JP3854671B2 - プロテクト装置及びその制御方法 - Google Patents

プロテクト装置及びその制御方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の使用者のみが使用可能となるように、特定の使用者以外の者に機器の使用制限を付加するプロテクト装置及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと言う)機器では、特定の使用者以外の者が使用することができないように、プロテクト(使用制限)がかけらている場合がある。
このようなプロテクトがかけられたパソコンは、キーボードから予め定められた所定のパスワードを入力することにより、プロテクトが解除され使用可能な状態となるようになされている。
【0003】
したがって、その所定のパスワードを知っている特定の使用者のみが、そのパソコンを使用することができ、特定の使用者以外の者は使用することができない。これにより、例えば、パソコン内部に記憶されている様々な情報等を部外者等から保護することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特定の使用者以外の者に、上述のような機器のプロテクトを付加する従来のプロテクト装置では、所定のパスワードとして、入力キーの数の組み合わせや単純なキャラクタが用いられていたため、特定の使用者以外の者からそのパスワードが簡単に推測されてしまい、プロテクトが簡単に破られる可能性が大きかった。
仮に、パスワードを複雑なものにして、特定の使用者以外の者から推測されにくくしようとすると、特定の使用者までもが、そのパスワードを覚えることが困難となってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、上記の欠点を除去するために成されたもので、簡単なパスワードで機器の高度なプロテクトを付加することができるプロテクト装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のプロテクト装置は、所定の動画像を表示する画像表示手段と、前記画像表示手段にて前記所定の動画像を表示しているときに、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出手段と、前記所定の動画像に対して定められた複数の視線位置情報を予め記憶する記憶手段と、前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報を、前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、プロテクトの解除を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明のプロテクト装置は、所定の動画像を表示する画像表示手段と、前記画像表示手段にて前記所定の動画像を表示しているときに、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出手段と、前記視線検出手段が視線位置を検出するタイミング情報を順次出力するタイミング情報出力手段と、前記所定の動画像に対して定められた複数の視線位置情報及び複数のタイミング情報を予め記憶する記憶手段と、前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報及び前記タイミング情報出力手段から順次出力される複数のタイミング情報を、前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報及び複数のタイミング情報と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、プロテクトの解除を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明のプロテクト装置は、所定の動画像を表示する画像表示手段と、前記画像表示手段にて前記所定の動画像を表示しているときに、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出手段と、前記視線検出手段によって順次検出される視線位置の検出順序関する情報を順次出力する検出順序情報出力手段と、前記所定の動画像に対して定められた複数の視線位置情報及び検出順序情報を記憶する記憶手段と、前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報及び前記検出順序情報出力手段から順次出力される検出順序情報を前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報及び検出順序情報と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、プロテクトの解除を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0009】
まず、第1の実施の形態について説明する。
【0010】
本発明に係るプロテクト方法は、例えば、図1に示すようなプロテクト装置100により実施される。
また、このプロテクト装置100は、本発明に係るプロテクト装置を適用したものである。
【0011】
プロテクト装置100は、特定の使用者以外の者に、図示していない任意の機器のプロテクトを付加するようになされており、上記図1に示すように、アイパット101と、アイパット101の出力が供給される視線検出回路103と、視線検出回路103の出力が各々供給されるビデオコントロール回路105及び視線位置コード化回路107と、視線位置コード化回路107の出力が供給されビデオコントロール回路105と接続されたパスワード確認回路114と、パスワード確認回路114と接続されたメモリ110と、ビデオコントロール回路105に対して出力する入力回路119と、ビデオコントロール回路105の出力が供給されるビデオ再生回路104と、ビデオ再生回路104の出力が供給される画像表示器102とを備えている。
【0012】
