JP3844338B2 - Ink set, ink cartridge, recording method, printer, and recorded matter - Google Patents

Ink set, ink cartridge, recording method, printer, and recorded matter Download PDF

Info

Publication number
JP3844338B2
JP3844338B2 JP2002025571A JP2002025571A JP3844338B2 JP 3844338 B2 JP3844338 B2 JP 3844338B2 JP 2002025571 A JP2002025571 A JP 2002025571A JP 2002025571 A JP2002025571 A JP 2002025571A JP 3844338 B2 JP3844338 B2 JP 3844338B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ink
heterocyclic
substituent
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002025571A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2003221534A (en
Inventor
真人 山田
嘉治 矢吹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2002025571A priority Critical patent/JP3844338B2/en
Publication of JP2003221534A publication Critical patent/JP2003221534A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3844338B2 publication Critical patent/JP3844338B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、得られる画像の品質が高く、保存性にすぐれ、しかも吐出安定性に優れるインクジェット記録用インクセット、カートリッジ及び画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピューターの普及に伴いインクジェットプリンターがオフィスだけでなく家庭で紙、フィルム、布等に印字するために広く利用されている。
インクジェット記録方法には、ピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。これらのインクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。これらのインクのうち、製造、取り扱い性、臭気、安全性等の点から水性インクが主流となっている。
【0003】
これらのインクジェット記録用インクに用いられる色素に対しては、溶剤に対する溶解性が高いこと、高濃度記録が可能であること、色相が良好であること、光、熱、空気、水や薬品に対する堅牢性に優れていること、受像材料に対して定着性が良く滲みにくいこと、インクとしての保存性に優れていること、毒性がないこと、純度が高いこと、さらには、安価に入手できることが要求されている。しかしながら、これらの要求を高いレベルで満たす色素を捜し求めることは、極めて難しい。特に、良好なマゼンタ色相を有し、光堅牢性に優れた色素が強く望まれている。
【0004】
既にインクジェット用として様々な染料や顔料が提案され、実際に使用されている。しかし、未だに全ての要求を満足する色素は、発見されていないのが現状である。カラーインデックス(C.I.)番号が付与されているような、従来から良く知られている染料や顔料では、インクジェット記録用インクに要求される色相と堅牢性とを両立させることは難しい。堅牢性を向上させる染料として特開昭55−161856号公報に記載の芳香族アミンと5員複素環アミンから誘導されるアゾ染料が提案されている。しかし、これらの染料はイエロ−およびシアンの領域に好ましくない色相を有しているために、色再現性を悪化させる問題を有していた。特開昭61−36362号および特開平2−212566号の各公報には、色相と光堅牢性の両立を目的としたインクジェット記録用インクが開示されている。しかし、各公報で用いている色素は、水溶性インクとして用いる場合には、水への溶解性が不十分である。また各公報に記載の色素をインクジェット用水溶性インクとして用いると、湿熱堅牢性にも問題が生じる。これらの問題を解決する手段として、特表平11−504958号に記載の化合物およびインク組成物が提案されている。また、さらに色相や光堅牢性を改良するためにピラゾリルアニリンアゾを用いたインクジェット記録用インクについて特願2000−80733号に記載されている。しかしながらこれらのインクジェット記録用インクでは、高温で長期間保存するような過酷な条件の場合や、窒素酸化物、オゾン等のガスが共存する場合に、画像の劣化が発生する場合があることが判明した。これらの点を改良するために、染料種の検討等が行われているが、ブルー等の2次色やグレーでは1種の染料を変更しただけでは、色相のバランスの崩れから、堅牢性の効果が十分観測されない。また、2種の染料を混合することによる相互作用のため、より堅牢性が悪化する場合があり、堅牢性を顕著に改良できるインクセット、カートリッジさらにはそれらを用いるプリンターや得られる高堅牢な印刷物が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明では、従って本発明が解決しようとする課題は、取り扱い性、臭気、安全性等の点から優れたインクであって、吐出安定性が高く、しかも得られる画像の色相、耐光性、耐水性にも優れ、細線の滲みなど画質についての欠点が無く、過酷な条件下での画像保存性を改良することである。さらに長期間、あるいは過酷な条件下に経持したインクでも吐出安定性が高いインクセット、カートリッジ、画像記録方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは種々検討の結果、インクジェット記録用インクとして、特定のマゼンタインクと特定のシアンインクとを組み合わせて用いることにより、高温で長期間保存するような過酷な条件やガス等が共存する条件においても、画像劣化することなく、高堅牢な印刷物が得られることが判った。過酷な条件下及び/又はガス共存下での画像の劣化は、受像層に白色無機顔料を含有する受像紙において特に顕著であり、熱による劣化反応以外に白色無機顔料自体との反応や白色無機顔料に吸着したガス成分の影響があるものと推定している。上記2種の染料を組み合わせて用いることにより、両者が互いに悪影響を及ぼすことなく、非常に優れた堅牢性を有する印刷物が得られることが見出された。
【0007】
即ち、本発明は、特定のマゼンタインクと特定のシアンインクとを組み合わせて用いたインクセット、及び、マゼンタインクとシアンインクとを、一体又は少なくともその一部を独立に収容しているインクカートリッジにおいて、特定のマゼンタインクと特定のシアンインクとを組み合わせて用いたインクカートリッジに関するものである。更に本発明はこれらのインクセット又はインクカートリッジを用いたインクジェットプリンター及び画像記録方法に関するものである。
即ち、本発明は、下記の通りのインクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター及び画像記録方法に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)複数の色相のインクを使用するカラーインクセットにおいて、少なくとも、マゼンタインクとして下記一般式(M−I)で表される着色剤を含有し、及びシアンインクとして下記一般式(C−I)で表される着色剤を含有することを特徴とするインクセット。
【0009】
【化3】

