JP3840539B2 - 通信衛星装置及び衛星通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信機能を有する衛星装置に関するものであり、より詳しくは複数の人工衛星を用いた衛星装置及び衛星通信システムに関わる。
【0002】
【従来の技術】
衛星通信は広域性同報性を特徴とし、多くのユーザに同時に大量の情報を伝送することを可能にする通信方式であり、地上有線、地上無線にはない特徴を持っている。しかし、衛星開発に関しては、膨大な予算と時間が必要となり、最新技術の搭載が困難である。
にもかかわらず、打ち上げリスクの回避およびコストの低減を目的として、近年の商用衛星は10年から20年程度の寿命を付与されている。もし仮に打ち上げ当時、最新の通信技術(デバイス、方式、プロトコル等)を実装できたとしても、打ち上げた瞬間から、それらは地上の通信技術の発展・変遷に追従することが不可能であり、過去の遺物となってしまう恐れがある。
【0003】
一方、実験衛星ではいくつかの効率的な通信方式が実装され、軌道実績をあげているにもかかわらず、現在の商用衛星のほとんどが、ベントパイプ中継と呼ばれる、単純な周波数変換を行なう中継器のみが搭載され、効率的な交換を行なうための再生中継器やベースバンド交換機等の搭載が見送られている。これは、技術あるいは機能寿命と衛星設計寿命に乖離があることが要因であった。
【0004】
従来の技術としては、例えば特開2001−285169号公報には補助衛星通信処理システムが開示されている。該公報によれば、プロセッサを備えた第1衛星の後に、同じくプロセッサを備えた第2衛星を打ち上げ、第1衛星のプロセッサでの信号処理を、補助的に第2衛星のプロセッサに処理させ、衛星通信システムの処理能力を向上させる装置を提案している。
【0005】
しかしながら、本提案は、処理能力を向上させるために補助的なプロセッサを補充する技術であって、上記のような各衛星がもつ寿命の乖離の解決を図り得るものではない。また、第1衛星には主要な通信機能を備えることを前提としているため、第1衛星の設備の複雑化を招き、高コストになるばかりでなく、寿命の短縮につながる恐れがある。そこで、各衛星の機能的な分担と、設計寿命の関係、さらには配備の容易さまで考慮された衛星通信システムが望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みて創出されたものであり、打ち上げ後も地上における通信技術の発展や変遷に柔軟に対応しうる通信衛星装置及び衛星通信システムを提供することを目的とする。
【0007】
【問題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の通信衛星装置は、以下の特徴を有する。
すなわち、主にアンテナ機能を備えた第1の衛星と、主にモデム機能を備えた第2の衛星とから構成される通信衛星装置を提供する。
第1の衛星は、地上局から送信された無線周波数信号を受信可能な受信アンテナと、該受信アンテナで受信した無線周波数受信信号を中間周波数信号に変換するダウンコンバータ手段と、地上局に向けて無線周波数信号を送信可能な送信アンテナと、送信する中間周波数信号を無線周波数送信信号に変換するアップコンバータ手段と、該無線周波数信号の送受信信号をスイッチング・ルーティングするスイッチング手段と、第2の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段とを少なくとも備える。
【0008】
また、第2の衛星は、第1の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と、該広帯域衛星間通信手段で送受信する信号を変復調する変復調手段とを少なくとも備える。
【0009】
このとき、上記の通信衛星装置において、第2の衛星は、データリンク層及びネットワーク層の回線交換手段を備える。すなわちベースバンド信号の処理を行うことができるので、従来の例と異なり、技術進歩の速い変復調やデジタル信号処理に第2の衛星を置き換えるだけで対応することができる。
【0010】
第2の衛星の変復調手段が、少なくとも変復調方式及び/又は誤り訂正方式をプログラムにより決定し実行するソフトウェアモデムで構成されてもよい。これにより、打ち上げ後においても第2の衛星の通信方式を変更させることが可能となる。
【0011】
さらに本発明は上記第1及び第2の衛星に加えて、サーバー機能を有する第3の衛星を備えて通信衛星装置を提供することもできる。
すなわち、第2の衛星には、第3の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段を備える。そして、第3の衛星には、第2の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と、該双方向広帯域衛星間通信の通信信号の少なくとも一部を演算及び記憶可能なデジタル信号処理手段とを備える。
【0012】
また、上記の目的を達成するために、本発明では以下の特徴を有する衛星通信システムを提供することも可能である。
本システムは、第1の衛星と第2の衛星、さら地上に設けられた地上局から構成される。第1の衛星には、地上局から送信された無線周波数信号を受信可能な受信アンテナと、該受信アンテナで受信した無線周波数受信信号を中間周波数信号に変換するダウンコンバータ手段と、地上局に向けて無線周波数信号を送信可能な送信アンテナと、送信する中間周波数信号を無線周波数送信信号に変換するアップコンバータ手段と、該無線周波数信号の送受信信号をスイッチング・ルーティングするスイッチング手段と、第2の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段とを少なくとも備える。
【0013】
第2の衛星には、第1の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と、該広帯域衛星間通信手段で受信した信号を変復調する変復調手段とを少なくとも備える。
さらに、地上局には、第1の衛星との間で無線周波数信号を送受信するアンテナと、送受信信号を通信方式に従って少なくとも変復調を含む信号処理を行う地上局信号処理手段と、地上側ネットワークとのインターフェース手段とを少なくとも備える。
【0014】
ここで、第1の衛星及び第2の衛星が、静止軌道上の同一スロット内に配置され、各衛星間の距離が概ね1キロメートルないし10キロメートルであるととりわけよい。
【0015】
衛星通信システムにおいて、第2の衛星が、データリンク層及びネットワーク層の回線交換手段を備える。すなわちベースバンド信号の処理を行うことができるので、従来の例と異なり、技術進歩の速い変復調やデジタル信号処理に第2の衛星を置き換えるだけで対応することができる。
【0016】
第2の衛星の変復調手段が、少なくとも変復調方式及び/又は誤り訂正方式をプログラムにより決定し実行するソフトウェアモデムで構成されることにより、打ち上げ後においても第2の衛星の通信方式を変更させることが可能な衛星通信システムを提供してもよい。
【0017】
衛星通信システムにおいて、さらにサーバー機能を有する第3の衛星を備えてもよい。
このとき、第2の衛星には、第3の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段を備える。第3の衛星にはそして、第2の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と、該双方向広帯域衛星間通信の通信信号の少なくとも一部を演算及び記憶可能なデジタル信号処理手段とを備える。
【0018】
第3の衛星が、静止軌道上の前記第1の衛星及び第2の衛星と同一スロット内に配置され、各衛星間の距離が概ね1キロメートルないし10キロメートルであるとさらに好適な衛星通信システムを提供できる。
【0019】
前記地上局信号処理手段が、少なくとも変復調方式及び/又は誤り訂正方式をプログラムにより決定し実行するソフトウェアモデム機能を有する構成でもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面に示した実施例に基づいて説明する。なお、実施形態は、本発明の主旨から逸脱しないかぎり適宜変更可能なものである。
図1には本発明の1実施形態である、3つの人工衛星を用いた衛星通信システムの構成図を示す。本発明による通信衛星装置を構成する3つの人工衛星は、それぞれ主に地上局(1)との信号伝送を司るアンテナの機能を有するアンテナ衛星(2)、該信号の処理を行うモデム機能を有するモデム衛星(3)、伝送された信号が含む情報などを演算処理したり記憶したりするサーバー衛星(4)である。
【0021】
地上局(1)は既存の技術を用いてすでに設置されているものでもよく、アンテナ(10)と、信号処理装置(11)、地上の通信ネットワーク(50)とライン(104)を介して接続するためのインターフェース(12)から構成される。
