JP3857414B2 - 貫流ボイラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内面に螺旋状のリブを備えたリブド管で炉壁を形成し、前記リブド管の内部に冷却用の流体を通すようにした貫流ボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は真直な蒸発管1を垂直に並べて火炉を囲む炉壁を形成した場合の、内部の流体の流動様式を示す図である。矢印で示すように下方から供給される液単相流の流体は炉壁を冷却、すなわち火炉からの熱を吸収することにより温度が沸点まで上昇すると、蒸気が発生して液相に気相が混在する気泡流になり、蒸気の割合が増加したスラグ流、中心部のほとんどが蒸気で占められる環状流、蒸気と霧状の液が混在する噴霧流を経て蒸気単相流になる。このとき、噴霧流になるまで管壁が液相に覆われ、火炉を効率よく冷却する。また、図7に示すように、内面に螺旋状の多条あるいは単条のリブ2を備えたリブド管3で炉壁を形成すると、火炉の冷却効率をさらに向上させることができることが、「みぞ付蒸発管におけるバーンアウトに関する研究」(西川ら、第8回伝熱シンポジウム、1972年5月)や、「臨界圧近傍におけるライフル管の伝熱特性」(岩淵ら、日本機械学会論文集B編第48巻第432号1501−1508頁、1982年発行)や、「Heat Transfer and Pressere Loss in Rifled Tubes」(W.Kohler and W.Kastner、Eighth International Heat Transfer Conference、1986年8月17〜22日)や、「Steam:its generation and use」(Babcock and Wilcox社編、第40版)等に報告されている。また、特開平5−118507号、特表平6−500850号にはこのようなリブド管で炉壁を形成したボイラの技術が開示されている。なお、図7におけるθはリブ2のリード角であり、hはリブ2の高さである。
【0003】
図8は、蒸発管1を垂直方向に配置したときの炉壁温度と蒸気温度を示す図であり、(a)は炉壁を展開して示す図、(b)は(a)に対応する位置の熱負荷の分布を示す図、(c)は(a)に対応する蒸発管1の出口蒸気温度を示す図である。図で、4は炉壁であり、前壁4a、側壁4b、4dおよび後壁4cで構成されている。5はバーナで、前壁4aおよび後壁4cに配置されている。図示しない流体は蒸発管1の下部から供給されて図中矢印で示す方向に流れる間に蒸気となり、上部でまとめられて蒸気タービン等の外部装置に供給される。(b)に示すように、炉壁4の温度は中央部がコーナ部よりも高く、中央部に配置された蒸発管1とコーナ部に配置された蒸発管1では内部流体の流動様式が異なり、(c)に示すように蒸発管出口の蒸気温度が均一にならない。このため、変圧運転時の出力制御が困難になる。そこで、近年では、蒸発管1を斜めまたは水平に配置して火炉を構成する、いわゆるスパイラル形の蒸発管配置の火炉構造が採用されている。
【0004】
図9は、蒸発管1をスパイラル形に配置したときの炉壁温度と蒸気温度を示す図であり、(a)、(b)、(c)はそれぞれ上記図8(a)、(b)、(c)に対応している。この図9の場合、(b)で示す熱負荷分布は上記図8の場合と同一であるが、総ての蒸発管1が火炉を周回することにより、吸収する熱がほぼ同一になる結果、(c)に示すように、蒸発管出口の蒸気温度がほぼ均一になる。このため、変圧運転時の出力制御が容易で、負荷変動に対して応答速度を速くすることができた。例えば、特開昭54−74001号公報には蒸発管1にリブド管を採用する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
蒸発管1をスパイラル形に配置すると(以下、スパイラル形の蒸発管1をスパイラル蒸発管1s、また、スパイラル蒸発管1sを配置した炉壁をスパイラル壁4sという。)、蒸発管1本当りの長さが垂直に配置される場合に比べて長くなるため、流体の圧力損失が大きくなる。また、内部の流動様式が垂直の場合に比べて複雑となる。すなわち、図10に示すように、スパイラル蒸発管1sでは、気相と液相の密度差により相が上下に分離する分離流となり、気相側ではほとんど火炉を冷却できない。そこで、従来は環状流が形成されるように、内部を通す流体の質量流量を大きく、すなわち蒸気出力100%時の設計条件で管内の質量流量を3000〜4000kg/m2Sにして管内面と液相間のせん断力を大きくしていた。
【0006】
一方、内面に螺旋状のリブを有するリブド管3をスパイラル形に配置すると、リブ2により流体が旋回して図10に示す気相部の管壁を濡らすため、管内の質量流量を減らすことができる。しかし、リブによる摩擦圧力損失が増大するため、2500kg/m2S以上を必要とした。このため、蒸発管1をスパイラル形に配置する場合、蒸発管を垂直に配置する場合に比べ出力の大きい給水ポンプが必要となり設備費が高価になるだけでなく、運転コストが上昇した。
【0007】
本発明の目的は、上記従来技術における課題を解決し、変圧運転時の出力制御が容易で、冷却効率が高く、しかも管内の質量流量を小さくすることができる貫流ボイラを提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、第1の手段は、内面に螺旋状のリブを備えたリブド管で炉壁を形成し、その炉壁で火炉を囲み、前記リブド管の内部に冷却用の流体を通すようにした貫流ボイラにおいて、前記リブド管を鉛直方向に対して45〜90度傾けると共に、前記火炉の内側から正面に見る前記流体の流れ方向が右から左へ水平または上昇する場合は、前記リブの巻き方向が右ねじ方向のリブド管を用い、前記流体の流れ方向が左から右へ水平または上昇する場合は、前記リブの巻き方向が左ねじ方向のリブド管を用いることを特徴とする。
【0009】
また、第2の手段は、第1の手段において、
蒸気出力100%時に前記リブド管内を通る流体の質量流量をM〔kg/m 2 S〕、リブド管の等価内径をd〔m〕、リブの高さをh〔m〕、リブのリード角をθ〔度〕とするとき、
前記質量流量Mが1000〔kg/m 2 S〕〜2600〔kg/m 2 S〕で、
前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、
M=1000,F=22、
M=2000,F=40、
M=2600,F=58
の各点を通るM−F曲線以上の領域に位置するように前記等価内径d、リブの高さh、及びリブのリード角θが選択されていることを特徴とする。
【0010】
また、第3の手段は、第1の手段において、
蒸気出力100%時に前記リブド管内を通る流体の質量流量をM〔kg/m 2 S〕、リブド管の等価内径をd〔m〕、リブの高さをh〔m〕、リブのリード角をθ〔度〕とするとき、
前記質量流量Mが600〔kg/m 2 S〕〜1800〔kg/m 2 S〕で、
前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、
M=600,F=40、
M=1000,F=50、
M=1800,F=75
の各点を通るM−F曲線以下の領域に位置するように前記等価内径d、リブの高さh、及びリブのリード角θが選択されていることを特徴とする。
【0011】
また、第4の手段は、第1の手段において、
蒸気出力100%時に前記リブド管内を通る流体の質量流量をM〔kg/m 2 S〕、リブド管の等価内径をd〔m〕、リブの高さをh〔m〕、リブのリード角をθ〔度〕とするとき、
前記質量流量Mが1000〔kg/m 2 S〕〜2600〔kg/m 2 S〕で、
前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、
M=1000,F=22、
M=2000,F=40、
M=2600,F=58
の各点を通るM−F曲線以上の領域に位置し、
かつ、前記質量流量Mが600〔kg/m 2 S〕〜1800〔kg/m 2 S〕で、
前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、
M=600,F=40、
M=1000,F=50、
M=1800,F=75
の各点を通るM−F曲線以下の領域に位置するように、
前記等価内径d、リブの高さh、及びリブのリード角θが選択されていること特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は本発明を図示の実施の形態に係る貫流ボイラの蒸発管の配置を示す図であり、スパイラル形のリブド管3(以下、リブド管3sという。)で炉壁6を形成したものである。実線で示すリブド管3sの巻きつけ角度αは鉛垂方向に対して45〜90度であり、リブ2の巻き方向が右ねじ方向のものを採用している。
【0013】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
図2はリブド管3s内部の流体の様子を示す図であり、(a)は図1に実線で示すリブド管3slの断面、(b)は図1に2点鎖線で示すリブド管3srの断面である。なお、リブド管3slとリブド管3srは出発点がある炉壁に関してほぼ対称の位置であり、鉛垂方向に対する巻きつけ角度αもほぼ対称になっている。また、流体は紙面の手前から向う側へ流れており、リブ2が右ねじの方向であるから、流体はリブ2管内壁に沿って反時計回りに旋回しながら流れる。図2(a)の場合、流体の流れ方向は火炉の内側から正面に見る前記流体の流れ方向が右から左へ流れており、左側から加熱されるため、左側から気泡が発生する。発生した気泡は密度差により上方に向かい、気泡の移動方向が流体の旋回方向と一致するため、流体の流速は加速される。すなわち、流体の流れ方向が火炉の内側から正面に見て右から左へ流れる場合、リブ2の巻き方向が右ねじ方向のものを採用することにより圧力損失が小さくなり、管内の質量流量を小さくできる。
【0014】
一方、図2(b)の場合、流体は右側から加熱され、右側から気泡が発生する。発生した気泡の移動方向は流体の旋回方向と逆向きであるため、流体の流速は減速される。すなわち、流体の流れ方向が火炉の内側から正面に見て右から左へ流れる場合、リブ2の巻き方向が右ねじ方向のものを採用すると圧力損失が大きくなり、管内の質量流量を大きくしなければならない。
【0015】
図3は、図2(a)、(b)の位置I、II、III、IVにおける壁面温度を示す図で、実線は(a)の場合を、点線は(b)の場合を示している。図から明らかなように、流体の流れ方向が火炉の内側から見て正面の右から左へ流れる場合、リブ2の巻き方向が右ねじ方向であれば管壁のピーク値が低く、冷却効果が高いことが分かる。したがって、(a)の組み合わせは、質量流量を小さくできる。なお、リブド管3srの場合は、上記から容易に推察できるように、リブ2の巻き方向が左ねじ方向のものを採用すれば、管壁のピーク値を下げることができる。
【0016】
次に、リブ2の形状および配置について説明する。
始めに、リブ2の高さhが流体の流れに及ぼす影響について説明する。高さhが高い場合、旋回力により液相が内壁を覆い、冷却効率は高い。したがって、冷却効率の点からは、高さhは高い方が良い。一方、高さhが高いと、リブ2の面積を除いたリブド管3sの内側断面積と等価な面積をもつ円の直径(以下、等価内径dという。)が小さくなり、圧力損失は大きくなる。
【0017】
次に、リブ2のリード角θが流体の流れに及ぼす影響について説明する。リブ2のリード角θが大きい場合、等価内径dが大きく、圧力損失は小さくなる。しかし、単位長さ当りのリブ2の数が少ないから、単位長さ当りの流体の旋回数が減り、冷却効率は低くなる。一方、リード角θが小さい場合、流れ方向に対するリブ2の角度が大きいため、単位長さ当りの流体の旋回数が増加して冷却効率は高くなる。しかし、等価内径dは小さくなるから、流体がリブ2に沿って流れにくくなり、圧力損失は大きくなる。
【0018】
そこで、本発明者は、ボイラの定格出力で概略寸法が決まる等価内径dに対し、冷却効率が高く、質量流量を小さくすることができるリブ2の高さhとリード角θの関係を求めるため、等価内径dとリブ2の高さhおよびリード角θの種々の組合せについて実際の加熱条件に従った試験を行い、上記各寸法を以下のように決定すれば良いことを見出した。
【0019】
図4は蒸気出力100%時においてリブド管3s内を通る流体の質量流量Mと無次元量Fの関係を示す図である。ここで、FはF=d/(hcosθ)で表され、質量流量Mの単位はkg/m2Sであり、等価内径dと高さhの単位はm、リード角θの単位は度である。また、曲線(イ)は(M=1000,F=25)、(M=2000,F=45)、(M=2600,F=65)の各点を通る曲線であり、曲線(ロ)は(M=600,F=40)、(M=1000,F=50)、(M=1800,F=75)の各点を通る曲線である。また、曲線(ハ)は(M=1000,F=22)、(M=2000,F=40)、(M=2600,F=58)の各点を通る曲線である。
【0020】
Fが曲線(イ)の上側の領域にある場合は圧力損失が小さく、管内の質量流量を蒸発管を垂直に配置した場合と同等かそれ以下にすることができる。また、Fが曲線(ロ)の上側の領域にある場合は冷却効率が低下する。したがって、Fが曲線(イ)と(ロ)の間に位置するようにd、hおよびθを選定すると、冷却効率が高く、質量流量を小さくできる。
【0021】
なお、化石燃料が石炭や灰付着の激しい油であり、灰の付着・脱落のため加熱条件が厳しくなるボイラのように、圧力損失が若干増加しても冷却効果を高める必要があるときには、Fが曲線(ロ)と(ハ)の間の領域に位置するようにd、hおよびθを選定すればよい。