Figure 0003844338
【0010】
式(M−I)中、A下記一般式(M−a)から(M−f)で表される5員複素環ジアゾ成分A−NHの残基を表す。
【化4】
Figure 0003844338
およびBは各々−CR=および−CR=を表すか、またはいずれか一方が窒素原子、他方が−CR=もしくは−CR=を表す
、R 、R 、及びR からR 20 は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(複素環アミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキルもしくはアリールチオ基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、スルホ基、または複素環チオ基を表し、各基は更に置換されていても良い。
が一般式(M−a)から(M−d)及び(M−f)で表される場合、およびRは各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していても良い。
が一般式(M−e)で表される場合、R およびR は各々独立に水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していても良い。(ただし、R およびR が同時に水素原子となることはない)。
とR、またはRとRが結合して5または6員環を形成しても良い。
【0011】
【化4】
Figure 0003844338
【0012】
式(C−I)中、X、X、XおよびXはそれぞれ独立に、それぞれ独立に−SO−Z、−SO−Z、−SONR2122、−CONR2122または−CO21を表す。
は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。R21、R22はそれぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。Y、Y、YおよびYはそれぞれ独立に、一価の置換基を表す。
〜a、b〜bはそれぞれX〜XおよびY〜Yの置換基数を表す。a〜aはそれぞれ独立に0〜4の数を表すが、全てが同時に0になることはない。b〜bはそれぞれ独立に0〜4の数を表す。なお、a〜aおよびb〜bが2以上の数を表す時、複数のX〜XおよびY〜Y はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Mは水素原子、金属原子またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物である。
(2)前記一般式(M−I)中、A が前記(M−a)から(M−d)及び(M−f)から選択されることを特徴とする上記(1)に記載のインクセット。
(3)前記A が前記一般式(M−a)または(M−b)であることを特徴とする上記(2)に記載のインクセット。
(4)前記A が前記一般式(M−a)であることを特徴とする上記(3)に記載のインクセット。
(5)前記一般式(M−I)が下記一般式(M−II)で表されるものであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載のインクセット。
【化5】
Figure 0003844338
式中、R 、R 、R およびR は一般式(M−I)に記載のものと同義である。R およびR は各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表す。Z はハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表す。Z は水素原子、脂肪族基、芳香族基もしくは複素環基を表す。Q は水素原子または置換基を表し、該置換基は脂肪族基、芳香族基もしくは複素環基を表す。
(6)前記一般式(M−I)で表される着色剤が水溶性であって、一般式(M−I)中、A 、R 、R 、R 、R 、およびG 上のいずれかの位置に置換基としてイオン性親水性基を有することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか一項に記載のインクセット。
(7)前記一般式(C−I)で表される着色剤が水溶性であって、イオン性親水性基を有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか一項に記載のインクセット。
(8)前記イオン性親水性基が、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基から選ばれる基であることを特徴とする上記(6)又は(7)に記載のインクセット。
(9)前記マゼンタインクおよびシアンインクにおいて、各々の着色剤を0.2〜20質 量%含有することを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか一項に記載のインクセット。
【0013】
10)更にイエローインクとして、下記一般式(Y−I)で表される着色剤を含有することを特徴とする上記(1)記載のインクセット。
【0014】
【化5】
Figure 0003844338
【0015】
式(Y−I)中、A11およびB11は各々独立して、置換されていてもよい複素環基を表す。
【0016】
11)前記マゼンタインクが、2種以上の異なるインク濃度の複数のインクとしてカラーインクセットに搭載されており、1種のインク濃度に対して他種のインク濃度が0.05〜0.5倍であることを特徴とする上記(1)または(10)記載のインクセット。
【0017】
12)前記シアンインクが2種以上の異なるインク濃度の複数のインクとしてカラーインクセットに搭載されており、1種のインク濃度に対して他種のインク濃度が0.05〜0.5倍であることを特徴とする上記(1)、(10)〜(11)のいずれかに記載のインクセット。
【0018】
13)少なくともマゼンタインクとシアンインクとを、一体又は少なくともその一部を独立に収容しているカラーインクカートリッジにおいて、マゼンタインクとして、上記)〜(6)、(8)および(9)のいずれか一項に記載の一般式(M−I)で表される着色剤を含有し、シアンインクとして、上記)および7〜9のいずれか一項に記載の一般式(C−I)で表される着色剤を含有することを特徴とするインクカートリッジ。
【0019】
14)さらにイエローインクとして、上記一般式(Y−I)で表される着色剤の少なくとも1種を、一体又は少なくともその一部を独立に収容していることを特徴とする上記(13)記載のインクカートリッジ。
【0020】
15)上記(1)、(10)〜(12)のいずれかに記載のインクセットを用いたインクジェットプリンター。
【0021】
16)カラー印刷を行う際に、上記(1)〜(12)のいずれかに記載のインクセットを用いることを特徴とする画像記録方法。
【0022】
上記各態様において、ブラックインクは含まれていないが、着色剤としてブラックの染料を用いたブラックインクを含めたカラーインクセット、カラーインクカートリッジとすることもできる。また、上記態様におけるカラーインクセット、カラーインクカートリッジに、着色剤としてブラックの顔料を用いたブラックインクを含めたインクセット、インクカートリッジとすることもできる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明についてさらに詳細に説明する。
〈マゼンタインク〉
本発明における上記一般式(M−I)で表される着色剤について説明する。
一般式(M−I)において、A下記一般式(M−a)から(M−f)で表される5員複素環ジアゾ成分A −NH の残基を表す。中でも下記一般式(M−a)から(M−d)及び(M−f)で表されるピラゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環が好ましい。
【0024】
【化6】
Figure 0003844338
【0025】
上記一般式(M−a)から(M−f)において、R7からR20は一般式(M−I)におけるG1、R1またはR2と同じ置換基を表す。
一般式(M−a)から(M−f)のうち、好ましいのは一般式(M−a)、(M−b)で表されるピラゾール環、イソチアゾール環であり、最も好ましいのは一般式(M−a)で表されるピラゾール環である。
【0026】
一般式(M−I)において、B1およびB2は各々−CR1=および−CR2=を表すか、またはいずれか一方が窒素原子、他方が−CR1=または−CR2=を表すが、各々−CR1=および−CR2=を表すものがより好ましい。
【0027】
が一般式(M−a)から(M−d)及び(M−f)で表される場合、およびRは各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していても良い。 が一般式(M−e)で表される場合、R およびR は各々独立に水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していても良い。、Rで表される好ましい置換基としては、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキルまたはアリールスルホニル基を挙げる事ができる。さらに好ましくは水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキルまたはアリールスルホニル基である。最も好ましくは、水素原子、アリール基、複素環基である。各基は更に置換基を有していても良い。ただしR、Rが同時に水素原子であることはない。
【0028】
1、R1およびR2は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(複素環アミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキルもしくはアリールチオ基、複素環チオ基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、またはスルホ基を表し、各基は更に置換されていても良い。
【0029】
1で表される置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、複素環オキシ基、アミノ基(複素環アミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールチオ基、または複素環チオ基が好ましく、更に好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基(複素環アミノ基、アニリノ基を含む)またはアシルアミノ基であり、中でも水素原子、アニリノ基、アシルアミノ基が最も好ましい。各基は更に置換基を有していても良い。
【0030】
1、R2で表される好ましい置換基は、水素原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を挙げる事ができる。各基は更に置換基を有していても良い。
1とR5、またはR5とR6が結合して5または6員環を形成しても良い。
1、R1、R2、R5、R6またはG1で表される各置換基が更に置換基を有する場合の置換基としては、上記G1、R1、R2で挙げた置換基を挙げる事ができる。
【0031】
本発明の染料が水溶性染料である場合には、A1、R1、R2、R5、R6およびG1上のいずれかの位置に置換基としてさらにイオン性親水性基を有することが好ましい。置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基等が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基、スルホ基が好ましい。カルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン等)が含まれる。
【0032】
本明細書において、脂肪族基はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アラルキル基および置換アラルキル基を意味する。脂肪族基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。脂肪族基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜16であることがさらに好ましい。アラルキル基および置換アラルキル基のアリール部分はフェニルまたはナフチルであることが好ましく、フェニルが特に好ましい。脂肪族基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピル、4−スルホブチル、シクロヘキシル基、ベンジル基、2−フェネチル基、ビニル基、およびアリル基を挙げる事ができる。
【0033】
本明細書において、芳香族基はアリール基および置換アリール基を意味する。アリール基は、フェニルまたはナフチルであることが好ましく、フェニルが特に好ましい。芳香族基の炭素原子数は6〜20であることが好ましく、6から16がさらに好ましい。
芳香族基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルおよびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。
複素環基には、置換基を有する複素環基および無置換の複素環基が含まれる。複素環に脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合していてもよい。前記複素環基としては、5員または6員環の複素環基が好ましい。前記置換基の例には、脂肪族基、ハロゲン原子、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、イオン性親水性基などが含まれる。前記複素環基の例には、2−ピリジル基、2−チエニル基、2−チアゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、2−ベンゾオキサゾリル基および2−フリル基が含まれる。
【0034】
アルキル及びアリールスルホニル基には、置換基を有するアルキル及びアリールスルホニル基、無置換のアルキル及びアリールスルホニル基が含まれる。アルキル及びアリールスルホニル基の例としては、それぞれメチルスルホニル基およびフェニルスルホニル基を挙げる事ができる。
アルキル及びアリールスルフィニル基には、置換基を有するアルキル及びアリールスルフィニル基、無置換のアルキル及びアリールスルフィニル基が含まれる。アルキルおよびアリールスルフィニル基の例としては、それぞれメタンスルフィニル基およびフェニルスルフィニル基を挙げる事ができる。
アシル基には、置換基を有するアシル基および無置換のアシル基が含まれる。前記アシル基としては、炭素原子数が1〜12のアシル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アシル基の例には、アセチル基およびベンゾイル基が含まれる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
【0035】
アミノ基には、アルキル基、アリール基、複素環基で置換されたアミノ基が含まれ、アルキル基、アリール基、複素環基はさらに置換基を有していてもよい。アルキルアミノ基としては、炭素原子数1〜12のアルキルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アルキルアミノ基の例には、メチルアミノ基およびジエチルアミノ基が含まれる。
アリールアミノ基には、置換基を有するアリールアミノ基および無置換のアリールアミノ基が含まれる。前記アリールアミノ基としては、炭素原子数が6〜12のアリールアミノ基が好ましい。前記置換基の例としては、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリールアミノ基の例としては、アニリノ基および2−クロロアニリノ基が含まれる。
【0036】
アルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基および無置換のアルコキシ基が含まれる。前記アルコキシ基としては、炭素原子数が1〜12のアルコキシ基が好ましい。前記置換基の例には、アルコキシ基、ヒドロキシル基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基および3−カルボキシプロポキシ基が含まれる。
【0037】
アリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基および無置換のアリールオキシ基が含まれる。前記アリールオキシ基としては、炭素原子数が6〜12のアリールオキシ基が好ましい。前記置換基の例には、アルコキシ基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリールオキシ基の例には、フェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基およびo−メトキシフェノキシ基が含まれる。
【0038】
アシルアミノ基には、置換基を有するアシルアミノ基及び無置換のアシルアミノ基が含まれる。前記アシルアミノ基としては、炭素原子数が2〜12のアシルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アシルアミノ基の例には、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、N-フェニルアセチルアミノおよび3,5−ジスルホベンゾイルアミノ基が含まれる。
【0039】
ウレイド基には、置換基を有するウレイド基および無置換のウレイド基が含まれる。前記ウレイド基としては、炭素原子数が1〜12のウレイド基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基およびアリール基が含まれる。前記ウレイド基の例には、3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド基および3−フェニルウレイド基が含まれる。
【0040】
スルファモイルアミノ基には、置換基を有するスルファモイルアミノ基および無置換のスルファモイルアミノ基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。前記スルファモイルアミノ基の例には、N, N−ジプロピルスルファモイルアミノが含まれる。
【0041】
アルコキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基および無置換のアルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。前記アルコキシカルボニルアミノ基としては、炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシカルボニルアミノ基が含まれる。
【0042】
アルキル及びアリールスルホニルアミノ基には、置換基を有するアルキル及びアリールスルホニルアミノ基、および無置換のアルキル及びアリールスルホニルアミノ基が含まれる。前記スルホニルアミノ基としては、炭素原子数が1〜12のスルホニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記スルホニルアミノ基の例には、メタンスルホニルアミノ基、N-フェニルメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基、および3−カルボキシベンゼンスルホニルアミノ基が含まれる。
【0043】
カルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基および無置換のカルバモイル基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。前記カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル基およびジメチルカルバモイル基が含まれる。
【0044】
スルファモイル基には、置換基を有するスルファモイル基および無置換のスルファモイル基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。前記スルファモイル基の例には、ジメチルスルファモイル基およびジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基が含まれる。
【0045】
アルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカルボニル基および無置換のアルコキシカルボニル基が含まれる。前記アルコキシカルボニル基としては、炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル基およびエトキシカルボニル基が含まれる。
【0046】
アシルオキシ基には、置換基を有するアシルオキシ基および無置換のアシルオキシ基が含まれる。前記アシルオキシ基としては、炭素原子数1〜12のアシルオキシ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アシルオキシ基の例には、アセトキシ基およびベンゾイルオキシ基が含まれる。
【0047】
カルバモイルオキシ基には、置換基を有するカルバモイルオキシ基および無置換のカルバモイルオキシ基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。前記カルバモイルオキシ基の例には、N−メチルカルバモイルオキシ基が含まれる。
【0048】
アリールオキシカルボニル基には、置換基を有するアリールオキシカルボニル基および無置換のアリールオキシカルボニル基が含まれる。前記アリールオキシカルボニル基としては、炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニル基が含まれる。
【0049】
アリールオキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアリールオキシカルボニルアミノ基および無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基が含まれる。前記アリールオキシカルボニルアミノ基としては、炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アリールオキシカルボニルアミノ基の例には、フェノキシカルボニルアミノ基が含まれる。
【0050】
アルキル、アリール及び複素環チオ基には、置換基を有するアルキル,アリール及び複素環チオ基と無置換のアルキル,アリール及び複素環チオ基が含まれる。前記アルキル,アリール及び複素環チオ基としては、炭素原子数が1から12のものが好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アルキル,アリール及び複素環チオ基の例には、メチルチオ基、フェニルチオ基、2−ピリジルチオ基が含まれる。
【0051】
シリルオキシ基には、炭素数が1〜12の脂肪族基、芳香族基が置換したシリルオキシ基が好ましい。前記シリルオキシ基の例には、トリメチルシリルオキシ、ジフェニルメチルシリルオキシが含まれる。
【0052】
複素環オキシ基には、置換基を有する複素環オキシ基および無置換の複素環オキシ基が含まれる。前記複素環オキシ基としては炭素数2〜12のものが好ましい。前記置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、イオン性水酸基を挙げることができる。前記複素環オキシ基の例には、3−ピリジルオキシ基、3−チエニルオキシ基を挙げることができる。
【0053】
アルコキシカルボニルオキシ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルオキシ基および無置換のアルコキシカルボニルオキシ基が含まれる。前記アルコキシカルボニルオキシ基としては炭素数2〜12のものが好ましい。前記アルコキシカルボニルオキシ基の例には、メトキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基を挙げることができる。
【0054】
アリールオキシカルボニルオキシ基には、置換基を有するアリールオキシカルボニルオキシ基および無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基が含まれる。前記アリールオキシカルボニルオキシ基としては炭素数7〜12のものが好ましい。前記アリールオキシカルボニルオキシ基の例にはフェノキシカルボニルオキシ基を挙げることができる。
【0055】
複素環オキシカルボニル基には、置換基を有する複素環オキシカルボニル基および無置換の複素環オキシカルボニル基が含まれる。前記複素環オキシカルボニル基としては炭素数が2〜12の複素環オキシカルボニル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記複素環オキシカルボニル基の例には、2−ピリジルオキシカルボニル基が含まれる。
【0056】
複素環スルホニルアミノ基には、置換基を有する複素環スルホニルアミノ基および無置換の複素環スルホニルアミノ基が含まれる。前記複素環スルホニルアミノ基としては、炭素数が1〜12の複素環スルホニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記複素環スルホニルアミノ基の例には、2−チオフェンスルホニルアミノ基、3−ピリジンスルホニルアミノ基が含まれる。
【0057】
複素環スルホニル基には、置換基を有する複素環スルホニル基および無置換の複素環スルホニル基が含まれる。前記複素環スルホニル基としては、炭素数が1〜12の複素環スルホニル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記複素環スルホニル基の例には、2−チオフェンスルホニル基、3−ピリジンスルホニル基が含まれる。
【0058】
複素環スルフィニル基には、置換基を有する複素環スルフィニル基および無置換の複素環スルフィニル基が含まれる。前記複素環スルフィニル基としては、炭素数が1〜12の複素環スルフィニル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記複素環スルフィニル基の例には、4−ピリジンスルフィニル基が含まれる。
【0059】
本発明の一般式(M−I)で表される着色剤において、特に好ましい構造は、下記一般式(M−II)で表されるものである。
【0060】
【化7】
Figure 0003844338
【0061】
式(M−II)中、Z1はハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表す。Z1はσp値が0.30以上の電子吸引基であることが好ましく、σp値が0.45以上の電子吸引基であることが更に好ましく、σp値が0.6以上の電子吸引基であることが特に好ましい。またσp値が1.0以下の電子吸引性基であることが好ましい。好ましい具体的な置換基については後述する電子吸引性置換基を挙げることができるが、中でも、炭素数2〜12のアシル基、炭素数2〜12のアルキルオキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基、炭素数1〜12のカルバモイル基及び炭素数1〜12のハロゲン化アルキル基が好ましい。特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜12のアルキルスルホニル基、炭素数6〜18のアリールスルホニル基であり、最も好ましいものはシアノ基である。
【0062】
式(M−II)におけるR1、R2、R5およびR6はそれぞれ一般式(M−I)におけるR1、R2、R5およびR6と同義である。R3およびR4は各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表す。中でも水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキル及びアリールスルホニル基が好ましく、水素原子、芳香族基、複素環基が特に好ましい。Z2は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表す。Q1は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表す。中でもQ1は5〜8員環を形成するのに必要な非金属原子群からなる基が好ましい。前記5〜8員環は置換されていてもよいし、飽和環であっても不飽和結合を有していてもよい。その中でも特に芳香族基、複素環基が好ましい。好ましい非金属原子としては、窒素原子、酸素原子、イオウ原子または炭素原子が挙げられる。そのような環構造の具体例としては、例えばベンゼン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環、シクロヘキセン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環,ベンゾイミダゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサン環、スルホラン環およびチアン環等が挙げらる。
【0063】
一般式(M−II)で説明した各基は更に置換基を有していても良い。これらの各基が更に置換基を有する場合、該置換基としては、前記一般式(M−I)で説明した置換基、G1、R1、R2で例示した基やイオン性親水性基が挙げられる。
【0064】
ここで、本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値について説明する。ハメット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年にL. P. Hammett により提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J. A. Dean編、「Lange's Handbook of Chemistry 」第12版、1979年(Mc Graw-Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳しい。尚、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σpにより限定したり、説明したりするが、これは上記の成書で見出せる、文献既知の値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうまでもない。
また、本発明の一般式(M−I)および(M−II)の中には、ベンゼン誘導体ではない物も含まれるがが、置換基の電子効果を示す尺度として、置換位置に関係なくσp値を使用する。本発明においては、σp値をこのような意味で使用する。
【0065】
ハメット置換基定数σp値が0.60以上の電子吸引性基としては、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル基)を例として挙げることができる。
ハメットσp値が0.45以上の電子吸引性基としては、上記に加えアシル基(例えばアセチル基)、アルコキシカルボニル基(例えばドデシルオキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(例えば、m−クロロフェノキシカルボニル)、アルキルスルフィニル基(例えば、n−プロピルスルフィニル)、アリールスルフィニル基(例えばフェニルスルフィニル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロメチル)を挙げることができる。
【0066】
ハメット置換基定数σp値が0.30以上の電子吸引性基としては、上記に加え、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル)、ハロゲン化アルコキシ基(例えば、トリフロロメチルオキシ)、ハロゲン化アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキシ)、スルホニルオキシ基(例えばメチルスルホニルオキシ基)、ハロゲン化アルキルチオ基(例えば、ジフロロメチルチオ)、2つ以上のσp値が0.15以上の電子吸引性基で置換されたアリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル、ペンタクロロフェニル)、および複素環(例えば、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェニルー2−ベンズイミダゾリル)を挙げることができる。σp値が0.20以上の電子吸引性基の具体例としては、上記に加え、ハロゲン原子がなどが挙げられる。
【0067】
前記一般式(M−I)で表されるアゾ色素として特に好ましい置換基の組み合わせは、R5およびR6として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、スルホニル基、アシル基であり、さらに好ましくは水素原子、アリール基、複素環基、スルホニル基であり、最も好ましくは、水素原子、アリール基、複素環基である。ただし、R5およびR6が共に水素原子であることは無い。
1として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アシルアミノ基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アシルアミノ基であり、もっとも好ましくは水素原子、アミノ基、アシルアミノ基である。
1のうち、好ましくはピラゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環であり、さらにはピラゾール環、イソチアゾール環であり、最も好ましくはピラゾール環である。
1およびB2がそれぞれ−CR1=および−CR2=であり、R1、R2は各々好ましくは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシル基、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル基、シアノ基、カルバモイル基、アルコキシ基、カルボキシル基である。
【0068】
尚、前記一般式(M−I)で表される化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
【0069】
前記一般式(M−I)で表されるアゾ色素の具体例を以下に示すが、本発明に用いられるアゾ色素は、下記の例に限定されるものではない。なお、請求項1の補正により、表13の化合物e−1は一般式(M−I)は満たさなくなる。
【0070】
【表1】
Figure 0003844338
【0071】
【表2】
Figure 0003844338
【0072】
【表3】
Figure 0003844338
【0073】
【表4】
Figure 0003844338
【0074】
【表5】
Figure 0003844338
【0075】
【表6】
Figure 0003844338
【0076】
【表7】
Figure 0003844338
【0077】
【表8】
Figure 0003844338
【0078】
【表9】
Figure 0003844338
【0079】
【表10】
Figure 0003844338
【0080】
【表11】
Figure 0003844338
【0081】
【表12】
Figure 0003844338
【0082】
【表13】
Figure 0003844338
【0083】
〈シアンインク〉
本発明のシアンインクとしての着色剤は、オゾン等の酸化性ガスとの反応性を下げる等の目的のために、フタロシアニン骨格に電子求引性基を導入して酸化電位を1.0V(vs SCE)よりも貴とすることが望ましい。酸化電位は貴であるほど好ましく、酸化電位が1.1V(vs SCE)よりも貴であるものがより好ましく、1.2V(vs SCE)より貴であるものが最も好ましい。
【0084】
酸化電位の値(Eox)は当業者が容易に測定することができる。この方法に関しては、例えばP.Delahay著“New InstrumentalMethods in Electrochemistry”(1954年 Interscience Publishers社刊)やA.J.Bard他著“Electrochemical Methods”(1980年 JohnWiley & Sons社刊)、藤嶋昭他著“電気化学測定法”(1984年 技報堂出版社刊)に記載されている。
【0085】
具体的に酸化電位は、過塩素酸ナトリウムや過塩素酸テトラプロピルアンモニウムといった支持電解質を含むジメチルホルムアミドやアセトニトリルのような溶媒中に、被験試料を1×10-4〜1×10-6モル/リットル溶解して、サイクリックボルタンメトリーや直流ポーラログラフィーを用いてSCE(飽和カロメル電極)に対する値として測定する。この値は、液間電位差や試料溶液の液抵抗などの影響で、数10ミルボルト程度偏位することがあるが、標準試料(例えばハイドロキノン)を入れて電位の再現性を保証することができる。
なお、電位を一義的に規定する為、本発明では、 0.1moldm-3の過塩素酸テトラプロピルアンモニウムを支持電解質として含むジメチルホルムアミド中(染料の濃度は0.001moldm-3)で直流ポーラログラフィーにより測定した値(vs SCE)を染料の酸化電位とする。
【0086】
Eoxの値は試料から電極への電子の移りやすさを表わし、その値が大きい(酸化電位が貴である)ほど試料から電極への電子の移りにくい、言い換えれば、酸化されにくいことを表す。化合物の構造との関連では、電子求引性基を導入することにより酸化電位はより貴となり、電子供与性基を導入することにより酸化電位はより卑となる。本発明では、求電子剤であるオゾンとの反応性を下げるために、フタロシアニン骨格に電子求引性基を導入して酸化電位をより貴とすることが望ましい。従って、置換基の電子求引性や電子供与性の尺度であるハメットの置換基定数σp値を用いれば、スルフィニル基、スルホニル基、スルファモイル基のようにσp値が大きい置換基を導入することにより酸化電位をより貴とすることができると言える。
【0087】
本発明においては、特に前記一般式(C−I)で表されるフタロシアニン系色素を用いることが好ましい。
【0088】
前記一般式(C−I)において、X1、X2、X3およびX4はそれぞれ独立に−SO−Z1、−SO2−Z1、−SO2NR2122、−CONR2122または−CO221を表す。これらの置換基の中でも、−SO−Z1、−SO2−Z1、−SO2NR2122または−CONR2122が好ましく、特に−SO2−Z1または−SO2NR2122が好ましく、−SO2−Z1が最も好ましい。ここで、前述のように、その置換基数を表すa1〜a4が2以上の数を表す時、複数のX1〜X4はそれぞれ同一でも異なっていても良く、それぞれ独立に上記のいずれかの基を表す。また、X1、X2、X3およびX4は、それぞれ全く同じ置換基であっても良く、あるいは例えばX1、X2、X3およびX4が全て−SO2−Z1であるが各Z1は異なるものを含む場合のように、同じ種類の置換基であるが部分的に互いに異なる置換基であっても良く、あるいは例えば−SO2−Z1と−SO2NR2122が同時に置換した場合のように、互いに異なる置換基を含んでいても良い。
【0089】
1は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。好ましくは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基であり、その中でも置換アルキル基、置換アリール基、置換複素環基が最も好ましい。
【0090】
21、R22はそれぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。好ましくは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基であり、その中でも水素原子、置換アルキル基、置換アリール基、置換複素環基が最も好ましい。但し、R21、R22がいずれも水素原子であることは好ましくない。
【0091】
21、R22およびZ1が表す置換または無置換のアルキル基としては、炭素原子数が1〜30のアルキル基が好ましい。特に染料の溶解性やインク安定性を高めるという理由から、分岐のアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。置換基の例としては、後述のZ1、R21、R22、Y1、Y2、Y3及びY4が更に置換基を持つことが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。中でも水酸基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基が染料の会合性を高め堅牢性を向上させるので特に好ましい。この他、ハロゲン原子やイオン性親水性基を有していても良い。
【0092】
21、R22およびZ1が表す置換または無置換のシクロアルキル基としては、炭素原子数が5〜30のシクロアルキル基が好ましい。特に染料の溶解性やインク安定性を高めるという理由から、不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。置換基の例としては、後述のZ1、R21、R22、Y1、Y2、Y3及びY4が更に置換基を持つことが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。中でも水酸基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基が染料の会合性を高め堅牢性を向上させるので特に好ましい。この他、ハロゲン原子やイオン性親水性基を有していても良い。
【0093】
21、R22およびZ1が表す置換または無置換のアルケニル基としては、炭素原子数が2〜30のアルケニル基が好ましい。特に染料の溶解性やインク安定性を高めるという理由から、分岐のアルケニル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。置換基の例としては、後述のZ1、R21、R22、Y1、Y2、Y3およびY4が更に置換基を持つことが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。中でも水酸基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基が染料の会合性を高め堅牢性を向上させるので特に好ましい。この他、ハロゲン原子やイオン性親水性基を有していても良い。
【0094】
21、R22およびZ1が表す置換または無置換のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜30のアルキル基が好ましい。特に染料の溶解性やインク安定性を高めるという理由から、分岐のアルキル基が好ましく、特に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が特に好ましい。置換基の例としては、後述のZ1、R21、R22、Y1、Y2、Y3及びY4が更に置換基を持つことが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。中でも水酸基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基が染料の会合性を高め堅牢性を向上させるので特に好ましい。この他、ハロゲン原子やイオン性親水性基を有していても良い。
【0095】
21、R22およびZ1が表す置換または無置換のアリール基としては、炭素原子数が6〜30のアリール基が好ましい。置換基の例としては、後述のZ1、R21、R22、Y1、Y2、Y3及びY4が更に置換基を持つことが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。中でも染料の酸化電位を貴とし堅牢性を向上させるので電子吸引性基が特に好ましい。電子吸引性基の具体例は、マゼンタ染料に関する説明で述べたものを挙げることが出来る。中でも、ハロゲン原子、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基好ましく、シアノ基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホニル基、イミド基、アシル基、スルホ基、4級アンモニウム基が更に好ましい。
【0096】
21、R22およびZ1が表す複素環基としては、5員または6員環のものが好ましく、それらは更に縮環していてもよい。また、芳香族複素環であっても非芳香族複素環であっても良い。以下にR21、R22およびZ1で表される複素環基を、置換位置を省略して複素環の形で例示するが、置換位置は限定されるものではなく、例えばピリジンであれば、2位、3位、4位で置換することが可能である。ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾール、イソオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどが挙げられる。中でも芳香族複素環基が好ましく、その好ましい例を先と同様に例示すると、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾールが挙げられる。それらは置換基を有していても良く、置換基の例としては、後述のZ1、R21、R22、Y1、Y2、Y3及びY4が更に置換基を持つことが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。好ましい置換基は前記アリール基の置換基と、更に好ましい置換基は、前記アリール基の更に好ましい置換基とそれぞれ同じである。
【0097】
1、Y2、Y3及びY4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、複素環環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、複素環チオ基、ホスホリル基、アシル基、カルボキシル基、またはスルホ基を挙げる事ができ、各々はさらに置換基を有していてもよい。
【0098】
中でも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
【0099】
1、R21、R22、Y1、Y2、Y3及びY4が更に置換基を有することが可能な基であるときは、以下に挙げたような置換基を更に有してもよい。
【0100】
炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖アルキル基、炭素数7〜18の直鎖または分岐鎖アラルキル基、炭素数2〜12の直鎖または分岐鎖アルケニル基、炭素数2〜12の直鎖または分岐鎖アルキニル基、炭素数3〜12の直鎖または分岐鎖シクロアルキル基、炭素数3〜12の直鎖または分岐鎖シクロアルケニル基(以上の各基は分岐鎖を有するものが染料の溶解性およびインクの安定性を向上させる理由から好ましく、不斉炭素を有するものが特に好ましい。例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec-ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、2−メチルスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル、シクロペンチル)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル)、複素環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシ基、アミノ基、アルキルオキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド)、アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、2−フェノキシエチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ)、アルキルオキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル)、複素環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、複素環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフィニル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル)、イオン性親水性基(例えば、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基および4級アンモニウム基)が挙げられる。
【0101】
前記一般式(C−I)で表されるフタロシアニン染料が水溶性である場合には、イオン性親水性基を有することが好ましい。イオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基等が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、ホスホノ基、およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基、スルホ基が好ましい。カルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれる。対イオンの中でもアルカリ金属塩が好ましく、特にリチウム塩は染料の溶解性を高めインク安定性を向上させるため特に好ましい。
イオン性親水性基の数としては、フタロシアニン染料1分子中少なくとも2個以上有するものが好ましく、特にスルホ基および/またはカルボキシル基を少なくとも2個以上有するものが特に好ましい。
【0102】
1〜a4、b1〜b4は、それぞれX1〜X4、およびY1〜Y4の置換基数を表す。a1〜a4はそれぞれ独立に0〜4の数を表すが、全てが同時に0になることはない。 b1〜b4はそれぞれ独立に0〜4の数を表す。なお、a1〜a44びb1〜b4が2以上の数を表す時、複数のX1〜X4、及びY1〜Y4はそれぞれそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
【0103】
1、b1は、a1+b1=4の関係を満たすそれぞれ独立の0〜4の数を表し、特に好ましいのは、a1が1または2を表し、b1が3または2を表す組み合わせであり、その中でもa1が1を表し、b1が3を表す組み合わせが最も好ましい。a2、b2、a3、b3、a4、b4の各組み合わせにおいても、a1、b1と同様の関係であり、好ましい組み合わせも同様である。
【0104】
Mは、水素原子、金属元素またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物を表す。
Mとして好ましい物は、水素原子、金属原子としては、Li、Na、K、Mg、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi等が挙げられる。酸化物としては、VO、GeO等が挙げられる。 また、水酸化物としては、Si(OH)2、Cr(OH)2、Sn(OH)2等が挙げられる。さらに、ハロゲン化物としては、AlCl、SiCl2、VCl、VCl2、VOCl、FeCl、GaCl、ZrCl等が挙げられる。なかでも特に、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。
【0105】
また、L(2価の連結基)を介してPc(フタロシアニン環)が2量体(例えば、Pc−M−L-M−Pc)または3量体を形成してもよく、その時のMはそれぞれ同一であっても異なるものであってもよい。
【0106】
Lで表される2価の連結基は、オキシ基−O−、チオ基−S−、カルボニル基−CO−、スルホニル基−SO2−、イミノ基−NH−、メチレン基−CH2−、およびこれらを組み合わせて形成される基が好ましい。
【0107】
前記一般式(C−I)で表される化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
【0108】
前記一般式(C−I)で表されるフタロシアニン染料の中でも、下記一般式(C−II)で表される構造のフタロシアニン染料が更に好ましい。以下に本発明の一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料について詳しく述べる。
【0109】
【化8】
Figure 0003844338
【0110】
一般式(C−II)において、X11〜X14、Y11〜Y18は一般式(C−I)の中のX1〜X4、Y1〜Y4とそれぞれ同義であり、好ましい例も同じである。また、M1は一般式(C−I)中のMと同義であり、好ましい例も同様である。
【0111】
一般式(C−II)中、a11〜a14はそれぞれ独立に1または2の整数を表し、特に好ましいのは4≦a11+a12+a13+a14≦6であり、その中でも特に好ましいのはa11=a12=a13=a14=1のときである。
【0112】
11、X12、X13及びX14は、それぞれ全く同じ置換基であっても良く、あるいは例えばX11、X12、X13及びX14が全て−SO2−Z1であるが各Z1は互いに異なるものを含む場合のように、同じ種類の置換基であるが部分的に互いに異なる置換基であっても良く、あるいは例えば−SO2−Z1と−SO2NR2122が同時に置換した場合のように、互いに異なる置換基を含んでいても良い。
【0113】
一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料の中でも、特に好ましい置換基の組み合わせは、以下の通りである。
【0114】
11〜X14としては、それぞれ独立に−SO−Z1、−SO2−Z1、−SO2NR2122または−CONR2122が好ましく、特に−SO2−Z1または−SO2NR2122が好ましく、−SO2−Z1が最も好ましい。
【0115】
式(C−II)において、Z1はそれぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基が好ましく、その中でも置換アルキル基、置換アリール基、置換複素環基が最も好ましい。特に染料の溶解性やインク安定性を高めるという理由から、置換基中に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が好ましい。また、会合性を高め堅牢性を向上させるという理由から、水酸基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基が置換基中に有する場合が好ましい。
【0116】
式(C−II)において、R21、R22はそれぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基が好ましく、その中でも水素原子、置換アルキル基、置換アリール基、置換複素環基が最も好ましい。ただしR21、R22が共に水素原子であることは好ましくない。特に染料の溶解性やインク安定性を高めるという理由から、置換基中に不斉炭素を有する場合(ラセミ体での使用)が好ましい。また、会合性を高め堅牢性を向上させるという理由から、水酸基、エーテル基、エステル基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基が置換基中に有する場合が好ましい。
【0117】
式(C−II)において、Y11〜Y18は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
11〜a14はそれぞれ独立に1または2であることが好ましく、特に全てが1であることが好ましい。
Mは、水素原子、金属元素またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物を表し、特にCu、Ni、Zn、Alが好ましく、なかでも特に特にCuが最も好ましい。
【0118】
前記一般式(C−I)で表されるフタロシアニン染料が水溶性である場合には、イオン性親水性基を有することが好ましい。イオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基等が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、ホスホノ基、およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基、スルホ基が好ましい。カルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれる。対イオンの中でもアルカリ金属塩が好ましく、特にリチウム塩は染料の溶解性を高めインク安定性を向上させるため特に好ましい。
イオン性親水性基の数としては、フタロシアニン染料1分子中少なくとも2個以上有するものが好ましく、特にスルホ基および/またはカルボキシル基を少なくとも2個以上有するものが特に好ましい。
【0119】
前記一般式(C−II)で表される化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
【0120】
フタロシアニン染料の化学構造としては、スルフィニル基、スルホニル基、スルファモイル基のような電子吸引性基を、フタロシアニンの4つの各ベンゼン環に少なくとも一つずつ、フタロシアニン骨格全体の置換基のσp値の合計で1.6以上となるように導入することが好ましい。
ハメットの置換基定数σp値について若干説明する。ハメット則は、ベンゼン誘導体の反応又は平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために1935年L.P.Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J.A.Dean編、「Lange’s Handbook of Chemistry」第12版、1979年(Mc Graw−Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、1979年(南光堂)に詳しい。
【0121】
前記一般式(C−I)で表されるフタロシアニン誘導体は、その合成法によって不可避的に置換基Xn(n=1〜4)およびYm(m=1〜4)の導入位置および導入個数が異なる類縁体混合物である場合が一般的であり、従って一般式はこれら類縁体混合物を統計的に平均化して表している場合が多い。本発明では、これらの類縁体混合物を以下に示す三種類に分類すると、特定の混合物が特に好ましいことを見出したものである。すなわち前記一般式(I)および(II)で表されるフタロシアニン系染料類縁体混合物を置換位置に基づいて以下の三種類に分類して定義する。
【0122】
(1)β-位置換型:2及びまたは3位、6及びまたは7位、10及びまたは11位、14及びまたは15位に特定の置換基を有するフタロシアニン染料。
【0123】
(2)α-位置換型:1及びまたは4位、5及びまたは8位、9及びまたは12位、13及びまたは16位に特定の置換基を有するフタロシアニン染料
【0124】
(3)α,β-位混合置換型:1〜16位に規則性なく、特定の置換基を有するフタロシアニン染料
【0125】
本明細書中において、構造が異なる(特に、置換位置が異なる)フタロシアニン染料の誘導体を説明する場合、上記β-位置換型、α-位置換型、α,β-位混合置換型を使用する。
【0126】
本発明に用いられるフタロシアニン誘導体は、例えば白井−小林共著、(株)アイピーシー発行「フタロシアニン−化学と機能−」(P.1〜62)、C.C.Leznoff−A.B.P.Lever共著、VCH発行‘Phthalocyanines−Properties and Applications’(P.1〜54)等に記載、引用もしくはこれらに類似の方法を組み合わせて合成することができる。
【0127】
本発明の一般式(C−I)で表されるフタロシアニン化合物は、世界特許00/17275、同00/08103、同00/08101、同98/41853、特開平10−36471号などに記載されているように、例えば無置換のフタロシアニン化合物のスルホン化、スルホニルクロライド化、アミド化反応を経て合成することができる。この場合、スルホン化がフタロシアニン核のどの位置でも起こり得る上にスルホン化される個数も制御が困難である。従って、このような反応条件でスルホ基を導入した場合には、生成物に導入されたスルホ基の位置と個数は特定できず、必ず置換基の個数や置換位置の異なる混合物を与える。従ってそれを原料として本発明の化合物を合成する時には、複素環置換スルファモイル基の個数や置換位置は特定できないので、本発明の化合物としては置換基の個数や置換位置の異なる化合物が何種類か含まれるα,β-位混合置換型混合物として得られる。
【0128】
前述したように、例えばスルファモイル基のような電子求引性基を数多くフタロシアニン核に導入すると酸化電位がより貴となり、オゾン耐性が高まる。上記の合成法に従うと、電子求引性基が導入されている個数が少ない、即ち酸化電位がより卑であるフタロシアニン染料が混入してくることが避けられない。従って、オゾン耐性を向上させるためには、酸化電位がより卑である化合物の生成を抑えるような合成法を用いることがより好ましい。
【0129】
それに対して、一般式(C−II)で表されるフタロシアニン化合物は、例えば下記式で表されるフタロニトリル誘導体(化合物P)および/またはジイミノイソインドリン誘導体(化合物Q)を一般式(T)で表される金属誘導体と反応させるか、或いは下記式で表される4-スルホフタロニトリル誘導体(化合物R)と一般式(T)で表される金属誘導体を反応させて得られるテトラスルホフタロシアニン化合物から誘導することができる。
【0130】
【化9】
Figure 0003844338
【0131】
上記各式中、Xpは上記一般式(C−II)におけるX11、X12、X13またはX14に相当する。また、Yq、Yq′はそれぞれ上記一般式(C−II)におけるY11、Y12、Y13、Y14、Y15、Y16、Y17またはY18に相当する。化合物Rにおいて、M′はカチオンを表す。
【0132】
一般式(T):M−(Y)d
【0133】
一般式(T)中、Mは前記一般式(C−I)のMおよび(C−II)のM1と同義であり、Yはハロゲン原子、酢酸陰イオン、アセチルアセトネート、酸素などの1価又は2価の配位子を示し、dは1〜4の整数である。
【0134】
即ち、上記の合成法に従えば望みの置換基を特定の数だけ導入することができるのである。特に本発明のように酸化電位を貴とするために電子求引性基を数多く導入したい場合には、上記の合成法は一般式(C−I)の合成法と比較して極めて優れたものである。
【0135】
かくして得られる前記一般式(C−II)で表されるフタロシアニン化合物は、通常、Xpの各置換位置における異性体である下記一般式(C−1)〜(C−4)で表される化合物の混合物、すなわちβ-位置換型となっている。
【0136】
【化10】
Figure 0003844338
【0137】
【化11】
Figure 0003844338
【0138】
上記合成法において、Xpとして全て同一のものを使用すればX11、X12、X13およびX14が全く同じ置換基であるβ位置置換型フタロシアニン染料を得ることができる。一方、Xpとして異なるものを組み合わせて使用すれば、同じ種類の置換基であるが部分的に互いに異なる置換基をもつ染料や、あるいは、互いに異なる種類の置換基をもつ染料を合成することができる。一般式(C−II)の染料の中でも互いに異なる電子吸引性置換基を持つこれらの染料は、染料の溶解性、会合性、インクの経時安定性などを調整できる為、特に好ましい
【0139】
本発明では、いずれの置換型においても酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴であることが堅牢性の向上に非常に重要であることが見出され、その効果の大きさは前記先行技術から全く予想することができないものであった。また、原因は詳細には不明であるが、中でもα,β-位混合置換型よりはβ-位置換型の方が色相・光堅牢性・オゾンガス耐性等において明らかに優れている傾向にあった。
【0140】
前記一般式(C−I)および(C−II)で表されるフタロシアニン染料の具体例(例示化合物101〜145)を下記に示すが、本発明に用いられるフタロシアニン染料は、下記の例に限定されるものではない。
【0141】
【化12】
Figure 0003844338
【0142】
【化13】
Figure 0003844338
【0143】
【化14】
Figure 0003844338
【0144】
【化15】
Figure 0003844338
【0145】
【化16】
Figure 0003844338
【0146】
【化17】
Figure 0003844338
【0147】
【表14】
Figure 0003844338
【0148】
【表15】
Figure 0003844338
【0149】
【表16】
Figure 0003844338
【0150】
【表17】
Figure 0003844338
【0151】
【化18】
Figure 0003844338
【0152】
【化19】
Figure 0003844338
【0153】
前記一般式(C−I)で表されるフタロシアニン染料は、前述した特許に従えば合成することが可能である。また、一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料は、特2001−226275号、同2001−96610号、同2001−47013号、同2001−193638号に記載の方法により合成することができる。また、出発物質、染料中間体及び合成ル−トについてはこれらにより限定されるものでない。
【0154】
〈イエローインク〉
また、本発明では、イエローインクとして、上記一般式(Y−I)で表される着色剤を含有することが好ましい。
【0155】
一般式(Y−I)中、A11およびB11は各々独立して、置換されていてもよい複素環基を表す。但し、一般式(Y−I)で表される色素は分子中に少なくとも1つのイオン性親水性基を有する。
【0156】
前記一般式(Y−I)で表される色素は、光堅牢性が良好であるとともに、色相が良好であるという特長を有する。前記一般式(Y−I)で表される色素の中でも、特にイエロー色素は、吸収スペクトルのピークがシャープな形状を示す。前記一般式(Y−I)で表される色素の中でも、イエロー色素が好ましく、さらに、水溶液の吸収スペクトルのλmaxが390nmから470nmにあり、λmax(nm)の吸光度I(λmax)と、λmax+70(nm)の吸光度I(λmax+70)との比{I(λmax+70)/I(λmax)}が、0.2以下であるイエロー色素が好ましく、0.1以下がより好ましい。
【0157】
前記一般式(Y−I)中、A11およびB11は各々独立して、置換されてもよい複素環基を表す。前記複素環基の置換基としてはイオン性親水性基が含まれる。前記複素環基としては、5員環または6員環から構成された複素環基が好ましく、単環構造であっても、2以上の環が縮合した多環構造であってもよい。また、前記複素環基としては、N、O、S原子のいずれかを少なくとも含む複素環基が好ましい。
【0158】
前記一般式(Y−I)において、A11で表される複素環としては、5−ピラゾロン、ピラゾール、オキサゾロン、イソオキサゾロン、バルビツール酸、ピリドン、ローダニン、ピラゾリジンジオン、ピラゾロピリドン、メルドラム酸およびこれらの複素環にさらに炭化水素芳香環や複素環が縮環した縮合複素環が好ましい。中でも5-ピラゾロン、5−アミノピラゾール、ピリドン、ピラゾロアゾール類が好ましく、5−アミノピラゾール、2−ヒドロキシ−6−ピリドン、ピラゾロトリアゾールが特に好ましい。
【0159】
11で表される複素環としては、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどが挙げられる。中でもピリジン、キノリン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾイソオキサゾールが好ましく、キノリン、チオフェン、ピラゾール、チアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、チアジアゾールがさらに好ましく、ピラゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イミダゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾールが特に好ましい。
【0160】
11およびB11に置換する置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が例として挙げられる。
【0161】
前記一般式(Y−I)で表される色素は分子中に少なくとも1つのイオン性親水性基を含む。前記色素は、分子中にイオン性親水性基を有するので、水性媒体に対する溶解性または分散性が良好である。前記イオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基が含まれる。中でも、スルホ基およびカルボキシル基が好ましく、スルホ基が特に好ましい。また、前記色素は分子中に、2種以上のイオン性親水性基を含んでいてもよく、2種以上のイオン性親水性基を含む場合は、カルボキシル基とスルホ基の組み合わせが好ましい。前記カルボキシル基および前記スルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン等)が含まれる。
【0162】
前記一般式(Y−I)で表される色素の中でも、下記一般式(Y−II)、下記一般式(Y−III)および下記一般式(Y−IV)で表される色素は、色相および光堅牢性がより良好であるので好ましい。
【0163】
【化20】
Figure 0003844338
【0164】
一般式(Y−II)中、R31、R32、およびR33は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはイオン性親水性基を表し、R34は複素環基を表す。但し、一般式(Y−II)で表される色素は分子中に少なくとも1つのイオン性親水性基を有する。
【0165】
【化21】
Figure 0003844338
【0166】
一般式(Y−III)中、R35は水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはイオン性親水性基を表し、Zaは−N=、−NH−、または−C(R41)=を表し、ZbおよびZcは各々独立して、−N=または−C(R41)=を表し、R41は水素原子または非金属置換基を表し、R36は複素環基を表す。但し、一般式(Y−III)で表される色素は、分子中に少なくとも1つのイオン性親水性基を有する。
【0167】
【化22】
Figure 0003844338
【0168】
一般式(Y−IV)中、R37およびR39は各々独立して、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはイオン性親水性基を表し、R8は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、シアノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アシル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシ基、またはイオン性親水性基を表し、R40は複素環基を表す。但し、一般式(Y−IV)で表される色素は、分子中に少なくとも1つのイオン性親水性基を有する。
【0169】
前記一般式(Y−II)、(Y−III)および(Y−IV)中、R31、R32、R33、R35、R37、およびR39は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはイオン性親水性基を表す。
31、R32、R33、R35、R37、およびR39が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基および無置換のアルキル基が含まれる。前記アルキル基としては、炭素原子数が1乃至12のアルキル基が好ましい。前記置換基の例には、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピル、および4−スルホブチルが含まれる。
【0170】
31、R32、R33、R35、R37、およびR9が表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基および無置換のシクロアルキル基が含まれる。前記シクロアルキル基としては、炭素原子数が5乃至12のシクロアルキル基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記シクロアルキル基の例には、シクロヘキシルが含まれる。
31、R32、R33、R35、R37、およびR39が表すアラルキル基には、置換基を有するアラルキル基および無置換のアラルキル基が含まれる。前記アラルキル基としては、炭素原子数が7乃至12のアラルキル基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アラルキル基の例には、ベンジル、および2−フェネチルが含まれる。
【0171】
31、R32、R33、R35、R37、およびR39が表すアリール基には、置換基を有するアリール基および無置換のアリール基が含まれる。前記アリール基としては、炭素原子数が7乃至12のアリール基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリール基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニル、およびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。
【0172】
31、R32、R33、R35、R37、およびR39が表すアルキルチオ基には、置換基を有するアルキルチオ基および無置換のアルキルチオ基が含まれる。前記アルキルチオ基としては、炭素原子数が1乃至12のアルキルチオ基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アルキルチオ基の例には、メチルチオおよびエチルチオが含まれる。
31、R32、R33、R35、R37、およびR39が表すアリールチオ基には、置換基を有するアリールチオ基および無置換のアリールチオ基が含まれる。前記アリールチオ基としては、炭素原子数が6乃至12のアリールチオ基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリールチオ基の例には、フェニルチオ基およびp−トリルチオが含まれる。
【0173】
31、R32、R33、R35、R37、およびR39が表すイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基および4級アンモニウムが含まれる。中でも、スルホ基およびカルボキシル基が好ましく、スルホ基が特に好ましい。前記カルボキシル基および前記スルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
【0174】
前記一般式(Y−IV)中、R38は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、シアノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アシル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシ基、またはイオン性親水性基を表す。
【0175】
38が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
38が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基および無置換のアルキル基が含まれる。前記アルキル基は、炭素原子数が1乃至12のアルキル基が好ましい。前記置換基の例には、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピルおよび4−スルホブチルが含まれる。
【0176】
38が表すアルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基および無置換のアルコキシ基が含まれる。前記アルコキシ基としては、炭素原子数が1乃至12のアルコキシ基が好ましい。前記置換基の例には、ヒドロキシル基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシおよび3−カルボキシプロポキシが含まれる。
38が表すアリール基には、置換基を有するアリール基および無置換のアリール基が含まれる。前記アリール基としては、炭素原子数が7乃至12のアリール基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリール基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルおよびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。
【0177】
38が表すアリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基および無置換のアリールオキシ基が含まれる。前記アリールオキシ基としては、炭素原子数が6乃至12のアリールオキシ基が好ましい。前記置換基の例には、アルコキシ基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリールオキシ基の例には、フェノキシ、p−メトキシフェノキシおよびo−メトキシフェノキシが含まれる。R38が表すアシルアミノ基には、置換基を有するアシルアミノ基および無置換のアシルアミノ基が含まれる。前記アシルアミノ基としては、炭素原子数が2乃至12のアシルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アシルアミノ基の例には、アセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミドおよび3,5−ジスルホベンズアミドが含まれる。
【0178】
38が表すスルホニルアミノ基には、置換基を有するスルホニルアミノ基および無置換のスルホニルアミノ基が含まれる。前記スルホニルアミノ基としては、炭素原子数が2乃至12のスルホニルアミノ基が好ましい。前記スルホニルアミノ基の例には、メチルスルホニルアミノ、およびエチルスルホニルアミノが含まれる。
38が表すアルコキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基および無置換のアルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。前記アルコキシカルボニルアミノ基としては、炭素原子数が2乃至12のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシカルボニルアミノが含まれる。
【0179】
38が表すウレイド基には、置換基を有するウレイド基および無置換のウレイド基が含まれる。前記ウレイド基としては、炭素原子数が1乃至12のウレイド基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基およびアリール基が含まれる。前記ウレイド基の例には、3−メチルウレイド、3,3−ジメチルウレイドおよび3−フェニルウレイドが含まれる。
38が表すアルキルチオ基には置換基を有するアルキルチオ基および無置換のアルキルチオ基が含まれる。前記アルキルチオ基としては、炭素原子数が1乃至12のアルキルチオ基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アルキルチオ基の例には、メチルチオおよびエチルチオが含まれる。
【0180】
38が表すアリールチオ基には、置換基を有するアリールチオ基および無置換のアリールチオ基が含まれる。前記アリールチオ基としては、炭素原子数が6乃至12のアリールチオ基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基、イオン性親水性基が含まれる。前記アリールチオ基の例には、フェニルチオおよびp−トリルチオ基が含まれる。
38が表すアルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカルボニル基および無置換のアルコキシカルボニル基が含まれる。前記アルコキシカルボニル基としては、炭素原子数が2乃至12のアルコキシカルボニル基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが含まれる。
【0181】
38が表すカルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基および無置換のカルバモイル基が含まれる。前記置換基の例にはアルキル基が含まれる。前記カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル基およびジメチルカルバモイル基が含まれる。
38が表す置換基を有するスルファモイル基および無置換のスルファモイル基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。前記スルファモイル基の例には、ジメチルスルファモイル基およびジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基が含まれる。
【0182】
38が表すスルホニル基の例には、メタンスルホニルおよびフェニルスルホニルが含まれる。
38が表すアシル基には、置換基を有するアシル基および無置換のアシル基が含まれる。前記アシル基としては、炭素原子数が1乃至12のアシル基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アシル基の例には、アセチルおよびベンゾイルが含まれる。
【0183】
38が表すアルキルアミノ基には、置換基を有するアルキルアミノ基および無置換のアルキルアミノ基が含まれる。前記アルキルアミノ基としては、炭素原子数1乃至6のアルキルアミノ基が好ましい。前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アルキルアミノ基の例には、メチルアミノおよびジエチルアミノが含まれる。
38が表すアリールアミノ基には、置換基を有するアリールアミノ基および無置換のアリールアミノ基が含まれる。前記アリールアミノ基としては、炭素原子数が6乃至12のアリールアミノ基が好ましい。前記置換基の例としては、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリールアミノ基の例としては、アニリノおよび2−クロロアニリノが含まれる。
【0184】
38が表すイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基および4級アンモニウムが含まれる。中でも、スルホ基およびカルボキシル基が好ましく、スルホ基が特に好ましい。前記カルボキシル基および前記スルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
【0185】
前記一般式(Y−III)中、Zaは−N=、−NH−、または−C(R41)=を表し、ZbおよびZcは各々独立して、−N=または−C(R41)=を表し、R41は水素原子または非金属置換基を表す。R41が表す非金属置換基としては、シアノ基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはイオン性親水性基が好ましい。前記置換基の各々は、R31が表す各々の置換基と同義であり、好ましい例も同様である。前記一般式(Y−III)に含まれる2つの5員環からなる複素環の骨格例を下記に示す。
【0186】
【化23】
Figure 0003844338
【0187】
前記一般式(Y−II)〜(Y−IV)で表される色素は分子中に少なくとも1つのイオン性親水性基を含む。前記一般式(Y−II)〜(Y−IV)中の、R31、R32、R33、R35、R37、R38およびR39がイオン性親水性基である色素の他、前記一般式(Y−II)〜(Y−IV)中の、R31〜R41がさらにイオン性親水性基を置換基として有する色素が含まれる。この様に、前記色素は分子中にイオン性親水性基を有するので、水性媒体に対する溶解性または分散性が良好である。前記イオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基および4級アンモニウムが含まれる。中でも、スルホ基およびカルボキシル基が好ましく、スルホ基が特に好ましい。また、前記色素は分子中に、2種以上のイオン性親水性基を含んでいてもよく、2種以上のイオン性親水性基を含む場合は、カルボキシル基とスルホ基の組み合わせが好ましい。前記カルボキシル基および前記スルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン等)が含まれる。対イオンの中でも、アルカリ金属塩が好ましい。
【0188】
以下に、一般式(Y−I)で表される色素の具体例(一般式(Y−II)で表される色素の具体例(Y1−1〜Y1−16)、一般式(Y−III)で表される色素の具体例(Y2−1〜Y2−20)、および一般式(Y−IV)で表される色素の具体例(Y3−1〜Y3−12)、更にY−101〜Y−155を示すが、本発明に用いられる色素は、下記の具体例に限定されるものではない。これらの化合物は、特開平2−24191号、特開2001−279145号を参考に合成できる。
【0189】
【化24】
Figure 0003844338
【0190】
【化25】
Figure 0003844338
【0191】
【化26】
Figure 0003844338
【0192】
【化27】
Figure 0003844338
【0193】
【化28】
Figure 0003844338
【0194】
【化29】
Figure 0003844338
【0195】
【化30】
Figure 0003844338
【0196】
【化31】
Figure 0003844338
【0197】
【化32】
Figure 0003844338
【0198】
【化33】
Figure 0003844338
【0199】
【化34】
Figure 0003844338
【0200】
【化35】
Figure 0003844338
【0201】
【化36】
Figure 0003844338
【0202】
【化37】
Figure 0003844338
【0203】
【化38】
Figure 0003844338
【0204】
【化39】
Figure 0003844338
【0205】
【化40】
Figure 0003844338
【0206】
【化41】
Figure 0003844338
【0207】
【化42】
Figure 0003844338
【0208】
【化43】
Figure 0003844338
【0209】
【化44】
Figure 0003844338
【0210】
【化45】
Figure 0003844338
【0211】
【化46】
Figure 0003844338
【0212】
【化47】
Figure 0003844338
【0213】
前記一般式(Y−I)、(Y−II)、(Y−III)および(Y−IV)で表される色素は、ジアゾ成分とカプラー成分とのカップリング反応によって合成することができる。下記に、前記一般式(Y−II)、(Y−III)および(Y−IV)で表される色素の合成例を示す。下記合成例は、ジアゾ成分として式(A−1),(A−2)および(A−3)を各々用い、カプラー成分として式(B−1)、(B−2)および(B−3)を各々用いた例である。これらの色素の収率とλmax(inDMF)を下記表に示す。
【0214】
【表18】
Figure 0003844338
【0215】
本発明のインク100質量部中、各々の着色剤を0.2質量部以上20質量部以下含有するのが好ましい。本発明において同色相のインクとして2種以上の異なるインクを用いる場合、1種のインク濃度に対して、他種のインク濃度が0.05〜0.5倍であることが好ましい。
【0216】
本発明のインクセットは、上記特定のマゼンタインクと特定のシアンインクを含有していればよく、この2色を有するインクセットであってもよく、あるいは、前記アゾ色素とともにフルカラーの画像を得るためや色調を整えるために、適宜に他の色材を併用して、例えば、ブラック用、シアン用、マゼンタ用、イエロー用、レッド用、グリーン用及びブルー用の本発明のインクを夫々調製し、これらを組み合わせることによって、カラー画像の形成に好適なインクセットとして提供することができる。この際、本発明のインクと組み合わせてインクセットを構成する他のインクを調製する場合に用いる着色剤として、種々の染料や顔料を用いることができる。
本発明のインクジェット用インクに併用することが出来る色素の例としては、例えば以下のものを挙げることが出来る。
【0217】
イエロー染料としては、例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料などがあり、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。これらの染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてイエローを呈するものであっても良く、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
