JP3848625B2 - 生物用環境調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動物、植物、昆虫などの生物を飼育または運搬する箱体に取り付けてその内部の温度環境などを保持する生物用環境調整装置であって、特にマルハナバチ類などの送粉昆虫の巣箱に取り付けて使用する生物用環境調整装置である。
【0002】
【従来の技術】
動物、植物、または昆虫などの生物はその種類により生育環境が大きく異なり、これらを飼育、運搬などする際にはそれぞれに適した温度や湿度などの環境を擬似的に造り出す必要がある。従来、飼育や運搬には箱体などを利用することから、該内部の温度や湿度を電気的手段などにより調節して最適な環境とする箱体や、これら箱体自体を覆うように取り付けて環境調整を行なう装置などが開発・使用されている。
このような環境調整を行なう従来装置の一例として、マルハナバチ類などの送粉昆虫に使用される恒温箱が挙げられる。これは、近年トマト、ナスなどの栽培において、生産性および品質の向上を目的とし花粉媒介にマルハナバチ類の利用が増加したことに伴い開発されたものであり、巣箱内の温度などをマルハナバチ類がその受粉活動を行なうのに適した温度である10℃〜25℃程度となるよう調節するものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
従来開示されているマルハナバチ類などの送粉昆虫用の恒温箱を図7を参照して説明する。
恒温箱8は、断熱処理された外箱体9内にマルハナバチ類の巣箱10を収納し、電子冷却素子などの温度調節手段を備えた上蓋部11を取り付け、該箱体の内部温度を調節することにより、巣箱10内部をマルハナバチ類が活動するのに適した環境に保持している。ここで、恒温箱8内部に配置するマルハナバチ類の巣箱10は、一般に市販されているもので、通常女王バチ1頭と、働きバチ数10頭が入れられており、下部に蜜などの餌を入れる餌箱が設けられ、また側壁面にハチの出入口が、上部面に空気取り入れ用のスリットなどがそれぞれ形成されている。また、温度調節手段は、電子冷却素子により金属板12を冷却し箱内の空気温度を調節するものであり、該金属板上において結露により発生した水滴が上記巣箱10内に落ちることを防止するため、巣箱10上には油紙13などを載置している。また、受粉活動時にハチが自由に巣箱10内部に出入り可能とするため、巣箱10に形成されている出入口位置に合せて、外箱体9側面に開口部14を形成している(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特許第3018150号公報 (段落[0009])
【特許文献2】
特開2003−88号公報 (段落[0014]〜[0019])
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記恒温箱は巣箱の全体を覆う構造であるため、巣箱内のハチの様子などの確認や、餌を与えるなどを直接行なうことができず、恒温箱から巣箱を一旦取り出す必要があるという問題がある。また、該構造より恒温箱全体が大型となり設置、移動時などに持ち運びが不便であるという問題がある。
巣箱内の温度を調節するために恒温箱内全体を冷却または加熱する必要があり、上記電子冷却素子などを用いた場合では、巣箱内のみを対象とした場合と比較して消費電力量が多くなり効率が悪いという問題がある。
また、上記油紙13などを載置することにより結露による水滴が直接巣箱内に入ることは防止できるが、水分が恒温箱外部に排出されるまでに時間を要し箱内の湿度が上昇するためカビなどが発生しやすいという問題がある。
また、これら恒温箱の使用形態としては屋外で使用することが多く、そのままの状態では降雨時に雨水が装置内部に侵入し電子部品等が破損するおそれがあるので、使用者が傘などを自作する必要があるという問題がある。
【0006】
上記マルハナバチ類などの恒温箱以外のもので、箱体自体に温度調節装置などを備えたのものでは、箱体の単価が高くなるという問題に加え、特定の生物専用のものが多く汎用性に乏しいという問題がある。
【0007】
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、生物を飼育または運搬などする任意の箱体に取り付けて使用可能であり、汎用性および取付性に優れ、かつ該箱体内部の温度調節能力などに優れた生物用環境調整装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の生物用環境調整装置は、送粉昆虫を入れる巣箱である箱体の上部に付設して使用し、その箱体内部を該送粉昆虫が生育するのに適した環境に保持する生物用環境調整装置であって、該生物用環境調整装置は、断熱材で構成され上記箱体への付設面に吸気用の開口部と排気用の開口部を有する外枠部と、ペルチェ素子を用いて該外枠部内部の空気温度を調節する温度調節手段と、該外枠部内部の空気と上記箱体内部の空気とを上記開口部を通して循環させる循環手段とを備えてなり、上記外枠部はその内部に、上記空気が吸気用の開口部から排気用の開口部まで外枠部内部の略全体を通過して流れる流路を形成する中仕切り板と、該外枠部内部で発生する水滴を該外枠部外部で上記箱体側以外に排水する構造とを有し、上記循環手段は、上記外枠部内部で、上記吸気用の開口部近傍に設置され上記箱体側から該外枠部内部側に向けて空気を流す送風ファンであり、上記箱体内部の空気は、上記送風ファンの回転により該吸気用の開口部を通して上記外枠部内部に吸い込まれるとともに、上記外枠部内部において上記流路を流れつつ上記温度調節手段で冷却または加熱された後に、排気用の開口部から上記箱体内部に送り込まれることを特徴とする。
【0009】
箱体に付設して使用する構造とすることにより、恒温箱などに箱体を収納する場合と比較して全体を小型化できる。また、外枠部内部の空気と箱体内部の空気とを循環させる循環手段を設けることにより、温度調節を必要とする空気体積を必要最小限とできるとともに、箱体内部に空気の淀みなどができず均一な温度とすることができる。
ペルチェ素子を用いることにより、装置全体の小型化が可能となる。また電圧などを変化させることにより冷房の強弱を調節でき温度調節が容易となる。
断熱材で構成された外枠部内部で空気を冷却するので、箱体内部では結露が起こらず、発生した水滴を装置外部に排出することにより、箱体内への水の侵入および湿度の上昇が抑制され、箱体内部でのカビの発生などを防止できる。
【0010】
また、上記温度調節手段は、上記ペルチェ素子の冷却面に熱伝導体のスペーサーを介して接しつつ上記外枠部内部に配置される冷却板と、上記ペルチェ素子の放熱面に接しつつ上記外枠部外部に配置されるヒートシンクとを有することを特徴とする。
また、上記温度調節手段の冷却板は、該外枠部内部を流れる空気の流れ方向と略平行に設置されることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の生物用環境調整装置は、生物を入れる箱体、例えばマルハナバチ類などの送粉昆虫の巣箱、クワガタ虫・カブト虫などの夏季昆虫の飼育箱、熱帯生息の愛玩小動物の飼育箱、卵生生物の孵卵器、猫などのペットハウス、車載用などのペット移動用箱などに取り付けてその内部の温度などを調節する装置として、または植物の育成環境適正装置などとして利用されるものである。特に本発明は、上記列挙したものの中でマルハナバチ類などの送粉昆虫の巣箱に付設して使用するものである。
【0013】
本発明の生物用環境調整装置の一実施例を図1および図2を参照して説明する。図1はマルハナバチの巣箱上部に付設した本発明の生物用環境調整装置の斜視図を、図2は図1における生物用環境調整装置の本体部概略図を示した図をそれぞれ示す。なお、図2(a)は本体部を上側からみた斜視図を、図2(b)は裏面からみた斜視図を、図2(c)は裏面から見てその構成要素の一部である中蓋を取り除いた斜視図をそれぞれ示す。
装置本体部1は、マルハナバチの巣箱5の上部面に接する外枠部2と、該外枠部の内部空気温度を調節するための電子素子、ヒートシンク3b、および冷却ファン3cなどを備えた温度調節手段3と、その外枠部2内部に循環手段である送風ファン4とを備えている。また、電子素子および送風ファン4などを駆動させるための電源装置1aを搭載している。
マルハナバチの巣箱5は、上述の従来のものと同様で一般に市販されているものであり、女王バチおよび働きバチが入れられており、下部に砂糖水などの成虫用餌を入れる餌台5aが設けられ、また側壁面にハチの出入口5bが、上部面に空気取り入れ用のスリットなどがそれぞれ形成されている。
【0014】
図2に示すように、外枠部2は、断熱材で構成された側板2aと、巣箱5への付設面側に設けられた中蓋2bとから構成される。断熱には各部位を、発泡ポリエステル、発泡ポリスチレンなどの断熱材自体で成形するか、または通常の金属材などに断熱材を積層した構造としてもよい。また中蓋2bは、該装置内の空気と取り付けた巣箱5内の空気とを循環させるための開口部2cが形成されている。また、開口部2c近傍に巣箱5と装置本体部1とを循環する空気の温度を測定するための温度センサー3hが配置されている。
巣箱5は、その上部面に空気取り入れ用のスリットが形成されているため、本装置を該上部面に付設し、外枠部付設面側の中蓋2bに上述の開口部2cを形成することにより外枠部内部と巣箱内部とで空気の循環が可能となる。なお、マルハナバチの巣箱5以外の任意の箱体に付設する場合であって、その箱体上部面にスリットなどの開口部を有していないときは、箱体の適当な箇所に開口部を設けるなどして使用する。
【0015】
図1に示すように装置本体部1は巣箱5の上部面に直接付設する構造であり、上部面外側にはみ出さないサイズであるので、装置と巣箱とを合せたサイズを小型化できる。この結果持ち運びなどが容易になるとともに、狭いスペースへの設置なども可能となる。
また、巣箱の一面にのみ取り付けるため、その取外しが容易であり、ハチの様子などの観察を容易に行なうことができる。巣箱側面には装置がまったく干渉しないため、巣箱の断熱が不十分である場合などには、この側面に断熱材を任意量補強することができる。また、巣箱の餌台5aにも干渉しないため装置を取り付けたままで餌の交換を行なうことができる。さらに、従来のように恒温箱にハチの出入口用の開口部を設けてこれを巣箱のハチ出入口と連通させる必要がなく、ハチは巣箱の出入口5bから直接出入り可能である。
【0016】
温度調節手段3および循環手段を図2および図3により詳細に説明する。図3(a)は図2におけるA−A断面図を、図3(b)は図2におけるB−B断面図をそれぞれ示す。
温度調節手段3は、冷却および加熱用の電子素子であるペルチェ素子3aと、冷却時において該素子の放熱面となる上面3eに接しつつ外枠部2の外部に配置されたヒートシンク3bと、このヒートシンク3bを空冷する冷却ファン3cと、上記素子の冷却面となる下面3fにスペーサー3gを介して接しつつ外枠部2の内部に配置された冷却板3dとからなる。
スペーサー3gは、アルミ、銅などの熱伝導体であり、放熱側と冷却側との断熱を確保するために設置するものである。
また、ヒートシンク3b、ペルチェ素子3a、スペーサ3g、冷却板3dの各接触面には、空気層などを排除し効率よく熱伝達を行なうため熱伝導性グリスを塗布することが好ましい。
なお、ペルチェ素子は通電方向を逆にすることで、上記発熱面および吸熱面が反対となり、冷却と加熱を切り替えることができる。
【0017】
温度調節手段3は、外枠部2内部および巣箱5内部の空気が所定温度になるよう冷却および加熱を行なうことができる手段であればよく、上記電子素子以外では、冷媒ガスを利用した冷暖房装置などを用いることができる。小型とすることができ温度調節も電源電圧により容易に可能であることから、上記ペルチェ素子を用いることが好ましい。
本発明の主な実施形態であるマルハナバチの巣箱に付設する場合、マルハナバチの活動性は、低温活動性が高く活動適温は10℃〜25℃で、30℃を超える高温化では著しく活動が鈍り、35℃以上になると訪花もほとんど行なわないという特徴を有することと、対象となるトマトなどの作物が主に夏場に受粉を行なうことから、温度調節手段3は冷却を行なうことが主目的となる。
【0018】
循環手段による装置1内部および巣箱内部における空気の流れを図3、図4および図5を参照して説明する。図4(a)は装置上側から見た空気の流れを、図4(b)は装置および巣箱の側面から見た空気の流れをそれぞれ示し、図5(a)、(b)は循環空気の整流板として中仕切り板を設けた場合の図4(a)におけるC−C断面図およびD−D断面図をそれぞれ示す。
循環手段である送風ファン4は、外枠部2の内部で、中蓋の開口部2cの一方側近傍に配置され、巣箱側から外枠部2の内部側に向けて空気を流している。該配置構成とすることにより、図中矢印で示す空気の流れができ巣箱5内部の空気と、上記温度調節手段により温度調整された外枠部2内部の空気とが循環する(図4(b)参照)。すなわち、送風ファン4により巣箱5の空気が一方の開口部2cを通して外枠部2内部に吸い込まれ、該内部を冷却板3dにより冷却されながら循環した後、他方の開口部2cから再び巣箱内部へ排気される(図3および図4(a)参照)。
【0019】
空気循環時において、外枠部2内部における空気の淀みなどをなくし安定した空気流とするため、図5に示すように中仕切り板2eを設けることが好ましい。該仕切り板を設けることにより、送風ファン4の駆動で、図3、図4(a)、および図5に矢印で示す一定の方向に空気が流れ、熱効率が向上する。また、図5(a)に示すように、この層流の空気の流れに合せて冷却板の構造を山型とし、その山型の山部が交互となるように配置することで熱効率は大幅に向上する。
なお、送風ファン4は、より高い循環能力が必要となる場合には複数用いてもよい。例えば、外枠部2内部への吸い込み側開口部だけでなく、排出側開口部近傍に排出方向に空気を流す送風ファンを設けることで、循環能力が向上する。
【0020】
温度調節手段3および循環手段による巣箱5内の温度調節の方法を説明する。
外枠部2内部に取り付けられた温度センサー3hにより温度を測定し、巣箱5内部が所定の設定温度を保持するように、通電、切電を行ない、または必要に応じて通電方向を自動で切り替える。図2に示すように温度センサー3hを外枠部開口部2cの冷却ファン4側に設けることにより、巣箱5から吸い上げられた直後の空気温度を測定でき、巣箱5内の温度を正確に判断することができる。なお、巣箱5内部をより正確に設定温度に調節するためには、温度センサー3hを巣箱5内部に取り付けることが好ましい。
温度センサー3hにより循環空気の温度を測定し、自動で冷暖房を切り替えて温度調節を行うことにより、電源を落とすことなく本装置を通年で使用することが可能となる。
【0021】
上記循環手段を用いた温度調整方法を用いることにより、冷却または加熱する空気体積が、巣箱5と外枠部2との内部体積を合せただけでよく、同サイズの巣箱の温度調節について従来の恒温箱を利用したものよりも少なく効率がよい。電子素子による温度調節手段を用いた場合では、消費電力の減少に伴い維持コストを大幅に削減することができる。
また、空気を強制的に循環させることにより、局所的な空気の淀みがなく巣箱内を均一な温度および湿度とすることができる。
【0022】
冷却時においては、冷却板3d上での結露により水滴が発生し、該水滴が中蓋2b上に溜まる。これを装置外部に排水するため図1に示すように外枠部2側面に排水口2dが形成されている。また、中蓋2b上に溜まった水滴が巣箱5の内部に進入することを防止するため、中蓋2bは開口部2c側を若干上にしてその反対側に向けて傾斜させ、開口部2cの反対部に上記排水口2dを設けることが好ましい。
該構造により、外枠部2内部で結露により発生した水滴などを、その外部に速やかに排水することができ、外枠部2内部および巣箱5内部の湿度上昇を抑制できる。この結果、巣箱内や餌などにカビが発生するなどの問題を解消できる。
【0023】
電子素子、送風ファンなどを駆動させるための電源装置1bは、マルハナバチの巣箱のように長期間固定設置して用いる場合は外部電源を、ペット移動用箱などの場合はバッテリーなどの携帯電源を適宜用いることができる。
【0024】
本発明の生物用環境調整装置の他の実施形態を図6を参照して説明する。図6は、図1で示した実施形態に雨よけ屋根および搬送用外装箱を付加した生物用環境調整装置の斜視図である。
雨よけ屋根6を装置本体部1上部に取り付けることにより、屋外での利用時に雨水の侵入による電子部品などの破損を防止できる。また、装置1自体が巣箱5上部面に付設するものであるため、同時に巣箱5への雨水の侵入も防止できる。
搬送用の外装箱7を用いて、該外装箱7と装置1とを固定することにより、巣箱5のみを装置1に固体した場合よりも安定し、搬送時などにおける装置1と巣箱5との分離を防止できる。また、外装箱7に断熱材を用いることにより、断熱効果も得られる。なお、この場合では、巣箱5のハチ出入口5bに合せて外装箱に開口部を設けてハチの出入口を確保する必要がある。
また、本形態においては、幼虫用の餌である花粉などを入れる餌台5cを装置側面からスライド式に取り外し可能としている。
【0025】
【発明の効果】
本発明の生物用環境調整装置は、生物を入れる箱体、例えばマルハナバチ類などの送粉昆虫を入れる巣箱などの外部に付設して使用し、その箱体内部を該生物が生育するのに適した環境に保持する生物用環境調整装置であって、上記箱体への付設面に複数の開口部を有する外枠部と、該外枠部内部の空気温度を調節する温度調節手段と、該外枠部内部の空気と上記箱体内部の空気とを上記開口部を通して循環させる循環手段とを備えてなるので、恒温箱などに箱体を収納する場合と比較して全体を小型化できる。また、外枠部内部の空気と箱体内部の空気とを循環させる循環手段により、温度調節を必要とする空気体積を必要最小限とできるとともに、箱体内部に空気の淀みなどができず均一な温度とすることができる。
【0026】
上記温度調節手段は、通電により発熱または吸熱を行なう電子素子を用いたものであるので、装置全体の小型化が可能となる。また電圧などを変化させることにより冷房、暖房およびそれらの強弱を調節でき温度調節が容易となる。
上記外枠部は、その内部で発生した水滴をその外部で上記箱体側以外に排水する構造を有するので、箱体内への水の侵入および湿度の上昇が抑制され、箱体内部でのカビの発生などを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る生物用環境調整装置の斜視図である。
【図2】生物用環境調整装置の本体部の斜視図である。
【図3】図2におけるA−A断面図およびB−B断面図である。
【図4】生物用環境調整装置内部および巣箱内部の空気循環を示す図である。
【図5】図4におけるC−C断面図およびD−D断面図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る生物用環境調整装置の斜視図である。
【図7】従来の恒温箱を用いた生物用環境調整装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 装置本体部
2 外枠部
3 温度調節手段
4 送風ファン
5 巣箱
6 雨よけ屋根
7 外装箱

Claims (3)

  1. 送粉昆虫を入れる巣箱である箱体の上部に付設して使用し、その箱体内部を該送粉昆虫が生育するのに適した環境に保持する生物用環境調整装置であって、
    該生物用環境調整装置は、断熱材で構成され前記箱体への付設面に吸気用の開口部と排気用の開口部を有する外枠部と、ペルチェ素子を用いて該外枠部内部の空気温度を調節する温度調節手段と、該外枠部内部の空気と前記箱体内部の空気とを前記開口部を通して循環させる循環手段とを備えてなり、
    前記外枠部はその内部に、前記空気が吸気用の開口部から排気用の開口部まで外枠部内部の略全体を通過して流れる流路を形成する中仕切り板と、該外枠部内部で発生する水滴を該外枠部外部で前記箱体側以外に排水する構造とを有し、
    前記循環手段は、前記外枠部内部で、前記吸気用の開口部近傍に設置され前記箱体側から該外枠部内部側に向けて空気を流す送風ファンであり、前記箱体内部の空気は、前記送風ファンの回転により該吸気用の開口部を通して前記外枠部内部に吸い込まれるとともに、前記外枠部内部において前記流路を流れつつ前記温度調節手段で冷却または加熱された後に、排気用の開口部から前記箱体内部に送り込まれることを特徴とする生物用環境調整装置。
  2. 前記温度調節手段は、前記ペルチェ素子の冷却面に熱伝導体のスペーサーを介して接しつつ前記外枠部内部に配置される冷却板と、前記ペルチェ素子の放熱面に接しつつ前記外枠部外部に配置されるヒートシンクとを有することを特徴とする請求項1記載の生物用環境調整装置。
  3. 前記温度調節手段の冷却板は、該外枠部内部を流れる空気の流れ方向と略平行に設置されることを特徴とする請求項記載の生物用環境調整装置。
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