JP3854172B2 - 降雨センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、降雨を検知する降雨センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、温室の天窓などの換気用窓においては、晴天時に開放していた換気用窓を雨天時に速やかに閉鎖するため、温室上部等に降雨センサを設置し、この降雨センサにより降雨を検知したならば、換気用窓の制御機構に検知信号を出力し、該制御機構を動作させて自動的に閉鎖する手段が採用されている。
【0003】
従来使用されている降雨センサ200としては、例えば、図8に示しように、複数の櫛歯状導体路211,221と該櫛歯状導体路211,221間を連結する連結用導体路212,222とを備えた一対の検知用電極210,220を、櫛歯状導体路211,221同士が互い違いに非接触でかみ合うように基板230の一面上に左右方向に沿って形成した検知部240を有するものが用いられている。図8に示したものは、各連結用導体路212,222を基板230の両側部に設け、各連結用導体路212,222から各櫛歯状導体路211,221を、互い違いに、各連結用導体路212,222に対して略直角に突出するように設けている。また、図9に示した降雨センサ300は、連結用導体路312,322を基板330の上下に左右方向に沿って設け、櫛歯状導体路311,321が互い違いに略平行にかみ合うように上下方向に沿って形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
降雨センサは、一対の検知用電極の各櫛歯状導体路間又は各連結用導体路間に雨滴が付着することにより、各導体路間が短絡して抵抗値が変化することを利用して、検知信号の電圧値を基準電圧と比較し、降雨の有無を検知するものであるが、雨が止んだ後はできる限り速やかにそのことを検知して復帰することが望まれる。このため、降雨センサは、雨が止んだ後の雨滴の残留時間を短くする必要があり、検知部を傾斜させて取り付け、雨滴を流れやすくしているのが通常である。
【0005】
しかしながら、図8に示した降雨センサ200の場合には、櫛歯状導体路211,221が左右方向に沿って略水平に形成されているため、該櫛歯状導体路211,221のエッジ部分により雨滴の流下が遮られる。図9に示した降雨センサ300の場合には、下側の連結用導体路322が左右方向に沿って略水平に形成されているため、この連結用導体路322のエッジ部分により雨滴の流下が遮られる。従って、従来知られているいずれのタイプの降雨センサを用いても、雨が止んだ後の復帰動作をより速やかに行うという点では課題がある。もっとも雨滴の残留を回避するために、いずれのタイプも基板の裏側にヒータを付設して、加熱することにより雨滴を蒸発させる手段も併用しているのが一般的であるが、ヒータを取り付ける場合でも、雨滴がより速やかに流下して排出される構造であれば、ヒータの小型化による降雨センサの低コスト化を図ることができる。
【0006】
また、図8に示した降雨センサ200と図9に示した降雨センサ300とを比較した場合、いずれも上記のように櫛歯状導体路211,221又は連結用導体路322のエッジ部分により雨滴の流下が遮断されるという欠点を有するものの、連結用導体路よりも櫛歯状導体路211,221の形成数が多いため、図8に示した降雨センサ200の方がより雨滴が流れにくい。このため、雨が止んだ後の復帰動作の点では、図9に示した降雨センサ300の方が比較的速やかである。その一方、長雨時期などにおいては空気中の塵芥の減少に伴い抵抗値が大きくなり検知感度が低下することから、この場合には、雨滴の付着時間がより長い図8に示した降雨センサ200の方が比較的有利である。従って、雨滴流下の遮断という両者共通の欠点を改善する一方で、上記したそれぞれの利点をできるだけ生かすことのできるバランスの取れた降雨センサの開発も望まれる。
【0007】
本発明は上記した点に鑑みなされたものであり、雨滴の流下を遮断することなく、雨滴の残留を低減し、雨が止んだ後における換気用窓などの制御対象の復帰動作をより速やかに行うことができ、また、ヒータを取り付ける場合には、従来よりもより小型で安価なヒータを採用することができる降雨センサを提供することを課題とする。また、本発明は、雨滴の流下を遮断することなく雨滴の残留を低減できる一方で、長雨時においても降雨の開始を検知するのに十分な感度を発揮できる降雨センサを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、複数の櫛歯状導体路と隣接する櫛歯状導体路の端部間を連結する連結用導体路とをそれぞれ有し、基板上の一面で前記櫛歯状導体路同士が互いに非接触でかみ合わうように形成された一対の検知用電極を備えた検知部を具備し、前記一対の検知用電極間に雨滴が付着することによって生じる抵抗値変化を基に降雨を検知する降雨センサであって、
前記検知用電極のうちの少なくとも一方は、前記基板の一面に櫛歯状導体路のみが形成され、連結用導体路が該櫛歯状導体路と導通された状態で前記基板の他面に形成されており、
前記基板の一面に形成された一方の検知用電極の櫛歯状導体路と他方の検知用電極の櫛歯状導体路における雨滴の流下方向に沿った下流側端部間が開放されていることを特徴とする降雨センサを提供する。
請求項2記載の本発明では、前記各櫛歯状導体路が、雨滴の流下方向に対して任意の角度で傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1記載の降雨センサを提供する。
請求項3記載の本発明では、一方の検知用電極の櫛歯状導体路が、基板の各側部付近と略中央部との間に、2方向から突出するように、かつ雨滴の流下方向に対して任意の角度で傾斜して形成されていると共に、他方の検知用電極の櫛歯状導体路が、一方の検知用電極の櫛歯状導体路に対して略平行に互い違いにかみ合う状態で形成されており、各櫛歯状導体路のうち略中央部に位置する端部が前記下流側端部となって、基板の略中央部で突き合い状態で隣接する櫛歯状導体路間に、雨滴の流下を許容する隙間が形成されていることを特徴とする請求項1記載の降雨センサを提供する。
請求項4記載の本発明では、一方の検知用電極の櫛歯状導体路が、基板の各側部付近と略中央部との間に、2方向から突出するように、かつ雨滴の流下方向に対して任意の角度で傾斜して形成されていると共に、他方の検知用電極の櫛歯状導体路が、一方の検知用電極の櫛歯状導体路に対して略平行に互い違いにかみ合う状態で形成されており、各櫛歯状導体路のうち各側部付近に位置する端部が前記下流側端部となっていることを特徴とする請求項1記載の降雨センサを提供する。
請求項5記載の本発明では、前記櫛歯状導体路の傾斜角度が、雨滴の流下方向に対して30度〜60度の範囲であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1に記載の降雨センサを提供する。
請求項6記載の本発明では、前記基板上に付着した雨滴を蒸発させることができるヒータを具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の降雨センサを提供する。
【0009】
(作用)
請求項1記載の発明では、少なくとも一方の検知用電極の連結用導体路が他面に形成され、櫛歯状導体路が形成されている基板の一面においては、雨滴の流下方向に沿った隣接する各櫛歯状導体路の下流側端部間に、導体路が存在せず、開放されている。このため、隣接する各櫛歯状導体路間等に付着した雨滴は、櫛歯状導体路のエッジ部分に引っかかって留まることがなく、この下流側端部間の隙間を通じて、傾斜して配置されている基板面上に沿って速やかに流下される。
請求項2記載の発明では、櫛歯状導体路が、雨滴の流下方向に対して任意の角度で傾斜して設けられているため、櫛歯状導体路を左右方向に略水平に形成した場合よりも雨滴が流れやすい。その一方、櫛歯状導体路を上下方向に沿って形成した場合よりも雨滴が滞留しやすいが、各櫛歯状導体路の下流側端部間の隙間を通じて雨滴が流下する構造であるため、雨滴の付着の検知後は、速やかに雨滴が流下する。すなわち、雨滴の残留低減と雨滴の検知感度とのバランスが図られた構造となっている。
請求項3記載の発明では、各櫛歯状導体路のエッジ部分に案内されて、略中央部に位置する上記下流側端部間の隙間を通じて雨滴が流れ、さらに、基板の略中央部で突き合い状態で隣接する櫛歯状導体路間の隙間を通じて雨滴が速やかに基板面上を流下する。
請求項4記載の発明では、各櫛歯状導体路のエッジ部分に案内されて、基板の各側部付近に位置する上記下流側端部間の隙間を通じて雨滴が流れ、基板の各側部付近から速やかに流下する。
請求項5記載の発明では、適切な検知に必要な雨滴の付着時間と雨滴の残留低減機能とのバランスがより適切に図られる。
請求項6記載の発明では、ヒータにより雨滴を蒸発させて雨滴の残留を低減できるが、この際、本発明では雨滴の残留自体が従来よりも低減されているため、より小型、低出力で安価なヒータを採用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示した実施形態に基づき説明する。図1〜図4は、本発明の一の実施形態にかかる降雨センサ1を示す図である。この図に示したように、本実施形態の降雨センサ1は、検知部10と、ヒータ20とを有して構成される。
【0011】
検知部10は、絶縁性の基板100と、検知用電極110,120とを備えて構成される、検知用電極110,120は、2個一対で用いられ、基板100の一面101にスクリーン印刷、エッチング等の手段により付着形成されている。検知用電極110,120は、いずれも、複数本の櫛歯状導体路111,121と、隣接する各櫛歯状導体路111,121間を連結する連結用導体路112,122とを備えている。
【0012】
一方の検知用電極110は、連結用導体路112が、傾斜して配置される基板100の両側部付近と上部付近とに略コ字状に形成されており、連結用導体路112のうち両側部付近に配置された直線状部112a,112bからそれぞれ内方に向かって突出するように、すなわち2方向から突出するように櫛歯状導体路111が複数本形成されている。より詳細には、検知部10は雨滴の流下を促進するため温室の天井部等に地面に対して所定の角度傾斜して配設されるため、該櫛歯状導体路111は、連結用導体路112の直線状部112a,112bから内方に向かってかつ下向きに(雨滴の流下方向に向かって)に傾斜させて設けられる。また、本実施形態では、図2において連結用導体路111の左側の直線状部112aから突出するように設けられた左列の櫛歯状導体路111と、連結用導体路111の右側の直線状部112bから突出するように設けられた右列の櫛歯状導体路111とは、平面から見て互い突き合わない位置に形成される。
【0013】
他方の検知用電極120は、各櫛歯状導体路121が、上記した一方の検知用電極110の隣接する各櫛歯状導体路111間に、該一方の検知用電極110の各櫛歯状導体路111と接触しないように、隙間を有して略平行に、平面視で互い違いにかみ合うように設けられている。従って、一方の検知用電極110の連結用導体路112において、左側直線状部112aに連結された隣接する櫛歯状導体路111同士の隙間と、右側直線状部112bに連結された隣接する櫛歯状導体路111同士の隙間とに、他方の検知用電極12の各櫛歯状導体路121が形成される。この結果、一方の検知用電極110の左列又は右列に属する各櫛歯状導体路111の下流側端部111aに対し、他方の検知用電極120の右列又は左列に属する各櫛歯状導体路121の下流側端部121aが基板100の略中央部で突き合う配置構造となる。そして、一方の検知用電極110の各櫛歯状導体路111と他方の検知用電極120の各櫛歯状導体路121とは離間している必要があることから、かかる配置構造では、基板100の一面101上の略中央部で突き合っている一方の下流側端部111aと他方の下流側端部121aとの間に、雨滴の流下を許容する隙間101aが形成される。
【0014】
他方の検知用電極120の連結用導体路122は、基板100の他面102に設けられる。連結用導体路122の形成位置は任意であるが、本実施形態では、図2〜図4に示したように、基板100の一面101に設けられる櫛歯状導体路121の下流側端部121aの形成位置に対応する位置に設けられる。一面101に設けられる櫛歯状導体路121と他面102に設けられる連結用導体路122とは、例えば図4に示したように基板100を厚み方向に貫通して設けられる金属製ピン123によって接続され電気的に導通可能となっている。もちろん、両者の接続手段は任意であり、櫛歯状導体路121と連結用導体路122のいずれか少なくとも一方を針状部材で押圧し、他方側にバリをはみ出させたりして導通する手段等を採用することもできる。また、この連結用導体路122は、例えば、基板100の他面102において、各櫛歯状導体路121の上流側端部121bに対応する位置となるように、略コ字状に形成することもできる。要は、上記の金属製ピン123等を介して、一面101にそれぞれ独立した状態で形成されている各櫛歯状導体路121同士を、他面102側で相互に電気的に連結できるように設けられていればよい。
【0015】
ここで、各櫛歯状導体路111,121は、上記したように基板100の略中央部と各側部との間で下向きに(雨滴の流下方向に向かって)に傾斜して形成される。これは、各櫛歯状導体路111,121間に付着した雨滴が、各櫛歯状導体路111,121のエッジ部分間を経由して、基板100の一面101上の略中央部に形成された一方の下流側端部111aと他方の下流側端部121aとの隙間101aを通じて速やかに流れるようにするためであるが、雨滴の流下方向と平行である場合には、雨滴の流れを妨げて雨後も残留させるような導体路部分が設けられていないため、雨滴の付着時間が短くなり過ぎ、長雨時のように雨滴の抵抗値が大きくなる場合に検知感度が低下する。このため、雨滴の付着時間とのバランスを図るべく、上記したように各櫛歯状導体路111,121は、雨滴の流下方向に対して任意の角度で傾斜して設けられていることが望ましい。図2に示した各櫛歯状導体路111,121の雨滴の流下方向に対する好ましい傾斜角度θ1は、30度〜60度の範囲であり、より好ましくは40度〜50度の範囲であり、最も好ましくは45度である。
【0016】
上記した検知部10を構成する各検知用電極110,120は、任意部位に接点部114,124が形成されて配線接続される。接点部114,124の形成位置は任意であるが、本実施形態では、一方の検知用電極110では、図1及び図2に示したように連結用導体路112の端部に、他方の検知用電極120では、検知部10の傾斜方向下側に形成された櫛歯状導体路121の端部に、それぞれ形成している。検知部10は、従来の降雨センサと同様、図5に示したように、その出力信号が、抵抗30、コンデンサ31を介して平滑され、比較回路32において出力信号の電圧値と基準電圧設定部33の基準電圧とを比較するように設けられており、これにより、比較回路32の比較結果が制御部34に信号出力され、制御対象である換気用窓等の動作が制御される。
【0017】
検知部10は、各櫛歯状導体路111,121が形成された基板100の一面101を表側にして、該一面101に雨滴が付着するように配置され、基板100の裏側には、ヒータ20が設けられる。ヒータ20は、基板100を加熱して、付着した雨滴を蒸発させ検知部10の乾燥を促進するものである。検知部10のより速やかな乾燥という点では、ヒータ20を設けることが好ましいが、本実施形態のように、櫛歯状導体路111,121を特定の形成パターンで設けることにより、雨が止んだ後の雨滴の残留量を少なくできる構造においては、必ずしも設ける必要はない。但し、本実施形態の場合には、雨が止んだ後の雨滴の残留量が従来のものよりも少ないため、ヒータ20を設ける場合でも、従来のものと比較して、より小型、低出力で安価なものを用いることができるという利点がある。
【0018】
本実施形態の降雨センサ1は、例えば、温室の天窓が制御対象の場合、天窓付近の天井部に、検知部10が若干傾斜するように取り付けられる。天窓が開放されたいる状態で、雨が降り始めると、雨滴が検知部10に付着する。一対の検知用電極110,120の一方の櫛歯状導体路111と他方の櫛歯状導体路121との間に雨滴が付着することにより、両者間が短絡され、抵抗値が小さくなる。そして、検知部10からの出力信号が、抵抗30、コンデンサ31を介して比較回路32に入力され、その出力電圧が基準電圧と比較され、比較回路32からその信号が制御部34に入力される。これにより、天窓に付設された制御機構が動作して、天窓が閉鎖される。
【0019】
一対の検知用電極110,120の一方の櫛歯状導体路111と他方の櫛歯状導体路121との間に付着した雨滴は、検知部10が傾斜して配設されているため、下方向に流れようとする。この際、本実施形態によれば、検知用電極120の連結用導体路121が基板100の他面102に形成され、一対の櫛歯状導体路111,121の下流側端部111a,121a間に隙間が形成され、開放されている。このため、一対の櫛歯状導体路111,121間の隙間が流路となり、雨滴はその間を通過して、基板100の略中央部に形成された雨滴の流下を許容する隙間101aに集まる。この雨滴の流下を許容する隙間101aの下方には、他方の検知用電極120の連結用導体路122が基板100の他面102に形成されているため、流れを妨げる堰となる導体路が存在しない。このため、雨滴は、隣接する櫛歯状導体路111,121間と基板100の略中央部に形成された隙間101aを介して速やかに基板100の一面101上を流れ落ち、基板100外に排出される。
【0020】
この場合、本実施形態によれば、各櫛歯状導体路111,121が雨滴の流下方向に対して所定の傾斜角度で傾斜して形成されているため、長雨時期の雨滴の抵抗値が高くなっている場合でも、検知に必要な雨滴の付着時間と、雨滴の速やかな流下機能とのバランスが図られている。
【0021】
また、上記したように、本実施形態では、雨滴を速やかに流下させることができると共に、ヒータ20を有しているため、ヒータ20による加熱によっても基板100の一面101aに付着した雨滴が乾燥される。
【0022】
雨が止み、基板100の一面101aに付着していた雨滴がなくなると、検知部10からの出力が基準電圧を下回ることになるため、制御対象である天窓が復帰し、再び開放される。本実施形態によれば、雨が止んだ後の基板上での雨滴の残留時間を従来より短くできるため、制御対象の復帰動作が速やかに行われる。
【0023】
本発明の降雨センサは上記した実施形態に限定されるものではない。上記した実施形態においては、一方の検知用電極110の連結用導体路112を基板100の一面101に形成しているが、他方の検知用電極120の連結用導体路122と同様に、金属製ピンなどを介して基板100の他面102に形成することもできる。また、かかる場合において、図6に示したように、櫛歯状導体路111,121のうち、基板100の略中央部に位置する端部を上側にして雨滴の流下方向に対して傾斜させて形成することで、基板100の側部付近に位置する櫛歯状導体路111,121の端部を下流側端部111a,121aとすることもできる。かかる構成でも、下流側端部111a,121a間は開放されており、雨滴の流れを妨げる導体路のエッジ部分が存在しないため、雨滴は、基板100の一面101a上を櫛歯状導体路111,121に沿って外方に向かって流れた後、下方に速やかに流下する。
【0024】
さらに、本発明においては、雨滴が流れ出る基板100の下端部までの間に、雨滴の流れを妨げて堰の役割を果たす導体路が形成されていなければよく、そのための要件として、いずれか少なくとも一方の連結用導体路112,122が基板100の他面102に形成されていればよい。従って、上記図1〜図4及び図6に示した各実施形態のように、櫛歯状導体路111,121が必ずしも平面視で略V字状あるいは逆V字状に形成されていなくてもよく、例えば、図7に示したように、双方の櫛歯状導体路111,121が基板100の一面に一直線状に傾斜して形成され、下側に位置する連結用導体路122を基板100の他面102に形成した構成とすることもできる。なお、図6及び図7に示した態様においても、各櫛歯状導体路111,121の流下方向に対する好ましい傾斜角度θ2,θ3は、上記実施形態と同様に30度〜60度の範囲であり、より好ましくは40度〜50度の範囲であり、最も好ましくは45度である。
【0025】
【発明の効果】
本発明の降雨センサは、少なくとも一方の検知用電極の連結用導体路が基板の他面に形成され、櫛歯状導体路が形成されている基板の一面においては、雨滴の流下方向に沿った隣接する各櫛歯状導体路の下流側端部間に導体路が存在せず、開放されている。このため、隣接する各櫛歯状導体路間等に付着した雨滴は、櫛歯状導体路のエッジ部分に引っかかって留まってしまうことがなく、この下流側端部間の隙間を通じて、傾斜して配置されている基板面上に沿って速やかに流下する。従って、雨滴の流下を遮断することなく、雨滴の残留を低減し、雨が止んだ後における換気用窓などの制御対象の復帰動作をより速やかに行うことができ、また、ヒータを取り付ける場合には、従来よりもより小型で安価なヒータを採用することができる。
【0026】
また、各検知用電極を形成する櫛歯状導体路を雨滴の流下方向に対して傾斜して形成することにより、雨滴の流下を遮断することなく雨滴の残留を低減する機能と、長雨時期における検知に必要な雨滴の付着時間とのバランスが図られ、長雨時期でも十分な検知感度を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施形態にかかる降雨センサを示す斜視図である。
【図2】上記実施形態にかかる降雨センサに用いられる検知部の平面図である。
【図3】上記実施形態にかかる降雨センサに用いられる検知部の底面図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】降雨センサを用いた制御回路を示す模式図である。
【図6】本発明の他の実施形態にかかる降雨センサを示す平面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態にかかる降雨センサを示す平面図である。
【図8】従来の降雨センサの一例を示す平面図である。
【図9】従来の降雨センサの他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 降雨センサ
10 検知部
100 基板
101 基板の一面
101a 隙間
102 基板の他面
110 一方の検知用電極
111 一方の検知用電極の櫛歯状導体路
111a 下流側端部
112 一方の検知用電極の連結用導体路
120 他方の検知用電極
121 他方の検知用電極の櫛歯状導体路
121a 下流側端部
122 他方の検知用電極の連結用導体路
Claims (6)
- 複数の櫛歯状導体路と隣接する櫛歯状導体路の端部間を連結する連結用導体路とをそれぞれ有し、基板上の一面で前記櫛歯状導体路同士が互いに非接触でかみ合わうように形成された一対の検知用電極を備えた検知部を具備し、前記一対の検知用電極間に雨滴が付着することによって生じる抵抗値変化を基に降雨を検知する降雨センサであって、
前記検知用電極のうちの少なくとも一方は、前記基板の一面に櫛歯状導体路のみが形成され、連結用導体路が該櫛歯状導体路と導通された状態で前記基板の他面に形成されており、
前記基板の一面に形成された一方の検知用電極の櫛歯状導体路と他方の検知用電極の櫛歯状導体路における雨滴の流下方向に沿った下流側端部間が開放されていることを特徴とする降雨センサ。 - 前記各櫛歯状導体路が、雨滴の流下方向に対して任意の角度で傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1記載の降雨センサ。
- 一方の検知用電極の櫛歯状導体路が、基板の各側部付近と略中央部との間に、2方向から突出するように、かつ雨滴の流下方向に対して任意の角度で傾斜して形成されていると共に、他方の検知用電極の櫛歯状導体路が、一方の検知用電極の櫛歯状導体路に対して略平行に互い違いにかみ合う状態で形成されており、各櫛歯状導体路のうち略中央部に位置する端部が前記下流側端部となって、基板の略中央部で突き合い状態で隣接する櫛歯状導体路間に、雨滴の流下を許容する隙間が形成されていることを特徴とする請求項1記載の降雨センサ。
- 一方の検知用電極の櫛歯状導体路が、基板の各側部付近と略中央部との間に、2方向から突出するように、かつ雨滴の流下方向に対して任意の角度で傾斜して形成されていると共に、他方の検知用電極の櫛歯状導体路が、一方の検知用電極の櫛歯状導体路に対して略平行に互い違いにかみ合う状態で形成されており、各櫛歯状導体路のうち各側部付近に位置する端部が前記下流側端部となっていることを特徴とする請求項1記載の降雨センサ。
- 前記櫛歯状導体路の傾斜角度が、雨滴の流下方向に対して30度〜60度の範囲であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1に記載の降雨センサ。
- 前記基板上に付着した雨滴を蒸発させることができるヒータを具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の降雨センサ。
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