まず、アイパット101は、視線検出回路103と画像表示器102との使用者の目150の位置を一定に保つようになされている。
また、画像表示器102は、液晶表示パネルやモニタ等からなり、ビデオ再生回路104により図示していないビデオテープを再生して得た動画像が画面表示されるようになされている。
さらに、入力回路119は、キーボード等からなり、暗号化された番号(暗証番号)が入力されるようになされている。
さらにまた、メモリ110は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable read-only memory )等からなり、後述するパスワードの確認で用いる情報(x,y,t)が予め記憶されている。
【0013】
ここで、図2は、上述のようなプロテクト装置100の動作を示すフローチャートである。
以下、上記図1及び図2を用いて、プロテクト装置100の動作について説明する。
【0014】
先ず、入力回路119で暗証番号が入力されると、その暗証番号情報は、ビデオコントロール回路105に供給される(ステップS2)。
上記暗証番号は、上述したビデオテープの再生開始位置、すなわち再生開始場面を示すものである。
【0015】
次に、ビデオコントロール回路105は、入力回路119からの暗証番号情報により示される上記ビデオデープの再生開始位置から再生処理を行うように、ビデオ再生回路104を制御する。これにより、ビデオ再生回路104は、暗証番号により示された位置から上記ビデオテープの再生処理を行い、その再生画像情報を画像表示器102に供給する。したがって、画像表示器102には、例えば、図3に示すような動画像Gが画面表示される(ステップS3)。
【0016】
次に、使用者は、画像表示器102で画面表示された動画像Gを見ながら、上記図3に示すように、その動画像G上に同時に表示されているマークSから視線を動かし始め、パスワードとなっている視線位置PWに従って、マークEに向かって視線を移動させる。そして、使用者がマークEを見た時点で、視線の入力が終了となる(ステップS4)。
【0017】
このときの視線の移動は、視線検出回路103により検出される。すなわち、視線検出回路103は、アイパット101に押しつけられた目150が、画像表示器102の表示画面のどの位置を見ているのかを視線位置情報PW(X,Y)として検出し、その検出結果を視線位置コード化回路107及びビデオコントロール回路105に各々供給する。
また、ビデオ再生回路104は、例えば、上記ビデオテープの再生を開始すると同時に、回路内部の図示していないカウンタ、例えば、再生画像のフレーム数をカウントするフレームカウンタの動作を開始させ、そのカウンタで発生するカウント値を、視線の移動タイミングを示す時間情報(T)(以下、カウンタ情報(T)とも言う)としてビデオコントロール回路105を介してパスワード確認回路114に供給する。
すなわち、視線が動画像G上のPW(X,Y)にあるタイミング(視線の移動タイミング)を示す時間情報(T)として、動画像Gの再生時に発生するカウント値を用いている。
換言すると、動画像を表示しながら視線位置変化の座標と、その座標上に視線位置が検出される時刻、タイミングを検出するわけである。この操作を使用者が自然に行えるよう、動画像を見る操作によって、視線位置を入力している。
尚、視線位置と予め記憶されている座標とが完全に一致する必要はなく、記憶されている座標の周囲の所定範囲を検出領域とする。この所定範囲の検出領域は、検出するタイミングに対しても同様に設けられている。
【0018】
次に、上述のようにして入力された視線、すなわちパスワードの確認を行う。
【0019】
具体的に言うと、先ず、視線位置コード化回路107は、視線検出回路103からの視線位置情報PW(X,Y)をコード化して、X軸、Y軸のディジタルデータとしてパスワード確認回路114に供給する。
このとき、上述したように、パスワード確認回路114には、カウンタ情報(T)がビデオコントロール回路105を介して供給されている。また、メモリ110には、位置情報(x,y)と、その位置情報(x,y)に合致した時間情報(t)、すなわち位置(x,y)に視線があるべきタイミング(所定の視線の移動タイミング)を示す時間情報(t)とからなる情報(x,y,t)が予め記憶されている。
そこで、パスワード確認回路114は、メモリ110の情報(x,y,t)と、視線位置コード化回路107からの視線位置情報(X,Y)、及びビデオコントロール回路105からのカウンタ情報(T)とを各々比較する(ステップS5)。
【0020】
次に、パスワード確認回路114は、ステップS5での比較結果により、メモリ110の情報(x,y,t)と、視線位置コード化回路107及びビデオコントロール回路105からの情報(X,Y,T)が実質的に一致(所定範囲内に入っていれば一致と見る)しているか否かを判断する(ステップS6)。
【0021】
ステップS6の判断の結果、各情報が一致していた場合、パスワード確認回路114は、プロテクトを解除して機器が使用可能状態となるように、装置全体の動作制御を行う(ステップS7)。
したがって、この場合には、機器のプロテクトが解除され、その機器は使用可能な状態となる。
【0022】
一方、ステップS6の判断の結果、各情報が一致していない場合、パスワード確認回路114は、例えば、エラー画面を表示するように、画像表示器102を制御する(ステップS8)。
したがって、この場合には、機器のプロテクトは解除されず、その機器は使用不可な状態のままとなり、使用者が再度、上記図3に示すような視線位置PWに従って、且つ所定の移動タイミングで、マークSからマークEに視線を移動させない限り、プロテクトは解除されない。
【0023】
上述のように、このプロテクト装置100では、暗証番号により示される動画像G、その動画像G上での視線位置PW、及び視線の移動タイミングを示す時間情報Tをパスワードとして、3次元プロテクトをかけるように構成したことにより、特定の使用者以外の者からそのパスワードが簡単に推測されてしまい、機器にかけられたプロテクトが簡単に破られる、ということを防ぐことができる。また、パスワードに画像を用いているため、特定の使用者はパスワードを容易に覚えておくことができる。
