JP3866988B2 - 硬化型インフレータブル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば宇宙空間に構築されるアンテナ・サンシールド・ソーラアレーなどの支持構造や、それ自体が軽量で高弾性率の構造部材となる宇宙インフレータブル構造、または、地球上で使用する仮設住宅や大形の屋根や壁などのインフレータブル構造等に応用できる硬化型インフレータブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インフレータブル構造は、宇宙空間に配置されるアンテナ・サンシールド・ソーラアレーなどの支持・補強構造として研究・開発されている。その構造は、密閉された袋状構造物の内部にガス等を充填し、その内圧によりチューブ状やバルーン状などの所定の形状を作り構造物として利用するものである。チューブ状の場合、それ自体が支柱やトラス構造などのユニット部材となる。チューブ状のインフレータブル構造を組み合わせたり曲げたりして作った角環状や円環状のインフレータブル構造では、角環や円環で囲まれた内側にアンテナ素子を実装した膜状の平面アンテナや金属を蒸着したフィルムで構成した反射面を有するパラボラアンテナなどの膜面を張架する構造とすることができる。また、バルーン状インフレータブル構造の場合はそれ自体を反射面とすることができる。ソーラアレーの場合は、角環状や円環状のインフレータブル構造で張架する膜面にソーラセルを装着するか、またはバルーン状のインフレータブル構造の外表面にソーラセルを装着することができる。
【0003】
図8は、このようなインフレータブル構造によってアンテナ素子を実装した円盤状の膜面を張架支持した平面アンテナの例で、10はインフレータブル構造、11はインフレータブル円環、12は膜面からなる平面アンテナ、13は膜面を支持・張架する膜面張架ケーブルである。この膜面からなる平面アンテナ12に替わって反射鏡を張架する場合は、インフレータブル円環11で張架するレンズ状の反射鏡もインフレータブル構造で作る。このようなインフレータブル構造10を衛星軌道などの宇宙空間に配置するには、平面アンテナ12などの膜面と共にインフレータブル円環11を巻いたり折り畳んだりして、ロケットのフェアリング内に格納して打ち上げ、衛星軌道上でインフレータブル構造10にガスや発泡ウレタンなどを充填し、所定の形状の構造物とする。このようにすることにより、巻いたり、折り畳まれている平面アンテナ12を展開し、膜面張架ケーブル13で平面アンテナ12の膜面周縁を均一に引張って歪のない平面に張架する。
【0004】
このように膜状のアンテナ支持構造をインフレータブル構造で作ることにより、宇宙空間に配置するアンテナなどの構造物をロケットにより打ち上げる際は、支持構造をアンテナと共に折り畳み、あるいは小さく巻いた状態でロケットのフェアリング内に収納し、衛星軌道上でガスを充填して所定の形状とした上で硬化させることにより、平面アンテナ等を支持・張架することができる。
【0005】
これらの構造上の特性は、限られたロケットの打ち上げ質量(ペイロード)、フェアリング格納容積のもとで衛星軌道に機材を配置する上で有効であり、また、衛星軌道上に配置する人工衛星の各構造を軽量化し、打ち上げコストを低減する上で有効である。このため、インフレータブル構造は、衛星に搭載するアンテナやサンシールドやソーラアレーなどに好適な構造として、広く応用が検討されている。
【0006】
これらの宇宙構造物は、構造上およびその耐宇宙環境性に対して高い信頼性が要求される。インフレータブル構造のチューブなどを構成する膜構造がフィルム単体の場合は、軽量で簡単な構造にできる利点があるが、常に内部のガス圧を制御しないと、構造の精度を保てなくなる。また、その膜構造が宇宙のごみとも言われるスペースデブリ等により損傷してガス圧が抜けるとその構造を維持できなくなる恐れがある。このため、これらのフィルムに硬化性の樹脂を含浸させた強化繊維を積層した、硬化型インフレータブル構造とすることが行われているが、これらの補強策は、ともすればその質量を増すこととなるため、軽量かつ信頼性の高い構造が望まれる。
【0007】
このような多様な要求に応える構造として、硬化層として樹脂を含浸させたアラミド繊維や炭素繊維などの織物に気密層としてフィルムを重ねたものがインフレータブル構造の膜材料として使われている。この硬化層はインフレータブル構造を内圧で膨張展開するまでは、柔軟な状態に保たれており、展開完了後に硬化させる。この硬化方法には熱硬化型の樹脂を用いた加熱硬化や、冷却硬化型の樹脂を用いて加熱溶融したのちに冷却硬化する方法などが提案されている。
【0008】
