JP3866642B2 - 表面形状認識センサ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面形状認識センサ装置に関し、特に人間の指紋や動物の鼻紋などの微細な凹凸を感知する表面形状認識センサ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
表面形状認識センサ装置の応用例として、指紋のパターンを検出する指紋センサが多数提案されている(例えば、非特許文献1など参照)。これは、LSIチップの上に2次元に配列されたセンサ素子の内部に設けられたセンサ電極とパッシベーション膜を介して触れた指の皮膚との間に形成される静電容量を検出して、指紋の凹凸パターンを感知するものである。指紋の凹凸により形成される容量の値が異なるため、この容量差を検出することで指紋の凹凸を感知することができる。
【0003】
図6に指紋センサ(表面形状認識センサ装置)の外観図を示す。この指紋センサ10は、互いに隣接した多数のセンサ素子によって構成され、代表的には、2次元(アレイ状や格子状)に配置された多数のセンサ素子11から構成されている。この指紋センサ10のセンサ面12に指13など認識対象を接触させることにより、その認識対象表面(ここでは指紋14の凹凸形状)がそれぞれのセンサ素子11で個別に検出され、認識対象の表面形状を示す2次元データが出力される。
【0004】
このような指紋センサでは、一般的に指の静電気により、指をLSIチップ上に置いたときに壊れやすいという問題があった。これを解決するためのセンサ素子構造とセンサ回路が考案されている(例えば、非特許文献2など参照)。
図7に一般的な指紋センサにおけるセンサ素子構造を示す。このセンサ素子構造では、センサ電極16の周囲に接地電位(または電源電位)に接続された壁状の固定電極(GND壁)15を設け、その表面がパッシベーション膜17から露出するような構成となっている。このようなセンサ素子構造(以下、GND壁センサ構造という)を用いると、固定電極15が指の指紋14に接触することにより、指からの静電気が低インピーダンスの接地電位(または電源電位)へ放電され、LSIの破壊を防ぐことができる。
【0005】
また、図8に一般的な静電耐圧を向上させたセンサ回路の構成を示す。このセンサ回路20では、指紋14とセンサ電極16との間に発生してセンサ素子11により検出される検出容量Cfに対応した電圧信号を信号発生回路30により発生させ、その電圧信号を基準信号発生回路40からの基準信号とを、差動増幅回路50のトランジスタQ2a,Q2bにより差動増幅し、出力OUTとして出力する。基準信号発生回路40のCrは基準容量である。Cp1a,Cp1b,Cp2a,Cp2bはそれぞれ配線の寄生容量である。
【0006】
検出動作の開始時には、まずセンサ回路制御信号/PRE(PREバー)が電源電位VDDに制御されてトランジスタQ1a,Q1bがオフするとともに、センサ回路制御信号REが接地電位(0V)に制御されてQ3a,Q3bがオフし、節点N1a,N1bの電位は接地電位となる。
その後、信号/PREが接地電位に制御されてQ1a,Q1bがオンし、節点N1はVDDまで上昇する。そして信号/PREおよび信号REがVDDへ制御されてQ1a,Q1bがオフするとともにQ3a,Q3bがオンする。これにより、Cf,Crに蓄積された電荷が放電される。
【0007】
したがって、容量Cf,Crに依存した速度で節点N1a,N1bの電位はそれぞれ徐々に低下することになり、Q3a,Q3bのオンから所定時間経過した後に信号REを接地電位に制御してQ3a,Q3bをオフすると、節点N1a,N1bでは容量Cf,Crに応じた電位がそれぞれ維持され、これら電位がQ2a,Q2bにより差動増幅されて、出力OUTとなる。
ここでは、検出容量Cfはセンサ回路のQ2aのソース端子に接続されているため、ソース端子の寄生PNダイオードが保護ダイオードとして機能し静電耐圧が高くなる。
【0008】
以上のようなGND壁センサ構造とセンサ回路を用いることにより、静電耐圧の高い指紋センサが実現できる。図9にセンサ回路の入出力特性を示す。横軸は基準容量Crに対する検出容量Cfの比である。縦軸は、センサ回路の出力節点OUTのセンシング時の電位変化△Voである。