【0218】
マゼンタ染料としては、例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、オキソノール染料のようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料、例えばナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン系染料、例えばジオキサジン染料等のような縮合多環系染料等を挙げることができる。これらの染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてマゼンタを呈するものであっても良く、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
【0219】
シアン染料としては、例えばインドアニリン染料、インドフェノール染料のようなアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料のようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料、インジゴ・チオインジゴ染料を挙げることができる。これらの染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてシアンを呈するものであっても良く、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
また、ポリアゾ染料などのブラック染料やカーボンブラック分散液も使用することが出来る。
【0220】
本発明において染料が油溶性の場合、高沸点有機溶媒を併用することが望ましい。本発明に用いられる高沸点有機溶媒の沸点は150℃以上であるが、好ましくは170℃以上である。
本発明に用いられる高沸点有機溶媒としては、フタール酸エステル類(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロへキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、デシルフタレート、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピル)フタレート)、リン酸又はホスホンのエステル類(例えば、ジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ジオクチルブチルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニルホスフェート)、安息香酸エステル酸(例えば、2−エチルヘキシルベンゾエート、2,4−ジクロロベンゾエート、ドデシルベンゾエート、2−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエート)、アミド類(例えば、N,N−ジエチルドデカンアミド、N,N−ジエチルラウリルアミド)、アルコール類またはフェノール類(イソステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミルフェノールなど)、脂肪族エステル類(例えば、コハク酸ジブトキシエチル、コハク酸ジ−2−エチルヘキシル、テトラデカン酸2−ヘキシルデシル、クエン酸トリブチル、ジエチルアゼレート、イソステアリルラクテート、トリオクチルシトレート)、アニリン誘導体(N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−tert−オクチルアニリンなど)、塩素化パラフィン類(塩素含有量10%〜80%のパラフィン類)、トリメシン酸エステル類(例えば、トリメシン酸トリブチル)、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン、フェノール類(例えば、2,4−ジ−tert−アミルフェノール、4−ドデシルオキシフェノール、4−ドデシルオキシカルボニルフェノール、4−(4−ドデシルオキシフェニルスルホニル)フェノール)、カルボン酸類(例えば、2−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ酪酸、2−エトキシオクタンデカン酸)、アルキルリン酸類(例えば、ジ−2(エチルヘキシル)リン酸、ジフェニルリン酸)などが挙げられる。また補助溶媒として沸点が30℃以上約160℃以下の有機溶剤(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチルホルムアミド)を併用してもよい。高沸点有機溶媒はカプラーに対して重量比で0〜2.0倍量、好ましくは0〜1.0倍量で使用できる。
これらの高沸点有機溶媒は単独で使用しても、数種の混合〔例えばトリクレジルホスフェートとジブチルフタレート、トリオクチルホスフェートとジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジブチルフタレートとポリ(N−t−ブチルアクリルアミド)〕で使用してもよい。
【0221】
本発明において用いられる高沸点有機溶媒の前記以外の化合物例及び/またはこれら高沸点有機溶媒の合成方法は、例えば米国特許第2,322,027号、同第2,533,514号、同第2,772,163号、同第2,835,579号、同第3,594,171号、同第3,676,137号、同第3,689,271号、同第3,700,454号、同第3,748,141号、同第3,764,336号、同第3,765,897号、同第3,912,515号、同第3,936,303号、同第4,004,928号、同第4,080,209号、同第4,127,413号、同第4, 193,802号、同第4,207,393号、同第4,220,711号、同第4,239,851号、同第4,278,757号、同第4,353,979号、同第4,363,873号、同第4,430,421号、同第4,430,422号、同第4,464,464号、同第4,483,918号、同第4,540,657号、同第4,684,606号、同第4,728,599号、同第4,745,049号、同第4,935,321号、同第5,013,639号、欧州特許第276,319A号、同第286,253A号、同第289,820A号、同第309,158A号、同第309,159A号、同第309,160A号、同第509,311A号、同第510,576A号、東独特許第147,009号、同第157,147号、同第159,573号、同第225,240A号、英国特許第2,091,124A号、特開昭48-47335号、同50-26530号、同51-25133号、同51-26036号、同51-27921号、同51-27922号、同51-149028号、同52-46816号、同53-1520号、同53-1521号、同53-15127号、同53-146622号、同54-91325号、同54-106228号、同54-118246号、同55-59464号、同56-64333号、同56-81836号、同59-204041号、同61-84641号、同62-118345号、同62-247364号、同63-167357号、同63-214744号、同63-301941号、同64-9452号、同64-9454号、同64-68745号、特開平1-101543号、同1-102454号、同2-792号、同2-4239号、同2-43541号、同4-29237号、同4-30165号、同4-232946号、同4-346338号等に記載されている。
上記高沸点有機溶媒は、染料に対し、重量で0.1〜3倍、好ましくは0.5〜1倍で使用する。
【0222】
本発明で疎水性染料や高沸点有機溶媒やその他の添加剤が疎水性の場合、水性媒体中に乳化分散して用いられる。乳化分散の際、乳化性の観点から場合によっては低沸点有機溶媒を用いることが出来る。低沸点有機溶媒としては、常圧で沸点約30℃以上、150℃以下の有機溶媒である。例えばエステル類(例えばエチルアセテート、ブチルアセテート、エチルプロピオネート、β−エトキシエチルアセテート、メチルセロソルブアセテート)、アルコール類(例えばイソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、セカンダリーブチルアルコール)、ケトン類(例えばメチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、アミド類(例えばジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン)等が好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。
【0223】
乳化分散は、高沸点有機溶媒と場合によっては低沸点有機溶媒の混合溶媒に染料を溶かした油相を、水を主体とした水相中に分散し、油相の微少油滴を作るために行われる。この際、水相、油相のいずれか又は両方に、後述する界面活性剤、湿潤剤、染料安定化剤、乳化安定剤、防腐剤、防黴剤等の添加剤を必要に応じて添加することが出来る。
乳化法としては水相中に油相を添加する方法が一般的であるが、油相中に水相を滴下して行く、いわゆる転相乳化法も好ましく用いることが出来る。
【0224】
本発明の乳化分散する際には、種々の界面活性剤を用いることができる。例えば脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。また、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。更に、特開昭59−157,636号の第(37)〜(38)頁、リサーチ・ディスクロージャーNo.308119(1989年)、特願2001−11821号、同2001−11822号、同20001−80690号、同2001−80659号記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。
【0225】
また、乳化直後の安定化を図る目的で、上記界面活性剤と併用して水溶性ポリマーを添加することも出来る。水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドやこれらの共重合体が好ましく用いられる。また多糖類、カゼイン、ゼラチン等の天然水溶性ポリマーを用いるのも好ましい。さらに染料分散物の安定化のためには実質的に水性媒体中に溶解しないアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、オレフィン類、スチレン類、ビニルエーテル類、アクリロニトリル類の重合により得られるポリビニルやポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリカーボネート等も併用することが出来る。これらのポリマーは−SO2-、−COO-を含有していることが好ましい。これらの実質的に水性媒体中に溶解しないポリマーを併用する場合、高沸点有機溶媒の20質量%以下用いられることが好ましく、10質量%以下で用いられることがより好ましい。
【0226】
乳化分散により疎水性染料を分散させて水性インクとする場合、特に重要なのはその粒子サイズコントーロールである。インクジェットにより画像を形成した際の、色純度や濃度を高めるには平均粒子サイズを小さくする事が必須である。体積平均粒子サイズで好ましくは5nm以上100nm以下である。
また、粗大粒子の存在も印刷性能に非常に大きな役割を示すことが明らかになった。即ち、粗大粒子がヘッドのノズルを詰まらせる、あるいは詰まらないまでも汚れを形成することによってインクの不吐出や吐出のヨレを生じ、印刷性能に重大な影響を与えることが分かった。これを防止するためには、インクにした時にインク1μl中で5μm以上の粒子を10個以下、1μm以上の粒子を1000個以下に抑える事が重要である。
これらの粗大粒子を除去する方法としては、公知の遠心分離法、精密濾過法等を用いることが出来る。これらの分離手段は乳化分散直後に行っても良いし、乳化分散物に湿潤剤や界面活性剤等の各種添加剤を加えた後、インクカートリッジに充填する直前でも良い。
平均粒子サイズを小さくし、且つ粗大粒子を無くす有効な手段として、機械的な乳化装置を用いることが出来る。
【0227】
乳化装置としては、簡単なスターラーやインペラー撹拌方式、インライン撹拌方式、コロイドミル等のミル方式、超音波方式など公知の装置を用いることが出来るが、高圧ホモジナイザーの使用は特に好ましいものである。
高圧ホモジナイザーは、US−4533254号、特開平6−47264号等に詳細な機構が記載されているが、市販の装置としては、ゴーリンホモジナイザー(A.P.V GAULIN INC.)、マイクロフルイダイザー(MICROFLUIDEX INC.)、アルティマイザー(株式会社スギノマシン)等がある。
また、近年になってUS−5720551号に記載されているような、超高圧ジェット流内で微粒子化する機構を備えた高圧ホモジナイザーは本発明の乳化分散に特に有効である。この超高圧ジェット流を用いた乳化装置の例として、DeBEE2000(BEE INTERNATIONAL LTD.)があげられる。
【0228】
高圧乳化分散装置で乳化する際の圧力は500bar以上であり、好ましくは600bar以上、更に好ましくは1800bar以上である。
例えば、撹拌乳化機で乳化した後、高圧ホモジナイザーを通す等の方法で2種以上の乳化装置を併用するのは特に好ましい方法である。また、一度これらの乳化装置で乳化分散した後、湿潤剤や界面活性剤等の添加剤を添加した後、カートリッジにインクを充填する間に再度高圧ホモジナイザーを通過させる方法も好ましい方法である。
高沸点有機溶媒に加えて低沸点有機溶媒を含む場合、乳化物の安定性及び安全衛生上の観点から低沸点溶媒を除去するのが好ましい。低沸点溶媒を除去する方法は溶媒の種類に応じて各種の公知の方法を用いることが出来る。即ち、蒸発法、真空蒸発法、限外濾過法等である。この低沸点有機溶剤の除去工程は乳化直後、出来るだけ速やかに行うのが好ましい。
【0229】
本発明において用いることが出来る水溶性有機溶剤の例には、アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、グリコール誘導体(例、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングルコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングルコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン(例、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミンン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン)およびその他の極性溶媒(例、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン)が含まれる。尚、前記水混和性有機溶剤は、二種類以上を併用してもよい。
【0230】
本発明で得られた着色微粒子分散液をインクジェット記録用インクとして用いる場合には、インクの噴射口での乾操による目詰まりを防止するための乾燥防止剤、インクを紙により良く浸透させるための浸透促進剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、分散剤、分散安定剤、防黴剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、キレート剤等の添加剤を適宜選択して適量使用することができる。
【0231】
本発明に使用される乾燥防止剤としては水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的な例としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチルー2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体が挙げられる。これらのうちグリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールがより好ましい。また上記の乾燥防止剤は単独で用いても良いし2種以上併用しても良い。これらの乾燥防止剤はインク中に10〜50質量%含有することが好ましい。
【0232】
本発明に使用される浸透促進剤としてはエタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等を用いることができる。これらはインク中に10〜30重量%含有すれば充分な効果があり、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない添加量の範囲で使用するのが好ましい。
【0233】
本発明で画像の保存性を向上させるために使用される紫外線吸収剤としては特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができる。
【0234】
本発明で画像の保存性を向上させるために使用される酸化防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、複素環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。より具体的にはリサーチディスクロージャーNo.17643のVIIのIないしJ項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
【0235】
本発明に使用される防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンおよびその塩等が挙げられる。これらはインク中に0.02〜5.00重量%使用するのが好ましい。尚、これらの詳細については「防菌防黴辞典」(日本防菌防黴学会辞典編集委員会編)等に記載されている。
又、防錆剤としては例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、4硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロへきしるアンモニウムニトライト、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらはインク中の0.02〜5.00質量%使用するのが好ましい。
【0236】
本発明に使用されるpH調整剤は、pH調節、分散安定性付与などの点で好適に使用する事ができ、pH4.5〜10.0となるように添加するのが好ましく、pH6〜10.0となるよう添加するのがより好ましい。pH調整剤としては、塩基性のものとして有機塩基、無機アルカリ等が、酸性のものとして有機酸、無機酸等が挙げられる。
前記有機塩基としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミンなどが挙げられる。前記無機アルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなど)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど)、アンモニアなどが挙げられる。
また、前記有機酸としては酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、アルキルスルホン酸などが挙げられる。前記無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸などが挙げられる。
【0237】
本発明に使用される表面張力調整剤としてはノニオン、カチオンあるいはアニオン界面活性剤が挙げられる。例えばアニオン系界面活性剤としては脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることが出来、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等を挙げることが出来る。アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。更に、特開昭59−157,636号の第(37)〜(38)頁、リサーチ・ディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。
【0238】
本発明のインクの表面張力はこれらを使用してあるいは使用しないで20〜60mN/ma・sが好ましい。さらに25〜45mN/mが好ましい。
本発明のインクの粘度は30mPa・s以下が好ましい。更に20mPa・s以下に調整することがより好ましい。
【0239】
さらに本発明において、ポリマー微粒子分散物を用いることもできる。これらの詳細については特願2001−63780号に記載されている。
本発明では分散剤、分散安定剤として上述のカチオン、アニオン、ノニオン系の各種界面活性剤、消泡剤としてフッ素系、シリコーン系化合物やEDTAに代表されるれるキレート剤等も必要に応じて使用することができる。
【0240】
本発明のインクはインクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット)方式等に用いられる。
インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
【0241】
本発明に好適に用いることができるインクジェット記録方法、インクカートリッジについては、公知のものを用いることができる。具体的には、特開2000−198958号公報等に記載されている。
【0242】
本発明のインクセット及びインクカートリッジは公知の被記録材、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、同62−238783号公報、同10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に画像を形成するのに用いることができる。
【0243】
以下に本発明のインクを用いてインクジェットプリントをするのに用いられる記録紙及び記録フィルムについて説明する。
記録紙及び記録フィルムおける支持体はLBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等をからなり、必要に応じて従来の公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚み10〜250μm、坪量は10〜250g/m2が望ましい。支持体には、そのままインク受容層及びバックコート層を設けてもよいし、デンプン、ポリビニルアルコール等でサイズプレスやアンカーコート層を設けた後、インク受容層及びバックコート層を設けてもよい。さらに支持体には、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置により平坦化処理を行ってもよい。本発明では支持体としては、両面をポリオレフィン(例、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブテンおよびそれらのコポリマー)でラミネートした紙およびプラスチックフイルムがより好ましく用いられる。ポリオレフィン中に、白色顔料(例、酸化チタン、酸化亜鉛)または色味付け染料や顔料(例、コバルトブルー、群青、酸化ネオジウム)を添加することが好ましい。
【0244】
支持体上に設けられるインキ受容層には、顔料や水性バインダーが含有される。顔料としては、白色顔料がよく、白色顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛等の無機白色顔料、スチレン系ピグメント、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。インク受容層に含有される白色顔料としては、多孔性無機顔料がよく、特に細孔面積が大きい合成非晶質シリカ等が好適である。合成非晶質シリカは、乾式製造法によって得られる無水珪酸及び湿式製造法によって得られる含水珪酸のいずれも使用可能であるが、特に含水珪酸を使用することが望ましい。これらの顔料は2種以上を併用しても良い。
【0245】
インク受容層に含有される水性バインダーとしては、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。これらの水性バインダーは単独または2種以上併用して用いることができる。本発明においては、これらの中でも特にポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールが顔料に対する付着性、インク受容層の耐剥離性の点で好適である。
【0246】
インク受容層は、顔料及び水性結着剤の他に媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、界面活性剤、硬膜剤その他の添加剤を含有することができる。
インク受容層中に添加する媒染剤は、不動化されていることが好ましい。そのためには、ポリマー媒染剤が好ましく用いられる。
ポリマー媒染剤については、特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430号、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号の各明細書に記載がある。特開平1−161236号公報の212〜215頁に記載のポリマー媒染剤を含有する受像材料が特に好ましい。同公報記載のポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される。
【0247】
耐水化剤は、画像の耐水化に有効であり、これらの耐水化剤としては、特にカチオン樹脂が望ましい。このようなカチオン樹脂としては、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリアミンスルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、カチオンポリアクリルアミド、コロイダルシリカ等が挙げられ、これらのカチオン樹脂の中で特にポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンが好適である。これらのカチオン樹脂の含有量は、インク受容層の全固形分に対して1〜15質量%が好ましく、特に3〜10質量%であることが好ましい。
【0248】
耐光性向上剤としては、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの中で特に硫酸亜鉛が好適である。
界面活性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ性改良剤あるいは帯電防止剤として機能する。界面活性剤については、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載がある。
界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物の例には、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)および固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれる。有機フルオロ化合物については、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭61−20994号、同62−135826号の各公報に記載がある。
硬膜剤としては特開平1−161236号公報の222頁に記載されている材料等を用いることが出来る。
その他のインク受容層に添加される添加剤としては、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げられる。なお、インク受容層は1層でも2層でもよい。
【0249】
記録紙及び記録フィルムには、バックコート層を設けることもでき、この層に添加可能な成分としては、白色顔料、水性結着剤、その他の成分が挙げられる。バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
【0250】
バックコート層に含有される水性バインダーとしては、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
【0251】
インクジェット記録紙及び記録フィルムの構成層(バック層を含む)には、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマーラテックスについては、特開昭62−245258号、同62−136648号、同62−110066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスをバック層に添加しても、カールを防止できる。
【0252】
本発明のインクセット又はインクカートリッジを用いて上記記録紙又は記録フィルムに形成された画像は、堅牢性が高く、非常に優れたインク記録物を提供することができる。
【0253】
【実施例】
次に、本発明の実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0254】
実施例1
下記の成分に脱イオン水を加え1リッターとした後、30〜40℃で加熱しながら1時時間撹拌した。その後、KOH10mol/lにてpH=9に調製し、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過しライトマゼンタ用インク液を調製した。
【0255】
マゼンタ染料(T−1) 7.5g
ジエチレングリコール 150g
尿素 37g
グリセリン 130g
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 130g
サーフィノール465(AirProducts&Chemicals社) 10.5g
トリエタノールアミン 6.9g
ベンゾトリアゾール 0.08g
PROXEL XL2、 3.5g
【0256】
さらに染料種、添加剤を変えることにより、マゼンタインク、ライトシアンインク、シアンインク、イエローインク、ブラックインクを調製し、表−Aに示す濃度のインクセット101を作成した。
【0257】
【表19】
Figure 0003844338
【0258】
【化48】
Figure 0003844338
【0259】
【化49】
Figure 0003844338
【0260】
次にインクセット101のライトマゼンタ、マゼンタ、ライトシアン、シアン、イエローの各インクについて染料種を表−Bに従うように変更し、インクセット102〜109を作成した。尚、染料を変更する場合、等モルづつも置き換えて使用することを基準とし、各インク液の透過濃度がインクセット101と同等になるように染料濃度を調節した。又、染料を併用する場合は等モルずつ使用した。
【0261】
【表20】
Figure 0003844338
【0262】
次にこれらのインクセット101〜109をインクジェットプリンターPM770C(EPSON社製)のカートリッジに詰め、同機にてエプソン社製 インクジェットペーパーPM写真用紙に画像を印刷し、以下の評価を行った。
【0263】
1)印刷性能▲1▼はカートリッジをプリンターにセットし全ノズルからのインクの突出を確認した後、A4を50枚出力し、印字の乱れを評価した。
A:印刷開始から終了まで印字の乱れ無し
B:印字の乱れのある出力が発生する
C:印刷開始から終了まで印字の乱れあり
【0264】
2)印刷性能▲2▼はカートリッジを60度にて10日放置した後、印刷性能▲1▼と同様の方法にて印字の乱れを評価した。
【0265】
3)乾燥性は印刷直後に、指で触ったときの汚れを目視にて評価した。
4)細線の滲みについては、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの細線パターンを印字し目視にて評価▲1▼を行った。ブラックについてはマゼンタインクをベタに印字した後、ブラックの細線を印字し、2色の接触による滲みの評価▲2▼も行った。
【0266】
5)耐水性については得られた画像を5秒間脱イオン水に浸せきした後、画像のにじみを目視にて評価した。
6)画像保存性については、ブラックの印字サンプルを作成し、以下の評価を行った。
光堅牢性は印字直後の色度(a*1、b*1)及び明度(L1)をグレタグ社製SPM100-IIにて測定した後、アトラス社製ウェザーメーターを用い画像にキセノン光(8万5千ルックス)を7日照射した後、再び色度(a*1、b*1)、明度(L2)を測定し光照射前後の色差(ΔE)を以下の色に従い求め評価した。
ΔE={(a*1−a*2)2+(b*1−b*2)2+(L1-L2)2}1/2
色差について反射濃度が1、1.3及び1.6の3点にて評価し、いずれの濃度でも式差が「5」以下の場合をA、2点が「5」以上の場合をB、全ての濃度で「5」以上の場合をCとした。
【0267】
熱堅牢性については、80度条件下に6日間試料を保存する前後での色差を、光堅牢性と同様の方法により評価した。染料残存率について反射濃度が1、1.3及び1.6の3点にて評価し、いずれの濃度でも式差が「3」以下の場合をA、2点が「3」以上の場合をB、全ての濃度で「3」以上の場合をCとした。
【0268】
ガス堅牢性については、オゾン濃度0.5PPM条件下に7日間試料を保存する前後での色差を、光堅牢性と同様の方法により評価した。染料残存率について反射濃度が1、1.3及び1.6の3点にて評価し、いずれの濃度でも式差が「10」以下の場合をA、2点が「10」以上の場合をB、全ての濃度で「10」以上の場合をCとした。
【0269】
【表21】
Figure 0003844338
【0270】
【表22】
Figure 0003844338
【0271】
本発明のインク組成物を用いた場合、目詰まりすることなく優れた吐出安定性を得られることが分かり、耐水性、堅牢性についても優れた性能を示すことが分かる。また、本発明のインク組成物では細線を出力する際の性能もにじみがなく優れている。
尚、本発明において使用する受像紙を富士写真フイルム社製インクジェットペーパー 画彩 写真仕上げ、キャノン社製 PR101に変更した場合でも上記結果と同様の効果が見られる。また、本発明の効果は、サーフィノール465の代わりに特願2001−80090号、特願2001−11821号又は特願2001−11822号に記載されている界面活性剤を用いたり、又はこれらの界面活性剤をサーフィノール465と併用しても同様の効果が得られた。
【0272】
実施例2
実施例1で作製した同じインクを、インクジェットプリンターBJ−F850(キャノン社製)のカートリッジに詰め、同機にてに画像を富士写真フイルム製インクジェットペーパー 画彩 写真仕上げにプリントし、実施例1と同様な評価を行ったところ、実施例1と同様な結果が得られた。また受像紙がEPSON社製PM写真用紙、キャノン社製 PR101の場合でも同様の効果が見られた。
【0273】
実施例3
実施例1のインクセット101からライトマゼンタ、マゼンタ、ライトシアン及びシアンを以下の方法により調製した油溶性染料使用インクに変更しインクセット201を調製した。
【0274】
染料(A−1)8g、界面活性剤(花王製、商品名エマール20C)19.2gを、高沸点有機溶媒(S−1)6g、高沸点有機溶媒(S−2)10g、添加剤(W−1)1.0gおよび酢酸エチル50ml中に70℃にて溶解させた。この溶液中に500mlの脱イオン水をマグネチックスターラーで撹拌しながら添加し、水中油滴型の粗粒分散物を作製した。
次に、この粗粒分散物をマイクロフロダイザー(MICROFLUIDEX INC)にて60MPaの圧力で5回通過させることで微粒子化を行った。更に出来上がった乳化物をロータリーエバポレーターにて酢酸エチルの臭気が無くなるまで脱溶媒を行った。
上記のようにして得られた疎水性染料の微細乳化物に、ジエチレングリコール140g、グリセリン64gおよび尿素等の添加剤を加えた後、脱イオン水を全体量が1リットルになるように加え、KOH 10mol/lにてpH=9に調整することにより表−Eの濃度に従うライトマゼンタインクを作製した。得られた乳化分散インクの体積平均粒子サイズをマイクロトラックUPA(日機装(株)製)を用いて測定したところ40nmであった。
【0275】
さらに使用する染料の種類・量、高沸点有機溶媒の量および各種添加剤の種類・量を表−Eに従うように変更し、インクセット201を調製した。尚、表−Eに示すのは、溶剤蒸発後の最終組成物の組成である。
【0276】
【表23】
Figure 0003844338
【0277】
【化50】
Figure 0003844338
【0278】
【化51】
Figure 0003844338
【0279】
各インクについて、表−Fのように染料種を変更して201と同様にして、インクセット202〜208を作成した、染料を変更する場合、等モルづつも置き換えて使用することを基準とし、各インク液の透過濃度がインクセット201と同等になるように染料濃度を調節した。又、染料を併用する場合は等モルずつ使用した。
【0280】
【表24】
Figure 0003844338
【0281】
次にこれらのインクセット201〜208をインクジェットプリンターPM670C(EPSON社製)のカートリッジに詰め、同機にて富士写真フイルム社製インクジェットペーパー 画彩 写真仕上げに画像を印刷し、以下の評価を行った。
【0282】
1)印刷性能▲1▼はカートリッジをプリンターにセットし全ノズルからのインクの突出を確認した後、A4を30枚出力し、印字の乱れを評価した。
A:印刷開始から終了まで印字の乱れ無し
B:印字の乱れのある出力が発生する
C:印刷開始から終了まで印字の乱れあり
【0283】
2)印刷性能▲2▼はカートリッジを60度にて2日放置した後、印刷性能▲1▼と同様の方法にて印字の乱れを評価した。
3)乾燥性は印刷直後に、指で触ったときの汚れを目視にて評価した。
【0284】
4)細線の滲みについては、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの細線パターンを印字し目視にて評価▲1▼を行った。ブラックについてはマゼンタインクをベタに印字した後、ブラックの細線を印字し、2色の接触による滲みの評価▲2▼も行った。
5)耐水性については得られた画像を5秒間脱イオン水に浸せきした後、画像のにじみを目視にて評価した。
【0285】
6)画像保存性については、ブラックの印字サンプルを作成し、以下の評価を行った。
光堅牢性は印字直後の色度(a*1、b*1)及び明度(L1)をグレタグ社製にて測定した後、アトラス社製ウェザーメーターを用い画像にキセノン光(8万5千ルックス)を10日照射した後、再び色度(a*1、b*1)、明度(L2)を測定し光照射前後の色差(ΔE)を以下の色に従い求め評価した。
ΔE={(a*1−a*2)2+(b*1−b*2)2+(L1-L2)2}1/2
色差について反射濃度が1、1.3及び1.6の3点にて評価し、いずれの濃度でも式差が「5」以下の場合をA、2点が「5」以上の場合をB、全ての濃度で「5」以上の場合をCとした。
【0286】
熱堅牢性については、85度条件下に4日間試料を保存する前後での色差を、光堅牢性と同様の方法により評価した。染料残存率について反射濃度が1、1.3及び1.6の3点にて評価し、いずれの濃度でも式差が「5」以下の場合をA、2点が「5」以上の場合をB、全ての濃度で「5」以上の場合をCとした。
【0287】
ガス堅牢性については、オゾン濃度1.0PPM条件下に2日間試料を保存する前後での色差を、光堅牢性と同様の方法により評価した。染料残存率について反射濃度が1、1.3及び1.6の3点にて評価し、いずれの濃度でも式差が「10」以下の場合をA、2点が「10」以上の場合をB、全ての濃度で「10」以上の場合をCとした。
【0288】
【表25】
Figure 0003844338
【0289】
【表26】
Figure 0003844338
【0290】
本発明のインク組成物を用いた場合、目詰まりすることなく優れた吐出安定性を得られることが分かり、耐水、についても優れた性能を示すことが分かる。堅牢性については黒部での色度の変動が少ない。本発明のインク組成物では細線を出力する際の性能もにじみがなく優れている。
尚、本発明において使用する受像紙をエプソン社製PM写真用紙、キャノン社製 PR101に変更した場合でも上記結果と同様の効果が見られる。
【0291】
本発明のインク組成物を用いた場合、目詰まりすることなく優れた吐出安定性を得られることが分かり、耐水性、堅牢性についても優れた性能を示すことが分かる。また、本発明のインク組成物では細線を出力する際の性能もにじみがなく優れている。
尚、本発明において使用する受像紙をEPSON社製PM写真用紙、キャノン社製 PR101に変更した場合でも上記結果と同様の効果が見られる。また、本発明の効果は、サーフィノール465のかわりに特願2001−80090号、特願2001−11821号又は特願2001−11822号に記載されている界面活性剤を用いたり、又はこれらの界面活性剤をサーフィノール465と併用しても同様の効果が得られた。
【0292】
実施例4
実施例1で作製した同じインクを、インクジェットプリンターBJ−F850(CANON社製)のカートリッジに詰め、同機にてに画像を富士写真フイルム製 インクジェットペーパー画彩 写真仕上げにプリントし、実施例3と同様な評価を行ったところ、実施例1と同様な結果が得られた。また受像紙がEPSON社製PM写真用紙、キャノン社製 PR101の場合でも同様の効果が見られた。
【0293】
【発明の効果】
本発明のインクセットを用いることにより、取り扱い性、臭気、安全性等の点から優れた、吐出安定性が高く、しかも得られる画像の色相、耐光性、耐水性にも優れ、細線の滲みなど画質についての欠点が無く、過酷な条件下での画像保存性を改良することができる。従って、本発明のインクセット及びインクカートリッジ、更にこれらを搭載したプリンターは、長期間、あるいは過酷な条件下に経持したインクでも優れた吐出安定性を維持することができる。さらに得られる記録物も高堅牢である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink set for ink-jet recording, a cartridge, and an image recording method that have high image quality, excellent storage stability, and excellent ejection stability.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the spread of computers, ink jet printers are widely used for printing on paper, film, cloth and the like not only in offices but also at home.
Ink jet recording methods include a method of ejecting droplets by applying pressure with a piezo element, a method of ejecting droplets by generating bubbles in ink by heat, a method of using ultrasonic waves, or a droplet by electrostatic force. There is a method of sucking and discharging. As these inks for inkjet recording, water-based inks, oil-based inks, or solid (melting type) inks are used. Among these inks, water-based inks are mainly used from the viewpoints of production, handleability, odor, safety, and the like.
[0003]
The dyes used in these inks for ink jet recording have high solubility in solvents, high density recording, good hue, fastness to light, heat, air, water and chemicals. It is required to be excellent in fixability, good fixability to the image receiving material and difficult to bleed, excellent storability as ink, non-toxicity, high purity, and available at low cost. Has been. However, it is extremely difficult to search for pigments that meet these requirements at a high level. In particular, a dye having a good magenta hue and excellent light fastness is strongly desired.
[0004]
Various dyes and pigments have already been proposed for inkjet and are actually used. However, the present condition is that the pigment | dye which still satisfies all the requirements has not been discovered yet. Conventionally well-known dyes and pigments having a color index (C.I.) number are difficult to achieve both hue and fastness required for ink jet recording ink. As a dye for improving fastness, an azo dye derived from an aromatic amine and a 5-membered heterocyclic amine described in JP-A No. 55-161856 has been proposed. However, these dyes have a problem of deteriorating color reproducibility because they have undesirable hues in the yellow and cyan regions. Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 61-36362 and 2-212566 disclose ink jet recording inks for the purpose of achieving both hue and light fastness. However, the dye used in each publication has insufficient solubility in water when used as a water-soluble ink. In addition, when the coloring matter described in each publication is used as a water-soluble ink for inkjet, a problem arises in wet heat fastness. As means for solving these problems, compounds and ink compositions described in JP-T-11-504958 have been proposed. Japanese Patent Application No. 2000-80733 discloses an ink jet recording ink using pyrazolylaniline azo for further improving the hue and light fastness. However, it has been found that these ink jet recording inks may cause image degradation under severe conditions such as storage at high temperatures for a long period of time or when gases such as nitrogen oxides and ozone coexist. did. In order to improve these points, dye types have been studied, but for secondary colors such as blue or gray, changing only one type of dye will cause a loss of hue balance, resulting in robustness. The effect is not sufficiently observed. Also, due to the interaction between the two types of dyes, the fastness may be further deteriorated, and the ink set, cartridge, printer using the same, and the highly robust printed matter that can be obtained can be improved significantly. Was desired.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, in the present invention, the problems to be solved by the present invention are inks that are excellent in terms of handleability, odor, safety, etc., have high ejection stability, and furthermore, the hue of the image obtained, light resistance, It is also excellent in water resistance, has no defects in image quality such as fine line bleeding, and improves image storability under severe conditions. It is another object of the present invention to provide an ink set, a cartridge, and an image recording method that have high ejection stability even with ink that has been used for a long period of time or under severe conditions.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various studies, the present inventors have used a combination of a specific magenta ink and a specific cyan ink as inks for inkjet recording, so that harsh conditions and gases that can be stored for a long time at high temperatures coexist. Even under the conditions, it was found that a highly robust printed material can be obtained without image deterioration. Image degradation under severe conditions and / or in the presence of gas is particularly noticeable in image-receiving paper containing a white inorganic pigment in the image-receiving layer. In addition to thermal degradation reactions, reactions with white inorganic pigments themselves and white inorganic It is estimated that there is an influence of the gas component adsorbed on the pigment. It has been found that by using a combination of the above two types of dyes, a printed matter having a very excellent fastness can be obtained without adversely affecting each other.
[0007]
That is, the present invention relates to an ink set using a combination of a specific magenta ink and a specific cyan ink, and an ink cartridge containing magenta ink and cyan ink integrally or at least partially separately. The present invention relates to an ink cartridge using a combination of a specific magenta ink and a specific cyan ink. Furthermore, the present invention relates to an ink jet printer and an image recording method using these ink sets or ink cartridges.
That is, the present invention relates to the following ink set, ink cartridge, ink jet printer, and image recording method.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
(1) In a color ink set using a plurality of hue inks, at least a magenta ink containing a colorant represented by the following general formula (M-I):BushiAn ink set comprising a colorant represented by the following general formula (CI) as an ink.
[0009]
[Chemical Formula 3]
Figure 0003844338
[0010]
    In formula (M-I), A1IsIt is represented by the following general formulas (Ma) to (Mf)5-membered heterocyclic diazo component A1-NH2Represents the residue.
[Formula 4]
Figure 0003844338
  B1And B2Are each -CR1= And -CR2= Or either one is a nitrogen atom and the other is -CR1= Or -CR2=.
  G 1 , R 1 , R 2 And R 7 To R 20 Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, an aliphatic group, an aromatic group, a heterocyclic group, a cyano group, a carboxyl group, a carbamoyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a heterocyclic oxycarbonyl group, an acyl group, Hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, silyloxy group, acyloxy group, carbamoyloxy group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, amino group (including heterocyclic amino group and anilino group), Acylamino group, ureido group, sulfamoylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, alkyl or arylsulfonylamino group, heterocyclic sulfonylamino group, nitro group, alkyl or arylthio group, alkyl or Arylsulfonyl group, heterocyclic sulfonyl group, an alkyl- or arylsulfinyl group, heterocyclic sulfinyl group, a sulfamoyl group, a sulfo group or a heterocyclic thio group, and each group may be further substituted.
  A 1 Is represented by general formulas (Ma) to (Md) and (Mf),R5And R6Each independently represents a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group, a heterocyclic group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, an alkyl or arylsulfonyl group, or a sulfamoyl group, It may have a substituent.
  A 1 Is represented by the general formula (Me), R 5 And R 6 Each independently represents a hydrogen atom, aromatic group, heterocyclic group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, alkyl or arylsulfonyl group, or sulfamoyl group, and each group further has a substituent. You may do it. (However, R 5 And R 6 Are not simultaneously hydrogen atoms).
  R1And R5Or R5And R6May combine to form a 5- or 6-membered ring.
[0011]
[Formula 4]
Figure 0003844338
[0012]
  In the formula (CI), X1, X2, X3And X4Each independently, each independently -SO-Z1, -SO2-Z1, -SO2NR21R22, -CONR21R22Or -CO2R21Represents.
  Z1Is a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted cycloalkyl group, a substituted or unsubstituted alkenyl group, a substituted or unsubstituted aralkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, a substituted or unsubstituted heterocycle Represents a group. R21, R22Each independently represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted cycloalkyl group, a substituted or unsubstituted alkenyl group, a substituted or unsubstituted aralkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, a substituted Alternatively, it represents an unsubstituted heterocyclic group. Y1, Y2, Y3And Y4Each independently represents a monovalent substituent.
  a1~ A4, B1~ B4Are each X1~ X4And Y1~ Y4Represents the number of substituents. a1~ A4Each independently represents a number from 0 to 4, but not all 0 at the same time. b1~ B4Each independently represents a number from 0 to 4. A1~ A4And b1~ B4When X represents a number of 2 or more, a plurality of X1~ X4And Y1~ Y4 HasoEach may be the same or different. M is a hydrogen atom, a metal atom or an oxide, hydroxide or halide thereof.
(2) In the general formula (MI), A 1 Is selected from (M-a) to (M-d) and (M-f). The ink set according to (1), wherein
(3) A 1 Is the general formula (M-a) or (M-b), the ink set according to (2) above.
(4) A 1 Is the general formula (M-a), the ink set according to the above (3).
(5) The ink set according to any one of (1) to (4), wherein the general formula (M-I) is represented by the following general formula (M-II): .
[Chemical formula 5]
Figure 0003844338
  Where R 1 , R 2 , R 5 And R 6 Is synonymous with that described in formula (M-I). R 3 And R 4 Each independently represents a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group, a heterocyclic group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, an alkylsulfonyl group, an arylsulfonyl group, or a sulfamoyl group. Z 1 Represents an electron-withdrawing group having a Hammett's substituent constant σp value of 0.20 or more. Z 2 Represents a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group or a heterocyclic group. Q 1 Represents a hydrogen atom or a substituent, and the substituent represents an aliphatic group, an aromatic group or a heterocyclic group.
(6) The colorant represented by the general formula (M-I) is water-soluble, and in the general formula (M-I), A 1 , R 1 , R 2 , R 5 , R 6 , And G 1 The ink set according to any one of (1) to (5) above, which has an ionic hydrophilic group as a substituent at any of the above positions.
(7) The colorant represented by the general formula (CI) is water-soluble and has an ionic hydrophilic group, according to any one of (1) to (6) above The ink set described.
(8) The ink set according to (6) or (7), wherein the ionic hydrophilic group is a group selected from a sulfo group, a carboxyl group, a phosphono group, and a quaternary ammonium group.
(9) In the magenta ink and cyan ink, 0.2 to 20 quality of each colorant The ink set according to any one of (1) to (8) above, wherein the ink set is contained in an amount of%.
[0013]
(10The ink set according to (1), further comprising a colorant represented by the following general formula (Y-I) as a yellow ink.
[0014]
[Chemical formula 5]
Figure 0003844338
[0015]
In formula (Y-I), A11And B11Each independently represents an optionally substituted heterocyclic group.
[0016]
(11) The magenta ink is mounted in the color ink set as a plurality of inks having two or more different ink densities, and the density of the other kinds is 0.05 to 0.5 times the density of one kind of ink. (1) or (1) characterized in that10) Ink set described.
[0017]
(12) The cyan ink is mounted on the color ink set as a plurality of inks having two or more different ink densities, and the density of the other ink is 0.05 to 0.5 times the density of one ink. (1), characterized in that(10)-(11)The ink set according to any one of the above.
[0018]
(13) In a color ink cartridge that contains at least magenta ink and cyan ink integrally or at least part of them independently,(1) To (6), (8) and (9)A colorant represented by the general formula (M-I) is contained, and as the cyan ink, the above(1) And 7-9An ink cartridge comprising a colorant represented by formula (CI).
[0019]
(14) Further, as the yellow ink, at least one colorant represented by the above general formula (Y-I) is contained integrally or at least a part thereof independently.13) The ink cartridge described.
[0020]
(15) Above (1), (10)-(12)An ink jet printer using the ink set according to any one of the above.
[0021]
(16) When performing color printing, the above (1) to (12An image recording method using the ink set according to any one of the above.
[0022]
In each of the above embodiments, black ink is not included, but a color ink set and a color ink cartridge including a black ink using a black dye as a colorant may be used. In addition, the color ink set and color ink cartridge in the above embodiment may be an ink set and ink cartridge including black ink using a black pigment as a colorant.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  The present invention is described in further detail below.
<Magenta ink>
  The colorant represented by the general formula (MI) in the present invention will be described.
  In the general formula (MI), A1Is5-membered heterocyclic diazo component A represented by the following general formulas (Ma) to (Mf) 1 -NH 2 Represents the residue. During ~But from the following general formula (M-a)(Md) and (Mf)Pyrazole ring, imidazole ring, isothiazole ring, thiadiazole represented byRingpreferable.
[0024]
[Chemical 6]
Figure 0003844338
[0025]
In the above general formulas (Ma) to (Mf), R7To R20Is G in the general formula (MI)1, R1Or R2Represents the same substituent as.
Of the general formulas (Ma) to (Mf), preferred are the pyrazole ring and isothiazole ring represented by the general formulas (Ma) and (Mb), and most preferred It is a pyrazole ring represented by the formula (M-a).
[0026]
In the general formula (MI), B1And B2Are each -CR1= And -CR2= Or either one is a nitrogen atom and the other is -CR1= Or -CR2=, But each -CR1= And -CR2What represents = is more preferable.
[0027]
  A 1 Is represented by general formulas (Ma) to (Md) and (Mf),R5And R6Each independently represents a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group, a heterocyclic group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, an alkyl or arylsulfonyl group, or a sulfamoyl group, It may have a substituent.A 1 Is represented by the general formula (Me), R 5 And R 6 Each independently represents a hydrogen atom, aromatic group, heterocyclic group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, alkyl or arylsulfonyl group, or sulfamoyl group, and each group further has a substituent. You may do it.R5, R6Preferred examples of the substituent represented by the formula include a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group, a heterocyclic group, an acyl group, an alkyl group, or an arylsulfonyl group. More preferably, they are a hydrogen atom, an aromatic group, a heterocyclic group, an acyl group, an alkyl or arylsulfonyl group. Most preferably, they are a hydrogen atom, an aryl group, and a heterocyclic group. Each group may further have a substituent. However, R5, R6Are not simultaneously hydrogen atoms.
[0028]
G1, R1And R2Are each independently a hydrogen atom, halogen atom, aliphatic group, aromatic group, heterocyclic group, cyano group, carboxyl group, carbamoyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, heterocyclic oxycarbonyl group, acyl group , Hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, silyloxy group, acyloxy group, carbamoyloxy group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group, amino group (including heterocyclic amino group and anilino group) , Acylamino group, ureido group, sulfamoylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, alkyl or arylsulfonylamino group, heterocyclic sulfonylamino group, nitro group, alkyl or arylthio group, heterocyclic thio group Alkyl or arylsulfonyl group, heterocyclic sulfonyl group, an alkyl- or arylsulfinyl group, heterocyclic sulfinyl group, a sulfamoyl group or a sulfo group, and each group may be further substituted.
[0029]
G1Examples of the substituent represented by the following are hydrogen atom, halogen atom, aliphatic group, aromatic group, hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, acyloxy group, heterocyclic oxy group, amino group (heterocyclic amino group, anilino Group), an acylamino group, a ureido group, a sulfamoylamino group, an alkoxycarbonylamino group, an aryloxycarbonylamino group, an alkyl or arylthio group, or a heterocyclic thio group, more preferably a hydrogen atom, a halogen atom, An alkyl group, a hydroxy group, an alkoxy group, an aryloxy group, an acyloxy group, an amino group (including a heterocyclic amino group and an anilino group) or an acylamino group, among which a hydrogen atom, an anilino group and an acylamino group are most preferable. Each group may further have a substituent.
[0030]
R1, R2Preferred examples of the substituent represented by can include a hydrogen atom, an alkyl group, an alkoxycarbonyl group, a carboxyl group, a carbamoyl group, a hydroxy group, an alkoxy group, and a cyano group. Each group may further have a substituent.
R1And RFiveOr RFiveAnd R6May combine to form a 5- or 6-membered ring.
A1, R1, R2, RFive, R6Or G1In the case where each substituent represented by formula (1) further has a substituent,1, R1, R2The substituents mentioned in the above can be mentioned.
[0031]
When the dye of the present invention is a water-soluble dye, A1, R1, R2, RFive, R6And G1It is preferable to further have an ionic hydrophilic group as a substituent at any of the above positions. Examples of the ionic hydrophilic group as a substituent include a sulfo group, a carboxyl group, a phosphono group, and a quaternary ammonium group. As the ionic hydrophilic group, a carboxyl group, a phosphono group and a sulfo group are preferable, and a carboxyl group and a sulfo group are particularly preferable. The carboxyl group, phosphono group, and sulfo group may be in the form of a salt. Examples of counter ions that form a salt include ammonium ions, alkali metal ions (eg, lithium ions, sodium ions, potassium ions, etc.) and organic compounds. Cations (eg, tetramethylammonium ion, tetramethylphosphonium ion, tetramethylguanidinium ion, etc.) are included.
[0032]
In the present specification, an aliphatic group means an alkyl group, a substituted alkyl group, an alkenyl group, a substituted alkenyl group, an alkynyl group, a substituted alkynyl group, an aralkyl group, and a substituted aralkyl group. The aliphatic group may have a branch and may form a ring. The number of carbon atoms in the aliphatic group is preferably 1-20, and more preferably 1-16. The aryl part of the aralkyl group and the substituted aralkyl group is preferably phenyl or naphthyl, particularly preferably phenyl. Examples of aliphatic groups include methyl, ethyl, butyl, isopropyl, t-butyl, hydroxyethyl, methoxyethyl, cyanoethyl, trifluoromethyl, 3-sulfopropyl, 4-sulfobutyl, cyclohexyl group, benzyl group, 2-phenethyl Groups, vinyl groups, and allyl groups.
[0033]
In the present specification, the aromatic group means an aryl group and a substituted aryl group. The aryl group is preferably phenyl or naphthyl, particularly preferably phenyl. The number of carbon atoms in the aromatic group is preferably 6 to 20, and more preferably 6 to 16.
Examples of the aromatic group include phenyl, p-tolyl, p-methoxyphenyl, o-chlorophenyl and m- (3-sulfopropylamino) phenyl.
The heterocyclic group includes a heterocyclic group having a substituent and an unsubstituted heterocyclic group. The heterocyclic ring may be condensed with an aliphatic ring, an aromatic ring or another heterocyclic ring. The heterocyclic group is preferably a 5-membered or 6-membered heterocyclic group. Examples of the substituent include aliphatic groups, halogen atoms, alkyl and arylsulfonyl groups, acyl groups, acylamino groups, sulfamoyl groups, carbamoyl groups, and ionic hydrophilic groups. Examples of the heterocyclic group include 2-pyridyl group, 2-thienyl group, 2-thiazolyl group, 2-benzothiazolyl group, 2-benzoxazolyl group and 2-furyl group.
[0034]
The alkyl and arylsulfonyl groups include substituted alkyl and arylsulfonyl groups, unsubstituted alkyl and arylsulfonyl groups. Examples of the alkyl and arylsulfonyl groups include a methylsulfonyl group and a phenylsulfonyl group, respectively.
Alkyl and arylsulfinyl groups include substituted alkyl and arylsulfinyl groups, unsubstituted alkyl and arylsulfinyl groups. Examples of alkyl and arylsulfinyl groups include methanesulfinyl group and phenylsulfinyl group, respectively.
