JP3851994B2 - 超音波紙枚数測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空中超音波を利用することにより紙の枚数を測定する超音波紙枚数測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙の枚数を数える従来の方法は主に機械的手段によるものが多く、物理的定数を元にした議論はほとんどなされてこなかった。従って、正確に瞬時にして紙の枚数を数えることがほとんど不可能であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法では、正確に瞬時に紙の枚数を数えることがほとんど不可能であった。
本発明の目的は、小型軽量、低電圧駆動、低消費電力動作で、紙の枚数を迅速、簡単、しかも高感度で測定できる超音波紙枚数測定装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第1の構造は、基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、前記基準用超音波デバイスおよび前記試料用超音波デバイスのうち少なくとも前記試料用超音波デバイスに備えられた枚数測定室とを備えて成る超音波紙枚数測定装置であって、前記基準用超音波デバイスは少なくとも1つの空中超音波トランスデューサT0と、該空中超音波トランスデューサT0に対向する少なくとも1つの空中超音波トランスデューサR0とから成り、前記試料用超音波デバイスは少なくとも1つの空中超音波トランスデューサTSと、該空中超音波トランスデューサTSに対向する少なくとも1つの空中超音波トランスデューサRSとから成り、前記空中超音波トランスデューサT0およびTSは電気信号を入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれに向けて空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR0およびRSは、前記空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれから発射された空中超音波を受信し、前記枚数測定室は前記空中超音波トランスデューサTSとRSとの間の超音波伝搬路に備えられており、前記枚数測定室に挿入された紙の枚数を、前記空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれから出力される電気信号のレベル差から検出する。
【0005】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第1の構造は、前記空中超音波トランスデューサR0の出力端と、前記空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器が設けられ、前記増幅器が前記空中超音波トランスデューサT0とR0との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成する。
【0006】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第2の構造は、基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、前記基準用超音波デバイスおよび前記試料用超音波デバイスのうち少なくとも前記試料用超音波デバイスに備えられた枚数測定室とを備えて成る超音波紙枚数測定装置であって、前記基準用超音波デバイスは3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、1つの空中超音波トランスデューサR0で成り、前記3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、前記試料用超音波デバイスは3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、1つの空中超音波トランスデューサRSで成り、前記3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、前記空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は電気信号を入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03の重心が形成する前記正三角形の中心から前記空中超音波トランスデューサR0に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR0は前記空中超音波を受信し、前記空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は電気信号を入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の重心が形成する前記正三角形の中心から前記空中超音波トランスデューサRSに向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサRSは前記空中超音波を受信し、前記枚数測定室は、前記空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と前記空中超音波トランスデューサRSとの間の超音波伝搬路において、前記空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3によって発射された前記空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、前記枚数測定室に挿入された紙の枚数を、前記空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれから出力される電気信号のレベル差から検出する。
【0007】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第2の構造は、前記空中超音波トランスデューサR0の出力端と、前記空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,TS1,TS2およびTS3それぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器が設けられ、前記増幅器が前記空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、前記空中超音波トランスデューサR0との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成する。
【0008】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第1および第2の構造は、前記紙の枚数を、前記空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれから出力される前記電気信号の位相差から検出する。
【0009】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第3の構造は、基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、前記基準用超音波デバイスおよび前記試料用超音波デバイスのうち少なくとも前記試料用超音波デバイスに備えられた枚数測定室とを備えて成る超音波紙枚数測定装置であって、前記基準用超音波デバイスは少なくとも2つの空中超音波トランスデューサT01およびT02と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサR01およびR02とで成り、前記2つの空中超音波トランスデューサT01およびT02の重心を結ぶ直線と、前記2つの空中超音波トランスデューサR01およびR02の重心を結ぶ直線とは互いに垂直で、前記試料用超音波デバイスは少なくとも2つの空中超音波トランスデューサTS1およびTS2と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサRS1およびRS2とで成り、前記2つの空中超音波トランスデューサTS1およびTS2の重心を結ぶ直線と、前記2つの空中超音波トランスデューサRS1およびRS2の重心を結ぶ直線とは互いに垂直で、前記空中超音波トランスデューサT01およびT02は電気信号を入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT01およびT02の重心が形成する前記直線の中心から前記空中超音波トランスデューサR01およびR02の重心が形成する前記直線の中心に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR01およびR02は前記空中超音波を受信し、前記空中超音波トランスデューサTS1およびTS2は電気信号を入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサTS1およびTS2の重心が形成する前記直線の中心から前記空中超音波トランスデューサRS1およびRS2の重心が形成する前記直線の中心に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサRS1およびRS2は前記空中超音波を受信し、前記枚数測定室は、前記空中超音波トランスデューサTS1およびTS2と、前記空中超音波トランスデューサRS1およびRS2との間の超音波伝搬路において、前記空中超音波トランスデューサTS1およびTS2によって発射された前記空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、前記枚数測定室に挿入された紙の枚数を、前記空中超音波トランスデューサR01およびR02を結ぶ接続点から出力される電気信号と、前記空中超音波トランスデューサRS1およびRS2を結ぶ接続点から出力される電気信号とのレベル差から検出する。
【0010】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第3の構造は、前記空中超音波トランスデューサR01の出力端と、前記空中超音波トランスデューサT01,T02,TS1およびTS2それぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器が設けられ、前記増幅器が前記空中超音波トランスデューサT01およびT02と、前記空中超音波トランスデューサR01およびR02との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成する。
【0011】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第3の構造は、前記紙の枚数を、前記空中超音波トランスデューサR01およびR02を結ぶ前記接続点から出力される前記電気信号と、前記空中超音波トランスデューサRS1およびRS2を結ぶ前記接続点から出力される前記電気信号との位相差から検出する。
【0012】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第1,第2および第3の構造は、前記紙に向けて発射される前記空中超音波が前記紙の面に対して斜め方向から入射する。
【0013】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第4の構造は、基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、前記基準用超音波デバイスに備えられた基準用枚数測定室と、前記試料用超音波デバイスに備えられた試料用枚数測定室とを備えて成る超音波紙枚数測定装置であって、前記基準用超音波デバイスは少なくとも1つの空中超音波トランスデューサT0と、該空中超音波トランスデューサT0に対向する少なくとも1つの空中超音波トランスデューサR0とから成り、前記試料用超音波デバイスは少なくとも1つの空中超音波トランスデューサTSと、該空中超音波トランスデューサTSに対向する少なくとも1つの空中超音波トランスデューサRSとから成り、前記基準用枚数測定室および前記試料用枚数測定室はそれぞれ凹面部分を有する容器で成り、前記空中超音波トランスデューサT0およびTSは、電気信号を入力されることにより前記基準用枚数測定室の前記凹面部分および前記試料用枚数測定室の前記凹面部分に向けて空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR0およびRSは、前記空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれから発射され、前記基準用枚数測定室の前記凹面部分および前記試料用枚数測定室の前記凹面部分それぞれで反射された空中超音波を受信し、前記枚数測定室に挿入された紙の枚数を、前記空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれから出力される電気信号のレベル差から検出する。
