JP3852108B2 - Polyarylene polymer and proton conducting membrane - Google Patents
Polyarylene polymer and proton conducting membrane Download PDFInfo
- Publication number
- JP3852108B2 JP3852108B2 JP2002010745A JP2002010745A JP3852108B2 JP 3852108 B2 JP3852108 B2 JP 3852108B2 JP 2002010745 A JP2002010745 A JP 2002010745A JP 2002010745 A JP2002010745 A JP 2002010745A JP 3852108 B2 JP3852108 B2 JP 3852108B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bis
- polymer
- group
- mol
- structural unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- CIWOTHNXWXLNSC-UHFFFAOYSA-N C=[O](c(cc1)ccc1C(c(cc(cc1)N)c1N)=O)c1cc(cccc2)c2cc1 Chemical compound C=[O](c(cc1)ccc1C(c(cc(cc1)N)c1N)=O)c1cc(cccc2)c2cc1 CIWOTHNXWXLNSC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Polyethers (AREA)
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
- Primary Cells (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なポリアリーレン系重合体および該重合体のスルホン化物からなるプロトン伝導膜に関する。プロトン伝導膜は、一次電池用電解質、二次電池用電解質、燃料電池用高分子固体電解質、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜などに有用であることが知られている。
【0002】
【従来の技術】
電解質は、通常、(水)溶液で用いられることが多い。しかし、近年、これを固体系に置き替えていく傾向が高まってきている。その第1の理由としては、例えば、上記の電気・電子材料に応用する場合のプロセッシングの容易さであり、第2の理由としては、軽薄短小・省電力化への移行である。
従来、プロトン伝導性材料としては、無機物からなるもの、有機物からなるものの両方が知られている。無機物の例としては、例えば水和化合物であるリン酸ウラニルが挙げられるが、これら無機化合物は界面での接触が十分でなく、伝導層を基板あるいは電極上に形成するには問題が多い。
【0003】
一方、有機化合物の例としては、いわゆる陽イオン交換樹脂に属するポリマー、例えばポリスチレンスルホン酸などのビニル系ポリマーのスルホン化物、ナフィオン(デュポン社製)を代表とするパーフルオロアルキルスルホン酸ポリマー、パーフルオロアルキルカルボン酸ポリマーや、ポリベンズイミダゾールやポリエーテルエーテルケトンなどの耐熱性高分子にスルホン酸基やリン酸基を導入したポリマー〔Polymer Preprints,Japan,Vol.42,No.7,p.2490〜2492(1993)、Polymer Preprints,Japan,Vol.43,No.3,p735〜736(1994)、Polymer Preprints,Japan,Vol.42,No.3,p730(1993)〕などの有機系ポリマーが挙げられる。これら有機系ポリマーは、通常、フィルム状で用いられるが、溶媒に可溶性であること、または熱可塑性であることを利用し、電極上に伝導膜を接合加工できる。しかしながら、これら有機系ポリマーの多くは、プロトン伝導性がまだ十分でないことに加え、耐久性や高温(100℃以上)でプロトン伝導性が低下してしまうこと、スルホン化により脆化し、機械的強度が低下すること、湿度条件下の依存性が大きいこと、あるいは電極との密着性が十分満足のいくものとはいえなかったり、含水ポリマー構造に起因する稼働中の過度の膨潤による強度の低下や形状の崩壊に至るという問題がある。したがって、これらの有機ポリマーは、上記の電気・電子材料などに応用するには種々問題がある。
【0004】
米国特許第5,403,675号明細書では、スルホン化された剛直ポリフェニレンからなる固体高分子電解質が提案されている。このポリマーは、フェニレン連鎖からなる芳香族化合物を重合して得られるポリマー(同明細書カラム9記載の構造)を主成分とし、これをスルホン化剤と反応させてスルホン酸基を導入している。しかしながら、スルホン酸基の導入量の増加によって、プロトン伝導度が向上するものの、同時に得られるスルホン化ポリマーの機械的性質、例えば破断伸び、耐折り曲げ性等の靭性や耐熱水性は著しく損なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、主鎖中に屈曲性構造を有するために靭性が高く、スルホン化しても過剰なスルホン化が抑制されるために上記の靭性および耐熱水性が低下しにくい重合体、該重合体をスルホン化して得られるスルホン酸基含有重合体、及び該スルホン酸基含有重合体からなる靭性に優れ、耐久性、耐酸化性、耐熱性やプロトン伝導性等に優れた諸物性のバランスがとれたプロトン伝導膜を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第一に、新規なポリアリーレン系共重合体、即ち、
下記一般式(a):
【0007】
【化5】
[式中、Aは電子吸引性の基であり、R1〜R8は、同一または異なり、水素原子、フッ素原子、アルキル基またはフルオロアルキル基である。]、
で表される構造単位(A)、
下記一般式(b):
【0008】
【化6】
[式中、Aは前記のとおりであり、Bは電子供与性の原子または2価の基であり、R9〜R15は、同一または異なり、水素原子、フッ素原子、アルキル基またはフルオロアルキル基であり、Zはアリール基であり、mは1または2である。]で表される構造単位(B)、および
下記一般式(c):
【0009】
【化7】
[式中、A、BおよびR1〜R8は前記のとおりであり、nは2以上の整数である。]
で表される構造単位(C)を有するポリアリーレン系共重合体を提供する。
本発明は、第二に、上記のポリアリーレン系共重合体のスルホン化ポリマーを提供する。
さらに、本発明は、第三に、上記スルホン化ポリマーからなるプロトン伝導膜を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する
構造単位(A)を構成するモノマーと構造単位(B)を構成するモノマーとを共重合させて得られた共重合体のスルホン化ポリマーであっても、プロトン伝導膜を得ることができ、前記スルホン化ポリマーに導入されるスルホン酸基の量の制御は可能であるが、得られる膜は脆性的でありハンドリングに問題があった。本発明では、構造単位(A)および構造単位(B)とともに構造単位(C)を組み合わせることにより、過剰なスルホン化を抑制するとともに、構造単位(C)が屈曲性のある比較的長い分子構造であるので、靭性に優れるとともに、耐熱水性、耐熱性、耐酸化性等も良好なスルホン化ポリマーを得ることができたものである。
【0011】
[構造単位(A)を構成するモノマー]
上記一般式(a)で表される単位は、下記一般式(a−m)で表されるモノマー(以下、「モノマー(A)」という)から導かれる。
[モノマー(A)]
【0012】
【化8】
[式中、Xは独立に塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子または−OSO2Y(ここで、Yはアルキル基、ハロゲン化アルキル基またはアリール基を示す)であり、AおよびR1〜R8は前記のとおりである。]
上記一般式(a−m)中、電子吸引性基(A)としては、−CO−、−CONH−、−(CF2)p−(ここで、pは1〜10の整数である)、−C(CF3)2 −、−COO−、−SO−、−SO2−などが挙げられる。
同じく、上記アルキル基としては、メチル基、エチル基などが、フルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられる。
おなじく、−OSO2Y中のYとしては、アルキル基としてメチル基、エチル基などが、ハロゲン化アルキル基としてトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが、アリール基としてフェニル基、p-トリル基などが挙げられる。
【0013】
モノマー(A)としては、例えば、次のものを挙げることができる。
(A-1) 4,4'-ジクロロベンゾフェノン、2,4'-ジクロロベンゾフェノン、3,3'-ジクロロベンゾフェノン、4,4'-ジブロモベンゾフェノン、2,4'-ジブロモベンゾフェノン、3,3'-ジブロモベンゾフェノン、4,4'-ジヨードベンゾフェノン、2,4'-ジヨードベンゾフェノン、3,3'-ジヨードベンゾフェノン、ビス(4-トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)ケトン、ビス(3-トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)ケトン
(A-2) 4,4'-ジクロロベンズアニリド、3,3'-ジクロロベンズアニリド、3,4'-ジクロロベンズアニリド、4,4'-ジブロモベンズアニリド、3,3'-ジブロモベンズアニリド、3,4'-ジブロモベンズアニリド、4,4'-ジヨードベンズアニリド、3,3'-ジヨードベンズアニリド、3,4'-ジヨードベンズアニリド
【0014】
(A-3) ビス(クロロフェニル)ジフルオロメタン、ビス(クロロフェニル)テトラフルオロエタン、ビス(クロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(クロロフェニル)オクタフルオロブタン、ビス(クロロフェニル)デカフルオロペンタン、ビス(クロロフェニル)ドデカフルオロヘキサン、ビス(クロロフェニル)テトラデカフルオロヘプタン、ビス(クロロフェニル)ヘキサデカフルオロオクタン、ビス(クロロフェニル)オクタデカフルオロノナン、ビス(クロロフェニル)エイコサフルオロデカン、ビス(ブロモフェニル)ジフルオロメタン、ビス(ブロモフェニル)テトラフルオロエタン、ビス(ブロモフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(ブロモフェニル)オクタフルオロブタン、ビス(ブロモフェニル)デカフルオロペンタン、ビス(ブロモフェニル)ドデカフルオロヘキサン、ビス(ブロモフェニル)テトラデカフルオロヘプタン、ビス(ブロモフェニル)ヘキサデカフルオロオクタン、ビス(ブロモフェニル)オクタデカフルオロノナン、ビス(ブロモフェニル)エイコサフルオロデカン、ビス(ヨードフェニル)ジフルオロメタン、ビス(ヨードフェニル)テトラフルオロエタン、ビス(ヨードフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(ヨードフェニル)オクタフルオロブタン、ビス(ヨードフェニル)デカフルオロペンタン、ビス(ヨードフェニル)ドデカフルオロヘキサン、ビス(ヨードフェニル)テトラデカフルオロヘプタン、ビス(ヨードフェニル)ヘキサデカフルオロオクタン、ビス(ヨードフェニル)オクタデカフルオロノナン、ビス(ヨードフェニル)エイコサフルオロデカン
【0015】
(A-4) 2,2-ビス(4-クロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-クロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-ブロモフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-ブロモフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-ヨードフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-ヨードフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4-トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3-トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
(A-5) 4-クロロ安息香酸-4-クロロフェニル、4-クロロ安息香酸-3-クロロフェニル、3-クロロ安息香酸-3-クロロフェニル、3-クロロ安息香酸-4-クロロフェニル、4-ブロモ安息香酸-4-ブロモフェニル、4-ブロモ安息香酸-3-ブロモフェニル、3-ブロモ安息香酸-3-ブロモフェニル、3-ブロモ安息香酸-4-ブロモフェニル
(A-6) ビス(4-クロロフェニル)スルホキシド、ビス(3-クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4-ブロモフェニル)スルホキシド、ビス(3-ブロモフェニル)スルホキシド、ビス(4-ヨードフェニル)スルホキシド、ビス(3-ヨードフェニル)スルホキシド、ビス(4-トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)スルホキシド、ビス(3-トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)スルホキシド
