JP3860700B2

JP3860700B2 - Multi-color paint composition

Info

Publication number: JP3860700B2
Application number: JP2000020219A
Authority: JP
Inventors: 正剛矢野; 芳一石田
Original assignee: SK Kaken Co Ltd
Current assignee: SK Kaken Co Ltd
Priority date: 2000-01-28
Filing date: 2000-01-28
Publication date: 2006-12-20
Anticipated expiration: 2020-01-28
Also published as: JP2001207126A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は一回の塗装で多数の色相が複合した多彩な模様を表現することが可能な塗料組成物に関するものである。
【０００２】
【従来技術】
従来、建築物の壁面において、多彩感のある塗膜を形成する塗料組成物には各種のものがある。このような塗料組成物のうち、一回の塗付により多彩模様塗膜を形成する塗料は、多彩模様塗料と呼ばれ、JIS
K 5667に規定されている。この規定によると、多彩模様塗料は液状またはゲル状の、２色以上の色の粒が懸濁した構成となっている。
【０００３】
最近は、これら多彩模様塗料の使用される用途が多岐に亘り、形成される塗膜の意匠も用途別に要求されるものが多様化している。特に建築物の内装壁面に使用される場合には、外装用途に用いられるような大柄で明瞭な多彩模様よりも、比較的多彩模様が不明瞭で、壁を意識させない控えめな模様でありながら、深みのある豪華な雰囲気をかもし出すものが好まれる傾向にある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多彩模様塗料はその構成中の液状またはゲル状の、２色以上の色の粒が潰れて模様を形成するため、各色粒間の色相の違いが大きく現れ、コントラストが強くなるため、このような控えめで、深みのある模様を形成し難いという現実がある。本発明は、このような各模様間の色相の違いがあまり明瞭ではない控えめな感じであり、かつ深みのある多彩模様意匠を得ることができる多彩模様塗料組成物を得ること、およびそのような多彩模様被膜を形成する方法に関するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような問題点を解決するために、鋭意検討の結果、多彩模様塗料の模様を形成する色の粒を分散する分散媒を、JIS
K 5660「つや有合成樹脂エマルションペイント」４．８隠蔽率において０．０５〜０．６０の値を示す被膜を形成するものに設定することにより、模様形成する色の粒のコントラストを押さえ、さらにはその色が一色であっても、多彩な模様を形成することができることを見出し本発明を完成した。
【０００６】
すなわち、
１．合成樹脂エマルション及び／または水溶性樹脂、粒子径１μｍ以下の透明性を有する着色顔料を含有し、JIS K 5660「つや有合成樹脂エマルションペイント」4.8隠蔽率において０．０５〜０．６０となる被膜を形成する水系分散媒に対して、合成樹脂、顔料、及び溶剤を含有するエナメルを、粒子径が０．０１〜１０．０ｍｍとなるように単色または複数色分散したことを特徴とする多彩模様塗料組成物。
２．合成樹脂エマルション及び／または水溶性樹脂、粒子径１μｍ以下の透明性を有する着色顔料を含有し、JIS K 5660「つや有合成樹脂エマルションペイント」4.8隠蔽率において０．０５〜０．６０となる被膜を形成する水系分散媒に対して、架橋性官能基含有共重合体、顔料、及び溶剤を含有するエナメルを、粒子径が０．０１〜１０．０ｍｍとなるように単色または複数色分散した後、架橋剤または硬化触媒を混合して得られる多彩模様塗料組成物。
【０００７】
以上の構成の多彩模様塗料を塗装した場合、被塗面に形成される被膜の状態は、図１の概念図にて説明される。つまり、水系分散媒に分散したエナメル粒子は、その粒子径にある程度の幅があり、また、塗装時に塗料に加えられる応力によって粒子が変形するため、被膜の厚み全体に占める各粒子の厚みは、不均一になり、被膜表面からエナメル粒子最表面までの距離（図１の矢印距離）も不均一となっている。従って、被膜表面より入射した光は、各エナメル粒子の場所ごとに、水系分散媒によって形成される被膜中を通過する距離が異なることになり、結果として、被膜表面にて認識される色彩は、各エナメル粒子の色相と、水系分散媒によって形成される被膜中の通過距離に応じた色相との複合色となって表れる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の分散相に使用する合成樹脂としては、顔料および溶剤と混合してエナメルを形成できるものであれば特に限定されるものではなく、既存の塗料に使用するバインダーであればよい。例えば、アクリル系、アクリルシリコン系、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン系等の溶剤可溶型、溶剤分散型（エマルション型を含む）のものがあげられる。
特に、硬化剤や硬化触媒によって架橋する官能基を含有した、架橋性官能基含有共重合体は、形成されたエナメル粒子の強度を向上させることができるため、多彩模様塗料の貯蔵時におけるエナメル粒子の融着や塗装時におけるエナメル粒子の溶出による模様のにじみを発生することがなく好ましい。
