JP3860437B2 - Iron-based consumable welding materials and welded joints with excellent fatigue strength at welded joints - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄板高張力鋼板等のすみ肉溶接や大脚長の水平すみ肉溶接等を実施する際に用いられる被覆溶接棒、フラックス入りワイヤー、ソリッドワイヤー等の鉄系消耗溶接材料、およびこうした鉄系消耗溶接材料を用いて組み立てられる溶接継手等に関するものであり、殊に疲労強度に優れた溶接継手が得られる鉄系消耗溶接材料、およびその様な溶接継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、様々な用途で鉄鋼材料の軽量化が指向されるに伴い、自動車に代表される薄鋼板や、造船、鉄骨、橋梁等に代表される厚鋼板において、高張力鋼板を使用する動きが活発化している。これらの用途において、各構造物は溶接で組み立てられることが多い。しかしながら、高張力鋼板を用いた場合には溶接継手(溶接部)における疲労強度が従来の軟鋼並み程度にしか確保できず、高張力鋼板本来の有する疲労強度が発揮されないという問題がある。
【0003】
溶接部における疲労強度は、母材に対する溶接ビード止端部の形状が密接に関係することが知られている。図1は、2枚の母材1,2を重ねてすみ肉溶接したときの溶接継手部の断面形状を示す説明図であり、ρは溶接ビード止端部垂直断面における母材1と溶接金属3の連続部の曲率半径、θは該連続部の接触角(以下、単に「溶接ビード止端部の曲率半径、接触角」と呼ぶ)を夫々示す。即ち、図1に示した溶接ビード止端部の曲率半径ρと接触角θが大きくなればなるほど、特に前記曲率半径ρが大きくなるほど疲労強度に優れた溶接継手が得られると言われている。
【0004】
こうしたことから、前記曲率半径ρと接触角θをできるだけ大きくするという観点から、これまでにも様々な技術が提案されている。例えば、特開平8−25080号には、化学成分組成を適切に調整したソリッドワイヤーを用いると共に、溶接電圧、溶接電流、溶接速度、溶接トーチ傾斜角度および前進角度などの溶接条件を厳密に規定して、疲労特性に優れたものとするための曲率半径ρを得る様な溶接方法が提案されている。しかしながらこうした技術では、溶接開始から終了まで安定して上記のような溶接条件を継続して確保することは現実問題として困難であり、品質安定性の点で問題があった。
【0005】
また特公平7−106471号には、溶融スラグの粘性が高過ぎると溶接ビード止端部にオーバーラップが形成され易く、その一方で粘性が低過ぎると凸状ビードになり易いという知見に基づき、適切な粘性を有するスラグ成分系(TiO2−MgO−ZrO2−SiO2−鉄酸化物)を形成する水平すみ肉溶接用フラックス入りワイヤーが提案されている。
【0006】
しかしながら、こうしたスラグ系フラックス入りワイヤーでは、溶接パス毎に溶接ビード表面に多量のスラグが形成されることになるので、溶接組み立て工程においてスラグ除去作業が必要となり、場合によってはスラグの剥離が困難なこともあり、作業性が著しく低下するという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の様な従来技術が有する課題を解決するためになされたものであって、その目的は、疲労強度が優れた溶接継手を得ることができ、母材として高張力鋼板を用いた場合であってもその鋼板本来の疲労強度を十分活かすことのできる鉄系消耗溶接材料、およびこうした上記の様な特性を発揮することのできる溶接継手を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成することのできた鉄系消耗溶接材料とは、C:0.005〜0.40%(鉄系消耗溶接材料の全質量に対する質量%の意味、溶接材料については以下同じ),Mn:0.2〜1.6%、Si:1.2%超、8.0%以下およびS:0.10%超〜0.6%を夫々含有し、残部Feおよび不可避不純物である点に要旨を有するものである。
【0009】
本発明の鉄系消耗溶接材料においては、必要によって下記の各成分を含有させることも好ましく、含有させる成分に応じてその特性が改善される。
(1)Ni:0.01〜5%、Nb:0.01〜1%およびV:0.01〜1%よりなる群から選ばれる1種以上
(2)Cr:0.005〜3%
(3)Mo:0.005〜3%
(4)Cu:0.05〜1.5%
(5)Ca:0.001〜0.05%および/または希土類元素:0.001〜0.05%
(6)B:0.0005〜0.05%
【0010】
本発明の鉄系消耗溶接材料としては、具体的には、ソリッドワイヤー(裸ワイヤー)、被覆溶接棒またはフラックス入りワイヤー(例えば、メタル系フラックス入りワイヤーやスラグ系フラックス入りワイヤー等)等が挙げられる。
【0011】
上記の様な鉄系溶接材料を用いて組み立てられた溶接継手にあっては、疲労強度が優れたものとなる。殊に、溶接金属部が、Feを主成分とすると共に、(a)Si:0.7〜5.5%、S:0.040〜0.08%、O:0.01〜0.1%を夫々含有するものであるか、または(b)Si:0.7〜5.5%、S:0.08%超、0.40%以下を夫々含有するものであれば、疲労強度に特に優れた溶接継手となる。尚、こうした溶接継手は、溶接材料と溶接母材の化学成分の組み合わせ、および溶接条件を適切に調整することによって得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、溶接ビード止端部の形状を良好にするという観点から、様々な角度から検討した。特に、溶接電圧、溶接電流、溶接速度、溶接トーチ角度や前進角度などの溶接条件を厳密に規定せずとも、良好なビード形状を安定して得るには、母材に対する溶融金属(凝固前の溶接金属)の濡れ性を良好にすることが得策でないかという指針に基づき、鋭意研究を行なった。
【0013】
その結果、溶融金属の濡れ性を良好にするには、溶融金属中(即ち、凝固後の溶接金属中)のS,SiおよびOの含有量を適切な範囲[(a)Si:0.7〜5.5%,S:0.040〜0.08%,O:0.01〜0.1%、または(b)Si:0.7〜5.5%,S:0.08%超、0.40%以下]に制御してやれば良いとの知見が得られた。そして、溶接材料中に含まれるこれらの元素含有量と溶接ビードの関係および疲労試験を行なったところ、溶接材料中のSの含有量を0.05〜0.6%とすると共に、Siの含有量を1.2%超〜8%とした場合にはビード形状が良好となり、疲労強度が安定して発揮されることを見出し、本発明を完成した。尚、溶接金属中に含まれる酸素は、溶接材料またはシールドガス、鋼板表面のスケール(Fe酸化物)等から供給される。
【0014】
本発明の鉄系消耗溶接材料では、上記のようにSおよびSiの含有量を適切な範囲に調整するものであるが、基本成分であるC,Mnについても適切に調整する必要がある。これらの成分の範囲限定理由は次の通りである。
【0015】
C:0.005〜0.40%
Cは鋼材(従って溶接金属)の強度を向上させるのに有効な成分である。鉄系消耗溶接材料中の成分の溶接金属への歩留まりを考慮すると、C含有量が0.005%未満では溶接金属に所望の強度を付与することができない。しかしながら、鉄系消耗溶接材料のC含有量が0.40%を超えると、溶接性の劣化(例えば、低温割れや遅れ破壊等)を招くばかりか、高炭素マルテンサイトを生成して靭性が低下することになる。尚、C含有量の好ましい下限は0.01%であり、好ましい上限は0.3%である。
【0016】
Mn:0.2〜8.0%
Mnは固溶強化、変態強化および結晶粒微細化強化等の作用によって、溶接金属の強度と靭性の双方を向上させる効果を発揮する。こうした効果を発揮させるためには、Mn含有量は0.2%以上とする必要がある。しかしながら、Mn含有量が過剰になると、耐割れ性および靭性が著しく劣化するので8.0%以下とする必要がある。尚、Mn含有量の好ましい下限は0.6%であり、好ましい上限は7.0%である。
【0017】
Si:1.2%超、8.0%以下
SiはFe基溶融金属の粘性を低下させる成分である。溶接の様に急速に凝固する液体の濡れ性を高めるためには、Sを含有させて表面張力を低下させるだけでは不十分であり、溶融金属中の粘性を低下させて流動性をより高める必要がある。こうした観点からして、溶接材料中にSiを含有させることは極めて有用である。またSiを含有させることは、鋼の強度上昇に有効であるだけでなく、強力な脱酸効果を発揮するので、気泡の発生を防止したり、溶接金属の酸化を防止して強度低下を防止するなど、極めて重要な役割を果たしている。しかしながら、Si含有量が1.2%以下では、溶融金属の粘性が濡れ性を向上させるのに十分に低下しないので、ビード形状の改善には至らない。一方、Si含有量が過剰になって8.0%を超えると、鋼の靭性の劣化をもたらし、溶接金属に割れが発生し易くなる。尚、Si含有量は、好ましくは1.3%以上、最も好ましくは1.5%以上とするのが良い。
【0018】
S:0.05〜0.6%
Sは、Fe基溶融金属の表面張力を低下させるのに有効な元素であり、鋼母材との濡れ性を向上させる効果を発揮する。溶接金属中のSは、一般的に不純物として扱われており、靭性の低下や高温割れ感受性を助長することが知られている。しかしながら、本発明者らが検討したところによると、薄板の重ね溶接継手の場合には、必須の添加元素として含有させてもそれほど問題が生じず、却って溶融金属の濡れ性を向上させて溶接ビード止端部の形状を、疲労強度を向上させる上で有効である様にすることを突き止めた。こうした効果を発揮させるためには、S含有量は少くとも0.05%以上とする必要があるが、その含有量が過剰になって0.6%を超えると、溶接金属部の靭性が低下し、溶接金属部に微小なクラックが発生するなどの弊害が生じることになる。尚、S含有量は、好ましくは0.10%超とするのが良い。
【0019】
本発明の鉄系消耗溶接材料における基本的な化学成分組成は上記の通りであるが、必要によってNi,Nb,V,Cr,Mo,Cu,Ca,希土類元素,B等を含有させることも有効であり、含有させる成分に応じて溶接金属の特性が改善される。これらの成分の範囲限定理由は下記の通りである。
【0020】
Ni:0.01〜5%、Nb:0.01〜1%およびV:0.01〜1%よりなる群から選ばれる1種以上
Ni,NbおよびVは、いずれも溶接金属の靭性改善および強度向上に有効な元素である。このうちNiはその含有量が0.01%未満では、こうした効果を発揮することができない。またNi含有量が5%を超えると、一次晶粒界が発達して靭性が却って劣化することになる。一方、NbやVは、Niと同様の効果を発揮すると共に、高温強度向上にも寄与する。こうした効果を発揮させるためには、いずれも0.01%以上含有させることが好ましい。しかしながら、NbやVの含有量が1%を超えると、炭化物の生成により靭性および耐割れ性の低下が生じる。尚、これらの元素のより好ましい下限は0.02%程度であり、より好ましい上限は0.8%程度である。
【0021】
Cr:0.005〜3%
Crは溶接金属を強靭化すると共に、酸化物被膜による耐食性向上および高温強度向上等の効果を発揮する。こうした効果を発揮させるためには、Cr含有量は0.005%以上とすることが好ましい。しかしながら、Cr含有量が過剰になって3%を超えると自硬性が高くなり、耐割れ性が低下する。尚、Cr含有量のより好ましい下限は0.1%程度であり、より好ましい上限は2.7%程度である。
【0022】
Mo:0.005〜3%
Moは溶接金属の焼入れ性を高めるという効果があり、その強度向上に寄与する。こうした効果を発揮させるためには、0.005%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Mo含有量が過剰になって3%を超えると、炭化物が生成されて靭性が悪くなる。
【0023】
Cu:0.05〜1.5%
Cuは防食効果のある非晶質の皮膜を形成する作用を発揮する。こうした効果を発揮させるためには、0.05%以上含有させることが好ましいが、1.5%を超えて過剰になるとその効果が飽和すると共に、溶接割れなどの弊害が生じることになる。尚、Cu含有量のより好ましい下限は0.1%程度であり、より好ましい上限は1.2%程度である。また、このCu含有量は、鉄系消耗溶接材料の表面にCuめっきが施される場合(例えば、被覆溶接棒)には、めっきのCu量も含めた値である。
【0024】
Ca:0.001〜0.05%および/または希土類元素:0.001〜0.05%
Caおよび希土類元素(REM)は、主に溶接金属の強度上昇、延性の向上、アーク安定化に有効な元素であり、こうした効果を発揮させるためには、いずれも0.001%以上含有させることが好ましい。しかしながら、これらの元素の含有量が0.05%を超えると、溶接金属中の非金属介在物量が多くなって延性を劣化させることになる。尚、これらの元素のより好ましい下限は0.002%程度であり、より好ましい上限は0.04%程度である。また、上記REMは、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)およびランタノイド系列希土類元素(原子番号57〜71)のいずれをも含む意味であり、これらの元素のうちの1種または2種以上を用いれば良い。
【0025】
B:0.0005〜0.05%
Bは、微量添加することによって組織を微細化して優れた低温靭性を発揮させる。こうした効果を発揮させるためには、0.0005%以上含有させることが好ましい。しかしながら、B含有量が過剰になって0.05%を超えると、耐溶接割れ性が著しく悪化する。尚、B含有量のより好ましい下限は0.0007%程度であり、より好ましい上限は0.04%程度である。
【0026】
本発明の鉄系消耗溶接材料における基本的な化学成分および必要により含有させる有効成分は上記の通りであり、残部は実質的に鉄からなるものであるが、「実質的に鉄」とは、Fe以外にもその特性を阻害しない程度の微量成分の含有も許容できることを意味するものであり、こうした許容成分としてP,As,Sb等の不可避的不純物が挙げられる。また、上記した各有効成分であっても、その好ましい下限未満の含有では不可避不純物に相当するものとなる。更に、不純物のうち、特にPについては、下記の如くその含有量を抑制することが好ましい。
【0027】
P:0.05%以下
P含有量が過剰になると、フェライト中に固溶したPによってマトリックスの靭性が損なわれるだけでなく、溶接割れの原因になる。こうしたことから、P含有量は0.05%以下に抑制することが好ましい。尚、上記した作用を考慮すると、Pの含有量を0.03%以下にすることがより好ましい。
【0028】
本発明の鉄系消耗溶接材料には、更に必要によってAl,Ti,Zr等の脱酸剤を含有させることもできる。これらを含有させるときの範囲限定理由は下記の通りである。
【0029】
Al:0.01〜1%、Ti:0.01〜1%およびZr:0.01〜1%よりなる群から選ばれる1種以上
これらの元素は、いずれも脱酸剤として作用するが、こうした効果を発揮させるためには、いずれも0.01%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Alについては、その含有量が過剰になって1%を超えると、脱酸生成物であるAl2O3が溶接金属中に多く残存する様になって靭性が大幅に低下する。
【0030】
一方、TiおよびZrについては、いずれも強脱酸剤であり溶着金属の酸化を防止するばかりか、酸化物を生成するので析出硬化による強度上昇と組織の微細化による靭性の改善に効果がある。しかしながら、TiやZrの含有量が過剰になって1%を超えると溶接性が劣化すると共に、炭化物の形成および析出によって靭性が大幅に低下することになる。尚、これらの元素のより好ましい下限は0.02%程度であり、より好ましい上限は0.9%程度である。
【0031】
本発明の鉄系消耗溶接材料としては、代表的なものとして鋼製ソリッドワイヤー(裸ワイヤー)や被覆溶接棒等が例示されるが、鋼製シース材の内側に金属粉末やスラグ形成剤を充填したメタル系フラックス入りワイヤーやスラグ系フラックス入りワイヤー等にも適用可能である。このうちスラグ系フラックス入りワイヤーとして使用する場合には、溶接作業性の低下を防ぐために、溶接後のスラグ剥離性を向上させる必要がある。こうした観点から、酸化ビスマスを添加することも有効であるが、この場合のBi添加量は鉄系消耗溶接材料全質量当たり0.002〜0.1%程度が適用である。
【0032】
またアークの安定性やスラグ量を調整するなどの目的で、必要に応じてフラックス成分として、酸化物、弗化物、金属および合金などを適量添加することもできる。例えば、スラグ量を調整するためのスラグ形成剤としてCaO,MnO,Al2O3等の酸化物を添加したり、脱水素剤としてCaF2,SrF2,MgF2,K2SiF6等の弗化物、等を添加することも有効である。
【0033】
本発明の鉄系消耗溶接材料をフラックス入りワイヤーとして使用する場合に、ワイヤーの断面形状、ケーシング材質、ワイヤー径等についても特に限定されるものではない。また、成分の添加形態に関しては、通常外皮金属として軟鋼等が用いられるが、外皮金属だけでは不足する成分や添加量については、フラックスへの配合によって補い、ワイヤー全重量に対する所定の含有量とすれば良い。更に、外皮成分については特に限定されるものではない。尚、フラックス充填率についても特に限定されるものではないが、ワイヤーの加工性の点を考慮すれば、5〜25%程度が適当である。
【0034】
本発明の鉄系消耗溶接材料は上記の如く、様々な形態のものとして使用できるが、その形態がソリッドワイヤーであれフラックス入りワイヤーであれ、溶接のシールドガスについては特に制限されず、炭酸ガスアーク溶接の他、Arガスを主体とするガスアーク溶接等にも適用可能である。いずれの形態を採用するにしても、本発明の鉄系消耗溶接材料を使用して溶接継手を組み立てることによって、溶接継手に優れた疲労強度を付与することができる。
【0035】
本発明のFeを主成分とする溶接金属では、上記の様に(a)Si:0.7〜5.5%、S:0.040〜0.08%、O:0.01〜0.1%を夫々含有するものであるか、または(b)Si:0.7〜5.5%、S:0.08%超、0.40%以下を夫々含有する様に調整することがが好ましいが、これらの範囲限定理由は次の通りである。
【0036】
Si:0.7〜5.5%
Siの基本的な作用は、溶接材料の説明で記述した内容と同一である。但し、溶接材料中に含まれるSiは、溶融状態で気相中等に含まれる酸素と反応してSiO2等のスラグとなるため、溶接材料に含まれるSi全てが歩留まるとは限らない。上記の通り、歩留まりを考慮して0.7〜5.5%とするのが良い。
【0037】
S:0.040〜0.08%、O:0.01〜0.1%
Sの基本的な作用は、溶接材料の説明で記述した内容と同一である。但し、溶接材料中に含まれるSはSiと同様に、溶融状態で気相中等に含まれる酸素と反応してSO2等となるのため、溶接材料に含まれるS全てが溶接金属中に歩留まるとは限らないので、歩留まりを考慮する必要がある。
【0038】
Sによる疲労強度向上効果を発揮させる為には、少なくともSを溶接金属中に0.040%以上含有させる必要があるが、0.08%以下では十分な効果が得られない。その為、Sと同様にFe基溶融金属の表面張力を低下させる機能がある酸素を供給して複合効果を発揮させる必要がある。こうした観点から、Sを0.040〜0.08%程度含有するときには、酸素を同時に含有させる必要がある。
【0039】
酸素単独では、Sよりも効果が小さいので、溶接継手部の疲労強度を高めるほど止端形状に改善効果は発揮されない。しかしながら、上記したSの含有量の範囲でその効果を十分に発揮させる為には、Sに加えてOを複合添加する必要があることを突き止めた。そして、こうした効果を発揮させる為には、O含有量は少なくとも0.01%以上とする必要があるが、その含有量が過剰になって0.1%を超えると、溶接金属中に非金属介在物が多量に生成して靭性が低下し、溶接金属部に微小なクラックが発生する等の弊害が生じることになる。尚、O含有量の好ましい下限は、0.02%であり、より好ましくは0.03%以上とするのが良い。
【0040】
S:0.08%超、0.40%以下
一方、溶接金属中のSを、0.08%を超えて含有させることによって、上記した酸素の複合化が無くても、十分に止端形状を改善することが可能になることも判明した。この様な場合には、歩留まりも考慮してその上限は0.40%とする必要がある。
【0041】
また、本発明の溶接材料を用いて溶接される母材については、高張力鋼の場合に最もその効果が発揮されるものとなるが、本発明で用いる母材の種類については高張力鋼に限らず、例えば軟鋼、その他の鋼材等にも適用できるものであり、こうした場合であっては、溶接材料と溶接母材の化学成分の組み合わせ、および溶接条件を適切に調整して、溶接金属部の化学成分を上記の範囲内となる様にすることによって、疲労強度に優れた溶接継手とすることができる。
【0042】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0043】
【実施例】
実施例1
下記表1に示す化学成分の鋼板を母材として用い、下記の溶接条件で重ねアーク溶接継手を作製した。このときの溶接の状態(ワイヤー狙い位置)を図2に示す。尚、図2において、1,2は母材(前記図1参照)、4は溶接材料を夫々示す。このときの溶接材料としては、軟鋼製ケーシング内に金属粉末を充填し、全体の化学組成が下記表2になるように調整したメタル系フラックス入りワイヤー(直径:1.2mm)を作製して実験に供した。
(溶接条件)
溶接電流:240A
溶接電圧:33V
溶接速度:80cm/min
突き出し長さ:20mm
シールドガス:100%CO2(供給量:20L/min)
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
作製した各溶接継手について、前記図1に示した溶接ビード止端部の曲率半径ρと接触角θ、および疲労強度並びに溶接金属部の化学成分について調査した。尚、疲労強度は各条件で3回ずつ行なった。また、溶接金属部の化学成分分析は下記の手法により行なった。
【0047】
(化学成分分析法)
図1に示す溶接金属部の表層から切粉を採取して分析に供し、各成分の分析を下記の方法によって行なった。
Si:Mo青吸光光度法(≦1%),重量法(≧1%)
S :燃焼赤外線吸収法
O :燃焼赤外線吸収法
【0048】
このとき、溶接ビード止端部の曲率半径ρと接触角θについては、夫々任意に選択した10箇所の値の平均値で求めた。また、疲労強度については、図3に示す溶接継手(溶接ままの状態)を試験片(図中、参照符号1〜3については前記図1と同じ)として用いて両振り平面曲げ疲労試験を行ない(周波数:25Hz,正弦波応力,応力比:−1)、2×106回の繰り返しに耐え得る最大荷重として求めた。
【0049】
これらの結果を、下記表3に示す。尚、表3には、溶接時のスパッタ発生状況を評価することによって、溶接作業性についての評価結果の結果についても示した。
【0050】
【表3】
【0051】
この結果から、次のように考察できる。まず、溶接作業性は、全条件とも合格していた。試験No.7〜9,11〜15のものは、用いた溶接材料および溶接金属ともに本発明で規定する化学成分範囲を満足する実施例であり、溶接ビード止端部の曲率半径ρおよび接触角θともに大きくなっており、疲労強度が高くなっていることが分かる。
【0052】
一方、試験No.1〜6,10,16,17のものでは、溶接材料および溶接金属の化学成分が本発明で規定する範囲から外れている比較例であり、溶接継手に高い疲労強度が得られていない。これらの比較例については、次の様に評価できる。
【0053】
試験No.1〜3の比較例では、Si,Sのいずれの含有量が溶接材料、溶接金属ともに本発明で規定する範囲よりも少ないので、溶融金属と鋼板の濡れ性向上および溶融金属の粘性低下効果の少なくともいずれかの改善効果が小さくなっており、溶接ビード止端部の曲率半径ρと接触角θが小さくなっている。
【0054】
尚、No.10の比較例は、Sの含有量が本発明で規定する下限よりも少ない例である。この例では、疲労試験のうち、1回目は十分な強度が得られているが、残る2回はNo.1〜3の比較例と同等の強度しか得られなかった。この様にバラツキが多くては、実用に際して十分とは言えない。
【0055】
一方、S含有量が本発明の下限に相当する前記No.11においては、疲労強度に多少にのバラツキは見られるものの、いずれの結果も十分な強度レベルである。
【0056】
試験No.4の比較例ではCの含有量が少なくなっているので、溶接金属部の強度が低くなっている。また、P含有量が多いために、溶接金属部に微細なクラックが発生したために、結果的に溶接継手部の強度が低下している。
【0057】
試験No.5の比較例では、Mnの含有量が本発明で規定する範囲より少ないため、溶接金属部の強度と共に靭性が低下したために溶接金属部に微小クラックが発生し、溶接継手部の疲労強度が低下している。
【0058】
試験No.6の比較例では、CとMnの含有量が本発明で規定する範囲を超えているので、溶接金属部の靭性が低下し、溶接金属部に微小クラックが発生し、溶接継手部の疲労強度が低下している。
【0059】
試験No.16,17の比較例では、溶接材料、溶接金属ともにSiまたはSの含有量が本発明で規定する範囲を超えているので、溶接金属分の靭性が低下し、溶接金属部に微小クラックが生じ、溶接継手部の疲労強度が低下している。
【0060】
実施例2
前記表1に示した化学成分の鋼板を母材として用い、重ねアーク溶接継手を作製した。このときのシールドガス以外の溶接条件、溶接の状態(ワイヤー狙い位置)は、実施例1の条件と同一である。そして、前記実施例1と同様に、溶接ビード止端部の形状と溶接継手の疲労強度を評価した。その結果を、下記表4に示す。
【0061】
尚、表4に示した溶接材料No.は、前記表2に示した溶接材料No.に対応している。また、試験No.24のものは、鋼板表面に予めスケール(Fe酸化物)を付与しておき、溶接金属中の酸素量を高める様に設定したものである。
【0062】
【表4】
【0063】
この結果から、次の様に考察できる。まず、No.19〜23のものは、溶接金属が本発明で規定する化学成分範囲を満足する実施例であり、溶接ビードの止端半径ρおよび接触角θともに大きくなっており、疲労強度が高くなっていることが分かる。特に、溶接金属中のS含有量が0.08%以下では、併せて含まれる酸素の含有量が大きな効果を発揮していることが分かる。しかしながら、S含有量が0.08%を超えると(No.23)、酸素含有による効果が見られないことが分かる。
【0064】
これに対して、試験No.18,24のものは、溶接金属の化学成分が本発明で規定する範囲を外れる比較例であり、溶接継手に高い疲労強度が得られていない。これらの比較例については、次の様に評価できる。
【0065】
No.18の比較例では、溶接金属中のS含有量が0.08%以下であるにも拘わらず、酸素含有量が十分でないので、溶接ビード止端部の曲率半径ρと接触角θが小さくなっている。即ち、溶接ビード止端部の形状改善に酸素が重要な役割を果たしていることが分かる。
【0066】
No.24の比較例では、酸素が十分に含まれているため、溶接ビード止端部の曲率半径ρと接触角θは大きくなっているものの、その量が過剰であるので溶接金属部に微小なクラックが発生し、その結果として溶接継手に高い疲労強度は得られなかった。
【0067】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、溶接材料や溶接金属中のSiおよびSの含有量を適切に調整することによって、溶接ビード止端部の曲率半径と接触角を大きくすることができ、溶接ビードの手直しをすることなく溶接ままで高い疲労強度を得ることのできる鉄系溶接材料や溶接継手が実現でき、こうした溶接材料は母材として高張力鋼板を用いた場合であってもその鋼板本来の疲労強度を十分活かすことができ極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】2枚の母材を重ねてすみ肉溶接したときの溶接継手部の断面形状を示す説明図である。
【図2】実施例において溶接継手を作製したときの溶接の状態(ワイヤー狙い位置)を示す説明図。
【図3】両振り平面曲げ疲労試験を行なったときの試験片の形状を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2 母材
3 溶接金属
4 溶接材料[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an iron-based consumable welding material such as a coated welding rod, a flux-cored wire, a solid wire, and the like used when performing fillet welding of a thin high-tensile steel plate or horizontal fillet welding of a large leg length, and such iron. More particularly, the present invention relates to an iron-based consumable welding material from which a welded joint excellent in fatigue strength can be obtained, and such a welded joint.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the trend toward weight reduction of steel materials in various applications, there is an active movement to use high-strength steel sheets in thin steel sheets represented by automobiles and thick steel sheets represented by shipbuilding, steel frames, bridges, etc. It has become. In these applications, each structure is often assembled by welding. However, when a high-strength steel plate is used, the fatigue strength in the welded joint (welded part) can be ensured only to the same level as conventional mild steel, and there is a problem that the fatigue strength inherent to the high-tensile steel plate cannot be exhibited.
[0003]
It is known that the fatigue strength at the welded portion is closely related to the shape of the weld bead toe with respect to the base material. FIG. 1 is an explanatory view showing a cross-sectional shape of a welded joint when two
[0004]
For this reason, various techniques have been proposed so far from the viewpoint of increasing the curvature radius ρ and the contact angle θ as much as possible. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 8-25080 uses a solid wire with an appropriately adjusted chemical composition and strictly defines welding conditions such as welding voltage, welding current, welding speed, welding torch inclination angle, and forward angle. Thus, there has been proposed a welding method for obtaining a radius of curvature ρ for achieving excellent fatigue characteristics. However, with such a technique, it is difficult as a real problem to keep the above welding conditions stably from the start to the end of welding, and there is a problem in terms of quality stability.
[0005]
Also, in Japanese Patent Publication No. 7-106471, when the viscosity of the molten slag is too high, an overlap is likely to be formed at the weld bead toe, and on the other hand, if the viscosity is too low, a convex bead tends to be formed. Slag component system with appropriate viscosity (TiO2-MgO-ZrO2-SiO2A flux-cored wire for horizontal fillet welding that forms (iron oxide) has been proposed.
[0006]
However, with such a slag-based flux-cored wire, a large amount of slag is formed on the surface of the weld bead for each welding pass, so it is necessary to remove slag in the welding assembly process, and in some cases it is difficult to peel off the slag. In some cases, workability is significantly reduced.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems of the prior art, and an object of the present invention is to obtain a welded joint having excellent fatigue strength, and to use a high-tensile steel plate as a base material. It is an object of the present invention to provide an iron-based consumable welding material that can fully utilize the original fatigue strength of the steel sheet, and a welded joint that can exhibit the above-described characteristics.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The iron-based consumable welding material capable of achieving the above object is C: 0.005 to 0.40% (meaning mass% with respect to the total mass of the iron-based consumable welding material, and the same applies to the welding material hereinafter), Mn : 0.2 to 1.6%, Si: more than 1.2%, not more than 8.0% and S: more than 0.10% to 0.6%, respectively, the balance being Fe and inevitable impurities It has a gist.
[0009]
In the iron-based consumable welding material of the present invention, it is also preferable to contain the following components as necessary, and the characteristics are improved according to the components to be contained.
(1) One or more selected from the group consisting of Ni: 0.01-5%, Nb: 0.01-1% and V: 0.01-1%
(2) Cr: 0.005 to 3%
(3) Mo: 0.005 to 3%
(4) Cu: 0.05 to 1.5%
(5) Ca: 0.001 to 0.05% and / or rare earth element: 0.001 to 0.05%
(6) B: 0.0005 to 0.05%
[0010]
Specific examples of the iron-based consumable welding material of the present invention include a solid wire (bare wire), a coated welding rod, or a flux-cored wire (for example, a metal-based flux-cored wire or a slag-based flux-cored wire). .
[0011]
In a welded joint assembled using the iron-based welding material as described above, the fatigue strength is excellent. In particular, the weld metal part has Fe as a main component, and (a) Si: 0.7 to 5.5%, S: 0.040 to 0.08%, O: 0.01 to 0.1. %, Or (b) Si: 0.7 to 5.5%, S: more than 0.08%, and 0.40% or less, respectively. It becomes a particularly excellent welded joint. Such a welded joint can be obtained by appropriately adjusting the combination of the chemical components of the welding material and the welding base material and the welding conditions.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present inventors examined from various angles from the viewpoint of improving the shape of the weld bead toe. In particular, in order to stably obtain a good bead shape without strictly specifying welding conditions such as welding voltage, welding current, welding speed, welding torch angle, and forward angle, a molten metal (before solidification) Based on the guideline that it would be a good idea to improve the wettability of (welded metal).
[0013]
As a result, in order to improve the wettability of the molten metal, the contents of S, Si and O in the molten metal (that is, in the weld metal after solidification) are set within an appropriate range [(a) Si: 0.7 -5.5%, S: 0.040-0.08%, O: 0.01-0.1%, or (b) Si: 0.7-5.5%, S: more than 0.08% , 0.40% or less] was obtained. Then, when the relationship between the content of these elements contained in the welding material and the weld bead and a fatigue test were performed, the content of S in the welding material was set to 0.05 to 0.6%, and the content of Si It has been found that when the amount exceeds 1.2% to 8%, the bead shape becomes good and the fatigue strength is stably exhibited, and the present invention has been completed. Note that oxygen contained in the weld metal is supplied from a welding material, a shielding gas, a scale (Fe oxide) on the surface of the steel plate, or the like.
[0014]
In the iron-based consumable welding material of the present invention, the S and Si contents are adjusted to an appropriate range as described above, but the basic components C and Mn also need to be adjusted appropriately. The reasons for limiting the ranges of these components are as follows.
[0015]
C: 0.005-0.40%
C is an effective component for improving the strength of steel (and hence weld metal). Considering the yield of components in the iron-based consumable welding material to the weld metal, if the C content is less than 0.005%, the desired strength cannot be imparted to the weld metal. However, if the C content of the iron-based consumable welding material exceeds 0.40%, not only will the weldability deteriorate (for example, cold cracking or delayed fracture), but also high carbon martensite will be generated and the toughness will be reduced. Will do. In addition, the preferable minimum of C content is 0.01%, and a preferable upper limit is 0.3%.
[0016]
Mn: 0.2-8.0%
Mn exhibits the effect of improving both the strength and toughness of the weld metal by actions such as solid solution strengthening, transformation strengthening, and grain refinement strengthening. In order to exert such effects, the Mn content needs to be 0.2% or more. However, if the Mn content is excessive, crack resistance and toughness are remarkably deteriorated, so it is necessary to set the content to 8.0% or less. In addition, the minimum with preferable Mn content is 0.6%, and a preferable upper limit is 7.0%.
[0017]
Si: more than 1.2%, 8.0% or less
Si is a component that lowers the viscosity of the Fe-based molten metal. In order to increase the wettability of rapidly solidifying liquids such as welding, it is not sufficient to reduce the surface tension by adding S, and it is necessary to lower the viscosity in the molten metal and increase the fluidity. There is. From this point of view, it is very useful to include Si in the welding material. The inclusion of Si not only increases the strength of the steel, but also exerts a strong deoxidation effect, preventing the generation of bubbles and preventing the deterioration of the strength by preventing oxidation of the weld metal. It plays an extremely important role. However, when the Si content is 1.2% or less, the viscosity of the molten metal is not sufficiently lowered to improve the wettability, and thus the bead shape cannot be improved. On the other hand, when the Si content is excessive and exceeds 8.0%, the toughness of the steel is deteriorated and cracks are likely to occur in the weld metal. The Si content is preferably 1.3% or more, and most preferably 1.5% or more.
[0018]
S: 0.05-0.6%
S is an element effective for reducing the surface tension of the Fe-based molten metal, and exhibits the effect of improving the wettability with the steel base material. S in the weld metal is generally treated as an impurity, and is known to promote toughness reduction and hot cracking susceptibility. However, according to the study by the present inventors, in the case of a thin plate lap weld joint, even if it is contained as an essential additive element, there is not much problem, and on the contrary, the weld bead is improved by improving the wettability of the molten metal. It has been found that the shape of the toe portion is effective in improving the fatigue strength. In order to exert such an effect, the S content needs to be at least 0.05%, but if the content is excessive and exceeds 0.6%, the toughness of the weld metal part decreases. As a result, adverse effects such as the occurrence of minute cracks in the weld metal portion occur. The S content is preferably more than 0.10%.
[0019]
The basic chemical composition of the iron-based consumable welding material of the present invention is as described above, but it is also effective to contain Ni, Nb, V, Cr, Mo, Cu, Ca, rare earth elements, B, etc. if necessary. The properties of the weld metal are improved according to the components to be contained. The reasons for limiting the ranges of these components are as follows.
[0020]
One or more selected from the group consisting of Ni: 0.01-5%, Nb: 0.01-1% and V: 0.01-1%
Ni, Nb and V are all effective elements for improving the toughness and strength of the weld metal. Of these, Ni cannot exhibit these effects if its content is less than 0.01%. On the other hand, if the Ni content exceeds 5%, primary grain boundaries develop and the toughness deteriorates instead. On the other hand, Nb and V exhibit the same effect as Ni and contribute to the improvement of high temperature strength. In order to exhibit such an effect, it is preferable to contain 0.01% or more of all. However, when the content of Nb or V exceeds 1%, the toughness and crack resistance are reduced due to the formation of carbides. A more preferred lower limit of these elements is about 0.02%, and a more preferred upper limit is about 0.8%.
[0021]
Cr: 0.005 to 3%
Cr strengthens the weld metal and exhibits effects such as improved corrosion resistance and improved high-temperature strength due to the oxide film. In order to exert such effects, the Cr content is preferably 0.005% or more. However, if the Cr content is excessive and exceeds 3%, the self-hardness is increased and the crack resistance is lowered. In addition, the more preferable minimum of Cr content is about 0.1%, and a more preferable upper limit is about 2.7%.
[0022]
Mo: 0.005 to 3%
Mo has the effect of increasing the hardenability of the weld metal and contributes to the improvement of the strength. In order to exhibit such an effect, it is preferable to contain 0.005% or more. However, if the Mo content is excessive and exceeds 3%, carbides are generated and the toughness deteriorates.
[0023]
Cu: 0.05 to 1.5%
Cu exhibits an action of forming an amorphous film having an anticorrosive effect. In order to exhibit such an effect, it is preferable to contain 0.05% or more. However, if it exceeds 1.5%, the effect is saturated and harmful effects such as weld cracking occur. In addition, the more preferable minimum of Cu content is about 0.1%, and a more preferable upper limit is about 1.2%. Further, this Cu content is a value including the Cu amount of plating when Cu plating is performed on the surface of the iron-based consumable welding material (for example, a coated welding rod).
[0024]
Ca: 0.001 to 0.05% and / or rare earth element: 0.001 to 0.05%
Ca and rare earth elements (REM) are effective elements mainly for increasing the strength of weld metal, improving ductility, and stabilizing the arc. In order to exert such effects, both of them should be contained in an amount of 0.001% or more. Is preferred. However, if the content of these elements exceeds 0.05%, the amount of non-metallic inclusions in the weld metal increases and ductility deteriorates. A more preferred lower limit of these elements is about 0.002%, and a more preferred upper limit is about 0.04%. In addition, the REM is meant to include any of scandium (Sc), yttrium (Y), and lanthanoid series rare earth elements (atomic numbers 57 to 71), and one or more of these elements are used. It ’s fine.
[0025]
B: 0.0005 to 0.05%
B is refined by adding a small amount to exhibit excellent low temperature toughness. In order to exhibit such an effect, it is preferable to contain 0.0005% or more. However, when the B content becomes excessive and exceeds 0.05%, the weld crack resistance is remarkably deteriorated. A more preferable lower limit of the B content is about 0.0007%, and a more preferable upper limit is about 0.04%.
[0026]
The basic chemical components in the iron-based consumable welding material of the present invention and the effective components to be contained as necessary are as described above, and the balance is substantially made of iron, but “substantially iron” This means that the inclusion of a trace amount component that does not inhibit the characteristics in addition to Fe is also acceptable, and examples of such an acceptable component include inevitable impurities such as P, As, and Sb. Moreover, even if it is each above-mentioned active ingredient, if it contains less than the preferable minimum, it will correspond to an inevitable impurity. Further, among impurities, particularly P, it is preferable to suppress the content thereof as described below.
[0027]
P: 0.05% or less
When the P content is excessive, not only the toughness of the matrix is impaired by the P dissolved in the ferrite, but also causes weld cracking. For these reasons, the P content is preferably suppressed to 0.05% or less. In consideration of the above action, the P content is more preferably 0.03% or less.
[0028]
The iron-based consumable welding material of the present invention may further contain a deoxidizer such as Al, Ti, Zr, etc., if necessary. The reasons for limiting the range when these are contained are as follows.
[0029]
One or more selected from the group consisting of Al: 0.01-1%, Ti: 0.01-1% and Zr: 0.01-1%
All of these elements act as deoxidizers, but in order to exert such effects, it is preferable to contain all of them at 0.01% or more. However, with regard to Al, if its content exceeds 1%, the deoxidation product Al2OThreeRemains in the weld metal, and the toughness is greatly reduced.
[0030]
On the other hand, both Ti and Zr are strong deoxidizers and not only prevent oxidation of the deposited metal, but also produce oxides, which is effective in increasing strength by precipitation hardening and improving toughness by refining the structure. . However, when the content of Ti or Zr becomes excessive and exceeds 1%, the weldability deteriorates and the toughness significantly decreases due to the formation and precipitation of carbides. A more preferred lower limit of these elements is about 0.02%, and a more preferred upper limit is about 0.9%.
[0031]
Typical examples of the iron-based consumable welding material of the present invention include steel solid wires (bare wires) and coated welding rods, but metal powder and slag forming agents are filled inside the steel sheath material. The present invention can also be applied to a metal flux-cored wire or a slag flux-cored wire. Among these, when using it as a slag type flux cored wire, in order to prevent the fall of welding workability | operativity, it is necessary to improve the slag peelability after welding. From this point of view, it is also effective to add bismuth oxide. In this case, the amount of Bi added is about 0.002 to 0.1% per total mass of the iron-based consumable welding material.
[0032]
In addition, for the purpose of adjusting the stability of the arc and the amount of slag, an appropriate amount of oxide, fluoride, metal, alloy, or the like can be added as a flux component as necessary. For example, as a slag forming agent for adjusting the amount of slag, CaO, MnO, Al2OThreeSuch as CaF as a dehydrogenating agent2, SrF2, MgF2, K2SiF6It is also effective to add fluorides such as.
[0033]
When the iron-based consumable welding material of the present invention is used as a flux-cored wire, the cross-sectional shape of the wire, the casing material, the wire diameter and the like are not particularly limited. In addition, regarding the addition form of the components, mild steel or the like is usually used as the outer metal, but the components and added amounts that are insufficient with the outer metal alone are compensated by blending into the flux, and the predetermined content relative to the total weight of the wire is used. It ’s fine. Further, the outer skin component is not particularly limited. In addition, although it does not specifically limit about a flux filling rate, if the point of the workability of a wire is considered, about 5 to 25% is suitable.
[0034]
As described above, the iron-based consumable welding material of the present invention can be used in various forms. However, regardless of whether the form is a solid wire or a flux-cored wire, the shielding gas for welding is not particularly limited, and carbon dioxide arc welding. In addition, it can be applied to gas arc welding mainly composed of Ar gas. Whichever form is adopted, excellent fatigue strength can be imparted to the welded joint by assembling the welded joint using the iron-based consumable welding material of the present invention.
[0035]
In the weld metal mainly composed of Fe of the present invention, as described above, (a) Si: 0.7 to 5.5%, S: 0.040 to 0.08%, O: 0.01 to 0.00. It may be adjusted to contain 1% each or (b) Si: 0.7 to 5.5%, S: more than 0.08%, and 0.40% or less. Although preferable, the reasons for limiting these ranges are as follows.
[0036]
Si: 0.7 to 5.5%
The basic action of Si is the same as that described in the description of the welding material. However, Si contained in the welding material reacts with oxygen contained in the gas phase in the molten state to react with SiO.2Therefore, not all the Si contained in the welding material is necessarily produced. As described above, the yield is preferably set to 0.7 to 5.5%.
[0037]
S: 0.040-0.08%, O: 0.01-0.1%
The basic action of S is the same as that described in the description of the welding material. However, S contained in the welding material reacts with oxygen contained in the gas phase and the like in the molten state in the same manner as Si, and SO.2Therefore, it is necessary to consider the yield because not all S contained in the welding material is necessarily retained in the weld metal.
[0038]
In order to exert the effect of improving the fatigue strength by S, it is necessary to contain at least S in the weld metal in an amount of 0.040% or more, but if it is 0.08% or less, a sufficient effect cannot be obtained. Therefore, as with S, it is necessary to supply oxygen having a function of reducing the surface tension of the Fe-based molten metal to exert a combined effect. From such a viewpoint, when S is contained in an amount of about 0.040 to 0.08%, it is necessary to contain oxygen at the same time.
[0039]
Since oxygen alone has a smaller effect than S, the improvement effect is not exhibited in the toe shape as the fatigue strength of the welded joint is increased. However, the present inventors have found out that it is necessary to add O in addition to S in order to sufficiently exhibit the effect within the range of the S content described above. And in order to exert such effects, the O content needs to be at least 0.01% or more. However, if the content exceeds 0.1% due to excessive content, non-metals are contained in the weld metal. A large amount of inclusions are generated, the toughness is lowered, and there are problems such as the occurrence of minute cracks in the weld metal part. In addition, the minimum with preferable O content is 0.02%, It is good to set it as 0.03% or more more preferably.
[0040]
S: more than 0.08%, 0.40% or less
On the other hand, it has also been found that by including S in the weld metal in an amount exceeding 0.08%, it is possible to sufficiently improve the toe shape even without the above-described complexing of oxygen. In such a case, the upper limit needs to be 0.40% in consideration of the yield.
[0041]
In addition, the base material welded using the welding material of the present invention is most effective in the case of high-strength steel, but the type of base material used in the present invention is high-strength steel. For example, it can be applied to mild steel and other steel materials. In such a case, the weld metal part is adjusted by appropriately adjusting the combination of the chemical components of the welding material and the welding base material and the welding conditions. By making the chemical component in the above range, a welded joint having excellent fatigue strength can be obtained.
[0042]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail by way of examples. However, the following examples are not intended to limit the present invention, and any design changes in accordance with the gist of the preceding and following descriptions are technical aspects of the present invention. It is included in the range.
[0043]
【Example】
Example 1
A lap arc welded joint was produced under the following welding conditions using a steel plate having the chemical composition shown in Table 1 below as a base material. The welding state (wire aiming position) at this time is shown in FIG. In FIG. 2, 1 and 2 are base materials (see FIG. 1), and 4 is a welding material. As a welding material at this time, a metal-based flux-cored wire (diameter: 1.2 mm) was prepared by filling a metal powder in a mild steel casing and adjusting the overall chemical composition to be shown in Table 2 below. It was used for.
(Welding conditions)
Welding current: 240A
Welding voltage: 33V
Welding speed: 80 cm / min
Protrusion length: 20mm
Shield gas: 100% CO2(Supply amount: 20L / min)
[0044]
[Table 1]
[0045]
[Table 2]
[0046]
About each produced welded joint, the curvature radius (rho) and contact angle (theta) of the weld bead toe part shown in the said FIG. 1, fatigue strength, and the chemical composition of a weld metal part were investigated. Fatigue strength was performed three times under each condition. The chemical component analysis of the weld metal part was performed by the following method.
[0047]
(Chemical component analysis method)
Chips were collected from the surface layer of the weld metal part shown in FIG. 1 and subjected to analysis, and each component was analyzed by the following method.
Si: Mo blue absorptiometry (≦ 1%), gravimetric method (≧ 1%)
S: Combustion infrared absorption method
O: Combustion infrared absorption method
[0048]
At this time, the radius of curvature ρ and the contact angle θ of the weld bead toe were obtained as average values of 10 arbitrarily selected values. For fatigue strength, a double swing plane bending fatigue test is performed using the welded joint (as welded) shown in FIG. 3 as a test piece (in the figure,
[0049]
These results are shown in Table 3 below. Table 3 also shows the results of evaluation results on welding workability by evaluating the state of spatter generation during welding.
[0050]
[Table 3]
[0051]
From this result, it can be considered as follows. First, the welding workability passed all the conditions. Test No. 7 to 9 and 11 to 15 are examples in which both the welding material and the weld metal used satisfy the chemical component range defined in the present invention, and both the curvature radius ρ and the contact angle θ of the weld bead toe are large. It can be seen that the fatigue strength is high.
[0052]
On the other hand, test no. 1 to 6, 10, 16, and 17 are comparative examples in which the chemical components of the welding material and the weld metal are out of the range defined in the present invention, and high fatigue strength is not obtained in the welded joint. These comparative examples can be evaluated as follows.
[0053]
Test No. In Comparative Examples 1 to 3, since both the contents of Si and S are less than the range specified in the present invention for both the welding material and the weld metal, the improvement of the wettability of the molten metal and the steel plate and the effect of lowering the viscosity of the molten metal At least one of the improvement effects is small, and the radius of curvature ρ and the contact angle θ of the weld bead toe are small.
[0054]
No. Ten comparative examples are examples in which the S content is less than the lower limit defined in the present invention. In this example, sufficient strength was obtained in the first fatigue test, but the remaining two were No. Only the same strength as the comparative examples 1 to 3 was obtained. Such a large variation is not sufficient for practical use.
[0055]
On the other hand, the S content corresponds to the lower limit of the present invention. No. 11 shows a slight variation in fatigue strength, but all results are sufficient strength levels.
[0056]
Test No. In Comparative Example 4, since the C content is low, the strength of the weld metal part is low. Moreover, since there is much P content, since the fine crack generate | occur | produced in the weld metal part, the intensity | strength of the welded joint part has fallen as a result.
[0057]
Test No. In Comparative Example 5, the content of Mn is less than the range specified in the present invention, so that the toughness is lowered together with the strength of the weld metal part, so that a micro crack is generated in the weld metal part, and the fatigue strength of the welded joint part is lowered. is doing.
[0058]
Test No. In the comparative example of 6, the C and Mn contents exceed the range specified in the present invention, so the toughness of the weld metal part decreases, microcracks occur in the weld metal part, and the fatigue strength of the welded joint part. Has fallen.
[0059]
Test No. In Comparative Examples 16 and 17, since the content of Si or S exceeds both the welding material and the weld metal within the range defined in the present invention, the toughness of the weld metal is reduced and microcracks are generated in the weld metal portion. The fatigue strength of the welded joint is reduced.
[0060]
Example 2
A lap arc welded joint was prepared using a steel plate having the chemical composition shown in Table 1 as a base material. The welding conditions other than the shielding gas and the welding state (wire aiming position) at this time are the same as the conditions in Example 1. Then, as in Example 1, the shape of the weld bead toe and the fatigue strength of the welded joint were evaluated. The results are shown in Table 4 below.
[0061]
In addition, welding material No. shown in Table 4 was used. Is the welding material No. shown in Table 2 above. It corresponds to. In addition, Test No. In the case of No. 24, scale (Fe oxide) was previously provided on the surface of the steel sheet so that the oxygen content in the weld metal was increased.
[0062]
[Table 4]
[0063]
From this result, it can be considered as follows. First, no. Nos. 19 to 23 are examples in which the weld metal satisfies the chemical composition range defined in the present invention, both the toe radius ρ and the contact angle θ of the weld bead are increased, and the fatigue strength is increased. I understand that. In particular, it can be seen that when the S content in the weld metal is 0.08% or less, the content of oxygen contained together exhibits a great effect. However, when S content exceeds 0.08% (No. 23), it turns out that the effect by oxygen content is not seen.
[0064]
In contrast, test no. Nos. 18 and 24 are comparative examples in which the chemical composition of the weld metal is outside the range defined in the present invention, and high fatigue strength is not obtained in the welded joint. These comparative examples can be evaluated as follows.
[0065]
No. In 18 comparative examples, although the S content in the weld metal is 0.08% or less, the oxygen content is not sufficient, so the radius of curvature ρ and the contact angle θ of the weld bead toe are reduced. ing. That is, it can be seen that oxygen plays an important role in improving the shape of the weld bead toe.
[0066]
No. In the comparative example of 24, since oxygen is sufficiently contained, the radius of curvature ρ and the contact angle θ of the weld bead toe are large, but the amount is excessive, so that a minute crack is formed in the weld metal part. As a result, high fatigue strength was not obtained in the welded joint.
[0067]
【The invention's effect】
The present invention is configured as described above, and the curvature radius and contact angle of the weld bead toe can be increased by appropriately adjusting the contents of Si and S in the welding material and weld metal. It is possible to realize iron-based welding materials and welded joints that can obtain high fatigue strength while welding without reworking the weld bead, even if high-tensile steel plates are used as the base material. It is extremely useful because it can fully utilize the original fatigue strength of the steel sheet.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a cross-sectional shape of a welded joint when fillet welding is performed with two base metals stacked.
FIG. 2 is an explanatory view showing a welding state (wire aiming position) when a welded joint is produced in an example.
FIG. 3 is an explanatory view showing the shape of a test piece when a double-sided plane bending fatigue test is performed.
[Explanation of symbols]
1, 2 Base material
3 Weld metal
4 Welding materials
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