アンテナ(10)からは無線周波数帯を用いてアンテナ衛星(2)の受信アンテナ(20)に無線周波数信号を送出(100)し、また送信アンテナ(27)からの無線周波数信号を受信(101)する。
【0022】
受信アンテナ(20)で受信された無線周波数信号は、低雑音増幅器(21)で増幅処理され、ダウンコンバータ(22)において局部発振信号を用いて中間周波数(IF)帯に変換し、中間周波数信号となる。局部発振信号は、ダウンコンバータ(22)に付設する局部発振源を用いるのが一般的であるが、地上局(1)における局部発振源との同期が必要であり、地上局(1)において用いる局部発振信号を同時に送出する方法(特願2001−376816号において本件出願人が開示)も知られている。
【0023】
中間周波数信号は、スイッチング手段であるIFスイッチマトリクス(23)によって広帯域衛星間通信装置(24)に送られる。IFスイッチマトリクス(23)は公知の装置であって、複数のチャネルをもつ信号の送受信をスイッチングすることができる。本実施例においてIFスイッチマトリクスにはアナログ機器を用いている。
【0024】
一方、広帯域衛星間通信装置(24)からIFスイッチマトリクス(23)に入力した信号は、アップコンバータ(25)を経て無線周波数帯に周波数変換され、大電力増幅器(26)で増幅処理し、送信アンテナ(27)から地上局(1)に向けて送出される。アップコンバータ(25)で用いる局部発振信号は、上述と同様であるが、ダウンコンバータ(22)に付設するものを用いてもよい。
送信アンテナは、公知の技術により受信アンテナと同一のものを用いることもできる。
【0025】
本発明において、アンテナ衛星(2)は受信アンテナ(20)、低雑音増幅器(21)、ダウンコンバータ(22)、IFスイッチマトリクス(23)、アップコンバータ(25)、大電力増幅器(26)、送信アンテナ(26)の構成においてベントパイプモードで動作し、超広帯域なベントパイプ中継器として作用することもできる。
【0026】
本発明では、小型で2年程度で交換可能なモデム衛星(3)において再生中継させる通信方法を提供する。モデム衛星(3)には、アンテナ衛星との間で衛星間通信(102)を行う広帯域衛星間通信装置(30)と、信号の変復調処理を行うデジタル信号処理装置(31)を備え、その他に回線交換装置(32)や、サーバー衛星(4)と通信を行う広帯域衛星間通信装置(33)を設けることもできる。
【0027】
デジタル信号処理装置(31)の機能を図2を一例として説述する。本装置(31)において、広帯域衛星間通信(102)により入力した複数のSCPC(Single Channel Per Carrier)信号(300)(301)は、バンドパスフィルタ(302)(303)により分波され、復調器群(304)(305)によってベースバンド信号にする。
【0028】
SCPC信号(300)(301)の分波には、受信信号をサンプリングしてFFT(Fast Fourier Transform)することで、周波数チャネルごとに信号を分ける一括分波方式を採用することが可能であり、デジタル信号処理装置(31)にプログラムすることで実現できる。このため、モデム衛星(3)の軽量化に寄与する。
【0029】
また、図2においては、アンテナ衛星(2)において2ビームの信号を受信する場合を示しており、2つのビーム(300)(301)のそれぞれに分波・復調を行う。各ビームは8チャネルである。伝送速度は、デジタル信号処理装置(31)のプログラムにより、回線状況などによって切り換え可能にすることができる。変調信号方式もBPSK(Binary Phase Shift Keying:2相位相偏移変調)など、任意の変調信号方式をもちいることができる。
さらに符号化方式も例えば、拘束長7、符号化率1/2の畳み込み符号化方式とし、ビタビ復号による誤り訂正機能を備えることができる。
【0030】
これら変調信号方式、符号化方式、誤り訂正方式は、本発明がいう通信方式の代表的な例であって、極めて技術発展の速い分野であるため、デジタル信号処理装置(31)のプログラムにより変更可能とすることが特に望まれる。このようにプログラムにより構成されるモデムは、ソフトウェアモデムとして公知であるが、本発明はそれをモデム衛星(3)に備えることで、衛星の寿命や通信技術の発展、さらに衛星の重量などにおいて最適化した点に特徴がある。
【0031】
復調された信号はスイッチ回路(Gate SW)(306)を経て、各ビーム(309)(310)毎に時分割多重変調器(307)(308)において時分割多重(TDM)変調されて、下り回線の信号となる。すなわち、広帯域衛星間通信(102)でアンテナ衛星(2)に戻り、送信アンテナ(27)から地上局(1)に送出される。
【0032】
本発明においては、スイッチ回路(306)により高度な回線交換機能を持たせた回線交換装置(32)を備えることもできる。ここで、各衛星(2)(3)やその装置の役割を明確にするためにOSI階層モデルを図3に示し、それらが作用する各レイヤの範囲を説述する。
【0033】
OSI階層モデルはISOによって定義されたネットワークプロトコルの構造のモデルであり、電線や光ファイバといった物理的な媒体の電気的なインターフェース及び、基本的な変調方法などを規定する物理層(レイヤ1)(60)を最下層とする。
本発明においては、アンテナ衛星(2)はこのレイヤ1(60)における電気的なインターフェースを司る。
【0034】
そしてモデム衛星(3)においては、レイヤ1(60)の中でも上位に位置する変調方法などに係る信号処理から、データのパケット化の方法と送受信プロトコルに関するデータリンク層(レイヤ2)(61)、ネットワーク上に接続された任意の2ノード間でのデータの転送のプロトコルに関するネットワーク層(レイヤ3)(62)までの信号処理を行う。
具体的には、イーサネット(登録商標)やATM、IPv4、IPv6、IPX等レベルでの信号処理を司る。
【0035】
図1において、デジタル信号処理装置(31)でレイヤ1(60)上位に係る信号処理を行い、回線交換装置(32)でレイヤ2(61)、レイヤ3(62)に係る信号処理を行う。
このような回線交換装置(32)を備えることにより、より効率的な回線交換に寄与することができる。
【0036】
本発明では、最小限の構成をアンテナ衛星(2)と変復調機能を有するモデム衛星(3)とするが、上記のように回線交換装置(32)を備えたり、さらに上位のレイヤ4ないし7(63〜66)の処理を司ることができるサーバー衛星(4)を配置することができる。
【0037】
すなわち、モデム衛星(2)においてさらに、サーバー衛星(3)との広帯域衛星間通信(103)を行う広帯域衛星間通信装置(33)を備えると共に、サーバー衛星(4)には、広帯域衛星間通信装置(40)と共に、サーバー機能を有するデジタル信号処理装置(41)を設ける。
【0038】
サーバー衛星(3)は、プロセス間でのデータ転送についてのプロトコルを規定するトランスポート層(レイヤ4)(63)、セッション(通信の開始から終了までの一連の手順)レベルでのプロトコルを規定したセッション層(レイヤ5)(64)、やり取りするデータの表現方法についてのプロトコルを規定したプレゼンテーション層(レイヤ6)(65)、アプリケーションレベルでの通信プロトコルを規定したアプリケーション層(レイヤ7)(66)に区分される処理を行う。
【0039】
このため、サーバー衛星(4)に搭載されるデジタル信号処理装置(41)は、大容量の記憶機構と、高速な演算機構とを有し、広帯域衛星間通信(103)によって受信した信号に係るプロトコル・情報・データ等を演算処理及び/又は記憶処理することができる。該処理については、地上に設けられる公知のサーバー装置と同様であり、その他上記のOSI階層モデルにおける分類に従って任意の処理を行うこともできる。
【0040】
このように、静止軌道上にサーバー衛星(4)を配置することにより、従来の地上にサーバーを設置するよりも遅延時間が1/2以上に短縮され、通信の帯域も広帯域衛星間通信(103)により2倍程度にすることができる。
【0041】
広帯域衛星間通信装置(24)(30)(33)(40)においては公知の衛星間通信技術を用いることができる。例えば、光と電波のいずれにおいても用いることができるが、本発明による通信システムは、同一スロット内に極めて短距離(1キロメートルないし10キロメートル)でアンテナ衛星(2)・モデム衛星(3)・サーバー衛星(4)が配置されるため、電力を抑制することができ、衛星の重量を削減することが可能である。
1つの実施例として、光衛星間通信を提供する場合に、10Gbps(1Gbpsの信号を10波)の回線を成立させるために、広帯域衛星間通信装置(24)(30)の重量を10kg、出力を20W程度にすることができる。
【0042】
本発明では、地上局における信号処理装置(11)にも、上記モデム衛星(3)におけるデジタル信号処理装置(31)と同様にソフトウェアモデムを用いることができる。このとき、本発明における通信衛星装置とネゴシエーションしながら、回線状態に合わせて通信方式を決定することができる。
【0043】
これらソフトウェアモデムを用いると、通信技術の発展・変遷に伴う通信方式の変化に柔軟に対応することができる。例えば、新しい通信方式を実装する時に、地上局(1)からまずデジタル信号処理装置(31)のファームウェアを送信して、新通信方式に対応させ、地上局(1)の信号処理装置(11)を入れ替え又はファームウェアの書き換えを行うことにより、高度な通信方式に切り換えることができる。
【0044】
またモデム衛星(3)を新しく打ち上げた時に、地上局(1)の信号処理装置(11)のファームウェアをマルチキャスト送信し、書き換えることで、移動体など多数の地上局(1)に対しても一斉に新通信方式への対応を行うことができる。
【0045】
ここで、実際の通信衛星装置の配備方法につき簡単に説述する。
本発明が従来の構成と特に異なるのは、再生中継の機能をモデム衛星(3)に移管しており、設計寿命の長いアンテナ衛星(2)がその寿命期間にわたって有効に対応できるようにしていることである。
アンテナ衛星(2)は、大型のアンテナを用いるために設計寿命が長く、例えば7年ないし10年程度を想定している。大型であるために打ち上げのコストも高くなるが、従来の構成では通信方式などに大きな変更(パラダイム)が生じると、対応できない場合がある。
【0046】
そこで、まずアンテナ衛星(2)を打ち上げ、それと同時ないし後にモデム衛星(3)をアンテナ衛星(2)と同一スロット内で半径1キロメートルないし10キロメートル以内の距離に打ち上げる。
モデム衛星(2)は上述の通り電力・重量を抑制できるため、設計寿命を例えば2年と設定することができる。このことは、モデム衛星(2)に過剰な信頼性を要求する必要がないことから、通信衛星装置の低廉化を図ることができると同時に、技術発展に合わせた高機能な通信システムを実装させられることを意味する。
【0047】
サーバー衛星(4)に関しても、同じく2年程度の設計寿命を設定すれば良く、例えばアプリケーションの変化に合わせて柔軟に対応することができる。サーバー衛星(4)は、モデム衛星(3)と同時又はそれよりも後に配置する。
全ての衛星(2)(3)(4)は静止軌道上でクラスタ配置され、それぞれ半径キロメートルないし10キロメートル、好ましくは3キロメートルないし7キロメートル離れている。このようなクラスタ配置は、クラスタ衛星としてすでに実用化されており、既知の技術を用いて実現することができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明は、上述の構成を備えるので、以下の効果を奏する。
すなわち、複数の衛星をディジーチェーンによって1つの通信衛星装置として構成すると共に、長寿命のアンテナ機能を有する衛星と、短期間で交換することが望ましいモデム機能を有する衛星を、それぞれの寿命に合わせて有効に利用することができる。
これにより、打ち上げ後も地上における通信技術の発展や変遷に柔軟に対応しうる通信衛星装置及び衛星通信システムを提供できる。
また、サーバー機能を有する衛星を配置することで、より高効率な衛星通信を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る衛星通信システムの構成図である。
【図2】 本発明におけるモデム衛星のデジタル信号処理装置の構成図である。
【図3】 OSIの階層化ネットワークモデルの説明図である。
【符号の説明】
1 地上局
2 アンテナ衛星
3 モデム衛星
4 サーバー衛星
10 アンテナ
11 信号処理装置
12 インターフェース
20 受信アンテナ
21 低雑音増幅器
22 ダウンコンバータ
23 IFスイッチマトリクス
24 広帯域衛星間通信装置
25 アップコンバータ
26 大電力増幅器
27 送信アンテナ
30 広帯域衛星間通信装置
31 デジタル信号処理装置
32 回線交換装置
33 広帯域衛星間通信装置
40 広帯域衛星間通信装置
41 デジタル信号処理装置
50 地上ネットワーク
100 アップリンク
101 ダウンリンク
102 広帯域衛星間通信
103 広帯域衛星間通信
104 地上ネットワークと結ぶライン

Claims (9)

  1. 地上局から送信された無線周波数信号を受信可能な受信アンテナと、該受信アンテナで受信した無線周波数受信信号を中間周波数信号に変換するダウンコンバータ手段と、地上局に向けて無線周波数信号を送信可能な送信アンテナと、送信する中間周波数信号を無線周波数送信信号に変換するアップコンバータ手段と、該無線周波数信号の送受信信号をスイッチング・ルーティングするスイッチング手段と、第2の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と
    を少なくとも備える第1の衛星と、
    該第1の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と、該広帯域衛星間通信手段で送受信する信号を変復調する変復調手段と、データリンク層及びネットワーク層の回線交換手段と
    を少なくとも備えてベースバンド信号の処理が可能な第2の衛星と
    から構成されることを特徴とする通信衛星装置。
  2. 前記通信衛星装置において、
    前記第2の衛星の変復調手段が、
    少なくとも変復調方式及び/又は誤り訂正方式をプログラムにより決定し実行するソフトウェアモデムで構成される
    請求項1に記載の通信衛星装置。
  3. 前記通信衛星装置において、
    前記第2の衛星に、第3の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段を備えると共に、
    該第2の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と、該双方向広帯域衛星間通信の通信信号の少なくとも一部を演算及び記憶可能なデジタル信号処理手段とを備えた第3の衛星を配する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信衛星装置。
  4. 地上局から送信された無線周波数信号を受信可能な受信アンテナと、該受信アンテナで受信した無線周波数受信信号を中間周波数信号に変換するダウンコンバータ手段と、地上局に向けて無線周波数信号を送信可能な送信アンテナと、送信する中間周波数信号を無線周波数送信信号に変換するアップコンバータ手段と、該無線周波数信号の送受信信号をスイッチング・ルーティングするスイッチング手段と、第2の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と
    を少なくとも備える第1の衛星と、
    該第1の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と、該広帯域衛星間通信手段で受信した信号を変復調する変復調手段と、データリンク層及びネットワーク層の回線交換手段と
    を少なくとも備えてベースバンド信号の処理が可能な第2の衛星と、
    該第1の衛星との間で無線周波数信号を送受信するアンテナと、該送受信信号を通信方式に従って少なくとも変復調を含む信号処理を行う地上局信号処理手段と、地上側ネットワークとのインターフェース手段と
    を少なくとも備える地上局と、
    から構成されることを特徴とする衛星通信システム。
  5. 前記第1の衛星及び第2の衛星が、静止軌道上の同一スロット内に配置され、各衛星間の距離が概ね1キロメートルないし10キロメートルである
    請求項4に記載の衛星通信システム。
  6. 前記衛星通信システムにおいて、
    前記第2の衛星の変復調手段が、
    少なくとも変復調方式及び/又は誤り訂正方式をプログラムにより決定し実行するソフトウェアモデムで構成される
    請求項4又は5に記載の衛星通信システム。
  7. 前記衛星通信システムにおいて、
    前記第2の衛星に、第3の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段を備えると共に、
    該第2の衛星との間で双方向広帯域衛星間通信が可能な広帯域衛星間通信手段と、該双方向広帯域衛星間通信の通信信号の少なくとも一部を演算及び記憶可能なデジタル信号処理手段とを備えた第3の衛星を有する
    ことを特徴とする請求項4ないし6に記載の衛星通信システム。
  8. 前記第3の衛星が、静止軌道上の前記第1の衛星及び第2の衛星と同一スロット内に配置され、各衛星間の距離が概ね1キロメートルないし10キロメートル である請求項7に記載の衛星通信システム。
  9. 前記衛星通信システムにおいて、
    前記地上局信号処理手段が、少なくとも変復調方式及び/又は誤り訂正方式をプログラムにより決定し実行するソフトウェアモデム機能を有する
    請求項4ないし8に記載の衛星通信システム。
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