JP3869642B2 - Target hydraulic pressure judgment device for automatic transmission - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速が開始されると同時に摩擦要素の作動油圧としてプリチャージ圧を指令することにより締結を行うに際し、前記摩擦要素側に設けた油圧検出手段からの油圧検出信号によって、該摩擦要素の作動油圧が予め設定された目標油圧に到達したと判断する自動変速機の目標油圧判断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機は、複数のクラッチやブレーキ等の摩擦要素を選択的に油圧作動(締結)させることにより歯車伝動系の動力伝達経路(変速段)を決定し、作動する摩擦要素を切り換えることにより他の変速段への変速を行うように構成する。
【0003】
自動変速機はかかる構成であるが故に、例えば、作動油圧の低下により第1の摩擦要素を解放させつつ、作動油圧の上昇により第2の摩擦要素を締結させる、所謂、摩擦要素の掛け替えにより変速を行うものもある。
なお、本明細書では、当該掛け替え変速に際し、締結状態から解放状態に切り換えるべき摩擦要素を解放側摩擦要素、その作動油圧を解放側作動油圧と称し、また、解放状態から締結状態に切り換えるべき摩擦要素を締結側摩擦要素、その作動油圧を締結側作動油圧と称する。
【0004】
こうした油圧制御装置には、例えば、特開平1−224549号公報に記載のものがある。これは、変速開始と同時に、締結側作動油圧として大きな油圧(以下、プリチャージ圧Prという)を供給するように指令して、クラッチ・ブレーキ等の摩擦要素の締結・解放を司る作動ピストンを急激に移動させることにより、作動ピストンが実際に締結を開始できる位置までのストローク、即ち、作動ピストンが動き始めてから実際にクラッチプレートを押圧するまでのストロークを短時間に終了させるものである。
【0005】
この場合、ピストンストローク終了を判断するための装置として、従来から、摩擦要素側に設けた油圧検出手段からの油圧検出信号によって、実際の作動油圧が予め設定された目標油圧に到達したと判断する目標油圧判断装置がある。
【0006】
図7は、摩擦要素であるドラムクラッチ20にソレノイド弁30からのソレノイド油圧PSOLによって制御される油圧コントロール弁(以下、アンプ弁という)40を配し、このアンプ弁40によってドラムクラッチ20に供給されるクラッチ圧を直接制御するシステムの概略図である。アンプ弁40は、ソレノイド弁30でデューティ制御されるソレノイド油圧PSOLにより、例えばマニュアルバルブ50からのDレンジ圧Pを元圧として、0〜P(元圧)までの大きさのクラッチ圧を出力可能とする。
【0007】
ドラムクラッチ20は、クラッチドラム21に配したクラッチ板21pとクラッチハブ22に配したクラッチ板22pとを作動ピストン23がクラッチ圧(締結側作動油圧)Pcによってリターンスプリング24に抗してディッシュプレート25を押圧することによりクラッチ板21pおよびクラッチ板22pとを締結するものであり、その解放はクラッチ圧(解放側作動油圧)Poによってリターンスプリング24のばね力が作動ピストン23をディッシュプレート25から離間させることにより行われる。
【0008】
また符号60は、ドラムクラッチに供給される締結側作動油圧Pcが予め設定された目標油圧P1に達したことを検知する油圧検出手段としての油圧スイッチであって、アンプ弁40からドラムクラッチ20までの間の油路L1に取り付けられ、変速機コントローラ(コンピュータ)14に油圧検出信号としてON/OFFに切り換わる。但し、目標油圧P1に達したことを検知する信号は、ON信号であっても、OFF状態であってもよい。
【0009】
図8は、図7のドラムクラッチ20を締結側摩擦要素として、掛け替え変速を例示するタイムチャートであって、ドラムクラッチ20に実際に供給される締結側作動油圧Pcと、他方の摩擦要素に供給される解放側作動油圧Poとの関係を示す。
【0010】
本例の場合、変速開始時間t1から所定時間t2まで締結側作動油圧Pcとしてプリチャージ圧Prを指令し、ドラムクラッチ20に実際に供給される締結側作動油圧Pcを変速指令開始時間t1から急激に上昇させることにより、作動ピストン23が動き始めてからディッシュプレート25を介して実際にクラッチプレート21p,22pを押圧するまでのストロークを早期に終了させる。この場合、上記ピストンストローク終了は、変速機コントローラ14が油圧スイッチ60からのON信号を検知することによって、締結側作動油圧Pcが予め設定された目標油圧P1に到達したと判断することでなされる。
【0011】
図8において、破線は、変速機コントローラ14からの締結圧指令値TPAを、また、実線は、締結圧指令値TPAによってドラムクラッチ20に供給される締結側作動油圧Pcを示す。これにより、締結側作動油圧Pcは、破線に示す締結圧指令値TPAによって、ドラムクラッチ20に対して実線に示すように供給される。
【0012】
つまり、締結圧指令値TPAによって、変速指令開始時間t1からドラムクラッチ20に対してプリチャージ圧Pr(例えば、ライン圧P)を供給するように指令し、締結側作動油圧Pcを大きく上昇させることにより、ドラムクラッチ20の作動ピストン23をリターンスプリング24に抗して急激にストロークさせる。
【0013】
このとき、油圧スイッチ60は、始め、OFF状態を維持し、締結側作動油圧Pcが目標油圧P1に達したときに変速機コントローラ14にON信号を出力する。これにより、変速機コントローラ14は、油圧スイッチ60からのON信号によって、締結側作動油圧Pcが目標油圧P1に到達したと判断した時間t2において、作動ピストン23が動き始めてからディッシュプレート25を介して実際にクラッチプレート21p,22pを押圧するまでのストロークが終了したと判断する。
【0014】
その後、締結側作動油圧Pcは、時間t2から上記の掛け替えを開始させてトルクフェーズを開始させるため初期棚圧P2まで急上昇させ、その後、時間t3〜t6までの間、所定のゆっくりした棚圧勾配で更に上昇させてイナーシャフェーズが終了する圧力P3に至らしめ、その後、時間t7までの間に最高値(ライン圧P)まで上昇させる。
【0015】
これにより、従来の油圧制御装置は、作動ピストン23が動き始めてからディッシュプレート25を介して実際にクラッチプレート21p,22pを押圧するまでのストロークにかかる時間(t2−t1)の短縮を図りつつ、その急激な締結圧の上昇によるショックを防止する。
【0016】
なお図8には、上記掛け替え変速において、ドラムクラッチ20と異なる解放側摩擦要素に供給される解放側作動油圧Poを二点鎖線で示す。解放側作動油圧Poは、変速指令瞬時t1からドラムクラッチ20におけるピストンストロークの終了を判断する瞬時t2までの間、解放側摩擦要素がスリップし始める直前の締結容量となるようP4まで急速に低下させ、その後、瞬時t5までの間は上記の掛け替えが行われるようゆっくりと低下させ、以後は急速に0まで低下させる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示すようなドラムクラッチ20において、作動ピストン23がストロークする前は、アンプ弁40からドラムクラッチ20までの間の油路L1と、作動ピストン23によってドラムクラッチ20内に画成されたシリンダ室Rとに作動油を充填するため、プリチャージ圧Prをかけた場合、瞬間的に大きな流量が油圧回路内に発生してしまう。このため、油圧スイッチ60からドラムクラッチ20までの管路長さをL、ドラムクラッチ20に入力される流量をQとすると、油圧スイッチ60およびドラムクラッチ20間には管路抵抗によって圧力差ΔP1が生じる。
ΔP1=(Q×L)/K …(1) (但し、Kは任意の定数)
【0018】
しかも、質量Mのピストン面積Sである作動ピストン23を速くストロークさせようとする場合、そのピストンストローク速度を速度Vとすると、動作ピストン23のピストンの慣性力による油圧ΔP2も発生する。
ΔP2=(M×V)/S …(2)
【0019】
ここで、図9は、図7のドラムクラッチ20を締結側摩擦要素として、掛け替えによる2→3ドライブアップ変速を例示するタイムチャートであって、(a)は、2→3変速によって、ドラムクラッチ20に実際に供給される締結側作動油圧Pcと、他の摩擦要素に供給される解放側作動油圧Poとの関係を示し、(b)は、2→3変速によって発生する自動変速機の出力側トルクである出力軸トルクToutを示し、(c)は、2→3変速によって、自動変速機の入力側回転の速度であるタービン回転速度Ntと、自動変速機の出力側回転の速度である出力軸回転速度Noとを示す。但し、図9(a)において、破線は、変速機コントローラ14からの締結圧指令値TPAを、また、実線は、締結圧指令値TPAによってドラムクラッチ20に供給される締結側作動油圧Pcを示す。なお、一点鎖線は解放側作動油圧Poである。
【0020】
従来の目標油圧判断装置にあっては、図9に示す如く、締結圧指令値TPAによって締結側作動油圧Pcとしてプリチャージ圧Pr(この場合、ライン圧PL)を指令した場合、作動ピストン23が動き始めてからディッシュプレート25を介して実際にクラッチプレート21p,22pを押圧するまでのストロークにかかる時間(t2−t1)中に実際の締結側作動油圧Pcとして、符号Aに示すような油圧スイッチ60のON/OFFを決定する目標油圧P1よりも大きな油圧ΔP1+ΔP2が一時的に発生し、上記ピストンストローク終了する前に油圧スイッチ60がONしてしまうことがある。
【0021】