この入出力特性によれば、Cfが小さいと△Voは小さく、Cfが大きくなる程、△Voは大きくなる。この△Voを測定することにより指の凹凸に対応したCfを測定することができる。
【0009】
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【非特許文献1】
アイエスエスシーシー・ダイジェスト・オブ・テクニカル・ペーパーズ(ISSCC DIGEST OF TECHNICAL PAPERS),1988年2月,p.284〜285
【非特許文献2】
アイイーイーイー・トランス・エレクトロン・デバイスズ(IEEE Trans. Electron Devices),第48巻(vol.48),第10号(No10),2001年10月,p.2273-2278
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の表面形状認識センサ装置(指紋センサ)では、実際には、前述した図7に示すように、センサ電極16に、寄生容量CpsやCpおよびCLが発生する。Cpsは固定電極15との間の寄生容量であり、Cpは下層の配線19との間の寄生容量である。また、CLはセンサ回路20の入力配線等の寄生容量である。
このため、センサ素子11からセンサ回路20への入力容量としては、最小値Csens_min(=Cps+ΣCp+CL)と最大値Csens_max(=Cps+ΣCp+CL+Cf_max)が存在する。Cf_maxはCfの最大値である。これにより、センサ回路20の最小出力信号△Vo_minと最大出力信号△Vo_maxも図9に示すように限定される。したがって、より高感度で指紋パターンを検出するためには、ダイナミックレンジ(△Vo_max−△Vo_min)を大きくすることが望ましい。
【0011】
しかしながら、従来の指紋センサでは、静電耐圧を高めるためのセンサ素子構造として前述したようなGND壁センサ構造を用いているものの、ダイナミックレンジを大きくするための構成を有していない。したがって、ダイナミックレンジが小さいと、指紋センサによる取得画像のS/N比が小さくなり、画像の品質が劣化し、指紋センサを指紋認証システムに適用すると認証率の低下をもたらしてしまうという問題があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、センサ回路出力のダイナミックレンジを大きくすることができ、S/N比の良好な画像出力が得られる表面形状認識センサ装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明にかかる表面形状認識センサ装置は、半導体基板上に形成された層間絶縁膜の同一平面上に互いに絶縁分離されて配置されたセンサ電極と、層間絶縁膜上にセンサ電極の近傍であってかつセンサ電極と絶縁分離されて配置された固定電極と、層間絶縁膜上にセンサ電極を覆うように形成されかつ絶縁性の部材からなるパッシベーション膜と、センサ電極と認識対象物の表面との間の容量に応じた信号を出力するセンサ回路とを有する複数のセンサ素子を備え、固定電極は、パッシベーション膜表面に一部が接触した対向電極となる表面形状の認識対象物の表面と接触するように、その一部がパッシベーション膜表面で露出して層間絶縁膜上に形成され、各センサ素子の容量検出手段からの信号に基づき認識対象物の表面形状を検出する表面形状認識センサ装置であって、センサ電極と固定電極との距離を5μm以上とし、センサ素子の配置ピッチからセンサ電極の一辺の長さの下限値20μmおよび固定電極の幅を差し引いた値を2で割った値以下としたものである。
【0013】
また、センサ回路の構成として、認識対象物とセンサ電極と間の容量に応じた信号を発生する信号発生手段と、基準信号を発生する基準信号発生手段と、これら信号発生手段および基準信号発生手段から出力された信号を差動増幅して出力する差動増幅手段とを備えてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施の形態にかかる表面形状認識センサ装置のセンサ素子構造を示す説明図であり、図1(a)は平面図、図1(b)はAA断面図である。表面形状認識センサ装置の概略構成、および各センサ素子11ごとに設けられたセンサ回路20は、それぞれ前述の図6および図8と同様であり、ここでの説明は省略する。
【0015】
