JP3853843B6 - シールド接続構造、シールドケーブルのシールド接続方法、及びシールド型電気コネクタ - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、シールドされた電気ケーブル及びそれに固定されるシールド型電気コネクタに関し、特に電気ケーブルの周囲のシールド編組線の接続構造に関する。
【背景技術】
シールドされた電気ケーブルを接続する際、ケーブルのシールド編組線を電気コネクタ又は電気デバイスのシールド部材に電気的に結合させるのが普通である。この接続を達成させる一方法によれば、溶接又は半田により編組線をシールドに直接取付ける。別の方法によれば、ケーブルの編組線の回りに適合する圧着リングを有し、編組線が積極的に保持されるように圧着リングが編組線に圧着される。圧着後、圧着リングはコネクタのシールドに共通接続されねばならない。別の公知の解決方法によれば、編組線はコネクタハウジングに直接圧着される。この方法は、編組線の下に適合するシールドから延びるフランジと、その上に位置し、圧着されるとフランジとの間に編組線を強固に固定する圧着リングとを具備することにより達成される。また、上述のように編組線をシールドのフランジに直接結合することも公知である。しかし、圧着リングを使用するというよりもむしろその上に圧入される第2のリングが使用され、これにより編組線を圧着リングとの間に捕捉する。
編組線との電気的接続を形成するために上述のコンセプトがよく機能するが、小型コネクタのような応用分野では全く満足な結果が得られない。例えば、圧着リング外表面が圧着工程によって歪むと、圧着されたリングをコネクタのシールドに取付け信頼性高く共通接続することが困難にある。また、編組線が代表的な柔軟なものでありその下が支持されていないと、圧着しても編組線との積極的係合が得られるとは限らない。さらに、編組線をシールドに直接溶接すると、編組線の一部のみが電気的に接続されると共に、生成される熱が小型コネクタに関連する小径のケーブルのシールド編組線を損傷させることはよく起こる代表的な結果である。シールドのフランジ上に広げられた編組線の周囲にリングを直接圧入するコンセプトはよく機能するが、コネクタハウジングにフランジを形成することはいつも可能であるとは限らないという問題がある。特に小型コネクタにおいては、シールドに十分な構造的一体性を具備させることは可能とは限らない。従って、必要なのは編組線、望ましくはその長い部分にわたって信頼性高く係合する方法である。使用される構造は、使用が簡単であるべきであり、過度の高精度を要することなく多くの作業に適用できるべきである。
【発明の開示】
これらの目的は、編組線と信頼性高く係合し、シールドシェルに簡単に固定される編組線接続構造を具備することによって達成される。望ましい編組線接続構造は、シールドケーブルの導体を取り囲む絶縁スリーブを受容するために内側側面、及びケーブルのシールド編組線の下に適合するための外側側面を有する内側リングと、第1リング上にシールド編組線を圧入の方法で適合させるための内側側面を有する外側リングとを具備し、編組線はこれらリングの間に積極的に捕捉される。別の望ましい接続構造は、編組線が内面と接触するようにケーブルのシールド編組線上に適合するための内側側面を有する外側リングを具備し、編組線が内面に信頼性高く結合するように外側リングの周囲に複数の溶接点を形成する。
本発明の別の目的は、シールドケーブルのシールド編組線を電気デバイスの周囲に組み入れられたシールド部材に信頼性高く電気的に結合する手段を提供することである。
この目的は、シールドケーブルを接続するためのシールド型電気コネクタを提供することによって達成される。ここで、シールドケーブルは、周囲に絶縁スリーブを有する導体を具備し、シールド編組線が導体に沿って延び、コネクタは、導体を接続するためのコンタクトをその中に有するハウジングと、ハウジングの周囲のシールド部材と、シールド編組線上に所定方法で適合する内側側面を有する外側リングを有する編組線接続構造とを具備する。これにより、編組線は、編組線接続構造と係合する。さらに、外側リングはコネクタのシールドに対して固定可能な外表面を有する。これにより、編組線のシールド及びコネクタのシールドは、信頼性高く互いに結合される。
本発明の利点は、シールド編組線が信頼性高く係合されうる点である。本発明の別の利点は、シールド編組線が圧着を伴うことなく簡単な方法で信頼性高く係合されうる点である。本発明のさらに別の利点は、外側リングが円形以外の形状をとりうる点である。また、本発明のもう一つの利点は、編組線接続構造がコネクタのシールド上に正確に載置される必要がない点である。
【発明を実施するための形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1を最初に参照すると、シールドケーブルは参照符号2で総括して示される。シールドケーブル2は、シールド編組線8により取囲まれた絶縁スリーブ6内を延びる導体4を有する。シールド編組線8は、保護ジャケット10に被覆される。
図2を参照すると、図示のケーブル2は、その周囲に外側リング12が配置されている。外側リング12は、矢印Aの方向に移動して配置されることにより、その内側側面を貫通してケーブルジャケット10上に受容される。本実施形態において、外側リング12の外表面14は、保護ジャケット10の対応する幅より幅広である。後述の説明から明らかになるように、外表面14が保護ジャケット10より幅広であることにより、接続構造がコネクタのシールドに取付けられる際にケーブルが位置決めと干渉しないことを保証する利点がある。
図3を参照すると、図示のケーブル2は、外方に逆円錐状に広がったシールド8の前縁16を有する。編組線8の広がりは、前縁16と絶縁スリーブ6とを分離する。内側リング18は、リング18が矢印Bの方向に前進するとリング18の内表面を貫通する絶縁スリーブ6上に適合する。内側リング18の外側側面を適当に選定することにより、内側リング18は編組線8の下に適合する。
図4を参照すると、内側リング18が編組線8の下に一旦適合すると、外側スリーブ12の内側側面が編組線8及びその下の内側スリーブ18を受容するように外側リング12が矢印Cの方向に前進できる。図示の状態において、編組線8は、2個のリング12、18の間に積極的に捕捉される。編組線8が内側リング18の外側側面20上に一様に広がると、入れ子状の圧入により編組線8の略全域にわたって編組線8と係合し、これにより編組線8の一様な機械的係合と実質的な電気的及び機械的相互接続が得られる。内側リング18又は外側リング12のいずれも圧着する必要はないので、これらリング12、18は、後述するようにコネクタのシールドに溶接するための溶接特性及び良好な電気的特性を有する比較的硬い材料から製造することができる。これらリング12、18の材料が硬いので、リング12、18のいずれも圧入によって変形せず、その代わり、外側リング12の外表面20及び導体4の構造的一体性を維持したまま、比較的柔らかい編組線が変形する。
図5を参照すると、編組線接続構造の別の実施形態が参照符号100で総括して示される。前述の構造のリング12、18は円形断面を有していたが、ここに示されるように異なる断面形状のリングを用いることも可能である。ここでは、個別絶縁ジャケット106内に複数の導体104を組み込むケーブル102が用いられていることが特に有利である。このコンセプトもツイストペアケーブルに適応可能である。前述の構造及び手順の全てが再度用いられるが、今回はリングが楕円の断面形状をとる。再度述べるが、外側リング112は、内側リング118と協働してそれらの間にシールド編組線108を積極的に捕捉する。図5に示されるように、内側リング118の内側側面124は、その中をケーブル102の絶縁スリーブ106が通過できる寸法に設定されている。さらに、内側リング118は、編組線108の下に適合する外側側面126を有する。外側側面126は、セレーション、ディンプル、又は編組線若しくは外側リング112の係合を強化するその他のいかなる機構をも含んでもよい。外側リング112は、内側リング118上に配置された編組線108上に入れ子式に適合する内側側面128を有する。これにより、外表面126及び外側リング112の間に編組線108を捕捉する。外側リング112は圧着される必要はないが、その外表面130は無傷で所望の形状を維持したままであるので、後述するように電気コネクタに容易に組み込むことができる。
図6及び図8を参照すると、PCT/IB95/0035に開示されたコネクタと同様の電気コネクタが図示されている。以前に開示されたコネクタにおいては、コネクタのシールドに直接組み込まれた着座部は、編組線のシールドを共通化するのに用いられていた。図6に示されるように、コネクタの下側半体は参照符号200で総括して示される。このコネクタはシールド板202を有し、その上には絶縁ハウジング部204が配置される。複数のコンタクト206は、ハウジング204内に受容される。これらコンタクト206は、ケーブル102の絶縁スリーブ106内の導体を圧接手法で接続するための導体係合端部208を有する。シールド202の板部210は、ハウジング端部204を超えて後方へ延び、編組線接続構造100を取付けるためのプラットフォームを形成する。プラットフォーム210は、特定の位置に編組線接続構造100を受容するための形成された着座部を有してもよい。また、図示のように基本的には平坦のままであって、その上に編組線接続構造100が所望の位置を見出すことができるようにしてもよい。これにより、編組線接続構造を精密に配置する必要を伴うことなく、製造誤差を補償する。編組線接続構造100が楕円の断面形状に形成されているので、外表面はプラットフォーム210の表面に対応する、対向し且つ基本的に平坦な部分を含む。このため、編組線接続構造100は、抵抗又はレーザ溶接等の工程によりシールド202のプラットフォーム部210に容易に且つ信頼性高く取付けられる。
図7を参照すると、下側コネクタ半体200に対応してそれに取付けられる上側コネクタ半体200′が図示される。編組線接続構造100は、上側及び下側シールド202、202′の後部プラットフォーム210、210′の間に挟まれる。コネクタ半体200、200′が溶接によってコネクタフランジ212に沿って共に結合される一方、編組線接続構造は付加的に点214、214′においてプラットフォーム210、210′に取付けられる。編組線接続構造が圧着されていないと、コネクタの全体の厚さが接続構造100の厚さによって信頼性高く管理されうることに留意することは重要である。さらに、編組線接続構造100は、上述のようにケーブルの周囲の編組線接続構造200を取付けることによりプラットフォーム210、210′に取付けられる際、コネクタの後部に対して付加的な構造支持を与える。図8に示されるように、一旦コネクタが図7に示されるように組立てられると、電気コネクタ222を形成するために後部ハウジング220をシールド202、202′の周囲に直接オーバーモールドすることができる。必要なら、後部ハウジング220を形成するのに用いられる材料は、接続構造100を少なくとも部分的に埋めるために編組線接続構造100の周囲に流動させることができる。その結果、接続構造100は後部ハウジング220に対して付加的な固定部(anchor)として作用するであろう。後部ハウジング220内に接続構造100を埋めても、材料は、内側及び外側リング112、118並びに成形する前のコネクタのシールドを伴った外側リング112の外表面の間の電気的連続性に影響を与えない。
図9及び図10を参照すると、図示のケーブル2′は、図1ないし図4に図示され且つ説明されたケーブル2に総じて対応する。ケーブル2′のシールドは、シールド編組線8′により取囲まれる絶縁スリーブ6′内に延びる導体4′を有する。シールド編組線8′の全ては、保護ジャケット10′により被覆される。ケーブル2′は、導体4′及び絶縁スリーブ6′がシールド編組線8′の部分を超えて延び、保護ジャケット10′の一部を除去することにより導体4′及びスリーブ8′の双方が露出するように接続される。外側リング12′は導電性材料製であり、外側ジャケット10′上を摺動する。外側リング12′の内面形状は、ジャケット10′上を容易に摺動するのに十分な大きさであることが望ましい。外側リング12′は、図9に示されるように外側ジャケット10′の除去前、又は図10に示されるように外側ジャケット10′の除去後にケーブル2′上に配置することができる。外側リング12′は、分割リングとして形成され、次に最終形状に圧縮されることが望ましい。
図11を参照すると、一旦保護ジャケット10′が除去されると、シールド編組線8′は、その中に拡大腰部308が形成されるように変形される。ここで、拡大腰部308は、その上に外側リング12′が移動する際、外側リング12′の内側側面と干渉しないように外方に延びる。これにより、編組線8′をリング12′に接触させる一方法が提供される。腰部308は、代表的には矢印Cの方向に編組線8′を押圧することによって形成される。腰部308が一旦形成されると、外側リング12′が矢印Dの方向に移動され、その結果、シールド編組線8′は、外側リング12′の内面内でその内面がシールド編組線8′と接触するように外側リング12′の下に適合する。シールド編組線8′は例えばドレーン線を伴った多数の撚り線導体又は箔等の柔軟な材料からなるので、外側リング12′が編組線8′上に移動すると、腰部308は外側リング12′の内側側面との弾性接触を維持するような弾性を有する。
図12を参照すると、外側リング12′は、その周囲に複数の点溶接(スポットウェルディング)を形成することにより、シールド編組線8′に信頼性の高い物理的及び電気的係合される。点溶接310は、レーザ溶接又は通常の抵抗溶接によって形成される。ここで、シールド編組線8′が撚り合わされた多数の個別撚り線からなるので、多数の点溶接310は、内部の編組線8′及びリング12′間に信頼性の高い電気的接続が形成されるように十分な数で係合する。点溶接310が図示のように重なっていることは有利である。溶接手順を最大限に利用することによって、外側リング12′を大きく変形することなく外側リング12′を編組線8′に結合させ、図6ないし図8に関して既に説明したように電気コネクタの構成数として外側リング12′を用いることができる。
そして、電気コネクタ用にシールド編組線の信頼性高く且つ効果的な係合が得られることは有利である。編組線接続構造は、精密な配置の必要性をなくし且つコネクタの全体の構造的一体性を強化する方法で、コネクタのシールド部材上に配置することができる。編組線接続構造は、コネクタのシールドに容易に取付けることができる多様な形態をとることができる。電気的相互接続を得るために圧着を必要としないので、ケーブルを損傷する可能性が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】接続のために処理されたシールドケーブルの側面図である。
【図2】編組線接続構造が載置された第2リングを示す図1のケーブルの側面図である。
【図3】編組線接続構造が配置された第1内側リングを示す図2のケーブルの側面図である。
【図4】編組線接続構造が取付けられた状態を示す図1のケーブルの側面図である。
【図5】図2ないし図4に示された編組線接続構造と同様の構造の断面図である。ここで、編組線接続構造は楕円断面形状を有する。
【図6】本発明を含み、編組線接続構造が取付けられたシールド型電気コネクタの底側半体の平面図である。
【図7】図6のコネクタの7−7線に沿った部分断面図である。
【図8】組立完了した本発明の電気コネクタの平面図である。
【図9】本発明の別の実施形態の外側リングが配置された図1のシールドケーブルと同様のケーブルの側面図である。
【図10】接続のために処理されたケーブルを示す図9の組立体の側面図である。
【図11】外側リングと係合するために変形されたシールド編組線を示す図10に対応する組立体の側面図である。
【図12】図11の組立体の側面図である。
本発明は、シールドされた電気ケーブル及びそれに固定されるシールド型電気コネクタに関し、特に電気ケーブルの周囲のシールド編組線の接続構造に関する。
【背景技術】
シールドされた電気ケーブルを接続する際、ケーブルのシールド編組線を電気コネクタ又は電気デバイスのシールド部材に電気的に結合させるのが普通である。この接続を達成させる一方法によれば、溶接又は半田により編組線をシールドに直接取付ける。別の方法によれば、ケーブルの編組線の回りに適合する圧着リングを有し、編組線が積極的に保持されるように圧着リングが編組線に圧着される。圧着後、圧着リングはコネクタのシールドに共通接続されねばならない。別の公知の解決方法によれば、編組線はコネクタハウジングに直接圧着される。この方法は、編組線の下に適合するシールドから延びるフランジと、その上に位置し、圧着されるとフランジとの間に編組線を強固に固定する圧着リングとを具備することにより達成される。また、上述のように編組線をシールドのフランジに直接結合することも公知である。しかし、圧着リングを使用するというよりもむしろその上に圧入される第2のリングが使用され、これにより編組線を圧着リングとの間に捕捉する。
編組線との電気的接続を形成するために上述のコンセプトがよく機能するが、小型コネクタのような応用分野では全く満足な結果が得られない。例えば、圧着リング外表面が圧着工程によって歪むと、圧着されたリングをコネクタのシールドに取付け信頼性高く共通接続することが困難にある。また、編組線が代表的な柔軟なものでありその下が支持されていないと、圧着しても編組線との積極的係合が得られるとは限らない。さらに、編組線をシールドに直接溶接すると、編組線の一部のみが電気的に接続されると共に、生成される熱が小型コネクタに関連する小径のケーブルのシールド編組線を損傷させることはよく起こる代表的な結果である。シールドのフランジ上に広げられた編組線の周囲にリングを直接圧入するコンセプトはよく機能するが、コネクタハウジングにフランジを形成することはいつも可能であるとは限らないという問題がある。特に小型コネクタにおいては、シールドに十分な構造的一体性を具備させることは可能とは限らない。従って、必要なのは編組線、望ましくはその長い部分にわたって信頼性高く係合する方法である。使用される構造は、使用が簡単であるべきであり、過度の高精度を要することなく多くの作業に適用できるべきである。
【発明の開示】
これらの目的は、編組線と信頼性高く係合し、シールドシェルに簡単に固定される編組線接続構造を具備することによって達成される。望ましい編組線接続構造は、シールドケーブルの導体を取り囲む絶縁スリーブを受容するために内側側面、及びケーブルのシールド編組線の下に適合するための外側側面を有する内側リングと、第1リング上にシールド編組線を圧入の方法で適合させるための内側側面を有する外側リングとを具備し、編組線はこれらリングの間に積極的に捕捉される。別の望ましい接続構造は、編組線が内面と接触するようにケーブルのシールド編組線上に適合するための内側側面を有する外側リングを具備し、編組線が内面に信頼性高く結合するように外側リングの周囲に複数の溶接点を形成する。
本発明の別の目的は、シールドケーブルのシールド編組線を電気デバイスの周囲に組み入れられたシールド部材に信頼性高く電気的に結合する手段を提供することである。
この目的は、シールドケーブルを接続するためのシールド型電気コネクタを提供することによって達成される。ここで、シールドケーブルは、周囲に絶縁スリーブを有する導体を具備し、シールド編組線が導体に沿って延び、コネクタは、導体を接続するためのコンタクトをその中に有するハウジングと、ハウジングの周囲のシールド部材と、シールド編組線上に所定方法で適合する内側側面を有する外側リングを有する編組線接続構造とを具備する。これにより、編組線は、編組線接続構造と係合する。さらに、外側リングはコネクタのシールドに対して固定可能な外表面を有する。これにより、編組線のシールド及びコネクタのシールドは、信頼性高く互いに結合される。
本発明の利点は、シールド編組線が信頼性高く係合されうる点である。本発明の別の利点は、シールド編組線が圧着を伴うことなく簡単な方法で信頼性高く係合されうる点である。本発明のさらに別の利点は、外側リングが円形以外の形状をとりうる点である。また、本発明のもう一つの利点は、編組線接続構造がコネクタのシールド上に正確に載置される必要がない点である。
【発明を実施するための形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1を最初に参照すると、シールドケーブルは参照符号2で総括して示される。シールドケーブル2は、シールド編組線8により取囲まれた絶縁スリーブ6内を延びる導体4を有する。シールド編組線8は、保護ジャケット10に被覆される。
図2を参照すると、図示のケーブル2は、その周囲に外側リング12が配置されている。外側リング12は、矢印Aの方向に移動して配置されることにより、その内側側面を貫通してケーブルジャケット10上に受容される。本実施形態において、外側リング12の外表面14は、保護ジャケット10の対応する幅より幅広である。後述の説明から明らかになるように、外表面14が保護ジャケット10より幅広であることにより、接続構造がコネクタのシールドに取付けられる際にケーブルが位置決めと干渉しないことを保証する利点がある。
図3を参照すると、図示のケーブル2は、外方に逆円錐状に広がったシールド8の前縁16を有する。編組線8の広がりは、前縁16と絶縁スリーブ6とを分離する。内側リング18は、リング18が矢印Bの方向に前進するとリング18の内表面を貫通する絶縁スリーブ6上に適合する。内側リング18の外側側面を適当に選定することにより、内側リング18は編組線8の下に適合する。
図4を参照すると、内側リング18が編組線8の下に一旦適合すると、外側スリーブ12の内側側面が編組線8及びその下の内側スリーブ18を受容するように外側リング12が矢印Cの方向に前進できる。図示の状態において、編組線8は、2個のリング12、18の間に積極的に捕捉される。編組線8が内側リング18の外側側面20上に一様に広がると、入れ子状の圧入により編組線8の略全域にわたって編組線8と係合し、これにより編組線8の一様な機械的係合と実質的な電気的及び機械的相互接続が得られる。内側リング18又は外側リング12のいずれも圧着する必要はないので、これらリング12、18は、後述するようにコネクタのシールドに溶接するための溶接特性及び良好な電気的特性を有する比較的硬い材料から製造することができる。これらリング12、18の材料が硬いので、リング12、18のいずれも圧入によって変形せず、その代わり、外側リング12の外表面20及び導体4の構造的一体性を維持したまま、比較的柔らかい編組線が変形する。
図5を参照すると、編組線接続構造の別の実施形態が参照符号100で総括して示される。前述の構造のリング12、18は円形断面を有していたが、ここに示されるように異なる断面形状のリングを用いることも可能である。ここでは、個別絶縁ジャケット106内に複数の導体104を組み込むケーブル102が用いられていることが特に有利である。このコンセプトもツイストペアケーブルに適応可能である。前述の構造及び手順の全てが再度用いられるが、今回はリングが楕円の断面形状をとる。再度述べるが、外側リング112は、内側リング118と協働してそれらの間にシールド編組線108を積極的に捕捉する。図5に示されるように、内側リング118の内側側面124は、その中をケーブル102の絶縁スリーブ106が通過できる寸法に設定されている。さらに、内側リング118は、編組線108の下に適合する外側側面126を有する。外側側面126は、セレーション、ディンプル、又は編組線若しくは外側リング112の係合を強化するその他のいかなる機構をも含んでもよい。外側リング112は、内側リング118上に配置された編組線108上に入れ子式に適合する内側側面128を有する。これにより、外表面126及び外側リング112の間に編組線108を捕捉する。外側リング112は圧着される必要はないが、その外表面130は無傷で所望の形状を維持したままであるので、後述するように電気コネクタに容易に組み込むことができる。
図6及び図8を参照すると、PCT/IB95/0035に開示されたコネクタと同様の電気コネクタが図示されている。以前に開示されたコネクタにおいては、コネクタのシールドに直接組み込まれた着座部は、編組線のシールドを共通化するのに用いられていた。図6に示されるように、コネクタの下側半体は参照符号200で総括して示される。このコネクタはシールド板202を有し、その上には絶縁ハウジング部204が配置される。複数のコンタクト206は、ハウジング204内に受容される。これらコンタクト206は、ケーブル102の絶縁スリーブ106内の導体を圧接手法で接続するための導体係合端部208を有する。シールド202の板部210は、ハウジング端部204を超えて後方へ延び、編組線接続構造100を取付けるためのプラットフォームを形成する。プラットフォーム210は、特定の位置に編組線接続構造100を受容するための形成された着座部を有してもよい。また、図示のように基本的には平坦のままであって、その上に編組線接続構造100が所望の位置を見出すことができるようにしてもよい。これにより、編組線接続構造を精密に配置する必要を伴うことなく、製造誤差を補償する。編組線接続構造100が楕円の断面形状に形成されているので、外表面はプラットフォーム210の表面に対応する、対向し且つ基本的に平坦な部分を含む。このため、編組線接続構造100は、抵抗又はレーザ溶接等の工程によりシールド202のプラットフォーム部210に容易に且つ信頼性高く取付けられる。
図7を参照すると、下側コネクタ半体200に対応してそれに取付けられる上側コネクタ半体200′が図示される。編組線接続構造100は、上側及び下側シールド202、202′の後部プラットフォーム210、210′の間に挟まれる。コネクタ半体200、200′が溶接によってコネクタフランジ212に沿って共に結合される一方、編組線接続構造は付加的に点214、214′においてプラットフォーム210、210′に取付けられる。編組線接続構造が圧着されていないと、コネクタの全体の厚さが接続構造100の厚さによって信頼性高く管理されうることに留意することは重要である。さらに、編組線接続構造100は、上述のようにケーブルの周囲の編組線接続構造200を取付けることによりプラットフォーム210、210′に取付けられる際、コネクタの後部に対して付加的な構造支持を与える。図8に示されるように、一旦コネクタが図7に示されるように組立てられると、電気コネクタ222を形成するために後部ハウジング220をシールド202、202′の周囲に直接オーバーモールドすることができる。必要なら、後部ハウジング220を形成するのに用いられる材料は、接続構造100を少なくとも部分的に埋めるために編組線接続構造100の周囲に流動させることができる。その結果、接続構造100は後部ハウジング220に対して付加的な固定部(anchor)として作用するであろう。後部ハウジング220内に接続構造100を埋めても、材料は、内側及び外側リング112、118並びに成形する前のコネクタのシールドを伴った外側リング112の外表面の間の電気的連続性に影響を与えない。
図9及び図10を参照すると、図示のケーブル2′は、図1ないし図4に図示され且つ説明されたケーブル2に総じて対応する。ケーブル2′のシールドは、シールド編組線8′により取囲まれる絶縁スリーブ6′内に延びる導体4′を有する。シールド編組線8′の全ては、保護ジャケット10′により被覆される。ケーブル2′は、導体4′及び絶縁スリーブ6′がシールド編組線8′の部分を超えて延び、保護ジャケット10′の一部を除去することにより導体4′及びスリーブ8′の双方が露出するように接続される。外側リング12′は導電性材料製であり、外側ジャケット10′上を摺動する。外側リング12′の内面形状は、ジャケット10′上を容易に摺動するのに十分な大きさであることが望ましい。外側リング12′は、図9に示されるように外側ジャケット10′の除去前、又は図10に示されるように外側ジャケット10′の除去後にケーブル2′上に配置することができる。外側リング12′は、分割リングとして形成され、次に最終形状に圧縮されることが望ましい。
図11を参照すると、一旦保護ジャケット10′が除去されると、シールド編組線8′は、その中に拡大腰部308が形成されるように変形される。ここで、拡大腰部308は、その上に外側リング12′が移動する際、外側リング12′の内側側面と干渉しないように外方に延びる。これにより、編組線8′をリング12′に接触させる一方法が提供される。腰部308は、代表的には矢印Cの方向に編組線8′を押圧することによって形成される。腰部308が一旦形成されると、外側リング12′が矢印Dの方向に移動され、その結果、シールド編組線8′は、外側リング12′の内面内でその内面がシールド編組線8′と接触するように外側リング12′の下に適合する。シールド編組線8′は例えばドレーン線を伴った多数の撚り線導体又は箔等の柔軟な材料からなるので、外側リング12′が編組線8′上に移動すると、腰部308は外側リング12′の内側側面との弾性接触を維持するような弾性を有する。
図12を参照すると、外側リング12′は、その周囲に複数の点溶接(スポットウェルディング)を形成することにより、シールド編組線8′に信頼性の高い物理的及び電気的係合される。点溶接310は、レーザ溶接又は通常の抵抗溶接によって形成される。ここで、シールド編組線8′が撚り合わされた多数の個別撚り線からなるので、多数の点溶接310は、内部の編組線8′及びリング12′間に信頼性の高い電気的接続が形成されるように十分な数で係合する。点溶接310が図示のように重なっていることは有利である。溶接手順を最大限に利用することによって、外側リング12′を大きく変形することなく外側リング12′を編組線8′に結合させ、図6ないし図8に関して既に説明したように電気コネクタの構成数として外側リング12′を用いることができる。
そして、電気コネクタ用にシールド編組線の信頼性高く且つ効果的な係合が得られることは有利である。編組線接続構造は、精密な配置の必要性をなくし且つコネクタの全体の構造的一体性を強化する方法で、コネクタのシールド部材上に配置することができる。編組線接続構造は、コネクタのシールドに容易に取付けることができる多様な形態をとることができる。電気的相互接続を得るために圧着を必要としないので、ケーブルを損傷する可能性が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】接続のために処理されたシールドケーブルの側面図である。
【図2】編組線接続構造が載置された第2リングを示す図1のケーブルの側面図である。
【図3】編組線接続構造が配置された第1内側リングを示す図2のケーブルの側面図である。
【図4】編組線接続構造が取付けられた状態を示す図1のケーブルの側面図である。
【図5】図2ないし図4に示された編組線接続構造と同様の構造の断面図である。ここで、編組線接続構造は楕円断面形状を有する。
【図6】本発明を含み、編組線接続構造が取付けられたシールド型電気コネクタの底側半体の平面図である。
【図7】図6のコネクタの7−7線に沿った部分断面図である。
【図8】組立完了した本発明の電気コネクタの平面図である。
【図9】本発明の別の実施形態の外側リングが配置された図1のシールドケーブルと同様のケーブルの側面図である。
【図10】接続のために処理されたケーブルを示す図9の組立体の側面図である。
【図11】外側リングと係合するために変形されたシールド編組線を示す図10に対応する組立体の側面図である。
【図12】図11の組立体の側面図である。
Claims (3)
- シールド編組線(8′)により取り囲まれる絶縁スリーブ(6')及び導体(4′)と、前記シールド編組線(8')を被覆する保護ジャケット(10')とを有するシールドケーブル(2′)の前記シールド編組線(8′)と係合するためのシールド接続構造であって、内表面を有する外側リング(12′)を具備し、前記内側面に対して前記シールド編組線(8′)が物理的及び電気的に接触した状態で保持されるシールド接続構造において、
前記外側リング(12')は、前記シールドケーブル(2')の延出方向に沿って延びる円筒状をなす導電性材料製であり、
前記保護ジャケット(10')の除去により露出した前記シールド編組線(8′)の、前記延出方向に沿ったほぼ中間が外方へ突出した拡大腰部(308)が、前記外側リング(12')の全周に沿って多数の溶接点(310)が互いに重なるように、前記外側リング(12')に溶接される結果、前記外側リング(12')と接触した状態で保持されていることを特徴とするシールド接続構造。 - 保護ジャケット(10')が除去され、導体(4′)を取り囲む露出したシールド編組線(8′)を超えて延びる前記導体(4′)を有するシールドケーブル(2′)を用意する工程と、
前記シールドケーブル(2')の延出方向に沿って延びる円筒状をなす導電性材料製の外側リング(12′)を前記シールドケーブル(12′)上に載置する工程と、
前記シールド編組線(8′)の前記延出方向に沿ったほぼ中間が外方に突出した拡大腰部(308)を前記外側リング(12′)の内表面に接触させる工程と、
前記シールド編組線(8′)の前記拡大腰部(308)及び前記外側リング(12′)を接触させた状態で、前記外側リング(12')の全周に沿って多数の溶接点(310)が互いに重なるように、前記外側リング(12′)に前記シールド編組線(8′)を溶接する工程とからなることを特徴とする、シールドケーブルのシールド接続方法。 - ケーブルの導体に接続された少なくとも1個のコンタクトを有し、該コンタクトはシールドにより囲まれる絶縁ハウジング内に配置される、シールドケーブル用のシールド型電気コネクタにおいて、
前記シールドケーブルは、請求項1記載のシールド接続構造に接続され、
前記シールド接続構造は、前記シールドに電気的に接続されていることを特徴とするシールド型電気コネクタ。
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB9514799.7 | 1995-07-19 | ||
GBGB9514799.7A GB9514799D0 (en) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | Sheilding braid termination for a shielded electrical connector |
GB9500564.0 | 1996-01-11 | ||
GB9600564.0 | 1996-01-11 | ||
GBGB9600564.0A GB9600564D0 (en) | 1996-01-11 | 1996-01-11 | Shielding braid termination for a shielded electrical connector |
PCT/IB1996/000688 WO1997004500A1 (en) | 1995-07-19 | 1996-07-15 | Shielding braid termination for a shielded electrical connector |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11509672A JPH11509672A (ja) | 1999-08-24 |
JP3853843B2 JP3853843B2 (ja) | 2006-12-06 |
JP3853843B6 true JP3853843B6 (ja) | 2007-05-30 |
Family
ID=
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