ところで、従来の目標油圧判断装置にあっては、図9(a)の符号Aに示す如くに一時的に油圧が急上昇する場合、油圧スイッチ60は、この一時的な油圧の急上昇でON信号を発してしまうため、作動ピストン23が動き始めてからディッシュプレート25を介して実際にクラッチプレート21p,22pを押圧するまでのストロークが完了する前にも関わらず、変速機コントローラ14は、油圧スイッチ60からのON信号によって上記ピストンストロークが終了したと誤って判断して、締結側指令圧TPAを急速に低下させてしまう。この油圧スイッチ60の誤作動によって、締結側作動油圧Pcが正規の位置より早めに締結容量を持つため、図9(b)の符号Bに示すような引きトルクが発生し、その後、締結側作動油圧Pcとして図9(a)の符号Dに示す大きなサージ圧が発生すると共に、図9(b)の符号Eに示すような大きな突き上げショックが発生する一方、解放側作動油圧Poが正規の位置より早めに開放されて締結側作動油圧Pcが容量不足となるため、図9(c)に示すようなエンジンの空吹き(符号C)を発生してしまう。
【0022】
本発明は、上述した問題を鑑みてなされたものであって、変速開始時に摩擦要素の作動油圧として大きな油圧を指令した際に、摩擦要素の作動油圧が一時的に目標油圧に達したときに発した油圧検出信号を排除して、摩擦要素の作動油圧が安定な状態で発した油圧検出信号のみを検出できる自動変速機の目標油圧判断装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、第1発明に係る自動変速機の目標油圧判断装置は、変速が開始されると同時に摩擦要素の作動油圧としてプリチャージ圧を指令することにより締結を行うに際し、この摩擦要素側に設けた油圧検出手段からの油圧検出信号によって、摩擦要素の作動油圧が予め設定された目標油圧に到達したときに前記摩擦要素の締結を行う作動ピストンのストロークが終了したと判断する自動変速機の目標油圧判断装置において、前記変速開始と同時に実行されるタイマーを設け、このタイマーは前記変速開始瞬時から前記摩擦要素の作動油圧の一時的な上昇によって前記作動ピストンのストロークの終了を誤って判断することを防止する油圧検出禁止時間までをカウントし、このカウントを終了したのち、前記油圧検出手段からの油圧検出信号を検知するようにしたことを特徴とするものである。
【0024】
【発明の効果】
第1発明に係る自動変速機の目標油圧判断装置は、変速が開始されると同時に摩擦要素の作動油圧としてプリチャージ圧を指令することにより締結を行うに際し、前記摩擦要素側に設けた油圧検出手段からの油圧検出信号によって、該摩擦要素の作動油圧が予め設定された目標油圧に到達したときに前記摩擦要素の締結を行う作動ピストンのストロークが終了したと判断するものである。
【0025】
本発明によれば、変速が開始されると同時に実行されるタイマーを設け、このタイマーは前記変速開始瞬時から前記摩擦要素の作動油圧の一時的な上昇によって前記作動ピストンのストロークの終了を誤って判断することを防止する油圧検出禁止時間までをカウントし、このカウントを終了したのち、油圧検出手段からの油圧検出信号を検知する。つまり、変速開始時に摩擦要素の作動油圧としてプリチャージ圧を指令した際に、摩擦要素の作動油圧が一時的に目標油圧に達したときに発した油圧検出信号を排除して、摩擦要素の作動油圧が安定した状態で発した油圧検出信号のみを検出することにより、摩擦要素の作動油圧が予め設定された目標油圧に到達したと判断する。
【0026】
この場合、第1発明に係る装置は、変速開始時に摩擦要素の作動油圧が一時的に目標油圧に達したときの油圧を排除して、摩擦要素の作動油圧が安定した状態で摩擦要素の作動油圧が目標油圧に到達したと判断するから、油圧が安定した状態の目標油圧を高い精度で検出することができる。
【0027】
従って、第1発明に係る自動変速機の目標油圧判断装置は、摩擦要素を作動させるためのピストンが実際に締結を開始できる位置までのストローク、即ち、作動ピストンが動き始めてから実際にクラッチプレートを押圧するまでのストローク中における作動油圧の一時的な上昇によって上記ピストンストロークの終了を誤って判断することを防止することにより、このピストンストロークの終了を正確に判断できないために発生するエンジンの空吹きおよび変速機出力トルクによる引き感が軽減され、さらに大きなサージ圧による突き上げショックなどを生じない滑らかな変速性能を確実に実現することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明一実施の形態になる自動変速機の目標油圧判断装置を示し、1はエンジン、2は自動変速機である。エンジン1は、運転者が操作するアクセルペダルに連動してその踏み込みにつれ全閉から全開に向け開度増大するスロットルバルブにより出力を加減され、エンジン1の出力回転はトルクコンバータ3を経て自動変速機2の入力軸4に入力されるものとする。
【0029】
自動変速機2は、同軸突き合わせ関係に配置した入出力軸4,5上にエンジン1の側から順次フロントプラネタリギヤ組6およびリヤプラネタリギヤ組7を載置して具え、これらを自動変速機2における遊星歯車変速機構の主たる構成要素とする。
エンジン1に近いフロントプラネタリギヤ組6は、フロントサンギヤSF 、フロントリングギヤRF 、これらに噛合するフロントピニオンPF 、および該フロントピニオンを回転自在に支持するフロントキャリアCF よりなる単純遊星歯車組とし、
エンジン1から遠いリヤプラネタリギヤ組7も、リヤサンギヤSR 、リヤリングギヤRR 、これらに噛合するリヤピニオンPR 、および該リヤピニオンを回転自在に支持するリヤキャリアCR よりなる単純遊星歯車組とする。
【0030】
遊星歯車変速機構の伝動経路(変速段)を決定する摩擦要素としてはロークラッチL/C、2速・4速ブレーキ2−4/B、ハイクラッチH/C、ローリバースブレーキLR/B、ローワンウエイクラッチL/OWC、およびリバースクラッチR/Cを、以下のごとく両プラネタリギヤ組6,7の構成要素に相関させて設ける。
つまり、フロントサンギヤSF はリバースクラッチR/Cにより入力軸4に適宜結合可能にすると共に、2速・4速ブレーキ2−4/Bにより適宜固定可能とする。
【0031】
フロントキャリアCF はハイクラッチH/Cにより入力軸4に適宜結合可能にする。
フロントキャリアCFは更に、ローワンウエイクラッチL/OWCによりエンジン回転と逆方向の回転を阻止すると共に、ローリバースブレーキLR/Bにより適宜固定可能とする。
そしてフロントキャリアCF と、リヤリングギヤRR との間を、ロークラッチL/Cにより適宜結合可能とする。
フロントリングギヤRF およびリヤキャリアCR 間を相互に結合し、これらフロントリングギヤRF およびリヤキャリアCR を出力軸6に結合し、リヤサンギヤSR を入力軸4に結合する。
【0032】
上記遊星歯車変速機構の動力伝達列は、摩擦要素L/C,2−4/B,H/C,LR/B,R/Cの図2に実線の〇印で示す選択的油圧作動(締結)と、ローワンウェイクラッチL/OWCの同図に実線の〇印で示す自己係合とにより、前進第1速(1st)、前進第2速(2nd)、前進第3速(3rd)、前進第4速(4th)の前進変速段と、後退変速段(Rev )とを得ることができる。
なお図2に点線の〇印で示す油圧作動(締結)は、エンジンブレーキが必要な時に作動させるべき摩擦要素である。
【0033】
図2に示す変速制御用摩擦要素L/C,2−4/B,H/C,LR/B,R/Cの締結論理は図1に示すコントロールバルブボディー8により実現し、このコントロールバルブボディー8には図示せざるマニュアルバルブの他に、ライン圧ソレノイド9、ロークラッチソレノイド10、2速・4速ブレーキソレノイド11、ハイクラッチソレノイド12、ローリバースブレーキソレノイド13などを挿置する。
【0034】
ライン圧ソレノイド9はそのON,OFFにより、変速制御の元圧であるライン圧を高低切り替えし、図示せざるマニュアルバルブは、希望する走行形態に応じて運転者により前進走行(D)レンジ位置、後退走行(R)レンジ位置、または駐停車(P,N)レンジ位置に操作されるものとする。
【0035】
Dレンジでマニュアルバルブは、上記のライン圧を元圧としてロークラッチソレノイド10、2速・4速ブレーキソレノイド11、ハイクラッチソレノイド12、ローリバースブレーキソレノイド13のデューティ制御により対応するロークラッチL/C、2速・4速ブレーキ2−4/B、ハイクラッチH/C、ローリバースブレーキLR/Bの作動油圧を個々に制御し得るようライン圧を所定の回路に供給し、当該各ソレノイドのデューティ制御により図2に示した第1速〜第4速の締結論理を実現するものとする。
【0036】
但しRレンジでは、マニュアルバルブはライン圧を上記各ソレノイドのデューティ制御に依存することなく直接、リバースクラッチR/CおよびローリバースブレーキLR/Bに供給し、これらを締結作動させることにより図2に示した後退の締結論理を実現するものとする。
なおP,Nレンジでマニュアルバルブはライン圧をどの回路にも供給せず、全ての摩擦要素を解放状態にすることにより自動変速機を中立状態にする。
【0037】
ライン圧ソレノイド9のON,OFF制御、およびロークラッチソレノイド10、2速・4速ブレーキソレノイド11、ハイクラッチソレノイド12、ローリバースブレーキソレノイド13のデューティ制御はそれぞれ変速機コントローラ14により実行し、
そのために変速機コントローラ14には、エンジン1のスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ15からの信号と、
トルクコンバータ3の出力回転数(変速機入力回転数)であるタービン回転数Nt を検出するタービン回転センサ16からの信号と、
自動変速機2の出力軸5の回転数No を検出する出力回転センサ17からの信号と、
選択レンジを検出するインヒビタスイッチ18からの信号と、
掛け替え変速時に締結すべき締結側摩擦要素、つまり、図2から明らかなように2→3変速時はハイクラッチH/C、3→2変速時は2速・4速ブレーキ2−4/B、3→4変速時は2速・4速ブレーキ2−4/B、4→3変速時はロークラッチL/C内に配置された油圧スイッチ60からの信号をそれぞれ入力する。
ここで油圧スイッチ60は、作動ピストン23が実際に締結を開始できる位置までのストローク、即ち、作動ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストロークに対応する油圧になった時にONするものとする。
【0038】
本発明が関与するDレンジでの自動変速作用を説明するに、変速機コントローラ14は図示せざる制御プログラムを実行して、インヒビタスイッチ18からの信号に応じた予定の変速マップをもとにスロットル開度TVOおよび変速機出力回転数No (車速)から、現在の運転状態において要求される好適変速段を検索する。
【0039】
次いで変速機コントローラ14は、現在の選択変速段が好適変速段と一致しているか否かを判定し、不一致なら変速指令を発して好適変速段への変速が実行されるよう、つまり図2の締結論理表にもとづき当該変速のための摩擦要素の締結、解放切り換えが行われるようソレノイド10〜13のデューティ制御により、当該摩擦要素の作動油圧を変更する。
【0040】
かかる掛け替え変速を実行するために変速機コントローラ14は、図3に示すフローチャートの各プログラムにより、締結側摩擦要素に供給する作動油圧Pcを決定する指令値TPAを時系列制御する。
【0041】
以下、締結側摩擦要素としてハイクラッチH/Cが用いられる一方、解放側摩擦要素として2速・4速ブレーキ2−4/Bが用いられる2速から3速へのドライブアップ変速を参照し、上記制御プログラムの作用を説明する。
【0042】
まず、ステップ110において、ピストン23が実際に締結を開始できる位置までのストローク、即ち、ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストロークを短縮するために変速機コントローラ14から指令されるプリチャージ圧Pr、そのプリチャージ圧Prを指令する時間Tpr、油圧スイッチ60からの検出を禁止するため、プリチャージ時間Tprに追加される時間Tα、プリチャージ圧Prの供給を指令したのちに動作ピストン23を制御するために指令される初期の算出設定圧PA11を算出する。
【0043】
油圧スイッチ検出禁止追加時間Tαは、任意の値であるため、Tα=0であることも可能であるが、プリチャージ圧Prとプリチャージ時間Tprとの積に比例して増加するため、例えば、図4に示す如くの特性図から算出てもよい。
【0044】
ステップ110で各パラメータを算出すると、ステップ120に移行してタイマーをスタートさせ、その後、ステップ130にて油圧スイッチ60のON/OFF状態の読み込みを開始する。なお、タイマー本体は、掛け替え変速の開始と同時に変速機コントローラ14で実行されるものであるが、要求に応じて、変速機コントローラ14と独立した外付けタイマーであってもよい。
【0045】
ステップ140では、油圧スイッチ60からON信号が発せられたかどうかを判断する。なお、油圧スイッチ60は図7に示すものであって、ハイクラッチH/Cにプリチャージ圧Prを供給するように指令したのち、ハイクラッチH/Cに実際に供給される締結側作動油圧Pcが目標とする油圧P1に到達した場合にON信号を出力するものとする。
【0046】
まず、ステップ140にて、変速開始当初から継続して油圧スイッチ60がOFF状態であったため、油圧スイッチ60がOFF状態と判断されると、作動ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストローク中に一時的な油圧の上昇が生じていないとして、ステップ150に移行し、このステップ150にて、タイマーがプリチャージ時間Tprを越えたかどうかを判断する。
【0047】
2→3変速を開始した当所は、ステップ150にて、タイマーがプリチャージ時間Tprを越えていないと判断されてステップ151に移行し、このステップ151にて、作動ピストン23が動作を開始する直前、つまり、作動ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストロークを早期に終了させるため、締結圧指令値TPAとしてプリチャージ圧Prを指令し、ステップ130にリターンする。その後、ステップ150にてタイマー時間ta1がプリチャージ時間Tprを越えたと判断されるとステップ152に移行し、このステップ152にて締結圧指令値TPAをPA12=PA11+RA1×(ta1−Tpr)に指令して、作動ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストロークに対応する締結開始油圧PA12となるよう締結側作動圧Pcを制御する。なお、RA1は締結側作動圧Pcの上昇勾配を決定する変数である。
【0048】
ステップ152からステップ153に移行すると、ステップ153にて、締結圧指令値TPAが締結開始油圧PA12を越えたかどうかを判断する。このステップ153にて締結圧指令値TPAが締結開始油圧PA12を越えていないと判断されると、ステップ130にリターンして、締結圧指令値TPAとして締結開始油圧PA12を指令するための制御を継続する。そして、ステップ153にて、締結圧指令値TPAが締結開始油圧PA12を越えたと判断されるとステップ154に移行し、このステップ154にて締結圧指令値TPAを締結開始油圧PA12に維持する。これにより、ハイクラッチH/Cに実際に供給される締結側作動油圧Pcは、ほぼ目標とする締結開始油圧PA12となる。
【0049】
この結果、つまり、ステップ150〜154によって、変速コントローラ14は、作動油圧Pcとしてプリチャージ圧Prを供給することで初期算出設定圧PA11まで作動ピストン23のストローク速度を速めるように制御した後、作動圧Pcを初期算出設定圧PA11から緩やかに上昇させて作動ピストン23がクラッチプレート25を緩やかに押圧するように制御する。
【0050】
他方、ステップ140にて、油圧スイッチ60からのON信号が検知されると、作動ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストローク中に一時的な油圧の上昇が生じた場合を考慮して、ステップ160に移行し、このステップ160にて、タイマー時間が、少なくとも、変速開始瞬時t1からプリチャージ圧指令終了時間tsまでの時間、即ち、プリチャージ時間Tprと追加時間Tαとの和から求まる油圧スイッチ禁止時間To(=Tpr+Tα)をカウントしたかどうかを判断する。
【0051】
ステップ160にて、タイマー時間ta1が油圧スイッチ禁止時間Toを越えていない状態、即ち、タイマーが少なくとも変速開始瞬時t1からプリチャージ圧指令終了時間tsまでをカウントしていない状態であると判断すると、油圧スイッチ60が発したON信号が一時的な信号であると判断してステップ150に移行する。この結果、変速機コントローラ14は、作動ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストローク中に一時的な油圧の上昇が生じたとして、油圧スイッチ60からのON信号を排除し、ステップ150以降のプログラムによって、作動ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストロークを終了させるための締結側作動油圧Pcを指令する。
【0052】
他方、ステップ160にて、タイマーが油圧スイッチ禁止時間Toを越えた状態、即ち、タイマーが少なくとも変速開始瞬時t1からプリチャージ圧指令終了時間tsまでをカウントした状態であると判断されると、ステップ161に移行する。ステップ161では、油圧スイッチ60のON信号が一時的な信号でないとして、油圧スイッチ60が発したON信号が正確な信号であると判断し、ステップ162にて、タイマー時間ta1を初期値“0”にリセットする。この結果、変速機コントローラ14は、油圧スイッチ60が正常なON状態であると判断し、作動油圧Pcが安定した状態で目標油圧P1に達したとして、作動ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストロークが終了したと判断する。なお、油圧スイッチ60がON状態であると判断された後は、後述する図5のタイムチャートに示す如く、実際にハイクラッチH/Cを締結させるために必要な締結側作動油圧Pcを指令する。
【0053】
図5は、図3のフローチャートによる2→3ドライブアップ変速を説明するタイムチャートであって、(a)は、2→3変速によって、ハイクラッチH/Cに指令される締結側指令圧TPAと、2速・4速ブレーキ2−4/Bに指令される解放側指令圧TPBとを示し、(b)は、2→3変速によって発生する出力軸トルクToutを示す。
【0054】
また、図6は、上記指令圧に基づいて実際に生じる作用を示すタイムチャートであって、(a)は、ハイクラッチH/Cに実際に供給される締結側作動油圧Pcと、2速・4速ブレーキ2−4/Bに実際に供給される解放側作動油圧Poとを示し、(b)は、自動変速機から実際に取り出される出力軸トルクToutを示し、(c)は、自動変速機の入力側回転速度であるタービン回転速度Ntと、自動変速機の出力側回転速度である出力軸回転速度Noとの関係を示す。なお、図6(d)は、油圧スイッチのON/OFF状態を示す。
【0055】
本実施形態によれば、摩擦要素の掛け掛けによる2→3変速が開始されると同時に実行されるタイマーを設け、このタイマーは、図5のタイムチャートに示す如く、掛け替え変速の開始瞬時、即ち、開始時間t1と同時にタイマーを実行し、このタイマーが少なくとも変速開始瞬時t1からプリチャージ圧指令終了時間t2までの油圧スイッチ禁止時間Toをカウント、つまり、追加時間Tα=0も含めて、Toをプリチャージ圧供給時間Tprと追加時間Tαとの和で求まる油圧スイッチ禁止時間To(=Tpr+Tα)をカウントし、このカウントを終了したのち、油圧スイッチ60からのON信号を検知する。
【0056】
つまり、2→3変速開始時に、図5(a)に示す如く、締結圧指令値TPAによってハイクラッチH/Cの作動油圧Pcとしてプリチャージ圧Prをプリチャージ時間Tprだけ指令した際に、図6(a)の符号Aに示す如く、ハイクラッチH/Cに実際に供給される作動油圧Pcが一時的に大きな油圧(ΔP1+ΔP2)となって目標油圧P1に達したとき、油圧スイッチ60は、図6(d)の符号Xに示すON信号を発するが、変速機コントローラ14は、この符号Xに示すON信号が油圧スイッチ禁止時間To中に発せられたON信号であるために排除する。そして、変速機コントローラ14は、油圧スイッチ禁止時間Toを経過してから油圧スイッチ60のON/OFF状態を検知するから、ハイクラッチH/Cの作動油圧Pcが安定した状態で発した図6(d)の符号Yに示すON信号のみを検出することにより、ハイクラッチH/Cの作動油圧Pcが目標油圧P1に到達したと判断する。
【0057】
この場合、本実施形態は、2→3変速開始時にハイクラッチH/Cの作動油圧Pcが一時的に大きな油圧(ΔP1+ΔP2)となって目標油圧P1に達したときのON信号を排除して、ハイクラッチH/Cの作動油圧Pcが安定した状態で目標油圧P1に到達したと判断するから、作動油圧Pcが安定した状態の目標油圧P1を高い精度で検出することができる。
【0058】
従って、本実施形態においては、ハイクラッチH/Cを作動させるためのピストン23が実際に締結を開始できる位置までのストローク、即ち、作動ピストン23が動き始めてから実際にクラッチプレート25を押圧するまでのストローク中における作動油圧Pcの一時的な上昇(Pc=ΔP1+ΔP2)によって上記ピストンストロークの終了を誤って判断することを防止することにより、上記ピストンストロークの終了を正確に判断できないために発生するエンジンの空吹き(図9の符号C参照)および変速機出力トルクによる引き感(図9の符号B参照)が軽減され、さらに、大きなサージ圧(図9の符号D参照)による突き上げショック(図9の符号E参照)などを生じない滑らかな変速性能を確実に実現することができる。
【0059】
上述したところは、本発明の好適な実施形態を示したにすぎず、当業者によれば、請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、油圧スイッチ60は、OFF状態をもって目標油圧P1の到達を判断してもよい。また、油圧検出手段は、油圧スイッチに限らず、油圧センサでもよい。また、変速の形態は、2→3アップシフト変速に限らず、変速が開始される同時に摩擦要素の作動油圧としてプリチャージ圧を指令することにより締結を行う変速であればよい。さらに、自動変速機の形態も、複数の摩擦要素の締結および解放を掛け替えない通常の自動変速機であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になる目標油圧判断装置を具えた自動変速機の伝動列、およびその変速制御システムを示す概略系統図である。
【図2】 同自動変速機の選択変速段と、摩擦要素の締結理論との関係を示す図である。
【図3】 本発明に係る一実施形態を示すフローチャートである。
【図4】 検出禁止追加時間Tαを算出するための特性図である。
【図5】 図3のフローチャートによる2→3ドライブアップ変速を説明するタイムチャートであって、(a)は、2→3変速によって、ハイクラッチH/Cに指令される締結側指令圧TPAと、2速・4速ブレーキ2−4/Bに指令される解放側指令圧TPBとを示し、(b)は、2→3変速によって発生する出力軸トルクToutを示す。
【図6】 図5の指令圧に基づいて実際に生じる作用を示すタイムチャートであって、(a)は、ハイクラッチH/Cに実際に供給される締結側作動油圧Pcと、2速・4速ブレーキ2−4/Bに実際に供給される解放側作動油圧Poとを示し、(b)は、自動変速機から実際に取り出される出力軸トルクToutを示し、(c)は、自動変速機の入力側回転速度であるタービン回転速度Ntと、自動変速機の出力側回転速度である出力軸回転速度Noとの関係を示し、(d)は、油圧スイッチのON/OFF状態を示す。
【図7】 ソレノイドでデューティ制御される油圧コントロール弁からのクラッチ圧をクラッチドラムに供給するための油圧回路を示すシステム図である。
【図8】 図7のドラムクラッチ20を締結側摩擦要素として、従来技術における掛け替え変速を例示するタイムチャートであって、ドラムクラッチ20に実際に供給される締結側作動油圧Pcと、他方の摩擦要素に供給される解放側作動油圧Poとの関係を示す。
【図9】 図7のドラムクラッチ20を締結側摩擦要素として、従来技術における掛け替えによる2→3ドライブアップ変速を例示するタイムチャートであって、(a)は、2→3変速によって、ドラムクラッチ20に実際に供給される締結側作動油圧Pcと、他の摩擦要素に供給される解放側作動油圧Poとの関係を示し、(b)は、2→3変速によって発生する自動変速機の出力側トルクである出力軸トルクToutを示し、(c)は、2→3変速によって、自動変速機の入力側回転の速度であるタービン回転速度Ntと、自動変速機の出力側回転の速度である出力軸回転速度Noとを示す。
【符号の説明】
1 エンジン
2 自動変速機
3 トルクコンバータ
4 入力軸
5 出力軸
6 フロントプラネタリギア組
7 リアプラネタリギア組
8 コントロールバルブボディ
9 ライン圧ソレノイド
10 ロークラッチソレノイド
11 2速・4速ブレーキソレノイド
12 ハイクラッチソレノイド
13 ローリバースブレーキソレノイド
14 変速機コントローラ
15 スロットル開度センサ
16 タービン回転センサ
17 出力回転センサ
18 インヒビタスイッチ
20 ドラムクラッチ
21 クラッチドラム
21p クラッチ板
22 クラッチハブ
22p クラッチ板
23 作動ピストン
24 リターンスプリング
25 油圧スイッチ
30 ソレノイド弁
40 アンプ弁(油圧コントロール弁)
50 マニュアルバルブ
60 油圧スイッチ
L/C ロークラッチ
2−4/B 2速・4速ブレーキ
H/C ハイクラッチ
LR/B ローリバースブレーキ
R/C リバースクラッチ
L/OWC ローワンウエイクラッチ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
According to the present invention, when the engagement is performed by instructing the precharge pressure as the working hydraulic pressure of the friction element at the same time as the shift is started, the friction element is detected by the hydraulic pressure detection signal from the hydraulic pressure detection means provided on the friction element side. The present invention relates to a target hydraulic pressure determination device for an automatic transmission that determines that the operating hydraulic pressure has reached a preset target hydraulic pressure.
[0002]
[Prior art]
The automatic transmission determines the power transmission path (gear stage) of the gear transmission system by selectively hydraulically operating (engaging) friction elements such as a plurality of clutches and brakes, and switching the friction elements to be operated. It is configured to perform a shift to the next gear stage.
[0003]
Since the automatic transmission has such a configuration, for example, the first friction element is released by lowering the hydraulic pressure, and the second friction element is fastened by increasing the hydraulic pressure. Some do.
In this specification, the friction element to be switched from the engaged state to the released state is referred to as a release-side friction element, and the operating hydraulic pressure is referred to as a release-side operating oil pressure, and the friction to be switched from the released state to the engaged state is referred to in this specification. The element is referred to as a fastening side frictional element, and the operating hydraulic pressure thereof is referred to as a fastening side operating hydraulic pressure.
[0004]
An example of such a hydraulic control device is described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 1-2224549. This is because at the same time as the start of shifting, a command is given to supply a large hydraulic pressure (hereinafter referred to as precharge pressure Pr) as the engagement side hydraulic pressure, and the operating piston that controls the engagement / release of friction elements such as clutches and brakes is suddenly applied. The stroke until the position at which the working piston can actually start fastening, that is, the stroke from when the working piston starts to move until the clutch plate is actually pressed is finished in a short time.
[0005]
In this case, as a device for determining the end of the piston stroke, it is conventionally determined that the actual hydraulic pressure has reached a preset target hydraulic pressure based on the hydraulic pressure detection signal from the hydraulic pressure detection means provided on the friction element side. There is a target hydraulic pressure judgment device.
[0006]
FIG. 7 shows the solenoid hydraulic pressure P from the solenoid valve 30 to the drum clutch 20 which is a friction element. SOL 1 is a schematic diagram of a system in which a hydraulic pressure control valve (hereinafter referred to as an amplifier valve) 40 controlled by the control valve is arranged and the clutch pressure supplied to the drum clutch 20 is directly controlled by the amplifier valve 40. The amplifier valve 40 is a solenoid hydraulic pressure P that is duty controlled by the solenoid valve 30. SOL For example, the D range pressure P from the manual valve 50 D 0 to P D A clutch pressure of a magnitude up to (original pressure) can be output.
[0007]
The drum clutch 20 has a clutch plate 21p disposed on the clutch drum 21 and a clutch plate 22p disposed on the clutch hub 22 so that the operating piston 23 resists the return spring 24 by the clutch pressure (engagement side operating hydraulic pressure) Pc and the dish plate 25. The clutch plate 21p and the clutch plate 22p are fastened by pressing and the release of the clutch plate 21p and the clutch plate 22p is caused by the spring force of the return spring 24 to separate the operating piston 23 from the dish plate 25 by the clutch pressure (release side operating hydraulic pressure) Po. Is done.
[0008]
Reference numeral 60 denotes a hydraulic pressure switch as a hydraulic pressure detecting means for detecting that the engagement side operating hydraulic pressure Pc supplied to the drum clutch has reached a preset target hydraulic pressure P1, from the amplifier valve 40 to the drum clutch 20. Is switched to ON / OFF as a hydraulic pressure detection signal to the transmission controller (computer) 14. However, the signal for detecting that the target hydraulic pressure P1 has been reached may be an ON signal or an OFF state.
[0009]
FIG. 8 is a time chart exemplifying a change gear shift with the drum clutch 20 of FIG. 7 as the engagement side friction element, and is supplied to the engagement side hydraulic pressure Pc actually supplied to the drum clutch 20 and the other friction element. The relationship with the release side working oil pressure Po to be performed is shown.
[0010]
In the case of this example, the precharge pressure Pr is commanded as the engagement side operation oil pressure Pc from the shift start time t1 to the predetermined time t2, and the engagement side operation oil pressure Pc actually supplied to the drum clutch 20 is rapidly increased from the shift command start time t1. As a result, the stroke from when the operating piston 23 starts to move until the clutch plates 21p and 22p are actually pressed via the dish plate 25 is terminated early. In this case, the end of the piston stroke is made when the transmission controller 14 detects the ON signal from the hydraulic switch 60 to determine that the engagement side operating hydraulic pressure Pc has reached the preset target hydraulic pressure P1. .
[0011]
In FIG. 8, the broken line indicates the engagement pressure command value TPA from the transmission controller 14, and the solid line indicates the engagement side operating oil pressure Pc supplied to the drum clutch 20 by the engagement pressure command value TPA. As a result, the engagement-side hydraulic pressure Pc is supplied to the drum clutch 20 as indicated by the solid line by the engagement pressure command value TPA indicated by the broken line.
[0012]
That is, the precharge pressure Pr (for example, the line pressure P) is applied to the drum clutch 20 from the shift command start time t1 according to the engagement pressure command value TPA. L ) And the engagement-side operating hydraulic pressure Pc is greatly increased, whereby the operating piston 23 of the drum clutch 20 is suddenly stroked against the return spring 24.
[0013]
At this time, the hydraulic switch 60 is initially maintained in the OFF state, and outputs an ON signal to the transmission controller 14 when the engagement-side operating hydraulic pressure Pc reaches the target hydraulic pressure P1. As a result, the transmission controller 14 determines that the engagement-side operating hydraulic pressure Pc has reached the target hydraulic pressure P1 by the ON signal from the hydraulic switch 60, and then starts the movement of the operating piston 23 via the dish plate 25 at time t2. It is determined that the stroke until the clutch plates 21p and 22p are actually pressed is completed.
[0014]
Thereafter, the engagement-side hydraulic oil pressure Pc is suddenly increased to the initial shelf pressure P2 to start the above-described change and start the torque phase from time t2, and then the predetermined slow shelf pressure gradient from time t3 to t6. Until the pressure reaches the pressure P3 at which the inertia phase ends, and then reaches the maximum value (line pressure P) until time t7. L ).
[0015]
Thereby, the conventional hydraulic control device shortens the time (t2−t1) required for the stroke from when the operating piston 23 starts to move until the clutch plates 21p and 22p are actually pressed through the dish plate 25. The shock due to the sudden increase of the fastening pressure is prevented.
[0016]
In FIG. 8, the disengagement operating hydraulic pressure Po supplied to the disengagement side friction element different from the drum clutch 20 in the above-described change speed change is indicated by a two-dot chain line. The disengagement side hydraulic pressure Po is rapidly decreased to P4 from the shift command instant t1 to the instant t2 when the end of the piston stroke in the drum clutch 20 is determined, so that the disengagement side frictional element becomes the engagement capacity immediately before starting to slip. Thereafter, it is slowly lowered so that the above change is performed until instant t5, and then rapidly lowered to zero.
[0017]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the drum clutch 20 as shown in FIG. 7, before the operating piston 23 strokes, an oil path L1 between the amplifier valve 40 and the drum clutch 20 and the operating piston 23 define the drum clutch 20. When the precharge pressure Pr is applied to fill the cylinder chamber R with hydraulic oil, a large flow rate is instantaneously generated in the hydraulic circuit. Therefore, if the pipe length from the hydraulic switch 60 to the drum clutch 20 is L, and the flow rate input to the drum clutch 20 is Q, the pressure difference ΔP1 between the hydraulic switch 60 and the drum clutch 20 is caused by the pipe resistance. Arise.
ΔP1 = (Q × L) / K (1) (where K is an arbitrary constant)
[0018]
In addition, when the operating piston 23 having the piston area S of the mass M is to be stroked quickly, if the piston stroke speed is the speed V, the hydraulic pressure ΔP2 due to the inertial force of the piston of the operating piston 23 is also generated.
ΔP2 = (M × V) / S (2)
[0019]
Here, FIG. 9 is a time chart illustrating a 2 → 3 drive-up shift by switching using the drum clutch 20 of FIG. 7 as the engagement friction element, and FIG. 9A shows the drum clutch by the 2 → 3 shift. 20 shows the relationship between the engagement-side hydraulic pressure Pc actually supplied to 20 and the release-side hydraulic pressure Po supplied to other friction elements, and (b) shows the output of the automatic transmission generated by the 2 → 3 shift. The output shaft torque Tout that is the side torque is shown, and (c) is the turbine rotational speed Nt that is the speed of the input side rotation of the automatic transmission and the speed of the output side rotation of the automatic transmission by the 2 → 3 shift. The output shaft rotational speed No is indicated. However, in FIG. 9A, the broken line indicates the engagement pressure command value TPA from the transmission controller 14, and the solid line indicates the engagement side operating oil pressure Pc supplied to the drum clutch 20 by the engagement pressure command value TPA. . Note that the alternate long and short dash line is the release side hydraulic pressure Po.
[0020]
In the conventional target hydraulic pressure determination device, as shown in FIG. 9, when the precharge pressure Pr (in this case, the line pressure PL) is commanded as the engagement side operation oil pressure Pc by the engagement pressure command value TPA, the operation piston 23 A hydraulic switch 60 as indicated by symbol A is used as the actual engagement-side operating hydraulic pressure Pc during the time (t2-t1) required for the stroke from the start of movement until the clutch plates 21p, 22p are actually pressed through the dish plate 25. A hydraulic pressure ΔP1 + ΔP2 larger than the target hydraulic pressure P1 for determining ON / OFF of the hydraulic pressure temporarily occurs, and the hydraulic switch 60 may be turned on before the end of the piston stroke.
[0021]
By the way, in the conventional target hydraulic pressure determination device, when the hydraulic pressure suddenly rises as shown by the symbol A in FIG. 9A, the hydraulic switch 60 generates an ON signal by this temporary sudden rise in hydraulic pressure. In spite of the fact that the stroke until the clutch plates 21p and 22p are actually pressed through the dish plate 25 after the operation piston 23 starts to move is completed, the transmission controller 14 is controlled by the hydraulic switch 60. It is mistakenly determined that the piston stroke is ended by the ON signal, and the engagement side command pressure TPA is rapidly reduced. Due to the malfunction of the hydraulic switch 60, the engagement side operation oil pressure Pc has an engagement capacity earlier than the normal position, so that a pulling torque as shown by reference numeral B in FIG. 9B is generated. A large surge pressure indicated by reference numeral D in FIG. 9A is generated as the hydraulic pressure Pc, and a large push-up shock as indicated by reference numeral E in FIG. 9B is generated, while the release-side operating hydraulic pressure Po is at the normal position. Since the opening side operating hydraulic pressure Pc is released earlier and the capacity becomes insufficient, the engine blows (symbol C) as shown in FIG. 9C.
[0022]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and when the hydraulic pressure of the friction element temporarily reaches the target hydraulic pressure when a large hydraulic pressure is commanded as the hydraulic pressure of the friction element at the start of shifting. It is an object of the present invention to provide a target hydraulic pressure determination device for an automatic transmission that can detect only a hydraulic pressure detection signal that is generated in a state in which the hydraulic pressure of a friction element is stable by eliminating the generated hydraulic pressure detection signal.
[0023]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problem, the target hydraulic pressure determination device for an automatic transmission according to the first aspect of the present invention is configured to perform a fastening operation by instructing a precharge pressure as an operating hydraulic pressure of a friction element at the same time as a shift is started. The working oil pressure of the friction element has reached the preset target oil pressure by the oil pressure detection signal from the oil pressure detecting means provided on the friction element side. Sometimes the stroke of the working piston that engages the friction element is finished In the target hydraulic pressure determination device for an automatic transmission, a timer that is executed simultaneously with the start of the shift is provided. , From the start of shifting Oil pressure detection prohibition time for preventing erroneous determination of the end of the stroke of the working piston due to a temporary increase in the working oil pressure of the friction element And after the count is finished, a hydraulic pressure detection signal from the hydraulic pressure detecting means is detected.
[0024]
【The invention's effect】
The target hydraulic pressure determination device for an automatic transmission according to the first aspect of the present invention detects a hydraulic pressure provided on the friction element side when performing fastening by instructing a precharge pressure as the hydraulic pressure of the friction element at the same time as the shift is started. By means of a hydraulic pressure detection signal from the means, the working hydraulic pressure of the friction element has reached a preset target hydraulic pressure Sometimes the stroke of the working piston that engages the friction element is finished It is to be judged.
[0025]
According to the present invention, there is provided a timer that is executed at the same time as the shift is started, , From the start of shifting Oil pressure detection prohibition time for preventing erroneous determination of the end of the stroke of the working piston due to a temporary increase in the working oil pressure of the friction element After the count is finished, a hydraulic pressure detection signal from the hydraulic pressure detection means is detected. In other words, when the precharge pressure is commanded as the hydraulic pressure of the friction element at the start of shifting, the hydraulic pressure detection signal generated when the hydraulic pressure of the friction element temporarily reaches the target hydraulic pressure is eliminated, and the friction element is activated. By detecting only a hydraulic pressure detection signal generated in a state where the hydraulic pressure is stable, it is determined that the working hydraulic pressure of the friction element has reached a preset target hydraulic pressure.
[0026]
In this case, the device according to the first aspect of the invention eliminates the hydraulic pressure when the operating hydraulic pressure of the friction element temporarily reaches the target hydraulic pressure at the start of shifting, and operates the friction element in a state where the operating hydraulic pressure of the friction element is stable. Since it is determined that the hydraulic pressure has reached the target hydraulic pressure, the target hydraulic pressure in a state where the hydraulic pressure is stable can be detected with high accuracy.
[0027]
Therefore, the target hydraulic pressure determination device for an automatic transmission according to the first aspect of the present invention provides a stroke up to a position where the piston for operating the friction element can actually start engagement, that is, the clutch plate is actually installed after the operating piston starts moving. By preventing the end of the piston stroke from being erroneously determined due to a temporary increase in the hydraulic pressure during the stroke until it is pressed, it is impossible to accurately determine the end of the piston stroke. In addition, the pulling feeling due to the transmission output torque is reduced, and smooth transmission performance without causing a push-up shock or the like due to a large surge pressure can be reliably realized.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a target hydraulic pressure judgment device for an automatic transmission according to an embodiment of the present invention, where 1 is an engine and 2 is an automatic transmission. The output of the engine 1 is adjusted by a throttle valve that increases in opening degree from fully closed to fully open as the accelerator pedal is operated by the driver, and the output rotation of the engine 1 is transmitted through the torque converter 3 to the automatic transmission. 2 is input to the input shaft 4.
[0029]
The automatic transmission 2 includes a front planetary gear set 6 and a rear planetary gear set 7 which are sequentially placed from the engine 1 side on the input / output shafts 4 and 5 arranged in a coaxial butting relationship, and these are provided as planets in the automatic transmission 2. The main component of the gear transmission mechanism.
The front planetary gear set 6 close to the engine 1 has a front sun gear S. F , Front ring gear R F , Front pinion P meshing with these F , And a front carrier C that rotatably supports the front pinion F A simple planetary gear set consisting of
The rear planetary gear set 7 far from the engine 1 is also R , Rear ring gear R R , Rear pinion P meshing with these R , And a rear carrier C that rotatably supports the rear pinion R A simple planetary gear set consisting of
[0030]
Friction elements that determine the transmission path (speed stage) of the planetary gear transmission mechanism include low clutch L / C, 2nd and 4th brake 2-4 / B, high clutch H / C, low reverse brake LR / B, and low one. The way clutch L / OWC and the reverse clutch R / C are provided in correlation with the components of the planetary gear sets 6 and 7 as follows.
That is, the front sun gear S F Can be appropriately connected to the input shaft 4 by the reverse clutch R / C and can be appropriately fixed by the second-speed / four-speed brake 2-4 / B.
[0031]
Front carrier C F Can be appropriately coupled to the input shaft 4 by the high clutch H / C.
Front carrier C F Further, the low one-way clutch L / OWC prevents rotation in the direction opposite to the engine rotation, and can be appropriately fixed by the low reverse brake LR / B.
And front carrier C F And rear ring gear R R Can be appropriately coupled by a low clutch L / C.
Front ring gear R F And rear carrier C R The front ring gear R F And rear carrier C R Is coupled to the output shaft 6 and the rear sun gear S R Is coupled to the input shaft 4.
[0032]
The power transmission train of the planetary gear speed change mechanism includes a selective hydraulic operation (fastening) indicated by solid circles in FIG. 2 of the friction elements L / C, 2-4 / B, H / C, LR / B, and R / C. ) And the self-engagement of the low one-way clutch L / OWC indicated by a solid line ◯ in the figure, forward first speed (1st), forward second speed (2nd), forward third speed (3rd), forward The fourth forward speed (4th) forward speed and the reverse speed (Rev) can be obtained.
Note that the hydraulic operation (fastening) indicated by the dotted circles in FIG. 2 is a friction element to be operated when engine braking is necessary.
[0033]
The engagement logic of the shift control friction elements L / C, 2-4 / B, H / C, LR / B, and R / C shown in FIG. 2 is realized by the control valve body 8 shown in FIG. In addition to a manual valve (not shown), a line pressure solenoid 9, a low clutch solenoid 10, a second speed / fourth speed brake solenoid 11, a high clutch solenoid 12, a low reverse brake solenoid 13, and the like are inserted into the valve 8.
[0034]
The line pressure solenoid 9 switches the line pressure, which is the original pressure of the shift control, by turning on and off, and a manual valve (not shown) is driven forward by the driver according to the desired travel mode (D) range position, It is assumed that the vehicle is operated to the reverse travel (R) range position or the parking / stop (P, N) range position.
[0035]
In the D range, the manual valve corresponds to the low clutch L / C by controlling the duty of the low clutch solenoid 10, the second / fourth speed brake solenoid 11, the high clutch solenoid 12, and the low reverse brake solenoid 13 using the above line pressure as a source pressure. Line pressure is supplied to a predetermined circuit so that the hydraulic pressures of the 2nd and 4th brakes 2-4 / B, the high clutch H / C, and the low reverse brake LR / B can be individually controlled, and the duty of each solenoid It is assumed that the first to fourth speed engagement logic shown in FIG. 2 is realized by the control.
[0036]
However, in the R range, the manual valve supplies the line pressure directly to the reverse clutch R / C and the low reverse brake LR / B without depending on the duty control of each solenoid, and the engagement is performed in FIG. Assume that the reverse logic shown is implemented.
In the P and N ranges, the manual valve does not supply the line pressure to any circuit, and the automatic transmission is neutralized by releasing all the friction elements.
[0037]
The transmission controller 14 executes ON / OFF control of the line pressure solenoid 9 and duty control of the low clutch solenoid 10, the second speed / fourth speed brake solenoid 11, the high clutch solenoid 12, and the low reverse brake solenoid 13.
For this purpose, the transmission controller 14 includes a signal from a throttle opening sensor 15 that detects the throttle opening TVO of the engine 1, and
Turbine rotational speed N which is the output rotational speed (transmission input rotational speed) of torque converter 3 t A signal from the turbine rotation sensor 16 for detecting
The rotational speed N of the output shaft 5 of the automatic transmission 2 o A signal from the output rotation sensor 17 for detecting
A signal from the inhibitor switch 18 for detecting the selected range;
The engagement-side friction element to be engaged at the time of the change gear change, that is, as is clear from FIG. 2, the high clutch H / C at the time of the 2 → 3 shift, 3 → the 2nd and 4th brakes 2-4 / B at the 2 → shift At the time of 3 → 4 shift, the second and fourth speed brakes 2-4 / B, and at the time of 4 → 3 shift, a signal from the hydraulic switch 60 disposed in the low clutch L / C is input.
Here, when the hydraulic switch 60 reaches the hydraulic pressure corresponding to the stroke until the working piston 23 can actually start fastening, that is, the stroke from when the working piston 23 starts to move until the clutch plate 25 is actually pressed. It shall be turned on.
[0038]
In order to explain the automatic shift operation in the D range in which the present invention is concerned, the transmission controller 14 executes a control program (not shown), and throttles based on a predetermined shift map according to a signal from the inhibitor switch 18. Opening TVO and transmission output speed N o From the (vehicle speed), a suitable gear position required in the current driving state is searched.
[0039]
Next, the transmission controller 14 determines whether or not the currently selected shift speed is coincident with the preferred shift speed. If they are not coincident, a shift command is issued and the shift to the preferred shift speed is executed, that is, in FIG. Based on the engagement logic table, the hydraulic pressure of the friction element is changed by duty control of the solenoids 10 to 13 so that the engagement and release of the friction element for the speed change are performed.
[0040]
In order to execute such a change gear shift, the transmission controller 14 performs time-series control on the command value TPA for determining the hydraulic pressure Pc to be supplied to the engagement-side friction element, according to each program of the flowchart shown in FIG.
[0041]
Hereinafter, referring to the drive-up shift from the second speed to the third speed in which the high clutch H / C is used as the engagement-side friction element and the second-speed / four-speed brake 2-4 / B is used as the release-side friction element, The operation of the control program will be described.
[0042]
First, in step 110, a command is issued from the transmission controller 14 in order to shorten the stroke until the piston 23 can actually start fastening, that is, the stroke from when the piston 23 starts to move until the clutch plate 25 is actually pressed. The precharge pressure Pr, the time Tpr for instructing the precharge pressure Pr, and the time Tα added to the precharge time Tpr and the supply of the precharge pressure Pr in order to prohibit detection from the hydraulic switch 60 The initial set pressure PA11 commanded to control the operating piston 23 is calculated.
[0043]
Since the hydraulic switch detection prohibition addition time Tα is an arbitrary value, it is possible that Tα = 0, but increases in proportion to the product of the precharge pressure Pr and the precharge time Tpr. Calculated from the characteristic diagram as shown in FIG. Shi May be.
[0044]
When each parameter is calculated in step 110, the process proceeds to step 120 to start a timer, and then in step 130, reading of the ON / OFF state of the hydraulic switch 60 is started. The timer body is executed by the transmission controller 14 at the same time as the start of the shifting gear change, but may be an external timer independent of the transmission controller 14 as required.
[0045]
In step 140, it is determined whether or not an ON signal is issued from the hydraulic switch 60. The hydraulic switch 60 is as shown in FIG. 7, and after instructing the high clutch H / C to supply the precharge pressure Pr, the engagement side operating hydraulic pressure Pc actually supplied to the high clutch H / C. When the oil pressure reaches the target oil pressure P1, an ON signal is output.
[0046]
First, in step 140, since the hydraulic switch 60 has been in the OFF state continuously from the beginning of the shift, when the hydraulic switch 60 is determined to be in the OFF state, the clutch plate 25 is actually pressed after the operating piston 23 starts to move. Assuming that a temporary increase in hydraulic pressure has not occurred during the stroke up to this point, the routine proceeds to step 150, where it is determined whether or not the timer has exceeded the precharge time Tpr.
[0047]
When the 2 to 3 shift is started, it is determined in step 150 that the timer does not exceed the precharge time Tpr, and the process proceeds to step 151. In step 151, the operating piston 23 immediately before the operation starts. That is, the precharge pressure Pr is commanded as the engagement pressure command value TPA in order to terminate the stroke from when the working piston 23 starts to move until the clutch plate 25 is actually pressed, and the process returns to step 130. Thereafter, when it is determined at step 150 that the timer time ta1 has exceeded the precharge time Tpr, the routine proceeds to step 152, where the engagement pressure command value TPA is commanded to PA12 = PA11 + RA1 × (ta1−Tpr). Thus, the engagement side operation pressure Pc is controlled so as to be the engagement start oil pressure PA12 corresponding to the stroke from when the operation piston 23 starts to move until the clutch plate 25 is actually pressed. RA1 is a variable that determines the rising gradient of the engagement-side operating pressure Pc.
[0048]
When the routine proceeds from step 152 to step 153, it is determined in step 153 whether or not the engagement pressure command value TPA has exceeded the engagement start hydraulic pressure PA12. If it is determined in step 153 that the engagement pressure command value TPA does not exceed the engagement start oil pressure PA12, the process returns to step 130 and the control for instructing the engagement start oil pressure PA12 as the engagement pressure command value TPA is continued. To do. When it is determined in step 153 that the engagement pressure command value TPA has exceeded the engagement start hydraulic pressure PA12, the routine proceeds to step 154, and in this step 154, the engagement pressure command value TPA is maintained at the engagement start hydraulic pressure PA12. As a result, the engagement-side operating oil pressure Pc actually supplied to the high clutch H / C becomes substantially the target engagement start oil pressure PA12.
[0049]
As a result, that is, in steps 150 to 154, the shift controller 14 controls the operation piston 23 to increase the stroke speed to the initial calculated set pressure PA11 by supplying the precharge pressure Pr as the operation oil pressure Pc. The pressure Pc is gradually increased from the initially calculated set pressure PA11, and the operation piston 23 is controlled so as to gently press the clutch plate 25.
[0050]
On the other hand, if an ON signal from the hydraulic switch 60 is detected in step 140, a temporary increase in hydraulic pressure occurs during the stroke from when the operating piston 23 starts to move until the clutch plate 25 is actually pressed. In consideration of the above, the routine proceeds to step 160, where the timer time is at least the time from the shift start instant t1 to the precharge pressure command end time ts, that is, the precharge time Tpr and the additional time Tα. It is determined whether or not the hydraulic switch inhibition time To (= Tpr + Tα) obtained from the sum of the above is counted.
[0051]
If it is determined in step 160 that the timer time ta1 has not exceeded the hydraulic switch prohibition time To, that is, the timer has not counted at least the shift start instant t1 to the precharge pressure command end time ts. It is determined that the ON signal generated by the hydraulic switch 60 is a temporary signal, and the process proceeds to step 150. As a result, the transmission controller 14 eliminates the ON signal from the hydraulic switch 60 on the assumption that the hydraulic pressure has temporarily increased during the stroke from when the operating piston 23 starts to move until the clutch plate 25 is actually pressed. The engagement side hydraulic pressure Pc for ending the stroke from when the operating piston 23 starts to move until the clutch plate 25 is actually pressed is commanded by the program after step 150.
[0052]
On the other hand, if it is determined in step 160 that the timer has exceeded the hydraulic switch prohibition time To, that is, the timer has counted at least the shift start instant t1 to the precharge pressure command end time ts, step 161. In step 161, it is determined that the ON signal of the hydraulic switch 60 is not a temporary signal, and it is determined that the ON signal generated by the hydraulic switch 60 is an accurate signal. In step 162, the timer time ta1 is set to the initial value “0”. Reset to. As a result, the transmission controller 14 determines that the hydraulic switch 60 is in the normal ON state, and assumes that the target hydraulic pressure Pc has reached the target hydraulic pressure P1 in a stable state. It is determined that the stroke until pressing 25 is completed. After it is determined that the hydraulic switch 60 is in the ON state, as shown in a time chart of FIG. 5 to be described later, the engagement side operating hydraulic pressure Pc necessary for actually engaging the high clutch H / C is commanded. .
[0053]
FIG. 5 is a time chart for explaining a 2 → 3 drive-up shift according to the flowchart of FIG. 3, and (a) shows the engagement side command pressure TPA commanded to the high clutch H / C by the 2 → 3 shift. The release side command pressure TPB commanded to the 2nd and 4th speed brake 2-4 / B is shown, and (b) shows the output shaft torque Tout generated by the 2 → 3 shift.
[0054]
FIG. 6 is a time chart showing the action that actually occurs based on the command pressure. FIG. 6A shows the engagement-side operating hydraulic pressure Pc actually supplied to the high clutch H / C and the second speed / The release side hydraulic pressure Po actually supplied to the 4-speed brake 2-4 / B is shown, (b) shows the output shaft torque Tout actually taken out from the automatic transmission, and (c) shows the automatic transmission. The relationship between the turbine rotational speed Nt which is the input side rotational speed of the machine and the output shaft rotational speed No which is the output side rotational speed of the automatic transmission is shown. FIG. 6D shows the ON / OFF state of the hydraulic switch.