【0014】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第4の構造は、前記空中超音波トランスデューサR0の出力端と、前記空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器が設けられ、前記増幅器が前記空中超音波トランスデューサT0とR0との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成する。
【0015】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第4の構造は、前記紙の枚数を、前記空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれから出力される前記電気信号の位相差から検出する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第1の構造は基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、基準用超音波デバイスおよび試料用超音波デバイスのうち少なくとも試料用超音波デバイスに備えられた枚数測定室とを備えて成る。基準用超音波デバイスは少なくとも1つの空中超音波トランスデューサT0と、その空中超音波トランスデューサT0に対向する少なくとも1つの空中超音波トランスデューサR0から成り、試料用超音波デバイスは少なくとも1つの空中超音波トランスデューサTSと、その空中超音波トランスデューサTSに対向する少なくとも1つの空中超音波トランスデューサRSから成る。本発明の超音波紙枚数測定装置では、入力用および出力用の空中超音波トランスデューサの数はそれぞれ1つずつに限られているわけではない。
【0017】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第1の構造の空中超音波トランスデューサT0およびTSに電気信号を入力することにより、空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれに向けて空中超音波を発射することができる。空中超音波トランスデューサR0およびRSは、空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれから発射された空中超音波を受信することができる。このとき、空中超音波トランスデューサR0の出力端と、空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器を設けることにより、空中超音波トランスデューサT0とR0との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成することができる。このような発振器が構成されることにより、回路構成が簡略化され、装置の小型軽量化が促進され、しかも低消費電力で低電圧での駆動が可能となる。枚数測定室は空中超音波トランスデューサTSとRSとの間の超音波伝搬路に備えられている。枚数測定室に挿入された紙の束に空中超音波が発射されると、空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれから出力される電気信号にレベル差が現れる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号のレベル差を位相差として検出することも可能であることから、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。
【0018】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第2の構造は基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、基準用超音波デバイスおよび試料用超音波デバイスのうち少なくとも試料用超音波デバイスに備えられた枚数測定室とを備えて成る。基準用超音波デバイスは3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、1つの空中超音波トランスデューサR0から成り、試料用超音波デバイスは3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、1つの空中超音波トランスデューサRSから成る。3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置されている。
【0019】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第2の構造の空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力することにより、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03の重心が形成する正三角形の中心から空中超音波トランスデューサR0に向かって鋭い指向性を有する空中超音波を発射することができる。空中超音波トランスデューサR0はその空中超音波を受信することができる。同様にして、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3に電気信号を入力することにより、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の重心が形成する正三角形の中心から空中超音波トランスデューサRSに向かって鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、空中超音波トランスデューサRSはその空中超音波を受信する。このとき、空中超音波トランスデューサR0の出力端と、空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,TS1,TS2およびTS3それぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器を設けることにより、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、空中超音波トランスデューサR0との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成することができる。枚数測定室は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と空中超音波トランスデューサRSとの間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置される。枚数測定室に挿入された紙の束に空中超音波が発射されると、空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれから出力される電気信号にレベル差が現れる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。本発明の超音波紙枚数測定装置の第2の構造では、3つの入力用空中超音波トランスデューサを使用することにより、枚数測定室の中の紙の束に指向性の鋭い空中超音波を発射することができるので、1つの入力用空中超音波トランスデューサを使用する場合に比べ、低電圧で高感度化することができる。
【0020】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第3の構造は基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、基準用超音波デバイスおよび試料用超音波デバイスのうち少なくとも試料用超音波デバイスに備えられた枚数測定室とを備えて成る。基準用超音波デバイスは少なくとも2つの空中超音波トランスデューサT01およびT02と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサR01およびR02とで成り、試料用超音波デバイスは少なくとも2つの空中超音波トランスデューサTS1およびTS2と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサRS1およびRS2とで成る。2つの空中超音波トランスデューサT01およびT02の重心を結ぶ直線と、2つの空中超音波トランスデューサR01およびR02の重心を結ぶ直線とは互いに垂直になるように配置され、2つの空中超音波トランスデューサTS1およびTS2の重心を結ぶ直線と、2つの空中超音波トランスデューサRS1およびRS2の重心を結ぶ直線とは互いに垂直になるように配置されている。
【0021】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第3の構造の空中超音波トランスデューサT01およびT02に電気信号を入力することにより、空中超音波トランスデューサT01およびT02の重心を結ぶ直線の中心から空中超音波トランスデューサR01およびR02の重心を結ぶ直線の中心に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射することができる。空中超音波トランスデューサR01およびR02はその空中超音波を受信することができる。このとき、空中超音波トランスデューサT01およびT02は、空中超音波トランスデューサT01およびT02それぞれの重心と、空中超音波トランスデューサR01およびR02の重心を結ぶ直線の中心点とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を発射する機能を有し、空中超音波トランスデューサR01およびR02は、空中超音波トランスデューサT01およびT02の重心を結ぶ直線の中心点と、空中超音波トランスデューサR01およびR02それぞれの重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を受信する機能を有する。同様にして、空中超音波トランスデューサTS1およびTS2に電気信号を入力することにより、空中超音波トランスデューサTS1およびTS2の重心を結ぶ直線の中心から空中超音波トランスデューサRS1およびRS2の重心を結ぶ直線の中心に向けて鋭い指向性を有する空中超音波が発射され、空中超音波トランスデューサRS1およびRS2によってその空中超音波が受信される。このとき、空中超音波トランスデューサTS1およびTS2は、空中超音波トランスデューサTS1およびTS2それぞれの重心と、空中超音波トランスデューサRS1およびRS2の重心を結ぶ直線の中心点とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を発射する機能を有し、空中超音波トランスデューサRS1およびRS2は、空中超音波トランスデューサTS1およびTS2の重心を結ぶ直線の中心点と、空中超音波トランスデューサRS1およびRS3それぞれの重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を受信する機能を有する。このとき、空中超音波トランスデューサR01およびR02を結ぶ接続点と、空中超音波トランスデューサT01,T02,TS1およびTS2それぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器を設けることにより、空中超音波トランスデューサT01およびT02と、空中超音波トランスデューサR01およびR02との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成することができる。枚数測定室は、空中超音波トランスデューサTS1およびTS2と、空中超音波トランスデューサRS1およびRS2との間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサTS1およびTS2によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置される。枚数測定室に挿入された紙の束に空中超音波が発射されると、空中超音波トランスデューサR01およびR02を結ぶ接続点から出力される電気信号と、空中超音波トランスデューサRS1およびRS2を結ぶ接続点から出力される電気信号との間にレベル差が現れる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。本発明の超音波紙枚数測定装置の第3の構造では、少なくとも2つの入力用空中超音波トランスデューサおよび少なくとも2つの出力用空中超音波トランスデューサを使用することにより、枚数測定室の中の紙の束に指向性の鋭い空中超音波を発射することができるだけでなく、出力用空中超音波トランスデューサにおいて指向性の鋭い空中超音波を受信することができるので、1つの入力用空中超音波トランスデューサおよび1つの出力用空中超音波トランスデューサを使用する場合に比べ、低電圧で高感度化することができる。
【0022】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第1、第2および第3の構造において、枚数測定室に挿入された紙の束に発射される空中超音波の指向軸の方向が紙の面に対しほぼ垂直である場合よりも、紙の面に対して垂直でない場合、つまり、空中超音波が紙の面に対して斜め方向から入射する場合の方が厚い紙や紙の枚数が多い時の測定には有効である。これは、紙の面に対して空中超音波が斜め方向から入射する場合の方が空中超音波の透過率が大きいことに因る。空中超音波の透過率が大きくなれば、出力用空中超音波トランスデューサで出力される電気信号も大きくなることから、測定時における感度が向上する。
【0023】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第4の構造は基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、基準用超音波デバイスに備えられた基準用枚数測定室と、試料用超音波デバイスに備えられた試料用枚数測定室とを備えて成る。基準用超音波デバイスは少なくとも1つの空中超音波トランスデューサT0と、その空中超音波トランスデューサT0に対向する少なくとも1つの空中超音波トランスデューサR0から成り、試料用超音波デバイスは少なくとも1つの空中超音波トランスデューサTSと、その空中超音波トランスデューサTSに対向する少なくとも1つの空中超音波トランスデューサRSから成る。基準用枚数測定室および試料用枚数測定室は同様な構造および同様な材質で成り、それぞれ凹面部分を有する容器で成る。本発明の超音波紙枚数測定装置では、入力用および出力用の空中超音波トランスデューサの数はそれぞれ1つずつに限られているわけではない。
【0024】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第4の構造の空中超音波トランスデューサT0およびTSに電気信号を入力することにより、基準用枚数測定室の凹面部分および試料用枚数測定室の凹面部分それぞれに向けて空中超音波を発射することができる。空中超音波トランスデューサR0およびRSは、空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれから発射され、基準用枚数測定室の凹面部分および試料用枚数測定室の凹面部分それぞれで反射された空中超音波を受信することができる。このとき、空中超音波トランスデューサR0の出力端と、空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器を設けることにより、空中超音波トランスデューサT0とR0との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成することができる。基準用枚数測定室は空中超音波トランスデューサT0とR0との間の超音波伝搬路に備えられ、試料用枚数測定室は空中超音波トランスデューサTSとRSとの間の超音波伝搬路に備えられている。試料用枚数測定室に挿入された紙の束に空中超音波が発射されると、空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれから出力される電気信号にレベル差が現れる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。
【0025】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第4の構造において、基準用超音波デバイスが3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、1つの空中超音波トランスデューサR0で成り、試料用超音波デバイスが3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、1つの空中超音波トランスデューサRSで成る構造が考えられる。3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置される。このような構造では、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力することにより、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03の重心が形成する正三角形の中心から基準用枚数測定室の凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射することができる。空中超音波トランスデューサR0は基準用枚数測定室の凹面部分で反射された空中超音波を受信することができる。同様にして、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3に電気信号を入力することにより、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の重心が形成する正三角形の中心から試料用枚数測定室の凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射することができる。空中超音波トランスデューサRSは試料用枚数測定室の凹面部分で反射された空中超音波を受信することができる。基準用枚数測定室は、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と空中超音波トランスデューサR0との間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、試料用枚数測定室は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と空中超音波トランスデューサRSとの間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置される。試料用枚数測定室に挿入された紙の束に空中超音波が発射されると、空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれから出力される電気信号にレベル差が現れる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。さらに、3つの入力用空中超音波トランスデューサを使用することにより、基準用および試料用枚数測定室に向けて指向性の鋭い空中超音波を発射することができるので、1つの入力用空中超音波トランスデューサを使用する場合に比べ、低電圧で高感度化することができる。3つの入力用空中超音波トランスデューサを使用するのと同時に、3つの出力用空中超音波トランスデューサを使用し、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置することにより、指向性の鋭い空中超音波を受信することが可能となるので、さらに高感度化することができる。
【0026】
本発明の超音波紙枚数測定装置の第4の構造において、基準用超音波デバイスが少なくとも2つの空中超音波トランスデューサT01およびT02と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサR01およびR02とで成り、試料用超音波デバイスが少なくとも2つの空中超音波トランスデューサTS1およびTS2と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサRS1およびRS2とで成る構造が考えられる。たとえば、基準用超音波デバイスが3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、3つの空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03とで成り、試料用超音波デバイスが3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、3つの空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3とで成る場合には、3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、3つの空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、3つの空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置される。3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT0 3の重心を結ぶ直線と、3つの空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03の重心を結ぶ直線とは互いに垂直になるように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の重心を結ぶ直線と、3つの空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3の重心を結ぶ直線とは互いに垂直になるように配置される。このような構造では、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力することにより、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03の重心が形成する直線の中心から基準用枚数測定室の凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射することができる。空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03は基準用枚数測定室の凹面部分で反射された空中超音波を受信することができる。このとき、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03それぞれの重心と基準用枚数測定室の凹面部分における反射点とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を発射する機能を有し、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03は、基準用枚数測定室の凹面部分における反射点と空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03それぞれの重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を受信する機能を有する。同様にして、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3に電気信号を入力することにより、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の重心が形成する直線の中心から試料用枚数測定室の凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波が発射され、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3は試料用枚数測定室の凹面部分で反射された空中超音波を受信する。このとき、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3それぞれの重心と試料用枚数測定室の凹面部分における反射点とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を発射する機能を有し、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3は試料用枚数測定室の凹面部分における反射点と空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3それぞれの重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を受信する機能を有する。基準用枚数測定室は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3との間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、試料用枚数測定室は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3との間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置される。試料用枚数測定室に挿入された紙の束に空中超音波が発射されると、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03を結ぶ接続点から出力される電気信号と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3を結ぶ接続点から出力される電気信号との間にレベル差が現れる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。さらに、3つの入力用空中超音波トランスデューサおよび3つの出力用空中超音波トランスデューサを使用することにより、基準用および試料用枚数測定室に向けて指向性の鋭い空中超音波を発射することができるだけでなく、出力用空中超音波トランスデューサにおいて指向性の鋭い空中超音波を受信することができるので、1つの入力用空中超音波トランスデューサおよび1つの出力用空中超音波トランスデューサを使用する場合に比べ、低電圧で高感度化することができる。