(A-7) ビス(4-クロロフェニル)スルホン、ビス(3-クロロフェニル)スルホン、ビス(4-ブロモフェニル)スルホン、ビス(3-ブロモフェニル)スルホン、ビス(4-ヨードフェニル)スルホン、ビス(3-ヨードフェニル)スルホン、ビス(4-トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)スルホン、ビス(3-トリフルオロメチルスルフォニロキシフェニル)スルホン
【0016】
[構造単位(B)を構成するモノマー]
上記一般式(b)で表される単位は、下記一般式(b−m)で表されるモノマー(以下、「モノマー(B)」という)から導かれる。
[モノマー(B)]
【0017】
【化9】
(式中、X、A、B、R9〜R15、Zおよびmは前記のとおりである。)
上記一般式(b−m)中の電子供与性の原子または2価の基(B)としては、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
などが挙げられる。
【0020】
上記Zに係るアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、式:
【0021】
【化12】
(式中、R25〜R33は、同一または異なり、水素原子、フッ素原子、アルキル基またはフルオロアルキル基である。)
で表されるビフェニリル基が挙げられる。
モノマー(B)としては、例えば、以下の式で表される化合物が挙げられる。
【0022】
【化13】
[式中、XおよびZは前記のとおりである。]
さらに具体的には、モノマー(B)の例としては、2,4-ジクロロ-4'-フェノキシベンゾフェノン、4'-フェノキシフェニル2,5-ジクロロベンゾエート、4'-フェノキシフェニル2,4-ジクロロベンゾエート、また、下記式で表されるものが挙げられる。
【0023】
【化14】
【0024】
【化15】
【0025】
【化16】
【0026】
【化17】
モノマー(B)は、例えば、2,5-ジクロロ-4'-[(4-フェノキシ)フェノキシ]ベンゾフェノンを例にとると、2,5-ジクロロ-4'-フルオロベンゾフェノンとp-フェノキシフェノールとを出発反応原料とし、これに炭酸カリウムを加えて反応性の高いフェノキシドに変え、また反応溶媒として、ジメチルアセトアミド、トルエン、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン系双極子極性溶媒などを用い、反応温度80〜200 ℃で1〜30時間反応させることにより、合成することができる。
【0027】
[構造単位(C)を構成するモノマー]
上記一般式(c)で表される単位は、下記一般式(c−m)で表されるモノマー(以下、「モノマー(C)」という。また、「オリゴマー(C)」ないし「ポリマー(C)」ということがある)から導かれる。
【0028】
【化18】
[式中、X、A、B、R1〜R8は前記のとおりであり、nは2以上、好ましくは2〜100、特に好ましくは2〜80の整数である。]
本発明のモノマー(C)としては、例えば、2,2-ビス[4-{4-(4-クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、ビス[4-{4-(4-クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]スルホン、および下記の化学式で示される化合物が挙げられる。
【0029】
【化19】
(上記式中、Xは前記のとおりである。)
【0030】
モノマー(C)(ないし、オリゴマー(C)若しくはポリマー(C))は、例えば、次のような反応により、合成することができる。
まず電子吸引性基で連結されたビスフェノールを対応するビスフェノールのアルカリ金属塩とするために、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキサイドのような誘電率の高い極性溶媒中でリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩などを加える。
【0031】
通常、アルカリ金属はフェノールの水酸基に対し、過剰気味で反応させ、通常、1.1ないしは2倍当量を使用する。好ましくは、1.2〜1.5倍当量の使用である。この際、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、クロロベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトールなどの水と共沸する溶媒を共存させて、電子吸引性基で活性化された塩素原子で置換された芳香族ジクロライド化合物、例えば、4,4'-ジクロロベンゾフェノン、ビス(4-クロロフェニル)スルホン、ビス(3-ニトロ-4-クロロフェニル)スルホン、2,6-ジクロロベンゾニトリル、1,3-ビス(4-クロロベンゾイル)ベンゼンをビスフェノールに対して過剰モル反応させる。モル比によって得られるオリゴマーないしポリマーの分子量を制御できる。
【0032】
反応性から、ジフルオロ体を使用すれば、より温和な条件で重縮合反応を進めることができる。この場合は、ビスフェノール過剰系で第1段階のフェノール末端オリゴマーの重縮合を行い、次いでフルオロクロロ体を反応させて目的の電子吸引性基で活性化された末端ジクロライドオリゴマーないしポリマーが得られる。用いられるジフルオロ化合物としては、4,4'-ジフルオロベンゼン、ビス(4-フルオロフェニル)スルホン、2,6-ジフルオロベンゾニトリル、ヘキサフルオロベンゼン、デカフルオロビフェニル、2,5-ジフルオロベンゾフェノンなどを挙げることができる。また、フルオロクロロ体として、4,4'-クロロフルオロベンゾフェノン、4-フルオロフェニル-4'-クロロフェニルスルホンなどを挙げることができる。
芳香族求核置換反応の前に予め、ビスフェノールのアルカリ金属塩としていてもよい。反応温度は60℃から300℃で、好ましくは80℃〜250℃の範囲である。反応時間は15分から100時間、好ましくは1時間から50時間の範囲である。
最も好ましい重縮合方法の一つを示すとすれば、その概要は次式(I)で表すことができる。
【0033】
【化20】
…(I)[式中、Aは前記のとおりである。n'およびm'はモル数を表すが、m'>n'である。aは2以上の整数である。]
このようにして得られるオリゴマーないしポリマーは、IR、NMR、元素分析などにより、その構造を確認することができる。
具体的な分子末端に芳香族クロライドを有したオリゴマー(C)、またはポリマー(C)の構造として以下のものを挙げることができる。
【0034】
【化21】
【化22】
【0035】
【化23】
(上記の式中、nは3以上の整数である。)
【0036】
[量比関係]
構造単位(A)/構造単位(B)/構造単位(C)の含有割合は、2.5〜77.5/95〜20/2.5〜77.5(モル%)であり、好ましくは、3〜75/94〜30/3〜75(モル%)、より好ましくは、5〜70/90〜35/5〜70(モル%)である。この構造単位(A)/構造単位(B)/構造単位(C)の含有割合は、対応するモノマー(A)、モノマー(B)ならびにモノマー(C)(ないし、オリゴマー(C)若しくはポリマー(C))の仕込モル比を設定することにより、適宜、調整することができる。
【0037】
[ポリアリーレン系共重合体の合成]
上記ポリアリーレン系共重合体は、モノマー(A)、モノマー(B)およびモノマー(C)(ないし、オリゴマー(C)若しくはポリマー(C))をカップリング重合することにより得ることができる。
その重合方法を、次に説明する。
重合反応に使用される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、この触媒系としては、(1) 遷移金属塩および配位子となる化合物(以下、配位子成分という)、または配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を含む)、ならびに(2) 還元剤を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、「塩」を添加してもよい。
ここで、遷移金属塩としては、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル、ニッケルアセチルアセトナートなどのニッケル化合物、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウムなどのパラジウム化合物、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄などの鉄化合物、塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルトなどのコバルト化合物などが挙げられる。これらのうち特に、塩化ニッケル、臭化ニッケルなどが好ましい。
また、配位子成分としては、トリフェニルホスフィン、2,2'-ビピリジン、1,5-シクロオクタジエン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどが挙げられるが、トリフェニルホスフィン、2,2'-ビピリジンが好ましい。上記配位子成分である化合物は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
【0038】
さらに、あらかじめ配位子が配位された遷移金属錯体としては、例えば、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、臭化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、ヨウ化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、硝酸ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'-ビピリジン)、臭化ニッケル(2,2-ビピリジン)、ヨウ化ニッケル(2,2'-ビピリジン)、硝酸ニッケル(2,2'-ビピリジン)、ビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどが挙げられるが、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'-ビピリジン)が好ましい。
【0039】
上記触媒系に使用することができる上記還元剤としては、例えば、鉄、亜鉛、マンガン、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウムなどを挙げることできるが、亜鉛、マグネシウム、マンガンが好ましい。これらの還元剤は、有機酸などの酸に接触させることにより、より活性化して用いることができる。また、触媒系において使用することのできる「塩」としては、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどのナトリウム化合物、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウムなどのカリウム化合物、フッ化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、硫酸テトラエチルアンモニウムなどのアンモニウム化合物などが挙げられるが、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化カリウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウムが好ましい。
【0040】
触媒系における各成分の使用割合は、遷移金属塩または遷移金属錯体が、上記モノマーないしオリゴマー等の総計1モルに対し、通常、0.0001〜10モル、好ましくは0.01〜0.5モルである。0.0001モル未満では、重合反応が十分に進行せず、一方、10モルを超えると、分子量が低下するという問題がある。
触媒系において、遷移金属塩および配位子成分を用いる場合、この配位子成分の使用割合は、遷移金属塩1モルに対し、通常、0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルである。0.1モル未満では、触媒活性が不十分となり、一方、100モルを超えると、分子量が低下するという問題がある。
【0041】
また、触媒系における還元剤の使用割合は、上記モノマーないしオリゴマー等の総計1モルに対し、通常、0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルである。0.1モル未満では、重合が十分進行せず、一方、100モルを超えると、得られる重合体の精製が困難になるという問題がある。
さらに、触媒系に「塩」を使用する場合、その使用割合は、上記モノマーないしオリゴマー等の総計1モルに対し、通常、0.001〜100モル、好ましくは0.01〜1モルである。0.001モル未満では、重合速度を上げる効果が不十分であり、一方、100モルを超えると、得られる重合体の精製が困難となるという問題がある。
【0042】