したがって、このプロテクト装置100は、簡単なパスワードで特定の使用者以外の者に、機器の高度なプロテクトを付加することができる。
【0024】
つぎに、第2の実施の形態について説明する。
【0025】
本発明に係るプロテクト方法は、例えば、図4に示すようなシステム200により実施される。
また、このシステム200は、本発明に係るプロテクト装置を適用したものである。
【0026】
システム200は、上記図4に示すように、パソコン本体216に、カムコーダ215、モニタ217、及びキーボード218が各々接続された構成としている。
また、システム200は、例えば、上記図1のプロテクト装置100の同様の構成を用いることにより、特定の使用者以外の者に、パソコン本体216のプロテクトを付加するようになされている。
【0027】
ここで、図5は、システム200の内部構成を具体的に示したブロック図である。
【0028】
上記図5に示すように、カムコーダ215は、アイパッド101と、アイパッド101の出力が供給される視線検出回路103と、視線検出回路103の出力が各々供給される視線位置コード化回路107及びビデオコントロール回路105と、ビデオコントロール回路105の出力が供給されるビデオ再生回路104と、ビデオ再生回路104の出力が供給される画像表示器102とを備えている。
【0029】
また、パソコン本体216(以下、単にパソコン216とも言う)は、各種の処理を行う処理回路216aと、HDD(Hard Disk Drive )等に設けられたメモリ110とを備えている。
【0030】
さらに、キーボード218は、入力回路119を備えており、この入力回路119と、パソコン本体216内部の処理回路216aとが接続されている。
【0031】
そして、カムコーダ215とパソコン本体216は、通信回路210a及び210bにより接続されている。
すなわち、カムコーダ215の視線位置コード化回路の出力が通信回路210aに供給されるようになされている。また、通信回路210aには、カムコーダ215のビデオコントロール回路105が接続されていると共に、通信手段210bを介して、パソコン本体216内部の処理回路216aとも接続されている。
【0032】
尚、上記図5のシステム200の内部構成において、上記図1のプロテクト装置100と同様に動作する箇所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0033】
先ず、上述した第1の実施の形態と同様にして、キーボード218で暗証番号が入力されると、その暗証番号情報は、パソコン本体216の処理回路216a、通信手段210b、及び通信手段210aを順次介して、カムコーダ215内部のビデオコントロール回路105に供給される。
【0034】
次に、カムコーダ215において、ビデオコントロール回路105は、通信手段210aからの暗証番号情報により示される図示していないビデオデープの再生位置から再生処理を行うように、ビデオ再生回路104を制御する。
これにより、ビデオ再生回路104は、上記ビデオテープの暗証番号により示された位置から再生を行い、その再生画像情報を画像表示器102に供給する。したがって、画像表示器102には、上記図3に示したような動画像Gが画面表示される。
【0035】
そして、上述した第1の実施の形態と同様にして、視線の入力が開始されると、その視線位置情報(X,Y)は、視線検出回路103で検出され、視線位置コード化回路107でコード化され、通信手段210a及び210bを順次介してパソコン本体216内部の処理回路216aに供給される。
また、これと同時に、上述したような時間情報(T)も、ビデオ再生回路104からビデオコントロール回路105、通信手段210a及び210bを順次介してパソコン本体216内部の処理回路216aに供給される。
【0036】
次に、パソコン本体216において、処理回路216aは、メモリ110に予め記憶されている情報(x,y,t)と、通信手段210bからの位置情報(X,Y)及び時間情報(T)とを比較し、その比較の結果、各情報が実質的に一致していた場合、プロテクトを解除してパソコン216が使用可能状態となるように、パソコン216全体の動作制御を行う。
したがって、この場合、パソコン216のプロテクトが解除され、パソコン216は使用可能な状態となる。
【0037】
一方、上記比較の結果、各情報が一致していない場合、処理回路216aは、例えば、各情報が一致していないことを示すエラー情報を通信手段210b及び210aを順次介してカムコーダ215のビデオコントロール回路105に供給する。
カムコーダ215のビデオコントロール回路105は、通信手段210aからのエラー情報により、エラー画面を表示するように、画像表示器102を制御する。
したがって、この場合には、画像表示器102にはエラー画面が表示され、パソコン216のプロテクトは解除されず、パソコン216は使用不可な状態のままとなる。
【0038】
上述のことにより、パソコン216のプロテクトを具現化することができ、上述した第1の実施の形態と同様に、簡単なパスワードで特定の使用者以外の者に、パソコン216の高度なプロテクトを付加することができる。
【0039】
つぎに、第3の実施の形態について説明する。
【0040】
本発明に係るプロテクト方法は、例えば、図6に示すようなシステム300により実施される。
また、このシステム300は、本発明に係るプロテクト装置を適用したものである。
【0041】
システム300は、上記図5のシステム200の構成を利用して、特定の使用者以外の者に、部屋鍵、オーディオ機器、エアコン等のプロテクトを付加するものである。
【0042】
すなわち、システム300は、上記図6に示すように、上記図5のシステム200と同様の構成としているが、システム200の構成に、キーロック回路301と電源制御回路302を加えた構成としている。
【0043】
キーロック回路301は、例えば、図示していない部屋鍵に設けられたものであり、電源制御回路302は、例えば、図示していないオーディオ機器の電源やエアコンの電源に設けられたものである。
