JP3869131B2 - NRD guide gun oscillator - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、NRDガイド(Non Radiative Die1ectic Wave Guide:非放射性誘電体ガイド)回路とガンダイオードとを組合せて構成したNRDガイドガン発振器に関するものである。
【0001】
【従来の技術】
NRDガイド回路は、マイクロストリップ線路に比べて伝搬損失が低く、また導波管に比べて伝搬路の制作が容易であるところから、マイクロ波、特に30GHz以上のミリ波帯の伝送線路として注目されている。このNRDガイド回路は、電磁波が伝搬する誘電体ストリップ線路を、導電性金属の2枚の平行平板で挟んだ構造であり、この平行平板の対面間隔が使用周波数波長の1/2以下に設定されているので、この誘電体ストリップ線路以外の場所では電磁波が遮断されてその放射が抑制されるため、誘電体ストリップ線路に沿って電磁波を低損失で伝搬させることができる。このNRDガイド回路とガンダイオードを組合せて構成した35GHz帯および60GHz帯の発振器が開発され、導波管に匹敵する発振出力が得られている。
【0002】
図5の(a)は従来のNRDガイドガン発振器の構成を示す図である。これは、平行平板1、2の間のスペースに、誘電体ストリップ線路3とともにガンダイオード110を搭載したマウント120を設置したものであり、ガンダイオード110で発振した高周波出力が、共振器130を経由して誘電体ストリップ線路3に導出される。なお、図5(a)では、図の理解のため平行平板1の一部を切り欠いて表示してある。
【0003】
図5の(b)は共振器130の代表的な例を示す図であり、テフロン銅張稜層基板の銅箔をエッチングでパターニングした銅箔部分131を有するようにしたものである。この銅箔部分131の幅や長さを調整することにより発振周波数を調整することができる。図6はマウント120の構成を示す図である。ガンダイオード110は円筒部121の中に納められており、その円筒部121の隣に接続されたバイアスチョーク140を介してバイアス電圧が印加される。バイアスチョーク140はテフロン銅張積層板をエッチングによりパターニングし、さらに円筒部121における接続部用リッド141となる銅箔部分が残るように積層板部分を削り取ったものである。ガンダイオード110は、そのカソード電極がマウント120の放熱基台122にロウ付けされている。この放熱基台122は、リッド141との間が円筒形のセラミック142によって絶縁分離されており、このリッド141がガンダイオード110のアノード電極にリボン143によって接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したNRDガイドガン発振器は、特殊なマウント120を使用しているためにその作製が困難であり、特にバイアスチョーク140は基板を削ってリッド141を露出させなければならないので、作業効率が非常に悪いという問題があった。また、ガンダイオード110のアノード電極とリッド141をリボン143によって接続するため、寄生インダクタンスが発生し、特性がばらつくという問題もあった。本発明は以上のような問題点を解消したNRDガイドガン発振器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の発明は、2枚の金属板からなる平行平板を使用周波数の波長の1/2以下の間隔で配置し、該平行平板の間に誘電体ストリップ線路を挟持したNRDガイドガン発振器において、信号線路の両端に接続された二つの信号電極およびそれぞれの信号電極に対して絶縁された接地電極が表面に形成された絶縁性又は半絶縁性の平板基板と、半導体基板の上面に、第1のコンタクト層、活性層、第2のコンタクト層、および金属層を順に積層して、凹部により、前記金属層を区画し、同一平面にアノード電極およびカソード電極が形成され、フェースダウンで、該両電極の一方の電極に形成されたバンプが前記平板基板の信号電極に直接接続され他方の電極に形成されたバンプが前記接地電極に直接接続された2つ以上のガンダイオードと、前記平板基板の裏面を前記平行平板に対して支持するヒートシンクとを具備し、前記平板基板の前記信号線路の略中央を前記誘電体ストリップ線路に電磁的に結合するよう構成した。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態のNRDガイドガン発振器の構造を示す図である。NRDガイド回路は2枚の金属の平行平板1、2の間に誘電体ストリップ線路3を挟んだ構造であり、従来例と同じである。本実施の形態では、線路基板10にガンダイオード20を2つ搭載して、これらを平行平板2に対して接地、放熱およびヒートシンク30を介して支持している。
【0012】