本発明で使用することのできる重合溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、γ-ブチロラクタムなどが挙げられ、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンが好ましい。これらの重合溶媒は、十分に乾燥してから用いることが好ましい。
重合溶媒中における上記モノマーないしオリゴマー等の濃度は、通常、1〜90重量%、好ましくは5〜40重量%である。
また、上記ポリアリーレン系共重合体を重合により得る際の重合温度は、通常、0〜200℃、好ましくは50〜120℃である。また、重合時間は、通常、0.5〜100時間、好ましくは1〜 40時間である。
本発明の共重合体の構造は、例えば、赤外線吸収スペクトルによって、1,230〜1,250cm-1のC−O−C吸収、1,640〜1,660cm-1のC=O吸収などにより確認でき、また、核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)により、6.8〜8.0ppmの芳香族プロトンのピークから、その構造を確認することができる。
【0043】
[スルホン化ポリマーの合成]
次に、本発明の伝導膜に用いられる、スルホン酸基を有する共重合体は、スルホン酸基を有しない上記共重合体に、スルホン化剤を用い、常法によりスルホン酸基導入することにより得ることができる。
スルホン酸基を導入する方法としては、例えば、上記スルホン酸基を有しない共重合体を、無水硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸、硫酸、亜硫酸水素ナトリウムなどの公知のスルホン化剤を用いて、公知の条件でスルホン化することができる〔Polymer Preprints,Japan,Vol.42,No.3,p.730(1993);Polymer Preprints,Japan,Vol.43,No.3,p.736(1994);Polymer Preprints,Japan,Vol.42,No.3,p.2490 〜2492(1993)〕。
すなわち、このスルホン化の反応条件としては、上記スルホン酸基を有しない共重合体を、無溶剤下、あるいは溶剤存在下で、上記スルホン化剤と反応させる。溶剤としては、例えばn-ヘキサンなどの炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドのような非プロトン系極性溶剤のほか、テトラクロロエタン、ジクロロエタン、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。反応温度は特に制限はないが、通常、−50〜200℃、好ましくは−10〜100℃である。また、反応時間は、通常、0.5〜1,000時間、好ましくは1〜200時間である。
【0044】
このようにして得られる、本発明のスルホン酸基含有共重合体中の、スルホン酸基量は、0.5〜3 ミリグラム当量/g、好ましくは0.8〜2.8 ミリグラム当量/gである。0.5 ミリグラム当量/g未満では、プロトン伝導性が上がらず、一方3ミリグラム当量/gを超えると、親水性が高まるため耐水性が不足するか、また耐久性が低下する。
上記のスルホン酸基量は、モノマー(B)とモノマー(A)およびモノマー(C)(ないし、オリゴマー(C)若しくはポリマー(C))の合計量との割合を変更することにより、また、モノマー(C)(ないし、オリゴマー(C)若しくはポリマー(C))の種類、組合せを変更することにより、容易に調整することができる。
【0045】
また、このようにして得られる本発明のスルホン酸基含有共重合体のスルホン化前の前駆体のポリマーの分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で、1万〜100万、好ましくは2万〜80万である。1万未満では、成形フィルムにクラックが発生するなど、膜性能が不十分であり、また強度的性質にも問題がある。一方、100万を超えると、溶解性が不十分となり、また溶液粘度が高く、加工性が不良になるなどの問題がある。
なお、本発明のスルホン基含有共重合体の構造は、赤外線吸収スペクトルによって、1,030〜1,045cm-1、1,160〜1,190cm-1のS=O吸収、1,130〜1,250cm-1のC−O−C吸収、1,640〜1,660cm-1のC=O吸収などにより確認でき、これらの組成比は、スルホン酸の中和滴定や、元素分析により知ることができる。また、核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)により、6.8〜8.0ppmの芳香族プロトンのピークから、その構造を確認することができる。
【0046】
[プロトン伝導膜]
次に、本発明の伝導膜は、上記スルホン酸基含有共重合体からなるが、上記スルホン酸基含有共重合体以外に、硫酸、リン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適量の水などを併用しても良い。
本発明の伝導膜を製造するには、例えば本発明のスルホン酸基含有共重合体を溶剤に溶解したのち、キャスティングによりフィルム状に成形するキャスティング法や、溶融成形法などが挙げられる。
ここで、キャスティング法における溶剤としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン系極性溶剤などが挙げられる。これらの溶剤にはさらにメタノールなどのアルコール系溶剤が混合されていてもよい。
本発明の伝導膜は、例えば一次電池用電解質、二次電池用電解質、燃料電池用高分子固体電解質、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜などに利用可能なプロトン伝導性の伝導膜に利用可能である。
【0047】
【実施例】
以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の各種の測定項目に係る評価については、次のとおりである。[数平均分子量、重量平均分子量]
スルホン化前の前駆体ポリマーの重量平均分子量及び数平均分子量は、溶媒にテトラヒドロフラン(THF)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
[スルホン酸基の量]
得られたスルホン化ポリマーの水洗水がpH4〜6になるまで洗浄して、フリーの残存している酸を除去後、十分に水洗し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解し、フェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液にて滴定し、中和点から、スルホン酸基の量(ミリグラム当量/g)を求めた。
【0048】
[プロトン伝導度]
交流抵抗は、5mm幅の短冊状膜試料の表面に白金線(直径0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。85℃、相対湿度90%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。
抵抗測定装置として(株)NF回路設計ブロック社製ケミカルインピーダンス測定システムを、恒温恒湿器には(株)ヤマト化学社製のJW241を使用した。白金線は5mm間隔に5本押し当てて極間距離を5〜20mmに変化させ交流抵抗を測定した。
極間距離と抵抗の勾配から下記式に従って膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数から交流インピーダンス(プロトン伝導度[S/cm]=1/[Ω・cm])を算出した。
比抵抗R[Ω・cm]=0.5[cm]×膜厚[cm]×抵抗極間勾配[Ω/cm]
【0049】
[引張強度特性]
厚さ50μmに製膜したスルホン化ポリマーの幅3mm×長さ65mm(チャック間距離25mm)の試験片を作成し、引張試験機を用い室温の弾性率、破断強度、降伏強度及び伸びを測定した。
[フェントン試薬耐性]
3%過酸化水素、20ppmの硫酸第一鉄の40℃の水溶液中にフィルムサンプルを浸漬し、24時間後の経時変化を外観、重量変化から判断した。外観、および95%以上の重量残存率を示すものを○、外観、重量残存率のいずれか1つでも不充分なものは×とした。
[動的粘弾性の温度依存性]
フィルムサンプルを引っ張りモード(周波数11Hz)の動的粘弾性測定装置で、tanδピーク温度を測定し、ガラス転移に基づく主分散温度とした。
[耐熱水性]
95℃の熱水中にフィルムを浸漬し、浸漬後の重量保持率が90%以上のものを○、それ以下のものをを×とした。
【0050】
−合成例−
[ポリマー(C)の合成]
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックをとりつけた1Lの三つ口のフラスコに、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF) 67.3g(0.20モル)、4,4'-ジクロロベンゾフェノン(4,4'-DCBP) 53.6g(0.21モル)、炭酸カリウム 71.9g(0.52モル)、スルホラン 300mL、トルエン 150mLをとり、オイルバス中、窒素雰囲気下で加熱し撹拌下130℃で反応させた。反応により生成する水をトルエンと共沸させ、Dean-Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。その後、反応温度を徐々に190℃まで上げながら大部分のトルエンを除去し、190℃で10時間反応を続けた後、4,4'-DCBP 3.35g(0.013モル)を加え、さらに5時間反応した。得られた反応液を放冷後、300 mLのトルエンで希釈し、副生した無機化合物の沈殿物を濾過除去し、濾液を4Lのメタノール中に投入した。沈殿した生成物を濾別、回収し乾燥後、テトラヒドロフラン300mLに溶解した。これをメタノール4Lに再沈殿し、目的の化合物 95g(収率85%)を得た。
【0051】
得られた重合体のGPC(THF溶媒)で求めたポリスチレン換算の数平均分子量は 12,700、重量平均分子量は 28,200であった。赤外線吸収スペクトルを図1に示す。また、得られた重合体はTHF、NMP、DMAc、スルホランなどに可溶で、Tgは151℃、熱分解温度は524℃であった。
得られた重合体は次式:
【0052】
【化24】
で表される構造を有することが推定され、該構造と上記の数平均分子量とから、nの平均値は24と求められた。
【0053】
−実施例1−
(モノマー(A):4,4’-ジクロロベンゾフェノン 15モル%共重合体)
撹拌羽根、温度計、冷却管をとりつけた500mL三口フラスコに、2,5-ジクロロ-4'-(4-フェノキシ)フェノキシベンゾフェノン 35.9g(82.4mmol)、上記ポリマー(C)(数平均分子量12,700)33.0g(2.60mmol)、4,4'-ジクロロベンゾフェノン 3.77g(15.0mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド 1.96g(3.00mmol)、ヨウ化ナトリウム 1.95g(130mmol)、トリフェニルホスフィン 10.5g(40.0mmol)、亜鉛 15.7g(240mmol)をとり、真空乾燥した。乾燥窒素置換後、N-メチルピロリドン(NMP)162mLを加えて、80℃オイルバス中で撹拌し重合させた。
【0054】
3時間後、10vol%の濃塩酸を含んだメタノール5Lに重合溶液を投入し、重合体を沈殿させた。重合体を取り出して乾燥した後、テトラヒドロフラン(THF)800mLに溶解し、ろ材にセライトを用いろ過した。得られた溶液をメタノール5Lに再沈殿し、目的の重合体61g(収率93%)を得た。この重合体の数平均分子量は54,800、重量平均分子量は133,000であった。
この重合体60gを濃硫酸600mLに加えて室温で24時間撹拌した。反応溶液を蒸留水5Lに投入し、スルホン化物を沈殿させた。沈殿物をミキサーによって粉砕し、さらに蒸留水5Lによる洗浄を洗浄液が中性になるまで繰り返した。生成物を熱風乾燥しスルホン化ポリマー69gを得た。赤外吸収スペクトルを図2に示す。このもののスルホン酸基当量は、1.8ミリグラム当量/gであった。
【0055】
さらに得られたスルホン化ポリマーをNMP/メタノール(50/50(容積比))の混合溶媒に溶解させ、15wt%のポリマー溶液を調製した。
ドクターブレードで製膜し、100℃×30分、150℃×1時間乾燥した。得られたフィルムを水中に4時間浸漬させ、フィルム中に含まれる溶媒を抽出した。抽出後、表面の水を拭き取り、25℃・50%RHの恒温高湿室で24時間風乾し、評価用フィルムを調製した。プロトン伝導度、力学的性質:引張強度特性(弾性率、降伏強度、引張強度)、熱水耐性、フェントン試薬耐性)、熱的性質:動的粘弾性の温度依存性、熱分解温度を測定した。結果を表1に示す。
【0056】
−実施例2−
(モノマー(A):4,4’-ジクロロベンゾフェノン 20モル%共重合体)
実施例1における仕込み量を、2,5-ジクロロ-4'-(4-フェノキシ)フェノキシベンゾフェノン33.8g(77.6mmol)、上記ポリマー(C)(数平均分子量12,700)30.5g(2.40mmol)、4,4'-ジクロロベンゾフェノン 5.02g(20.0mmol)、N-メチルピロリドン(NMP)154mLに変更した以外は同様の手法で重合を行い、目的の重合体58g(収率93%)を得た。この重合体の数平均分子量は41,000、重量平均分子量は109,000であった。