【0027】
【実施例】
図1は本発明の超音波紙枚数測定装置の第1の実施例を示す部分断面図である。本実施例は空中超音波トランスデューサT0,R0,TS,RS、枚数測定室1、増幅器2および差動増幅器3から成る。図1では空中超音波トランスデューサTS,RSおよび枚数測定室1のみが描かれている。空中超音波トランスデューサT0,R0,TSおよびRSはすべて同様な材質で成り、同様な碗型構造を成し、その碗の直径は1cmで、中心周波数は39.2kHzである。空中超音波トランスデューサT0の碗の先端と空中超音波トランスデューサR0の碗の先端との距離および空中超音波トランスデューサTSの碗の先端と空中超音波トランスデューサRSの碗の先端との距離はともに4.95cmである。図1では、枚数測定室1の下面には超音波が通過するための穴が設けられているが、枚数測定室1の材質として空中超音波を透過しやすいものを用いてもよい。測定時、枚数測定室1には順次紙の束が通過するような構造が採用されており、それぞれの紙の束は空中超音波トランスデューサTSとRSとの間において、空中超音波トランスデューサTSの碗の高さ方向が紙面に対して垂直になるような位置に備えられている。図1では空中超音波トランスデューサTS,RSおよび枚数測定室1の関係が描かれているが、空中超音波トランスデューサT0およびR0についても同様な位置関係が構成されている。但し、空中超音波トランスデューサT0とR0との間に枚数測定室1は必ずしも備えられている必要は無い。
【0028】
図2は図1の空中超音波トランスデューサTS,RSおよび枚数測定室1を示す斜視図である。
【0029】
図3は図1の超音波紙枚数測定装置の駆動回路を示す構成図である。空中超音波トランスデューサT0およびTSに電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれの碗の中心部から空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれの碗の中心部に向かって空中超音波が発射され、その空中超音波は空中超音波トランスデューサR0およびRSによって受信され、電気信号として出力される。空中超音波トランスデューサTSとRSとの間の超音波伝搬路に備えられた枚数測定室1には紙の束が送られて来る。紙の束を超音波が通過すると、その超音波が減衰することから、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号にレベル差が生じる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、図3における差動増幅器3の代わりに位相比較器を用いることにより、出力電気信号のレベル差を位相差として検出することも可能であることから、その出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。また、空中超音波トランスデューサR0の出力端が増幅器2を介して空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれの入力端に接続されていることから、空中超音波トランスデューサT0とR0との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器が構成される。このような発振器が構成されることにより、回路構成が簡略化され、装置の小型軽量化が促進され、しかも低消費電力で低電圧での駆動が可能となる。
【0030】
図4は図3の駆動回路において空中超音波トランスデューサT0とR0との間にも枚数測定室1が設けられた場合の駆動回路を示す構成図である。空中超音波トランスデューサTSとRSとの間の枚数測定室1に送られて来る紙の束を超音波が通過すると、その超音波が減衰することから、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号にレベル差が生じる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、空中超音波トランスデューサT0とR0との間の枚数測定室1に基準用の紙の束を設置した場合には、空中超音波トランスデューサTSとRSとの間の枚数測定室1に送られて来る紙の束と基準用の紙の束との枚数の差は、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号のレベル差または出力電気信号の位相差として検出される。
【0031】
図5は本発明の超音波紙枚数測定装置の第2の実施例を示す部分断面図である。本実施例は空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,TS1,TS2,TS3,R0,RS、枚数測定室1、増幅器2および差動増幅器3から成る。図5では空中超音波トランスデューサTS1,TS2,TS3,RSおよび枚数測定室1のみが描かれている。空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,TS1,TS2,TS3,R0およびRSは図1の空中超音波トランスデューサT0と同様な材質で成り、同様な形状を成し、中心周波数は39.2kHzである。3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3も、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置されている。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03の3つの碗の中心と空中超音波トランスデューサR0との距離および空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の3つの碗の中心と空中超音波トランスデューサRSとの距離はともに4.95cmである。図5では空中超音波トランスデューサTS1,TS2,TS3,RSおよび枚数測定室1の関係が描かれているが、空中超音波トランスデューサT01,T02,T03およびR0についても同様な位置関係が構成されている。
【0032】
図6は枚数測定室1から空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3を見たときの平面図である。
【0033】
図7は図5の超音波紙枚数測定装置の駆動回路を示す構成図である。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03それぞれの重心を結ぶ直線によって形成される正三角形の中心から空中超音波トランスデューサR0の碗の中心部に向かって鋭い指向性を有する空中超音波が発射され、その空中超音波は空中超音波トランスデューサR0によって受信され、電気信号として出力される。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力するのと同時に空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3に電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3それぞれの重心を結ぶ直線によって形成される正三角形の中心から空中超音波トランスデューサRSの碗の中心部に向かって鋭い指向性を有する空中超音波が発射され、その空中超音波は空中超音波トランスデューサRSによって受信され、電気信号として出力される。枚数測定室1は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、空中超音波トランスデューサRSとの間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置される。枚数測定室1に送られて来る紙の束を超音波が通過すると、その超音波が減衰することから、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号にレベル差が生じる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、図7における差動増幅器3の代わりに位相比較器を用いることにより、出力電気信号のレベル差を位相差として検出することも可能であることから、その出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。さらに、空中超音波トランスデューサR0の出力端が増幅器2を介して空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,TS1,TS2およびTS3それぞれの入力端に接続されていることから、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、空中超音波トランスデューサR0との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器が構成される。このような発振器が構成されることにより、回路構成が簡略化され、装置の小型軽量化が促進され、しかも低消費電力で低電圧での駆動が可能となる。
【0034】
図7の駆動回路において空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、空中超音波トランスデューサR0との間にも枚数測定室1が設けられ、そこに基準用の紙の束が設置された場合には、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と空中超音波トランスデューサRSとの間の枚数測定室1に送られて来る紙の束と基準用の紙の束との枚数の差は、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号のレベル差または出力電気信号の位相差として検出される。
【0035】
図8は本発明の超音波紙枚数測定装置の第3の実施例を示す部分斜視図である。本実施例は空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,TS1,TS2,TS3,R01,R02,R03,RS1,RS2,RS3、枚数測定室1、増幅器2および差動増幅器3から成る。図8では空中超音波トランスデューサTS1,TS2,TS3,RS1,RS2,RS3および枚数測定室1のみが描かれている。空中超音波トランスデューサR01,R02,R03,RS1,RS2およびRS3は図1の空中超音波トランスデューサT0と同様な材質で成り、同様な形状を成し、中心周波数は39.2kHzである。3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、3つの空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、3つの空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置されている。3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03の重心を結ぶ直線と、3つの空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03の重心を結ぶ直線とは互いに垂直になるように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の重心を結ぶ直線と、3つの空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3の重心を結ぶ直線とは互いに垂直になるように配置されている。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03との距離および空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3との距離はともに4.95cmである。図8では空中超音波トランスデューサTS1,TS2,TS3,RS1,RS2,RS3および枚数測定室1の関係が描かれているが、空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,R01,R02およびR03についても同様な位置関係が構成されている。