The acyl group includes an acyl group having a substituent and an unsubstituted acyl group. The acyl group is preferably an acyl group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the acyl group include an acetyl group and a benzoyl group.
Examples of the halogen atom include a fluorine atom, a chlorine atom, and a bromine atom.
[0035]
The amino group includes an amino group substituted with an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and the alkyl group, aryl group, or heterocyclic group may further have a substituent. As the alkylamino group, an alkylamino group having 1 to 12 carbon atoms is preferable. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkylamino group include a methylamino group and a diethylamino group.
The arylamino group includes an arylamino group having a substituent and an unsubstituted arylamino group. The arylamino group is preferably an arylamino group having 6 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include a halogen atom and an ionic hydrophilic group. Examples of the arylamino group include an anilino group and a 2-chloroanilino group.
[0036]
The alkoxy group includes an alkoxy group having a substituent and an unsubstituted alkoxy group. As said alkoxy group, a C1-C12 alkoxy group is preferable. Examples of the substituent include an alkoxy group, a hydroxyl group, and an ionic hydrophilic group. Examples of the alkoxy group include a methoxy group, an ethoxy group, an isopropoxy group, a methoxyethoxy group, a hydroxyethoxy group, and a 3-carboxypropoxy group.
[0037]
The aryloxy group includes an aryloxy group having a substituent and an unsubstituted aryloxy group. The aryloxy group is preferably an aryloxy group having 6 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkoxy group and an ionic hydrophilic group. Examples of the aryloxy group include a phenoxy group, a p-methoxyphenoxy group, and an o-methoxyphenoxy group.
[0038]
The acylamino group includes an acylamino group having a substituent and an unsubstituted acylamino group. The acylamino group is preferably an acylamino group having 2 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the acylamino group include an acetylamino group, a propionylamino group, a benzoylamino group, an N-phenylacetylamino group, and a 3,5-disulfobenzoylamino group.
[0039]
The ureido group includes a ureido group having a substituent and an unsubstituted ureido group. The ureido group is preferably a ureido group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkyl group and an aryl group. Examples of the ureido group include a 3-methylureido group, a 3,3-dimethylureido group, and a 3-phenylureido group.
[0040]
The sulfamoylamino group includes a sulfamoylamino group having a substituent and an unsubstituted sulfamoylamino group. Examples of the substituent include an alkyl group. Examples of the sulfamoylamino group include N, N-dipropylsulfamoylamino.
[0041]
The alkoxycarbonylamino group includes an alkoxycarbonylamino group having a substituent and an unsubstituted alkoxycarbonylamino group. The alkoxycarbonylamino group is preferably an alkoxycarbonylamino group having 2 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkoxycarbonylamino group include an ethoxycarbonylamino group.
[0042]
The alkyl and arylsulfonylamino groups include substituted alkyl and arylsulfonylamino groups, and unsubstituted alkyl and arylsulfonylamino groups. The sulfonylamino group is preferably a sulfonylamino group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the sulfonylamino group include a methanesulfonylamino group, an N-phenylmethanesulfonylamino group, a benzenesulfonylamino group, and a 3-carboxybenzenesulfonylamino group.
[0043]
The carbamoyl group includes a carbamoyl group having a substituent and an unsubstituted carbamoyl group. Examples of the substituent include an alkyl group. Examples of the carbamoyl group include a methylcarbamoyl group and a dimethylcarbamoyl group.
[0044]
The sulfamoyl group includes a sulfamoyl group having a substituent and an unsubstituted sulfamoyl group. Examples of the substituent include an alkyl group. Examples of the sulfamoyl group include a dimethylsulfamoyl group and a di- (2-hydroxyethyl) sulfamoyl group.
[0045]
The alkoxycarbonyl group includes an alkoxycarbonyl group having a substituent and an unsubstituted alkoxycarbonyl group. The alkoxycarbonyl group is preferably an alkoxycarbonyl group having 2 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkoxycarbonyl group include a methoxycarbonyl group and an ethoxycarbonyl group.
[0046]
The acyloxy group includes an acyloxy group having a substituent and an unsubstituted acyloxy group. The acyloxy group is preferably an acyloxy group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the acyloxy group include an acetoxy group and a benzoyloxy group.
[0047]
The carbamoyloxy group includes a carbamoyloxy group having a substituent and an unsubstituted carbamoyloxy group. Examples of the substituent include an alkyl group. Examples of the carbamoyloxy group include an N-methylcarbamoyloxy group.
[0048]
The aryloxycarbonyl group includes an aryloxycarbonyl group having a substituent and an unsubstituted aryloxycarbonyl group. The aryloxycarbonyl group is preferably an aryloxycarbonyl group having 7 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the aryloxycarbonyl group include a phenoxycarbonyl group.
[0049]
The aryloxycarbonylamino group includes an aryloxycarbonylamino group having a substituent and an unsubstituted aryloxycarbonylamino group. The aryloxycarbonylamino group is preferably an aryloxycarbonylamino group having 7 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the aryloxycarbonylamino group include a phenoxycarbonylamino group.
[0050]
The alkyl, aryl and heterocyclic thio groups include substituted alkyl, aryl and heterocyclic thio groups and unsubstituted alkyl, aryl and heterocyclic thio groups. The alkyl, aryl and heterocyclic thio groups are preferably those having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkyl, aryl and heterocyclic thio groups include a methylthio group, a phenylthio group, and a 2-pyridylthio group.
[0051]
The silyloxy group is preferably a silyloxy group substituted with an aliphatic group having 1 to 12 carbon atoms or an aromatic group. Examples of the silyloxy group include trimethylsilyloxy and diphenylmethylsilyloxy.
[0052]
The heterocyclic oxy group includes a heterocyclic oxy group having a substituent and an unsubstituted heterocyclic oxy group. As said heterocyclic oxy group, a C2-C12 thing is preferable. Examples of the substituent include an alkyl group, an alkoxy group, and an ionic hydroxyl group. Examples of the heterocyclic oxy group include a 3-pyridyloxy group and a 3-thienyloxy group.
[0053]
The alkoxycarbonyloxy group includes an alkoxycarbonyloxy group having a substituent and an unsubstituted alkoxycarbonyloxy group. As said alkoxycarbonyloxy group, a C2-C12 thing is preferable. Examples of the alkoxycarbonyloxy group include a methoxycarbonyloxy group and an isopropoxycarbonyloxy group.
[0054]
The aryloxycarbonyloxy group includes an aryloxycarbonyloxy group having a substituent and an unsubstituted aryloxycarbonyloxy group. The aryloxycarbonyloxy group preferably has 7 to 12 carbon atoms. Examples of the aryloxycarbonyloxy group include a phenoxycarbonyloxy group.
[0055]
The heterocyclic oxycarbonyl group includes a heterocyclic oxycarbonyl group having a substituent and an unsubstituted heterocyclic oxycarbonyl group. The heterocyclic oxycarbonyl group is preferably a heterocyclic oxycarbonyl group having 2 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the heterocyclic oxycarbonyl group include a 2-pyridyloxycarbonyl group.
[0056]
The heterocyclic sulfonylamino group includes a heterocyclic sulfonylamino group having a substituent and an unsubstituted heterocyclic sulfonylamino group. The heterocyclic sulfonylamino group is preferably a heterocyclic sulfonylamino group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the heterocyclic sulfonylamino group include a 2-thiophenesulfonylamino group and a 3-pyridinesulfonylamino group.
[0057]
The heterocyclic sulfonyl group includes a heterocyclic sulfonyl group having a substituent and an unsubstituted heterocyclic sulfonyl group. As said heterocyclic sulfonyl group, a C1-C12 heterocyclic sulfonyl group is preferable. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the heterocyclic sulfonyl group include a 2-thiophenesulfonyl group and a 3-pyridinesulfonyl group.
[0058]
The heterocyclic sulfinyl group includes a heterocyclic sulfinyl group having a substituent and an unsubstituted heterocyclic sulfinyl group. The heterocyclic sulfinyl group is preferably a heterocyclic sulfinyl group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the heterocyclic sulfinyl group include a 4-pyridinesulfinyl group.
[0059]
In the colorant represented by the general formula (M-I) of the present invention, a particularly preferable structure is represented by the following general formula (M-II).
[0060]
[Chemical 7]
Figure 0003844338
[0061]
In formula (M-II), Z1Is Hammett's substituent constant σpThe value represents an electron withdrawing group having a value of 0.20 or more. Z1Is σpIt is preferably an electron withdrawing group having a value of 0.30 or more, and σpMore preferably, it is an electron withdrawing group having a value of 0.45 or more, and σpParticularly preferred is an electron withdrawing group having a value of 0.6 or more. Also σpAn electron-withdrawing group having a value of 1.0 or less is preferable. Preferred examples of the substituent include an electron-withdrawing substituent described later. Among them, an acyl group having 2 to 12 carbon atoms, an alkyloxycarbonyl group having 2 to 12 carbon atoms, a nitro group, a cyano group, An alkylsulfonyl group having 1 to 12 carbon atoms, an arylsulfonyl group having 6 to 18 carbon atoms, a carbamoyl group having 1 to 12 carbon atoms, and a halogenated alkyl group having 1 to 12 carbon atoms are preferable. Particularly preferred are a cyano group, an alkylsulfonyl group having 1 to 12 carbon atoms, and an arylsulfonyl group having 6 to 18 carbon atoms, and most preferred is a cyano group.
[0062]
R in the formula (M-II)1, R2, RFiveAnd R6Are R in the general formula (MI)1, R2, RFiveAnd R6It is synonymous with. RThreeAnd RFourEach independently represents a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group, a heterocyclic group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, an alkyl or arylsulfonyl group, or a sulfamoyl group. Of these, a hydrogen atom, aromatic group, heterocyclic group, acyl group, alkyl and arylsulfonyl group are preferable, and a hydrogen atom, aromatic group and heterocyclic group are particularly preferable. Z2Represents a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group or a heterocyclic group. Q1Represents a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group or a heterocyclic group. Above all, Q1Is preferably a group consisting of a nonmetallic atom group necessary for forming a 5- to 8-membered ring. The 5- to 8-membered ring may be substituted, may be a saturated ring, or may have an unsaturated bond. Of these, aromatic groups and heterocyclic groups are particularly preferred. Preferred nonmetallic atoms include nitrogen atoms, oxygen atoms, sulfur atoms or carbon atoms. Specific examples of such a ring structure include, for example, a benzene ring, cyclopentane ring, cyclohexane ring, cycloheptane ring, cyclooctane ring, cyclohexene ring, pyridine ring, pyrimidine ring, pyrazine ring, pyridazine ring, triazine ring, imidazole ring. , Benzimidazole ring, oxazole ring, benzoxazole ring, thiazole ring, benzothiazole ring, oxane ring, sulfolane ring and thiane ring.
[0063]
Each group described in formula (M-II) may further have a substituent. When each of these groups further has a substituent, examples of the substituent include the substituents described in the general formula (MI), G1, R1, R2And the groups exemplified in 1) and ionic hydrophilic groups.
[0064]
Here, Hammett's substituent constant σ used in the present specificationpThe value will be described. Hammett's rule is an empirical rule proposed by L. P. Hammett in 1935 to quantitatively discuss the effect of substituents on the reaction or equilibrium of benzene derivatives, which is widely accepted today. Substituent constants determined by Hammett's rule are σpValue and σmThere are values, and these values can be found in many common books, for example, JA Dean, “Lange's Handbook of Chemistry”, 12th edition, 1979 (Mc Graw-Hill) "Region" special issue, 122, 96-103, 1979 (Nankodo). In the present invention, each substituent is replaced with Hammett's substituent constant σ.pHowever, this does not mean that the values known in the literature can be limited to only certain substituents that can be found in the above-mentioned book. Of course, it also includes substituents that would be included within that range when measured on the basis.
The general formulas (M-I) and (M-II) of the present invention include those that are not benzene derivatives. However, as a measure of the electronic effect of the substituent, σ is used regardless of the substitution position.pUse the value. In the present invention, σpThe value is used in this sense.
[0065]
Hammett substituent constant σpExamples of the electron withdrawing group having a value of 0.60 or more include a cyano group, a nitro group, and an alkylsulfonyl group (for example, a methanesulfonyl group and an arylsulfonyl group (for example, a benzenesulfonyl group)).
Hammett σpAs the electron-withdrawing group having a value of 0.45 or more, in addition to the above, an acyl group (for example, acetyl group), an alkoxycarbonyl group (for example, dodecyloxycarbonyl group), an aryloxycarbonyl group (for example, m-chlorophenoxycarbonyl), An alkylsulfinyl group (for example, n-propylsulfinyl), an arylsulfinyl group (for example, phenylsulfinyl), a sulfamoyl group (for example, N-ethylsulfamoyl, N, N-dimethylsulfamoyl), a halogenated alkyl group (for example, Trifluoromethyl).
[0066]
Hammett substituent constant σpAs an electron-withdrawing group having a value of 0.30 or more, in addition to the above, an acyloxy group (for example, acetoxy), a carbamoyl group (for example, N-ethylcarbamoyl, N, N-dibutylcarbamoyl), a halogenated alkoxy group (for example, , Trifluoromethyloxy), halogenated aryloxy group (eg, pentafluorophenyloxy), sulfonyloxy group (eg, methylsulfonyloxy group), halogenated alkylthio group (eg, difluoromethylthio), two or more σpAn aryl group substituted with an electron-withdrawing group having a value of 0.15 or more (for example, 2,4-dinitrophenyl, pentachlorophenyl) and a heterocyclic ring (for example, 2-benzoxazolyl, 2-benzothiazolyl, 1- Phenyl-2-benzimidazolyl). σpSpecific examples of the electron-withdrawing group having a value of 0.20 or more include a halogen atom in addition to the above.
[0067]
A particularly preferred combination of substituents as the azo dye represented by the general formula (MI) is RFiveAnd R6And preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, a sulfonyl group or an acyl group, more preferably a hydrogen atom, an aryl group, a heterocyclic group or a sulfonyl group, most preferably a hydrogen atom, An aryl group and a heterocyclic group. However, RFiveAnd R6Are not hydrogen atoms.
G1Preferably, it is a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, a hydroxyl group, an amino group, or an acylamino group, more preferably a hydrogen atom, a halogen atom, an amino group, or an acylamino group, most preferably a hydrogen atom, an amino group, Acylamino group.
A1Of these, preferred are a pyrazole ring, an imidazole ring, an isothiazole ring, a thiadiazole ring, and a benzothiazole ring, and further a pyrazole ring and an isothiazole ring, and most preferred is a pyrazole ring.
B1And B2Each -CR1= And -CR2= And R1, R2Are each preferably a hydrogen atom, a halogen atom, a cyano group, a carbamoyl group, a carboxyl group, an alkyl group, a hydroxy group, an alkoxy group or an alkoxycarbonyl group, more preferably a hydrogen atom, an alkyl group, a cyano group, a carbamoyl group or an alkoxy group. Group, carboxyl group.
[0068]
In addition, about the preferable combination of a substituent of the compound represented by the said general formula (MI), the compound whose at least 1 of various substituents is the said preferable group is preferable, and many more various substituents are The compound which is the said preferable group is more preferable, and the compound whose all the substituents are the said preferable group is the most preferable.
[0069]
  Specific examples of the azo dye represented by the general formula (M-I) are shown below, but the azo dye used in the present invention is not limited to the following examples.In addition, by the correction | amendment of Claim 1, the compound e-1 of Table 13 does not satisfy | fill general formula (MI).
[0070]
[Table 1]
Figure 0003844338
[0071]
[Table 2]
Figure 0003844338
[0072]
[Table 3]
Figure 0003844338
[0073]
[Table 4]
Figure 0003844338
[0074]
[Table 5]
Figure 0003844338
[0075]
[Table 6]
Figure 0003844338
[0076]
[Table 7]
Figure 0003844338
[0077]
[Table 8]
Figure 0003844338
[0078]
[Table 9]
Figure 0003844338
[0079]
[Table 10]
Figure 0003844338
[0080]
[Table 11]
Figure 0003844338
[0081]
[Table 12]
Figure 0003844338
[0082]
[Table 13]
Figure 0003844338
[0083]
<Cyan ink>
The colorant as the cyan ink of the present invention has an oxidation potential of 1.0 V (vs) by introducing an electron withdrawing group into the phthalocyanine skeleton for the purpose of reducing the reactivity with an oxidizing gas such as ozone. It is desirable to be more noble than SCE). The oxidation potential is more preferable as it is noble, the oxidation potential is more noble than 1.1 V (vs SCE), and is more preferable than 1.2 V (vs SCE).
[0084]
A person skilled in the art can easily measure the value of the oxidation potential (Eox). Regarding this method, see, for example, P.I. Delahay, “New Instrumental Methods in Electrochemistry” (published by Interscience Publishers, 1954) J. et al. "Electrochemical Methods" by Bard et al. (Published by John Wiley & Sons, 1980) and "Electrochemical Measurement Method" by Akira Fujishima et al. (Published by Gihodo Publishing Co., Ltd., 1984).
[0085]
Specifically, the oxidation potential is 1 × 10 5 for a test sample in a solvent such as dimethylformamide or acetonitrile containing a supporting electrolyte such as sodium perchlorate or tetrapropylammonium perchlorate.-Four~ 1x10-6Mole / liter is dissolved and measured as a value for SCE (saturated calomel electrode) using cyclic voltammetry or direct current polarography. Although this value may be deviated by several tens of mil volts due to the influence of the liquid potential difference or the liquid resistance of the sample solution, the reproducibility of the potential can be ensured by inserting a standard sample (for example, hydroquinone).
In order to uniquely define the potential, in the present invention, 0.1 moldm-3In dimethylformamide containing tetrapropylammonium perchlorate as the supporting electrolyte (the concentration of the dye is 0.001 moldm-3The value (vs SCE) measured by direct current polarography in (3) is taken as the oxidation potential of the dye.
[0086]
The value of Eox represents the ease of electron transfer from the sample to the electrode, and the greater the value (the higher the oxidation potential), the less electron transfer from the sample to the electrode, in other words, the less easily oxidized. In relation to the structure of the compound, the oxidation potential becomes more noble by introducing an electron withdrawing group, and the oxidation potential becomes lower by introducing an electron donating group. In the present invention, in order to lower the reactivity with ozone which is an electrophile, it is desirable to introduce an electron withdrawing group into the phthalocyanine skeleton to make the oxidation potential more noble. Therefore, by using Hammett's substituent constant σp value, which is a measure of the electron withdrawing property and electron donating property of a substituent, by introducing a substituent having a large σp value such as a sulfinyl group, a sulfonyl group, and a sulfamoyl group. It can be said that the oxidation potential can be made more noble.
[0087]
In the present invention, it is particularly preferable to use a phthalocyanine dye represented by the general formula (CI).
[0088]
In the general formula (CI), X1, X2, XThreeAnd XFourAre independently -SO-Z1, -SO2-Z1, -SO2NRtwenty oneRtwenty two, -CONRtwenty oneRtwenty twoOr -CO2Rtwenty oneRepresents. Among these substituents, —SO—Z1, -SO2-Z1, -SO2NRtwenty oneRtwenty twoOr -CONRtwenty oneRtwenty twoIn particular, -SO2-Z1Or -SO2NRtwenty oneRtwenty twoIs preferred, -SO2-Z1Is most preferred. Here, as described above, a representing the number of substituents1~ AFourWhen X represents a number of 2 or more, a plurality of X1~ XFourMay be the same or different and each independently represents any of the above groups. X1, X2, XThreeAnd XFourEach may be exactly the same substituent or, for example, X1, X2, XThreeAnd XFourIs all -SO2-Z1But each Z1May be the same type of substituents but may be partially different from each other as in the case of including different ones, or, for example, -SO2-Z1And -SO2NRtwenty oneRtwenty twoMay contain different substituents as in the case of simultaneously substituted.
[0089]
Z1Is a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted cycloalkyl group, a substituted or unsubstituted alkenyl group, a substituted or unsubstituted aralkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, a substituted or unsubstituted heterocycle Represents a group. Preferred are a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, and a substituted or unsubstituted heterocyclic group. Among them, a substituted alkyl group, a substituted aryl group, and a substituted heterocyclic group are most preferred.
[0090]
Rtwenty one, Rtwenty twoEach independently represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted cycloalkyl group, a substituted or unsubstituted alkenyl group, a substituted or unsubstituted aralkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, a substituted Alternatively, it represents an unsubstituted heterocyclic group. Preferred are a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, a substituted or unsubstituted heterocyclic group, and among them, a hydrogen atom, a substituted alkyl group, a substituted aryl group, and a substituted heterocyclic group are preferred. Most preferred. However, Rtwenty one, Rtwenty twoAre all preferably hydrogen atoms.
[0091]
Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Z1The substituted or unsubstituted alkyl group represented by is preferably an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms. In particular, a branched alkyl group is preferred because of increasing the solubility of the dye and the ink stability, and particularly preferred is a case having an asymmetric carbon (use in a racemic form). Examples of the substituent include Z described below.1, Rtwenty one, Rtwenty two, Y1, Y2, YThreeAnd YFourAre the same as the substituents in the case where can further have a substituent. Of these, a hydroxyl group, an ether group, an ester group, a cyano group, an amide group, and a sulfonamide group are particularly preferable because they enhance the association of the dye and improve the fastness. In addition, you may have a halogen atom and an ionic hydrophilic group.
[0092]
Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Z1The substituted or unsubstituted cycloalkyl group represented by is preferably a cycloalkyl group having 5 to 30 carbon atoms. In particular, the case of having an asymmetric carbon (use in a racemic form) is particularly preferable because of increasing the solubility of the dye and the ink stability. Examples of the substituent include Z described below.1, Rtwenty one, Rtwenty two, Y1, Y2, YThreeAnd YFourAre the same as the substituents in the case where can further have a substituent. Of these, a hydroxyl group, an ether group, an ester group, a cyano group, an amide group, and a sulfonamide group are particularly preferable because they enhance the association of the dye and improve the fastness. In addition, you may have a halogen atom and an ionic hydrophilic group.
[0093]
Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Z1The substituted or unsubstituted alkenyl group represented by is preferably an alkenyl group having 2 to 30 carbon atoms. In particular, a branched alkenyl group is preferred because it increases the solubility of the dye and the ink stability, and particularly preferred is a case having an asymmetric carbon (use in a racemic form). Examples of the substituent include Z described below.1, Rtwenty one, Rtwenty two, Y1, Y2, YThreeAnd YFourAre the same as the substituents in the case where can further have a substituent. Of these, a hydroxyl group, an ether group, an ester group, a cyano group, an amide group, and a sulfonamide group are particularly preferable because they enhance the association of the dye and improve the fastness. In addition, you may have a halogen atom and an ionic hydrophilic group.
[0094]
Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Z1The substituted or unsubstituted aralkyl group represented by is preferably an alkyl group having 7 to 30 carbon atoms. In particular, a branched alkyl group is preferred because of increasing the solubility of the dye and the ink stability, and particularly preferred is a case having an asymmetric carbon (use in a racemic form). Examples of the substituent include Z described below.1, Rtwenty one, Rtwenty two, Y1, Y2, YThreeAnd YFourAre the same as the substituents in the case where can further have a substituent. Of these, a hydroxyl group, an ether group, an ester group, a cyano group, an amide group, and a sulfonamide group are particularly preferable because they enhance the association of the dye and improve the fastness. In addition, you may have a halogen atom and an ionic hydrophilic group.
[0095]
Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Z1The substituted or unsubstituted aryl group represented by is preferably an aryl group having 6 to 30 carbon atoms. Examples of the substituent include Z described below.1, Rtwenty one, Rtwenty two, Y1, Y2, YThreeAnd YFourAre the same as the substituents in the case where can further have a substituent. Among these, an electron-withdrawing group is particularly preferable because the oxidation potential of the dye is noble and fastness is improved. Specific examples of the electron-withdrawing group include those described in the description regarding the magenta dye. Among them, halogen atom, heterocyclic group, cyano group, carboxyl group, acylamino group, sulfonamido group, sulfamoyl group, carbamoyl group, sulfonyl group, imide group, acyl group, sulfo group, quaternary ammonium group are preferable, cyano group, carboxyl Group, sulfamoyl group, carbamoyl group, sulfonyl group, imide group, acyl group, sulfo group, and quaternary ammonium group are more preferable.
[0096]
Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Z1The heterocyclic group represented by is preferably a 5-membered or 6-membered ring, which may be further condensed. Further, it may be an aromatic heterocyclic ring or a non-aromatic heterocyclic ring. R belowtwenty one, Rtwenty twoAnd Z1The heterocyclic group represented by the formula is exemplified in the form of a heterocyclic ring with the substitution position omitted, but the substitution position is not limited. For example, in the case of pyridine, substitution is made at the 2-position, 3-position, and 4-position. Is possible. Pyridine, pyrazine, pyrimidine, pyridazine, triazine, quinoline, isoquinoline, quinazoline, cinnoline, phthalazine, quinoxaline, pyrrole, indole, furan, benzofuran, thiophene, benzothiophene, pyrazole, imidazole, benzimidazole, triazole, oxazole, benzoxazole, thiazole Benzothiazole, isothiazole, benzisothiazole, thiadiazole, isoxazole, benzisoxazole, pyrrolidine, piperidine, piperazine, imidazolidine, thiazoline and the like. Among them, an aromatic heterocyclic group is preferable, and preferable examples thereof are exemplified in the same manner as described above. Pyridine, pyrazine, pyrimidine, pyridazine, triazine, pyrazole, imidazole, benzimidazole, triazole, thiazole, benzothiazole, isothiazole, benzisothiazole And thiadiazole. They may have a substituent, and examples of the substituent include Z described later.1, Rtwenty one, Rtwenty two, Y1, Y2, YThreeAnd YFourAre the same as the substituents in the case where can further have a substituent. Preferred substituents are the same as those of the aryl group, and more preferred substituents are the same as the more preferred substituent of the aryl group.
[0097]
Y1, Y2, YThreeAnd YFourAre each independently a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, cycloalkyl group, alkenyl group, aralkyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, nitro group, amino group, alkylamino group, alkoxy group, Aryloxy group, acylamino group, arylamino group, ureido group, sulfamoylamino group, alkylthio group, arylthio group, alkoxycarbonylamino group, sulfonamido group, carbamoyl group, sulfamoyl group, sulfonyl group, alkoxycarbonyl group, heterocyclic ring Ring oxy group, azo group, acyloxy group, carbamoyloxy group, silyloxy group, aryloxycarbonyl group, aryloxycarbonylamino group, imide group, heterocyclic thio group, phosphoryl group, acyl group, carboxyl group, or sulfo group Things can, each of which may further have a substituent.
[0098]
Among these, a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, a cyano group, an alkoxy group, an amide group, a ureido group, a sulfonamido group, a carbamoyl group, a sulfamoyl group, an alkoxycarbonyl group, a carboxyl group, and a sulfo group are particularly preferable. A hydrogen atom, a halogen atom, a cyano group, a carboxyl group, and a sulfo group are preferable, and a hydrogen atom is most preferable.
[0099]
Z1, Rtwenty one, Rtwenty two, Y1, Y2, YThreeAnd YFourWhen is a group which can further have a substituent, it may further have a substituent as listed below.
[0100]
A linear or branched alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, a linear or branched aralkyl group having 7 to 18 carbon atoms, a linear or branched alkenyl group having 2 to 12 carbon atoms, and a linear chain having 2 to 12 carbon atoms Or a branched alkynyl group, a linear or branched cycloalkyl group having 3 to 12 carbon atoms, a linear or branched cycloalkenyl group having 3 to 12 carbon atoms (the above groups having a branched chain are dissolved in the dye) Preferred are those having an asymmetric carbon, for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, sec-butyl, t-butyl, 2-ethylhexyl, 2-methylsulfonylethyl, 3-phenoxypropyl, trifluoromethyl, cyclopentyl), halogen atom (eg, chlorine atom, bromine atom), aryl group (eg, phenyl, 4-t-butylphenyl, 2,4-di-t-amylphenyl), heterocyclic group (for example, imidazolyl, pyrazolyl, triazolyl, 2-furyl, 2-thienyl, 2-pyrimidinyl, 2-benzothiazolyl), cyano group , Hydroxyl group, nitro group, carboxy group, amino group, alkyloxy group (for example, methoxy, ethoxy, 2-methoxyethoxy, 2-methanesulfonylethoxy), aryloxy group (for example, phenoxy, 2-methylphenoxy, 4- t-butylphenoxy, 3-nitrophenoxy, 3-t-butyloxycarbamoylphenoxy, 3-methoxycarbamoyl), acylamino groups (for example, acetamide, benzamide, 4- (3-t-butyl-4-hydroxyphenoxy) butanamide) An alkylamino group (e.g., Tilamino, butylamino, diethylamino, methylbutylamino), anilino group (eg, phenylamino, 2-chloroanilino, ureido group (eg, phenylureido, methylureido, N, N-dibutylureido), sulfamoylamino group (eg, N, N-dipropylsulfamoylamino), alkylthio group (for example, methylthio, octylthio, 2-phenoxyethylthio), arylthio group (for example, phenylthio, 2-butoxy-5-t-octylphenylthio, 2-carboxy) Phenylthio), alkyloxycarbonylamino groups (eg methoxycarbonylamino), sulfonamido groups (eg methanesulfonamide, benzenesulfonamide, p-toluenesulfonamido), carbamoyl groups (eg N Ethylcarbamoyl, N, N-dibutylcarbamoyl), sulfamoyl groups (eg, N-ethylsulfamoyl, N, N-dipropylsulfamoyl, N-phenylsulfamoyl), sulfonyl groups (eg, methanesulfonyl, octanesulfonyl) , Benzenesulfonyl, toluenesulfonyl), alkyloxycarbonyl group (for example, methoxycarbonyl, butyloxycarbonyl), heterocyclic oxy group (for example, 1-phenyltetrazol-5-oxy, 2-tetrahydropyranyloxy), azo group ( For example, phenylazo, 4-methoxyphenylazo, 4-pivaloylaminophenylazo, 2-hydroxy-4-propanoylphenylazo), acyloxy group (for example, acetoxy), carbamoyloxy group (for example, N-methylcarbonyl). Rubamoyloxy, N-phenylcarbamoyloxy), silyloxy groups (eg, trimethylsilyloxy, dibutylmethylsilyloxy), aryloxycarbonylamino groups (eg, phenoxycarbonylamino), imide groups (eg, N-succinimide, N-phthalimide), Heterocyclic thio group (for example, 2-benzothiazolylthio, 2,4-di-phenoxy-1,3,5-triazole-6-thio, 2-pyridylthio), sulfinyl group (for example, 3-phenoxypropylsulfinyl) , Phosphonyl groups (eg phenoxyphosphonyl, octyloxyphosphonyl, phenylphosphonyl), aryloxycarbonyl groups (eg phenoxycarbonyl), acyl groups (eg acetyl, 3-phenylpropanoyl, benzoyl) , Ionic hydrophilic groups (e.g., carboxyl group, a sulfo group, a phosphono group and a quaternary ammonium group).
[0101]
When the phthalocyanine dye represented by the general formula (CI) is water-soluble, it preferably has an ionic hydrophilic group. Examples of the ionic hydrophilic group include a sulfo group, a carboxyl group, a phosphono group, and a quaternary ammonium group. As the ionic hydrophilic group, a carboxyl group, a phosphono group, and a sulfo group are preferable, and a carboxyl group and a sulfo group are particularly preferable. The carboxyl group, phosphono group, and sulfo group may be in the form of a salt. Examples of counter ions that form a salt include ammonium ions, alkali metal ions (eg, lithium ions, sodium ions, potassium ions), and organic cations. (Eg, tetramethylammonium ion, tetramethylguanidinium ion, tetramethylphosphonium). Among the counter ions, alkali metal salts are preferable, and lithium salts are particularly preferable because they increase the solubility of the dye and improve the ink stability.
As the number of ionic hydrophilic groups, those having at least two or more in one molecule of phthalocyanine dye are preferable, and those having at least two or more sulfo groups and / or carboxyl groups are particularly preferable.
[0102]
a1~ AFour, B1~ BFourAre each X1~ XFourAnd Y1~ YFourRepresents the number of substituents. a1~ AFourEach independently represents a number from 0 to 4, but not all 0 at the same time. b1~ BFourEach independently represents a number from 0 to 4. A1~ A4FourAnd b1~ BFourWhen X represents a number of 2 or more, a plurality of X1~ XFourAnd Y1~ YFourEach may be the same or different.
[0103]
a1, B1Is a1+ B1= 4, each representing an independent number of 0 to 4 satisfying the relationship of 4 is preferable.1Represents 1 or 2, b1Is a combination representing 3 or 2, of which a1Represents 1 and b1The combination in which represents 3 is most preferable. a2, B2, AThree, BThree, AFour, BFourIn each combination of a1, B1And the preferred combinations are also the same.
[0104]
M represents a hydrogen atom, a metal element or an oxide, hydroxide or halide thereof.
Preferred examples of M include hydrogen atoms and metal atoms such as Li, Na, K, Mg, Ti, Zr, V, Nb, Ta, Cr, Mo, W, Mn, Fe, Co, Ni, Ru, Rh, Examples thereof include Pd, Os, Ir, Pt, Cu, Ag, Au, Zn, Cd, Hg, Al, Ga, In, Si, Ge, Sn, Pb, Sb, and Bi. Examples of the oxide include VO and GeO. In addition, as the hydroxide, Si (OH)2, Cr (OH)2, Sn (OH)2Etc. Further, as halides, AlCl, SiCl2, VCl, VCl2, VOCl, FeCl, GaCl, ZrCl and the like. Of these, Cu, Ni, Zn, Al and the like are particularly preferable, and Cu is most preferable.
[0105]
In addition, Pc (phthalocyanine ring) may form a dimer (for example, Pc-MLM-Pc) or a trimer via L (a divalent linking group), and M at that time is Each may be the same or different.
[0106]
The divalent linking group represented by L includes an oxy group —O—, a thio group —S—, a carbonyl group —CO—, and a sulfonyl group —SO.2-, Imino group -NH-, methylene group -CH2-And groups formed by combining these are preferred.
[0107]
As for the preferred combination of substituents of the compound represented by the general formula (CI), a compound in which at least one of various substituents is the preferred group is preferred, and more various substituents are preferred. More preferred are compounds that are groups, and most preferred are compounds in which all substituents are the preferred groups.
[0108]
Among the phthalocyanine dyes represented by the general formula (CI), a phthalocyanine dye having a structure represented by the following general formula (C-II) is more preferable. The phthalocyanine dye represented by formula (C-II) of the present invention is described in detail below.
[0109]
[Chemical 8]
Figure 0003844338
[0110]
In the general formula (C-II), X11~ X14, Y11~ Y18Is X in the general formula (CI)1~ XFour, Y1~ YFourAnd the preferred examples are also the same. M1Is synonymous with M in formula (CI), and preferred examples are also the same.
[0111]
In general formula (C-II), a11~ A14Each independently represents an integer of 1 or 2, particularly preferably 4 ≦ a11+ A12+ A13+ A14≦ 6, and among these, a is particularly preferable11= A12= A13= A14= 1.
[0112]
X11, X12, X13And X14Each may be exactly the same substituent or, for example, X11, X12, X13And X14Is all -SO2-Z1But each Z1May be the same type of substituents but may be partially different from each other, as in the case where they include different ones, or, for example, —SO2-Z1And -SO2NRtwenty oneRtwenty twoMay contain different substituents as in the case of simultaneously substituted.
[0113]
Among the phthalocyanine dyes represented by the general formula (C-II), particularly preferred combinations of substituents are as follows.
[0114]
X11~ X14As each independently -SO-Z1, -SO2-Z1, -SO2NRtwenty oneRtwenty twoOr -CONRtwenty oneRtwenty twoIn particular, -SO2-Z1Or -SO2NRtwenty oneRtwenty twoIs preferred, -SO2-Z1Is most preferred.
[0115]
In formula (C-II), Z1Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, or a substituted or unsubstituted heterocyclic group, and among them, a substituted alkyl group, a substituted aryl group, or a substituted heterocyclic group is most preferred. In particular, the case of having an asymmetric carbon in the substituent (use in a racemic form) is preferable because of increasing the solubility of the dye and the ink stability. In addition, for the reason of increasing the association property and improving the fastness, it is preferable that a hydroxyl group, an ether group, an ester group, a cyano group, an amide group, or a sulfonamide group have in the substituent.
[0116]
In the formula (C-II), Rtwenty one, Rtwenty twoEach independently is preferably a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, or a substituted or unsubstituted heterocyclic group. Among them, a hydrogen atom, a substituted alkyl group, a substituted aryl group, or a substituted heterocyclic group is preferred. A ring group is most preferred. However, Rtwenty one, Rtwenty twoIt is not preferable that both are hydrogen atoms. In particular, the case of having an asymmetric carbon in the substituent (use in a racemic form) is preferable because of increasing the solubility of the dye and the ink stability. In addition, for the reason of increasing the association property and improving the fastness, it is preferable that a hydroxyl group, an ether group, an ester group, a cyano group, an amide group, or a sulfonamide group have in the substituent.