線路基板10は図2の(a)、(b)に示すように、半絶縁性又は絶縁性(例えば、比抵抗が106Ωcm程度以上で、熱伝導率が140W/mK程度以上のAlN、SiC、ダイアモンド等)の平板基板11の表面に、信号線路12、その信号線路12に直流バイアスを印加するチョーク部13、その信号線路12の両端に接続した2つの信号電極14、2つの信号電極14をそれぞれ挟むように配置した二対の表面接地電極15が形成され、裏面には接地電極16が形成され、表面接地電極15は接地電極16に対してヴィアホール17により接続されている。この線路基板10は、その信号線路12の裏面には接地電極がなく、サスペンディド線路を形成している。
【0013】
ガンダイオード20は図3の(a)、(b)に示すように、半導体基板21の上面に、第1のコンタクト層22、活性層23、第2のコンタクト層24、および金属層25を積層して、中央に丸形状の凹部26を金属層25から第1のコンタクト層22にほぼ達するように形成することにより、その金属層25をアノード電極25Aとカソード電極25Kに区画し、そのアノード電極25Aの上に熱圧着しやすいAuのバンプ27を、カソード電極25Kの上に同じAuのバンプ28を、各々同じレベルの高さとなるように形成したものである。このバンプ27、28もアノード電極25A、カソード電極25Kと等価である。一例として、半導体基板21は不純物濃度が1〜2×1018atom/cm3のn型ガリウム砒素からなり、第1のコンタクト層22は不純物濃度が2×1018atom/cm3で厚さ1.5μmのn型ガリウム砒素からなり、活桂層23は不純物濃度が1.2×1016atom/cm3で厚さ1.6μmのn型ガリウム砒素からなり、第2のコンタクト層24は不純物濃度が1×1018atom/cm3で厚さ0.3μmのn型ガリウム砒素からなる。ガリウム砒素に代えてインジウムリン等の他の化合物半導体を使用することもできる。このガンダイオード20は、アノード電極25Aに対応する区画部分の活性層の面積が、ガンダイオードの所定の動作電流が得られる面積(横方向断面積)となるよう設定される。
【0014】
また、カソード電極25Kに対応する活性層の面積については、アノード電極25Aに対応する活性層の面積の10倍以上として、そのカソード電極25Kの下層の半導体積層部の電気抵抗をアノード電極25Aのそれの1/10以下とすることで、この部分をガンダイオードとして機能させず、実質的に低抵抗として機能させている。
【0015】
なお、このガンダイオード20は、図3の(c)に示すように、図3の(b)におけるカソード電極25Kの下層の第2のコンタクト層24と活性層23を除去した構造のガンダイオード20'に置換し、第1のコンタクト層22に直接カソード電極25Kを被着しそのバンプ28をアノード電極25Aのバンプ27と上面が同一となるレベルの高さに設けたものであってもよい。
【0016】
さて、線路基板10の平板基板11へのガンダイオード20の実装搭載は、そのアノード電極25Aのバンプ27が信号電極14に接続され、カソード電極25Kの一対のバンプ28が一対の表面接地電極15に接続されるように、熱圧着で行う。そして、線路基板10の接地電極16の部分がヒートシンク30に接続されるようにして、このヒートシンク30を介して平板2に接地されるようにする。もう1つのガンダイオードについても同様にする。
【0017】
線路基板10のNRDガイド回路への実装は、図1に示すように、線路基板10の平板基板11が平行平板1、2に対して垂直となり、信号線路12の中央部が誘電体ストリップ線路3の基部に対して垂直方向から近接するように行う。チョーク部13に電圧を印加すると、チョーク13に近いほうのガンダイオード20には信号電極14から、遠いほうのガンダイオード20には信号線路12を介して信号電極14から、ヴィアホール17、裏面の接地電極16、ヒートシンク30、平板2の経路で電流が流れ、二つのガンダイオード20で電磁波(マイクロ波)が発生する。発生した電磁波は信号線路12で共振し、その一部が誘電体ストリップ線路3と結合し、伝搬してゆく。
【0018】
本実施の形態では、チョーク部13を平板基板11に形成しているので、これを信号線路12、信号電極14、表面接地電極15と同時にエッチングにより形成できるので、基板を切除する必要はなく組立は容易であり、その作業効率が向上する。
【0019】
また、ガンダイオード20が平板基板11に対してフェースダウンの姿勢で直接搭載されるので、リボンを使用する場合に問題となる寄生インダクタンスは発生しない。
【0020】
また、ガンダイオード20で発生した熱はバンプ27、28や熱伝導性の良好な平板基板11を介してヒートシンク30に伝えられるので、放熱効果が高くなる。また、ガンダイオード20は両側のカソード電極25Kのバンプ28で支持されるので、ガンダイオードとして実質的に機能する中央の半導体積層部分に過度の荷重が加わることが防止される。
【0021】