【0036】
図9は図8の超音波紙枚数測定装置の駆動回路を示す構成図である。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03の重心を結ぶ直線の中心から空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03の重心を結ぶ直線の中心に向けて鋭い指向性を有する空中超音波が発射され、その空中超音波は空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03によって受信され、電気信号として出力される。このとき、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03それぞれの重心と空中超音波トランスデューサR02の重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03は、空中超音波トランスデューサT02の重心と空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03それぞれの重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を受信する。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力するのと同時に空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3に電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の重心を結ぶ直線の中心から空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3の重心を結ぶ直線の中心に向けて鋭い指向性を有する空中超音波が発射され、その空中超音波は空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3によって受信され、電気信号として出力される。このとき、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3それぞれの重心と空中超音波トランスデューサRS2の重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3は、空中超音波トランスデューサTS2の重心と空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3の重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を受信する。枚数測定室1は空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置される。枚数測定室1に送られて来る紙の束を超音波が通過すると、その超音波が減衰することから、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03を結ぶ接続点から出力される電気信号と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3を結ぶ接続点から出力される電気信号との間にレベル差が生じる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、図9における差動増幅器3の代わりに位相比較器を用いることにより、出力電気信号のレベル差を位相差として検出することも可能であることから、その出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。さらに、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03を結ぶ接続点が増幅器を介して空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,TS1,TS2およびTS3の入力端に接続されていることから、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器が構成される。このような発振器が構成されることにより、回路構成が簡略化され、装置の小型軽量化が促進され、しかも低消費電力で低電圧での駆動が可能となる。
【0037】
図9の駆動回路において空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03との間にも枚数測定室1が設けられ、そこに基準用の紙の束が設置された場合には、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3との間の枚数測定室1に送られて来る紙の束と基準用の紙の束との枚数の差は、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03を結ぶ接続点から出力される電気信号と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3を結ぶ接続点から出力される電気信号との間のレベル差または出力電気信号の位相差として検出される。
【0038】
図10は本発明の超音波紙枚数測定装置の第4の実施例を示す部分断面図である。本実施例は空中超音波トランスデューサT0,R0,TS,RS、枚数測定室1、増幅器2および差動増幅器3から成る。図10では空中超音波トランスデューサTS,RSおよび枚数測定室1のみが描かれている。空中超音波トランスデューサT0の碗の先端と空中超音波トランスデューサR0の碗の先端との距離および空中超音波トランスデューサTSの碗の先端と空中超音波トランスデューサRSの碗の先端との距離はともに4.95cmである。測定時、枚数測定室1には順次紙の束が通過するような構造が採用されており、紙の束は空中超音波トランスデューサTSとRSとの間において、空中超音波トランスデューサTSの碗の高さ方向が紙面に対して斜めになるような位置に備えられている。図10では空中超音波トランスデューサTS,RSおよび枚数測定室1の関係が描かれているが、空中超音波トランスデューサT0およびR0についても同様な位置関係が構成されている。但し、空中超音波トランスデューサT0とR0との間に枚数測定室1は必ずしも備えられている必要は無い。
【0039】
図10の超音波紙枚数測定装置を駆動する場合、図3の駆動回路が用いられる。空中超音波トランスデューサT0およびTSに電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれの碗の中心部から空中超音波トランスデューサR0およびRSそれぞれの碗の中心部に向かって空中超音波が発射され、その空中超音波は空中超音波トランスデューサR0およびRSによって受信され、電気信号として出力される。空中超音波トランスデューサTSとRSとの間の超音波伝搬路に備えられた枚数測定室1には紙の束が送られて来る。紙の束を超音波が通過すると、その超音波が減衰することから、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号にレベル差が生じる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。
【0040】
図10および図1の超音波紙枚数測定装置を比べた場合、図1では空中超音波が紙面に対して垂直に入射しているのに対し、図10では空中超音波が紙面に対して斜め方向から入射している。従って、図10の方が空中超音波の紙に対する透過率が大きいことから、出力電気信号も大きくなり、測定の精度がより増大する。
【0041】
図10の超音波紙枚数測定装置における入力用および出力用空中超音波トランスデューサが図5または図8における入力用および出力用空中超音波トランスデューサに置き換えられた構造も可能である。このような構造では空中超音波が紙面に対して斜め方向から入射することから、出力電気信号も大きくなり、測定の精度がより増大する。
【0042】
図11は本発明の超音波紙枚数測定装置の第5の実施例を示す部分断面図である。本実施例は空中超音波トランスデューサT0,R0,TS,RS、増幅器2、差動増幅器3、基準用枚数測定室4および試料用枚数測定室5から成る。図11では空中超音波トランスデューサT0,R0および基準用枚数測定室4のみが描かれている。基準用枚数測定室4および試料用枚数測定室5はともに同様な構造および同等な材質で成る。図11では空中超音波トランスデューサT0,R0および基準用枚数測定室4の関係が描かれているが、空中超音波トランスデューサTS,RSおよび試料用枚数測定室5についても同様な位置関係が構成されている。
【0043】
図12は基準用枚数測定室4を図11の断面に対して垂直な方向から見たときの断面図である。中央の底部には凹面状の窪みがある。
【0044】
図13は図11の空中超音波トランスデューサT0,R0および基準用枚数測定室4を上から見たときの部分平面図である。
【0045】
図11の超音波紙枚数測定装置を駆動する場合、図4の駆動回路における空中超音波トランスデューサT0とR0との間の枚数測定室1が基準用枚数測定室4に、空中超音波トランスデューサTSとRSとの間の枚数測定室1が試料用枚数測定室5に置き換えられた回路が用いられる。空中超音波トランスデューサT0およびTSに電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサT0およびTSそれぞれの碗の中心部から基準用枚数測定室4および試料用枚数測定室5それぞれの凹面部分に向けて空中超音波が発射される。その空中超音波は基準用枚数測定室4および試料用枚数測定室5それぞれの凹面部分で反射され、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって受信され、電気信号として出力される。試料用枚数測定室5に送られて来る紙の束を超音波が通過すると、その超音波が減衰することから、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号にレベル差が生じる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。
【0046】
図14は本発明の超音波紙枚数測定装置の第6の実施例を示す部分平面図である。本実施例は空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,TS1,TS2,TS3,R01,R02,R03,RS1,RS2,RS3、増幅器2、差動増幅器3、基準用枚数測定室4および試料用枚数測定室5から成る。図14では空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,R01,R02,R03および基準用枚数測定室4のみが描かれている。3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、3つの空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、3つの空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置されている。図14では空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,R01,R02,R03および基準用枚数測定室4を上から見たときの図が描かれているが、空中超音波トランスデューサTS1,TS2,TS3,RS1,RS2,RS3および試料用枚数測定室5についても同様な位置関係が構成されている。
【0047】