この重合体55gを濃硫酸550mLに加えて室温で24時間撹拌した。反応溶液を蒸留水5Lに投入し、スルホン化物を沈殿させた。沈殿物をミキサーによって粉砕し、さらに蒸留水5Lによる洗浄を洗浄液が中性になるまで繰り返した。生成物を熱風乾燥しスルホン化ポリマー64gを得た。このもののスルホン酸基当量は、1.8ミリグラム当量/gであった。
【0057】
さらに得られたスルホン化ポリマーをNMP/メタノール(50/50(容積比))の混合溶媒に溶解させ、15wt%のポリマー溶液を調製した。
ドクターブレードで製膜し、100℃×30分、150℃×1時間乾燥した。得られたフィルムを水中に4時間浸漬させ、フィルム中に含まれる溶媒を抽出した。抽出後、表面の水を拭き取り、25℃・50%RHの恒温高湿室で24時間風乾し、評価用フィルムを調製した。プロトン伝導度、力学的性質:引張強度特性(弾性率、降伏強度、引張強度,伸び)、熱水耐性、フェントン試薬耐性、熱的性質:動的粘弾性の温度依存性、熱分解温度を測定した。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】
本発明により、主鎖中に屈曲性構造を有するために靭性が高く、スルホン化しても過剰なスルホン化が抑制されるために上記の靭性および耐熱水性が低下しにくい重合体、該重合体をスルホン化して得られるスルホン酸基含有共重合体、及び該スルホン酸基含有重合体からなる靭性に優れ、耐久性、耐酸化性、耐熱性やプロトン伝導性等に優れた諸物性のバランスがとれたプロトン伝導膜を得ることができる。
したがって、本発明のプロトン伝導膜は、一次電池用電解質、二次電池用電解質、燃料電池用高分子固体電解質、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜などの伝導膜として利用可能であり、この工業的意義は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例で得られたポリマー(C)の赤外吸収スペクトル(IR)チャートである。
【図2】実施例1で得られた4,4’-ジクロロベンゾフェノンを15モル%有するポリアリーレン系共重合体のスルホン化物の赤外吸収スペクトル(IR)チャートである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel polyarylene polymer and a proton conducting membrane comprising a sulfonated product of the polymer. Proton conducting membranes are known to be useful for electrolytes for primary batteries, electrolytes for secondary batteries, solid polymer electrolytes for fuel cells, display elements, various sensors, signal transmission media, solid capacitors, ion exchange membranes, etc. Yes.
[0002]
[Prior art]
The electrolyte is usually used in a (water) solution. However, in recent years, there is an increasing tendency to replace this with a solid system. The first reason is, for example, the ease of processing when applied to the above-mentioned electric / electronic materials, and the second reason is the shift to light, thin, small, and power saving.
Conventionally, both proton-conducting materials made of inorganic substances and organic substances are known. Examples of inorganic substances include uranyl phosphate, which is a hydrated compound, but these inorganic compounds do not have sufficient contact at the interface, and there are many problems in forming a conductive layer on a substrate or electrode.
[0003]
On the other hand, examples of organic compounds include polymers belonging to so-called cation exchange resins, for example, sulfonated vinyl polymers such as polystyrene sulfonic acid, perfluoroalkyl sulfonic acid polymers represented by Nafion (manufactured by DuPont), perfluoro Polymers in which sulfonic acid groups and phosphoric acid groups are introduced into heat-resistant polymers such as alkyl carboxylic acid polymers and polybenzimidazole and polyether ether ketone (Polymer Preprints, Japan, Vol. 42, No. 7, p. 2490- 2492 (1993), Polymer Preprints, Japan, Vol. 43, No. 3, p735-736 (1994), Polymer Preprints, Japan, Vol. 42, No. 3, p730 (1993)) It is done. These organic polymers are usually used in the form of a film, but a conductive film can be bonded on the electrode by utilizing the solubility in a solvent or thermoplasticity. However, many of these organic polymers are not sufficiently proton-conductive, but also deteriorate in durability and high-temperature (100 ° C or higher), become brittle due to sulfonation, and have mechanical strength. Decrease in strength, high dependency under humidity conditions, or insufficient adhesion to the electrode, or decrease in strength due to excessive swelling during operation due to the water-containing polymer structure There is a problem that the shape collapses. Therefore, these organic polymers have various problems when applied to the above-mentioned electric / electronic materials.
[0004]
U.S. Pat. No. 5,403,675 proposes a solid polymer electrolyte made of sulfonated rigid polyphenylene. This polymer is mainly composed of a polymer (structure described in column 9 of the same specification) obtained by polymerizing an aromatic compound comprising a phenylene chain, and this is reacted with a sulfonating agent to introduce a sulfonic acid group. . However, although the proton conductivity is improved by increasing the amount of sulfonic acid groups introduced, the mechanical properties of the sulfonated polymer obtained at the same time, such as toughness such as elongation at break and bending resistance, and hot water resistance are significantly impaired.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the problem of the present invention is that the polymer has high toughness because it has a flexible structure in the main chain, and the above-mentioned toughness and hot water resistance are hardly lowered because excessive sulfonation is suppressed even when sulfonated. A sulfonic acid group-containing polymer obtained by sulfonating the polymer, and excellent toughness composed of the sulfonic acid group-containing polymer, having various physical properties such as durability, oxidation resistance, heat resistance and proton conductivity. An object of the present invention is to provide a proton conductive membrane that is balanced.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention firstly provides a novel polyarylene copolymer, that is,
The following general formula (a):
[0007]
[Chemical formula 5]
[In the formula, A is an electron-withdrawing group, R 1 ~ R 8 Are the same or different and each represents a hydrogen atom, a fluorine atom, an alkyl group or a fluoroalkyl group. ],
A structural unit (A) represented by:
The following general formula (b):
[0008]
[Chemical 6]
[Wherein, A is as defined above, B is an electron-donating atom or divalent group, R 9 ~ R 15 Are the same or different and are a hydrogen atom, a fluorine atom, an alkyl group or a fluoroalkyl group, Z is an aryl group, and m is 1 or 2. A structural unit (B) represented by
The following general formula (c):
[0009]
[Chemical 7]
[Wherein A, B and R 1 ~ R 8 Is as described above, and n is an integer of 2 or more. ]
The polyarylene-type copolymer which has the structural unit (C) represented by these is provided.
The present invention secondly provides a sulfonated polymer of the above polyarylene copolymer.