しかしながら、いずれの硬化方法も加熱のために硬化層にシート状のヒータを貼り付けたり、あるいはあらかじめ加熱したガスを導入しなければならず、未硬化状態で柔軟に折り畳む必要があるインフレータブル構造には、その折り畳みが困難になったり、あるいは硬化させるための装置が大きくなるといった影響が現れることが避けられない。
【0009】
図9にシート状のヒータで加熱硬化する典型的なヒータ加熱型インフレータブル構造20を示す。インフレータブル構造20は気密層21の上に硬化層22を積層し、インフレーション装置24からガスを導入して膨張展開させる。硬化層22の上にはシート状ヒータ23が全面に装着されているので、膜面を折り畳む際にヒータ23も共に折り畳む必要があり、ヒータ23も含めた膜厚が大きくなるために折り畳みが困難になったり、折り目でヒータ23が損傷を受けることが避けられない。なおこの図では省略しているが、ヒータ23の上にはさらに断熱層を積層するので、折り畳みはさらに困難になる。
【0010】
図10に加熱したガスを導入して加熱硬化する典型的な加熱ガス導入型インフレータブル構造30を示す(角田博明・仙北谷由美、熱硬化型インフレータブル構造物、特願2000−222853)。前例と異なり気密層31と硬化層32の上には折り畳みを妨げるシート状ヒータが装着されていないものの、硬化層32に与える熱は外部に設けたヒータ35で発生させてインフレーション装置34から送り込むガスを介してインフレータブル構造30の内部に導入して硬化層32に伝熱し、導入されたガスは排気管36と排気バルブ37を介して排出するか、または他のインフレータブル構造へ導入する。このため、断熱材33を装着しても途中の伝熱損失が大きく、加熱装置が大形化したり電源の容量が大きくなることが避けられない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、インフレータブル構造の硬化において、硬化前の硬化層の折り畳みを容易にするため、加熱のための熱の発生源を硬化層に直接装着することなく、またガス等を介さずに直接硬化層を加熱することにより、軽量で簡素でかつ硬化前の折り畳み状態では柔軟性を有する硬化層を実現する硬化型インフレータブル装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の硬化型インフレータブル装置は、ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、前記気密層に積層され、電流が流れて発熱する炭素繊維織物に熱硬化型樹脂を含浸させた硬化層と、前記硬化層に電流を流すための電極とを具備することを特徴とするものである。
【0013】
また本発明の硬化型インフレータブル装置は、ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、前記気密層に積層され、電流が流れて発熱する炭素繊維織物に熱可塑型樹脂を含浸させた硬化層と、前記硬化層に電流を流すための電極とを具備することを特徴とするものである。
【0014】
また本発明の硬化型インフレータブル装置は、ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、前記気密層に積層され、電磁波を照射することにより発熱する熱硬化型樹脂もしくは熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物もしくは化学繊維織物よりなる硬化層と、前記硬化層にインフレータブル構造の外部から電磁波を照射する電磁波発生装置とを具備することを特徴とするものである。
【0015】
また本発明の硬化型インフレータブル装置は、ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、前記気密層に積層され、電磁波を照射することにより発熱する熱硬化型樹脂もしくは熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物もしくは化学繊維織物よりなる硬化層と、インフレータブル構造の内部に設置され、前記硬化層に電磁波を照射する電磁波発生装置とを具備することを特徴とするものである。
【0016】
また本発明の硬化型インフレータブル装置は、内部に加熱によりガス化する物質が設けられ、該物質の加熱によるガス化により所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、前記気密層に積層され、電磁波を照射することにより発熱する熱硬化型樹脂もしくは熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物もしくは化学繊維織物よりなる硬化層、あるいは電流が流れて発熱する炭素繊維織物に熱硬化型樹脂もしくは熱可塑型樹脂を含浸させた硬化層とを具備することを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、前記硬化型インフレータブル装置において、硬化層の外側に保護層を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
