JP3865834B2 - Bathing assistance device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、歩行が困難な身障者や高齢者等を入浴させるための入浴補助装置に関するものであり、更に詳しくは、入浴者を着座させる座席手段と、この座席手段を浴室の側壁面に沿って水平方向及び上下方向に移動させる水平及び上下移動手段等とを有して、入浴者が浴室内で入浴するのを補助する入浴補助装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
歩行が困難な身障者や高齢者等(以下身体不自由者という)を入浴させるための入浴補助装置としては、例えば、実開昭59ー22137号で示されるようなものがある。
【0003】
この入浴補助装置は、浴室の側壁面に設けられたレールに沿って水平方向に移動可能な水平移動部に、上下方向に移動可能な上下移動部を取り付け、この上下移動部に入浴者が着座する座席手段を取り付けることにより、この座席手段に着座した入浴者を、洗い場と浴槽とに移動させて、入浴させるものである。
【0004】
ところが、上記従来の入浴補助装置では、入浴者を車椅子を使用して浴室の洗い場まで移動させる必要があり、特に浴室の出入口部に段差等がある場合に、介護者の負担が大きくなってしまうという問題があった。また、この入浴補助装置では、この問題を解決するためにレールを脱衣室側まで延ばせば、浴室の出入り口部や脱衣室に大幅な改造を加える必要があり、工事費用の大幅な上昇を招いてしまうという問題があった。そこで、本願出願人は、座席手段を上下方向に移動させる上下移動部に対して、座席手段を水平方向に回動可能とし、この座席手段を脱衣室側に突出させて、脱衣室側からこの座席手段に乗降できる改造型の入浴補助装置を提案している(特願平7ー317519号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の入浴補助装置及び上記改造形の入浴補助装置では、例えば、入浴者を座席手段に着座させる場合、手動のストッパー(ブレーキ)を使用して、水平移動部がレールに沿って水平動するのを防止しているが、ストッパー(ブレーキ)の掛け忘れによって、着座時等に座席手段が水平方向に移動してしまい、入浴者に不安感を与えてしまうという問題があった。
【0006】
また、これらの入浴補助装置では、モータ等の駆動源を使用して座席手段を昇降させているが、例えば、停電によって、駆動源が作動しない場合に、座席手段の昇降ができず、入浴者が座席手段から下りられなくなって、入浴者に不安感を与えてしまうという問題があった。
【0007】
さらに、上記改造形の入浴補助装置では、回動前後の座席手段について、特別な回動防止手段を設けておらず、座席手段が、上下方向又は水平方向に移動している間に回動してしまい、入浴者に不安感を与えてしまうという問題がある。
【0008】
この発明は、以上の点に鑑み、座席手段に着座する入浴者を、浴室の側壁面に沿って水平方向及び上下方向等に移動させることにより入浴させる場合でも、入浴者に不安感を与えることのない入浴補助装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1記載の発明は、入浴者を着座させる座席手段と、浴室の側壁面又はこの近傍に設けられたレール部材に沿って、走行部を移動させることにより、座席手段を浴室の出入口部側と浴槽側とに水平移動させる水平移動手段と、この水平移動手段に対して、座席手段を上下方向に移動させる上下移動手段とを有して、入浴者が浴室内で入浴するのを補助する入浴補助装置において、水平移動手段のレール部材を、一端面側が隣接する側壁面に設けられた浴室の出入口部側に配置され、他端面側が平面矩形状の浴槽の短手面に接するように配置された浴室の一つの側壁面に沿った方向にのみ、座席手段を水平移動させるように設けるとともに、上下移動手段に回動自在に取り付けられた座席支持部を介して、浴室内の座席手段を、着座した入浴者が浴室の出入口部側に向くような向きに向けるように、かつ、水平移動手段により出入口部を通って脱衣室内に真っ直ぐ突き出すことができるように回動させ、座席手段に対する乗降を脱衣室側からできるようにする回動手段を設け、かつ、水平移動手段に、座席手段が入浴者の乗降する位置に水平移動した場合に、走行部を捕らえて、座席手段の水平方向への移動を自動的に禁止する水平移動禁止機構を設け、さらに、回動手段に、座席手段が背もたれ部側を浴室の側壁面がわに近づけた入浴位置にある場合に、座席手段の回動を禁止する第1の回動禁止機構と、座席手段が浴室の出入口部側から脱衣室内に突き出し可能な回動位置にある場合に、この座席手段の回動を禁止する第2の回動禁止機構とを設け、さらに、第1回動禁止機構に、座席手段が入浴位置に回動した場合に、座席手段の回動を自動的に禁止する第1の回動禁止手段を設けるとともに、第2回動禁止機構に、座席手段が上記回動位置に回動した場合に、座席手段の回動を自動的に禁止する第2の回動禁止手段を設けていることである。
【0010】
この発明では、座席支持部を回動させて、座席手段の向きを変えることにより、この座席手段を、着座した入浴者が浴室の出入口部側に向くような向きに向けた状態で、水平移動手段により、浴室の一側壁面に沿わせつつ水平移動して、浴室の出入口部側から脱衣室内に真っ直ぐ突出させることができる。このことにより、入浴者はこの座席手段に対して脱衣室側から乗降できる。また、脱衣室側で座席手段に着座した入浴者は、背中側から、水平移動手段により浴室の出入口を通って浴室内に真っ直ぐ移動した後、例えば、座席手段が、回動手段により、これを脱衣室側に突き出すことができる回動位置から、背もたれ部側を浴室の上記一側壁面がわに近づけた入浴位置に回動されて、浴槽の側方に位置決めされとともに、水平移動手段や上下移動手段を使用して、浴槽内に浸けられる。
【0011】
また、この発明では、第1の回動禁止機構により、入浴位置に戻った座席手段の回動を禁止し、入浴中に座席手段が回動して、入浴者に不安感を与えるのを防止している。この場合、座席手段が回動位置まで回動すると、第1の回動禁止手段により、この座席手段の 回動が自動的に禁止される。
【0012】
さらに、この発明では、座席手段を回動位置まで回動させてその向きを変え、この座席手段を脱衣室側に突き出すことができる状態にした場合に、第2の回動禁止機構により、この座席手段の回動を禁止し、例えば、この座席手段に対する入浴者の乗降時等に、この座席手段が回動して、入浴者に不安感を与えるのを防止している。この場合、座席手段が回動位置まで回動すると、第2の回動禁止手段により、この座席手段の回動が自動的に禁止される。
【0013】
また、この発明では、水平移動禁止機構により、座席手段を入浴者の乗降する位置まで水平移動させた走行部を捕らえて、この走行部の水平移動を自動的に禁止するようにしているので、この座席手段に対して、入浴者が乗降する場合等に、この座席手段が水平動してしまうのが確実に防止される。
【0014】
この発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、水平移動禁止機構が、走行部又はレール部材の一方側に回動可能に取り付けられた第1のフック部材と、走行部又はレール部材の他方側に取り付けられ、第1のフック部材に突き当てられて、この第1のフック部材を回動させる係止部材と、この係止部材との突き当てにより回動した第1のフック部材を、元の位置に復帰させて、この第1のフック部材と係止部材とを係合させる第1の弾性部材とを有していることである。
【0015】
この発明では、例えば、第1のフック部材を走行部側に取り付け、係止部材をレール部材側に取り付けることにより、走行部の移動とともに、第1のフック部材を係止部材に突き当て、この時の力で、第1のフック部材を、傾斜面等の作用により、第1の弾性部材の弾性力に抗しつつ回動させて、レール部材側の係止部材を走行部側の第1のフック部材に係合させるようにしている。なお、第1のフック部材をレール部材側に取り付け、係止部材を走行部側に取り付けるようにしてもよい。
【0016】
この発明の請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の場合において、水平移動禁止機構が、第1のフック部材が取り付けられた、走行部又はレール部材側に取り付けられ、第1の弾性部材の弾性力に反して第1のフック部材を回動させて、この第1のフック部材と係止部材との係合を解除する係合解除バーを有していることである。
【0017】
この発明では、第1のフック部材と係止部材とが係合して、座席手段の水平移動が禁止されている場合に、例えば、走行部側に取り付けられた係合解除バーを突き上げて、第1のフック部材を第1の弾性部材の弾性力に抗しつつ回動させることにより、第1のフック部材と係止部材との係合は簡単に解除される。なお、係合解除バーは、第1のフック部材がレール部材側に取り付けられている場合には、レール部材側に取り付けられる。
【0018】
この発明の請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、第1の回動禁止機構が、座席支持部又は上下移動手段の一方側に回動自在に取り付けられ、一端側を中心としたこの座席支持部の上下移動手段側への回動によって、この上下移動手段又は座席支持部の他方側に設けられた係止部に突き当てられる第2のフック部材と、係止部との突き当てによって回動した第2のフック部材を元の位置に復帰させて、この第2のフック部材を係止部に係合させる第2の弾性部材と、この第2の弾性部材の弾性力に抗しつつ第2のフック部材を回動させ、この第2のフック部材と係止部との係合を解除する第1の解除レバーとを有していることである。
【0019】
この発明では、座席支持部を一端を中心に回動させて、第2のフック部材を係止部に突き当て、この第2のフック部材を傾斜面等の作用により第2の弾性部材の弾性力に抗しつつ回動させることにより、第2のフック部材と係止部とが係合し、座席支持部、すなわち、座席手段は回動が禁止された状態となる。そして、これらの係合を解除するには、第1の解除レバーにより、第2のフック部材を第2の弾性部材の弾性力に抗しつつ回動させた状態で、座席支持部を一定方向に回動させればよい。
【0020】
この発明の請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、第2の回動禁止機構が、一端側が上下移動手段側に回動自在に取り付けられた第1リンク部材と、一端側が座席支持部側に回動自在に取り付けられ、他端側が第1リンク部材の他端側に回動自在に取り付けられた第2リンク部材と、座席手段を回動位置に移動させるために、座席支持部を、一端側を中心として、第1及び第2リンク部材の3つの回動中心が直線状に並ぶように水平回動させた場合に、この座席支持部の更なる回動を促進することにより、第1及び第2リンク部材をこれ以上回動できない位置まで回動させて、この第1及び第2リンク部材の共通の回動中心を、この第1及び第2リンク部材の他の回動中心を結ぶ線分を越えた位置まで移動させる回動促進手段と、第1又は第2リンク部材に係合して、この第1及び第2リンク部材を戻し回動させ、この第1及び第2リンク部材の共通の回動中心を、この第1及び第2リンク部材の他の回動中心を結ぶ線分に達しない位置まで引き戻す第2の解除レバーとを有していることである。
【0021】
この発明では、座席支持部は第1及び第2リンク部材の3つの回動中心が一直線上にくる位置まで回動できるが、その後、回動促進手段が、座席支持部を戻すように回動させて、これらのリンク部材をさらに回動させ、第1及び第2リンク部材の共通の回動中心を、他の2つの回動中心を結ぶ線分を超えた位置まで移動させる。この場合、第1及び第2リンク部材は、これ以上回動できないため、座席支持部の一端側を上下移動手段側に回動させようとしても、この第1及び第2リンク部材の作用により、この座席支持部は回動しない。
【0022】
また、座席支持部は、第1及び第2リンク部材の3つの回動中心が一直線上に並ぶまでは、上記の逆方向に回動できるが、これ以上は回動できない。この場合、座席支持部の、この回動量は僅かであり、これによって入浴者に不安感を与えてしまうことはないとともに、第1及び第2リンク部材は、この後、再び回動促進手段によって、これ以上回動できない位置まで回動される。なお、回動促進手段は、例えば弾性力や磁力を利用したものによって容易に形成できる。
【0023】
この発明の請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の場合において、座席手段が回動位置に移動した場合に、第1の解除レバーと直接的又は間接的に係合できる位置に移動され、この第1の解除レバーによる第1及び第2リンク部材の戻し回動を可能にする係合部を、この第1又は第2リンク部材の一方に設けていることである。
【0024】
この発明では、戻し回動用の係合部を、この第1又は第2リンク部材の一方に設けることにより、第1の回動禁止機構用の第1の解除レバーで、第2の回動禁止機構用の第2の解除レバーを兼ねることができ、この第2の解除レバーを無くすことができる。
【0025】
この発明の請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明の場合に、モータからの動力によって座席手段を上下動させる上下移動手段に、モータの非作動時にこのモータの出力軸が回動するのを防止する回動防止手段が、モータの出力軸側に係合するのを解除して、停電に当り、座席手段を使用者の重量によって徐々に下降させる切換手段を設けていることである。
【0026】
この発明では、切換手段によって、回動防止手段とモータの出力軸側との係合を解除できるので、停電時にモータが作動できなくても、座席手段に着座した使用者(入浴者)の重量によって座席手段を所望の上下位置まで下降させることができる。したがって、停電時において、入浴者が浴室内の高い位置に残されてしまい、浴室から出られなくなってしまうことはない。
【0027】
この発明の請求項8記載の発明は、請求項1又は7記載の発明の場合に、座席手段の腰掛け席の下面側に、浴槽の底部側に突出するスぺーサ部材を有していることである。
【0028】
この発明では、入浴者が座席手段の腰掛け部の下部に手を掛けて体を支えても、この手を座席と浴槽の底部とで挟み付けてしまうことはない。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1はこの発明の一実施の形態に係る入浴補助装置が設置された浴室の正断面図、図2はこの浴室の側断面図、図3はこの浴室の平断面図である。
【0030】
図3において、脱衣室Dに隣接するように設けられた浴室Bには、脱衣室D側に洗い場B1が形成され、この洗い場B1の右奥に浴槽B2が設置されている。そして、浴室Bと脱衣室Dとの隣接部には浴室Bの出入口部Hが形成され、この出入口部HがドアH1によって開閉できるようになっている。そして、浴室の洗い場B1と浴槽B2とに面する側壁面W1側には、入浴補助装置Qが取り付けられている。
【0031】
入浴補助装置Qは、脱衣室D側にいる身体不自由者を、座席部に着座させた状態で、浴室B内移動させ、この浴室B内での入浴後、再びこの身体不自由者を脱衣室D側まで移動させるものである。この入浴補助装置Qは、図1で示されるように、腰を下ろした状態で入浴者M(図2参照)を着座させる座席手段としての座席部1と、座席部1を浴室Bの側壁面W1に沿って水平方向(左右方向)に移動させる水平移動手段としての水平移動装置2と、座席部1を浴室Bの側壁面W1に沿って上下方向に移動させる上下移動手段としての上下移動装置3と、座席部1を浴室Bの出入口部Hを通って脱衣室D内に突き出し可能に回動させ、座席部1に対する乗降を脱衣室D側からできるようにする回動手段としての回動装置4とから構成されている。
【0032】
水平移動装置2は、図1及び図2で示されるように、レール部材としての支持レール20と、走行部としての走行台車21と、支持台22と、案内レール23と、ガイドローラ24(図4参照)と、水平移動禁止機構25(図7参照)とから構成されている。
【0033】
支持レール20は、図2で示されるように、浴室Bの側壁面W1に近い天井面W2に取り付けられており、図3で示されるように、浴槽B2側から、洗い場B1の出入口部H側まで設けられている。この支持レール20は、図5で示されるように、矩形筒の下面側中央部に開口部20aを有した断面形状をしており、開口部20aの両側の下壁が走行台車21の支持部20bとなっている。
【0034】
走行台車21は、図5で示されるように、上部が開口部20aを介して支持レール20内に差し込まれた、断面(コ)の字形の支持部210の両側に、支軸211を介して一対の車輪212が回動自在に取り付けられたものである。この一対の車輪212は、図7で示されるように、支持部210の両端側に取り付けられているため、走行台車21は、車輪212が支持レール20の支持部20b上を回動して、この支持レール20に沿って左右方向に走行可能となっている。なお、支持部210の上部には、前、後端部213a,213bが、支持部210から突出したスペーサ部材213が嵌め込まれており、支軸211は、このスペーサ部材213と支持部210とを貫通している。
【0035】
支持台22は、支持レール20と同一断面を有する角筒状のもの(図13参照)であり、図4で示されるように、開口部22aを側壁面W1側に向けた状態で、上端が走行台車21の支持部210に固定されている。案内レール23は、図1で示されるように、浴槽B2の直上の側壁面W1に、支持レール20と平行な状態で取り付けられている。この案内レール23は、上方が開口した断面(コ)の字形のものであり、この内部に、支持台22の下端に取り付けられたガイドローラ24が嵌め込まれている。したがって、支持台22は、上部が走行台車21に支持され、かつ、下部も案内レール23中のガイドローラ24に案内されて、左右方向に移動可能となっている。
【0036】
上下移動装置3は、図4及び図5で示されるように、モータ30と、座席下降防止装置31と、減速機32と、上及び下プーリー33,34と、タイミングベルト35と、昇降台36と、支持枠37と、モータ操作部38(図1参照)と、検知センサー39とから構成されている。
【0037】
モータ30、座席下降防止装置31、減速機32は、図5で示されるように、外面がカバーで覆われた状態で、水平移動装置2の支持台22の上端側に取り付けられており、モータ30からの正逆方向の回転力を座席下降防止装置31を介して、減速機32側に伝えている。減速機32の出力軸32aは、支持台22内に差し込まれて、一端が、この支持台22に取り付けられた軸受32bにより支持されている。上及び下プーリー33,34は歯付きプーリーであり、図4で示されるように、上プーリ33は、減速機32の出力軸32aに取り付けられ、下プーリー34は、支持台22の底板22aに回動可能に取り付けられている。そして、この上及び下プーリー33,34に、無端状のタイミングベルト35が巻き掛けられている。
【0038】
昇降台36は、水平移動装置2の支持台22内を上下方向に移動可能となっているものであり、図4で示されるように、支持台22の開口部22aから内方に差し込まれた角筒状の本体部360の側方に、この本体部360が支持台22内で前後、左右に振れるのを防止する案内ローラ361,362が回動自在に取り付けられたものである。この本体部360内にはタイミングベルト35が挿通しているが、このタイミングベルト35の一方側が、固定部材363を介して、この本体部360に固定されている。したがって、例えば、モータ30が正転して、図4中の矢印で示されるように、上プーリ33が回転すると、昇降台36は、タイミングベルト35の一方側とともに下降し、逆に、モータ30が逆転すれば、タイミングベルト35の一方側とともに上昇する。
【0039】
支持枠37は、図6で示されるように、水平移動装置2の支持台22を囲む一対の支持部材であり、支持台22の開口部22aから突出する昇降台36の上端側と下端側とに取り付けられている。モータ操作部38は、ハンドル部38aの上下動により、発光部38bから検知センサー39に赤外線信号を送り、この検知センサー39を介して、モータ30を正・逆転及び停止させるものであり、回動装置4のヒンジ部材40(後述)に取り付けられている。このモータ操作部38では、ハンドル部38aを操作しない場合には、モータ30は作動しないが、ハンドル部38aを、僅かに下方にスライドさせると、モータ30は正転し、ハンドル部38aを僅かに上方にスライドさせるとモータ30は逆転する。なお、検知センサー39は、図5で示されるように、発光部38bから容易に信号が届く、減速機32側に取り付けられている。
【0040】
なお、図5で示されるように、支持レール20の側方には、電源供給パイプY1が取り付けられ、このパイプY1内にラセン状に巻いた伸縮自在な電源ケーブルY2が収納されている。そして、図1で示されるように、走行台車21の下部に取り付けられた電源引込部Y3を介して、モータ30側への電源供給がなされている。
【0041】
回動装置4は、図1で示されるように、ヒンジ部材40と、座席支持部41と、回動禁止機構42とから構成されている。
【0042】
ヒンジ部材40は、図6で示されるように、上下両端部40a,40bに対して、中間部40cが水平方向に回動可能となった円筒状部材であり、図6で示されるように、上、下端部40a,40bが、上下移動装置3の上下一対の支持枠37に取り付けられている。このヒンジ部材40は、支持枠37の前部側左部に取り付けられていて、中間部40cには、パイプ材により形成されたU状の座席支持部41が、支持台22側に水平に延びるように取り付けられている。なお、座席支持部41には、座席部1を固定するためのねじ孔(図示せず)が形成されている。
【0043】
座席部1は、回動装置4の座席支持部41に着脱容易に取り付けられるものであり、図1及び図2で示されるように、座部10aの後部に背もたれ部10bが形成された腰掛け部としての座席10と、この座席10に設けられたシートベルト11と、座席10を回動装置4の座席支持部41側に支持させる架台部12と、架台部12を座席支持部41に固定する固定ねじ13とから構成されている。
【0044】
架台部12は、図2で示されるように、L形に曲げられた2本のパイプ12aの上端側に、図6で示されるように、座席支持部41側に延びるアーム部12bが取り付けられ、このアーム部12bどうしが支持部材12cによって水平に連結されたものである。この場合、この支持部材12c等の下面側にはU状の溝が形成されていて、架台部12が座席支持部41側に充分に密着できるようになっている。固定ねじ13は、支持部材12cに形成された孔部(図示せず)を介して座席支持部41にねじ込まれ、架台部12を回動装置4側に固定している。なお、架台部12の下部に座席10の下面側が固定されるが、座席10の下面側のこの架台部12には、図2で示されるように、座席10と浴槽B2の底部B2ーaとの間に一定の隙間を形成するスペーサ部材12dが取り付けられている。
【0045】
つぎに、この入浴補助装置Qの全体的動作について説明する。
浴室B内で、回動装置4の座席支持部41を把持して、座席部1をヒンジ部材40を中心に略90度時計回り方向に回動させ、座席10の背もたれ部10bを浴槽B2側に向けた状態(以下座席部1のこの位置を回動位置ロという)で、座席支持部41等を把持して、座席部1を浴室Bの出入口部H側に移動させる。この場合、上下移動装置3を介して、水平移動装置2の支持台22に力が伝わり、この水平移動装置2の走行台車21が、支持レール20に沿って移動するとともに、ガイドローラ24が案内レール23中を移動して、座席部1はがたつくことなく左方向に移動される。
【0046】
そして、座席部1が浴室Bの出入口部Hから脱衣室D側に突き出されると、上下移動装置3の操作部38を操作して、例えば、モータ30を正転させ、座席部1の座席10を所望の上下位置まで下降させる。この場合、モータ30からの回転力は、減速機32の出力軸32aに伝えられた後、上及び下プーリー33,34を介して、タイミングベルト35を回動させる。このため、上下移動装置3の昇降台36が水平移動装置2の支持台22中を降下して、支持枠37を下降させ、回動装置4を介して、座席部1を下降させる。
【0047】
つぎに、例えば車椅子で脱衣室Dまで移動した入浴者Mを、この座席部1の座席10に着座させた後、入浴者Mの体をシートベルト11を介して座席部1側に固定する。つづいて、操作部38を操作して、モータ30を逆転させ、座席部1を上下移動装置3により所定の上下位置まで上昇させた後、水平移動装置2を使用して、座席10に着座した入浴者Mを背中側から浴室Bの洗い場B1内に移動させる。
【0048】
つづいて、回動装置4の座席支持部41を把持して、この座席支持部41の一端側を側壁面W1側に回動させ、座席部1を背もたれ部10bが側壁面W1側を向いた本来の位置(以下、座席部1のこの位置を入浴位置イという)に復帰させる。そして、この状態で、必要により入浴者Mの体を洗った後、上下移動装置3を使用して、座席部1を上昇させ、入浴者Mの足が浴槽B2に当らない位置まで座席部1が上昇すると、水平移動装置2を使用して、座席部1を浴槽B2の上方まで移動させる。
【0049】
つぎに、上下移動装置3を使用して、座席部1を浴槽B2内まで下降させ、入浴者Mを浴槽B2の湯中に浸ける。この場合、座席10は、座部10aが浴槽B2の底部B2ーa近くまで移動されるが、この間に、入浴者Mは、座部10aの両側を手でつかんで体を支えていても、スペーサ部材12dがあるため、手を座席10と浴槽B2の底部B2ーaとで挟んでしまうことはない。
【0050】
そして、入浴者Mを浴槽B2の湯中に一定時間浸けて、入浴者Mの体が温まると、上記と全く逆の動作により、入浴者Mを脱衣室D側まで移動させ、入浴者Mをこの入浴補助装置Qの座席部1から車椅子等に移動させればよい。この場合、入浴者Mを洗い場B1側に移動させた時に、入浴者Mの体や座席部1等をタオル等でふいてやるようにすれば、脱衣室D側での水滴の垂れが防止できる。
【0051】
なお、身体不自由者が入浴しない場合には、回動装置4の座席支持部41から、座席部1を取り外しておき、健常者の入浴時に、この座席部1がじゃまにならないようにしておく。
【0052】
以上のように、この入浴補助装置Qでは、入浴者Mを浴室B内だけでなく、脱衣室Dから浴室B内まで移動させてることができるので、介護者は、入浴者Mを脱衣室Dの、浴室Bとの出入口部H近傍まで移動させればよく、介護者の負担を減少させることができる。
【0053】
つぎに、この入浴補助装置Qの特徴的構成である、水平移動装置2の水平移動禁止機構25、上下移動装置3の座席下降防止装置31、及び回動装置4の回動禁止機構42について説明する。
【0054】
まず、水平移動装置2の水平移動禁止機構25について説明する。
水平移動禁止機構25は、座席部1が入浴者Mを乗降させる位置、すなわち、座席部1が浴室Bの出入口Hから脱衣室D内に突出した位置に水平移動した場合に、走行台車21を捕らえて、座席部1の水平方向への移動を自動的に禁止するものである。この水平移動禁止機構25は、図7で示されるように、第1のフック部材であるフック部材250と、第1の弾性部材である回動バネ251と、支持ピン252と、係止部材としての引掛け板253と、止め板254と、締付ねじ255と、支持板256(図8参照)と、係合解除バーとしての突き棒257(図8参照)とから構成されている。
【0055】
フック部材250は、図7で示されるように、一端側に上向きのフック部250aを有した棒状のもので、走行台車21のスペーサ部材213の下方空間に、フック部250aを支持部210から左方に突出させた状態で、略水平に位置決めされている。このフック部材250は、中間部上部に形成された突部250bが、スペーサ部材213の下面側に形成された支持部213cに、支持ピン252を介して回動自在に支持されており、フック部250a側が上下に揺動自在となっている。なお、フック部250aの端面は、傾斜面S1となっている。
【0056】
回動バネ251は、図7で示されるように、端部がフック部材250の他端側と支持部210の下部とに連結され、フック部材250をフック部250aが上向きに移動するよう付勢している。この場合、スペーサ部材213側にストッパー(図示せず)が形成されているため、フック部材250のフック部250a側が上方に移動してしまうことはない。
【0057】
引掛け板253は、図7で示されるように、走行台車21側が突き当て部253aとなって上向きに曲げられており、この突き当て部253aの横に、フック部材250のフック部250aが差し込まれる開口253bが形成されている。この引掛け板253は、支持レール20内の浴室Bの出入口部H側端部に、図9で示されるように、開口部20aを跨いだ状態で、両側の支持部20bに、止め板254と締付ねじ255とにより固定されている。
【0058】
突き棒257は、フック部材250を回動バネ251の弾性力に抗しつつ回動させ、フック部材250の引掛け板253側への係合を解除するためのものであり、図1で示されるように、パイプ状の本体部257aが回動装置4のヒンジ部材40内に差し込まれていて、この回動装置4とともに水平移動はするが、上下移動はしないようになっている。本体部257aの上部には、図8で示されるように、走行台車21の支持部210を貫通して、フック部材250の回動バネ251側下方に突出する細長いL状の解除バー257bが取り付けられているとともに、支持部210に取り付けられた支持板256の上下孔256aに差し込まれて、この支持板256に上下動自在に支持される支持バー257cが取り付けられている。
【0059】
この水平移動禁止機構25では、座席部1を脱衣室D側に突出させるために、走行台車21を浴室Bの出入口部H側に移動することにより、フック部材250のフック部250aが引掛け板253の突き当て部253aに突き当たり、傾斜面S1を介して、フック部材250に、図7中反時計回り方向への回転力が与えられる。このため、フック部材250は、回動バネ251の弾性力に抗しつつ、フック部250aの上端が引掛け板253の突き当て部253aの外面に沿って下降し、これが引掛け板253の開口253bに達した時点で、このフック部250aがこの開口253bに差し込まれ、走行台車21の移動は停止する。
【0060】
この場合、フック部250aが引掛け板253の開口253bに入ると同時に、スペーサ部材213の前端部213a側が引掛け板253の突き当て部253aの近傍に位置決めされるため、開口253bがフック部250aより充分に大きくても、走行台車21が左右方向にガタついてしまうことはなく、この走行台車21は支持レール20に沿った正確な左右位置に位置決めされる。
【0061】
一方、フック部材250と引掛け板253との係合を解除するためには、突き棒257をヒンジ部材40に沿って上昇させ、解除バー257bをフック部材250の下面側に突き当て、このフック部材250を回動バネ251の弾性力に抗しつつ回動させればよい。このことにより、フック部材250のフック部250aは引掛け板253の開口253bから移動するため、走行台車21は、浴槽B2側に自由に移動できる状態となる。
【0062】
以上のように、この入浴補助装置Qでは、水平移動装置2に水平移動禁止機構25を設け、この水平移動禁止機構25により、座席部1を入浴者Mの乗降する位置まで水平移動させた走行台車21を捕らえて、座席部1の水平移動を自動的に禁止しているため、脱衣室D側に突出した座席部1に対して、入浴者Mが乗降する場合等に、この座席部1が水平動してしまうことはなく、入浴者Mに不安感を与えてしまうことはない。特に、この水平移動禁止機構25では、従来の入浴補助装置に設けられた手動のストッパー等と異なり、走行台車21が所定位置に達すると、座席部1の水平移動を自動的に禁止できるので、介護者が座席部1の水平移動防止措置を取り忘れてしまうことがないとともに、座席部1の水平移動を再開するためには、手で突き棒257を突き上げる必要があるので、誤って座席部1を水平動させてしまうこともなく、入浴者Mに与える安心感も大きい。
【0063】
一方、この水平移動禁止機構25では、フック部材250と、回動バネ251と、引掛け板253等といった簡単な部材により、これを構成できるので、機構が大型化せず、支持レール20や走行台車21中にこれを簡単に組み込むことができるとともに、組み立ても容易である。
【0064】
また、この水平移動禁止機構25では、水平移動装置2と共に水平移動する突き棒257を上方に突き上げるだけで、フック部材250と引掛け板253との係合を解除できるので、座席部1の水平移動の再開も簡単になすことができる。この場合、突き棒257は回動装置4のヒンジ部材40中に差し込まれており、上下方向に容易に移動できるとともに、手を放せば、自重で下降して、当初の位置に復帰するので、この突き棒257の操作も容易である。
【0065】
図10は他の水平移動禁止機構25を示している。
この水平移動禁止機構25では、フック部材や係合解除バーが支持レール20側に取り付けられているとともに、走行台車21には、スペーサ部材213は設けられておらず、支持部210に挿通した支軸211が、走行台車21側の係止部材としての役割を果たしている。
【0066】
この水平移動禁止機構25は、図10で示されるように、支持基台260と、第1のフック部材としてのフック部材261と、挟着板262と、支持ピン263と、第1の弾性部材としての回動バネ264と、スライドバネ265と、係合解除バーとしての引き棒265と、走行台車21側の支軸211とから構成されている。
【0067】
支持基台260は、溝形部材の底部260aが、回動バネ264支持用に左方に延び、一方の側壁260bの走行台車21側に向いた右端側が、スライドバネ265支持用に外方に折曲された形状をしており、支持レール20内の浴室Bの出入口部H側端部に、開口部20aを跨いだ状態で、底部260aがねじ等を介して、両側の支持部20bに固定されている。
【0068】
フック部材261は、走行台車21側に溝部261aを介して、フック部261bが上方に突出するように形成された、略矩形状の板状部材であり、フック部261bは、上端がフック部材261の他の上端より低く形成されているとともに、走行台車21を向いた端面側が、一部湾曲面S2となるように形成されている。このフック部材261は、支持ピン263を介して、中程が支持基台260の対向した側壁260bに回動自在に支持され、フック部261b側が上下に揺動可能となっている。
【0069】
挟着板262は、フック部材261と略同じ高さ、同じ長さに形成された略矩形状のものであり、左端側にスライドバネ265の支持部262aが折曲形成されているとともに、中程の上端側に、フック部材261の上端側に延びるアーム部262bが折曲形成されている。この挟着板262は、図11の(a)で示されるように、中程に左右に延びる長孔262cが形成されており、この長孔262c内に支持ピン263を差し込むことにより、フック部材261と隣り合うように、支持基台260内に取り付けられている。
【0070】
回動バネ264は、端部がフック部材261の左端と支持基台260の底部260aとに取り付けられており、フック部材261のフック部261bを上向きに回動させるように付勢している。この場合、フック部材261は、挟着板262のアーム部262bを上方に移動させようとするが、支持基台260側に挟着板262の回動を抑えるストッパー(図示せず)が設けられているため、フック部材261と挟着板262とは、上端をそろえた状態で、水平に位置決めされている。
【0071】
スライドバネ265は、端部が挟着板262の支持部262aと支持基台260の右端側とに連結され、挟着板262を右方の走行台車21側に移動させるように付勢している。この場合、挟着板262には、支持基台260側のストッパー(図示せず)が係合しており、この挟着板262は、前端面262dがフック部材261の前端面より前方に突出しないように規制されている。なお、フック部材261と挟着板262との間等には、支持ピン263を介して、スペーサが取り付けられているものとする。
【0072】
引き棒265は、軽い材料から形成されていて、上端側が挟着板262の右端側に連結されている。この引き棒265を下方に引き下げることにより、アーム部262bを介してフック部材261を回動させ、そのフック部261b側を、回動バネ264の弾性力に抗しつつ、下方へ引き下げることができる。
【0073】
この水平移動禁止機構25では、図11の(a)で示されるように、走行台車21を浴室Bの出入口部H側に移動させることにより、走行台車21の左側の支軸211が、フック部材261側に移動して、フック部材261の端面と挟着板262の前端面262dとに突き当たる。このことにより、図11の(b)で示されるように、フック部材261は端面の湾曲面S2の影響でフック部261b側が下方に押し下げられ、挟着板262は左方に押されて移動する。そして、走行台車21の支軸211が、フック部材261の溝部261a側に移動すると、図11の(c)で示されるように、フック部261bが上昇して、支軸211はフック部材261と挟着板262とで挟み付けられた状態となって、フック部材261側に位置決め固定される。
【0074】
このため、上下移動装置3の走行台車21は、支持レール20側に位置決めされ、水平方向への移動が禁止された状態となる。
【0075】
一方、走行台車21等を水平方向に移動できるようにするには、図11の(d)で示されるように、引き棒を下方に引いて、フック部材261の溝部261aから走行台車21の支軸211を離脱させるようにすればよい。
【0076】
したがって、この水平移動禁止機構25でも、前述の水平移動禁止機構25と同様な効果を得ることができる。
【0077】
つぎに、上下移動装置3の座席下降防止装置31について説明する。座席下降防止装置31は、上下移動装置3のモータ30が作動していないときに、座席部1が入浴者Mの体重によって下降するのを防止するためのものであり、図12で示されるように、回転規制板310と、回動防止手段であるストッパー部材311と、ソレノイド312と、引張りバネ313と、切換手段であるハンドレバー314と、連結棒315とから構成されている。
【0078】
回転規制板310は、外周部に爪部310aが形成された円板であり、中心部がモータ30の出力軸30aに圧入固定されている。ストッパー部材311は、中間部が水平移動装置2の支持台22側に、ピンP1により回動自在に支持され、一端側311aが回転規制板310の爪部310aに係脱可能に延びている。ソレノイド312は、軸棒312aがストッパー部材311の他端側311bに連結されており、モータ30が作動する場合に、軸棒312aを内方に引き込んで、ストッパー部材311と回転規制板310の爪部310aとの係合を解除する。
【0079】
引っ張りバネ313は、一端側が水平移動装置2の支持台22側に連結され、他端側がストッパー部材311の他端側311bに連結されていて、ストッパー部材311が常時回転規制板310の爪部310aに係合するように付勢している。ハンドレバー314は、一端側が支持台22側にピンP2を介して回動自在に支持され、他端側の操作部314aが、連結棒315を介して、ストッパー部材311の他端側311bに連結されている。このハンドレバー314の操作部314aは、この入浴補助装置Qを操作する介護者が容易に操作できる位置に設けられているものとする。
【0080】
この座席下降防止装置31では、モータ30を正転させて、座席部1を下降させる場合(この場合モータ30の出力軸30aは図12の矢印で示されるように、反時計回り方向に回転される)と、モータ30を逆転させて、座席部1を上昇させる場合には、ソレノイド312が作動して、ストッパー部材311と回転規制板310の爪部310aとの係合は解除される。また、モータ30が作動しない場合には、ソレノイド312は作動しないが、引張りバネ313の作用により、ストッパー部材311が回転規制板310の爪部310aに係合するため、モータ30の出力軸30aの反時計回り方向への回転、すなわち、座席部1を下降させる方向への回転は禁止される。このため、モータ30の非作動時に、座席部1が入浴者Mの重量によって下降してしまうことはない。
【0081】
一方、入浴中に停電によってモータ30が停止した場合には、引張りバネ313を介して、ストッパー部材311と回転規制板310の爪部310aとが係合し、座席部1を下降させることができなくなるが、この場合には、ハンドレバー314の操作部314aを下方に回動させる。このことにより、連結棒315が下降し、ストッパー部材311の他端側311bが引張りバネ313の弾性力に抗しつつ下向きに回動するので、ストッパー部材311と回転規制板310の爪部310aとの係合は解除され、座席部1は下降できるようになる。なお、この場合、座席部1が急激に下降しないよう、モータ30の駆動力の伝達経路中に一定の抵抗を与えておくようにする。
【0082】
以上のように、この入浴補助装置Qでは、座席下降防止装置31を設けて、上下移動装置3のモータ30が作動しない場合に、入浴者Mの重量で座席部1が下降しないようにしているので、座席部1の不要な降下によって、入浴者に不安感を与えることはない。特に、この座席下降防止装置31では、ストッパー部材311と回転規制板310の爪部310aとの係合を、必要により解除できるハンドレバー314を設けているので、停電時でも、座席部1を下げて、浴室Bから入浴者Mを出すことができ、入浴者に不安感を与えることはない。
【0083】
つぎに、回動装置4の回動禁止機構42について説明する。
この回動禁止機構42は、座席部1が背もたれ部10bを側壁面W1側に向けた入浴位置イにある場合に、この座席部1が不要に回動するのを防止する第1の回動禁止機構としての役割と、座席部1が略90度回動した回動位置ロにある場合に、この座席部1が不要に回動するのを防止する第2の回動禁止機構としての役割を有するものである。なお、この回動禁止機構42は、図1で示されるように、上下移動装置3の下部側の支持枠37の上面側に設置されている。
【0084】
この回動禁止機構42は、図13及び図14で示されるように、第2のフック部材としてのフック板420と、支持ピン421と、リンク棒422と、解除レバー423と、第2の弾性部材としての揺動バネ424と、回動ピン425と、回動規制部材426と、第1及び第2リンク部材427,428と、リンクピン429と、係止部としての係止ピン430と、案内ピン431と、回動促進手段としてのボール432及び板バネ433(図16参照)と、カラー434(図16参照)とから構成されている。
【0085】
フック板420は、図13で示されるように、中間部が上下移動装置3の下部側の支持枠37上面に取り付けられた支持ピン421に、回動自在に支持されており、前端側にフック部420aが形成されているとともに、支持ピン421周りに円弧状の透過溝420bが形成されている。なお、フック部420aの端面は先端側が湾曲面S3となっている。リンク棒422は、水平移動装置2の支持台22の前面に沿うように水平に配置され、右端側がフック板420の後端に回動自在に取り付けられ、左端側が、解除レバー423の支持部423bの中程に回動自在に取り付けられている。
【0086】
解除レバー423は、図13で示されるように、ヒンジ部材40の裏側から左方に延びる水平な把手部423aと、ヒンジ部材40に沿って下方に延びる支持部423bとから構成されており、図14で示されるように、支持部423bの下端側が、回動ピン425を介して、回動規制部材426に回動自在に取り付けられている。回動規制部材426は、断面がL形形状をし、支持枠37の内面側に固定されている。揺動バネ424は、回動ピン425周りに取り付けられ、解除レバー423を図14中反時計回り方向に付勢している。したがって、解除レバー423は、図14で示されるように、支持部423bが回動規制部材426の上端に当るまで揺動バネ424によって回動され、把手部423aが水平な状態に位置決めされている。この場合、リンク棒422が図14中左方に引き寄せられるため、フック板420は、図13で示されるように、支持台22の前面に直交するように位置決めされる。
【0087】
第1及び第2リンク部材427,428は、板部材によって略対象な形状に形成されたものであり、図13で示されるように、長尺な略矩形状をした本体部427a,428aの一端側角部に、互いに重ね合わされる円板部427b,428bが形成されている。この場合、本体部427a,428aは、図16で示されるように、略板厚の1/2だけ、円板部427b,428bの接合面側に曲げられており、互いに同一平面上に位置するように形成されている。
【0088】
この第1及び第2リンク部材427,428は、一端側が円板部427b,428bの中心に嵌め込まれたリンクピン429によって回動自在に連結されているとともに、第1リンク部材427の他端側は、支持ピン421に回動自在に連結され、第2リンク部材428の他端側は、回動装置4の座席支持部41の下面側に、支持部材41aを介して取り付けられた係止ピン430に回動自在に連結されている。
【0089】
第1及び第2リンク部材427,428の連結部は、図16で示されるように、円板部427b,428b間にカラー434が挟まれているとともに、円板部428bの下面側に、変形容易な薄い円板状の板バネ433も取り付けられている。そして、下部側の円板部428bには、板バネ433を介して球形のボール432を保持する一対の孔部Tが形成され、上部側の円板部427bにも、孔部Rから突出するボール432を受ける丸溝Uが形成されている。孔部T及び丸溝Uとも、リンクピン429の中心から等距離で、180度の角度を隔てた位置に形成されており、図13で示されるように、座席部1が回動前の入浴位置イにある場合に、第1リンク部材427の孔部Tと第2リンク部材428の丸溝Uとは互いに重なるように位置決めされている。また、丸溝Uの径はボール432の径より充分に大きく形成されているとともに、丸溝Uの外周部は漸次溝が浅くなる傾斜面U1となっている。
【0090】
なお、第1及び第2リンク部材427,428は、本体部427a,428aが同一平面状に位置するように形成されているため、図13で示されるように、互いに向き合った状態から、図18で示されるように、略一直線状になった状態までしか、回動できないようになっている。また、第1リンク部材427の支持ピン421側には、案内ピン431が取り付けられ、この案内ピン431がフック板420の透過溝420bに差し込まれている。
【0091】
つぎにこの回動禁止機構42の動作について説明する。
まず、座席部1が入浴位置イにある場合には、回動装置4の座席支持部41は、図13で示されるように、水平移動装置2の支持台22に沿った位置にある。この場合、フック板420のフック部420aが座席支持部41側の係止ピン430に係合し、座席支持部41がヒンジ部材40に対して回動できない状態になっているので、座席部1も回動することはない。なお、第1及び第2リンク部材427,428の孔部Tと丸溝Uとは同一位置あるため、孔部T中のボール432の上部は、丸溝U内に入り込んだ状態にある。また、案内ピン431はフック板420の透過溝420bの一端側に位置決めされている。
【0092】
つぎに、図14で示されるように、解除レバー423を、把手部423aを上方に持ち上げるようにして、回動ピン425周りに回動させると、リンク棒422が右方へ移動し、図13で示されるように、フック板420が鎖線で示される状態に回動する。このことにより、フック板420と係止ピン430との係合は解除されるため、座席支持部41をヒンジ部材40を中心に前方側(手前側)へ回動させて、座席部1を回動位置ロに向かって回動させる。なお、この場合、第1リンク部材427の孔部T中のボール432は、第2リンク部材428の丸溝Uから抜け出すが、その後、板バネ433が撓むため、第1及び第2リンク部材427,428の円板部427b,428bはボール432を介してスムーズに回動する。
【0093】
この後の、第1及び第2リンク部材427,428の位置関係について、図19を参照しつつ説明すると、例えば、第1及び第2リンク部材427,428がリンクピン429を中心として、ある程度回動した状態では、図19の(a)で示されるように、このリンクピン429の中心R1は、支持ピン421と係止ピン430の中心R2,R3を結ぶ線分Lより上方にあり、座席支持部41を更に回動できる。つづいて、座席支持部41が略90度回動し、図19の(b)で示されるように、リンクピン429の中心R1が、支持ピン421と係止ピン430の中心R2,R3を結ぶ線分L上にくると、座席支持部41はこれ以上回動できない状態となる。
【0094】
この場合、図17で示されるように、第1リンク部材427の孔部T中のボール432は、第2リンク部材428の丸溝Uの傾斜面U1にかかった位置にあるため、ボール432を介した板バネ433の加圧力によって、ボール432が丸溝U内に入ろうとして、円板部427b,428bには更なる回転力が与えられ、第1及び第2リンク部材427,428は、更に回動する。そして、図19の(c)で示されるように、座席部1(座席支持部41)を入浴位置イ側に僅かに回動させて、リンクピン429の中心R1が、線分Lを超えた位置まで移動すると、第1及び第2リンク部材427,428の本体部427a,428aの肩部Vどうしが突き当たり、第1及び第2リンク部材427,428はこれ以上回動できない状態となる。
【0095】
すなわち、上記の状態で、座席支持部41の一端側をヒンジ部材40を中心として側壁面W1側に回動させようとしても、第1及び第2リンク部材427,428の肩部Vどうしを突き当てることとなり、座席支持部41は、この向きには回動しない。また、座席支持部41を、手前に引くように回動させても、第1及び第2リンク部材427,428が図19の(b)で示される位置に移動するまでは、これを回動できるが、これ以上は回動できず、逆にその後、板バネ433、ボール432、丸溝Uの作用で、第1及び第2リンク部材427,428は図19の(c)、すなわち、図18で示される位置まで戻ってしまう。したがって、座席支持部41を介して、座席部1も、回動位置ロに回動が禁止された状態で位置決めされる。
【0096】
一方、第1及び第2リンク部材427,428が図19の(c)で示される状態にある場合、第1リンク部材427側の案内ピン431は、図18で示されるように、フック板420の透過溝420bの他方の端部側まで移動しているため、解除レバー423の把手部423aを持ち上げることにより、フック板420と案内ピン431を介して、第1リンク部材427を支持ピン421を中心として、図18中時計回り方向に回動することができる。このため、第1及び第2リンク部材427,428は、図19の(d)で示されるように、リンクピン429の中心R1が、支持ピン421と係止ピン430の中心R2,R3を結ぶ線分Lの上方まで移動し、座席支持部41が側壁面W1側に回動できる状態になる。
【0097】
この状態で、座席支持部41を側壁面W1側に回動していくと、座席支持部41側の係止ピン430がフック板420のフック部420a端面の湾曲面S3に当たり、このフック板420が、揺動バネ424の弾性力に抗しつつ、支持ピン421回りに回動して、フック板420のフック部420aと係止ピン430とが係合する。したがって、座席支持部41を介して、座席部1も、入浴位置イに回動が禁止された状態で位置決めされる。
【0098】
以上のように、この入浴補助装置Qでは、回動装置4に回動禁止機構42を設け、これにより、座席部1が背もたれ部10bを側壁面W1側に向けた入浴位置イにある場合と、座席部1が略90度回動して脱衣室D側に突き出せる回動位置ロにある場合に、回動装置4の座席支持部41の回動を規制して、座席部1が不要に回動するのを防止しているため、入浴者Mは安心して座席部1に対して乗降できるとともに、座席部1に着座して安心して入浴できる。この場合、座席部1が入浴位置イや回動位置ロに位置決めされると、自動的に座席部1の回動が禁止されるので、介護者が座席部1の回動防止措置をし忘れてしまうことがないとともに、この規制を解除するためには、手で解除レバー423を操作する必要があるので、過って座席部1を回動させてしまうこともない。
【0099】
一方、この回動禁止機構42では、揺動バネ424で付勢した回動自在なフック板420を、係止ピン430に係脱させることにより、入浴位置イにある座席部1の回動を規制できるとともに、この規制の解除も解除レバー423等によりできるので、座席部1の入浴位置イ側における回動の規制と解除を、簡単かつ小数の部品の組合わせにより容易に行なうことができる。
【0100】
また、この回動禁止機構42では、第1及び第2リンク部材427,428の連結部にボール432や板バネ433を設けて、これらのリンク部材427,428の回動を促進することにより、回動位置ロにある座席部1の回動を禁止できるとともに、この禁止の解除も解除レバー423等によりできるので、座席部1の回動位置ロ側における回動の禁止と解除も、簡単かつ小数の部品の組合わせにより容易に行なうことができる。
【0101】
さらに、この回動禁止機構42では、案内ピン431を設けて、解除レバー423により回動されるフック板420を介して、座席部1が回動位置ロにある場合の第1及び第2リンク部材427,428の戻し回動を行なえるようにしているため、座席部1が、入浴位置イと回動位置ロとのいずれの位置にあっても、同一の解除レバー423により座席部1の回動禁止の解除を行なうことができ、構造の簡単化を図ることができる。
【0102】
もちろん、この回動禁止機構42では、第1リンク部材427を回動自在に支持する支持ピン421で、フック板420を回動自在に支持し、かつ、第2リンク部材428を回動自在に支持する係止ピン430を、フック板420を係脱させる係止部としているため、この点でも、部品の小数化が図られ、構造の簡単化を図ることができる。
【0103】
なお、第1及び第2リンク部材427,428の連結部のリンクピン429周りに、例えば、回動促進手段としての捩りコイルバネを取り付け、この捩りコイルバネの弾性力により、第1及び第2リンク部材427,428の回動促進を行なうようにしてもよい。また、磁力等を利用したもので、回動促進手段を形成してもよい。
【0104】
また、フック板420をバネ部材で付勢して座席支持部41側に回動自在に取り付けるとともに、支持枠37側に係止部を設けて、この係止部に係合したフック板420の突部等にリンク棒422を係脱させるようにしてもよい。この場合、第1リンク部材427側に戻し回動用の係合部を設け、座席部1が回動位置ロにある場合に、この係合部をリンク棒22に係合させるようにしてもよい。さらに、リンク棒422や解除レバー433は、座席支持部41側に設けてもよい。
【0105】
ここで、水平移動禁止機構25の回動バネ251や回動禁止機構42の揺動バネ424には、コイルバネを使用したが、これらは板バネのようなバネ部材のほか、ゴムのような伸縮自在な弾性体であってもよい。
【0106】
【発明の効果】
この発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
【0107】
この発明の請求項1記載の発明によれば、座席手段に着座する入浴者を、浴室の一つの側壁面に沿って水平方向及び上下方向に移動させることにより、入浴させる場合でも、座席手段の不要な水平動を確実に防止でき、入浴者に不安感を与えることはない。また、この発明では、座席部を脱衣室側に突き出して、入浴者がこの座席手段に対して脱衣室側から乗降できるようになるとともに、入浴中や座席手段に対する乗降中等に、座席手段が回動してしまうことはなく、入浴者に不安感を与えてしまうことはない。さらに、この発明では、座席手段が入浴位置や回動位置まで回動すると、この座席手段の回動が自動的に禁止されるので、回動防止措置のし忘れを防止できる。
【0108】
この発明の請求項2記載の発明によれば、少数の簡単な部品を機械的に組み立てるだけで、この水平移動禁止機構が形成でき、この水平移動禁止機構の組み立ての容易化や小型化を図ることができる。
【0109】
この発明の請求項3記載の発明によれば、第1のフック部材と係止部との係合の解除も、容易になすことができる。
【0110】
この発明の請求項4記載の発明によれば、少数の簡単な部品を機械的に組み立てるだけで、この第1の回動禁止機構が形成でき、この第1の回動禁止機構の組み立ての容易化や小型化を図ることができる。
【0111】
この発明の請求項5記載の発明によれば、少数の簡単な部品を機械的に組み立てるだけで、この第2の回動禁止機構が形成でき、この第2の回動禁止機構の組み立ての容易化や小型化を図ることができる。
【0112】
この発明の請求項6記載の発明によれば、第2の解除レバーが不要になる分、第1及び第2の回動禁止機構の構造の簡単化を図ることができる。
【0113】
この発明の請求項7記載の発明によれば、停電時においても、入浴者を座席手段から簡単に降ろすことができ、入浴者に不安感を与えてしまうことはない。
【0114】
この発明の請求項8記載の発明によれば、手を座席と浴槽とで挟んでしまうことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態に係る入浴補助装置を備えた浴室の正断面図である。
【図2】 図1で示される浴室の側断面図である。
【図3】 図1で示される浴室の平断面図である。
【図4】 入浴補助装置の支持台周りの断面図である。
【図5】 支持台の上部側の断面図である。
【図6】 入浴補助装置の回動装置周りの外観斜視図である。
【図7】 水平移動装置の走行台車周りの断面図である。
【図8】 図7のAーA矢視断面図である。
【図9】 図7のBーB矢視断面図である。
【図10】 他の水平移動禁止機構の外観斜視図である。
【図11】 図10で示される水平移動禁止機構の作用説明図である。
【図12】 座席下降防止装置の説明図である。
【図13】 入浴補助装置の座席支持部が入浴位置にある場合の、回動禁止機構周りの平面図である。
【図14】 図13のCーC矢視図である。
【図15】 図13のDーD矢視図である。
【図16】 回動禁止機構の第1及び第2リンク部材の連結部の断面図である。
【図17】 図16で示される連結部の作用説明図である。
【図18】 入浴補助装置の座席部が回動位置にある場合の、回動禁止機構周りの平面図である。
【図19】 回動禁止機構の第1及び第2リンク部材の回動状態を示す図である。
【符号の説明】
1 座席部(座席手段)
2 水平移動装置(水平移動手段)
3 上下移動装置(上下移動手段)
4 回動装置(回動手段)
10 座席
10b 背もたれ部
12d スペーサ部材
20 支持レール(レール部材)
21 走行台車(走行体)
22 支持台
25 水平移動禁止機構
30 モータ
30a 出力軸
41 座席支持部
42 回動禁止機構(第1の回動禁止機構、第2の回動禁止機構)
211 支軸(係止部材)
250,261 フック部材(第1のフック部材)
251,264 回動バネ(第1の弾性部材)
253 引掛け板(係止部材)
257 突き棒(係合解除バー)
265 引き棒(係合解除バー)
311 ストッパー部材(回動防止手段)
314 ハンドレバー(切換手段)
420 フック板(第2のフック部材)
423 解除レバー(第1の解除レバー、第2の解除レバー)
424 揺動バネ(第2の弾性部材)
427 第1リンク部材
428 第2リンク部材
430 係止ピン(係止部)
432 ボール(回動促進手段)
433 板バネ(回動促進手段)
イ 入浴位置
ロ 回動位置
B 浴室
B2 浴槽
B2ーa 底部
D 脱衣室
H 出入口部
Q 入浴補助装置
R1,R2,R3 回動中心
W1 側壁面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a bathing assisting device for bathing disabled people, elderly people, etc. who are difficult to walk, and more specifically, seat means for seating a bather, and the seat means along the side wall surface of the bathroom. The present invention relates to a bathing assisting device having a horizontal and vertical moving means for moving in a horizontal direction and a vertical direction, and assisting a bather to bathe in a bathroom.
[0002]
[Prior art]
Examples of bathing assistance devices for bathing disabled persons, elderly persons, etc. (hereinafter referred to as physically handicapped persons) who are difficult to walk include those disclosed in Japanese Utility Model Publication No. 59-22137.
[0003]
This bathing assisting device is provided with a vertically moving portion that can be moved vertically along a horizontal moving portion that can move horizontally along a rail provided on a side wall surface of a bathroom, and a bather is seated on the vertically moving portion. By attaching the seating means to be moved, the bather sitting on the seating means is moved to the washing place and the bathtub and bathed.
[0004]
However, in the above conventional bathing assistance device, it is necessary to move the bather to the bathroom washing place using a wheelchair, and particularly when there is a step in the entrance / exit of the bathroom, the burden on the caregiver increases. There was a problem. In addition, with this bathing assistance device, if the rail is extended to the dressing room side to solve this problem, it is necessary to make significant modifications to the entrance / exit part of the bathroom and the dressing room, leading to a significant increase in construction costs. There was a problem that. Therefore, the applicant of the present application makes the seat means pivotable in the horizontal direction with respect to the up-and-down moving unit that moves the seat means in the up-and-down direction, and projects the seat means toward the undressing room side. A modified bathing assistance device that can get on and off the seating means has been proposed (Japanese Patent Application No. 7-317519).
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional bathing assisting device and the modified bathing assisting device, for example, when a bather is seated on the seating means, the horizontal moving portion is moved horizontally along the rail using a manual stopper (brake). Although it is prevented from moving, there is a problem that forgetting to apply the stopper (brake) causes the seat means to move in the horizontal direction at the time of sitting or the like, which gives the bather anxiety.
[0006]
Further, in these bathing assistance devices, the seat means is raised and lowered using a driving source such as a motor. However, for example, when the driving source is not activated due to a power failure, the seat means cannot be raised and lowered. However, there was a problem that the bather could not get down from the seating means and made the bather feel uneasy.
[0007]
Furthermore, in the modified bathing assistance device, no special rotation prevention means is provided for the seat means before and after the rotation, and the seat means rotates while moving in the vertical direction or the horizontal direction. The problem is that it will cause anxiety to bathers.
[0008]
In view of the above points, the present invention gives a feeling of anxiety to a bather even when bathing the bather sitting on the seat means by moving the bather horizontally and vertically along the side wall surface of the bathroom. The object is to provide a bathing assistance device without any problem.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, the seat means is mounted on the bathroom by moving the traveling means along the seat means for seating the bather and the rail member provided on or near the side wall surface of the bathroom. The bather has a horizontal movement means for horizontally moving the entrance / exit side and the bathtub side, and a vertical movement means for moving the seat means in the vertical direction with respect to the horizontal movement means, so that the bather takes a bath in the bathroom. In bathing assistance device to assistOne of the bathrooms in which the rail member of the horizontal moving means is disposed on the entrance / exit portion side of the bathroom provided on the side wall surface adjacent to one end surface and the other end surface is in contact with the short surface of the flat rectangular bathtub. The seat means is provided to move horizontally only in the direction along one side wall surface,Via the seat support part pivotally attached to the vertical movement means, the seat means in the bathroom is oriented so that the seated bather faces the entrance / exit side of the bathroom, and the horizontal movement means Rotating means for allowing the seat means to get on and off from the undressing room side by rotating so that it can be projected straight into the undressing room through the doorwayEstablishment,And,In the horizontal movement means, when the seat means moves horizontally to the position where the bather gets on and off, a horizontal movement prohibiting mechanism is provided that catches the traveling part and automatically prohibits the movement of the seat means in the horizontal direction,furtherA first rotation prohibiting mechanism for prohibiting the rotation of the seat means when the seat means is in a bathing position in which the seat means is on the backrest side and the side wall surface of the bathroom is close to the trap; and the seat means is the bathroom A second rotation prohibiting mechanism for prohibiting the rotation of the seat means when it is in a rotational position where it can protrude from the doorway side into the undressing room.Furthermore, the first rotation prohibiting mechanism is provided with first rotation prohibiting means for automatically prohibiting the rotation of the seat means when the seat means is rotated to the bathing position, and the second rotation is provided. The prohibition mechanism is provided with a second rotation prohibiting means for automatically prohibiting the rotation of the seat means when the seat means is rotated to the rotation position.It is that.
[0010]
In this invention, the seat support part is rotated to change the direction of the seat means, so that the seat means is horizontally moved in a state where the seated bather faces the entrance / exit side of the bathroom. By meansMove horizontally along one side wall of the bathroom,Protruding straight from the entrance / exit side of the bathroom into the dressing roomit can. As a result,The bather can get on and off the seating means from the dressing room side.In addition, the bather sitting on the seat means on the dressing room side moves straight from the back side through the entrance of the bathroom by the horizontal movement means into the bathroom. From the pivot position where it can protrude to the dressing room side, the backrest side is pivoted to the bathing position where the one side wall surface of the bathroom is close to the ward, and is positioned to the side of the bathtub, as well as horizontal moving means It is immersed in the bathtub using the means of transportation.
[0011]
In the present invention,The first rotation prohibiting mechanism prohibits the rotation of the seat means that has returned to the bathing position, and prevents the seat means from rotating during bathing and causing anxiety to the bather.In this case, when the seat means is rotated to the rotation position, the first rotation prohibiting means causes the seat means to move. Rotation is automatically prohibited.
[0012]
furtherIn the present invention, the seat means is rotated to the rotation position to change its direction, and the seat means is moved to the dressing room side.Can stick outIn this state, the second rotation prohibiting mechanism prohibits the rotation of the seat means. For example, when the bather gets in and out of the seat means, the seat means rotates to To prevent anxiety.In this case, when the seat means is rotated to the rotation position, the rotation of the seat means is automatically prohibited by the second rotation prohibiting means.
[0013]
AlsoIn the present invention, the horizontal movement prohibiting mechanism catches the traveling part where the seat means is horizontally moved to the position where the bather gets on and off, and the horizontal movement of the traveling part is automatically prohibited. When the bather gets on and off the seat means, the seat means is reliably prevented from moving horizontally.
[0014]
According to a second aspect of the present invention, in the case of the first aspect of the present invention, the horizontal movement prohibiting mechanism includes a first hook member rotatably attached to one side of the traveling portion or the rail member, It is attached to the other side of the traveling part or the rail member, is abutted against the first hook member, and is rotated by abutment of the locking member that rotates the first hook member and the locking member. The first hook member is returned to its original position, and has a first elastic member for engaging the first hook member and the locking member.
[0015]
In this invention, for example, the first hook member is attached to the traveling part side, and the locking member is attached to the rail member side, so that the first hook member is abutted against the locking member as the traveling part moves, With the force of time, the first hook member is rotated against the elastic force of the first elastic member by the action of the inclined surface or the like, and the locking member on the rail member side is moved to the first on the traveling unit side. It is made to engage with the hook member. The first hook member may be attached to the rail member side, and the locking member may be attached to the traveling unit side.
[0016]
According to a third aspect of the present invention, in the case of the second aspect of the invention, the horizontal movement prohibiting mechanism is attached to the traveling part or rail member side to which the first hook member is attached, It has an engagement release bar that rotates the first hook member against the elastic force of the elastic member to release the engagement between the first hook member and the locking member.
[0017]
In the present invention, when the first hook member and the locking member are engaged and the horizontal movement of the seat means is prohibited, for example, the engagement release bar attached to the traveling unit side is pushed up, By rotating the first hook member against the elastic force of the first elastic member, the engagement between the first hook member and the locking member is easily released. The disengagement bar is attached to the rail member side when the first hook member is attached to the rail member side.
[0018]
According to a fourth aspect of the present invention, in the case of the first aspect, the first rotation prohibiting mechanism is rotatably attached to one side of the seat support portion or the vertical movement means, A second hook member that is abutted against a locking portion provided on the other side of the vertical movement means or the seat support portion by rotating the seat support portion about the vertical direction toward the vertical movement means side; A second elastic member that returns to its original position by rotating the second hook member rotated by abutment with the portion, and engages the second hook member with the engaging portion, and the second elastic member The second hook member is rotated while resisting the elastic force, and a first release lever for releasing the engagement between the second hook member and the locking portion is provided.
[0019]
In the present invention, the seat support portion is rotated around one end, the second hook member is abutted against the locking portion, and the second hook member is elasticized by the action of the inclined surface or the like. By rotating while resisting the force, the second hook member and the locking portion are engaged, and the seat support portion, that is, the seat means, is in a state in which the rotation is prohibited. In order to release these engagements, the seat support portion is moved in a certain direction while the second hook member is rotated against the elastic force of the second elastic member by the first release lever. It is only necessary to rotate it.
[0020]
According to a fifth aspect of the present invention, in the case of the first aspect of the present invention, the second rotation prohibiting mechanism includes a first link member having one end side rotatably attached to the vertical movement means side, To move the seat means to the pivot position, the second link member having one end pivotally attached to the seat support portion and the other end pivotally attached to the other end of the first link member. When the seat support portion is horizontally rotated so that the three rotation centers of the first and second link members are arranged in a straight line around the one end side, the seat support portion is further rotated. By promoting, the first and second link members are rotated to a position where the first and second link members cannot be rotated any more, and the common rotation center of the first and second link members is set to the first and second link members. Rotation promotion to move to a position beyond the line connecting the other rotation centers The first and second link members are engaged with the first and second link members, and the first and second link members are rotated back to the first and second link members. And a second release lever that pulls back to a position that does not reach a line segment connecting the other rotation centers of the second link member.
[0021]
In this invention, the seat support portion can be rotated to a position where the three rotation centers of the first and second link members are in a straight line. Thereafter, the rotation promoting means is rotated so as to return the seat support portion. Then, these link members are further rotated, and the common rotation center of the first and second link members is moved to a position exceeding the line segment connecting the other two rotation centers. In this case, since the first and second link members cannot be rotated any more, even if one end side of the seat support portion is rotated to the vertical movement means side, due to the action of the first and second link members, This seat support does not rotate.
[0022]
Further, the seat support portion can be rotated in the reverse direction until the three rotation centers of the first and second link members are aligned, but cannot be rotated any more. In this case, the amount of rotation of the seat support portion is small, and this does not give the bather an anxiety. Then, the first and second link members are again rotated by the rotation promoting means. It is rotated to a position where it cannot be rotated any more. The rotation promoting means can be easily formed by using, for example, elastic force or magnetic force.
[0023]
According to a sixth aspect of the present invention, in the case of the fifth aspect of the present invention, when the seat means is moved to the rotation position, the first release lever can be engaged directly or indirectly. The engaging portion that is moved and enables the first and second link members to return and rotate by the first release lever is provided on one of the first and second link members.
[0024]
In this invention, by providing an engagement portion for returning rotation on one of the first or second link members, the second rotation prohibition is performed by the first release lever for the first rotation prohibiting mechanism. It can also serve as the second release lever for the mechanism, and this second release lever can be eliminated.
[0025]
According to the seventh aspect of the present invention, in the case of the first aspect of the present invention, the output shaft of the motor is rotated when the motor is not operated to the vertical movement means for moving the seat means up and down by the power from the motor. The rotation preventing means for preventing the movement is provided with switching means for releasing the engagement with the output shaft side of the motor and gradually lowering the seat means by the weight of the user in the event of a power failure. is there.
[0026]
In this invention, since the engagement between the rotation preventing means and the output shaft side of the motor can be released by the switching means, the weight of the user (bathing person) seated on the seat means even if the motor cannot be operated during a power failure. Thus, the seat means can be lowered to a desired vertical position. Therefore, in the event of a power failure, the bather will not be left in a high position in the bathroom and will not be able to leave the bathroom.
[0027]
In the invention according to claim 8 of the present invention, in the case of the invention according to
[0028]
In this invention, even if a bather puts his hand on the lower part of the seat part of the seat means and supports his body, the hand is not sandwiched between the seat and the bottom of the bathtub.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a front sectional view of a bathroom in which a bathing auxiliary apparatus according to an embodiment of the present invention is installed, FIG. 2 is a side sectional view of the bathroom, and FIG. 3 is a plan sectional view of the bathroom.
[0030]
In FIG. 3, a bathroom B provided adjacent to the dressing room D is provided with a washing place B1 on the side of the dressing room D, and a bathtub B2 is installed on the right rear side of the washing place B1. And the entrance / exit part H of the bathroom B is formed in the adjacent part of the bathroom B and the dressing room D, and this entrance / exit part H can be opened and closed by the door H1. And the bathing auxiliary | assistance apparatus Q is attached to the side wall surface W1 side which faces the bathroom washroom B1 and bathtub B2.
[0031]
The bathing assistance device Q moves the physically handicapped person on the dressing room D side in the bathroom B while sitting on the seat, and after taking a bath in the bathroom B, removes the physically handicapped person again. It moves to the room D side. As shown in FIG. 1, this bathing assisting device Q includes a
[0032]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0033]
As shown in FIG. 2, the
[0034]
As shown in FIG. 5, the traveling
[0035]
The
[0036]
As shown in FIGS. 4 and 5, the
[0037]
As shown in FIG. 5, the
[0038]
The
[0039]
As shown in FIG. 6, the
[0040]
As shown in FIG. 5, a power supply pipe Y1 is attached to the side of the
[0041]
As shown in FIG. 1, the
[0042]
As shown in FIG. 6, the
[0043]
The
[0044]
As shown in FIG. 2, the
[0045]
Next, the overall operation of the bathing assistance device Q will be described.
In the bathroom B, the
[0046]
And if the
[0047]
Next, for example, the bather M who has moved to the dressing room D with a wheelchair is seated on the
[0048]
Subsequently, the
[0049]
Next, using the up-and-down moving
[0050]
And when bather M is immersed in the hot water of bathtub B2 for a certain period of time and bather M's body warms up, bather M is moved to the dressing room D side by the operation completely opposite to the above, and bather M is moved. What is necessary is just to move to the wheelchair etc. from the
[0051]
In addition, when a physically handicapped person does not bathe, the
[0052]
As described above, in this bathing assisting device Q, since the bather M can be moved not only in the bathroom B but also from the dressing room D to the bathroom B, the caregiver can take the bather M from the dressing room D. What is necessary is just to move to the vicinity of the entrance / exit part H with the bathroom B, and a burden of a caregiver can be reduced.
[0053]
Next, the horizontal
[0054]
First, the horizontal
The horizontal
[0055]
As shown in FIG. 7, the
[0056]
As shown in FIG. 7, the
[0057]
As shown in FIG. 7, the hooking
[0058]
The
[0059]
In this horizontal
[0060]
In this case, since the hook portion 250a enters the
[0061]
On the other hand, in order to release the engagement between the
[0062]
As described above, in the bathing assisting device Q, the
[0063]
On the other hand, the horizontal
[0064]
Further, in the horizontal
[0065]
FIG. 10 shows another horizontal
In the horizontal
[0066]
As shown in FIG. 10, the horizontal
[0067]
In the
[0068]
The
[0069]
The
[0070]
The end of the
[0071]
The end of the
[0072]
The pulling
[0073]
In the horizontal
[0074]
For this reason, the traveling
[0075]
On the other hand, in order to allow the traveling
[0076]
Therefore, the horizontal
[0077]
Next, the seat lowering
[0078]
The
[0079]
One end side of the
[0080]
In the seat lowering
[0081]
On the other hand, when the
[0082]
As described above, in the bathing assisting device Q, the seat lowering
[0083]
Next, the
The
[0084]
As shown in FIGS. 13 and 14, the
[0085]
As shown in FIG. 13, the
[0086]
As shown in FIG. 13, the
[0087]
The first and
[0088]
The first and
[0089]
As shown in FIG. 16, the connecting portion of the first and
[0090]
Since the first and
[0091]
Next, the operation of the
First, when the
[0092]
Next, as shown in FIG. 14, when the
[0093]
The subsequent positional relationship between the first and
[0094]
In this case, as shown in FIG. 17, since the
[0095]
That is, in the above state, even if one end side of the
[0096]
On the other hand, when the first and
[0097]
In this state, when the
[0098]
As described above, in this bathing assisting device Q, the
[0099]
On the other hand, in the
[0100]
Further, in the
[0101]
Further, the
[0102]
Of course, in this
[0103]
Note that, for example, a torsion coil spring as a rotation accelerating means is attached around the
[0104]
Further, the
[0105]
Here, coil springs are used as the rotation springs 251 of the horizontal
[0106]
【The invention's effect】
The present invention has the following effects.
[0107]
According to the first aspect of the present invention, the bather sitting on the seat means canOne side wallTherefore, even when bathing, unnecessary horizontal movement of the seat means can be surely prevented, and the bather is not disturbed. Further, according to the present invention, the seat portion protrudes to the dressing room side so that the bather can get on and off the seat means from the dressing room side, and the seat means can be rotated while taking a bath or getting on and off the seat means. It does not move and does not give anxiety to bathers. Furthermore, in this invention,When the seat means is rotated to the bathing position or the rotation position, the rotation of the seat means is automatically prohibited, so that it is possible to prevent forgetting to perform the rotation prevention measure.
[0108]
According to the second aspect of the present invention, the horizontal movement prohibiting mechanism can be formed only by mechanically assembling a small number of simple parts, and the horizontal movement prohibiting mechanism can be easily assembled and reduced in size. be able to.
[0109]
According to invention of
[0110]
According to the fourth aspect of the present invention, the first rotation prohibiting mechanism can be formed by mechanically assembling a small number of simple parts, and the first rotation prohibiting mechanism can be easily assembled. And miniaturization can be achieved.
[0111]
According to the fifth aspect of the present invention, the second rotation prohibiting mechanism can be formed by mechanically assembling a small number of simple parts, and the second rotation prohibiting mechanism can be easily assembled. And miniaturization can be achieved.
[0112]
According to the sixth aspect of the present invention, since the second release lever is not required, the structure of the first and second rotation prohibiting mechanisms can be simplified.
[0113]
According to the seventh aspect of the present invention, even when a power failure occurs, the bather can be easily lowered from the seat means, and the bather is not disturbed.
[0114]
According to invention of Claim 8 of this invention, a hand is not pinched by a seat and a bathtub.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front sectional view of a bathroom provided with a bathing assistance device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side sectional view of the bathroom shown in FIG.
3 is a cross-sectional plan view of the bathroom shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 4 is a cross-sectional view around the support base of the bathing assistance device.
FIG. 5 is a cross-sectional view of the upper side of the support base.
FIG. 6 is an external perspective view around a turning device of a bathing auxiliary device.
FIG. 7 is a cross-sectional view around a traveling carriage of the horizontal movement device.
8 is a cross-sectional view taken along arrow AA in FIG.
9 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
FIG. 10 is an external perspective view of another horizontal movement prohibiting mechanism.
11 is an operation explanatory diagram of the horizontal movement prohibiting mechanism shown in FIG.
FIG. 12 is an explanatory diagram of a seat lowering prevention device.
FIG. 13 is a plan view around the rotation prohibiting mechanism when the seat support portion of the bathing assistance device is in the bathing position.
14 is a view taken along the line CC in FIG. 13;
15 is a view as seen from the direction of arrows DD in FIG. 13;
FIG. 16 is a cross-sectional view of the connecting portion of the first and second link members of the rotation prohibiting mechanism.
FIG. 17 is an operation explanatory diagram of the connecting portion shown in FIG. 16;
FIG. 18 is a plan view around the rotation prohibiting mechanism when the seat portion of the bathing assistance apparatus is in the rotation position.
FIG. 19 is a view showing a rotation state of the first and second link members of the rotation prohibiting mechanism.
[Explanation of symbols]
1 Seat (seat means)
2 Horizontal movement device (horizontal movement means)
3 Vertical movement device (vertical movement means)
4 Rotating device (Rotating means)
10 seats
10b Backrest
12d Spacer member
20 Support rail (rail member)
21 Traveling cart (traveling body)
22 Support stand
25 Horizontal movement prohibition mechanism
30 motor
30a output shaft
41 Seat support
42 rotation prohibition mechanism (first rotation prohibition mechanism, second rotation prohibition mechanism)
211 Support shaft (locking member)
250, 261 hook member (first hook member)
251,264 Rotating spring (first elastic member)
253 Hook (locking member)
257 Stick (disengagement bar)
265 Pull bar (disengagement bar)
311 Stopper member (rotation prevention means)
314 Hand lever (switching means)
420 Hook plate (second hook member)
423 Release lever (first release lever, second release lever)
424 Swing spring (second elastic member)
427 First link member
428 Second link member
430 Locking pin (locking part)
432 ball (rotation promoting means)
433 leaf spring (rotation promoting means)
Bathing position
B Rotation position
B bathroom
B2 Bathtub
B2-a Bottom
D Dressing room
H gateway
Q bathing assistance device
R1, R2, R3 Center of rotation
W1 side wall
Claims (8)
上記水平移動手段の上記レール部材を、一端面側が隣接する上記側壁面に設けられた上記浴室の出入口部側に配置され、他端面側が平面矩形状の上記浴槽の短手面に接するように配置された上記浴室の一つの側壁面に沿った方向にのみ、上記座席手段を水平移動させるように設けるとともに、
上記上下移動手段に回動自在に取り付けられた座席支持部を介して、上記浴室内の上記座席手段を、着座した入浴者が上記浴室の出入口部側に向くような向きに向けるように、かつ、上記水平移動手段により上記出入口部を通って脱衣室内に真っ直ぐ突き出すことができるように回動させ、上記座席手段に対する乗降を上記脱衣室側からできるようにする回動手段を設け、
かつ、上記水平移動手段に、上記座席手段が入浴者の乗降する位置に水平移動した場合に、上記走行部を捕らえて、上記座席手段の水平方向への移動を自動的に禁止する水平移動禁止機構を設け、
さらに、上記回動手段に、上記座席手段が背もたれ部側を上記浴室の側壁面がわに近づけた入浴位置にある場合に、上記座席手段の回動を禁止する第1の回動禁止機構と、上記座席手段が上記浴室の出入口部側から上記脱衣室内に突き出し可能な回動位置にある場合に、この座席手段の回動を禁止する第2の回動禁止機構とを設け、
さらに、上記第1回動禁止機構に、上記座席手段が上記入浴位置に回動した場合に、上記座席手段の回動を自動的に禁止する第1の回動禁止手段を設けるとともに、上記第2回動禁止機構に、上記座席手段が上記回動位置に回動した場合に、上記座席手段の回動を自動的に禁止する第2の回動禁止手段を設けていることを特徴とする入浴補助装置。The seat means is horizontally moved to the entrance / exit side and the bathtub side of the bathroom by moving the traveling section along the seat means for seating the bather and the rail member provided on or near the side wall surface of the bathroom. In a bathing assistance device that has a horizontal movement means to be moved and a vertical movement means for moving the seat means in the vertical direction with respect to the horizontal movement means, and assists the bather in bathing in the bathroom,
The rail member of the horizontal moving means is disposed so that one end surface side is disposed on the entrance / exit portion side of the bathroom provided on the adjacent side wall surface, and the other end surface side is in contact with the short surface of the planar rectangular bathtub. The seat means is provided so as to move horizontally only in a direction along one side wall surface of the bathroom,
The seat means in the bathroom is directed through the seat support part pivotally attached to the vertical movement means so that the seated bather faces the entrance / exit part of the bathroom, and The horizontal movement means is rotated so as to be able to protrude straight into the undressing room through the entrance and exit, and is provided with a rotating means for enabling getting on and off the seat means from the undressing room side,
In addition, when the seat means moves horizontally to the position where the bather gets on and off, the horizontal movement means catches the traveling part and automatically prohibits the horizontal movement of the seat means. Provided a mechanism,
And a first rotation prohibiting mechanism for prohibiting the rotation of the seat means when the seat means is in a bathing position where the seat back is close to the side wall of the bathroom. A second rotation prohibiting mechanism for prohibiting the rotation of the seat means when the seat means is in a rotational position capable of protruding into the undressing room from the entrance / exit side of the bathroom ;
Further, the first rotation prohibiting mechanism is provided with first rotation prohibiting means for automatically prohibiting rotation of the seat means when the seat means is rotated to the bathing position. The second rotation prohibiting mechanism is provided with second rotation prohibiting means for automatically prohibiting rotation of the seat means when the seat means is rotated to the rotation position. Bathing assistance device.
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