[0117]
In formula (C-II), Y11~ Y18Is preferably a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, aryl group, cyano group, alkoxy group, amide group, ureido group, sulfonamido group, carbamoyl group, sulfamoyl group, alkoxycarbonyl group, carboxyl group, and sulfo group, particularly hydrogen. An atom, a halogen atom, a cyano group, a carboxyl group, and a sulfo group are preferable, and a hydrogen atom is most preferable.
a11~ A14Are preferably each independently 1 or 2, particularly preferably all 1.
M represents a hydrogen atom, a metal element or an oxide, hydroxide or halide thereof, and Cu, Ni, Zn and Al are particularly preferable, and Cu is particularly preferable.
[0118]
When the phthalocyanine dye represented by the general formula (CI) is water-soluble, it preferably has an ionic hydrophilic group. Examples of the ionic hydrophilic group include a sulfo group, a carboxyl group, a phosphono group, and a quaternary ammonium group. As the ionic hydrophilic group, a carboxyl group, a phosphono group, and a sulfo group are preferable, and a carboxyl group and a sulfo group are particularly preferable. The carboxyl group, phosphono group, and sulfo group may be in the form of a salt. Examples of counter ions that form a salt include ammonium ions, alkali metal ions (eg, lithium ions, sodium ions, potassium ions), and organic cations. (Eg, tetramethylammonium ion, tetramethylguanidinium ion, tetramethylphosphonium). Among the counter ions, alkali metal salts are preferable, and lithium salts are particularly preferable because they increase the solubility of the dye and improve the ink stability.
As the number of ionic hydrophilic groups, those having at least two or more in one molecule of phthalocyanine dye are preferable, and those having at least two or more sulfo groups and / or carboxyl groups are particularly preferable.
[0119]
As for the preferred combination of substituents of the compound represented by the general formula (C-II), a compound in which at least one of various substituents is the above preferred group is preferred, and more various substituents are preferred. More preferred are compounds that are groups, and most preferred are compounds in which all substituents are the preferred groups.
[0120]
As the chemical structure of the phthalocyanine dye, at least one electron-withdrawing group such as a sulfinyl group, a sulfonyl group, and a sulfamoyl group is added to each of the four benzene rings of the phthalocyanine, and the sum of the σp values of the substituents of the entire phthalocyanine skeleton. It is preferable to introduce so that it may become 1.6 or more.
Hammett's substituent constant σp value will be described briefly. Hammett's rule is a method described in 1935 by L. E. in order to quantitatively discuss the effect of substituents on the reaction or equilibrium of benzene derivatives. P. A rule of thumb proposed by Hammett, which is widely accepted today. Substituent constants determined by Hammett's rule include a σp value and a σm value, and these values can be found in many general books. A. Dean, “Lange's Handbook of Chemistry”, 12th edition, 1979 (Mc Graw-Hill) and “Chemicals” special edition, 122, 96-103, 1979 (Nankodo).
[0121]
The phthalocyanine derivative represented by the general formula (CI) inevitably has different introduction positions and introduction numbers of the substituents Xn (n = 1 to 4) and Ym (m = 1 to 4) depending on the synthesis method. It is common to be analog mixtures, and therefore the general formula often represents a statistical average of these analog mixtures. In the present invention, it has been found that a specific mixture is particularly preferable when these analog mixtures are classified into the following three types. That is, the phthalocyanine dye analog mixtures represented by the general formulas (I) and (II) are defined by classifying them into the following three types based on the substitution positions.
[0122]
(1) β-position substitution type: phthalocyanine dye having a specific substituent at the 2 and / or 3 position, 6 and / or 7 position, 10 and / or 11 position, 14 and / or 15 position.
[0123]
(2) α-position substitution type: phthalocyanine dye having a specific substituent at 1 and / or 4 position, 5 and / or 8 position, 9 and / or 12 position, 13 and / or 16 position
[0124]
(3) α, β-position mixed substitution type: phthalocyanine dye having a specific substituent without regularity at positions 1 to 16
[0125]
In the present specification, when describing derivatives of phthalocyanine dyes having different structures (particularly, different substitution positions), the β-position substitution type, α-position substitution type, and α, β-position mixed substitution type are used. .
[0126]
Examples of the phthalocyanine derivative used in the present invention include “Phthalocyanine—Chemistry and Function” (P. 1-62), C.K. C. Leznoff-A. B. P. Lever co-authored by VCH and published in 'Phthalogicanes-Properties and Applications' (P. 1-54), etc., can be synthesized by combining quoted or similar methods.
[0127]
The phthalocyanine compound represented by the general formula (CI) of the present invention is described in World Patents 00/17275, 00/08103, 00/08101, 98/41853, and JP-A-10-36471. As shown, for example, it can be synthesized through sulfonation, sulfonyl chlorideation, and amidation reaction of an unsubstituted phthalocyanine compound. In this case, sulfonation can occur at any position of the phthalocyanine nucleus, and the number of sulfonation is difficult to control. Therefore, when a sulfo group is introduced under such reaction conditions, the position and number of the sulfo group introduced into the product cannot be specified, and a mixture in which the number of substituents and the substitution position are different is always given. Therefore, when synthesizing the compound of the present invention using it as a raw material, the number and substitution position of the heterocyclic-substituted sulfamoyl group cannot be specified. Therefore, the compound of the present invention includes several kinds of compounds having different numbers of substitution groups and substitution positions. Α, β-position mixed substitution mixture.
[0128]
As described above, for example, when a large number of electron withdrawing groups such as sulfamoyl groups are introduced into the phthalocyanine nucleus, the oxidation potential becomes more noble and the ozone resistance is enhanced. According to the above synthesis method, it is inevitable that a small amount of electron-withdrawing groups are introduced, that is, a phthalocyanine dye having a lower oxidation potential is mixed. Therefore, in order to improve ozone resistance, it is more preferable to use a synthesis method that suppresses the formation of a compound having a lower oxidation potential.
[0129]
On the other hand, the phthalocyanine compound represented by the general formula (C-II), for example, represents a phthalonitrile derivative (compound P) and / or a diiminoisoindoline derivative (compound Q) represented by the following formula (T). Tetrasulfophthalocyanine obtained by reacting a 4-sulfophthalonitrile derivative (compound R) represented by the following formula with a metal derivative represented by the general formula (T): It can be derived from a compound.
[0130]
[Chemical 9]
Figure 0003844338
[0131]
In the above formulas, Xp represents X in the general formula (C-II).11, X12, X13Or X14It corresponds to. Yq and Yq ′ are each Y in the general formula (C-II).11, Y12, Y13, Y14, Y15, Y16, Y17Or Y18It corresponds to. In the compound R, M ′ represents a cation.
[0132]
General formula (T): M- (Y)d
[0133]
In the general formula (T), M represents M in the general formula (CI) and M in (C-II).1Y represents a monovalent or divalent ligand such as a halogen atom, acetate anion, acetylacetonate, or oxygen, and d is an integer of 1 to 4.
[0134]
That is, according to the above synthesis method, a specific number of desired substituents can be introduced. In particular, when it is desired to introduce a large number of electron withdrawing groups in order to make the oxidation potential noble as in the present invention, the above synthesis method is extremely superior to the synthesis method of the general formula (CI). It is.
[0135]
The phthalocyanine compound represented by the general formula (C-II) thus obtained is usually an isomer at each substitution position of Xp, and the compounds represented by the following general formulas (C-1) to (C-4) In the β-position substitution type.
[0136]
[Chemical Formula 10]
Figure 0003844338
[0137]
Embedded image
Figure 0003844338
[0138]
In the above synthesis method, if all the same Xp are used, X11, X12, X13And X14Β-substituted phthalocyanine dyes having the same substituent can be obtained. On the other hand, by using different combinations of Xp, it is possible to synthesize dyes having the same type of substituents but partially different from each other, or dyes having different types of substituents. . Among the dyes of the general formula (C-II), these dyes having different electron-withdrawing substituents are particularly preferable because they can adjust the solubility of the dye, the associability, the stability with time of the ink, and the like..
[0139]
In the present invention, it has been found that it is very important to improve the fastness that the oxidation potential is nobler than 1.0 V (vs SCE) in any substitution type. It was completely unpredictable from the prior art. Although the cause is unknown in detail, the β-position substitution type tended to be clearly superior in terms of hue, light fastness, ozone gas resistance, etc., compared to the α, β-position mixed substitution type. .
[0140]
Specific examples (exemplary compounds 101 to 145) of the phthalocyanine dyes represented by the general formulas (CI) and (C-II) are shown below, but the phthalocyanine dyes used in the present invention are limited to the following examples. Is not to be done.
[0141]
Embedded image
Figure 0003844338
[0142]
Embedded image
Figure 0003844338
[0143]
Embedded image
Figure 0003844338
[0144]
Embedded image
Figure 0003844338
[0145]
Embedded image
Figure 0003844338
[0146]
Embedded image
Figure 0003844338
[0147]
[Table 14]
Figure 0003844338
[0148]
[Table 15]
Figure 0003844338
[0149]
[Table 16]
Figure 0003844338
[0150]
[Table 17]
Figure 0003844338
[0151]
Embedded image
Figure 0003844338
[0152]
Embedded image
Figure 0003844338
[0153]
  The phthalocyanine dye represented by the general formula (CI) can be synthesized according to the aforementioned patent. The phthalocyanine dye represented by the general formula (C-II)Wish2001-226275, 2001-96610, 2001-47013, and 2001-193638. Further, the starting material, dye intermediate and synthetic route are not limited by these.
[0154]
<Yellow ink>
In the present invention, the yellow ink preferably contains a colorant represented by the above general formula (Y-I).
[0155]
In general formula (Y-I), A11And B11Each independently represents an optionally substituted heterocyclic group. However, the dye represented by the general formula (Y-I) has at least one ionic hydrophilic group in the molecule.
[0156]
The coloring matter represented by the general formula (Y-I) has the characteristics that the light fastness is good and the hue is good. Among the dyes represented by the general formula (Y-I), particularly yellow dyes have a shape having a sharp absorption spectrum peak. Among the dyes represented by the general formula (Y-I), a yellow dye is preferable. Further, the absorption spectrum of the aqueous solution has a λmax of 390 to 470 nm, and the absorbance I (λmax) And the absorbance I (λ of λmax + 70 (nm)max + 70) Ratio {I (λmax + 70) / I (λmax)} Is preferably 0.2 or less, more preferably 0.1 or less.
[0157]
In the general formula (Y-I), A11And B11Each independently represents an optionally substituted heterocyclic group. As the substituent of the heterocyclic group, an ionic hydrophilic group is included. The heterocyclic group is preferably a heterocyclic group composed of a 5-membered ring or a 6-membered ring, and may be a monocyclic structure or a polycyclic structure in which two or more rings are condensed. In addition, the heterocyclic group is preferably a heterocyclic group containing at least one of N, O, and S atoms.
[0158]
In the general formula (YI), A11As the heterocyclic ring represented by the formula, 5-pyrazolone, pyrazole, oxazolone, isoxazolone, barbituric acid, pyridone, rhodanine, pyrazolidinedione, pyrazolopyridone, meldrum acid, and these heterocyclic rings can be further converted to a hydrocarbon aromatic ring or A condensed heterocyclic ring having a condensed ring is preferred. Of these, 5-pyrazolone, 5-aminopyrazole, pyridone and pyrazoloazoles are preferable, and 5-aminopyrazole, 2-hydroxy-6-pyridone and pyrazolotriazole are particularly preferable.
[0159]
B11As the heterocyclic ring represented by pyridine, pyrazine, pyrimidine, pyridazine, triazine, quinoline, isoquinoline, quinazoline, cinnoline, phthalazine, quinoxaline, pyrrole, indole, furan, benzofuran, thiophene, benzothiophene, pyrazole, imidazole, benzimidazole , Triazole, oxazole, isoxazole, benzoxazole, thiazole, benzothiazole, isothiazole, benzoisothiazole, thiadiazole, benzisoxazole, pyrrolidine, piperidine, piperazine, imidazolidine, thiazoline and the like. Of these, pyridine, quinoline, thiophene, benzothiophene, pyrazole, imidazole, benzimidazole, triazole, oxazole, isoxazole, benzoxazole, thiazole, benzothiazole, isothiazole, benzoisothiazole, thiadiazole, and benzoisoxazole are preferable, and quinoline, thiophene , Pyrazole, thiazole, benzoxazole, benzisoxazole, isothiazole, imidazole, benzothiazole, thiadiazole are more preferable, pyrazole, benzothiazole, benzoxazole, imidazole, 1,2,4-thiadiazole, 1,3,4-thiadiazole Is particularly preferred.
[0160]
A11And B11Substituents to be substituted are halogen atoms, alkyl groups, cycloalkyl groups, aralkyl groups, alkenyl groups, alkynyl groups, aryl groups, heterocyclic groups, cyano groups, hydroxyl groups, nitro groups, alkoxy groups, aryloxy groups, Silyloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, carbamoyloxy group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy, amino group, acylamino group, aminocarbonylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, sulfamoyl Amino group, alkyl and arylsulfonylamino group, mercapto group, alkylthio group, arylthio group, heterocyclic thio group, sulfamoyl group, alkyl and arylsulfinyl group, alkyl and arylsulfonyl group, Group, an aryloxycarbonyl group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group ,, an imide group, a phosphino group, phosphinyl group, phosphinyloxy group, phosphinylamino group, a silyl group.
[0161]
The dye represented by the general formula (Y-I) contains at least one ionic hydrophilic group in the molecule. Since the dye has an ionic hydrophilic group in the molecule, it has good solubility or dispersibility in an aqueous medium. The ionic hydrophilic group includes a sulfo group, a carboxyl group, a phosphono group, and a quaternary ammonium group. Of these, a sulfo group and a carboxyl group are preferable, and a sulfo group is particularly preferable. Moreover, the said pigment | dye may contain 2 or more types of ionic hydrophilic groups in a molecule | numerator, and when it contains 2 or more types of ionic hydrophilic groups, the combination of a carboxyl group and a sulfo group is preferable. The carboxyl group and the sulfo group may be in a salt state, and examples of counter ions that form the salt include alkali metal ions (eg, lithium ions, sodium ions, potassium ions, etc.) and organic cations (eg, Tetramethylammonium ion, tetramethylguanidinium ion, tetramethylphosphonium ion, etc.).
[0162]
Among the dyes represented by the general formula (Y-I), the dyes represented by the following general formula (Y-II), the following general formula (Y-III), and the following general formula (Y-IV) have a hue. And light fastness is preferred.
[0163]
Embedded image
Figure 0003844338
[0164]
In general formula (Y-II), R31, R32And R33Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, a cyano group, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, an alkylthio group, an arylthio group, or an ionic hydrophilic group;34Represents a heterocyclic group. However, the dye represented by the general formula (Y-II) has at least one ionic hydrophilic group in the molecule.
[0165]
Embedded image
Figure 0003844338
[0166]
In general formula (Y-III), R35Represents a hydrogen atom, a cyano group, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, an alkylthio group, an arylthio group, or an ionic hydrophilic group, and Za represents —N═, —NH—, or —C (R41) =, Zb and Zc are each independently -N = or -C (R41) = And R41Represents a hydrogen atom or a non-metallic substituent, and R36Represents a heterocyclic group. However, the dye represented by the general formula (Y-III) has at least one ionic hydrophilic group in the molecule.
[0167]
Embedded image
Figure 0003844338
[0168]
In general formula (Y-IV), R37And R39Each independently represents a hydrogen atom, a cyano group, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, an alkylthio group, an arylthio group, or an ionic hydrophilic group;8Is a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkoxy group, aryl group, aryloxy group, cyano group, acylamino group, sulfonylamino group, alkoxycarbonylamino group, ureido group, alkylthio group, arylthio group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group , Sulfamoyl group, sulfonyl group, acyl group, alkylamino group, arylamino group, hydroxy group, or ionic hydrophilic group, R40Represents a heterocyclic group. However, the dye represented by the general formula (Y-IV) has at least one ionic hydrophilic group in the molecule.
[0169]
In the general formulas (Y-II), (Y-III) and (Y-IV), R31, R32, R33, R35, R37And R39Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, a cyano group, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, an alkylthio group, an arylthio group, or an ionic hydrophilic group.
R31, R32, R33, R35, R37And R39The alkyl group represented by includes an alkyl group having a substituent and an unsubstituted alkyl group. The alkyl group is preferably an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include a hydroxyl group, an alkoxy group, a cyano group, a halogen atom, and an ionic hydrophilic group. Examples of the alkyl group include methyl, ethyl, butyl, isopropyl, t-butyl, hydroxyethyl, methoxyethyl, cyanoethyl, trifluoromethyl, 3-sulfopropyl, and 4-sulfobutyl.
[0170]
R31, R32, R33, R35, R37And R9The cycloalkyl group represented by includes a cycloalkyl group having a substituent and an unsubstituted cycloalkyl group. The cycloalkyl group is preferably a cycloalkyl group having 5 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the cycloalkyl group include cyclohexyl.
R31, R32, R33, R35, R37And R39The aralkyl group represented by includes an aralkyl group having a substituent and an unsubstituted aralkyl group. The aralkyl group is preferably an aralkyl group having 7 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the aralkyl group include benzyl and 2-phenethyl.
[0171]
R31, R32, R33, R35, R37And R39The aryl group represented by includes an aryl group having a substituent and an unsubstituted aryl group. The aryl group is preferably an aryl group having 7 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkyl group, an alkoxy group, a halogen atom, an alkylamino group, and an ionic hydrophilic group. Examples of the aryl group include phenyl, p-tolyl, p-methoxyphenyl, o-chlorophenyl, and m- (3-sulfopropylamino) phenyl.
[0172]
R31, R32, R33, R35, R37And R39The alkylthio group represented by includes an alkylthio group having a substituent and an unsubstituted alkylthio group. The alkylthio group is preferably an alkylthio group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkylthio group include methylthio and ethylthio.
R31, R32, R33, R35, R37And R39The arylthio group represented by includes an arylthio group having a substituent and an unsubstituted arylthio group. The arylthio group is preferably an arylthio group having 6 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkyl group and an ionic hydrophilic group. Examples of the arylthio group include a phenylthio group and p-tolylthio.
[0173]
R31, R32, R33, R35, R37And R39The ionic hydrophilic group represented by includes a sulfo group, a carboxyl group, and quaternary ammonium. Of these, a sulfo group and a carboxyl group are preferable, and a sulfo group is particularly preferable. The carboxyl group and the sulfo group may be in the form of a salt. Examples of counter ions that form a salt include alkali metal ions (eg, sodium ions, potassium ions) and organic cations (eg, tetramethylguanyl). (Dium ion).
[0174]
In the general formula (Y-IV), R38Is a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkoxy group, aryl group, aryloxy group, cyano group, acylamino group, sulfonylamino group, alkoxycarbonylamino group, ureido group, alkylthio group, arylthio group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group Represents a sulfamoyl group, a sulfonyl group, an acyl group, an alkylamino group, an arylamino group, a hydroxy group, or an ionic hydrophilic group.
[0175]
R38Examples of the halogen atom represented by include a fluorine atom, a chlorine atom and a bromine atom.
R38The alkyl group represented by includes an alkyl group having a substituent and an unsubstituted alkyl group. The alkyl group is preferably an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include a hydroxyl group, an alkoxy group, a cyano group, a halogen atom, and an ionic hydrophilic group. Examples of the alkyl group include methyl, ethyl, butyl, isopropyl, t-butyl, hydroxyethyl, methoxyethyl, cyanoethyl, trifluoromethyl, 3-sulfopropyl and 4-sulfobutyl.
[0176]
R38The alkoxy group represented by includes an alkoxy group having a substituent and an unsubstituted alkoxy group. The alkoxy group is preferably an alkoxy group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include a hydroxyl group and an ionic hydrophilic group. Examples of the alkoxy group include methoxy, ethoxy, isopropoxy, methoxyethoxy, hydroxyethoxy and 3-carboxypropoxy.
R38The aryl group represented by includes an aryl group having a substituent and an unsubstituted aryl group. The aryl group is preferably an aryl group having 7 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkyl group, an alkoxy group, a halogen atom, an alkylamino group, and an ionic hydrophilic group. Examples of the aryl group include phenyl, p-tolyl, p-methoxyphenyl, o-chlorophenyl and m- (3-sulfopropylamino) phenyl.
[0177]
R38The aryloxy group represented by includes an aryloxy group having a substituent and an unsubstituted aryloxy group. The aryloxy group is preferably an aryloxy group having 6 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkoxy group and an ionic hydrophilic group. Examples of the aryloxy group include phenoxy, p-methoxyphenoxy and o-methoxyphenoxy. R38The acylamino group represented by includes an acylamino group having a substituent and an unsubstituted acylamino group. The acylamino group is preferably an acylamino group having 2 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the acylamino group include acetamide, propionamide, benzamide and 3,5-disulfobenzamide.
[0178]
R38The sulfonylamino group represented by includes a sulfonylamino group having a substituent and an unsubstituted sulfonylamino group. The sulfonylamino group is preferably a sulfonylamino group having 2 to 12 carbon atoms. Examples of the sulfonylamino group include methylsulfonylamino and ethylsulfonylamino.
R38The alkoxycarbonylamino group represented by includes an alkoxycarbonylamino group having a substituent and an unsubstituted alkoxycarbonylamino group. The alkoxycarbonylamino group is preferably an alkoxycarbonylamino group having 2 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkoxycarbonylamino group include ethoxycarbonylamino.
[0179]
R38The ureido group represented by includes a ureido group having a substituent and an unsubstituted ureido group. The ureido group is preferably a ureido group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkyl group and an aryl group. Examples of the ureido group include 3-methylureido, 3,3-dimethylureido, and 3-phenylureido.
R38The alkylthio group represented by includes an alkylthio group having a substituent and an unsubstituted alkylthio group. The alkylthio group is preferably an alkylthio group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkylthio group include methylthio and ethylthio.
[0180]
R38The arylthio group represented by includes an arylthio group having a substituent and an unsubstituted arylthio group. The arylthio group is preferably an arylthio group having 6 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an alkyl group and an ionic hydrophilic group. Examples of the arylthio group include phenylthio and p-tolylthio groups.
R38The alkoxycarbonyl group represented by includes an alkoxycarbonyl group having a substituent and an unsubstituted alkoxycarbonyl group. The alkoxycarbonyl group is preferably an alkoxycarbonyl group having 2 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkoxycarbonyl group include methoxycarbonyl and ethoxycarbonyl.
[0181]
R38The carbamoyl group represented by includes a carbamoyl group having a substituent and an unsubstituted carbamoyl group. Examples of the substituent include an alkyl group. Examples of the carbamoyl group include a methylcarbamoyl group and a dimethylcarbamoyl group.
R38The sulfamoyl group having a substituent represented by and an unsubstituted sulfamoyl group are included. Examples of the substituent include an alkyl group. Examples of the sulfamoyl group include a dimethylsulfamoyl group and a di- (2-hydroxyethyl) sulfamoyl group.
[0182]
R38Examples of the sulfonyl group represented by include methanesulfonyl and phenylsulfonyl.
R38The acyl group represented by includes an acyl group having a substituent and an unsubstituted acyl group. The acyl group is preferably an acyl group having 1 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the acyl group include acetyl and benzoyl.
[0183]
R38The alkylamino group represented by includes an alkylamino group having a substituent and an unsubstituted alkylamino group. The alkylamino group is preferably an alkylamino group having 1 to 6 carbon atoms. Examples of the substituent include an ionic hydrophilic group. Examples of the alkylamino group include methylamino and diethylamino.
R38The arylamino group represented by includes an arylamino group having a substituent and an unsubstituted arylamino group. The arylamino group is preferably an arylamino group having 6 to 12 carbon atoms. Examples of the substituent include a halogen atom and an ionic hydrophilic group. Examples of the arylamino group include anilino and 2-chloroanilino.
[0184]
R38The ionic hydrophilic group represented by includes a sulfo group, a carboxyl group, and quaternary ammonium. Of these, a sulfo group and a carboxyl group are preferable, and a sulfo group is particularly preferable. The carboxyl group and the sulfo group may be in the form of a salt. Examples of counter ions that form a salt include alkali metal ions (eg, sodium ions, potassium ions) and organic cations (eg, tetramethylguanyl). (Dium ion).
[0185]
In the general formula (Y-III), Za represents —N═, —NH—, or —C (R41) =, Zb and Zc are each independently -N = or -C (R41) = And R41Represents a hydrogen atom or a nonmetallic substituent. R41As the nonmetallic substituent represented by cyano group, a cyano group, a cycloalkyl group, an aralkyl group, an aryl group, an alkylthio group, an arylthio group, or an ionic hydrophilic group is preferable. Each of the substituents is R31Are the same as the respective substituents represented by and preferred examples are also the same. Examples of the skeleton of a heterocyclic ring composed of two 5-membered rings contained in the general formula (Y-III) are shown below.
[0186]
Embedded image
Figure 0003844338
[0187]
The dyes represented by the general formulas (Y-II) to (Y-IV) contain at least one ionic hydrophilic group in the molecule. R in the general formulas (Y-II) to (Y-IV)31, R32, R33, R35, R37, R38And R39In addition to the dye in which is an ionic hydrophilic group, R in the general formulas (Y-II) to (Y-IV)31~ R41Further includes a dye having an ionic hydrophilic group as a substituent. Thus, since the dye has an ionic hydrophilic group in the molecule, it has good solubility or dispersibility in an aqueous medium. The ionic hydrophilic group includes a sulfo group, a carboxyl group, and quaternary ammonium. Of these, a sulfo group and a carboxyl group are preferable, and a sulfo group is particularly preferable. Moreover, the said pigment | dye may contain 2 or more types of ionic hydrophilic groups in a molecule | numerator, and when it contains 2 or more types of ionic hydrophilic groups, the combination of a carboxyl group and a sulfo group is preferable. The carboxyl group and the sulfo group may be in a salt state, and examples of counter ions that form the salt include alkali metal ions (eg, lithium ions, sodium ions, potassium ions, etc.) and organic cations (eg, Tetramethylammonium ion, tetramethylguanidinium ion, tetramethylphosphonium ion, etc.). Among the counter ions, alkali metal salts are preferable.
[0188]
Specific examples of dyes represented by general formula (Y-I) (specific examples of dyes represented by general formula (Y-II) (Y1-1 to Y1-16), general formula (Y-III) are shown below. ) (Y2-1 to Y2-20), a specific example (Y3-1 to Y3-12) of a dye represented by the general formula (Y-IV), and Y-101 to Y101 The dye used in the present invention is not limited to the following specific examples, and these compounds can be synthesized with reference to JP-A-2-24191 and JP-A-2001-279145. .
[0189]
Embedded image
Figure 0003844338
[0190]
Embedded image
Figure 0003844338
[0191]
Embedded image
Figure 0003844338
[0192]
Embedded image
Figure 0003844338
[0193]
Embedded image
Figure 0003844338
[0194]
Embedded image
Figure 0003844338
[0195]
Embedded image
Figure 0003844338
[0196]
Embedded image
Figure 0003844338
[0197]
Embedded image
Figure 0003844338
[0198]
Embedded image
Figure 0003844338
[0199]
Embedded image
Figure 0003844338
[0200]
Embedded image
Figure 0003844338
[0201]
Embedded image
Figure 0003844338
[0202]
Embedded image
Figure 0003844338
[0203]
Embedded image
Figure 0003844338
[0204]
Embedded image
Figure 0003844338
[0205]
Embedded image
Figure 0003844338
[0206]
Embedded image
Figure 0003844338
[0207]
Embedded image
Figure 0003844338
[0208]
Embedded image
Figure 0003844338
[0209]
Embedded image
Figure 0003844338
[0210]
Embedded image
Figure 0003844338
[0211]
Embedded image
Figure 0003844338
[0212]
Embedded image
Figure 0003844338
[0213]
The dyes represented by the general formulas (Y-I), (Y-II), (Y-III) and (Y-IV) can be synthesized by a coupling reaction of a diazo component and a coupler component. Below, the synthesis example of the pigment | dye represented by the said general formula (Y-II), (Y-III), and (Y-IV) is shown. The following synthesis examples use formulas (A-1), (A-2) and (A-3) as diazo components, respectively, and formulas (B-1), (B-2) and (B-3) as coupler components. ). The yields of these dyes and λmax (inDMF) are shown in the following table.
[0214]
[Table 18]
Figure 0003844338
[0215]
It is preferable to contain 0.2 to 20 parts by mass of each colorant in 100 parts by mass of the ink of the present invention. In the present invention, when two or more different inks are used as inks having the same hue, it is preferable that the density of other types of ink is 0.05 to 0.5 times the density of one type of ink.
[0216]
The ink set of the present invention only needs to contain the specific magenta ink and the specific cyan ink, and may be an ink set having these two colors, or in order to obtain a full-color image together with the azo dye. In order to adjust the color tone, other inks are appropriately used in combination, for example, to prepare inks of the present invention for black, cyan, magenta, yellow, red, green and blue, respectively, By combining these, it is possible to provide an ink set suitable for forming a color image. At this time, various dyes and pigments can be used as colorants used in preparing other inks constituting an ink set in combination with the ink of the present invention.
Examples of pigments that can be used in combination with the inkjet ink of the present invention include the following.
[0217]
Examples of yellow dyes include phenols, naphthols, anilines, pyrazolones, pyridones, aryl or heteryl azo dyes having open-chain active methylene compounds as coupling components; for example, open-chain active methylene compounds as coupling components. Azomethine dyes; methine dyes such as benzylidene dyes and monomethine oxonol dyes; quinone dyes such as naphthoquinone dyes and anthraquinone dyes, and other dye species such as quinophthalone dyes, nitro-nitroso dyes And dyes, acridine dyes, acridinone dyes and the like. These dyes may be those that exhibit yellow only after a part of the chromophore is dissociated, in which case the counter cation may be an alkali metal or an inorganic cation such as ammonium, pyridinium, It may be an organic cation such as a quaternary ammonium salt, and further may be a polymer cation having them in a partial structure.
[0218]
Examples of magenta dyes include, for example, aryl or heteryl azo dyes having phenols, naphthols, and anilines as coupling components; azomethine dyes having pyrazolones and pyrazolotriazoles as coupling components; Dyes, methine dyes such as oxonol dyes; carbonium dyes such as diphenylmethane dyes, triphenylmethane dyes, xanthene dyes, quinone dyes such as naphthoquinone, anthraquinone, anthrapyridone, etc. Examples thereof include ring dyes. These dyes may exhibit magenta only after part of the chromophore is dissociated, and the counter cation in that case may be an alkali metal or an inorganic cation such as ammonium, pyridinium, It may be an organic cation such as a quaternary ammonium salt, and further may be a polymer cation having them in a partial structure.
[0219]
Examples of cyan dyes include azomethine dyes such as indoaniline dyes and indophenol dyes; polymethine dyes such as cyanine dyes, oxonol dyes and merocyanine dyes; carbonium dyes such as diphenylmethane dyes, triphenylmethane dyes and xanthene dyes; phthalocyanine Dyes; anthraquinone dyes; For example, aryl or heteryl azo dyes having phenols, naphthols and anilines as coupling components, and indigo / thioindigo dyes can be mentioned. These dyes may be those that exhibit cyan only after a part of the chromophore is dissociated, in which case the counter cation may be an alkali metal or an inorganic cation such as ammonium, pyridinium, It may be an organic cation such as a quaternary ammonium salt, and further may be a polymer cation having them in a partial structure.
Also, black dyes such as polyazo dyes and carbon black dispersions can be used.
[0220]
In the present invention, when the dye is oil-soluble, it is desirable to use a high boiling point organic solvent in combination. The boiling point of the high-boiling organic solvent used in the present invention is 150 ° C. or higher, preferably 170 ° C. or higher.
Examples of the high boiling point organic solvent used in the present invention include phthalic acid esters (for example, dibutyl phthalate, dioctyl phthalate, dicyclohexyl phthalate, di-2-ethylhexyl phthalate, decyl phthalate, bis (2,4-di-tert- Amylphenyl) isophthalate, bis (1,1-diethylpropyl) phthalate), esters of phosphoric acid or phosphone (eg diphenyl phosphate, triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, 2-ethylhexyl diphenyl phosphate, dioctyl butyl phosphate, Tricyclohexyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, tridodecyl phosphate, di-2-ethylhexyl phenyl phosphate), benzoic acid esters (eg 2-ethyl Hexylbenzoate, 2,4-dichlorobenzoate, dodecylbenzoate, 2-ethylhexyl-p-hydroxybenzoate), amides (eg, N, N-diethyldodecanamide, N, N-diethyllaurylamide), alcohols or phenols (Such as isostearyl alcohol, 2,4-di-tert-amylphenol), aliphatic esters (for example, dibutoxyethyl succinate, di-2-ethylhexyl succinate, 2-hexyldecyl tetradecanoate, tributyl citrate, Diethyl azelate, isostearyl lactate, trioctyl citrate), aniline derivatives (N, N-dibutyl-2-butoxy-5-tert-octylaniline, etc.), chlorinated paraffins (chlorine content 10% to 80%) paraffin ), Trimesic acid esters (for example, tributyl trimesic acid), dodecylbenzene, diisopropylnaphthalene, phenols (for example, 2,4-di-tert-amylphenol, 4-dodecyloxyphenol, 4-dodecyloxycarbonylphenol, 4 -(4-dodecyloxyphenylsulfonyl) phenol), carboxylic acids (eg, 2- (2,4-di-tert-amylphenoxybutyric acid, 2-ethoxyoctanedecanoic acid), alkylphosphoric acids (eg, di-2 ( Ethyl hexyl) phosphoric acid, diphenyl phosphoric acid, etc. Further, as an auxiliary solvent, an organic solvent having a boiling point of 30 ° C. or more and about 160 ° C. or less (eg, ethyl acetate, butyl acetate, ethyl propionate, methyl ethyl ketone, cyclohexanone, 2-ethoxy) Ethyl acetate Tate and dimethylformamide) may be used in combination. The high-boiling organic solvent can be used in an amount of 0 to 2.0 times, preferably 0 to 1.0 times by weight with respect to the coupler.
These high-boiling organic solvents may be used alone or in a mixture of several types (eg tricresyl phosphate and dibutyl phthalate, trioctyl phosphate and di (2-ethylhexyl) sebacate, dibutyl phthalate and poly (Nt-butyl). Acrylamide)].
[0221]
Examples of other high boiling point organic solvents used in the present invention and / or methods for synthesizing these high boiling point organic solvents include, for example, US Pat. Nos. 2,322,027, 2,533,514, 2,772,163, 2,835,579, No. 3,594,171, No. 3,676,137, No. 3,689,271, No. 3,700,454, No. 3,748,141, No. 3,764,336, No. 3,765,897, No. 3,912,515, No. 3,936,303, No. 4,004,928, No. 4,080,209, No. 4,127,413, No. 4,193,802, No. 4,207,393, No. 4,220,711, No. 4,239,851, No. 4,278,757, No. 4,353,979, No. 4,363,873, No. 4,430,421 No. 4,430,422, No. 4,464,464, No. 4,483,918, No. 4,540,657, No. 4,684,606, No. 4,728,599, No. 4,745,049, No. 4,935,321, No. 5,013,639, European Patent No. 276,319A, 286,253A, 289,820A, 309,158A, 309,159A, 309,160A, No.509,311A, No.510,576A, East German Patent No.147,009, No.157,147, No.159,573, No.225,240A, British Patent No.2,091,124A, JP-A-48-47335, No.50 -26530, 51-25133, 51-26036, 51-27921, 51-27922, 51-149028, 52-46816, 53-1520, 53-1521 , 53-15127, 53-146622, 54-91325, 54-106228, 54-118246, 55-59464, 56-64333, 56-81836, 59-204041, 61-84641, 62-118345, 62-247364, 63-167357, 63-214744, 63-301941, 63-9452, 64-64 -9454, 64-68745, JP 1-101543, 1-102454, 2-792, 2-4239, 2-43541, 4-29237, 4- 30165, 4-232946, 4-346338, etc.
The high boiling point organic solvent is used in an amount of 0.1 to 3 times, preferably 0.5 to 1 time, by weight with respect to the dye.
[0222]
In the present invention, when the hydrophobic dye, the high-boiling organic solvent and other additives are hydrophobic, they are emulsified and dispersed in an aqueous medium. In the emulsification dispersion, a low boiling point organic solvent can be used depending on the case from the viewpoint of emulsification. The low boiling point organic solvent is an organic solvent having a boiling point of about 30 ° C. or higher and 150 ° C. or lower at normal pressure. For example, esters (eg ethyl acetate, butyl acetate, ethyl propionate, β-ethoxyethyl acetate, methyl cellosolve acetate), alcohols (eg isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, secondary butyl alcohol), ketones (eg methyl isobutyl) Ketones, methyl ethyl ketone, cyclohexanone), amides (for example, dimethylformamide, N-methylpyrrolidone), ethers (for example, tetrahydrofuran, dioxane) and the like are preferably used, but are not limited thereto.