図14の超音波紙枚数測定装置を駆動する場合、図9の駆動回路における空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03との間に基準用枚数測定室4が設けられ、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3との間の枚数測定室1が試料用枚数測定室5に置き換えられた回路が用いられる。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03それぞれの重心を結ぶ直線によって形成される正三角形の中心から基準用枚数測定室4の凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波が発射される。その空中超音波は基準用枚数測定室4の凹面部分で反射され、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03によって受信され、電気信号として出力される。このとき、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03は、鋭い指向性を有する空中超音波を受信する。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力するのと同時に空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3に電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3それぞれの重心を結ぶ直線によって形成される正三角形の中心から試料用枚数測定室5の凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波が発射される。その空中超音波は試料用枚数測定室5の凹面部分で反射され、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3によって受信され、電気信号として出力される。このとき、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3は、鋭い指向性を有する空中超音波を受信する。基準用枚数測定室4は、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03との間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、試料用枚数測定室5は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3との間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置される。試料用枚数測定室5に送られて来る紙の束を超音波が通過すると、その超音波が減衰することから、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03を結ぶ接続点から出力される電気信号と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3を結ぶ接続点から出力される電気信号との間にレベル差が生じる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。
【0048】
図15は本発明の超音波紙枚数測定装置の第7の実施例を示す部分平面図である。本実施例は空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,TS1,TS2,TS3,R01,R02,R03,RS1,RS2,RS3、増幅器2、差動増幅器3、基準用枚数測定室4および試料用枚数測定室5から成る。図15では空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,R01,R02,R03および基準用枚数測定室4のみが描かれている。3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、3つの空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、3つの空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3は、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置されている。3つの空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03の重心を結ぶ直線と、3つの空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03の重心を結ぶ直線とは互いに垂直になるように配置され、3つの空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の重心を結ぶ直線と、3つの空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3の重心を結ぶ直線とは互いに垂直になるように配置されている。図15では空中超音波トランスデューサT01,T02,T03,R01,R02,R03および基準用枚数測定室4を上から見たときの図が描かれているが、空中超音波トランスデューサTS1,TS2,TS3,RS1,RS2,RS3および試料用枚数測定室5についても同様な位置関係が構成されている。
【0049】
図15の超音波紙枚数測定装置を駆動する場合、図9の駆動回路における空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03との間に基準用枚数測定室4が設けられ、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3との間の枚数測定室1が試料用枚数測定室5に置き換えられた回路が用いられる。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03の重心を結ぶ直線の中心から基準用枚数測定室4の凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波が発射される。その空中超音波は基準用枚数測定室4の凹面部分で反射され、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03によって受信され、電気信号として出力される。このとき、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03は、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03それぞれの重心と基準用枚数測定室4の凹面部分における反射点とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03は、基準用枚数測定室4の凹面部分における反射点と空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03それぞれの重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を受信する。空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03に電気信号を入力するのと同時に空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3に電気信号を入力すると、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3の重心を結ぶ直線の中心から試料用枚数測定室5の凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波が発射される。その空中超音波は試料用枚数測定室5の凹面部分で反射され、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3によって受信され、電気信号として出力される。このとき、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3それぞれの重心と試料用枚数測定室5の凹面部分における反射点とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3は、試料用枚数測定室5の凹面部分における反射点と空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3の重心とによって形成される面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を受信する。基準用枚数測定室4は、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03と、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03との間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサT01,T02およびT03によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、試料用枚数測定室5は、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3との間の超音波伝搬路において、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3によって発射された空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置される。試料用枚数測定室5に送られて来る紙の束を超音波が通過すると、その超音波が減衰することから、空中超音波トランスデューサR01,R02およびR03を結ぶ接続点から出力される電気信号と、空中超音波トランスデューサRS1,RS2およびRS3を結ぶ接続点から出力される電気信号との間にレベル差が生じる。この出力電気信号のレベル差から、紙の枚数を検出することができる。また、出力電気信号の位相差から紙の枚数を検出することも可能である。
【0050】
図16は図1の超音波紙枚数測定装置における空中超音波トランスデューサRSをもとの位置から空中超音波の軸方向に対して垂直な方向に移動させた時の距離と、空中超音波トランスデューサRSで出力される電気信号との関係を示す特性図である。但し、空中超音波トランスデューサTSに120mVの電気信号が入力された場合の結果である。空中超音波トランスデューサTSおよびRSが真正面で対向している時には移動距離は零となる。移動距離がほぼ14mm、つまり枚数測定室1の中央部において長さがほぼ28mmの範囲内で効率よく空中超音波が通過することが分かる。このようにして、枚数測定室1は図1で見られるような穴を有する。
【0051】
図17は図5の超音波紙枚数測定装置における空中超音波トランスデューサRSをもとの位置から空中超音波の軸方向に対して垂直な方向に移動させた時の距離と、空中超音波トランスデューサRSで出力される電気信号との関係を示す特性図である。但し、空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3それぞれに40.8mVの電気信号が入力された場合の結果である。空中超音波トランスデューサT1,TS2およびTS3の3つの碗の中心と空中超音波トランスデューサRSとが真正面で対向している時には移動距離は零となる。移動距離がほぼ6mm、つまり枚数測定室1の中央部において長さがほぼ12mmの範囲内で効率よく空中超音波が通過することが分かる。図17は図16の場合に比べて指向性の鋭い空中超音波が発射されることを示している。
【0052】
図18は図1の超音波紙枚数測定装置における紙の枚数と、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号のレベル差との関係を示す特性図である。たとえば、出力電気信号のレベル差が3Vのときには枚数が2つの値を示すが、3V近傍の出力電気信号のレベル差の変化を求めることにより、枚数が特定される。
【0053】
図19は図5の超音波紙枚数測定装置における紙の枚数と、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号のレベル差との関係を示す特性図である。図19は図18の場合に比べて枚数に対する出力電気信号のレベル差の変化率が大きいことから、図1よりも図5の超音波紙枚数測定装置の方が高感度であることが分かる。
【0054】
図20は図1の超音波紙枚数測定装置における紙の枚数と、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号の位相差との関係を示す特性図である。枚数の増加に伴い位相差も増加することが分かる。
【0055】
図21は図5の超音波紙枚数測定装置における紙の枚数と、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号の位相差との関係を示す特性図である。枚数の増加に伴い位相差も増加することが分かる。図21は図20の場合に比べて枚数に対する位相差の変化率が大きいことから、図1よりも図5の超音波紙枚数測定装置の方が高感度であることが分かる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の超音波紙枚数測定装置は大きく分けて2つに分類される。第1は、入力用および出力用空中超音波トランスデューサの間に枚数測定室を設置し、入力用空中超音波トランスデューサから発射させた空中超音波を出力用空中超音波トランスデューサで受信する時に、枚数測定室中の紙の束を透過した空中超音波の透過率から紙の枚数を測定する装置である。空中超音波が紙面に対して垂直に入射角する場合よりも斜め方向から入射する場合の方が、紙の厚さが厚いときや紙の枚数が多い場合には有効である。第2は、入力用空中超音波トランスデューサから発射させた空中超音波を枚数測定室の凹面部分で反射させ出力用空中超音波トランスデューサで受信する時に、枚数測定室中の紙の束を透過した空中超音波の透過率から紙の枚数を測定する装置である。第1および第2の装置どちらにおいても入力用および出力用空中超音波トランスデューサはそれぞれ少なくとも1つは必要であるが、空中超音波の指向性を鋭くするために、入力用空中超音波トランスデューサが3つ用いられる場合や、入力用および出力用空中超音波トランスデューサがそれぞれ少なくとも2つずつ用いられる場合がある。
【0057】
入力用空中超音波トランスデューサが3つで出力用空中超音波トランスデューサが1つ用いられる場合には、3つの入力用空中超音波トランスデューサは、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置される。3つの入力用空中超音波トランスデューサに電気信号を入力することにより、その正三角形の中心から鋭い指向性を有する空中超音波を発射することができる。従って、入力用および出力用空中超音波トランスデューサをそれぞれ1つずつ用いた場合に比べて装置の感度を向上させることができる。さらに、このような配置の3つの入力用空中超音波トランスデューサを使用するのと同時に、同様な配置の3つの出力用空中超音波トランスデューサを使用することにより、その3つの出力用空中超音波トランスデューサは、指向性の鋭い空中超音波を受信することができる。従って、さらに感度を向上させることができる。
【0058】
入力用および出力用空中超音波トランスデューサがそれぞれ少なくとも2つずつ用いられる場合には、入力用空中超音波トランスデューサは、それらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、出力用空中超音波トランスデューサもまたそれらの重心が1つの直線上に並ぶように配置され、入力用空中超音波トランスデューサの重心によって形成される直線と出力用空中超音波トランスデューサの重心によって形成される直線とが互いに垂直になるように配置される。この場合、入力用空中超音波トランスデューサに電気信号を入力することにより、1つの面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を発射することができ、出力用空中超音波トランスデューサは、その面と垂直な面に対して鋭い指向性を有する空中超音波を受信することができる。従って、入力用および出力用空中超音波トランスデューサをそれぞれ1つずつ用いた場合に比べて装置の感度を向上させることができる。
【0059】
本発明の超音波紙枚数測定装置は紙の枚数を測定することを主眼としているが、本発明によれば紙の質の変化、紙の厚さ、植物繊維などの太さ、植物の葉の厚さなどの測定にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の超音波紙枚数測定装置の第1の実施例を示す部分断面図。
【図2】 図1の空中超音波トランスデューサTS,RSおよび枚数測定室1を示す斜視図。
【図3】 図1の超音波紙枚数測定装置の駆動回路を示す構成図。
【図4】 図3の駆動回路において空中超音波トランスデューサT0とR0との間にも枚数測定室1が設けられた場合の駆動回路を示す構成図。
【図5】 本発明の超音波紙枚数測定装置の第2の実施例を示す部分断面図。
【図6】 枚数測定室1から空中超音波トランスデューサTS1,TS2およびTS3を見たときの平面図。
【図7】 図5の超音波紙枚数測定装置の駆動回路を示す構成図。
【図8】 本発明の超音波紙枚数測定装置の第3の実施例を示す部分斜視図。
【図9】 図8の超音波紙枚数測定装置の駆動回路を示す構成図。
【図10】 本発明の超音波紙枚数測定装置の第4の実施例を示す部分断面図。
【図11】 本発明の超音波紙枚数測定装置の第5の実施例を示す部分断面図。
【図12】 基準用枚数測定室4を図11の断面に対して垂直な方向から見たときの断面図。
【図13】 図11の空中超音波トランスデューサT0,R0および基準用枚数測定室4を上から見たときの部分平面図。
【図14】 本発明の超音波紙枚数測定装置の第6の実施例を示す部分平面図。
【図15】 本発明の超音波紙枚数測定装置の第7の実施例を示す部分平面図。
【図16】 図1の超音波紙枚数測定装置における空中超音波トランスデューサRSをもとの位置から空中超音波の軸方向に対して垂直な方向に移動させた時の距離と、空中超音波トランスデューサRSで出力される電気信号との関係を示す特性図。
【図17】 図5の超音波紙枚数測定装置における空中超音波トランスデューサRSをもとの位置から空中超音波の軸方向に対して垂直な方向に移動させた時の距離と、空中超音波トランスデューサRSで出力される電気信号との関係を示す特性図。
【図18】 図1の超音波紙枚数測定装置における紙の枚数と、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号のレベル差との関係を示す特性図。
【図19】 図5の超音波紙枚数測定装置における紙の枚数と、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号のレベル差との関係を示す特性図。
【図20】 図1の超音波紙枚数測定装置における紙の枚数と、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号の位相差との関係を示す特性図。
【図21】 図5の超音波紙枚数測定装置における紙の枚数と、空中超音波トランスデューサR0およびRSによって出力される電気信号の位相差との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1 枚数測定室
2 増幅器
3 差動増幅器
4 基準用枚数測定室
5 試料用枚数測定室
T0,T01,T02,T03 空中超音波トランスデューサ
TS,TS1,TS2,TS3 空中超音波トランスデューサ
R0,R01,R02,R03 空中超音波トランスデューサ
RS,RS1,RS2,RS3 空中超音波トランスデューサ
Claims (10)
- 基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、前記基準用超音波デバイスおよび前記試料用超音波デバイスのうち少なくとも前記試料用超音波デバイスに備えられた枚数測定室とを備えて成る超音波紙枚数測定装置であって、前記基準用超音波デバイスは3つの空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 と、1つの空中超音波トランスデューサR 0 で成り、前記3つの空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、前記試料用超音波デバイスは3つの空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 と、1つの空中超音波トランスデューサR S で成り、前記3つの空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 ,T 03 ,R 0 ,T S1 ,T S2 ,T S3 およびR S は、すべて同様な碗型構造を成し、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 は電気信号を入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 の重心が形成する前記正三角形の中心から前記空中超音波トランスデューサR 0 に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR 0 は前記空中超音波を受信し、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 に電気信号が入力されるのと同時に前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 に電気信号が入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 は、前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 の重心が形成する前記正三角形の中心から前記空中超音波トランスデューサR S に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR S は前記空中超音波を受信し、前記枚数測定室は、前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 と前記空中超音波トランスデューサR S との間の超音波伝搬路において、前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 によって発射された前記空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、前記枚数測定室に挿入された紙の枚数は、前記空中超音波トランスデューサR 0 およびR S それぞれから出力される電気信号の位相差から検出される超音波紙枚数測定装置。
- 前記空中超音波トランスデューサR 0 の出力端と、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 ,T 03 ,T S1 ,T S2 およびT S3 それぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器が設けられ、前記増幅器は前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 と、前記空中超音波トランスデューサR 0 との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成する請求項1に記載の超音波紙枚数測定装置。
- 前記紙に向けて発射される前記空中超音波は前記紙の面に対して斜め方向から入射する請求項1に記載の超音波紙枚数測定装置。
- 基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、前記基準用超音波デバイスおよび前記試料用超音波デバイスのうち少なくとも前記試料用超音波デバイスに備えられた枚数測定室とを備えて成る超音波紙枚数測定装置であって、前記基準用超音波デバイスは少なくとも2つの空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 とで成り、前記2つの空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 の重心を結ぶ直線と、前記2つの空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 の重心を結ぶ直線とは互いに垂直で、前記試料用超音波デバイスは少なくとも2つの空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 とで成り、前記2つの空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 の重心を結ぶ直線と、前記2つの空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 の重心を結ぶ直線とは互いに垂直で、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 ,R 01 ,R 02 ,T S1 ,T S2 ,R S1 およびR S2 は、すべて同様な碗型構造を成し、前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 0 2 は電気信号を入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 の重心が形成する前記直線の中心から前記空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 の重心が形成する前記直線の中心に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 は前記空中超音波を受信し、前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 に電気信号が入力されるのと同時に前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 に電気信号が入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 は、前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 の重心が形成する前記直線の中心から前記空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 の重心が形成する前記直線の中心に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 は前記空中超音波を受信し、前記枚数測定室は、前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 と、前記空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 との間の超音波伝搬路において、前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 によって発射された前記空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、前記枚数測定室に挿入された紙の枚数を、前記空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 を結ぶ接続点から出力される電気信号と、前記空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 を結ぶ接続点から出力される電気信号との位相差から検出する超音波紙枚数測定装置。
- 前記空中超音波トランスデューサR 01 の出力端と、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 ,T S1 およびT S2 それぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器が設けられ、前記増幅器は前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 と、前記空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成する請求項4に記載の超音波紙枚数測定装置。
- 前記紙に向けて発射される前記空中超音波は前記紙の面に対して斜め方向から入射する請求項4に記載の超音波紙枚数測定装置。
- 基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、前記基準用超音波デバイスに備えられた基準用枚数測定室と、前記試料用超音波デバイスに備えられた試料用枚数測定室とを備えて成る超音波紙枚数測定装置であって、前記基準用超音波デバイスは3つの空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 と、3つの空中超音波トランスデューサR 01 ,R 02 およびR 03 で成り、前記3つの空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、前記3つの空中超音波トランスデューサR 01 ,R 02 およびR 03 は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、前記試料用超音波デバイスは3つの空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 と、3つの空中超音波トランスデューサR S1 ,R S 2 およびR S 3 で成り、前記3つの空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、前記3つの空中超音波トランスデューサR S1 ,R S 2 およびR S 3 は、それらの重心を結ぶ直線が正三角形を形成するように配置され、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 ,T 03 ,R 01 ,R 02 ,R 03 ,T S1 ,T S2 ,T S3 ,R S1 ,R S2 およびR S3 は、すべて同様な碗型構造を成し、前記基準用枚数測定室および前記試料用枚数測定室はそれぞれ凹面部分を有する容器で成り、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 は、電気信号を入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 の重心が形成する前記正三角形の中心から前記基準用枚数測定室の前記凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR 01 ,R 02 およびR 03 は、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 から発射され前記基準用枚数測定室の前記凹面部分で反射された空中超音波を受信し、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 に電気信号が入力されるのと同時に前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 に電気信号が入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 は、前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 の重心が形成する前記正三角形の中心から前記試料用枚数測定室の前記凹面 部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR S1 ,R S 2 およびR S 3 は、前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 から発射され前記試料用枚数測定室の前記凹面部分で反射された空中超音波を受信し、前記基準用枚数測定室は、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 と前記空中超音波トランスデューサR 01 ,R 02 およびR 03 との間の超音波伝搬路において、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 によって発射された前記空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、前記試料用枚数測定室は、前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 と前記空中超音波トランスデューサR S1 ,R S 2 およびR S 3 との間の超音波伝搬路において、前記空中超音波トランスデューサT S1 ,T S2 およびT S3 によって発射された前記空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、前記試料用枚数測定室に挿入された紙の枚数は、前記空中超音波トランスデューサR 01 ,R 02 およびR 03 を結ぶ接続点から出力される電気信号と、前記空中超音波トランスデューサR S1 ,R S 2 およびR S 3 から出力される電気信号との位相差から検出される超音波紙枚数測定装置。
- 前記空中超音波トランスデューサR 0 の出力端と、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 ,T 03 ,T S1 ,T S2 およびT S3 それぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器が設けられ、前記増幅器は前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 およびT 03 と、前記空中超音波トランスデューサR 0 との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成する請求項7に記載の超音波紙枚数測定装置。
- 基準用超音波デバイスと、試料用超音波デバイスと、前記基準用超音波デバイスに備えられた基準用枚数測定室と、前記試料用超音波デバイスに備えられた試料用枚数測定室とを備えて成る超音波紙枚数測定装置であって、前記基準用超音波デバイスは少なくとも2つの空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 とで成り、前記2つの空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 の重心を結ぶ直線と、前記2つの空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 の重心を結ぶ直線とは互いに垂直で、前記試料用超音波デバイスは少なくとも2つの空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 と、少なくとも2つの空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 とで成り、前記2つの空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 の重心を結ぶ直線と、前記2つの空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 の重心を結ぶ直線とは互いに垂直で、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 ,R 01 ,R 02 ,T S1 ,T S2 ,R S1 およびR S2 は、すべて同様な碗型構造を成し、前記基準用枚数測定室および前記試料用枚数測定室はそれぞれ凹面部分を有する容器で成り、前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 は、電気信号を入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 の重心が形成する前記直線の中心から前記基準用枚数測定室の前記凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 は、前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 から発射され前記基準用枚数測定室の前記凹面部分で反射された空中超音波を受信し、前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 に電気信号が入力されるのと同時に前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 に電気信号が入力されることにより、前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 は、前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 の重心が形成する前記直線の中心から前記試料用枚数測定室の前記凹面部分に向けて鋭い指向性を有する空中超音波を発射し、前記空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 は、前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 から発射され前記試料用枚数測定室の前記凹面部分で反射された空中超音波を受信し、前記基準用枚数測定室は、前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 と前記空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 との間の超音波伝搬路において、前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 によって発射された前記空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、前記試料用枚数測定室は、前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 と前記空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 との間の超音波伝搬路において、 前記空中超音波トランスデューサT S1 およびT S2 によって発射された前記空中超音波の指向性が最も鋭く強度が最も強い部分に配置され、前記試料用枚数測定室に挿入された紙の枚数は、前記空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 を結ぶ接続点から出力される電気信号と、前記空中超音波トランスデューサR S1 およびR S2 から出力される電気信号との位相差から検出される超音波紙枚数測定装置。
- 前記空中超音波トランスデューサR 01 の出力端と、前記空中超音波トランスデューサT 01 ,T 02 ,T S1 およびT S2 それぞれの入力端を結ぶ接続点との間に増幅器が設けられ、前記増幅器は前記空中超音波トランスデューサT 01 およびT 02 と、前記空中超音波トランスデューサR 01 およびR 02 との間の超音波伝搬路を遅延素子とする発振器を構成する請求項9に記載の超音波紙枚数測定装置。
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