Furthermore, the present invention thirdly provides a proton conducting membrane comprising the above sulfonated polymer.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
Even a sulfonated polymer of a copolymer obtained by copolymerizing the monomer constituting the structural unit (A) and the monomer constituting the structural unit (B), a proton conducting membrane can be obtained, Although the amount of sulfonic acid groups introduced into the sulfonated polymer can be controlled, the resulting membrane is brittle and has a handling problem. In the present invention, by combining the structural unit (C) together with the structural unit (A) and the structural unit (B), excessive sulfonation is suppressed, and the structural unit (C) is a relatively long molecular structure having flexibility. Therefore, a sulfonated polymer having excellent toughness and good hot water resistance, heat resistance, oxidation resistance and the like could be obtained.
[0011]
[Monomer constituting the structural unit (A)]
The unit represented by the general formula (a) is derived from a monomer represented by the following general formula (am) (hereinafter referred to as “monomer (A)”).
[Monomer (A)]
[0012]
[Chemical 8]
[Wherein, X is independently a chlorine atom, a bromine atom, an iodine atom or —OSO 2 Y (wherein Y represents an alkyl group, a halogenated alkyl group or an aryl group), and A and R 1 ~ R 8 Is as described above. ]
In the general formula (am), as the electron-withdrawing group (A), -CO-, -CONH-,-(CF 2 ) p- (where p is an integer from 1 to 10), -C (CF Three ) 2 -, -COO-, -SO-, -SO 2 -Etc. are mentioned.
Similarly, examples of the alkyl group include a methyl group and an ethyl group, and examples of the fluoroalkyl group include a trifluoromethyl group and a pentafluoroethyl group.
Similarly, -OSO 2 Examples of Y in Y include a methyl group and an ethyl group as an alkyl group, a trifluoromethyl group and a pentafluoroethyl group as a halogenated alkyl group, and a phenyl group and a p-tolyl group as an aryl group.
[0013]
Examples of the monomer (A) include the following.
(A-1) 4,4'-dichlorobenzophenone, 2,4'-dichlorobenzophenone, 3,3'-dichlorobenzophenone, 4,4'-dibromobenzophenone, 2,4'-dibromobenzophenone, 3,3'- Dibromobenzophenone, 4,4'-diiodobenzophenone, 2,4'-diiodobenzophenone, 3,3'-diiodobenzophenone, bis (4-trifluoromethylsulfonyloxyphenyl) ketone, bis (3-trifluoro Methyl sulfonyloxyphenyl) ketone
(A-2) 4,4'-dichlorobenzanilide, 3,3'-dichlorobenzanilide, 3,4'-dichlorobenzanilide, 4,4'-dibromobenzanilide, 3,3'-dibromobenzanilide, 3,4'-dibromobenzanilide, 4,4'-diiodobenzanilide, 3,3'-diiodobenzanilide, 3,4'-diiodobenzanilide
[0014]
(A-3) Bis (chlorophenyl) difluoromethane, bis (chlorophenyl) tetrafluoroethane, bis (chlorophenyl) hexafluoropropane, bis (chlorophenyl) octafluorobutane, bis (chlorophenyl) decafluoropentane, bis (chlorophenyl) dodecafluoro Hexane, bis (chlorophenyl) tetradecafluoroheptane, bis (chlorophenyl) hexadecafluorooctane, bis (chlorophenyl) octadecafluorononane, bis (chlorophenyl) eicosafluorodecane, bis (bromophenyl) difluoromethane, bis (bromophenyl) ) Tetrafluoroethane, bis (bromophenyl) hexafluoropropane, bis (bromophenyl) octafluorobutane, bis (bromophenyl) decafluoropentane, bis (bromophenyl) dodeca Fluorohexane, bis (bromophenyl) tetradecafluoroheptane, bis (bromophenyl) hexadecafluorooctane, bis (bromophenyl) octadecafluorononane, bis (bromophenyl) eicosafluorodecane, bis (iodophenyl) difluoromethane, Bis (iodophenyl) tetrafluoroethane, bis (iodophenyl) hexafluoropropane, bis (iodophenyl) octafluorobutane, bis (iodophenyl) decafluoropentane, bis (iodophenyl) dodecafluorohexane, bis (iodophenyl) Tetradecafluoroheptane, bis (iodophenyl) hexadecafluorooctane, bis (iodophenyl) octadecafluorononane, bis (iodophenyl) eicosafluorodecane
[0015]
(A-4) 2,2-bis (4-chlorophenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis (3-chlorophenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis (4-bromophenyl) hexafluoropropane, 2, 2-bis (3-bromophenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis (4-iodophenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis (3-iodophenyl) hexafluoropropane, bis (4-trifluoromethyl) Sulfonyloxyphenyl) hexafluoropropane, bis (3-trifluoromethylsulfonyloxyphenyl) hexafluoropropane
(A-5) 4-chlorobenzoic acid-4-chlorophenyl, 4-chlorobenzoic acid-3-chlorophenyl, 3-chlorobenzoic acid-3-chlorophenyl, 3-chlorobenzoic acid-4-chlorophenyl, 4-bromobenzoic acid 4-bromophenyl, 4-bromobenzoic acid-3-bromophenyl, 3-bromobenzoic acid-3-bromophenyl, 3-bromobenzoic acid-4-bromophenyl
(A-6) bis (4-chlorophenyl) sulfoxide, bis (3-chlorophenyl) sulfoxide, bis (4-bromophenyl) sulfoxide, bis (3-bromophenyl) sulfoxide, bis (4-iodophenyl) sulfoxide, bis ( 3-iodophenyl) sulfoxide, bis (4-trifluoromethylsulfonyloxyphenyl) sulfoxide, bis (3-trifluoromethylsulfonyloxyphenyl) sulfoxide
(A-7) Bis (4-chlorophenyl) sulfone, bis (3-chlorophenyl) sulfone, bis (4-bromophenyl) sulfone, bis (3-bromophenyl) sulfone, bis (4-iodophenyl) sulfone, bis ( 3-iodophenyl) sulfone, bis (4-trifluoromethylsulfonyloxyphenyl) sulfone, bis (3-trifluoromethylsulfonyloxyphenyl) sulfone
[0016]
[Monomer constituting the structural unit (B)]
The unit represented by the general formula (b) is derived from a monomer represented by the following general formula (bm) (hereinafter referred to as “monomer (B)”).
[Monomer (B)]
[0017]
[Chemical 9]
(Where X, A, B, R 9 ~ R 15 , Z and m are as described above. )
As the electron-donating atom or divalent group (B) in the general formula (bm), -O-, -S-, -CH = CH-, -C≡C-,
[0018]
[Chemical Formula 10]
[0019]
Embedded image
Etc.
[0020]
Examples of the aryl group according to Z include a phenyl group, a naphthyl group, and a formula:
[0021]
Embedded image
(Wherein R twenty five ~ R 33 Are the same or different and each represents a hydrogen atom, a fluorine atom, an alkyl group or a fluoroalkyl group. )
The biphenylyl group represented by these is mentioned.
As a monomer (B), the compound represented by the following formula | equation is mentioned, for example.
[0022]
Embedded image
[Wherein, X and Z are as defined above. ]
More specifically, examples of the monomer (B) include 2,4-dichloro-4′-phenoxybenzophenone, 4′-phenoxyphenyl 2,5-dichlorobenzoate, 4′-phenoxyphenyl 2,4-dichlorobenzoate. Moreover, what is represented by a following formula is mentioned.
[0023]
Embedded image
[0024]
Embedded image
[0025]
Embedded image
[0026]
Embedded image
For example, when monomer (B) is 2,5-dichloro-4 '-[(4-phenoxy) phenoxy] benzophenone, 2,5-dichloro-4'-fluorobenzophenone and p-phenoxyphenol are used. As a starting reaction raw material, potassium carbonate is added to this to change to highly reactive phenoxide, and as a reaction solvent, an aprotic dipolar polar solvent such as dimethylacetamide, toluene, N-methylpyrrolidone, dimethylsulfoxide, etc. is used. It can be synthesized by reacting at a reaction temperature of 80 to 200 ° C. for 1 to 30 hours.
[0027]
[Monomer constituting the structural unit (C)]
The unit represented by the general formula (c) is a monomer represented by the following general formula (cm) (hereinafter referred to as “monomer (C)”. In addition, “oligomer (C)” to “polymer (C ) ”).
[0028]
Embedded image
[Wherein X, A, B, R 1 ~ R 8 Is as described above, and n is an integer of 2 or more, preferably 2 to 100, particularly preferably 2 to 80. ]
Examples of the monomer (C) of the present invention include 2,2-bis [4- {4- (4-chlorobenzoyl) phenoxy} phenyl] -1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane, And bis [4- {4- (4-chlorobenzoyl) phenoxy} phenyl] sulfone, and compounds represented by the following chemical formula.
[0029]
Embedded image
(In the above formula, X is as described above.)
[0030]
Monomer (C) (or oligomer (C) or polymer (C)) can be synthesized, for example, by the following reaction.
First, in order to convert the bisphenol linked by an electron-withdrawing group to the corresponding alkali metal salt of bisphenol, such as N-methyl-2-pyrrolidone, N, N-dimethylacetamide, sulfolane, diphenylsulfone, dimethylsulfoxide, etc. In a polar solvent having a high dielectric constant, an alkali metal such as lithium, sodium or potassium, an alkali metal hydride, an alkali metal hydroxide, an alkali metal carbonate or the like is added.
[0031]
Usually, the alkali metal is reacted in excess with respect to the hydroxyl group of phenol, and usually 1.1 to 2 times equivalent is used. Preferably, 1.2 to 1.5 times equivalent is used. At this time, benzene, toluene, xylene, hexane, cyclohexane, octane, chlorobenzene, dioxane, tetrahydrofuran, anisole, phenetol and other water-azeotroping solvents coexist with chlorine atoms activated with electron-withdrawing groups. Aromatic dichloride compounds such as 4,4′-dichlorobenzophenone, bis (4-chlorophenyl) sulfone, bis (3-nitro-4-chlorophenyl) sulfone, 2,6-dichlorobenzonitrile, 1,3-bis (4-Chlorobenzoyl) benzene is reacted in molar excess with respect to bisphenol. The molecular weight of the oligomer or polymer obtained can be controlled by the molar ratio.
[0032]
In view of reactivity, if a difluoro compound is used, the polycondensation reaction can proceed under milder conditions. In this case, polycondensation of the first-stage phenol-terminated oligomer is performed in a bisphenol-excess system, and then the fluorochloro compound is reacted to obtain a terminal dichloride oligomer or polymer activated with the target electron-withdrawing group. Examples of difluoro compounds used include 4,4′-difluorobenzene, bis (4-fluorophenyl) sulfone, 2,6-difluorobenzonitrile, hexafluorobenzene, decafluorobiphenyl, 2,5-difluorobenzophenone, and the like. Can do. Examples of the fluorochloro form include 4,4′-chlorofluorobenzophenone and 4-fluorophenyl-4′-chlorophenyl sulfone.
Prior to the aromatic nucleophilic substitution reaction, an alkali metal salt of bisphenol may be used. The reaction temperature is 60 ° C to 300 ° C, preferably in the range of 80 ° C to 250 ° C. The reaction time ranges from 15 minutes to 100 hours, preferably from 1 hour to 50 hours.
If one of the most preferable polycondensation methods is shown, the outline can be expressed by the following formula (I).
[0033]
Embedded image
(I) [wherein A is as defined above. n ′ and m ′ represent the number of moles, and m ′> n ′. a is an integer of 2 or more. ]
The structure of the oligomer or polymer thus obtained can be confirmed by IR, NMR, elemental analysis or the like.
Specific examples of the structure of the oligomer (C) or polymer (C) having an aromatic chloride at the molecular terminal include the following.
[0034]
Embedded image
Embedded image
[0035]
Embedded image
(In the above formula, n is an integer of 3 or more.)
[0036]
[Quantity ratio]
The content ratio of the structural unit (A) / structural unit (B) / structural unit (C) is 2.5-77.5 / 95-20 / 2.5-77.5 (mol%), preferably 3-75 / 94-30. / 3-75 (mol%), More preferably, it is 5-70 / 90-35 / 5-70 (mol%). The content ratio of the structural unit (A) / structural unit (B) / structural unit (C) is determined by the corresponding monomer (A), monomer (B) and monomer (C) (or oligomer (C) or polymer (C )) Can be adjusted as appropriate by setting the charged molar ratio.
[0037]
[Synthesis of polyarylene copolymer]
The polyarylene copolymer can be obtained by coupling polymerization of monomer (A), monomer (B) and monomer (C) (or oligomer (C) or polymer (C)).
The polymerization method will be described next.
The catalyst used in the polymerization reaction is a catalyst system containing a transition metal compound. This catalyst system includes (1) a compound that becomes a transition metal salt and a ligand (hereinafter referred to as a ligand component), or a catalyst. A transition metal complex in which a ligand is coordinated (including a copper salt) and (2) a reducing agent are essential components, and a “salt” may be added to increase the polymerization rate.
Here, transition metal salts include nickel compounds such as nickel chloride, nickel bromide, nickel iodide and nickel acetylacetonate, palladium compounds such as palladium chloride, palladium bromide and palladium iodide, iron chloride and iron bromide. And iron compounds such as iron iodide and cobalt compounds such as cobalt chloride, cobalt bromide and cobalt iodide. Of these, nickel chloride, nickel bromide and the like are particularly preferable.
Examples of the ligand component include triphenylphosphine, 2,2′-bipyridine, 1,5-cyclooctadiene, 1,3-bis (diphenylphosphino) propane, and the like. 2,2'-bipyridine is preferred. The compound which is the said ligand component can be used individually by 1 type or in combination of 2 or more types.
[0038]
Furthermore, as the transition metal complex in which a ligand is coordinated in advance, for example, nickel chloride bis (triphenylphosphine), nickel bromide bis (triphenylphosphine), nickel iodide bis (triphenylphosphine), nickel nitrate Bis (triphenylphosphine), nickel chloride (2,2'-bipyridine), nickel bromide (2,2-bipyridine), nickel iodide (2,2'-bipyridine), nickel nitrate (2,2'-bipyridine) ), Bis (1,5-cyclooctadiene) nickel, tetrakis (triphenylphosphine) nickel, tetrakis (triphenylphosphite) nickel, tetrakis (triphenylphosphine) palladium, etc., but nickel chloride bis (triphenyl Phosphine) and nickel chloride (2,2′-bipyridine) are preferred.
[0039]
Examples of the reducing agent that can be used in the catalyst system include iron, zinc, manganese, aluminum, magnesium, sodium, and calcium, with zinc, magnesium, and manganese being preferred. These reducing agents can be used after being more activated by bringing them into contact with an acid such as an organic acid. “Salts” that can be used in the catalyst system include sodium compounds such as sodium fluoride, sodium chloride, sodium bromide, sodium iodide, sodium sulfate, potassium fluoride, potassium chloride, potassium bromide, and iodine. Potassium compounds such as potassium iodide and potassium sulfate, and ammonium compounds such as tetraethylammonium fluoride, tetraethylammonium chloride, tetraethylammonium bromide, tetraethylammonium iodide, and tetraethylammonium sulfate. Potassium bromide, tetraethylammonium bromide, and tetraethylammonium iodide are preferred.
[0040]
The proportion of each component used in the catalyst system is usually 0.0001 to 10 mol, preferably 0.01 to 0.5 mol, per 1 mol of the total amount of the transition metal salt or transition metal complex of the monomer or oligomer. When the amount is less than 0.0001 mol, the polymerization reaction does not proceed sufficiently. On the other hand, when the amount exceeds 10 mol, the molecular weight is lowered.
When a transition metal salt and a ligand component are used in the catalyst system, the amount of the ligand component used is usually 0.1 to 100 mol, preferably 1 to 10 mol, per 1 mol of the transition metal salt. If the amount is less than 0.1 mol, the catalytic activity becomes insufficient. On the other hand, if the amount exceeds 100 mol, the molecular weight decreases.
[0041]
Moreover, the usage-amount of the reducing agent in a catalyst system is 0.1-100 mol normally with respect to 1 mol in total of the said monomer thru | or oligomer, etc., Preferably it is 1-10 mol. When the amount is less than 0.1 mol, the polymerization does not proceed sufficiently. On the other hand, when the amount exceeds 100 mol, it is difficult to purify the resulting polymer.
Furthermore, when "salt" is used for a catalyst system, the usage-amount is 0.001-100 mol normally with respect to 1 mol in total of the said monomer thru | or oligomer, etc., Preferably it is 0.01-1 mol. If the amount is less than 0.001 mol, the effect of increasing the polymerization rate is insufficient. On the other hand, if the amount exceeds 100 mol, there is a problem that purification of the resulting polymer becomes difficult.
[0042]
Examples of the polymerization solvent that can be used in the present invention include tetrahydrofuran, cyclohexanone, dimethyl sulfoxide, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N-methyl-2-pyrrolidone, γ-butyrolactone, γ- Examples include butyrolactam, and tetrahydrofuran, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, and N-methyl-2-pyrrolidone are preferable. These polymerization solvents are preferably used after sufficiently dried.
The concentration of the monomer or oligomer in the polymerization solvent is usually 1 to 90% by weight, preferably 5 to 40% by weight.
Moreover, the polymerization temperature at the time of obtaining the said polyarylene-type copolymer by superposition | polymerization is 0-200 degreeC normally, Preferably it is 50-120 degreeC. The polymerization time is usually 0.5 to 100 hours, preferably 1 to 40 hours.
The structure of the copolymer of the present invention is, for example, from 1,230 to 1,250 cm by infrared absorption spectrum. -1 C-O-C absorption of 1,640-1,660cm -1 It can be confirmed by the C = O absorption of the nuclear magnetic resonance spectrum ( 1 (H-NMR), the structure can be confirmed from the peak of aromatic protons of 6.8 to 8.0 ppm.
[0043]
[Synthesis of sulfonated polymer]
Next, the copolymer having a sulfonic acid group used for the conductive membrane of the present invention is obtained by introducing a sulfonic acid group into the copolymer having no sulfonic acid group by a conventional method using a sulfonating agent. Obtainable.
As a method for introducing a sulfonic acid group, for example, a copolymer having no sulfonic acid group is used by using a known sulfonating agent such as sulfuric anhydride, fuming sulfuric acid, chlorosulfonic acid, sulfuric acid, sodium bisulfite, and the like. It can be sulfonated under known conditions (Polymer Preprints, Japan, Vol. 42, No. 3, p. 730 (1993); Polymer Preprints, Japan, Vol. 43, No. 3, p. 736 (1994) Polymer Preprints, Japan, Vol. 42, No. 3, p. 2490 to 2492 (1993)].
That is, as the reaction conditions for the sulfonation, the copolymer having no sulfonic acid group is reacted with the sulfonating agent in the absence of a solvent or in the presence of a solvent. Examples of the solvent include hydrocarbon solvents such as n-hexane, ether solvents such as tetrahydrofuran and dioxane, aprotic polar solvents such as dimethylacetamide, dimethylformamide, and dimethylsulfoxide, tetrachloroethane, dichloroethane, chloroform, and chloride. And halogenated hydrocarbons such as methylene. The reaction temperature is not particularly limited, but is usually −50 to 200 ° C., preferably −10 to 100 ° C. Moreover, reaction time is 0.5 to 1,000 hours normally, Preferably it is 1 to 200 hours.