[0223]
Emulsification dispersion is to disperse an oil phase in which a dye is dissolved in a mixed solvent of a high-boiling organic solvent and possibly a low-boiling organic solvent in an aqueous phase mainly composed of water, to form fine oil droplets in the oil phase. Done. At this time, additives such as a surfactant, a wetting agent, a dye stabilizer, an emulsion stabilizer, an antiseptic and an antifungal agent, which will be described later, are added to either or both of the aqueous phase and the oil phase as necessary. I can do it.
As an emulsification method, a method of adding an oil phase to an aqueous phase is common, but a so-called phase inversion emulsification method in which an aqueous phase is dropped into the oil phase can also be preferably used.
[0224]
In the emulsification dispersion of the present invention, various surfactants can be used. Anionic interfaces such as fatty acid salts, alkyl sulfate esters, alkyl benzene sulfonates, alkyl naphthalene sulfonates, dialkyl sulfosuccinates, alkyl phosphate esters, naphthalene sulfonate formalin condensates, polyoxyethylene alkyl sulfates, etc. Activator, polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl allyl ether, polyoxyethylene fatty acid ester, sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene alkylamine, glycerin fatty acid ester, oxyethyleneoxypropylene block copolymer Nonionic surfactants such as Further, SURFYNOLS (Air Products & Chemicals), which is an acetylene-based polyoxyethylene oxide surfactant, is also preferably used. An amine oxide type amphoteric surfactant such as N, N-dimethyl-N-alkylamine oxide is also preferred. Further, pages (37) to (38) of JP-A-59-157,636, Research Disclosure No. The surfactants described in 308119 (1989), Japanese Patent Application Nos. 2001-11821, 2001-11822, 20001-80690, and 2001-80659 can also be used.
[0225]
For the purpose of stabilizing immediately after emulsification, a water-soluble polymer can be added in combination with the above surfactant. As the water-soluble polymer, polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, polyethylene oxide, polyacrylic acid, polyacrylamide or a copolymer thereof is preferably used. It is also preferable to use natural water-soluble polymers such as polysaccharides, casein, and gelatin. Further, for stabilization of the dye dispersion, acrylic acid esters, methacrylic acid esters, vinyl esters, acrylamides, methacrylamides, olefins, styrenes, vinyl ethers that are not substantially soluble in an aqueous medium, Polyvinyl, polyurethane, polyester, polyamide, polyurea, polycarbonate and the like obtained by polymerization of acrylonitriles can also be used in combination. These polymers are -SO2-, -COO-It is preferable to contain. When these polymers that do not substantially dissolve in an aqueous medium are used in combination, it is preferably used in an amount of 20% by mass or less, more preferably 10% by mass or less of the high boiling point organic solvent.
[0226]
When a hydrophobic dye is dispersed by emulsification and dispersion to obtain a water-based ink, the particle size controller is particularly important. In order to increase color purity and density when an image is formed by ink jet, it is essential to reduce the average particle size. The volume average particle size is preferably 5 nm or more and 100 nm or less.
It was also found that the presence of coarse particles also plays a very important role in printing performance. That is, it has been found that the coarse particles clog the nozzles of the head, or even if they are not clogged, the ink is not ejected or the ink is not ejected, resulting in a serious influence on the printing performance. In order to prevent this, it is important to suppress the number of particles of 5 μm or more to 10 or less and 1 μm or more to 1000 or less in 1 μl of ink when the ink is used.
As a method for removing these coarse particles, a known centrifugal separation method, microfiltration method, or the like can be used. These separation means may be performed immediately after the emulsification dispersion, or may be performed immediately before filling the ink cartridge after various additives such as a wetting agent and a surfactant are added to the emulsification dispersion.
A mechanical emulsifier can be used as an effective means for reducing the average particle size and eliminating coarse particles.
[0227]
As the emulsifying device, known devices such as a simple stirrer, impeller stirring method, in-line stirring method, mill method such as colloid mill, and ultrasonic method can be used, but the use of a high-pressure homogenizer is particularly preferable.
As for the high-pressure homogenizer, detailed mechanisms are described in US Pat. No. 4,533,254, JP-A-6-47264, and the like, but as a commercially available apparatus, a Gorin homogenizer (APV GAULIN INC.), A microfluidizer ( MICROFLUIDEX INC.), Optimizer (Sugino Machine Co., Ltd.) and the like.
In addition, a high-pressure homogenizer equipped with a mechanism for atomizing in an ultrahigh-pressure jet stream as described in US Pat. No. 5,720,551 in recent years is particularly effective for emulsification dispersion of the present invention. An example of an emulsifying apparatus using this ultra-high pressure jet flow is DeBEE2000 (BEE INTERNIONAL LTD.).
[0228]
The pressure when emulsifying with the high-pressure emulsifying dispersion device is 500 bar or more, preferably 600 bar or more, more preferably 1800 bar or more.
For example, it is a particularly preferable method that two or more types of emulsifiers are used in combination by a method such as emulsification with a stirring emulsifier and then passing through a high-pressure homogenizer. Also preferred is a method of once emulsifying and dispersing with these emulsifiers, adding an additive such as a wetting agent or a surfactant, and then passing the high-pressure homogenizer again while filling the cartridge with ink.
When a low boiling point organic solvent is contained in addition to the high boiling point organic solvent, it is preferable to remove the low boiling point solvent from the viewpoint of the stability of the emulsion and safety and health. Various known methods can be used as the method for removing the low boiling point solvent depending on the type of the solvent. That is, an evaporation method, a vacuum evaporation method, an ultrafiltration method, and the like. This step of removing the low-boiling organic solvent is preferably performed as soon as possible immediately after emulsification.
[0229]
Examples of water-soluble organic solvents that can be used in the present invention include alcohols (eg, methanol, ethanol, propanol, isopropanol, butanol, isobutanol, sec-butanol, t-butanol, pentanol, hexanol, cyclohexanol, benzyl). Alcohol), polyhydric alcohols (eg, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, polypropylene glycol, butylene glycol, hexanediol, pentanediol, glycerin, hexanetriol, thiodiglycol) Glycol derivatives (eg, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol Nobutyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monobutyl ether, dipropylene glycol monomethyl ether, triethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol diacetate, ethylene glycol monomethyl ether acetate, triethylene Glycol monomethyl ether, triethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monophenyl ether), amine (eg, ethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, N-methyldiethanolamine, N-ethyldiethanolamine, morpholine, N-ethylmorpholine, ethylenediamine) , Diethyleneto Amines, triethylenetetramine, polyethyleneimine, tetramethylpropylenediamine) and other polar solvents (eg, formamide, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, dimethyl sulfoxide, sulfolane, 2-pyrrolidone, N-methyl) 2-pyrrolidone, N-vinyl-2-pyrrolidone, 2-oxazolidone, 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone, acetonitrile, acetone). In addition, the said water miscible organic solvent may use 2 or more types together.
[0230]
When the colored fine particle dispersion obtained in the present invention is used as an ink for ink jet recording, a drying inhibitor for preventing clogging due to a dry operation at an ink ejection port, and for allowing the ink to permeate the paper better. Additives such as penetration enhancers, ultraviolet absorbers, antioxidants, viscosity modifiers, surface tension modifiers, dispersants, dispersion stabilizers, antifungal agents, rust inhibitors, pH adjusters, antifoaming agents, chelating agents Can be appropriately selected and used in an appropriate amount.
[0231]
The drying inhibitor used in the present invention is preferably a water-soluble organic solvent having a vapor pressure lower than that of water. Specific examples include ethylene glycol, propylene glycol, diethylene glycol, polyethylene glycol, thiodiglycol, dithiodiglycol, 2-methyl-1,3-propanediol, 1,2,6-hexanetriol, acetylene glycol derivatives, glycerin. Polyhydric alcohols typified by trimethylolpropane, etc., lower alkyl ethers of polyhydric alcohols such as ethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether, diethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether, triethylene glycol monoethyl (or butyl) ether 2-pyrrolidone, N-methyl-2-pyrrolidone, 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone, heterocyclic rings such as N-ethylmorpholine, sulfolane, dimethyl sulfoxide, 3 Sulfur-containing compounds such as sulfolane, diacetone alcohol, polyfunctional compounds such as diethanolamine, and urea derivatives. Of these, polyhydric alcohols such as glycerin and diethylene glycol are more preferred. Moreover, said drying inhibitor may be used independently and may be used together 2 or more types. These drying inhibitors are preferably contained in the ink in an amount of 10 to 50% by mass.
[0232]
Examples of penetration enhancers used in the present invention include alcohols such as ethanol, isopropanol, butanol, di (tri) ethylene glycol monobutyl ether, 1,2-hexanediol, sodium lauryl sulfate, sodium oleate, and nonionic surfactants. Etc. can be used. If these are contained in the ink in an amount of 10 to 30% by weight, they are sufficiently effective, and it is preferable to use them in a range of addition amounts that do not cause printing bleeding and paper loss (print-through).
[0233]
Examples of the ultraviolet absorber used for improving the storability of the image in the present invention include JP-A Nos. 58-185677, 61-190537, JP-A-2-782, and JP-A-5-97075. Benzotriazole compounds described in JP-A-9-34057, etc., benzophenone compounds described in JP-A No. 46-2784, JP-A No. 5-194443, US Pat. No. 3,214,463, etc. 48-30492, 56-21114, and cinnamic acid compounds described in JP-A-10-88106, JP-A-4-298503, JP-A-8-53427, and 8-239368. And triazine compounds described in JP-A-10-182621, JP-A-8-501291, etc. Jar No. The compounds described in No. 24239, compounds that emit fluorescence by absorbing ultraviolet rays typified by stilbene-based compounds and benzoxazole-based compounds, so-called fluorescent brighteners, can also be used.
[0234]
As the antioxidant used for improving the storability of the image in the present invention, various organic and metal complex anti-fading agents can be used. Organic anti-fading agents include hydroquinones, alkoxyphenols, dialkoxyphenols, phenols, anilines, amines, indanes, chromans, alkoxyanilines, heterocycles, etc. Complex, zinc complex and the like. More specifically, Research Disclosure No. No. 17643, VII, I to J, ibid. 15162, ibid. No. 18716, page 650, left column, ibid. No. 36544, page 527, ibid. No. 307105, page 872, ibid. The compounds described in the patent cited in No. 15162 and the compounds included in the general formulas and compound examples of the representative compounds described in pages 127 to 137 of JP-A-62-215272 can be used.
[0235]
Antifungal agents used in the present invention include sodium dehydroacetate, sodium benzoate, sodium pyridinethione-1-oxide, p-hydroxybenzoic acid ethyl ester, 1,2-benzisothiazolin-3-one and salts thereof. Can be mentioned. These are preferably used in the ink in an amount of 0.02 to 5.00% by weight. Details of these are described in the “Anti-bacterial and anti-bacterial dictionary” (edited by the Japanese Association of Anti-bacterial and Fungal Society Dictionary).
Examples of the rust inhibitor include acidic sulfites, sodium thiosulfate, ammonium thioglycolate, diisopropylammonium nitrite, pentaerythritol 4-nitrate, ammonium nitrite with dicyclohexane, and benzotriazole. These are preferably used in an amount of 0.02 to 5.00% by mass in the ink.
[0236]
The pH adjusting agent used in the present invention can be suitably used in terms of pH adjustment, imparting dispersion stability, etc., and is preferably added so as to have a pH of 4.5 to 10.0. It is more preferable to add so that it may become 0.0. As a pH adjuster, an organic base, an inorganic alkali, etc. are mentioned as a basic thing, An organic acid, an inorganic acid, etc. are mentioned as an acidic thing.
Examples of the organic base include triethanolamine, diethanolamine, N-methyldiethanolamine, and dimethylethanolamine. Examples of the inorganic alkali include alkali metal hydroxides (for example, sodium hydroxide, lithium hydroxide, and potassium hydroxide), carbonates (for example, sodium carbonate, sodium hydrogen carbonate, and the like), ammonia, and the like.
Examples of the organic acid include acetic acid, propionic acid, trifluoroacetic acid, and alkylsulfonic acid. Examples of the inorganic acid include hydrochloric acid, sulfuric acid, phosphoric acid and the like.
[0237]
Examples of the surface tension adjusting agent used in the present invention include nonionic, cationic or anionic surfactants. For example, anionic surfactants include fatty acid salts, alkyl sulfate esters, alkyl benzene sulfonates, alkyl naphthalene sulfonates, dialkyl sulfosuccinates, alkyl phosphate esters, naphthalene sulfonate formalin condensates, polyoxyethylene alkyl sulfates. Examples of the nonionic surfactant include polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl allyl ether, polyoxyethylene fatty acid ester, sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene Examples thereof include alkylamines, glycerin fatty acid esters, and oxyethyleneoxypropylene block copolymers. SURFYNOLS (Air Products & Chemicals), which is an acetylene-based polyoxyethylene oxide surfactant, is also preferably used. An amine oxide type amphoteric surfactant such as N, N-dimethyl-N-alkylamine oxide is also preferred. Further, pages (37) to (38) of JP-A-59-157,636, Research Disclosure No. The surfactants described in 308119 (1989) can also be used.
[0238]
The surface tension of the ink of the present invention is preferably 20 to 60 mN / ma · s with or without using these. Furthermore, 25-45 mN / m is preferable.
The viscosity of the ink of the present invention is preferably 30 mPa · s or less. Furthermore, it is more preferable to adjust to 20 mPa · s or less.
[0239]
Furthermore, in the present invention, a polymer fine particle dispersion can also be used. Details thereof are described in Japanese Patent Application No. 2001-63780.
In the present invention, the above-mentioned cation, anion and nonionic surfactants are used as dispersants and dispersion stabilizers, and fluorine-based, silicone-based compounds and chelating agents represented by EDTA are used as necessary as antifoaming agents. can do.
[0240]
The ink of the present invention is not limited to the ink jet recording system, and is a known system such as a charge control system that ejects ink using electrostatic attraction, a drop-on-demand system (pressure pulse system) that uses the vibration pressure of a piezo element. ), An acoustic ink jet method that converts an electrical signal into an acoustic beam, irradiates the ink and ejects the ink using the radiation pressure, and a thermal ink jet (bubble jet) that heats the ink to form bubbles and uses the generated pressure ) Used in the system.
Inkjet recording methods use a method of ejecting a large number of low-density inks called photo inks in a small volume, a method of improving the image quality using a plurality of inks having substantially the same hue and different concentrations, and colorless and transparent inks. The method is included.
[0241]
A well-known thing can be used about the ink jet recording method and ink cartridge which can be used suitably for this invention. Specifically, it describes in Unexamined-Japanese-Patent No. 2000-198958 etc.
[0242]
The ink set and ink cartridge of the present invention are known recording materials, i.e., plain paper, resin-coated paper, such as JP-A-8-169172, 8-27693, 2-276670, 7-276789. Gazette, 9-323475 gazette, 62-233873 gazette, 10-153898 gazette, 10-217473 gazette, 10-235995 gazette, 10-337947 gazette, 10-217597 gazette. It can be used to form an image on ink-jet exclusive paper, film, electrophotographic co-paper, cloth, glass, metal, ceramics, etc. described in JP-A-10-337947.
[0243]
The recording paper and recording film used for inkjet printing using the ink of the present invention will be described below.
The support for recording paper and recording film consists of chemical pulp such as LBKP and NBKP, mechanical pulp such as GP, PGW, RMP, TMP, CTMP, CMPMP, CGP, and waste paper pulp such as DIP. Additives such as known pigments, binders, sizing agents, fixing agents, cationic agents, paper strength enhancers, etc. can be mixed, and those manufactured by various devices such as long net paper machines and circular net paper machines can be used. It is. In addition to these supports, any of synthetic paper and plastic film sheet may be used. The thickness of the support is 10 to 250 μm, and the basis weight is 10 to 250 g / m.2Is desirable. The support may be provided with an ink receiving layer and a backcoat layer as they are, or after a size press or anchor coat layer is provided with starch, polyvinyl alcohol or the like, an ink receiving layer and a backcoat layer may be provided. Further, the support may be flattened by a calendar device such as a machine calendar, a TG calendar, or a soft calendar. In the present invention, as the support, paper and plastic film laminated on both sides with polyolefin (eg, polyethylene, polystyrene, polyethylene terephthalate, polybutene and copolymers thereof) are more preferably used. It is preferable to add a white pigment (eg, titanium oxide, zinc oxide) or a coloring dye or pigment (eg, cobalt blue, ultramarine blue, neodymium oxide) to the polyolefin.
[0244]
The ink receiving layer provided on the support contains a pigment and an aqueous binder. As the pigment, a white pigment is good, and as the white pigment, calcium carbonate, kaolin, talc, clay, diatomaceous earth, synthetic amorphous silica, aluminum silicate, magnesium silicate, calcium silicate, aluminum hydroxide, alumina, lithopone, zeolite, Examples thereof include inorganic white pigments such as barium sulfate, calcium sulfate, titanium dioxide, zinc sulfide, and zinc carbonate, and organic pigments such as styrene pigments, acrylic pigments, urea resins, and melamine resins. The white pigment contained in the ink receiving layer is preferably a porous inorganic pigment, and synthetic amorphous silica having a large pore area is particularly suitable. As the synthetic amorphous silica, either anhydrous silicic acid obtained by a dry production method or hydrous silicic acid obtained by a wet production method can be used, but it is particularly desirable to use hydrous silicic acid. Two or more of these pigments may be used in combination.
[0245]
Examples of the aqueous binder contained in the ink receiving layer include water-soluble polyvinyl alcohol, silanol-modified polyvinyl alcohol, starch, cationized starch, casein, gelatin, carboxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, polyvinylpyrrolidone, polyalkylene oxide, polyalkylene oxide derivatives, and the like. Water-dispersible polymers such as water-soluble polymers, styrene butadiene latexes, and acrylic emulsions. These aqueous binders can be used alone or in combination of two or more. In the present invention, among these, polyvinyl alcohol and silanol-modified polyvinyl alcohol are particularly preferable in terms of adhesion to the pigment and resistance to peeling of the ink receiving layer.
[0246]
The ink receiving layer can contain a mordant, a water resistance agent, a light resistance improver, a surfactant, a hardener and other additives in addition to the pigment and the aqueous binder.
The mordant added to the ink receiving layer is preferably immobilized. For that purpose, a polymer mordant is preferably used.
For the polymer mordant, JP-A-48-28325, 54-74430, 54-124726, 55-22766, 55-142339, 60-23850, 60-23835, 60-23852, 60-23853, 60-57836, 60-60643, 60-118834, 60-122940, 60-122941, 60-122942, 60- No. 235134, JP-A-1-161236, U.S. Pat.Nos. 2,484,430, 2,548,564, 3,148,061, 3,309,690, 4,115,124, 4,124,386, 4,193,800, 4,273,853, 4,282,305, It is described in each specification of the same No. 4450224. An image receiving material containing a polymer mordant described in JP-A-1-161236, pages 212 to 215 is particularly preferred. When the polymer mordant described in the publication is used, an image with excellent image quality is obtained and the light resistance of the image is improved.
[0247]
The water-proofing agent is effective for making the image water-resistant. As these water-proofing agents, cationic resins are particularly desirable. Examples of such cationic resins include polyamide polyamine epichlorohydrin, polyethyleneimine, polyamine sulfone, dimethyldiallylammonium chloride polymer, cationic polyacrylamide, colloidal silica, etc. Among these cationic resins, polyamide polyamine epichlorohydrin is particularly preferable. is there. The content of these cationic resins is preferably 1 to 15% by mass, particularly 3 to 10% by mass, based on the total solid content of the ink receiving layer.
[0248]
Examples of the light resistance improver include zinc sulfate, zinc oxide, hindered amine-based antioxidants, benzophenone-based and benzotriazole-based ultraviolet absorbers, and the like. Of these, zinc sulfate is particularly preferred.
The surfactant functions as a coating aid, a peelability improver, a slippage improver or an antistatic agent. The surfactant is described in JP-A Nos. 62-173463 and 62-183457.
An organic fluoro compound may be used in place of the surfactant. The organic fluoro compound is preferably hydrophobic. Examples of the organic fluoro compound include a fluorine-based surfactant, an oily fluorine-based compound (eg, fluorine oil), and a solid fluorine compound resin (eg, tetrafluoroethylene resin). The organic fluoro compounds are described in JP-B-57-9053 (columns 8 to 17), JP-A-61-20994, and 62-135826.
As the hardener, materials described on page 222 of JP-A-1-161236 can be used.
Examples of other additives added to the ink receiving layer include pigment dispersants, thickeners, antifoaming agents, dyes, fluorescent whitening agents, preservatives, pH adjusters, matting agents, and hardening agents. . The ink receiving layer may be one layer or two layers.
[0249]
The recording paper and the recording film may be provided with a backcoat layer, and examples of components that can be added to this layer include a white pigment, an aqueous binder, and other components. Examples of white pigments contained in the backcoat layer include light calcium carbonate, heavy calcium carbonate, kaolin, talc, calcium sulfate, barium sulfate, titanium dioxide, zinc oxide, zinc sulfide, zinc carbonate, satin white, and aluminum silicate. White inorganic pigments such as diatomaceous earth, calcium silicate, magnesium silicate, synthetic amorphous silica, colloidal silica, colloidal alumina, pseudoboehmite, aluminum hydroxide, alumina, lithopone, zeolite, hydrous halloysite, magnesium carbonate, magnesium hydroxide, Examples thereof include organic pigments such as styrene plastic pigment, acrylic plastic pigment, polyethylene, microcapsule, urea resin, and melamine resin.
[0250]
As the aqueous binder contained in the backcoat layer, styrene / maleate copolymer, styrene / acrylate copolymer, polyvinyl alcohol, silanol modified polyvinyl alcohol, starch, cationized starch, casein, gelatin, carboxymethylcellulose Water-soluble polymers such as hydroxyethyl cellulose and polyvinyl pyrrolidone, and water-dispersible polymers such as styrene butadiene latex and acrylic emulsion. Examples of other components contained in the backcoat layer include an antifoaming agent, an antifoaming agent, a dye, a fluorescent brightening agent, a preservative, and a water-proofing agent.
[0251]
Polymer latex may be added to the constituent layers (including the back layer) of the inkjet recording paper and recording film. The polymer latex is used for the purpose of improving film physical properties such as dimensional stabilization, curling prevention, adhesion prevention, and film cracking prevention. The polymer latex is described in JP-A Nos. 62-245258, 62-136648, and 62-110066. When a polymer latex having a low glass transition temperature (40 ° C. or lower) is added to a layer containing a mordant, cracking and curling of the layer can be prevented. Also, curling can be prevented by adding a polymer latex having a high glass transition temperature to the back layer.
[0252]
An image formed on the recording paper or recording film using the ink set or ink cartridge of the present invention has high fastness and can provide a very excellent ink recorded matter.
[0253]
【Example】
Next, the present invention will be specifically described with reference to examples of the present invention, but the present invention is not limited thereto.
[0254]
Example 1
After adding deionized water to the following components to make 1 liter, the mixture was stirred for 1 hour while being heated at 30 to 40 ° C. Thereafter, the pH was adjusted to 9 with KOH 10 mol / l, and filtration under reduced pressure was performed with a microfilter having an average pore size of 0.25 μm to prepare an ink liquid for light magenta.
[0255]
Magenta dye (T-1) 7.5g
Diethylene glycol 150g
Urea 37g
Glycerin 130g
Triethylene glycol monobutyl ether 130g
Surfynol 465 (AirProducts & Chemicals) 10.5g
Triethanolamine 6.9g
Benzotriazole 0.08g
PROXEL XL2, 3.5g
[0256]
Further, magenta ink, light cyan ink, cyan ink, yellow ink, and black ink were prepared by changing the dye species and additives, and ink set 101 having the density shown in Table A was created.
[0257]
[Table 19]
Figure 0003844338
[0258]
Embedded image
Figure 0003844338
[0259]
Embedded image
Figure 0003844338
[0260]
Next, the dye types of the light magenta, magenta, light cyan, cyan, and yellow inks of the ink set 101 were changed to comply with Table B, and ink sets 102 to 109 were created. When changing the dye, the dye concentration was adjusted so that the transmission density of each ink liquid was equivalent to that of the ink set 101, based on the assumption that equimolar amounts were used. Moreover, when using together dye, it used equimolar.
[0261]
[Table 20]
Figure 0003844338
[0262]
Next, these ink sets 101 to 109 were packed in a cartridge of an ink jet printer PM770C (manufactured by EPSON), and an image was printed on the ink jet paper PM photographic paper manufactured by Epson using the same machine, and the following evaluation was performed.
[0263]
1) For printing performance (1), after setting the cartridge in the printer and confirming the protrusion of ink from all the nozzles, 50 A4 sheets were output, and the printing disturbance was evaluated.
A: No printing disturbance from start to finish
B: Output with disordered printing occurs
C: Print disorder from start to finish
[0264]
2) For printing performance (2), the cartridge was left at 60 degrees for 10 days, and then the printing disturbance was evaluated by the same method as printing performance (1).
[0265]
3) The dryness was evaluated by visual observation of stains when touched with a finger immediately after printing.
4) For fine line bleeding, yellow, magenta, cyan and black fine line patterns were printed and visually evaluated (1). For black, magenta ink was printed on a solid surface, black fine lines were printed, and evaluation of bleeding due to contact of two colors (2) was also performed.
[0266]
5) About water resistance, after immersing the obtained image in deionized water for 5 seconds, the blur of the image was visually evaluated.
6) For image storability, black print samples were prepared and evaluated as follows.
Light fastness is measured by measuring the chromaticity (a * 1, b * 1) and lightness (L1) immediately after printing with Gretag SPM100-II, and using an Atlas weather meter to image xenon light (80,000). 5,000 lux) was irradiated for 7 days, and the chromaticity (a * 1, b * 1) and lightness (L2) were measured again, and the color difference (ΔE) before and after the light irradiation was determined and evaluated according to the following colors.
ΔE = {(a * 1-a * 2)2+ (B * 1-b * 2)2+ (L1-L2) 2}1/2
For the color difference, the reflection density is evaluated at three points of 1, 1.3, and 1.6, and when the density difference is “5” or less at any density, A, and when the point difference is “5” or more, B. A case of “5” or more at all concentrations was defined as C.
[0267]
About heat fastness, the color difference before and behind storing a sample for 6 days under 80 degree | times conditions was evaluated by the method similar to light fastness. Dye residual rate is evaluated at three points of reflection density of 1, 1.3 and 1.6. A is the case where the difference in formula is “3” or less at any concentration, and the case of 2 points is “3” or more. B, C was defined as “3” or more at all concentrations.
[0268]
Regarding the gas fastness, the color difference before and after storing the sample for 7 days under the condition of ozone concentration of 0.5 PPM was evaluated by the same method as the light fastness. The residual ratio of the dye is evaluated at three points of reflection density of 1, 1.3 and 1.6. A is the case where the difference in the formula is “10” or less at any concentration, and the case where the two points are “10” or more. B, C was defined as “10” or more at all concentrations.
[0269]
[Table 21]
Figure 0003844338
[0270]
[Table 22]
Figure 0003844338
[0271]
When the ink composition of the present invention is used, it can be seen that excellent ejection stability can be obtained without clogging, and that water resistance and fastness are also excellent. In addition, the ink composition of the present invention is excellent in performance at the time of outputting a thin line.
Even when the image receiving paper used in the present invention is changed to inkjet paper manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd., image finish, and PR101 manufactured by Canon, the same effect as above can be seen. Further, the effect of the present invention is obtained by using a surfactant described in Japanese Patent Application No. 2001-80090, Japanese Patent Application No. 2001-11821 or Japanese Patent Application No. 2001-11822 in place of Surfynol 465, or an interface thereof. Similar effects were obtained when the activator was used in combination with Surfynol 465.
[0272]
Example 2
The same ink produced in Example 1 is packed in a cartridge of an inkjet printer BJ-F850 (Canon), and an image is printed on the inkjet paper by Fuji Photo Film on the same machine. As a result of evaluation, the same result as in Example 1 was obtained. The same effect was also seen when the image receiving paper was PMSON PM photo paper or Canon PR101.
[0273]
Example 3
Ink set 201 was prepared by changing light magenta, magenta, light cyan, and cyan from ink set 101 of Example 1 to an ink using an oil-soluble dye prepared by the following method.
[0274]
8 g of dye (A-1), 19.2 g of a surfactant (product name: EMAL 20C), 6 g of high-boiling organic solvent (S-1), 10 g of high-boiling organic solvent (S-2), additive (W -1) It was dissolved at 70 ° C in 1.0 g and 50 ml of ethyl acetate. 500 ml of deionized water was added to this solution while stirring with a magnetic stirrer to prepare an oil-in-water type coarse particle dispersion.
Next, the coarse particle dispersion was passed through a microfloodizer (MICROFLUIDEX INC) at a pressure of 60 MPa for 5 times to make fine particles. Further, the resulting emulsion was desolvated with a rotary evaporator until the odor of ethyl acetate disappeared.
After adding additives such as 140 g of diethylene glycol, 64 g of glycerol and urea to the fine emulsion of the hydrophobic dye obtained as described above, deionized water was added so that the total amount was 1 liter, and 10 mol of KOH was added. The light magenta ink according to the density | concentration of Table-E was produced by adjusting pH = 9 by / l. The volume average particle size of the obtained emulsified and dispersed ink was measured using Microtrac UPA (manufactured by Nikkiso Co., Ltd.) and found to be 40 nm.
[0275]
Furthermore, the ink set 201 was prepared by changing the type and amount of the dye to be used, the amount of the high-boiling organic solvent, and the types and amounts of the various additives so as to conform to Table-E. Table E shows the composition of the final composition after solvent evaporation.
[0276]
[Table 23]
Figure 0003844338
[0277]
Embedded image
Figure 0003844338
[0278]
Embedded image
Figure 0003844338
[0279]
For each ink, the dye type was changed as shown in Table-F, and ink sets 202 to 208 were created in the same manner as in 201. When changing the dye, it is assumed that the equimolar amount is replaced and used as a standard. The dye concentration was adjusted so that the transmission density of each ink liquid was equivalent to that of the ink set 201. Moreover, when using together dye, it used equimolar.
[0280]
[Table 24]
Figure 0003844338
[0281]
Next, these ink sets 201 to 208 were packed in a cartridge of an ink jet printer PM670C (manufactured by EPSON), and images were printed on Fuji Photo Film's ink jet paper and photographic finish using the same machine, and the following evaluations were performed.
[0282]
1) Printing performance (1): After setting the cartridge in the printer and confirming the protrusion of ink from all the nozzles, 30 sheets of A4 were output, and the printing disturbance was evaluated.
A: No printing disturbance from start to finish
B: Output with disordered printing occurs
C: Print disorder from start to finish
[0283]
2) For printing performance (2), the cartridge was left at 60 ° C. for 2 days, and the disorder of printing was evaluated by the same method as printing performance (1).
3) The dryness was evaluated by visual observation of stains when touched with a finger immediately after printing.
[0284]
4) For fine line bleeding, yellow, magenta, cyan and black fine line patterns were printed and visually evaluated (1). For black, magenta ink was printed on a solid surface, black fine lines were printed, and evaluation of bleeding due to contact of two colors (2) was also performed.
5) About water resistance, after immersing the obtained image in deionized water for 5 seconds, the blur of the image was visually evaluated.
[0285]
6) For image storability, black print samples were prepared and evaluated as follows.
Light fastness is measured by measuring the chromaticity (a * 1, b * 1) and lightness (L1) immediately after printing with Gretag, and then using an Atlas weather meter to display xenon light (85,000 lux). ) For 10 days, the chromaticity (a * 1, b * 1) and lightness (L2) were measured again, and the color difference (ΔE) before and after light irradiation was determined and evaluated according to the following colors.
ΔE = {(a * 1-a * 2)2+ (B * 1-b * 2)2+ (L1-L2) 2}1/2
For the color difference, the reflection density is evaluated at three points of 1, 1.3, and 1.6, and when the density difference is “5” or less at any density, A, and when the point difference is “5” or more, B. A case of “5” or more at all concentrations was defined as C.
[0286]
About heat fastness, the color difference before and behind storing a sample for 4 days on 85 degree conditions was evaluated by the method similar to light fastness. The dye residual rate is evaluated at three points of reflection density of 1, 1.3 and 1.6. A is the case where the difference in the formula is “5” or less at any concentration, and the case where the two points are “5” or more. B, C was defined as “5” or more at all concentrations.
[0287]
Regarding the gas fastness, the color difference before and after storing the sample for 2 days under an ozone concentration of 1.0 PPM was evaluated by the same method as the light fastness. The residual ratio of the dye is evaluated at three points of reflection density of 1, 1.3 and 1.6. A is the case where the difference in the formula is “10” or less at any concentration, and the case where the two points are “10” or more. B, C was defined as “10” or more at all concentrations.
[0288]
[Table 25]
Figure 0003844338
[0289]
[Table 26]
Figure 0003844338
[0290]
When the ink composition of the present invention is used, it can be seen that excellent ejection stability can be obtained without clogging, and that water resistance is also excellent. As for fastness, there is little variation in chromaticity in the black part. In the ink composition of the present invention, the performance at the time of outputting a fine line is excellent without bleeding.
Even when the image receiving paper used in the present invention is changed to Epson PM photographic paper, Canon PR101, the same effect as the above results can be seen.
[0291]
When the ink composition of the present invention is used, it can be seen that excellent ejection stability can be obtained without clogging, and that water resistance and fastness are also excellent. In addition, the ink composition of the present invention is excellent in performance at the time of outputting a thin line.
Even when the image receiving paper used in the present invention is changed to EPSON PM photographic paper, Canon PR101, the same effect as the above results can be seen. In addition, the effect of the present invention is obtained by using a surfactant described in Japanese Patent Application No. 2001-80090, Japanese Patent Application No. 2001-11821 or Japanese Patent Application No. 2001-11822 in place of Surfynol 465, or an interface thereof. Similar effects were obtained when the activator was used in combination with Surfynol 465.
[0292]
Example 4
The same ink prepared in Example 1 is packed in a cartridge of an ink jet printer BJ-F850 (manufactured by CANON), and an image is printed on the ink jet paper image by Fuji Photo Film on the same machine. As a result of evaluation, the same result as in Example 1 was obtained. The same effect was also seen when the image receiving paper was PMSON PM photo paper or Canon PR101.
[0293]
【The invention's effect】
By using the ink set of the present invention, it is excellent in terms of handleability, odor, safety, etc., has high ejection stability, and is excellent in hue, light resistance, water resistance of the obtained image, fine line bleeding, etc. There is no defect in image quality, and image storability under severe conditions can be improved. Therefore, the ink set and ink cartridge of the present invention, and a printer equipped with these, can maintain excellent ejection stability even for ink that has been used for a long time or under severe conditions. Furthermore, the recorded matter obtained is highly robust.