そして、キーロック回路301と電源制御回路302は、各々、通信回路210a及び210bに接続されており、これらの通信回路210a及び210bを介して、パソコン216により動作制御されるようになされている。
【0044】
また、システム300では、通信回路210a及び210bを、例えば、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)としている。
【0045】
尚、上記図6のシステム300において、上記図5のシステム200と同様に動作する箇所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0046】
先ず、上述した第2の実施の形態と同様にして、入力回路119で暗証番号が入力されると、その暗証番号情報は、パソコン216、通信手段210b、及び通信手段210aを順次介して、ビデオコントロール回路105に供給される。
【0047】
次に、ビデオコントロール回路105は、通信手段210aからの暗証番号情報により示される図示していないビデオデープの再生位置から再生処理を行うように、ビデオ再生回路104を制御する。
これにより、ビデオ再生回路104は、暗証番号により示された位置から上記ビデオテープの再生を行い、その再生画像情報を画像表示器102に供給する。したがって、画像表示器102には、上記図3に示したような動画像Gが画面表示される。
【0048】
そして、上述した第2の実施の形態と同様にして、視線の入力が開始されると、その視線位置情報(X,Y)は、視線検出回路103で検出され、視線位置コード化回路107でコード化され、通信手段210a及び210bを順次介してパソコン216に供給される。
また、これと同時に、上述したような時間情報(T)も、ビデオ再生回路104からビデオコントロール回路105、通信手段210a及び210bを順次介してパソコン216に供給される。
【0049】
次に、パソコン216は、メモリ110に予め記憶されている情報(x,y,t)と、通信手段210bからの位置情報(X,Y)及び時間情報(T)とを比較する。
そして、パソコン216は、その比較の結果、各情報が実質的に一致していた場合、通信手段210bを介して、キーロック回路301や電源制御回路302のプロテクトを解除する。
したがって、この場合、キーロック回路301が設けられた部屋鍵や、電源制御回路302が設けられたオーディオ機器の電源、エアコンの電源のプロテクトが解除され、部屋鍵、オーディオ機器及びエアコンは使用可能な状態となる。
【0050】
一方、上記比較の結果、各情報が一致していない場合、パソコン216は、例えば、各情報が一致していないことを示すエラー情報を通信手段210b及び210aを順次介してビデオコントロール回路105に供給する。
ビデオコントロール回路105は、通信手段210aからのエラー情報により、エラー画面を表示するように、画像表示器102を制御する。
したがって、この場合には、画像表示器102にはエラー画面が表示され、キーロック回路301が設けられた部屋鍵や、電源制御回路302が設けられたオーディオ機器の電源、エアコンの電源のプロテクトは解除されず、部屋鍵、オーディオ機器及びエアコンは使用不可な状態のままとなる。
【0051】
上述のことにより、簡単なパスワードで特定の使用者以外の者に、通信回路210a,210bに接続されている部屋鍵、オーディオ機器、エアコン等の機器の高度なプロテクトを付加することができる。
【0052】
つぎに、第4の実施の形態について説明する。
【0053】
本発明に係るプロテクト方法は、例えば、図7に示すようなシステム400により実施される。
また、このシステム400は、本発明に係るプロテクト装置を適用したものである。
【0054】
システム400は、上記図5のシステム200と同様の構成としているが、上記図5のビデオ再生回路104とビデオコントロール回路105の代わりに、ディジタル/アナログ(D/A)変換回路401を備えた構成としている。
そして、D/A変換回路401には、通信回路210aの出力が供給され、D/A変換回路401の出力は、画像表示器102に供給されるようになされている。また、視線検出回路103及び視線位置コード化回路107の各出力は、通信回路210aに供給されるようになされている。
【0055】
また、システム400は、例えば、CDROM(Conpact Disk Read Only Memory )からなるメモリ402を備えており、このメモリ402は、パソコン216に接続されている。
【0056】
さらに、システム400では、通信回路210a及び210bを、例えば、IEEE1394としている。
【0057】
尚、上記図7のシステム400において、上記図5のシステム200と同様に動作する箇所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0058】
先ず、入力回路119で暗証番号が入力されると、その暗証番号情報は、パソコン216に供給される。
【0059】
ここで、パソコン216に設けられたメモリ402には、ディジタル化された動画像データと、時間情報(t)とが対応して記憶されている。
そこで、パソコン216は、入力回路119からの暗証番号情報により示されるメモリ402の位置に記憶された動画像データを読み出し、通信回路210b及び210aを順次介してD/A変換回路401に供給する。
また、これと同時にパソコン216は、読み出した動画像データに対応した時間情報(T)もメモリ402から読み出し、読み出した時間情報(T)を、視線の移動タイミングを示す時間情報(T)として図示していない内部メモリに記憶する。
【0060】
次に、D/A変換回路401は、通信回路210aからの動画像データをアナログ化して、ビデオ信号に復元して画像表示器102に供給する。
したがって、画像表示器102には、上記図3に示したような動画像Gが画面表示される。
【0061】
そして、上述した第2の実施の形態と同様にして、視線の入力が開始されると、その視線位置情報(X,Y)は、視線検出回路103で検出され、視線位置コード化回路107でコード化され、通信手段210a及び210bを順次介してパソコン216に供給される。
【0062】
次に、パソコン216は、メモリ110の(x,y,t)と、通信手段210bからの視線位置情報(X,Y)及び時間情報(T)とを比較する。
そして、パソコン216は、その比較の結果、各情報が実質的に一致していた場合、プロテクトを解除してパソコン216が使用可能な状態となるように、パソコン216全体の動作制御を行う。
したがって、この場合、パソコン216のプロテクトが解除され、パソコン216は使用可能な状態となる。
【0063】
一方、上記比較の結果、各情報が一致していない場合、パソコン216は、例えば、各情報が一致していないことを示すエラー情報を通信手段210b、210a、及びD/A変換回路401を順次介して画像表示器102に供給し、そのエラー情報を画面表示するように画像表示器102を制御する。
したがって、この場合には、画像表示器102にはエラー画面が表示され、パソコン216のプロテクトは解除されず、パソコン216は使用不可な状態のままとなる。
【0064】
上述のことにより、上述した第2の実施の形態と同様に、簡単なパスワードで特定の使用者以外の者に、パソコン216の高度なプロテクトを付加することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、キーボードでパスワードを入力する方法よりも簡単にプロテクトの解除を行うことができるとともに、パスワードよりも強固なセキュリティを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態において、本発明に係るプロテクト方法により実施されるプロテクト装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記プロテクト装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】上記プロテクト装置での視線によるパスワードを説明するための図である。
【図4】第2の実施の形態において、本発明に係るプロテクト方法により実施されるシステムの構成を示すブロック図である。
【図5】上記システム内の構成を示すブロック図である。
【図6】第3の実施の形態において、本発明に係るプロテクト方法により実施されるシステムの構成を示すブロック図である。
【図7】第4の実施の形態において、本発明に係るプロテクト方法により実施されるシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 プロテクト装置
101 アイパット
102 画像表示器
103 視線検出回路
104 ビデオ再生回路
105 ビデオコントロール回路
107 視線位置コード化回路
110 メモリ
114 パスワード確認回路
119 入力回路
150 使用者の目

Claims (8)

  1. 所定の動画像を表示する画像表示手段と、
    前記画像表示手段にて前記所定の動画像を表示しているときに、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出手段と、
    前記所定の動画像に対して定められた複数の視線位置情報を予め記憶する記憶手段と、
    前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報を、前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報と比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、プロテクトの解除を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするプロテクト装置。
  2. 所定の動画像を表示する画像表示手段と、
    前記画像表示手段にて前記所定の動画像を表示しているときに、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出手段と、
    前記視線検出手段が視線位置を検出するタイミング情報を順次出力するタイミング情報出力手段と、
    前記所定の動画像に対して定められた複数の視線位置情報及び複数のタイミング情報を予め記憶する記憶手段と、
    前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報及び前記タイミング情報出力手段から順次出力される複数のタイミング情報を、前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報及び複数のタイミング情報と比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、プロテクトの解除を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするプロテクト装置。
  3. 所定の動画像を表示する画像表示手段と、
    前記画像表示手段にて前記所定の動画像を表示しているときに、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出手段と、
    前記視線検出手段によって順次検出される視線位置の検出順序関する情報を順次出力する検出順序情報出力手段と、
    前記所定の動画像に対して定められた複数の視線位置情報及び検出順序情報を記憶する記憶手段と、
    前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報及び前記検出順序情報出力手段から順次出力される検出順序情報を前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報及び検出順序情報と比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、プロテクトの解除を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするプロテクト装置。