[0044]
The sulfonic acid group-containing copolymer of the present invention thus obtained has a sulfonic acid group amount of 0.5 to 3 milligram equivalent / g, preferably 0.8 to 2.8 milligram equivalent / g. If it is less than 0.5 milligram equivalent / g, proton conductivity does not increase. On the other hand, if it exceeds 3 milligram equivalent / g, the hydrophilicity increases, resulting in insufficient water resistance or reduced durability.
The amount of the sulfonic acid group is changed by changing the ratio of the monomer (B) to the total amount of the monomer (A) and the monomer (C) (or the oligomer (C) or the polymer (C)). It can be easily adjusted by changing the type and combination of (C) (or oligomer (C) or polymer (C)).
[0045]
The molecular weight of the precursor polymer before sulfonation of the sulfonic acid group-containing copolymer of the present invention thus obtained is 10,000 to 1,000,000, preferably 20,000 to 80 in terms of polystyrene-converted weight average molecular weight. Ten thousand. If it is less than 10,000, the film performance is insufficient, such as cracking in the molded film, and there is a problem in the strength properties. On the other hand, if it exceeds 1,000,000, there are problems such as insufficient solubility, high solution viscosity, and poor processability.
The structure of the sulfone group-containing copolymer of the present invention has a structure of 1,030 to 1,045 cm according to infrared absorption spectrum. -1 1,160 ~ 1,190cm -1 S = O absorption of 1,130 ~ 1,250cm -1 C-O-C absorption of 1,640-1,660cm -1 The C = O absorption can be confirmed, and the composition ratio can be known by neutralization titration of sulfonic acid or elemental analysis. Nuclear magnetic resonance spectrum ( 1 (H-NMR), the structure can be confirmed from the peak of aromatic protons of 6.8 to 8.0 ppm.
[0046]
[Proton conducting membrane]
Next, the conductive film of the present invention is composed of the sulfonic acid group-containing copolymer, but besides the sulfonic acid group-containing copolymer, an inorganic acid such as sulfuric acid and phosphoric acid, an organic acid containing a carboxylic acid, an appropriate amount You may use together water.
In order to produce the conductive membrane of the present invention, for example, a casting method in which the sulfonic acid group-containing copolymer of the present invention is dissolved in a solvent and then molded into a film by casting, a melt molding method or the like can be mentioned.
Here, examples of the solvent in the casting method include aprotic polar solvents such as dimethylacetamide, dimethylformamide, N-methyl-2-pyrrolidone, and dimethyl sulfoxide. These solvents may be further mixed with an alcohol solvent such as methanol.
The conductive membrane of the present invention is a proton conducting material that can be used for, for example, an electrolyte for a primary battery, an electrolyte for a secondary battery, a polymer solid electrolyte for a fuel cell, a display element, various sensors, a signal transmission medium, a solid capacitor, an ion exchange membrane, and the like. It can be used as a conductive film.
[0047]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to the following examples.
In addition, about the evaluation which concerns on the various measurement items in an Example, it is as follows. [Number average molecular weight, weight average molecular weight]
For the weight average molecular weight and number average molecular weight of the precursor polymer before sulfonation, tetrahydrofuran (THF) was used as a solvent, and the molecular weight in terms of polystyrene was determined by gel permeation chromatography (GPC).
[Amount of sulfonic acid group]
Wash the resulting sulfonated polymer until the pH of the sulfonated polymer is 4 to 6, remove free residual acid, thoroughly wash with water, dry, weigh a predetermined amount, and mix THF / water After dissolving in a solvent, phenolphthalein was used as an indicator and titrated with a standard solution of NaOH, the amount of sulfonic acid groups (milligram equivalent / g) was determined from the neutralization point.
[0048]
[Proton conductivity]
The AC resistance was obtained by pressing a platinum wire (0.5 mm in diameter) against the surface of a strip-like film sample having a width of 5 mm, holding the sample in a constant temperature and humidity device, and measuring AC impedance between the platinum wires. The impedance at an alternating current of 10 kHz was measured in an environment of 85 ° C. and 90% relative humidity.
A chemical impedance measurement system manufactured by NF Circuit Design Block Co., Ltd. was used as the resistance measuring device, and a JW241 manufactured by Yamato Chemical Co., Ltd. was used as the constant temperature and humidity chamber. Five platinum wires were pressed at intervals of 5 mm to change the distance between the electrodes to 5 to 20 mm, and the AC resistance was measured.
The specific resistance of the membrane was calculated from the interelectrode distance and the resistance gradient according to the following formula, and the alternating current impedance (proton conductivity [S / cm] = 1 / [Ω · cm]) was calculated from the reciprocal of the specific resistance.
Specific resistance R [Ω · cm] = 0.5 [cm] × film thickness [cm] × resistance interelectrode gradient [Ω / cm]
[0049]
[Tensile strength characteristics]
A test piece having a width of 3 mm × length of 65 mm (distance between chucks: 25 mm) of a sulfonated polymer formed to a thickness of 50 μm was prepared, and the elastic modulus, breaking strength, yield strength and elongation at room temperature were measured using a tensile tester. .
[Fenton reagent resistance]
A film sample was immersed in a 40 ° C. aqueous solution of 3% hydrogen peroxide and 20 ppm ferrous sulfate, and the change with time after 24 hours was judged from the change in appearance and weight. Those showing an external appearance and a weight residual ratio of 95% or more were rated as “◯”, and those having any one of the appearance and the weight residual ratio were evaluated as “poor”.
[Temperature dependence of dynamic viscoelasticity]
The tan δ peak temperature was measured for the film sample with a dynamic viscoelasticity measuring apparatus in a tensile mode (frequency: 11 Hz), and set as a main dispersion temperature based on the glass transition.
[Heat resistant water]
A film was immersed in hot water at 95 ° C., and a film having a weight retention of 90% or more after immersion was indicated by “◯”, and a film having a weight retention of not more than “×”.
[0050]
-Synthesis example-
[Synthesis of polymer (C)]
To a 1 L three-necked flask equipped with a stirrer, thermometer, cooling tube, Dean-Stark tube and nitrogen-introduced three-way cock, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) -1,1,1,3 , 3,3-hexafluoropropane (bisphenol AF) 67.3 g (0.20 mol), 4,4′-dichlorobenzophenone (4,4′-DCBP) 53.6 g (0.21 mol), potassium carbonate 71.9 g (0.52 mol), 300 mL of sulfolane and 150 mL of toluene were taken and heated in an oil bath in a nitrogen atmosphere and reacted at 130 ° C. with stirring. When water produced by the reaction was azeotroped with toluene and reacted while being removed from the system with a Dean-Stark tube, almost no water was produced in about 3 hours. Thereafter, most of the toluene was removed while gradually raising the reaction temperature to 190 ° C., and the reaction was continued at 190 ° C. for 10 hours. Then, 3.35 g (0.013 mol) of 4,4′-DCBP was added, and the reaction was continued for another 5 hours. did. The resulting reaction solution was allowed to cool and then diluted with 300 mL of toluene, and a precipitate of by-product inorganic compound was removed by filtration. The filtrate was poured into 4 L of methanol. The precipitated product was separated by filtration, collected, dried, and dissolved in 300 mL of tetrahydrofuran. This was reprecipitated in 4 L of methanol to obtain 95 g (yield 85%) of the target compound.
[0051]
The number average molecular weight in terms of polystyrene determined by GPC (THF solvent) of the obtained polymer was 12,700, and the weight average molecular weight was 28,200. An infrared absorption spectrum is shown in FIG. Further, the obtained polymer was soluble in THF, NMP, DMAc, sulfolane and the like, Tg was 151 ° C., and thermal decomposition temperature was 524 ° C.
The resulting polymer has the following formula:
[0052]
Embedded image
From the structure and the above number average molecular weight, the average value of n was determined to be 24.
[0053]
Example 1
(Monomer (A): 4,4′-dichlorobenzophenone 15 mol% copolymer)
In a 500 mL three-necked flask equipped with a stirring blade, thermometer, and cooling tube, 35.9 g (82.4 mmol) of 2,5-dichloro-4 ′-(4-phenoxy) phenoxybenzophenone, the above polymer (C) (number average molecular weight 12,700) 33.0 g (2.60 mmol), 4,4′-dichlorobenzophenone 3.77 g (15.0 mmol), bis (triphenylphosphine) nickel dichloride 1.96 g (3.00 mmol), sodium iodide 1.95 g (130 mmol), triphenylphosphine 10.5 g (40.0 mmol) and 15.7 g (240 mmol) of zinc were taken and vacuum dried. After substitution with dry nitrogen, 162 mL of N-methylpyrrolidone (NMP) was added, and the mixture was stirred and polymerized in an oil bath at 80 ° C.
[0054]
After 3 hours, the polymerization solution was poured into 5 L of methanol containing 10 vol% concentrated hydrochloric acid to precipitate the polymer. The polymer was taken out and dried, then dissolved in 800 mL of tetrahydrofuran (THF), and filtered using Celite as a filter medium. The obtained solution was reprecipitated in 5 L of methanol to obtain 61 g (yield 93%) of the target polymer. The number average molecular weight of this polymer was 54,800, and the weight average molecular weight was 133,000.
60 g of this polymer was added to 600 mL of concentrated sulfuric acid and stirred at room temperature for 24 hours. The reaction solution was poured into 5 L of distilled water to precipitate a sulfonated product. The precipitate was pulverized with a mixer, and washing with 5 L of distilled water was repeated until the washing solution became neutral. The product was dried with hot air to obtain 69 g of a sulfonated polymer. The infrared absorption spectrum is shown in FIG. The sulfonic acid group equivalent of this product was 1.8 milligram equivalent / g.