Claims (11)

複数の色相のインクを使用するカラーインクセットにおいて、少なくとも、マゼンタインクとして下記一般式(M−I)で表される着色剤を含有し、及びシアンインクとして下記一般式(C−I)で表される着色剤を含有することを特徴とするインクセット。
Figure 0003844338
式(M−I)中、A下記一般式(M−a)から(M−f)で表される5員複素環ジアゾ成分A−NHの残基を表す。
Figure 0003844338
およびBは各々−CR=および−CR=を表すか、またはいずれか一方が窒素原子、他方が−CR=もしくは−CR=を表す
、R 、R 、及びR からR 20 は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(複素環アミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキルもしくはアリールチオ基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、スルホ基、または複素環チオ基を表し、各基は更に置換されていても良い。
が一般式(M−a)から(M−d)及び(M−f)で表される場合、およびRは各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していても良い。
が一般式(M−e)で表される場合、R およびR は各々独立に水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していても良い。(ただし、R およびR が同時に水素原子となることはない)。
とR、またはRとRが結合して5または6員環を形成しても良い。
Figure 0003844338
式(C−I)中、X、X、XおよびXはそれぞれ独立に、それぞれ独立に−SO−Z、−SO−Z、−SONR2122、−CONR2122または−CO21を表す。
は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。R21、R22はそれぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。Y、Y、YおよびYはそれぞれ独立に、一価の置換基を表す。
〜a、b〜bはそれぞれX〜XおよびY〜Yの置換基数を表す。a〜aはそれぞれ独立に0〜4の数を表すが、全てが同時に0になることはない。b〜bはそれぞれ独立に0〜4の数を表す。なお、a〜aおよびb〜bが2以上の数を表す時、複数のX〜XおよびY〜Y はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Mは水素原子、金属原子またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物である。
In color ink set that uses ink of plural colors, at least, contain a coloring agent represented as a magenta ink by the following general formula (M-I), as及Beauty shea An'inku by the following formula (C-I) An ink set comprising a colorant represented.
Figure 0003844338
In formula (M-I), A 1 represents a residue of a 5-membered heterocyclic diazo component A 1 -NH 2 represented by the following general formulas (Ma) to (Mf) .
Figure 0003844338
B 1 and B 2 each represent -CR 1 = and -CR 2 =, or either one represents a nitrogen atom and the other represents -CR 1 = or -CR 2 = .
G 1 , R 1 , R 2 , and R 7 to R 20 are each independently a hydrogen atom, halogen atom, aliphatic group, aromatic group, heterocyclic group, cyano group, carboxyl group, carbamoyl group, alkoxycarbonyl group , Aryloxycarbonyl group, heterocyclic oxycarbonyl group, acyl group, hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, silyloxy group, acyloxy group, carbamoyloxy group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy group , Amino groups (including heterocyclic amino groups and anilino groups), acylamino groups, ureido groups, sulfamoylamino groups, alkoxycarbonylamino groups, aryloxycarbonylamino groups, alkyl or arylsulfonylamino groups, heterocyclic sulfonylamino groups , Nitro group, al Or arylthio group, alkyl or arylsulfonyl group, heterocyclic sulfonyl group, alkyl or arylsulfinyl group, heterocyclic sulfinyl group, sulfamoyl group, sulfo group, or heterocyclic thio group, each group may be further substituted good.
When A 1 is represented by the general formulas (Ma) to (Md) and (Mf), R 5 and R 6 are each independently a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group, a heterocyclic ring Represents a group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, an alkyl or arylsulfonyl group, or a sulfamoyl group, and each group may further have a substituent.
When A 1 is represented by the general formula (Me), R 5 and R 6 are each independently a hydrogen atom, aromatic group, heterocyclic group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group. Represents an alkyl or arylsulfonyl group, or a sulfamoyl group, and each group may further have a substituent. (However, R 5 and R 6 are not simultaneously hydrogen atoms).
R 1 and R 5 , or R 5 and R 6 may combine to form a 5- or 6-membered ring.
Figure 0003844338
In formula (CI), X 1 , X 2 , X 3 and X 4 are each independently, —SO—Z 1 , —SO 2 —Z 1 , —SO 2 NR 21 R 22 , —CONR 21 represents a R 22 or -CO 2 R 21.
Z 1 represents a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted cycloalkyl group, a substituted or unsubstituted alkenyl group, a substituted or unsubstituted aralkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, substituted or unsubstituted Represents a heterocyclic group. R 21 and R 22 are each independently a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted cycloalkyl group, a substituted or unsubstituted alkenyl group, a substituted or unsubstituted aralkyl group, substituted or unsubstituted Represents an aryl group or a substituted or unsubstituted heterocyclic group. Y 1 , Y 2 , Y 3 and Y 4 each independently represent a monovalent substituent.
a 1 to a 4 and b 1 to b 4 represent the number of substituents of X 1 to X 4 and Y 1 to Y 4 , respectively. a 1 to a 4 each independently represent a number from 0 to 4, but all of them are not 0 at the same time. b 1 ~b 4 represents the number of independently 0-4. Incidentally, when a 1 ~a 4 and b 1 ~b 4 represents the number of 2 or more, may be different in a plurality of X 1 to X 4 and Y 1 to Y 4, respectively Re Waso same. M is a hydrogen atom, a metal atom or an oxide, hydroxide or halide thereof.
前記一般式(M−I)中、AIn the general formula (MI), A 1 が前記(M−a)から(M−d)及び(M−f)から選択されることを特徴とする請求項1に記載のインクセット。The ink set according to claim 1, wherein is selected from (M−a) to (M−d) and (M−f). 前記AA 1 が前記一般式(M−a)または(M−b)であることを特徴とする請求項2に記載のインクセット。The ink set according to claim 2, wherein is the general formula (M-a) or (M-b). 前記AA 1 が前記一般式(M−a)であることを特徴とする請求項3に記載のインクセット。The ink set according to claim 3, wherein is the general formula (M-a). 前記一般式(M−I)が下記一般式(M−II)で表されるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクセット。The ink set according to any one of claims 1 to 4, wherein the general formula (M-I) is represented by the following general formula (M-II).
Figure 0003844338
Figure 0003844338
式中、RWhere R 1 、R, R 2 、R, R 5 およびRAnd R 6 は一般式(M−I)に記載のものと同義である。RIs synonymous with that described in formula (M-I). R 3 およびRAnd R 4 は各々独立に水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表す。ZEach independently represents a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group, a heterocyclic group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, an alkylsulfonyl group, an arylsulfonyl group, or a sulfamoyl group. Z 1 はハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表す。ZRepresents an electron withdrawing group having a Hammett's substituent constant σp value of 0.20 or more. Z 2 は水素原子、脂肪族基、芳香族基もしくは複素環基を表す。QRepresents a hydrogen atom, an aliphatic group, an aromatic group or a heterocyclic group. Q 1 は水素原子または置換基を表し、該置換基は脂肪族基、芳香族基もしくは複素環基を表す。Represents a hydrogen atom or a substituent, and the substituent represents an aliphatic group, an aromatic group or a heterocyclic group.
前記一般式(M−I)で表される着色剤が水溶性であって、一般式(M−I)中、AThe colorant represented by the general formula (MI) is water-soluble, and in the general formula (MI), A 1 、R, R 1 、R, R 2 、R, R 5 、R, R 6 、およびG, And G 1 上のいずれかの位置に置換基としてイオン性親水性基を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクセット。The ink set according to claim 1, which has an ionic hydrophilic group as a substituent at any of the above positions. 前記一般式(C−I)で表される着色剤が水溶性であって、イオン性親水性基を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクセット。The ink set according to claim 1, wherein the colorant represented by the general formula (CI) is water-soluble and has an ionic hydrophilic group. 前記イオン性親水性基が、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基から選ばれる基であることを特徴とする請求項6又は7に記載のインクセット。The ink set according to claim 6 or 7, wherein the ionic hydrophilic group is a group selected from a sulfo group, a carboxyl group, a phosphono group, and a quaternary ammonium group. 前記マゼンタインクおよびシアンインクにおいて、各々の着色剤を0.2〜20質量%含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のインクセット。The ink set according to any one of claims 1 to 8, wherein each of the magenta ink and the cyan ink contains 0.2 to 20% by mass of each colorant. 少なくともマゼンタインクとシアンインクとを、一体又は少なくともその一部を独立に収容しているカラーインクカートリッジにおいて、マゼンタインクとして、請求項1〜6、8および9のいずれか一項に記載の一般式(M−I)で表される着色剤を含有し、シアンインクとして、請求項1および7〜9のいずれか一項に記載の一般式(C−I)で表される着色剤を含有することを特徴とするインクカートリッジ。 10. The general formula according to claim 1, wherein at least a magenta ink and a cyan ink are integrally or at least a part of the color ink cartridge that independently accommodates magenta ink. A colorant represented by (M-I) is contained, and the colorant represented by the general formula (CI ) according to any one of claims 1 and 7 to 9 is contained as a cyan ink. An ink cartridge characterized by that. カラー印刷を行う際に、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインクセットを用いることを特徴とする画像記録方法。An image recording method using the ink set according to any one of claims 1 to 9 when performing color printing.
JP2002025571A 2002-02-01 2002-02-01 Ink set, ink cartridge, recording method, printer, and recorded matter Expired - Fee Related JP3844338B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002025571A JP3844338B2 (en) 2002-02-01 2002-02-01 Ink set, ink cartridge, recording method, printer, and recorded matter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002025571A JP3844338B2 (en) 2002-02-01 2002-02-01 Ink set, ink cartridge, recording method, printer, and recorded matter

