JP3863216B2 - 感情表現装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は3次元コンピュータグラフィックス(以下CGという)上に構築された人間又は動物モデルにおける感情表現をより簡単に、明確に実現するものである。
【0002】
【従来の技術】
3次元CGアニメーションでは人間モデルを扱うものが増えてきている。これはコンピュータの計算性能が向上してより複雑なモデルも描画対象になってきたこと、人間又は動物モデルアニメーションが、従来のような単なるエンターテイメント映像制作に利用されるだけでなく、コンピュータと人間、またはネットワーク上での利用者同士の対話において、初心者でも違和感のない手段として利用できることが再認識されたことに起因している。
【0003】
ところでこれらの人間モデルを利用した3次元CGでは、より現実感あふれた親しみ易いものにするために、手足を動かすアニメーションを実現させるだけでなく、モデルがあたかも人間と同じような感情を持っているかのように振舞わせることが重要となってきており、その研究が行われている。この3次元CGモデルの感情表現では、特に顔が感情をもっとも如実に表現するものとして重要視されている。
【0004】
従来は、3次元CGの顔モデルにおける感情表現は、顔形状に密接したいくつかの特徴点を設定しておき、それらの位置関係を喜怒哀楽等の感情によって変更する方法により実現していた。
【0005】
すなわち感情に応じて特徴点を変化させ、顔を構成するポリゴンをそれらの特徴点から自動計算して顔モデルの変形を行っていた。
【0006】
従来の顔モデルのポリゴン構成の例を図6(A)、(B)に示す。図6(A)は顔モデルの正面図、同(B)は側面図である。
【0007】
また図6(C)は、従来の方法のうち、実際に設定する特徴点と顔モデルの関係づけの例として、口の部分を示したものである。図6(C)において、特徴点a〜fが実際の口モデルを構成する上で特徴となる6点であり、ポリゴンの頂点は、これらの特徴点同士をつなぐように自動算出される。
【0008】
このように、従来の方法は、実際の人間の顔の筋肉の動きをそのまま表現し、現実性を追求した手法であった。
【0009】
ところでアニメーションでは、現実通りの表現よりもある程度強調された表現が好まれる傾向にある。これは、例えば弾んだボールの動きを表現する場合、膨大な物理シミュレーション計算を施して完全に現実通りの動きを実現するより、ある程度現実からかけ離れていても、動きを強調した表現の方が好まれることからも明らかである。
【0010】
しかし、前記の如く、従来の方法は、この点に関して何も考慮されておらず、顔の感情表現を現実通りに表現する場合には有用であるものの、より強調された感情表現を行うには不向きであった。
【0011】
またモデルの顔が、ディスプレイの前を向いて拡大表示されている場合はともかく、モデルを動かして少し遠くに表示する場合や横向きの場合など、そのモデルの細かい表情まで読み取るのは非常に困難であり、感情表現を実現することができなかった。
【0012】
このためより簡単な手法で、読み取り易い、強調された動きをも実現できる感情表現が望まれていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、前記のように、顔モデルの感情を、現実の顔の筋肉の動きを参考とした特徴点の移動により、鼻、目、口などを形状変形して表情を作成し、実現していた。しかし現実性を追求するモデルであるため、3次元CGアニメーションで好まれる強調表現には不向きであった。また感情を細かな口の動きなどの表現で実現していたため、小さく表示されたモデルや、動くモデルに対して感情表現を行うことが困難であった。
【0014】
このため、従来の手法とは異なり、もっと簡単に感情表現を実現することが望まれていた。従って、本発明では、この課題を克服して、3次元画像表現あるいは3次元CGアニメーションにおいて顔の感情表現を実現することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の3次元CGにおけるモデル感情表現装置では、図1に示す如く、強調オブジェクトデータ部1、感情選択部2、強調オブジェクト選択部3、表示・非表示制御部4、描画表示部5、システム使用中オブジェクトデータ部6等を具備する。
【0016】
強調オブジェクトデータ部1は、本発明で使用する強調オブジェクトデータつまり強調オブジェクトの形状、質感、アニメーション表示するときはアニメーション方法のデータを保持するものである。強調オブジェクトデータは、例えば漫画等で顔に付随して感情表現に使用される表現手法を付随するためのデータが使用されるものであり、例えば焦り又は困惑を表現するときに汗を付加表示したり、頭の冴えていることを表現するときに立体電球を頭部付近に表示させるものであり、これらの感情表現に使用される強調オブジェクトを3次元CG化したものを、予めファイルに保持しておき、これから必要なものを強調オブジェクトデータ部1に読み込み、用意するもである。
【0017】
感情選択部2は、表示ずみの人間モデルまたはそれに準じた動物モデルに対して、表現したい感情種類やその感情の強さなどのパラメータを判断し、表現すべき感情を選択する。この場合、ユーザが例えば「怒る」などのコマンドを直接入力してもよいし、ユーザとの対話状況から自動的に判定してもよい。
【0018】
強調オブジェクト選択部3は、感情選択部2で選択された感情に対応する強調オブジェクトを、強調オブジェクトデータ部1から自動的に選択するものである。
【0019】
表示・非表示制御部4は、選択された強調オブジェクトを現在のタイムステップに従い表示・非表示指示を行う。初めて選択された場合は表示開始命令を出す。またすでに表示中のものは表示を終了すべきか否かを判定し、必要なら表示終了命令を出す。
【0020】
描画表示部5は、人間モデルまたは動物モデル自身に強調オブジェクトを付加し、例えば正面から見たものにするのか、45度斜めより見た図に表示するのか、真横より見た図に表示するのか等の視線位置に応じた処理計算、色付け等の描画計算を行い、ディスプレイに表示する。
【0021】
システム使用中オブジェクトデータ部6は、現在システムで描画表示に用いている全てのデータ、即ち人間モデルまたはそれに準じた動物モデルや現在の視点、光源のデータ、使用中の強調オブジェクトのデータ等を保持するものである。
【0022】
例えば感情表現として「焦り」を表現する場合、オペレータは図示省略したディスプレイ上に表示されたメニュー画面より、例えばマウスにより「焦り」を選択し、表示対象として現在表示中のモデルの中から「人間」を選択する。
【0023】
この選択信号は、図1に示す感情選択部2に伝達されて解読され、人間モデルに対し「焦り」を表現することが認識され、強調オブジェクト選択部3に伝達される。
【0024】
これにより、強調オブジェクト選択部3は、「焦り」を強調表現すべき強調オブジェクトとして汗オブジェクトを認識し、実際に強調オブジェクトデータを格納してある強調オブジェクトデータ部1から、汗オブジェクトの形状例である立体水滴データを読み出す。このデータと、表示対象が「人間」であることからシステム使用中オブジェクトデータ部6から探索した、対応する人間モデルデータ(形状や質感、現在の位置など)のアドレス、さらに感情表現が「焦り」であるというデータを、表示・非表示制御部4へ送出する。
【0023】
すなわちこのようにして、強調オブジェクト選択部3は、汗オブジェクトである立体水滴データを読み出し、システム使用中オブジェクトデータ部6内の表示対象の人間モデルデータへのアドレスを探索し、汗オブジェクトの表示位置データを算出し、それらを表示・非表示制御部4へ送る。
【0025】
表示・非表示制御部4では、送られたデータを見て、感情表現が「焦り」であることから、汗オブジェクトを表示する位置が取得した人間モデルの額のあたりであることを解釈し、その位置データを計算する。そして、汗オブジェクトの水滴モデルデータとともに、計算された表示位置データをシステム使用中オブジェクトデータ部6に登録し、描画表示部5に描画を指示する。
【0026】
描画表示部5では、更新されたシステム使用中オブジェクトデータ部6を参照し、その中の現在の視線位置に応じた処理計算及び色付け等の描画計算を行い、図示省略したディスプレイにこれを表示する。
【0027】
このようにして、強調オブジェクトを人間モデルや動物モデルに簡単に付加することができ、表示したい感情表現を明確にディスプレイを見ている側に伝達することができる。
【0027】
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図2及び図3にもとづき説明する。図2は本発明の一実施の形態構成図、図3は強調オブジェクト例説明図である。
【0029】
図2において、図1と同記号は同一部を示し、7はアニメーション制御部である。
【0030】
アニメーション制御部7は、表示・非表示制御部4において表示を続行すると判別された強調オブジェクトに対して処理を行うものである。表示を終了すると判別されたときは、アニメーション制御部7を経由せずに直接描画表示部5に伝達される。このアニメーション制御部7は、現在のタイムステップつまり表示画面をみて選択された強調オブジェクトに実際の時刻に合致したアニメーション更新計算を行う。
【0031】
本発明において強調オブジェクトデータ部1に保持されている強調オブジェクトの例を図3により説明する。ただし、図3において、概要は説明事項であり、データとしては不要のため保持する必要はない。
【0032】
図3では、強調オブジェクト例として汗オブジェクト、怒り皺オブジェクト、アイデアオブジェクト、スポットライトオブジェクトの場合を示す。
【0033】
汗オブジェクトは、感情表現として「焦り」、「困惑」等を示す場合に対応するものであって、汗を表現するものであり、額の付近に汗を表示するものである。汗は立体水滴の形状で表され、アニメーションで表現するとき、顔のラインに沿って上から下へ流すものであり、これを示すアニメーション用のデータが保持される。
【0034】
怒り皺オブジェクトは、感情表現として「怒り」を示す場合に対応するものであって、額の脇に張り付けて皺を表現するものである。怒り皺は一部透明な領域に逆配置した略「八」の字状の図形により表現される。
【0035】
アイデアオブジェクトは、感情表現として「頭の冴え」、「喜び」を示す場合に対応するものであって、良い考えが浮かんだ時を表現するものであり、形状としては立体電球を頭部の側部付近に表示させるものである。アニメーションで表現するときは、この電球内部の色を点灯しているかのように色変更するものである。
【0036】
スポットライトオブジェクトは、感情表現として「絶望」、「喜び」を示す場合に対応するものであって、顔の照度、色、明るさ等を変更するものであり、光源の種類を選択する。またアニメーションで表現するときは、スポットライトの向きを顔の方向として顔の移動に応じて制御する。
【0037】
例えば感情表現として「焦り」を表現する場合、オペレータは図示省略したディスプレイ上に表示されたメニュー画面より、例えばマウスにより、あるいはキーボード等により「焦り」を選択し、表示対象として「人間」を選択し、視線位置として正面を選択する。
【0035】
この選択信号は、図2に示す感情選択部2に伝達されて解読され、「人間」に対し「焦り」を表現するものであることが認識され、これが強調オブジェクト選択部3に伝達される。
【0038】
これにより、強調オブジェクト選択部3は、図示省略した対応感情表現・強調オブジェクトテーブルを参照して、「焦り」を強調表現すべき強調オブジェクトとして汗オブジェクトとして認識し、強調オブジェクトデータ部1から汗オブジェクトの形状例である立体水滴データを探索して読み出す。さらに表示対象が「人間」であることから、実際に対応する人間モデルデータと現在の表示位置をシステム使用中オブジェクトデータ部6から探索して読み出す。これら読み出した立体水滴データ、人間モデルデータ、人間モデルの位置データの各ポインタと、強調表現したい感情が「焦り」であるというデータを、表示・非表示制御部4へ送る。
【0039】
表示・非表示制御4は、送られたデータを見て、感情表現が「焦り」であることから、汗オブジェクトを表示する位置が取得した人間モデルの額のあたりであることを解釈し、その位置データを計算する。そして汗オブジェクトの水滴モデルデータと共に、計算された表示位置データを新たにシステム使用中オブジェクトデータ部6に登録する。同時に「汗オブジェクト」のように、アニメーションを必要とする強調オブジェクトの場合は、送られたデータすべてを、更にアニメーション制御部7に送り、新規に「汗オブジェクト」のアニメーションを行うことを要求する。「怒り皺オブジェクト」のようにアニメーションを必要としないと判断する場合は、アニメーション制御部7にはデータを送らず、既存のアニメーションの更新のみを要求する。更に、既存のアニメーションを行う強調オブジェクトがそれ以外にも1つもない場合は、アニメーション制御部7を経由せず、直接描画表示部5に描画を命令する。
【0040】
アニメーション制御部7は、表示・非表示制御部4でアニメーションを行うと判断された場合、図示省略した前回までに送付済の現在アニメーションを必要とする強調オブジェクトのリストに、送付された「汗オブジェクト」を追加する。その後、このリストに現在登録されているすべてのアニメーションを要する強調オブジェクトに対し、そのアニメーション状態を更新させることを行う。即ち、汗を表す水滴モデルを、顔のラインに沿って現在の時刻に合致する位置へ移動させるために、水滴モデルが流れている人間モデルの形状を、保持しているポインタからシステム使用中オブジェクトデータ部6から探索参照し、水滴モデルの新規移動先位置を計算し、水滴モデルの位置データ(実体はシステム使用中オブジェクトデータ部6に保持している)を更新する。
【0041】
描画表示部5は、システム使用中オブジェクトデータ部6に保持されたすべてのモデルデータの描画計算を行う。即ち、例えば保持する視線情報から、現在のシーンの見え方を計算し、各モデルの色データを参照して色付け等の描画計算を行い、図示省略したディスプレイに表示する。このようにしてシーン(画面)を1タイムステップ分だけ時間更新させたということは、表示・非表示制御部4及びアニメーション制御部7に伝達される。
【0042】
表示・非表示制御部4は、これにより強調オブジェクトデータ部1をアクセスし、次に表示すべきアニメーションデータの存在を認識し、表示処理を行うことをアニメーション制御部7に通知する。
【0043】
これによりアニメーション制御部7は、強調オブジェクトデータ部1から「焦り」を表示する2コマ目のアニメーション用の形状位置のデータを読み出し、システム使用中オブジェクトデータ部6より読み出した人間モデルの指定された位置にこの2コマ目の形状データを付加した2コマ目用の画像データを作成する。描画表示部5は、この伝達された画像に対して、同様に現在の視線位置情報に応じた処理計算、色付け等の描画計算を行い、ディスプレイに2コマ目を表示する。このようにして2コマ目の画面が表示されたことが表示・非表示制御部4及びアニメーション制御部7に伝達される。
【0044】
このようにして強調オブジェクトデータ部1からアニメーション用の形状位置のデータを順次読み出し、アニメーション制御部7は、現在のタイムステップをみて、選択された強調オブジェクトに対し実際に現在の時刻に合致したアニメーション更新演算を行う。
【0045】
このようなことが繰り返されたのち、表示・非表示制御部4が強調オブジェクトデータ部1にもはやアニメーション用に表示すべきデータが存在しないことを認識したとき、表示・非表示制御部4は表示終了命令をアニメーション制御部7及び描画表示部5に出力する。これにより強調オブジェクトデータにもとづくアニメーション表示が終了される。
【0046】
勿論、アニメーション表示を一定の回数繰り返すようにすることもできる。
【0047】
このように強調オブジェクトをアニメーション動作により動かせるので、より豊かな感情表現を実現することができる。
【0048】
本発明の第2の実施の形態を図4、図5に基づき、他図を参照して説明する。本発明の第2の実施の形態ではモデルに表現したい感情だけでなく、その感情の強度により、使用する強調オブジェクトの種類、数、アニメーションの早さ、大きさ等を変更するものである。図4は本発明の第2の実施の形態構成図、図5は第2の実施の形態の動作説明図である。
【0049】
図4において図2と同記号は同一部を示し、11は強調オブジェクトデータ部、12は感情強度設定部、13は強調オブジェクトデータ補足部である。
【0050】
強調オブジェクトデータ部11は、例えば図3で示す如き汗オブジェクト、怒り皺オブジェクト、アイデアオブジェクト、スポットライトオブジェクト等の項目の強調オブジェクトデータを保持するものであるが、表現すべき感情の強度に応じて使用する強調オブジェクトの種類、数、アニメーションの早さ、大きさ等を変更するために、例えば図3の強調オブジェクトの項目に、図5に示す如き、強度大、強度小の強調オブジェクトデータを追加したものが保持されている。
【0051】
汗オブジェクトを感情強度大で表現するとき、汗の形状である立体水滴を拡大したりアニメーション速度つまり流れる速度を速めて表現する。逆に感情強度小で表現するとき、立体水滴の形状を縮小したりアニメーション速度つまり流れる速度を遅めて表現する。
【0052】
怒り皺オブジェクトを感情強度大で表現するとき、図3に示すテクスチャつまり逆配置した略「八」の字状の図形を拡大する。逆に感情強度小で表現するとき、このテクスチャを縮小して表現する。
【0053】
アイデアオブジェクトを感情強度大で表現するとき、立体電球の形状を拡大したり、その数を増加したり、アニメーション速度つまり点滅速度を速める。逆に感情強度小で表現するとき立体電球の形状を縮小したり、その数を減らしたり、アニメーション速度つまり点滅速度を遅くして表現する。
【0054】
スポットライトオブジェクトを感情強度大で表現するとき、顔の照度、光源の強度を高めたり、光源の数を増やしたり、光の当たり方を強調(他の光源の照度、強度を弱める)したり、色を明るくし質感を高めたり、光源を回転させる。逆に感情強度小で表現するとき、他の光源の顔の照度や光源の強度を低めたり、光源の数を減らしたり、光の当たり加減を減らしたり、スポットライトの色を暗くしたり、またはスポットライトの使用を中止する。
【0055】
感情強度設定部12は表現したい感情の強度を増大または減少することを設定するものであり、例えば60%増しで感情の強度を増大表現するとか、40%減で減少表現するとかを設定する。この感情強度の設定はメニューによるユーザとの対話で行ったり、あるいは動作しているプログラムにより自動的に設定するものである。また強調オブジェクトデータ部11には、感情強度の増大、減少に応じて形状等をどのようにすべきか記載されている。例えば汗オブジェクトの場合には感情強度の増大、減少に比例して形状を拡大縮小表現する。
【0056】
強調オブジェクトデータ補足部13は、感情強度設定部12において設定した感情強度にもとづき、強調オブジェクトデータ部11に保持されている事項に対して強度の変更を施すものである。例えば汗オブジェクトについて感情強度設定部12から汗オブジェクトの立体水滴を60%増大する設定指示が伝達されたとき、強調オブジェクトデータ補足部13は強調オブジェクトデータ部11に保持された立体水滴を60%大きくした立体水滴を作成する。またスポットライトオブジェクトで感情強度設定部12から特定の色の当たり方を例えば30%強調すべき設定指示が伝達されたとき、指示された特定の色を30%強調すると同時に、他の光源の強度を例えば30%弱める等、他の影響も考えた演算を行う。
【0057】
本発明の第2の実施の形態の動作を簡単に説明する。
【0058】
例えば感情表現として「焦り」を感情強度を用いて強調表現するときに感情強度を自動設定でなく、ユーザとの対話により設定する場合について説明する。
【0059】
この場合、オペレータは図示省略したディスプレイ上に表示されたメニュー画面より、「焦り」、を選択し、表示対象として「人間」を選択し、視線位置として正面を選択し、感情強度として60%増大を選択する。
【0060】
これらの選択信号は、図4に示す感情選択部2に伝達され、感情強度は、感情強度設定部12に伝達される。
【0061】
感情選択部2は、前記伝達された選択信号を解読して、「人間」に対し「焦り」を表現することを認識し、これを強調オブジェクト選択部3に伝達する。
【0062】
これにより強調オブジェクト選択部3は、図示省略した対応感情表現・強調オブジェクトテーブルを参照して、「焦り」を強調表現すべき強調オブジェクトとして汗オブジェクトを認識し、強調オブジェクトデータ部11から汗オブジェクトのデータの保持されているアドレス及び付加される感情強度データの保持されているアドレスを認識して出す。さらに表示対象が「人間」であることから、システム使用中オブジェクトデータ部6内より対応する人間モデルデータ(形状や質感、現在の位置など)のを探索し、そのアドレスに前述データ、そして感情表現が「焦り」であるというデータを併せて、感情強度設定部12に伝達する。
【0063】
感情強度設定部12は、前記伝達された強調オブジェクトの強度の指定信号を解読して、「汗オブジェクト」に対して60%感情を増大付加することを認識し、強調オブジェクト選択部3から送られた各データと共に、強調オブジェクトデータ補足部13に伝達する。
【0064】
強調オブジェクトデータ補足部13は、感情強度に合致するように強調オブジェクトを変更することを行う。例えば、汗オブジェクトの場合、感情強度を60%増大させるために、立体水滴形状を60%拡大して表現すること、アニメーション速度は変更しない(例えば、感情強度が80%以上増大するときに、アニメーション速度を増大するものと規定されている)こと等の感情強度データの認識を行う。この認識したデータは感情強度設定部12から伝達されたデータを併せ、表示・非表示制御部4に送られる。
【0065】
表示・非表示制御部4は、送られたデータを見て、感情表現が「焦り」であることから、人間モデルの額のあたりに汗オブジェクトを表示することを認識し、その位置を計算し、強調オブジェクトである水滴モデルの位置データとする。さらに、感情強度により判定済の60%拡大表示することを併せて、これらの水滴モデルデータをシステム使用中オブ ジェクトデータ部6に登録し、描画表示部5に描画を指示する。
【0066】
描画表示部5は、この伝達された画像に対して、視線位置に応じた処理計算、色付け等の描画計算を行ない、図示省略したディスプレイに表示する。このようにして1コマ目の画面が表示されたことがアニメーション制御部7等に伝達され、以後の処理は前述図2の場合と同様であり、これにより感情強度データの付加された強調オブジェクトに基づくアニメーションを実現する。
【0067】
このように、本発明では、3次元CGアニメーションにおける人物やそれに準ずる動物の顔の感情表現の方法として、従来のように現実の顔の筋肉の動きに合わせた顔形状の変形ではなく、顔形状とは別の2次元絵画でよく使用される強調オブジェクトを3次元化させて表示することで実現する。
【0068】
この結果、アニメーションに特有な感情の強度表現等を簡単に実現することができる。 また、従来の感情表現では、現実の筋肉の動きを基にした顔形状変形を用いているため、モデルが遠方にある場合など、表示される顔の大きさや形によっては口や目などの動きが小さくなってしまい、表情の読み取りが難しく、あいまいに感じられることがあったが、本発明では強調オブジェトの適用により、より表示したい感情表現を明確に見ている側に伝えることができる。
【0069】
本発明において使用される強調オブジェクトは、勿論図3に示したものに限定されるものではない。例えば一般に2次元の絵や漫画などで感情を補足表現するのに使用される、様々な記号を3次元化したオブジェクトや背景オブジェクト、形はなく直接描画はされないが、雰囲気のあるシーンを作成するのに重要な光源や視野オブジェクト等を使用することができる。
【0070】
これらは、形状、質感とアニメーションの内容のデータとして保持され、実際に人間や動物のモデルの感情を表現する際に選択使用することができる。
【0071】
なお本発明において感情強度データの付加は、アニメーション表示のみに付加されるものではなく、図1に示す如き、アニメーション表示を行なうものに対しても付加することができる。
【0072】
前記説明では、汗オブジェクト、怒り皺オブジェクト、アイデアオブジェクト、スポットライトオブジェクトの例について説明したが、本発明における強調オブジェクト側は勿論これらに限定されるものではない。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、モデルに強調オブジェクトを付加することにより、その感情表現を簡単な手法で、しかも遠くからでもわかり易い表現で、読み取り易い、強調された表現として実現することができる。
【0074】
本発明によれば、さらにアニメーション表現を付加できるので前記メリットに加え感情表現を一層強く、かつ細かな表現として実現できる。
【0075】
本発明によれば、さらに感情強度表現を付加できるので、更に感情表現を強く、かつ細かな表現として実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態構成図である。
【図3】本発明における強調オブジェクト例説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態構成図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の動作説明図である。
【図6】従来例説明図である。
【符号の説明】
1、11 強調オブジェクトデータ部
2 感情選択部
3 強調オブジェクト選択部
4 表示・非表示制御部
5 描画表示部
6 システム使用中オブジェクトデータ部
7 アニメーション制御部
12 感情強度設定部
13 強調オブジェクトデータ補足部

Claims (3)

  1. 表現したい感情を強調表現する複数の強調オブジェクトデータを保持する強調オブジェクトデータ部と、
    表現すべき感情を選択する感情選択手段と、
    選択された感情により強調表現すべき強調オブジェクトを認識して当該強調オブジェクトのデータをアクセスする強調オブジェクト選択手段と、
    前記強調オブジェクトデータが付加されるモデルを保持するシステム使用中データ部と、
    このモデルに前記選択された強調オブジェクトデータを付加したものを表示制御する描画表示手段を具備したことを特徴とする3次元コンピュータグラフィックスにおけるモデル感情表現装置。
  2. 強調オブジェクトデータをアニメーション表示するアニメーション表示用データを作成制御するアニメーション制御手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の3次元コンピュータグラフィックスにおけるモデル感情表現装置。
  3. 表現すべき感情に強度をつける感情強度データを作成する強調オブジェクトデータ補足手段を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の3次元コンピュータグラフィックスにおけるモデル感情表現装置。
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