【0022】
なお、図5に示すように、本発明はリブド管3sを水平にした場合に適用しても上記と同様の効果を得ることができる。また、リブド管3sは火炉を少なくとも0.5周させればよい。
【0023】
以上のように、本実施形態によれば、内面に螺旋状のリブを備えたリブド管で炉壁を形成し、リブド管を鉛直方向に対して45〜90度傾けると共に、蒸気出力100%時にリブド管内を通る流体の質量流量Mに対し、無次元量Fが実験で得られた曲線(ハ)と(ロ)、好ましくは曲線(イ)と(ロ)に挟まれる領域に位置するようにリブド管の等価内径d、リブの高さhおよびリード角θを選定することにより、蒸発管を垂直に配置した貫流ボイラと同等以下に質量流量を低減できる。したがって、給水ポンプの容量を小さくすることができる。また、蒸気管出口の温度が均一になるから、変圧運転時の出力制御が容易になる。このとき、火炉の内側から正面を見た流体の流れ方向に応じてリブの巻き方向を選定し、内部流体の管壁に沿う旋回力を増すようにするとさらに効果を上げることができる。
【0024】
【発明の効果】
これまでの説明で明らかなように、請求項1記載の発明によれば、リブド管を鉛直方向に対して45〜90度傾けると共に、火炉の内側から正面に見る流体の流れ方向が右から左へ水平または上昇する場合は、リブの巻き方向が右ねじ方向のリブド管を用い、流体の流れ方向が左から右へ水平または上昇する場合は、リブの巻き方向が左ねじ方向のリブド管を用いるので、内部流体の管壁に沿う旋回力を増加することができ、これによって変圧運転時の出力制御が容易になり、冷却効率が高く、しかも管内の質量流量を小さくすることができる。
【0025】
請求項2記載の発明によれば、蒸気出力100%時に前記リブド管内を通る流体の質量流量をM〔kg/m 2 S〕、リブド管の等価内径をd〔m〕、リブの高さをh〔m〕、リブのリード角をθ〔度〕とするとき、前記質量流量Mが1000〔kg/m 2 S〕〜2600〔kg/m 2 S〕で、前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、(M=1000,F=22)、(M=2000,F=40)、(M=2600,F=58)の各点を通るM−F曲線以上の領域に位置するように等価内径d、リブの高さh、及びリブのリード角θを選択したので、請求項1記載の発明の効果をさらに高めることができる。
【0026】
請求項3記載の発明によれば、蒸気出力100%時に前記リブド管内を通る流体の質量流量をM〔kg/m 2 S〕、リブド管の等価内径をd〔m〕、リブの高さをh〔m〕、リブのリード角をθ〔度〕とするとき、前記質量流量Mが600〔kg/m 2 S〕〜1800〔kg/m 2 S〕で、前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、 ( M=600,F=40 ) 、(M=1000,F=50)、(M=1800,F=75)の各点を通るM−F曲線以下の領域に位置するように等価内径d、リブの高さh、及びリブのリード角θを選択したので、請求項1記載の発明の効果をさらに高めることができる。
【0027】
請求項4記載の発明によれば、蒸気出力100%時に前記リブド管内を通る流体の質量流量をM〔kg/m 2 S〕、リブド管の等価内径をd〔m〕、リブの高さをh〔m〕、リブのリード角をθ〔度〕とするとき、前記質量流量Mが1000〔kg/m 2 S〕〜2600〔kg/m 2 S〕で、前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、(M=1000,F=22)、(M=2000,F=40)、(M=2600,F=58)の各点を通るM−F曲線以上の領域に位置し、かつ、前記質量流量Mが600〔kg/m 2 S〕〜1800〔kg/m 2 S〕で、前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、(M=600,F=40)、(M=1000,F=50)、(M=1800,F=75)の各点を通るM−F曲線以下の領域に位置するように、等価内径d、リブの高さh、及びリブのリード角θを選択したので、請求項1記載の発明の効果をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る貫流ボイラの蒸発管の配置を示す図である。
【図2】リブド管内部の流体の様子を示す図である。
【図3】図2(a)、(b)における位置I、II、III、IVの壁面温度を示す図である。
【図4】蒸気出力100%時においてリブド管内を通る流体の質量流量Mと無次元量Fの関係を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る貫流ボイラの蒸発管の他の配置例図である。
【図6】真直な蒸発管を垂直に並べて火炉を囲む炉壁を形成した場合の、内部の流体の流動様式を示す図である。
【図7】リブド管の断面図である。
【図8】蒸発管を垂直方向に配置したときの炉壁温度と蒸気温度を示す図である。
【図9】蒸発管をスパイラル形に配置したときの炉壁温度と蒸気温度を示す図である。
【図10】スパイラル蒸発管内部の状態説明図である。
【符号の説明】
M 質量流量
F 無次元量、ただし、F=d/(hcosθ)
d リブド管の等価内径
h リブド管のリブの高さ
θ リブド管のリブのリード角
Claims (4)
- 内面に螺旋状のリブを備えたリブド管で炉壁を形成し、その炉壁で火炉を囲み、前記リブド管の内部に冷却用の流体を通すようにした貫流ボイラにおいて、
前記リブド管を鉛直方向に対して45〜90度傾けると共に、
前記火炉の内側から正面に見る前記流体の流れ方向が右から左へ水平または上昇する場合は、前記リブの巻き方向が右ねじ方向のリブド管を用い、前記流体の流れ方向が左から右へ水平または上昇する場合は、前記リブの巻き方向が左ねじ方向のリブド管を用いることを特徴とする貫流ボイラ。 - 請求項1記載の貫流ボイラにおいて、
蒸気出力100%時に前記リブド管内を通る流体の質量流量をM〔kg/m2S〕、リブド管の等価内径をd〔m〕、リブの高さをh〔m〕、リブのリード角をθ〔度〕とするとき、
前記質量流量Mが1000〔kg/m 2 S〕〜2600〔kg/m 2 S〕で、
前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、
M=1000,F=22、
M=2000,F=40、
M=2600,F=58
の各点を通るM−F曲線以上の領域に位置するように前記等価内径d、リブの高さh、及びリブのリード角θが選択されていることを特徴とする貫流ボイラ。 - 請求項1記載の貫流ボイラにおいて、
蒸気出力100%時に前記リブド管内を通る流体の質量流量をM〔kg/m 2 S〕、リブド管の等価内径をd〔m〕、リブの高さをh〔m〕、リブのリード角をθ〔度〕とするとき、
前記質量流量Mが600〔kg/m 2 S〕〜1800〔kg/m 2 S〕で、
前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、
M=600,F=40、
M=1000,F=50、
M=1800,F=75
の各点を通るM−F曲線以下の領域に位置するように前記等価内径d、リブの高さh、及びリブのリード角θが選択されていることを特徴とする貫流ボイラ。 - 請求項1記載の貫流ボイラにおいて、
蒸気出力100%時に前記リブド管内を通る流体の質量流量をM〔kg/m 2 S〕、リブド管の等価内径をd〔m〕、リブの高さをh〔m〕、リブのリード角をθ〔度〕とするとき、
前記質量流量Mが1000〔kg/m 2 S〕〜2600〔kg/m 2 S〕で、
前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、
M=1000,F=22、
M=2000,F=40、
M=2600,F=58
の各点を通るM−F曲線以上の領域に位置し、
かつ、前記質量流量Mが600〔kg/m 2 S〕〜1800〔kg/m 2 S〕で、
前記質量流量Mの値に応じた無次元量F(ただし、F=d/(hcosθ))が、
M=600,F=40、
M=1000,F=50、
M=1800,F=75
の各点を通るM−F曲線以下の領域に位置するように、
前記等価内径d、リブの高さh、及びリブのリード角θが選択されていることを特徴とする貫流ボイラ。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20160102544A (ko) * | 2013-12-27 | 2016-08-30 | 미츠비시 히타치 파워 시스템즈 가부시키가이샤 | 전열관, 보일러 및 증기 터빈 설비 |
-
1998
- 1998-04-15 JP JP10488198A patent/JP3857414B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH11294703A (ja) | 1999-10-29 |
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