  4. 前記制御手段は、前記比較手段の比較結果が実質的に一致したときのみ、プロテクトを解除することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のプロテクト装置。
  5. 定の動画像を表示する画像表示手段と、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出手段と、前記所定の動画像に対して定められた複数の視線位置情報を予め記憶する記憶手段と、前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報を、前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、プロテクトの解除を制御する制御手段とを有するプロテクト装置の制御方法であって、
    前記画像表示手段が、前記所定の動画像を表示する画像表示ステップと、
    前記画像表示手段が前記所定の動画像を表示しているときに、前記視線検出手段が、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出ステップと、
    前記比較手段が、前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報を、前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報と比較する比較ステップと、
    前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記制御手段が、プロテクトの解除を制御する制御ステップとを備えたことを特徴とするプロテクト装置の制御方法。
  6. 定の動画像を表示する画像表示手段と、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出手段と、前記視線検出手段が視線位置を検出するタイミング情報を順次出力するタイミング情報出力手段と、前記所定の動画像に対して定められた複数の視線位置情報及び複数のタイミング情報を予め記憶する記憶手段と、前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報及び前記タイミング情報出力手段から順次出力される複数のタイミング情報を、前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報及び複数のタイミング情報と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、プロテクトの解除を制御する制御手段とを有するプロテクト装置の制御方法であって、
    前記画像表示手段が、前記所定の動画像を表示する画像表示ステップと、
    前記画像表示手段が前記所定の動画像を表示しているときに、前記視線検出手段が、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出ステップと、
    前記視線検出手段が視線位置情報を出力する度に、前記タイミング情報出力手段が、タイミング情報を順次出力するタイミング情報出力ステップと、
    前記比較手段が、前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報及び前記タイミング情報出力手段から順次出力される複数のタイミング情報を、前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報及び複数のタイミング情報と比較する比較ステップと、
    前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記制御手段が、プロテクトの解除を制御する制御ステップとを備えたことを特徴とするプロテクト装置の制御方法。
  7. 定の動画像を表示する画像表示手段と、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出手段と、前記視線検出手段によって順次検出される視線位置の検出順序関する情報を順次出力する検出順序情報出力手段と、前記所定の動画像に対して定められた複数の視線位置情報及び検出順序情報を記憶する記憶手段と、前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報及び前記検出順序情報出力手段から順次出力される検出順序情報を、前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報及び検出順序情報と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、プロテクトの解除を制御する制御手段とを有するプロテクト装置の制御方法であって、
    前記画像表示手段が、前記所定の動画像を表示する画像表示ステップと、
    前記画像表示手段が前記所定の動画像を表示しているときに、前記視線検出手段が、使用者の視線位置を順次検出して複数の視線位置情報を順次出力する視線検出ステップと、
    前記検出順序情報出力手段が、前記視線検出手段によって検出される視線位置の検出順序関する情報を順次出力する検出順序情報出力ステップと、
    前記比較手段が、前記視線検出手段から順次出力される複数の視線位置情報及び前記検出順序情報出力手段によって順次出力される複数の検出順序情報を前記記憶手段に記憶されている複数の視線位置情報及び複数の検出順序情報と比較する比較ステップと、
    前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記制御手段が、プロテクトの解除を制御する制御ステップとを備えたことを特徴とするプロテクト装置の制御方法。
  8. 前記制御ステップにおいて、前記比較ステップの比較結果が実質的に一致したときのみ、プロテクトを解除することを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載のプロテクト装置の制御方法。
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