現像スリーブ504aを有しており、該現像スリーブ504aは、感光体ドラム501と対向設置され、感光体ドラム501上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。
【0217】
図中、現像スリーブ504aは、現像容器の開口部にて右略半周面を現像容器の内部に突入し、左略半周面を現像容器の外部に露出して横設されている。現像容器の外部に露出している面は、右方に位置する感光体ドラム501に対向している。
【0218】
現像スリーブ504aは矢印Bの方向に回転駆動され、その表面にはトナーとの摺擦確率を高めることでトナーの効率良い摩擦帯電と良好なトナー搬送を行うための適度な凹凸を有する。現像スリーブ504aとしては、例えば、直径16mmのアルミニウム製スリーブ表面にブラスト処理を施した後、導電性グラファイト粒子とカーボンブラックがフェノール樹脂に15:1:15の割合で含有している合成樹脂の表層を設けたコートスリーブで表面粗さ(Rz)が0.5〜10μmに調整したものが用いられ、感光体ドラム501に近接して対向設置され、例えば、感光体ドラム501の周速72mm/秒に対して、現像ローラ502は周速108mm/秒で回転駆動するように設定される。
【0219】
現像スリーブ504aの上方位置には、トナー規制部材である弾性ブレード504cとして、例えば、ウレタンやシリコーン等のゴム材料、バネ弾性を有するSUSやリン青銅等の金属薄板、又はそれらを基体としで現像スリーブ504aへの当接面側にゴム材料を接着したもの等がブレード支持板金によって支持され、弾性ブレード504cの自由端側を現像スリーブ504aの回転方向の上流側に向け、その先端近傍が現像スリーブ504aの表面に当接されるように設けられている。例えば、弾性ブレード504cは厚み1.0mmの板状のウレタンゴムをブレード支持板金に接着した構成になっており、現像スリーブ504aに対する当接圧は24.5〜34.3N/m(25〜35g/cm)に設定される。
【0220】
尚、本発明において当接圧とは、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚重ねて当接部に挿入し、その中央の1枚を引き抜く際の引っ張り荷重をバネばかり等で測定し、その値から算出される当接荷重のことである。
【0221】
弾性ローラ504bは、弾性ブレード504cと現像スリーブ504aの当接部よりも現像スリーブ504aの回転方向の上流側に当接配置され、かつ回転可能に支持されている。弾性ローラ504bの構造としては、例えば、発泡骨格状スポンジ構造や芯金上にレーヨンやナイロン等の繊維を植毛したファーブラシ構造のものが現像スリーブ504aへのトナーの供給、及び未現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましく、例えば、芯金上にポリウレタンフォームを設けた直径12mmの弾性ローラが用いられ、現像スリーブ504aに対して当接幅が1〜8mmとなるように配設され、また、現像スリーブ504aに対して、その当接部において相対速度をもたせることが好ましく、例えば、当接幅を3mmに設定し、弾性ローラ504bの周速は現像動作時に72mm/秒(従って、現像スリーブ504aとの相対速度は180mm/秒)となるように駆動手段(不図示)により所定タイミングで回転駆動させる。
【0222】
弾性ブレード504cは、現像スリーブ504aとの当接部から弾性ブレード504cの自由端の先端までの距離NEが弾性ブレード504cの中央部から両端部に向かうにしたがって連続的に短くなるように構成されており、更にその両端部では弾性ブレード504の先端位置が現像スリーブ504aとの当接部内にあるように設定される。つまり、現像スリーブ504aの表面上に形成されるトナーの薄層の層厚は、弾性ブレード504cと現像スリーブ504aとの当接部から弾性ブレード504cの自由端の先端までの距離NEが短くなるほど薄くすることが出来るので、弾性ローラ504cによるトナーの供給と未現像トナーの剥ぎ取りが困難となり易い現像スリーブ504aの両端部でのトナーへの規制力を高めることが出来る。
【0223】
画像形成の際には撹拌部材(不図示)や弾性ローラ504bの回転駆動によって、現像容器内のトナーは現像スリーブ504aの近傍まで運ばれ、更に現像スリーブ504aと弾性ローラ504bとの当接部で摺擦されることによって摩擦帯電を受けながら現像スリーブ504aの表面上に塗布され、現像スリーブ504aが矢印Bの方向に回転するに伴い、弾性ブレード504cの圧接下に送り込まれ、規制力を受けることによって現像スリーブ504aの表面上にトナーの薄層が、例えば、層厚が10〜20μmで、トナー塗布量が0.3〜1.0mg/cm2となるように形成される。
【0224】
本発明の画像形成方法は、帯電工程に接触帯電手段が用いられることが好ましく、該接触帯電手段に用いられる帯電部材が、(i)導電性支持体上に一層以上の被膜層を有するローラ状に形成されたものであり、(ii)該帯電部材のローラ外径差振れ量がローラクラウン量以下で、(iii)該帯電部材の表面は静摩擦係数が1.00以下で、且つ表面粗さ(Rz)が5.0μm以下であることを特徴とする。
【0225】
好ましくは、ローラ外径差振れ量/ローラクラウン量≦0.5であり、また静摩擦係数は0.85以下であることが好ましい。
【0226】
本発明に係る帯電部材(以下、帯電ローラともいう)の例を図10〜図12に示す。例えば帯電部材は図10に示すようにローラ形状であり、導電性支持体602aと、その外周一帯に形成された弾性層602bと、更にその外周に形成された表面層602dから構成されている。また、他の構成として、図11に示すように弾性層602bと表面層602dとの間に抵抗層602cを設けた3層構造であっても良いし、図12に示すように抵抗層602cと表面層602dの間に第2の抵抗層602eを設けた4層構造であっても良いし、更に抵抗層を設けて、導電性支持体602aの上に4層以上を形成した構造であっても良い。
【0227】
本発明に係る帯電ローラの導電性支持体に用いられる材料としては、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケルの如き金属材料の丸棒を用いることが出来る。更に、これらの金属材料の表面には耐傷性付与を目的として導電性を損なわない程度にメッキ処理を施しても構わない。
【0228】
本発明に係る帯電ローラの弾性層は、被帯電体である感光体に対する給電や帯電ローラの感光体に対する良好な均一密着性を確保することを目的として、適度な導電性と弾性とを付与することが望ましい。また、帯電ローラと感光体の均一密着性を増す為に、弾性層を研磨することによって、中央部が最も太く、逆に両端部にいくほど細くなる、所謂「クラウン形状」とすることが好ましい。一般に広く用いられている帯電ローラは、導電性支持体の両端部に所定の押圧力が与えられて感光体と当接するので、中央部の押圧力が小さく、両端部ほど大きくなっている。従って、帯電ローラの真直度が十分でない場合には中央部と両端部に対応する画像に濃度ムラが生じる場合があるが、帯電ローラの形状を上記の如きクラウン形状とすることによってはこれを未然に防止することが出来る。
【0229】
上記の如き弾性層に用いられる材料としては、合成ゴムや熱可塑性エラストマーの如きエラストマーが用いられる。例えば、合成ゴムとしては、天然ゴム(加硫処理等)、EPDM、SBR、シリコーンゴム、ウレタンゴム、IR、BR、NBR、CRが挙げられ、熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマーを挙げることが出来るが、帯電ローラと感光体との均一密着性の観点から合成ゴム材料が好ましい。特に、DC帯電方式においては、電圧依存性が少ない極性ゴム材料が好ましく、特にエピクロルヒドリンゴムが好ましく用いられる。
【0230】
これらの材料は、単独または2種類以上を混合したり、共重合体であっても良く、また、上記の如きエラストマーを発泡成形した発泡体を用いても良い。更に弾性や硬度を調整することを目的として、軟化油や可塑剤の如き添加剤を加えても良い。
【0231】
上記の如き弾性層には、上記の材料中にカーボンブラック、導電性金属酸化物、アルカリ金属塩、及びアンモニウム塩等の導電剤を適宜添加することにより、108Ω・cm未満となるように調整することが好ましい。該弾性層の導電性が108Ω・cm以上であると帯電ローラの帯電能力が低くなり、被帯電体を均一に帯電することが困難となる。
【0232】
本発明に係る帯電ローラの表面層に用いられる材料としては、樹脂やエラストマーが挙げられ、例えば、樹脂としては、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)、オレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CEBC)が挙げられ、また、エラストマーとしては、上記した帯電ローラの弾性層に用いられる材料と同様である。
【0233】
但し、帯電ローラの表面層は、被帯電体である感光体と接触する為、感光体を汚染から保護すると共に、それ自身が汚染原因とならず、表面離型性の良いものが好ましく、上記の如き樹脂を用いるのが好ましい。
【0234】
上記の如き表面層には各種導電剤を添加し、電気抵抗を所望の値に調整することが好ましい。表面層の導電性材料としては、カーボンブラック、酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、銅、アルミニウム、ニッケルが挙げられる。これらの導電剤は表面処理を施しても良く、具体的には、カップリング処理、及び脂肪酸処理が挙げられる。カップリング処理としてはシランカップリング剤及びチタネート系カップリング剤を用いたもの、また、脂肪酸処理としてはステアリン酸の如き酸を用いたものが代表的である。これらの処理を施すことにより、導電剤の表面層材料に対する分散性の向上を図ることができるので好ましい。具体的には、チタネート系カップリング処理を施した酸化錫を用いるのが良い。尚、所望の電気抵抗を得る為には上記の如き導電剤を2種類以上併用しても良い。
【0235】
該表面層の電気抵抗は、弾性層の電気抵抗より大きく、1015Ω・cm以下に調整されることが好ましい。該表面層の電気抵抗が弾性層の電気抵抗よりも小さいと被帯電体表面に存在するピンホールや傷等によるリークを防止することが出来ず、1015Ω・cmよりも大きいと帯電ローラの帯電能力が低くなり、帯電均一性を満足することが困難となる。
【0236】
本発明に係る帯電部材には、弾性層中に含有される軟化油や可塑剤等が帯電部材表面にブリードアウトすることを防止することを目的とし、該弾性層に接した位置に抵抗層を新たに設けることも出来る。
【0237】
上記の如き抵抗層に用いられる材料は、上記した帯電ローラの弾性層に用いられる材料と同様のものを用いることが出来る。また、該抵抗層は、導電性、又は半導電性を有していることが好ましい。この場合、所望の電気抵抗を得る為の導電性材料としては上記した帯電ローラの表面層に用いられる各種導電剤と同様のものを単独、又は2種類以上を併用して用いることが出来る。
【0238】
該抵抗層の電気抵抗は、表面層の電気抵抗以下で、弾性層の電気抵抗以上に調整されることが好ましい。該抵抗層の電気抵抗が上記の範囲を外れると、帯電均一性を満足することが困難となる。
【0239】
尚、上記の如き帯電ローラを構成する弾性層、表面層、及び抵抗層には、前記の如き各種材料の他に、他の機能を有する材料を適宜用いることが可能である。このような他の材料としては、例えば、弾性層では、2−メルカプトベンズイミダゾールの如き老化防止剤、ステアリン酸、及びステアリン酸亜鉛に代表される滑剤を例示することが出来る。
【0240】
本発明において、上記の如き帯電ローラを構成する弾性層、表面層、及び抵抗層の導電性(電気抵抗)の測定は、例えば、抵抗測定装置「絶縁抵抗計Hiresta−UP」(三菱化学社製)を用いて行う。
【0241】
具体的には、弾性層の場合には、弾性層を構成する材料を厚さ2mmに膜成形し、また、表面層や抵抗層の場合には、各々の層を構成する材料を塗料化し、そのクリア塗料をアルミシート上にコーティングすることで各々の測定サンプルを準備し、23℃/55%RHの測定環境下で、10Vの電圧を1分間印加して、各々の導電性を測定する。
【0242】
ところで、上記の如き帯電ローラを構成する弾性層、表面層、及び抵抗層の作製は、各層を好適な層厚に形成するのに適当な方法であれば特に限定されず、樹脂化合物の層形成において公知の方法を用いて作製することが出来る。各々の層の作製は、例えば、予め所定厚に形成されたシート状またはチューブ状の層を接着、又は被覆することによって作製しても良いし、静電スプレーやディッピング塗工等、従来より知られている工法、又はそれらに準じて行っても良い。更には、押出し成形によって大まかに層形成した後に研磨等によって形状を整える方法であっても良いし、型内で所定の形状に材料を硬化、成形する方法であっても良い。
【0243】
上記の如き帯電ローラを構成する弾性層、表面層、及び抵抗層の層厚は、各々の層の機能の発現を損なわない範囲であれば特に限定されないが、弾性層であれば0.5mm以上であることが好ましい。該弾性層の層厚が0.5mm未満になると、弾性層に適度な弾性を付与することが出来ず、良好な均一密着性が得られず、帯電均一性を満足することが困難となり好ましくない。
【0244】
一方、表面層や抵抗層の層厚は1μm〜1000μmであることが好ましい。表面層の層厚が上記範囲よりも小さすぎると、帯電ローラの作成時に層厚のムラが発生し易くなると共に、弾性層の凹凸がそのまま帯電ローラ表面に現れてしまう。これにより均一密着性が損なわれる為、帯電均一性を満足することが出来なくなると共に、転写残余のトナー粒子や外添剤がローラ表面に付着し易くなり好ましくない。また、上記範囲よりも大きすぎると弾性層に付与した適度な弾性が失われ、被帯電体との当接が適正でなくなる為、やはり帯電均一性を満足させることが困難となり好ましくない。
【0245】
本発明において、上記の如き帯電ローラを構成する弾性層、表面層、及び抵抗層の層厚は、帯電ローラをカッターナイフ等により切断し、その切断部分を光学顕微鏡により観察し、その層厚を測定する。
【0246】
次に、本発明の帯電部材が有する特徴について説明する。
【0247】
上記の如き帯電部材であっても、被帯電体である感光体の均一帯電性を改善する為に、帯電部材と感光体の均一密着性を高めていく程、画像形成が進行していくに従い、転写残余のトナーや外添剤の付着が激しくなり、初期の良好な画像形成状態を維持するのが困難となった。
【0248】
そこで、本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、帯電部材の成形精度、帯電部材表面における静摩擦係数、及び表面粗さが、トナー中の着色剤の種類や分散状態と共に帯電部材への付着性に大きく関与していることを見出したのである。
【0249】
即ち、帯電部材と感光体は接触しながら回転している為、帯電部材の成形精度が悪く、ローラ外径差振れ量が大きい場合には、帯電部材と感光体との間に空隙を生じると共に、その空隙距離も様々に変化する。この場合、感光体上の転写残余のトナーがその空隙に侵入し易くなり、帯電ローラにムラ状に付着/汚染する結果となり、画像不良の原因となる。本発明者等の検討によれば、ローラ外径差振れ量がローラクラウン量以下、より好ましくはローラクラウン量の1/2以下であれば、トナーの付着状態にムラが生じないことが明らかとなった。
【0250】
本発明において、上記の如きローラ外径差振れ量とローラクラウン量の測定は、例えば、「高精度レーザー測定機LSM−430v」(ミツトヨ社製)を用いて行う。
【0251】
具体的には、ローラ外径差振れ量を測定する場合、帯電ローラの外径を測定し、最大外径値と最小外径値の差を外径差振れ量とする。次いで、この測定を5回繰り返し、その平均値をローラ外径差振れ量とする。
【0252】
また、ローラクラウン量を測定する場合には、帯電ローラの中央部と該中央部から両端部へ90mmの位置の外径を各々5回測定し、得られた中央部の外径の平均値と該中央部から両端部へ90mmの位置における外径の平均値との差をローラクラウン量とする。例えば、ローラ長250mmの帯電部材においては、端部から35mm、125mm、及び215mmの3点において外径を測定する。その際、35mm位置における外径の平均値をA(mm)、125mm位置における外径の平均値をB(mm)、更に215mm位置における外径の平均値をC(mm)とすると、ローラクラウン量(μm)は以下の式で求められる。
【0253】
ローラクラウン量(μm)={B−(A+C)/2}×1000
従来、帯電ローラの弾性層のような部材をクラウン形状に成形加工する際には、トラバース方式という研磨方法により、短い砥石をローラに準じて移動させながらローラをクラウン形状に成形することが一般的であった為、ローラ外径差振れ量をローラクラウン量以下に高精度に成形しようとすると、非常に多くの時間を必要とした。これに対して、本発明では幅広研磨方式を採用することより、帯電ローラに上記の如き形状を成形することが可能となった。
【0254】
本発明で採用した幅広研磨方式は、文字通り幅の広い砥石、即ち帯電ローラ長さと同程度の幅の砥石を用い、それを一度に押し当てることにより、僅かな時間でローラ研磨ができるという方式であり、上記の如きクラウン形状を高精度に成形することが出来た。
【0255】
本発明に係る帯電ローラのローラ硬度は、30〜75°であることが好ましい。該ローラ硬度が30°未満の場合、研磨加工の際に帯電ローラが砥石から振れ動いてしまい、精度を高めることが困難となる。逆に、ローラ硬度が75°を超える場合、帯電ローラと感光体の均一密着性が確保出来なくなり、帯電不良を生じ易い。
【0256】
本発明において、帯電ローラのローラ硬度の測定は、例えば、「Asker−Cゴム硬度計」(高分子計器社製)を用い、帯電ローラの任意の5点におけるゴム硬度を測定し、その平均値をもってローラ硬度とする。
【0257】
本発明に係る帯電ローラは、ローラ表面の静摩擦係数を1.00以下とすることにより画像不良の発生が抑制される。ローラ表面の静摩擦係数が1.00を超えるとローラ表面にトナーが付着し易くなると共に、一度付着したトナーがローラ表面から離脱しにくくなり、帯電不良の原因となる。
【0258】
この特性を達成する為には、上記で例示した表面層に用いられる材料の中から静摩擦係数が0.50以下を呈するものを選択することが好ましい。
【0259】
上記の如き表面層の材料を選択する為には、対象となる材料をアルミシート上に塗膜として形成し、得られた登膜シート表面の静摩擦係数を「静摩擦係数測定器HEIDONトライボギアミューズTYPE:941」(新東科学社製)を用いて測定し、帯電部材の表面層に用いられる材料の静摩擦係数μSBを求め、静摩擦係数μSBが0.50以下を呈する材料を選択した後、該材料に導電剤やその他添加剤を処方し、帯電ローラ表面の静摩擦係数μSが1.00以下となるように帯電部材を設計すると良い。
【0260】
本発明において、帯電ローラ表面の静摩擦係数μSを測定する方法を図13を用いて説明する。尚、該方法は、測定物がローラ形状の場合に好適な方法であり、オイラーのベルト式に準じたものである。
【0261】
具体的には、測定の対象となる帯電部材と所定の角度(θ)で接触するベルト(厚さ20μm、幅30mm、長さ180mm)は、端部が測定部(荷重計)と結ばれ、他端部が重りWと結ばれている。この状態で帯電部材を所定の方向、速度で回転させた時、測定部で測定された力をF(g)、重りの重さをW(g)とした時、摩擦係数(μ)は以下の式で求められる。
【0262】
μ=(1/θ)ln(F/W)
図14は、該方法により求められたチャートの一例であって、帯電部材を60秒回転させたときの測定結果である。該チャートにおいて、帯電部材を回転させた直後に示す荷重値が回転を開始するのに必要な力であり、それ以降の荷重値は回転を継続するのに必要な力であるので、回転開始時(t=0秒)に示す荷重値が静摩擦力で、また、0<t(秒)≦60の任意の時間に示す荷重値が任意の時間における動摩擦力に相当する。従って、帯電部材表面の静摩擦係数μSは、以下の式で算出することが出来る。尚、図中のAとBは、上記動摩擦力の上限値と下限値である。
【0263】
μS=(1/θ)ln(F<t = 0>/W)
本発明において、帯電部材表面の静摩擦係数の測定には、ステンレス製のベルト(表面の十点平均表面粗さRzが5μm以下)を使用し、100rpmの回転速度で50gの荷重を用いて行った。
【0264】
本発明に係る帯電部材の表面は、「JIS B 0601:表面粗さの規格」における十点平均表面粗さ(Rz)を5μm以下とする。
【0265】
帯電ローラ表面に凹凸が存在すると、そこにトナーが侵入してしまい、表面汚れの原因になる。また、一度付着/汚染したトナーは物理的にも離脱することが困難となる。従って、帯電ローラ表面は、画像形成用に用いるトナーの粒径以下であることが好ましい。また、帯電ローラの表面が粗い場合には、その表面の凹凸によって微妙に帯電ムラを生じ、結果として画像不良を引き起こすことがあるばかりか、甚だしい場合には感光体表面を浸食(削れ等)することもあるので、帯電部材表面はより滑らかな方が好ましい。
【0266】
本発明において、帯電ローラ表面の十点平均表面粗さ(Rz)の測定は、例えば、「表面粗さ測定器SE−3400」(小坂研究所社製)を用いて行い、帯電ローラ表面上の任意の5箇所を測定し、その平均値をもって十点平均表面粗さとする。
【0267】
ところで、本発明に係る静電潜像担持体には、表面に離型性が付与されている感光体が好ましく用いられ、該感光体表面の水に対する接触角は85度以上、より好ましくは90度以上である。
【0268】
感光体表面に離型性を付与する手段としては、感光体表面に高分子結着剤を主体として構成される表面層を設け、(1)表面層を構成する樹脂自体に表面エネルギーの低いものを用いる、(2)撥水性や親油性を付与するような添加剤を表面層に分散する、(3)高い離型性を有する材料を粉体状にして表面層に分散する方法が挙げられる。具体的には、(1)の例として、樹脂の構造中にフッ素含有基、或いはシリコーン含有基を導入する方法、(2)の例として、添加剤として界面活性剤等を用いる方法、(3)の例として、フッ素原子を含む化合物、即ち、ポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化カーボンを用いる方法が挙げられる。
【0269】
【実施例】
以下、具体的実施例によって本発明を説明するが、本発明はなんらこれらに限定されるものではない。
【0270】
(モノアゾ顔料組成物の製造例1−1)
3−アミノ−4−メトキシベンズアニライド50部を水1000部に分散させ、氷を加えて0〜5℃の温度条件に設定し、35%HCl水溶液60部を加えて20分間撹拌した。その後、30%亜硝酸ソーダ水溶液50部を加えて60分間撹拌後、スルファミン酸2部を加えて過剰の亜硝酸を分解した。更に酢酸ソーダ50部、90%酢酸75部を添加し、ジアゾニウム塩溶液とした。
【0271】
これとは別に、β−ナフトール誘導体▲1▼としてN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド80部およびβ−ナフトール誘導体▲2▼としてβ−オキシナフトエ酸3部を水1000部、水酸化ナトリウム25部と共に温度80℃以下で溶解させ、顔料組成物の粒径調整剤としてアニオン性界面活性剤であるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを適量添加し、カップラー溶液とした。
【0272】
この溶液を10℃以下の温度条件で上記ジアゾニウム塩溶液に添加しカップリング反応を行う際に、系内をアルカリ性とし、10%アビエチン酸ナトリウム水溶液400部を加え30分撹拌し、塩化カルシウム水和物200部を水1000部に溶解した液を加え、さらに60分撹拌しレーキ化反応を行った。この系を酸性とした後、90℃の加熱処理後、濾過・水洗を行い、これを100℃で乾燥し、粉砕を行うことによりモノアゾ顔料(C.I.PigmentRed 269)を含有する顔料組成物を得た。
【0273】
更に、上記で得られた顔料組成物にアルカリ処理(pH11)を行うことにより、該顔料組成物中にN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド19,000ppm、β−オキシナフトエ酸300ppm、3−アミノ−4−メトキシベンズアニライド65ppmを含有する顔料組成物1−1を得た。
【0274】
(モノアゾ顔料組成物の製造例1−2〜1−5)
製造例1−1において、カップリング反応の際のロジン処理及びレーキ化反応を除き、カップリング反応後のアルカリ処理を酸処理(pH2)(製造例1−2)に;またカップリング反応後のアルカリ処理(pH11)をアルカリ処理(pH11)と酸処理(pH2)の順に行った後丁寧な水洗(製造例1−3)に;あるいはカップラー溶液調製の際、β−オキシナフトエ酸を加えずN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドを83部とし、カップリング反応の際のロジン処理及びその後のレーキ化反応を省き、カップリング反応後のアルカリ処理(pH11)をアルカリ処理(pH11)と酸処理(pH2)の順に行った後丁寧な水洗(製造例1−4)に;カップリング反応の際のロジン処理及びレーキ化反応を除き、カップリング反応後のアルカリ処理(pH11)をアルカリ処理(pH11)と酸処理(pH2)の順に行った後丁寧な水洗(製造例1−5)に;変更する他は、製造例1−1と同様にして顔料組成物の製造を行った。これにより、該顔料組成物中にN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド(β−ナフトール誘導体▲1▼)、β−オキシナフトエ酸(β−ナフトール誘導体▲2▼)、3−アミノ−4−メトキシベンズアニライドが表1−1に示す含有量であるモノアゾ顔料組成物1−2〜1−5を得た。
【0275】
(モノアゾ顔料組成物の比較製造例1−1)
製造例1−1において、カップラー溶液調製の際、β−オキシナフトエ酸を加えずN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドを83部とし、カップリング反応の際のロジン処理及びその後のレーキ化反応、カップリング反応後のアルカリ処理を省く他は、製造例1と同様に顔料組成物の製造を行った。これにより、該顔料組成物中にN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドを63,000ppm、3−アミノ−4−メトキシベンズアニライドを2,400ppmを含有する比較用モノアゾ顔料組成物1−1を得た。
【0276】
(モノアゾ顔料組成物の製造例1−6〜1−9)
製造例1−1において、カップラー成分であるβ−ナフトール誘導体▲1▼をN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドに代えて、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド47部を(製造例1−6);N−ベンズイミダゾリン−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド80部を(製造例1−7);N−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド78部を(製造例1−8);3−アミノ−4−メトキシベンズアニライドに代えて3−アミノ−4−メトキシフェニル−N,N−ジエチルスルホンアミド54部を、及びN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドに代えてN−(5−クロロ−2,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド92部を(製造例1−9);使用し、製造例1−7においては、カップラー溶液調製の際、β−オキシナフトエ酸を加えず、カップリング反応の際のロジン処理及びその後のレーキ化反応を省く、製造例1−8においては、カップリング反応の際のロジン処理及びその後のレーキ化反応を省く以外は、製造例1−1と同様に顔料組成物の製造を行った。これにより、該顔料組成物中に使用したβ−ナフトール誘導体▲1▼、β−オキシナフトエ酸(β−ナフトール誘導体▲2▼)、芳香族アミンが表1−1に示す含有量であるモノアゾ顔料組成物1−6〜1−9を得た。
【0277】
(トナーの製造例1−1)
速撹拌装置クレアミックス(エムテクニック社製)を具備した2リットル用4つ口フラスコ中に、イオン交換水470部とNa3PO43.3部を投入し、高速撹拌装置の回転数を10,000rpmに設定し、65℃に加温せしめた。ここにCaCl2水溶液を添加し、微小な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む水系分散媒体を調製した。更に希塩酸により水系分散媒体のpHが5.2になるように調整した。
【0278】
一方、分散質として、
・スチレン 83部
・n−ブチルアクリレート 17部
・ジビニルベンゼン 0.2部
・モノアゾ顔料組成物1−3 5部
・ポリエステル樹脂(ピーク分子量=7000) 5部
・荷電制御剤(ジアルキルサリチル酸のアルミニウム化合物)2部
・エステルワックス(前記エステルワックス構造式おいて、R1=炭素数15のアルキル鎖、R2=炭素数16のアルキル鎖、融点=60℃)
12.5部
からなる混合物をアトライター(三井金属社製)を用い3時間分散させた後、65℃にて2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3部を添加し、1分間撹拌し、重合性単量体組成物を調製した。
【0279】
重合性単量体組成物調製後、高速撹拌装置の回転数を15,000rpmに高めた前記水系分散媒体中に該重合性単量体組成物を投入し、内温60℃のN2雰囲気下で、3分間撹拌し、該重合性単量体組成物を造粒した。その後、撹拌装置をパドル撹拌羽根を具備したものに換え、200rpmで撹拌しながら同温度に保持し、重合性ビニル系単量体の重合転化率が90%に達したところで第1反応工程を終了した。更に反応温度を80℃に昇温し、重合転化率がほぼ100%になったところで第2反応工程を終了し、重合工程を完了した。
【0280】
重合終了後、冷却した後に希塩酸を添加して難水溶性分散剤を溶解せしめた。更に加圧ろ過器にて水洗浄を数回繰り返した後、乾燥処理を行い、重合体粒子(1−1)を得た。この重合体粒子(1−1)は、重量平均粒径が7.2μmであった。
【0281】
上記重合体粒子(1−1)100部と疎水性オイル処理シリカ微粉体(BET比表面積:200m2/g)2部をヘンシェルミキサー(三井金属社製)で乾式混合して、本発明のトナー(1−1)とした。
【0282】
上記トナー(1−1)は、N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド(β−ナフトール誘導体▲1▼)がトナー(1−1)中の顔料組成物に対して17,500ppm、β−オキシナフトエ酸(β−ナフトール誘導体▲2▼)が220ppm,3−アミノ−4−メトキシベンズアニライドが14ppm含有する。
【0283】
(トナーの製造例1−2〜1−9、比較製造例1−1)
顔料組成物の種類と添加量を変更する以外は、前記トナーの製造例1−1と同様の方法でトナー(1−2)〜(1−9)及び比較用トナー(1−1)を調製した。なお、トナー(1−2)〜(1−9)及び比較用トナー(1−1)の重量平均粒径、及びトナー中のβ−ナフトール誘導体及び芳香族アミンの含有量(顔料組成物の質量基準)について表1−2にまとめた。
【0284】
(トナーの製造例1−10)
モノアゾ顔料組成物の製造例1−3で得られた顔料組成物1−3を、下記構造式を有するC.I.PigmentRed57:1 5部に変更する以外は、前記トナーの製造例1−1と同様の方法で比較用トナー(1−2)を調製した。
【0285】
【外23】
【0286】
比較用トナー(1−2)は、β−ナフトール誘導体の含有量は64000ppmであり、芳香族アミン
【外24】
【0287】
の含有量は370ppmであった。
【0288】
(トナーの製造例1−11)
モノアゾ顔料組成物の製造例1−3で得られた顔料組成物1−3を、C.I.PigmentBlue15:3 5部に変更する以外は、前記トナーの製造例1−1と同様の方法でシアントナーを調製した。
【0289】
(トナーの製造例1−12)
モノアゾ顔料組成物の製造例1−3で得られた顔料組成物1−3を、C.I.PigmentYellow93 8部に変更する以外は、前記トナーの製造例1−1と同様の方法でイエロートナーを調製した。
【0290】
(トナーの製造例1−13)
・スチレン−ブチルアクリレート共重合樹脂 100部
(ガラス転移温度65℃)
・顔料組成物1−3 4部
・荷電制御剤(ジアルキルサリチル酸のアルミニウム化合物)2部
・エステルワックス(融点=60℃) 7部
を混合し、二軸エクストルーダーで溶融混練した。この混練物を冷却後、ハンマーミルで粗粉砕し、ジェットミルで微粉砕した。更に、ハイブリダイザー(奈良機械製作所社製)を用いて球形化した後に分級し、トナー粒子(1−10)を得た。該トナー粒子(1−10)は、重量平均粒径が7.5μmであった。
【0291】
このトナー粒子(1−10)100部に対して、ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粉体(BET:250m2/g)1.5部をヘンシェルミキサーで乾式混合して、トナー(1−10)を得た。
【0292】
上記トナー(1−10)は、N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド(β−ナフトール誘導体▲1▼)のトナー(1−10)中の顔料組成物に対する含有量は17,600ppm、β−オキシナフトエ酸(β−ナフトール誘導体▲2▼)は230ppm、3−アミノ−4−メトキシベンズアニライドは18ppmであった。
【0293】
(トナーの製造例1−14、1−15)
製造例1−13における処方のうち、顔料組成物のみを変更する他は、トナーの製造例1−13と同様の方法でトナー(1−11)と(1−12)を調製した。なお、トナー(1−11)と(1−12)の重量平均粒径、トナー中の顔料組成物に対するβ−ナフトール誘導体及び芳香族アミンの含有量について表1−2にまとめた。
【0294】
〔実施例1−1〕
画像形成装置として、図1における中間転写ベルトを中間転写ドラムに変更した構成を有し、プロセススピードが32枚(A4サイズ)/分となる様に改造したレーザービームプリンター(キヤノン製:LBP−2160)の改造機を用いた。このプロセスカートリッジにトナーの製造例1−1で得られたトナー(1−1)を投入し、転写材として複写機用普通紙(75g/m2)を用い、単色モードにて印字面積比率4%の文字画像を32枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度で3,000枚分をプリントアウトした後、画像評価と帯電不良による画像汚れを評価したところ、画像濃度、画像汚れ抑制、転写性、画像カブリ抑制及びドット再現性はいずれもプリント初期と同等であり良好であった。
【0295】
さらに、上記画像評価と同様に画像形成装置としてレーザービームプリンター(キヤノン製:LBP−2160)の改造機を用い、このプロセスカートリッジにトナーの製造例1で得られたマゼンタトナー(1−1)及び、トナーの製造例1−11で得られたシアントナー、トナーの製造例1−12で得られたイエロートナーを投入し、複写機用普通紙(75g/m2)を用いフルカラー画像をプリントアウトしたところ、2次色以上の重ね合わせにおいても良好であり、色再現性の優れた画像であった。また、OHPシート「CG3700」(3M社製)上にプリントアウトしOHP投影画像を評価したところ、透明性に優れ、さらに2次色以上の重ね合わせにおいても良好であり、OHPのフルカラー投影画像の色空間が広く透明性に優れた画像であった。
【0296】
評価方法は次の通りであり、後述の実施例1−2〜1−12及び比較例1−1、1−2もこの評価方法に従っている。
【0297】
(評価方法)
(1)画像濃度
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に一辺が5mmの正方形のベタ画像をプリントアウトし、「X−Rite504」(X−Rite社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
A:1.40以上
B:1.30以上、1.40未満
C:1.00以上、1.30未満
D:1.00未満
(2)画像汚れ
1ドットライン−1ドットスペースで構成されるハーフトーン画像を普通紙(75g/m2)にプリントアウトした際の画像汚れを目視で評価した。
A:発生せず
B:軽微な汚れが見られる
C:微細な点状の汚れが見られる
D:周期的な帯状の汚れや縦スジ状の汚れが見られる
(3)転写性
ベタ画像形成時の感光体上の転写残余のトナーをマイラーテープによってテーピングして剥ぎ取り、それを紙上に貼ったものの反射濃度を「X−Rite504」で測定する。得られた反射濃度から、マイラーテープをそのまま紙上に貼った時の反射濃度を差し引いた数値を用いて評価した。数値が小さいほど、転写性が良好であることになる。
A:0.03未満
B:0.03以上、0.07未満
C:0.07以上、0.10未満
D:0.10以上
(4)画像カブリ
ベタ白画像を画出しする際において、現像工程後、転写工程前の感光体上のトナーをマイラーテープによってテーピングして剥ぎ取り、それを紙上に貼ったものの反射濃度を「X−Rite504」で測定する。得られた反射濃度から、マイラーテープをそのまま紙上に貼った時の反射濃度を差し引いた数値を用いて評価した。数値が小さいほど、画像カブリが抑制されていることになる。
A:0.03未満
B:0.03以上、0.07未満
C:0.07以上、0.15未満
D:0.15以上
(5)中間転写ドラムのマッチング
二次転写残トナーのクリーニング性を目視で観察することにより中間転写ドラムとのマッチングを評価した。
A:中間転写ドラム上に残存するトナーはなく、良好なプリントアウト画像が得られた。
B:中間転写ドラム上にわずかなトナーが付着しているものの、プリントアウト画像への影響はない。
C:プリントアウト画像上に軽微なトナー汚れが発生。
D:中間転写ドラム上の汚れが著しく、クリーニングローラにもトナーの付着がみられる。
【0298】
(6)普通紙上色再現性
複写機用普通紙(75g/m2)上のフルカラー画像を目視評価すると共に、「X−RiteSP68」(X−Rite社製)にて測定し、CIELAB表色系の明度L*、赤または緑の度合いを表すa*、黄または青の度合いを表すb*で決定される色空間立体の体積を求めた。数値が大きいほど色空間が広く、小さいほど色再現性が乏しいことを意味する。
【0299】
<色空間体積>
A:250万以上
B:200万以上250万未満
C:150万以上200万未満
D:150万未満
<目視評価>
A:マゼンタ、2次色(赤色、青色)いずれの色再現性も優れる
B:マゼンタの色再現性は優れるが、2次色(赤色、青色)はやや劣る
C:マゼンタ、2次色(赤色、青色)いずれの色再現性もやや劣る
D:マゼンタ、2次色(赤色、青色)いずれの色再現性も劣る
(7)フルカラー投影画像色再現性及び透明性
OHPシート「CG3700」(3M社製)上のフルカラー画像をOHP「9550」(3M社製)にて透過画像とし、白色壁面に投影した画像を目視評価すると共に、分光放射輝度計「PR650」(フォトリサーチ社製)にて測定し、CIELAB表色系の明度L*、赤または緑の度合いを表すa*、黄または青の度合いを表すb*で決定される色空間立体の体積を求めた。数値が大きいほど色空間が広く、小さいほど色再現性が乏しいことを意味する。
【0300】
<色空間体積>
A:250万以上
B:200万以上250万未満
C:150万以上200万未満
D:150万未満
<目視評価>
A:鮮やかで、且つ透明性に優れる
B:透明性は良好で、マゼンタの色再現性は優れるが、2次色(赤色、青色)はやや劣る
C:透明性はやや劣り、マゼンタ、2次色(赤色、青色)いずれの色再現性もやや劣る
D:くすみがあり、マゼンタ、2次色(赤色、青色)いずれの色再現性も劣る
〔実施例1−2〜1−12及び比較例1−1、1−2〕
トナーとして、トナー(1−2)〜(1−12)、及び比較用トナー(1−1)、(1−2)を使用する以外は実施例1−1と同様にして評価した。結果を表1−3に示した。
【0301】
【表1】
【0302】
【表2】
【0303】
【表3】
【0304】
(感光体ドラムの製造例2−1)
直径48mmφのアルミニウム製シリンダーを基体とし、下記に示すような構成の層を順次浸漬塗布により積層して、静電潜像担持体としての感光体ドラム(2−1)を作製した。
【0305】
導電性被覆層
酸化スズと酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚15μm。
【0306】
下引き層
変性ナイロン及び共重合ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。
【0307】
電荷発生層
オキシチタニウムフタロシアニンをブチラール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚0.3μm。
【0308】
被電荷輸送層
ホール搬送性トリフェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(ビスフェノールC型とビスフェノールZ型の1:1の混合物)に分散したものを主体とする。膜厚25μm。
【0309】
得られた感光体ドラム(2−1)表面のユニバーサル硬度は170N/mm2であった。
【0310】
(感光体ドラムの製造例2−2)
直径24mmφのアルミニウム製シリンダーを基体を用いる以外は、感光体ドラムの製造例2−1と同様にして感光体ドラム(2−2)を作製した。
【0311】
得られた感光体ドラム(2−2)表面のユニバーサル硬度は190N/mm2であった。
【0312】
(中間転写ベルトの製造例2−1)
フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)100質量部とポリエーテル含有帯電防止樹脂14質量部を2軸の押し出し機を用い、200℃以上で溶融混練後、2mm程度の成型用原料ペレットとした。次いで、インフレーション成型機を用い、上記成型用原料ペレットを加熱溶融し、環状ダイから連続溶融押し出される円筒状のフィルムの内部と周囲に空気を吹き付けながら形状を整えた後、切断して、円筒状フィルム1を成形した。更に円筒型を用い、得られた円筒状フィルム1の皺の除去と外形と表面形状の追加加工を行った後、蛇行防止部材を取り付け、中間転写ベルト(2−1)を得た。
【0313】
中間転写ベルト(2−1)は、表面粗さRaが0.03μm、体積抵抗率6.5×1010、弾性率800MPa、破断伸び20%、厚さ102μmを呈するものであった。
【0314】
(中間転写ベルトの製造例2−2)
PVDF100質量部、ポリエーテル含有帯電防止樹脂8質量部、及びスルホン酸塩系界面活性剤4質量部を用い、円筒型による追加加工の条件を変更することを除いては、中間転写ベルトの製造例2−1と同様にして中間転写ベルト(2−2)を得た。
【0315】
中間転写ベルト(2−2)は、表面粗さRaが0.11μm、体積抵抗率8.9×109、弾性率600MPa、破断伸び650%、厚さ100μmを呈するものであった。
【0316】
(比較用中間転写ベルトの製造例2−1)
PVDF100質量部、導電性カーボンブラック18質量部、及び金属酸化物粒子50質量部を用い、円筒型による追加加工の条件を変更することを除いては、中間転写ベルトの製造例2−1と同様にして比較用中間転写ベルト(2−1)を得た。
【0317】
比較用中間転写ベルト(2−1)は、表面粗さRaが1.29μm、体積抵抗率7.7×105、弾性率1500MPa、破断伸び3%、厚さ99μmを呈するものであった。
【0318】
(比較用中間転写ベルトの製造例2−2)
PVDF100質量部、ポリエーテル含有帯電防止樹脂30質量部、及びフッ素系界面活性剤4質量部を用い、円筒型による追加加工の条件を変更することを除いては、中間転写ベルトの製造例2−1と同様にして比較用中間転写ベルト(2−2)を得た。
【0319】
比較用中間転写ベルト(2−1)は、表面粗さRaが0.51μm、体積抵抗率3.1×109、弾性率300MPa、破断伸び900%、厚さ108μmを呈するものであった。
【0320】
(キナクリドン顔料組成物の製造例2−1)
【外25】
【0321】
で示される化合物をリン酸中で環化して2,9−ジメチルキナクリドンを生成した。2,9−ジメチルキナクリドンを有するリン酸を水へ分散し、次いで2,9−ジメチルキナクリドンをろ別し、水に湿潤している粗製の2,9−ジメチルキナクリドン(C.I.Pigment Red 122)を調製した。又、他方で、
【外26】
【0322】
で示される化合物をリン酸中で環化して無置換のキナクリドンを生成した。キナクリドンを有するリン酸を水へ分散し、次いでキナクリドンをろ別し、水に湿潤している粗製の無置換のキナクリドン(C.I.Pigment Violet 19)を調製した。
【0323】
粗製の2,9−ジメチルキナクリドン66質量部と粗製のキナクリドン34質量部を、水600質量部とエタノール300質量部からなる混合液を有する、コンデンサーを具備した容器に添加し、2,9−ジメチルキナクリドン及びキナクリドンを磨砕しながら混合液を5時間加熱し還流した。冷却後、固溶体顔料をろ別、洗浄した後、再度、水2000質量部に再分散させ、更にアビエチン酸ナトリウム水溶液を添加した。十分に撹拌した後、塩化カルシウム水溶液を添加し、撹拌しながら90℃で加熱処理後、濾別、洗浄を繰り返して行い、これを乾燥後に粉砕してロジン化合物で処理されたキナクリドン固溶体顔料であるキナクリドン顔料組成物(2−1)を得た。
【0324】
(キナクリドン顔料組成物の製造例2−2)
アビエチン酸ナトリウム水溶液の添加処理を行うことを除いては、キナクリドン顔料組成物の製造例2−1と同様にしてキナクリドン固溶体顔料であるキナクリドン顔料組成物(2−2)を得た。
【0325】
(キナクリドン顔料組成物の製造例2−3)
キナクリドン顔料組成物の製造例2−1と同様にして、粗製の2,9−ジメチルキナクリドン(C.I.Pigment Red 122)を調製した後、十分に洗浄を行い、これを乾燥後に粉砕してキナクリドン顔料組成物(2−3)を得た。
【0326】
(キナクリドン顔料組成物の製造例2−4)
キナクリドン着色剤の製造例2−1と同様にして、粗製の無置換基のキナクリドン(C.I.Pigment Violet 19)を調製した後、十分に洗浄を行い、これを乾燥後に粉砕してキナクリドン顔料組成物(2−4)を得た。
【0327】
(キナクリドン顔料組成物の製造例2−5)
【外27】
【0328】
で示される化合物をリン酸中で環化して2,9−ジクロルキナクリドンを生成した。2,9−ジクロルキナクリドンを有するリン酸を水へ分散し、次いで2,9−ジクロルキナクリドンをろ別し、水に湿潤している粗製の2,9−ジクロルキナクリドン(C.I.Pigment Red 202)を調製した後、十分に洗浄を行い、これを乾燥後に粉砕してキナクリドン顔料組成物(2−5)を得た。
【0329】
(モノアゾ顔料組成物の製造例2−1)
3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド50質量部を水1000質量部に均一分散させた後、氷を加えて0〜5℃とし、更に高速で撹拌しながら35%−HCl水溶液60質量部をゆっくりと滴下しながら加えて、その後20分間、強撹拌を継続した。その後、30%−亜硝酸ナトリウム水溶液50質量部を加えて60分間撹拌後、スルファミン酸2質量部を加えて亜硝酸を消去した。更に酢酸ナトリウム50質量部と90%−酢酸75質量部を添加し、ジアゾニウム塩溶液とした。
【0330】
これとは別に、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド50質量部を水1000質量部と水酸化ナトリウム25質量部と共に80℃以下で溶解させ、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを3質量部添加してカップラー溶液とした。
【0331】
該カップラー溶液を10℃以下に保ちながら、強撹拌下で上記ジアゾニウム塩溶液を一括投入した。この時、ジアゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中の3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩:3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド=1:1.02となるように調整した。
【0332】
投入後、カップリング反応が終了するまで穏やかに撹拌を続けた後、反応液をアルカリ雰囲気としてからアビエチン酸ナトリウム水溶液を添加し、再び酸性雰囲気下とした。次いで強撹拌下で塩化カルシウム水溶液を添加してレーキ化反応を行い、これを90℃に加熱した後、濾過し、得られた顔料ケーキをアルカリ性に調製した水と酸性に調製した水を交互に用いて水洗を数回繰り返した後、中性の水で強洗浄して粗製顔料とした。更に、得られた粗製顔料を100℃で加熱乾燥した後、粉砕を行うことによりモノアゾ顔料組成物(2−1)を得た。
【0333】
モノアゾ顔料組成物(2−1)は、10質量%のアビチエン酸カルシウムを有するモノアゾ顔料(C.I.Pigment Red 150)を主成分としており、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド12000ppmと3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド14ppmを含有するものであった。
【0334】
(モノアゾ顔料組成物の製造例2−2)
モノアゾ顔料組成物の製造例2−1と同様にしてジアゾニウム塩溶液とカップラー溶液を調製し、アゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中の3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩:3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド=1:1.03となるように混合し、カップリング反応を行った後、これを90℃に加熱した後、濾過、水洗を数回繰り返して粗製顔料とした。更に、得られた粗製顔料を100℃で加熱乾燥した後、粉砕を行うことによりモノアゾ顔料組成物(2−2)を得た。
【0335】
モノアゾ顔料組成物(2−2)は、モノアゾ顔料(C.I.Pigment Red 150)を主成分としており、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド18000ppmと3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド27ppmを含有するものであった。
【0336】
(モノアゾ顔料組成物の製造例2−3)
3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドに代えて、N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドを用い、アゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中のN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩:N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド=1:1.02となるように混合し、カップリング反応を行うことを除いては、モノアゾ顔料組成物の製造例2−1と同様にしてモノアゾ顔料組成物(2−3)を得た。
【0337】
モノアゾ顔料組成物(2−3)は、15質量%のアビチエン酸カルシウムを有するモノアゾ系顔料(C.I.Pigment Red 269)を主成分としており、N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド5500ppmと3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド23ppmを含有するものであった。
【0338】
(モノアゾ顔料組成物の製造例2−4)
3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドに代えて、N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドを用い、アゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中のN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩:N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド=1:1.03となるように混合し、カップリング反応を行うことを除いては、モノアゾ顔料組成物の製造例2−2と同様にしてモノアゾ顔料組成物(2−4)を得た。
【0339】
モノアゾ顔料組成物(2−4)は、モノアゾ系顔料(C.I.Pigment Red 269)を主成分としており、N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド7900ppmと3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド44ppmを含有するものであった。
【0340】
(モノアゾ顔料組成物の製造例2−5)
3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドに代えて、N−ベンズイミダゾリン−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドを用い、アゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中のN−ベンズイミダゾリン−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩:N−ベンズイミダゾリン−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド=1:1.03となるように混合し、カップリング反応を行うことを除いては、モノアゾ顔料組成物の製造例2−2と同様にしてモノアゾ顔料組成物(2−5)を得た。
【0341】
モノアゾ顔料組成物(2−5)は、モノアゾ顔料(C.I.Pigment Red 176)を主成分としており、N−ベンズイミダゾリン−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド3400ppmと3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド95ppmを含有するものであった。
【0342】
(モノアゾ顔料組成物の製造例2−6)
3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドに代えて、3−アミノ−4−メトキシフェニル−N,N−ジエチルスルホンアミド54部、又、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドに代えて、N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド92部を用い、アゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシフェニル−N,N−ジエチルスルホンアミドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中のN−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシフェニル−N,N−ジエチルスルホンアミドのジアゾニウム塩:N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド=1:1.03となるように混合し、カップリング反応を行うことを除いては、モノアゾ顔料組成物の製造例2−2と同様にしてモノアゾ顔料組成物(2−5)を得た。
【0343】
モノアゾ顔料組成物(2−5)は、モノアゾ顔料(C.I.Pigment Red 5)を主成分としており、N−(5−クロロ−2−メトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド5500ppmと3−アミノ−4−メトキシフェニル−N,N−ジエチルスルホンアミド170ppmを含有するものであった。
【0344】
(モノアゾ顔料組成物の製造例2−7)
3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドに代えて、N−(2,4−ジメトキシ−4−クロロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドとN−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの6:4混合物を用い、アゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中のN−(2,4−ジメトキシ−4−クロロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドとN−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの総含有量の混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩:N−(2,4−ジメトキシ−4−クロロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドとN−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの総含有量=1:1.03となるように混合し、カップリング反応を行うことを除いては、モノアゾ顔料組成物の製造例2−2と同様にしてモノアゾ顔料組成物(2−7)を得た。
【0345】
モノアゾ顔料組成物(2−7)は、モノアゾ系顔料(C.I.Pigment Red 184)を主成分としており、N−(2,4−ジメトキシ−4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドとN−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドを26000ppm、又、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド190ppm含有するものであった。
【0346】
(モノアゾ顔料組成物の製造例2−8)
3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドに代えて、N−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド78部を用い、アゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中のN−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩:N−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド=1:1.03となるように混合し、カップリング反応を行うことを除いては、モノアゾ顔料組成物の製造例2−2と同様にしてモノアゾ顔料組成物(2−8)を得た。
【0347】
モノアゾ顔料組成物(2−8)は、モノアゾ顔料(C.I.Pigment Red 31)を主成分としており、N−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド950ppmと3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド180ppmを含有するものであった。
【0348】
(モノアゾ顔料組成物の比較製造例2−1)
3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドの水分散液に35%−HCl水溶液を一括投入すると共に、アゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中のN−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩:N−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド=1:1.00となるように混合し、カップリング反応終了後、得られた顔料ケーキの洗浄を中性の水のみで洗浄することを除いては、モノアゾ顔料組成物の製造例2−8と同様にして比較用モノアゾ顔料組成物(2−1)を得た。
【0349】
比較用モノアゾ顔料組成物(2−1)は、モノアゾ顔料(C.I.Pigment Red 31)を主成分としており、N−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド200ppmと3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド890ppmを含有するものであった。
【0350】
(モノアゾ顔料組成物の比較製造例2−2)
3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドの水分散液に35%−HCl水溶液を一括投入すると共に、アゾニウム塩溶液中の3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩とカップラー溶液中のN−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミドの混合モル比率が、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリドのジアゾニウム塩:N−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド=1:1.07となるように混合し、カップリング反応終了後、得られた顔料ケーキの洗浄を中性の水のみで洗浄することを除いては、モノアゾ顔料組成物の製造例2−8と同様にして比較用モノアゾ顔料組成物(2−2)を得た。
【0351】
比較用モノアゾ顔料組成物(2−2)は、モノアゾ顔料(C.I.Pigment Red 31)を主成分としており、N−(3−ニトロフェニル)−3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボキシアミド53000ppmと3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド340ppmを含有するものであった。
【0352】
上記モノアゾ顔料組成物の製造例、及び比較用モノアゾ顔料組成物の製造例で得られたモノアゾ系顔料組成物、及び比較用モノアゾ系顔料組成物の諸性状を表2に示す。
【0353】
【表4】
【0354】
(トナーの製造例2−1)
高速撹拌装置クレアミックス(エムテクニック社製)を具備した2リットル用4つ口フラスコ中に、イオン交換水700重量部と0.1mol/リットル−Na3PO4水溶液800重量部を投入し、高速撹拌装置の回転数を10000rpmに設定し、60℃に加温せしめた。ここに1.0mol/リットル−CaCl2水溶液70重量部と少量の希塩酸を添加し、微小な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含むpH5の水系分散媒体を調製した。
【0355】
一方、
・前記製造例で得られたキナクリドン顔料組成物(2−1)5質量部
C.I.Pigment Red 122 とC.I.Pigment Violet 19 の固溶体
・・・4.5質量部
アビエチン酸カルシウム ・・・0.5質量部
・前記製造例で得られたモノアゾ系顔料組成物(2−1)3質量部
C.I.Pigment Red 150 ・・・2.7質量部
アビエチン酸カルシウム ・・・0.3質量部
・スチレン単量体 43質量部
・荷電制御剤(ジアルキルサリチル酸のAl化合物) 1質量部
・ポリエステル樹脂 5質量部
(ピーク分子量=5500、酸価=30mgKOH/g)
からなる混合物をアトライター(三井金属社製)を用い4時間分散し、顔料分散組成物を調製した。
【0356】
更に、別容器にて、
・スチレン単量体 40質量部
・n−ブチルアクリレート単量体 17質量部
・ジビニルベンゼン単量体 0.2質量部
・エステルワックス(前記エステルワックス構造式において、R1=炭素数17のアルキル鎖、R2=炭素数18のアルキル鎖、融点=64℃)
7質量部
からなる混合物に前記顔料分散組成物57質量部を添加し、60℃に加温しながら分散、溶解せしめた後、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3質量部を添加し、分散質としての重合性ビニル系単量体組成物を調製した。
【0357】
次に、前記水系分散媒体中に該重合性単量体組成物を投入し、内温60℃のN2雰囲気下で、高速撹拌装置の回転数を15000rpmにし、5分間撹拌して該重合性単量体組成物を造粒した。その後、撹拌装置をパドル撹拌羽根を具備したものに換え、200rpmで撹拌しながら同温度に5時間保持した後、Na2CO3を添加して水系分散媒体のpHを10に調整し、更に80℃まで昇温して重合性ビニル系単量体の重合転化率がほぼ100%になったところで重合反応を完了した。
【0358】
重合終了後、加熱減圧下で残存モノマーを留去し、次いで、冷却後に希塩酸を添加して難水溶性分散剤を溶解せしめた。更に水洗浄を数回繰り返した後、円錐型リボン乾燥機(大川原製作所製)を用い、乾燥処理を行い、重合体粒子(2−A)を得た。
【0359】
上記重合体粒子(2−A)100質量部とシリコーンオイル処理疎水性シリカ微粉体(BET:200m2/g)1重量部とシリコーンオイル処理酸化チタン微粉体(BET:50m2/g)0.5重量部をヘンシェルミキサー(三井金属社製)で乾式混合して体積平均径が6.5μmのトナー(2−A)とした。
【0360】
(トナーの製造例2−2〜2−10)
キナクリドン顔料組成物とモノアゾ顔料組成物の種類と添加量、及びワックス成分の種類と添加量を変更することを除いては、トナーの製造例2−1と同様にして重合体粒子(2−B)〜(2−J)を得た後、トナー(2−B)〜(2−J)を調製した。
【0361】
(比較用トナーの製造例2−1〜2−3)
キナクリドン顔料組成物とモノアゾ顔料組成物の種類と添加量、及びワックス成分の種類と添加量を変更することを除いては、トナーの製造例2−1と同様にして比較用重合体粒子(2−a)〜(2−c)を得た後、比較用トナー(2−a)〜(2−c)を調製した。
【0362】
(比較用トナーの製造例2−4)
モノアゾ顔料組成物としてカーミン顔料組成物(C.I.Pigment Red 57:1、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸=65000ppm、2−アミノ−5−メチルベンゼンスルフォン酸=390ppm)、またワックス成分としてパラフィンワックス(融点60℃)を用いることを除いては、トナーの製造例2−1と同様にして比較用重合体粒子(2−d)を得た後、比較用トナー(2−d)を調製した。
【0363】
上記トナーの製造例、及び比較用トナーの製造例で用いたキナクリドン顔料組成物とモノアゾ顔料組成物の種類と添加量、、及びワックス成分の種類と添加量及び得られたトナーの諸性状を表3に示す。
【0364】
(シアントナーの製造例)
着色剤として「C.I.Pigment Blue 15:3」6質量部を用いる以外は、トナーの製造例2−1と同様にしてシアントナー用重合体粒子を得た後、シアントナーを調製した。
【0365】
(イエロートナーの製造例)
着色剤として「C.I.Pigment Yellow 93」7質量部を用いる以外は、トナーの製造例2−1と同様にしてイエロートナー用重合体粒子を得た後、イエロートナーを調製した。
【0366】
(ブラックトナーの製造例)
着色剤として「カーボンブラック(粒径=35nm)」10質量部を用いる以外は、トナーの製造例2−1と同様にしてブラックトナー用重合体粒子を得た後、ブラックトナーを調製した。
【0367】
【表5】
【0368】
(実施例2−1)
画像形成装置として図1に示したフルカラー画像形成装置を用いた。この時、現像ローラ表面の回転周速が感光体ドラム表面との接触部分において、感光体ドラムの回転駆動に対して同方向に120%となるように設定し、感光体ドラムには感光体ドラムの製造例1で得られた感光体ドラム(2−1)、又、中間転写ベルトには中間転写ベルトの製造例1で得られた中間転写ベルト(2−1)、更に定着装置には、図3に示した分離爪やオフセット防止用液体の塗布機構が配設されていない熱ローラ方式の加熱加圧手段を有するものを用いた。
【0369】
定着装置の加熱ローラには、アルミニウム製の円筒状の芯金をプライマー処理した後、ジメチルシリコーンゴムの弾性層、更にプライマー層を介して厚さ50μmのPFA製チューブによる表面層を設けたものを用い、一方、加圧ローラには、SUS製の芯金をプライマー処理した後、ジメチルシリコーンゴムの弾性層を設け、更にプライマー層を介して厚さ50μmのPFAチューブにより表面層を設けたものを用いた。又、加熱ローラの円筒状の芯金の内部には加熱体としてハロゲンヒーターを配設し、加熱加圧手段の作動時に定着ローラの表面温度が180℃となるようにし、更に、加熱ローラと加圧ローラには30kgfの当接圧を加え、幅3.5mmのニップ部が形成されるように設定した。
【0370】
上記の画像形成装置の第2色目用現像器には、トナーの製造例2−1で得られたトナー(2−A)を投入し、又、転写材として「リサイクルペーパー EN−100(再生パルプの配合率=100%)」(キヤノン製)を用い、図7に示したような微細な細線からなるライン画像を単色モードにより12枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度で15万枚分をプリントアウトし、1.5万枚時に得られたプリントアウト画像、1.5万枚時における感光体ドラム及び中間転写ベルトとのマッチングと、15万枚時における定着装置とのマッチングについて評価した。
【0371】
更に、第1色目の現像器、第3色目の現像器、及び第4色目の現像器の各々に前記イエロートナーの製造例、シアントナーの製造例、及びブラックトナーの製造例で得られたイエロートナー、シアントナー、及びブラックトナーを投入した後、グラフィック画像をフルカラーモードにより、トランスペアレンシーフィルム「OHPフィルム CG3700」(住友スリーエム社製)には1枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度でプリントアウトし、その際に得られたフルカラー画像の投影画像について評価した。
【0372】
また、トランスペアレンシーフィルムに代えて、「リサイクルペーパー EN−100」を用い、3枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度に変更してプリントアウトしたところ、色再現性や細線の再現性に優れると共に画像剥れの抑制された良好な画像が得られた。
【0373】
これらの評価結果を表4にまとめて示した。
【0374】
(実施例2−2〜2−10)
上記トナー(2−B)〜(2−J)を各々用いると共に、適宜、中間転写ベルトを交換することを除いては、実施例2−1と同様に評価した。
【0375】
これらの評価結果を表4にまとめて示した。
【0376】
(実施例2−11)
実施例2−1で用いた定着装置の加熱ローラに、オフセット防止用液体の塗布機構としてジメチルシリコーンオイルを含浸させたローラを当接させ、転写材上のトナー画像との接触面に塗布されるオフセット防止用液体の消費量が0.015〜0.020mg/cm2となるように設定した後、上記トナー(2−F)を用い、実施例2−1と同様に評価した。
【0377】
その結果、得られたプリントアウト画像には若干の光沢があり、画像表面の手触りに若干のベタ付き感があり、OHPフィルムの投影画像においては、色再現性や透明性にやや劣るものの、定着装置とのマッチング等に改善が見られた。
【0378】
これらの評価結果を表4にまとめて示した。
【0379】
(比較例2−1〜2−4)
上記比較用トナー(2−a)〜(2−d)を各々用いると共に中間転写ベルトを交換することを除いては、実施例2−1と同様に評価した。
【0380】
これらの評価結果を表4に示した。
【0381】
上記実施例、及び比較例中に記載の評価項目の説明とその評価基準について述べる。
【0382】
[評価項目]
〈1〉画像濃度
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に一辺が5mmの正方形のベタ黒画像をプリントアウトし、「マクベス反射濃度計RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
【0383】
A: 1.40以上
B: 1.35以上、1.40未満
C: 1.00以上、1.35未満
D: 1.00未満
〈2〉画像カブリ
ベタ白画像を画出しする際において、現像工程後、転写工程前の感光体上のトナーをマイラーテープによってテーピングして剥ぎ取り、それを紙上に貼ったものの反射濃度を「マクベス反射濃度計RD918」で測定する。得られた反射濃度から、マイラーテープをそのまま紙上に貼った時の反射濃度を差し引いた数値を用いて評価した。数値が小さい程、画像カブリが抑制されていることになる。
【0384】
A: 0.03未満
B: 0.03以上、0.07未満
C: 0.07以上、1.00未満
D: 1.00以上
〈3〉細線の再現性
グラフィカルな画像の画質や階調性に関わる評価であり、プリントアウト画像の細線の再現性を評価した。
【0385】
A: 良好な細線の再現性を示す
B: 軽微な細線の幅の変動が見られる
C: 細線の細りや飛び散りが目立つ
D: 所々で細線の断裂が見られ、再現性に劣る
〈4〉画像剥がれ
常温常湿環境下、15000枚のプリントアウト終了後、やや厚めの転写紙(105g/m2、A4サイズ)上にトナー量が0.8mg/cm2程度となるようにベタ画像を作成し、得られた画像表面の画像剥がれの発生状況を目視により評価した。画像剥がれの箇所が少ない程、発生が抑制されたことになる。
【0386】
A: 未発生
B: 1箇所以上、5箇所以下
C: 6箇所以上、10箇所以下
D: 11箇所以上 (或いは、直径2mm以上の画像剥がれが発生)
〈5〉画像耐光性
常温常湿環境下、15000枚のプリントアウト終了後、転写紙上のトナー量が0.6mg/cm2程度のベタ画像を作成し、カーボンアークランプを光源とした紫外線オートフェードメーター「FAL−AU」(スガ試験機社製)を用い、「JIS K 7102」に準じて評価した。照射時間を240時間とし、光照射前後の画像濃度の維持率を算出し、画像の耐光性を評価した。画像濃度維持率(%)が100%に近い程、画像耐光性に優れることになる。
【0387】
A: 90%以上
B: 80%以上、90%未満
C: 65%以上、80%未満
D: 65%未満
〈6〉投影画像の色再現性
常温常湿環境下、トランスペアレンシーフィルム上に得られたフルカラー画像をオーバーヘッドプロジェクター「OHP 9550」(3M社製)により透過画像とし、該透過画像を白色スクリーンに投影して得られた投影画像を目視により評価すると共に、分光放射輝度計(フォトリサーチ社製)で測定することによって、国際照明委員会(CIE)で規格されたL*a*b*表色系の明度L*、赤〜緑の度合いを表すa*、及び黄〜青の度合いを表すb*で決定される色空間立体を決定し、その色空間立体の体積を求めた。色空間立体の体積(数値)が大きい程、良好な色再現性を有することになる。
【0388】
目視評価
A: 2次色(赤色、青色)の色再現性も鮮やかで、且つ透明性に優れるB: 1次色の色再現性や透明性に優れるが、2次色の再現性にやや劣る
C: 1次色の色再現性や透明性にやや劣る
D: 1次色の色再現性に劣り、クスミを生じる
色空間立体の体積
A: 250万以上
B: 200万以上、250万未満
C: 150万以上、200万未満
D: 150万未満
〈7〉感光体ドラムとのマッチング
プリントアウト試験終了後、感光体ドラム表面の傷やトナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
【0389】
A: 固着は未発生
B: 表面に傷が発生しているが、固着はほとんど発生せず
C: 固着があるが、画像への影響が少ない
D: 固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じる
〈8〉中間転写ベルトとのマッチング
プリントアウト試験終了後、転写残余のトナーのクリーニング性について、中間転写ベルトと帯電クリーニングローラ表面の様子とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
【0390】
A: 中間転写ベルトや帯電クリーニングローラの表面に残存するトナーは見られない。
【0391】
B: 帯電クリーニングローラ表面に非常に軽微なトナー汚れが発生しているものの、プリントアウト画像への影響は見られない。
【0392】
C: 帯電クリーニングローラ表面にトナー汚れが発生し、中間転写ベルト表面にもトナー付着が見られた。
【0393】
D: 帯電クリーニングローラ表面のトナー汚れが著しく、中間転写ベルト表面のクリーニングが困難となり、プリントアウト画像への影響が見られた。
【0394】
〈9〉熱ロール方式定着器とのマッチング
プリントアウト試験終了後、加熱ローラへの残留トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
【0395】
A: トナーの固着は未発生
B: 紙粉による汚染や端部へのトナーの固着が見られたが、定着画像への影響は軽微である
C: 紙粉による汚染や端部へのトナーの固着によりプリントアウト画像の裏面に軽微なトナー汚れが発生しているものの、定着画像への影響は殆ど見られない
D: トナー固着による定着画像への影響やプリントアウト試験中にプリントアウト画像の巻き付きが発生
尚、実施例において、常温常湿環境とは25℃/60%RHであり、高温高湿環境下とは30℃/80%RHであり、低温低湿環境下とは15℃/10%RHである。
【0396】
【表6】
【0397】
(実施例2−12)
画像形成装置として図2に示したフルカラー画像形成装置を用いた。この時、現像ローラ表面の回転周速が感光体ドラム表面との接触部分において、感光体ドラムの回転駆動に対して同方向に150%となるように設定し、感光体ドラムには感光体ドラムの製造例2で得られた感光体ドラム(2−2)、又定着装置には、図6に示した磁界発生手段の作用で電磁誘導発熱することによってトナー画像に熱を付与する為の発熱層を有する円筒状の耐熱性エンドレスフィルム状部材を回転加熱部材とする電磁誘導方式の加熱加圧手段を有するものを用いた。
【0398】
定着装置の耐熱性エンドレスフィルムには、厚み50μmの円筒状のニッケルフィルム材を電磁誘導発熱する抵抗体層とし、その外周面をジメチルシリコーンゴムからなる弾性層とPFAからなる離型層で被覆した3層構造のものを用い、一方、加圧ローラには、SUS製の芯金をプライマー処理した後、ジメチルシリコーンゴムの発泡体の弾性層、更にプライマー層を介しながらジメチルシリコーンゴムの弾性層と厚さ50μmのPFAチューブによる表面層を設けたものを用いた。又、円筒状の耐熱性エンドレスフィルムの内部には磁界発生手段を配設し、加熱加圧手段の作動時に耐熱性エンドレスフィルムの表面温度が180℃となるようにし、更に耐熱性エンドレスフィルムを介して上記磁界発生手段と加圧ローラには25kgfの当接圧を加え、幅6mmのニップ部が形成されるように設定した。
【0399】
上記の画像形成装置の第2の画像形成ユニットには、トナーの製造例1で得られたトナー(A)を投入し、又、転写材として「リサイクルペーパー EN−100」(再生パルプの配合率=100%)を用い、初期より印字面積比率4%の文字画像を単色モードにより連続して16枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度で15万枚分をプリントアウトし、その際に得られたプリントアウト画像(1.5万枚時)と、加熱加圧手段等の画像形成装置とのマッチング(15万枚時)について評価した。
【0400】
これらの評価結果を表5にまとめて示した。
【0401】
(実施例2−13〜2−21)
上記トナー(2−B)〜(2−J)を各々用いることを除いては、実施例2−12と同様に評価した。
【0402】
これらの評価結果を表5に示した。
【0403】
(比較例2−5〜2−8)
上記比較用トナー(2−a)〜(2−d)を各々用いることを除いては、実施例2−12と同様に評価した。
【0404】
これらの評価結果を表5に示した。
【0405】
上記実施例、及び比較例中に記載の評価項目の説明とその評価基準について述べる。
【0406】
[評価項目]
〈1〉画像濃度
表4に示した場合に準じる。
【0407】
〈2〉画像カブリ
表4に示した場合に準じる。
【0408】
〈3〉ドット再現性
潜像電界によって電界が閉じ易く、再現しにくい図8に示す様な小径(40μm)の孤立ドットパターンの画像をプリントアウトし、そのドット再現性を評価した。
【0409】
A: 100個中の欠損が2個以下
B: 100個中の欠損が3〜5個
C: 100個中の欠損が6〜10個
D: 100個中の欠損が11個以上
〈4〉画像剥がれ
表4に示した場合に準じる。
【0410】
〈5〉現像ローラとのマッチング
プリントアウト試験終了後、現像ローラへの残留トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
【0411】
A: 固着は未発生
B: 汚染が発生しているが、固着はほとんど発生せず
C: 固着があるが、画像への影響が少ない
D: 固着が多く、画像ムラを生じる
〈6〉感光体ドラムとのマッチング
プリントアウト試験終了後、感光体ドラム表面の傷やトナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
【0412】
A: 固着は未発生
B: 表面に傷が発生しているが、固着はほとんど発生せず
C: 固着があるが、画像への影響が少ない
D: 固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じる
〈7〉転写材搬送ベルトとのマッチング
プリントアウト試験終了後、転写材搬送ベルト表面への転写残余のトナーの付着状況と他の画像形成ユニットへの影響を目視で評価した。
【0413】
A: 転写材搬送ベルト表面へのトナー付着は見られない。
【0414】
B: 転写材搬送ベルト表面に非常に軽微なトナー汚れが見られた。
【0415】
C: 転写材搬送ベルト表面にトナー汚れが見られるものの、他の画像形成ユニットへの影響は見られなかった。
【0416】
D: 転写材搬送ベルトを介して、他の画像形成ユニットへの転写残余のトナーの混入が見られた。
【0417】
〈8〉電磁誘導方式の定着装置とのマッチング
プリントアウト試験終了後、耐熱性エンドレスフィルム表面への残留トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目視で評価した。
【0418】
A: トナーの固着は未発生
B: 紙粉による汚染が発生しているが、トナーの固着は殆ど見られない
C: 紙粉による汚染や端部へのトナーの固着が見られるが、定着画像への影響は軽微である
D: プリントアウト試験中にプリントアウト画像の巻き付きが発生プリントアウト画像の巻き付きが発生
【0419】
【表7】
【0420】
(実施例2−22)
画像形成装置として図2に示したフルカラー画像形成装置の第2色目の画像形成ユニットにはトナーの製造例2−1で得られたトナー(2−A)を投入すると共に第1の画像形成ユニット、第3の画像形成ユニット、及び第4の画像形成ユニットの各々にはイエロートナーの製造例、シアントナーの製造例、及びブラックトナーの製造例で得られたイエロートナー、シアントナー、及びブラックトナーを投入し、「リサイクルペーパー EN−100」には16枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度、又トランスペアレンシーフィルム「OHPフィルムCG3700」(住友スリーエム社製)には4枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度でグラフィック画像をフルカラーモードによりプリントアウトすることを除いては、実施例2−12と同様にしてプリントアウト試験を行った。
【0421】
得られたフルカラー画像は、色再現性や細線の再現性に優れると共に、画像剥がれの発生もなく、良好な結果を得た。
【0422】
(実施例2−23)
画像形成装置として図2に示したフルカラー画像形成装置の第2色目の画像形成ユニットに配設されたクリーニング装置を取り除き、現像ローラ表面の回転周速が感光体ドラム表面との接触部分において、感光体ドラムの回転駆動に対して同方向に130%となるように改造して用いた。又、感光体ドラムには感光体ドラムの製造例2−2で得られた感光体ドラム(2−2)を用い、以下の現像条件を満足するようにプロセス条件を設定し、感光体ドラムの表面に残存する転写残余のトナーを現像ローラで現像時に回収出来るように設定した。
【0423】
・感光体ドラム暗部表面電位: −700V
・感光体ドラム明部表面電位: −150V
・現像ローラに印加する現像バイアス: −450V(直流成分のみ)
更に、定着装置を図5に示した分離爪やオフセット防止用液体の塗布機構が配設されていないフィルム方式の加熱加圧手段によるものに交換し、第2の画像形成ユニットにトナーの製造例2−1で得られたトナー(2−A)を投入することを除いては、実施例2−12と同様に、常温常湿環境下においてプリントアウト試験を行った。
【0424】
尚、定着装置の耐熱性エンドレスフィルムには、転写材との接触面にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に導電性物質を分散させた低抵抗の離型層を有する厚さ60μmのポリイミドフィルムを用い、加圧ローラには、SUS製の芯金をプライマー処理した後、ジメチルシリコーンゴムの発泡体の弾性層、更にプライマー層を介しながらジメチルシリコーンゴムの弾性層と厚さ20μmのPTFEの表面層を設けたものを用いた。又、耐熱性エンドレスフィルムの内部には、加熱体としてヒータ基板に発熱抵抗体をスクリーン印刷し、耐熱性の表面保護層を設けたものを配設し、加熱加圧手段の作動時に定着ローラの表面温度が170℃となるようにし、更に耐熱性エンドレスフィルムを介して上記加熱体と加圧ローラには10kgfの当接圧を加え、幅5mmのニップ部が形成されるように設定した。
【0425】
これらの評価結果を表6に示した。
【0426】
(実施例2−24〜2−32)
上記トナー(2−B)〜(2−J)を各々用いることを除いては、実施例2−23と同様に評価した。
【0427】
これらの評価結果を表6に示した。
【0428】
上記実施例中に記載の評価項目の説明とその評価基準について述べる。
【0429】
[評価項目]
〈1〉画像濃度
表4に示した場合に準じる。
【0430】
〈2〉画像汚れ
1ドットライン−1ドットスペースで構成されるハーフトーン画像をプリントアウトした際の画像汚れを目視で評価した。
【0431】
A: 発生せず
B: 軽微な汚れがみられる
C: 微細な黒点状の汚れが見られる
D: 周期的な帯状の汚れや縦スジ状の汚れが見られる
〈3〉ドット再現性
表4に示した場合に準じる。
【0432】
〈4〉帯電ローラとのマッチング
帯電ローラ上に付着した単位面積当たりのトナー重量を測定した。トナー付着量が少ないほど良好である。
【0433】
A: 0.20mg/cm2未満
B: 0.20mg/cm2以上、0.35mg/cm2未満
C: 0.35mg/cm2以上、0.55mg/cm2未満
D: 0.55mg/cm2以上
〈5〉現像ローラとのマッチング
表4に示した場合に準じる。
【0434】
〈6〉感光体ドラムとのマッチング
表4に示した場合に準じる。
【0435】
〈7〉転写材搬送ベルトとのマッチング
表5に示した場合に準じる。
【0436】
〈8〉フィルム方式の定着装置とのマッチング
表5に示した場合に準ずる。
【0437】
【表8】
【0438】
(実施例2−33)
第2の画像形成ユニットからクリーニング装置を外し、トナーの製造例2−1で得られたトナー(2−A)を投入すると共に、第1の画像形成ユニット、第3の画像形成ユニット、及び第4の画像形成ユニットの各々にはイエロートナーの製造例、シアントナーの製造例、及びブラックトナーの製造例で得られたイエロートナー、シアントナー、及びブラックトナーを投入し、「リサイクルペーパーEN−100」には16枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度、又トランスペアレンシーフィルム「OHPフィルム CG3700」(住友スリーエム社製)には4枚(A4サイズ)/分のプリントアウト速度でグラフィック画像をフルカラーモードによりプリントアウトし、その際に得られたプリントアウト画像について評価した。
【0439】
得られたプリントアウト画像は色再現性や細線の再現性に優れると共に、画像剥がれの発生もなく、良好な結果を得た。
【0440】
<実施例3−1>
図9に示す画像形成装置にトナーの製造例2−1で得られたトナー(2−A)を投入し、常温常湿(N/N:25℃/60RH%)、高温高湿(H/H:32.5℃/80RH%)、及び低温低湿(L/L:15℃/10RH%)の各環境下で、トナーを補給しつつ、初期より印字面積比率4%の文字画像を連続して15000枚分プリントアウトし、画像評価と帯電不良による画像汚れを評価したが、画像濃度、ページ内濃度一様性、及び画像カブリはいずれも良好で、帯電不良や帯電ローラへのトナー融着に起因する縦スジの発生も見られなかった。更に、一昼夜放置後、同様のプリントアウト試験を行ったところ、何れも良好な結果を示した。
【0441】
(評価方法)
(1)画像濃度
通常の複写機用普通紙(75g/m2)に一辺が5mmの正方形のベタ黒画像をプリントアウトし、「マクベス反射濃度計RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
【0442】
A:1.40以上
B:1.35以上、1.40未満
C:1.00以上、1.35未満
D:1.00未満
(2)ページ内濃度一様性
所定の枚数のプリントアウト終了後、ベタ黒画像を連続して2枚プリントアウトし、2枚目のベタ黒画像上に生じた画像濃度の濃淡差を測定して評価した。
【0443】
A:0.05未満
B:0.05以上、0.10未満
C:0.10以上、0.30未満
D:0.30以上
(3)画像カブリ
ベタ白画像形成時の感光体上の転写残余のトナーをマイラーテープによってテーピングして剥ぎ取り、それを紙上に貼ったものの反射濃度を「マクベス反射濃度計RD918」で測定する。得られた反射濃度から、マイラーテープをそのまま紙上に貼った時の反射濃度を差し引いた数値を用いて評価した。数値が小さい程、画像カブリが抑制されていることになる。
【0444】
A:0.03未満
B:0.03以上、0.07未満
C:0.07以上、1.00未満
D:1.00以上
(4)帯電不良
ベタ白画像をプリントアウトし、その画像を以下の基準により目視で評価した。
【0445】
A:発生せず
B:かすかな周期ムラが見られる
C:周期ムラが見られる
D:顕著な周期ムラが見られる
(5)縦スジ
1ドットライン−1ドットスペースで構成されるハーフトーン画像をプリントアウトした際の画像汚れを目視で評価した。
【0446】
A:発生せず
B:軽微な汚れがみられる
C:微細な黒点状の汚れが見られる
D:周期的な帯状の汚れや縦スジ状の汚れが見られる
評価結果を表7に示す。
【0447】
<実施例3−2〜3−9>
トナーや帯電ローラを交換する以外は実施例3−1と同様にして行った。評価結果を表7に示す。
【0448】
<比較例3−1〜3−4>
トナーや帯電ローラを交換する以外は実施例3−1と同様にして行った。評価結果を表7に示す。
【0449】
上記実施例3−1〜3−9及び比較例3−1〜3−4において用いた帯電ローラの製造方法を以下に示す。また、帯電ローラの諸性状を表8に示す。
【0450】
(帯電ローラの製造例1)
下記の材料を45℃に加温した密閉型ミキサーで混合/混練し、原料コンパウンドを調製した。
【0451】
・エピプロルヒドリンゴム三元共重合体 100質量部
(エピクロルヒドリン:エチレンオキサイド:アリルグリシジルエーテル=40mol%:56mol%:4mol%)
・軽質炭酸カルシウム 30質量部
・脂肪族ポリエステル系可塑剤 10質量部
・ステアリン酸 1質量部
・老化防止剤(2−メルカプトベンズイミダゾール)
0.5質量部
・酸化亜鉛 5質量部
・四級アンモニウム塩 4質量部
得られた原料コンパウンドに、加硫剤(硫黄)1質量部、加硫促進剤1(DM:ジベンゾチアジルスルフィド)1質量部と加硫促進剤2(TS:テトラメチルチウラムモノスルフィド)0.5質量部を加え、20℃に冷却した二本ロール機にて混練し、得られたコンパウンドを押し出し成型機にてステンレス製の芯金(外径6mm)上にローラ(外形15mm)状となるように成型し、更に加熱蒸気加硫した後、外径12mmとなるように幅広研磨加工を行い、弾性層を有するローラ(1)を形成した。
【0452】
一方、弾性層の上に被覆形成する被膜層用塗料として、
・カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液 100質量部
(固形分20質量%、溶剤:MEK)
・導電性酸化スズ 20質量部
(チタネート系カップリング剤処理品)
を混合した後、サンドミルを用いて5時間分散した。得られた分散溶液にヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を(イソシアネートのNCO基/ポリオール溶液のOH基)=0.35となるように加え、被膜層用塗料を調製した。
【0453】
次いで、得られた被膜層用塗料を上記弾性層を有するローラ(1)の弾性層の表面上にディッピング法にて被膜形成した後、150℃に加温した熱風循環乾燥機中で1時間乾燥して、帯電ローラ(1)を製造した。
【0454】
該帯電ローラ(1)の表面に形成した被膜層の厚みは17μmで、ローラ外径差振れ量は10μm、ローラクラウン量は55μmで、表面の静摩擦係数は0.25、表面粗さ(Rz)は2.5μmで、ローラ硬度は62°であった。
【0455】
(帯電ローラの製造例2)
弾性層の上に被覆形成する被膜層用塗料を(イソシアネートのNCO基/ポリオール溶液のOH基)=0.70となるように調製した以外は、前記帯電ローラの製造例1と同様にして帯電ローラ(2)を製造した。
【0456】
(帯電ローラの製造例3)
下記の材料を60℃に加温した密閉型ミキサーで10分間混合/混練した後、更に20度に冷却して20分間混練し、原料コンパウンドを調製した。
【0457】
・NBR 100質量部
・炭酸カルシウム 30質量部
・エステル系可塑剤 25質量部
・脂肪酸 2質量部
・酸化亜鉛 5質量部
・四級アンモニウム塩 3質量部
得られた原料コンパウンドに、加硫剤(硫黄)1質量部、加硫促進剤(TS:テトラメチルチウラムモノスルフィド)3質量部を加え、20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練し、得られたコンパウンドを押し出し成型機にてステンレス製の芯金(外径6mm)の周囲にローラ状となるように成型し、更に加熱蒸気加硫した後、外径12mmとなるようにトラバース方式による研磨処理を行い、弾性層を有するローラ(2)を得た。
【0458】
一方、弾性層の上に被覆形成する被膜層用塗料として、
・ポリビニルブチラール樹脂 100質量部
(固形分50質量%、溶剤:エタノール)
・導電性酸化チタン 20質量部
を混合し、得られた混合溶液を上記弾性層を有するローラ(2)の弾性層の表面上にディッピング法に被膜形成した後、乾燥して、帯電ローラ(3)を製造した。
【0459】
(帯電ローラの比較製造例1)
下記の材料を60℃に加温した密閉型ミキサーで10分間混合/混練した後、パラフィンオイル15質量部を添加し、更に20℃に冷却して20分間混練し、原料コンパウンドを調製した。
【0460】
・EPDM 100質量部
・導電性カーボンブラック 30質量部
・脂肪酸 2質量部
・酸化亜鉛 5質量部
得られた原料コンパウンドに、加硫剤(硫黄)1質量部、加硫促進剤1(MBT:2−メルカプトベンゾチアゾール)1質量部、加硫促進剤2(TMTD:テトラメチルチウラムジスルフィド)1質量部、加硫促進剤3(ZnMDC:ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛)1.5質量部を加え、20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練し、得られたコンパウンドをプレス成型機にてステンレス製の芯金(外径6mm)の周囲に外径12mmのローラ状となるように加熱加硫成型し、弾性層を有するローラ(3)を形成した。
【0461】
一方、弾性層の上に被覆形成する被膜層用塗料として、
・ポリウレタン樹脂 100質量部
・導電性カーボンブラック 15質量部
をメチルエチルケトン(MEK)に分散溶解して低抵抗用塗料を調製した。得られた抵抗層用塗料を上記弾性層を有するローラ(3)の弾性層の表面上にディッピング方式で被覆成形し、弾性層上に抵抗層(膜厚100μm)を有するローラ(4)を得た。
【0462】
更に、抵抗層の上に被覆形成する被膜層用塗料として、
・ポリアミド樹脂 100質量部
・導電性酸化スズ 10質量部
をメタノールとトルエンの混合溶液に分散溶解して被覆層用塗料を調製した。得られた被覆層用塗料を弾性層上に抵抗層を有するローラ(4)の抵抗層の表面上にディッピング法にて被覆成形した後、乾燥して、比較用帯電ローラ(1)を製造した。
【0463】
(帯電ローラの比較製造例2)
下記の材料を60℃に加温した密閉型ミキサーで10分間混合/混練した後、可塑剤(DOS:ジオクチルセバケート)20質量部を添加し、更に20℃に冷却して20分間混練し、原料コンパウンドを調製した。
【0464】
・NBR 100質量部
・カーボンブラック 50質量部
・炭酸カルシウム 30質量部
・脂肪酸 2質量部
・酸化亜鉛 5質量部
得られた原料コンパウンドに、加硫剤(硫黄)1質量部と加硫促進剤(ノクセラーTS)3質量部を加え、20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練し、得られたコンパウンド成型機にてステンレス製の芯金(外径6mm)の周囲に外径12mmのローラ上となるように押出し成型機にて加熱蒸気加硫した後、外径12mmとなるようにトラバース方式による研磨処理を行い、比較用帯電ローラ(2)を製造した。
【0465】
【表9】
【0466】
【表10】
【0467】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、モノアゾ顔料と特定の構造を有するβ−ナフトール誘導体及び芳香族アミンを特定量共存させたモノアゾ顔料組成物を用いることにより、トナー粒子中での発色性や帯電特性、さらには分散性を向上させることを可能とし、優れた帯電特性、鮮明な色彩、良好なOHP透明性を有するマゼンタトナーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法を実施し得る好適なフルカラー画像形成装置の例を示す概略的説明図である。
【図2】本発明の画像形成方法を実施し得る好適なフルカラー画像形成装置の他の例を示す概略的説明図である。
【図3】本発明の実施例に用いた熱ローラ方式の加熱加圧手段の概略的説明図である。
【図4】分離爪を有する熱ローラ方式を用いた加熱加圧手段による定着装置であって、ブラシ状のクリーニングローラを具備したもの(a)と、オフセット防止用液体を含浸させたクリーニングローラを具備したもの(b)を示す概略的説明図である。
【図5】本発明の実施例に用いたフィルム方式を用いた加熱加圧手段による定着装置要部の分解斜視(a)と、拡大横断(b)を示す概略的説明図である。
【図6】本発明の実施例に用いた電磁誘導方式の加熱加圧手段による定着装置の概略的説明図である。
【図7】細線の再現性と定着状態を評価する為のライン画像の説明図である。
【図8】解像度を評価する為の小径孤立ドットパターンの説明図である。
【図9】本発明において用いられる画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図10】帯電部材である帯電ローラの一例を示す概略図である。
【図11】帯電部材である帯電ローラの他の例を示す概略図である。
【図12】帯電部材である帯電ローラの他の例を示す概略図である。
【図13】本発明の帯電部材である帯電ローラの表面層の静摩擦係数測定装置を示す概略図である。
【図14】図13に示す静摩擦係数測定装置を用いて測定した際のチャートの一例を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a dry toner used in a recording method using an electrophotographic method, an electrostatic recording method, a magnetic recording method, a toner jet method, and the like, and an image forming method using an external toner.
[0002]
More specifically, the present invention relates to a magenta toner used for forming a magenta toner image used in a full-color image recording apparatus that can be used in a copying machine, a printer, a facsimile, a plotter, and the like, and an image forming method using the magenta toner. is there.
[0003]
[Prior art]
Conventionally, as an electrophotographic method, many methods are known as described in US Pat. No. 2,297,691, Japanese Patent Publication No. 42-23910, and Japanese Patent Publication No. 43-24748. In general, a photoconductive substance is used to form an electric latent image on a photoreceptor by various means, and then the latent image is developed with toner, and a direct or indirect means is used as necessary. The toner image is transferred to a transfer material such as paper and then fixed by heating, pressing, heating and pressing, or solvent vapor to obtain a fixed image. When the toner image is transferred, a step for removing residual toner on the photosensitive member is usually provided, and the above steps are repeated.
[0004]
In particular, in full-color image formation, an electrostatic latent image is generally developed using magenta toner, cyan toner, yellow toner, and black toner, and a multicolor image is reproduced by superimposing the toner images of each color. ing.
[0005]
In recent years, the field of application of an image forming apparatus using the electrophotographic method as described above is not only a copying machine for copying an original document, but also a printer as a computer output or a personal copy for an individual, It is rapidly developing to plain paper fax machines, and various demands are increasing. In addition, copying machines are becoming more sophisticated due to digitalization. In particular, downsizing, speeding up, and colorization of the image forming apparatus are remarkable, and there is a strong demand for high reliability and high resolution. For example, the resolution that was initially 200 to 300 dpi (dot per inch) is becoming 400 to 1200 dpi, and further to 2400 dpi.
[0006]
In response to the above requirements, image forming apparatuses have been designed with simpler components by using members having high functionality in various respects. As a result, the functionality required of the toner is further advanced, and if the toner performance cannot be improved, a more excellent image forming apparatus cannot be realized.
[0007]
For example, in recent years, a transfer device for electrostatically transferring a toner image on an electrostatic latent image bearing member or an intermediate transfer member onto a transfer material is from the viewpoint of miniaturization of an image forming device and prevention of ozone generation. In addition, a contact transfer device for performing so-called contact transfer means is used in which a roller-shaped transfer member to which a voltage is applied from the outside is brought into contact with the electrostatic latent image carrier or the intermediate transfer member through the transfer material. The case is increasing.
[0008]
For such contact transfer devices, it is effective to increase the transferability and resistance to mechanical stress from the device by making the particle shape of the toner spherical, but the specific surface area and volume of the toner particles are low. Therefore, the dispersibility of the colorant inside the toner particles has an unexpected influence on the transferability and matching with the transfer device.
[0009]
Conventionally, in an electrophotographic image forming apparatus, as a charging means for uniformly charging the surface of an electrostatic latent image carrier such as a photosensitive drum as a charged body, a DC voltage is applied to a metal wire. “Non-contact charging means” using a corona discharger using a corona shower generated when a high voltage of ˜8 kV is applied has been used. However, the non-contact charging means as described above is very effective as a means for uniformly charging the surface of the latent electrostatic image bearing member to a desired potential. However, the image forming apparatus can be reduced in size, the power supply voltage can be reduced, There are still problems in preventing the generation of ozone and extending the life of the photosensitive drum and the charging device. Currently, a predetermined bias voltage is applied to the charging member in contact with the electrostatic latent image carrier. So-called “contact charging means” for charging the surface of the latent electrostatic image bearing member has been widely put into practical use.
[0010]
Examples of the charging member used for the contact charging means include a charge supply member such as a roller type, a blade type, a brush type, and a magnetic brush type. Among these, a conductive roller (hereinafter referred to as a charging roller) is particularly used. From the viewpoint of charging stability, it is preferably used.
[0011]
The charging process of the surface of the member to be charged by the contact charging means includes (1) a case where a charge is directly injected from the charging member to the member to be charged, and (2) a minute discharge generated at a contact portion between the charging member and the member to be charged There are cases. In the former case, it is necessary to provide a charge injection layer (charge layer) on the surface of the electrostatic latent image carrier. In the latter case, a threshold voltage is used to charge the surface of the electrostatic latent image carrier. It is necessary to apply a bias voltage equal to or higher than (Vth).
[0012]
In the latter case, only the DC voltage component (DC voltage component) is used as the charging member in order to obtain the photoreceptor surface potential Vd (dark portion potential) required for the latent image formation in the image formation using the electrophotographic method. When the “DC charging method” is applied, it is necessary to apply a DC voltage corresponding to the sum of Vd and Vth to the charging roller.
[0013]
On the other hand, as disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 63-149668, a bias in which an AC voltage component (AC voltage component) exhibiting a peak-to-peak voltage more than twice Vth is superimposed on a DC voltage corresponding to a desired Vd An “AC charging method” in which a voltage is applied to the charging member is also used. This is because the potential of the object to be charged converges to the potential Vd that is the center of the peak of the AC voltage due to the “leveling effect” of the potential by the AC voltage, so that the charged state of the object to be charged becomes an external condition such as the environment. Although it is an excellent charging system that is hardly affected, there is still room for improvement in downsizing the power supply device and extending the life of the photosensitive drum.
[0014]
The contact charging means as described above needs to have appropriate adhesion between the charging member and the member to be charged. For example, the charging roller imparts appropriate elasticity to the resistance layer provided on the conductive support. The contact state with the object to be charged is controlled to improve the charging uniformity of the object to be charged and prevent leakage due to pinholes and scratches on the surface of the object to be charged. It has been difficult to maintain the contact state of the charged body satisfactorily, and there has been a technical problem that an image defect due to a charging defect occurs. For example, if transfer residual toner existing on the surface of the photosensitive drum adheres / contaminates on the surface of the charging roller, the partial resistance value on the roller surface increases and the photosensitive drum cannot be uniformly charged, and image fogging and image In the case of density unevenness or severeness, a belt-like image defect occurs.
[0015]
The above-mentioned problems become apparent when a small-diameter photosensitive drum is used, in which it is difficult to improve the cleaning ability of the residual toner and the adhesion between the charging member and the charged object, and as the process speed increases. As a result, it has become a technical problem for miniaturization / low power supply, high image quality, and high durability of the image forming apparatus. In particular, the above problems tend to occur in the DC charging method with a less smoothing effect than in the AC charging method, and have a tendency to manifest in a low temperature and low humidity environment.
[0016]
On the other hand, a fixing device for fixing a toner image on a transfer material generally has a heating roller as a rotary heating member and a pressure roller as a rotary pressure member (hereinafter, both are collectively referred to as a fixing roller). However, in the case where image formation is performed at a higher speed, a large amount of heat energy is required instantaneously while applying a high pressing force. For this reason, unfavorable situations such as an increase in the size of the fixing device and a long preheating time at start-up have occurred. From these viewpoints, the toner used in the image forming apparatus as described above preferably exhibits a high sharp melt property when heated. Further, such a toner is excellent not only in low-temperature fixability but also in color mixing at the time of full-color image formation, so that it is possible to widen the color reproduction range of the obtained fixed image.
[0017]
However, since the toner as described above generally has a high affinity with the fixing roller, it tends to cause an offset phenomenon that is transferred to the surface of the fixing roller at the time of fixing, and in particular, yellow toner, magenta toner, cyan toner on the transfer material. It occurs remarkably when forming a color image in which a plurality of toner layers are formed of black toner.
[0018]
On the other hand, for the purpose of preventing the toner from adhering to the surface of the fixing roller, for example, the surface material of the fixing roller is made of a material having excellent releasability from toner such as silicone rubber and fluorine resin, and further offset. In order to prevent the phenomenon and deterioration of the fixing roller surface, the surface of the fixing roller is coated with a thin film of an anti-offset liquid.
[0019]
However, although the method as described above is extremely effective in preventing the offset phenomenon, (1) since a liquid supply device for preventing offset is necessary, the fixing device becomes complicated, and a small and inexpensive image forming apparatus is required. (2) The applied anti-offset liquid permeates into the fixing roller when heated and induces peeling between the layers constituting the fixing roller, resulting in fixing. (3) Since the anti-offset liquid adheres to the resulting fixed image, a sticky feeling is produced, and a transparency film used for overhead projectors, especially for presentations, is used as a transfer material. In this case, the desired color reproducibility cannot be obtained because transparency is impaired. (4) The liquid for offset prevention contaminates the inside of the image forming apparatus. It occurs harm.
[0020]
Incidentally, transfer materials used in the image forming apparatus as described above are also diversified. For example, the type of paper used as a transfer material is not only the difference in basis weight but also the material and content of raw materials and fillers. Among these transfer materials, there are various quality of transfer materials, such as those in which the constituent materials are easily detached and those that are easily attached to the constituent members of the fixing device. The fixing device is greatly affected by these transfer materials, and it is difficult to reduce the size and extend the life of the fixing device.
[0021]
In addition, the contaminants and toner derived from the transfer material are agglomerated and fixed on the fixing roller, causing a problem that the performance of the fixing device is deteriorated, and the quality of the fixed image is deteriorated due to peeling of the fixed matter. It was.
[0022]
Specifically, recycled paper using recycled pulp obtained by deinking paper once used has been widely used from the viewpoint of environmental protection and the like. However, recycled paper often contains various contaminants. For example, JP-A-3-28789, JP-A-4-65596, JP-A-4-147152, JP-A-5-110145. As disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-35221 and the like, in order to enable use in the image forming apparatus as described above, the content and configuration of impurities in the recycled paper are disclosed. Need to be identified.
[0023]
Currently, recycled paper used in general offices has a ratio of recycled pulp such as used newspapers exceeding 70%, and the amount of recycled paper is expected to increase in the future, causing the above problems. Is concerned. In addition, when a cleaning member for removing fixing residual toner or the like is provided on the surface of the heating roller, or a separation member for preventing the transfer material from being wound, a medium-sized waste paper such as a newspaper or a magazine is used as a raw material. It has been confirmed that medium-sized pulp fibers contained in the paper powder detached from the recycled paper cause scratches and scrapes on the surface of the fixing roller, and the functions of the cleaning member and the separating member are significantly reduced. . The phenomenon as described above tends to become a serious problem when a fixing device with a small amount of application of the liquid for preventing offset to the fixing roller or a fixing device without application of the liquid for preventing offset is used.
[0024]
As described above, it is very useful to apply the offset preventing liquid to the surface of the fixing roller of the fixing device, but it has various problems.
[0025]
Considering the recent demands of image forming apparatuses such as miniaturization and weight reduction and the quality of fixed images obtained, it is preferable to remove even the auxiliary apparatus for applying the liquid for preventing offset.
[0026]
Under such circumstances, technical development relating to heat and pressure fixing of toner is essential, and several measures have been proposed for these.
[0027]
Conventionally, a number of methods for adding a wax component such as low molecular weight polyethylene or polypropylene to the toner have been proposed in consideration of supplying the offset preventing liquid from the toner during heating without using an offset preventing liquid supply device. Yes. However, in order to achieve a sufficient effect, it is necessary to add a large amount of the wax component as described above to the toner. In this case, filming on the photosensitive member or contamination of the surface of the toner carrier such as a carrier or a sleeve can be obtained. Cause new problems such as image degradation. In addition, when the amount of the wax component added is small, it is necessary to provide a device for supplying a small amount of offset preventing liquid, or an auxiliary cleaning member such as a take-up type cleaning web or a cleaning pad. Arise. In particular, when a transparency film is used as a transfer material during full-color image formation, the transparency of the fixed image and haze (cloudiness) are caused by high crystallization of the wax component and the difference in refractive index from the binder resin. The problem of worsening remains unresolved.
[0028]
Also, Japanese Patent Publication No. 52-3304, Japanese Patent Publication No. 52-3305, Japanese Patent Publication No. 57-52574, Japanese Patent Publication No. 60-217366, Japanese Patent Publication No. 60-252360, Japanese Patent Publication No. 60-. No. 252361, JP-A 61-94062, JP-A 61-138259, JP-A 61-273554, JP-A 62-14166, JP-A 1-109359, JP Japanese Patent Application Laid-Open No. 2-79860 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-50559 disclose techniques for incorporating a wax component in a toner. However, it is not possible to improve various properties required of a toner by itself. It is difficult, and matching with an image forming apparatus using a heat and pressure fixing method is not sufficient.
[0029]
Incidentally, it is known in the technical field to use various pigments and dyes as colorants for the purpose of improving the color reproducibility of a color toner image.
[0030]
In particular, magenta toner is not only important for reproducing red with high human visual sensitivity by using yellow toner, but also has excellent developability when reproducing skin color of a human image having a complicated color tone, for example. Required. In addition, cyan toner must be able to achieve secondary color reproduction of blue, which is frequently used as a business color.
[0031]
Conventionally, a quinacridone colorant, a thioindigo colorant, a xanthene colorant, a monoazo colorant, a perylene colorant, a diketopyrrolopyrrole colorant, and the like are used alone or in combination for the magenta toner. It has been known.
[0032]
For example, JP-B-49-46951 discloses 2,9-dimethylquinacridone pigments, JP-A-55-26574 discloses thioindigo pigments, JP-A-59-57256 discloses xanthene dyes, JP-A-11 JP-A-272014 proposes a toner using a monoazo pigment, JP-A-2-210259 discloses a diketopyrrolopyrrole pigment, and JP-B-55-42383 discloses an anthraquinone pigment.
[0033]
However, these colorants do not satisfy all the conditions required for magenta toner. In particular, since many pigments for magenta toner are inferior in dispersibility, the dispersed particles scatter light and have a problem that transparency and color reproducibility of a fixed image are liable to be lowered. In addition, there remains room for improvement in terms of toner color tone, light resistance, charging characteristics, and matching with the image forming apparatus.
[0034]
In JP-A-1-224777, a quinacridone organic pigment and a xanthene dye are used in combination, and in JP-A-2-13968, a quinacridone-based and methine colorant are used in combination to obtain a clear magenta toner. Further, a method for improving the chargeability and light resistance of the toner and preventing dyeing on a fixing roller such as a silicone rubber roller is disclosed. Further, Japanese Patent Laid-Open No. 62-291669 (corresponding US Pat. No. 4,777,105) proposes a toner using a mixed crystal quinacridone pigment.
[0035]
Japanese Laid-Open Patent Publication No. 2000-18114 proposes a toner using a toning pigment produced from dimethylquinacridone and an uncharged or weakly charged red pigment.
[0036]
On the other hand, in JP-A-11-52625, C.I. I. Pigment Red Class 48 red pigments and L*a*b*B in the color system*By using a red pigment such as a cridon pigment having a value of −5 or less in combination at a mixing ratio of 2 to 30% by mass with respect to the total pigment, a good magenta color toner can be obtained. A method for improving the light resistance and further improving the heat resistance of the fixing roller is disclosed.
[0037]
However, none of the toners containing the colorants listed above takes into account the influence of the colorant on contact transferability and heat-pressability, and in particular, recycled pulp as a transfer material. When using recycled paper with a compounding ratio exceeding 70%, or when forming a color image where a plurality of toner layers formed on a transfer material must be fixed at once, or the amount of application of the liquid for preventing offset to the fixing roller No consideration is given to the case of using a small number of fixing devices or a fixing device to which no offset prevention liquid is applied.
[0038]
As mentioned above, the system design of the image forming apparatus using the contact transfer method, heat and pressure fixing method, and transfer method is still sufficient for comprehensive comprehensive support including the colorant used for the toner. There is no.
[0039]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the problems of the related art and provide a magenta toner excellent in color reproducibility, gradation, light resistance, and charging characteristics, and an image forming method using the toner. is there.
[0040]
An object of the present invention is to provide a magenta toner capable of obtaining a high resolution and high definition fixed image, and an image forming method using the toner.
[0041]
An object of the present invention is to provide a magenta toner that can obtain a high-quality full-color fixed image that is excellent in color reproducibility and has no stickiness, and an image forming method using the toner.
[0042]
An object of the present invention is to provide a magenta toner capable of forming a fixed image having excellent transparency on a transparency film, and an image forming method using the toner.
[0043]
An object of the present invention is to provide an image forming method capable of obtaining a fixed image in a good fixing state. In particular, even when using a heating / pressurizing unit with a small amount of application of the anti-offset liquid or a heating / pressurizing unit without any application of the offset-preventing liquid, the performance of the heating / pressurizing unit is not impaired for a long time Another object of the present invention is to provide an image forming method which can be applied to a transfer material.
[0044]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a magenta toner containing at least a binder resin, a colorant and a wax component,
The colorant is a monoazo pigment composition having a monoazo pigment represented by the following formula (1), a β-naphthol derivative represented by the following formula (2) and an aromatic amine represented by the following formula (3):
The monoazo pigment composition is contained in an amount of 1 to 20 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin,
The present invention relates to a magenta toner containing 500 to 50,000 ppm of the β-naphthol derivative and 200 ppm or less of the aromatic amine based on the mass of the monoazo pigment composition.
[0045]
[Outside 17]
Formula (1)
[R1~ R3Represents a hydrogen atom, a halogen atom, or a substituent selected from the group consisting of an alkyl group, an alkoxy group, a nitro group, an anilide, and a sulfamoyl group;4Are —OH, —NH2,
[Outside 18]
[0046]
[Outside 19]
,
[0047]
R represents a substituent selected from the group consisting of R5~ R8Represents a hydrogen atom, a halogen atom, or a substituent selected from the group consisting of an alkyl group, an alkoxy group, and a nitro group. ]
[Outside 20]
Formula (2)
[R9Is R described aboveFourSelected from the same group. ]
[Outside 21]
Formula (3)
[R1 0~ R12Is R described above1~ R3Selected from the same group. ]
Further, the present invention provides (a) a charging step in which a voltage is applied to the charging member from the outside to charge the electrostatic latent image carrier, and (b) an electrostatic latent image is formed on the charged electrostatic latent image carrier. A latent image forming step for forming, (c) a developing step for developing the electrostatic latent image with toner carried by the developer carrying member to form a toner image on the electrostatic latent image carrying member, and (d) an electrostatic latent image forming step. A transfer step of transferring the toner image on the image carrier to a transfer material with or without an intermediate transfer member, and (e) cleaning for removing residual toner remaining on the surface of the electrostatic latent image carrier. And (f) a fixing step of fixing the toner image on the transfer material by heating and pressurizing with a heating and pressurizing unit to form a fixed image on the transfer material, the image forming method comprising: The present invention relates to an image forming method characterized by being used.
[0048]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As a result of intensive studies, the present inventors have selected and blended the colorant in the toner precisely as in the present invention, so that the fixing property, developability, color tone, light resistance, chargeability, etc. of the toner are balanced. The present inventors have found that it is possible to improve the image quality and to achieve good matching with the image forming apparatus.
[0049]
According to the knowledge of the present inventors, various characteristics of the toner are greatly improved by allowing the β-naphthol derivative and the aromatic amine to coexist with the specific monoazo pigment in the toner. Although the reason for this is not clear, the surface state of monoazo pigment particles is improved by coexisting a specific amount of β-naphthol derivative and aromatic amine together with the monoazo pigment, and the dispersion behavior and charging behavior in the toner particles are synergistic. It is thought to be caused by the improvement.
[0050]
As the monoazo pigment according to the present invention, one having a chemical structure represented by the above formula (1) is selected. I. Pigment Red 5, C.I. I. Pigment Red 31, C.I. I. Pigment Red 146, C.I. I. Pigment Red 147, C.I. I.
[0051]
Among them, C.I. I. Pigment Red 5, C.I. I. Pigment Red 31, C.I. I.
[0052]
The content of the β-naphthol derivative used together with the monoazo pigment is 500 to 50,000 ppm, preferably 500 to 30,000 ppm, more preferably 1,000 to 30,000 ppm with respect to the monoazo pigment composition.
[0053]
When the content of the β-naphthol derivative is less than 500 ppm, the effect of adding the β-naphthol derivative, such as modifying the surface state of the monoazo pigment particles and improving the dispersibility and chargeability, is not exhibited. If it exceeds 1,000 ppm, the β-naphthol derivative itself will adversely affect the color tone and chargeability of the toner, and the color reproducibility of the image and image fogging are likely to occur. It becomes difficult to obtain a fine image. Further, it becomes easy to be influenced by the use environment, and the matching with the image forming method is hindered.
[0054]
The content of the aromatic amine used together with the monoazo pigment is 200 ppm or less, preferably 10 to 200 pm, more preferably 10 to 100 ppm, and particularly preferably 10 to 50 ppm with respect to the monoazo pigment composition.
[0055]
When the content of the aromatic amine exceeds 200 ppm, the chargeability and transferability of the toner are lowered, and image fogging and image smearing are likely to occur. In addition, the matching with the image forming method is hindered.
[0056]
The content of the monoazo pigment composition in the toner is 1 to 20 parts by mass, preferably 3 to 10 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. When the content of the monoazo pigment composition is less than 1 part by mass, the function as a colorant cannot be sufficiently achieved, and when the content exceeds 20 parts by mass, the colorant in the toner particles Since the presence state becomes excessive and re-aggregation of the colorant proceeds, not only the toner fixing property and charging property, but also the transparency when the transmission image is formed by an overhead projector is adversely affected. It will also interfere with the matching.
[0057]
In the present invention, the contents of the β-naphthol derivative and aromatic amine in the monoazo pigment composition or toner can be measured by a conventionally known method, and specific examples include the following measurement methods.
[0058]
100 mg of the monoazo pigment composition according to the present invention is precisely weighed in an Erlenmeyer flask, 10 ml of chloroform is added, and an ultrasonic cleaner “BRANSON 5210” (manufactured by Yamato Kagaku Co., Ltd.) is used for dispersion treatment for 2 hours. Make it cloudy. The obtained suspension is subjected to suction filtration using a filter having a mesh opening of 0.45 μm, and then rinsed and washed with chloroform to obtain a chloroform-soluble solution. This chloroform-soluble solution is diluted with a 50 ml volumetric flask to obtain a measurement sample. The β-naphthol derivative and aromatic amine in this sample solution were quantified using liquid chromatography under the following conditions. The same quantification was repeated 5 times, the average value was calculated, and the obtained average value was converted to the abundance in the monoazo pigment composition.
[0059]
Apparatus: High-performance liquid chromatography “SERIES1100”
(Made by HEWLETT PACKARD)
Column: “Inertsil SIL 150A: 4.6 mm × 150 mm”
(Manufactured by GL Sciences)
Sample: 50 μl
Detector: UV-Vis (250 nm)
Eluent: Chloroform
Flow rate: 0.7 ml / min
Temperature: 25 ° C
Preparation of calibration curve: A calibration curve was prepared from the results of quantitative determination in the same manner using the target β-naphthol derivative and aromatic amine.
[0060]
When quantifying the content of β-naphthol derivative and aromatic amine in the monoazo pigment composition in the toner, an appropriate amount of toner is used as a sample in the above method, or the monoazo pigment composition is removed from the toner by an appropriate method. It can measure by classifying and using it as a sample.
[0061]
The effect of adding the β-naphthol derivative and aromatic amine as described above becomes more remarkable when applied to an image forming method in which reversal development is performed using a negatively chargeable toner. In particular, an image forming unit that uses a micro discharge generated at a contact portion with a member to be charged by applying a bias voltage to the charging member, for example, a contact charging unit, a contact transfer unit, an intermediate transfer member or a transfer material. Suitable for cleaning means for collecting residual transfer toner remaining on the surface of the body or developing and cleaning means for recovering residual transfer toner remaining on the surface of the electrostatic latent image carrier in the development process In this case, it is possible to instantaneously control the charged state of the toner within the minute discharge region, so that the matching with the image forming apparatus can be maintained in a good state.
[0062]
The method of adding the β-naphthol derivative and aromatic amine according to the present invention to the toner includes (1) a method of directly blending the necessary amount at the time of toner production, and (2) a method of producing the monoazo pigment composition as described above. And a method in which a predetermined amount of a β-naphthol derivative and an aromatic amine are left in the monoazo pigment composition and blended together with the monoazo pigment composition as a colorant at the time of toner production. In particular, in the latter case, since the interaction between the particle surface of the monoazo pigment and the β-naphthol derivative or aromatic amine is maintained in a strong state, the dispersibility of the monoazo pigment composition in the toner particles is even better. Thus, various properties such as toner fixing properties can be further improved.
[0063]
In order to leave a predetermined amount of β-naphthol derivative and aromatic amine in the monoazo pigment composition during the production of the monoazo pigment composition as in (2) above, the conditions of the pigment synthesis process and the purification process are appropriately combined. However, it must be strictly controlled.
[0064]
The monoazo pigment composition according to the present invention is synthesized by further subjecting an aromatic amine hydrochloride salt to a diazonium salification with sodium nitrite and then a coupling reaction with a β-naphthol derivative.
[0065]
When the remaining amount of β-naphthol derivative and aromatic amine is controlled to a predetermined amount in the pigment synthesis step, the remaining amount of β-naphthol derivative depends on the reaction yield during the coupling reaction, so the β-naphthol derivative It can be controlled by controlling the blending ratio of aromatic amine.
[0066]
On the other hand, the remaining amount of aromatic amine depends on the reaction yield of aromatic amine to hydrochloride or diazonium salt in addition to the reaction yield at the time of the coupling reaction.
[0067]
Today, the content of aromatic amines in similar monoazo pigment compositions produced industrially for toner applications is well above 200 ppm. The present inventors diligently investigated the cause of this, and in the step of hydrochloric acid chlorinating the aromatic amine, the hydrochloride that precipitates in the reaction solution as the reaction proceeds becomes a raw material in the crystal particles of the hydrochloride during the crystallization process. It was found that this was largely attributed to the incorporation of aromatic amines.
[0068]
If unreacted aromatic amine is incorporated in the hydrochloric acid chloride process of the aromatic amine, the residual amount in the pigment composition is set to a predetermined amount by a method of controlling the blending ratio of raw materials in the coupling process or a purification process described later. It becomes very difficult to control.
[0069]
Moreover, when it manufactures using the very low concentration reaction liquid which does not precipitate hydrochloride, productivity cannot be ensured industrially.
[0070]
Under these circumstances, the present inventors have investigated that the precipitation rate and aging time of the aromatic amine hydrochloride can be controlled by continuously changing the raw material charging method and stirring conditions in the reaction vessel. By refining the crystal grain size of the hydrochloride of the aromatic amine and controlling the incorporation of unreacted aromatic amine into the crystal particles, and combining it with the pigment purification step described later as appropriate. It has been found that the remaining amount of amine can be controlled.
[0071]
On the other hand, when the residual amount of β-naphthol derivative and aromatic amine is controlled to a predetermined amount in the pigment purification step, it can be controlled by controlling the pH and amount of washing water in the pigment purification step.
[0072]
In order to remove the β-naphthol derivative according to the present invention, it is preferable to wash in the alkaline region, and in order to remove the aromatic amine, it is preferable to wash in the acidic region. Therefore, when producing the monoazo pigment composition according to the present invention, The remaining amount of the β-naphthol derivative and the aromatic amine can be controlled to a predetermined amount by alternately washing the alkaline region and the acidic region and then washing with a sufficient amount of water. However, the remaining amount of aromatic amine can be controlled by a combination with the optimization of the hydrochloric acid chloride process described above.
[0073]
Using the monoazo pigment composition according to the present invention together with the quinacridone pigment composition represented by the formula (9) is one of the very preferred embodiments.
[0074]
[Outside 22]
... Formula (9)
[X1And X2Represents a substituent selected from the group consisting of a hydrogen atom or a halogen atom, or an alkyl group and an alkoxy group. ]
In particular, it is blended so that the mass ratio of the content of the monoazo pigment composition and the quinacridone pigment composition in the toner satisfies the range of quinacridone pigment composition: monoazo pigment composition = 25: 75 to 75:25. Thus, various properties of the toner as described above are greatly improved.
[0075]
In general, quinacridone pigment compositions are very cohesive and are often difficult to uniformly disperse in a toner, but should be used together with the monoazo pigment composition according to the present invention in the above-described content ratio. Thus, reaggregation of the pigment in the toner particles can be suppressed. That is, reaggregation of the quinacridone pigment composition can be suppressed by mixing the quinacridone pigment composition and the monoazo pigment composition having similar primary particle structures in the toner particles. On the other hand, due to the coexistence effect based on the interaction between the two pigment compositions, the monoazo pigment composition and the quinacridone pigment composition come to be close to each other, and the relatively gentle relationship between the two pigment compositions. A re-aggregation state is formed, which creates a situation in which the ability of the pigment composition itself can be greatly exerted, imparts desirable color developability and chargeability to the toner particles, and further fixes and images. It is estimated that it has become possible to minimize the impact on the forming equipment.
[0076]
Examples of the quinacridone pigment composition according to the present invention include C.I. I. Pigment Red 122, C.I. I. Pigment Red 202, or C.I. I. Pigment Violet 19 (each according to the name described in the color index 4th edition) is preferable. I. Pigment Red 122 is preferred. When these pigments are used in combination with a monoazo pigment composition, the dispersibility in the toner particles is increased, and the color tone, chargeability, and light resistance of the toner are increased.
[0077]
In the present invention, when the monoazo pigment composition and the quinacridone pigment composition are used in combination, the total amount of both pigment compositions in the toner is 1 to 20 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin, Preferably it is 3-10 mass parts.
[0078]
Furthermore, the monoazo pigment composition and quinacridone pigment composition according to the present invention may be treated with the surface treatment agent or rosin compound by a conventionally known method. In particular, the treatment with the rosin compound is preferable because it prevents re-aggregation of the pigment composition, so that the dispersibility of the pigment composition in the toner particles is improved and the chargeability of the toner can be brought into a preferable state.
[0079]
Examples of rosin compounds that can preferably process the monoazo pigment composition and quinacridone pigment composition according to the present invention include tall oil rosin, gum rosin, natural rosin such as rod rosin, hydrogenated rosin, disproportionated rosin, modified rosin such as polymerized rosin, Examples thereof include synthetic rosins such as styrene acrylic rosin, and alkali metal salts and ester compounds of the rosin.
[0080]
In particular, abietic acid, neoabietic acid, dehydroabietic acid, dihydroabietic acid, pimaric acid, isopimaric acid, levopimaric acid and parastrinic acid, and alkali metal salts and ester compounds thereof are preferable from the viewpoint of compatibility with the binder resin. The dispersibility of the pigment composition is improved, and the color developability of the toner is improved. Moreover, since it is excellent also in adhesiveness, matching with the heating-pressing means which hardly applies offset prevention liquid is favorable, and it is preferably used.
[0081]
As a method of treating the pigment composition with the rosin compound as described above, (1) a dry mixing method in which a rosin compound and a colorant are dry mixed, and then heat treatment such as melt kneading is performed, and (2) coloring. After adding an alkaline aqueous solution of rosin to the colorant synthesis solution during preparation of the colorant, a lake metal salt such as calcium, barium, strontium, or manganese is added to insolubilize the rosin, thereby coating the colorant surface. The wet processing method to apply is mentioned.
[0082]
The processing amount of the rosin compound relative to the pigment composition is such that the rosin compound in the pigment composition is 1 to 40% by mass, preferably 5 to 30% by mass, more preferably 10 to 20% by mass. As a result, the above characteristics can be further improved.
[0083]
Examples of the binder resin for the toner used in the present invention include commonly used styrene- (meth) acrylic copolymers, polyester resins, epoxy resins, and styrene-butadiene copolymers.
[0084]
In the method of directly obtaining toner particles by a polymerization method, the monomer that can be used to form the binder resin is specifically styrene; o- (m-, p-) methylstyrene, m- ( p-) styrenic monomers such as ethyl styrene; methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, propyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, octyl (meth) acrylate, (meth (Meth) acrylic such as dodecyl acrylate, stearyl (meth) acrylate, behenyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, dimethylaminoethyl (meth) acrylate, diethylaminoethyl (meth) acrylate Acid ester monomers; butadiene, isoprene, cyclohexene, (meth) acrylonitrile, acrylic acid Such ene-based monomers is preferably used. These may be used alone or in general so that the theoretical glass transition temperature (Tg) described in the publication Polymer Handbook 2nd edition III-P139-192 (John Wiley & Sons) is 40-75 ° C. It is used by appropriately mixing the monomer. When the theoretical glass transition temperature is less than 40 ° C., problems are likely to occur in terms of storage stability and durability stability of the toner, while when it exceeds 75 ° C., the toner fixing point is increased, and the fixability and color reproduction are increased. It causes sexual deterioration.
[0085]
Furthermore, in the present invention, it is preferable to use a crosslinking agent during the synthesis of the binder resin in order to increase the mechanical strength and color reproducibility of the toner particles.
[0086]
Examples of the crosslinking agent used in the toner according to the present invention include divinylbenzene, bis (4-acryloxypolyethoxyphenyl) propane, ethylene glycol diacrylate, 1,3-butylene glycol diacrylate, , 4-butanediol diacrylate, 1,5-pentanediol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, diethylene glycol diacrylate, triethylene glycol diacrylate, tetraethylene glycol diacrylate, polyethylene glycol # 200, # 400, # 600 diacrylate, dipropylene glycol diacrylate, polypropylene glycol diacrylate, polyester type diacrylate (M NDA Nippon Kayaku), and those obtained by changing the methacrylates of the above acrylate.
[0087]
Polyfunctional crosslinkers include pentaerythritol triacrylate, trimethylol ethane triacrylate, trimethylol propane triacrylate, tetramethylol methane tetraacrylate, oligoester acrylate and its methacrylate, 2,2-bis (4-methacryloxy, polyethoxy Phenyl) propane, diallyl phthalate, triallyl cyanurate, triallyl isocyanurate and triallyl trimellitate.
[0088]
These crosslinking agents are preferably 0.05 to 10 parts by mass, more preferably 0.1 to 5 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the monomer used for the synthesis of the binder resin.
[0089]
In the present invention, a resin having polarity such as a polyester resin or a polycarbonate resin (hereinafter referred to as “polar resin”) can be used in combination with the above-described binder resin. By adding a polar resin to the toner, it becomes easy to control the content of the monoazo pigment composition and the quinacridone pigment composition in the toner to be well dispersed.
[0090]
For example, when a toner is directly produced by a suspension polymerization method, which will be described later, when a polar resin as described above is added during the polymerization reaction from the dispersion step to the polymerization step, a polymerizable monomer composition that becomes toner particles and Depending on the balance of polarity exhibited by the aqueous dispersion medium, the added polar resin can be controlled so as to form a thin layer on the surface of the toner particles or to have a gradient from the toner particle surface toward the center. At this time, by using a polar resin that interacts with the monoazo pigment composition or quinacridone pigment composition according to the present invention, the presence state of the monoazo pigment composition or quinacridone pigment composition in the toner is changed to a desirable form. Is possible. As the polar resin, it is particularly preferable to use a polar resin having an acid value of 1 to 40 mgKOH / g.
[0091]
The addition amount of the polar resin is preferably 1 to 25 parts by mass, more preferably 2 to 15 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. If the amount is less than 1 part by mass, the presence state of the polar resin in the toner particles becomes non-uniform. Conversely, if the amount exceeds 25 parts by mass, the thin layer of the polar resin formed on the toner particle surface becomes thick. It becomes difficult to control the content of the pigment composition or the quinacridone pigment composition, and the function cannot be fully exhibited.
[0092]
The polar resins as described above are not limited to one type of polymer. For example, two or more types of reactive polyester resins can be used simultaneously, or two or more types of vinyl polymers can be used. In addition, completely different types of polymers, such as non-reactive polyester resins, epoxy resins, polycarbonate resins, polyolefins, polyvinyl acetate, polyvinyl chloride, polyalkyl vinyl ethers, polyalkyl vinyl ketones, polystyrenes, poly (meth) acrylic esters Polymers such as melamine formaldehyde resin, polyethylene terephthalate, nylon and polyurethane can be used as necessary.
[0093]
Specific examples of the wax component used in the toner according to the present invention include paraffin wax, microcrystalline wax, petroleum wax such as Petrolactam and derivatives thereof, montan wax and derivatives thereof, and hydrocarbon wax by Fischer-Tropsch method. And their derivatives, polyolefin waxes and their derivatives typified by polyethylene, natural waxes such as carnauba wax and candelilla wax and their derivatives, which include oxides, block copolymers with vinyl monomers, grafts Modified products are also included. Further, alcohols such as higher aliphatic alcohols; fatty acids such as stearic acid and palmitic acid or compounds thereof; acid amides, esters, ketones, hydrogenated castor oil and derivatives thereof, vegetable waxes, and animal waxes. These can be used alone or in combination.
[0094]
Among these, when polyolefin, Fischer-Tropsch hydrocarbon wax, petroleum wax, higher alcohol wax, or higher ester wax is used, the effect of improving developability and transferability is further enhanced. These wax components may be added with an antioxidant within a range that does not affect the chargeability of the toner.
[0095]
In particular, it is preferable to use an ester wax, and in the case of an ester wax, the color reproducibility of a printout image is exhibited because it exhibits good fixability and is excellent in compatibility after heating and fixing to the monoazo pigment composition as described above. Transparency when a transparent image is formed by an overhead projector can be improved.
[0096]
Examples of the ester wax include those having the following structure.
[0097]
R1-COO-R2
[Wherein R1And R2Represents a hydrocarbon group having 15 to 45 carbon atoms. ]
Moreover, it is preferable to use 1-30 mass parts of these wax components with respect to 100 mass parts of binder resin.
[0098]
The wax component used in the present invention has a main endothermic peak temperature (melting point) in a DSC curve measured according to “ASTM D3418-82” in the range of 30 to 120 ° C., more preferably 40 to 90 ° C. Compounds are preferred.
[0099]
By using the wax component exhibiting the thermal characteristics as described above, not only good fixability of the obtained toner, but also the release effect by the wax component is efficiently expressed, and a sufficient fixing area is ensured. In addition to obtaining a color image exhibiting excellent color reproducibility, it is possible to eliminate developability, blocking resistance and adverse effects on the image forming apparatus due to conventionally known wax components. For example, “DSC-7” (manufactured by Perkin Elmer) is used for measuring the main endothermic peak temperature (melting point) of the wax component. The melting point of iridium and zinc is used for temperature correction of the device detection unit, and the heat of fusion of iridium is used for correction of heat quantity. In the measurement, a sample in which the measurement sample was put in an aluminum pan and an aluminum pan only (empty pan) were set for the control, and the measurement range of 20 to 180 ° C. was increased at a heating rate of 10 ° C./min. The main endothermic peak temperature (melting point) is determined from the DSC curve obtained when warmed. When only the wax component is measured, the measurement is started after the temperature is raised and lowered under the same conditions as the measurement and the previous history is removed. Further, when measuring the wax component contained in the toner, the measurement is performed as it is without performing the operation of removing the previous history.
[0100]
The wax component according to the present invention is substantially spherical and / or spindle-shaped and island-shaped in a state where the wax component is not compatible with the binder resin in the tomographic observation of the toner using a transmission electron microscope (TEM). Is distributed.
[0101]
In the present invention, the dispersion state of the wax component as described above is defined as follows. That is, a circle-equivalent weight average diameter D that means an average value of the weight-based particle size frequency distribution of the toner measured by the above-described flow type particle image measuring apparatus4(Μm) for D4× 0.9 or more, D4X Select 20 tomographic planes of toner having a major axis of 1.1 or less. Then, the major axis r of the largest one of the phase separation structures resulting from the major axis R of the tomographic plane of each selected toner and the wax component existing in the tomographic plane of the toner having the major axis R is measured, and r The arithmetic average value (r / R) st of / R is obtained. When the obtained r / R arithmetic average value (r / R) st is in a dispersion state satisfying 0.05 ≦ (r / R) st ≦ 0.95, the wax component is not compatible with the binder resin. The state is assumed to have a substantially spherical and / or spindle-shaped and island-shaped dispersion state.
[0102]
The pigment composition according to the present invention is obtained by dispersing the wax component so that the arithmetic average value (r / R) st of r / R satisfies 0.05 ≦ (r / R) st ≦ 0.95. Since it is possible to efficiently disperse / place the product in the toner particles, it is possible to contribute to the stabilization of the colorability and chargeability of the toner, and also the deterioration of the toner surface and the contamination of the image forming apparatus. Since it can be prevented, durability is also improved. Further, when the arithmetic average value (r / R) st of r / R is in a dispersed state satisfying 0.10 ≦ (r / R) st ≦ 0.80, good chargeability is maintained and dot reproduction is achieved. It is preferable because it is possible to form an excellent toner image over a long period of time. In addition, since the wax component effectively acts on the heating and pressing unit described later during heating, the load on the heating and pressing unit is not adversely affected on the color development of the colorant according to the present invention contained in the toner. Is reduced, and low-temperature fixability and offset resistance are also improved.
[0103]
As a method for observing the tomographic plane of the toner, the electron density of one component is determined by heavy metal by utilizing the difference in the fine structure of the crystalline phase and the amorphous phase of the wax component to be used and the binder resin constituting the outer periphery thereof. It is preferable to use an electronic staining method that enhances the contrast between materials. Specifically, the toner particles are sufficiently dispersed in a room temperature curable epoxy resin and then cured at an ambient temperature of 40 ° C. for 2 days, and the resulting cured product is converted to ruthenium tetroxide (RuO).4) And, if necessary, osmium tetroxide (OsO)4) In combination, and then a sliced sample is cut out using an ultramicrotome equipped with a diamond knife, and the cross-sectional layer form of the toner is observed using a transmission electron microscope (TEM).
[0104]
In the toner according to the present invention, a known charge control agent can be used in combination with the monoazo pigment composition, and in particular, a charge control agent that has a high charging speed and can stably maintain a constant charge amount is preferable. Further, when the toner particles are produced by a direct polymerization method, a charge control agent that does not inhibit polymerization and has no solubilized product in an aqueous dispersion medium is preferable. Specific compounds include, as negative charge control agents, metal compounds of carboxylic acids such as salicylic acid, naphthoic acid and dicarboxylic acid; polymer compounds having sulfonic acid or carboxylic acid groups in the side chain; boron compounds; urea compounds; Silicon compounds; examples include calixarene. Examples of the positive charge control agent include a quaternary ammonium salt; a polymer compound having the quaternary ammonium salt in the side chain; a guanidine compound; and an imidazole compound.
[0105]
However, in the present invention, it is not essential to add a charge control agent. When a two-component development method is used, friction charging with a carrier is used, and when a non-magnetic one-component blade coating development method is used. The toner particles do not necessarily need to contain a charge control agent by actively utilizing frictional charging with the blade member or sleeve member.
[0106]
Adding an inorganic fine powder to the toner according to the present invention is a preferred embodiment for improving developability, transferability, charging stability, fluidity, and durability. As the inorganic fine powder, known ones can be used, but it is particularly preferably selected from silica, alumina, titania, or double oxides thereof, and more preferably silica. For example, such silica is used both in the so-called dry method produced by vapor phase oxidation of silicon halides and alkoxides, or dry silica called fumed silica, and so-called wet silica produced from alkoxides and water glass. Although it is possible, there are few silanol groups on the surface and inside of the silica fine powder, Na2O or SO3 2-For example, dry silica with less production residue is preferred. In the case of dry silica, it is also possible to obtain composite fine powders of silica and other metal oxides by using other metal halogen compounds such as aluminum chloride and titanium chloride together with silicon halogen compounds in the production process. And include them.
[0107]
The inorganic fine powder used in the present invention has a specific surface area of 30 m by nitrogen adsorption measured by the BET method.2/ G or more, especially 50-400m2/ G range gives good results and is used in an amount of 0.3-8 parts by weight, preferably 0.5-5 parts by weight, per 100 parts by weight of toner particles.
[0108]
By using an inorganic fine powder with a controlled specific surface area as described above, even when a monoazo colorant or a quinacridone colorant is present in the vicinity of the toner surface, the amount of water adsorbed on the toner particles is suppressed, and the charge amount And the charging speed control effect increases. In addition, image defects due to contamination or scraping of the electrostatic latent image carrier or intermediate transfer member by the colorant are prevented in advance. Furthermore, since moderate fluidity is imparted to the toner, the uniform chargeability of the toner is synergistically improved, and the excellent effects as described above are maintained even when a large number of printouts are repeated continuously.
[0109]
Specific surface area of inorganic fine powder is 30m2If it is less than / g, it is difficult to impart adequate fluidity to the toner, and the effect of preventing contamination of the toner carrier caused by the colorant is reduced. On the other hand, the specific surface area is 400m2When the amount exceeds / g, since the inorganic fine powder is embedded in the surface of the toner particles when a large number of sheets are continuously printed out, the fluidity of the toner may be lowered.
[0110]
Furthermore, the specific surface area is 50 to 150 m.2/ G inorganic fine powder and a specific surface area of 170-400 m2/ G of inorganic fine powder is preferably added at a mass ratio of 5:95 to 50:50. By using together in this range, appropriate voids and fluidity can be imparted between the toner particles, so that the performance of the toner of the present invention can be fully exploited.
[0111]
Further, when the addition amount of the inorganic fine powder is less than 0.3 parts by mass with respect to the toner particles, the effect of addition is not sufficiently exhibited. When the addition amount exceeds 8 parts by mass, the toner is charged or fixed. It tends to be inferior in performance, and the amount of free inorganic fine powder increases, resulting in inferior matching with the image forming apparatus.
[0112]
Furthermore, the inorganic fine powder used in the present invention has a silicone varnish, various modified silicone varnishes, silicone oil, various modified silicone oils, a silane coupling agent, and a functional group as necessary for the purpose of hydrophobization and chargeability control. It is also possible and preferable to use a silane coupling agent, a treating agent such as an organic silicon compound or an organic titanium compound, or various treating agents in combination.
[0113]
The specific surface area was measured by adsorbing nitrogen gas to the sample surface using a specific surface area measuring device “
[0114]
In particular, the inorganic fine powder used in the toner according to the present invention is preferably treated with at least silicone oil in order to maintain a high charge amount and achieve high transfer rate and good matching with the image forming apparatus.
[0115]
In the toner according to the present invention, other additives such as a lubricant powder such as Teflon powder, zinc stearate powder, and polyvinylidene fluoride powder; cerium oxide powder, silicon carbide powder, An abrasive such as strontium titanate powder; a fluidity imparting agent such as titanium oxide powder or aluminum oxide powder; an anti-caking agent or a conductivity imparting agent such as carbon black powder, zinc oxide powder or tin oxide powder; A small amount of organic fine particles and inorganic fine particles having reverse polarity can also be used as a developability improver.
[0116]
The toner according to the present invention can be used as it is as a one-component developer or as a two-component developer by mixing with a carrier.
[0117]
When used as a two-component developer, for example, the magnetic carrier mixed with the toner is composed of an element selected from the group consisting of iron, copper, zinc, nickel, cobalt, manganese, and chromium, either alone or in a composite ferrite state. The The shape of the magnetic carrier used at this time may be spherical, flat, irregular, or the like, and a magnetic carrier whose surface state fine structure (for example, surface irregularity) is appropriately controlled may be used. I can do it. A resin-coated carrier whose surface is coated with a resin can also be suitably used. The weight average particle diameter of the carrier to be used is preferably 10 to 100 μm, more preferably 20 to 50 μm. Further, when the two-component developer is prepared by mixing these carrier and toner, the toner concentration in the developer is preferably about 2 to 15% by mass.
[0118]
As a method for producing the toner according to the present invention, a binder resin, a monoazo pigment composition, a quinacridone pigment composition, a wax component or the like is melt-kneaded with a pressure kneader or the like, and then the cooled kneaded product is obtained with a desired toner particle size. And finely pulverized product, and classifying the finely pulverized product to adjust the particle size distribution to make a toner; Japanese Patent Publication No. 36-10231, Japanese Patent Publication No. 59-53856 and Japanese Patent Publication No. 59-61842 A toner directly produced using the suspension polymerization method described in JP-A-56-13945; a spherical toner obtained by atomizing a melt-kneaded product in air using a disk or a multi-fluid nozzle described in JP-B-56-13945 And a known method such as an emulsion polymerization method represented by a soap-free polymerization method.
[0119]
By the way, the monoazo pigment composition and the quinacridone pigment composition added to the toner have many hydrophilic functional groups, so that the granulated particles of the polymerizable monomer composition are polymerized in an aqueous dispersion medium. When the toner particles are formed, if a monoazo pigment composition or a quinacridone composition is present alone, it moves toward the interface between the dispersible polymerizable monomer composition and the aqueous medium, and as a result, the toner Reaggregation tends to occur near the particle surface. As described above, the re-aggregates of such monoazo pigment compositions and quinacridone compositions have an adverse effect on the charge amount and charging speed of the obtained toner particles and are also suitable for matching with image forming apparatuses. It will cause trouble.
[0120]
On the other hand, the present inventors specify the constituents of the monoazo pigment composition, and when the monoazo pigment composition and the quinacridone pigment composition are used in combination, the blending amount satisfying the above relationship The monoazo pigment composition and the quinacridone pigment composition are mixed with the toner particles by preparing the toner directly by suspension polymerization after preliminarily dispersing / mixing together with a part of the polymerizable monomer composition. It was found that it can be fixed in a good state inside.
[0121]
In particular, a pigment dispersion composition in which a monoazo pigment composition or a quinacridone pigment composition is preliminarily dispersed / mixed together with a part of the polymerizable monomer composition is produced, and this is combined with the remaining polymerizable monomer composition by a suspension polymerization method. By using the toner for production of toner, reaggregation of the monoazo pigment composition or quinacridone composition alone is prevented, and the interaction of the monoazo pigment composition or quinacridone composition is maintained in the toner particles. It is possible to encapsulate the toner as it is, and it is possible to impart desirable charging characteristics and color developability to the obtained toner. Also, matching with the image forming apparatus is significantly improved. The above effects can be further improved by making the charge control agent and the polar resin as described above coexist when the pigment dispersion composition is produced.
[0122]
In the method for producing a toner according to the present invention, when a toner is produced by direct polymerization with an aqueous dispersion medium, a known inorganic or organic dispersant is used as a dispersant to be contained in the aqueous dispersion medium. Can do.
[0123]
Specifically, as the inorganic dispersant, for example, tricalcium phosphate, magnesium phosphate, aluminum phosphate, zinc phosphate, magnesium carbonate, calcium carbonate, calcium hydroxide, magnesium hydroxide, aluminum hydroxide, Examples include calcium metasilicate, calcium sulfate, barium sulfate, bentonite, silica, and alumina. Examples of organic dispersants that can be used include polyvinyl alcohol, gelatin, methylcellulose, methylhydroxypropylcellulose, ethylcellulose, sodium salt of carboxymethylcellulose, and starch.
[0124]
Commercially available nonionic, anionic and cationic surfactants can also be used. For example, sodium dodecyl sulfate, sodium tetradecyl sulfate, sodium pentadecyl sulfate, sodium octyl sulfate, sodium oleate, sodium laurate, potassium stearate, calcium oleate can be used.
[0125]
In the method for producing a toner according to the present invention, an inorganic poorly water-soluble dispersant is preferable, and a poorly water-soluble inorganic dispersant that is soluble in an acid is preferably used. In the present invention, when an aqueous dispersion medium is prepared using a poorly water-soluble inorganic dispersant, the dispersant is 0.2 to 2.0 mass with respect to 100 mass parts of the polymerizable monomer. It is preferable to use it in such a ratio that it becomes a part. Moreover, it is preferable to prepare an aqueous dispersion medium using 300 to 3,000 parts by mass of water with respect to 100 parts by mass of the polymerizable monomer composition.
[0126]
In the present invention, when preparing an aqueous dispersion medium in which the above-mentioned poorly water-soluble inorganic dispersant is dispersed, a commercially available dispersant may be used as it is, but a dispersion having a fine uniform particle size may be used. In order to obtain agent particles, a slightly water-soluble inorganic dispersant as described above may be prepared in a liquid medium such as water under high-speed stirring. For example, when tricalcium phosphate is used as a dispersant, a preferred dispersant can be obtained by mixing aqueous sodium phosphate solution and aqueous calcium chloride solution at high speed to form fine particles of tricalcium phosphate. .
[0127]
According to the method for producing a toner according to the present invention having the above-described configuration, a reduction in charge amount under high humidity and a charge under low humidity, which are conventionally found in toners containing a charge control agent, are used. It is possible to easily obtain a toner in which the speed reduction is suppressed and the occurrence of contamination of the toner carrier can be effectively suppressed.
[0128]
The polymerizable monomer composition used in the method for producing a toner according to the present invention includes at least a polymerizable monomer, a monoazo pigment composition and a wax component, preferably, in addition to these, a quinacridone pigment composition, It is prepared by dissolving and mixing a charge control agent and, if necessary, various additives.
[0129]
As the polymerizable monomer used in this case, the polymerizable monomers as mentioned above are appropriately mixed and used so that the theoretical glass transition temperature (Tg) is 40 to 75 ° C. In particular, when Tg is high, when a color toner for forming a full-color image is produced, the color mixing property at the time of fixing each color toner is lowered, the color reproducibility is poor, and the transparency of the OHP image is further lowered. Therefore, it is not preferable.
[0130]
Specific examples of the polymerization initiator used in the toner production method of the present invention include 2,2′-azobis- (2,4-dimethylvaleronitrile) and 2,2′-azobisisobutyro. Azo or diazo polymerization such as nitrile, 1,1, -azobis (cyclohexane-1-carbonitrile), 2,2'-azobis-4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile, azobisisobutyronitrile Initiators; peroxide polymerization initiators such as benzoyl peroxide, methyl ethyl ketone peroxide, diisopropyl peroxycarbonate, cumene hydroperoxide, 2,4-dichlorobenzoyl peroxide, lauroyl peroxide are used. Although the usage-amount of these polymerization initiators changes with the target degree of polymerization, generally 5-20 mass parts is used with respect to 100 mass parts of polymerizable monomers.
[0131]
The kind of the polymerization initiator varies slightly depending on the polymerization method, but is used alone or in combination with reference to the 10-hour half-life temperature.
[0132]
In the polymerizable monomer composition, a known crosslinking agent, chain transfer agent, polymerization inhibitor and the like may be further added and used in order to control the degree of polymerization. These additives can be added in advance to the polymerizable monomer composition, or can be appropriately added during the polymerization reaction, if necessary.
[0133]
Next, the image forming method of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0134]
FIG. 1 shows an example in which the image forming method of the present invention is applied to a full-color image forming apparatus. The first image is formed by sequentially superposing toner images formed on an electrostatic latent image carrier on an intermediate transfer member as a transfer material. An image forming method is used in which a multi-toner image is formed by repeating the transfer, and the multi-toner image transferred onto the intermediate transfer member is collectively transferred to a transfer material to perform a second transfer. 1 is a schematic explanatory diagram illustrating a full-color image forming apparatus.
[0135]
The full color image forming apparatus main body of FIG. 1 includes a
[0136]
The electrostatic latent image carrier has a surface universal hardness of 150 to 230 N / mm.2It is preferable that
[0137]
The universal hardness is a value obtained from the following equation by pushing a triangular pyramid or quadrangular pyramid shaped indenter into a measurement object while applying a load.
Universal hardness (N / mm2) =
(Test load) / (Contact area of the indenter with the measurement object under the test load)
Specifically, it can be measured with an ultrafine hardness meter H100V (Fischer Instruments).
[0138]
As charging means, a primary charging roller 2 having a diameter of 9 mmφ is disposed so as to be in contact with the surface of the
[0139]
The rotary developing unit 4 has developing means for developing a latent electrostatic image formed on the surface of the
[0140]
The toner image of the first color developed on the
[0141]
After the transfer, the surface of the
[0142]
Thereafter, the toner images for the second and subsequent colors are developed in the same manner as for the first color, and the respective color toners are sequentially transferred onto the intermediate transfer belt 5 so as to obtain a multiple toner image corresponding to the desired color image.
[0143]
The primary transfer bias applied to the primary transfer roller 6 by the bias applying unit 15 needs to sequentially transfer the toner images from the
[0144]
In the transfer from the photosensitive drum to the intermediate transfer belt, a transfer current is obtained by applying a bias to the cored bar as a support member of the intermediate transfer member by a bias applying unit, and the toner image is transferred. Alternatively, corona discharge or roller charging may be used from the back of the holding member.
[0145]
The multiple toner images formed on the intermediate transfer belt 5 are collectively subjected to a second transfer on the surface of the recording material P as a transfer material being conveyed by a secondary transfer roller 7 as a transfer means. The secondary transfer roller 7 is in contact with the back surface of the recording material P, and can apply a secondary transfer bias by the bias applying means 16. The secondary transfer roller 7 is disposed to face the secondary transfer counter roller 8 and is used for intermediate transfer. The belt 5 is disposed in a state where it can be separated from the lower surface of the belt 5.
[0146]
The toner images collectively transferred onto the recording material P are fixed by a fixing roller having a built-in heating body and a
[0147]
After the second transfer, the transfer residual toner remaining on the intermediate transfer member (intermediate transfer belt) 5 is charged with a charge having a polarity opposite to that of the
[0148]
For the intermediate transfer belt, it is necessary to consider the smoothness of the surface. When the surface roughness Ra measured by “JIS B-0601” exceeds 1 μm, the transfer property is affected, and halftone images and fine lines are reproduced. Sexuality decreases. In addition, when collecting the residual toner remaining on the intermediate transfer belt after the second transfer, the toner cannot be sufficiently retransferred to the photosensitive drum, and in the case of continuous printout, In some cases, the intermediate transfer belt where the previous image remains may be poorly cleaned. This problem is particularly noticeable in a digital image forming apparatus of 600 dpi or more.
[0149]
The intermediate transfer belt has a volume resistivity of 1 × 106~ 8x1013It is adjusted within the range of Ω · cm. Volume resistivity is 1 × 106If it is less than Ω · cm, a sufficient transfer electric field cannot be obtained, and problems are likely to occur in image reproducibility. 8 × 1013If it exceeds Ω · cm, it is necessary to increase the transfer voltage, which leads to an increase in the size of the power source and an increase in cost.
[0150]
For measuring the volume resistivity of the intermediate transfer belt, the resistance meter “Ultra High Resistance Meter R8340A” (manufactured by Advantest) and “Sample Box TR42 for Ultra High Resistance Measurement” (manufactured by Advantest) are used. The diameter was 25 mm, and the guard ring electrode had an inner diameter of 41 mm and an outer diameter of 49 mm.
[0151]
The intermediate transfer belt can reduce color misregistration during image formation by setting the elastic modulus to 500 to 4000 MPa when the intermediate transfer belt is stretched from 0.5% to 0.6%. On the other hand, if the elastic modulus exceeds 4000 MPa, the rigidity is too high, and the intermediate transfer belt may be prevented from smoothly rotating, which may cause toner sticking.
[0152]
The elastic modulus of the intermediate transfer belt is measured by the following method. That is, a sample is cut from the intermediate transfer belt in the circumferential direction with a width of 20 mm and a length of 100 mm, and after measuring the thickness, it is mounted on a tensile tester “Tensilon RTC-1250A” (manufactured by Orientec). The average value of five points in the sample is used for the thickness. A tensile test is performed at a test speed of 5 mm / min at a measurement interval of 50 mm, the elongation and the stress are recorded with a recorder, the stress when the elongation is 0.5% and 0.6% is read, and the following formula is used: The elastic modulus is calculated, and the average value of 5 times is used as the elastic modulus.
[0153]
Elastic modulus [MPa] = (f2−f1) / (20 × t) × 1000
(In the formula, f1 represents a stress [N] of 0.5% elongation, f2 represents a stress [N] of 0.6% elongation, and t represents a thickness [mm] of the sample.)
The elongation at break of the intermediate transfer belt is adjusted to 5 to 850%. If the elongation at break is less than 5%, the belt is fragile. If the elongation is broken slightly, or if the belt is kept in tension for a long time, the life of the intermediate transfer belt is shortened. Further, if the elongation at break exceeds 850%, the elongation is too large, causing expansion and contraction when the intermediate transfer belt rotates, leading to deterioration of color misregistration and causing toner fixation.
[0154]
The elongation at break of the intermediate transfer belt was measured in the same manner as the above elastic modulus except that the tensile speed was changed to 50 mm / min, and the displacement L [mm] from the start of measurement of the broken point was measured. And the elongation at break is the average of 5 times.
[0155]
Elongation at break [%] = (L / 50) × 100
The thickness of the intermediate transfer belt is preferably in the range of 40 to 300 μm. If the wall thickness is less than 40 μm, molding stability is insufficient, thickness unevenness tends to occur, durability strength is insufficient, and belt breakage or cracking may occur. In addition, if the thickness exceeds 300 μm, the peripheral speed difference between the inner surface and the outer surface at the stretch shaft portion of the image forming apparatus increases, and problems such as image scattering due to contraction of the outer surface are likely to occur, resulting in a decrease in bending durability. There is also a problem that the rigidity of the belt becomes too high and the driving torque increases, leading to an increase in size and cost of the main body.
[0156]
A drum-shaped intermediate transfer drum may be used as the intermediate transfer member. In this case, a holding member is stretched on the outer peripheral surface, or a conductivity imparting member such as carbon black, zinc oxide, or oxide is formed on the substrate. A material having an elastic layer (for example, nitrile butadiene rubber) in which tin, silicon carbide, or titanium oxide is sufficiently dispersed is used, and the elastic layer formed on the surface of the support member is measured by “JIS K-6301”. Those having a hardness of 10 to 50 degrees are preferably used.
[0157]
In the image forming method of the present invention, the toner containing a specific monoazo pigment composition as a colorant can be used to maintain high chargeability of the toner. The toner can be applied in a uniform and favorable state, and a high-resolution and high-definition image can be formed. It is particularly suitable for a contact development system using a one-component developer.
[0158]
Even in the case where the toner image transferred onto the intermediate transfer member as described above is subjected to the second transfer onto the transfer material, the toner containing the specific monoazo pigment composition as the colorant can be used to transfer the toner image. Since the influence of the process is suppressed to a minimum, a high-quality full-color image can be obtained.
[0159]
Next, FIG. 2 shows an image forming method for forming multicolor images by forming toner images of different colors in a plurality of image forming portions and sequentially superimposing and transferring them on the same transfer material. A full-color image forming apparatus shown in FIG.
[0160]
The full-color image forming apparatus main body is provided with a first image forming unit Pa, a second image forming unit Pb, a third image forming apparatus unit Pc, and a fourth image forming apparatus unit Pd. After the toner images of different colors are developed by the image forming apparatus unit, the toner images are transferred onto a transfer material conveyed by a transfer material conveyance belt, and further heated and pressed to obtain a full color image.
[0161]
The configuration of each image forming unit provided in the image forming apparatus will be described by taking the first image forming unit Pa as an example.
[0162]
The first image forming unit Pa includes a photosensitive drum 119a having a diameter of 24 mm as an electrostatic latent image carrier, and the photosensitive drum 119a rotates in the direction of the arrow.
[0163]
As a charging means, a primary charging roller 116a having a diameter of 12 mmφ is disposed so as to be in contact with the surface of the photosensitive drum 119a. An electrostatic latent image is formed on the photosensitive drum 119a uniformly primary charged by the primary charging roller 116a by the laser beam 114a irradiated according to the image signal from the
[0164]
The developing
[0165]
The toner carrier and the electrostatic latent image carrier (photosensitive drum) move in the same direction in the development region, and the moving speed of the toner carrier surface is relative to the moving speed of the electrostatic latent image carrier surface. Thus, it is preferably 1.05 to 3.00 times.
[0166]
The toner image of the first color developed on the photosensitive drum 119a is transferred to the surface of the transfer material P conveyed by the belt-shaped
[0167]
After the transfer, the surface of the photosensitive drum 119a is used for subsequent electrostatic latent image formation after the transfer residual toner is removed by the
[0168]
The image forming apparatus according to the present invention has the same configuration as that of the first image forming unit Pa, and the second image forming apparatus unit Pb and the third image forming apparatus unit Pc having different toner colors held in the developing device. , And the fourth image forming apparatus unit Pd. For example, the first image forming apparatus unit Pa is yellow toner, the second image forming apparatus unit Pb is magenta toner, the third image forming apparatus unit Pc is cyan toner, and the fourth image forming apparatus unit Pd. In this case, black toner is used, and each color toner image is sequentially transferred onto a transfer material in a transfer portion of each image forming apparatus unit. At this time, the transfer material is moved while matching the registration during this process, and the toners of the respective colors are superimposed on the same transfer material, and when completed, the transfer material S is separated from the
[0169]
In FIG. 2, the
[0170]
In the image forming apparatus as described above, as a transfer unit, a roller-shaped transfer roller or a non-contact charging unit such as a corona charger is used instead of the transfer blade that contacts the back side of the transfer material carrier. It is also possible.
[0171]
In addition, as a conveying means for conveying the transfer material, from a viewpoint of ease of processing and durability, a conveying belt using a mesh of tetron fiber, a thin film such as a polyethylene terephthalate resin, a polyimide resin, and a urethane resin is used. A conveyance belt using a dielectric sheet is used, but a configuration having a drum-type conveyance unit may be used.
[0172]
In the image forming apparatus as described above, each color toner image is sequentially transferred onto the same transfer material in the transfer section of each image forming apparatus unit, so that the toner image to which the previously transferred toner image is transferred later is carried. In contact with the photosensitive drum. At this time, if there is an unstable charged toner particle that forms a toner image on the transfer material that has already been transferred, the so-called photosensitive drum that is subsequently transferred is called back. A “re-transfer phenomenon” occurs, which leads to a decrease in image quality. However, in the present invention, by specifying the type and content of the colorant in each toner particle of the chromatic developer, it is possible to prevent the image defects as described above.
[0173]
The heating and pressurizing means preferably used in the image forming method of the present invention forms a fixed image by heating and pressing and fixing a toner image on a transfer material, and the heating and pressing means includes (i) at least A rotation heating member having a heating element and a rotation pressure member that forms a nip portion by mutual pressure contact with the rotation heating member, and (ii) for offset prevention applied to a contact surface with a toner image on a transfer material Liquid consumption is 0-0.025mg / cm2(Iii) A unit that heats and presses the toner image on the transfer material by the rotary heating member and the rotary pressure member while holding and transferring the transfer material at the nip portion. It is.
[0174]
The rotary heating member constituting a part of the heat fixing means is for applying heat for fixing the toner image on the transfer material, and is used for (i) a heat roller type heat pressure means. A cylindrical member having a heating body for applying heat to the toner image inside, (ii) used for a film-type heating and pressing means, and fixed to a support for applying heat to the toner image inside. A cylindrical heat-resistant endless film-like member having a supported heating body and driven to move while being in pressure contact with the heating body; (iii) used for electromagnetic induction heating and pressurizing means; And a member such as a cylindrical heat-resistant endless film member having a heat generating layer for applying heat to the toner image by electromagnetic induction heat generation by the action of the magnetic field generating means.
[0175]
The rotary pressure member forms a nip portion by mutual pressure contact with the rotary heating member, and heats and presses the toner image on the transfer material while nipping and transferring the transfer material at the nip portion.
[0176]
In the image forming method of the present invention, the consumption of the anti-offset liquid applied to the contact surface with the toner image on the transfer material is 0 to 0.025 mg / cm.2It is preferably (based on the unit area of the transfer material), and more preferably, the state is set such that no offset preventing liquid is applied. As a result, the problems caused by the offset preventing liquid as described above can be solved in advance, and the performance of the heating and pressing means can be maintained over a long period of time by using the developer as described above, and an excellent fixed image can be obtained. Can be obtained.
[0177]
For measuring the consumption of the liquid for preventing offset, the recycled paper for general office use (recycled pulp blending ratio ≧ 70%) corresponding to the maximum paper passing area of the target heating and pressurizing means is used. Total area (cm) of recycled paper using the weight (mg) of anti-offset liquid consumed when passing through the sheet2) Divided by (mg / cm2) Is defined.
[0178]
As the liquid for preventing offset according to the present invention, a liquid that maintains a liquid state from −15 ° C. to nearly 300 ° C. and has excellent releasability is used. Specific examples include dimethyl silicone oil and modified silicones in which a part of the methyl group is replaced with other substituents, and mixtures thereof and those added with a small amount of a surfactant.2/ S (cSt) is preferably used.
[0179]
As a method for applying the offset preventing liquid to the fixing roller as described above, a conventionally known method is used, and a method of soaking in an application felt, felt pad, felt roller, web, pore fron rod, etc. or oil A direct application method using a pan, a drawing roller or the like can be mentioned.
[0180]
A suitable heating and pressing means used in the image forming method of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0181]
In FIG. 3, a cylindrical heating roller having a heating body inside is used as a rotating heating member, and a cleaning member for removing toner remaining on the fixing and a separating member for preventing the transfer material from being wound are arranged on the surface of the heating roller. It is the schematic of an example of the heating-pressurizing means of the heat roller system which is not provided.
[0182]
A rotary heating member composed of a
[0183]
A transfer material P as a heated material carrying unfixed toner T as a toner image is conveyed from the right side (upstream side) of the drawing by a
[0184]
As the heating and pressing means according to the present invention,
[0185]
Further, a cleaning in which brush-like fibers are implanted in a cylindrical shape for the purpose of applying a liquid for preventing offset while removing residual toner on the surface of the
[0186]
Conventionally, the liquid for preventing offset also has a role of protecting the surface of the heating roller and the pressure roller. Therefore, when the consumption of the liquid for preventing offset is set in the above range, the role is sufficient. In addition, the surface of the
[0187]
The
[0188]
Further, as the
[0189]
A tubular heater such as a halogen lamp is used as the
[0190]
FIG. 5 (a) has a heating body fixedly supported by a support inside, and a cylindrical heat-resistant endless film that is driven to move while being pressed against the heating body is used as a rotary heating member. FIG. 5B is an exploded perspective view of an example of a film-type heating and pressurizing unit that heats and presses the toner image, and FIG. 5B is an enlarged cross-sectional view of a main part of the heating and pressing unit.
[0191]
A rotating heating member comprising a cylindrical heat-resistant endless film 332 having a low heat capacity
[0192]
The
[0193]
The
[0194]
The
[0195]
The
[0196]
The
[0197]
The energization is AC 100 V, and the supplied power is controlled by controlling the phase angle of energization by an energization control circuit (not shown) including a triac according to the temperature detected by the
[0198]
Since the
[0199]
The cylindrical heat-resistant endless film 332 positioned between the rotary heating member and the rotary pressure member has a single layer having a thickness of 20 to 100 μm from the viewpoint of heat resistance, ensuring strength, durability, and low heat capacity. Alternatively, it is preferably a heat-resistant sheet composed of a composite layer, for example, polyimide, polyetherimide (PEI), polyethersulfone (PES), tetrafluoroethylene-perfluoroalkylvinylether copolymer resin (PFA), Polyether ether ketone (PEEK), polyparabanic acid (PPA), or a composite layer film such as a polyimide film having a thickness of 20 μm, fluorine such as tetrafluoroethylene resin (PTFE), PAF, FEP at least on the toner image contact surface side. Resins and silicone resins, as well as carbon black, graphite, conductive resin It is preferable to apply a releasable coat layer to which a conductive material such as Isca is added to a thickness of 10 μm.
[0200]
The
[0201]
FIG. 6 shows an electromagnetic induction heating method in which a heating element comprising a cylindrical heat-resistant endless film having a magnetic field generating means inside and having a heat generating layer that generates heat by electromagnetic induction by the action of the magnetic field generating means. It is a schematic diagram of an example of a pressurizing means.
[0202]
There are magnetic field generating means comprising an exciting coil 440, a coil core material (magnetic body) 442 around which the exciting coil 440 is wound, and a sliding plate 443 that supports the exciting coil 440 while guiding the travel of the heat-resistant endless film 447, A rotary heating member composed of a cylindrical heat-resistant endless film 447 that is driven to move while being pressed against the magnetic field generating means, and a cylindrical pressure roller 448 as a rotary pressure member via the heat-resistant endless film 447 are mutually pressed against each other. Thus, the nip portion N is formed and rotated in the direction of the arrow during operation, the transfer material P as a heated body carrying the toner image T is brought into close contact with the heat resistant endless film 447 and pressed against the magnetic field generating means, It is moved and driven together with the heat resistant endless film 447.
[0203]
At this time, the magnetic field generated by the magnetic field generating means is generated and disappeared around the exciting coil 440 by applying an alternating current having a frequency of 10 kHz to 500 kHz from an exciting circuit (not shown). repeat. In the conductive layer (inductive magnetic material) 447b in the heat-resistant endless film 447 moving in the changing magnetic field, an eddy current A as shown by an arrow is generated so as to reduce the change of the magnetic field by electromagnetic induction. . This eddy current is converted into Joule heat by the skin resistance of the conductive layer, and as a result, the conductive layer in the heat-resistant endless film 447 becomes a heat generating layer. Thus, since the surface layer near the heat resistant endless film 447 generates heat directly, rapid heating independent of the thermal conductivity, heat capacity, and heat resistant endless film thickness of the film base layer can be realized.
[0204]
The transfer material P as a heated body carrying the toner image T adheres to the heat-resistant endless film 447 and passes through the nip portion N, whereby a fixed image can be obtained on the transfer material P.
[0205]
The cylindrical heat-resistant endless film 447 used in the heating and pressurizing means according to the present invention is preferably composed of at least three layers of a film base layer 447a, a conductive layer 447b, and a surface layer 447c. A heat-resistant resin such as polyimide having a thickness of 100 μm is used as a film base layer 447a, and a conductive layer 447b is formed on the outer peripheral surface of the base layer 447a (on the heated object pressing surface side). And formed by a process such as plating. Further, the surface layer 447c is formed by mixing or independently covering a free surface of the conductive layer 447b with a heat-resistant resin having excellent releasability from a toner such as PFA or PTFE. Alternatively, the film base layer 447a may serve as a conductive layer to have a two-layer structure.
[0206]
The coil core material 442 is made of a material having a high magnetic permeability and a low residual magnetic flux density, such as ferrite permalloy. By using a material having a low residual magnetic flux density for the coil core material 442, an overcurrent generated in the core material itself can be suppressed, so that heat is not generated from the coil core material 442 and efficiency is increased. Further, by using a material having high magnetic permeability, the coil core material 442 becomes a path for the magnetic flux H, and magnetic flux leakage to the outside can be suppressed as much as possible.
[0207]
The exciting coil 440 is configured by using a bundle (bundled wire) of a plurality of thin copper wires each having an insulating coating as a conducting wire (electric wire) and winding the coil a plurality of times. Alternatively, a sheet coil substrate in which an excitation coil pattern is printed in a multilayer on a non-magnetic substrate plane such as glass-filled epoxy resin (general-purpose electrical substrate) or ceramic may be used.
[0208]
The sliding plate 443 is made of a heat-resistant resin such as liquid crystal polymer or phenol, and the surface facing the heat-resistant endless film 447 has a resin coating by, for example, PFA or PTFE in order to reduce the frictional resistance with the heat-resistant endless film 447. Or a glass coat with high slipperiness is applied.
[0209]
The pressure roller 448 is configured by winding silicone rubber, fluorine rubber, or the like around a cored bar. The pressure roller 448 is disposed in pressure contact with the lower surface of the sliding plate 443 through a heat resistant endless film 447 with a predetermined pressing force F by a bearing unit and an urging unit (both not shown). A nip portion N is formed while sandwiching a heat-resistant endless film 447 between them.
[0210]
Since the magnetic field generated by the magnetic field generating means is concentrated at the nip portion N, the vicinity of the surface layer of the heat-resistant endless film 447 is rapidly and directly heated by electromagnetic induction heat generation. As a result, a large thermal shock is given to the surface of the heat resistant endless film 447 and the pressure roller 448, and the releasability to the toner and the like and the adhesiveness with the heat resistant endless film 447 are lowered. By using the toner specifying such a pigment composition, it is possible to reduce the load on the heating and pressing means as described above, and to obtain an excellent fixed image over a long period of time.
[0211]
FIG. 9 is a schematic configuration diagram illustrating an example of an image forming apparatus according to the present invention.
[0212]
The photosensitive drum 501 as an image carrier that is a charged body rotates in the direction of arrow A, and the surface potential (dark part potential: Vd) of the photosensitive drum 501 is, for example, set by the charging roller 502 that is a contact charging member. Uniformly charged to about -700V. Next, the photosensitive drum 501 is exposed by the laser light L emitted from the latent
[0213]
The electrostatic latent image on the photosensitive drum 501 is developed by a reversal developing method, for example, and visualized as a toner image by placing a developing
[0214]
The toner image formed on the photosensitive drum 501 is transferred to a recording material P as a transfer material by a
[0215]
The residual transfer toner remaining on the surface of the photosensitive drum 501 without being transferred is scraped off by a cleaning blade (not shown), collected in a waste toner container (not shown), and cleaned. Is charged again, and thereafter image formation is repeated in the same manner.
[0216]
The developing
[0217]
In the drawing, the developing
[0218]
The developing
[0219]
At an upper position of the developing
[0220]
In the present invention, the contact pressure means that three thin metal plates having a known friction coefficient are overlapped and inserted into the contact portion, and the tensile load when the center sheet is pulled out is measured with a spring alone. It is the contact load calculated from the value.
[0221]
The
[0222]
The
[0223]
During image formation, the toner in the developing container is carried to the vicinity of the developing
[0224]
In the image forming method of the present invention, a contact charging unit is preferably used in the charging step, and the charging member used in the contact charging unit is (i) a roller having one or more coating layers on a conductive support. (Ii) the roller outer diameter differential deflection amount of the charging member is not more than the roller crown amount, and (iii) the surface of the charging member has a static friction coefficient of 1.00 or less and has a surface roughness. (Rz) is 5.0 μm or less.
[0225]
Preferably, the roller outer diameter difference deflection amount / roller crown amount ≦ 0.5, and the static friction coefficient is 0.85 or less.
[0226]
Examples of charging members (hereinafter also referred to as charging rollers) according to the present invention are shown in FIGS. For example, the charging member has a roller shape as shown in FIG. 10, and is composed of a conductive support 602a, an elastic layer 602b formed on the outer periphery thereof, and a surface layer 602d formed on the outer periphery thereof. As another configuration, a three-layer structure in which a resistance layer 602c is provided between an elastic layer 602b and a surface layer 602d as shown in FIG. 11 may be used, and as shown in FIG. The structure may be a four-layer structure in which the second resistance layer 602e is provided between the surface layers 602d, or a structure in which four or more layers are formed on the conductive support 602a by further providing a resistance layer. Also good.
[0227]
As a material used for the conductive support of the charging roller according to the present invention, a round bar made of a metal material such as iron, copper, stainless steel, aluminum, nickel can be used. Furthermore, the surface of these metal materials may be plated to the extent that conductivity is not impaired for the purpose of imparting scratch resistance.
[0228]
The elastic layer of the charging roller according to the present invention imparts appropriate electrical conductivity and elasticity for the purpose of supplying power to the photoconductor that is the object to be charged and ensuring good uniform adhesion to the photoconductor of the charging roller. It is desirable. Further, in order to increase the uniform adhesion between the charging roller and the photosensitive member, it is preferable to polish the elastic layer so that the central portion is the thickest and conversely, the so-called “crown shape” becomes thinner toward both ends. . In general, a charging roller that is widely used has a predetermined pressing force applied to both ends of the conductive support and comes into contact with the photosensitive member. Therefore, the pressing force in the central portion is small, and the both ends are larger. Therefore, if the straightness of the charging roller is not sufficient, there may be density unevenness in the images corresponding to the center and both ends. However, this can be prevented by changing the shape of the charging roller to the crown shape as described above. Can be prevented.
[0229]
As a material used for the elastic layer as described above, an elastomer such as a synthetic rubber or a thermoplastic elastomer is used. Examples of synthetic rubber include natural rubber (such as vulcanization treatment), EPDM, SBR, silicone rubber, urethane rubber, IR, BR, NBR, and CR. Thermoplastic elastomers include polyolefin-based thermoplastic elastomers and urethanes. Thermoplastic elastomer, polystyrene thermoplastic elastomer, fluororubber thermoplastic elastomer, polyester thermoplastic elastomer, polyamide thermoplastic elastomer, polybutadiene thermoplastic elastomer, ethylene vinyl acetate thermoplastic elastomer, polyvinyl chloride thermoplastic An elastomer and a chlorinated polyethylene thermoplastic elastomer can be mentioned, but a synthetic rubber material is preferable from the viewpoint of uniform adhesion between the charging roller and the photoreceptor. In particular, in the DC charging method, a polar rubber material having a small voltage dependency is preferable, and epichlorohydrin rubber is particularly preferably used.
[0230]
These materials may be used singly or as a mixture of two or more kinds, or may be a copolymer, or a foam obtained by foam-molding the elastomer as described above may be used. Further, additives such as softening oil and plasticizer may be added for the purpose of adjusting elasticity and hardness.
[0231]
By appropriately adding a conductive agent such as carbon black, a conductive metal oxide, an alkali metal salt, and an ammonium salt to the elastic layer as described above, 108It is preferable to adjust so as to be less than Ω · cm. The elasticity of the elastic layer is 108If it is Ω · cm or more, the charging ability of the charging roller is lowered, and it becomes difficult to uniformly charge the object to be charged.
[0232]
Examples of the material used for the surface layer of the charging roller according to the present invention include resins and elastomers. Examples of the resin include fluororesin, polyamide resin, acrylic resin, polyurethane resin, silicone resin, butyral resin, and styrene-ethylene. Examples include butylene-olefin copolymer (SEBC) and olefin-ethylene-butylene-olefin copolymer (CEBC). The elastomer is the same as the material used for the elastic layer of the charging roller described above.
[0233]
However, since the surface layer of the charging roller is in contact with the photoreceptor to be charged, it protects the photoreceptor from contamination, and does not cause contamination itself, and preferably has good surface releasability. It is preferable to use a resin such as
[0234]
It is preferable to add various conductive agents to the surface layer as described above to adjust the electric resistance to a desired value. Examples of the conductive material for the surface layer include carbon black, tin oxide, titanium oxide, zinc oxide, barium sulfate, copper, aluminum, and nickel. These conductive agents may be subjected to a surface treatment, and specifically include a coupling treatment and a fatty acid treatment. As the coupling treatment, those using a silane coupling agent and a titanate coupling agent are typical, and as the fatty acid treatment, those using an acid such as stearic acid are typical. By performing these treatments, the dispersibility of the conductive agent in the surface layer material can be improved, which is preferable. Specifically, tin oxide subjected to titanate coupling treatment is preferably used. In order to obtain a desired electric resistance, two or more kinds of conductive agents as described above may be used in combination.
[0235]
The electric resistance of the surface layer is larger than the electric resistance of the elastic layer, 1015It is preferably adjusted to Ω · cm or less. If the electric resistance of the surface layer is smaller than the electric resistance of the elastic layer, leakage due to pinholes or scratches existing on the surface of the member to be charged cannot be prevented.15If it is larger than Ω · cm, the charging ability of the charging roller is lowered, and it becomes difficult to satisfy charging uniformity.
[0236]
The charging member according to the present invention has a resistance layer at a position in contact with the elastic layer for the purpose of preventing the softening oil or plasticizer contained in the elastic layer from bleeding out on the surface of the charging member. It can also be newly provided.
[0237]
As the material used for the resistance layer as described above, the same materials as those used for the elastic layer of the charging roller described above can be used. Moreover, it is preferable that this resistance layer has electroconductivity or semiconductivity. In this case, as the conductive material for obtaining a desired electric resistance, the same conductive agents as those used in the surface layer of the charging roller described above can be used alone or in combination of two or more.
[0238]
The electric resistance of the resistance layer is preferably adjusted to be equal to or lower than that of the surface layer and higher than that of the elastic layer. If the electric resistance of the resistance layer is out of the above range, it is difficult to satisfy charging uniformity.
[0239]
In addition to the various materials as described above, materials having other functions can be appropriately used for the elastic layer, the surface layer, and the resistance layer constituting the charging roller as described above. Examples of such other materials include anti-aging agents such as 2-mercaptobenzimidazole, stearic acid, and lubricants represented by zinc stearate in the elastic layer.
[0240]
In the present invention, the conductivity (electric resistance) of the elastic layer, the surface layer, and the resistance layer constituting the charging roller as described above is measured by, for example, a resistance measuring device “insulation resistance meter Hiresta-UP” (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation). ).
[0241]
Specifically, in the case of an elastic layer, the material constituting the elastic layer is formed into a film with a thickness of 2 mm, and in the case of a surface layer or a resistance layer, the material constituting each layer is made into a paint, Each measurement sample is prepared by coating the clear paint on an aluminum sheet, and a voltage of 10 V is applied for 1 minute in a measurement environment of 23 ° C./55% RH to measure each conductivity.
[0242]
By the way, the production of the elastic layer, the surface layer, and the resistance layer constituting the charging roller as described above is not particularly limited as long as it is an appropriate method for forming each layer to a suitable layer thickness. Can be produced using a known method. Each layer may be produced by, for example, adhering or covering a sheet-like or tube-like layer formed in advance to a predetermined thickness, or conventionally known such as electrostatic spraying or dipping coating. You may carry out according to the construction method currently used or them. Further, it may be a method of roughly forming a layer by extrusion molding and then adjusting the shape by polishing or the like, or a method of curing and molding a material into a predetermined shape in a mold.
[0243]
The thickness of the elastic layer, the surface layer, and the resistance layer constituting the charging roller as described above is not particularly limited as long as the function of each layer is not impaired. It is preferable that If the thickness of the elastic layer is less than 0.5 mm, it is not preferable because appropriate elasticity cannot be imparted to the elastic layer, good uniform adhesion cannot be obtained, and it is difficult to satisfy charging uniformity. .
[0244]
On the other hand, the layer thickness of the surface layer or the resistance layer is preferably 1 μm to 1000 μm. If the thickness of the surface layer is too smaller than the above range, unevenness of the layer thickness is likely to occur when the charging roller is formed, and the unevenness of the elastic layer appears on the surface of the charging roller as it is. As a result, uniform adhesion is impaired, so that charging uniformity cannot be satisfied, and toner particles and external additives remaining in the transfer are liable to adhere to the roller surface. On the other hand, if it is larger than the above range, the appropriate elasticity imparted to the elastic layer is lost and the contact with the member to be charged is not appropriate, so that it is difficult to satisfy the charging uniformity.
[0245]
In the present invention, the layer thickness of the elastic layer, surface layer, and resistance layer constituting the charging roller as described above is determined by cutting the charging roller with a cutter knife or the like and observing the cut portion with an optical microscope. taking measurement.
[0246]
Next, features of the charging member of the present invention will be described.
[0247]
Even with the charging member as described above, as the uniform adhesion between the charging member and the photosensitive member is increased in order to improve the uniform charging property of the photosensitive member as the charged member, the image formation proceeds. As a result, adhesion of toner and external additives remaining after transfer became intense, making it difficult to maintain an initial good image forming state.
[0248]
Accordingly, as a result of intensive studies by the present inventors, the charging accuracy of the charging member, the coefficient of static friction on the surface of the charging member, and the surface roughness, along with the type and dispersion state of the colorant in the toner, adhere to the charging member. It was found to be greatly involved in
[0249]
That is, since the charging member and the photosensitive member rotate while being in contact with each other, when the charging member has poor molding accuracy and the roller outer diameter difference shake amount is large, a gap is formed between the charging member and the photosensitive member. The air gap distance also changes variously. In this case, the residual toner on the photoconductor is liable to enter the gap, resulting in uneven charging / contamination on the charging roller, causing image defects. According to the study by the present inventors, it is clear that when the roller outer diameter difference deflection amount is equal to or less than the roller crown amount, more preferably 1/2 or less of the roller crown amount, unevenness in the toner adhesion state does not occur. became.
[0250]
In the present invention, the measurement of the roller outer diameter difference deflection amount and the roller crown amount as described above is performed using, for example, “High Precision Laser Measuring Machine LSM-430v” (manufactured by Mitutoyo Corporation).
[0251]
Specifically, when measuring the roller outer diameter difference shake amount, the outer diameter of the charging roller is measured, and the difference between the maximum outer diameter value and the minimum outer diameter value is defined as the outer diameter difference shake amount. Next, this measurement is repeated five times, and the average value is defined as the roller outer diameter difference deflection amount.
[0252]
Further, when measuring the roller crown amount, the outer diameter at the position of 90 mm from the central portion of the charging roller to the both ends from the central portion is measured five times, and the average value of the outer diameters of the obtained central portion and The difference from the average value of the outer diameter at a position of 90 mm from the center to both ends is defined as the roller crown amount. For example, in a charging member having a roller length of 250 mm, the outer diameter is measured at three points of 35 mm, 125 mm, and 215 mm from the end. At that time, if the average value of the outer diameter at the 35 mm position is A (mm), the average value of the outer diameter at the 125 mm position is B (mm), and the average value of the outer diameter at the 215 mm position is C (mm), the roller crown The amount (μm) is determined by the following formula.
[0253]
Roller crown amount (μm) = {B− (A + C) / 2} × 1000
Conventionally, when forming a member such as an elastic layer of a charging roller into a crown shape, it is common to form the roller into a crown shape by moving a short grindstone according to the roller by a polishing method called a traverse method. For this reason, it took a very long time to form the roller outer diameter differential runout with a high accuracy below the roller crown. On the other hand, in the present invention, it is possible to form the shape as described above on the charging roller by adopting the wide polishing method.
[0254]
The wide polishing method employed in the present invention is a method that literally uses a wide whetstone, that is, a whetstone having the same width as the length of the charging roller, and can press the roller at once to perform roller polishing in a short time. Yes, the crown shape as described above could be formed with high accuracy.
[0255]
The roller hardness of the charging roller according to the present invention is preferably 30 to 75 °. When the roller hardness is less than 30 °, the charging roller swings from the grindstone during the polishing process, making it difficult to increase accuracy. On the other hand, when the roller hardness exceeds 75 °, uniform adhesion between the charging roller and the photosensitive member cannot be ensured, and charging failure tends to occur.
[0256]
In the present invention, the roller hardness of the charging roller is measured using, for example, an “Asker-C rubber hardness meter” (manufactured by Kobunshi Keiki Co., Ltd.), and the rubber hardness at any five points of the charging roller is measured and the average value thereof is measured. Is the roller hardness.
[0257]
In the charging roller according to the present invention, the occurrence of image defects is suppressed by setting the coefficient of static friction on the roller surface to 1.00 or less. When the coefficient of static friction on the roller surface exceeds 1.00, the toner easily adheres to the roller surface, and the toner once attached becomes difficult to separate from the roller surface, which causes charging failure.
[0258]
In order to achieve this characteristic, it is preferable to select a material having a static friction coefficient of 0.50 or less from the materials used for the surface layer exemplified above.
[0259]
In order to select the material of the surface layer as described above, the target material is formed as a coating on the aluminum sheet, and the static friction coefficient of the surface of the obtained film-climbing sheet is expressed as “Static friction coefficient measuring instrument HEIDON tribogear muse TYPE”. : 941 "(manufactured by Shinto Kagaku Co., Ltd.), and the static friction coefficient μ of the material used for the surface layer of the charging memberSBThe coefficient of static friction μSBAfter selecting a material exhibiting 0.50 or less, a conductive agent or other additive is formulated into the material, and the static friction coefficient μSThe charging member may be designed so as to be 1.00 or less.
[0260]
In the present invention, the static friction coefficient μ on the surface of the charging rollerSA method of measuring the will be described with reference to FIG. This method is suitable when the object to be measured has a roller shape, and conforms to the Euler belt type.
[0261]
Specifically, the belt (thickness 20 μm, width 30 mm,
[0262]
μ = (1 / θ) ln (F / W)
FIG. 14 is an example of a chart obtained by the method, and shows a measurement result when the charging member is rotated for 60 seconds. In this chart, the load value shown immediately after rotating the charging member is the force necessary to start the rotation, and the load value thereafter is the force necessary to continue the rotation. The load value shown at (t = 0 seconds) is the static friction force, and the load value shown at an arbitrary time of 0 <t (seconds) ≦ 60 corresponds to the dynamic friction force at the arbitrary time. Therefore, the static friction coefficient μSCan be calculated by the following equation. In addition, A and B in a figure are the upper limit and lower limit of the said dynamic friction force.
[0263]
μS= (1 / θ) ln (F<t = 0>/ W)
In the present invention, the static friction coefficient of the charging member surface was measured using a stainless steel belt (10-point average surface roughness Rz of the surface is 5 μm or less) using a load of 50 g at a rotation speed of 100 rpm. .
[0264]
The surface of the charging member according to the present invention has a 10-point average surface roughness (Rz) of 5 μm or less in “JIS B 0601: Surface roughness standard”.
[0265]
If irregularities exist on the surface of the charging roller, the toner enters the surface and causes surface contamination. Also, once attached / contaminated toner is difficult to physically remove. Accordingly, the surface of the charging roller is preferably equal to or smaller than the particle size of the toner used for image formation. In addition, when the surface of the charging roller is rough, the unevenness of the surface causes subtle uneven charging, resulting in image defects. In severe cases, the surface of the photoreceptor is eroded (scraped). In some cases, the surface of the charging member is preferably smoother.
[0266]
In the present invention, measurement of the ten-point average surface roughness (Rz) of the surface of the charging roller is performed using, for example, “Surface Roughness Measuring Instrument SE-3400” (manufactured by Kosaka Laboratory Co., Ltd.), and the surface of the charging roller is measured. Arbitrary five places are measured, and the average value is defined as the ten-point average surface roughness.
[0267]
By the way, for the electrostatic latent image carrier according to the present invention, a photoconductor having a releasability on the surface is preferably used, and the contact angle of water on the surface of the photoconductor is 85 degrees or more, more preferably 90. More than degrees.
[0268]
As means for imparting releasability to the surface of the photoconductor, a surface layer mainly composed of a polymer binder is provided on the surface of the photoconductor, and (1) the resin constituting the surface layer itself has a low surface energy. (2) Dispersing an additive that imparts water repellency and lipophilicity to the surface layer, (3) Dispersing the material having high releasability into a powder form and dispersing it in the surface layer. . Specifically, as an example of (1), a method of introducing a fluorine-containing group or a silicone-containing group into the resin structure, as an example of (2), a method of using a surfactant or the like as an additive, (3 As an example, a method using a compound containing a fluorine atom, that is, polytetrafluoroethylene, polyvinylidene fluoride, or carbon fluoride is exemplified.
[0269]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to specific examples, but the present invention is not limited thereto.
[0270]
(Production Example 1-1 of Monoazo Pigment Composition)
50 parts of 3-amino-4-methoxybenzanilide was dispersed in 1000 parts of water, ice was added to set the temperature to 0 to 5 ° C., and 60 parts of 35% HCl aqueous solution was added and stirred for 20 minutes. Thereafter, 50 parts of 30% sodium nitrite aqueous solution was added and stirred for 60 minutes, and then 2 parts of sulfamic acid was added to decompose excess nitrous acid. Further, 50 parts of sodium acetate and 75 parts of 90% acetic acid were added to obtain a diazonium salt solution.
[0271]
Separately, 80 parts of N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide as β-naphthol derivative (1) and β-oxynaphthoyl as β-naphthol derivative (2) 3 parts of acid is dissolved together with 1000 parts of water and 25 parts of sodium hydroxide at a temperature of 80 ° C. or less, and an appropriate amount of sodium anionic surfactant, alkylbenzene sulfonate, is added as a particle size adjusting agent of the pigment composition. did.
[0272]
When this solution is added to the diazonium salt solution at a temperature of 10 ° C. or less to carry out a coupling reaction, the system is made alkaline and 400 parts of 10% aqueous sodium abietate solution is added and stirred for 30 minutes. A solution obtained by dissolving 200 parts of the product in 1000 parts of water was added, and the mixture was further stirred for 60 minutes to conduct a rake reaction. After making this system acidic, it was heat-treated at 90 ° C., filtered and washed, dried at 100 ° C., and pulverized to obtain a pigment composition containing a monoazo pigment (CIPigmentRed 269). .
[0273]
Further, the pigment composition obtained above is subjected to alkali treatment (pH 11), whereby N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide 19 is added to the pigment composition. Pigment composition 1-1 containing 1,000 ppm, β-oxynaphthoic acid 300 ppm, and 3-amino-4-methoxybenzanilide 65 ppm was obtained.
[0274]
(Production Examples of Monoazo Pigment Composition 1-2 to 1-5)
In Production Example 1-1, the rosin treatment and rake reaction during the coupling reaction were excluded, and the alkali treatment after the coupling reaction was changed to acid treatment (pH 2) (Production Example 1-2); After alkali treatment (pH 11) is performed in the order of alkali treatment (pH 11) and acid treatment (pH 2), and then carefully washed with water (Production Example 1-3); or in the preparation of the coupler solution, N is added without adding β-oxynaphthoic acid. 83 parts of-(5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide was used, omitting the rosin treatment and the subsequent lake reaction during the coupling reaction, and the alkali treatment after the coupling reaction (PH 11) is subjected to alkali treatment (pH 11) and acid treatment (pH 2) in this order, and then carefully washed with water (Production Example 1-4); The alkaline treatment (pH 11) after the coupling reaction is carried out in the order of alkaline treatment (pH 11) and acid treatment (pH 2), and then carefully washed with water (Production Example 1-5). Otherwise, the pigment composition was produced in the same manner as in Production Example 1-1. Thus, N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide (β-naphthol derivative (1)), β-oxynaphthoic acid (β-naphthol) was added to the pigment composition. Derivatives (2)) and 3-amino-4-methoxybenzanilide were obtained as monoazo pigment compositions 1-2 to 1-5 having the contents shown in Table 1-1.
[0275]
(Comparative Production Example 1-1 of Monoazo Pigment Composition)
In Production Example 1-1, the coupler solution was prepared by adding 83 parts of N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide without adding β-oxynaphthoic acid. A pigment composition was produced in the same manner as in Production Example 1 except that the rosin treatment during the reaction, the subsequent rake reaction, and the alkali treatment after the coupling reaction were omitted. Thus, 63,000 ppm of N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide and 2,400 ppm of 3-amino-4-methoxybenzanilide were contained in the pigment composition. Monoazo pigment composition 1-1 for comparison containing
[0276]
(Production Examples 1-6 to 1-9 of monoazo pigment composition)
In Production Example 1-1, the β-naphthol derivative (1), which is a coupler component, is replaced with N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide, and 3-hydroxy-2 -47 parts of naphthalenecarboxamide (Preparation Example 1-6); 80 parts of N-benzimidazoline-3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide (Preparation Example 1-7); N- (3-nitrophenyl) -3 78 parts of hydroxy-2-naphthalenecarboxamide (Production Example 1-8); 54 parts of 3-amino-4-methoxyphenyl-N, N-diethylsulfonamide instead of 3-amino-4-methoxybenzanilide , And N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide instead of N- (5 Chloro-2,4-dimethoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide 92 parts was used (Production Example 1-9); in Production Example 1-7, β-oxy was prepared during the coupler solution preparation. Without adding naphthoic acid, omitting the rosin treatment during the coupling reaction and the subsequent rake reaction; in Production Example 1-8, except omitting the rosin treatment during the coupling reaction and the subsequent rake reaction; A pigment composition was produced in the same manner as in Production Example 1-1. Thereby, the β-naphthol derivative (1), β-oxynaphthoic acid (β-naphthol derivative (2)), and aromatic amine used in the pigment composition have the contents shown in Table 1-1. Compositions 1-6 to 1-9 were obtained.
[0277]
(Toner Production Example 1-1)
In a 4-liter flask for 2 liters equipped with a rapid stirring device Claremix (M-Technics), 470 parts of ion-exchanged water and NaThreePOFour3.3 parts was added, the number of rotations of the high-speed stirring device was set to 10,000 rpm, and the mixture was heated to 65 ° C. Here CaCl2Add an aqueous solution and add a minute, slightly water-soluble dispersant CaThree(POFour)2An aqueous dispersion medium containing was prepared. Further, the pH of the aqueous dispersion medium was adjusted to 5.2 with dilute hydrochloric acid.
[0278]
On the other hand, as dispersoid,
・ 83 parts of styrene
・ 17 parts of n-butyl acrylate
・ 0.2 parts of divinylbenzene
-Monoazo pigment composition 1-3 5 parts
・ Polyester resin (peak molecular weight = 7000) 5 parts
Charge control agent (aluminum compound of dialkyl salicylic acid) 2 parts
.Ester wax (in the ester wax structural formula, R1= C15 alkyl chain, R2= C16 alkyl chain, melting point = 60 ° C.)
12.5 parts
After dispersing the mixture consisting of 3 for 3 hours using an attritor (manufactured by Mitsui Kinzoku Co., Ltd.), 3 parts of 2,2′-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile) was added at 65 ° C. and stirred for 1 minute. A polymerizable monomer composition was prepared.
[0279]
After the preparation of the polymerizable monomer composition, the polymerizable monomer composition is put into the aqueous dispersion medium whose rotational speed of the high-speed stirring device is increased to 15,000 rpm, and the inner temperature is 60 ° C.2The mixture was stirred for 3 minutes in an atmosphere to granulate the polymerizable monomer composition. Thereafter, the stirring device was replaced with a paddle stirring blade, and the same temperature was maintained while stirring at 200 rpm. When the polymerization conversion rate of the polymerizable vinyl monomer reached 90%, the first reaction step was completed. did. Further, the reaction temperature was raised to 80 ° C., and when the polymerization conversion rate was almost 100%, the second reaction step was completed, and the polymerization step was completed.
[0280]
After completion of the polymerization, the mixture was cooled and diluted hydrochloric acid was added to dissolve the hardly water-soluble dispersant. Further, after washing with water several times with a pressure filter, drying treatment was performed to obtain polymer particles (1-1). The polymer particles (1-1) had a weight average particle diameter of 7.2 μm.
[0281]
100 parts of the polymer particles (1-1) and hydrophobic oil-treated silica fine powder (BET specific surface area: 200 m2/ G) 2 parts were dry-mixed with a Henschel mixer (manufactured by Mitsui Kinzoku Co., Ltd.) to obtain toner (1-1) of the present invention.
[0282]
In the toner (1-1), N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide (β-naphthol derivative (1)) is a pigment in the toner (1-1). The composition contains 17,500 ppm, β-oxynaphthoic acid (β-naphthol derivative (2)) 220 ppm, and 3-amino-4-
[0283]
(Toner Production Examples 1-2 to 1-9, Comparative Production Example 1-1)
Toners (1-2) to (1-9) and comparative toner (1-1) were prepared in the same manner as in Toner Production Example 1-1 except that the type and amount of pigment composition were changed. did. The weight average particle diameters of toners (1-2) to (1-9) and comparative toner (1-1), and the contents of β-naphthol derivative and aromatic amine in the toner (mass of pigment composition) Standards) are summarized in Table 1-2.
[0284]
(Toner Production Example 1-10)
The same composition as in the toner production example 1-1 except that the pigment composition 1-3 obtained in Production Example 1-3 of the monoazo pigment composition is changed to 5 parts of CIPigmentRed57: 1 having the following structural formula. Comparative toner (1-2) was prepared by the method.
[0285]
[Outside 23]
[0286]
The comparative toner (1-2) has a β-naphthol derivative content of 64000 ppm and is an aromatic amine.
[Outside 24]
[0287]
The content of was 370 ppm.
[0288]
(Toner Production Example 1-11)
The cyan toner was prepared in the same manner as in the toner production example 1-1 except that the pigment composition 1-3 obtained in Production Example 1-3 of the monoazo pigment composition was changed to 5 parts of CIPigmentBlue15: 35. Prepared.
[0289]
(Toner Production Example 1-12)
A yellow toner was prepared in the same manner as in the toner production example 1-1 except that the pigment composition 1-3 obtained in Production Example 1-3 of the monoazo pigment composition was changed to 8 parts of CIPigment Yellow93. .
[0290]
(Toner Production Example 1-13)
・ Styrene-butyl
(Glass transition temperature 65 ° C)
-Pigment composition 1-3 4 parts
Charge control agent (aluminum compound of dialkyl salicylic acid) 2 parts
Ester wax (melting point = 60 ° C) 7 parts
Were mixed and melt-kneaded with a twin screw extruder. The kneaded product was cooled, coarsely pulverized with a hammer mill, and finely pulverized with a jet mill. Further, the mixture was spheroidized using a hybridizer (manufactured by Nara Machinery Co., Ltd.) and classified to obtain toner particles (1-10). The toner particles (1-10) had a weight average particle diameter of 7.5 μm.
[0291]
Hydrophobic silica fine powder (BET: 250 m) treated with hexamethyldisilazane with respect to 100 parts of the toner particles (1-10)2/ G) 1.5 parts of the mixture was dry-mixed with a Henschel mixer to obtain toner (1-10).
[0292]
The toner (1-10) is a pigment in the toner (1-10) of N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide (β-naphthol derivative (1)). The content of the composition was 17,600 ppm, β-oxynaphthoic acid (β-naphthol derivative (2)) was 230 ppm, and 3-amino-4-methoxybenzanilide was 18 ppm.
[0293]
(Toner Production Examples 1-14 and 1-15)
Toners (1-11) and (1-12) were prepared in the same manner as in Toner Production Example 1-13 except that only the pigment composition was changed among the formulations in Production Example 1-13. The weight average particle diameters of toners (1-11) and (1-12) and the contents of β-naphthol derivatives and aromatic amines with respect to the pigment composition in the toner are summarized in Table 1-2.
[0294]
[Example 1-1]
As the image forming apparatus, the intermediate transfer belt in FIG. 1 is changed to an intermediate transfer drum, and the laser beam printer (Canon: LBP-2160 manufactured by Canon) modified to have a process speed of 32 sheets (A4 size) / min. ) Was used. The toner (1-1) obtained in the toner production example 1-1 was put into this process cartridge, and the plain paper for copying machines (75 g / m) was used as a transfer material.2), Print out 3,000 characters at a printout speed of 32 (A4 size) / min in a single color mode and print out 4% of the character image. As a result of evaluation, the image density, image smudge suppression, transferability, image fog suppression and dot reproducibility were all good and good at the initial stage of printing.
[0295]
Further, as in the image evaluation, a laser beam printer (Canon: LBP-2160) was used as an image forming apparatus, and the magenta toner (1-1) obtained in Toner Production Example 1 was used for this process cartridge. The cyan toner obtained in Toner Production Example 1-11 and the yellow toner obtained in Toner Production Example 1-12 were charged, and plain paper for copying machines (75 g / m2When a full-color image was printed out using (), the image was excellent even in superposition of secondary colors or more, and was excellent in color reproducibility. In addition, when printed on an OHP sheet “CG3700” (manufactured by 3M) and evaluated for an OHP projection image, it was excellent in transparency and also excellent in overlaying secondary colors or more. The image has a wide color space and excellent transparency.
[0296]
The evaluation method is as follows, and Examples 1-2 to 1-12 and Comparative Examples 1-1 and 1-2 described later also follow this evaluation method.
[0297]
(Evaluation methods)
(1) Image density
Ordinary paper for ordinary copying machines (75 g / m2) Was printed out with a square image with a side of 5 mm, and the relative density of the white background portion with a document density of 0.00 was measured using “
A: 1.40 or more
B: 1.30 or more and less than 1.40
C: 1.00 or more and less than 1.30
D: Less than 1.00
(2) Image contamination
Halftone images composed of 1 dot line and 1 dot space are printed on plain paper (75 g / m2) Was visually evaluated for image smear.
A: Not generated
B: Slight dirt is seen
C: Fine dot-like dirt is seen
D: Periodic strip-like stains and vertical streak-like stains are observed
(3) Transferability
The residual toner on the photosensitive member when a solid image is formed is removed by taping with a Mylar tape, and the reflection density of the toner stuck on paper is measured by “
A: Less than 0.03
B: 0.03 or more and less than 0.07
C: 0.07 or more and less than 0.10
D: 0.10 or more
(4) Image fog
When printing a solid white image, the toner on the photoconductor after the development process and before the transfer process is taped and peeled off with Mylar tape, and the reflection density of the paste on the paper is “X-Rite 504”. taking measurement. The obtained reflection density was evaluated using a value obtained by subtracting the reflection density when the Mylar tape was stuck on paper as it was. The smaller the numerical value, the more image fog is suppressed.
A: Less than 0.03
B: 0.03 or more and less than 0.07
C: 0.07 or more and less than 0.15
D: 0.15 or more
(5) Matching of intermediate transfer drum
The matching with the intermediate transfer drum was evaluated by visually observing the cleaning performance of the secondary transfer residual toner.
A: No toner remained on the intermediate transfer drum, and a good printout image was obtained.
B: Although a slight amount of toner adheres on the intermediate transfer drum, there is no influence on the printout image.
C: Slight toner stains occur on the printout image.
D: Dirt on the intermediate transfer drum is remarkable, and toner adheres to the cleaning roller.
[0298]
(6) Color reproducibility on plain paper
Plain paper for copying machines (75 g / m2) Visual evaluation of the full color image above and measurement with “X-Rite SP68” (manufactured by X-Rite), lightness L * of the CIELAB color system, a * representing the degree of red or green, yellow or blue The volume of the color space solid determined by b * representing the degree of. A larger value means a wider color space, and a smaller value means poor color reproducibility.
[0299]
<Color space volume>
A: Over 2.5 million
B: 2 million to less than 2.5 million
C: 1.5 million to less than 2 million
D: Less than 1.5 million
<Visual evaluation>
A: Excellent color reproducibility of magenta and secondary colors (red and blue)
B: Magenta color reproducibility is excellent, but secondary colors (red, blue) are slightly inferior
C: Magenta and secondary colors (red and blue) are slightly inferior in color reproducibility
D: Magenta and secondary colors (red and blue) are inferior in color reproducibility
(7) Full color projection image color reproducibility and transparency
The full-color image on the OHP sheet “CG3700” (manufactured by 3M) is converted into a transmission image by OHP “9550” (manufactured by 3M), and the image projected on the white wall is visually evaluated, and the spectral radiance meter “PR650” ( The volume of the color space solid determined by the lightness L * of the CIELAB color system, a * representing the degree of red or green, and b * representing the degree of yellow or blue was determined. . A larger value means a wider color space, and a smaller value means poor color reproducibility.
[0300]
<Color space volume>
A: Over 2.5 million
B: 2 million to less than 2.5 million
C: 1.5 million to less than 2 million
D: Less than 1.5 million
<Visual evaluation>
A: Vivid and excellent in transparency
B: Transparency is good and color reproduction of magenta is excellent, but secondary colors (red and blue) are slightly inferior
C: Transparency is slightly inferior, and magenta and secondary colors (red, blue) are both slightly inferior
D: Dull and magenta and secondary colors (red and blue) are inferior in color reproducibility
[Examples 1-2 to 1-12 and Comparative Examples 1-1 and 1-2]
Evaluation was performed in the same manner as in Example 1-1 except that toners (1-2) to (1-12) and comparative toners (1-1) and (1-2) were used as toners. The results are shown in Table 1-3.
[0301]
[Table 1]
[0302]
[Table 2]
[0303]
[Table 3]
[0304]
(Photosensitive drum production example 2-1)
A photosensitive drum (2-1) as an electrostatic latent image carrier was prepared by using an aluminum cylinder having a diameter of 48 mmφ as a base and laminating layers having the following constitutions by sequential dip coating.
[0305]
Conductive coating layer
Mainly composed of powder of tin oxide and titanium oxide dispersed in phenol resin. Film thickness 15 μm.
[0306]
Subbing layer
Mainly modified nylon and copolymer nylon. The film thickness is 0.6 μm.
[0307]
Charge generation layer
Mainly composed of oxytitanium phthalocyanine dispersed in butyral resin. The film thickness is 0.3 μm.
[0308]
Charged transport layer
Mainly a hole transportable triphenylamine compound dispersed in a polycarbonate resin (a 1: 1 mixture of bisphenol C type and bisphenol Z type). Film thickness 25 μm.
[0309]
Universal hardness of the surface of the obtained photosensitive drum (2-1) is 170 N / mm2Met.
[0310]
(Photosensitive drum production example 2-2)
A photosensitive drum (2-2) was produced in the same manner as in Production Example 2-1 of the photosensitive drum except that a base made of an aluminum cylinder having a diameter of 24 mmφ was used.
[0311]
Universal hardness of the surface of the obtained photosensitive drum (2-2) is 190 N / mm2Met.
[0312]
(Example of production of intermediate transfer belt 2-1)
100 parts by weight of vinylidene fluoride resin (PVDF) and 14 parts by weight of a polyether-containing antistatic resin were melted and kneaded at 200 ° C. or higher using a biaxial extruder, to obtain a molding raw material pellet of about 2 mm. Next, using an inflation molding machine, the above molding raw material pellets are heated and melted, and the shape is adjusted while blowing air inside and around the cylindrical film continuously melted and extruded from the annular die, and then cut into a cylindrical shape.
[0313]
The intermediate transfer belt (2-1) has a surface roughness Ra of 0.03 μm and a volume resistivity of 6.5 × 10.10The elastic modulus was 800 MPa, the elongation at break was 20%, and the thickness was 102 μm.
[0314]
(Example of production of intermediate transfer belt 2-2)
Example of production of intermediate transfer belt, except that 100 parts by mass of PVDF, 8 parts by mass of polyether-containing antistatic resin, and 4 parts by mass of sulfonate surfactant are used, and the conditions for additional processing by a cylindrical shape are changed. Intermediate transfer belt (2-2) was obtained in the same manner as in 2-1.
[0315]
The intermediate transfer belt (2-2) has a surface roughness Ra of 0.11 μm and a volume resistivity of 8.9 × 10.9The elastic modulus was 600 MPa, the elongation at break was 650%, and the thickness was 100 μm.
[0316]
(Production Example 2-1 of Comparative Intermediate Transfer Belt)
Except for using 100 parts by mass of PVDF, 18 parts by mass of conductive carbon black, and 50 parts by mass of metal oxide particles, and changing the conditions for additional processing using a cylindrical shape, the same as Production Example 2-1 of the intermediate transfer belt Thus, an intermediate transfer belt (2-1) for comparison was obtained.
[0317]
The comparative intermediate transfer belt (2-1) has a surface roughness Ra of 1.29 μm and a volume resistivity of 7.7 × 10.5The elastic modulus was 1500 MPa, the elongation at break was 3%, and the thickness was 99 μm.
[0318]
(Production example 2-2 of comparative intermediate transfer belt)
An intermediate transfer belt production example 2 except that 100 parts by mass of PVDF, 30 parts by mass of a polyether-containing antistatic resin, and 4 parts by mass of a fluorosurfactant were used and the conditions for additional processing by a cylindrical shape were changed. In the same manner as in Example 1, a comparative intermediate transfer belt (2-2) was obtained.
[0319]
The comparative intermediate transfer belt (2-1) has a surface roughness Ra of 0.51 μm and a volume resistivity of 3.1 × 10.9The elastic modulus was 300 MPa, the elongation at break was 900%, and the thickness was 108 μm.
[0320]
(Production Example 2-1 of Quinacridone Pigment Composition)
[Outside 25]
[0321]
Was cyclized in phosphoric acid to produce 2,9-dimethylquinacridone. Phosphoric acid with 2,9-dimethylquinacridone is dispersed in water, then 2,9-dimethylquinacridone is filtered off and crude 2,9-dimethylquinacridone (C.I. Pigment Red 122) wet in water. ) Was prepared. On the other hand,
[Outside 26]
[0322]
The compound represented by is cyclized in phosphoric acid to produce unsubstituted quinacridone. Phosphoric acid with quinacridone was dispersed in water, then quinacridone was filtered off to prepare crude unsubstituted quinacridone (CI Pigment Violet 19) wetted in water.
[0323]
66 parts by mass of crude 2,9-dimethylquinacridone and 34 parts by mass of crude quinacridone were added to a container equipped with a condenser having a mixed liquid consisting of 600 parts by mass of water and 300 parts by mass of ethanol, and 2,9-dimethyl The mixture was heated to reflux for 5 hours while grinding quinacridone and quinacridone. After cooling, the solid solution pigment was filtered and washed, and then re-dispersed in 2000 parts by mass of water, and an aqueous sodium abietate solution was further added. This is a quinacridone solid solution pigment that was sufficiently stirred, then added with an aqueous calcium chloride solution, heated at 90 ° C. with stirring, repeatedly filtered and washed, pulverized after drying, and treated with a rosin compound. A quinacridone pigment composition (2-1) was obtained.
[0324]
(Production Example 2-2 of Quinacridone Pigment Composition)
A quinacridone pigment composition (2-2), which is a quinacridone solid solution pigment, was obtained in the same manner as in Production Example 2-1 of the quinacridone pigment composition, except that an aqueous treatment with an aqueous sodium abietate was performed.
[0325]
(Production Example 2-3 of Quinacridone Pigment Composition)
Crude 2,9-dimethylquinacridone (C.I. Pigment Red 122) was prepared in the same manner as in Production Example 2-1 of the quinacridone pigment composition, and then thoroughly washed, dried and pulverized. A quinacridone pigment composition (2-3) was obtained.
[0326]
(Production Example 2-4 of Quinacridone Pigment Composition)
In the same manner as in Preparation Example 2-1 of quinacridone colorant, a crude unsubstituted quinacridone (CI Pigment Violet 19) was prepared, washed thoroughly, dried and pulverized to obtain a quinacridone pigment. A composition (2-4) was obtained.
[0327]
(Production Example 2-5 of Quinacridone Pigment Composition)
[Outside 27]
[0328]
Was cyclized in phosphoric acid to produce 2,9-dichloroquinacridone. Phosphoric acid with 2,9-dichloroquinacridone is dispersed in water, then 2,9-dichloroquinacridone is filtered off and crude 2,9-dichloroquinacridone (C.I. Pigment Red 202) was prepared, washed thoroughly, dried and pulverized to obtain a quinacridone pigment composition (2-5).
[0329]
(Production Example 2-1 of Monoazo Pigment Composition)
After 50 parts by mass of 3-amino-4-methoxybenzanilide is uniformly dispersed in 1000 parts by mass of water, ice is added to 0 to 5 ° C., and 60 parts by mass of 35% -HCl aqueous solution is slowly added while stirring at high speed. Were added dropwise, followed by vigorous stirring for 20 minutes. Thereafter, 50 parts by mass of a 30% -sodium nitrite aqueous solution was added and stirred for 60 minutes, and then 2 parts by mass of sulfamic acid was added to eliminate nitrous acid. Further, 50 parts by mass of sodium acetate and 75 parts by mass of 90% -acetic acid were added to obtain a diazonium salt solution.
[0330]
Separately, 50 parts by mass of 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide is dissolved at 80 ° C. or less together with 1000 parts by mass of water and 25 parts by mass of sodium hydroxide, and 3 parts by mass of sodium alkylbenzenesulfonate is added to form a coupler solution. It was.
[0331]
While maintaining the coupler solution at 10 ° C. or lower, the diazonium salt solution was added all at once under strong stirring. At this time, the mixing molar ratio of the diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide in the diazonium salt solution and 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide in the coupler solution was such that 3-amino-4-methoxybenzanilide was Diazonium salt: 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide was adjusted to be 1: 1.02.
[0332]
After the addition, the mixture was gently stirred until the coupling reaction was completed, and then the reaction solution was set to an alkaline atmosphere, and then an aqueous sodium abietate solution was added to make it again an acidic atmosphere. Next, a calcium chloride aqueous solution was added under strong stirring to carry out a rake reaction, which was heated to 90 ° C., filtered, and the resulting pigment cake was alternately made up of water prepared to be alkaline and water prepared to be acidic. After washing with water several times, it was washed strongly with neutral water to obtain a crude pigment. Furthermore, the obtained crude pigment was dried by heating at 100 ° C. and then pulverized to obtain a monoazo pigment composition (2-1).
[0333]
The monoazo pigment composition (2-1) is mainly composed of a monoazo pigment (CI Pigment Red 150) having 10% by mass of calcium abitienate, and 12000 ppm of 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide and 3- It contained 14 ppm of amino-4-methoxybenzanilide.
[0334]
(Production Example 2-2 of Monoazo Pigment Composition)
A diazonium salt solution and a coupler solution were prepared in the same manner as in Production Example 2-1 of the monoazo pigment composition, and the diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide in the azonium salt solution and 3-hydroxy- in the coupler solution were prepared. The mixture was mixed so that the mixing molar ratio of 2-naphthalenecarboxamide was 3-amino-4-methoxybenzanilide diazonium salt: 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide = 1: 1.03, and the coupling reaction was performed. Then, after heating to 90 ° C., filtration and washing were repeated several times to obtain a crude pigment. Further, the obtained crude pigment was dried by heating at 100 ° C. and then pulverized to obtain a monoazo pigment composition (2-2).
[0335]
The monoazo pigment composition (2-2) is mainly composed of a monoazo pigment (C.I. Pigment Red 150), and comprises 18,000 ppm of 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide and 27 ppm of 3-amino-4-methoxybenzanilide. Contained.
[0336]
(Production Example 1-3 of Monoazo Pigment Composition)
Instead of 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide, N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide was used and 3-amino-4-methoxy in an azonium salt solution. The mixed molar ratio of the diazonium salt of benzanilide and N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide in the coupler solution is a diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide. : Nazo (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide = 1: 1.02 Monoazo pigment composition except that the coupling reaction is carried out Monoazo pigment composition (2-3) was obtained in the same manner as in Preparation Example 2-1.
[0337]
The monoazo pigment composition (2-3) is mainly composed of a monoazo pigment (CI Pigment Red 269) having 15% by mass of calcium abitienate, and N- (5-chloro-2-methoxyphenyl). It contained 5500 ppm of -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide and 23 ppm of 3-amino-4-methoxybenzanilide.
[0338]
(Production Example 2-4 of Monoazo Pigment Composition)
Instead of 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide, N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide was used and 3-amino-4-methoxy in an azonium salt solution. The mixed molar ratio of the diazonium salt of benzanilide and N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide in the coupler solution is a diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide. : Nazo (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide = 1: 1.03 Monoazo pigment composition except that the coupling reaction is carried out Monoazo pigment composition (2-4) was obtained in the same manner as in Preparation Example 2-2 of the product.
[0339]
The monoazo pigment composition (2-4) is mainly composed of a monoazo pigment (C.I. Pigment Red 269), and N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxyl. It contained 7900 ppm amide and 44 ppm 3-amino-4-methoxybenzanilide.
[0340]
(Production Example 2-5 of monoazo pigment composition)
Instead of 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide, N-benzimidazoline-3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide is used, and a diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide and a coupler solution in an azonium salt solution The mixed molar ratio of N-benzimidazoline-3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide in the diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide: N-benzimidazoline-3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide = A monoazo pigment composition (2-5) was obtained in the same manner as in Production Example 2-2 of the monoazo pigment composition, except that the mixture was mixed to have a ratio of 1: 1.03 and a coupling reaction was performed.
[0341]
The monoazo pigment composition (2-5) is mainly composed of a monoazo pigment (C.I. Pigment Red 176), and 3400 ppm of N-benzimidazoline-3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide and 3-amino-4- It contained 95 ppm of methoxybenzanilide.
[0342]
(Production Example 2-6 of Monoazo Pigment Composition)
Instead of 3-amino-4-methoxybenzanilide, 54 parts of 3-amino-4-methoxyphenyl-N, N-diethylsulfonamide, and instead of 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide, N- ( 5-Amino-2-methoxyphenyl-N, N-diethylsulfonamide diazonium salt in coupler with 92 parts of 5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide The mixed molar ratio of N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide in solution is a diazonium salt of 3-amino-4-methoxyphenyl-N, N-diethylsulfonamide : N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecar A monoazo pigment composition (2-5) was obtained in the same manner as in Production Example 2-2 of the monoazo pigment composition, except that mixing was performed so that the xyamide was 1: 1.03 and a coupling reaction was performed. It was.
[0343]
The monoazo pigment composition (2-5) is mainly composed of a monoazo pigment (C.I. Pigment Red 5), and N- (5-chloro-2-methoxyphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide. It contained 5500 ppm and 3-amino-4-methoxyphenyl-N, N-diethylsulfonamide 170 ppm.
[0344]
(Production Example 2-7 of Monoazo Pigment Composition)
Instead of 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide, N- (2,4-dimethoxy-4-chlorolophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide and N- (5-chloro-2-methylphenyl) ) -3-Hydroxy-2-naphthalenecarboxamide 6: 4 mixture, diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide in azonium salt solution and N- (2,4-dimethoxy- in coupler solution) 4-chlorolophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide and N- (5-chloro-2-methylphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide have a mixed molar ratio of 3 -Diazonium salt of amino-4-methoxybenzanilide: N- (2,4-dimethoxy-4-chlorolophe L) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide and N- (5-chloro-2-methylphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide so that the total content = 1: 1.03 A monoazo pigment composition (2-7) was obtained in the same manner as in Production Example 2-2 of the monoazo pigment composition except that the coupling reaction was performed.
[0345]
The monoazo pigment composition (2-7) is mainly composed of a monoazo pigment (C.I. Pigment Red 184), and N- (2,4-dimethoxy-4-chlorophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalene. It contained 26000 ppm of carboxamide and N- (5-chloro-2-methylphenyl) -3-hydroxy-2-naphthalene carboxamide, and 190 ppm of 3-amino-4-methoxybenzanilide.
[0346]
(Production Example 2-8 of Monoazo Pigment Composition)
Instead of 3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide, 78 parts of N- (3-nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide was used, and 3-amino-4-methoxybenzanilide in an azonium salt solution. The diazonium salt of N- (3-nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide in the coupler solution is a diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide: N- (3- Nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide = 1: 1.03 The same procedure as in Production Example 2-2 of monoazo pigment composition was performed except that the coupling reaction was performed. Thus, a monoazo pigment composition (2-8) was obtained.
[0347]
The monoazo pigment composition (2-8) contains a monoazo pigment (C.I. Pigment Red 31) as a main component, and N- (3-nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide (950 ppm) and 3- It contained 180 ppm of amino-4-methoxybenzanilide.
[0348]
(Comparative Production Example 2-1 of Monoazo Pigment Composition)
A 35% -HCl aqueous solution was added all at once to the aqueous dispersion of 3-amino-4-methoxybenzanilide, and the diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide in the azonium salt solution and N- ( The mixed molar ratio of 3-nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide is a diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide: N- (3-nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalene Carboxamide = 1: 1.000, and after completion of the coupling reaction, the preparation of the monoazo pigment composition was performed except that the obtained pigment cake was washed with only neutral water. A comparative monoazo pigment composition (2-1) was obtained in the same manner as in 2-8.
[0349]
The comparative monoazo pigment composition (2-1) has a monoazo pigment (C.I. Pigment Red 31) as a main component, and N- (3-nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide 200 ppm. It contained 890 ppm of 3-amino-4-methoxybenzanilide.
[0350]
(Comparative Production Example 2-2 of Monoazo Pigment Composition)
A 35% -HCl aqueous solution was charged all at once into an aqueous dispersion of 3-amino-4-methoxybenzanilide, and the diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide in the azonium salt solution and N- ( The mixed molar ratio of 3-nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide is a diazonium salt of 3-amino-4-methoxybenzanilide: N- (3-nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalene Carboxamide = 1: 07 Mixing Example After completion of the coupling reaction, the preparation of the monoazo pigment composition was performed except that the obtained pigment cake was washed only with neutral water. A comparative monoazo pigment composition (2-2) was obtained in the same manner as in 2-8.
[0351]
The comparative monoazo pigment composition (2-2) has a monoazo pigment (C.I. Pigment Red 31) as a main component, and 53,000 ppm of N- (3-nitrophenyl) -3-hydroxy-2-naphthalenecarboxamide. It contained 340 ppm of 3-amino-4-methoxybenzanilide.
[0352]
Table 2 shows various properties of the monoazo pigment composition and the comparative monoazo pigment composition obtained in the production examples of the monoazo pigment composition and the comparative monoazo pigment composition.
[0353]
[Table 4]
[0354]
(Toner Production Example 2-1)
In a 4-liter flask for 2 liters equipped with a high-speed stirring device CLEARMIX (M-Technics), 700 parts by weight of ion-exchanged water and 0.1 mol / liter-Na3PO4800 parts by weight of the aqueous solution was added, the number of revolutions of the high-speed stirrer was set to 10,000 rpm, and the mixture was heated to 60 ° C. Here 1.0 mol / liter-CaCl270 parts by weight of an aqueous solution and a small amount of dilute hydrochloric acid are added, and a minute water-insoluble dispersant Ca3(PO4)2An aqueous dispersion medium having a pH of 5 was prepared.
[0355]
on the other hand,
-5 parts by mass of the quinacridone pigment composition (2-1) obtained in the above production example
Solid solution of C.I.Pigment Red 122 and C.I.Pigment Violet 19
... 4.5 parts by mass
Calcium abietate 0.5 mass part
-3 parts by mass of the monoazo pigment composition (2-1) obtained in the above production example
Calcium abietate: 0.3 parts by mass
・ 43 parts by mass of styrene monomer
Charge control agent (Al compound of dialkyl salicylic acid) 1 part by mass
・ Polyester resin 5 parts by mass
(Peak molecular weight = 5500, acid value = 30 mgKOH / g)
The mixture consisting of was dispersed for 4 hours using an attritor (Mitsui Metals Co., Ltd.) to prepare a pigment dispersion composition.
[0356]
In a separate container,
・ 40 parts by mass of styrene monomer
-17 parts by mass of n-butyl acrylate monomer
・ 0.2 parts by weight of divinylbenzene monomer
Ester wax (in the ester wax structural formula, R1= C17 alkyl chain, R2= C18 alkyl chain, melting point = 64 ° C.)
7 parts by mass
57 parts by weight of the pigment dispersion composition was added to the mixture consisting of, and dispersed and dissolved while heating to 60 ° C., and then 3 parts by weight of 2,2-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile) was added. A polymerizable vinyl monomer composition as a dispersoid was prepared.
[0357]
Next, the polymerizable monomer composition is put into the aqueous dispersion medium, and N.2Under the atmosphere, the rotational speed of the high-speed stirrer was set to 15000 rpm, and the mixture was stirred for 5 minutes to granulate the polymerizable monomer composition. Thereafter, the stirring device was changed to one equipped with a paddle stirring blade, held at the same temperature for 5 hours while stirring at 200 rpm, and then Na2CO3Was added to adjust the pH of the aqueous dispersion medium to 10, and the temperature was further raised to 80 ° C. to complete the polymerization reaction when the polymerization conversion of the polymerizable vinyl monomer reached almost 100%.
[0358]
After completion of the polymerization, the residual monomer was distilled off under reduced pressure by heating, and after cooling, diluted hydrochloric acid was added to dissolve the hardly water-soluble dispersant. Further, after washing with water several times, a drying treatment was performed using a conical ribbon dryer (manufactured by Okawara Seisakusho) to obtain polymer particles (2-A).
[0359]
100 parts by mass of the polymer particles (2-A) and a silicone oil-treated hydrophobic silica fine powder (BET: 200 m2/ G) 1 part by weight and silicone oil-treated titanium oxide fine powder (BET: 50 m2/ G) 0.5 part by weight was dry-mixed with a Henschel mixer (Mitsui Metals Co., Ltd.) to obtain a toner (2-A) having a volume average diameter of 6.5 μm.
[0360]
(Toner Production Examples 2-2 to 2-10)
Polymer particles (2-B) were prepared in the same manner as in Toner Production Example 2-1, except that the types and addition amounts of the quinacridone pigment composition and the monoazo pigment composition and the types and addition amounts of the wax component were changed. ) To (2-J), and then toners (2-B) to (2-J) were prepared.
[0361]
(Comparative toner production examples 2-1 to 2-3)
Comparative polymer particles (2) in the same manner as in Toner Production Example 2-1, except that the types and addition amounts of the quinacridone pigment composition and monoazo pigment composition and the types and addition amounts of the wax component were changed. After obtaining -a) to (2-c), comparative toners (2-a) to (2-c) were prepared.
[0362]
(Comparative toner production example 2-4)
Carmine pigment composition (CIPigment Red 57: 1, 3-hydroxy-2-naphthoic acid = 65000 ppm, 2-amino-5-methylbenzenesulfonic acid = 390 ppm) as monoazo pigment composition, paraffin wax (melting point) Except for the use of 60 ° C., comparative polymer particles (2-d) were obtained in the same manner as in Toner Production Example 2-1, and then comparative toner (2-d) was prepared.
[0363]
The types and addition amounts of the quinacridone pigment composition and monoazo pigment composition used in the toner production examples and comparative toner production examples, and the wax component types and addition amounts, and various properties of the obtained toner are shown. 3 shows.
[0364]
(Cyan toner production example)
Cyan toner was prepared after obtaining polymer particles for cyan toner in the same manner as in Toner Production Example 2-1, except that 6 parts by mass of “CI Pigment Blue 15: 3” was used as the colorant.
[0365]
(Example of manufacturing yellow toner)
A yellow toner was prepared after obtaining polymer particles for yellow toner in the same manner as in Toner Production Example 2-1, except that 7 parts by mass of “CI Pigment Yellow 93” was used as the colorant.
[0366]
(Black toner production example)
Except that 10 parts by mass of “carbon black (particle size = 35 nm)” was used as a colorant, polymer particles for black toner were obtained in the same manner as in Toner Production Example 2-1, and then a black toner was prepared.
[0367]
[Table 5]
[0368]
(Example 2-1)
The full-color image forming apparatus shown in FIG. 1 was used as the image forming apparatus. At this time, the rotational peripheral speed of the developing roller surface is set to be 120% in the same direction with respect to the rotational driving of the photosensitive drum at the contact portion with the photosensitive drum surface. The photosensitive drum (2-1) obtained in Production Example 1 of the present invention, the intermediate transfer belt (2-1) obtained in Production Example 1 of the intermediate transfer belt as the intermediate transfer belt, and the fixing device include The one having a heat roller type heating and pressing means in which the separation claw and the offset preventing liquid application mechanism shown in FIG. 3 are not used was used.
[0369]
The heating roller of the fixing device is provided with a cylindrical cored bar made of aluminum, followed by a primer treatment, and then an elastic layer of dimethyl silicone rubber and a surface layer made of a PFA tube having a thickness of 50 μm through the primer layer. On the other hand, for the pressure roller, a SUS cored bar was primed, and then an elastic layer of dimethyl silicone rubber was provided, and a surface layer was further provided by a PFA tube having a thickness of 50 μm via the primer layer. Using. In addition, a halogen heater is provided as a heating element inside the cylindrical cored bar of the heating roller so that the surface temperature of the fixing roller is 180 ° C. when the heating and pressing means is operated. A contact pressure of 30 kgf was applied to the pressure roller so that a nip portion having a width of 3.5 mm was formed.
[0370]
The second color developer of the image forming apparatus is charged with the toner (2-A) obtained in the toner production example 2-1, and “recycled paper EN-100 (regenerated pulp) is used as a transfer material. 7) (manufactured by Canon), a line image composed of fine fine lines as shown in FIG. 7 is printed in a single color mode at a printout speed of 12 sheets (A4 size) / min for 150,000 sheets. Was printed out, and the printout image obtained at the time of 15,000 sheets, the matching with the photosensitive drum and the intermediate transfer belt at the time of 15,000 sheets, and the matching with the fixing device at the time of 150,000 sheets were evaluated. .
[0371]
Furthermore, the yellow color obtained in the yellow toner production example, cyan toner production example, and black toner production example in each of the first color developer, the third color developer, and the fourth color developer. After adding toner, cyan toner, and black toner, graphic images are printed in full color mode at a printout speed of 1 sheet (A4 size) per minute on the transparency film “OHP Film CG3700” (manufactured by Sumitomo 3M). The projection image of the full color image obtained at that time was evaluated.
[0372]
In addition, using “Recycled Paper EN-100” in place of the transparency film, the printout speed was changed to a printout speed of 3 sheets (A4 size) / min. Excellent color reproducibility and fine line reproducibility. In addition, a good image in which image peeling was suppressed was obtained.
[0373]
These evaluation results are summarized in Table 4.
[0374]
(Examples 2-2 to 2-10)
Evaluation was performed in the same manner as in Example 2-1, except that each of the toners (2-B) to (2-J) was used, and the intermediate transfer belt was appropriately replaced.
[0375]
These evaluation results are summarized in Table 4.
[0376]
(Example 2-11)
A roller impregnated with dimethyl silicone oil is brought into contact with the heating roller of the fixing device used in Example 2-1 as an offset preventing liquid application mechanism, and applied to the contact surface with the toner image on the transfer material. The consumption of the liquid for preventing offset is 0.015 to 0.020 mg / cm.2Then, the toner (2-F) was used and evaluated in the same manner as in Example 2-1.
[0377]
As a result, the printout image obtained has a slight glossiness, a slightly sticky feeling on the surface of the image, and the projected image on the OHP film is slightly inferior in color reproducibility and transparency, but is fixed. Improvements were found in matching with the device.
[0378]
These evaluation results are summarized in Table 4.
[0379]
(Comparative Examples 2-1 to 2-4)
Evaluation was made in the same manner as in Example 2-1, except that each of the comparative toners (2-a) to (2-d) was used and the intermediate transfer belt was replaced.
[0380]
These evaluation results are shown in Table 4.
[0381]
The description of the evaluation items described in the examples and comparative examples and the evaluation criteria will be described.
[0382]
[Evaluation item]
<1> Image density
Ordinary paper for ordinary copying machines (75 g / m2) Print a square solid black image with a side of 5 mm, and measure the relative density of the printed image on the white background with a document density of 0.00 using the “Macbeth reflection densitometer RD918” (manufactured by Macbeth). did.
[0383]
A: 1.40 or higher
B: 1.35 or more and less than 1.40
C: More than 1.00 and less than 1.35
D: Less than 1.00
<2> Image fog
When a solid white image is produced, the toner on the photoconductor after the development process and before the transfer process is removed by taping with Mylar tape, and the reflection density of the toner is affixed on the paper as “Macbeth reflection densitometer RD918”. To measure. The obtained reflection density was evaluated using a value obtained by subtracting the reflection density when the Mylar tape was stuck on paper as it was. The smaller the numerical value, the more image fog is suppressed.
[0384]
A: Less than 0.03
B: 0.03 or more and less than 0.07
C: 0.07 or more, less than 1.00
D: More than 1.00
<3> Fine line reproducibility
The evaluation was related to the image quality and gradation of the graphical image, and the reproducibility of the fine lines in the printout image was evaluated.
[0385]
A: Shows good fine line reproducibility
B: Minor thin line width variation
C: Thin lines and splashes are conspicuous
D: Thin line breaks are observed in some places and the reproducibility is poor.
<4> Image peeling
Slightly thicker transfer paper (105 g / m) after 15,000 printouts at room temperature and humidity2, A4 size) and the toner amount is 0.8 mg / cm2A solid image was prepared so as to have a degree, and the occurrence of image peeling on the surface of the obtained image was visually evaluated. As the number of image peeling portions is smaller, the occurrence is suppressed.
[0386]
A: Not generated
B: 1 to 5 locations
C: 6 or more and 10 or less
D: 11 or more locations (or image peeling with a diameter of 2 mm or more occurs)
<5> Image light resistance
After printing out 15,000 sheets in a normal temperature and humidity environment, the toner amount on the transfer paper is 0.6 mg / cm.2A solid image of the same degree was prepared and evaluated according to “JIS K 7102” using an ultraviolet auto fade meter “FAL-AU” (manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd.) using a carbon arc lamp as a light source. The irradiation time was 240 hours, the image density maintenance ratio before and after the light irradiation was calculated, and the light resistance of the image was evaluated. The closer the image density maintenance rate (%) is to 100%, the better the image light resistance.