また本発明の硬化型インフレータブル装置は、ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、前記気密層に積層され、電磁波を照射することにより発泡硬化反応をする発泡性樹脂層と、前記発泡性樹脂層に電磁波を照射する電磁波発生装置とを具備することを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記硬化型インフレータブル装置において、発泡性樹脂層の外側に保護層を設けたことを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態例を詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の第一の実施形態例によるジュール熱硬化型インフレータブル構造40である。ここで、41は例えばフィルム等からなる気密層、42は例えば熱硬化型樹脂を含浸させた炭素繊維織物等からなる硬化層、43は断熱材(保護層)、44はインフレーション装置、45と46は硬化層42の両端に設けた電極、47は電極45,46に電流を流すための通電ケーブル、48は硬化層42に電流を流すための電源装置である。前記気密層41は密閉された袋状構造物に形成され、前記気密層41の外面には硬化層42が積層して設けられ、前記硬化層42の外面には保護層となる断熱材43が積層して設けられる。前記硬化層42の両端に設けた電極45,46には通電ケーブル47により電源装置48が接続される。前記気密層41よりなる密閉された袋状構造物にはインフレーション装置44が連結され、インフレーション装置44から気密層41よりなる密閉された袋状構造物内にガスを導入できるように構成される。すなわち、インフレータブル構造40はまず、インフレーション装置44から気密層41よりなる密閉された袋状構造物内にガスを導入して膨らませて例えばチューブ状等の所定の形状にする。その後、電源装置48から通電ケーブル47と電極45,46を介して硬化層42に電流を流す。硬化層42は炭素繊維織物で構成されているので、炭素繊維の通電により炭素繊維の持っている電気抵抗によりジュール熱が発生し、このジュール熱により熱硬化型樹脂が硬化する。その結果、硬化層42が硬化し、インフレータブル構造40は膨張展開された形状で硬化され、硬化型インフレータブル構造になる。なお、保護層となる断熱材43は設けなくてもよい。
【0022】
図2は、本発明の第二の実施形態例によるジュール熱可塑型インフレータブル構造50である。ここで、51は例えばフィルム等からなる気密層、52は例えば熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物等からなる硬化層、53は断熱材(保護層)、54はインフレーション装置、55と56は硬化層52の両端に設けた電極、57は電極55,56に電流を流すための通電ケーブル、58は硬化層52に電流を流すための電源装置である。前記気密層51は密閉された袋状構造物に形成され、前記気密層51の外面には硬化層52が積層して設けられ、前記硬化層52の外面には保護層となる断熱材53が積層して設けられる。前記硬化層52の両端に設けた電極55,56には通電ケーブル57により電源装置58が接続される。前記気密層51よりなる密閉された袋状構造物にはインフレーション装置54が連結され、インフレーション装置54から気密層51よりなる密閉された袋状構造物内にガスを導入できるように構成される。すなわち、インフレータブル構造50はまず、インフレーション装置54から気密層51よりなる密閉された袋状構造物内にガスを導入して膨らませて例えばチューブ状等の所定の形状にする。その後、電源装置58から通電ケーブル57と電極55,56を介して硬化層52に電流を流す。硬化層52は炭素繊維織物で構成されているので、炭素繊維の通電により炭素繊維の持っている電気抵抗によりジュール熱が発生し、このジュール熱により熱可塑型樹脂が溶融する。その後、通電を停止し温度が降下すると熱可塑型樹脂は冷却硬化し、インフレータブル構造50は膨張展開された形状で硬化され、硬化型インフレータブル構造になる。なお、保護層となる断熱材53は設けなくてもよい。
【0023】
図3は、本発明の第三の実施形態例による電磁波硬化型インフレータブル構造60である。ここで、61は例えばフィルム等からなる気密層、62は例えば熱硬化型樹脂または熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物または化学繊維織物等からなる硬化層、63は断熱材(保護層)、64はインフレーション装置、65は電磁波を発生させる電磁波発生装置である。前記気密層61は密閉された袋状構造物に形成され、前記気密層61の外面には硬化層62が積層して設けられ、前記硬化層62の外面には保護層となる断熱材63が積層して設けられる。インフレータブル構造60の外部には硬化層62に電磁波を照射できる位置に電磁波発生装置65が配置される。前記気密層61よりなる密閉された袋状構造物にはインフレーション装置64が連結され、インフレーション装置64から気密層61よりなる密閉された袋状構造物内にガスを導入できるように構成される。すなわち、インフレータブル構造60はまず、インフレーション装置64から気密層61よりなる密閉された袋状構造物内にガスを導入して膨らませて例えばチューブ状等の所定の形状にする。その後、電磁波発生装置65から硬化層62に電磁波を照射する。電磁波が照射された硬化層62は、炭素繊維織物では導電性を有する炭素繊維が誘導加熱により発熱し、また誘電体である含浸されている熱硬化型樹脂または熱可塑型樹脂が誘電加熱により発熱する。尚、化学繊維織物では化学繊維および熱硬化型樹脂または熱可塑型樹脂が誘電体なので、誘電加熱により発熱する。いずれにしても、電磁波を照射することにより硬化層62が加熱される。熱硬化型樹脂の場合は加熱によりそのまま硬化する。熱可塑型樹脂の場合は加熱により熱可塑型樹脂が溶融し、その後、電磁波の照射を停止し温度が降下すると熱可塑型樹脂は冷却硬化する。その結果、硬化層62が硬化し、インフレータブル構造60は膨張展開された形状で硬化され、硬化型インフレータブル構造になる。なお、保護層となる断熱材63は設けなくてもよい。
【0024】
図4は、本発明の第四の実施形態例による電磁波硬化型インフレータブル構造70である。ここで、71は例えばフィルム等からなる気密層、72は例えば熱硬化型樹脂または熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物または化学繊維織物等からなる硬化層、73は断熱材(保護層)、74はインフレーション装置、75はインフレータブル構造70の内部に設置された電磁波を発生させる電磁波発生装置である。前記気密層71は密閉された袋状構造物に形成され、前記気密層71の外面には硬化層72が積層して設けられ、前記硬化層72の外面には保護層となる断熱材73が積層して設けられる。インフレータブル構造70の内部には硬化層72に電磁波を照射できる位置に電磁波発生装置75が配置される。前記気密層71よりなる密閉された袋状構造物にはインフレーション装置74が連結され、インフレーション装置74から気密層71よりなる密閉された袋状構造物内にガスを導入できるように構成される。すなわち、インフレータブル構造70はまず、インフレーション装置74から気密層71よりなる密閉された袋状構造物内にガスを導入して膨らませて例えばチューブ状等の所定の形状にする。その後、インフレータブル構造70の内部の電磁波発生装置75から硬化層72に電磁波を照射する。電磁波が照射された硬化層72は、炭素繊維織物では導電性を有する炭素繊維が誘導加熱により発熱し、また誘電体である含浸されている熱硬化型樹脂または熱可塑型樹脂が誘電加熱により発熱する。尚、化学繊維織物では化学繊維および熱硬化型樹脂または熱可塑型樹脂が誘電体なので、誘電加熱により発熱する。いずれにしても、電磁波を照射することにより硬化層72が加熱される。熱硬化型樹脂の場合は加熱によりそのまま硬化する。熱可塑型樹脂の場合は加熱により熱可塑型樹脂が溶融し、その後、電磁波の照射を停止し温度が降下すると熱可塑型樹脂は冷却硬化する。その結果、硬化層72が硬化し、インフレータブル構造70は膨張展開された形状で硬化され、硬化型インフレータブル構造になる。なお、保護層となる断熱材73は設けなくてもよい。
【0025】
図5は、本発明の第五の実施形態例による加熱によりガス化する物質を有する硬化型インフレータブル構造80である。ここで、81は例えばフィルム等からなる気密層、82は例えば熱硬化型樹脂または熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物または化学繊維織物等からなる硬化層、83は断熱材(保護層)、84は加熱によりガス化する物質であり、固体や粉末状の場合は図のように装着できるが、液体の場合はマイクロカプセルに内包することによりインフレータブル構造80内に実装する。85はインフレータブル構造80の内部に設置された電磁波を発生させる電磁波発生装置である。前記気密層81は密閉された袋状構造物に形成され、前記気密層81の外面には硬化層82が積層して設けられ、前記硬化層82の外面には保護層となる断熱材83が積層して設けられる。前記インフレータブル構造80内部の気密層81の内面には加熱によりガス化する物質84が積層するようにして設けられる。インフレータブル構造80の内部には硬化層82に電磁波を照射できる位置に電磁波発生装置85が配置される。前記気密層81よりなる密閉された袋状構造物内には加熱によりガス化する物質84が装着される。この物質84に電磁波発生装置85から電磁波を照射することにより物質84が加熱されてガスを発生することにより、気密層81よりなる密閉された袋状構造物内にガスを充満して膨らませて例えばチューブ状等の所定の形状にする。その後、インフレータブル構造80の内部の電磁波発生装置85から硬化層82に電磁波を照射する。電磁波が照射された硬化層82は、炭素繊維織物では導電性を有する炭素繊維が誘導加熱により発熱し、また誘電体である含浸されている熱硬化型樹脂または熱可塑型樹脂が誘電加熱により発熱する。尚、化学繊維織物では化学繊維および熱硬化型樹脂または熱可塑型樹脂が誘電体なので、誘電加熱により発熱する。いずれにしても、電磁波を照射することにより硬化層82が加熱される。熱硬化型樹脂の場合は加熱によりそのまま硬化する。熱可塑型樹脂の場合は加熱により熱可塑型樹脂が溶融し、その後、電磁波の照射を停止し温度が降下すると熱可塑型樹脂は冷却硬化する。その結果、硬化層82が硬化し、インフレータブル構造80は膨張展開された形状で硬化され、硬化型インフレータブル構造になる。なお、保護層となる断熱材83は設けなくてもよい。また、硬化層として、電流がながれて発熱する炭素繊維織物に熱硬化型樹脂もしくは熱可塑型樹脂を含浸させた硬化層を用いてもよい。
【0026】
図6は、本発明の第六の実施形態例による発泡硬化型インフレータブル構造90である。ここで、91は密閉された袋状構造物に形成された例えばフィルム等からなる内側の気密層、92は例えばフィルム等からなる外側の気密層、93は加熱によりガス化する物質であり、固体や粉末状の場合は図のように気密層91の内面に装着できるが、液体の場合はマイクロカプセルに内包することによりインフレータブル構造90内に実装する。94は発泡性樹脂、95は断熱材(保護層)、96はインフレータブル構造90の内部に設置された電磁波を発生させる電磁波発生装置である。気密層91で囲まれた内部に加熱によりガス化する物質93を封入し、二つの気密層91と92で挟まれた領域に発泡性樹脂94を入れたインフレータブル構造90において、まず電磁波発生装置96で電磁波を発生すると近くにある加熱によりガス化する物質93に最初に電磁波が照射され誘電加熱により発熱させガス化により内圧を上げてインフレータブル構造90を例えばチューブ状等の所定の形状に形成する。次に、発泡性樹脂94に電磁波が照射されることにより、誘電加熱により発泡性樹脂94が加熱され、その結果発泡硬化反応が生じる。これにより既に膨張しているインフレータブル構造90の外壁が硬化し、中空のパイプ状の硬化型インフレータブル構造が得られる。尚、外側の気密層92に代えて外側の非気密層を設けても、同様に実施することができる。
【0027】
図7は、本発明の実施形態例に係る硬化型インフレータブル構造を組み合わせて使用した自己増殖型宇宙インフレータブル構造の概念図である。自己増殖型宇宙インフレータブル構造とは、太陽光を集めてエネルギに変換し、そのエネルギを次の宇宙インフレータブル構造の硬化に利用するものである。こうすることにより、多数のインフレータブル構造を硬化させる際に、最初のインフレータブル構造の硬化に必要なエネルギのみをバッテリ等で地球から運ぶだけで良い。上から順に自己増殖型宇宙インフレータブル構造100,110,120とする。硬化はこの順に行う。実際にはこの繰り返しでいくつもの宇宙インフレータブル構造を硬化させることができる。インフレータブル構造100はインフレータブル円環101が複数のインフレータブルストラット102の一端部に取付けられ支持されて構成される。複数のインフレータブルストラット102の他端部は一箇所に集められて電源部103が設置される。電源部103の表面にはソーラセル104が貼られている。電源部103の裏面側には電磁波発生装置105が設置されている。インフレータブル円環101の内部にも電磁波発生装置106が設置されており、電源部103からインフレータブルストラット102に沿わせたケーブル107を介して電磁波発生装置106に電力を供給する。太陽108から照射された光を反射鏡109で反射し、ソーラセル104の上に集光し電気に変換する。その電気を電磁波に変換する電磁波発生装置105から電磁波を照射する。インフレータブル構造110を構成するインフレータブル円環111は電磁波発生装置105からの電磁波に照射されて硬化する。インフレータブル構造110もインフレータブル構造100と同様に反射鏡112で太陽光を反射し、ソーラセル113に集光する。ソーラセル113で電気に変換されたのち電磁波発生装置114から電磁波を照射する。インフレータブル構造120を構成するインフレータブル円環121は電磁波発生装置114からの電磁波に照射されて硬化する。以下同様に自己増殖的にインフレータブル構造の硬化を行うことができる。
【0028】
本発明の実施形態例に係る硬化型インフレータブル構造において以下のような作用効果が発揮され、宇宙開発を初めとする多くの用途においてその特性を発揮することにより、産業の発展に寄与することができる。
【0029】
・インフレータブル構造の硬化に硬化層を構成する炭素繊維に通電した際のジュール熱を利用するので、硬化層に発熱のためのヒータなどを装着する必要がなく、軽量で簡素な構成を有する折り畳みが容易なインフレータブル構造が得られる。
【0030】
・直接通電する他に電磁波を照射して、導電性を有する炭素繊維は誘導加熱により発熱し、また誘電体である含浸されている樹脂は誘電加熱により発熱させることにより、硬化層にヒータを貼り付けることなく硬化層を加熱することができる。また、炭素繊維織物の替わりに化学繊維織物を使用した場合は、繊維も樹脂も誘電体なので、誘電加熱により発熱し、同様に硬化層を加熱することができる。
【0031】
・電磁波の照射による加熱では、硬化層の全面に渡って均一な発熱を生じさせることができる。またそのために、インフレータブル構造の硬化時の変形が小さくできる。
【0032】
・電磁波の照射により気密層の内側に封入した、加熱によりガス化する物質を加熱してその体積を増加させるので、これに伴うインフレータブル構造の内圧の増加をインフレータブル構造の膨張の全部または一部に使うことができる。
【0033】
・加熱で使うエネルギの熱への変換効率が良いので、効率良くインフレータブル構造の硬化を行うことができる。
【0034】
・加熱で使うエネルギの熱への変換効率が良いので、小さな装置でインフレータブル構造の硬化を行うことができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、インフレータブル構造の硬化において、硬化前の硬化層の折り畳みを容易にするため、加熱のための熱の発生源を硬化層に直接装着することなく、またガス等を介さずに直接硬化層を加熱することにより、軽量で簡素でかつ硬化前の折り畳み状態では柔軟性を有する硬化層を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係るジュール熱硬化型インフレータブル構造を示す一部切欠斜視図である。
【図2】本発明の実施形態例に係るジュール熱溶融冷却硬化型インフレータブル構造を示す一部切欠斜視図である。
【図3】本発明の実施形態例に係る電磁波硬化型インフレータブル構造を示す一部切欠斜視図である。
【図4】本発明の実施形態例に係る電磁波硬化型インフレータブル構造を示す一部切欠斜視図である。
【図5】本発明の実施形態例に係る加熱によりガス化する物質を有する硬化型インフレータブル構造を示す一部切欠斜視図である。
【図6】本発明の実施形態例に係る発泡硬化型インフレータブル構造を示す一部切欠斜視図である。
【図7】本発明の実施形態例に係る自己増殖型宇宙インフレータブル構造を示す斜視図である。
【図8】従来のインフレータブル構造を示す斜視図である。
【図9】従来のヒータ加熱型インフレータブル構造を示す斜視図である。
【図10】従来の加熱ガス導入型インフレータブル構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 インフレータブル構造
11 インフレータブル円環
12 平面アンテナ
13 膜面張架ケーブル
20 ヒータ加熱型インフレータブル構造
21 気密層
22 硬化層
23 シート状ヒータ
24 インフレーション装置
30 加熱ガス導入型インフレータブル構造
31 気密層
32 硬化層
33 断熱材
34 インフレーション装置
35 ヒータ
36 排気管
37 排気バルブ
40 ジュール熱硬化型インフレータブル構造
41 気密層
42 硬化層
43 断熱材
44 インフレーション装置
45 電極
46 電極
47 通電ケーブル
48 電源装置
50 ジュール熱溶融冷却硬化型インフレータブル構造
51 気密層
52 硬化層
53 断熱材
54 インフレーション装置
55 電極
56 電極
57 通電ケーブル
58 電源装置
60 電磁波硬化型インフレータブル構造
61 気密層
62 硬化層
63 断熱材
64 インフレーション装置
65 電磁波発生装置
70 電磁波硬化型インフレータブル構造
71 気密層
72 硬化層
73 断熱材
74 インフレーション装置
75 電磁波発生装置
80 加熱によりガス化する物質を有する硬化型インフレータブル構造
81 気密層
82 硬化層
83 断熱材
84 加熱によりガス化する物質
85 電磁波発生装置
90 発泡硬化型インフレータブル構造
91 内側の気密層
92 外側の気密層
93 加熱によりガス化する物質
94 発泡性樹脂
95 断熱材
96 電磁波発生装置
100 自己増殖型宇宙インフレータブル構造
101 インフレータブル円環
102 インフレータブルストラット
103 電源部
104 ソーラセル
105 電磁波発生装置
106 電磁波発生装置
107 ケーブル
108 太陽
109 反射鏡
110 自己増殖型宇宙インフレータブル構造
111 インフレータブル円環
112 反射鏡
113 ソーラセル
114 電磁波発生装置
120 自己増殖型宇宙インフレータブル構造
121 インフレータブル円環

Claims (8)

  1. ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、
    前記気密層に積層され、電流が流れて発熱する炭素繊維織物に熱硬化型樹脂を含浸させた硬化層と、
    前記硬化層に電流を流すための電極と
    を具備することを特徴とする硬化型インフレータブル装置。
  2. ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、
    前記気密層に積層され、電流が流れて発熱する炭素繊維織物に熱可塑型樹脂を含浸させた硬化層と、
    前記硬化層に電流を流すための電極と
    を具備することを特徴とする硬化型インフレータブル装置。
  3. ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、
    前記気密層に積層され、電磁波を照射することにより発熱する熱硬化型樹脂もしくは熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物もしくは化学繊維織物よりなる硬化層と
    前記硬化層にインフレータブル構造の外部から電磁波を照射する電磁波発生装置と
    を具備することを特徴とする硬化型インフレータブル装置。
  4. ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、
    前記気密層に積層され、電磁波を照射することにより発熱する熱硬化型樹脂もしくは熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物もしくは化学繊維織物よりなる硬化層と
    インフレータブル構造の内部に設置され、前記硬化層に電磁波を照射する電磁波発生装置と
    を具備することを特徴とする硬化型インフレータブル装置。
  5. 内部に加熱によりガス化する物質が設けられ、該物質の加熱によるガス化により所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、
    前記気密層に積層され、電磁波を照射することにより発熱する熱硬化型樹脂もしくは熱可塑型樹脂を含浸させた炭素繊維織物もしくは化学繊維織物よりなる硬化層、あるいは電流が流れて発熱する炭素繊維織物に熱硬化型樹脂もしくは熱可塑型樹脂を含浸させた硬化層と
    を具備することを特徴とする硬化型インフレータブル装置。
  6. 硬化層の外側に保護層を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の硬化型インフレータブル装置。
  7. ガスが導入されて所定形状の密閉された袋状構造物に形成される気密層と、
    前記気密層に積層され、電磁波を照射することにより発泡硬化反応をする発泡性樹脂層と
    前記発泡性樹脂層に電磁波を照射する電磁波発生装置と
    を具備することを特徴とする硬化型インフレータブル装置。
  8. 発泡性樹脂層の外側に保護層を設けたことを特徴とする請求項7項記載の硬化型インフレータブル装置。
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