JP3852989B2 - 輪郭線符号化方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は映像信号符号化方法及びその装置に関し、特に、輪郭線動き推定技法を用いて、映像信号におけるオブジェクトの輪郭線を符号化する方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、テレビ電話、電子会議システム及び高精細度テレビジョンシステムのようなディジタルビデオシステムの場合、ビデオフレーム信号が「画素値」と呼ばれる一連のディジタルデータにより構成されるため、各ビデオフレーム信号を規定するのに大量のディジタルデータを必要とする。
【0003】
しかし、通常の伝送チャネルの使用可能な周波数帯域幅は制限されているため、大量のディジタルデータを伝送するためには特に、テレビ電話や電子会議システムのような低ビットレートのビデオ信号符号化器の場合に、多様なデータ圧縮技法を用いてその大量のデータを圧縮するか、減らすことが必至である。
【0004】
低ビットレートの符号化システムにおいて、ビデオ信号を符号化するための方法の一つに、オブジェクト指向分析ー合成符号化技法(object-oriented analysis-synthesis coding technique) がある。この技法では、入力ビデオ映像を多数のオブジェクトに分け、各オブジェクトの動き、輪郭及び画素データを規定するための3組のパラメータを相異なる符号化チャネルを介して処理する。
【0005】
このようなオブジェクト指向符号化方法の一例として、いわゆるMPEGフェーズ4(MPEG−4)があり、この技法は内容単位の対話(content−based interacivity)を可能とするオーディオ−ビジョアル符号化標準規格を提供すべく設計され、低ビットレートの通信、対話式マルチメディア通信(例えば、ゲーム、対話式TVなど)及び監視システムのような応用分野で符号化の効率性及び/または全般的なアクセス機能を向上させる(例えば、MPEG−4 Video Verification Model Version 2.0,International Organisation for Standardisation,ISO/IEC JTCI/SC29/WG11 N1260(1996年3月)参照)。
【0006】
このMPEG−4によれば、入力ビデオ映像のフレームは、ユーザがアクセスし得、且つ操作(カット、ペーストなど)し得るビットストリームのエンティティである複数の映像オブジェクト平面(VOP:Video Object Plane)に分割される。なお、この映像オブジェクト平面はオブジェクトと称される。各VOPの幅及び高さは各オブジェクトを取り囲む16個の画素(マクロブロック大きさ)の最少倍数とすることによって、符号化器が入力ビデオ映像をVOP単位で、即ち、オブジェクト単位で処理することとする。このVOPは輝度(Y)及びクロミナンス(U,V)成分より成る色情報と、例えば、2進マスクで表される形状情報とを含む。
【0007】
オブジェクトの形状を処理するに当たり、輪郭線情報はオブジェクトの形状を分析して合成するのに重要な役割を果す。輪郭線情報を表す典型的な符号化技法の一つにチェーン符号化技法がある。しかしながら、このチェーン符号化技法を用いる場合には大量のビットが必要となる。
【0008】
上記した問題点を解決するために、多角形近似、Bースプライン(B−spline)近似及び多角形近似と離散的サイン変換(DST)とを用いてオブジェクトの輪郭線を効果的に符号化する輪郭符号化技法のような輪郭線近似技法が提案されている。しかし、オブジェクトの輪郭線が時間的な冗長性を考慮せずに符号化されるため、前記輪郭線近似技法で輪郭線を符号化するには依然として大量のビットを必要とする。
【0009】
前述した問題点を解決するために、輪郭線動き推定技法を含む輪郭線符号化方法が提案されている。そのような符号化方案の一つに、1996年7月2日に出願した、本特許出願と出願人を同じくする係属中の日本国特許出願の特願平8−192873号明細書に「輪郭符号化方法」という名称で開示されている。ここでは、2つの連続する映像フレーム間のオブジェクトの輪郭線の変化量を多角形近似及びDSTを用いて符号化する。
【0010】
たとえ、前述した輪郭線動き推定技法を用いて、オブジェクトの輪郭線の時間的冗長性を多少除去することによって、伝送すべきデータ量を減らし得るとしても、例えば、64kb/sの伝送チャネル帯域幅を有する低ビットレートのコーデックシステムの性能を首尾良く達成するためには、伝送すべきデータの量をさらに減らす必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、映像信号におけるオブジェクトの輪郭線を符号化し、伝送すべきデータの量をさらに減らすことのできる改善された方法及びその装置を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、オブジェクトの輪郭線の動き推定の際における計算上の負担や複雑さを低減させることのできる改善された方法及びその装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明によれば、現フレームとその前のフレームよりなる複数の映像フレームを有するディジタル映像信号で表されるオブジェクトの輪郭線を符号化する方法であって、(a)前記各輪郭線上の画素位置の平均をとることによって、前記現フレームにおけるオブジェクトの輪郭線を表す現輪郭線と前記前フレームにおけるオブジェクトの輪郭線を表す前輪郭線との各中心をそれぞれ決定する過程と、(b)前記中心間の変位量を求める過程と、(c)前記前輪郭線、前記現輪郭線及び前記変位量に基づいて、オーバラップされた輪郭線を生成する過程と、(d)前記オーバラップされた輪郭線と前記現輪郭線の中心とに基づいて、前記前輪郭線と前記現輪郭線との間の形状差を表す変化量情報を検出する過程と、(e)前記変化量情報を符号化する過程とを含む。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1には、現フレーム及び前フレームよりなる複数の映像フレームを有する映像信号で表されるオブジェクトの輪郭線を符号化するための本発明による輪郭線符号化装置のブロックを示してある。
【0015】
例えば、現フレームのVOP(ビデオオブジェクト平面)形態で表されるオブジェクトの現輪郭線映像データは、現輪郭線の中心計算ユニット100及びマッチングユニット110へ供給される。ここで、現輪郭線映像データはオブジェクトの輪郭線上に位置する輪郭線画素の位置データを含む。
【0016】
本発明の好適実施例によれば、現輪郭線の中心計算ユニット100は、現輪郭線の全ての輪郭線画素の位置座標の平均をとることによって、現輪郭線の中心点を求めると共に、現輪郭線の中心位置データを生成する。この現輪郭線の中心位置データは、マッチングユニット110と、ラインL10を経て現輪郭線予測ユニット130とへ供給される。
【0017】
図2には、前フレームにおけるオブジェクトの輪郭線を表す前輪郭線の中心計算ブロック210と、動きベクトル検出ブロック220とを含む現輪郭線予測ユニット130の詳細なブロック図を示している。現輪郭線の中心計算ユニット100と同様に、前輪郭線の中心計算ブロック210は図1に示したように、フレームメモリ160からラインL30を経て取り出される前輪郭線映像データに基づいて、前輪郭線の中心位置データを計算すると共に、このデータを動きベクトル検出ブロック220へ出力する。ここで、フレームメモリ160に格納されている前輪郭線の映像データは、前フレームにおけるオブジェクトの輪郭線画素の位置データを含む。動きベクトル検出ブロック220は、ラインL10上の現輪郭線の中心位置データと前輪郭線の中心計算ブロック210からの前輪郭線の中心位置データとに基づいて、現輪郭線の中心と前輪郭線の中心との間の変位量を計算する。その後、この計算した変位量は、動きベクトルとしてラインL20を経てマッチングユニット110と輪郭線再生ユニット180へ伝送されると共に、ラインL40を経てエントロピー符号化器170へ供給される。
【0018】
図1を再び参照するに、マッチングユニット110は、フレームメモリ160から供給された前輪郭線映像データを動きベクトルの分だけシフトさせると共に、オーバラップされた輪郭線映像データを生成し、これを変化量検出ユニット120へ供給する。ここで、オーバラップされた輪郭線映像データは、現輪郭線の中心位置データと同一の中心位置データと、現輪郭線と予測された現輪郭線、即ち、シフトされた前輪郭線の識別された輪郭線画素の位置データとを含む。本発明によれば、変化量検出ユニット120はオーバラップされた輪郭線映像データに基づいて、現輪郭線と予測された現輪郭線との間の形状差を検出する。
【0019】
図3A及び図3Bには、変化量検出過程を説明する例示図を示してある。図3Aには、単一の、例えば、凸状の閉ループの現輪郭線及び予測された現輪郭線に対する変化量検出過程を図示してある。変化量検出ユニット120は、まず、予め定められた基準セグメントラインから始まって、中心Tから半径方向へ、M本の第1セグメントラインを等角度に引く。ここで、隣接する2つの第1セグメントラインの成す角度の大きさは、2π/Mラジアンとし、ここにMは1より大きい整数とする。前記において、各隣接する2つの第1セグメントライン間、例えば、i番目と(i+1)番目の第1セグメントライン間の成す角度は、これら2つの第1セグメントラインの間に、Nー1本の第2セグメントライン(例えば、k1からk15)を等角度に引くことによってさらに細分化される(Nは正の整数)。その後、変化量検出ユニット120は、オーバラップされた輪郭線とM×N本のセグメントラインとが交差する交点を検出する。例えば、図3Aに示すように、予測された現輪郭線OB1上のAからPまでと現輪郭線OB2上のA′からP′までとの間のセグメントと各輪郭線との交点を求める。まず、M×N本のセグメントラインの全ての交点を検出したら、変化量検出ユニット120は、例えば、基準セグメントラインから始まって時計方向へ移動しながら、全てのセグメントラインと現輪郭線との間の交点、例えば、A′、B′、C′…及びP′におけるエラー値を計算する。ここで、各エラーは各々のセグメントラインと予測された現輪郭線との間の交点と中心Tとの間の距離(例えば、
【外1】
Figure 0003852989
)から各々のセグメントラインと現輪郭線との間の交点と中心Tとの間の距離(例えば、
【外2】
Figure 0003852989
)を差し引くことによって求められる。上述したような変化量検出過程を用いて、現輪郭線OB2上にある全ての交点における全エラー値を計算した後に、エラー値を下記に示すように、各々N個のエラー値を含む複数のアレイ組にグループ分けする。
【0020】
1 =[d1 1, d1 2, … ,d1 j … ,d1 N
2 =[d2 1, d2 2, … ,d2 j … ,d2 N


I =[dI 1 , dI 2 , … ,dI j … ,dI N


M =[dM 1 , dM 2 , … ,dM j … ,dM N
【0021】
ここで、DI はI番目のアレイを、dI 1 はI番目の第1セグメントラインに対するエラー値を、dI J はI番目と(I+1)番目の第1セグメントラインとの間のj番目の第2セグメントラインに対するエラー値を表し、I及びjは各々1〜M及び2〜Nの範囲を有し、dM jはM番目と第1セグメント、即ち、基準セグメントラインとの間のj番目の第2セグメントラインに対するエラー値を表す。
【0022】
本発明の他の好適実施例においては、第1セグメントラインの本数Mはオーバラップされた輪郭線の大きさに適応的に調節する。即ち、予測された現輪郭線OB1上の交点と中心Tとの間の距離に基づいて、まず、予め定めたMに対するその平均値を求め、その後、その平均値が適当な閾値に対して増加するにつれて本数Mも増加するようにする。
【0023】
図3Bには、予測された現輪郭線と現輪郭線とが単純な凹形態、即ち、オーバラップされた輪郭線とセグメントラインとの交点の数が2より大きくなる場合における変化量検出過程を示してある。変化量検出ユニット120は、図3Aで説明したと同様な方法でまず、M×N本のセグメントラインを引いて、各セグメントラインと現輪郭線との交点の個数を検出する。もし、現輪郭線と任意のセグメントラインとの交点の数が1より大きい場合には、基準の半径方向のラインを探すために次の過程へと進める。例えば、図3Bに示すように、i番面と(i+2)番目の第1セグメントラインとの間の若干のセグメントラインが現輪郭線と1以上の交点を有する場合には、中心Tからこれらのセグメントライン間に複数の半径方向のラインを非常に狭い間隔にて引いて、現輪郭線OB2と半径方向の各ラインとの交点の数を検出するようにし、隣接する半径方向のラインの間の角度は予め定めた小さな値とする。基準となる半径方向のラインは現輪郭線に接する半径方向のラインとして規定する。例えば、基準半径方向ラインR1及びR2が現輪郭線OB2とP1及びP2で接する場合、その点P1及びP2は曲率トラッキングの方向が反転される変換点となる。基準半径方向ライン、例えば、R1とR2が決定されれば、基準半径方向ラインに最も近い第1セグメントラインは基準半径方向ラインと重なるようにシフトされることによって、例えば、i番目及び(i+2)番目の第1セグメントラインがR1及びR2位置へ各々移動し、再調整された第1セグメントラインを供給する。基準半径方向ラインに最も近い第1セグメントラインが有用でない場合は、2番目に最も近い有用な第1セグメントラインを用いることができる。
【0024】
再調整された第1セグメントライン間のNー1本の第2セグメントラインも、第2セグメントラインにより細分化される全ての角度の大きさが同一になるように再調整し、各々の再調整されたセグメントラインとオーバラップされた輪郭線との交点を検出する。再調整されたM×N本のセグメントライン上の全ての交点が検出される場合に、変化量検出ユニット120は、各セグメントラインと現輪郭線との全ての交差点における全エラー値を計算する。各エラー値は、1つのセグメントラインが現輪郭線及び予測された現輪郭線と各々1つの点で出合う場合に、図3Aにつき説明したと同じ方法にて計算される。
【0025】
しかし、セグメントラインが現輪郭線または予測された現輪郭線と1つ以上の点で出合う場合には、現輪郭線とセグメントラインとの各交点におけるエラー値は、予測された現輪郭線とセグメントラインとの交点のうちで、中心に最も近い交点に対して決定される。例えば、i′番目の再調整された第1セグメントラインは現輪郭線OB2と2つの交点P0及びP2と、予測された現輪郭線OB1と3つの交点L0、L3及びL4を有する。この場合、P0及びP2におけるエラー値は、再調整されたi′番目のセグメントラインと予測された現輪郭線OB1との交点のうち、中心Tに最も近い点L0に対して、距離
【外3】
Figure 0003852989
を各々差し引くことによって決定される。同様に、P1及びP3におけるエラー値は、交点の残りのL2及びL5より中心にもっと近いL1に対して計算される。前述した変化量検出過程を用いて、全てのセグメントラインと現輪郭線OB2との全ての交点におけるエラー値を計算した後、エラー値は第1基準セグメントラインと現輪郭線との交点から始まって、現輪郭線に沿って予め定められた方向(例えば、時計方向)へ移動しながら調整される。この調整されたエラー値を、図3Aにつき説明したと同じ方法で一組のアレイにグループ分けする。しかし、第1セグメントラインの各対i′、(i+1)及び(i+1)、(i+2)′に対しては、3つずつの例えば、
【外4】
Figure 0003852989
などに対応するアレイが生成されることに留意すべきである。変化量検出ユニット120から、上述した過程により決定した一組のアレイを表す変化量情報は、映像信号符号化器140へ供給し、転換点情報はエントロピー符号化器170及び輪郭線再生ユニット180へ伝送する。ここで、転換点情報は、転換点例えば、P1及びP2の位置情報と輪郭線に沿って現われるそれらのシーケンスを表すシーケンス情報とを含む。
【0026】
映像信号符号化器140は、変化量検出ユニット120からの変化量情報に含まれた各アレイを例えば、一次元の離散的コサイン変換法(DST)と公知の量子化技法を用いて量子化変換係数の組に変換する。その後、これらの量子化変換係数の組は、エントロピー符号化器170及び映像信号復号化器150へ伝送される。
【0027】
エントロピー符号化器170においては、映像信号符号化器140からの量子化変換係数の組、現輪郭線予測ユニット130からラインL40を経て伝送された動きベクトル及び変化量検出ユニット120からの変換点情報を例えば、既知の可変長符号化技法を用いて共に符号化して、それを伝送するために送信機(図示せず)へ伝送する。
【0028】
一方、映像信号復号化器150は、逆量子化及び逆DCTを適用して、映像信号符号化器140からの量子化変換係数の組をさらに再生した変換情報に変換して、再生変換情報を輪郭線再生ユニット180へ供給する。
【0029】
輪郭線再生ユニット180は、フレームメモリ160からの前輪郭線を動きベクトルの分だけシフトさせて、予測された現輪郭線を生成し、予測された現輪郭線とイメージ信号復号化器150からの再生変化量情報と、もし存在すれば、変化量検出ユニット120からの転換点情報とに基づいて、フレームメモリ160に更新された前輪郭線として格納すべき再生現輪郭線を形成する。
【0030】
上記において、本発明の特定の実施例について説明したが、本発明は本明細書に記載した特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者は種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0031】
【発明の効果】
従って、本発明によれば、映像信号で表されるオブジェクトの輪郭線に対する中心データを用いて、オブジェクトの輪郭線に対する変化量を検出して、輪郭線動き推定技法を行うことによって、伝送されるデータの量を減少させることができ、輪郭線動き推定過程時に要求される計算上の負担や複雑性を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による映像信号符号化器を示したブロック図である。
【図2】図1に示された現輪郭線予測ユニットを詳細に示したブロック図である。
【図3】A、Bは変化量の演算過程を説明する例示図である。
【符号の説明】
100 現輪郭線の中心計算ユニット
110 マッチングユニット
120 変化量検出ユニット
130 現輪郭線予測ユニット
140 映像信号符号化器
150 映像信号復号化器
160 フレームメモリ
170 エントロピー符号化器
180 輪郭線再生ユニット
210 前輪郭線の中心計算ブロック
220 動きベクトル検出ブロック

Claims (30)

  1. 現フレームとその前のフレームよりなる複数の映像フレームを有するディジタル映像信号で表されるオブジェクトの輪郭線を符号化する方法であって、
    (a)前記各輪郭線上の画素位置の平均をとることによって、前記現フレームにおけるオブジェクトの輪郭線を表す現輪郭線と前記前フレームにおけるオブジェクトの輪郭線を表す前輪郭線との各中心をそれぞれ決定する過程と、
    (b)前記中心間の変位量を求める過程と、
    (c)前記前輪郭線、前記現輪郭線及び前記変位量に基づいて、オーバラップされた輪郭線を生成する過程と、
    (d)前記オーバラップされた輪郭線と前記現輪郭線の中心とに基づいて、前記前輪郭線と前記現輪郭線との間の形状差を表す変化量情報を検出する過程と、
    (e)前記変化量情報を符号化する過程
    とを含むことを特徴とする輪郭線符号化方法。
  2. 前記過程(c)が、
    (c1)前記前輪郭線を前記変位量だけシフトさせて、予測された現輪郭線を生成する過程と、
    (c2)前記現輪郭線の中心に対して、前記予測された現輪郭線と前記現輪郭線とをオーバラップさせることによって、前記オーバラップされた輪郭線を生成する過程とを含むことを特徴とする請求項1に記載の輪郭線符号化方法。
  3. 前記過程(d)が、
    (d11)前記現輪郭線の中心から複数の半径方向のセグメントラインを引く過程と、
    (d12)現輪郭線交点と予測された現輪郭線交点で現輪郭線と予測された現輪郭線とが交差する各セグメントラインに対する現輪郭線交点と予測された現輪郭線交点とをそれぞれ検出する過程と、
    (d13)前記各セグメントラインの交点間の差に基づいて現輪郭線交点のエラー値を計算することによって、変化量情報を発生する過程とを含むことを特徴とする請求項2に記載の輪郭線符号化方法。
  4. 前記エラー値が、各セグメントラインに対応する交点間の距離に基づいて決定される各セグメントライン上の前記予測された現輪郭線交点と前記現輪郭線の中心との間の距離に基づいて定まることを特徴とする請求項3に記載の輪郭線符号化方法。
  5. 前記エラー値が、前記現輪郭線の中心と前記予測された現輪郭線交点との間の距離から、前記現輪郭線の中心と前記現輪郭線交点との間の距離を差し引くことによって決定されることを特徴とする請求項4に記載の輪郭線符号化方法。
  6. 前記過程(d)が、前記過程(d11)の前に、
    (d21)前記輪郭線の大きさを検出する過程と、
    (d22)前記輪郭線の大きさに基づいて、前記半径方向のセグメントラインの数を決定する過程とをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の輪郭線符号化方法。
  7. 前記過程(d)が、前記過程(d13)の後に、
    前記変化量情報を各々が予め定められた個数のエラー値を有する複数のアレイにグループ分けする過程をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の輪郭線符号化方法。
  8. 前記グループ分けした変化量情報が、アレイ単位で符号化されることを特徴とする請求項7に記載の輪郭線符号化方法。
  9. 前記過程(d)が、
    (d31)予め定めた基準の半径方向セグメントラインから始まって、前記現輪郭線の中心から、1より大きい整数であるM本の第1半径方向セグメントラインを引く過程と、
    (d32)前記現輪郭線上で前記現輪郭線の中心と前記現輪郭線とを結ぶラインを表す1つまたはそれ以上の転換点を検出する過程であって、前記転換点が前記現輪郭線と接する点を表す過程と、
    (d33)隣接する各2つの第1半径方向セグメントライン間に、正の整数であるNから1を引いたNー1本の第2半径方向セグメントラインを引く過程と、(d34)前記現輪郭線と前記第1および第2半径方向セグメントラインの各々との間に存在する1つまたはそれ以上の交点を求める過程と、
    (d35)前記予測された現輪郭線と前記第1および第2半径方向セグメントラインの各々との間に存在する1つの交点を求める過程と、
    (d36)前記現輪郭線に沿って予め定めた方向へ移動しながら、前記各々のセグメントラインに対して、前記現輪郭線上の交点と前記予測された現輪郭線上の交点との間の差に基づいて各現輪郭線交点のエラー値を求めることによって、前記変化量の情報を生成する過程とを含むことを特徴とする請求項2に記載の輪郭線符号化方法。
  10. 前記第1および第2半径方向セグメントラインの各々と前記予測された現輪郭線との交点が、前記予測された現輪郭線と前記各セグメントラインとの交点のうちで、前記現輪郭線の中心に最も近い交点であることを特徴とする請求項9に記載の輪郭線符号化方法。
  11. 前記過程(d)が、前記過程(d31)の前に、
    (d41)前記オバーラップされた輪郭線の大きさを検出する過程と、
    (d42)前記オバーラップされた輪郭線の大きさをに基づいて前記本数Mを決定する過程とをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の輪郭線符号化方法。
  12. 前記過程(d)が、転換点が検出されれば、前記過程(d32)の後に、前記転換点に最も近い第1半径方向セグメントラインを探して、前記第1半径方向セグメントラインを前記転換点へシフトさせる過程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の輪郭線符号化方法。
  13. 前記過程(d)が、前記過程(d36)の後に、
    前記変化量情報を予め定められた個数のエラー値を有する複数のアレイにグループ分けする過程をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の輪郭線符号化方法。
  14. 前記予め定められた数は、前記数Nに対応することを特徴とする請求項13に記載の輪郭線符号化方法。
  15. 前記グループ分けされた変化量情報が、アレイ単位で符号化されることを特徴とする請求項14に記載の輪郭線符号化方法。
  16. 現フレームとその前のフレームよりなる複数の映像フレームを有するディジタル映像信号で表されるオブジェクトの輪郭線を符号化する装置であって、
    前記各輪郭線上の画素位置の平均をとることによって前記現フレームにおけるオブジェクトの輪郭線を表す現輪郭線と前記前フレームにおけるオブジェクトの輪郭線を表す前輪郭線との各中心をそれぞれ決定する手段と、
    前記中心間の変位量を求める手段と、
    前記前輪郭線、前記現輪郭線及び前記変位量に基づいて、オーバラップされた輪郭線を生成する手段と、
    前記オーバラップされた輪郭線と前記現輪郭線の中心とに基づいて、前記前輪郭線と前記現輪郭線との間の形状差を表す変化量情報を検出する手段と、
    前記変化量情報を符号化する手段
    とを含むことを特徴とする輪郭線符号化装置。
  17. 前記オーバラップされた輪郭線生成手段が、
    前記前輪郭線を前記変位量だけシフトさせて、予測される現輪郭線を生成する手段と、
    前記現輪郭線の中心に対して、前記予測現輪郭線と前記現輪郭線とをオーバラップさせることによって、前記オーバラップされた輪郭線を生成する手段とを含むことを特徴とする請求項16に記載の輪郭線符号化装置。
  18. 前記変化量情報検出手段が、
    前記現輪郭線の中心から複数の半径方向のセグメントラインを引く手段と、
    現輪郭線交点と予測された現輪郭線交点で現輪郭線と予測された現輪郭線とが交差する各セグメントラインに対する現輪郭線交点と予測された現輪郭線交点とをそれぞれ検出する手段と、
    前記各セグメントラインの交点間の差に基づいて現輪郭線交点のエラー値を計算することによって、変化量情報を発生する手段とを含むことを特徴とする請求項17に記載の輪郭線符号化装置。
  19. 前記エラー値が、各セグメントラインに対応する交点間の距離に基づいて決定された各セグメントライン上の前記予測された現輪郭線交点と前記現輪郭線の中心との間の距離に基づいて定まることを特徴とする請求項18に記載の輪郭線符号化装置。
  20. 前記エラー値が、前記現輪郭線の中心と前記予測された現輪郭線交点との間の距離から、前記現輪郭線の中心と前記現輪郭線交点との間の距離を差し引くことによって決定されることを特徴とする請求項19に記載の輪郭線符号化装置。
  21. 前記変化量情報検出手段が、
    前記輪郭線の大きさを検出する手段と、
    前記輪郭線の大きさに基づいて、前記半径方向のセグメントラインの数を決定する手段とをさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の輪郭線符号化装置。
  22. 前記変化量情報検出手段が、
    前記変化量情報を各々が予め定められた個数のエラー値を有する複数のアレイにグループ分けする手段をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の輪郭線符号化装置。
  23. 前記グループ分けした変化量情報が、アレイ単位で符号化されることを特徴とする請求項22に記載の輪郭線符号化装置。
  24. 前記変化量情報検出手段が、
    予め定められた基準の半径方向セグメントラインから始まって、前記現輪郭線の中心から、1より大きい整数であるM本の第1半径方向セグメントラインを引く手段と、
    前記現輪郭線上で前記現輪郭線の中心と前記現輪郭線とを結ぶラインを表す1つまたはそれ以上の転換点を検出する手段であって、前記転換点が前記現輪郭線と接する点を表す手段と、
    隣接する各2つの第1半径方向セグメントライン間に、正の整数であるNから1を引いたNー1本の第2半径方向セグメントラインを引く手段と、
    前記現輪郭線と前記第1および第2半径方向セグメントラインの各々との間に存在する1つまたはそれ以上の交点を求める手段と、
    前記予測された現輪郭線と前記第1および第2半径方向セグメントラインの各々との間に存在する1つの交点を求める手段と、
    前記現輪郭線に沿って予め定められた方向へ移動しながら、前記各々のセグメントラインに対して、前記現輪郭線上の交点と前記予測された現輪郭線上の交点との間の差に基づいて現輪郭線交点のエラー値を求めることによって、前記変化量の情報を生成する手段とを含むことを特徴とする請求項17に記載の輪郭線符号化装置。
  25. 前記第1および第2半径方向セグメントラインの各々と前記予測された現輪郭線との間の交点が、前記予測された現輪郭線と前記各セグメントラインとの交点のうちで、前記現輪郭線の中心に最も近い交点であることを特徴とする請求項24に記載の輪郭線符号化装置。
  26. 前記変化量情報検出手段が、
    前記オバーラップされた輪郭線の大きさを検出する手段と、
    前記オバーラップされた輪郭線の大きさに基づいて前記本数Mを決定する手段とをさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の輪郭線符号化装置。
  27. 前記変化量情報検出手段が、転換点が検出されれば、前記転換点に最も近い第1半径方向セグメントラインを探して、前記第1半径方向セグメントラインを前記転換点へシフトさせる手段をさらに含むことを特徴とする請求項25に記載の輪郭線符号化装置。
  28. 前記変化量検出手段が、
    前記変化量情報を予め定められた個数のエラー値を有する複数のアレイにグループ分けする手段をさらに含むことを特徴とする請求項27に記載の輪郭線符号化装置。
  29. 前記予め定められた数は、前記数Nに対応することを特徴とする請求項28に記載の輪郭線符号化装置。
  30. 前記グループ分けした変化量情報が、アレイ単位で符号化されることを特徴とする請求項29に記載の輪郭線符号化装置。
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