なお、以上では線路基板10の信号線路12をサスペンディド線路としたが、平板基板11の裏面全面に接地電極16を設ければマイクロストリップ線路となる。また、この線路は平板基板11の上面の中央に信号線路を設け、その信号線路を挟むように一対の接地電極を同一面に設けたコプレーナ線路とすることもできる。このときは、ガンダイオード20は、そのアノード電極25Aのバンプ27を中央の信号線路に接続し、カソード電極25Kの両側のバンプ28を接地電極に接続すればよい。
【0022】
更に、ガンダイオード20のアノード電極25A、カソード電極25Kは活性層の濃度勾配によって反対になることもあり、この場合はチョーク部13に印加する電圧の極性を適宜選定すればよい。
【0023】
図4は線路基板10を平行平板1、2に対して垂直になるように搭載したものである。
【0024】
【発明の効果】
以上から本発明によれば、バイアスを印加するためのチョークとガンダイオードとの接続が単純となって組立が容易となり、その作業効率が向上する。
【0025】
また、ガンダイオードの搭載にリボンが不要であり寄生インダクタンスは発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のNRDガイドガン発振器の斜視図である。
【図2】(a)は線路基板の平面図、(b)は裏面図である。
【図3】(a)はガンダイオードの平面図、(b)は断面図、(c)は変形例のガンダイオードの断面図である。
【図4】本発明の別の実施の形態のNRDガイドガン発振器の斜視図である。
【図5】(a)は従来のNRDガイドガン発振器の斜視図、(b)は共振器の斜視図である。
【図6】(a)は図6に示したNRDガイドガン発振器のマウントの斜視図、(b)は(a)のB−B断面図である。
【符号の説明】
1,2:金属の平行平板、3:誘電体ストリップ線路、10:線路基板、11:平板基板、12:信号線路、13:チョーク部、14:信号電極、15:表面接地電極、16:接地電極、17:ヴィアホール、20:ガンダイオード、21:半導体基板、22:第1のコンタクト層、23:活性層、24:第2のコンタクト層、25:金属層、25A:アノード電極、25K:カソード電極、26:凹部、27,28:バンプ、30:ヒートシンク、110:従来例のガンダイオード、120:マウント、121:マウントの円筒部、122:放熱基台、130:共振器、131:共振器の銅箔部分、140:バイアスチョーク、141:リッド、142:円筒形のセラミック、143:リボン。BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an NRD guide gun oscillator configured by combining an NRD guide (non-radiative dielectric waveguide) circuit and a Gunn diode.
[0001]
[Prior art]
NRD guide circuits are attracting attention as transmission lines in the microwave, especially in the millimeter wave band of 30 GHz or higher, because they have lower propagation loss than microstrip lines and are easier to produce propagation paths than waveguides. ing. This NRD guide circuit has a structure in which a dielectric strip line through which an electromagnetic wave propagates is sandwiched between two parallel flat plates of conductive metal. The facing distance between the parallel flat plates is set to ½ or less of the operating frequency wavelength. Therefore, the electromagnetic wave is blocked at a place other than the dielectric strip line and its emission is suppressed, so that the electromagnetic wave can be propagated along the dielectric strip line with low loss. Oscillators of 35 GHz band and 60 GHz band configured by combining this NRD guide circuit and a Gunn diode have been developed, and an oscillation output comparable to a waveguide is obtained.
[0002]
FIG. 5A is a diagram showing a configuration of a conventional NRD guide gun oscillator. In this structure, a
[0003]
FIG. 5B is a diagram showing a typical example of the
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-described NRD guide gun oscillator is difficult to manufacture because it uses a
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, parallel plates made of two metal plates are arranged at intervals of 1/2 or less of the wavelength of the operating frequency, and a dielectric strip line is sandwiched between the parallel plates. In the NRD guide gun oscillator, an insulating or semi-insulating flat substrate having two signal electrodes connected to both ends of a signal line and a ground electrode insulated from each signal electrode formed on the surface, and a semiconductor A first contact layer, an active layer, a second contact layer, and a metal layer are sequentially laminated on the upper surface of the substrate, and the metal layer is partitioned by a recess, and an anode electrode and a cathode electrode are formed on the same plane. The bumps formed on one of the two electrodes are directly connected to the signal electrode of the flat substrate and the bump formed on the other electrode is directly connected to the ground electrode. An upper Gunn diode and a heat sink supporting the back surface of the flat substrate with respect to the parallel plate, and configured to electromagnetically couple substantially the center of the signal line of the flat substrate to the dielectric strip line did.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a diagram showing the structure of an NRD guide gun oscillator according to an embodiment of the present invention. The NRD guide circuit has a structure in which a
[0012]
As shown in FIGS. 2A and 2B, the
[0013]
As shown in FIGS. 3A and 3B, the Gunn
[0014]
Further, the area of the active layer corresponding to the
[0015]
As shown in FIG. 3C, the Gunn
[0016]
When mounting the
[0017]
As shown in FIG. 1, the
[0018]
In the present embodiment, since the
[0019]
In addition, since the
[0020]
Further, since the heat generated by the
[0021]
In the above description, the
[0022]
Furthermore, the
[0023]
In FIG. 4, the
[0024]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the connection between the choke for applying the bias and the Gunn diode is simplified, the assembly is facilitated, and the working efficiency is improved.
[0025]
Moreover, no ribbon is required for mounting the Gunn diode, and no parasitic inductance is generated.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of an NRD guide gun oscillator according to an embodiment of the present invention.
2A is a plan view of a line substrate, and FIG. 2B is a back view.
3A is a plan view of a Gunn diode, FIG. 3B is a cross-sectional view, and FIG. 3C is a cross-sectional view of a modified Gunn diode.
FIG. 4 is a perspective view of an NRD guide gun oscillator according to another embodiment of the present invention.
5A is a perspective view of a conventional NRD guide gun oscillator, and FIG. 5B is a perspective view of a resonator.
6A is a perspective view of the mount of the NRD guide gun oscillator shown in FIG. 6, and FIG. 6B is a sectional view taken along line BB in FIG.
[Explanation of symbols]
1, 2: Metal parallel plate, 3: Dielectric strip line, 10: Line substrate, 11: Flat substrate, 12: Signal line, 13: Choke part, 14: Signal electrode, 15: Surface ground electrode, 16: Ground Electrode, 17: Via hole, 20: Gunn diode, 21: Semiconductor substrate, 22: First contact layer, 23: Active layer, 24: Second contact layer, 25: Metal layer, 25A: Anode electrode, 25K: Cathode electrode, 26: recess, 27, 28: bump, 30: heat sink, 110: conventional Gunn diode, 120: mount, 121: cylindrical portion of mount, 122: heat dissipation base, 130: resonator, 131: resonance Copper foil part of the vessel, 140: bias choke, 141: lid, 142: cylindrical ceramic, 143: ribbon.
Claims (1)
信号線路の両端に接続された二つの信号電極およびそれぞれの信号電極に対して絶縁された接地電極が表面に形成された絶縁性又は半絶縁性の平板基板と、
半導体基板の上面に、第1のコンタクト層、活性層、第2のコンタクト層、および金属層を順に積層して、凹部により、前記金属層を区画し、同一平面にアノード電極およびカソード電極が形成され、フェースダウンで、該両電極の一方の電極に形成されたバンプが前記平板基板の信号電極に直接接続され他方の電極に形成されたバンプが前記接地電極に直接接続された2つ以上のガンダイオードと、
前記平板基板の裏面を前記平行平板に対して支持するヒートシンクとを具備し、前記平板基板の前記信号線路の略中央を前記誘電体ストリップ線路に電磁的に結合させたことを特徴とするNRDガイドガン発振器。In an NRD guide gun oscillator in which parallel plates made of two metal plates are arranged at intervals of 1/2 or less of the wavelength of the operating frequency, and a dielectric strip line is sandwiched between the parallel plates,
An insulative or semi-insulating flat substrate having two signal electrodes connected to both ends of the signal line and a ground electrode insulated from each signal electrode formed on the surface;
A first contact layer, an active layer, a second contact layer, and a metal layer are sequentially stacked on the upper surface of the semiconductor substrate, and the metal layer is partitioned by a recess, and an anode electrode and a cathode electrode are formed on the same plane. And two or more bumps formed on one electrode of the two electrodes are directly connected to the signal electrode of the flat substrate and the bump formed on the other electrode is directly connected to the ground electrode. Gunn diode,
An NRD guide comprising: a heat sink for supporting a back surface of the flat substrate with respect to the parallel plate; and an electromagnetic wave coupling of a substantially center of the signal line of the flat substrate to the dielectric strip line. Gun oscillator.
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