[0387]
A: 90% or more
B: 80% or more and less than 90%
C: 65% or more and less than 80%
D: Less than 65%
<6> Color reproducibility of projected images
Under a normal temperature and humidity environment, the full color image obtained on the transparency film is made into a transmission image by an overhead projector “OHP 9550” (manufactured by 3M), and the projection image obtained by projecting the transmission image onto a white screen is visually observed. L measured by the International Commission on Illumination (CIE) by measuring with a spectral radiance meter (manufactured by Photo Research).*a*b*Lightness L of the color system*A representing the degree of red to green*, And b representing the degree of yellow to blue*The color space solid determined by the above is determined, and the volume of the color space solid is obtained. The larger the volume (numerical value) of the color space solid, the better the color reproducibility.
[0388]
Visual evaluation
A: Color reproducibility of secondary colors (red, blue) is also vivid and excellent in transparency B: Primary color reproducibility and transparency are excellent, but secondary color reproducibility is slightly inferior
C: Slightly inferior to primary color reproducibility and transparency
D: The color reproducibility of the primary color is inferior, and the ink is produced
Color space volume
A: More than 2.5 million
B: 2 million or more, less than 2.5 million
C: 1.5 million or more, less than 2 million
D: Less than 1.5 million
<7> Matching with photosensitive drum
After completion of the printout test, scratches on the surface of the photosensitive drum, the state of toner fixation, and the influence on the printout image were visually evaluated.
[0389]
A: No sticking occurred
B: Scratches are generated on the surface, but almost no sticking occurs
C: There is sticking, but there is little influence on the image
D: Lots of sticking, causing vertical streak-like image defects
<8> Matching with intermediate transfer belt
After completion of the printout test, the state of the surface of the intermediate transfer belt and the charging cleaning roller and the influence on the printout image were visually evaluated for the cleaning properties of the residual toner.
[0390]
A: No toner remains on the surface of the intermediate transfer belt or the charging cleaning roller.
[0390]
B: Although very slight toner contamination is generated on the surface of the charging cleaning roller, there is no influence on the printout image.
[0392]
C: Toner contamination occurred on the surface of the charging cleaning roller, and toner adhesion was observed on the surface of the intermediate transfer belt.
[0393]
D: The toner contamination on the surface of the charging cleaning roller was remarkable, making it difficult to clean the surface of the intermediate transfer belt, and the influence on the printout image was observed.
[0394]
<9> Matching with heat roll type fixing device
After the printout test was completed, the appearance of residual toner adhering to the heating roller and the effect on the printout image were visually evaluated.
[0395]
A: No toner sticking
B: Contamination due to paper dust and toner sticking to the edges were observed, but the effect on the fixed image was minor.
C: Although there is slight toner contamination on the back of the printout image due to contamination by paper dust or toner adhering to the edges, there is almost no effect on the fixed image.
D: Effect of fixing toner on fixed image and wrapping of printout image during printout test
In the examples, the normal temperature and humidity environment is 25 ° C./60% RH, the high temperature and high humidity environment is 30 ° C./80% RH, and the low temperature and low humidity environment is 15 ° C./10% RH. is there.
[0396]
[Table 6]
[0397]
(Example 2-12)
The full color image forming apparatus shown in FIG. 2 was used as the image forming apparatus. At this time, the rotational peripheral speed of the developing roller surface is set to 150% in the same direction with respect to the rotational driving of the photosensitive drum at the contact portion with the photosensitive drum surface. The photosensitive drum (2-2) obtained in Production Example 2 of the above and the fixing device generate heat for applying heat to the toner image by electromagnetic induction heat generation by the action of the magnetic field generating means shown in FIG. A cylindrical heat-resistant endless film-like member having a layer and having an electromagnetic induction heating and pressing means using a rotary heating member was used.
[0398]
The heat-resistant endless film of the fixing device is a resistance layer that generates heat by electromagnetic induction using a cylindrical nickel film material having a thickness of 50 μm, and its outer peripheral surface is covered with an elastic layer made of dimethyl silicone rubber and a release layer made of PFA. A three-layer structure is used. On the other hand, for the pressure roller, after a SUS core is primed, an elastic layer of a foam of dimethyl silicone rubber, and further an elastic layer of dimethyl silicone rubber through the primer layer What provided the surface layer by the 50-micrometer-thick PFA tube was used. In addition, a magnetic field generating means is arranged inside the cylindrical heat-resistant endless film so that the surface temperature of the heat-resistant endless film becomes 180 ° C. when the heating and pressurizing means is operated, and the heat-resistant endless film is further interposed. Thus, a contact pressure of 25 kgf was applied to the magnetic field generating means and the pressure roller so as to form a nip portion having a width of 6 mm.
[0399]
To the second image forming unit of the image forming apparatus, the toner (A) obtained in the toner production example 1 is charged, and “recycle paper EN-100” (recycled pulp blending ratio) is used as a transfer material. = 100%), and 150,000 printouts of 16% (A4 size) / min printout of a character image with a print area ratio of 4% from the initial stage in single color mode. The matching (at 150,000 sheets) of the printed out image (at 150,000 sheets) and an image forming apparatus such as a heating and pressing unit was evaluated.
[0400]
These evaluation results are summarized in Table 5.
[0401]
(Examples 2-13 to 2-21)
Evaluations were made in the same manner as in Example 2-12 except that the toners (2-B) to (2-J) were used.
[0402]
These evaluation results are shown in Table 5.
[0403]
(Comparative Examples 2-5 to 2-8)
Evaluations were made in the same manner as in Example 2-12 except that the comparative toners (2-a) to (2-d) were used.
[0404]
These evaluation results are shown in Table 5.
[0405]
The description of the evaluation items described in the examples and comparative examples and the evaluation criteria will be described.
[0406]
[Evaluation item]
<1> Image density
The case is shown in Table 4.
[0407]
<2> Image fog
The case is shown in Table 4.
[0408]
<3> Dot reproducibility
An image of an isolated dot pattern having a small diameter (40 μm) as shown in FIG. 8 which is easily closed by the latent image electric field and difficult to reproduce was printed out, and the dot reproducibility was evaluated.
[0409]
A: Less than 2 defects in 100
B: 3-5 defects in 100
C: 6-10 defects in 100
D: 11 or more defects out of 100
<4> Image peeling
The case is shown in Table 4.
[0410]
<5> Matching with developing roller
After completion of the printout test, the appearance of residual toner adhering to the developing roller and the effect on the printout image were visually evaluated.
[0411]
A: No sticking occurred
B: Contamination has occurred but sticking hardly occurs
C: There is sticking, but there is little influence on the image
D: There are many fixings and image unevenness occurs
<6> Matching with photosensitive drum
After completion of the printout test, scratches on the surface of the photosensitive drum, the state of toner fixation, and the influence on the printout image were visually evaluated.
[0412]
A: No sticking occurred
B: Scratches are generated on the surface, but almost no sticking occurs
C: There is sticking, but there is little influence on the image
D: Lots of sticking, causing vertical streak-like image defects
<7> Matching with transfer material transport belt
After completion of the printout test, the transfer residual toner adhering to the surface of the transfer material conveying belt and the influence on other image forming units were visually evaluated.
[0413]
A: No toner adheres to the surface of the transfer material conveying belt.
[0414]
B: Very slight toner contamination was observed on the surface of the transfer material conveyance belt.
[0415]
C: Although toner contamination was observed on the surface of the transfer material conveyance belt, no influence on other image forming units was observed.
[0416]
D: Transfer residual toner was mixed into another image forming unit via the transfer material conveying belt.
[0417]
<8> Matching with electromagnetic induction type fixing device
After completion of the printout test, the appearance of the residual toner on the heat-resistant endless film surface and the influence on the printout image were visually evaluated.
[0418]
A: No toner sticking
B: Contamination due to paper dust has occurred, but the toner is hardly fixed.
C: Contamination due to paper dust and toner sticking to the edge are observed, but the effect on the fixed image is slight.
D: Wrapping of printout image occurred during printout test Wrapping of printout image occurred
[0419]
[Table 7]
[0420]
(Example 2-22)
As the image forming apparatus, the second color image forming unit of the full-color image forming apparatus shown in FIG. 2 is charged with the toner (2-A) obtained in the toner production example 2-1, and the first image forming unit. Each of the third image forming unit and the fourth image forming unit has a yellow toner, a cyan toner, and a black toner obtained in a yellow toner manufacturing example, a cyan toner manufacturing example, and a black toner manufacturing example. The “Recycled Paper EN-100” has a printout speed of 16 sheets (A4 size) / min, and the transparency film “OHP Film CG3700” (manufactured by Sumitomo 3M) has 4 sheets (A4 size) / Example 2 except that the graphic image is printed out in full color mode at a printout speed of minutes. A printout test was conducted in the same manner as in -12.
[0421]
The obtained full-color image was excellent in color reproducibility and fine line reproducibility, and there was no occurrence of image peeling and good results were obtained.
[0422]
(Example 2-23)
As the image forming apparatus, the cleaning device disposed in the image forming unit for the second color of the full color image forming apparatus shown in FIG. 2 is removed, and the rotational peripheral speed of the developing roller surface is exposed to the photosensitive drum surface at the contact portion. It was remodeled to be 130% in the same direction with respect to the rotational drive of the body drum. In addition, the photosensitive drum (2-2) obtained in Production Example 2-2 of the photosensitive drum was used as the photosensitive drum, and the process conditions were set so as to satisfy the following development conditions. The transfer residual toner remaining on the surface was set so as to be collected during development with the developing roller.
[0423]
・ Photosensitive drum dark surface potential: -700V
・ Photosensitive drum surface area potential: -150V
・ Developing bias applied to developing roller: -450V (DC component only)
Furthermore, the fixing device is replaced with a film-type heating / pressurizing unit not provided with the separation claw and the offset preventing liquid application mechanism shown in FIG. 5, and the toner is manufactured in the second image forming unit. Except that the toner (2-A) obtained in 2-1 was added, a printout test was performed in a normal temperature and humidity environment in the same manner as in Example 2-12.
[0424]
For the heat-resistant endless film of the fixing device, a polyimide film having a thickness of 60 μm having a low-resistance release layer in which a conductive material is dispersed in polytetrafluoroethylene (PTFE) is used on the contact surface with the transfer material. The pressure roller is coated with a SUS metal core with a primer, followed by an elastic layer of dimethyl silicone rubber foam, a dimethyl silicone rubber elastic layer and a PTFE surface layer with a thickness of 20 μm through the primer layer. The provided one was used. Also, inside the heat-resistant endless film, a heating resistor is screen-printed on the heater substrate as a heating element, and a heat-resistant surface protective layer is provided. The surface temperature was set to 170 ° C., and a contact pressure of 10 kgf was applied to the heating body and the pressure roller through a heat-resistant endless film so that a nip portion having a width of 5 mm was formed.
[0425]
These evaluation results are shown in Table 6.
[0426]
(Examples 2-24 to 2-32)
Evaluations were made in the same manner as in Example 2-23 except that the toners (2-B) to (2-J) were used.
[0427]
These evaluation results are shown in Table 6.
[0428]
The description of the evaluation items described in the above examples and the evaluation criteria will be described.
[0429]
[Evaluation item]
<1> Image density
The case is shown in Table 4.
[0430]
<2> Image stain
The image contamination when a halftone image composed of 1 dot line-1 dot space was printed out was visually evaluated.
[0431]
A: Not generated
B: Slight dirt is seen
C: Fine black spots are seen
D: Periodic strip-like stains and vertical streak-like stains are observed
<3> Dot reproducibility
The case is shown in Table 4.
[0432]
<4> Matching with charging roller
The toner weight per unit area deposited on the charging roller was measured. The smaller the toner adhesion, the better.
[0433]
A: 0.20 mg / cm2Less than
B: 0.20 mg / cm2Or more, 0.35 mg / cm2Less than
C: 0.35 mg / cm2Or more, 0.55 mg / cm2Less than
D: 0.55 mg / cm2more than
<5> Matching with developing roller
The case is shown in Table 4.
[0434]
<6> Matching with photosensitive drum
The case is shown in Table 4.
[0435]
<7> Matching with transfer material transport belt
The case is shown in Table 5.
[0436]
<8> Matching with film type fixing device
Same as shown in Table 5.
[0437]
[Table 8]
[0438]
(Example 2-33)
The cleaning device is removed from the second image forming unit, the toner (2-A) obtained in toner production example 2-1 is added, and the first image forming unit, the third image forming unit, In each of the four image forming units, the yellow toner, the cyan toner, and the black toner obtained in the yellow toner production example, the cyan toner production example, and the black toner production example are charged. "16" (A4 size) / min printout speed, and transparency film "OHP film CG3700" (manufactured by Sumitomo 3M) has a printout speed of 4 sheets (A4 size) / min. The printout was performed according to the mode, and the printout image obtained at that time was evaluated.
[0439]
The obtained printout image was excellent in color reproducibility and fine line reproducibility, and there was no occurrence of image peeling and good results were obtained.
[0440]
<Example 3-1>
The toner (2-A) obtained in Toner Production Example 2-1 is charged into the image forming apparatus shown in FIG. 9, and normal temperature and normal humidity (N / N: 25 ° C./60 RH%), high temperature and high humidity (H / In each environment of H: 32.5 ° C./80 RH%) and low temperature and low humidity (L / L: 15 ° C./10 RH%), a character image having a printing area ratio of 4% is continuously supplied from the initial stage while replenishing toner. 15,000 sheets were printed out, and image evaluation and image smearing due to charging failure were evaluated. However, the image density, uniformity of in-page density, and image fogging were all good, charging failure and toner fusion to the charging roller. There was no occurrence of vertical streaks due to. Further, when the same printout test was carried out after standing for a whole day and night, all showed good results.
[0441]
(Evaluation methods)
(1) Image density
Ordinary paper for ordinary copying machines (75 g / m2) Print out a solid black image with a side of 5 mm square, and measure the relative density with respect to the printout image of the white background with a document density of 0.00 using “Macbeth reflection densitometer RD918” (manufactured by Macbeth). did.
[0442]
A: 1.40 or more
B: 1.35 or more and less than 1.40
C: 1.00 or more and less than 1.35
D: Less than 1.00
(2) In-page density uniformity
After completion of the predetermined number of printouts, two solid black images were printed out in succession, and the difference in image density produced on the second solid black image was measured and evaluated.
[0443]
A: Less than 0.05
B: 0.05 or more and less than 0.10
C: 0.10 or more and less than 0.30
D: 0.30 or more
(3) Image fog
The toner remaining on the photosensitive member when the solid white image is formed is taped off with a Mylar tape, and the reflection density of the toner stuck on the paper is measured with a “Macbeth reflection densitometer RD918”. The obtained reflection density was evaluated using a value obtained by subtracting the reflection density when the Mylar tape was stuck on paper as it was. The smaller the numerical value, the more image fog is suppressed.
[0444]
A: Less than 0.03
B: 0.03 or more and less than 0.07
C: 0.07 or more and less than 1.00
D: 1.00 or more
(4) Poor charging
A solid white image was printed out, and the image was visually evaluated according to the following criteria.
[0445]
A: Not generated
B: Slight periodic unevenness is observed
C: Periodic unevenness is observed
D: Significant periodic unevenness is observed
(5) Vertical stripes
The image contamination when a halftone image composed of 1 dot line-1 dot space was printed out was visually evaluated.
[0446]
A: Not generated
B: Slight dirt is seen
C: Fine black spots are observed
D: Periodic strip-like stains and vertical streak-like stains are observed
Table 7 shows the evaluation results.
[0447]
<Examples 3-2 to 3-9>
The same operation as in Example 3-1 was performed except that the toner and the charging roller were replaced. Table 7 shows the evaluation results.
[0448]
<Comparative Examples 3-1 to 3-4>
The same operation as in Example 3-1 was performed except that the toner and the charging roller were replaced. Table 7 shows the evaluation results.
[0449]
The manufacturing method of the charging roller used in Examples 3-1 to 3-9 and Comparative Examples 3-1 to 3-4 will be described below. Table 8 shows various properties of the charging roller.
[0450]
(Production example 1 of charging roller)
The following materials were mixed / kneaded with a closed mixer heated to 45 ° C. to prepare a raw material compound.
[0451]
・ Epipro
(Epichlorohydrin: ethylene oxide: allyl glycidyl ether = 40 mol%: 56 mol%: 4 mol%)
・ Light calcium carbonate 30 parts by mass
・ 10 parts by weight of aliphatic polyester plasticizer
・ 1 part by weight of stearic acid
・ Anti-aging agent (2-mercaptobenzimidazole)
0.5 parts by weight
・ Zinc oxide 5 parts by mass
・ Quaternary ammonium salt 4 parts by mass
To the obtained raw material compound, 1 part by mass of vulcanizing agent (sulfur), 1 part by mass of vulcanization accelerator 1 (DM: dibenzothiazyl sulfide) and vulcanization accelerator 2 (TS: tetramethylthiuram monosulfide) 0. Add 5 parts by mass, knead in a two-roll machine cooled to 20 ° C., and extrude the resulting compound into a roller (outer diameter 15 mm) shape on a stainless steel core (outer diameter 6 mm). After being molded as described above and further heated and steam vulcanized, a wide polishing process was performed so as to have an outer diameter of 12 mm to form a roller (1) having an elastic layer.
[0452]
On the other hand, as a coating layer coating that forms a coating on the elastic layer,
・ 100 parts by mass of caprolactone-modified acrylic polyol solution
(Solid content 20% by weight, solvent: MEK)
・ 20 parts by mass of conductive tin oxide
(Titanate coupling agent treated product)
After mixing, the mixture was dispersed for 5 hours using a sand mill. Hexamethylene diisocyanate (HDI) was added to the obtained dispersion solution so that (NCO group of isocyanate / OH group of polyol solution) = 0.35 to prepare a coating material for a coating layer.
[0453]
Next, the obtained coating material for coating layer is formed on the surface of the elastic layer of the roller (1) having the elastic layer by dipping, and then dried in a hot air circulating dryer heated to 150 ° C. for 1 hour. Thus, a charging roller (1) was manufactured.
[0454]
The thickness of the coating layer formed on the surface of the charging roller (1) is 17 μm, the roller outer diameter difference shake amount is 10 μm, the roller crown amount is 55 μm, the surface static friction coefficient is 0.25, and the surface roughness (Rz) Was 2.5 μm and the roller hardness was 62 °.
[0455]
(Production example 2 of charging roller)
Charging was performed in the same manner as in the charging roller production example 1 except that the coating material for the coating layer to be formed on the elastic layer was prepared such that (NCO group of isocyanate / OH group of polyol solution) = 0.70. A roller (2) was produced.
[0456]
(Production example 3 of charging roller)
The following materials were mixed / kneaded for 10 minutes in a closed mixer heated to 60 ° C., then cooled to 20 ° C. and kneaded for 20 minutes to prepare a raw material compound.
[0457]
・
・ 30 parts by weight of calcium carbonate
・ 25 parts by mass of ester plasticizer
・ 2 parts by weight of fatty acid
・ Zinc oxide 5 parts by mass
・ 3 parts by mass of quaternary ammonium salt
To the obtained raw material compound, 1 part by mass of a vulcanizing agent (sulfur) and 3 parts by mass of a vulcanization accelerator (TS: tetramethylthiuram monosulfide) are added and kneaded for 10 minutes in a two-roll mill cooled to 20 ° C. Then, the obtained compound was molded into a roller shape around a stainless steel core (outer diameter 6 mm) by an extrusion molding machine, further heated and steam vulcanized, and then traversed to have an outer diameter of 12 mm. Polishing treatment by a method was performed to obtain a roller (2) having an elastic layer.
[0458]
On the other hand, as a coating layer coating that forms a coating on the elastic layer,
・ 100 parts by weight of polyvinyl butyral resin
(
・ 20 parts by mass of conductive titanium oxide
And the resulting mixed solution was formed into a film by dipping on the surface of the elastic layer of the roller (2) having the elastic layer, and then dried to produce a charging roller (3).
[0459]
(Comparison example 1 of charging roller)
The following materials were mixed / kneaded with a closed mixer heated to 60 ° C. for 10 minutes, then 15 parts by mass of paraffin oil was added, and the mixture was further cooled to 20 ° C. and kneaded for 20 minutes to prepare a raw material compound.
[0460]
・
・ 30 parts by mass of conductive carbon black
・ 2 parts by weight of fatty acid
・ Zinc oxide 5 parts by mass
To the obtained raw material compound, 1 part by mass of vulcanizing agent (sulfur), 1 part by mass of vulcanization accelerator 1 (MBT: 2-mercaptobenzothiazole), 1 part by mass of vulcanization accelerator 2 (TMTD: tetramethylthiuram disulfide) Part, 1.5 parts by mass of vulcanization accelerator 3 (ZnMDC: zinc dimethyldithiocarbamate), kneaded for 10 minutes in a two-roll machine cooled to 20 ° C., and the resulting compound was made of stainless steel by a press molding machine. A roller (3) having an elastic layer was formed by heat vulcanization molding so as to form a roller having an outer diameter of 12 mm around a cored bar (outer diameter of 6 mm).
[0461]
On the other hand, as a coating layer coating that forms a coating on the elastic layer,
・ 100 parts by mass of polyurethane resin
・ Conductive carbon black 15 parts by mass
Was dispersed and dissolved in methyl ethyl ketone (MEK) to prepare a low resistance paint. The obtained coating material for the resistance layer is coated and molded on the surface of the elastic layer of the roller (3) having the elastic layer by dipping, to obtain a roller (4) having a resistance layer (
[0462]
Furthermore, as a coating material for the coating layer that forms a coating on the resistance layer,
・ 100 parts by mass of polyamide resin
・ 10 parts by mass of conductive tin oxide
Was dispersed and dissolved in a mixed solution of methanol and toluene to prepare a coating material for a coating layer. The obtained coating material for coating layer was formed by coating on the surface of the resistance layer of the roller (4) having a resistance layer on the elastic layer by dipping, and then dried to produce a comparative charging roller (1). .
[0463]
(Comparison example 2 of charging roller)
After mixing / kneading the following materials with a closed mixer heated to 60 ° C. for 10 minutes, 20 parts by mass of a plasticizer (DOS: dioctyl sebacate) was added, and the mixture was further cooled to 20 ° C. and kneaded for 20 minutes. A raw material compound was prepared.
[0464]
・
・ Carbon black 50 parts by mass
・ 30 parts by weight of calcium carbonate
・ 2 parts by weight of fatty acid
・ Zinc oxide 5 parts by mass
To the obtained raw material compound, 1 part by mass of a vulcanizing agent (sulfur) and 3 parts by mass of a vulcanization accelerator (Noxeller TS) were added and kneaded for 10 minutes in a two-roll mill cooled to 20 ° C. Using a compound molding machine, heat steam vulcanize with an extrusion molding machine around a stainless steel core (outer diameter 6 mm) on a roller with an outer diameter of 12 mm, then traverse so that the outer diameter becomes 12 mm. Polishing treatment was performed to produce a comparative charging roller (2).
[0465]
[Table 9]
[0466]
[Table 10]
[0467]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, by using a monoazo pigment composition in which a specific amount of a monoazo pigment, a β-naphthol derivative having a specific structure, and an aromatic amine coexist, color development in toner particles is achieved. In addition, it is possible to improve the charging characteristics and dispersibility, and a magenta toner having excellent charging characteristics, clear colors, and good OHP transparency can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic explanatory view showing an example of a suitable full-color image forming apparatus capable of carrying out the image forming method of the present invention.
FIG. 2 is a schematic explanatory view showing another example of a preferable full-color image forming apparatus capable of carrying out the image forming method of the present invention.
FIG. 3 is a schematic explanatory view of a heat roller type heating and pressing means used in an embodiment of the present invention.
FIG. 4 shows a fixing device using a heating and pressing unit using a heat roller system having a separation claw, which includes a brush-like cleaning roller (a) and a cleaning roller impregnated with a liquid for preventing offset. It is a schematic explanatory drawing which shows what (b) was equipped.
FIGS. 5A and 5B are schematic explanatory views showing an exploded perspective view (a) and an enlarged cross-sectional view (b) of a main part of the fixing device by a heating and pressing unit using a film system used in the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a schematic explanatory diagram of a fixing device using an electromagnetic induction heating and pressing unit used in an embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram of a line image for evaluating reproducibility of fine lines and a fixing state.
FIG. 8 is an explanatory diagram of a small-diameter isolated dot pattern for evaluating resolution.
FIG. 9 is a schematic configuration diagram illustrating an example of an image forming apparatus used in the present invention.
FIG. 10 is a schematic diagram illustrating an example of a charging roller that is a charging member.
FIG. 11 is a schematic diagram illustrating another example of a charging roller that is a charging member.
FIG. 12 is a schematic view showing another example of a charging roller as a charging member.
FIG. 13 is a schematic view showing a static friction coefficient measuring device for a surface layer of a charging roller which is a charging member of the present invention.
14 is a diagram showing an example of a chart when measured using the static friction coefficient measuring apparatus shown in FIG.
Claims (28)
該着色剤が、下記式(1)で示されるモノアゾ顔料、下記式(2)で示されるβ−ナフトール誘導体及び下記式(3)で示される芳香族アミンを有するモノアゾ顔料組成物であって、
該モノアゾ顔料組成物が、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部含有されており、
該モノアゾ顔料組成物の質量基準で、該β−ナフトール誘導体が500〜50,000ppm、該芳香族アミンが200ppm以下含有されているマゼンタトナー。
【外1】
式(1)
[R1〜R3は、水素原子、又はハロゲン原子、もしくはアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アニリド、及びスルファモイル基からなる群より選ばれる置換基を示し、R4は、−OH、−NH2、
【外2】
、
【外3】
からなる群より選ばれる置換基を示し、R5〜R8は、水素原子、又はハロゲン原子、もしくはアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基からなる群より選ばれる置換基を示す。]
【外4】
式(2)
[R9は、上記記載のR4と同じ群から選ばれる。]
【外5】
式(3)
[R1 0〜R12は、上記記載のR1〜R3と同じ群から選ばれる。]A magenta toner containing at least a binder resin, a colorant, and a wax component,
The colorant is a monoazo pigment composition having a monoazo pigment represented by the following formula (1), a β-naphthol derivative represented by the following formula (2) and an aromatic amine represented by the following formula (3):
The monoazo pigment composition is contained in an amount of 1 to 20 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin,
A magenta toner containing 500 to 50,000 ppm of the β-naphthol derivative and 200 ppm or less of the aromatic amine based on the mass of the monoazo pigment composition.
[Outside 1]
Formula (1)
[R 1 to R 3 represent a hydrogen atom, a halogen atom, or a substituent selected from the group consisting of an alkyl group, an alkoxy group, a nitro group, an anilide, and a sulfamoyl group, and R 4 represents —OH, —NH 2 ,
[Outside 2]
,
[Outside 3]
R 5 to R 8 represent a substituent selected from the group consisting of a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, and a nitro group. ]
[Outside 4]
Formula (2)
[R 9 is selected from the same group as R 4 described above. ]
[Outside 5]
Formula (3)
[R 1 0 ~R 12 is selected from the same group as R 1 to R 3 described above. ]
【外6】
The magenta toner according to any one of claims 1 to 5, wherein the monoazo pigment is CIPigmentRed269 represented by the following formula (4).
[Outside 6]
【外7】
6. The magenta toner according to claim 1, wherein the monoazo pigment is CIPigment Red 150 represented by the following formula (5).
[Outside 7]
【外8】
6. The magenta toner according to claim 1, wherein the monoazo pigment is CIPigment Red 176 represented by the following formula (6).
[Outside 8]
【外9】
The magenta toner according to any one of claims 1 to 5, wherein the monoazo pigment is CIPigmentRed31 represented by the following formula (7).
[Outside 9]
【外10】
The magenta toner according to claim 1, wherein the monoazo pigment is CIPigment Red 5 represented by the following formula (8).
[Outside 10]
【外11】
式(9)
[X1とX2は、水素原子、又はハロゲン原子、若しくはアルキル基、アルコキシ基からなる群より選ばれる置換基を示す。]The magenta toner according to claim 1, wherein the toner contains a quinacridone pigment composition represented by the following formula (9) in addition to the monoazo pigment composition.
[Outside 11]
Formula (9)
[X 1 and X 2 each represents a hydrogen atom, a halogen atom, a substituent selected from the group consisting of an alkyl group or an alkoxy group. ]
(1)トナーの重量基準の円相当重量平均径D4(μm)に対し、0.9≦R/D4≦1.1の関係を満たす長径R(μm)を呈するトナーの断層面を20箇所選び出し、
(2)選び出したトナー粒子の断層面中に存在するワックス成分に起因する相分離構造のうち、最も大きいものの長径r(μm)をそれぞれ計測し、
(3)求められたr/Rの相加平均値(r/R)stが、
0.05≦(r/R)st≦0.95
を満たすように、該ワックス成分が結着樹脂中に実質的に球状及び/又は紡錘形の島状に分散されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のマゼンタトナー。In observation of a tomographic surface of a toner using a transmission electron microscope (TEM),
(1) A tomographic surface of a toner exhibiting a major axis R (μm) satisfying a relationship of 0.9 ≦ R / D 4 ≦ 1.1 with respect to a circle-equivalent weight average diameter D 4 (μm) based on the toner weight. Select a place,
(2) The major axis r (μm) of the largest one of the phase separation structures caused by the wax component present in the tomographic plane of the selected toner particles is measured,
(3) The arithmetic mean value (r / R) st of r / R obtained is
0.05 ≦ (r / R) st ≦ 0.95
The magenta toner according to any one of claims 1 to 12, wherein the wax component is dispersed in a substantially spherical and / or spindle-shaped island shape in the binder resin so as to satisfy the above.
該トナーが、少なくとも結着樹脂、着色剤及びワックス成分を含有するマゼンタトナーであって、該着色剤が、下記式(1)で示されるモノアゾ顔料、下記式(2)で示されるβ−ナフトール誘導体及び下記式(3)で示される芳香族アミンを有するモノアゾ顔料組成物であって、該モノアゾ顔料組成物が、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部含有されており、該モノアゾ顔料組成物の質量基準で、該β−ナフトール誘導体が500〜50,000ppm、該芳香族アミンが200ppm以下含有されているマゼンタトナーであることを特徴とする画像形成方法。
【外12】
式(1)
[R1〜R3は、水素原子、又はハロゲン原子、もしくはアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アニリド、及びスルファモイル基からなる群より選ばれる置換基を示し、R4は、−OH、−NH2、
【外13】
、
【外14】
からなる群より選ばれる置換基を示し、R5〜R8は、水素原子、又はハロゲン原子、もしくはアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基からなる群より選ばれる置換基を示す。]
【外15】
式(2)
[R9は、上記記載のR4と同じ群から選ばれる。]
【外16】
式(3)
[R1 0〜R12は、上記記載のR1〜R3と同じ群から選ばれる。](A) a charging step for charging the electrostatic latent image carrier by applying a voltage to the charging member from the outside; (b) a latent image forming step for forming an electrostatic latent image on the charged electrostatic latent image carrier. (C) a developing step of developing the electrostatic latent image with toner carried on the developer carrying member to form a toner image on the electrostatic latent image carrying member; (d) toner on the electrostatic latent image carrying member. A transfer step of transferring an image to a transfer material with or without an intermediate transfer member, (e) a cleaning step of removing residual toner remaining on the surface of the electrostatic latent image carrier, and (f And a fixing step of forming a fixed image on the transfer material by heating and pressurizing and fixing the toner image on the transfer material by a heating and pressurizing means,
The toner is a magenta toner containing at least a binder resin, a colorant, and a wax component, and the colorant is a monoazo pigment represented by the following formula (1), β-naphthol represented by the following formula (2) A monoazo pigment composition having a derivative and an aromatic amine represented by the following formula (3), wherein the monoazo pigment composition is contained in an amount of 1 to 20 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin, An image forming method comprising: a magenta toner containing 500 to 50,000 ppm of the β-naphthol derivative and 200 ppm or less of the aromatic amine based on the mass of the monoazo pigment composition.
[Outside 12]
Formula (1)
[R 1 to R 3 represent a hydrogen atom, a halogen atom, or a substituent selected from the group consisting of an alkyl group, an alkoxy group, a nitro group, an anilide, and a sulfamoyl group, and R 4 represents —OH, —NH 2 ,
[Outside 13]
,
[Outside 14]
R 5 to R 8 represent a substituent selected from the group consisting of a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, and a nitro group. ]
[Outside 15]
Formula (2)
[R 9 is selected from the same group as R 4 described above. ]
[Outside 16]
Formula (3)
[R 1 0 ~R 12 is selected from the same group as R 1 to R 3 described above. ]
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