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003221534A JP2003221534A (en) 2003-08-08
JP3844338B2 true JP3844338B2 (en) 2006-11-08

Family

ID=27747690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002025571A Expired - Fee Related JP3844338B2 (en) 2002-02-01 2002-02-01 Ink set, ink cartridge, recording method, printer, and recorded matter

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3844338B2 (en)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3909825B2 (en) * 2002-02-20 2007-04-25 富士フイルム株式会社 Ink set and image recording method
JP4518728B2 (en) * 2002-02-20 2010-08-04 富士フイルム株式会社 Ink set and inkjet recording method
JP5204974B2 (en) * 2003-10-23 2013-06-05 富士フイルム株式会社 Inkjet ink and ink set
US7033425B2 (en) 2004-04-15 2006-04-25 Eastman Kodak Company Ink jet ink set
IL313670A (en) 2021-12-30 2024-08-01 Biomea Fusion Inc Pyrazine compounds as inhibitors of flt3

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003221534A (en) 2003-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4226860B2 (en) Ink set, ink cartridge, recording method, printer, and recorded matter
JP4538228B2 (en) Ink composition and ink jet recording method
JP2004083610A (en) Ink set, ink cartridge, method for recording, printer and record
JP4429043B2 (en) Inkjet ink set and inkjet recording method
JP4530620B2 (en) Ink jet ink, ink jet ink set, and ink jet recording method
JP2002309137A (en) Ink composition for ink jet recording
JP4486810B2 (en) Coloring composition and inkjet recording method
JP2004307819A (en) Ink set for inkjet-recording
JP2004182977A (en) Inkjet color ink
JP2004307832A (en) Ink set and ink jet recording method
JPWO2003068873A1 (en) Ink jet recording ink and ink jet recording method
JP2004307822A (en) Ink and ink set
JP2004307831A (en) Ink and ink set
JP4518728B2 (en) Ink set and inkjet recording method
JP4486831B2 (en) Ink set and ink jet recording method
JP5144873B2 (en) Ink jet recording ink and ink jet recording method
JPWO2003082994A1 (en) Ink set for inkjet recording and inkjet recording method
JP3844338B2 (en) Ink set, ink cartridge, recording method, printer, and recorded matter
JP2004292707A (en) Ink for inkjet recording and inkjet recording method
JP4424894B2 (en) Ink jet recording ink and ink jet recording method
JP4538188B2 (en) Ink for inkjet recording
JP4154265B2 (en) Ink jet ink, ink set, and ink jet recording method
JP2005162823A (en) Ink set for inkjet
JP2003176429A (en) Ink composition and inkjet recording method
JP4474110B2 (en) Ink jet ink, ink set, and ink jet recording method

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040316

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3844338

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130825

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees