JP3861443B2

JP3861443B2 - Ventilated rotor

Info

Publication number: JP3861443B2
Application number: JP05836898A
Authority: JP
Inventors: 正博久保田
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 1998-03-10
Filing date: 1998-03-10
Publication date: 2006-12-20
Anticipated expiration: 2018-03-10
Also published as: JPH11257387A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディスク式ブレーキ等の制動装置に用いられるベンチレーテッドロータの改良に関し、特に、ベンチレーテッドロータの振動特性と冷却性能を共に改善できる様にしたものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の制動装置の一つであるディスク式ブレーキは、図１５に示すように構成され、車軸とともに回転する、通風孔０１を持つ円盤状のベンチレーテッドロータ０２を、油圧等で作動させる摩擦パッド０３で挟圧して制動を行うディスクブレーキにおいて、ベンチレーテッドロータ０２が摩擦パッド０３で挟圧された際、ベンチレーテッドロータ０２と摩擦パッド０３とキャリパを構成するシリンダボディ０４とトルクメンバの相性等によって非常に不愉快なブレーキ鳴き音と称される高周波音が発生することが知られている。
【０００３】
そしてこの対策として従来、実開昭５９−１６１２４号公報に開示されたものがある。この従来技術は、図１６に示すように、ベンチレーテッドロータ０５の通風孔０６の一部を埋めて、重量付加部０７を形成し、ロータ周方向の重量を調整することで、ベンチレーテッドロータ０５の固有振動の重根を分離したものである。なお、重量を調整することで重根を分離する考え方は、「日本機械学会論文集（Ｃ編）５５巻５１２号（１９８９−４）」の論文番号「Ｎｏ．８８−０６２２Ａ」に紹介されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、上記従来技術のような構成を採用すれば、ブレーキ鳴きの抑制は可能であるが、制動時の高温なベンチレーテッドロータ０５から効率的に熱を奪う目的で、形成された通風孔０６が埋められていた為、ベンチレーテッドロータ０５の冷却性能が悪化し、フェード、ベイパーロックを引き起こしたり、摩擦パッドの摩耗が早くなるという問題点があった。
本発明は、このような従来の技術が有する未解決の課題に着目してなされたものであって、ベンチレーテッドロータの冷却性能を向上しながら、ベンチレーテッドロータの固有振動の重根を分離でき、もってブレーキ鳴きを従来より大幅に低減することができるベンチレーテッドロータを提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項１に係る発明は、鳴き防止のために周方向に重量分布をもたせ、且つ内周面及び外周面間を通じる通風孔が形成されたベンチレーテッドロータにおいて、周方向の重量分布を持たせる重量調整手段として、前記通風孔を形成する複数のリブのうち円周方向に等間隔に配置されて固有振動の重根を分離する重根分離用リブのロータ回転方向逆側面に、一つまたは複数の突起部を形成し、前記突起部の高さをリブ内周側はリブ端部とリブ外周側は隣接するリブとの間隔の三分の一の点を結んだ線内に収めた。また、上記目的を達成するために、請求項２に係る発明は、上記請求項１記載に係る発明であるベンチレーテッドロータにおいて、前記重根分離用リブの前記突起部を、リブ内周端からリブの半径方向長さの三分の二までの範囲に形成し、前記重根分離用リブ以外のリブに、前記重根分離用リブに形成した前記突起部よりリブ内周端に寄った位置に少なくとも一つの突起部を形成し、前記重根分離用リブ以外のリブに形成した前記突起部の総重量より、前記固有振動の重根分離用リブに形成した前記突起部の総重量を重くした。また、上記目的を達成するために、請求項３に係る発明は、上記請求項１記載に係る発明であるベンチレーテッドロータにおいて、前記重根分離用リブの前記突起部を、リブ内周端からリブの半径方向長さの三分の二までの範囲に形成し、前記重根分離用リブを含む全てのリブに、前記重根分離用リブに形成した前記突起部よりリブ内周端に寄った位置に少なくとも一つの突起部を形成して前記重根分離用リブの突起部の数を、前記重根分離用リブ以外のリブの前記突起部の数より多くし、前記固有振動の重根分離用リブに形成した前記突起部の総重量を前記重根分離用リブ以外のリブに形成した前記突起部の総重量より重くした。また、上記目的を達成するために、請求項４に係る発明は、上記請求項１〜３に係る発明であるベンチレーテッドロータにおいて、前記突起部を、半球形状とした、またはロータ回転軸と同じ方向に回転軸を持つ半円柱形状とした。
【０００６】
【作用】
本発明にあっては、通風孔を形成する複数のリブのうち円周方向に等間隔に配置されて固有振動の重根を分離する重根分離用リブに、必要な重量分布を持たせるように突起部が配置しているため、ベンチレーテッドロータの振動が低減してブレーキ鳴きが抑制される。そして、突起部の高さがリブ内周側はリブ端部と、リブ外周側は隣接するリブとの間隔の三分の一の点を結んだ線内に収まる突起部が、通風孔を形成するリブのロータ回転方向逆側面に位置するため、ロータ回転時に通風孔を冷却風が流れる際に発生する、剥離域に存在する逆向きの流れは低減し、通風孔を流れる冷却風速が早くなり、ベンチレーテッドロータの冷却性能が向上する。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図１は本発明の実施の形態１を示したものである。
ここで、ディスク式ブレーキは図２に概略構成を断面で示すように、車輪と一体に回転するディスクロータとしてのベンチレーテッドロータ２を、一対の摩擦パッド３で挟み込み、その摩擦パッド３の真擦剤としてのライニング３ａとベンチレーテッドロータ２との接触部分の摩擦力を利用して制動を行う装置である。具体的には、車体側に固定された図示しないトルクメンバには、ベンチレーテッドロータ２を両側から挟み込むように一対の摩擦パッド３が取り付けられている。ただし、摩擦パッド３は、ベンチレーテッドロータ２の軸方向（図２の左右方向）に進退可能にトルクメンバに支持され、そのトルクメンバには、一方の摩擦パッド３の背面に対向する基部４ａと、他方の摩擦パッド３の背面に対向する爪部４ｂと、これら基部４ａ及び爪部４ｂ間を連結する連結部４ｃとから構成されたシリンダボディ４が、スライドピン等を介して軸方向に進退可能に取り付けられている。そして、そのシリンダボディ４の基部４ａ内には、一方の摩擦パッド３の背面をベンチレーテッドロータ２に向けて押圧可能なピストン５を保持するシリンダ孔６が形成されていて、ピストン５は、図示しないマスタシリンダからシリンダ孔６に供給される油圧により進退するようになっている。