本発明では、センサ回路20からの検出出力のダイナミックレンジに影響するセンサ回路20への入力容量が、センサ電極16に発生する寄生容量によって変化することに着目するとともに、特に、センサ電極16が格子形状の固定電極15に囲まれているGND壁センサ構造のセンサ素子11では、センサ電極16と固定電極15との間の寄生容量Cpsが、センサ回路20への入力容量を大きく左右する要因の1つであることに着目し、センサ素子構造のサイズを選択することにより、大きなダイナミックレンジを得るようにしたものである。
【0016】
図1のセンサ素子構造におけるサイズパラメータのうち、Wpはセンサ素子11が配置されるピッチであり、Wはセンサ電極16の一辺の長さである。WGは固定電極15の幅であり、Lはセンサ電極16と固定電極15との距離である。Tはセンサ電極16の膜厚、d1はセンサ電極16上のパッシベーション膜厚、d2はセンサ電極16下の配線19までの距離である。また、εr1はパッシベーション膜17の比誘電率、εr2は層間絶縁膜18の比誘電率である。
【0017】
前述した図9のような入出力特性を持つセンサ回路20では、ダイナミックレンジを大きくする場合、センサ回路20の最大出力信号△Vo_maxを大きくする必要があるが、そのためにセンサ電極16の一辺の長さWを大きくしてCfを大きくする必要がある。
しかしながら、単にWを大きくすると、センサ電極16と固定電極15との距離が近づいてLが小さくなり、センサ電極16と固定電極15との間の寄生容量Cpsが増大してしまう。したがって、ダイナミックレンジが最も大きくなるWあるいはLを選択する必要がある。
【0018】
図2にセンサ回路20の動作のWに対する依存特性を示す。図2(a)はWを変化させた場合のセンサ回路20の最大出力信号△Vo_maxと最小出力信号△Vo_minの依存特性であり、図2(b)はWを変化させた場合のダイナミックレンジ(△Vo_max−△Vo_min)の依存特性と各Wにおける取得指紋画像である。なお、他のサイズパラメータは、Wp=50μm,WG=8μm,T=1μm,d1=2μm,d2=0.5μm、εr1=5、εr2=4とした。
図2(a)に示すように、Wを大きくするとセンサ回路20への最大入力容量Csens_maxが大きくなるため△Vo_maxは増大するが、前述した図9の入出力特性により、飽和傾向となる。これに対し、△Vo_minは、はじめは緩やかに増大するが、Wが大きくなるとCpsが急激に増加し、それにより△Vo_minも急激に増大する。
【0019】
一方、図2(b)からは、ダイナミックレンジが最大になるセンサ電極16の一辺の長さWが存在することがわかる。Wが小さすぎる場合には、検出容量Cfが小さくなって指紋から得られる所望の信号成分(S/N比のS側)が小さくなるため、例えばW=10μm付近で得られた画像60のようにコントラストが低くなりノイズと区別しにくくなる。
逆に、Wが大きすぎてセンサ電極16と固定電極15との間の距離Lが小さい場合、センサ電極16と固定電極15との間の寄生容量Cpsが大きくなり、例えばW=40μm付近で得られた画像62のようにノイズ成分(S/N比のN側)の多い画像となってしまう。
【0020】
これに対して、例えばW=25μm付近では、画像61のように、コントラストが低すぎず、またノイズ成分も少ない良好な画像が得られる。したがって、S/N比の高い良好な画像が得られる条件として、Wの最小値とLの最小値が存在することがわかる。以下、これら条件について説明する。
【0021】
まず、図3を参照して、センサ電極16と固定電極15との間の距離Lの最小値について説明する。図3は、Lを変化させた場合のダイナミックレンジ(△Vo_max−△Vo_min)の依存特性である。ここでは、センサ素子の配置ピッチWpが50μmと80μmの場合が示されているが、いずれの場合もダイナミックレンジが最大となるLの領域が存在している。なお、Lが同じ場合でもWpが違えばWも異なるため、Wp=50μmに比較してWp=80μmの方がWも大きく、ダイナミックレンジも大きい。
【0022】
ここで、図1に示したGND壁センサ構造のセンサ素子11では、LとWに、次のような関係がある。
W=Wp−WG−2L
L=(Wp−W−WG)/2
したがって、Lが大きくなると、結果としてWが小さくなるため、ダイナミックレンジは減少に転じる。Wp=80μmに比較して、Wp=50μmのほうが早く減少に転じるのは、Wが小さいからである。