【０００９】
このような架橋性官能基含有共重合体の架橋性官能基としては、水酸基、イソシアネート基、エポキシ基、アミノ基、アルコキシシリル基、カルボニル基、カルボキシル基等があげられる。このような架橋性官能基は架橋性官能基含有モノマーとその他のモノマーを共重合して得ることが可能である。架橋性官能基含有モノマーとしては、ヒドロキシエチル（メタ）アクリレート、ヒドロキシプロピル（メタ）アクリレート等の（メタ）アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、（メタ）アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとラクトン類との付加物、（メタ）アクリル酸とグリコールとの等モル付加物などの水酸基含有モノマー、メタクリロイルイソシアネート、イソシアネートエチル（メタ）アクリレート、ｍ−またはｐ−イソプロペニル−α、α’−ジメチルベンジルイソシアネート、水酸基含有モノマーとジイソシアネート化合物との等モル付加物などのイソシアネート基含有モノマー、グリシジル（メタ）アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有モノマー、Ｎ，Ｎ−ジメチルアミノエチル（メタ）アクリレート、Ｎ−ｔ−ブチルアミノエチル（メタ）アクリレート等のアミノ基含有モノマー、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−（メタ）アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−（メタ）アクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー、ダイアセトン（メタ）アクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート等のカルボニル基含有モノマー、（メタ）アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマーが使用できる。
【００１０】
その他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、メチル（メタ）アクリレート、エチル（メタ）アクリレート、ｎ−ブチル（メタ）アクリレート、ｉ−ブチル（メタ）アクリレート、ｔ−ブチル（メタ）アクリレート、２−エチルヘキシル（メタ）アクリレート、ラウリル（メタ）アクリレート、イソボルニル（メタ）アクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステルまたはシクロアルキルエステル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン等のビニル芳香族化合物等があげられる。
【００１１】
本発明に使用する顔料としては、一般的に塗料に配合する顔料、充填材等、すなわち体質顔料、着色顔料、（着色）骨材を包含するものである。
このような体質顔料としては、重質炭酸カルシウム、寒水石、カオリン、けい藻土、ホワイトカーボン、タルク、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪砂、ウォラストナイト、マイカ等があげられる。
【００１２】
一方、着色顔料も適宜使用できる。このような着色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、黒鉛、べんがら、黄色酸化鉄、オーカー、クロムグリーン、群青等の無機顔料、ナフトール系（パーマネントレッド、パーマネントカーミン、ブリリアントカーミン、）、ピラゾロン系(ピラゾロンオレンジ、ピラゾロンレッド、ベンツイミダゾロン)、モノアゾ系（ファーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー、ジスアゾ系（ジアリリドイエロー）等の不溶性アゾ顔料、ウオッチングレッド、パーマネントレッド、レーキレッド等の溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、フタロシアニングリーン、塩素化フタロシアニングリーン、臭素化フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、銅フタロシアニンブルー等のフタロシアニン顔料、アントラキノン系（アントラキノンレッド、ジアントラキノンレッド、アンタントロンレッド、アンタントロンオレンジ）、ペリレン系（ペリレンレッド、ペリレンスカーレット、ペリレンマルーン）、ペリノン系、キナクリドン系（キナクリドンレッド、キナクリドンバイオレット、キナクリドンマゼンダ、キナクリドンマルーン、キナクリドンスカーレット）、ジケトピロロピロール系（ジケトピロロピロール）、イソインドリノン系、イソインドリン系、キノフタロン系（キノフタロンイエロー）等の縮合多環顔料等の有機顔料が使用できる。
【００１３】
溶剤としては、石油ベンゼン、ｎ−ヘプタン、ｎ−ヘキサン、ミネラルスピリット、ターペン、ケロシン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素類、ジクロルエタン、トリクレン、パークレン等の塩素化炭化水素類、メチルセロソルブ、セロソルブソルベント、ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ等のエーテルアルコール類、メチルアルコール、エチルアルコール、ｎ−プロパノール、iso−プロパノール、ｎ−ブタノール等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ｎ−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、および場合により水も使用可能である。
【００１４】
本発明で用いられるエナメルとしては、前述の合成樹脂、好ましくは架橋性官能基含有共重合体、顔料、溶剤を主とし、さらに必要に応じて、顔料分散剤、消泡剤、増粘剤、造膜助剤等の一般に塗料に使用する添加剤を適宜配合することができる。
【００１５】
本発明で用いられる水系分散媒としては、前述のエナメルを粒子状に分散可能なものであれば特に限定されるものではないが、少なくとも乾燥後にエナメル粒子を被覆して、被膜を形成可能なものでなければならない。このような点から水系分散媒は、合成樹脂エマルション、又は、水溶性樹脂が配合されている。また、これらを併用してもかまわない。
【００１６】
合成樹脂エマルションとしては、例えば、ポリ酢酸ビニル系、ポリアクリル酸エステル系、アクリル−スチレン共重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、酢酸ビニル−アクリル共重合体系、エチレン−塩化ビニル共重合体系、酢酸ビニル−ベオバ共重合体、エポキシ系エマルション、ウレタン系エマルション等があげられる。
水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等があげられる。特にカチオン性のものがエナメル粒子の分散性の高さから好ましい。
【００１７】
水系分散媒には、さらに分散粒子の凝集を防止するために、分散安定剤を適宜配合することができる。このような分散安定剤としては、前述の水溶性樹脂に加えて、カゼイン、セルロースアセテートフタレイト、ベントナイト、ポリメタクリル酸、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ゼラチン、ペクチン、キサンタンガム、澱粉、さらに比較的水に不溶性の塩類として、白土、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪藻土等を使用することが可能である。
【００１８】
水系分散媒は、JIS K 5660「つや有合成樹脂エマルションペイント」4.8隠蔽率において０．０５〜０．６０となる被膜を形成する必要がある。このために、水系分散媒中には、前述のエナメルに使用する着色材を配合する等の方法が用いられるが、その配合量は水系分散媒によって形成される被膜が、前述の隠蔽率の範囲となるように適宜決定される。また、着色顔料のうち、その粒子径が１μｍ以下の透明性を有するものは、エナメル粒子の色相が深みのある豪華な雰囲気のものに仕上るため、より好ましく用いることができる。
隠蔽率が０．０５より小さい場合には、分散媒色相とエナメル粒子色相との複合効果が得られず、エナメル粒子の斑点模様のみが形成される。
隠蔽率が０．６０より大きい場合には、エナメル粒子の色相が不明瞭となり、分散媒色相の単色被膜が形成されてしまう。
【００１９】
前述のエナメルを水系分散媒に分散する際は、攪拌槽内で水系分散媒をインペラー等の混合分散装置にて攪拌しながら、予め製造しておいたエナメル組成物を徐々に加える方法にて行う。この際に、攪拌槽の大きさやインペラーの形状および大きさ、周速を適宜調整して、エナメル粒子径が０．０１〜１０．０ｍｍとなるようにすることが必要である。エナメル粒子径が０．０１ｍｍより小さい場合には、各エナメル粒子径の差が小さいため、形成される被膜の多彩感があまり表現されない。逆にエナメル粒子径が１０．０ｍｍより大きいと、多彩模様が明瞭になりすぎて、内装壁面に塗装した場合には、壁を意識させすぎてしまう傾向になってしまう。また、エナメル組成物の混合比率は、水系分散媒に対して、重量比で１：０．５〜２である時に多彩模様感とその揺らぎ感、深みにおいて最も効果的であるため好ましい。
【００２０】
本発明ではエナメル粒子中の架橋性官能基含有共重合体を硬化させるために、水系分散媒にエナメル組成物を分散させる際、もしくは分散させた後に、架橋剤ないしは硬化触媒を配合する。このような架橋剤としては、各架橋性官能基に対して既知の架橋剤や硬化触媒を配合すれば良い。例えば、水酸基の場合には各種イソシアネート類や、この多量体のポリイソシアネート化合物、もしくはその乳化物、カルボキシル基の場合は、エポキシ化合物や金属塩、グリシジル基の場合には、アミン類があげられる。また、アルコキシシリル基の場合には、自己架橋するため、錫系、アミン系、リン酸系等の硬化触媒を配合する。
【００２１】
【実施例】
以下に実施例、比較例をあげて本発明の効果を明確にする。
表１に示した原料を使用して、表２および表３に示した各配合例の組成物を製造した。尚、表２および表３の各数値は重量部を示す。配合例１〜配合例５はエナメル組成物を、配合例９を除く配合例６〜配合例１２は水系分散媒を示している。配合例９はカラークリヤー被膜を形成する組成物である。但し、エナメル組成物は、架橋剤または硬化触媒以外を混合し、架橋剤および硬化触媒は、水系分散媒中でエナメル粒子を形成させる際に配合する。
【００２２】
【表１】

【００２３】
【表２】

【００２４】
【表３】

【００２５】
続いて、表４および表５に記載した組み合わせにて、エナメル組成物を水系分散媒に分散した。分散手順は、攪拌槽中に水系分散媒を仕込み、インペラーにて攪拌しながら、エナメル組成物を混合することで行った。この際に、先にエナメル組成物に混合していなかった架橋剤または硬化触媒を同時に混合することでエナメル粒子の分散した多彩模様塗料組成物が形成される。
【００２６】
【表４】

【００２７】
【表５】

【００２８】
（実施例１）
黄色酸化鉄顔料ペーストを混合した黄色エナメル粒子が、酸化第二鉄の透明性を有する顔料の分散した水系分散媒に分散した状態の多彩模様塗料組成物であり、この水系分散媒により形成される被膜の隠蔽率が０．２０のため、本多彩模様塗料組成物より形成される被膜は、黄色粒子が斑点状に散りばめられ、その表面を赤色透明被膜が覆った感じで、斑点模様の場所によって黄色と赤色との複合具合がランダムに変化して２色以上の深みのある多彩な意匠が表出していた。
【００２９】
（実施例２）
黄色酸化鉄顔料ペーストを混合した黄色エナメル粒子が、フタロシアニンブルーの分散した水系分散媒に分散した状態の多彩模様塗料組成物であり、この水系分散媒により形成される被膜の隠蔽率が０．２０のため、本多彩模様塗料組成物より形成される被膜は、黄色粒子が斑点状に散りばめられ、その表面を青色透明被膜が覆った感じで、斑点模様の場所によって黄色と青色との複合具合がランダムに変化して２色以上の深みのある多彩な意匠が表出していた。
【００３０】
（実施例３）
白色酸化チタン顔料ペーストを混合した白色エナメル粒子が、黄色酸化鉄の透明性を有する顔料を分散した水系分散媒に分散した状態の多彩模様塗料組成物であり、この水系分散媒により形成される被膜の隠蔽率が０．３２のため、本多彩模様塗料組成物より形成される被膜は、白色粒子が斑点状に散りばめられ、その表面を黄色透明被膜が覆った感じで、斑点模様の場所によって白色と黄色との複合具合がランダムに変化して２色以上の深みのある多彩な意匠が表出していた。
【００３１】
（実施例４）
白色酸化チタン顔料ペーストを混合した白色エナメル粒子が、酸化第二鉄の透明性を有する顔料を分散した水系分散媒に分散した状態の多彩模様塗料組成物であり、この水系分散媒により形成される被膜の隠蔽率が０．１５のため、本多彩模様塗料組成物より形成される被膜は、白色粒子が斑点状に散りばめられ、その表面を赤色透明被膜が覆った感じで、斑点模様の場所によって白色と赤色との複合具合がランダムに変化して２色以上の深みのある多彩な意匠が表出していた。
【００３２】
（実施例５）
白色酸化チタン顔料ペーストを混合した白色エナメル粒子と、タルクを混合した透明粒子が、酸化第二鉄の透明性を有する顔料を分散した水系分散媒に分散した状態の多彩模様塗料組成物であり、この水系分散媒により形成される被膜の隠蔽率が０．１６のため、本多彩模様塗料組成物より形成される被膜は、白色粒子が斑点状に散りばめられ、その表面を赤色透明被膜が覆った感じで、さらに透明粒子の存在により白色がより際立った感じとなり、斑点模様の場所によって白色と赤色との複合具合がランダムに変化して２色以上の非常に深みのある多彩な意匠が表出していた。
【００３３】
（実施例６）
実施例１と実施例４の多彩模様塗料組成物を等量混合した多彩模様塗料組成物を塗装したところ、形成される被膜は、白色粒子と黄色粒子が斑点状に散りばめられ、その表面を赤色透明被膜が覆った感じで、斑点模様の場所によって白色と黄色と赤色との複合具合がランダムに変化して３色以上の深みのある多彩な意匠が表出していた。
【００３４】
（比較例１）
白色酸化チタン顔料ペーストを混合した白色エナメル粒子が、フタロシアニンブルーを分散した水系分散媒に分散した状態の多彩模様塗料組成物であり、この水系分散媒により形成される被膜の隠蔽率が０．６５のため、本多彩模様塗料組成物より形成される被膜は、フタロシアニンブルーの青色被膜となってしまい。白色粒子の斑点状意匠は隠れてしまった。
【００３５】
（比較例２）
白色酸化チタン顔料ペーストを混合した白色エナメル粒子が、フタロシアニンブルーを分散した水系分散媒に分散した状態の多彩模様塗料組成物であり、この水系分散媒により形成される被膜の隠蔽率が０．０４のため、本多彩模様塗料組成物より形成される被膜は、フタロシアニンブルーの青色がほとんど感じられず、単なる白色粒子の斑点状意匠のみとなってしまった。
【００３６】
（比較例３）
白色酸化チタン顔料ペーストを混合した白色エナメル粒子が、顔料を配合しない水系分散媒に分散した状態の多彩模様塗料組成物であり、この水系分散媒により形成される被膜に対して、さらに、配合例９の黄色酸化鉄を配合した黄色透明被膜を積層した積層被膜は、ほとんど黄色酸化鉄の黄色被膜となってしまい。白色粒子の斑点状意匠は一応感じられるが、かぶり厚の違いによる微妙な多彩感は表れなかった。
【００３７】
【発明の効果】
本発明は、水系分散媒に分散したエナメル粒子の粒子径にある程度の幅があり、また、塗装時に塗料に加えられる応力によって粒子が変形するため、被膜の厚み全体に占める各粒子の厚みが不均一になり、被膜表面からエナメル粒子最表面までの距離も不均一となる。従って、被膜表面より入射した光が、各エナメル粒子の場所ごとに、水系分散媒によって形成される被膜中を通過する距離が異なることになり、結果として、被膜表面にて認識される色彩は、各エナメル粒子の色相と、水系分散媒によって形成される被膜中の通過距離に応じた色相との複合色となって表れるものである。このような機構によって、既存の多彩模様塗料が、複数色のエナメル粒子を用いて多彩感を表出するのに対して、エナメル粒子の色相が単色である場合においても、微妙な多彩感を表出することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によって形成される多彩模様被膜の構造を示す概念図
【符号の説明】
Ａ被塗面
Ｂ水系分散媒により形成される被膜
Ｃエナメル粒子[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a coating composition capable of expressing a variety of patterns in which a number of hues are combined in a single coating.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, there are various types of coating compositions that form a multicolored coating film on the wall of a building. Among such paint compositions, paints that form a multicolored paint film by a single application are called multicolor paints, and are JIS
It is specified in K 5667. According to this rule, the multicolored paint has a structure in which particles of two or more colors, such as liquid or gel, are suspended.
[0003]
Recently, there are a wide variety of uses for these various pattern paints, and the designs of coating films to be formed are diversified depending on the use. Especially when it is used on the interior wall of a building, it is relatively unclear and has a discreet pattern that does not make the wall conscious, rather than a large and clear colorful pattern used for exterior applications. There is a tendency to prefer something that brings out a rich and luxurious atmosphere.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the case of multi-color paint, the liquid or gel particles in the composition of two or more colors are crushed to form a pattern, so the difference in hue between the color particles appears greatly, and the contrast becomes stronger. There is a reality that it is difficult to form such a modest and deep pattern. The present invention provides a multicolor pattern coating composition that can provide a deep multicolored pattern design with a modest feeling in which the difference in hue between the patterns is not very clear, and such The present invention relates to a method for forming a multi-pattern film.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve such problems, the present inventors have intensively studied, and as a result, a dispersion medium that disperses the color particles forming the pattern of the multicolored paint is defined as JIS.
K 5660 “Glossy Synthetic Resin Emulsion Paint” 4.8 Concealing rate is set to form a film showing a value of 0.05 to 0.60, thereby reducing the contrast of the color particles forming the pattern, Has found that various patterns can be formed even if the color is one color, and the present invention has been completed.
[0006]
That is,
1. A film containing a synthetic resin emulsion and / or water-soluble resin and a transparent pigment having a particle diameter of 1 μm or less and a JIS K 5660 “Glossy Synthetic Resin Emulsion Paint” 4.8 Coverage of 0.05 to 0.60 A multicolor pattern characterized in that enamel containing a synthetic resin, a pigment, and a solvent is dispersed in a single color or a plurality of colors so that the particle diameter is 0.01 to 10.0 mm with respect to the aqueous dispersion medium forming Paint composition.
2. A film containing a synthetic resin emulsion and / or water-soluble resin and a transparent pigment having a particle diameter of 1 μm or less and a JIS K 5660 “Glossy Synthetic Resin Emulsion Paint” 4.8 Coverage of 0.05 to 0.60 After dispersing the enamel containing the crosslinkable functional group-containing copolymer, the pigment, and the solvent with respect to the aqueous dispersion medium that forms a single color or a plurality of colors so that the particle diameter is 0.01 to 10.0 mm A multi-pattern coating composition obtained by mixing a crosslinking agent or a curing catalyst.
[0007]
The state of the film formed on the surface to be coated when the multicolored paint having the above-described configuration is applied will be described with reference to the conceptual diagram of FIG. In other words, enamel particles dispersed in an aqueous dispersion medium have a certain range in particle diameter, and because the particles are deformed by the stress applied to the paint during coating, the thickness of each particle occupying the entire thickness of the coating is The distance from the coating surface to the outermost surface of the enamel particles (the arrow distance in FIG. 1) is also uneven. Therefore, the light incident from the coating surface has a different distance for passing through the coating formed by the aqueous dispersion medium for each enamel particle location, and as a result, the color recognized on the coating surface is: It appears as a composite color of the hue of each enamel particle and the hue corresponding to the passing distance in the coating formed by the aqueous dispersion medium.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The synthetic resin used in the dispersed phase of the present invention is not particularly limited as long as it can be mixed with a pigment and a solvent to form an enamel, and may be a binder used in an existing paint. For example, solvent-soluble types such as acrylic, acrylic silicon, epoxy, urethane, and silicone, and solvent dispersion types (including emulsion types) can be mentioned.
In particular, a crosslinkable functional group-containing copolymer containing a functional group that crosslinks with a curing agent or a curing catalyst can improve the strength of the enamel particles formed. This is preferable without causing bleeding of the pattern due to elution of enamel particles at the time of fusing or coating.
[0009]
Examples of the crosslinkable functional group of such a crosslinkable functional group-containing copolymer include a hydroxyl group, an isocyanate group, an epoxy group, an amino group, an alkoxysilyl group, a carbonyl group, and a carboxyl group. Such a crosslinkable functional group can be obtained by copolymerizing a crosslinkable functional group-containing monomer and another monomer. Examples of the crosslinkable functional group-containing monomer include hydroxyalkyl (meth) acrylates such as hydroxyethyl (meth) acrylate and hydroxypropyl (meth) acrylate, and adducts of hydroxyalkyl esters of (meth) acrylic acid and lactones. , Hydroxyl group-containing monomers such as equimolar adducts of (meth) acrylic acid and glycol, methacryloyl isocyanate, isocyanate ethyl (meth) acrylate, m- or p-isopropenyl-α, α′-dimethylbenzyl isocyanate, hydroxyl group-containing monomers Isocyanate group-containing monomers such as equimolar adducts of diisocyanate compounds, epoxy group-containing monomers such as glycidyl (meth) acrylate and allyl glycidyl ether, N, N-dimethylaminoethyl (meth) acrylate Rate, amino group-containing monomer such as Nt-butylaminoethyl (meth) acrylate, vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, γ- (meth) acryloyloxypropyltrimethoxysilane, γ- (meth) acryloyloxypropyl Alkoxysilyl group-containing monomers such as dimethoxymethylsilane, carbonyl group-containing monomers such as diacetone (meth) acrylamide and acetoacetoxyethyl methacrylate, and carboxyl group-containing monomers such as (meth) acrylic acid, maleic acid and itaconic acid can be used.
[0010]
Examples of other copolymerizable monomers include methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, n-butyl (meth) acrylate, i-butyl (meth) acrylate, t-butyl (meth) acrylate, 2- Alkyl ester or cycloalkyl ester of acrylic acid or methacrylic acid such as ethylhexyl (meth) acrylate, lauryl (meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, vinyl fragrance such as styrene, α-methylstyrene, vinyltoluene, α-chlorostyrene Group compounds and the like.
[0011]
The pigments used in the present invention include pigments, fillers and the like that are generally blended in paints, that is, extenders, colored pigments, and (colored) aggregates.
Examples of such extender pigments include heavy calcium carbonate, cryolite, kaolin, diatomaceous earth, white carbon, talc, barite powder, precipitated barium sulfate, barium carbonate, quartz sand, wollastonite, mica and the like.
[0012]
On the other hand, colored pigments can also be used as appropriate. Examples of such coloring pigments include titanium oxide, zinc oxide, carbon black, graphite, red pepper, yellow iron oxide, ocher, chrome green, ultramarine blue and other inorganic pigments, naphthol-based (permanent red, permanent carmine, brilliant carmine,), Insoluble azo pigments such as pyrazolones (pyrazolone orange, pyrazolone red, benzimidazolone), monoazos (first yellow, benzimidazolone yellow, disazo (dialylide yellow)), watching red, permanent red, lake red, etc. Soluble azo pigments, condensed azo pigments, phthalocyanine green, chlorinated phthalocyanine green, brominated phthalocyanine green, phthalocyanine blue, copper phthalocyanine blue and other phthalocyanine pigments, anthraquinone Quinone red, dianthraquinone red, anthrone tron red, anthrone tron orange), perylene series (perylene red, perylene scarlet, perylene maroon), perinone series, quinacridone series (quinacridone red, quinacridone violet, quinacridone magenta, quinacridone maroon, quinacridone scarlet) Organic pigments such as condensed polycyclic pigments such as diketopyrrolopyrrole (diketopyrrolopyrrole), isoindolinone, isoindoline, and quinophthalone (quinophthalone yellow) can be used.
[0013]
Solvents include petroleum benzene, n-heptane, n-hexane, mineral spirits, terpenes, kerosene and other aliphatic hydrocarbons, benzene, toluene, xylene and other aromatic hydrocarbons, cyclohexane and other alicyclic hydrocarbons. , Chlorinated hydrocarbons such as dichloroethane, trichlene, and parkrene, ether alcohols such as methyl cellosolve, cellosolve solvent, butyl cellosolve, isobutyl cellosolve, methyl alcohol, ethyl alcohol, n-propanol, iso-propanol, n-butanol, etc. Alcohols, esters such as methyl acetate, ethyl acetate, n-propyl acetate, isopropyl acetate, isobutyl acetate, ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone, and optionally water are also used. Possible it is.
[0014]
The enamel used in the present invention is mainly composed of the above-mentioned synthetic resin, preferably a crosslinkable functional group-containing copolymer, a pigment, and a solvent, and if necessary, a pigment dispersant, an antifoaming agent, a thickener, Additives generally used in paints such as film-forming aids can be appropriately blended.
[0015]
The aqueous dispersion medium used in the present invention is not particularly limited as long as it can disperse the above-mentioned enamel in the form of particles. At least, the enamel particles can be coated after drying to form a film. Must. From such points, the aqueous dispersion medium is blended with a synthetic resin emulsion or a water-soluble resin. Moreover, you may use these together.
[0016]
Examples of the synthetic resin emulsion include polyvinyl acetate, polyacrylate ester, acrylic-styrene copolymer system, ethylene-vinyl acetate copolymer system, vinyl acetate-acrylic copolymer system, ethylene-vinyl chloride copolymer system, Examples thereof include vinyl acetate-veova copolymer, epoxy emulsion, urethane emulsion and the like.
Examples of the water-soluble resin include polyvinyl alcohol, sodium polyacrylate, polyethylene oxide, methyl cellulose, ethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose and the like. Cationic ones are particularly preferred because of the high dispersibility of enamel particles.
[0017]
In the aqueous dispersion medium, a dispersion stabilizer can be appropriately blended in order to prevent aggregation of the dispersed particles. Examples of such a dispersion stabilizer include casein, cellulose acetate phthalate, bentonite, polymethacrylic acid, gelatin, sodium alginate, gum arabic, gelatin, pectin, xanthan gum, starch, and relatively As water-insoluble salts, white clay, talc, barium sulfate, calcium carbonate, magnesium carbonate, diatomaceous earth, and the like can be used.
[0018]
The aqueous dispersion medium is required to form a film having a thickness of 0.05 to 0.60 in JIS K 5660 “Glossy synthetic resin emulsion paint” 4.8 hiding rate. For this reason, in the aqueous dispersion medium, a method such as blending the coloring material used in the above-mentioned enamel is used, but the amount of the blended film is within the above-described concealment ratio range. It is determined as appropriate. Further, among the colored pigments, those having transparency with a particle diameter of 1 μm or less are more preferably used because they are finished in a luxurious atmosphere with a deep hue of enamel particles.
When the concealment ratio is smaller than 0.05, the combined effect of the dispersion medium hue and the enamel particle hue cannot be obtained, and only the spotted pattern of the enamel particles is formed.
When the concealment ratio is larger than 0.60, the hue of enamel particles becomes unclear and a monochromatic film with a dispersion medium hue is formed.
[0019]
When the above-mentioned enamel is dispersed in the aqueous dispersion medium, the enamel composition prepared in advance is gradually added while stirring the aqueous dispersion medium with a mixing and dispersing device such as an impeller in a stirring tank. . At this time, it is necessary to appropriately adjust the size of the stirring tank, the shape and size of the impeller, and the peripheral speed so that the enamel particle diameter becomes 0.01 to 10.0 mm. When the enamel particle diameter is smaller than 0.01 mm, the difference in the respective enamel particle diameters is small, so that the versatility of the formed film is not very expressed. Conversely, if the enamel particle diameter is larger than 10.0 mm, the colorful pattern becomes too clear, and when it is applied to the interior wall surface, the wall tends to be made too conscious. Further, the mixing ratio of the enamel composition is preferably 1 to 0.5 to 2 by weight with respect to the aqueous dispersion medium because it is most effective in the sense of colorful pattern, its fluctuation feeling and depth.
[0020]
In the present invention, in order to cure the crosslinkable functional group-containing copolymer in the enamel particles, a crosslinking agent or a curing catalyst is blended when or after the enamel composition is dispersed in the aqueous dispersion medium. As such a crosslinking agent, a known crosslinking agent or curing catalyst may be blended with each crosslinking functional group. For example, in the case of a hydroxyl group, various isocyanates, and the polyisocyanate compound of this multimer, or an emulsion thereof, in the case of a carboxyl group, an epoxy compound or a metal salt, and in the case of a glycidyl group, amines are exemplified. Further, in the case of an alkoxysilyl group, a tin-based, amine-based, phosphoric acid-based curing catalyst or the like is blended for self-crosslinking.
[0021]
【Example】
The effects of the present invention will be clarified by examples and comparative examples below.
Using the raw materials shown in Table 1, compositions of the formulation examples shown in Table 2 and Table 3 were produced. In addition, each numerical value of Table 2 and Table 3 shows a weight part. Formulation Examples 1 to 5 show enamel compositions, and Formulation Examples 6 to 12 excluding Formulation Example 9 show aqueous dispersion media. Formulation Example 9 is a composition that forms a color clear coating. However, the enamel composition is mixed except for the crosslinking agent or the curing catalyst, and the crosslinking agent and the curing catalyst are blended when the enamel particles are formed in the aqueous dispersion medium.
[0022]
[Table 1]

[0023]
[Table 2]

[0024]
[Table 3]

[0025]
Subsequently, the enamel composition was dispersed in an aqueous dispersion medium using the combinations described in Tables 4 and 5. The dispersion procedure was performed by charging an aqueous dispersion medium in a stirring tank and mixing the enamel composition while stirring with an impeller. At this time, a cross-linking agent or a curing catalyst that has not been mixed with the enamel composition at the same time is mixed at the same time to form a multi-pattern coating composition in which enamel particles are dispersed.
[0026]
[Table 4]

[0027]
[Table 5]

[0028]
Example 1
It is a multicolored paint composition in which yellow enamel particles mixed with yellow iron oxide pigment paste are dispersed in an aqueous dispersion medium in which a pigment having transparency of ferric oxide is dispersed, and is formed by this aqueous dispersion medium. Since the covering ratio of the coating is 0.20, the coating formed from the multicolored coating composition has a feeling that yellow particles are scattered in spots and the surface is covered with a red transparent coating. The composite condition of yellow and red changed randomly, and various designs with two or more colors were revealed.
[0029]
(Example 2)
It is a multicolor pattern coating composition in which yellow enamel particles mixed with a yellow iron oxide pigment paste are dispersed in an aqueous dispersion medium in which phthalocyanine blue is dispersed, and the concealment ratio of a film formed by this aqueous dispersion medium is 0.20. Therefore, the coating formed from this multicolored pattern coating composition has yellow particles scattered in the shape of spots, and the surface is covered with a blue transparent coating. Various designs with a depth of more than two colors were revealed by changing randomly.
[0030]
Example 3
White enamel particles mixed with white titanium oxide pigment paste is a multi-pattern coating composition in a state where a pigment having transparency of yellow iron oxide is dispersed in an aqueous dispersion medium, and a coating formed by the aqueous dispersion medium Since the hiding rate of 0.32 is 0.32, the coating formed from the multicolored paint composition has white particles scattered in spots, and the surface is covered with a yellow transparent coating. The combination of yellow and yellow changed randomly, revealing a variety of designs with two or more colors deep.
[0031]
Example 4
A white pattern enamel particle mixed with white titanium oxide pigment paste is a multi-color paint composition in a state of being dispersed in an aqueous dispersion medium in which a pigment having transparency of ferric oxide is dispersed, and is formed by this aqueous dispersion medium. Since the covering ratio of the coating is 0.15, the coating formed from the multicolored paint composition has a feeling that white particles are scattered in spots and the surface is covered with a red transparent coating. The composite condition of white and red changed randomly, and various designs with depths of two or more colors were revealed.
[0032]
(Example 5)
The white enamel particles mixed with the white titanium oxide pigment paste and the transparent particles mixed with talc are multi-pattern paint compositions in a state where they are dispersed in an aqueous dispersion medium in which a pigment having transparency of ferric oxide is dispersed. Since the concealment ratio of the coating formed by this aqueous dispersion medium is 0.16, the coating formed from the present multi-color coating composition has white particles scattered in the shape of spots, and the surface is covered with a red transparent coating. In addition, the presence of transparent particles makes white more prominent, and the combination of white and red changes randomly depending on the location of the speckled pattern, revealing a very deep and diverse design of two or more colors It was.
[0033]
(Example 6)
When the multicolor pattern paint composition obtained by mixing equal amounts of the multicolor pattern paint compositions of Example 1 and Example 4 was applied, the formed film was scattered with white particles and yellow particles in the form of spots, and the surface was red. With the feeling that the transparent film was covered, the composite condition of white, yellow, and red was randomly changed depending on the spotted pattern, and various designs with a depth of 3 colors or more were revealed.
[0034]
(Comparative Example 1)
It is a multi-color paint composition in which white enamel particles mixed with a white titanium oxide pigment paste are dispersed in an aqueous dispersion medium in which phthalocyanine blue is dispersed. For this reason, the film formed from the multicolored paint composition is a blue film of phthalocyanine blue. The speckled design of white particles has been hidden.
[0035]
(Comparative Example 2)
It is a multicolor pattern coating composition in which white enamel particles mixed with white titanium oxide pigment paste are dispersed in an aqueous dispersion medium in which phthalocyanine blue is dispersed, and the concealment ratio of a film formed by this aqueous dispersion medium is 0.04. For this reason, the coating formed from the present multicolored paint composition hardly felt the blue color of phthalocyanine blue, and was merely a spotted design of white particles.
[0036]
(Comparative Example 3)
The white enamel particles mixed with the white titanium oxide pigment paste are multi-pattern coating compositions in a state where they are dispersed in an aqueous dispersion medium that does not contain a pigment. The laminated film obtained by laminating the yellow transparent film containing 9 yellow iron oxide is almost a yellow film of yellow iron oxide. The speckled design of the white particles can be felt for the time being, but a subtle variety due to the difference in the cover thickness did not appear.
[0037]
【The invention's effect】
In the present invention, the particle diameter of enamel particles dispersed in an aqueous dispersion medium has a certain range, and the particles are deformed by the stress applied to the paint during coating, so the thickness of each particle occupying the entire thickness of the coating is insignificant. It becomes uniform, and the distance from the coating surface to the outermost surface of the enamel particles is also nonuniform. Accordingly, the distance that the light incident from the coating surface passes through the coating formed by the aqueous dispersion medium is different for each enamel particle location, and as a result, the color recognized on the coating surface is: It appears as a composite color of the hue of each enamel particle and the hue corresponding to the passing distance in the coating formed by the aqueous dispersion medium. With such a mechanism, the existing multicolored pattern paint uses a multicolored enamel particle to express a variety of feelings, but even when the hue of the enamel particles is a single color, it displays a subtle variety. There is an effect that it can be put out.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing the structure of a multicolored pattern film formed according to the present invention.
A Coating surface B Coating film formed with aqueous dispersion medium C Enamel particles

Claims

A film containing a synthetic resin emulsion and / or water-soluble resin and a transparent pigment having a particle diameter of 1 μm or less and a JIS K 5660 “Glossy Synthetic Resin Emulsion Paint” 4.8 Coverage of 0.05 to 0.60 A multicolor pattern characterized in that enamel containing a synthetic resin, a pigment, and a solvent is dispersed in a single color or a plurality of colors so that the particle diameter is 0.01 to 10.0 mm with respect to the aqueous dispersion medium forming Paint composition.

A film containing a synthetic resin emulsion and / or water-soluble resin and a transparent pigment having a particle diameter of 1 μm or less and a JIS K 5660 “Glossy Synthetic Resin Emulsion Paint” 4.8 Coverage of 0.05 to 0.60 After dispersing the enamel containing the crosslinkable functional group-containing copolymer, the pigment, and the solvent with respect to the aqueous dispersion medium that forms a single color or a plurality of colors so that the particle diameter is 0.01 to 10.0 mm. A multi-pattern coating composition obtained by mixing a crosslinking agent or a curing catalyst.