【０００８】
従って、制動時に、シリンダ孔６内に油圧が供給されると、ピストン５がベンチレーテッドロータ２側に移動するから、一方の摩擦パッド３がピストン５によって押圧されてベンチレーテッドロータ２側に移動し、その摩擦パッド３のライニング３ａがベンチレーテッドロータ２の一方の面に接触する。そして、ピストン５がさらにベンチレーテッドロータ２側に移動すると、摩擦パッド３を押圧する力の反力により、シリンダボディ４がピストン５の移動方向とは逆方向に移動するから、その爪部４ｂがベンチレーテッドロータ２側に移動し、他方の摩擦パッド３が爪部４ｂによって押圧されてベンチレーテッドロータ２側に移動し、その摩擦パッド３のライニング３ａがベンチレーテッドロータ２の他方の面に接触する。このような動作は、極短い時間内に行われるため、ブレーキペダルを踏み込むのと殆ど同時に一対の摩擦パッド３によってベンチレーテッドロータ２が両側から挟み込まれ、制動が行われるのである。
【０００９】
ベンチレーテッドロータ２内には、その斜視図である図１にも示すように、内周面２ａ（図１には図示せず）及び外周面２ｂ間を貫通するように放射状に延びた複数の通風孔１が形成されている。また、ベンチレーテッドロータ２の内周面２ａに連続して一方の面側に同軸に突出した中空の円筒部２ｃの端面には、車輪側に取り付ける際に利用される中央貫通孔２ｄ及び複数のボルト孔２ｅが形成されている。
【００１０】
そして、本実施の形態におけるベンチレーテッドロータ２の軸方向中央部分での四分の一だけの断面図である図３に示すように、図２に示すベンチレーテッドロータ２の内摺動板２ｆと外摺動板２ｇの内面（相対向する面）と、内周面２ａから外周面２ｂに延びる細長い部材であるリブ７に仕切られて通風孔１が形成されている。なお、この図３に図示していない、残りの四分の三の部分は、図３の構成が周期的に現れるので、省略している。
【００１１】
本実施の形態では、ベンチレーテッドロータ２の固有振動モードの一つである、直径２節モード（図４）を分離する構成について説明している。直径２節モードを分離するためには、ベンチレーテッドロータ２の円周方向に少なくとも四個所に、等間隔で重量付加部を追加する必要がある。車両前進時のロータ回転方向を図３の矢印Ａとすると、互いに隣接した３本のリブ７のロータ回転逆側面７ａに、突起部８がそれぞれ形成されている。突起部８の高さは、図５に示すように、リブ７のロータ回転逆側面７ａの外周端Ｐ１と、外周端Ｐ１からロータ回転方向Ａの反対側に隣接する二本のリブの外周側の間隔の三分の一進んだ点Ｐ２と、リブ７のロータ回転逆側面７ａの内周面２ａのリブ内周端Ｐ３とを結んだ範囲内に収まっている。
【００１２】
このような構成であれば、各突起部８が重量付加部としての作用をするから、直径２節モードが分離され、ベンチレーテッドロータ２の振動が抑制され、ブレーキ鳴きの騒音レベルが低減するのである。図３に示した本実施の形態と、図３から突起部８を除いた通常のベンチレーテッドロータとの、数値解析を用いて算出した直径節モードの周波数を図６に示す。通常のベンチレーテッドロータが、直径２節と直径３節と直径４節で重根を持っているのに対し、本実施の形態では、狙い通り直径２節が大幅に分離できていることが分かる。なお本実施の形態では、相隣接した三枚のリブ７に、同一形状の突起部８を、同一半径上に、各リブ７に一つずつ設けているが、突起部８を設置するリブ７は三枚以外でも問題はないし、半径方向の位置も同じである必要はないし、更に同一形状である必要もないし、各リブ７に一つ以上設けても問題ない。また本実施の形態では、直径３節が分離していないが、直径３節の分離を狙った円周方向の重量配分を、本発明の核心である突起部８をリブ７に適宜配置すれば、直径３節の分離も可能であり、さらにその他円周方向の重量配分で対応可能なベンチレーテッドロータ２の固有振動の重根の分離が可能であることは、言うまでもない。
【００１３】
また、通風孔１を流れる空気流が冷却風として作用し、ベンチレーテッドロータ２と摩擦パッド３との摩擦により高温状態になり易いベンチレーテッドロータ２の放熱が促進されるのであるが、本実施の形態では、図３の突起部８のような特異な形状を採用しているため、通風孔１内を通過する冷却風の流量が増大し、良好な放熱効果を得ることができる。
【００１４】
これを詳述すると、まずリブ７側面から突起部８の形状を除いた通常のベンチレーテッドロータ２の、回転時における空気流を矢印で示す図７（回転軸中央部分の断面図である。）にも示すように、ロータ回転方向を矢印Ａ方向とすると、ベンチレーテッドロータ２の内周面２ａにおいて、ロータ回転数に応じた角度Ｂ１で流入し、リブ７のロータ回転逆側面７ａに剥離が生じている。その淀み領域（以下剥離域１Ｃ）は広く存在し、主流域は狭くなっている。剥離域１Ｃ内では、剥離域１Ｃと主流域との界面１Ｄに、主流域の流れを妨げる方向に逆向きの流れＢ２が発生し、主流域を流れる冷却風Ｂの風速を減少させ、即ち流量を減少させている。
【００１５】
これに対し、本実施の形態における、回転時の空気流を矢印で示す図８（回転軸中央部分の断面図である。）にも示すように、ロータ回転方向を矢印Ａ方向とすると、ベンチレーテッドロータ２の内周面２ａにおいて、ロータ回転数に応じた角度Ｂ１で流入し、リブ７のロータ回転逆側面７ａに剥離が生じ、剥離域１Ｃが発生するが、突起部８より下流では流れが整流されて、剥離域１Ｃと主流域との界面１Ｄ近傍の、主流域の流れを妨げる逆向きの流れがなくなり、主流域を流れる冷却風Ｂの風速を向上させ、即ち風量を増加させている。
【００１６】
ちなみに、本発明者等が行った実験によれば、突起部８のリブ７の半径方向の設置位置と突起部８の高さと冷却風の流速との関係は、図９に示すように、突起部８の設置位置が、リブ７の内周端Ｐ３から半径方向外側へ１０ｍｍの位置から、リブ７の外周端Ｐ１から半径方向内側へ３０ｍｍ（リブ長さの内周端から三分の二の位置）に配置され、かつリブ７の高さが、リブ外周端Ｐ１からロータ回転方向Ａの反対側に隣接する二本のリブの外周側の間隔の三分の一進んだ点（Ｐ２）と、リブ７の内周端Ｐ３とを結んだ線と一致する高さである場合に、突起部のないベンチレーテッドロータに比べ流速が増大することが分かっている。
【００１７】
そして、本発明者等が行った実験によれば、突起部８の形状と冷却風の流速との関係は、図１０に示すように、高さが同じ場合、（ｃ）突起部８の形状が四角柱形状、（ｂ）楔形状、（ａ）半円形状の順に流速が増大することが分かっている。また、突起部８の形状が半円形状と半円柱形状はここでは、明記しないが、同程度の流速となる。
【００１８】
さらに、本発明者の行った実験によれば、突起部８の数量と、即ち重量と、冷却風の流速との関係は、図１０に示すように、同一重量の場合、（ｅ）外周側のみ高い突起部８を設ける、（ｆ）内周の低い突起部８と内周と外周の中央の径位置に中程度の高さの突起部８を設ける、（ｄ）内周から外周に向けて同一形状の突起部８を多数設ける、の順に流速が増大することが分かっている。
【００１９】
実験の条件は、車速が１００ｋｍ／ｈであり、流速は通風孔１内の平均値である。また実験に使用したベンチレーテッドロータ２は外形Ф２８０ｍｍ、内径Ф１７７ｍｍ、３６枚の同じ長さを持つリブ７を等間隔に配置した形状である。
【００２０】
以上の実験結果からも明らかなように、本実施の形態の構成によれば、通風孔１を通過する冷却風の流量が従来の構成に比べ増大するから、それだけベンチレーテッドロータ２の冷却効果が向上し、良好な放熱効果を得ることができるのである。
【００２１】
図１１は、本発明の実施の形態２を示す図であって、上記実施の形態１の図３と同様のベンチレーテッドロータ２の軸中央部分の四分の一の断面図である。なお、実施の形態２から実施の形態５まで、上記実施の形態１と同様の部材及び部位には、同じ符号を付し、その重複する説明は省略する。また、直径２節モードを分離する、ベンチレーテッドロータ２の円周方向の四個所に、重量付加部を追加しているが、他モードに対する効果は上記実施の形態１の説明と同じである。即ち、本実施の形態２では、重量調整手段である重量増加部のリブ７−１〜７−３以外のリブ７−４〜７−９の、ロータ回転逆側面７ａの、リブ７の内周端Ｐ３から１０ｍｍ以内に、一つの突起部８−４〜８−９が形成されている。重量増加部のリブ７−１〜７−３の、ロータ回転逆側面７ａの、リブ７の内周端Ｐ３からベンチレーテッドロータ半径方向ヘリブ長さの三分の二進んだ位置Ｐ４に、他の突起部８−４〜８−９より重い一つの突起部８−１〜８−３が形成されている。それら突起部８−１〜８−３の高さは、図１１に示すように、リブ７のロータ回転逆側面７ａの外周端Ｐ１からリブ間隔の三分の一進んだ点Ｐ２と、リブ７のロータ回転逆側面７ａの内周端Ｐ３との結んだ線と各半径方向位置において一致している。また、上記突起部８は各リブ７のロータ回転逆側面７ａに配置されている。
【００２２】
このような構成であれば、重量増加部の突起部８−１〜８−３とそれ以外の突起部８−４〜８−９の重量差が重量付加部として作用するから、直径２節モードが分離され、ベンチレーテッドロータ２の振動が抑制され、ブレーキ鳴きの騒音レベルが低減するのである。また、全ての通風孔１において、突起部８が剥離域の逆向きの流れを減少させるから、通風孔１を流れる冷却風の風速を向上させ、良好な放熱効果を得ることができるのである。
【００２３】
上記構成は、説明の便宜上、全てのリブ７に一つの突起部８を設けているが、重量増加部と重量増加部以外の重量差が実現できる、突起部８の数、突起部８の重量であれば、一枚のリブ７に突起部８が一つとは限らない。
さらに図１２は、本発明の実施の形態３を示す図であって、上記実施の形態１の図３と同様のベンチレーテッドロータ２の軸中央部分の四分の一の断面図である。
【００２４】
即ち、実施の形態３では、すべてのリブ７の、ロータ回転逆側面７ａの、リブ７の内周端Ｐ３から１０ｍｍ以内に、一つの突起部８−１〜８−９が形成されている。重量増加部のリブ７−１〜７−３の、ロータ回転逆側面７ａの、リブ７の内周端Ｐ３からベンチレーテッドロータ半径方向ヘリブ長さの三分の二進んだ位置Ｐ４に、他の突起部８−４〜８−９より重い一つの突起部８−１１〜８−１３が形成されている。それら突起部８−１１〜８−１３の高さは、図１２に示すように、リブ７のロータ回転逆側面７ａの外周端Ｐ１からリブ間隔の三分の一進んだ点Ｐ２と、リブ７のロータ回転逆側面７ａの内周端Ｐ３とを結んだ線と各半径方向位置において一致している。また、上記突起部８は各リブ７のロータ回転逆側面７ａに配置されている。
【００２５】
このような構成であれば、重量増加部の突起部８−１〜８−３が重量付加部として作用するから、直径２節モードが分離され、ベンチレーテッドロータ２の振動が抑制され、ブレーキ鳴きの騒音レベルが低減するのである。また、全ての通風孔１において、突起部８が剥離域の逆向きの流れを減少させるから、通風孔１を流れる冷却風の風速を向上させ、良好な放熱効果を得ることができるのである。
【００２６】
上記構成は、説明の便宜上、重量増加部に二つの突起部８を設け、重量増加部以外には一つの突起部８を設けているが、重量増加部と重量増加部以外の重量差が実現できる、突起部８の数、突起部８の重量であれば、各リブ７の突起部８の数量と重量は任意に設定できる。
【００２７】
さらに図１３は、本発明の実施の形態４を示す図であって、上記実施の形態１の図３と同様のベンチレーテッドロータ２の軸中央部分の四分の一の断面図である。即ち、本実施の形態４では、すべてのリブ７の、ロータ回転逆側面７ａの、リブ７の内周端Ｐ３から１０ｍｍ以内に、一つの突起部８−１〜８−９が形成されている。重量増加部のリブ７−１〜７−３の、ロータ回転逆側面７ａの、リブ７の内周端Ｐ３からベンチレーテッドロータ半径方向ヘリブ長さの三分の二進んだ位置Ｐ４に、他の突起部８−４〜８−９より重い一つの突起部８−１１〜８−１３が形成されている。それら突起部８−１１〜８−１３の高さは、図１３に示すように、リブ７のロータ回転逆側面７ａの外周端Ｐ１からリブ間隔の三分の一進んだ点Ｐ２と、リブ７のロータ回転逆側面７ａの内周端Ｐ３とを結んだ線と各半径方向位置において一致している。また、上記突起部８は各リブ７のロータ回転逆側面７ａに配置されている。そして、各リブ７の形状は、各突起部８の高さと同じ半径を持つ、半球形状で形成されている。
【００２８】
このような構成であれば、重量増加部の突起部８−１〜８−３が重量付加部として作用するから、直径２節モードが分離され、ベンチレーテッドロータ２の振動が抑制され、ブレーキ鳴きの騒音レベルが低減するのである。また、全ての通風孔１において、突起部８が剥離域の逆向きの流れを減少させるから、通風孔１を流れる冷却風の風速を向上させ、良好な放熱効果を得ることができるのである。
【００２９】
上記構成は、説明の便宜上、突起部８の形状を半円球状としているが、半円柱状でも効果はほぼ同じである。また、重量増加部に二つの突起部８を設け、重量増加部以外には一つの突起部８を設けているが、重量増加部と重量増加部以外の重量差が実現できる、突起部８の数、突起部８の重量であれば、各リブ７の突起部８の数量と重量は任意に設定できる。
【００３０】
そして図１４は、本発明の実施の形態５を示す図であって、上記実施の形態１の図３と同様のベンチレーテッドロータ２の軸中央部分の四分の一の断面図である。即ち、本実施の形態５では、すべてのリブ７の、ロータ回転逆側面７ａの、リブ７の内周端Ｐ３から１０ｍｍ以内に、一つのФ２ｍｍの半球状の突起部８−１〜８−９が形成されている。重量増加部のリブ７−１〜７−３の、ロータ回転逆側面７ａの、リブ７の内周端Ｐ３からベンチレーテッドロータ半径方向へリブ長さの三分の二進んだ位置Ｐ４にかけて、等間隔に、かつ同一軸上に、Ф２ｍｍの半球状の突起部８−１０〜８−２７が形成されている。
【００３１】
このような構成であれば、重量増加部の突起部８−１０〜８−２７が重量付加部として作用するから、直径２節モードが分離され、ベンチレーテッドロータ２の振動が抑制され、ブレーキ鳴きの騒音レベルが低減するのである。また、全ての通風孔１において、突起部８が剥離域の逆向きの流れを減少させるから、通風孔１を流れる冷却風の風速を向上させ、良好な放熱効果を得ることができるのである。
【００３２】
上記構成は、説明の便宜上、突起部８の形状を半円球状としているが、半円柱状でも効果はほぼ同じである。また、重量増加部に七個の突起部８を設け、重量増加部以外には一つの突起部８を設けているが、重量増加部と重量増加部以外の重量差が実現できる、突起部８の数は任意に設定できる。
【００３３】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ベンチレーテッドロータの通風孔を塞ぐことなく、ロータの固有振動の重根を分離し、ベンチレーテッドロータの振動がより低減してブレーキ鳴きを抑制できるから、騒音レベルを低減できるという効果がある。特に、請求項２〜４に係る発明によれば、ベンチレーテッドロータの全ての通風孔の冷却風速を早くし、ベンチレーテッドロータ冷却性能を向上できるから、制動時にドライバーが多大な踏力を必要とするフェードやベイパーロックの発生を減らすことができるし、パッドの摩耗が減少しパッド寿命が延びるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図１】ベンチレーテッドロータの斜視図である。
【図２】実施の形態１のディスク式ブレーキの構成を示す断面図である。
【図３】実施の形態１の軸方向中央部分での四分の一の断面図である。
【図４】ベンチレーテッドロータの固有振動モードの一例である。
【図５】実施の形態１のリブ形状を示す断面図である。
【図６】実施の形態１におけるベンチレーテッドロータ固有振動の計算結果である。
【図７】従来の構成における通風孔内の空気流れの説明図である。
【図８】実施の形態１における通風孔内の空気流れの説明図である。
【図９】本発明者等が行った突起部設置位置と高さの実験結果である。
【図１０】本発明者等が行った突起部形状の実験結果である。
【図１１】実施の形態２の軸方向中央部分での四分の一の断面図である。
【図１２】実施の形態３の軸方向中央部分での四分の一の断面図である。
【図１３】実施の形態４の軸方向中央部分での四分の一の断面図である。
【図１４】実施の形態５の軸方向中央部分での四分の一の断面図である。
【図１５】一般的なディスク式ブレーキの構成を示す断面図である。
【図１６】従来例の構成を示す軸方向の断面図である。
【符号の説明】
１通風孔
２ベンチレーテッドロータ
２ａ内周面
２ｂ外周面
２ｃ円筒部
２ｄ中央貫通孔
２ｅボルト孔
２ｆ内摺動板
２ｇ外摺動板
３摩擦パッド
３ａライニング
４シリンダボディ
４ａ基部
４ｂ爪部
４ｃ連結部
５ピストン
６シリンダ孔
７リブ
７ａロータ回転方向逆側面
８突起部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement of a ventilated rotor used in a braking device such as a disc brake, and more particularly to improve both vibration characteristics and cooling performance of the ventilated rotor.
[0002]
[Prior art]
A disc type brake, which is one of the conventional braking devices, is configured as shown in FIG. 15, and is a friction pad that operates a disk-like ventilated rotor 02 having a vent hole 01 that rotates with an axle by hydraulic pressure or the like. When the ventilated rotor 02 is clamped by the friction pad 03 in the disc brake that performs clamping by pressing at 03, the compatibility between the cylinder body 04 and the torque member constituting the caliper of the ventilated rotor 02, the friction pad 03, and the caliper It is known that a very unpleasant high frequency sound called a brake squeal is generated due to the like.
[0003]
As a countermeasure against this, there is a conventional measure disclosed in Japanese Utility Model Publication No. 59-16124. In this prior art, as shown in FIG. 16, a part of the vent hole 06 of the ventilated rotor 05 is filled to form a weight adding portion 07, and the weight in the circumferential direction of the rotor is adjusted, thereby ventilating the ventilated rotor 05. The multiple roots of the natural vibration of the rotor 05 are separated. Incidentally, the idea of separating the multiple root by adjusting the weight is introduced in "Japan Society of Mechanical Engineers (C ed) Vol. 55 No. 512 (1989 -4)" Paper No. "No.88-0622A" in .
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Certainly, if the configuration as in the prior art is adopted, the brake squeal can be suppressed, but the vent hole formed for the purpose of efficiently depriving the heat from the high-temperature ventilated rotor 05 during braking. Since 06 was buried, the cooling performance of the ventilated rotor 05 deteriorated, causing problems such as fading and vapor lock, and faster friction pad wear.
The present invention has been made paying attention to such an unsolved problem of the conventional technology, and improves the cooling performance of the ventilated rotor while separating the root of the natural vibration of the ventilated rotor. Therefore, an object of the present invention is to provide a ventilated rotor that can significantly reduce brake noise.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 is directed to a ventilated rotor having a weight distribution in the circumferential direction to prevent squealing and having a ventilation hole formed between the inner peripheral surface and the outer peripheral surface. Rotating direction of the rotor of the multiple root separating ribs, which are arranged at equal intervals in the circumferential direction among the plurality of ribs forming the ventilation hole and separate the multiple roots of the natural vibration as weight adjusting means for giving a weight distribution in the circumferential direction One or more protrusions are formed on the opposite side, and the height of the protrusion is connected to one third of the distance between the rib end on the rib inner peripheral side and the adjacent rib on the rib outer peripheral side. I put it in the line. In order to achieve the above object, the invention according to claim 2 is the ventilated rotor according to claim 1 , wherein the protruding portion of the rib for separating the root is separated from the inner peripheral end of the rib. The rib is formed in a range of up to two thirds of the radial length of the rib, and at least at a position closer to the inner peripheral edge of the rib than the multiple root separating rib than the protrusion formed on the multiple root separating rib. forming a single protrusion, from the total weight of the formed rib non repeated root separation rib the protrusion was heavy on the total weight of the protrusion formed on the natural frequency of the multiple root separating ribs. In order to achieve the above object, the invention according to claim 3 is the ventilated rotor according to the invention according to claim 1 , wherein the protrusion of the rib for separating the root is separated from the inner peripheral end of the rib. Positions that are formed in the range of up to two-thirds of the radial length of the ribs, and that are closer to the inner peripheral edge of the rib than the protrusions formed on the multiple root separation ribs on all the ribs including the multiple root separation ribs Forming at least one protrusion on the multiple root separation rib, and increasing the number of protrusions on the multiple root separation rib to be greater than the number of protrusions on the ribs other than the multiple root separation rib. The total weight of the protruding portions was made heavier than the total weight of the protruding portions formed on the ribs other than the heavy root separating ribs . In order to achieve the above-mentioned object, the invention according to claim 4 is the ventilated rotor according to the invention according to claims 1 to 3, wherein the protruding portion has a hemispherical shape or a rotor rotation shaft. A semi-cylindrical shape having a rotation axis in the same direction.
[0006]
[Action]
In the present invention, among the plurality of ribs forming the ventilation holes, the multiple root separation ribs that are arranged at equal intervals in the circumferential direction and separate the multiple roots of the natural vibration are provided so as to have a necessary weight distribution. Since the portion is arranged , vibration of the ventilated rotor is reduced and brake noise is suppressed. And the height of the protrusion is within the line connecting the one-third of the distance between the rib end on the rib inner circumference and the adjacent rib on the rib outer circumference to form a vent hole Because it is located on the opposite side of the rotor rotation direction of the rib, the reverse flow that exists in the separation zone that occurs when the cooling air flows through the ventilation hole during rotor rotation is reduced, and the cooling air velocity that flows through the ventilation hole is increased. The cooling performance of the ventilated rotor is improved.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 shows Embodiment 1 of the present invention.
Here, as shown in a schematic cross-sectional view in FIG. 2, the disc-type brake sandwiches a ventilated rotor 2 as a disc rotor that rotates integrally with a wheel with a pair of friction pads 3, and the friction pads 3 are This is a device that performs braking by using the frictional force of the contact portion between the lining 3a as a rubbing agent and the ventilated rotor 2. Specifically, a pair of friction pads 3 are attached to a torque member (not shown) fixed to the vehicle body so as to sandwich the ventilated rotor 2 from both sides. However, the friction pad 3 is supported by a torque member so as to be able to advance and retreat in the axial direction of the ventilated rotor 2 (left-right direction in FIG. 2), and the torque member has a base portion 4a facing the back surface of one friction pad 3. And a cylinder body 4 composed of a claw portion 4b facing the back surface of the other friction pad 3 and a connecting portion 4c for connecting the base portion 4a and the claw portion 4b to each other in the axial direction via a slide pin or the like. It is attached so that it can move forward and backward. And in the base part 4a of the cylinder body 4, the cylinder hole 6 holding the piston 5 which can press the back surface of one friction pad 3 toward the ventilated rotor 2 is formed. The advancing and retreating is performed by the hydraulic pressure supplied to the cylinder hole 6 from a master cylinder (not shown).
[0008]
Therefore, when hydraulic pressure is supplied into the cylinder hole 6 during braking, the piston 5 moves to the ventilated rotor 2 side, so that one friction pad 3 is pressed by the piston 5 to the ventilated rotor 2 side. The lining 3 a of the friction pad 3 comes into contact with one surface of the ventilated rotor 2. When the piston 5 further moves to the ventilated rotor 2 side, the cylinder body 4 moves in the direction opposite to the moving direction of the piston 5 due to the reaction force of the force pressing the friction pad 3, so that the claw portion 4b Moves to the ventilated rotor 2 side, the other friction pad 3 is pressed by the claw portion 4b and moves to the ventilated rotor 2 side, and the lining 3a of the friction pad 3 is the other side of the ventilated rotor 2 Touch the surface. Since such an operation is performed within an extremely short time, the ventilated rotor 2 is sandwiched from both sides by the pair of friction pads 3 almost simultaneously with the depression of the brake pedal, and braking is performed.
[0009]
In the ventilated rotor 2, as shown in FIG. 1, which is a perspective view thereof, a plurality of radially extending portions penetrating between the inner peripheral surface 2a (not shown in FIG. 1) and the outer peripheral surface 2b. Ventilation holes 1 are formed. Further, a central through hole 2d used for attachment to the wheel side and a plurality of holes are provided on the end surface of the hollow cylindrical portion 2c that is concentrically projected to one surface side continuously to the inner peripheral surface 2a of the ventilated rotor 2. Bolt holes 2e are formed.
[0010]
And, as shown in FIG. 3 which is a sectional view of only a quarter of the axially central portion of the ventilated rotor 2 in the present embodiment, the inner sliding plate of the ventilated rotor 2 shown in FIG. 2 f and the inner surface (surface which opposes) of the outer sliding board 2g and the rib 7 which is an elongate member extended from the inner peripheral surface 2a to the outer peripheral surface 2b are formed in the ventilation hole 1. Note that the remaining three-quarter portions not shown in FIG. 3 are omitted because the configuration of FIG. 3 appears periodically.
[0011]
In the present embodiment, a configuration is described in which the two-diameter mode (FIG. 4), which is one of the natural vibration modes of the ventilated rotor 2, is separated. In order to separate the two-diameter mode, it is necessary to add weight addition portions at equal intervals in at least four locations in the circumferential direction of the ventilated rotor 2. Assuming that the direction of rotor rotation when the vehicle moves forward is arrow A in FIG. 3, protrusions 8 are formed on the rotor rotation opposite side surface 7 a of the three ribs 7 adjacent to each other. As shown in FIG. 5, the height of the protrusion 8 is such that the outer peripheral end P1 of the rotor rotation reverse side surface 7a of the rib 7 and the outer peripheral side of the two ribs adjacent to the opposite side of the rotor rotation direction A from the outer peripheral end P1. Is within the range connecting the point P2 advanced by one third of the interval and the rib inner peripheral end P3 of the inner peripheral surface 2a of the rotor rotation reverse side surface 7a of the rib 7.
[0012]
With such a configuration, each projection 8 acts as a weight adding portion, so that the two-diameter mode is separated, vibration of the ventilated rotor 2 is suppressed, and the noise level of the brake squeal is reduced. It is. FIG. 6 shows the frequency of the diameter nodal mode calculated by numerical analysis between the present embodiment shown in FIG. 3 and a normal ventilated rotor obtained by removing the protrusion 8 from FIG. It can be seen that the normal ventilated rotor has double roots with diameters of 2 nodes, 3 diameters and 4 nodes, whereas in the present embodiment, the 2 diameters are largely separated as intended. . In the present embodiment, three adjacent ribs 7 are provided with the same shape of protrusions 8 on each rib 7 on the same radius, but the ribs 7 on which the protrusions 8 are installed. There is no problem even if the number of the ribs is not three, there is no need for the radial positions to be the same, and there is no need for the same shape, and there is no problem if one or more ribs 7 are provided. Further, in the present embodiment, the three nodes in diameter are not separated, but if the weight distribution in the circumferential direction aiming at the separation of the three nodes in diameter is appropriately arranged on the ribs 7, the protrusions 8 that are the core of the present invention. Needless to say, it is possible to separate three nodes in diameter, and to separate the roots of the natural vibration of the ventilated rotor 2 that can be dealt with by weight distribution in the circumferential direction.
[0013]
In addition, the air flow flowing through the ventilation hole 1 acts as cooling air, and heat dissipation of the ventilated rotor 2 that tends to be in a high temperature state due to friction between the ventilated rotor 2 and the friction pad 3 is promoted. In the embodiment, since a unique shape such as the protrusion 8 in FIG. 3 is adopted, the flow rate of the cooling air passing through the ventilation hole 1 is increased, and a good heat dissipation effect can be obtained.
[0014]
This will be described in detail. First, FIG. 7 (a cross-sectional view of the central portion of the rotation shaft) shows the air flow during rotation of the normal ventilated rotor 2 excluding the shape of the protrusions 8 from the side surfaces of the ribs 7. ), When the rotor rotation direction is the direction of arrow A, the air flows into the inner peripheral surface 2a of the ventilated rotor 2 at an angle B1 corresponding to the rotor rotation speed, and enters the rotor rotation reverse side surface 7a of the rib 7. Peeling has occurred. The stagnation region (hereinafter, exfoliation region 1C) exists widely, and the mainstream region is narrow. In the separation zone 1C, an opposite flow B2 is generated at the interface 1D between the separation zone 1C and the main flow region in a direction that obstructs the flow of the main flow region, and the wind speed of the cooling air B flowing in the main flow region is reduced, that is, the flow rate. Is decreasing.
[0015]
In contrast, in this embodiment, as shown in FIG. 8 (which is a cross-sectional view of the central portion of the rotation shaft) that indicates the air flow during rotation, the bench rotates when the rotor rotation direction is the arrow A direction. On the inner peripheral surface 2a of the rated rotor 2, the air flows in at an angle B1 corresponding to the rotational speed of the rotor, and separation occurs on the rotor rotation reverse side surface 7a of the rib 7 to generate a separation region 1C. The flow is rectified to eliminate the reverse flow that hinders the flow in the main flow area in the vicinity of the interface 1D between the separation area 1C and the main flow area, thereby improving the wind speed of the cooling air B flowing in the main flow area, that is, increasing the air volume. ing.
[0016]
Incidentally, according to an experiment conducted by the present inventors, the relationship between the radial position of the rib 7 of the protrusion 8 and the height of the protrusion 8 and the flow velocity of the cooling air is shown in FIG. The installation position of the portion 8 is 10 mm radially outward from the inner peripheral end P3 of the rib 7 and 30 mm radially inner from the outer peripheral end P1 of the rib 7 (two thirds from the inner peripheral end of the rib length). And the height of the rib 7 is a point (P2) advanced by one third of the interval between the outer peripheral side of the two ribs adjacent to the opposite side of the rotor rotational direction A from the rib outer peripheral end P1. It has been found that when the height coincides with the line connecting the inner peripheral end P3 of the rib 7, the flow velocity is increased as compared with the ventilated rotor having no protrusion.
[0017]
According to experiments conducted by the present inventors, the relationship between the shape of the protrusion 8 and the flow velocity of the cooling air is as shown in FIG. It has been found that the flow velocity increases in the order of quadrangular prism shape, (b) wedge shape, and (a) semicircular shape. Moreover, although the shape of the protrusion 8 is semicircular and semicylindrical, the flow rate is about the same although not specified here.
[0018]
Furthermore, according to the experiment conducted by the present inventor, the relationship between the number of the protrusions 8, that is, the weight and the flow velocity of the cooling air, as shown in FIG. (F) A protrusion 8 having a medium height is provided in the radial position of the center of the inner periphery and the outer periphery. (D) From the inner periphery toward the outer periphery. It is known that the flow velocity increases in the order of providing a large number of protrusions 8 having the same shape.
[0019]
The experimental conditions are that the vehicle speed is 100 km / h, and the flow velocity is an average value in the ventilation hole 1. In addition, the ventilated rotor 2 used in the experiment has an outer shape 280 mm, an inner diameter 177 mm, and 36 ribs 7 having the same length arranged at equal intervals.
[0020]
As apparent from the above experimental results, according to the configuration of the present embodiment, the flow rate of the cooling air passing through the ventilation hole 1 is increased as compared with the conventional configuration, and thus the cooling effect of the ventilated rotor 2 is increased accordingly. This improves the heat dissipation effect.
[0021]
FIG. 11 is a diagram showing the second embodiment of the present invention, and is a sectional view of a quarter of the central portion of the shaft of the ventilated rotor 2 similar to that of FIG. 3 of the first embodiment. In addition, from Embodiment 2 to Embodiment 5, the same code | symbol is attached | subjected to the member and site | part similar to the said Embodiment 1, and the overlapping description is abbreviate | omitted. Moreover, although the weight addition part is added to the four places of the circumferential direction of the ventilated rotor 2 which isolate | separates a diameter 2 node mode, the effect with respect to another mode is the same as description of the said Embodiment 1. FIG. . That is, in the second embodiment, the inner circumference of the rib 7 on the rotor rotation reverse side surface 7a of the ribs 7-4 to 7-9 other than the ribs 7-1 to 7-3 of the weight increasing portion which is the weight adjusting means. One projection 8-4 to 8-9 is formed within 10 mm from the end P3. The ribs 7-1 to 7-3 of the weight increasing part, on the rotor rotation reverse side surface 7a, are moved from the inner peripheral end P3 of the rib 7 to a position P4 advanced by two thirds of the ventilated rotor radial helicopter length. One protrusions 8-1 to 8-3 heavier than the protrusions 8-4 to 8-9 are formed. As shown in FIG. 11, the heights of the projecting portions 8-1 to 8-3 are the points P2 that are advanced by one third of the rib interval from the outer peripheral end P1 of the rotor rotation reverse side surface 7a of the rib 7, and the rib 7. This line coincides with the line connected to the inner peripheral end P3 of the rotor rotation reverse side surface 7a at each radial position. Further, the protrusion 8 is disposed on the rotor rotation reverse side surface 7 a of each rib 7.
[0022]
In such a configuration, since the weight difference between the protruding portions 8-1 to 8-3 of the weight increasing portion and the other protruding portions 8-4 to 8-9 acts as a weight adding portion, a two-node diameter mode Are separated, the vibration of the ventilated rotor 2 is suppressed, and the noise level of the brake squeal is reduced. Moreover, since the protrusion part 8 reduces the flow of the reverse direction of a peeling area in all the ventilation holes 1, the wind speed of the cooling air which flows through the ventilation hole 1 can be improved, and a favorable heat dissipation effect can be acquired.
[0023]
In the above configuration, for convenience of explanation, one rib 8 is provided on all the ribs 7, but the number of the protrusions 8 and the weight of the protrusions 8 that can realize a weight difference other than the weight increase portion and the weight increase portion. If so, the number of protrusions 8 is not limited to one rib 7.
Further, FIG. 12 is a diagram showing the third embodiment of the present invention, and is a sectional view of a quarter of the central portion of the axis of the ventilated rotor 2 similar to that of FIG. 3 of the first embodiment.
[0024]
That is, in the third embodiment, one protrusion 8-1 to 8-9 is formed within 10 mm from the inner peripheral end P3 of the rib 7 of the rotor rotation reverse side surface 7a of all the ribs 7. The ribs 7-1 to 7-3 of the weight increasing part, on the rotor rotation reverse side surface 7a, are moved from the inner peripheral end P3 of the rib 7 to a position P4 advanced by two thirds of the ventilated rotor radial helicopter length. One protrusions 8-11 to 8-13 heavier than the protrusions 8-4 to 8-9 are formed. As shown in FIG. 12, the heights of the protrusions 8-11 to 8-13 are set such that a point P <b> 2 that is one third of the rib interval from the outer peripheral end P <b> 1 of the rotor rotation reverse side surface 7 a of the rib 7 and the rib 7. The line connecting the inner peripheral end P3 of the rotor rotation reverse side surface 7a coincides with each other in each radial position. Further, the protrusion 8 is disposed on the rotor rotation reverse side surface 7 a of each rib 7.
[0025]
With such a configuration, since the protrusions 8-1 to 8-3 of the weight increasing portion act as weight adding portions, the two-bar diameter mode is separated, the vibration of the ventilated rotor 2 is suppressed, and the brake The noise level of the squeal is reduced. Moreover, since the protrusion part 8 reduces the flow of the reverse direction of a peeling area in all the ventilation holes 1, the wind speed of the cooling air which flows through the ventilation hole 1 can be improved, and a favorable heat dissipation effect can be acquired.
[0026]
In the above configuration, for convenience of explanation, two protrusions 8 are provided in the weight increasing part and one protrusion 8 is provided in addition to the weight increasing part, but a weight difference other than the weight increasing part and the weight increasing part is realized. If the number of protrusions 8 and the weight of the protrusions 8 are possible, the number and weight of the protrusions 8 of each rib 7 can be arbitrarily set.
[0027]
Further, FIG. 13 is a diagram showing the fourth embodiment of the present invention, and is a cross-sectional view of a quarter of the central portion of the axis of the ventilated rotor 2 similar to FIG. 3 of the first embodiment. That is, in the fourth embodiment, one protrusion 8-1 to 8-9 is formed within 10 mm from the inner peripheral end P3 of the rib 7 on the rotor rotation reverse side surface 7a of all the ribs 7. . The ribs 7-1 to 7-3 of the weight increasing part, on the rotor rotation reverse side surface 7a, are moved from the inner peripheral end P3 of the rib 7 to a position P4 advanced by two thirds of the ventilated rotor radial helicopter length. One protrusions 8-11 to 8-13 heavier than the protrusions 8-4 to 8-9 are formed. As shown in FIG. 13, the heights of the projecting portions 8-11 to 8-13 are a point P <b> 2 that is one third of the rib interval from the outer peripheral end P <b> 1 of the rotor rotation reverse side surface 7 a of the rib 7, and the rib 7. The line connecting the inner peripheral end P3 of the rotor rotation reverse side surface 7a coincides with each other in each radial position. Further, the protrusion 8 is disposed on the rotor rotation reverse side surface 7 a of each rib 7. Each rib 7 has a hemispherical shape having the same radius as the height of each protrusion 8.
[0028]
With such a configuration, since the protrusions 8-1 to 8-3 of the weight increasing portion act as weight adding portions, the two-bar diameter mode is separated, the vibration of the ventilated rotor 2 is suppressed, and the brake The noise level of the squeal is reduced. Moreover, since the protrusion part 8 reduces the flow of the reverse direction of a peeling area in all the ventilation holes 1, the wind speed of the cooling air which flows through the ventilation hole 1 can be improved, and a favorable heat dissipation effect can be acquired.
[0029]
In the above configuration, for convenience of explanation, the shape of the protruding portion 8 is a semispherical shape, but the effect is substantially the same even in a semicylindrical shape. Moreover, although the two protrusion parts 8 are provided in the weight increasing part and one protrusion part 8 is provided in addition to the weight increasing part, the weight difference other than the weight increasing part and the weight increasing part can be realized. The number and weight of the protrusions 8 of each rib 7 can be arbitrarily set as long as the number and the weight of the protrusions 8.
[0030]
14 is a view showing the fifth embodiment of the present invention, and is a cross-sectional view of a quarter of the central portion of the shaft of the ventilated rotor 2 similar to that of FIG. 3 of the first embodiment. That is, in the fifth embodiment, one rib 2 mm of hemispherical protrusions 8-1 to 8-9 within 10 mm from the inner peripheral end P3 of the rib 7 of the rotor rotation reverse side surface 7a of all the ribs 7. Is formed. From the inner peripheral end P3 of the rib 7 of the rib 7-1 to 7-3 of the weight increasing portion, to the position P4 which is advanced by two thirds of the rib length in the radial direction of the ventilated rotor, Hemispherical protrusions 8-10 to 8-27 having a diameter of 2 mm are formed at equal intervals and on the same axis.
[0031]
With such a configuration, since the protruding portions 8-10 to 8-27 of the weight increasing portion act as weight adding portions, the two-bar diameter mode is separated, the vibration of the ventilated rotor 2 is suppressed, and the brake The noise level of the squeal is reduced. Moreover, since the protrusion part 8 reduces the flow of the reverse direction of a peeling area in all the ventilation holes 1, the wind speed of the cooling air which flows through the ventilation hole 1 can be improved, and a favorable heat dissipation effect can be acquired.
[0032]
In the above configuration, for convenience of explanation, the shape of the protruding portion 8 is a semispherical shape, but the effect is substantially the same even in a semicylindrical shape. In addition, seven protrusions 8 are provided in the weight increasing portion, and one protrusion 8 is provided in addition to the weight increasing portion. However, the protrusion 8 can realize a weight difference other than the weight increasing portion and the weight increasing portion. The number of can be set arbitrarily.
[0033]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the root of the natural vibration of the rotor can be separated without blocking the ventilation hole of the ventilated rotor, and the vibration of the ventilated rotor can be further reduced to suppress brake noise. Therefore, the noise level can be reduced. In particular, according to the inventions according to claims 2 to 4 , the cooling air speed of all the ventilation holes of the ventilated rotor can be increased and the cooling performance of the ventilated rotor can be improved. The occurrence of fade and vapor lock can be reduced, and there is an effect that the wear of the pad is reduced and the pad life is extended.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a ventilated rotor.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing the configuration of the disc type brake according to the first embodiment.
FIG. 3 is a quarter sectional view of the axial central portion of the first embodiment.
FIG. 4 is an example of a natural vibration mode of a ventilated rotor.
5 is a cross-sectional view showing a rib shape according to Embodiment 1. FIG.
FIG. 6 is a calculation result of a ventilated rotor natural vibration in the first embodiment.
FIG. 7 is an explanatory diagram of an air flow in a ventilation hole in a conventional configuration.
FIG. 8 is an explanatory diagram of the air flow in the ventilation holes in the first embodiment.
FIG. 9 is a result of an experiment of a protrusion installation position and height performed by the present inventors.
FIG. 10 is a result of an experiment on the shape of a protrusion performed by the present inventors.
11 is a quarter sectional view of the axially central portion of the second embodiment. FIG.
FIG. 12 is a quarter sectional view of the axially central portion of the third embodiment.
FIG. 13 is a cross-sectional view of a quarter at the axially central portion of the fourth embodiment.
FIG. 14 is a quarter sectional view of the axially central portion of the fifth embodiment.
FIG. 15 is a cross-sectional view showing a configuration of a general disc type brake.
FIG. 16 is an axial sectional view showing a configuration of a conventional example.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Ventilation hole 2 Ventilated rotor 2a Inner peripheral surface 2b Outer peripheral surface 2c Cylindrical part 2d Central through hole 2e Bolt hole 2f Inner sliding plate 2g Outer sliding plate 3 Friction pad 3a Lining 4 Cylinder body 4a Base part 4b Claw part 4c Connection Part 5 Piston 6 Cylinder hole 7 Rib 7a Rotor rotating direction reverse side surface 8 Projection

Claims

In the ventilated rotor that has a weight distribution in the circumferential direction to prevent squealing and that has ventilation holes formed between the inner peripheral surface and the outer peripheral surface,
As a weight adjusting means for giving a weight distribution in the circumferential direction, among the plurality of ribs forming the vent hole, the rotor rotation direction of the multiple root separating ribs arranged at equal intervals in the circumferential direction to separate the multiple roots of the natural vibration is reversed. One or more protrusions are formed on the side surface, and the height of the protrusion is connected to one third of the distance between the rib end on the rib inner peripheral side and the adjacent rib on the rib outer peripheral side. Ventilated rotor characterized by being contained within the line.

The protrusion of the rib for separating the root is formed in a range from the inner peripheral end of the rib to two thirds of the radial length of the rib, and the rib for separating the root is separated from the rib other than the rib for separating the root forming at least one protrusion from the formed the protrusion in a position near the rib in the peripheral edge, than the total weight of the formed rib other than the repeated root separation rib projections, for multiple root separating said natural vibration The ventilated rotor according to claim 1, wherein the total weight of the protrusions formed on the rib is increased.

The protrusions of the multiple root separating ribs are formed in a range from the rib inner peripheral end to two-thirds of the radial length of the ribs, and all the ribs including the multiple root separating ribs are provided with the multiple root separating ribs. At least one protrusion is formed at a position closer to the inner peripheral edge of the rib than the protrusion formed on the rib, and the number of protrusions of the multiple root separation rib is determined by the number of protrusions of the ribs other than the multiple root separation rib. The total weight of the protrusions formed on the natural vibration heavy root separation ribs is made heavier than the total weight of the protrusions formed on the ribs other than the heavy root separation ribs. Item 2. The ventilated rotor according to item 1.

The ventilated rotor according to any one of claims 1 to 3, wherein the protrusion has a hemispherical shape or a semi-cylindrical shape having a rotation axis in the same direction as the rotor rotation axis. .