[0055]
According to the present embodiment, a timer that is executed simultaneously with the start of the 2 → 3 shift by applying the friction element is provided, and this timer, as shown in the time chart of FIG. The timer is executed simultaneously with the start time t1, and this timer counts at least the hydraulic switch prohibition time To from the shift start instant t1 to the precharge pressure command end time t2, that is, including the additional time Tα = 0. The hydraulic switch inhibition time To (= Tpr + Tα) obtained by the sum of the precharge pressure supply time Tpr and the additional time Tα is counted. After this count is finished, the ON signal from the hydraulic switch 60 is detected.
[0056]
That is, when the 2 → 3 shift is started, as shown in FIG. 5A, when the precharge pressure Pr is commanded as the operating oil pressure Pc of the high clutch H / C by the engagement pressure command value TPA for the precharge time Tpr, 6 (a), when the hydraulic pressure Pc actually supplied to the high clutch H / C temporarily becomes a large hydraulic pressure (ΔP1 + ΔP2) and reaches the target hydraulic pressure P1, the hydraulic switch 60 Although the ON signal indicated by the symbol X in FIG. 6D is issued, the transmission controller 14 eliminates the ON signal indicated by the symbol X because it is the ON signal generated during the hydraulic switch prohibition time To. Then, since the transmission controller 14 detects the ON / OFF state of the hydraulic switch 60 after the hydraulic switch prohibition time To elapses, the operation hydraulic pressure Pc of the high clutch H / C is issued in a stable state (FIG. 6). By detecting only the ON signal indicated by the symbol Y in d), it is determined that the operating oil pressure Pc of the high clutch H / C has reached the target oil pressure P1.
[0057]
In this case, the present embodiment eliminates an ON signal when the hydraulic pressure Pc of the high clutch H / C temporarily becomes a large hydraulic pressure (ΔP1 + ΔP2) and reaches the target hydraulic pressure P1 at the start of the 2 → 3 shift. Since it is determined that the target hydraulic pressure Pc has reached the target hydraulic pressure P1 in a state where the operating hydraulic pressure Pc of the high clutch H / C is stable, the target hydraulic pressure P1 in a state where the hydraulic pressure Pc is stable can be detected with high accuracy.
[0058]
Therefore, in this embodiment, the stroke to the position where the piston 23 for operating the high clutch H / C can actually start the engagement, that is, until the clutch plate 25 is actually pressed after the operating piston 23 starts to move. The engine is generated because the end of the piston stroke cannot be accurately determined by preventing the end of the piston stroke from being erroneously determined by the temporary increase of the operating hydraulic pressure Pc during the stroke (Pc = ΔP1 + ΔP2). 9 (see reference C in FIG. 9) and pulling feeling due to transmission output torque (see reference B in FIG. 9) are reduced, and a push-up shock (see reference D in FIG. 9) due to a large surge pressure (see FIG. 9). Smooth transmission performance that does not cause the occurrence of such a problem can be reliably realized.
[0059]
The above description is only a preferred embodiment of the present invention, and various modifications can be made by those skilled in the art within the scope of the claims. For example, the hydraulic switch 60 may determine whether the target hydraulic pressure P1 has been reached in an OFF state. Further, the hydraulic pressure detection means is not limited to a hydraulic pressure switch, but may be a hydraulic pressure sensor. Further, the form of the shift is not limited to the 2 → 3 upshift shift, and any shift may be used as long as the shift is started by instructing the precharge pressure as the hydraulic pressure of the friction element at the same time when the shift is started. Furthermore, the form of the automatic transmission may also be a normal automatic transmission that does not change the engagement and release of the plurality of friction elements.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic system diagram showing a transmission train of an automatic transmission including a target hydraulic pressure determination device according to an embodiment of the present invention and a shift control system thereof.
FIG. 2 is a diagram showing a relationship between a selected shift stage of the automatic transmission and a friction element engagement theory;
FIG. 3 is a flowchart showing an embodiment according to the present invention.
FIG. 4 is a characteristic diagram for calculating a detection prohibition additional time Tα.
FIG. 5 is a time chart for explaining a 2 → 3 drive-up shift according to the flowchart of FIG. 3, wherein (a) shows the engagement side command pressure TPA commanded to the high clutch H / C by the 2 → 3 shift; The release side command pressure TPB commanded to the 2nd and 4th speed brake 2-4 / B is shown, and (b) shows the output shaft torque Tout generated by the 2 → 3 shift.
6 is a time chart showing an action that actually occurs based on the command pressure of FIG. 5, wherein (a) shows the engagement-side operating hydraulic pressure Pc actually supplied to the high clutch H / C, The release side hydraulic pressure Po actually supplied to the 4-speed brake 2-4 / B is shown, (b) shows the output shaft torque Tout actually taken out from the automatic transmission, and (c) shows the automatic transmission. The relationship between the turbine rotational speed Nt that is the input side rotational speed of the machine and the output shaft rotational speed No that is the output side rotational speed of the automatic transmission is shown, and (d) shows the ON / OFF state of the hydraulic switch.
FIG. 7 is a system diagram showing a hydraulic circuit for supplying clutch pressure from a hydraulic control valve whose duty is controlled by a solenoid to a clutch drum.
FIG. 8 is a time chart illustrating a switching speed change in the prior art using the drum clutch 20 of FIG. 7 as an engagement-side friction element, and the engagement-side operating hydraulic pressure Pc actually supplied to the drum clutch 20 and the other friction; The relationship with the release side working oil pressure Po supplied to an element is shown.
9 is a time chart illustrating a 2 → 3 drive-up shift by switching in the prior art using the drum clutch 20 of FIG. 7 as an engagement side friction element, and FIG. 20 shows the relationship between the engagement-side hydraulic pressure Pc actually supplied to 20 and the release-side hydraulic pressure Po supplied to other friction elements, and (b) shows the output of the automatic transmission generated by the 2 → 3 shift. The output shaft torque Tout that is the side torque is shown, and (c) is the turbine rotational speed Nt that is the speed of the input side rotation of the automatic transmission and the speed of the output side rotation of the automatic transmission by the 2 → 3 shift. The output shaft rotational speed No is indicated.
[Explanation of symbols]
1 engine
2 Automatic transmission
3 Torque converter
4 Input shaft
5 Output shaft
6 Front planetary gear set
7 Rear planetary gear set
8 Control valve body
9 Line pressure solenoid
10 Low clutch solenoid
11 2-speed and 4-speed brake solenoid
12 High clutch solenoid
13 Low reverse brake solenoid
14 Transmission controller
15 Throttle opening sensor
16 Turbine rotation sensor
17 Output rotation sensor
18 Inhibitor switch
20 drum clutch
21 Clutch drum
21p clutch plate
22 Clutch hub
22p clutch plate
23 Actuating piston
24 Return spring
25 Hydraulic switch
30 Solenoid valve
40 Amplifier valve (hydraulic control valve)
50 Manual valve
60 Hydraulic switch
L / C Low clutch
2-4 / B 2-speed / 4-speed brake
H / C High clutch
LR / B Low reverse brake
R / C reverse clutch
L / OWC Rowan Way Clutch

Claims (1)

変速が開始されると同時に摩擦要素の作動油圧としてプリチャージ圧を指令することにより締結を行うに際し、前記摩擦要素側に設けた油圧検出手段からの油圧検出信号によって、該摩擦要素の作動油圧が予め設定された目標油圧に到達したときに前記摩擦要素の締結を行う作動ピストンのストロークが終了したと判断する自動変速機の目標油圧判断装置において、
前記変速開始と同時に実行されるタイマーを設け、
該タイマーは前記変速開始瞬時から前記摩擦要素の作動油圧の一時的な上昇によって前記作動ピストンのストロークの終了を誤って判断することを防止する油圧検出禁止時間までをカウントし、このカウントを終了したのち、前記油圧検出手段からの油圧検出信号を検知するようにしたことを特徴とする自動変速機の目標油圧判断装置。
When the engagement is performed by instructing the precharge pressure as the working oil pressure of the friction element at the same time as the shift is started, the working oil pressure of the friction element is determined by the oil pressure detection signal from the oil pressure detecting means provided on the friction element side. In a target hydraulic pressure determination device for an automatic transmission that determines that a stroke of an operating piston that engages the friction element is completed when a preset target hydraulic pressure is reached,
Provide a timer that is executed simultaneously with the start of the shift,
The timer counts up hydraulic detection prohibition time to prevent determine erroneously the end of the stroke of the working piston from the shift start instant by a temporary increase in hydraulic pressure of the friction element, terminates the counting After that, a target hydraulic pressure determination device for an automatic transmission, wherein a hydraulic pressure detection signal from the hydraulic pressure detection means is detected.
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