JP3841569B2 - Method and apparatus for controlling jump operation of electric discharge machine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放電加工機のジャンプ動作制御方法および装置に関し、特にジャンプ動作に要する時間を短縮する放電加工機のジャンプ動作制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
放電加工機は、連続的に放電加工を行うと加工間隙に加工屑(スラッジ)が溜まり加工不良が発生する。この加工不良を防止するため、従来技術による放電加工機は、加工液供給ノズルを設けそのノズルから加工間隙に向けて加工液を噴出し加工屑を除去しながら放電加工を行っている。また、上記加工不良を防止するため、従来技術による形彫放電加工機は、放電加工を中断して電極をワークから瞬間的に逃がし(ジャンプさせ)、その後電極を再びワークに近づけて放電加工を再開する所謂ジャンプ制御を行っている。このジャンプ動作中の電極のポンピング作用により加工屑は加工間隙から排出される。
【0003】
ところで、形彫放電加工機では、加工面積が大きい電極程、極間に存在する加工液の圧力の影響を受けて電極が変形しやすくかつ機械振動により電極の軸心が傾きやすい。それゆえ、加工面積の大きい電極が使用されたとき、ジャンプ動作終了時に電極が部分的にワークに接近または接触する場合がある。このような場合、ジャンプ動作終了後放電加工に戻った時、極間が短絡状態となっているので、電極をワークから一度後退させた後再びワークに近づけて放電加工を再開しなければならない。その結果、加工が不安定となりかつ加工効率が悪化する。
【0004】
特許第2692022号公報には、大きな電極を用いても加工が安定しかつ加工効率を良好にする放電加工装置が開示されている。この放電加工装置は、ジャンプ動作時の電極に対する移動指令と実移動量との位置誤差量を検出し、検出した位置誤差量から電極面積を算出し、算出した電極面積に応じてジャンプ速度制御パターン、例えばジャンプ後退速度、ジャンプ前進速度、ジャンプ終了位置、速度変更位置および変更時速度等を設定するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許第2692022号公報に開示された放電加工装置は、電極面積に応じてジャンプ速度制御パターンを設定するものであるが、加速度が一定に設定されているので、ジャンプ速度を短時間内に所定速度以上に上げることができず、ジャンプ動作時間を短縮できないという問題がある。以下に上記問題をより詳しく説明する。
【0006】
図7はサーボモータの速度曲線の典型例を加速度が同じになるように示した図である。図7において、71はS字型速度曲線、72は指数型速度曲線、73は直線型速度曲線を示す。図7において、横軸は時間、縦軸は速度を示し、横軸と各曲線で囲まれる面積は移動距離を示す。直線型速度曲線73は、時刻t0から最高速度Vm に至る時刻t1まで等加速度で加速し、時刻t1からt2まで等減速度で減速する様子を示す。指数型速度曲線72は、時刻t0から最高速度Vm に至る時刻t11まで指数関数的に加速する様子を示す。図示しないが、時刻t11以降は指数関数的に減速する。S字型速度曲線71は、時刻t0から最高速度Vm に至る時刻t21までS字に沿って加速し、時刻t21からt22までS字に沿って減速する様子を示す。図7から判るように、指数型速度曲線72は、t21<t11で判るように加減速に多くの時間がかかり、直線型速度曲線73は、加減速の始点・終点での加速度変化が大きく、この変化量が大きいと機械に悪影響を与える。そのため、加速度をS字型速度曲線71採用時ほど大きく設定できない。よって、S字型速度曲線71が短時間で滑らかな移動が可能なことが判る。
【0007】
上記特許第2692022号公報に開示された従来技術による放電加工装置は、速度の2段階制御によって停止を制御して、ジャンプ動作停止時の振動防止、電極とワークとの衝突による電極やワークの損傷を回避している。しかし、これら問題を改善するにあたって、加工上、ジャンプ動作時間が無駄な時間であるとの観点から、ジャンプ時間の短縮という考慮がなされていない。
【0008】
それゆえ、本発明は上記問題を解決し、ジャンプ動作時間を短縮し加工効率の良い放電加工機のジャンプ動作制御方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決する本発明による放電加工機のジャンプ動作制御方法は、電極とワークとの極間にパルス電圧を印加して発生する放電により前記ワークを加工しつつ、ジャンプ要求に応じて前記電極にジャンプ動作をさせる放電加工機のジャンプ動作制御方法において、予め設定されたジャンプ最大速度(Vcmnd)およびジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)から、前記電極が前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)に達する最短の基準距離(Lref)を計算して記憶部に格納し、前記ジャンプ要求の指令を受け前記ジャンプ動作を開始する時の前記電極の位置から該電極が移動するジャンプ距離(Ljmp)を決定し、前記ジャンプ距離(Ljmp)が前記基準距離(Lref)よりも短い場合は、前記電極が前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動する時のジャンプ速度(Vjmp)を前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)より小さくなるように、前記基準距離(Lref)に対する前記ジャンプ距離(Ljmp)の比と前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)とから計算し、前記電極が前記ジャンプ速度(Vjmp)で前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動するときの加減速時定数(Tjmp)を前記ジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)より小さくなるように、前記基準距離(Lref)に対する前記ジャンプ距離(Ljmp)の比と前記ジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)とから計算し、前記ジャンプ距離(Ljmp)、前記ジャンプ速度(Vjmp)および前記加減速時定数(Tjmp)に基づき、前記電極のジャンプ動作時間が短縮されるように制御することを特徴とする。
【0010】
上記構成により、ジャンプ動作時に電極を移動する加減速時定数が可変され、ジャンプ動作時間が短縮される。
本発明による放電加工機のジャンプ動作制御方法において、前記加減速時定数(Tjmp)は、前記ジャンプ動作時の前記電極の往路における第1加速時定数と第1減速時定数および前記電極の復路における第2加速時定数と第2減速時定数からなり、各々独立に設定可能である。
【0011】
上記構成により、特に、ジャンプ動作終了時における電極移動の減速を緩やかに設定でき、電極とワークの衝突が防止され、ひいては衝突による電極やワークの損傷が回避される。
上記問題を解決する本発明による放電加工機のジャンプ動作制御装置は、電極とワークとの極間にパルス電圧を印加して発生する放電により前記ワークを加工しつつ、ジャンプ要求に応じて前記電極にジャンプ動作をさせる放電加工機のジャンプ動作制御装置において、予め設定されたジャンプ最大速度(Vcmnd)およびジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)から、前記電極が前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)に達する最短の基準距離(Lref)を計算して格納する記憶部と、前記極間の状態に応じて前記電極の送り指令を出力する電極送り制御手段と、前記ジャンプ要求の指令を受け前記ジャンプ動作を開始する時の前記電極の位置から該電極が移動するジャンプ距離(Ljmp)を決定し、前記ジャンプ距離(Ljmp)が前記基準距離(Lref)よりも短い場合は、前記電極が前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動する距離(Lref)よりも短い場合は、前記電極が前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動する時のジャンプ速度(Vjmp)を前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)より小さくなるように、前記基準距離(Lref)に対する前記ジャンプ距離(Ljmp)の比と前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)とから計算し、前記電極が前記ジャンプ速度(Vjmp)で前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動するときの加減速時定数(Tjmp)を前記ジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)より小さくなるように、前記基準距離(Lref)に対する前記ジャンプ距離(Ljmp)の比と前記ジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)とから計算し、前記ジャンプ距離(Ljmp)、前記ジャンプ速度(Vjmp)および前記加減速時定数(Tjmp)に基づいて前記電極のジャンプ動作時の該電極の送り指令をジャンプ動作時間が短縮されるように出力するジャンプ制御手段と、前記ジャンプ動作時に前記ジャンプ制御手段から前記ジャンプ距離(Ljmp)、前記ジャンプ速度(Vjmp)および前記加減速時定数(Tjmp)を受け前記電極を位置決めするサーボ制御手段と、を具備することを特徴とする。
【0012】
本発明による放電加工機のジャンプ動作制御装置において、前記ジャンプ制御手段は、前記ジャンプ動作時の前記電極の往路における第1加速時定数と第1減速時定数および前記電極の復路における第2加速時定数と第2減速時定数からなる前記加減速時定数(Tjmp)を各々独立に設定する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明による放電加工機のジャンプ動作制御装置の一実施形態を示す概略ブロック構成図である。図1は、電極1とワーク2との極間に加工電源3からパルス電圧を印加し、発生する放電によりワーク2を加工する形彫放電加工機のジャンプ動作制御装置を示す。ワーク2はXY移動テーブル4上に載置される。XY移動テーブル4は、X軸用サーボモータ5とY軸用サーボモータ6の駆動によりそれぞれX軸、Y軸方向に移動する。これにより、ワーク2のXY軸方向の位置決めが行われる。
【0014】
一方、電極1は、図示しないクイルに把持されており、図示しないコラムに取付けられたZ軸用サーボモータ7の駆動によりZ軸方向にクイルとともに移動する。これにより、非放電加工中における電極1のZ軸方向の位置決めと放電加工中における極間距離(ギャップ)の制御とが行われる。X軸用サーボモータ5、Y軸用サーボモータ6およびZ軸用サーボモータ7は、図示しないエンコーダをそれぞれ有し、サーボ制御手段8にX、Y、Z軸用モータの回転角度を示す信号、すなわち電極1のX、Y、Z軸方向の位置信号をそれぞれフィードバックする。
【0015】
加工電源3は、極間における放電が開始したことを検出するためのサーチ電源および放電加工中に使用するメイン電源を有し、加工条件設定手段10から極間への印加電圧、τON(放電時間)、τOFF(休止時間)等の加工電源用パラメータを受け、これらにしたがって電極1とワーク2との極間にパルス電圧を供給する。加工条件設定手段10は、XY移動テーブル4をX軸、Y軸方向に移動するための制御パラメータをテーブル送り制御手段11に送り、一方、電極1をZ軸方向に移動するための制御パラメータを電極送り制御手段12に送る。
【0016】
極間状態検出手段13は、電極1とワーク2との極間の状態が、加工電源3から極間にサーチ電圧を印加した後でまだ放電を開始していない状態かまたは短絡状態か、あるいは極間にメイン電圧を印加した後の放電状態か等を検出する機能を有する。加工条件設定手段10は、極間状態検出手段13から極間状態信号を受け、加工に適切な上記加工電源用パラメータを加工電源3に送る。
【0017】
極間状態検出手段13は、例えば極間に印加された電圧を検出して極間の状態を検出し、例えば極間の平均電圧を演算器14に送る。
演算器14は、極間状態検出手段13から受けた検出量と加工条件設定手段10から受けた目標基準値との差分である誤差量を示す信号を電極送り制御手段12に送る。電極送り制御手段12は、加工条件設定手段10から送られた制御パラメータと演算器14から送られた誤差量とに基づいて電極1の前進・後退量をサーボ制御手段8に出力する。
【0018】
データ入力手段15は、加工条件設定手段10に種々のデータを入力するための手段であり、図示しないキーボード、CRT等から構成される。加工条件設定手段10はデータ入力手段15による入力データおよび極間状態検出手段13から受けた極間状態信号に基づき、ワーク2を加工するために必要な加工電源用パラメータ、各サーボモータへの制御パラメータおよび目標基準値を設定する。また、加工条件設定手段10は、図示しない紙テープリーダやフロッピーディスクドライブ(FDD)により読取られた加工プログラムをブロック毎に読取ることもできる。
【0019】
ジャンプ制御手段16は、ジャンプ時期設定手段17および異常加工判定手段18から送られるジャンプ要求信号に応じて電極1のジャンプ動作を開始する。ジャンプ時期設定手段17は、極間状態検出手段13から極間の放電状態を示す信号を受け、放電状態が所定時間継続したときジャンプ時期と判定しジャンプ制御手段16にジャンプ要求信号を送る。このように、ジャンプ要求信号は所定のジャンプ周期毎に生成される。異常加工判定手段18は、極間状態検出手段13から異常放電カウンタ19に送られ計数された極間の異常状態を示す異常放電パルス信号の計数値を受け、この計数値が所定値を超えたとき極間は異常状態であると判定し、ジャンプ制御手段16にジャンプ要求信号を送る。
【0020】
上述した各手段の機能を遂行する放電加工制御装置100は、例えば図示しない双方向バスにより相互に接続されたCPU、ROM、RAM、B(バッテリバックアップ)RAM、各種入力インタフェースおよび各種出力インタフェースを備えたマイクロコンピュータシステムとして構成される。入力インタフェースには、キーボードおよびA/Dコンバータ等が接続される。A/Dコンバータには、例えば極間のアナログ電圧がアッテネータを介してローレベルで入力され、デジタルデータに変換される。出力インタフェースには、CRT、プリンタおよびD/Aコンバータ等が接続される。
【0021】
次に、図1に示す本発明による放電加工機のジャンプ動作制御装置により遂行されるジャンプ動作制御について以下に説明する。
図2は本発明によるジャンプ制御のメインルーチンを示すフローチャートである。以下、図1と図2を相互に参照しつつ説明する。本ルーチンは、所定の周期毎、例えば10ms毎に実行される。本制御装置の電源投入直後、放電加工中を示すフラグ EDFLGとジャンプ動作中を示すフラグJPFLG とはそれぞれ0にリセットされる。先ず、ステップ201では、加工条件設定手段10により読取られた加工プログラムのブロックが加工起動指令を示すものであるか否かを判定し、その判定結果がYESのときはステップ202に進み、放電加工中フラグ EDFLGを1にセットし、その判定結果がNOのときは本ルーチンを終了する。ここで、加工起動指令とは、電極1をワーク2に向けて加工開始させる指令を意味する。
【0022】
ステップ203では、加工条件設定手段10から加工電源3に加工電源用パラメータを、加工条件設定手段10からテーブル送り制御手段11および電極送り制御手段12に制御パラメータをそれぞれ送り、各パラメータを設定する。
ステップ204では、ジャンプ動作中か否かをフラグJPFLG により判定し、JPFLG =1のときはジャンプ動作中と判定しステップ211に進み、JPFLG =0のときはジャンプ動作終了と判定しステップ205に進む。ステップ211のジャンプ制御については図6を用いて後で説明する。
【0023】
ステップ205では、ジャンプ時期設定手段17または異常加工判定手段18からジャンプ制御手段16にジャンプ要求指令が入力されたか否かを判別し、その判別結果がYESのときはステップ208に進み放電加工中フラグ EDFLGを0にリセットし、次いでステップ209でジャンプ動作中を示すフラグJPFLG を1にセットした後、ステップ210に進みジャンプ設定を行う。ステップ210のジャンプ設定については図4を用いて後で説明する。一方、ステップ205の判別結果がNOのときはステップ206に進み電極送り制御を実行する。ステップ206の電極送り制御については図3を用いて後で説明する。
【0024】
ステップ207では、ワーク2の加工が終了したか否かを電極1のZ軸方向の位置から判定し、電極1が所定の加工深さに到達したとき加工終了と判定し本ルーチンを終了し、一方、電極1が所定の加工深さまで到達していないとき加工未終了と判定しステップ204に戻る。
ステップ212では、電極1がジャンプ動作を終了しジャンプ終了位置に到達したか否かを判定し、その判定結果がYESのときはステップ213に進みジャンプ中フラグJPFLG を0にリセットした後、ステップ202に戻り、放電加工を再開し、その判定結果がNOのときはステップ204に戻る。ステップ212における電極1がジャンプ終了位置に到達したことの判定は、例えば電極1をZ軸方向に移動するZ軸用サーボモータ7の出力パルスを計数して行う。すなわち、ジャンプ要求指令の発生から電極1が後述するジャンプ距離LJMP だけZ軸方向にワーク2から離れ、再びジャンプ距離LJMP だけワーク2に接近したことを、上記出力パルスを計数して確認し、上記判定を行う。次に、図2のステップ206の電極送り制御について以下に説明する。
【0025】
図3は電極送り制御のサブルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは図2のステップ206の詳細を示すものであり、ステップ301では、極間状態検出手段13により検出された極間の電圧を読取る。ステップ302では、極間状態検出手段13が検出した極間の電圧と加工条件設定手段10が設定した目標基準値との差分である誤差量を演算器14により算出し、電極送り制御手段12に送る。電極送り制御手段12は、加工条件設定手段10から送られた制御パラメータと演算器14から送られた誤差量に基づいて、放電制御F/B量(前進/後退量)を計算する。
【0026】
ステップ303では、電極送り制御手段12から送られた放電制御F/B量(前進/後退量)に基づいて、サーボ制御手段8は加工ブロックの補間演算を行う。ステップ304では、サーボ制御手段8のステップ303における補間演算に基づき送り軸の出力パルスをZ軸用駆動モータ7に出力し電極1のZ軸方向の位置決め制御を行う。次に、図2のステップ210のジャンプ設定について以下に説明する。
【0027】
図4はジャンプ設定のサブルーチンを示すフローチャートである。図4に示すジャンプ設定は図2から判るようにジャンプ要求によりジャンプ動作が開始される毎にジャンプ制御手段16により1回だけ設定される。先ず、ステップ401では、放電加工時における電極送り制御手段12からサーボ制御手段8への移動指令の出力を一時停止する。
【0028】
ステップ402では、ジャンプ要求が指令された時の電極のZ軸上の現在位置から電極をワークから逃がすべくZ軸方向に戻す距離(ジャンプ距離)LJMP を設定する。このジャンプ距離LJMP の設定には、次の3つの方法があり、これらの何れかを選択して行う。
1.電極をZ軸上の所定の位置に戻す(戻し位置固定)。
【0029】
2.電極の現在位置から所定距離だけZ軸方向に戻す(戻し量固定)。
3.極間の状態に応じた距離だけZ軸方向に戻す(戻し量可変)。
ステップ403では、基準距離LREF を記憶部から読取る。ここで、基準距離LREF とは、指令されたジャンプ速度・加減速パターン・加速度で移動するのに必要な最短距離を言う。この基準距離LREF は、加工条件設定手段10により、ジャンプ最大速度すなわちジャンプ指令速度Vcmnd、ジャンプ加速度すなわち、ジャンプ指令加減速時定数Tcmndがパラメータとして与えられたとき、予め計算し記憶部、例えばRAMに格納しておく。
【0030】
ステップ404では、ステップ402で設定したジャンプ距離LJMP とステップ403で読取った基準距離LREF とを比較し、LJMP <LREF のときはステップ405に進み、LJMP ≧LREF のときはステップ406に進む。
ステップ405では、電極がジャンプ距離LJMP を指令されている加減速パターン、加速度で移動した時の最大ジャンプ速度VJMP を次式から計算する。
【0031】
VJMP = VCMND× √(LJMP /LREF ) … (1)
ステップ406では、ジャンプ速度VJMP を指令速度VCMNDに設定する。
ここで、基準距離LREF がLJMP <LREF のとき、式(1)に従ってジャンプ速度VJMP を計算する理由について以下に説明する。
図5はジャンプ距離とジャンプ速度曲線との関係を示す図である。図5において横軸は時間、縦軸は速度を示す。ジャンプ距離LJMP が基準距離LREF 以上のとき(LJMP ≧LREF )、速度曲線51、52に示すように、ジャンプ速度はジャンプ距離LJMP に到達するまでにジャンプ指令速度VCMNDに到達するが、ジャンプ距離LJMP が基準距離LREF に満たないとき(LJMP <LREF )、速度曲線53、54に示すように、ジャンプ速度はジャンプ距離LJMP に到達するまでにジャンプ指令速度VCMNDに到達しない。ここで、速度曲線53、54は、同一距離をジャンプ動作するときの曲線を示す。このような(LJMP <LREF )のとき、ジャンプ指令速度VCMNDを維持しつつ、速度曲線53のように、(LJMP ≧LREF )のときの速度曲線51や52に沿った曲線にするよりも、速度曲線54のように、加速度が指令された加速度となるように、速度・加減速時定数を変更した曲線にした方が短時間にジャンプ動作を終了させることができることが判る。それゆえ、本発明は、ジャンプ距離が短い(LJMP <LREF )とき、式(1)に従ってジャンプ速度VJMP を計算して、速度曲線54を得るようにしている。
【0032】
再び、図4のフローチャートに戻る。
ステップ407では、ステップ405により計算されたジャンプ速度に応じてジャンプ加減速時定数TJMP を次式から計算する。
TJMP = TCMND× √(LJMP /LREF ) … (2)
ここで、TCMNDは、指令速度VCMNDに対応する予め記憶部、例えばRAMに格納したジャンプ指令加減速時定数TCMNDを意味する。
【0033】
また、ステップ407では、ステップ406により設定された指令速度VCMNDに対応するジャンプ指令加減速時定数TCMNDをジャンプ加減速時定数TJMP として設定する(TJMP =TCMND)。次に、図2のステップ211のジャンプ制御について以下に説明する。
図6はジャンプ制御のサブルーチンを示すフローチャートである。図4に示すジャンプ設定のサブルーチンはジャンプ制御手段16により実行され、ジャンプ距離LJMP 、ジャンプ速度VJMP およびジャンプ加減速時定数TJMP が設定される。サーボ制御手段8は、ジャンプ制御手段16により設定されたジャンプ距離LJMP 、ジャンプ速度VJMP およびジャンプ加減速時定数TJMP を受け、これらに基づいて、ステップ601では、ジャンプブロックの加減速を演算する。ステップ602では、ステップ601で演算したジャンプブロックの加減速に基づきジャンプブロックの補間を演算する。ステップ603では、ステップ602における補間演算に基づき送りパルスをZ軸用駆動モータ7に出力し電極1のZ軸方向の位置決め制御を行う。
【0034】
以上説明した本発明の実施の形態では、往路と復路の距離が互いに等しいジャンプ動作を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、電極のジャンプ開始位置から停止位置(上死点)すなわち往路の距離と、電極の上死点からジャンプ終了位置(下死点)すなわち復路の距離とをそれぞれ独立に設定し、これらの距離を異ならせてもよい。また、上死点では、多少のオーバーシュートが許容され停止精度も要求されないが、下死点では、電極とワークとの間が微小なギャップであり、電極とワークの衝突を避けるためオーバーシュートを防止する必要があり停止精度もμm単位と高くする必要がある。このため、下死点での減速は緩やかに行うよう減速度を設定する必要があり、これを実現するため、例えば、図7に示すS字型速度曲線71のように、加減速時定数、すなわちジャンプ動作時の電極の往路における第1加速時定数と第1減速時定数および復路における第2加速時定数と第2減速時定数をそれぞれ独立に設定する。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ジャンプ要求が出された時、ジャンプ制御手段によりジャンプ距離、ジャンプ速度およびジャンプ加減速時定数を設定し、これらの設定に従ってサーボ制御手段により電極のジャンプ動作を制御するので、ジャンプ動作時間を短縮し加工効率の良い放電加工機のジャンプ動作制御方法および装置を提供することができる。
【0036】
また、本発明によれば、ジャンプ動作時の電極の往路における第1加速時定数と第1減速時定数および復路における第2加速時定数と第2減速時定数を、それぞれ独立に設定するので、例えばジャンプ動作終了時における電極移動の減速を緩やかに設定でき、電極とワークの衝突が防止でき、ひいては衝突による電極やワークの損傷を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放電加工機のジャンプ動作制御装置の一実施形態を示す概略ブロック構成図である。
【図2】本発明によるジャンプ制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図3】電極送り制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図4】ジャンプ設定のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】ジャンプ距離とジャンプ速度曲線との関係を示す図である。
【図6】ジャンプ制御のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】サーボモータの速度曲線の典型例を示す図である。
【符号の説明】
1…電極
2…ワーク
3…加工電源
4…XY移動テーブル
5、6、7…X、Y、Z軸用サーボモータ
8…サーボ制御手段
10…加工条件設定手段
11…テーブル送り制御手段
12…電極送り制御手段
13…極間状態検出手段
14…演算器
15…データ入力手段
16…ジャンプ制御手段
17…ジャンプ時期設定手段
18…異常加工判定手段
19…異常放電カウンタ
100…放電加工制御装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a jump operation control method and apparatus for an electric discharge machine, and more particularly to a jump operation control method and apparatus for an electric discharge machine that reduce the time required for the jump operation.
[0002]
[Prior art]
When an electric discharge machine performs electric discharge machining continuously, machining waste (sludge) accumulates in the machining gap, resulting in machining defects. In order to prevent this processing defect, the electric discharge machine according to the prior art is provided with a machining liquid supply nozzle, and performs electric discharge machining while ejecting the machining liquid from the nozzle toward the machining gap and removing machining debris. In addition, in order to prevent the above-mentioned machining defects, the conventional sculpting electric discharge machine interrupts electric discharge machining and instantaneously escapes (jumps) the electrode from the workpiece, and then brings the electrode close to the workpiece again for electric discharge machining. The so-called jump control for restarting is performed. The machining waste is discharged from the machining gap by the pumping action of the electrode during the jump operation.
[0003]
By the way, in a sculpting electric discharge machine, an electrode having a larger machining area is more likely to be deformed due to the influence of the pressure of the machining fluid existing between the electrodes, and the axis of the electrode is more likely to be inclined due to mechanical vibration. Therefore, when an electrode having a large processing area is used, the electrode may partially approach or contact the workpiece at the end of the jump operation. In such a case, when returning to electric discharge machining after completion of the jump operation, the electrodes are short-circuited, so the electrode must be retracted from the workpiece once and then brought closer to the workpiece to resume electric discharge machining. As a result, machining becomes unstable and machining efficiency deteriorates.
[0004]
Japanese Patent No. 2692022 discloses an electric discharge machining apparatus that stabilizes machining and improves machining efficiency even when a large electrode is used. This electric discharge machining device detects the position error amount between the movement command and the actual movement amount for the electrode during the jump operation, calculates the electrode area from the detected position error amount, and jump speed control pattern according to the calculated electrode area For example, a jump backward speed, a jump forward speed, a jump end position, a speed change position, a speed at the time of change, and the like are set.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The electric discharge machining apparatus disclosed in the above-mentioned Japanese Patent No. 2692022 sets a jump speed control pattern according to the electrode area. However, since the acceleration is set constant, the jump speed is set within a short time. There is a problem that the speed cannot be increased beyond the speed and the jump operation time cannot be shortened. The above problem will be described in more detail below.
[0006]
FIG. 7 is a diagram showing a typical example of the velocity curve of the servo motor so that the acceleration is the same. In FIG. 7, 71 indicates an S-shaped speed curve, 72 indicates an exponential speed curve, and 73 indicates a linear speed curve. In FIG. 7, the horizontal axis indicates time, the vertical axis indicates speed, and the area surrounded by the horizontal axis and each curve indicates the movement distance. The
[0007]
The electric discharge machining apparatus according to the prior art disclosed in the above-mentioned Japanese Patent No. 2692022 controls stop by two-stage speed control, prevents vibration when stopping the jump operation, and damages of the electrode and the work due to the collision between the electrode and the work Is avoiding. However, in order to improve these problems, no consideration is given to shortening the jump time from the viewpoint that the jump operation time is a wasteful time for processing.
[0008]
SUMMARY OF THE INVENTION Therefore, an object of the present invention is to solve the above-described problems, and to provide a jump operation control method and apparatus for an electric discharge machine with a shortened jump operation time and good machining efficiency.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The jump operation control method for an electric discharge machine according to the present invention that solves the above-mentioned problem is characterized in that the workpiece is machined by discharge generated by applying a pulse voltage between the electrode and the workpiece, and the electrode is processed in response to a jump request. In the jump operation control method of the electric discharge machine that causes the jump operation to From the preset maximum jump velocity (Vcmnd) and jump command acceleration / deceleration time constant (Tcmnd), the shortest reference distance (Lref) at which the electrode reaches the maximum jump velocity (Vcmnd) is calculated and stored in the storage unit. , Jump distance that the electrode moves from the position of the electrode when the jump operation is started upon receiving the jump request command (Ljmp) Decide When the jump distance (Ljmp) is shorter than the reference distance (Lref), The electrode is the jump distance Move (Ljmp) Jump speed when doing (Vjmp) The From the ratio of the jump distance (Ljmp) to the reference distance (Lref) and the jump maximum speed (Vcmnd) so as to be smaller than the maximum jump speed (Vcmnd). Calculate that the electrode has the jump speed (Vjmp) At the jump distance (Ljmp) Acceleration / deceleration time constant when moving (Tjmp) The From the ratio of the jump distance (Ljmp) to the reference distance (Lref) and the jump command acceleration / deceleration time constant (Tcmnd) so as to be smaller than the jump command acceleration / deceleration time constant (Tcmnd). Calculate the jump distance (Ljmp) The jump speed (Vjmp) And acceleration / deceleration time constant (Tjmp) Based on the above, the electrode jumping action To save time Control It is characterized by .
[0010]
With the above configuration, the acceleration / deceleration time constant for moving the electrode during the jump operation is varied, and the jump operation time is shortened.
In the jump operation control method of an electric discharge machine according to the present invention, the acceleration / deceleration time constant (Tjmp) Consists of a first acceleration time constant and a first deceleration time constant in the forward path of the electrode during the jump operation, and a second acceleration time constant and a second deceleration time constant in the return path of the electrode. Can be set independently. It is.
[0011]
With the above configuration, in particular, deceleration of electrode movement at the end of the jump operation can be set moderately, collision between the electrode and the workpiece can be prevented, and damage to the electrode and workpiece due to the collision can be avoided.
An apparatus for controlling a jump operation of an electric discharge machine according to the present invention that solves the above-mentioned problem is that the electrode is processed in response to a jump request while machining the workpiece by electric discharge generated by applying a pulse voltage between the electrodes and the workpiece. In the jump motion control device of the electric discharge machine that makes the jump motion to A storage unit for calculating and storing the shortest reference distance (Lref) at which the electrode reaches the maximum jump speed (Vcmnd) from a preset maximum jump speed (Vcmnd) and a jump command acceleration / deceleration time constant (Tcmnd); , Electrode feed control means for outputting a feed command for the electrode in accordance with the state between the electrodes, and a jump distance in which the electrode moves from the position of the electrode when the jump request command is received and the jump operation is started (Ljmp) Decide When the jump distance (Ljmp) is shorter than the reference distance (Lref), The electrode is the jump distance Move (Ljmp) Do If it is shorter than the distance (Lref), The electrode is the jump distance Move (Ljmp) Jump speed when doing (Vjmp) The From the ratio of the jump distance (Ljmp) to the reference distance (Lref) and the jump maximum speed (Vcmnd) so as to be smaller than the maximum jump speed (Vcmnd). Calculate that the electrode has the jump speed (Vjmp) At the jump distance (Ljmp) Acceleration / deceleration time constant when moving (Tjmp) The From the ratio of the jump distance (Ljmp) to the reference distance (Lref) and the jump command acceleration / deceleration time constant (Tcmnd) so as to be smaller than the jump command acceleration / deceleration time constant (Tcmnd). Calculate the jump distance (Ljmp) The jump speed (Vjmp) And acceleration / deceleration time constant (Tjmp) The electrode feed command at the time of the electrode jump operation based on Jumping time is shortened Jump control means for outputting, and the jump distance from the jump control means during the jump operation (Ljmp) The jump speed (Vjmp) And acceleration / deceleration time constant (Tjmp) And servo control means for positioning the electrode.
[0012]
In the jump operation control device for an electric discharge machine according to the present invention, the jump control means includes a first acceleration time constant and a first deceleration time constant in the forward path of the electrode during the jump operation, and a second acceleration time in the return path of the electrode. The acceleration / deceleration time constant consisting of a constant and a second deceleration time constant (Tjmp) Are set independently.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is a schematic block diagram showing an embodiment of a jump operation control device for an electric discharge machine according to the present invention. FIG. 1 shows a jump operation control device of a sculpting electric discharge machine that applies a pulse voltage from a machining power source 3 between electrodes 1 and a workpiece 2 and processes the workpiece 2 by generated electric discharge. The workpiece 2 is placed on the XY moving table 4. The XY movement table 4 moves in the X-axis and Y-axis directions by driving the
[0014]
On the other hand, the electrode 1 is held by a quill (not shown), and moves together with the quill in the Z-axis direction by driving a Z-
[0015]
The machining power source 3 has a search power source for detecting that the discharge between the electrodes has started and a main power source used during the electric discharge machining, and the applied voltage from the machining condition setting means 10 to the electrodes, τON (discharge time) ), ΤOFF (resting time) and the like, and a pulse voltage is supplied between the electrode 1 and the workpiece 2 in accordance with these parameters. The machining condition setting means 10 sends control parameters for moving the XY movement table 4 in the X-axis and Y-axis directions to the table feed control means 11, while the control parameters for moving the electrode 1 in the Z-axis direction. It sends to the electrode feed control means 12.
[0016]
The inter-electrode state detection means 13 indicates that the inter-electrode state between the electrode 1 and the workpiece 2 has not yet started discharging after applying the search voltage between the processing power source 3 or the short-circuit state, or It has a function of detecting whether the main battery is discharged after applying the main voltage between the electrodes. The machining
[0017]
The inter-electrode state detection means 13 detects, for example, a voltage applied between the electrodes to detect a state between the electrodes, and sends, for example, an average voltage between the electrodes to the calculator 14.
The computing unit 14 sends a signal indicating an error amount, which is a difference between the detection amount received from the inter-electrode
[0018]
The
[0019]
The jump control means 16 starts the jump operation of the electrode 1 in response to the jump request signal sent from the jump timing setting means 17 and the abnormal machining determination means 18. The jump timing setting unit 17 receives a signal indicating the discharge state between the electrodes from the inter-electrode
[0020]
The electric discharge
[0021]
Next, the jump operation control performed by the jump operation control device of the electric discharge machine according to the present invention shown in FIG. 1 will be described below.
FIG. 2 is a flowchart showing a main routine of jump control according to the present invention. Hereinafter, description will be made with reference to FIGS. 1 and 2. This routine is executed every predetermined period, for example, every 10 ms. Immediately after the control device is turned on, the flag EDFLG indicating that electric discharge machining is in progress and the flag JPFLG indicating that jump operation is being performed are reset to 0, respectively. First, in
[0022]
In step 203, parameters for machining power are sent from the machining condition setting means 10 to the machining power source 3, and control parameters are sent from the machining condition setting means 10 to the table feed control means 11 and the electrode feed control means 12, respectively, and each parameter is set.
In
[0023]
In
[0024]
In
In
[0025]
FIG. 3 is a flowchart showing a subroutine of electrode feed control. This routine shows details of
[0026]
In step 303, based on the discharge control F / B amount (forward / reverse amount) sent from the electrode feed control means 12, the servo control means 8 performs an interpolation calculation of the machining block. In step 304, based on the interpolation calculation in step 303 of the servo control means 8, the output pulse of the feed axis is output to the Z-
[0027]
FIG. 4 is a flowchart showing a jump setting subroutine. The jump setting shown in FIG. 4 is set only once by the jump control means 16 every time a jump operation is started by a jump request, as can be seen from FIG. First, in
[0028]
In
1. The electrode is returned to a predetermined position on the Z axis (fixed return position).
[0029]
2. Return in the Z-axis direction by a predetermined distance from the current position of the electrode (fixed return amount).
3. Return in the Z-axis direction by a distance corresponding to the state between the poles (variable return amount).
In
[0030]
In
In
[0031]
V JMP = V CMND × √ (L JMP / L REF (1)
In
Where the reference distance L REF Is L JMP <L REF , Jump speed V according to equation (1) JMP The reason for calculating is described below.
FIG. 5 is a diagram showing the relationship between the jump distance and the jump speed curve. In FIG. 5, the horizontal axis represents time, and the vertical axis represents speed. Jump distance L JMP Is the reference distance L REF When above (L JMP ≧ L REF ) As shown in the speed curves 51 and 52, the jump speed is determined by the jump distance L. JMP Jump command speed V before reaching CMND , But jump distance L JMP Is the reference distance L REF Less than (L JMP <L REF ) As shown by the speed curves 53 and 54, the jump speed is determined by the jump distance L. JMP Jump command speed V before reaching CMND Not reach. Here, the speed curves 53 and 54 indicate curves when a jump operation is performed for the same distance. Like this (L JMP <L REF ) Jump command speed V CMND As shown in the velocity curve 53 (L JMP ≧ L REF ), It is better to change the speed / acceleration / deceleration time constant so that the acceleration becomes the commanded acceleration, such as the
[0032]
Again, it returns to the flowchart of FIG.
In
T JMP = T CMND × √ (L JMP / L REF (2)
Where T CMND Is the command speed V CMND Jump command acceleration / deceleration time constant T stored in advance in a storage unit corresponding to CMND Means.
[0033]
In
FIG. 6 is a flowchart showing a subroutine for jump control. The jump setting subroutine shown in FIG. 4 is executed by the jump control means 16, and the jump distance L JMP Jump speed V JMP And jump acceleration / deceleration time constant T JMP Is set. The servo control means 8 is a jump distance L set by the jump control means 16. JMP Jump speed V JMP And jump acceleration / deceleration time constant T JMP Based on these, in
[0034]
In the embodiment of the present invention described above, the jump operation in which the distance between the forward path and the return path is equal to each other has been described as an example, but the present invention is not limited to this, and the jump position from the electrode jump position to the stop position (up The distance between the dead point), that is, the forward path, and the jump end position (bottom dead point), that is, the distance between the return path from the top dead center of the electrode may be set independently, and these distances may be made different. At top dead center, some overshoot is allowed and stopping accuracy is not required, but at bottom dead center, there is a small gap between the electrode and the workpiece, and overshoot is performed to avoid collision between the electrode and workpiece. It is necessary to prevent this, and the stopping accuracy needs to be as high as μm. For this reason, it is necessary to set a deceleration so that the deceleration at the bottom dead center is performed slowly. To realize this, for example, an acceleration / deceleration time constant such as an S-shaped
[0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when a jump request is issued, the jump control means sets the jump distance, jump speed, and jump acceleration / deceleration time constant, and the servo control means sets the jump of the electrode according to these settings. Since the operation is controlled, it is possible to provide a jump operation control method and apparatus for an electric discharge machine with a shortened jump operation time and good machining efficiency.
[0036]
Further, according to the present invention, the first acceleration time constant and the first deceleration time constant in the forward path of the electrode during the jump operation and the second acceleration time constant and the second deceleration time constant in the return path are set independently. For example, the deceleration of the electrode movement at the end of the jump operation can be set gently, so that the collision between the electrode and the workpiece can be prevented, and as a result, the electrode and the workpiece due to the collision can be avoided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic block diagram showing an embodiment of a jump operation control device for an electric discharge machine according to the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing a main routine of jump control according to the present invention.
FIG. 3 is a flowchart showing a subroutine of electrode feed control.
FIG. 4 is a flowchart showing a jump setting subroutine;
FIG. 5 is a diagram showing a relationship between a jump distance and a jump speed curve.
FIG. 6 is a flowchart showing a jump control subroutine;
FIG. 7 is a diagram illustrating a typical example of a velocity curve of a servo motor.
[Explanation of symbols]
1 ... Electrode
2 ... Work
3. Processing power source
4 ... XY movement table
5, 6, 7 ... X, Y, Z axis servo motors
8. Servo control means
10 ... Machining condition setting means
11 ... Table feed control means
12 ... Electrode feed control means
13: Electrode state detection means
14 ... Calculator
15. Data input means
16 ... Jump control means
17 ... Jump time setting means
18: Abnormal machining determination means
19: Abnormal discharge counter
100: Electric discharge machining control device
Claims (4)
予め設定されたジャンプ最大速度(Vcmnd)およびジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)から、前記電極が前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)に達する最短の基準距離(Lref)を計算して記憶部に格納し、
前記ジャンプ要求の指令を受け前記ジャンプ動作を開始する時の前記電極の位置から該電極が移動するジャンプ距離(Ljmp)を決定し、
前記ジャンプ距離(Ljmp)が前記基準距離(Lref)よりも短い場合は、前記電極が前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動する時のジャンプ速度(Vjmp)を前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)より小さくなるように、前記基準距離(Lref)に対する前記ジャンプ距離(Ljmp)の比と前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)とから計算し、前記電極が前記ジャンプ速度(Vjmp)で前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動するときの加減速時定数(Tjmp)を前記ジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)より小さくなるように、前記基準距離(Lref)に対する前記ジャンプ距離(Ljmp)の比と前記ジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)とから計算し、
前記ジャンプ距離(Ljmp)、前記ジャンプ速度(Vjmp)および前記加減速時定数(Tjmp)に基づき、前記電極のジャンプ動作時間が短縮されるように制御することを特徴とした放電加工機のジャンプ動作制御方法。In the jump operation control method of an electric discharge machine that causes the electrode to perform a jump operation in response to a jump request while processing the workpiece by electric discharge generated by applying a pulse voltage between the electrode and the workpiece,
From the preset maximum jump velocity (Vcmnd) and jump command acceleration / deceleration time constant (Tcmnd), the shortest reference distance (Lref) at which the electrode reaches the maximum jump velocity (Vcmnd) is calculated and stored in the storage unit. ,
Determining a jump distance (Ljmp) that the electrode moves from the position of the electrode when the jump operation is started in response to the jump request command;
When the jump distance (Ljmp) is shorter than the reference distance (Lref), the jump speed (Vjmp) when the electrode moves the jump distance (Ljmp) is made smaller than the jump maximum speed (Vcmnd). In addition, when the ratio of the jump distance (Ljmp) to the reference distance (Lref) and the maximum jump speed (Vcmnd) are calculated, the electrode moves the jump distance (Ljmp) at the jump speed (Vjmp). acceleration and deceleration time constant (Tjmp) so that the smaller than jump command acceleration and deceleration time constant (Tcmnd), the ratio between the jump command acceleration and deceleration time constant of the jump distance relative to the reference distance (Lref) (ljmp) (Tcmnd ) And
A jump operation of an electric discharge machine, wherein the jump operation time of the electrode is controlled based on the jump distance (Ljmp) , the jump speed (Vjmp), and the acceleration / deceleration time constant (Tjmp). Control method.
予め設定されたジャンプ最大速度(Vcmnd)およびジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)から、前記電極が前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)に達する最短の基準距離(Lref)を計算して格納する記憶部と、
前記極間の状態に応じて前記電極の送り指令を出力する電極送り制御手段と、
前記ジャンプ要求の指令を受け前記ジャンプ動作を開始する時の前記電極の位置から該電極が移動するジャンプ距離(Ljmp)を決定し、前記ジャンプ距離(Ljmp)が前記基準距離(Lref)よりも短い場合は、前記電極が前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動する距離(Lref)よりも短い場合は、前記電極が前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動する時のジャンプ速度(Vjmp)を前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)より小さくなるように、前記基準距離(Lref)に対する前記ジャンプ距離(Ljmp)の比と前記ジャンプ最大速度(Vcmnd)とから計算し、前記電極が前記ジャンプ速度(Vjmp)で前記ジャンプ距離(Ljmp)を移動するときの加減速時定数(Tjmp)を前記ジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)より小さくなるように、前記基準距離(Lref)に対する前記ジャンプ距離(Ljmp)の比と前記ジャンプ指令加減速時定数(Tcmnd)とから計算し、前記ジャンプ距離(Ljmp)、前記ジャンプ速度(Vjmp)および前記加減速時定数(Tjmp)に基づいて前記電極のジャンプ動作時の該電極の送り指令をジャンプ動作時間が短縮されるように出力するジャンプ制御手段と、
前記ジャンプ動作時に前記ジャンプ制御手段から前記ジャンプ距離(Ljmp)、前記ジャンプ速度(Vjmp)および前記加減速時定数(Tjmp)を受け前記電極を位置決めするサーボ制御手段と、
を具備することを特徴とした放電加工機のジャンプ動作制御装置。In the jump operation control device of an electric discharge machine that causes the electrode to perform a jump operation in response to a jump request while processing the workpiece by electric discharge generated by applying a pulse voltage between the electrode and the workpiece,
A storage unit for calculating and storing the shortest reference distance (Lref) at which the electrode reaches the maximum jump speed (Vcmnd) from a preset maximum jump speed (Vcmnd) and a jump command acceleration / deceleration time constant (Tcmnd); ,
An electrode feed control means for outputting a feed command for the electrode according to the state between the electrodes;
The jump distance (Ljmp) that the electrode moves is determined from the position of the electrode when the jump operation is started in response to the jump request command, and the jump distance (Ljmp) is shorter than the reference distance (Lref). If, when the electrode is the jump distance (ljmp) shorter than the distance (Lref) to move, the jumping up speed jumping velocity (Vjmp) when the electrode is moved the jump distance (ljmp) ( Vcmnd) as is smaller, the calculated from the ratio of the jump distance (ljmp) and the jump maximum speed (Vcmnd) relative to the reference distance (Lref), the jump distance said electrodes by said jumping velocity (Vjmp) ( the jump command acceleration and deceleration time constant acceleration and deceleration time constant (Tjmp) when moving the ljmp) Tcmnd) As is smaller, the calculated from the ratio between the jump command acceleration and deceleration time constant of the jump distance (Ljmp) (Tcmnd) relative to the reference distance (Lref), the jump distance (ljmp), said jumping velocity ( Vjmp) and a jump control means for outputting a feed command of the electrode during the jump operation of the electrode based on the acceleration / deceleration time constant (Tjmp) so that the jump operation time is shortened ;
Servo control means for positioning the electrodes in response to the jump distance (Ljmp) , the jump speed (Vjmp) and the acceleration / deceleration time constant (Tjmp) from the jump control means during the jump operation;
A jump operation control device for an electric discharge machine characterized by comprising:
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