JP3839139B2 - Plastic bottle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円形のプラスチックボトル、とくにボトル内部の減圧に対応してボトル容積を減容させるようにした円形プラスチックボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックボトルに内容物を加熱充填した後に、キャップを被嵌して冷却するようにすることが従来より実施されており、冷却時の減圧を吸収するようにしたプラスチックボトルも従来より周知である。
従来周知のボトルは、胴部を四辺形、または六辺形の角形とし、胴壁周面に横リブと縦リブを設け、リブによって囲まれた平坦な胴壁を、リブを軸として内方に変形させ、減圧を吸収するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のボトルでは、縦リブが角形ボトルの各角部に配置され、平坦面が内方に変形することによって減圧を吸収するようにしているから、変形による凹みが目立ってボトルの外観を損なうという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決することを技術的課題として、ボトル内部の減圧による変形状態を目立たないようにした円形のプラスチックボトルを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の技術的課題を達成するため、円形のプラスチックボトルとして、口筒部と円形の胴部を備えたプラスチックボトルであって、胴筒壁周面に、傾斜リブ部と縦リブ部が円弧部によって接続されて階段状に連続した多数の螺旋リブが上下に並列するよう形成されており、相対する上下の傾斜リブと左右の縦リブによって吸収パネルが構成されていることを特徴とする構成を採用する。
【0005】
螺旋リブの配設にあたっては、胴筒壁周面に画かれた多条の螺旋曲線と、所定角度毎に縦方向に延びる直線の二つの線を仮想線として、螺旋リブが、胴筒壁周面に画かれた多条の螺旋曲線と、所定角度毎に縦方向に延びる直線の二つの線を仮想線として、その傾斜リブ部を螺旋曲線に、縦リブ部を直線に沿って配列するとともに、傾斜リブ部が縦リブ部を通って隣り合う上方の螺旋曲線に移行するように形成されていることを特徴とする構成を採用する。
上記仮想直線は、小胴径の場合は円周を6分割した角度位置に、大胴径の場合は8分割以上に分割した角度位置に配置する。
【0006】
また、ボトル内の減圧を吸収する胴筒壁の構成単位として、螺旋リブが谷線と谷線から立ち上がる傾斜面と稜線とを備え、一つの螺旋リブの稜線と隣り合う螺旋リブの谷線との間を曲面によって接続し、吸収パネルを形成したことを特徴とする構成を採用する。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1,2に示すように、本実施形態のボトルAは、口筒部1と胴部2、底部3とからなり、PETその他剛性を有する樹脂を素材樹脂とし二軸延伸ブロー成形によって成型されている。
前記口筒部1には、キャップを被嵌するためのネジ4と該ネジ4下端に形成された膨出突条5が設けられ、その下方には保持突条6が設けられている。
【0008】
胴部2は、口筒部1に続く回転楕円面の肩周壁7と円筒形の胴筒壁8と底部周壁9とからなっており、底部3は、底部周壁9に続く底端10と、多数の放射状リブを配設した底壁(図示しない)とからなっている。
【0009】
前記胴筒壁8の周面には、傾斜リブ部11と縦リブ部12が交互に階段状に連続する多条の螺旋リブ13がボトルの上下方向に並列して配設されている。
【0010】
次に、図3〜6を参照して螺旋リブ13の構成について説明する。
まず、始めに螺旋リブ13を配設する配置線について説明すると、図3に示すように、胴筒壁8の円筒周面に、一定のピッチpをもって画かれた多条の螺旋曲線a(1 ,・・・n )と、円周を60°毎に分割した点を縦方向に延びる直線b(1 ,・・・6 )の二つの仮想線を画くと、螺旋リブ13の配置線は、二つの仮想線に沿って、まず螺旋曲線a1 から直線b1 に移行し、次いで、隣り合う上方の螺旋曲線a2 に移行するというように階段状に延びている。
【0011】
螺旋曲線a1 から直線b1 、直線b1 から螺旋曲線a2 への移行点では、弧状に移行するようにされ、螺旋リブ13の配置線は、螺旋曲線aと直線bと円弧cによって形成され、隣り合う螺旋リブ13の配置線と分離される。
上記配置線に沿って後述する螺旋リブの谷線または稜線が配置され、かくして螺旋リブ13は、傾斜リブ部11と縦リブ部12が円弧部14によって接続された階段状の連続体として形成される。
【0012】
傾斜リブ部11は、山形に形成され、谷部と、谷部から立ち上がるリブ傾斜面15と山頂とからなり、図4,5に示すように、稜線11aと谷線11bとを有しており、隣接する螺旋リブ13の稜線と谷線は、A−A断面において直線で結ばれている。
【0013】
縦リブ部12は、谷部と、谷部から急激に立ち上がるリブ傾斜面16と山頂とからなり、図4,6に示すように、稜線12aと谷線12bとを有しており、稜線12aから隣り合う傾斜リブ部11の谷部に、谷線12bからは反対側の隣り合う傾斜リブ部の山頂にB−B断面においてほぼ直線で結ばれている。
【0014】
一つの螺旋リブ13の稜線11a,12aと隣り合う螺旋リブ13の谷線11b,12bとの間には、胴筒壁8周面に沿う一つの周面が形成され、胴筒壁8の構成単位となる吸収パネルPが構成されている。
【0015】
吸収パネルPは、展開平面がほぼ平行四辺形の円筒面となっており、その周辺は、螺旋リブ13の傾斜リブ部11と縦リブ部12によって囲まれているので、吸収パネルPを四辺に固定した平行四辺形の円筒面とみなすことができる。
周面にボトル内方に向かう均等な荷重がかけられると、吸収パネルPは、図4に示すそれぞれ対向する二辺の中心線X,Yの交点Zを最大変位点として撓むことになる。
【0016】
その際、Y軸上の撓みは、傾斜リブ部11と吸収パネルP端縁との接続部におけるリブ傾斜面15と吸収パネルPとのなす角度が、その屈曲度を変えることにより変形が許容され、X線上での撓みは、隣り合う縦リブ部12間の距離が長いことによって変形が許容される。
交点Zにおける撓み量は、荷重すなわちボトル内圧の低下量、胴筒壁8の肉厚、リブの高さ、傾斜面の傾斜角度などの螺旋リブ13の形状によって決定されるが、図7に示すように、X線上で相対する縦リブ部間の円弧が直線になるまで変形を許容させることもできる。
【0017】
上記実施例では、螺旋リブ13の配置線について、直線bを円周を6分割した60°毎に配列しているが、円周分割数はボトルの容量に応じて設定される。
すなわち、胴径が小さい場合には6分割が好ましいが、大胴径になると、8分割またはそれ以上に分割する必要がある。
その分割数は、吸収パネルPの大きさ、形状、面積、胴壁の肉厚に応じて設定される。
また、螺旋曲線aのピッチp、リード角等についても、必要とする吸収パネルに応じて適宜設定することができる。
【0018】
次に、上記構成に基づくボトルの作用効果について説明する。
本発明のボトルは、加熱処理をした内容物を充填する場合に使用される。
内容物の加熱充填にあたって、内容物の充填後にキャップが被嵌され、冷却水で冷却されるが、冷却後にはボトル内が減圧状態となる。
ボトル内の減圧は、各吸収パネルPによって吸収されるが、傾斜リブ部11によって、軸方向とともに円周方向に補強されているので、ボトルの胴筒壁8は、円筒形に維持され、また、減圧による変形は、多数の吸収パネルPに分散され、個々の吸収パネルPの変形は目立たないので、減圧後もボトルの外形は実質的に変化しない。
【0019】
次に、第2実施形態について、図8を参照して説明すると、本実施形態は、前実施形態の胴筒壁の中間部に円周リブを形成して、ボトル胴部を補強したものである。
図8に示すように、ボトルAaは、前実施形態と同じく口部1aと胴部2a、底部3aとからなり、PETその他剛性を有する樹脂を素材樹脂とし二軸延伸ブロー成形によって成型されている。
胴部2aは、肩周壁7aと胴筒壁8aと底部周壁9aとからなっており、胴筒壁8a周面の所定の位置に、円周リブ20が配設されている。
【0020】
円周リブ20の断面は、一定巾を有する谷部21と谷部21の各端縁から傾斜して周面に接続する傾斜立ち上がり部22とからなっている。
円周リブ20の下方の胴筒壁8aの周面には、多条の螺旋リブ23が配設されており、円周リブ20の上方の胴筒壁8aと肩周壁7a下部の一部周面には、多条の螺旋リブ24が配設されている。
【0021】
各螺旋リブ23,24は、傾斜リブ部25と縦リブ部26とが円弧をもって接続され、交互に階段状に連続する連続体となっている。
螺旋リブ23,24の配設される螺旋曲線と直線は、円周リブ20の部分で切断されているが、共通する一つの螺旋曲線と直線上に配置されている。
傾斜リブ部25と縦リブ部26の断面の形状、単位吸収パネルPaの構成は、前実施形態のそれと同一であって、同一の作用効果をもたらすことになる。
【0022】
前記各実施形態では、プラスチックボトルを二軸延伸ブロー成形により成型しているが、ブロー成形としてダイレクトブロー成形で成型されてもよく二軸延伸に限定されない。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているから、次の効果を奏する。
傾斜リブ部と縦リブ部との間に形成される吸収パネルによって、ボトル内の減圧を吸収するようにしたから、ボトルは実質的に円形を維持し、熱充填、冷却によるボトルの変形は目立たないので、ボトルの商品価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のボトルの正面図である。
【図2】 ボトルの平面図である。
【図3】 図2のAの方向から見たボトル胴壁の説明図である。
【図4】 吸収パネルの説明図である。
【図5】 図4のA−A線における傾斜リブ部の断面図である。
【図6】 図4のB−B線における縦リブ部の断面図である。
【図7】 図4のC−C線における吸収パネルの変形説明図である。
【図8】 第2実施形態のボトルの正面図である。
【符号の説明】
A,Aa ボトル
P,Pa 吸収パネル
1,1a 口筒部
2,2a 胴部
8,8a 胴筒壁
11,25 傾斜リブ部
12,26 縦リブ部
13,23,24 螺旋リブ
14 円弧部
15,16 リブ傾斜面
20 円周リブ
21 谷部
22 傾斜立ち上がり部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a round plastic bottle, and more particularly to a round plastic bottle whose volume is reduced in response to decompression inside the bottle.
[0002]
[Prior art]
It has hitherto been practiced to cool a plastic bottle after the contents are heated and filled, and a plastic bottle that absorbs the reduced pressure during cooling is also well known.
The well-known bottle has a quadrilateral or hexagonal square body, horizontal ribs and vertical ribs on the circumferential surface of the barrel wall, and a flat barrel wall surrounded by the ribs. To absorb the reduced pressure.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in conventional bottles, vertical ribs are arranged at each corner of the square bottle, and the flat surface is deformed inward so as to absorb reduced pressure. There was a problem of losing.
An object of the present invention is to provide a circular plastic bottle in which a deformed state due to decompression inside the bottle is not conspicuous with the technical problem of solving the above-described problems.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above technical problem, the present invention is a plastic bottle having a mouth tube portion and a circular body portion as a circular plastic bottle, and an inclined rib portion and a vertical rib on the peripheral surface of the body tube wall. A large number of spiral ribs connected in a staircase shape are connected to each other by a circular arc portion, and the absorption panel is configured by the upper and lower inclined ribs and the left and right vertical ribs. The configuration is adopted.
[0005]
When arranging the spiral ribs, the spiral ribs are arranged on the periphery of the cylinder wall with two lines, a multi-line spiral curve drawn on the peripheral surface of the cylinder wall and a straight line extending in the vertical direction at predetermined angles. A multi-spiral spiral curve drawn on the surface and two straight lines extending in the vertical direction at predetermined angles are used as virtual lines, and the inclined rib portions are arranged in a spiral curve and the vertical rib portions are arranged along the straight lines. The configuration is characterized in that the inclined rib portion is formed so as to transition to the adjacent upper spiral curve through the vertical rib portion.
The virtual straight line is arranged at an angular position obtained by dividing the circumference into six in the case of a small trunk diameter, and at an angular position divided into eight or more parts in the case of a large trunk diameter.
[0006]
In addition, as a structural unit of the barrel wall that absorbs the reduced pressure in the bottle, the spiral rib includes a valley line, an inclined surface rising from the valley line, and a ridge line, and a spiral rib valley line adjacent to the ridge line of one spiral rib; The structure characterized by having connected between them by the curved surface and having formed the absorption panel is employ | adopted.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, a first embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIGS. 1 and 2, the bottle A of the present embodiment includes a
The
[0008]
The
[0009]
On the peripheral surface of the
[0010]
Next, the configuration of the
First, the arrangement line for disposing the
[0011]
At the transition point from the spiral curve a1 to the straight line b1 and from the straight line b1 to the spiral curve a2, the transition is made in an arc shape, and the arrangement line of the
A valley line or a ridge line of a spiral rib, which will be described later, is arranged along the arrangement line, and thus the
[0012]
The
[0013]
The
[0014]
Between the ridge lines 11a and 12a of one
[0015]
The absorption panel P is a cylindrical surface having a substantially parallelogram in the development plane, and the periphery thereof is surrounded by the
When a uniform load toward the inside of the bottle is applied to the peripheral surface, the absorbent panel P bends with the intersection Z between the two opposite center lines X and Y shown in FIG. 4 as the maximum displacement point.
[0016]
At that time, the deflection on the Y-axis is allowed to be deformed by changing the bending degree of the angle formed between the rib
The amount of bending at the intersection Z is determined by the shape of the
[0017]
In the said Example, although the straight line b is arranged every 60 degrees which divided the circumference into 6 about the arrangement line of the
That is, when the trunk diameter is small, six divisions are preferable, but when the trunk diameter is large, it is necessary to divide into eight divisions or more.
The number of divisions is set according to the size, shape, area, and wall thickness of the absorption panel P.
Further, the pitch p, the lead angle, and the like of the spiral curve a can be appropriately set according to the required absorption panel.
[0018]
Next, the effect of the bottle based on the said structure is demonstrated.
The bottle of the present invention is used when filling the heat-treated contents.
When the contents are heated and filled, the cap is fitted after the contents are filled and cooled with cooling water, but the inside of the bottle is in a reduced pressure state after cooling.
The reduced pressure in the bottle is absorbed by each absorption panel P, but is reinforced in the circumferential direction along with the axial direction by the
[0019]
Next, a second embodiment will be described with reference to FIG. 8. In this embodiment, a circumferential rib is formed in the middle portion of the barrel wall of the previous embodiment to reinforce the bottle barrel. is there.
As shown in FIG. 8, the bottle Aa is composed of a
The trunk |
[0020]
The cross section of the circumferential rib 20 includes a
A plurality of
[0021]
Each of the
The spiral curve and the straight line on which the
The cross-sectional shapes of the
[0022]
In each said embodiment, although the plastic bottle is shape | molded by biaxial stretching blow molding, it may be shape | molded by direct blow molding as blow molding, and is not limited to biaxial stretching.
[0023]
【The invention's effect】
Since this invention is comprised as mentioned above, there exists the following effect.
The absorption panel formed between the inclined rib part and the vertical rib part absorbs the reduced pressure in the bottle, so the bottle remains substantially circular, and the deformation of the bottle due to heat filling and cooling is conspicuous. Because there is no bottle, the product value of the bottle can be increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a bottle according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view of the bottle.
FIG. 3 is an explanatory diagram of a bottle body wall viewed from the direction A in FIG. 2;
FIG. 4 is an explanatory diagram of an absorption panel.
5 is a cross-sectional view of an inclined rib portion taken along line AA in FIG.
6 is a cross-sectional view of a vertical rib portion taken along line BB in FIG.
7 is a modified explanatory view of the absorption panel taken along the line CC in FIG. 4; FIG.
FIG. 8 is a front view of a bottle according to a second embodiment.
[Explanation of symbols]
A, Aa Bottle P,
Claims (3)
胴筒壁周面に、傾斜リブ部と縦リブ部が円弧部によって接続されて階段状に連続した多数の螺旋リブが上下に並列するよう形成されており、
相対する上下の傾斜リブと左右の縦リブによって吸収パネルが構成されていることを特徴とする円形のプラスチックボトル。A plastic bottle having a mouth tube portion and a circular body portion,
A large number of spiral ribs that are connected in a staircase shape by connecting the inclined rib portion and the vertical rib portion by an arc portion on the circumferential surface of the barrel tube wall are formed so as to be parallel in the vertical direction,
A circular plastic bottle characterized in that an absorbing panel is constituted by opposed upper and lower inclined ribs and left and right vertical ribs .
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