JP3857763B2 - ヒートパイプの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、水やアルコールあるいはフレオンなどの凝縮性の流体の蒸発、流動、凝縮、還流の連続した作用によってその作動流体の潜熱として熱を輸送するヒートパイプの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のようにヒートパイプは、空気などの凝縮性のガスを脱気したパイプなどのコンテナの内部に、上述した凝縮性の流体を作動流体として封入したものであり、その一部に入熱があると、その部分で作動流体が蒸発し、これに対して放熱の生じる箇所では内部圧力が低くなるから、結局、作動流体の蒸気が内部圧力の低い箇所に流動し、その部分で放熱して凝縮する。また凝縮した作動流体は、ウイックによって生じる毛細管圧力によって蒸発の生じたいわゆる加熱部に対して還流し、このようにして蒸発および凝縮を伴う循環流動によって作動流体の潜熱として熱の輸送を行う。そのため銅などの熱伝導率に優れた金属と比較しても、数十倍の熱伝導性能を示す。このような優れた熱伝導性能を生かして各種の熱関連分野でヒートパイプが使用されており、最近では、コンピュータなどの電子装置の冷却にも使用されるようになっている。
【0003】
ヒートパイプが上述した作動流体の循環流動によって熱が輸送されるのは、コンテナの内部から非凝縮性ガスが排気されており、また液相作動流体を加熱部に対して還流させるためのウイックが設けられていることによる。そこで従来一般には、細溝や金属メッシュ、極細線束などのウイックを内部に設けたコンテナを用意し、そのコンテナから真空引きして脱気した後に作動流体を注入し、あるいは注入した作動流体を加熱してその蒸気によって非凝縮性ガスを追い出し、その後にコンテナの注入管部を密閉してヒートパイプとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにヒートパイプにおいて液相作動流体を加熱部(蒸発部)に還流させるポンプ作用は、ウイックにおける毛細管圧力で生じるから、ウイックとしては実効毛細管半径が可及的に小さいものが好ましく、したがって加熱部が放熱部(凝縮部)より高い位置にあるいわゆるトップヒートモードとなるような場合には、銅繊維やカーボン繊維などの極細線を束ねてウイックとすることがある。例えばパソコンの冷却用のヒートパイプとしては、CPUやMPUなどの発熱源が必ずしも放熱部に対して低い位置にあるとは限らず、また設置スペースの制約から小径のヒートパイプを使用することになるために、熱輸送能力を高くするべく極細線をウイックとしたヒートパイプが用いられる。
【0005】
したがってこの種のヒートパイプでは、内径が数mm程度の小径のパイプの内部にウイックとしての極細線を挿入することになる。上述したように従来では、一端部を閉じたヒートパイプ用のコンテナを用意し、これにウイックを挿入した後に、脱気および作動流体の充填の工程を行い、そして最終的にはこのコンテナを密閉してヒートパイプとしているから、その製造過程では、先ず、小径のパイプの内部にウイックを引き入れることになり、きわめて作業性の悪い作業を余儀なくされ、これが原因で小径のヒートパイプの生産性が悪く、高コストになる問題があった。
【0006】
この発明は、上記の事情を背景にしたなされたものであり、ウイックを内装した小径のヒートパイプを効率よく、低コストで生産することのできる方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、非凝縮性ガスを脱気したパイプの内部に、加熱されて蒸発しかつ放熱して凝縮する作動流体と、毛細管圧力を発生させるためのウイックとを封入したヒートパイプの製造方法において、製品長さより複数倍長くかつ製品の径より大径の大径管の内部に、製品長さより複数倍長いウイックを配置し、その大径管に引き抜き加工を施して延伸かつ縮径した後、前記大径管に通電して発熱させ、次いで前記大径管の内部から非凝縮性ガスを脱気するとともに作動流体を注入し、さらに前記大径管を水平に設置することによりその作動流体を前記大径管の全長に亘って均等に分布させ、次いで前記大径管の長手方向の複数箇所を圧潰かつ溶着させて封止し、さらにその封止箇所の近傍で切断して複数本のヒートパイプを得ることを特徴とする方法である。
【0008】
したがって請求項1の発明によれば、ウイックの挿入、脱気および作動流体の注入の各作業を一本のパイプについて行い、そのパイプから複数本のヒートパイプを得ることができ、複数本のヒートパイプについての製造工程を共通化して省くことができ、生産性を向上させることができる。また、製品であるヒートパイプよりも大径の大径管の内部にウイックを挿入することになるので、その作業が容易になり、ヒートパイプの生産性が更に向上する。さらに、大径管が製品としてのヒートパイプより複数倍長いものであっても、通電に伴う発熱によっていわゆるシーズニングが行われる。
【0009】
また請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記大径管への通電に替えて、もしくは通電と併せて、前記大径管の内部に過熱蒸気を通して前記大径管を加熱することを特徴とするものである。
【0010】
したがって請求項2の発明によれば、大径管が製品としてのヒートパイプより複数倍長いものであっても、通電に伴う発熱によって、もしくは過熱蒸気で加熱されていわゆるシーズニングが行われる。
【0013】
そして請求項3の発明は、請求項1の発明における作動流体の均等分散の工程として、前記作動流体を注入した大径管を水平に設置するとともに冷却して作動流体を凍結することにより、作動流体を大径管の全長に亘って均等に分布させる工程を採用したことを特徴とする方法である。
【0014】
したがって請求項3の発明によれば、ウイックおよび作動流体を内蔵した長尺の大径管の一部を圧潰して閉じる工程やその後の切断の工程において、分割された各部分での作動流体の量を均等にし、均質な特性の複数本のヒートパイプを同時に得ることができ、その生産性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図に示す具体例に基づいて説明する。図1はこの発明に係る製造方法のうちパイプ1にウイック2を内装する工程を説明するための概念図であって、製品であるヒートパイプのコンテナとなるパイプ1は、銅あるいは銅合金、アルミニウム、アルミ合金、ステンレス鋼などの金属製パイプであり、製品となるヒートパイプの外径よりも大きい外径のものが使用される。またその長さは、製品としてのヒートパイプの長さの数倍の長さである。
【0016】
一方、ウイック2は、銅繊維やカーボン繊維などの極細線を束ねたものであり、図1に示す例では、これらの極細線3を円筒状に配置した構成とされている。これは、例えば図2に示すように、製品としてのヒートパイプの内径とほぼ同じ外径もしくは若干小さい外径のスパイラル4の外周に、極細線3を軸線方向にいわゆる縦添えして構成されている。なお、このスパイラル4は、極細線3をコンテナの内面に押し付けて固定するためのものであり、帯状の金属もしくは合成樹脂などによって弾性を有するように構成されている。またこのウイック2の全長は、製品としてのヒートパイプの長さの数倍の長さであって、前記パイプ1を後述するように延伸した後の長さと同程度の長さとされている。
【0017】
上記のように、パイプ1の内径は、製品としてのヒートパイプの内径より大きく、これに対してウイック2の外径は、製品としてのヒートパイプの内径とほぼ同等か若干小さいから、ウイック2をパイプ1に対して容易に挿入することができる。
【0018】
上記のウイック2をパイプ1に挿入した後に、そのパイプ1を製品としてのヒートパイプの太さに引き抜き加工(ドローイング)する。すなわちウイック2を内装したパイプ1をダイス5に通し、延伸すると同時に縮径する。このドローイングは、一回行って製品径まで縮径してもよく、あるいは複数回行って最終的に製品径まで縮径してもよい。またダイス5に対してパイプ1を所定の一方向に相対的に走行させてドローイングを行う以外に、引き抜き方向が互いに反対の一対のダイスをパイプ1に嵌合させ、それらのダイスを互いに反対方向に移動させてパイプ1のドローイングを行うこととしてもよい。
【0019】
製品径まで縮径したパイプ1に対して、次に、シーズニング加工を施す。このシーズニングは、パイプ1の内面やウイック2から非凝縮性ガスやスケールあるいはその他の異物を除去するための操作であって、例えば図3に示すように、パイプ1に通電してこれを発熱させ、あるいはこれと同時もしくは別個にパイプ1の内部に過熱蒸気を通してパイプ1の内面およびウイック2を加熱することにより行う。なお、このシーズニングは、ヒートパイプの通常の製造工程で行われており、したがってこの発明においてもそれに準じて行えばよい。
【0020】
つぎにシーズニングの終了したパイプ1から空気などの非凝縮性ガスを除去するとともに、その内部に作動流体を注入する。その脱気操作は、パイプ1の内部から真空吸引して脱気する真空脱気法や、パイプ1の内部に過剰の作動流体を注入し、これを加熱蒸発させてその蒸気で非凝縮性ガスを押し出す加熱押し出し法などによって行うことができる。
【0021】
図4には、真空脱気法を示してあり、パイプ1の一端部にバルブ6を介して水タンク7が接続され、そのバルブ6を閉じることによりパイプ1の一端部が密閉される。またパイプ1の他方の端部には、真空ポンプ8が接続され、これを駆動することにより、パイプ1の内部からガスを吸引して排気するようになっている。したがってこの図4に示す例では、バルブ6を閉じた状態で真空ポンプ8を駆動することにより、パイプ1の内部の空気などの非凝縮性ガスが排除される。
【0022】
ついでバルブ6を僅かに開いて水タンク7から水をパイプ1の内部に注入する。すなわちここで示す例は、水を作動流体としたヒートパイプを対象としており、真空脱気した状態で水が注入される。その作動流体としての水の注入量は、パイプ1から製造されるヒートパイプの本数に応じて設定され、一般的に述べれば、パイプ1から製造される複数本の各ヒートパイプのそれぞれに過不足の生じない量の水がパイプ1に注入される。しかる後、パイプ1の両端部が圧潰および溶着などの方法によって密閉される。
【0023】
なお、真空脱気法によって非凝縮性ガスを排気する場合、パイプ1の一方の端部を事前に密閉し、他方の端部から真空吸引および作動流体の注入を行うこととしてもよい。また加熱追い出し法による場合には、パイプ1の一端部を圧潰および溶着などの方法で先ず閉じ、ついで作動流体を過剰に注入し、その後に加熱して作動流体の蒸気を発生させ、最終的にパイプ1の両端部を密閉することになる。
【0024】
以上のようにして作動流体を封入したパイプ1を水平に設置する。これは、液相の作動流体をパイプ1の全長に亘って均等に分布させるためである。その状態で作動流体を凍結させる。これは、パイプ1の全長に亘って均等に分布させた作動流体を固定するためである。図5の(A)、(B)にその工程を模式的に示してあり、上下に分割することのできるホルダ9a,9bは、パイプ1とほぼ等しい長さであって、それぞれの内部には冷媒(例えば液化窒素:LN2 )を流通させることのできるチャンバー10a,10bが形成されており、さらにそれぞれの対向面には、パイプ1に密着して収納できる凹部11a,11bが形成されている。このホルダ9a,9bを水平に設置しておき、その凹部11a,11bにパイプ1を収容すればパイプ1が水平に保持され、その状態でチャンバー10a,10bにLN2 を供給することにより、パイプ1が冷却されて、その内部の作動流体としての水が凍結する。すなわち水が、パイプ1の全長に亘って均等に分散させられ、その状態で凍結させられて固定される。
【0025】
つぎに図6に示すように、凍結した水すなわち作動流体を収容しているパイプ1を、製品としてのヒートパイプの長さごとに複数箇所で圧潰し、その圧潰箇所で閉じる。この工程は、例えば一対の電極12a,12bによってパイプ1の一部を挟み付け、その状態で電極12a,12bに通電することにより、パイプ1の挟み付けた部分を発熱させて溶着させればよい。なおその場合、ウイック2として銅の極細線を使用していれば、ウイック2も同時に溶融してパイプ1の封止材として機能する。またカーボン繊維などの高融点の材料によってウイック2を構成している場合には、パイプ1がその繊維を包み込んだ状態で溶融し密着するので、パイプ1の一部を何ら支障なく密閉することができる。
【0026】
なお、上述した融着操作は、互いに接近した二箇所づつ行う。そしてその互いに接近した融着箇所の間でパイプ1をカッター13によって切断し、ヒートパイプ14を得る。このような融着および切断の過程では、パイプ1の内部の作動流体が凍結状態を維持しているから、切断して分離された各ヒートパイプ14の内部には、それぞれほぼ同量の作動流体が収容されており、またそれぞれのヒートパイプ14の内部からはほぼ完全に空気などの非凝縮性ガスが排気されている。したがって各ヒートパイプ14は作動流体の量や真空度がほぼ等しい均質なものとなり、その結果、上述した工程を経ることにより、一本のパイプ1から複数本のヒートパイプ14を同時に得ることができ、ヒートパイプ14の生産性がきわめて高くなる。
【0027】
つぎにこの発明の他の例について説明する。上述した例では、製品であるヒートパイプ14の外径より大径のパイプ1を用意し、これを延伸および縮径することにより、ウイック2のパイプ1に対する挿入作業を容易にするようにしたが、図7に示す例は、これに替えて、パイプ21の製造段階でウイック2をその内部に挿入するようにした方法である。すなわち図7において符号22は銅などの金属製の帯状材であり、その帯状材22を長手方向に走行させつつその左右の両側縁部を複数のガイドローラ23によって一方の面側(例えば上面側)に次第に湾曲させ、円筒状に形成する。
【0028】
一方、前述した図2に示すウイック2を予め用意しておき、これを上記の帯状材22を円筒状に成形する工程に連続的に送り込んで帯状材22の内面側に挿入する。このようにしてウイック2を内側に抱き込みつつ帯状材22を円筒状に成形し、その互いに突き合わせた側縁部同士を溶接などによって接合し、ウイック2を内装した長尺のパイプ21を製造する。
【0029】
このようにして得られたパイプ21は例えばドラム巻きしておくことができる。そしてこのパイプ21を製品としてのヒートパイプの数倍の長さにドラムから繰り出して切断し、これを素材として上述した図3ないし図6に示す工程を経て複数本のヒートパイプを製造する。
【0030】
このようにすれば、ウイック2は、パイプ21用の帯状材22が開いた状態にある時点でその内面側に送り込むことになるから、たとえパイプ21の内径が小さい場合であっても、ウイック2をパイプ21の内部に配置する作業が容易になる。そのため図7に示す方法でウイック2を内蔵した長尺パイプ21を製造すれば、前述した具体例と同様にヒートパイプの生産性を飛躍的に高くすることができる。
【0031】
なお、上述した各例では、水を作動流体としたヒートパイプを製造する例を示したが、この発明の方法は、他の凝縮性の流体を作動流体としたヒートパイプを製造する場合にも適用することができ、その場合には作動流体を凍結させるための冷媒を適宜に選択すればよい。またこの発明で作動流体をパイプの全長に亘って均等に分布させた後、その分布状態を維持することができれば、特に凍結させる必要はない。さらにこの発明は上述した極細線以外に例えば金属メッシュなどをウイックとしたヒートパイプを製造する場合にも適用することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、ウイックの挿入、脱気および作動流体の注入の各作業を一本のパイプについて行い、そのパイプから複数本のヒートパイプを得ることができるから、複数本のヒートパイプについての製造工程を共通化して省くことができ、ヒートパイプの生産性を向上させることができる。また、製品であるヒートパイプよりも大径の大径管の内部にウイックを挿入することになるので、その作業が容易になり、ヒートパイプの生産性を更に向上させることができる。さらに、大径管が製品としてのヒートパイプより複数倍長いものであっても、通電に伴う発熱によっていわゆるシーズニングが行われる。
【0033】
また請求項2の発明によれば、大径管が製品としてのヒートパイプより複数倍長いものであっても、通電に伴う発熱によって、もしくは過熱蒸気で加熱されていわゆるシーズニングが行われる。
【0035】
そして請求項3の発明によれば、作動流体の均等分布の工程として、前記作動流体を注入した大径管を水平に設置するとともに冷却して作動流体を凍結することにより、作動流体を大径管の全長に亘って均等に分布させる工程を採用したから、ウイックおよび作動流体を内蔵した長尺の大径管の一部を圧潰して閉じる工程やその後の切断の工程において、分割された各部分での作動流体の量を均等にし、均質な特性の複数本のヒートパイプを同時に得ることができ、その生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法における一工程であるウイックを内蔵した大径管のドローイング工程を説明するための概念図である。
【図2】この発明の方法で使用するウイックの一例を示す模式図である。
【図3】図1に示す工程で得られたパイプのシーズニング工程を説明するための模式図である。
【図4】この発明の方法における一工程である真空脱気および作動流体の注入工程を説明するための概念図である。
【図5】(A)、(B)は密閉したパイプの内部に作動流体を均等に分布させかつ凍結する工程を説明するための概念図であって、(A)は一部省略した斜視図、(B)は断面図である。
【図6】一本のパイプから複数本のヒートパイプを切断して得る工程を説明するための概念図である。
【図7】この発明の方法における一工程である帯状材からパイプを製造すると同時にその内部にウイックを装填する工程を説明するための概念図である。
【符号の説明】
1…パイプ、 2…ウイック、 14…ヒートパイプ、 21…パイプ、
22…帯状材。

Claims (3)

  1. 非凝縮性ガスを脱気したパイプの内部に、加熱されて蒸発しかつ放熱して凝縮する作動流体と、毛細管圧力を発生させるためのウイックとを封入したヒートパイプの製造方法において、
    製品長さより複数倍長くかつ製品の径より大径の大径管の内部に、製品長さより複数倍長いウイックを配置し、その大径管に引き抜き加工を施して延伸かつ縮径した後、前記大径管に通電して発熱させ、次いで前記大径管の内部から非凝縮性ガスを脱気するとともに作動流体を注入し、さらに前記大径管を水平に設置することによりその作動流体を前記大径管の全長に亘って均等に分布させ、次いで前記大径管の長手方向の複数箇所を圧潰かつ溶着させて封止し、さらにその封止箇所の近傍で切断して複数本のヒートパイプを得ることを特徴とするヒートパイプの製造方法。
  2. 前記大径管への通電に替えて、もしくは通電と併せて、前記大径管の内部に過熱蒸気を通して前記大径管を加熱することを特徴とする請求項1に記載のヒートパイプの製造方法。
  3. 前記作動流体を注入した前記大径管を水平に設置するとともに冷却して作動流体を凍結することにより、作動流体を前記大径管の全長に亘って均等に分布させることを特徴とする請求項1に記載のヒートパイプの製造方法。
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