一方、Lが小さくなると、Cpsが増加してダイナミックレンジは減少に転じる。この場合、Wpの長さに依存せず、Wp=50μmおよびWp=80μmとも、5μmよりLが小さくなるとダイナミックレンジの減少が急峻となっている。
【0023】
ここで、製造上のばらつきや変動を考慮すると、Lに対するダイナミックレンジの依存特性が小さく、かつダイナミックレンジの値が大きい範囲からLを選択することが望ましい。前述した図3ではWpに左右されることなく、少なくともL=5μm以上に、ダイナミックレンジがLにあまり依存せずほぼ一定の範囲内にあり、ダイナミックレンジの値がそれぞれのWpにおいて最大値に近い値を示すLの望ましい範囲が存在している。したがって、Lの最小値を5μmとし、少なくともLは5μm以上の範囲で選択すれば、所定のセンサ素子設計条件下において、指紋検出感度を最大にすることができる。
【0024】
次に、図4および図5を参照して、センサ電極16の一辺の長さWの最小値について説明する。図4はセンサ電極16の一辺の長さWに対するダイナミックレンジの依存特性(Wp=50μm)である。図5はセンサ電極16の一辺の長さWに対するダイナミックレンジの依存特性(Wp=80μm)である。これら図4,5では、パッシベーション膜17の比誘電率εr1を3,5,9と変化させた場合が示されている。
【0025】
まず、図4では、いずれのεr1でもWが20μm以下で、ダイナミックレンジの減少が急峻となっており、少なくともW=20μm以上に、ダイナミックレンジがWにあまり依存せずほぼ一定の範囲内にあり、ダイナミックレンジの値がそれぞれのεr1において最大値に近い値を示すWの望ましい範囲が存在している。また、図5でも同様に、いずれのεr1でもWが20μm以下で、ダイナミックレンジの減少が急峻となっており、少なくともW=20μm以上に、ダイナミックレンジがWにあまり依存せずほぼ一定の範囲内にあり、ダイナミックレンジの値がそれぞれのεr1において最大値に近い値を示すWの望ましい範囲が存在している。
【0026】
一方、Wが大きくなると、図4,図5とも、結果としてLが小さくなるため、Cpsが増加してダイナミックレンジは減少に転じる。Wp=80μmに比較して、Wp=50μmのほうが早く減少に転じるのは、Lが小さいからである。
前述のLと同様に、製造上のばらつきや変動を考慮すると、Wに対するダイナミックレンジの依存特性が小さく、かつダイナミックレンジの値が大きい範囲からWを選択することが望ましい。
したがって、Wpに左右されず、Wの最小値を20μmとし、少なくともWは20μm以上の範囲で選択すれば、所定のセンサ素子設計条件下において、指紋検出感度を最大にすることができる。
【0027】
以上では、センサ素子11の配置ピッチWpを、実験で得られた好適な大きさ、すなわち50μmまたは80μmとした場合について説明したが、これに限定されるものではない。一般に指紋の凹凸の間隔は200μm〜300μmなので、センサ素子サイズすなわちセンサ素子11の配置ピッチWpは、指紋の量子化誤差を考慮して100μm以下とするのが望ましい。また、前述の図3〜5から、センサ電極16と固定電極15との距離Lを5μm以上とし、センサ電極16の一辺の長さWを20μm以上とした場合、Wpは30μm以上が望ましいことになる。
【0028】
なお、Wpが30〜100μmの範囲では、前述したWpが50μmや80μmの場合と同傾向の依存特性が得られることから、Lを5μm以上の範囲で選択し、さらにはWを20μm以上の範囲で選択することにより、前述と同様の作用効果が得られる。
また、以上では、格子形状の固定電極16がセンサ電極15を囲うように形成されているセンサ素子構造を例として説明したが、これに限定されるものではなく、センサ電極15の近傍に固定電極16が設けられているセンサ素子構造であれば、これらセンサ電極15と固定電極16との間に寄生容量Cpsが生じることから、前述と同様にして本発明を適用でき、同様の作用効果が得られる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、半導体基板上に形成された層間絶縁膜の同一平面上に互いに絶縁分離されて配置されたセンサ電極と、層間絶縁膜上にセンサ電極の近傍であってかつセンサ電極と絶縁分離されて配置された固定電極と、層間絶縁膜上にセンサ電極を覆うように形成されかつ絶縁性の部材からなるパッシベーション膜と、センサ電極と認識対象物の表面との間の容量に応じた信号を出力するセンサ回路とを有する複数のセンサ素子を備え、固定電極は、パッシベーション膜表面に一部が接触した対向電極となる表面形状の認識対象物の表面と接触するように、その一部がパッシベーション膜表面で露出して層間絶縁膜上に形成され、各センサ素子の容量検出手段からの信号に基づき認識対象物の表面形状を検出する表面形状認識センサ装置であって、センサ電極と固定電極との距離を5μm以上とし、センサ素子の配置ピッチからセンサ電極の一辺の長さの下限値20μmおよび固定電極の幅を差し引いた値を2で割った値以下とするようにしたので、センサ回路出力のダイナミックレンジをほぼ最大まで大きくすることができ、S/N比の良好な画像出力が得られる。また、製造ばらつきに対してもセンサ電極と固定電極との距離に対するダイナミックレンジの依存特性を小さくでき、ダイナミックレンジの変動を抑制できる。
したがって、表面形状認識センサ装置に本発明のセンサ装置を適用すれば、指紋センサによる取得画像のS/N比が大きく、画像の品質が改善する効果がある。このことは、表面形状認識センサ装置を指紋認証システムに適用すると認証率の改善が図れ、効果大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態にかかる表面形状認識センサ装置のセンサ素子構造を示す説明図である。
【図2】 センサ電極の一辺の長さWに対するセンサ回路動作の依存特性である。
【図3】 センサ電極−固定電極間距離Lに対するセンサ回路出力のダイナミックレンジの依存特性である。
【図4】 センサ電極の一辺の長さWに対するセンサ回路出力のダイナミックレンジの依存特性(Wp=50μm)である。
【図5】 センサ電極の一辺の長さWに対するセンサ回路出力のダイナミックレンジの依存特性(Wp=80μm)である。
【図6】 一般的な表面形状認識センサ装置の外観図である。
【図7】 一般的なセンサ素子構造を示す断面図である。
【図8】 一般的なセンサ回路例である。
【図9】 図8のセンサ回路の入出力特性である。
【符号の説明】
10…指紋センサ(表面形状認識センサ装置)、11…センサ素子、12…センサ面、13…指、14…指紋、15…固定電極、16…センサ電極、17…パッシベーション膜、18…層間絶縁膜、19…配線、20…センサ回路、30…信号発生回路、40…基準信号発生回路、50…差動増幅回路、60〜62…指紋画像、L…センサ電極−固定電極間距離、W…センサ電極の一辺の長さ、Wp…センサ素子の配置ピッチ、WG…固定電極の幅、εr1…パッシベーション膜の比誘電率、Cps…センサ電極−固定電極間の寄生容量、Cf…検出容量。
Claims (2)
- 半導体基板上に形成された層間絶縁膜の同一平面上に互いに絶縁分離されて配置されたセンサ電極と、前記層間絶縁膜上に前記センサ電極の近傍であってかつ前記センサ電極と絶縁分離されて配置された固定電極と、前記層間絶縁膜上に前記センサ電極を覆うように形成されかつ絶縁性の部材からなるパッシベーション膜と、前記センサ電極と認識対象物の表面との間の容量に応じた信号を出力するセンサ回路とを有する複数のセンサ素子を備え、
前記固定電極は、前記パッシベーション膜表面に一部が接触した対向電極となる表面形状の認識対象物の表面と接触するように、その一部が前記パッシベーション膜表面で露出して前記層間絶縁膜上に形成され、
前記各センサ素子の容量検出手段からの信号に基づき前記認識対象物の表面形状を検出する表面形状認識センサ装置であって、
前記センサ電極と前記固定電極との距離を5μm以上とし、前記センサ素子の配置ピッチから前記センサ電極の一辺の長さの下限値20μmおよび前記固定電極の幅を差し引いた値を2で割った値以下とすることを特徴とする表面形状認識センサ装置。 - 請求項1記載の表面形状認識センサ装置において、
前記センサ回路は、前記認識対象物と前記センサ電極と間の容量に応じた信号を発生する信号発生手段と、基準信号を発生する基準信号発生手段と、これら信号発生手段および基準信号発生手段から出力された信号を差動増幅して出力する差動増幅手段とを備えることを特徴とする表面形状認識センサ装置。
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