[0055]
Further, the obtained sulfonated polymer was dissolved in a mixed solvent of NMP / methanol (50/50 (volume ratio)) to prepare a 15 wt% polymer solution.
The film was formed with a doctor blade and dried at 100 ° C. for 30 minutes and 150 ° C. for 1 hour. The obtained film was immersed in water for 4 hours, and the solvent contained in the film was extracted. After extraction, the surface water was wiped off and air-dried in a constant temperature and high humidity chamber at 25 ° C. and 50% RH for 24 hours to prepare an evaluation film. Proton conductivity, mechanical properties: tensile strength properties (elastic modulus, yield strength, tensile strength), hydrothermal resistance, Fenton reagent resistance), thermal properties: temperature dependence of dynamic viscoelasticity, thermal decomposition temperature . The results are shown in Table 1.
[0056]
-Example 2-
(Monomer (A): 4,4′-dichlorobenzophenone 20 mol% copolymer)
The amount of charge in Example 1 was 33.8 g (77.6 mmol) of 2,5-dichloro-4 ′-(4-phenoxy) phenoxybenzophenone, 30.5 g (2.40 mmol) of the above polymer (C) (number average molecular weight 12,700), 4 Polymerization was carried out in the same manner except that 5.04 g (20.0 mmol) of 4,4'-dichlorobenzophenone and 154 mL of N-methylpyrrolidone (NMP) were obtained to obtain 58 g of the desired polymer (yield 93%). The number average molecular weight of this polymer was 41,000, and the weight average molecular weight was 109,000.
55 g of this polymer was added to 550 mL of concentrated sulfuric acid and stirred at room temperature for 24 hours. The reaction solution was poured into 5 L of distilled water to precipitate a sulfonated product. The precipitate was pulverized with a mixer, and washing with 5 L of distilled water was repeated until the washing solution became neutral. The product was dried with hot air to obtain 64 g of a sulfonated polymer. The sulfonic acid group equivalent of this product was 1.8 milligram equivalent / g.
[0057]
Further, the obtained sulfonated polymer was dissolved in a mixed solvent of NMP / methanol (50/50 (volume ratio)) to prepare a 15 wt% polymer solution.
The film was formed with a doctor blade and dried at 100 ° C. for 30 minutes and 150 ° C. for 1 hour. The obtained film was immersed in water for 4 hours, and the solvent contained in the film was extracted. After extraction, the surface water was wiped off and air-dried in a constant temperature and high humidity chamber at 25 ° C. and 50% RH for 24 hours to prepare an evaluation film. Proton conductivity, mechanical properties: tensile strength properties (elastic modulus, yield strength, tensile strength, elongation), hydrothermal resistance, Fenton reagent resistance, thermal properties: temperature dependence of dynamic viscoelasticity, measurement of thermal decomposition temperature did. The results are shown in Table 1.
[0058]
[Table 1]
[0059]
【The invention's effect】
According to the present invention, a polymer having a flexible structure in the main chain and high toughness, and excessive sulfonation is suppressed even when sulfonated, and thus the above-mentioned toughness and hot water resistance are hardly lowered, the polymer A sulfonic acid group-containing copolymer obtained by sulfonation and an excellent toughness composed of the sulfonic acid group-containing polymer, and a balance of various physical properties such as durability, oxidation resistance, heat resistance and proton conductivity can be balanced. A proton conducting membrane can be obtained.
Therefore, the proton conductive membrane of the present invention is used as a conductive membrane for electrolytes for primary batteries, electrolytes for secondary batteries, polymer solid electrolytes for fuel cells, display elements, various sensors, signal transmission media, solid capacitors, ion exchange membranes, etc. The industrial significance is extremely large.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an infrared absorption spectrum (IR) chart of a polymer (C) obtained in a synthesis example.
2 is an infrared absorption spectrum (IR) chart of a sulfonated polyarylene copolymer having 15 mol% of 4,4′-dichlorobenzophenone obtained in Example 1. FIG.
Claims (4)
で表される構造単位(A)、
下記一般式(b):
で表される構造単位(B)、および
下記一般式(c):
で表される構造単位(C)のみからなり、構造単位(A)、構造単位(B)および構造単位(C)の含有割合が、それぞれ、 2.5 〜 77.5 モル%、 95 〜 20 モル%、および 2.5 〜 77.5 モル%であるポリアリーレン系共重合体。The following general formula (a):
A structural unit (A) represented by:
The following general formula (b):
A structural unit (B) represented by the following general formula (c):
And the content ratio of the structural unit (A), the structural unit (B), and the structural unit (C) is 2.5 to 77.5 mol%, 95 to 20 mol%, and A polyarylene copolymer of 2.5 to 77.5 mol% .
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002010745A JP3852108B2 (en) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | Polyarylene polymer and proton conducting membrane |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002010745A JP3852108B2 (en) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | Polyarylene polymer and proton conducting membrane |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003212988A JP2003212988A (en) | 2003-07-30 |
JP3852108B2 true JP3852108B2 (en) | 2006-11-29 |
Family
ID=27648396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002010745A Expired - Fee Related JP3852108B2 (en) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | Polyarylene polymer and proton conducting membrane |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3852108B2 (en) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4955198B2 (en) * | 2003-09-19 | 2012-06-20 | Jsr株式会社 | Membrane-electrode structure for polymer electrolyte fuel cell |
BRPI0508377A (en) * | 2004-03-04 | 2007-07-31 | Solvay Advanced Polymers Llc | polymer, casting compound, foam, composite, coating, polymer blend, optical or ophthalmic lens, dielectric film, extruded and molded parts, solution, and, polymer composition |
JP4565217B2 (en) * | 2004-08-30 | 2010-10-20 | Jsr株式会社 | Polyarylene block copolymer having sulfonic acid group, method for producing the same, polymer solid electrolyte, and proton conducting membrane |
US7977394B2 (en) * | 2005-05-03 | 2011-07-12 | GM Global Technology Operations LLC | Triblock copolymers with acidic groups |
JPWO2008066048A1 (en) * | 2006-11-28 | 2010-03-04 | 旭硝子株式会社 | Solid polymer electrolyte membrane and membrane electrode assembly for polymer electrolyte fuel cell |
JP4919941B2 (en) * | 2006-12-28 | 2012-04-18 | トヨタ自動車株式会社 | Inspection method for polymer electrolyte membrane |
JP2010272363A (en) * | 2008-05-21 | 2010-12-02 | Sumitomo Chemical Co Ltd | Polymer, polyarylene block copolymer, polyelectrolyte, polyelectrolyte membrane, and fuel cell |
EP2701831B1 (en) * | 2011-04-29 | 2015-10-07 | Basf Se | Composite membranes comprising a sulfonated polyarylether and their use in forward osmosis processes |
-
2002
- 2002-01-18 JP JP2002010745A patent/JP3852108B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003212988A (en) | 2003-07-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3956661B2 (en) | Halogenated aromatic compound, polymer of the compound, and proton conducting membrane comprising the polymer | |
JP3698067B2 (en) | Monomer having electron-withdrawing group and electron-donating group, copolymer using the same, and proton conducting membrane | |
JP4428181B2 (en) | Sulfonated polymers and solid polymer electrolytes with nitrile-type hydrophobic blocks | |
CN101426836B (en) | Aromatic compound and sulfonated polyarylene polymer | |
KR100911970B1 (en) | Halogenated Aromatic Compound, Copolymer Thereof, and Proton-Conductive Membrane Comprising the Copolymer | |
JP3939244B2 (en) | Novel aromatic sulfonic acid ester derivative, polyarylene, polyarylene having sulfonic acid group, method for producing the same, polymer solid electrolyte and proton conducting membrane | |
JP3820888B2 (en) | Polyether copolymer having sulfonic acid group and proton conducting membrane | |
JP3852108B2 (en) | Polyarylene polymer and proton conducting membrane | |
JP2004244517A (en) | Polyarylene copolymer, its preparation method and proton conducting membrane | |
JP5597924B2 (en) | Polyarylene copolymer having aromatic compound and sulfonic acid group, and use thereof | |
JP2005112985A (en) | Sulfonated polymer having hydrophobic block and solid polyelectrolyte | |
JP4895570B2 (en) | Polymer electrolyte | |
JP2006176682A (en) | Compound having alkyl group side chain and sulfonated polymer | |
JP2007169657A (en) | Halogenated aromatic compound, polymer of the compound and proton-conductive membrane composed of the polymer | |
KR100793560B1 (en) | Halogenated Aromatic Compound, Polymer Thereof, and Proton-Conductive Membrane Comprising the Polymer | |
JP4107090B2 (en) | Halogenated aromatic compound, (co) polymer of the compound, and proton conducting membrane comprising the (co) polymer | |
JP2006299081A (en) | Polynuclear aromatic sulfonic acid derivative, sulfonated polymer, polymeric solid electrolyte and proton-conductive film | |
JP2006335816A (en) | Proton conductor composition and proton-conductive composite membrane | |
JP3879541B2 (en) | Method for producing sulfonic acid group-containing polymer | |
JP2001291443A (en) | Method of forming hardened film | |
JP2006342243A (en) | Polyarylene-based copolymer, method for producing the same and proton-conductive film | |
JP2005149810A (en) | Polymer electrolyte, its production method, and proton conducting membrane | |
JP2006328430A (en) | Method for producing sulfonic acid group-containing polymer | |
JP2006335814A (en) | Proton conductor composition and proton-conductive composite membrane |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040714 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060223 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060522 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060718 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060814 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060827 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3852108 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100915 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100915 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130915 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |