JP3866336B2 - Pen input display device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペン入力機能を備えた表示装置に係わり、特にペン入力手段の改良をはかったペン入力表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の高度情報化社会の発達にともない、その情報を入力し記憶し表示する装置(情報機器)の高性能化、軽薄短小化、低消費電力化が強く望まれる様になった。このような状況の中、現在多くの種類の情報機器が提案・実用化されている。その中でペン入力機能を装備したペン入力表示装置は、上記の要求を満たす情報機器として注目されている。
【0003】
手書き文字や図形をコンピュータやワードプロセッサや携帯情報端末機器などに入力する手段として、例えば、抵抗薄膜タブレットを利用したペン入力表示装置(参考文献:東芝レビュー1994Vol.49No.12、日経BP社フラットパネルディスプレイ '93、日経BP社MATERIALS&TECHNOLOGY93.8)や電磁誘導タブレットを利用したペン入力表示装置(参考文献:東芝レビュー1994Vol.49No.12、日経BP社フラットパネルディスプレイ '93、日経BP社MATERIALS&TECHNOLOGY93.8)や静電結合タブレットを利用したペン入力表示装置(参考文献:東芝レビュー1994Vol.49No.12、日経BP社フラットパネルディスプレイ '93、日経BP社MATERIALS&TECHNOLOGY93.8)などがあり、その他のペン入力表示装置として例えば参考文献(特開平4−283819、特開平4−299727、特開平5−127823、特開平5−158880、特開平4−343387、特開平5−189126、特開平5−197487、特開昭62−92021、特開昭63−293623、日経コンピュータ '93/6、情報処理学会論文誌1988Vol.29No.3「手書き編集記号を用いたオンライン文字図形編集法」)などがある。
【0004】
近年の情報化社会の発展に伴いペン入力表示装置における表示装置の精細度はますます高くなっており、同時に画素サイズも小さくなっている。また、ペン入力表示装置にはより正確で多くの情報を素早く入力できる性能が求められるようになっている。
【0005】
また、近年では表示装置とペン入力装置(タブレット)が一体になったペン入力表示装置が提案され(特開昭54−24538、特開平6−295219、特開平6−314165、特開平4−337824)、表示装置の表示能力を損なうことなくペン入力が行えることからペン入力方式の主流となりつつあるとともに、より高品位な表示を行うためこれらの表示装置としてトランジスターやダイオードなどのアクティブ素子を使ったアクティブマトリックス型表示装置が使われる様になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の静電容量方式はペン入力装置と表示装置を一体にすることが可能であるため、情報機器の軽薄短小化及び低コスト化には有利であるが、表示装置からの電磁波ノイズによって検出誤差が発生したり、基本的に表示装置に於ける電極とペン先電極の容量結合を利用しているため、表示装置に於ける電極が微細化される場合(TFT−LCDの様にゲート線と信号線が細い場合や表示装置の高精細化のために電極が微細化される場合)検出誤差が大きくなってしまう。
【0007】
抵抗膜方式は情報機器の軽量化及び低コスト化には有利であるが、ペン座標の検出精度が余り良くない。
【0008】
また、電磁誘導方式は高精度なペン入力には有利であるが、表示装置の背後に検出用タブレットを設けなければならず軽薄短小化がむずかしく、また、大画面の表示装置を有する情報機器(40インチ以上)に適用する場合、表示装置と検出用タブレットの位置合わせ精度の問題から検出精度向上がむずかしい。
【0009】
また、高精細な表示装置を使ったペン入力表示装置では使用者がペン入力を行う際に生じる手振れやペン入力を行う入力面が紙と違い滑りやすいために生じる誤入力がより顕著に表れるため、表示装置が持っている高精細な表示ができず手振れによる誤入力などが目立ちみすぼらしい筆跡となってしまう。これらを補正する技術として例えば参考文献(特開平6−295219、特開平5−274081)や検出ペンのペン先を表示装置の精細度にあわせ細くする方法などがあるが、画素サイズの比較的小さい表示装置を有するペン入力表示装置で手書き入力速度が比較的速い場合には上述した方法では十分ではない。
【0010】
また、ペン入力表示装置では同一面上で何度も手書き入力を行うため基本的に検出ペンのペン先は入力面を傷つけない丸いものが望ましく、ペン先を画素サイズに合わせ細くしたのではペン入力表示装置の入力面を傷つけてしまい保護シートを幾度となく交換しなくてはならず問題が残る。画素サイズが300μm×300μm以下(特に150μm×150μm以下)になるとより高度な補正が必要であり、基本的に上述した方法では1画素毎に高度な補正を施すことが出来ないため細かい筆跡でかつ素早い手書き入力時にはより正確な補正が行えない。
【0011】
従って本発明の目的は、大画面の表示装置又は高精細な表示装置を有し、ペン入力面と表示面が同一であるペン入力一体型表示装置に対して、高精度な検出座標(高空間分解能)と軽薄短小及び高時間分解能を兼ね備えたペン入力装置を提供することである。
【0012】
また本発明の目的は、ペン入力表示装置のより正確でしかも細かい筆跡でかつすばやい手書き入力でも見栄えの良い手書き入力ができるペン入力装置を提供することである。
【0013】
更に本発明の目的は、電磁波ノイズに強く、検出誤差が少ない静電容量方式のペン入力表示装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるペン入力装置と表示装置を備えた第1のペン入力一体型表示装置は、前記ペン入力装置におけるペンが光センサーを備え、前記ペンが、前記表示装置上で移動した移動量を、前記表示装置表面上の位置変化に対応して変化する該表面の光透過率を前記光センサーによって検知することで検出する移動量検出手段を具備していることを特徴とする。従って、ペン入力装置におけるペンが、表示装置上で移動した移動量を、表示装置表面上の位置変化に対応して変化する該表面の光透過率に基づいて検出できる。
【0016】
本発明に係わるペン入力装置と表示装置を備えた第2のペン入力一体型表示装置は、前記入力装置におけるペンが光センサーを備え、前記ペンが、前記表示装置上で移動した移動量を、前記表示装置に配置された光遮蔽部と開口部の光透過率差を光センサーによって検知することで検出する移動量検出手段を具備していることを特徴とする。従って、ペン入力装置におけるペンが、表示装置上で移動した移動量を、表示装置に配置された光遮蔽部と開口部の光透過率差に基づいて検出できる。
【0017】
本発明の上記第1乃至第3のペン入力一体型表示装置によれば、表示装置と独立して座標検出用タブレットを、表示装置の表又は裏に設ける必要が無く、表示装置と座標検出用タブレットを同一面に形成できるので、ペン入力一体型表示装置の軽量薄型化及び高画質化可能であり、表示装置が数インチ以上の大画面であればあるほど、ペン入力に必要とする部品点数が基本的に変わらないので、本発明による軽量薄型化の効果は大きい。
【0018】
例えば、表示装置が対角12.1インチXGAで画素ピッチが210μm*70μmのものや、表示装置が対角40インチで画素ピッチが630μm*210μmのものなどに有効であり、表示装置としては透過型でサイズが対角5.5インチ以上のものに特に有効である(対角10インチ以上にはより有効で、対角20インチ以上にはもっとより有効である)。
【0019】
また、表示装置上のペンの移動量を、ペンが有する光センサーによって表示装置から直接瞬間的に検出するので、高時間分解能な座標検出が可能である。よって、手書き入力に於いて表示装置に対して小さい字を早く書く様な場合(表示装置の大きさを1とした場合に於いて、大きさ10分の1以下の字を書く場合などに本発明は有効であり、また、80ドット/秒以上の速度で手書き入力する場合に本発明は有効である)、本発明は非常に有効である。
【0020】
また、表示装置上のペンのX方向の移動量と表示装置上のペンのY方向の移動量を、表示装置表面の表示装置に本来ある異なる空間光学特性差によって検出することが可能であるため、ペンがX方向に移動したのかY方向に移動したのかより正確に検出することが可能である。
【0021】
また、ペンが有する光センサーの受光面が表示装置上のX方向とY方向とで異なった長さであるため、光センサーが表示装置のどちらか一方向の空間光学特性差の影響を受けやすくなるので、ペンがX方向に移動したのかY方向に移動したのかより正確に検出することができる。
【0022】
また、ペンが表示装置上に配置された座標を、表示装置のCs線及び信号線を順次選択駆動する際に画素電極に生じる突き上げ電圧による表示装置の輝度変化を利用して検出するので、表示装置に於けるアレイ基板と独立して座標検出用アレイ基板を設ける必要が無く、表示装置と座標検出用タブレットを同一面に形成できるので、ペン入力一体型表示装置の軽量薄型化が可能であり、容量結合による表示装置の輝度変化を利用して、座標を検出するので、画素電極に瞬時に所望する電圧を印加することが出来、画素電極を駆動するスイッチング素子のばらつきが影響されず、高精度な座標検出が可能である。
【0023】
また、検出した座標を調整することが可能なため、表示装置の応答速度の温度特性のため発生した検出誤差を調整し、より高精度な座標検出が可能である。
【0024】
また、表示装置の画素電極毎に配置されたスイッチング素子をオフした後、Cs線によって突き上げ電圧を発生させるので、座標検出時に画素電極への信号線電圧書き込みによって生じる表示装置の輝度変化の影響を受けないのでより高精度な座標検出が可能である。
【0025】
また、Cs線をCs線駆動手段から切り離した後、信号線によって突き上げ電圧を発生させるので、生じた突き上げ電圧がCs線駆動手段の影響を受けず突き上げ電圧を維持することが出来る。
【0026】
よって、高画質、軽量薄型で高時間分解能、高精度座標検出を実現したペン入力一体型表示装置を得ることが出来る。
【0027】
更に、本発明に係わるペン入力装置と表示装置を備えた前記第1又は第2のペン入力一体型表示装置は、前記ペン入力装置に於けるペンが、前記ペンの筐体と、緩衝機構を介して前記筐体と連結された受光部を具備し、前記受光部の受光面が前記表示装置表面と平行になるように制御されることを特徴とする。
【0028】
また、本発明に係わるペン入力装置と表示装置を備えた第3のペン入力一体型表示装置では、前記緩衝機構がバネを具備することを特徴とする。
【0029】
また、本発明に係わるペン入力装置と表示装置を備えた第3のペン入力一体型表示装置では、前記緩衝機構がゴムを具備することを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関わる実施の形態を図面を参照して説明する。
【0035】
図1は第1実施例に係わるペン入力表示装置の構成を示したものであり、1は駆動電圧VON、VOFF 、VDD、制御信号STV,CPVを受け出力信号VPSR ,DX 、DY 、VYSTOP を出力するペン入力デバイスである。
【0036】
8は信号線(S1〜Sn)、ゲート線(G1〜Gm)、Cs線(C1〜Cl)、Cs容量、ゲート線で制御され信号線電圧をCs容量及び画素容量(図示せず)に書き込むTFTなどで構成されたアレイ基板であり、参考文献(電子情報通信学会論文誌C−II Vol.J76−C−II No5 pp.177−183「a−Si TFT/LCDの技術動向」塚田俊久、日経BP社,フラットパネルディスプレイ1994〜1995、日経BP社,日経マイクロデバイス1991年4月号−1994年7月号)などがある。また、アレイ基板8に対向して対向電極が(図示せず)配置されており、対向電極とアレイ基板8の間には液晶(図示せず)が挟まれて画素容量(図示せず)を形成している。これらの参考文献として(日経BP社:フラットパネルディスプレイ1994〜1995、日経BP社:日経マイクロデバイス1991年4月号〜1994年7月号)がある。
【0037】
2は駆動電圧VDD、VCC、制御信号CPH、SHT、デジタルデータVD、基準電圧VRを受け、信号線に信号線電圧を書き込む信号線駆動部であり、参考文献(H.Okada,et al.,SID93 Digest,pp.11〜pp.14、T.Furuhashi,et al.,SID94 Digest,pp.359〜pp.362、東芝集積回路技術資料「東芝LCDドライバーコントローラLSI1992〜1995」)などがある。
【0038】
3は駆動電圧VON,VOFF 、制御信号CPV、STV、VYSTOP を受け、ゲート線にゲート電圧を書き込むゲート線駆動部であり、参考文献(K.Hyugaji,et al.,SID91 Digest,pp.543−pp.546、東芝集積回路技術資料「東芝LCDドライバーコントローラLSI1992〜1995」)などがある。
【0039】
9は駆動電圧VON,VOFF 、制御信号CPV,STV,VYSTOP ,VPSR を受け、Cs線にCs電圧を書き込むCs線駆動部である。
【0040】
4は駆動電圧VON、制御信号VYSTOP ,VXSTOP ,CPVを受け信号線に信号線電圧を書き込むX駆動部である。
【0041】
7は駆動電圧VDD、制御信号VPSR ,ICPH、デジタルソースデータSVD、ペン入力に関わる座標データDX ,DY を受け、CPV,STV,CPH,STH,VDを出力するコントロール部である。コントロール部7はペン入力デバイス1から、ペン入力デバイスの座標を示す座標データDX ,DY を受け、信号線駆動部2及びゲート線駆動部3がそのペン入力デバイスで検出した座標をアレイ基板8に表示出来る様、データ処理をした後、出力信号を信号線駆動部2及びゲート線駆動部3に送る。
【0042】
SW1〜nは排他的論理和回路120で制御されるスイッチであり、120の出力がハイレベル時オフ、ローレベル時オンである。
【0043】
ここでアレイ基板8の左右方向をX方向(図1に示されている様に右方向をXup、左方向をXdownとする)、上下方向をY方向(図1に示されている様に上方向をYup、下方向をYdownとする)と定める。
【0044】
図2はペン入力表示装置の外形を示しており、1はペン入力デバイスを、10は表示装置を、11はバックライトを、12は接続コードを示している。なお、本実施例では、10の表示装置としてアクティブマトリックス型液晶表示装置いわゆるTFT−LCD(参考文献:日経BP社,フラットパネルディスプレイ1990〜1995、日経BP社,日経マイクロデバイス1991年4月号−1994年7月号)を使用した。
【0045】
ペン入力デバイス1の断面図を図3に示す。図3において、13は金属A、14は金属B、15はペン先を示しており、ペン先15はペン先15に加わる力によって移動することが可能となっており、ペン先15に力が加わることにより金属A 13と金属B 14が接触する。また、ペン先15は16のガラス、17のフォトダイオードアレイ、18のキャリアーテープ等で構成されており、ガラスは17に直接強い力が加わることを防止しており、フォトダイオードアレイ17はペン先に入ってくる光を電気信号に変換しており、キャリアーテープ18はフォトダイオードアレイ17によって得られた電気信号を19のコネクタを介して、20の回路基板に送っている。回路基板20には表示装置上におけるペン先15の位置を検出するための各種電子部品21が実装されている。22はペン入力デバイスのボディーであり、軽くて丈夫なプラスティックなどが使われている。接続コード12には図1で示した駆動電圧(VON,VOFF ,VDD)、制御信号(STV、CPV、SSTH、CCPH)、出力信号(VPSR 、DX 、DY 、VYSTOP )が通っている。
【0046】
本実施例では、フォトダイオードアレイ17を使って座標検出を行ったが、実際、17をディスクリートのフォトダイオードで構成しても良く、または、ディスクリート又はアレイ状のフォトトランジスターなどで構成しても良い。また、CCD等の電荷結合素子を使っても良い。
【0047】
図4はペン入力デバイスの受光の様子を示したものであり、23のプリズムシートはバックライト11から放射される光(27は光の経路を示す)をバックライト11の垂直方向に集光する役目をしており(表示装置を垂直にながめた時、表示装置の輝度が最も高くなる)、バックライト11から放射された光は26の偏光板及びアレイ基板8を通り、24の液晶層に印加される電圧値に応じた強度の光に変調され、25の対向基板を通って、フォトダイオードアレイ17に受光される。
【0048】
図5は対向基板25の構造を示したもので、図5(a)は断面図を、図5(b)は上面図を示している。なお、図5(a)の断面図は、図5(b)のA−A断面図である。28はガラスを、29は光遮光層(ブラックマトリックス)を、30は赤(R)、青(B)、緑(G)にそれぞれ着色された着色層を、31はオーバーコート層を、32は対向電極を示している。対向基板25の参考文献としては(日経BP社「フラットパネルディスプレイ91〜95」)などがある。
【0049】
また、光遮光層を単に遮光部と呼んでもよく、着色層を単に表示部や開口部と呼んでも良い。
【0050】
図6はフォトダイオードアレイ17の構造を示しており、33のフォトダイオードアレイ基板上にA受光面、B受光面、C受光面、D受光面、E受光面、F受光面を持ち、それぞれの受光面に入射した光エネルギーをそれぞれの端子間(Ak−Aa〜Fk−Fa)の電気エネルギーに変換して出力する。なお、添字のkはカソードをaはアノードを示している。
【0051】
図7、図8はフォトダイオードアレイ17の他の構造を示しており、また同時に、対向基板25の着色層30を点線で重ねこれらのサイズおよび各受光面の位置関係を示す。
【0052】
図9はフォトダイオードアレイ17の等価回路を示したものであり、DFA〜DFFはそれぞれ受光面A〜Fに応じたフォトダイオードである。
【0053】
図10はペン入力デバイスの構成を示しており、34は駆動電圧がVON,VOFF 、VDDで、表示装置10からの光エネルギーをVA 〜VF の電気信号に変換して出力する光信号変換部である。したがって、光信号変換部34に入射する光エネルギー(より正確には、光信号変換部における各フォトダイオードの受光面に入射する光エネルギー)の強さに応じた電気信号が出力される。34の光信号変換部は、それぞれの出力VA 〜VF に応じた光信号変換基本回路(図示せず、以後に詳細説明)から構成される。
【0054】
35はペン入力表示装置がペン入力状態であるのか否かを判断するペンシステムリセット部であり、VPSR =Highレベル時にペン入力状態を、VPSR =Lowレベル時には非ペン入力状態を示している。ペンシステムリセット部35によってペン入力表示装置のシステムリセットをしているので、使用者が所望の時のみペン入力状態とすることが可能であるため、誤動作(例:表示装置以外の光エネルギーによる誤動作)を防ぐことが出来る。
【0055】
36は初期座標検出部であり、駆動電圧VON,VOFF ,VDD、制御信号STV,CPV,VPSR ,VBを受け、初期座標データDX03 〜DX00 (X方向)、DY03 〜DY00 (Y方向)を出力する。なお、初期座標データとはVPSR がLowレベルからHighレベルに変化したときの、表示装置10上のペン先15の座標データである。また、図10ではX方向Y方向とも簡単のため4Bitデータであるが、例えばVGAの表示装置であればY方向9Bit、X方向10Bitの初期座標データとなる。
【0056】
37は表示装置10上でのペン先15の移動量を検出する移動量検出部であり、駆動電圧VON,VOFF ,VDD、制御信号VPSR ,VA〜VFを受け移動量データDX13 〜DX10 ,DY13 〜DY10 を出力する。なお、移動量データのBit数は初期座標データで説明した通りである。
【0057】
38はX座標検出部であり、36と移動量検出部37で得られたデータからX方向の座標データ(X座標データ)DX3〜DX0を出力する。
【0058】
39はY座標検出部であり、36と移動量検出部37で得られたデータからY方向の座標データ(Y座標データ)DY3〜DY0を出力する。なお、座標データのBit数は初期座標データで説明した通りである。
【0059】
図11はペンシステムリセット部の構成と出力波形を示したものである。図11(a)はペンシステムリセット部の構成であり、金属A13、金属B14、40の抵抗、VDDを駆動電圧とする41のインバーターからなる。図11(b)は得られるVPSR の出力波形を示したもので、金属A13と金属B14が接触している時VPSR =VDD、金属A13と金属B14が非接触時VPSR =GNDとなる。
【0060】
図12は光信号変換部34における光信号変換基本回路46の具体例を示したものである。42は抵抗を、43はコンデンサーを、44はオペアンプを、45は抵抗をそれぞれ示している。46は、フォトダイオードDFAのA受光面に入射した光信号をVAという電気信号に変換して出力している。なお、実際の光信号変換部34はフォトダイオードアレイ17の各フォトダイオード(DFA〜DFF)毎に46に示したものと同一構成の光信号変換基本回路があり、それぞれVA〜VFの電気信号を出力している。
【0061】
図13はフォトダイオードの特性と光信号変換基本回路の関係を示したもので、図13(a)がフォトダイオードの一般的特性を、図13(b)がその様な特性のフォトダイオードを使った場合の光信号変換基本回路46の動作を示している(参考文献:浜松フォトエレクトロニクス株式会社「フォトダイオードカタログ」)。オペアンプ44にはレールトウレール特性のものが良く、VOFF まで出力できるものが良い。
【0062】
図13(a)から明らかな様にフォトダイオードの受光面により高い照度の光(ここでは話を簡略化するためフォトダイオードの分光波長特性は無視している)を入射するとより大きな出力電流が得られ、図12に示す光信号変換基本回路46の動作から明らかな様に、フォトダイオードに流れる電流はオペアンプ44の低バイアス電流特性及びバーチャルショート特性のためそのほとんどが抵抗45に流れる。また、オペアンプ44のバーチャルショート特性のためオペアンプ44の反転入力端子は0vであり、その出力電圧は抵抗45の抵抗値をR44とし、フォトダイオードに流れる電流をIDとすると
−R44*ID[v]
となる。従って、図13(b)に示される特性が得られる。
【0063】
図14は、移動量検出部37の構成を示している。移動量検出部37は、Y方向移動量検出部47とX方向移動量検出部48からなり、Y方向移動量検出部47は表示装置10上のペン先15のY方向移動量をVA,VB,VC,VPSR から検出し、DY13 〜DY10 パラレル信号(この例では4ビットとしているが、ビット数については初期座標データで説明した通りである)にして出力する。
【0064】
48は表示装置10上のペン先15のX方向移動量をVD、VE、VF、VPSR から検出し、DX13 〜DX10 パラレル信号(この例では4ビットとしているが、ビット数については初期座標データで説明した通りである)にして出力する。例えば、ペン先15がゲート線3本分移動すると、(DY13 ,DY12 ,DY11 ,DY10 )=(0,0,1,1)が出力され、ペン先15が信号線9本分移動すると、(DX13 ,DX12 ,DX11 ,DX10 )=(0,0,1,1)が出力される(本実施例では、R、G、Bの各着色層で1つのRGB画素を形成するため出力が0、0、1、1となる)。
【0065】
また、TFT−LCDでは通常、図5に示した各着色層を1ドットと呼び、連続したRGB各1ドット計3ドットで1画素とするが、本実施例では1ドットを1画素と呼び、1画素をRGB画素と呼ぶ。
【0066】
図15はY方向移動量検出部47の構成を示しており、Y方向移動量検出部47はレベルシフト部49、シリアル信号発生部50、パラレル信号発生部51からなる。49はVA、VB、VCを扱いやすいレベルのデジタルデータVAO、VBO、VCOに変換し、シリアル信号発生部50はVAO、VBO、VCOを受けYup方向の移動量を示すVYup信号と、Ydown方向の移動量を示すVYdown信号を出力する回路であり、パラレル信号発生部51はVYup、VYdown信号を受けY方向の移動量を示すパラレル信号DY13 、DY12 、DY11 、DY10 を出力する。なお、DY13 、DY12 、DY11 、DY10 は補数表示で示されている。
【0067】
X方向移動量検出部48の構成もY方向移動量検出部47と同様である(但し、VA、VB、VC、VAO、VBO、VCO、VYup、VYdown、DY13 、DY12 、DY11 、DY10 をそれぞれVD、VE、VF、VDO、VEO、VFO、VXup、VXdown、DX13 、DX12 、DX11 、DX10 とする)。
【0068】
図16はレベルシフト部49の構成を示しており、52、53、54はコンパレータであり、55は可変抵抗でVON、VOFF からVREF1を作っており、56、57、58はNチャネルMOSトランジスターであり、59、60、61は抵抗であり、62はインバーターである。
【0069】
図17にレベルシフト部49の動作例を示す。VA、VB、VCはDFA、DFB、DFCに入射する光エネルギーに応じたアナログ信号でVOFF 〜GNDの振幅がある。52、53、54のコンパレーターは、VA、VB、VCとVREF1を比較してVA、VB、VC>VREF1の時VONを、VA、VB、VC<VREF1の時VOFF を出力する。したがって、図17のVA、VB、VCが入力されると図17に示されるコンパレーター52、53、54の出力が得られ、MOSトランジスター56、57、58がソースフォロワとして動作しているので図17のVAO、VBO、VCOが得られる。
【0070】
X方向移動量検出部48に於けるレベルシフト部も図16に示すレベルシフト部49と同様な構成である(但し、VA、VB、VC、VAO、VBO、VCOをそれぞれVD、VE、VF、VDO、VEO、VFOとする)。
【0071】
図18はY方向移動量検出部に於けるシリアル信号発生部50の構成を示しており、SW01、SW02は66の出力信号Qによって制御されるスイッチでありQ=Highレベル時SW01、SW02ともオフ、Q=Lowレベル時SW01、SW02ともオンである。63、64は抵抗で、65はOR回路であり、66はクリアー機能付Dフリップフロップである。Dフリップフロップ66の具体例としてはTC74HC74APなどがある。
【0072】
図19はX方向移動量検出部に於けるシリアル信号発生部の構成を示しており、SW03、SW04は193の出力信号Qによって制御されるスイッチでありQ=Highレベル時SW03、SW04ともオフ、Q=Lowレベル時SW03、SW04ともオンである。190、191は抵抗で、192はOR回路であり、193はクリアー機能付Dフリップフロップである。193の具体例としてはTC74HC74APなどがある。
【0073】
194はパルス3分の1回路であり、図20で示される様な動作をする回路である。X方向移動量検出部に於けるシリアル信号発生部の構成及び動作はY方向移動量検出部に於けるシリアル信号発生部50と同様であるが、X方向移動量検出部に於けるシリアル信号発生部にはパルス3分の1回路194がある。
【0074】
図20にパルス3分の1回路194の動作例を示す。パルス3分の1回路194は入力信号VXup、VXdownを受け、出力信号VXup3、VXdown3を出力する回路であり、3つのVXupパルス毎にVXup3を1パルス図20の様に出力する(但し、VXupパルスが3パルスになる前にVXdownパルスが入力された場合、そのVXdownパルス数をVXupパルス数から引く)。また、3つのVXdownパルス毎にVXdown3を1パルス図20の様に出力する(但し、VXdownパルスが3パルスになる前にVXupパルスが入力された場合、そのVXupパルス数をVXdownパルス数から引く)。但し、パルス3分の1回路194に於いて、VXupとVXdownのパルスのカウント方法として、3パルスになるとリセットされパルス数のカウントは0になるものとする。
【0075】
図21はシリアル信号発生回路部50の動作例を示している。なお、tdelay 1はOR回路65の出力がHighレベルになり、Dフリップフロップの出力QがHighレベルになり、SW01、SW02がオフし、VYdown(又はVYup)がLowレベルになるまでの時間である。
【0076】
Dフリップフロップ66の出力QがHighの時SW01、SW02はオフしているのでVYup、VYdownには抵抗63、64を通しGND(この場合Lowレベル)が供給される。VBOがLowになるとDフリップフロップ66がクリアーされ(参考文献:東芝集積回路技術資料「ハイスピードC2MOS TC74HCシリーズ1992」)QがLowになりSW01、SW02はオンする。次にVAO、VCOどちらか一方にHighが入力されると、OR回路65の出力もHighになり、Dフリップフロップ66の出力QもHighになり結果としてSW01、SW02がオフするためVYup、VYdownがLowになる。
【0077】
図22はY方向移動量検出部に於けるパラレル信号発生部51の構成を示しており、67、68はカウンター(例えばTC74HC161AP)で、69、70、71、72はインバーターで220はAND回路で、73、74、75、76はフルアダー回路(参考文献:CQ出版社、猪飼國男/本多中二共著、ディジタル・システムの設計)で、フルアダー回路の構成例とカルノー図を図24に示す。
【0078】
図24の77は排他的論理和回路で78、79、80はNAND回路で、81は負論理入力OR回路である。
【0079】
図22はVYdownのパルス数からVYupのパルス数を補数を用いて引く減算回路の構成となっている。
【0080】
図25は、図22のパラレル信号発生部51の動作例を示している。パラレル信号発生部51は、VPSR 及びVXSTOP (後ほど説明)が両方Highレベルにならないと220の出力がLowレベルであるため、カウンター67及び68の出力は全てLowレベルである。よって、DY13 、DY12 、DY11 、DY10 はVYup及びVYdownがどのように変化しようとも全て“Low”となる。
【0081】
本実施例ではこの様に、VPSR 及びVXSTOP が両方Highレベル時のみ移動量を検出する(つまり、ペン入力状態でしかも初期座標データが検出されている時のみ移動量を検出可能とする)構成としているため、ペン入力装置の誤動作(意図しない情報が入力されてしまったり、初期座標データを検出できない内に移動量だけ意図しない場所に出力されてしまう)を防ぐことが可能である。
【0082】
VPSR 及びVXSTOP が両方Highレベル時は、カウンター67及び68からそれぞれVYup及びVYdownのパルス数に応じたカウント数が出力され、補数を用いて計算された値がフルアダー73、74、75、76から出力(DY13 、DY12 ,DY11 ,DY10 )される。
【0083】
図23はX方向移動量検出部に於けるパラレル信号発生部の構成を示しており、231、232はカウンター(例えばTC74HC161AP)で、233、234、235、236はインバーターで230はAND回路で、237、238、239、240はフルアダー回路(参考文献:CQ出版社、猪飼國男/本多中二共著、ディジタル・システムの設計)である。
【0084】
図23のX方向移動量検出部に於けるパラレル信号発生部はVXup3のパルス数からVXdown3のパルス数を補数を用いて引く減算回路の構成となっており、その構成及び動作はY方向移動量検出部に於けるパラレル信号発生部51と同様である。
【0085】
図26は図10の初期座標検出部36の構成を示している。初期座標検出部36はX方向の初期座標を検出するX方向初期座標検出部82とY方向の初期座標を検出するY方向初期座標検出部83で構成されている。
【0086】
図27にY方向初期座標検出部83の構成を示す。
【0087】
図27の84、92、85、93はコンデンサーであり、SW12、SW13はVPSR で制御されるスイッチでVPSR がHighの時オフ、VPSR がLowの時オンである。86、94はダイオードであり、87、95はオペアンプで88、96はコンパレータで89、97はVON、VOFF からそれぞれVREF2、VREF3を作る可変抵抗であり、90、98はPチャネルMOSトランジスターで91、99はNチャネルMOSトランジスターで、100はOR回路で、114はクリアー機能付Dフリップフロップ(例:TC74HC74AP)である。101はインバーターで、102はOR回路で、103はインバーターで、104はカウンター(例:TC74HC161)で、105、106、107、108は図24に示されるフルアダー回路である。
【0088】
図27の構成要素の動作をそれぞれ簡単に説明すると、コンデンサー84、85、ダイオード86でVBの高電圧側電圧変化をカットするクリップ回路を形成しており、ダイオード86の順電圧がショットキーバリアダイオードのように低ければ(この場合理想的に0Vとする)0V以上の電圧変化をオペアンプ87に入力させない動作をし、VBからVB−を作る(また、84のコンデンサーの容量値は85のコンデンサーの容量値よりも十分大きいことが望ましい)。87はボルテージフォロワであり入力信号をインピーダンス変換し出力する。88はコンパレータとして動作しており、VB−>VREF2の時VONをVB−<VREF2の時VOFF を出力する。90、91はレベルシフト回路として動作しておりコンパレータ88の出力を0V〜VDDの信号に変換する。
【0089】
コンデンサー92、93、ダイオード94でVBの低電圧側の電圧変化をカットするクリップ回路を形成しており、ダイオード94の順電圧がショットキーバリアダイオードのように低ければ(この場合理想的に0Vとする)0V以下の電圧変化をオペアンプ95に入力させない動作をし、VBからVB+を作る(また、92のコンデンサーの容量値は93のコンデンサーの容量値よりも十分大きいことが望ましい)。95はボルテージフォロワであり入力信号をインピーダンス変換し出力する。96はコンパレータとして動作しており、VB+>VREF3の時VOFF をVB+<VREF3の時VONを出力する。98、99はレベルシフト回路として動作しておりコンパレータ96の出力を0V〜VDDの信号に変換する。
【0090】
Dフリップフロップ114はCLKの立ち上がり時にHighを出力し、その後VPSR がLowになるまでVYSTOP =Highを維持する。
【0091】
104はカウンターとして動作しており、ENP=Low時カウンター動作ストップし、クリアー端子にLowが入力されると出力をLowにする。カウンター104の動作については参考文献(東芝集積回路技術資料「ハイスピードC2MOS TC74HCシリーズ1992」)などがある。
【0092】
105、106、107、108はフルアダー回路(具体的回路構成とカルノー図を図24に示す。参考文献:CQ出版社、猪飼國男/本多中二共著、ディジタル・システムの設計)として動作しており、カウンター104の出力にDYa3 、DYa2 、DYa1 、DYa0 を加える。DYa3 、DYa2 、DYa1 、DYa0 はDY03 、DY02 、DY01 、DY00 の初期状態を決めるためのもので、アレイ基板8やペン入力デバイス1や表示装置10や液晶層24の温度特性等のため図26の83によるY方向初期座標検出に誤差が生じた場合、図1のペン入力装置を使う使用者が任意に設定して調整するための信号であり、スイッチ(図示せず)などでHigh、Low信号を入力する。また、この信号は製品完成時に調整し入力し固定してもよく、基本的にペン入力装置の座標検出精度を向上させるもので、実際これによりペン入力装置の個体差および温度特性等による誤差をおさえることができる。
【0093】
270は立ち上がりエッジ検出回路であり、図29に示される様にその出力はSTVの立ち上がりエッジ後直ちにHighになるがその後すぐLowになる。尚、このSTVはライン同期信号、CPVは画素同期信号である。
【0094】
Y方向初期座標検出部83の動作を図28に示す。
【0095】
図11のシステムリセットVPSR =Highの時SW12、SW13はオフであり、VPSR =Lowの時SW12、SW13はオンである。SW12、SW13がオンしている時VB+、VB−はGND(86、93の順電圧は理想的に0Vとする)であり、VREF2、VREF3を図28の様に設定するとコンパレータ88、96の出力はVONとなりOR回路100の出力はLowとなり、VPSR =LowであるのでVYSOTPはLowである。この時ENP=Highであるのでカウンター104はカウントを行う。その後VPSR =Highになり、SW12、SW13がオフし、VBに電圧変化が生じ図28に示される様なオペアンプ87及び95の出力が得られるとVB−<VREF2となったときOR回路100の出力がLowからHighになるのでVYSTOP =Highとなり、ENP=Lowとなるのでカウンタ104のカウント動作は停止してtcount時間にカウントされたカウント数を保持し、フルアダー105、106、107、108に出力する。フルアダー105、106、107、108はカウンタ104の出力にDYa3 、DYa2 、DYa1 、DYa0 を加算しDY03 、DY02、DY01、DY00 として出力する。
【0096】
また、カウンタ104の動作から明らかな様に、VYSTOP =Low時にSTV=Highになるとカウンタ104の出力はクリアーされ全てLowになる。
【0097】
1CPV期間は、図1のCs線駆動部9が動作している時(VPSR =High、VYSTOP =Low)、隣接するCs線に於いて、Cs線にVONが印加されるまでの時間差に相当し、STVで104がリセットを掛けられることで、図27に示す回路は、Cs線駆動部9がVYSTOP =Highになった時何番目のCs線を走査していたのかを、CPVをカウンタ104でカウントすることで検出する。つまり、VYSTOP =Highになった時(DY03 ,DY02 ,DY01 ,DY00 )=(0,0,1,1)ならば、VYSTOP =Highになった時ゲート線駆動部3は3番目のゲート線を駆動していたことになる(但し、DYa3 、DYa2 、DYa1 、DYa0 はそれぞれLowレベル“0”である)。
【0098】
図30は図1のX駆動部4の構成を示しており、SWX1、SWX2、SWX3はAND回路350で制御されるスイッチで350の出力がHighの時オンで350の出力がLowの時オフである。
【0099】
SWX4、SWX5、SWX6はクリアー機能付Dフリップフロップ(例:TC74HC74AP)115で制御されるスイッチでDフリップフロップ115の出力QがHighの時オンでDフリップフロップ115の出力QがLowの時オフである。
【0100】
SWX7、SWX8(図示せず)、SWX9(図示せず)はクリアー機能付Dフリップフロップ(例:TC74HC74AP)116で制御されるスイッチで116の出力QがHighの時オンで116の出力QがLowの時オフである。
SWXn−2、SWXn−1、SWXnはクリアー機能付Dフリップフロップ(例:TC74HC74AP)117で制御されるスイッチで117の出力QがHighの時オンでDフリップフロップ117の出力QがLowの時オフである。
【0101】
SWX7とSWXn−2の間にはDフリップフロップ115と同様なクリアー機能付Dフリップフロップ(図示せず)で制御されるスイッチSWX8〜SWXn−3(図示せず)が設けられており、図30に示したスイッチと同様に制御されている。つまり、3つのスイッチが同じクリアー機能付Dフリップフロップで制御されている。従って、SWX8〜SWXn−3のスイッチ数を3で割った数のクリアー機能付Dフリップフロップがある。118及びAND回路350はAND回路であり、119はインバーター回路である。
【0102】
図31にX駆動部4の動作例を示す。排他的論理和回路120(図1参照)、AND回路118、インバータ119、AND回路350の動作から明らかな様にVYSOTP=VXSTOP の時排他的論理和回路120の出力はLowでSW1〜SWnはオンするが、VYSOTP≠VXSTOP の時排他的論理和回路120の出力はHighでSW1〜SWnはオフする。
【0103】
SWX1〜SWXnはVYSOTP=High及びVXSTOP =Low及びVPSR =Highの時選択的にオンするが、VXSTOP =High又はVPSR =Lowの時全てオフする。従って、SW1〜SWnがオンしSWX1〜SWXnがオフしている時信号線(S1−Sn)には2の出力に応じた信号線電圧が書き込まれている。
【0104】
SW1〜SWnがオフしSWX1〜SWXnが選択的にオンしている時、選択された信号線(S1−Sn)にはCPVのタイミングに応じてVONが書き込まれていく。また、信号線は図31で示されている通り、3つの信号線に同じタイミングでVONが書き込まれている。(例:S1とS2とS3に同じタイミングでVONが書き込まれている)図31に於いて、Snは信号線Snに印加される信号線電圧を意味する。
【0105】
図32に図26のX方向初期座標検出部82の構成を示す。図32において、121、122、123、124はコンデンサーで、SW14、SW15はVYSTOP で制御されるスイッチでありVYSTOP =Highの時オフでVYSTOP =Lowの時オン。125、126はダイオードであり、127、128はオペアンプで129、130はコンパレータで131、132はVON、VOFF からそれぞれVREF4、VREF5を作る可変抵抗であり、133、135はPチャネルMOSトランジスターで134、136はNチャネルMOSトランジスターで、137はOR回路で、138はクリアー機能付Dフリップフロップ(例:TC74HC74AP)である。140はインバーターで、139はOR回路で、141はカウンター(例:TC74HC161)で、142、143、144、145は図24に示されるフルアダー回路である。
【0106】
図32の構成要素の動作をそれぞれ簡単に説明すると、コンデンサ121、123、ダイオード125でVBの高電圧側電圧変化をカットするクリップ回路を形成しており、ダイオード125の順電圧がショットキーバリアダイオードのように低ければ(この場合理想的に0Vとする)0V以上の電圧変化をオペアンプ127に入力させない動作をし、VBからVBX−を作る(また、121のコンデンサーの容量値は123のコンデンサーの容量値よりも十分大きいことが望ましい)。オペアンプ127はボルテージフォロワであり入力信号をインピーダンス変換し出力する。
【0107】
129はコンパレータとして動作しており、VBX−>VREF4の時VONをVBX−<VREF4の時VOFF を出力する。133、134はレベルシフト回路として動作しておりコンパレータ129の出力を0V〜VDDの信号に変換する。
【0108】
コンデンサ122、124、ダイオード126でVBの低電圧側の電圧変化をカットするクリップ回路を形成しており、ダイオード126の順電圧がショットキーバリアダイオードのように低ければ(この場合理想的に0Vとする)0V以下の電圧変化をオペアンプ128に入力させない動作をし、VBからVBX+を作る(また、122のコンデンサーの容量値は124のコンデンサーの容量値よりも十分大きいことが望ましい)。128はボルテージフォロワであり入力信号をインピーダンス変換し出力する。
【0109】
130はコンパレータとして動作しており、VBX+>VREF5の時VOFF をVBX+<VREF5の時VONを出力する。135、136はレベルシフト回路として動作しておりコンパレータ130の出力を0V〜VDDの信号に変換する。Dフリップフロップ138はCLKの立ち上がり時にHighを出力し、その後VPSR がLowになるまでVXSTOP =Highを維持する。
【0110】
141はカウンター(例:74HC161)として動作しており、ENP=Low時カウンター動作ストップし、クリアー端子にLowが入力されると出力をLowにする。カウンタ141の動作については参考文献(東芝集積回路技術資料「ハイスピードC2MOS TC74HCシリーズ1992」)などがある。142、143、144、145はフルアダー回路(加算回路)(図24参考、参考文献:CQ出版社、猪飼國男/本多中二共著、ディジタル・システムの設計)として動作しており、カウンタ141の出力にDXa3 、DXa2 、DXa1 、DXa0 を加える。DXa3 、DXa2 、DXa1 、DXa0 はDX03 、DX02 、DX01 、DX00 の初期状態を決めるためのもので、アレイ基板8やペン入力デバイス1や表示装置10や液晶層24の温度特性等のためX方向初期座標検出部82によるX方向初期座標検出に誤差が生じた場合図1のペン入力装置を使う使用者が任意に設定して調整するための信号であり、スイッチ(図示せず)などでHigh、Low信号を入力する。また、この信号は製品完成時に調整し入力し固定してもよく、基本的にペン入力装置の座標検出精度を向上させるもので、実際これにより個体差および温度特性等による誤差をおさえることができる。
【0111】
図33はX方向初期座標検出部82の動作を示しており、オペアンプ127の出力<VREF4となりコンパレータ129がVOFF を出力しOR回路137の出力が0V〜VDDに変化しDフリップフロップ138の出力VXSTOP がHighになる。すると、カウンタ141のENP=Lowとなり、カウンタ141のカウント動作はストップする。従って、VYSTOP =HighになってVXSTOP =Highになるまでの期間カウンタ141はカウントしその後VPSR =Lowになるまでその値を維持する。X方向初期座標検出部の基本動作及びその基本構成はY方向初期座標検出部と同様である。
【0112】
図34に図10のY座標検出部39の構成を示す。図34において、109、110、111、112はそれぞれ図24に示される様なフルアダー回路であり、これらで加算回路を構成し、DY03 −DY00 にDY13 −DY10 を加算し、DY3、DY2、DY1、DY0を出力している。
【0113】
DY3、DY2、DY1、DY0はペン先15の表示装置10上の位置を示しており、(DY3,DY2,DY1,DY0)=(0,0,1,1)ならばCs線C3で制御される画素電極上(ゲート線G3で制御されるTFTによって制御される画素電極上)にペン先15が配置しており、(DY3,DY2,DY1,DY0)=(0,1,1,1)ならばCs線C7で制御される画素電極上(ゲート線G7で制御されるTFTによって制御される画素電極上)にペン先15が配置していることを示している。
【0114】
また、X座標検出部の構成も図34に示したY座標検出部の構成と同様である(但し、DY03 −DY00 、DY13 −DY10 、DY3、DY2、DY1、DY0をDX03 −DX00 、DX13 −DX10 、DX3、DX2、DX2、DX0とする)。
【0115】
図35に図1のCs線駆動部9の構成を示す。図35の146はVYSTOP の信号をtcsディレイさせて出力するディレイ回路であり、SWZ1〜SWZlはVYSTOP で制御されるスイッチでVYSTOP =Lowの時オンしVYSTOP =Highの時オフするがディレイ回路146があるためVYSTOP がLow〜Highに変化してもすぐにはオフせず、tcs後オフする。
【0116】
147は排他的論理和回路であり、148はパルス幅変調回路であり図37の様にSTVのパルス幅を任意の幅に変調し、パルス幅を何倍にするかは任意に設定可能である。149、150、151、152はクリアー機能付Dフリップフロップ(例:TC74HC74APの様な動作をする)であり全て図示していないが実際はこれがCs線の数だけある。レベルシフト回路はそれぞれのクリアー機能付フリップフロップからHighが入力された時VONを出力し、Lowが入力された時VOFF を出力する。
【0117】
図36に、図35で示したCs線駆動部の動作を示す。VYSTOP =LowでVPSR =Highになると排他的論理和147の出力がHighになるため、149、150、151、152は(図示していない他のクリアー機能付Dフリップフロップも同様)CPVの立ち上がりエッジに同期して入力データを出力し再度CPVの立ち上がりエッジが入力されるまでその出力を保持する。従って、図36のCPV、STVが入力されると図36のVC1、VC2、VC3を出力する(VC1はCs駆動部が出力しC1に印加する電圧を意味する他のVC2〜VClについても同様である)。なお、148はパルス幅を2倍に変調しており、VPSR =High時にVYSTOP =Highになると、排他的論理和147の出力がLowになるためCs駆動部の出力(VC1〜VCl)が一端全てVOFF になり、その後tcs遅れでSWZ1〜SWZlがオフし出力をハイインピーダンス状態にする。従って、Cs線(Cs1〜Csl)には電圧が直接供給されない。なお、148によるパルス幅変調は液晶層24の応答速度(電圧が印加されてから光学特性が変化するまでの時間で通常輝度変化の10%〜90%までの時間を指す)に応じて変更すべきであり、応答時間の長い場合パルス幅を長くして、応答時間の短い場合パルス幅を短くするのが望ましい。
【0118】
図38に図1のゲート線駆動部3の動作を示す。ゲート線駆動部3はVPSR =HighでVXSTOP =Lowの時、アレイ基板8上のTFTが全てオフするようにVOFF をゲート線(G1−Gm)にいったん書込む。その他の期間は正常動作しており、図38に示す様CPV、STVのタイミングによりG1、G2、G3…(ここではゲート線G1、G2、G3…に書き込まれる電圧を意味する)を出力する。
【0119】
図39に図1の信号線駆動部2の動作例を示す。本実施例において、対向電極32に印加されている対向電極電圧はGND(表示特性に応じて調整可能であるが対向電極32には直流電圧を印加する)であり、信号線の信号線電圧がGNDよりも高電位側のとき正極性とし、信号線の信号線電圧がGNDよりも低電位側のとき負極性とし、2はn−1フレームとn+1フレーム時(又はn−1ラインとn+1ライン時)に奇数番目の信号線(S1、S3、S5、…Sn−1)に負極性の信号線電圧を書込み、偶数番目の信号線(S2、S4、S6、…Sn)に正極性の信号線電圧を書込む。また、nフレーム時(又はnライン時)に奇数番目の信号線(S1、S3、S5、…Sn−1)に正極性の信号線電圧を書込み、偶数番目の信号線(S2、S4、S6、…Sn)に負極性の信号線電圧を書込む。
【0120】
上述した極性の切り替えがフレーム毎の時を信号線反転駆動又は電源レベルシフト駆動(参考文献:土田他、ITE ’94「5VドライバICによる信号線反転駆動の実現」)と呼び、ライン毎の時をドット反転駆動と呼ぶ。これらの駆動法の参考文献として(日経BP社、フラットパネルディスプレイ1994〜1995、日経BP社、日経マイクロデバイス1992年6月号、Ikeda、N他、1992、Society For Information Display 1992 International Symposium、講演番号5.6、May1992)などがある。
【0121】
以下に本発明にかかわるペン入力表示装置の実際の動作を説明していく。以下の説明に於いて、特に断りがない場合、VDD=5V、VCC=−5Vである。
【0122】
図40にt=t1におけるペン先15の表示装置10上での位置を示す。
【0123】
図40に於いて、A、B、C、D、E、Fはそれぞれフォトダイオードアレイ17のA受光面、B受光面、C受光面、D受光面、E受光面、F受光面であり、S1、S2、S3…は信号線であり、G1、G2、G3…はゲート線である。信号線及びゲート線上には図5のブラックマトリックス29が配置されている(図40では図が複雑になるのを避けるため、ブラックマトリックス29と信号線またはゲート線を同じ線として表している。また、ゲート線がブラックマトリックスの役割をする場合(参考文献:T.Ueda et al.SID93Digest 739−742)やブラックマトリックス29がアレイ基板8上に存在する場合(参考文献:日経BP社、フラットパネルディスプレイ1990〜1995、日経BP社、日経マイクロデバイス1991年4月号−1994年7月号)も同様に取り扱うことが可能である。このブラックマトリックス29の詳細については参考文献(日経BP社、フラットパネルディスプレイ1994〜1995、日経BP社、日経マイクロデバイス1991年4月号−1994年7月号)などがある。
【0124】
図40のG1S1はG1とS1で制御されるTFTにつながっている画素電極面(画素電極)を示しており、画素電極上には図4、図5で示された通り液晶層24と着色層30が配置されている(参考文献:日経BP社、フラットパネルディスプレイ1994〜1995、日経BP社、日経マイクロデバイス1991年4月号−1994年7月号)。G1S2、G2S1もG1S1と同様であり、他の画素電極面も同様である(例えば、Dの下にあるG3S4など)。
【0125】
また、着色層30にはR着色層、G着色層、B着色層の三種類があり、S1、S4、S7…で制御されるTFTに繋がっている画素電極面上にはR着色層が、S2、S5、S8…で制御されるTFTに繋がっている画素電極面上にはG着色層が、S3、S6、S9…で制御されるTFTに繋がっている画素電極面上にはB着色層がそれぞれ配置されており、他の画素電極面上にもこのような順番で各着色層が配置されている。
【0126】
図41に、VPSR がHighになり、ゲート線駆動部3の出力が全てVOFF になり、Cs線駆動部9が動作している時の画素電極電圧のタイミングを示す。CPVとVC3のタイミングについては図36で示した通りである。
【0127】
VPG3S4 はG3S4に書き込まれている電圧であり、VPG3S6 はG3S6に書き込まれている電圧であり、VPG3S5 はG3S5に書き込まれている電圧である。
【0128】
t=t1時、G3S4にはVDDがG3S6にはGNDがG3S5にはVCCが印加されており、対向電極電圧がGNDのため図42に示した表示特性のV−T特性より(参考文献:日経BP社、フラットパネルディスプレイ1990〜1995、日経BP社、日経マイクロデバイス1992年6月号)、G3S4には黒がG3S5には黒がG3S6にはブルーが表示されている(表示装置はノーマリーホワイト)。t=t2時各画素電圧には突き上げ電圧が生じているが、これを以下に説明する。
【0129】
図43に、本実施例に於けるアレイ基板8に於ける画素容量モデルを示す(参考文献:鈴木他、テレビジョン学会誌 Vol.47、No.5、pp649−655、富田他、EID91−120pp29−pp34、日経BP社、フラットパネルディスプレイ1990〜1995)。
【0130】
図43に於いて、G3は図40のゲート線をS6は図40の信号線をC3は図40のCs線を示し、Csig,gは1画素における信号線とゲート線のカップリング容量を、CgsはTFTのゲートと画素電極のカップリング容量を、CLCは1画素における対向電極25と画素電極間の液晶容量を、Csは画素電極とCs線とのカップリング容量(補助容量)を、Cg,comは1画素におけるゲート線と対向電極25のカップリング容量を、Cp,sigは1画素における信号線と画素電極G3S6のカップリング容量を、Csig,csは1画素における信号線とCs線のカップリング容量をそれぞれ示す。
【0131】
本実施例に関わる表示装置10の画素容量は、図43に示した画素容量モデルで表現することが可能である。
【0132】
この様な画素容量モデルにおいて、t=t1時にG3=VOFF 、VPG3S6 =0V、S6=0V、C3=VOFF であるとするとG3S6に蓄えられている電荷QG3S6(t1)はCp、sigの影響を無視すると
QG3S6(t1) =−VOFF *(Cs +Cgs)[C] …(1)となり、t=t2時にG3=VOFF 、C3=VON、VPG3S6 =VPG3S6 (t2)、S6=0VであるとするとTFTがオフしているのでG3S6に蓄えられている電荷QG3S6(t2)は
但し、VPG3S6 (t2)はt=t2時のG3S6の電位である。また、TFTがオフしているので
QG3S6(t1)= QG3S6(t2) …(3)となり、(1)、(2)、(3)式を計算すると、
となり、(4)式で表されるVPG3S6 (t2)が得られる。ここで具体的数値として、VON=25V、VOFF =−10V、Cs=0.5PF、Cgs=0.02PF、CLC=0.3PFとすると、
VPG3S6(t2) = 21.34V …(5)
となる。但し、小数点3桁以下は四捨五入した。
【0133】
よって、VPG3S6 が0V〜21.34Vに変化することが示された(VPG3S4 は5V〜26.34V、VPG3S5 は−5〜16.34Vに変化)。このVPG3S6 の変化分を、突き上げ電圧と呼び(ここではCs線による突き上げ電圧である)、ここではC3がVOFF 〜VONに変化した際生じる突き上げ電圧は21.34Vとなる。
【0134】
図44に、本実施例にかかわるバックライト11の相対出力及び各着色層30の透過率特性及びフォトダイオードアレイ17のフォトダイオード(DFA、DFB、DFC、DFD、DFE、DFF)の受光感度特性を示す。
【0135】
図44(a)はバックライト11の相対出力を示しており横軸は波長を縦軸は最大出力を100%と正規化した相対出力を示しており、波長430nm〜440nm、540nm〜550nm、610nm〜620nmに於いて同等に最大相対出力100%が出力されているが他の帯域では、相対出力0%で出力されていない。
【0136】
図44(b)は各着色層の透過率特性を示しており、横軸に波長を縦軸に最大透過率を100%と正規化した相対透過率を示している。B着色層では波長400nm〜500nmに於いて透過率100%で他の帯域では0%である。G着色層では波長500nm〜600nmに於いて透過率100%で他の帯域では0%である。R着色層では波長600nm〜700nmに於いて透過率100%で他の帯域では0%である。
【0137】
図44(c)はフォトダイオードの受光感度特性を示しており、横軸には波長を縦軸には最高感度波長での感度を100%と正規化した相対感度(%)を示している。この様にフォトダイオードの受光感度特性は波長に対して均一ではない。従って、放射束が同じでも波長成分が著しく異なっていると得られるフォトダイオードの出力電流も異なってしまうのである。
【0138】
図45にフォトダイオードDFBの受光面に入射する入射光の様子を示す。図45(a)はt=t1に於ける受光成分を示しており、t=t1時図41で示されている通りVPG3S5 =VCC、VPG3S6 =GND、VPG3S4 =VDDであるため図42より、G3S5とG3S6とG3S4を合わせ青色が表示されている。図45(b)はt=t2に於けるフォトダイオードDFBの受光成分を示しており、前述の通りの電圧設定になっているため図42より、G3S5とG3S6とG3S4を合わせ黒色が表示されている。なお、図45(a)、(b)の横軸は波長を、縦軸は最大入力を100%と正規化したフォトダイオードDFBの受光面に入射する放射束の相対入力を示す。
【0139】
なお、液晶層24には電圧が印加されてから光学特性が変化するまでの時間が存在する。これを一般に応答速度(参考文献:工業調査会「液晶ディスプレイのすべて」佐々木/苗村著、講談社サイエンティフィク「液晶材料」くさ林編)と呼び、TN液晶で20msec程である。図36に示したCs線駆動部の出力電圧(VC1、VC2、…、VCl)のパルス幅(VONを出力している時間)は2CPV分であるが、このパルス幅は液晶層の応答速度に応じて変えるのが望ましく、VGAクラスでは1CPV期間(1走査期間)約40μsecであるので、TN液晶では2CPV分以上とるのが望ましく(より望ましくは5CPV〜400CPVの間で、もっとより望ましくは10CPV〜300CPVの間である)、応答速度が200μsec程の反強誘電性液晶や強誘電性液晶では1CPV分以上とるのが望ましい(より望ましくは1CPV〜200CPVの間で、もっとより望ましくは2CPV〜100CPVの間である)。また、SVGAクラスでは、1CPV期間が約32μsecであるので、それぞれの液晶材料に於いて、VGAクラスの1.25倍のパルス幅をとるのが望ましく、XGAクラスでは1CPV期間が約25μsecであるので、それぞれの液晶材料に於いて、VGAクラスの1.6倍のパルス幅をとるのが望ましい。つまり、TN液晶ではパルス幅を80μsec以上とるのが望ましく(より望ましくは200μsec〜16000μsecの間で、もっとより望ましくは400μsec〜12000μsecの間である)、応答速度が200μsec程の反強誘電性液晶や強誘電性液晶ではパルス幅を40μsec以上とるのが望ましい(より望ましくは40μsec〜8000μsecの間で、もっとより望ましくは80μsec〜4000μsecの間である)。
【0140】
なぜなら、図46(a)〜(c)に示した様に各液晶材料によって、応答速度は著しくことなり、Cs線駆動部の出力電圧(VC1、VC2、…、VCl)のパルス幅が十分長くないと、液晶相24の透過率変化が十分生じず、光信号変換部34のフォトダイオードで表示装置10の光透過率変化を正確に検出できず、初期座標検出の誤検出が生じてしまう。例えば応答速度が20msecのTN液晶で1CPVが20μsecで表示装置10の最大輝度が100[cd/mm2 ]の場合、Cs線駆動部の出力電圧(VC1、VC2、…、VCl)のパルス幅が1CPV期間であれば、表示装置10の光透過率変化として約0.1%程しか生じず(輝度変化としては約0.1[cd/mm2 ]である)、これを高性能なフォトダイオードで検出できたとしてもこの程度の変化は外部光及びバックライトの輝度変化として生じる可能性があり、その都度誤動作してしまう。Cs線駆動部の出力電圧(VC1、VC2、…、VCl)のパルス幅を2CPV期間とすれば、表示装置10の光透過率変化として約0.2%程生じ(輝度変化としては約0.2[cd/mm2 ]である)、雑音に対して強くなるため、誤動作を少なくすることが可能である。なお、図46の(a)〜(c)に於いて、縦軸は液晶印加電圧及び透過率を示し、横軸は時間を示す。
【0141】
説明をもとに戻すと、図45の(a)と(b)に示されるフォトダイオードDFBの受光面に入射する放射束変化及びフォトダイオードDFBの受光感度特性のため(表示が青色から緑色に変化した場合等)、フォトダイオードDFBに出力変化が生じる。図45の(c)と(d)はそれぞれフォトダイオードの受光感度特性を考慮した場合の受光成分を示しており横軸に波長を、縦軸にフォトダイオードの受光感度特性を考慮した場合の最大入力を1.0と正規化したフォトダイオードの受光面に入射する放射束の相対入力を示す。(c)と(d)からt=t1〜t=t2に於いてフォトダイオードの受光感度特性を考慮した場合フォトダイオードの受光面に入射する放射束の相対入力が変化し、結果として図13からフォトダイオードの出力電流が変化する。
【0142】
以上を考慮し、本実施例に関わる初期座標検出方法を具体的に説明する。
【0143】
以下に、表示装置10上に於けるペン先15のY方向初期座標検出の詳細を説明する。
【0144】
使用者がペン先15を図40に示す表示装置の位置に配置したとするとVPSR がHighになり、ゲート線駆動部3の出力が全てVOFF になり、Cs駆動部9が動作し始め、図27のSW12、SW13がオフし、その時バックライト11からG3S4、G3S6、G3S5を通してくる放射束に応じた出力電流がDFBに流れ、図12の光信号変換部34によって図12のようにDFBの出力電流に応じたVBが得られ、コンデンサ84と92にVBが保持される(但し、SW12、SW13はコンデンサ84、92にVBが書き込まれた後オフする)。その後図41に示すタイミングで突き上げ電圧が生じ、液晶層24の光学的変化によりフォトダイオードの出力電流が減少しVBが上昇すると図27のコンデンサ92、93、ダイオード94の動作から明らかな様に図47に示す様にオペアンプ95の出力も上昇し、オペアンプ95の出力がVREF3以上になるとコンパレータ96はVOFF を出力し、OR回路100の出力はHighになる。ペン先15が表示装置として接触しているのでVPSR =Highであり、結果として図47に示すタイミングでVYSTOP =Highになる。
【0145】
VYSTOP =Highになるタイミングは、ペン先15が表示装置のY方向のどの位置にあるかによって左右される。なぜなら、生じる突き上げ電圧はCs線電圧が立ち上がることによって生じ、各Cs線のVONが立ち上がるタイミングは図36で明らかな様にSTV、CPVのタイミングによって決まっており、C1ならばSTVがHighになった後1CPVでVONが立ち上がり、C2ならば2CPVでVONが立ち上がり、C3ならば3CPVでVONが立ち上がり、CmならばmCPV(ここではCPVの立ち上がりエッジをSTVの立ち上がりから数えm個目にVCm=VONになるが、その時間を意味する)でVONが立ち上がる。
【0146】
図27に示したY方向初期座標検出部83は、図28に示す通り、tcount 期間カウントされたCPVの値を検出保持することができるので、ここでは104によって3CPV(QA=High、QB=High、QC=Low、QD=Low)がカウントされ、補正値をDYa3 =Low、DYa2 =Low、DYa1 =Low、DYa0 =Lowとすれば、DY03 =Low、DY02=Low、DY01=High、DY00=High(十進数では3を意味する)となり、ペン先15の表示装置10上のY方向の座標が検出された。なお、本実施例で使用した液晶層24の応答速度は約50μsec程度と十分速いものであるとしている。
【0147】
仮に液晶層24の応答速度が遅く104によって10CPV(QA=Low、QB=High、QC=Low、QD=High)がカウントされても補正値をDYa3 =High、DYa2 =Low、DYa1 =Low、DYa0 =High(Cs線数を15本としている)とすればDY03 =Low、DY02 =Low、DY01 =High、DY00 =High(十進数では3を意味する)となり、液晶層24の応答速度を補正する事が可能である。
【0148】
以上によって、Y方向の初期座標(DY03 =Low、DY02 =Low、DY01 =High、DY00 =High)が検出された。なお、本実施例ではTFTがオフした後、Cs線駆動部9により突き上げ電圧が生じるため画素電極に信号線電圧を書き込む際生じる表示装置10の輝度変化によって初期座標検出部が誤動作することなく、突き上げ電圧によって生じる表示装置10上の輝度変化のみを初期座標検出部が検出するので高精度な初期座標検出が実現されている。TFTがオフしてからCs線駆動部9が動作するまでの期間は、TN液晶で100μsec以上(より望ましくは1msec以上)、強誘電液晶や反強誘電液晶では5μsec以上(より望ましくは20μsec以上)とるのが望ましい。
【0149】
DY3、DY2、DY1、DY0の値はペン先15がアレイ基板8の上から何番目のCs線で制御される画素電極(TFTを介して、アレイ基板8の上から何番目のゲート線で制御される画素電極)上にあるのかを示しており、ここではアレイ基板8の上から3番目(C3)のCs線で制御される画素電極上に位置していることを示している。DY3、DY2、DY1、DY0の値はペン先15がアレイ基板8の上から何番目のCs線で制御される画素電極上にあるのかを2進数で示しており、(DY3=Low、DY2=Low、DY1=Low、DY0=High)はペン先15がアレイ基板8の上から1番目のCs線で制御される画素電極上に位置していることを示し、(DX3=Low、DX2=Low、DX1=High、DX0=Low)はペン先15がアレイ基板8の上から2番目のCs線で制御される画素電極上に位置していることを示し、(DX3=Low、DX2=Low、DX1=High、DX0=High)はペン先15がアレイ基板8の上から3番目のCs線で制御される画素電極上に位置していることを示している。
【0150】
この様にCs駆動部9の動作とY方向初期座標検出部83の検出のタイミング(図47)からY方向の初期座標を検出することが可能である。
【0151】
液晶層24の光学特性変化によって初期座標を検出する際(本実施例では突き上げ電圧によって液晶層24の光学特性変化を生じさせている)、正極性の信号線によって書き込まれ画素電極電圧がVDDである画素電極に突き上げ電圧が生じても図42に示す様な液晶層24の光学特性のため、初期座標検出用光センサーの受光面がその画素電極上からの光を支配的に受光したのでは、その画素電極上の光学特性変化が生じないため、初期座標検出が行えない。
【0152】
本実施例では、初期座標検出用光センサーの受光面をX方向が最も長くなる様に配置した場合の受光面のX方向の長さが、図40に示した様に、1画素電極のX方向の長さよりも長く、画素電極図39に示した様に信号線駆動部2が隣合う信号線が常に逆極性になる様動作するため、X方向の隣合う画素電極も同様に常に逆極性であり、初期座標検出用光センサーの受光面が、隣合う2つ以上の画素電極からの光を受光し、1つの画素電極からの光を支配的に受光することがないので(1つの画素電極からの光成分は99%以下で、最高でも80%以下が望ましい)、図41〜49に示した様に初期座標検出用光センサーの受光状態に変化が生じ、安定した初期座標が可能である。
【0153】
また、信号線駆動部2が液晶層24を駆動する電圧をVDD=4V〜−4Vとし(図42で分かる通り透過率特性が飽和しない状態を維持する)、液晶層24の実力以下の低コントラスト状態で動作させていれば、画素電極電圧が何Vであっても突き上げ電圧より画素電極上の光学特性変化が生じる。
【0154】
次に、表示装置10上に於けるペン先15のX方向初期座標検出について説明する。
【0155】
VPSR =High、VYSTOP =Highになり、Y方向の初期座標(DY03 =Low、DY02 =Low、DY01 =High、DY00 =High)が検出されると、図36に示される様にCs線駆動部9の出力は一端VOFF になりその後ハイインピーダンス状態になり、Cs線には直接電圧が供給されず図43に示す各画素容量(Csig,cs、Cs等)によって電位が保たれる。
【0156】
また、図1の排他的論理和回路120の出力はHighになり、SW1〜SWnは全てオフする。さらに、図30に示すX駆動部4の動作から明らかな様に図31に示される様な信号線電圧がS1〜Snに書き込まれていく。
【0157】
ここで、以上の場合の画素電極電圧VPG3S6 の変化を説明する。図48はCs線駆動部9の出力がハイインピーダンス状態で、TFTが全てオフしている時の画素容量モデルを示しており(但し、Cg,comの影響は少ないと考えられるので以下では無視する)、図48のG3S6とS6間の容量(CG3S6−S6)を計算すると以下の様になる。
【0158】
従って、S6の電圧変化ΔVS6によって生じるVPG3S6 の電圧変化ΔVPG3S6 は以下の様になる。
【0159】
ΔVPG3S6 =CG3S6- S6/(CG3S6- S6+CLC)*ΔVS6
となる。具体的数値として、Cp,sig=0.01PF、Cgs=0.02PF、Csig,g=0.05PF、Cs=0.5PF、CLC=0.4PF、ΔVS6=25V、Csig,cs=0.2PFとすると、
CG3S6−S6=0.1PF
ΔVPG3S6 =5.0V
となる。
【0160】
以上の結果より、図49(図49に於ける、S6は信号線S6に印加される信号線電圧を示している)に示すVPG3S6 が得られるのは明らかであり(VPG3S6 のt=t4〜t=t6の電圧変化分をX駆動部による突き上げ電圧と呼ぶ)、図41〜図45で説明したフォトダイオードの出力電流変化が生じ、図32のX方向初期座標検出部82の動作から明らかなように、図49に示すオペアンプ127の出力及びVXSTOP が得られる(但し、t=t4時のVPG3S4 、VPG3S6 、VPG3S5 及びフォトダイオードの受光面に入射する入射光の受光成分はt=t1時のそれと同等であり、t=t6時のフォトダイオードの受光面に入射する入射光の受光成分はt=t2時のそれと同等である)。また、カウンタ141の動作から図49に示す141の出力QA=High、QB=Low、QC=Low、QD=Lowが得られ、補正DXa3 =Low、DXa2 =Low、DXa1 =Low、DXa0 =Low(この補正値もY方向初期座標検出部83のそれと同様な使い方が可能である)とすれば、DX03 =Low、DX02 =Low、DX01 =Low、DX 00=Highが得られる。
【0161】
但し、本実施例では、X駆動部4によって突き上げ電圧を発生させる前に図36のようにCs線をCs線駆動部から切り放しているため、突き上げ電圧が画素電極に生じ、生じた突き上げ電圧を維持しておくことが可能である。仮にCs線がCs線駆動部から切り放されていなければ、Cs線電位はCs線駆動部から供給される電位を維持しているため突き上げ電圧は画素電極に生じない。仮にCsのシート抵抗が高く、突き上げ電圧が生じてもCs線電位はいずれCs線駆動部から供給される電位に変化するため、生じた突き上げ電圧もその後Cs線電位に引っ張られてしまい所望する突き上げ電圧は生じない。
【0162】
以上によって、X方向の初期座標(DX03 =Low、DX02 =Low、DX01 =Low、DX00 =High)が検出された。
【0163】
DX3、DX2、DX1、DX0の値はペン先15がアレイ基板8の左から何番目の信号線で制御される画素電極(TFTを介して制御される)上にあるのかを示しており、本実施例に於ける図40から図49ではアレイ基板8の左から4〜6番目(S4〜S6)の信号線で制御される画素電極上に位置していることを示している。
【0164】
DX3、DX2、DX1、DX0の値はペン先15がアレイ基板8の左から何番目の信号線で制御される画素電極(TFTを介して制御される)上にあるのかを2進数で示しており、図30に示すX駆動部4の動作から明かな様にS1〜S3、S4〜S6…を同時に駆動しているので、(DX3=Low、DX2=Low、DX1=Low、DX0=Low)はペン先15がアレイ基板8の左から1〜3番目の信号線で制御される画素電極(TFTを介して制御される)上に位置していることを示し、(DX3=Low、DX2=Low、DX1=Low、DX0=High)はペン先15がアレイ基板8の左から4〜6番目の信号線で制御される画素電極(TFTを介して制御される)上に位置していることを示し、(DX3=Low、DX2=Low、DX1=High、DX0=Low)はペン先15がアレイ基板8の左から7〜9番目の信号線で制御される画素電極(TFTを介して制御される)上に位置していることを示している。
【0165】
この様にX駆動部4の動作とX方向初期座標検出部82の検出のタイミング(図49)からX方向の初期座標を検出することが可能である。
【0166】
X駆動部による突き上げ電圧は、Cs線電圧による突き上げ電圧と比較すると低く4分の1程度である。液晶層24の応答速度は印加電圧が高い方が早い。従って、本実施例の様にX駆動部で信号線にVONを順次供給する際VONを信号線に一端書き込むとVXSTOP =HighになるまでVONを信号線に印加するのが望ましくこれによって液晶層24の応答速度が遅くとも確実に液晶層24は応答する。
【0167】
本実施例では、以上説明した様に表示装置のスイッチング素子(アレイ基板8のTFT)を全てオフした状態に於いて、Cs線と画素電極間のカップリング容量及び信号線と画素電極間のカップリング容量によって画素電極に生じる突き上げ電圧を利用し、その突き上げ電圧によって生じる表示装置の光学特性変化(輝度変化)を検出することによって、表示装置上のペンの座標を検出する。よって、TFTを介して画素電極に電圧を印加しその印加電圧によって生じる表示装置の光学特性変化を検出しないので、ペンの座標検出精度がTFTの製造ばらつきやTFTのオン抵抗ばらつき(温度や製造や設計ルール等によるばらつきをさす)に影響されず高精度な座標検出が可能であると同時に、TFTのオン抵抗による書き込み時間に影響されないのでより高速な座標検出も可能である。
【0168】
TFTにはオン抵抗(Rオン)が存在し、そのため画素電極にTFTを介して電圧を印加する場合、
τ=Rオン*C画素
の時定数が存在し、一般にこれを書き込み時間と呼ぶ。但し、C画素は画素電極に存在する容量である。RオンはTFTのサイズに影響されるため当然製造ばらつきにも影響される(参考文献:辻他、IDY 93−65「a−Si TFT−LCDにおける書き込み時の簡易設計法の検討」、Analysis andDesign of Analog Interated CircuitsSecond Edition、Paul R.Gray、Robert G.Meyer)。当然、C画素の大きさにも製造ばらつきが存在しており、結果として、τには大きなばらつきが存在してしまう。
【0169】
本実施例では、表示装置10に存在する容量間の電荷再結合によって生じる突き上げ電圧によって、液晶層24に電圧を印加し、その際生じる液晶層24の光学特性変化からペン先15の表示装置10上の座標を検出することで、液晶層24に電圧を印加する際抵抗成分が限りなくゼロになるので、電圧をC画素に書き込む際、印加電圧の時定数を考慮する必要がなく、高速で高精度な座標検出が可能である。
【0170】
また、本実施例では、VREF2、VREF3、VREF4、VREF5を任意に設定することが出来るため、突き上げ電圧によって生じる表示装置10の各画素電極上の輝度変化が白(透過率100%)から黒(透過率0%)又は黒から白に変化しなくても、VREF2、VREF3、VREF4、VREF5を適宜設定することで、表示装置10の各画素電極上の僅かな輝度変化が透過率100%から透過率98%の場合や透過率0%から透過率2%の様な場合で十分座標検出可能である。本実施例では、透過率が約10%変化すると座標検出できる様VREF2、VREF3、VREF4、VREF5を設定しているので、初期座標を検出する際、表示装置10の画質劣化が生じない。
また、本実施例ではX駆動部4及びCs線駆動部9及びSW1−nをアレイ基板8と同一基板上に形成しているため(参考文献:井上他、EID91−125p59−p64、大島他、電子情報通信学会論文誌、C− Vol.J76−C− No.5 pp27−pp234)、ペン入力一体型表示装置のより狭額縁化を実現している。
【0171】
以上によって、ペン先15が表示装置10に接触した時のペン先15の10上での座標(Y方向初期座標とX方向初期座標)が検出された。
【0172】
表示装置10が表示しているアイコンの座標を検出する場合など上述した座標検出方法のみで十分であるが、ペン入力装置には手書き文字入力(かたかな、ひらがな、漢字、ローマ字等)などを検出する要求なども強い。が、手書き文字入力の検出にはアイコンの座標を検出する場合と違って、ペン先15が表示装置10上で高速に移動するため、ペン入力装置がペン先15の座標を1秒間に検出する回数(検出周波数)を多く(高く)する必要がある。また、手書き文字入力の座標検出をする場合、検出される座標の画素電極上ではほとんどの場合、白が表示されている(本実施例の10は加法混色を使っているので、厳密には画素電極上では赤または青または緑が表示されている)(参考文献:日経BP社、フラットパネルディスプレイ1990〜1995、日経BP社、日経マイクロデバイス1992年6月号)。これは、ノートに鉛筆で字を書くときや、印刷物を考えるとわかるが、通常、白字に黒の文字を書き込んでいる。
【0173】
図50にブラックマトリックス29の透過率特性とブラックマトリックス29上のフォトダイオードの受光感度特性を考慮した受光成分を示す。
【0174】
図50(a)はブラックマトリックス29の透過率特性を示しており、横軸に波長を縦軸に最大透過率を100%と正規化した相対透過率を示している。図50(a)に示される様にブラックマトリックスは可視光線にたいし透過率0%である(参考文献:日経BP社、フラットパネルディスプレイ1990〜1995、日経BP社、日経マイクロデバイス1990年1月号〜1995年9月号)。したがって、図50(b)が示す様にブラックマトリックス29上にフォトダイオードがある場合相対入力は0である。なお、図50(b)の横軸は波長を縦軸にフォトダイオードの受光感度特性を考慮した場合の最大入力を100%と正規化したフォトダイオードの受光面に入射する放射束の相対入力を示す。
【0175】
本実施例では図50に示したブラックマトリックス29の透過率特性と各着色層30の透過率特性(図44)の違いをフォトダイオードで検出することで、ペン先15が表示装置10上で移動した移動量を検出する。が、実際移動量を検出するだけでは不十分で、それがX方向の移動量なのかY方向の移動量なのかを識別できなければならない。より、厳密に言うなら、Xup方向の移動量なのかXdown方向の移動量なのか、Yup方向の移動量なのかYdown方向の移動量なのかを識別できなければならない。本実施例では、移動量及び移動方向を同時に検出する方式を発明したので以下に説明する。
【0176】
図51は、本実施例に於いて、フォトダイオードが表示装置10から受光する様子とペン先15の移動量及び移動方向を同時に検出できる方式の基本概念を示すための図で、最初フォトダイオードアレイ17が図51(a)の様に配置しており、その後図51(b)の様にペン先15が移動したものとし、各着色層からは光が液晶層24の光透過率100%で光がくるものとする(つまり、表示装置10はラスター白を表示している)。
【0177】
また、図51に於いてブラックマトリックス下(上)には図示していないが、信号線、Cs線、ゲート線が配置されている。
【0178】
図52(a)〜(f)に、図51(a)に於ける各受光面の受光状態を示しており、横軸は各受光面の左端を0μmとし左端から右方向への距離を示し縦軸は最大照度を100%と正規化しブラックマトリックス29の照度を0%とし各着色層の最大照度を等しいとした場合の単位長さ当たりの相対照度を示している。
図52(a)はA受光面の受光状態を示しており、ブラックマトリックス29上の相対照度が0%で各着色層上の相対照度が100%である。図52(b)、(c)はそれぞれB受光面の受光状態とC受光面の受光状態を示しており、受光状態は図52(a)と同様である。
【0179】
図52(d)はD受光面の受光状態を示しており、D受光面がY方向(Cs線方向)に細長い形であるため、D受光面はブラックマトリックス29の相対照度の影響より各着色層30の相対照度の影響の方を強く受けており、よって、相対照度は100%付近である。D受光面をよりCs線方向に細長くすれば相対照度はより100%に近ずく。図52(e)(f)はそれぞれ受光面Eの受光状態とF受光面の受光状態を示しており、図52(d)と同様である。
【0180】
図53(a)〜(f)は、図51(b)に於ける各受光面の受光状態を示しており、横軸は各受光面の左端を0μmとし左端から右方向への距離を示し縦軸は最大照度を100%と正規化しブラックマトリックス29の照度を0%(実際ブラックマトリックス29から各受光面が受ける照度は0%である)とし各着色層の最大照度を等しいとした場合の単位長さ当たりの相対照度を示している。
【0181】
この様に、表示装置10の表面には、表示装置10が本来持っている空間光学特性差が存在している。
【0182】
図53(a)はA受光面の受光状態を示しており、図51(b)から明かな様にA受光面がX方向(信号線方向)に細長い形であるためX方向のブラックマトリックス29(信号線上のブラックマトリックス29)の相対照度の影響を受け安くなっているため、A受光面の相対照度はブラックマトリックス29の相対照度0%付近になっている。
【0183】
B受光面及びC受光面が受ける相対照度は図51から明かな様に図52のそれとほぼ等しくなっている。
【0184】
図53(D)はD受光面の受光状態を示しており、図51(b)から明かな様にD受光面がY方向(Cs線方向)に細長い形であるためY方向のブラックマトリックス29(Cs線上のブラックマトリックス29)の相対照度の影響を受け安くなっているため、D受光面の相対照度はブラックマトリックス29の相対照度0%付近になっている。E受光面及びF受光面は完全に着色層上に配置されているのでこれらの相対照度は100%である。
【0185】
以上のことから次の結論が得られる。A受光面を有するフォトダイオード、B受光面を有するフォトダイオード、C受光面を有するフォトダイオードはX方向に細長い構造であるためY方向(Cs線方向)のブラックマトリックス29の影響は受けにくいがX方向(信号線方向)のブラックマトリックス29の影響は受け易い。D受光面を有するフォトダイオード、E受光面を有するフォトダイオード、F受光面を有するフォトダイオードはY方向に細長い構造であるためY方向(Cs線方向)のブラックマトリックス29の影響は受け易いがX方向(信号線方向)のブラックマトリックス29の影響は受け難い。よって、各フォトダイオードはX方向のブラックマトリックス29とY方向のブラックマトリックス29を区別することが可能である。
【0186】
また、X方向検出用の光センサーの受光面は、各受光面を各受光面のY方向が最も長くなる様に配置した時の各受光面のX方向の長さが図5に示す29のX方向長(29X)の2倍以下の長さになる様設計するのが望ましくより望ましくは29X以下の長さにするのが望ましい。
【0187】
なぜなら、本実施例で使用したフォトダイオードや他のCCDなどの光センサーは受光面に入射する光エネルギーに応じて出力信号を発生する。したがって、受光面の面積に応じた出力信号が得られるため、検出しようとするブラックマトリックス29の29Xが上述したX方向の長さよりも短すぎると、マトリクスを横切るときの出力変化が少なく光センサーがブラックマトリックス29を検出出来なくなってしまう。本実施例では上述したX方向の長さが29Xの長さと同等以下になる様設計し、正常動作を確認した。
【0188】
また、Y方向検出用の光センサーの受光面も同様に、各受光面を各受光面のX方向が最も長くなる様に配置した時の各受光面のY方向の長さが図5に示す29のY方向長(29Y)の2倍以下の長さになる様設計するのが望ましくより望ましくは29Y以下の長さにするのが望ましい。本実施例では上述したY方向の長さが29Yの長さと同等以下になる様設計し、正常動作を確認した。
【0189】
図54(a)に本発明に於けるアレイ基板8の構造とブラックマトリックス29の配置を示す。
【0190】
図54(a)、(b)、(c)に於いて点線はブラックマトリックス29を示している。ここで重要なことは図54(a)、(c)の様に、Cs線と画素電極の重なり部分をゲート線近傍に配置することである。なぜなら、Cs線はブラックマトリックス29と同様に一般に光を透過しないので、例えば図54(b)の様にCs線と画素電極の重なり部分とゲート線を離して配置したのではフォトダイオードがゲート線上にあるブラックマトリックス29によってその出力電流が変化したのか、Cs線によってその出力電流が変化したのか判別できず、ペン入力表示装置の誤動作を引き起こしてしまう。また、フォトダイオードの受光面はブラックマトリックス29より著しく大きくすることはできない。なぜなら、フォトダイオードの受光面はブラックマトリックス29に大きく影響されなければならないからである。したがって、図54(b)においてフォトダイオードの受光面の大きさはゲート線幅上のブラックマトリックス29の幅(又は、ゲート線幅)によって制限されることになり、つまりはゲート線幅によって制限されることになる。フォトダイオードの受光面を広くするためゲート線上のブラックマトリックス29の幅をただ大きくしたのでは、表示装置10の開口率低下を生じ消費電力増大を招く。本発明の様に図54(a)、(c)のアレイ基板構造にすることで、ゲート線及びCs線上のブラックマトリックス29の幅を広くすることが出来てしかも表示装置10の開口率を損なわず(なぜなら、Cs線の位置がただ単に画素電極上でずれただけである)、フォトダイオードの受光面を広くすることが可能である。フォトダイオードの出力電流はその受光面の面積に比例しており、受光面積が大きいほどより多くの出力電流を流すことが出来るため、その出力電流変化を電圧変化に変換する図12の光信号変換部34がオペアンプ44のオフセット電流の影響及びバイアス電流の影響を受け誤動作しにくくなる。しかも42、45の抵抗値をより小さくすることが出来るため(オームの法則より、小さい抵抗値でもより大きい電流を流すことでより大きい電圧を得る)、光信号変換部34をより高速に動作させることが可能になり、より、高速なペン入力が可能になる。
【0191】
以上まとめると、本実施例に於いて、図54(a)、(c)に示す様にゲート線近傍にCs線を配置してゲート線とCs線間に表示装置10の開口部がない(つまり、あるCs線とそのCs線に最も近いゲート線との間に開口部がない)様にブラックマトリックス29をゲート線及びCs線上に配置する様なアレイ構造にすることで、表示装置10の開口率を損なわず、ゲート線及びCs線上のブラックマトリックス29の幅を広くすることが出来るとともに、フォトダイオードがゲート線上にあるブラックマトリックス29によってその出力電流が変化したのか、Cs線によってその出力電流が変化したのか判別する必要もないので、より高精度でより低消費電力なペン入力装置を提供することが出来る。
【0192】
以上のことを考慮し、本実施例に於いて、ペン先15が図55、図56、図57に示す様に移動した場合のその移動量の検出方法(移動量検出方法)を説明する。
【0193】
t=t8に於いて、ペン先は図55に示される様に配置している。その後t=t9になり、図56に示される様な位置に移動し、その後t=t10になり、図57に示される様な位置に移動する(ただし、その間の移動は最短距離で移動したものとする)。
【0194】
図58に、上述した様にペン先が移動した時の各受光面が受ける相対照度を示す。
【0195】
図58(a)〜(f)の横軸は時間軸で、縦軸は表示装置の光透過率が100%で(図42参考)各フォトダイオードの受光面が図55の様に配置している時の各受光面が受ける照度を100%と正規化し各受光面全面がブラックマトリックス29上にある時の照度を0%とした相対照度である。
【0196】
図55に於ける各フォトダイオードの配置から、全てのフォトダイオード受光面に最大照度(100%)が入射されているのが解る。
【0197】
その後ペン先15は、図56に示される位置に移動するため各フォトダイオード受光面はゲート線G4上(厳密にはG4及びC4上)のブラックマトリックス29を横切る。その際A、B、C各受光面はX方向に細長い構造をしているため、ゲート線G4上のブラックマトリックス29の影響を大きく受けるため図58に示す様に、t=t8〜t=t9に於いて各相対照度が大きく低下している。一方、D、E、F各受光面はY方向に細長い構造をしているため、ゲート線G4上のブラックマトリックス29の影響を受けにくく図58に示す様に、t=t8〜t=t9に於いて各相対照度が僅かに低下している。
【0198】
その後ペン先15は図57に示される位置に移動するため各フォトダイオード受光面は信号線S4、S3、S2上のブラックマトリックス29を横切る。その際D、E、F各受光面はY方向に細長い構造をしているため、信号線S4、S3、S2上のブラックマトリックス29の影響を大きく受けるため図58に示す様に、t=t9〜t=t10に於いて各相対照度が大きく低下している。一方、A、B、C各受光面はX方向に細長い構造をしているため、信号線S4、S3、S2上のブラックマトリックス29の影響を受けにくく図58に示す様に、t=t9〜t=t10に於いて各相対照度が僅かに低下している。図55と図56と図57から図58が得られるのは明らかである。
【0199】
また、t=t8〜t=t9に於ける相対照度の変化において、B受光面の相対照度変化の次にA受光面、C受光面どちらの相対照度が変化するかは、ペン先15が表示装置10上でYup方向に移動しているかYdown方向に移動しているかによる。なぜなら図55に於いて、ゲート線G4上のブラックマトリックス29からC受光面が最も近くその次にB受光面が近くその次にA受光面が近いからであり、ゲート線G3上のブラックマトリックス29からA受光面が最も近くその次にB受光面が近くその次にC受光面が近いからである。よって、B受光面の相対照度変化の次にA受光面の相対照度が変化する場合は、ペン先15がYdown方向に移動している時であり、B受光面の相対照度変化の次にC受光面の相対照度が変化する場合は、ペン先15がYup方向に移動している時である。一方、t=t9〜t=t10に於ける相対照度の変化において、E受光面の相対照度変化の次にD受光面、F受光面どちらの相対照度が変化するかは、ペン先15が表示装置10上でXup方向に移動しているかXdown方向に移動しているかによる。なぜなら図56に於いて、ペン先15がXdown方向に移動する場合、D、E、F各受光面とD、E、F各受光面からXdown方向の最も近い各信号線までの距離は、各受光面毎に異なっており、F受光面が最も近く次にE受光面であり次にD受光面である。また同様に、ペン先15がXup方向に移動する場合、D、E、F各受光面とD、E、F各受光面からXup方向の最も近い各信号線までの距離は、各受光面毎に異なっており、D受光面が最も近く次にE受光面であり次にF受光面である。従って、図56に於いて、ペン先がXdown方向に移動する場合まずF受光面の相対照度変化が起こり次にE受光面の相対照度変化が起こり次にD受光面の相対照度変化が起こるのである。同様に、ペン先がXup方向に移動する場合まずD受光面の相対照度変化が起こり次にE受光面の相対照度変化が起こり次にF受光面の相対照度変化が起こるのである。
【0200】
この様に本実施例では、各フォトダイオードが表示装置10上に配置された時の各受光面の位置関係を次の様にしている。
【0201】
上下方向(Yup、Ydown方向)を検出する各フォトダイオードの各受光面の位置関係を、各受光面と各受光面からYdown方向の最も近い各ゲート線までの距離を、各受光面毎に異なる様に配置し、同様に各受光面と各受光面からYup方向の最も近い各ゲート線までの距離を、各受光面毎に異なる様に配置する。
【0202】
よって、本実施例では、各フォトダイオードからの電気信号のみでペン先15がXup方向とXdown方向(Yup方向とYdown方向)のどちらに移動しているかを検出することが出来るとともに、同一のフォトダイオード構成及び同一回路構成で(図18と図19参考)ペン先15がXup方向とXdown方向(Yup方向とYdown方向)のどちらに移動しているかを検出することが出来る。よって、本実施例により、ペン入力表示装置の部品点数削減が可能になり、ペン入力表示装置の軽薄短小化が実現出来る。
【0203】
図59(a)〜(f)に、図58に示される様な各受光面の相対照度時間変化が生じた時の光信号変換部34の出力(VA〜VF)の時間変化を示す。なお、図59(a)〜(f)の横軸は時間軸であり縦軸は出力の最大値を100%、最小値を0%とした時の相対出力を示している。また、図59(a)〜(f)に示される様にVREF1を設定すると、レベルシフト部49の動作から明らかな様に図60(a)〜(f)に示すVA0、VB0、VC0、VD0、VE0、VF0が得られる。図60(a)〜(f)に於いて横軸は時間軸であり、縦軸は電圧を示す。
【0204】
図61に図60に示される様なVA0、VB0、VC0、VD0、VE0、VF0が得られた場合のシリアル信号発生部50(図18)の動作結果から得られる信号(VYdown、VYup)を示す。図18から明らかな様に図61の結果が得られる。
【0205】
図62に図61に示される様な信号(VYdown、VYup)が得られた時に、図22のパラレル信号発生部51から得られる信号(DY13 、DY12 、DY11 、DY10 )と図34のY座標検出部39から得られる信号(DY3、DY2、DY1、DY0)を示す。
【0206】
図63に図60に示される様なVA0、VB0、VC0、VD0、VE0、VF0が得られた場合のシリアル信号発生部(図19参考)の動作結果から得られる信号(VXdown、VXup、VXdown3、VXup3)を示す。図19から明らかな様に図63の結果が得られる。
【0207】
図64に図63に示される様な信号(VXdown、VXup、VXdown3、VXup3)が得られた時に、パラレル信号発生部(図23)から得られる信号(DX13 、DX12 、DX11 、DX10 )とX座標検出部38から得られる信号(DX3、DX 2、DX 1、DX0)を示す。
【0208】
なお、本実施例の図58及び図59に於いて、各受光面の相対照度変化が生じてからVA〜VFの相対出力が変化するまでの時間は、ペン入力デバイス1が有する光センサーの応答速度に依存し、光センサーとしてフォトダイオードを使用した場合は約10μsecであり、フォトトランジスターを使用した場合は約30μsecである。従って、図5に於いて29のY方向長及び29のX方向長を30μm、1画素に於ける各着色層のY方向の長さを270μm、X方向の長さを70μmとし、ペン先15が表示装置10上でX方向に1秒間にZ画素分(信号線上のブラックマトリックスZ本分)移動したものとする。このとき移動した距離は、
100μm*Z
となり、30μmを移動するのに要した時間t(30)は、
t(30)=0.3/Z[秒]
となる。従って、本実施例に於いて画素数で表された1秒間に検出可能な移動量Zは、光センサーがブラックマトリックス29を検出出来るか否かによるので、Zは以下の様になる。
【0209】
t(30)>30μm
Z < 10000
(但し、フォトトランジスターを使用した)
よって、本発明に係わるペン入力一体型表示装置を使用者が正常な目的で使っている限り、移動量の検出に於いて、時間分解能が足りないというような不具合は生じず、本発明によって、高時間分解能を備えたペン入力一体型表示装置が提供できる。
【0210】
以上によって、ペン先15が表示装置10上に配置され移動した場合のペン先15の座標が以下の様に検出された。
【0211】
t=t1・ペン先が図40の様に配置される。
【0212】
t=t2・Y方向の初期座標を検出。
【0213】
DY03 =Low 、DY02 =Low 、DY01 =High、DY00 =High
移動量が無いので、初期座標がY座標となる。
【0214】
t=t6・X方向の初期座標を検出。
【0215】
DX03 =Low 、DX02 =Low 、DX01 =Low 、DX00 =High
移動量が無いので、初期座標がX座標となる。
【0216】
が検出され、コントロール部7は、DX 、DY を受けそれに応じたVDを出力。検出された座標が表示装置に出力(黒表示となる)される。
【0217】
t=t9・Y方向の移動量を検出。
【0218】
Y座標は、DY3 =Low 、DY2 =High、DY1 =Low 、DY0 =Low
X方向の移動量は無し。
【0219】
が検出され、コントロール部7は、DX 、DY を受けそれに応じたVDを出力。検出された座標が表示装置に出力(黒表示となる)される。
【0220】
t=t10・X方向の移動量を検出。
【0221】
X座標は、DX3 =Low 、DX2 =Low 、DX1 =Low 、DX0 =Low
Y方向の移動量は無し。
【0222】
が検出され、コントロール部7は、DX 、DY を受けそれに応じたVDを出力。検出された座標が表示装置に出力(黒表示となる)される。
【0223】
以上説明したように、本発明の第1実施例によれば、表示装置10上に於いてペン先15が移動した移動量を、表示装置10の着色層30とブラックマトリックス29の透過率差によって生じる表示装置表面の光学特性差によって検出し、ペン先15が表示装置10に配置された際の初期座標を、アレイ基板8の信号線及びCs線を駆動した時に表示装置10の画素電極に生じる突き上げ電圧によって検出できるので、表示装置10の背後もしくは前面にペン先15の座標検出用タブレットを設ける必要が無いとともに、ペン先15の移動量をペン入力デバイス1が有する光センサーによって瞬時に検出でき、初期座標をTFTの製造ばらつきに影響されることなく検出できる。
【0224】
この結果、高精度及び高時間分解能なペン入力機能を備えた小型・軽量なペン入力一体型表示装置を実現できる。
【0225】
なお、本発明のペン入力一体方表示装置は上述した実施例に限定されるものではない。ペン入力デバイス1、信号線駆動部2、Cs線駆動部9、X駆動部4、アレイ基板8、ゲート線駆動部3、表示装置10、フォトダイオードアレイ17、光信号変換部34、初期座標検出部36、移動量検出部37、X座標検出部38、Y座標検出部39、ペンシステムリセット部35の構成も適宜変更可能である。
【0226】
なお、本実施例に於ける移動量検出手段は、本実施例で表示装置10として使用したTFT−LCD以外で、表示部と遮光部を有する表示装置例えば単純マトリクスLCDやプラズマディスプレイやCRT(参考文献:日経BP社、フラットパネルディスプレイ1990〜1995、日経BP社、日経マイクロデバイス1991年4月号−1994年7月号)などにも適用可能でその具体的構成も適宜変更可能である。
【0227】
次に本発明に係わる第2の実施例を以下に示す。
【0228】
ペン入力装置に於けるペンと表示装置の傾きが大きく変化すると、受光面に入射する光エネルギーが変化し、光センサーの誤動作を招くことがある。第2実施例はこの問題を解決するもので、ペンと表示装置の傾きが変化してもペンの光センサーの受光面の表示装置に対する傾きを所定角度以下に保つ。
【0229】
図65は、本発明の実施例2に係わるペン入力デバイスの構造を示しており、第1実施例1と同一のものについては同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
図65に於ける傾き制御部156は、フォトダイオードアレイ17の受光面と表示装置10の表示面の傾きが0度〜45度(望ましくは0度〜20度でより望ましくは0度つまり平行である)になるよう制御しており、これによって、図65(a)〜図65(c)の様にペン入力デバイス1の傾き(ペンの傾き角)が変化しても、フォトダイオードアレイ17の受光面と表示装置10の表示面の傾きが0度〜45度に制御される。
【0230】
CRT、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置では、表示装置の表面をどの角度から見るかによって表示装置表面の輝度が異なっている。この特性は液晶ディスプレイに於いてより顕著に見られ、一般には視野角(参考文献:日経BP社,フラットパネルディスプレイ1990〜1995、日経BP社,日経マイクロデバイス1990年1月号〜1995年9月号)と呼ばれている。したがって、光学的に座標検出を行う場合、この視野角のためペン入力デバイス1の傾き角(ペンの傾き角)により光信号変換部34の出力VA〜VFが変化してしまい結果として座標検出の誤動作が生じていた。しかし、本実施例2によって、ペンの傾き角による誤動作を抑えることが出来、安定した座標検出が可能となった。
【0231】
図66及び図68は、本発明の第2実施例に係わるペン入力デバイスの構造をより詳細に示しており、第1実施例と同一のものについては同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0232】
図66〜図68に於いて、157はバネ158を支えている支持台であり、159は16に加わる力によって移動するスライダーを示している。ペンの傾きが図66〜図68の様に変化しても(本実施例では15度〜95度の場合を示している)、バネ158の復元力によって、スライダー159が移動し、光センサーであるフォトダイオードアレイ17の受光面が表示装置10の表示面と常に平行になるように制御されるので、バックライト11からフォトダイオードアレイ17の受光面に入射する光の入射角がペンの傾き角が何度であっても常に一定に制御されるため、ペンの傾き角変化によって、フォトダイオードアレイ17の受光面に入射する放射照度が変化せず、より安定した座標検出が実現されている。また、本実施例の様に傾き制御部156を支持台157とバネ158とスライダー159で構成することで、ペン入力デバイス1に要求される小型化及び軽量化が同時に実現されている(これらを合わせても1グラム以下である)。また、傾き制御部156の構成は適宜変更可能であり、ゴムやジャイロスコープセンサの様に角度変化を検出するセンサーを使用してもよく、その使用方法も適宜変更可能である。
【0233】
以上説明したように、本発明の第2実施例によれば、ペン入力デバイス1の傾きが変化しても、傾き制御部156がフォトダイオードアレイ17の受光面と表示装置10の表示面の傾きが0度〜45度になるよう制御するので、ペン入力デバイス1の傾き角変化による光信号変換部34の出力VA〜VFが変化を抑えることができるため、誤動作の無い安定した座標検出を行うことが出来る。
【0234】
この結果、小型軽量なペン入力デバイス1を備えたペン入力一体型表示装置に於いて、安定した座標検出が可能となる。
【0235】
次に本発明による第3の実施例を説明する。
【0236】
高精細な表示装置を使ったペン入力表示装置では使用者がペン入力を行う際に生じる手振れやペン入力を行う入力面が紙と違い滑りやすいために生じる誤入力がより顕著に表れるため、表示装置が持っている高精細な表示ができず手振れによる誤入力などが目立ちみすぼらしい筆跡となってしまう。本実施例はこの問題を解決するためのもので、画素サイズの比較的小さい表示装置を有するペン入力装置で、手書き入力速度が比較的速い場合にも十分にペンの軌跡に対して補正を行うことができる。
【0237】
図69は本実施例の全体的な構成を示す。1100はペン入力表示装置であり、第1実施例で説明したペン入力表示装置1000(図1参照)と基本的に同一の構成であるが、第1実施例のX及びY座標が各々4ビットで構成されたのに対し、この第3の実施例で用いられるペン入力表示装置のX及びY座標はより実際的な6ビットで各々構成されている。図69のDX及びDYはペン入力表示装置1100のX及びY座標出力である。
【0238】
図69に於いて、170はDX,DY信号から、検出ペンがペン入力状態に於いて表示装置上で移動した速度(移動速度)を検出するペンスピード検出部であり、DSは検出ペンの移動速度を示す。171はDX,DYから、検出ペンがペン入力状態に於いて表示装置上で移動した移動ベクトルとその変化であるベクトル変化を検出するベクトル変化検出部であり、DXVはX方向の移動ベクトルを示しDYVはY方向の移動ベクトルを示し、DXVとDYVで検出ペンの表示装置10’上での移動ベクトル(単にベクトルとも呼ぶ)を示す。また、VVは移動ベクトルのベクトル変化を示す。172は170及び171からの信号に基づいてペン入力示表装置1100からの信号を補正して、検出ペンの表示装置上での位置を示す補正された信号DYC,DXCをペン入力示表装置1100に出力する補正部である。これらの詳細も後程説明する。
【0239】
図70に表示装置10’の各画素を示すデジタル信号DX(DX6,DX5,DX4,DX3,DX2,DX1),DY(DY6,DY5,DY4,DY3,DY2,DY1)を示す。図70に於いて、1番左上の画素の座標をDX,DYで示すとDX=(0,0,0,0,0,1),DY=(0,0,0,0,0,1)となる。一番右上の座標をDX,DYで示すとDX=(1,1,1,1,1,1),DY=(0,0,0,0,0,1)となる。一番左下の画素の座標をDX,DYで示すとDX=(0,0,0,0,0,1),DY=(1,1,1,1,1,1)となる。一番右下の座標をDX,DYで示すとDX=(1,1,1,1,1,1),DY=(1,1,1,1,1,1)となる。他の画素についても同様な順序でデジタル信号が対応してある。なお、本実施例ではX方向Y方向とも64画素の表示装置であるので、前述したようにDX及びDYとも図70に示される6ビットのデジタル信号で表現される。なお、表示装置10’の画素サイズは300μm×300μmである。
【0240】
以上の構成のペン入力表示装置に於いて、図71に示す様に「1」を手書き入力する。図72に示すように、一般に(本実施例を含む)ペン入力表示装置の表面は紙などと異なり滑らかで滑りやすく、その上、ペン入力表示装置の表面は何度も手書き入力しなくてはならないため、ペン入力表示装置に使用する検出ペンのペン先を尖らすことができず、より滑りやすくなっている。従って手書きで文字を入力するような場合、ぎこちない書体となることがある。これは、表示装置10’が高精細になる程より大きな問題になる。よって、本実施例におけるペンスピード検出部170、ベクトル変化検出部171、補正部172が無い場合、「1」を入力したつもりでも、図73に示す様な「1」が入力され表示される。図73に於いて、各格子は表示装置10’の1画素を示しており、黒色で表示された画素はペン入力によって選択された画素を示しており、各画素とデジタル信号DX,DYの関係は図70で示した通りである。ここで、図73のように得られた座標デジタル信号DX,DYを分析する。
【0241】
図74に、図73の場合に得られたデジタル信号DX,DYと時間との関係を示す。図74における検出時間とは、手書き入力開始からどれほど時間が経過したかを示し、0msecは手書き入力が開始された時を示しており、図74で示された検出時間間隔(1msec)は、ペン入力表示装置の座標検出における時間分解能(参考文献:情報処理学会論文誌Mar.19204Vol.29No.3「手書き編集記号を用いたオンライン文字図形編集法」児島他)を示している。なお、本実施例において検出時間間隔は表示装置の精細度にもよるが、1画素のペン座標データ(DX,DY)を2回以上検出できる程短いことが望ましく、より望ましくは3回上であり、その値は適宜変更可能である。
【0242】
図75にペンスピード検出部170の構成を示す。図75の173,174,176,177,186,187はDタイプフリップフロップであり本実施例ではTC74HC574を使用した。181はブッファーであり182,183,192はインバーターであり、175,178はコンパレーターであり本実施例ではTC74HC6204を使用した。179は非論理和回路であり、180は論理積回路であり、184,185はカウンターであり本実施例ではTC74HC161を使用した。188は2チャンネルマルチプレクサーであり例えばTC74HC4053で構成してもよい。189は乗算回路であり、例えば参考文献「デジタルシステムの設計 CQ出版社 猪飼/本多共著」に示される回路構成で良い。なお、インバータ192はバッファ181に比べ動作速度が速い。
【0243】
図76にベクトル変化検出部171の構成を示す。190はベクトル検出部であり、デジタルデータDX,DYから検出ペンの移動ベクトルを検出しアナログ信号であるDXV,DYVを出力する回路であり、191はベクトル比較部でありDXV,DYVから移動ベクトル変化を示すデジタル信号VVを出力する回路であり、VVがHighの時移動ベクトルが変化したことを示し、Lowの時移動ベクトルの変化は無い。
【0244】
図77に図73に対応した検出ペンの移動ベクトル方向の定義を示す。図77におけるV1〜V8の矢印は検出ペンのペン先が図73上でその矢印方向の移動ベクトル方向に移動していることを示すための矢印であり、V9はペン先が静止していることを示したものである。
【0245】
図78はDXV,DYV信号と移動ベクトル方向の関係を示した図である。なお、DXV,DYV信号は3レベル(High,Middle,Low)のアナログ信号である。
【0246】
ペンスピード検出部170の動作から図79に示される結果が得られる。Dフリップフロップ173及び176によって半クロック遅れたDX,DYが得られ、Dフリップフロップ174,177によって1クロック遅れたDX,DYが得られる。コンパレータ175及び178によってDフリップフロップ173と174の出力及びDフリップフロップ176と177の出力が比較され、同じ値であればLowが異なった値であればHighが出力される。184,185ではコンパレータ175及び178からHighが出力された後次ぎのHighが出力されるまでの期間のCLK1のクロック数をカウントし出力する。186,187は184,185の出力を192の出力をクロックとして取り込み保持する。図79に186,187の出力を10進数で示す。実際に得られる値は複数ビットによる2進数で示されるのだが、説明が複雑になるため以下では10進数を使って示す。186,187の出力は検出ペンの移動速度を示しており、186,187の出力が4であれば1画素をペン先が横切るのに4クロック要したことになる。よって、本実施例に於いて1画素サイズが300μm*300μmであるので、移動速度は300μm/(4T)となる。なお、TはCLK1の周期を示す。1画素は長方形や正方形の形をしているため1画素をペン先がどの様に横切るかで1画素を横切る距離が異なる。本実施例では1画素は正方形であるため、V1,V3,V5,V7方向に移動する場合1画素を横切る距離は300μmであり、V2,V4,V6,V8方向に移動する場合1画素を横切る距離は140μmである。よって、本実施例では188を使ってペン先がどの方向に移動したかによって、186,187に重みずけする値を変えている。188は180の出力がHighの時ch1を選択し、180の出力がLowの時ch2を選択する。180がHighになる時ペン先はV2,V4,V6,V8方向に移動している。本実施例ではch1とch2の比をch1/ch2=1.4(10進数で示している)に近くなる様設定しており、189の乗算回路で186,187の出力に重みずけしている。乗算回路189の出力を図79に示す。本実施例では以上の方式で移動速度を検出しているので画素の形状に依存しない正確な移動速度を検出できるとともに図75に示す様に簡単な回路構成で移動速度を検出可能である。なお、1画素のサイズが100μm*33μmの様に長方形の場合も本実施例と同様に1画素の形状に応じて得られた検出ペンの移動速度に重みずけすることでより正確な移動速度が得られる。
【0247】
ベクトル検出部190から図79に示す移動ベクトル方向が得られ、ベクトル比較部191によって図79に示すVVが得られる。ベクトル比較部191はDXV,DYVを受け、ベクトルが変化した際にHighを出力する。なお、ベクトルがV9の時は前ベクトルでペン先が移動しているものとし、ベクトル比較部191ではV9を前ベクトルに置き換え処理を行う。ベクトル比較部191は検出時間4msecで検出されたベクトルをV5として扱い検出時間5msec〜9msecで検出されたベクトルをV5として扱い検出時間10msecで検出されたベクトルをV3として取り扱い、ベクトル変化が生じた時図79に示される様にHighを出力する。他も同様である。
【0248】
図80に補正部172の構成を示す。図80の位相調整部192は、入力された信号を処理しやすくするため図81の様に位相調整する。なお、Ds′,VV′,DXV′,DYV′,DX′,DY′は192によって位相調整されたDs,VV,DXV,DYV,DX,DYである。変換部193は、DX′,DY′から削除するデータを選択する方法は以下の通りである。
【0249】
(1)Ds′から得られる移動速度が増加しているにも係らず移動ベクトルに変化が生じた場合(VV′=High)、そのDX′,DY′データを無効とし削除する。”
(2)削除する直前の移動速度及び移動ベクトル(DXV′,DYV′)と削除後の移動速度及び移動ベクトルを比較し、削除後の移動ベクトルと削除直前の移動ベクトルが同じであるかもしくは削除後の移動速度が削除直前の移動速度よりも遅ければそのDX′,DY′データを有効と判断し取り込む。
【0250】
以上によって得られたDXC′,DYC′を図81に示す。
【0251】
よって、誤入力データであるDX=(0,1,0,0,0,0),DY=(0,0,1,1,0,1)が削除されたが、正常入力データであるDX=(0,0,1,1,1,1),DY=(0,0,1,1,1,0)も削除されてしまった。本実施例ではこの様な問題を解決するため補間部194でこの表示上の不具合を解消するため、DX=(0,0,1,1,1,1),DY=(0,0,1,1,0,1)とDX=(0,0,1,1,1,1),DY=(0,0,1,1,1,1)間を線形補間するデータを作成しこれをDXC′,DYC′に重ねあわせる。これによって得られるDXC,DYCデータを図81に示す。Dxm,DYmは線形補間されたデータであり、Dxm=(0,0,1,1,1,1),DYm=(0,0,1,1,1,0)である。なお、線形補間とは図82に示す通り、線のぬけた部分を最少距離でつなぎ不具合を修正するものである。
【0252】
次に本発明による第4実施例を説明する。図83は第4実施例に係るペン入力表示装置の構成を示す。本実施例と前述の第3実施例で異なる点は、ペン入力表示装置に抵抗皮膜タブレットを使用していることである。
【0253】
図83に於いて、195は抵抗膜を示し、196は抵抗膜を示し、197は抵抗膜195上に配置された導電層を示し、198は抵抗膜195上に配置された導電層を示し、5は抵抗膜196上に配置された導電層を示し、200は抵抗膜196上に配置された導電層を示し、SW1及びSW2はCNT1で制御されるスイッチであり、SW3及びSW4はCNT2で制御されるスイッチであり、204は一定電圧を各抵抗膜に供給する電圧源であり5Vを供給している。インピーダンス変換部202は導電層198及び導電層6からアナログの電気信号で検出ペン205の表示装置10’上での位置を示しているX方向信号とY方向信号を、インピーダンス変換した後X′,Y′として出力するインピーダンス変換部であり、203はアナログ信号であるX′,Y′をそれぞれDX,DYのデジタル信号に変換するA/D変換部である。以上説明した各構成要素の動作は後程詳細に説明するが、これらの参考文献として「東芝レビュー1994Vol.49No.12」などがある。なお、移動ベクトル方向(X方向、Y方向)の定義は図83に示す通りである。
【0254】
図84に本実施例におけるペン座標検出の原理を示す。図84(a)は195と196の抵抗膜で形成されるタブレットの断面図を示しており、13は非ペン入力状態時に抵抗膜195と196を非接触させておくためのスペーサである。この様に、抵抗膜195と196に検出ペンが圧力を加えてないと抵抗膜195と196は非接触状態を保っている。
【0255】
図84(b)は、抵抗膜195と196に検出ペン205が圧力を加えている状態を示す図であり、この様に検出ペン205からの圧力が加えられると抵抗膜195と196は接触状態になる。また、検出ペン205から圧力が加えられている箇所を対抗電極207とし、図84(c)に示す様に導電層197と対抗電極207との間の抵抗をR15とし、導電層198と対抗電極207の間の抵抗をR16とし、導電層199と対抗電極207の間の抵抗をR19とし、200と検出ペン205の間の抵抗をR20とする。なお、195と196の抵抗膜にはある一定のシート抵抗が存在するが導電層197,198,199,200ではこのシート抵抗が無視できる程小さい。
【0256】
図85にインピーダンス変換部202の構成を示す。図85の208及び209はオペアンプであり、いわゆるボルテージフォロワーとして使われており、入力信号をインピーダンス変換し出力する。図86にSW1〜SW4の制御を示す。CNT1がHighレベル時SW1,SW2はオン状態であり、CNT1がLowレベル時SW1,SW2はオフ状態である。CNT2がHighレベル時SW3,SW4はオン状態であり、CNT2がLowレベル時SW3,SW4はオフ状態である。CNT1及びCNT2は常に両方が逆位相で駆動されている。
【0257】
図87に、図84(c)の場合の等価回路を示す。図87(a)はCNT1=High,CNT2=Lowの場合の等価回路を示しており、導電層199及び6に電圧が印加されておらず導電層197に0Vが198に5Vが印加されている。従って、6の電圧は5*R15/(R15+R16)となるためX′=5*R15/(R15+R16)である。つまり、検出ペンのX方向の位置14がアナログ信号X′として検出された。
【0258】
図87(b)はCNT1=Low,CNT2=Highの場合の等価回路を示しており、導電層197及び198に電圧が印加されておらず導電層199に0Vが6に5Vが印加されている。従って、200の電圧は5VとなるためX′=5Vである。本実施例では、X′=5Vの場合これをペンのX方向の位置を示すアナログ信号として取り扱わない。
【0259】
図88に、図84(c)の場合の等価回路を示す。図88(a)はCNT1=High,CNT2=Lowの場合の等価回路を示しており、導電層199及び6に電圧が印加されておらず導電層197に0Vが198に5Vが印加されている。従って、198の電圧は5Vであり、Y′=5Vとなる。本実施例では、Y′=5Vの場合これをペンのY方向の位置を示すアナログ信号として取り扱わない。
【0260】
図88(b)はCNT1=Low,CNT2=Highの場合の等価回路を示しており、導電層197及び198に電圧が印加されておらず導電層199に0Vが200に5Vが印加されている。従って、6の電圧は5VとなるためY′=5*R19/(R19+R20)である。つまり、検出ペンのY方向の位置14がアナログ信号Y′として検出された。
【0261】
以上の様に、本実施例では以下に示す通りペンの位置を検出し、
CNT1=High,CNT2=Lowの場合
検出ペンのX方向の位置をアナログ信号として検出する
CNT196=High,CNT1=Lowの場合
検出ペンのY方向の位置をアナログ信号として検出する
得られたアナログ信号をA/D変換部203によってデジタル信号DX,DYに変換する。デジタル信号DX,DYは図83のペンスピード検出部170、ベクトル変化検出部171及び補正部172に出力され、前述したように補正される。
【0262】
以上の通り、本実施例によって、人間工学上誤入力であるデータを削除した使用者の意図にそったペン入力が実現可能であるペン入力表示装置が実現された。また、本実施例では1画素移動毎に移動速度及び移動ベクトルを検出しているのでよりすばらしい筆跡の手書き入力が可能となった。なお、本実施例は抵抗薄膜タブレットを利用したペン入力表示装置以外の例えば、電磁誘導タブレットを利用したペン入力表示装置(参考文献:東芝レビュー1994Vol.49No.12、日経BP社フラットパネルディスプレイ '93、日経BP社MATERIALS&TECHNOLOGY93.8)や静電結合タブレットを利用したペン入力表示装置(参考文献:東芝レビュー1994Vol.49No.12、日経BP社フラットパネルディスプレイ '93、日経BP社MATERIALS&TECHNOLOGY93.8)や、その他のペン入力表示装置(特開平4−283819、特開平4−299727、特開平5−127823、特開平5−1520480、特開平4−343387、特開平5−189126、特開平5−197487、特開昭62−92021、特開昭63−293623)などに利用でき、それ以外のペン入力表示装置にも利用できる。
【0263】
次に本発明による第5の実施例を説明する。
【0264】
上記従来のアクティブマトリックス型表示装置を使ったペン入力表示装置ではアクティブ素子に電圧を供給する信号線やゲート線が開口率向上及び高精細化のため近年ますます微細加工されるようになっており(参考文献:日経BP社 フラットパネルディスプレイ1991〜1995)、このため、検出ペンと各電極線間の結合容量が小さくなり結果として検出電圧が小さくなり正確な座標検出が困難になっている。図100にそのことを示す。
【0265】
図100の400はアレイ基板であり、401は400上に配置されたシリコン酸化膜であり、402は400上に配置されたCs線であり、403は400上に配置されたゲート線であり、404は400上に配置された信号線であり、405は400上に配置された画素電極であり、409は400の対向に配置された対向基板であり、406は400と対抗基板409の間に注入された液晶層であり、408は対抗基板409上に配置された着色層であり、407は対抗基板409上に配置された対向電極である。400〜409でアクティブマトリックス型表示装置を構成している。310は検出ペンのペン先を示し、Cpgはペン先310とゲート線403の結合容量を示し、Cpsはペン先310と信号線404の結合容量を示し、CLはペン先310とGND間(ここではACグラウンドを意味する)の容量を示し、Vpはペン先に生じる検出電圧を示す。ゲート線に生じる電圧変化をΔVg、信号線に生じる電圧変化をΔVsとし検出電圧Vpの初期条件を0Vとすると、ペン先に生じる検出電圧Vpは近似的に以下の式で示される。
【0266】
Vp=ΔVg*Cpg/(Cpg+CL)
Vp=ΔVs*Cps/(Cps+CL)
よって、Cpg(Cps)又はΔVg(ΔVs)を大きくすることで検出電圧Vpを大きくすることが可能であるが、ΔVg(ΔVs)はアクティブ素子の耐圧のため極端に大きくすることが出来ず、酸化膜401の膜厚が3500オングストローム程度であれば45V程度が信頼性上望ましい。Cpg(Cps)の値は最も単純な式で以下のように示される。
【0267】
Cpg ∝ ε0*εg*Ghaba/dg
Cpg ∝ ε0*εg*Shaba/dg
ε0:真空の誘電率
εg:ガラスの非誘電率
Ghaba:ゲート線幅
Shaba:信号線幅
dg:ガラスの厚み
Cpg(Cps)を大きくするには、εg,Ghaba,Shabaを大きくするかdgを小さくしなくてはならない。が、εgは材料の基本的性質であるため極端に大きくすることなど望めず、dgを小さくしすぎてはガラス破損やたわみが生じてアクティブ素子をアレイ基板400上に均一に作れなくなってしまうため、dgとしては0.3mm〜1.1mmが望ましい。唯一変更可能な要素なのがGhaba,Shabaであるが、これは上述した通り近年ますます微細化されている。なお、ここで述べているゲート線幅及び信号線幅を図101に示す。図101はアクティブマトリックス型表示装置を真上から見た図である。
【0268】
したがって、信号線又はゲート線と検出ペンの結合容量が小さくなり検出ペンで検出する検出電圧が小さくなり、高精細で高開口率なアクティブマトリックス型表示装置ではバックライトや他からのノイズのため正確な座標検出が不可能である。
【0269】
本実施例は、上記事情を考慮してなされたものであり、ペン入力表示装置のより正確でしかも細かい筆跡でかつすばやい手書き入力でも見栄えの良い手書き入力ができることを目的とする。以下、本発明による第5実施例を詳細に説明する。
【0270】
図89に本発明の実施例1に係るペン入力表示装置を示す。図89に於いて、301はTFT基板(アレイ基板)でありこれに信号線(S1〜S5)、ゲート線(G1〜G4)、Cs線(Cs1〜Cs4)、TFT、画素電極が配置されている。302は対向基板であり、303は対向基板に配置された対向電極であり、304はTFT基板301に配置された信号線に信号線電圧を印加する信号線駆動回路であり、305はTFT基板301に配置されたゲート線にゲート線電圧を印加するゲート線駆動回路である。301〜309でTFT−LCD(以下では単に表示装置と呼ぶ)を構成しておりこれらの参考文献として例えば「日経BP社フラットパネルディスプレイ1991〜1995」などがある。306はX駆動回路であり、307はCs線にCs線駆動電圧を供給するCs駆動回路であり、これらの具体的構成例は後程示す。308は電源部であり、各回路部に必要な電圧を供給している。3099は制御部であり、各駆動部を正常に動作させるための各種信号を各駆動部に供給しており、信号線駆動回路304にはESをゲート線駆動回路305にはEGをX駆動回路306にはEXをCs駆動回路307にはECを、スイッチsws1〜sws5にはCNTSを、スイッチswg1〜swg4にはCNTgを、スイッチswx1〜swx5にはCNTxを、スイッチswc1〜swc4にはCNTCを供給している。また、制御部309は検出ペン310に必要な信号を供給するとともに、310から検出ペンの座標検出に必要な信号を供給されている。EG,ES,EC,EXはそれぞれデータバスラインを示しており、各種制御信号がこれらにそれぞれ含まれている。また、スイッチsws1〜sws5はCNTSでオンオフ制御されるスイッチであり、スイッチswg1〜swg4はCNTgでオンオフ制御されるスイッチであり、スイッチswx1〜swx5はCNTxでオンオフ制御されるスイッチであり、スイッチswc1〜swc4はCNTCでオンオフ制御されるスイッチである。swcomはCNTcomでオンオフ制御されるスイッチであり、このスイッチを通し電圧Vcom が2に供給される。5000は対抗電極303に対向電極電圧Vcom を供給する対向電極駆動回路である。310はTFT基板301から供給される検出電圧(図100のVpにあたる)を検出するもので、第5実施例に係るペン入力表示装置では検出電圧の発生タイミングによって310のTFT基板301上での位置(ペン座標)を検出する。なお、X方向とY方向を図89に示す通り定義する。
【0271】
図90に各スイッチの動作タイミングを示す。本実施例に係るペン入力表示装置では1フレーム中の垂直ブランキング期間中にペン座標検出を行う。表示期間中はswg1〜swg4,sws1〜sws5,swc1〜swc4,swcomはオンし、swx1〜swx5はオフしている。よって、画像信号に応じた信号線電圧が信号線駆動回路304から画素電極にTFTを通し供給される。この時X駆動回路306からの電圧はswx1〜swx5がオフしているので表示装置の画像に影響しない。表示装置が表示期間から垂直ブランキング期間に移りX方向ペン座標検出期間になるとswx1〜swx5はオフからオン状態になり、他のスイッチはオフ状態になる。Y方向ペン座標検出期間に入るとswc1〜swc4はオン状態になり他はオフ状態になる。
【0272】
図91にX駆動回路6の構成を示す。X駆動回路306は311〜315のDフリップフロップから成り、311〜15はCLKをクロック、STHXをスタートパルスとしいわゆるシフトレジスタを構成している。
【0273】
図92にCs駆動回路307の構成を示す。Cs駆動回路307は316〜319のDフリップフロップから成り、316〜319はCLKをクロック、STHCSをスタートパルスとするいわゆるシフトレジスタを構成している。
【0274】
図93にX駆動回路306,Cs駆動回路307の動作を示す。STHXは表示装置がX方向ペン座標検出期間になると1CLK分VHになり、VX1〜VX5が順次VHになる。ただし、VX1〜VX5はそれぞれX1〜X5の印加電圧を示し、VC1〜VC4はそれぞれC1〜C4の印加電圧を示す。STHCSは表示装置がY方向ペン座標検出期間になると1CLK分VHになり、VC1〜VC5が順次VHになる。また、VXT,VYTは制御部9の内部信号で、VXTはX方向ペン座標検出期間時にHighレベルで他の期間はLowレベルである。VYTはY方向ペン座標検出期間時にHighレベルで他の期間はLowレベルである。以上の動作は図91及び図92から明らかである。
【0275】
図94(a)に検出ペン310が表示装置のS14及びCS13上近傍に配置されている図を示す。また、この時の断面図を図94(b)、図94(c)に示す。図94(b)、図94(c)に示す通り、ペン先310と表示装置の各電極間及び各電極間には結合容量が存在しており、cpgはゲート線とペン先310との結合容量を、cpsは信号線とペン先310との結合容量を、csgは信号線とゲート線との結合容量を、cscは信号線とCs線との結合容量を、csは画素電極とCs線との結合容量を、cpcはCs線とペン先310との結合容量を、cplcは画素電極とペン先310との結合容量を、cgsはゲート線と画素電極との結合容量を、clcは着色層407と画素電極との結合容量を、cscomは信号線と着色層407との結合容量をそれぞれ示している。但し、図94(b)、図94(c)に示している各結合容量は結合容量を形成する電極間から直接結合されている結合容量を示し、他の電極を通して生じる結合容量は含まれない。例えばペン先310と信号線404の電極のみ考慮した場合、ペン先310と信号線404の結合容量は図94(b)に示すcpsであるが、実際はCs線等の他の電極が表示装置には存在しており、これらに一定のバイアス電圧が印加されず電荷の出し入れが出来ない場合これらの電極を通した結合容量がペン先310と信号線404間に生じる。なお、図94(b),(c)に示す各結合容量は、信号線一本とペン先310との結合容量を、Cs線一本とペン先310との結合容量を、ゲート線一本とペン先310との結合容量を、1画素電極とペン先310との結合容量を、信号線一本と対向電極との結合容量を、Cs線一本と対向電極との結合容量を、ゲート線一本と対向電極との結合容量を、1画素電極と対向電極との結合容量をそれぞれ示している。
【0276】
また、本実施例に於いて、表示装置が表示期間から垂直ブランキング期間になった際でX1がVLからVHになる直前に於いて、信号線駆動回路304及びゲート線駆動回路305,Cs駆動回路307は全信号線及び全ゲート線、全Cs線にVLを供給する。この様にしたことで表示期間から垂直ブランキング期間に移った際、TFTは確実にすべてオフし信号線に信号線電圧を供給する供給源が信号線駆動回路304からX駆動回路306に変わっても信号線電圧がVL一定に保たれているので、信号線、ゲート線、Cs線、画素電極等に電圧変動が生じないため検出ペン310に誤差電圧が生じずより正確な座標検出が可能となった。
【0277】
本実施例におけるペン先310と信号線404との結合容量Cpstotal (ペン先310,信号線404以外の電極を通して生じる結合容量を含む)及びペン先310とCs線402との結合容量Cpctotal (ペン先310,Cs線402以外の電極を通して生じる結合容量を含む)を求めると以下の様になる。なお、アレイ基板400の厚さは酸化膜401,液晶層406の厚さに比べ圧倒的に厚い。
【0278】
Cpstotal =Cpctotal =Cps+Cpc+Cplc+Cpg
よって、信号線及びCs線の電圧変化(ΔVs,ΔVcs)により生じる検出電圧は以下の通りである。
【0279】
Vp=ΔVs*Cpstotal /(Cpstotal +CL) …(5)
Vp=ΔVcs*Cpctotal /(Cpctotal +CL) …(6)
X駆動回路306及びCs駆動回路307を駆動することによって生じる検出電圧は図95の通りである。検出ペン310のペン先が位置している画素電極に係っている信号線及びCs線に電圧変化が生じると図95に示される通り検出電圧にも電圧変化が生じる。
【0280】
図96に検出電圧に生じる電圧変化のタイミングから検出ペンの位置座標を求める制御部9の内部機能を示す。図96の320はVpを扱い易いデジタルパルス信号に変換する波形補正回路であり、321,322はクリアー機能付きカウンターであり例えば74HC163等で良い。323,324はフリップフロップでありカウンタ321,322の出力を記憶保持する。図96に示す制御部309の動作を図97に示す。なお、図97では321〜324の出力を10進数で示しているが実際は複数ビットで表わされる2進数である。VPは波形補正回路320により1CLKのデジタルパルスに変換され、カウンタ321及び322はクリアーされた後のCLKをカウントしフリップフロップ323及び324に出力する。フリップフロップ323はX方向ペン座標検出期間でかつVppがHighレベルの時カウンタ321の出力を取り込み保持する。フリップフロップ324はY方向ペン座標検出期間でかつVppがHighレベルの時カウンタ322の出力を取り込み保持する。従って、フリップフロップ323及び324に保持される値はペン先がどの画素電極上に配置されるかによって異なり、フリップフロップ323はX方向のペン座標を示すデータを保持しフリップフロップ324はY方向のペン座標を示すデータを保持する。本実施例ではF1=3、F2=2が保持されるが、ペン先がs3とcs2に係る画素電極上に配置されている場合F1=2、F2=1が保持される。つまり、ペン先の位置に応じたF1,F2の値が得られる。図示しないが制御部309では内部データであるF1,F2の値からペン先の位置を決定し、その位置を表示するためのデータを信号線駆動回路304及びゲート線駆動回路305に送っている。本発明に係るペン入力表示装置では上述により正確な座標検出が可能である。
【0281】
図98に本実施例に係る表示装置をTFT基板側から見た図を示す。図98ではペン先310が表示装置上に配置されてる時の様子を示しており、図98の点線はペン先と表示装置との接触面を示している。本実施例に於いて画素電極、信号線、ゲート線、Cs線のサイズは図98に示す通り、画素電極300μm*100μm、ゲート線幅10μm、信号線幅10μm、Cs線幅10μmである。表示装置の各電極とペン先との結合容量は図98に示すペン先と表示装置との接触面と各電極がどの程度オーバーラップしているかによる。なぜなら平行平板タイプの容量は一般に以下の式で表わされ、
C=ε0 εx S/d
ε0 =真空の誘電率
εx =コンデンサーの電極間に挟まれた絶縁体の比誘導率
S=上記電極の面積
d=上記絶縁体の厚さ
コンデンサーを形成する電極の面積を大きくすることで容量値を大きくすることが可能である。
【0282】
従って、Cps,Cpc,Cplc,Cpgをそれぞれ比較した場合図98から明らかな様に、ペン先と表示装置との接触面と画素電極の重なり面積は他の電極の重なり面積に比べ圧倒的に広いため、
Cplc≒10Cps≒30Cpc≒60Cpg
Cps=0.1fF
である。(5),(6)式より本実施例において検出電圧に生じる電圧変化ΔVpは
である。ちなみに実測値はVp=38mVであった。実測値が理論値よりも低くなったのは、表示装置には図示していないが1上に保護用シートを被せておりその分絶縁体の厚みがましたためだと考えられる。
【0283】
図94(b)、図94(c)に於ける検出ペンと表示装置の各電極間等価回路は図99の通りである。ここで、VX4をVL〜VHに駆動(信号線電圧変化ΔVs=VH−VL)する際他の電極をフローティング状態にしなければ、Cpstotal は以下の様になる。
【0284】
Cpstotal =Cps=0.1fF
Vcs3をVL〜VHに駆動(Cs線電圧変化ΔVcs=VH−VL)する際他の電極をフローティング状態にしなければ、Cpctotal は以下の様になる。
【0285】
Cpctotal =Cpc=0.03fF
また、この時のVpに生じる電圧変化(ΔVp)は、それぞれ以下の通りである。
【0286】
となり、実測ではバックライト(図示せず)や308などの電源ノイズが原因でこれらは検出不可能であり座標検出を正常に行うことができなかった。
【0287】
よって、本実施例による効果が確認できた。
【0288】
【発明の効果】
本発明の第1実施例によれば、表示装置と独立して座標検出用タブレットを、表示装置の表又は裏に設ける必要が無く、表示装置と座標検出用タブレットを同一面に形成できるので、ペン入力一体型表示装置の軽量薄型化及び高画質化可能であり、表示装置が数インチ以上の大画面であればあるほど、ペン入力に必要とする部品点数が基本的に変わらないので、本発明による軽量薄型化の効果は大きい。
【0289】
例えば、表示装置が対角12.1インチXGAで画素ピッチが210μm*70μmのものや、表示装置が対角40インチで画素ピッチが630μm*210μmのものなどに有効であり、表示装置としては透過型でサイズが対角5.5インチ以上のものに特に有効である(対角10インチ以上にはより有効で、対角20インチ以上には更に有効である)。
【0290】
また、表示装置上のペンの移動量を、ペンが有する光センサーによって表示装置から直接瞬間的に検出するので、高時間分解能な座標検出が可能である。よって、手書き入力に於いて表示装置に対して小さい字を早く書く様な場合(表示装置の大きさを1とした場合に於いて、大きさ10分の1以下の字を書く場合などに本発明は有効であり、また、80ドット/秒以上の速度で手書き入力する場合に本発明は有効である)、本発明は非常に有効である。
【0291】
また、表示装置上のペンのX方向の移動量と表示装置上のペンのY方向の移動量を、表示装置表面の表示装置本来ある異なる空間光学特性差によって検出することが可能であるため、ペンX方向に移動したのかY方向に移動したのかより正確に検出することが可能である。
【0292】
また、ペンが有する光センサーの受光面が表示装置上のX方向とY方向とで異なった長さであるため、光センサーが表示装置のどちらか一方向の空間光学特性差の影響を受けやすくなるので、ペンがX方向に移動したのかY方向に移動したのかより正確に検出することができる。
【0293】
また、ペンが表示装置上に配置された座標を、表示装置のCs線及び信号線を順次選択駆動する際に画素電極に生じる突き上げ電圧による表示装置の輝度変化を利用して検出するので、表示装置に於けるアレイ基板と独立して座標検出用アレイ基板を設ける必要が無く、表示装置と座標検出用タブレットを同一面に形成できるので、ペン入力一体型表示装置の軽量薄型化が可能であり、容量結合による表示装置の輝度変化を利用して、座標を検出するので、画素電極に瞬時に所望する電圧を印加することが出来、画素電極を駆動するスイッチング素子のばらつきが影響されず、高精度な座標検出が可能である。
【0294】
また、検出した座標を調整することが可能なため、表示装置の応答速度の温度特性のため発生した検出誤差を調整し、より高精度な座標検出が可能である。
【0295】
また、表示装置の画素電極毎に配置されたスイッチング素子をオフした後、Cs線によって突き上げ電圧を発生させるので、座標検出時に画素電極への信号線電圧書き込みによって生じる表示装置の輝度変化の影響を受けないのでより高精度な座標検出が可能である。
【0296】
また、Cs線をCs線駆動手段から切り離した後、信号線によって突き上げ電圧を発生させるので、生じた突き上げ電圧がCs線駆動手段の影響を受けず突き上げ電圧を維持することが出来る。
【0297】
よって、高画質、軽量薄型で高時間分解能、高精度座標検出を実現したペン入力一体型表示装置を得ることが出来る。
【0298】
本発明の第2の実施例によれば、ペン入力装置に於けるペンと表示装置の傾きが変化してもペンの光センサーの受光面の表示装置に対する傾きが0度から45度に保たれるので、受光面に入射する光エネルギーが大きく変化せず、結果として、ペンと表示装置の傾きによって生じる光センサーの誤動作を抑え、より高精度な座標検出が可能である。
【0299】
本発明の第3及び4の実施例によれば、補正手段が移動速度と移動速度の変化と移動ベクトルと移動ベクトルの変化にもとずいてペン座標を補正し、移動速度が増加したにもかかわらず移動ベクトルが変化するペン座標を削除し、削除する直前の移動速度及び移動ベクトルと削除後の移動速度及び移動ベクトルを比較し、削除後の移動ベクトルと削除する直前の移動ベクトルが同じかもしくは削除後の移動速度が削除する直前の移動速度よりも遅いかもしくはほぼ等しければ削除後のペン座標を削除しないので、ペン座標の人間工学にもとずいた補正ができる。
【0300】
本発明の第5の実施例によれば、信号線を駆動してペン座標を検出する際ゲート線およびCs線および対向電極のうち少なくとも一つをフローティング状態にし、ゲート線を駆動してペン座標を検出する際信号線およびCs線および対向電極のうち少なくとも一つをフローティング状態にし、Cs線を駆動してペン座標を検出する際信号線およびゲート線および対向電極のうち少なくとも一つをフローティング状態にするので、検出ペンが表示装置の各電極とより大きな結合容量を有することができる。
【0301】
このため、第5実施例によれば、細かい筆跡でかつすばやい手書き入力でも見栄えの良い手書き入力ができるとともに信号線、ゲート線、Cs線が細くなっても正確な手書き入力ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例に係わるペン入力一体型表示装置の構成を示す図。
【図2】同第1実施例に係わるペン入力一体型表示装置の外形図を示す図。
【図3】同第1実施例に係わるペン入力デバイスの断面図。
【図4】同第1実施例に於けるペン入力デバイスの受光の様子を示す図。
【図5】同第1実施例に係わる対向基板の構造を示す図。
【図6】同第1実施例に係わるフォトダイオードアレイ構造を示す図。
【図7】同第1実施例に係わるフォトダイオードアレイ構造を示す図。
【図8】同第1実施例に係わるフォトダイオードアレイ構造を示す図。
【図9】同第1実施例に係わるフォトダイオードアレイの等価回路を示す図。
【図10】同第1実施例に係わるペン入力デバイスの構成を示す図。
【図11】同第1実施例に係わるペンシステムリセット部の構成と出力波形を示す図。
【図12】同第1実施例に係わる光信号変換基本回路の構成を示す図。
【図13】同第1実施例に係わるフォトダイオードの特性を示す図。
【図14】同第1実施例に係わる移動量検出部の構成図。
【図15】同第1実施例に係わるY方向移動量検出部の構成図。
【図16】同第1実施例に係わるレベルシフト部の構成図。
【図17】同第1実施例に係わるレベルシフト部の動作例を示した図。
【図18】同第1実施例に係わるシリアル信号発生部の構成図。
【図19】同第1実施例に係わるシリアル信号発生部の構成図。
【図20】同第1実施例に係わるパルス3分の一回路の動作を示した図。
【図21】同第1実施例に係わるシリアル信号発生部の動作を示した図。
【図22】同第1実施例に係わるパラレル信号発生部の構成を示した図。
【図23】同第1実施例に係わるパラレル信号発生部の構成を示した図。
【図24】同第1実施例に係わるフルアダーの回路構成例を示した図。
【図25】同第1実施例に係わるパラレル信号発生部の動作例を示した図。
【図26】同第1実施例に係わる初期座標検出部の構成を示した図。
【図27】同第1実施例に係わるY方向初期座標検出部の構成を示した図。
【図28】同第1実施例に係わるY方向初期座標検出部の動作を示した図。
【図29】同第1実施例に係わる立ち上がりエッジ検出回路の動作を示した図。
【図30】同第1実施例に係わるX駆動部の構成を示した図。
【図31】同第1実施例に係わるX駆動部の動作例を示した図。
【図32】同第1実施例に係わるX方向初期座標検出部の構成を示した図。
【図33】同第1実施例に係わるX方向初期座標検出部の動作を示した図。
【図34】同第1実施例に係わるY座標検出部の構成を示した図。
【図35】同第1実施例に係わるCs線駆動部の構成を示した図。
【図36】同第1実施例に係わるCs線駆動部の動作を示した図。
【図37】同第1実施例に係わるパルス幅変調回路の動作を示した図。
【図38】同第1実施例に係わるゲート線駆動部3の動作を示した図。
【図39】同第1実施例に係わる信号線駆動部の動作を示した図。
【図40】同第1実施例に係わる表示装置上に於けるペン先の位置を示した図。
【図41】同第1実施例に係わる画素電極電圧のタイミングを示した図。
【図42】同第1実施例に係わる表示装置のV−T特性を示す図。
【図43】同第1実施例に係わる画素容量モデルを示す図。
【図44】同第1実施例に係わるパックライトの相対出力及び各着色層の透過率特性及びフォトダイオードの受光感度特性を示す図。
【図45】同第1実施例に係わるフォトダイオードの受光変化を示す図。
【図46】TN液晶、強誘電液晶、反強誘電液晶の応答速度を示す図。
【図47】同第1実施例に係わるY方向初期座標検出部の動作を示す図。
【図48】同第1実施例に係わるCs線駆動部の出力がハイインピーダンスでアレイ基板のTFTが全てオフしている時の画素容量モデルを示す図。
【図49】同第1実施例に係わるX方向初期座標検出部の動作を示す図。
【図50】同第1実施例に係わるブラックマトリクスの透過率特性とブラックマトリクス上のフォトダイオードの受光感度特性を考慮した受光成分を示した図。
【図51】同第1実施例に係わるフォトダイオードの配置状態を示した図。
【図52】同第1実施例に係わる図51(a)に於ける各受光面の受光状態を示した図。
【図53】同第1実施例に係わる図51(b)に於ける各受光面の受光状態を示した図。
【図54】同第1実施例に係わるアレイ基板8の構造とブラックマトリクスの配置を示した図。
【図55】同第1実施例に係わる表示装置上に於けるペン先の位置を示した図。
【図56】同第1実施例に係わる表示装置上に於けるペン先の位置を示した図。
【図57】同第1実施例に係わる表示装置上に於けるペン先の位置を示した図。
【図58】同第1実施例に係わる各受光面の相対照度の時間変化を示した図。
【図59】同第1実施例に係わる光信号変換部の相対出力の時間変化を示した図。
【図60】同第1実施例に係わる各レベルシフト部の出力の時間変化を示した図。
【図61】同第1実施例に係わるシリアル信号発生部の動作を示した図。
【図62】同第1実施例に係わるパラレル信号発生部の動作及びY座標検出部の動作を示した図。
【図63】同第1実施例に係わるシリアル信号発生部の動作を示した図。
【図64】同第1実施例に係わるパラレル信号発生部の動作及びX座標検出部の動作を示した図。
【図65】本発明の第2の実施例に係わるペン入力デバイスを示す図。
【図66】同第2実施例に係わるペン入力デバイスを示す図。
【図67】同第2実施例に係わるペン入力デバイスを示す図。
【図68】同第2実施例に係わるペン入力デバイスを示す図。
【図69】本発明の第3の実施例に係わるペン入力デバイスを示す図。
【図70】同第3実施例に係る表示装置10’とDX,DY信号の関係を示す図。
【図71】同第3実施例に係る手書き入力の様子を示す図。
【図72】同第3実施例に係る手書き入力の様子を示す図。
【図73】同第3実施例に係る本発明の効果が無い場合の手書き入力結果を示す図。
【図74】同第3実施例に係るペン入力座標データDX,DYと時間関係を示す図。
【図75】同第3実施例に係るペンスピード検出部の構成を示す図。
【図76】同第3実施例に係るベクトル変化検出部の構成を示す図。
【図77】同第3実施例に係る図73に対応した移動ベクトル方向の定義を示す図。
【図78】同第3実施例に係るベクトル変化検出部の動作を示す図。
【図79】同第3実施例に係るペンスピード検出部、ベクトル変化検出部、補正部の動作を示す図。
【図80】同第3実施例に係る補正部172の構成を示す図。
【図81】同第3実施例に係る補正部172の構成を示す図。
【図82】同第3実施例に係る本発明の効果を示す図。
【図83】本発明の第4実施例に係るペン入力装置の構成図
【図84】同第4実施例に係るペン座標検出の原理を示す図。
【図85】同第4実施例に係るインピーダンス変換部8の構成を示す図。
【図86】同第4実施例に係るsw1〜sw4の制御を示す図。
【図87】同第4実施例に係る図84(c)の等価回路を示す図。
【図88】同第4実施例に係る図84(c)の等価回路を示す図。
【図89】本発明の第5実施例に係るペン入力装置の構成図。
【図90】同第5実施例に係るペン入力装置の駆動シーケンスを示す図。
【図91】同第5実施例に係るX駆動回路の構成を示す図。
【図92】同第5実施例に係るCs駆動回路の構成を示す図。
【図93】同第5実施例1に係るX駆動回路とCs駆動回路の動作を示す図。
【図94】同第5実施例に於いて検出ペンが表示装置上に配置されている様子を示す図。
【図95】同第5実施例におけるペン座標検出方法を示す図。
【図96】同第5実施例におけるペン座標検出方法を示す図。
【図97】同第5実施例におけるペン座標検出結果を示す図。
【図98】同第5実施例におけるアレイ基板の構造を示す図。
【図99】同第5実施例における結合容量の等価回路を示す図。
【図100】従来例を示すための図。
【図101】従来例を示すための図。
【符号の説明】
30…着色層
33…フォトダイオードアレイ基板
44…オペアンプ
66、193…クリアー機能付Dフリップフロップ
67、68、184,185、231、232…カウンター
73〜73、237〜240…フルアダー
88、96、175,178…コンパレータ
87、95…オペアンプ
DFA〜DFF…フォトダイオード[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a display device having a pen input function, and more particularly to a pen input display device in which pen input means is improved.
[0002]
[Prior art]
With the development of an advanced information society in recent years, there has been a strong demand for higher performance, lighter and shorter size, and lower power consumption of devices (information devices) that input, store and display the information. Under such circumstances, many types of information devices are currently proposed and put into practical use. Among them, a pen input display device equipped with a pen input function is attracting attention as an information device that satisfies the above requirements.
[0003]
As a means for inputting handwritten characters and figures into a computer, a word processor, a portable information terminal device, etc., for example, a pen input display device using a resistive thin film tablet (reference: Toshiba review 1994 Vol. 49 No. 12, Nikkei BP flat panel display '93, Nikkei BP MATERIALS & TECHNOLOGY 93.8) and pen input display devices using electromagnetic induction tablets (reference: Toshiba review 1994 Vol. 49 No. 12, Nikkei BP flat panel display '93, Nikkei BP MATERIALS & TECHNOLOGY 93.8) Pen input display device using electrostatic coupling tablet (Reference: Toshiba review 1994 Vol. 49 No. 12, Nikkei BP flat panel display '93, Nikkei BP M TERIALS & TECHNOLOGY 93.8), and other pen input display devices such as reference documents (Japanese Patent Laid-Open Nos. 4-283819, 4-299727, 5-127823, 5-158880, and 4-343387). Kaihei 5-189126, JP-A-5-197487, JP-A 62-92021, JP-A 63-293623, Nikkei Computer '93 / 6, IPSJ Journal 1988 Vol. 29 No. 3 “Online using handwritten editing symbols” Text and graphic editing method ").
[0004]
With the development of the information society in recent years, the definition of a display device in a pen input display device has been increasing, and at the same time the pixel size has been reduced. In addition, the pen input display device is required to have more accurate and quick performance for inputting a large amount of information.
[0005]
Recently, pen input display devices in which a display device and a pen input device (tablet) are integrated have been proposed (Japanese Patent Laid-Open Nos. 54-24538, 6-295219, 6-314165, and 4-337824). ) The pen input method is becoming the mainstream because pen input can be performed without impairing the display capability of the display device, and active elements such as transistors and diodes are used as these display devices for higher quality display. An active matrix type display device is used.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional capacitance method can integrate a pen input device and a display device, which is advantageous for reducing the thickness, cost, and cost of information equipment. However, the detection error is caused by electromagnetic noise from the display device. When the electrode in the display device is miniaturized (as in the TFT-LCD, the gate line and the nib electrode are basically utilized. When the signal line is thin or when the electrode is miniaturized for high definition of the display device, the detection error becomes large.
[0007]
The resistive film method is advantageous for reducing the weight and cost of information equipment, but the pen coordinate detection accuracy is not so good.
[0008]
Although the electromagnetic induction method is advantageous for highly accurate pen input, a detection tablet must be provided behind the display device, and it is difficult to reduce the size and weight. In addition, an information device having a large screen display device ( (40 inches or more), it is difficult to improve detection accuracy due to the problem of alignment accuracy between the display device and the detection tablet.
[0009]
In addition, in a pen input display device using a high-definition display device, hand shake that occurs when a user performs pen input and erroneous input that occurs because the input surface for performing pen input is slippery unlike paper are more prominent. The high-definition display that the display device has cannot be performed, and erroneous input due to camera shake or the like becomes noticeable handwriting. As a technique for correcting these, there are, for example, a reference (JP-A-6-295219, JP-A-5-274081) and a method of thinning the pen tip of the detection pen in accordance with the definition of the display device, but the pixel size is relatively small. When the handwriting input speed is relatively fast in a pen input display device having a display device, the above method is not sufficient.
[0010]
In addition, since the pen input display device performs handwritten input many times on the same surface, it is basically desirable that the pen tip of the detection pen be round so as not to damage the input surface. The input surface of the input display device is damaged, and the protective sheet must be replaced several times. If the pixel size is 300 μm × 300 μm or less (especially 150 μm × 150 μm or less), more advanced correction is required. Basically, the above-described method cannot perform advanced correction for each pixel, and the handwriting is fine. More accurate correction cannot be performed during quick handwriting input.
[0011]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a highly accurate detection coordinate (high space) for a pen input integrated display device having a large-screen display device or a high-definition display device and having the same pen input surface and display surface. The present invention is to provide a pen input device having both resolution), lightness, smallness, and high time resolution.
[0012]
It is another object of the present invention to provide a pen input device that can perform handwriting input that is more accurate and finer than a pen input display device and that can be performed with good-looking handwriting.
[0013]
A further object of the present invention is to provide a capacitive pen input display device that is resistant to electromagnetic noise and has a small detection error.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
A pen input device and a display device according to the present invention are provided. 1 In the pen input integrated display device, the pen in the pen input device includes an optical sensor, and the amount of movement of the pen on the display device changes in accordance with the position change on the display device surface. It is characterized by comprising a movement amount detecting means for detecting the light transmittance of the surface by detecting it with the optical sensor. Therefore, the amount of movement of the pen in the pen input device on the display device can be detected based on the light transmittance of the surface that changes in response to a change in position on the surface of the display device.
[0016]
A pen input device and a display device according to the present invention are provided. 2 In the pen input integrated display device, the pen in the input device includes an optical sensor, and the amount of movement of the pen on the display device is determined by the light shielding unit disposed in the display device and the light of the opening. It is characterized by comprising a movement amount detecting means for detecting a transmittance difference by detecting it with an optical sensor. Therefore, the amount of movement of the pen in the pen input device on the display device can be detected based on the difference in light transmittance between the light shielding unit and the opening arranged in the display device.
[0017]
According to the first to third pen input integrated display devices of the present invention, there is no need to provide a coordinate detection tablet on the front or the back of the display device independently of the display device, and the display device and the coordinate detection device. Since the tablet can be formed on the same surface, the pen input integrated display device can be made lighter and thinner and the image quality can be improved. The larger the display device is a few inches or more, the more parts required for pen input. Therefore, the effect of reducing the weight and thickness according to the present invention is great.
[0018]
For example, the display device is effective when the diagonal is 12.1 inches XGA and the pixel pitch is 210 μm * 70 μm, or the display device is diagonal 40 inches and the pixel pitch is 630 μm * 210 μm. It is particularly effective for molds that are 5.5 inches diagonal or larger (more effective for
[0019]
Further, since the movement amount of the pen on the display device is instantaneously detected directly from the display device by the optical sensor of the pen, coordinate detection with high time resolution is possible. Therefore, when writing small characters on the display device quickly in handwriting input (when the size of the display device is 1 and writing characters less than 1/10 in size, etc.) The present invention is effective, and the present invention is effective when handwritten input is performed at a speed of 80 dots / second or more). The present invention is very effective.
[0020]
In addition, the amount of movement of the pen on the display device in the X direction and the amount of movement of the pen on the display device in the Y direction can be detected based on different spatial optical characteristic differences inherent in the display device on the display device surface. It is possible to more accurately detect whether the pen has moved in the X direction or the Y direction.
[0021]
In addition, since the light receiving surface of the light sensor of the pen has different lengths in the X direction and the Y direction on the display device, the light sensor is easily affected by the spatial optical characteristic difference in one direction of the display device. Therefore, it is possible to more accurately detect whether the pen has moved in the X direction or the Y direction.
[0022]
In addition, since the coordinates where the pen is arranged on the display device are detected by using the change in luminance of the display device due to the push-up voltage generated in the pixel electrode when the Cs line and the signal line of the display device are sequentially selected and driven, the display is displayed. Since there is no need to provide an array substrate for coordinate detection independently of the array substrate in the device, the display device and the coordinate detection tablet can be formed on the same surface, making it possible to reduce the weight and thickness of the pen input integrated display device. Because the coordinates are detected by using the luminance change of the display device due to capacitive coupling, the desired voltage can be instantaneously applied to the pixel electrode, and the variation of the switching element that drives the pixel electrode is not affected, Accurate coordinate detection is possible.
[0023]
Further, since the detected coordinates can be adjusted, the detection error generated due to the temperature characteristic of the response speed of the display device can be adjusted, and more accurate coordinate detection can be performed.
[0024]
In addition, since the push-up voltage is generated by the Cs line after the switching element arranged for each pixel electrode of the display device is turned off, the influence of the luminance change of the display device caused by writing the signal line voltage to the pixel electrode at the time of coordinate detection is affected. Since it is not received, more accurate coordinate detection is possible.
[0025]
Further, since the push-up voltage is generated by the signal line after the Cs line is disconnected from the Cs line drive means, the push-up voltage generated can be maintained without being influenced by the Cs line drive means.
[0026]
Therefore, it is possible to obtain a pen input integrated display device that realizes high image quality, light weight, thin shape, high time resolution, and high accuracy coordinate detection.
[0027]
Furthermore, said 1st provided with the pen input device and display apparatus concerning this invention. Or second The pen input integrated display device includes a pen housing in which the pen in the pen input device is coupled to the housing via a buffer mechanism, and a light receiving surface of the light receiving portion. Is controlled to be parallel to the surface of the display device.
[0028]
A pen input device and a display device according to the present invention are also provided. 3 In the pen input integrated display device, the buffer mechanism is provided with a spring.
[0029]
A pen input device and a display device according to the present invention are also provided. 3 In the pen input integrated display device, the buffer mechanism includes a rubber.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Embodiments according to the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0035]
FIG. 1 shows the configuration of a pen input display device according to the first embodiment.
[0036]
8 is a signal line (S1 to Sn), gate line (G1 to Gm), Cs line (C1 to Cl), Cs capacity, and controlled by the gate line to write the signal line voltage to the Cs capacity and pixel capacity (not shown). This is an array substrate composed of TFTs, etc., and is a reference document (The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers Journal C-II Vol. J76-C-II No5 pp. 177-183 “Technical Trends of a-Si TFT / LCD” Nikkei BP, flat panel displays 1994-1995, Nikkei BP, Nikkei Microdevices April 1991-July 1994). A counter electrode (not shown) is disposed opposite the
[0037]
[0038]
[0039]
A Cs
[0040]
[0041]
A
[0042]
SW1 to SWn are switches controlled by the exclusive OR
[0043]
Here, the horizontal direction of the
[0044]
FIG. 2 shows the outer shape of the pen input display device, where 1 is a pen input device, 10 is a display device, 11 is a backlight, and 12 is a connection cord. In this embodiment, an active matrix type liquid crystal display device, so-called TFT-LCD (reference document: Nikkei BP, flat panel display 1990-1995, Nikkei BP, Nikkei Microdevice, April 1991 issue) 1994 July).
[0045]
A cross-sectional view of the
[0046]
In this embodiment, the coordinate detection is performed using the
[0047]
FIG. 4 shows how light is received by the pen input device. The
[0048]
FIG. 5 shows the structure of the
[0049]
Further, the light shielding layer may be simply referred to as a light shielding portion, and the colored layer may be simply referred to as a display portion or an opening portion.
[0050]
FIG. 6 shows the structure of the
[0051]
7 and 8 show other structures of the
[0052]
FIG. 9 shows an equivalent circuit of the
[0053]
FIG. 10 shows the configuration of the pen input device.
[0054]
A pen system reset
[0055]
[0056]
[0057]
[0058]
[0059]
FIG. 11 shows the configuration and output waveform of the pen system reset unit. FIG. 11A shows the configuration of the pen system reset unit, which consists of 41 inverters using metal A13, metal B14, 40 resistors, and VDD as the drive voltage. FIG. 11B shows the VPSR output waveform obtained. When the metal A13 and the metal B14 are in contact, VPSR = VDD, and when the metal A13 and the metal B14 are not in contact, VPSR = GND.
[0060]
FIG. 12 shows a specific example of the optical signal conversion
[0061]
FIG. 13 shows the relationship between the characteristics of the photodiode and the basic optical signal conversion circuit. FIG. 13A shows the general characteristics of the photodiode, and FIG. 13B shows the photodiode having such characteristics. The operation of the optical signal conversion
[0062]
As is clear from FIG. 13A, when a light with high illuminance is incident on the light receiving surface of the photodiode (here, for the sake of simplicity, the spectral wavelength characteristic of the photodiode is ignored), a larger output current is obtained. As apparent from the operation of the optical signal conversion
-R44 * ID [v]
It becomes. Therefore, the characteristics shown in FIG. 13B are obtained.
[0063]
FIG. 14 shows a configuration of the movement
[0064]
48 detects the amount of movement of the
[0065]
Further, in the TFT-LCD, each colored layer shown in FIG. 5 is usually called 1 dot, and each continuous RGB is made up of 3 dots for a total of 3 dots, but in this embodiment, 1 dot is called 1 pixel, One pixel is called an RGB pixel.
[0066]
FIG. 15 shows a configuration of the Y-direction movement amount detection unit 47, and the Y-direction movement amount detection unit 47 includes a
[0067]
The configuration of the X-direction movement amount detection unit 48 is the same as that of the Y-direction movement amount detection unit 47 (however, VA, VB, VC, VAO, VBO, VCO, VYup, VYdown, DY13, DY12, DY11, DY10 are each VD. , VE, VF, VDO, VOEO, VFO, VXup, VXdown, DX13, DX12, DX11, DX10).
[0068]
FIG. 16 shows the configuration of the
[0069]
FIG. 17 shows an operation example of the
[0070]
The level shift unit in the X-direction movement amount detection unit 48 has the same configuration as that of the
[0071]
FIG. 18 shows the configuration of the serial
[0072]
FIG. 19 shows the configuration of the serial signal generation unit in the X-direction movement amount detection unit. SW03 and SW04 are switches controlled by the output signal Q of 193. When Q = High level, both SW03 and SW04 are off. When Q = Low level, both SW03 and SW04 are on.
[0073]
[0074]
FIG. 20 shows an operation example of the
[0075]
FIG. 21 shows an operation example of the serial signal
[0076]
When the output Q of the D flip-
[0077]
FIG. 22 shows the configuration of the parallel
[0078]
In FIG. 24, 77 is an exclusive OR circuit, 78, 79 and 80 are NAND circuits, and 81 is a negative logic input OR circuit.
[0079]
FIG. 22 shows a configuration of a subtracting circuit that subtracts the number of VYup pulses from the number of VYdown pulses using a complement.
[0080]
FIG. 25 shows an operation example of the
[0081]
In this embodiment, as described above, the movement amount is detected only when both VPSR and VXSTOP are at the High level (that is, the movement amount can be detected only when the pen input state and the initial coordinate data are detected). Therefore, it is possible to prevent a malfunction of the pen input device (unintended information is input, or the initial coordinate data cannot be detected, and only the movement amount is output to an unintended location).
[0082]
When both VPSR and VXSTOP are at a high level, counters 67 and 68 output counts corresponding to the number of pulses of VYup and VYdown, respectively, and values calculated using complements are output from
[0083]
FIG. 23 shows the configuration of the parallel signal generation unit in the X direction movement amount detection unit, 231 and 232 are counters (for example, TC74HC161AP), 233, 234, 235 and 236 are inverters, and 230 is an AND circuit.
[0084]
The parallel signal generation unit in the X-direction movement amount detection unit in FIG. 23 has a configuration of a subtracting circuit that subtracts the number of VXdown3 pulses from the number of VXup3 pulses using a complement. This is the same as the
[0085]
FIG. 26 shows the configuration of the initial coordinate
[0086]
FIG. 27 shows the configuration of the Y-direction initial coordinate
[0087]
In FIG. 27, 84, 92, 85, and 93 are capacitors, and SW12 and SW13 are switches controlled by VPSR, which are turned off when VPSR is High and turned on when VPSR is Low. 86 and 94 are diodes, 87 and 95 are operational amplifiers, 88 and 96 are comparators, 89 and 97 are variable resistors that create VREF2 and VREF3 from VON and VOFF, respectively, 90 and 98 are P-channel MOS transistors, 91, 99 is an N-channel MOS transistor, 100 is an OR circuit, and 114 is a D flip-flop with a clear function (example: TC74HC74AP). 101 is an inverter, 102 is an OR circuit, 103 is an inverter, 104 is a counter (example: TC74HC161), and 105, 106, 107, and 108 are full adder circuits shown in FIG.
[0088]
The operation of the components shown in FIG. 27 will be briefly described.
[0089]
A clip circuit that cuts the voltage change on the low voltage side of VB is formed by the
[0090]
The D flip-
[0091]
104 operates as a counter. When ENP = Low, the counter operation is stopped, and when Low is input to the clear terminal, the output is set to Low. For the operation of the
[0092]
105, 106, 107, and 108 operate as full adder circuits (a specific circuit configuration and a Carnot diagram are shown in FIG. 24. Reference: CQ Publishing Co., Ltd., Kunio Ukai / Chuo Honda), Digital System Design) DYa3, DYa2, DYa1, DYa0 are added to the output of the
[0093]
[0094]
The operation of the Y-direction initial coordinate
[0095]
When the system reset VPSR = High in FIG. 11, SW12 and SW13 are off, and when VPSR = Low, SW12 and SW13 are on. When SW12 and SW13 are on, VB + and VB- are GND (the forward voltages of 86 and 93 are ideally set to 0 V). When VREF2 and VREF3 are set as shown in FIG. Becomes VON, and the output of the
[0096]
As apparent from the operation of the
[0097]
1 CPV period corresponds to a time difference until VON is applied to the Cs line in the adjacent Cs line when the Cs
[0098]
FIG. 30 shows the configuration of the
[0099]
SWX4, SWX5, and SWX6 are switches controlled by a D flip-flop with a clear function (for example, TC74HC74AP) 115, which is on when the output Q of the D flip-
[0100]
SWX7, SWX8 (not shown), SWX9 (not shown) are switches controlled by a D flip-flop with a clear function (eg, TC74HC74AP) 116. When the output Q of 116 is High, the output Q of 116 is Low. Is off.
SWXn-2, SWXn-1, and SWXn are switches controlled by a D flip-flop with a clear function (for example, TC74HC74AP) 117. The switch is turned on when the output Q of 117 is High, and is turned off when the output Q of D flip-
[0101]
Switches SWX8 to SWXn-3 (not shown) controlled by a D flip-flop with a clear function (not shown) similar to the D flip-
[0102]
FIG. 31 shows an operation example of the
[0103]
SWX1 to SWXn are selectively turned on when VYSOTP = High and VXSTOP = Low and VPSR = High, but are all turned off when VXSTOP = High or VPSR = Low. Therefore, when SW1 to SWn are turned on and SWX1 to SWXn are turned off, the signal line voltage corresponding to the output of 2 is written to the signal line (S1-Sn).
[0104]
When SW1 to SWn are turned off and SWX1 to SWXn are selectively turned on, VON is written to the selected signal line (S1-Sn) according to the CPV timing. Further, as shown in FIG. 31, VON is written to the three signal lines at the same timing. (Example: VON is written to S1, S2 and S3 at the same timing) In FIG. 31, Sn means a signal line voltage applied to the signal line Sn.
[0105]
FIG. 32 shows the configuration of the X-direction initial coordinate detection unit 82 of FIG. In FIG. 32, 121, 122, 123, and 124 are capacitors, and SW14 and SW15 are switches controlled by VYSTOP, which are turned off when VYSTOP = High and turned on when VYSTOP = Low. 125 and 126 are diodes, 127 and 128 are operational amplifiers, 129, 130 are comparators, 131 and 132 are variable resistors that create VREF4 and VREF5 from VON and VOFF, respectively, 133 and 135 are 134 P-channel MOS transistors, 136 is an N channel MOS transistor, 137 is an OR circuit, and 138 is a D flip-flop with a clear function (example: TC74HC74AP). 140 is an inverter, 139 is an OR circuit, 141 is a counter (example: TC74HC161), and 142, 143, 144, and 145 are full adder circuits shown in FIG.
[0106]
32 briefly describes the operation of each of the components shown in FIG. 32.
[0107]
129 operates as a comparator and outputs VON when VBX-> VREF4 and VOFF when VBX- <VREF4.
[0108]
A clip circuit that cuts the voltage change on the low voltage side of VB is formed by the
[0109]
130 operates as a comparator and outputs VOFF when VBX +> VREF5 and VON when VBX + <VREF5.
[0110]
141 operates as a counter (for example, 74HC161). When ENP = Low, the counter operation is stopped. When Low is input to the clear terminal, the output is set to Low. For the operation of the
[0111]
FIG. 33 shows the operation of the X-direction initial coordinate detector 82. The output of the
[0112]
FIG. 34 shows the configuration of the Y coordinate
[0113]
DY3, DY2, DY1, and DY0 indicate the positions of the
[0114]
The configuration of the X coordinate detection unit is the same as the configuration of the Y coordinate detection unit shown in FIG. 34 (however, DY03-DY00, DY13-DY10, DY3, DY2, DY1, DY0 are replaced with DX03-DX00, DX13-DX10). , DX3, DX2, DX2, DX0).
[0115]
FIG. 35 shows the configuration of the Cs
[0116]
[0117]
FIG. 36 shows an operation of the Cs line driving unit shown in FIG. When VYSTOP = Low and VPSR = High, the output of the exclusive OR 147 becomes High. Therefore, 149, 150, 151, and 152 are the same as the other D flip-flops with clear function (not shown). The input data is output in synchronization with and the output is held until the rising edge of CPV is input again. Therefore, when CPV and STV in FIG. 36 are input, VC1, VC2 and VC3 in FIG. 36 are output (VC1 is the same for other VC2 to VCl which means a voltage output from the Cs drive unit and applied to C1. is there). Note that 148 modulates the pulse width twice, and when VYSTOP = High when VPSR = High, the output of the exclusive OR 147 becomes Low, so the output of the Cs drive unit (VC1 to VCl) is completely at one end. After that, VZ is turned off, and SWZ1 to SWZl are turned off with a delay of tcs, and the output is set to a high impedance state. Therefore, no voltage is directly supplied to the Cs lines (Cs1 to Csl). Note that the pulse width modulation by 148 is changed according to the response speed of the liquid crystal layer 24 (the time from the application of voltage to the change in optical characteristics indicates the time from 10% to 90% of the normal luminance change). It is desirable to increase the pulse width when the response time is long, and shorten the pulse width when the response time is short.
[0118]
FIG. 38 shows the operation of the gate
[0119]
FIG. 39 shows an example of the operation of the
[0120]
When the polarity switching described above is performed for each frame, it is called signal line inversion drive or power supply level shift drive (reference: Tsuchida et al., ITE '94 "Realization of signal line inversion drive by 5V driver IC"). Is called dot inversion driving. As a reference for these driving methods (Nikkei BP, flat panel display 1994-1995, Nikkei BP, Nikkei Microdevice June 1992, Ikeda, N et al., 1992, Society For Information Display 1992 International Symposium, lecture number 5.6, May 1992).
[0121]
The actual operation of the pen input display device according to the present invention will be described below. In the following description, VDD = 5V and VCC = -5V unless otherwise specified.
[0122]
FIG. 40 shows the position of the
[0123]
In FIG. 40, A, B, C, D, E, and F are the A light receiving surface, B light receiving surface, C light receiving surface, D light receiving surface, E light receiving surface, and F light receiving surface of the
[0124]
G1S1 in FIG. 40 indicates a pixel electrode surface (pixel electrode) connected to the TFT controlled by G1 and S1, and the
[0125]
Further, the
[0126]
FIG. 41 shows the timing of the pixel electrode voltage when VPSR is High, all the outputs of the gate
[0127]
VPG3S4 is a voltage written in G3S4, VPG3S6 is a voltage written in G3S6, and VPG3S5 is a voltage written in G3S5.
[0128]
At t = t1, VDD is applied to G3S4, GND is applied to G3S6, GND is applied to G3S5, and VCC is applied to G3S5. Since the counter electrode voltage is GND, the VT characteristics of the display characteristics shown in FIG. BP, flat panel display 1990-1995, Nikkei BP, Nikkei Microdevice June 1992 issue), G3S4 displays black in G3S5 and black in G3S6 (display device is normally white) ). A push-up voltage is generated in each pixel voltage at t = t2, which will be described below.
[0129]
43 shows a pixel capacity model on the
[0130]
43, G3 is the gate line of FIG. 40, S6 is the signal line of FIG. 40, C3 is the Cs line of FIG. 40, Csig, g is the coupling capacitance of the signal line and gate line in one pixel, Cgs is the coupling capacitance between the TFT gate and the pixel electrode, CLC is the liquid crystal capacitance between the
[0131]
The pixel capacity of the
[0132]
In such a pixel capacity model, if G3 = VOFF, VPG3S6 = 0V, S6 = 0V, and C3 = VOFF at t = t1, the charge QG3S6 (t1) stored in G3S6 ignores the effects of Cp and sig. Then
QG3S6 (t1) = − VOFF * (Cs + Cgs) [C] (1). When t = t2, G3 = VOFF, C3 = VON, VPG3S6 = VPG3S6 (t2), and S6 = 0V. The charge QG3S6 (t2) stored in G3S6 is
However, VPG3S6 (t2) is the potential of G3S6 at t = t2. Also, because the TFT is off
QG3S6 (t1) = QG3S6 (t2) (3), and calculating equations (1), (2) and (3),
Thus, VPG3S6 (t2) expressed by the equation (4) is obtained. As specific numerical values, when VON = 25V, VOFF = −10V, Cs = 0.5PF, Cgs = 0.02PF, CLC = 0.3PF,
VPG3S6 (t2) = 21.34V (5)
It becomes. However, the numbers after the decimal point are rounded off.
[0133]
Therefore, it was shown that VPG3S6 changes from 0V to 21.34V (VPG3S4 changes from 5V to 26.34V, VPG3S5 changes from -5 to 16.34V). This change in VPG3S6 is called a push-up voltage (here, it is a push-up voltage by the Cs line). Here, the push-up voltage generated when C3 changes from VOFF to VON is 21.34V.
[0134]
FIG. 44 shows the relative output of the
[0135]
44A shows the relative output of the
[0136]
FIG. 44B shows the transmittance characteristics of each colored layer, with the horizontal axis indicating the wavelength and the vertical axis indicating the relative transmittance normalized to 100% of the maximum transmittance. In the B colored layer, the transmittance is 100% at a wavelength of 400 nm to 500 nm, and 0% in other bands. The G colored layer has a transmittance of 100% at a wavelength of 500 nm to 600 nm and 0% in other bands. In the R colored layer, the transmittance is 100% at a wavelength of 600 nm to 700 nm, and 0% in other bands.
[0137]
FIG. 44 (c) shows the light receiving sensitivity characteristics of the photodiode. The horizontal axis represents the wavelength, and the vertical axis represents the relative sensitivity (%) normalized to 100% of the sensitivity at the highest sensitivity wavelength. Thus, the light receiving sensitivity characteristic of the photodiode is not uniform with respect to the wavelength. Therefore, even if the radiant flux is the same, if the wavelength components are significantly different, the resulting output current of the photodiode will also be different.
[0138]
FIG. 45 shows the incident light incident on the light receiving surface of the photodiode DFB. FIG. 45A shows the light receiving component at t = t1, and when t = t1, VPG3S5 = VCC, VPG3S6 = GND, and VPG3S4 = VDD as shown in FIG. , G3S6 and G3S4 are displayed in blue. FIG. 45 (b) shows the light receiving component of the photodiode DFB at t = t2. Since the voltage is set as described above, G3S5, G3S6 and G3S4 are combined and black is displayed from FIG. Yes. 45 (a) and 45 (b), the horizontal axis represents the wavelength, and the vertical axis represents the relative input of the radiant flux incident on the light receiving surface of the photodiode DFB with the maximum input normalized to 100%.
[0139]
The
[0140]
This is because, as shown in FIGS. 46A to 46C, the response speed is remarkably different depending on each liquid crystal material, and the pulse width of the output voltage (VC1, VC2,..., VCl) of the Cs line driver is sufficiently long. Otherwise, the change in the transmittance of the
[0141]
Returning to the description, because of the change in the radiant flux incident on the light receiving surface of the photodiode DFB and the light receiving sensitivity characteristic of the photodiode DFB shown in FIGS. 45A and 45B, the display changes from blue to green. In the case of a change, the output changes in the photodiode DFB. 45 (c) and 45 (d) each show a light receiving component when the light receiving sensitivity characteristic of the photodiode is taken into consideration. The horizontal axis indicates the wavelength, and the vertical axis indicates the maximum when the light receiving sensitivity characteristic of the photodiode is taken into consideration. The relative input of the radiant flux incident on the light receiving surface of the photodiode normalized with 1.0 is shown. From (c) and (d), when the light receiving sensitivity characteristic of the photodiode is taken into consideration at t = t1 to t = t2, the relative input of the radiant flux incident on the light receiving surface of the photodiode changes, and as a result, from FIG. The output current of the photodiode changes.
[0142]
In consideration of the above, the initial coordinate detection method according to the present embodiment will be specifically described.
[0143]
The details of detecting the initial coordinate in the Y direction of the
[0144]
If the user places the
[0145]
The timing at which VYSTOP = High depends on the position of the
[0146]
The Y-direction initial coordinate
[0147]
Even if the response speed of the
[0148]
Thus, initial coordinates in the Y direction (DY03 = Low, DY02 = Low, DY01 = High, DY00 = High) are detected. In this embodiment, after the TFT is turned off, a push-up voltage is generated by the Cs
[0149]
The values of DY3, DY2, DY1, and DY0 are controlled by the pixel electrode at which the
[0150]
Thus, it is possible to detect the initial coordinate in the Y direction from the operation of the Cs drive
[0151]
When the initial coordinates are detected by the change in the optical characteristics of the liquid crystal layer 24 (in this embodiment, the change in the optical characteristics of the
[0152]
In the present embodiment, the length of the light receiving surface in the X direction when the light receiving surface of the photosensor for initial coordinate detection is arranged so that the X direction is the longest is the X length of one pixel electrode as shown in FIG. The pixel electrode is longer than the length in the direction, and the signal
[0153]
Further, the voltage at which the signal
[0154]
Next, detection of the initial coordinate in the X direction of the
[0155]
When VPSR = High and VYSTOP = High and the initial coordinates in the Y direction (DY03 = Low, DY02 = Low, DY01 = High, DY00 = High) are detected, the Cs
[0156]
Further, the output of the exclusive OR
[0157]
Here, a change in the pixel electrode voltage VPG3S6 in the above case will be described. FIG. 48 shows a pixel capacitance model when the output of the Cs
[0158]
Accordingly, the voltage change ΔVPG3S6 of VPG3S6 caused by the voltage change ΔVS6 of S6 is as follows.
[0159]
ΔVPG3S6 = CG3S6-S6 / (CG3S6-S6 + CLC) * ΔVS6
It becomes. As specific numerical values, Cp, sig = 0.01PF, Cgs = 0.02PF, Csig, g = 0.05PF, Cs = 0.5PF, CLC = 0.4PF, ΔVS6 = 25V, Csig, cs = 0.2PF Then,
CG3S6-S6 = 0.1PF
ΔVPG3S6 = 5.0V
It becomes.
[0160]
From the above results, it is clear that VPG3S6 shown in FIG. 49 (in FIG. 49, S6 indicates the signal line voltage applied to the signal line S6) is obtained (VPG3S6 t = t4 to t4). = T6 voltage change is referred to as a push-up voltage by the X drive unit), the change in the output current of the photodiode described in FIGS. 41 to 45 occurs, and is apparent from the operation of the X-direction initial coordinate detection unit 82 in FIG. 49, the output of the
[0161]
However, in this embodiment, since the Cs line is disconnected from the Cs line drive unit as shown in FIG. 36 before the push-up voltage is generated by the
[0162]
Thus, initial coordinates in the X direction (DX03 = Low, DX02 = Low, DX01 = Low, DX00 = High) are detected.
[0163]
The values of DX3, DX2, DX1, and DX0 indicate the number of signal lines from the left of the
[0164]
The values of DX3, DX2, DX1, and DX0 indicate the number of signal lines from the left of the
[0165]
In this way, it is possible to detect the initial coordinate in the X direction from the operation of the
[0166]
The push-up voltage by the X drive unit is lower than the push-up voltage by the Cs line voltage and is about a quarter. The response speed of the
[0167]
In the present embodiment, as described above, the coupling capacitance between the Cs line and the pixel electrode and the coupling between the signal line and the pixel electrode in a state where all the switching elements (TFTs of the array substrate 8) of the display device are turned off. By utilizing the push-up voltage generated in the pixel electrode by the ring capacitance and detecting the change in the optical characteristic (luminance change) of the display device caused by the push-up voltage, the coordinates of the pen on the display device are detected. Therefore, since a voltage is applied to the pixel electrode via the TFT and a change in the optical characteristics of the display device caused by the applied voltage is not detected, the pen coordinate detection accuracy is affected by variations in TFT manufacturing and TFT on-resistance (temperature, manufacturing, Highly accurate coordinate detection is possible without being affected by variations due to design rules and the like, and at the same time, faster coordinate detection is possible because it is not affected by the writing time due to the on-resistance of the TFT.
[0168]
An on-resistance (R-on) exists in the TFT, so when applying a voltage to the pixel electrode via the TFT,
τ = R on * C pixel
There is a time constant of, and this is generally called a write time. However, the C pixel is a capacitance existing in the pixel electrode. Since R-on is affected by the size of the TFT, it is naturally affected by manufacturing variations (Reference: Tsuji et al., IDY 93-65 “Study of Simple Design Method for Writing in a-Si TFT-LCD”, Analysis and Design. of Analog Interacted Circuits Second Edition, Paul R. Gray, Robert G. Meyer). Naturally, there is a manufacturing variation in the size of the C pixel, and as a result, there is a large variation in τ.
[0169]
In the present embodiment, a voltage is applied to the
[0170]
In this embodiment, VREF2, VREF3, VREF4, and VREF5 can be arbitrarily set. Therefore, the luminance change on each pixel electrode of the
Further, in this embodiment, the
[0171]
As described above, the coordinates (Y direction initial coordinates and X direction initial coordinates) on the
[0172]
Only the above-described coordinate detection method is sufficient, for example, when detecting the coordinates of the icon displayed on the
[0173]
FIG. 50 shows a light receiving component considering the transmittance characteristics of the
[0174]
FIG. 50 (a) shows the transmittance characteristics of the
[0175]
In this embodiment, the
[0176]
FIG. 51 is a diagram for showing a basic concept of a system capable of simultaneously detecting the manner in which the photodiode receives light from the
[0177]
In FIG. 51, although not shown below (upper) the black matrix, signal lines, Cs lines, and gate lines are arranged.
[0178]
52A to 52F show the light receiving state of each light receiving surface in FIG. 51A, and the horizontal axis shows the distance from the left end to the right direction with the left end of each light receiving surface being 0 μm. The vertical axis represents the relative illuminance per unit length when the maximum illuminance is normalized to 100%, the illuminance of the
FIG. 52A shows the light receiving state of the A light receiving surface, where the relative illuminance on the
[0179]
FIG. 52D shows the light receiving state of the D light receiving surface. Since the D light receiving surface is elongated in the Y direction (Cs line direction), the D light receiving surface is colored by the influence of the relative illuminance of the
[0180]
53A to 53F show the light receiving state of each light receiving surface in FIG. 51B, and the horizontal axis shows the distance from the left end to the right direction with the left end of each light receiving surface being 0 μm. The vertical axis is normalized when the maximum illuminance is 100%, the illuminance of the
[0181]
As described above, the surface optical characteristic difference inherent to the
[0182]
FIG. 53 (a) shows the light receiving state of the A light receiving surface. As apparent from FIG. 51 (b), the A light receiving surface is elongated in the X direction (signal line direction). Since it is less affected by the relative illuminance of the (
[0183]
As is clear from FIG. 51, the relative illuminance received by the B light receiving surface and the C light receiving surface is substantially equal to that in FIG.
[0184]
FIG. 53 (D) shows the light receiving state of the D light receiving surface. As apparent from FIG. 51 (b), the D light receiving surface is elongated in the Y direction (Cs line direction), so that the
[0185]
From the above, the following conclusion can be obtained. A photodiode having an A light-receiving surface, a photodiode having a B light-receiving surface, and a photodiode having a C light-receiving surface have a structure elongated in the X direction and are not easily influenced by the
[0186]
In addition, the light receiving surface of the photosensor for detecting the X direction has the length in the X direction of each light receiving surface when the light receiving surfaces are arranged so that the Y direction of each light receiving surface is the longest as shown in FIG. It is desirable to design the length to be not more than twice the length in the X direction (29X), more desirably it is not more than 29X.
[0187]
This is because an optical sensor such as a photodiode or another CCD used in this embodiment generates an output signal in accordance with the light energy incident on the light receiving surface. Accordingly, since an output signal corresponding to the area of the light receiving surface is obtained, if the 29X of the
[0188]
Similarly, for the light receiving surface of the photosensor for detecting the Y direction, the length in the Y direction of each light receiving surface when each light receiving surface is arranged so that the X direction of each light receiving surface is the longest is shown in FIG. It is desirable to design the length to be not more than twice the length of 29 in the Y direction (29Y), more desirably it is not more than 29Y. In this embodiment, the length in the Y direction was designed to be equal to or less than the length of 29Y, and normal operation was confirmed.
[0189]
FIG. 54A shows the structure of the
[0190]
54 (a), (b), and (c), the dotted line indicates the
[0191]
In summary, in this embodiment, as shown in FIGS. 54A and 54C, the Cs line is arranged in the vicinity of the gate line, and there is no opening of the
[0192]
Considering the above, a detection method (movement amount detection method) of the movement amount when the
[0193]
At t = t8, the pen tip is arranged as shown in FIG. After that, t = t9 and moves to the position as shown in FIG. 56, and then t = t10 and moves to the position as shown in FIG. 57 (however, the movement between them is the shortest distance) And).
[0194]
FIG. 58 shows the relative illuminance received by each light receiving surface when the pen tip moves as described above.
[0195]
58A to 58F, the horizontal axis is the time axis, and the vertical axis is the light transmittance of the
[0196]
It can be seen from the arrangement of the photodiodes in FIG. 55 that the maximum illuminance (100%) is incident on all the photodiode light receiving surfaces.
[0197]
Thereafter, the
[0198]
Thereafter, the
[0199]
The
[0200]
As described above, in this embodiment, the positional relationship between the light receiving surfaces when the photodiodes are arranged on the
[0201]
The positional relationship of each light receiving surface of each photodiode that detects the vertical direction (Yup, Ydown direction), and the distance from each light receiving surface and each light receiving surface to the nearest gate line in the Ydown direction differ for each light receiving surface. Similarly, the distance between each light receiving surface and each light receiving surface to each gate line closest in the Yup direction is different for each light receiving surface.
[0202]
Therefore, in this embodiment, it is possible to detect whether the
[0203]
FIGS. 59A to 59F show temporal changes in the outputs (VA to VF) of the optical
[0204]
FIG. 61 shows signals (VYdown, VYup) obtained from the operation result of the serial signal generator 50 (FIG. 18) when VA0, VB0, VC0, VD0, VE0, VF0 as shown in FIG. 60 are obtained. . As is apparent from FIG. 18, the result of FIG. 61 is obtained.
[0205]
When signals (VYdown, VYup) as shown in FIG. 61 are obtained in FIG. 62, signals (DY13, DY12, DY11, DY10) obtained from
[0206]
FIG. 63 shows signals (VXdown, VXup, VXdown3, VXdown3, VXdown3, VA0, VB0, VC0, VD0, VE0, VF0 obtained from the operation result of the serial signal generator (see FIG. 19). VXup3). As is clear from FIG. 19, the result of FIG. 63 is obtained.
[0207]
When signals (VXdown, VXup, VXdown3, VXup3) as shown in FIG. 63 are obtained in FIG. 64, signals (DX13, DX12, DX11, DX10) and X coordinates obtained from the parallel signal generator (FIG. 23) are obtained. Signals (DX3, DX2, DX1, DX0) obtained from the
[0208]
In FIGS. 58 and 59 of this embodiment, the time from when the relative illuminance change of each light receiving surface occurs until the relative output of VA to VF changes is the response of the optical sensor of the
100μm * Z
The time t (30) required to move 30 μm is
t (30) = 0.3 / Z [seconds]
It becomes. Accordingly, in the present embodiment, the amount of movement Z that can be detected in one second expressed by the number of pixels depends on whether or not the optical sensor can detect the
[0209]
t (30)> 30 μm
Z <10000
(However, phototransistors were used)
Therefore, as long as the user uses the pen input integrated display device according to the present invention for a normal purpose, there is no problem that the time resolution is insufficient in the detection of the movement amount. A pen input integrated display device having high time resolution can be provided.
[0210]
As described above, the coordinates of the
[0211]
t = t1 · The nib is arranged as shown in FIG.
[0212]
t = t2 · Detects the initial coordinate in the Y direction.
[0213]
DY03 = Low, DY02 = Low, DY01 = High, DY00 = High
Since there is no movement amount, the initial coordinate is the Y coordinate.
[0214]
t = t6 · Detects the initial coordinate in the X direction.
[0215]
DX03 = Low, DX02 = Low, DX01 = Low, DX00 = High
Since there is no movement amount, the initial coordinate is the X coordinate.
[0216]
Is detected, and the
[0217]
t = t9 · The amount of movement in the Y direction is detected.
[0218]
Y coordinate is DY3 = Low, DY2 = High, DY1 = Low, DY0 = Low
No movement in the X direction.
[0219]
Is detected, and the
[0220]
t = t10 · The amount of movement in the X direction is detected.
[0221]
X coordinate is DX3 = Low, DX2 = Low, DX1 = Low, DX0 = Low
No movement in the Y direction.
[0222]
Is detected, and the
[0223]
As described above, according to the first embodiment of the present invention, the amount of movement of the
[0224]
As a result, a small and lightweight pen input integrated display device having a pen input function with high accuracy and high time resolution can be realized.
[0225]
The pen input integrated display device of the present invention is not limited to the above-described embodiments. Pen
[0226]
The moving amount detection means in this embodiment is a display device having a display portion and a light shielding portion other than the TFT-LCD used as the
[0227]
Next, a second embodiment according to the present invention will be described below.
[0228]
When the tilt of the pen and the display device in the pen input device changes greatly, the light energy incident on the light receiving surface changes, which may cause the optical sensor to malfunction. The second embodiment solves this problem. Even if the tilt of the pen and the display device changes, the tilt of the light receiving surface of the pen photosensor with respect to the display device is kept below a predetermined angle.
[0229]
FIG. 65 shows the structure of a pen input device according to the second embodiment of the present invention. The same components as those in the
65, the
[0230]
In display devices such as CRTs, plasma displays, and liquid crystal displays, the brightness of the display device surface varies depending on the angle at which the surface of the display device is viewed. This characteristic is more prominent in liquid crystal displays. In general, the viewing angle (reference: Nikkei BP, flat panel displays 1990-1995, Nikkei BP, Nikkei Microdevices, January 1990-September 1995) No.). Accordingly, when coordinate detection is performed optically, the outputs VA to VF of the optical
[0231]
66 and 68 show the structure of the pen input device according to the second embodiment of the present invention in more detail. The same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted. To do.
[0232]
66 to 68, reference numeral 157 denotes a support base for supporting the spring 158, and
[0233]
As described above, according to the second embodiment of the present invention, even if the tilt of the
[0234]
As a result, in the pen input integrated display device including the small and light
[0235]
Next, a third embodiment according to the present invention will be described.
[0236]
In pen input display devices using high-definition display devices, hand-shake that occurs when a user performs pen input and erroneous input that occurs because the input surface for pen input is slippery, unlike paper, are more noticeable. The high-definition display that the device has cannot be made, and erroneous input due to camera shake becomes a noticeable handwriting. The present embodiment is for solving this problem, and is a pen input device having a display device having a relatively small pixel size, and sufficiently corrects the pen trajectory even when the handwriting input speed is relatively fast. be able to.
[0237]
FIG. 69 shows the overall configuration of this embodiment.
[0238]
In FIG. 69, 170 is a pen speed detector for detecting the speed (movement speed) of the detection pen moving on the display device in the pen input state from the DX and DY signals, and DS is the movement of the detection pen. Indicates speed. Reference numeral 171 denotes a vector change detection unit that detects a movement vector moved from the DX and DY on the display device in the pen input state and a vector change that is a change thereof. DXV indicates a movement vector in the X direction. DYV indicates a movement vector in the Y direction, and DXV and DYV indicate movement vectors (also simply referred to as vectors) of the detection pen on the
[0239]
FIG. 70 shows digital signals DX (DX6, DX5, DX4, DX3, DX2, DX1) and DY (DY6, DY5, DY4, DY3, DY2, DY1) indicating the respective pixels of the
[0240]
In the pen input display device having the above configuration, “1” is input by handwriting as shown in FIG. As shown in FIG. 72, in general, the surface of the pen input display device (including this embodiment) is smooth and slippery unlike paper and the like, and the surface of the pen input display device has to be handwritten many times. Therefore, the pen tip of the detection pen used in the pen input display device cannot be pointed and is more slippery. Therefore, when inputting characters by handwriting, the font may be awkward. This becomes a larger problem as the
[0241]
FIG. 74 shows the relationship between the digital signals DX and DY obtained in the case of FIG. 73 and time. The detection time in FIG. 74 indicates how much time has passed since the start of handwriting input, 0 msec indicates the time when handwriting input is started, and the detection time interval (1 msec) shown in FIG. The time resolution in the coordinate detection of the input display device (reference document: Journal of Information Processing Society of Japan, Mar. 19204 Vol. 29 No. 3 “Online Character Graphic Editing Method Using Handwritten Editing Symbols” Kojima et al.) Is shown. In this embodiment, although the detection time interval depends on the definition of the display device, it is desirable that the detection time interval is short enough to detect pen coordinate data (DX, DY) of one pixel twice or more, and more desirably three times above. Yes, and the value can be changed as appropriate.
[0242]
FIG. 75 shows the configuration of the pen
[0243]
FIG. 76 shows the configuration of the vector change detection unit 171.
[0244]
FIG. 77 shows the definition of the movement vector direction of the detection pen corresponding to FIG. The arrows V1 to V8 in FIG. 77 are arrows for indicating that the pen tip of the detection pen is moving in the direction of the movement vector in the direction of the arrow on FIG. 73, and V9 is that the pen tip is stationary. Is shown.
[0245]
FIG. 78 is a diagram showing the relationship between the DXV and DYV signals and the movement vector direction. The DXV and DYV signals are three-level (High, Middle, Low) analog signals.
[0246]
The result shown in FIG. 79 is obtained from the operation of the
[0247]
79 is obtained from the
[0248]
FIG. 80 shows the configuration of the
[0249]
(1) If the movement vector changes despite the increase in the movement speed obtained from Ds ′ (VV ′ = High), the DX ′ and DY ′ data are invalidated and deleted. ”
(2) The movement speed and movement vector (DXV ′, DYV ′) immediately before deletion are compared with the movement speed and movement vector after deletion, and the movement vector after deletion and the movement vector immediately before deletion are the same or deleted. If the subsequent movement speed is slower than the movement speed immediately before the deletion, the DX ′ and DY ′ data are determined to be valid and are captured.
[0250]
FIG. 81 shows DXC ′ and DYC ′ obtained as described above.
[0251]
Therefore, DX = (0, 1, 0, 0, 0, 0) and DY = (0, 0, 1, 1, 0, 1) that are erroneous input data are deleted, but DX that is normal input data is deleted. = (0,0,1,1,1,1) and DY = (0,0,1,1,1,0) have also been deleted. In this embodiment, in order to solve such a problem, the
[0252]
Next, a fourth embodiment according to the present invention will be described. FIG. 83 shows the configuration of the pen input display device according to the fourth embodiment. The difference between the present embodiment and the third embodiment described above is that a resistive film tablet is used for the pen input display device.
[0253]
83,
[0254]
FIG. 84 shows the principle of pen coordinate detection in this embodiment. FIG. 84A shows a cross-sectional view of a tablet formed of
[0255]
FIG. 84 (b) is a diagram showing a state in which the
[0256]
FIG. 85 shows the configuration of the
[0257]
FIG. 87 shows an equivalent circuit in the case of FIG. FIG. 87 (a) shows an equivalent circuit when CNT1 = High and CNT2 = Low, and no voltage is applied to the
[0258]
FIG. 87B shows an equivalent circuit in the case of CNT1 = Low and CNT2 = High, where no voltage is applied to the
[0259]
FIG. 88 shows an equivalent circuit in the case of FIG. FIG. 88A shows an equivalent circuit in the case of CNT1 = High and CNT2 = Low, in which no voltage is applied to the
[0260]
FIG. 88 (b) shows an equivalent circuit when CNT1 = Low and CNT2 = High, and no voltage is applied to the
[0261]
As described above, in this embodiment, the position of the pen is detected as shown below,
When CNT1 = High and CNT2 = Low
The position of the detection pen in the X direction is detected as an analog signal.
When CNT196 = High and CNT1 = Low
The position of the detection pen in the Y direction is detected as an analog signal.
The obtained analog signal is converted into digital signals DX and DY by the A /
[0262]
As above Example Thus, a pen input display device capable of realizing pen input according to the intention of the user who has deleted data that is erroneously input due to ergonomics has been realized. Further, in this embodiment, since the moving speed and the moving vector are detected for each pixel movement, a more excellent handwriting input of handwriting becomes possible. Book Example Is a pen input display device using an electromagnetic induction tablet other than a pen input display device using a resistance thin film tablet (reference: Toshiba review 1994 Vol. 49 No. 12, Nikkei BP flat panel display '93, Nikkei BP MATERIALS &
[0263]
Next, a fifth embodiment according to the present invention will be described.
[0264]
In the conventional pen input display device using the active matrix display device described above, signal lines and gate lines for supplying voltage to the active elements have been increasingly finely processed in recent years in order to improve the aperture ratio and increase the definition. (Reference document: Nikkei Business Publications, Inc., flat panel display 1991-1995) For this reason, the coupling capacity between the detection pen and each electrode line is reduced, resulting in a lower detection voltage, making accurate coordinate detection difficult. This is shown in FIG.
[0265]
In FIG. 100, 400 is an array substrate, 401 is a silicon oxide film disposed on 400, 402 is a Cs line disposed on 400, 403 is a gate line disposed on 400, 404 is a signal line disposed on 400, 405 is a pixel electrode disposed on 400, 409 is a counter substrate disposed opposite to 400, and 406 is between 400 and the
[0266]
Vp = ΔVg * Cpg / (Cpg + CL)
Vp = ΔVs * Cps / (Cps + CL)
Therefore, the detection voltage Vp can be increased by increasing Cpg (Cps) or ΔVg (ΔVs). However, ΔVg (ΔVs) cannot be extremely increased due to the breakdown voltage of the active element, and the oxidation voltage is reduced. If the thickness of the
[0267]
Cpg ∝ ε0 * εg * Ghaba / dg
Cpg ∝ ε0 * εg * Shaba / dg
ε0: Dielectric constant of vacuum
εg: non-dielectric constant of glass
Ghaba: Gate line width
Shaba: signal line width
dg: Glass thickness
In order to increase Cpg (Cps), εg, Ghaba, Shaba must be increased or dg must be decreased. However, since εg is a fundamental property of the material, it cannot be expected to be extremely large, and if dg is too small, glass breakage or deflection occurs, and active elements cannot be uniformly formed on the
[0268]
Therefore, the coupling capacity between the signal line or gate line and the detection pen is reduced, the detection voltage detected by the detection pen is reduced, and the active matrix display device with high definition and high aperture ratio is accurate due to noise from the backlight and others. Coordinate detection is impossible.
[0269]
The present embodiment has been made in consideration of the above-described circumstances, and an object thereof is to enable a good-looking handwriting input with a more accurate and fine handwriting and a quick handwriting input of the pen input display device. Hereinafter, a fifth embodiment of the present invention will be described in detail.
[0270]
FIG. 89 shows a pen input display device according to
[0271]
FIG. 90 shows the operation timing of each switch. In the pen input display device according to the present embodiment, pen coordinate detection is performed during a vertical blanking period in one frame. During the display period, swg1 to swg4, sws1 to sws5, swc1 to swc4, swcom are on, and swx1 to swx5 are off. Therefore, a signal line voltage corresponding to the image signal is supplied from the signal line driver circuit 304 to the pixel electrode through the TFT. At this time, the voltage from the
[0272]
FIG. 91 shows the configuration of the
[0273]
FIG. 92 shows the configuration of the Cs drive
[0274]
FIG. 93 shows operations of the
[0275]
FIG. 94A shows a diagram in which the
[0276]
In this embodiment, the signal line driving circuit 304, the gate line driving circuit 305, and the Cs driving are performed immediately before X1 changes from VL to VH when the display device changes from the display period to the vertical blanking period. The
[0277]
In this embodiment, the coupling capacitance Cpstotal (including the coupling capacitance generated through the electrodes other than the
[0278]
Cpstotal = Cpctotal = Cps + Cpc + Cplc + Cpg
Therefore, the detection voltage generated by the voltage change (ΔVs, ΔVcs) of the signal line and the Cs line is as follows.
[0279]
Vp = ΔVs * Cpstotal / (Cpstotal + CL) (5)
Vp = ΔVcs * Cpctotal / (Cpctotal + CL) (6)
The detection voltages generated by driving the
[0280]
FIG. 96 shows the internal function of the
[0281]
FIG. 98 is a view of the display device according to this example as viewed from the TFT substrate side. 98 shows a state when the
C = ε0 εx S / d
ε0 = dielectric constant of vacuum
εx = Specific induction rate of insulator sandwiched between capacitor electrodes
S = area of the electrode
d = thickness of the insulator
The capacitance value can be increased by increasing the area of the electrode forming the capacitor.
[0282]
Therefore, when Cps, Cpc, Cplc, and Cpg are compared with each other, as apparent from FIG. 98, the overlapping area of the contact surface between the pen tip and the display device and the pixel electrode is overwhelmingly larger than the overlapping area of the other electrodes. For,
Cplc≈10 Cps≈30 Cpc≈60 Cpg
Cps = 0.1fF
It is. From the equations (5) and (6), the voltage change ΔVp generated in the detected voltage in this embodiment is
It is. Incidentally, the measured value was Vp = 38 mV. Although the measured value was lower than the theoretical value, although not shown in the figure, it is thought that the protective sheet was put on 1 and the thickness of the insulator was increased accordingly.
[0283]
The equivalent circuit between the electrodes of the detection pen and the display device in FIGS. 94 (b) and 94 (c) is as shown in FIG. Here, when VX4 is driven from VL to VH (signal line voltage change ΔVs = VH−VL), if the other electrodes are not in a floating state, Cpstotal is as follows.
[0284]
Cpstotal = Cps = 0.1fF
If Vcs3 is driven from VL to VH (Cs line voltage change ΔVcs = VH−VL) and the other electrodes are not in a floating state, Cpctotal is as follows.
[0285]
Cpctotal = Cpc = 0.03fF
Further, the voltage change (ΔVp) generated in Vp at this time is as follows.
[0286]
In actual measurement, these could not be detected due to power source noise such as a backlight (not shown) and 308, and coordinate detection could not be performed normally.
[0287]
So book Example The effect by can be confirmed.
[0288]
【The invention's effect】
According to the first embodiment of the present invention, it is not necessary to provide the coordinate detection tablet on the front or back of the display device independently of the display device, and the display device and the coordinate detection tablet can be formed on the same surface. The pen input integrated display device can be made lighter, thinner, and higher in image quality. The larger the display device is a few inches or larger, the more the number of parts required for pen input does not change. The effect of reducing the weight and thickness according to the invention is great.
[0289]
For example, the display device is effective when the diagonal is 12.1 inches XGA and the pixel pitch is 210 μm * 70 μm, or the display device is diagonal 40 inches and the pixel pitch is 630 μm * 210 μm. Particularly effective for molds with a size of 5.5 inches diagonal or larger (more effective for diagonals of 10 inches or larger, and more effective for diagonals of 20 inches or larger).
[0290]
Further, since the movement amount of the pen on the display device is instantaneously detected directly from the display device by the optical sensor of the pen, coordinate detection with high time resolution is possible. Therefore, when writing small characters on the display device quickly in handwriting input (when the size of the display device is 1 and writing characters less than 1/10 in size, etc.) The present invention is effective, and the present invention is effective when handwritten input is performed at a speed of 80 dots / second or more). The present invention is very effective.
[0291]
In addition, since it is possible to detect the amount of movement of the pen on the display device in the X direction and the amount of movement of the pen on the display device in the Y direction based on different spatial optical characteristics inherent in the display device surface, It is possible to more accurately detect whether the pen has moved in the X direction or the Y direction.
[0292]
In addition, since the light receiving surface of the light sensor of the pen has different lengths in the X direction and the Y direction on the display device, the light sensor is easily affected by the spatial optical characteristic difference in one direction of the display device. Therefore, it is possible to more accurately detect whether the pen has moved in the X direction or the Y direction.
[0293]
In addition, since the coordinates where the pen is arranged on the display device are detected by using the change in luminance of the display device due to the push-up voltage generated in the pixel electrode when the Cs line and the signal line of the display device are sequentially selected and driven, the display is displayed. Since there is no need to provide an array substrate for coordinate detection independently of the array substrate in the device, the display device and the coordinate detection tablet can be formed on the same surface, making it possible to reduce the weight and thickness of the pen input integrated display device. Because the coordinates are detected by using the luminance change of the display device due to capacitive coupling, the desired voltage can be instantaneously applied to the pixel electrode, and the variation of the switching element that drives the pixel electrode is not affected, Accurate coordinate detection is possible.
[0294]
Further, since the detected coordinates can be adjusted, the detection error generated due to the temperature characteristic of the response speed of the display device can be adjusted, and more accurate coordinate detection can be performed.
[0295]
In addition, since the push-up voltage is generated by the Cs line after the switching element arranged for each pixel electrode of the display device is turned off, the influence of the luminance change of the display device caused by writing the signal line voltage to the pixel electrode at the time of coordinate detection is affected. Since it is not received, more accurate coordinate detection is possible.
[0296]
Further, since the push-up voltage is generated by the signal line after the Cs line is disconnected from the Cs line drive means, the push-up voltage generated can be maintained without being influenced by the Cs line drive means.
[0297]
Therefore, it is possible to obtain a pen input integrated display device that realizes high image quality, light weight, thin shape, high time resolution, and high accuracy coordinate detection.
[0298]
According to the second embodiment of the present invention, even if the tilt of the pen and the display device in the pen input device changes, the tilt of the light receiving surface of the pen photosensor with respect to the display device is kept from 0 to 45 degrees. Therefore, the light energy incident on the light receiving surface does not change greatly, and as a result, the malfunction of the optical sensor caused by the tilt of the pen and the display device can be suppressed, and more accurate coordinate detection is possible.
[0299]
According to the third and fourth embodiments of the present invention, the correction means corrects the pen coordinates based on the movement speed, the change in the movement speed, the movement vector, and the change in the movement vector, and the movement speed increases. Regardless of whether the pen coordinate where the movement vector changes is deleted, the movement speed and movement vector immediately before deletion are compared with the movement speed and movement vector after deletion, and the movement vector after deletion and the movement vector immediately before deletion are the same. Alternatively, if the movement speed after the deletion is slower or almost equal to the movement speed immediately before the deletion, the pen coordinates after the deletion are not deleted, so that the correction based on the ergonomics of the pen coordinates can be performed.
[0300]
According to the fifth embodiment of the present invention, when the pen coordinate is detected by driving the signal line, at least one of the gate line, the Cs line and the counter electrode is brought into a floating state, and the pen line is driven by driving the gate line. At least one of the signal line, the Cs line and the counter electrode is in a floating state when detecting the signal, and at least one of the signal line, the gate line and the counter electrode is in a floating state when detecting the pen coordinates by driving the Cs line Therefore, the detection pen can have a larger coupling capacity with each electrode of the display device.
[0301]
For this reason, according to the fifth embodiment, good-looking handwriting input can be performed with fine handwriting and quick handwriting input, and accurate handwriting input can be performed even if the signal line, gate line, and Cs line become thin.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a pen input integrated display device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an outline view of a pen input integrated display device according to the first embodiment;
FIG. 3 is a cross-sectional view of the pen input device according to the first embodiment.
FIG. 4 is a view showing a state of light reception of a pen input device in the first embodiment.
FIG. 5 is a view showing a structure of a counter substrate according to the first embodiment.
FIG. 6 is a view showing a photodiode array structure according to the first embodiment;
FIG. 7 is a view showing a photodiode array structure according to the first embodiment;
FIG. 8 is a view showing a photodiode array structure according to the first embodiment;
FIG. 9 is a view showing an equivalent circuit of the photodiode array according to the first embodiment;
FIG. 10 is a diagram showing a configuration of a pen input device according to the first embodiment.
FIG. 11 is a diagram showing a configuration and output waveform of a pen system reset unit according to the first embodiment;
FIG. 12 is a diagram showing a configuration of an optical signal conversion basic circuit according to the first embodiment.
FIG. 13 is a graph showing the characteristics of the photodiode according to the first embodiment.
FIG. 14 is a configuration diagram of a movement amount detection unit according to the first embodiment.
FIG. 15 is a configuration diagram of a Y-direction movement amount detection unit according to the first embodiment.
FIG. 16 is a configuration diagram of a level shift unit according to the first embodiment;
FIG. 17 is a view showing an operation example of a level shift unit according to the first embodiment;
FIG. 18 is a configuration diagram of a serial signal generator according to the first embodiment.
FIG. 19 is a configuration diagram of a serial signal generator according to the first embodiment.
FIG. 20 is a view showing the operation of a one-third pulse circuit according to the first embodiment;
FIG. 21 is a view showing the operation of the serial signal generator according to the first embodiment.
FIG. 22 is a diagram showing a configuration of a parallel signal generator according to the first embodiment.
FIG. 23 is a diagram showing a configuration of a parallel signal generator according to the first embodiment.
FIG. 24 is a diagram showing a circuit configuration example of a full adder according to the first embodiment;
FIG. 25 is a view showing an operation example of a parallel signal generator according to the first embodiment;
FIG. 26 is a diagram showing a configuration of an initial coordinate detection unit according to the first embodiment.
FIG. 27 is a diagram showing a configuration of a Y-direction initial coordinate detection unit according to the first embodiment.
FIG. 28 is a view showing the operation of the Y-direction initial coordinate detection unit according to the first embodiment.
FIG. 29 is a view showing the operation of a rising edge detection circuit according to the first embodiment;
FIG. 30 is a diagram showing a configuration of an X drive unit according to the first embodiment.
FIG. 31 is a view showing an operation example of an X drive unit according to the first embodiment;
FIG. 32 is a diagram showing a configuration of an X-direction initial coordinate detection unit according to the first embodiment.
FIG. 33 is a view showing the operation of the X-direction initial coordinate detection unit according to the first embodiment.
FIG. 34 is a diagram showing a configuration of a Y-coordinate detection unit according to the first embodiment.
FIG. 35 is a diagram showing a configuration of a Cs line driving unit according to the first embodiment;
FIG. 36 is a view showing the operation of the Cs line driving unit according to the first embodiment;
FIG. 37 is a view showing the operation of the pulse width modulation circuit according to the first embodiment;
FIG. 38 is a view showing the operation of the gate
FIG. 39 is a view showing the operation of the signal line driver according to the first embodiment.
FIG. 40 is a view showing a position of a pen tip on the display device according to the first embodiment.
FIG. 41 is a view showing pixel electrode voltage timing according to the first embodiment;
FIG. 42 is a diagram showing VT characteristics of the display device according to the first example.
FIG. 43 is a view showing a pixel capacity model according to the first embodiment;
44 is a diagram showing the relative output of the pack light, the transmittance characteristics of each colored layer, and the light receiving sensitivity characteristics of the photodiode according to the first embodiment. FIG.
FIG. 45 is a view showing a change in received light of the photodiode according to the first embodiment.
FIG. 46 is a graph showing the response speed of TN liquid crystal, ferroelectric liquid crystal, and antiferroelectric liquid crystal.
47 is a view showing the operation of the Y-direction initial coordinate detection unit according to the first embodiment. FIG.
FIG. 48 is a view showing a pixel capacitance model when the output of the Cs line driving unit according to the first embodiment is high impedance and all TFTs of the array substrate are turned off.
49 is a view showing the operation of the X-direction initial coordinate detection unit according to the first embodiment. FIG.
FIG. 50 is a view showing a light receiving component in consideration of a transmittance characteristic of a black matrix and a light receiving sensitivity characteristic of a photodiode on the black matrix according to the first embodiment.
FIG. 51 is a view showing the arrangement state of photodiodes according to the first embodiment;
FIG. 52 is a view showing a light receiving state of each light receiving surface in FIG. 51A according to the first embodiment;
FIG. 53 is a view showing a light receiving state of each light receiving surface in FIG. 51B according to the first embodiment;
54 is a view showing the structure of the
FIG. 55 is a view showing the position of a pen tip on the display device according to the first embodiment;
FIG. 56 is a view showing the position of a pen tip on the display device according to the first embodiment;
FIG. 57 is a view showing the position of a pen tip on the display device according to the first embodiment;
FIG. 58 is a view showing a change over time in relative illuminance of each light receiving surface according to the first embodiment;
FIG. 59 is a diagram showing a change over time in the relative output of the optical signal converter according to the first embodiment;
FIG. 60 is a view showing a change over time in the output of each level shift unit according to the first embodiment;
61 is a view showing the operation of the serial signal generating unit according to the first embodiment; FIG.
FIG. 62 is a view showing the operation of the parallel signal generator and the operation of the Y coordinate detector according to the first embodiment.
63 is a view showing the operation of the serial signal generation unit according to the first embodiment; FIG.
FIG. 64 is a view showing the operation of the parallel signal generation unit and the operation of the X coordinate detection unit according to the first embodiment;
FIG. 65 is a diagram showing a pen input device according to a second embodiment of the present invention.
66 is a view showing a pen input device according to the second embodiment; FIG.
67 is a diagram showing a pen input device according to the second embodiment; FIG.
FIG. 68 is a diagram showing a pen input device according to the second embodiment;
FIG. 69 is a diagram showing a pen input device according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 70 is a view showing the relationship between the
71 is a diagram showing a state of handwriting input according to the third embodiment; FIG.
FIG. 72 is a view showing a state of handwriting input according to the third embodiment;
FIG. 73 is a view showing a handwritten input result when there is no effect of the present invention according to the third embodiment;
FIG. 74 is a diagram showing a time relationship with pen input coordinate data DX, DY according to the third embodiment;
FIG. 75 is a diagram showing a configuration of a pen speed detection unit according to the third embodiment;
FIG. 76 is a diagram showing a configuration of a vector change detection unit according to the third embodiment;
77 is a diagram showing a definition of a movement vector direction corresponding to FIG. 73 according to the third embodiment; FIG.
78 is a view showing the operation of the vector change detecting unit according to the third embodiment; FIG.
FIG. 79 is a diagram showing operations of a pen speed detection unit, a vector change detection unit, and a correction unit according to the third embodiment.
FIG. 80 is a diagram showing a configuration of a
FIG. 81 is a diagram showing a configuration of a
FIG. 82 is a view showing the effect of the present invention according to the third embodiment.
FIG. 83 is a block diagram of a pen input device according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 84 is a view showing the principle of pen coordinate detection according to the fourth embodiment;
FIG. 85 is a diagram showing a configuration of an
86 is a view showing control of sw1 to sw4 according to the fourth embodiment. FIG.
87 is a view showing an equivalent circuit of FIG. 84 (c) according to the fourth embodiment.
FIG. 88 is a view showing an equivalent circuit of FIG. 84 (c) according to the fourth embodiment.
FIG. 89 is a block diagram of a pen input device according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 90 is a view showing a driving sequence of the pen input device according to the fifth embodiment;
FIG. 91 is a diagram showing a configuration of an X drive circuit according to the fifth embodiment;
FIG. 92 is a diagram showing a configuration of a Cs drive circuit according to the fifth embodiment;
FIG. 93 is a diagram showing operations of the X drive circuit and the Cs drive circuit according to the
FIG. 94 is a view showing a state in which the detection pen is arranged on the display device in the fifth embodiment.
FIG. 95 is a diagram showing a pen coordinate detection method in the fifth embodiment;
FIG. 96 is a view showing a pen coordinate detection method in the fifth embodiment;
FIG. 97 is a view showing a pen coordinate detection result in the fifth embodiment;
98 is a view showing the structure of the array substrate in the fifth embodiment; FIG.
99 is a view showing an equivalent circuit of the coupling capacitance in the fifth embodiment; FIG.
FIG. 100 is a diagram for illustrating a conventional example.
FIG. 101 is a diagram for illustrating a conventional example.
[Explanation of symbols]
30 ... colored layer
33 ... Photodiode array substrate
44. Operational amplifier
66, 193 ... D flip-flop with clear function
67, 68, 184, 185, 231, 232 ... Counter
73-73, 237-240 ... Full adder
88, 96, 175, 178 ... Comparator
87, 95 ... operational amplifier
DFA to DFF ... Photodiode
Claims (5)
前記ペン入力装置におけるペンが光センサーを備え、
前記ペンが、前記表示装置上で移動した移動量を、前記表示装置表面上の位置変化に対応して変化する該表面の光透過率を前記光センサーによって検知することで検出する移動量検出手段を具備していることを特徴とするペン入力一体型表示装置。In a pen input integrated display device including a pen input device and a display device,
The pen in the pen input device includes a light sensor,
Movement amount detecting means for detecting the movement amount of the pen moved on the display device by detecting the light transmittance of the surface that changes corresponding to the position change on the surface of the display device by the optical sensor. A pen input integrated display device characterized by comprising:
前記ペン入力装置におけるペンが光センサーを備え、
前記ペンが、前記表示装置上で移動した移動量を、前記表示装置に配置された光遮蔽部と開口部の光透過率差を前記光センサーによって検知することで検出する移動量検出手段を具備していることを特徴とするペン入力一体型表示装置。In a pen input integrated display device including a pen input device and a display device,
The pen in the pen input device includes a light sensor,
And a movement amount detecting means for detecting the movement amount of the pen moved on the display device by detecting a difference in light transmittance between a light shielding portion and an opening disposed in the display device by the light sensor. A pen input integrated display device characterized by that.
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