JP3838527B2 - Photothermographic material - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱現像感光材料に関するものであり、レーザー・イメージセッターまたはレーザー・イメージャー用感光材料(以下LI感材という)に関し、更に詳しくは、粒状性に優れかつ高鮮鋭な画質が得られ、従って画像情報を忠実に再現できるLI感材を含む熱現像感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
支持体上に感光性層を有し、画像露光することで画像形成を行う感光材料は、数多く知られている。それらの中でも、環境保全や画像形成手段が簡易化できるシステムとして、熱現像により画像を形成する技術が挙げられる。
【0003】
近年医療分野において環境保全、省スペースの観点から処理廃液の減量が強く望まれている。そこで、レーザー・イメージセッターまたはレーザー・イメージャーにより効率的に露光させることができ、高解像度および鮮明さを有する黒色画像を形成することができる医療診断用および写真技術用途の感光性熱現像材料に関する技術が必要とされている。これら感光性熱現像材料では、溶液系処理化学薬品の使用をなくし、より簡単で環境を損なわない熱現像処理システムを顧客に対して供給することができる。
【0004】
熱現像により画像を形成する方法は、例えば米国特許3,152,904号、同3457075号、およびD.モーガン(Morgan)とB.シェリー(Shely) による「熱によって処理される銀システム(Thermally Processed Silver Systems)A」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes and Materials)Neblette 第8版、スタージ(Sturge)、V.ウォールワーズ(Walworth)、A.シェップ(Shepp) 編集、第2頁、1969年)に記載されている。このような感光材料は、還元可能な非感光性の銀源(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例えばハロゲン化銀)、および銀の還元剤を通常有機バインダーマトリックス中に分散した状態で含有している。感光材料は常温で安定であるが、露光後高温(例えば、80℃以上)に加熱した場合に、還元可能な銀源(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光で発生した潜像の触媒作用によって促進される。露光領域中の還元可能な銀塩の反応によって生成した銀は黒色画像を提供し、これは非露光領域と対照をなし、画像の形成がなされる。
【0005】
従来からこのタイプの熱現像感光材料は知られているが、これらの感材の多くはトルエン、メチルエチルケトン(MEK)、メタノールなどの有機溶剤を溶媒とする塗布液を塗布することにより感光性層を形成している。有機溶剤を溶媒として用いることは、製造工程での人体への悪影響だけでなく溶剤の回収その他のためコスト上も不利である。
【0006】
そこでこのような心配のない水溶媒の塗布液を用いて感光性層(以降「水系感光性層」ともいう。)を形成する方法が考えられている。例えば特開昭49−52626号、特開昭53−116144号などにはゼラチンをバインダーとする例が記載されている。また特開昭50−151138号にはポリビニルアルコールをバインダーとする例が記載されている。
【0007】
さらに特開昭60−61747号にはゼラチンとポリビニルアルコールを併用した例が記載されている。これ以外の例として特開昭58−28737号には水溶性ポリビニルアセタールをバインダーとする感光層の例が記載されている。
【0008】
確かにこのようなバインダーを用いると水溶媒の塗布液を用いて感光性層を形成することができて環境面、コスト面のメリットは大きい。
【0009】
しかしながら、ゼラチン、ポリビニルアルコール、水溶性ポリアセタールなどのポリマーをバインダーとして用いると、有機銀塩との相溶性が悪く、塗布面質上実用に耐える塗布物が得られないばかりでなく、現像部の銀色調が本来好ましいとされる黒色からかけ離れた茶色や黄色になったり、露光部の黒化濃度が低く未露光部の濃度が高い等、商品価値の著しく損なわれたものしか得られなかった。
【0010】
そこで、環境面、コスト面で優れた水系感光材料で、塗布面質が良く、現像時に良好な銀色調であり、かつ充分な写真性能を有し、さらに露光、現像前後での安定性に優れた熱現像感光材料を提供する技術が望まれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、環境保全やコスト面で有利な水系溶媒の塗布液を塗布して感光性層を形成することができて、現像時に良好な銀色調と写真特性を有し、さらに露光、現像前後での安定性に優れた熱現像感光材料を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この課題は下記手段によって達成された。
(1) 支持体の少なくとも一方の面に感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩およびバインダーを有する熱現像感光材料において、前記感光性ハロゲン化銀は下記一般式(1)で表される増感色素によって分光増感されており、前記感光性ハロゲン化銀を含有する感光性層の主バインダーが25℃60%RHでの平衡含水率が2重量%以下のポリマーであり、かつ前記感光性層が溶媒の30重量%以上が水である塗布液を用いて形成されており、さらに前記感光性層上に親水性高分子または水性エマルジョンを用いて形成された保護層であって、35℃の熱水中に2時間浸漬したときの溶出率が50%以下、および/または水滴を落とした場合の接触角が60度以上である保護層(以下、「耐水化保護層」ということがある)を有することを特徴とする熱現像感光材料。
【0013】
【化3】
【0014】
[一般式(1)中、Z1は5または6員の含窒素複素環を形成するのに必要な原子群を表す。DおよびD'はそれぞれ非環式または環式の酸性核を形成するに必要な原子群を表す。R1はアルキル基を表す。L1、 L2、 L3、 L4、 L5、 L6、 L7、 L8 、 L9およびL10はそれぞれメチン基を表し、これらは他のメチン基と環を形成してもよく、あるいは助色団と環を形成してもよい。n1、 n2、 n3、 n4およびn5はそれぞれ0または1である。M1は電荷中和対イオンを表し、m1は分子内の電荷を中和させるために必要な0以上の数である。]
(2) 感光性層に下記一般式(2)で表される化合物を含有する上記(1)の熱現像感光材料。
【0015】
【化4】
【0016】
[一般式(2)中、Rは脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ環基を表す。Mは水素原子またはカチオンを表す。nは分子が中性となるように決定される数である。]
(3) 予め一般式(1)で表される増感色素を感光性ハロゲン化銀に添加した後に、この感光性ハロゲン化銀を塗布液の調製時に添加する上記(1)または(2)の熱現像感光材料。
(4) 予め一般式(2)で表される化合物を感光性ハロゲン化銀に添加した後に、この感光性ハロゲン化銀を塗布液の調製時に添加する上記(2)または(3)の熱現像感光材料。
(5) 一般式(2)中のRが含窒素芳香族ヘテロ環基である上記(2)〜(4)のいずれかの熱現像感光材料。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0018】
本発明の熱現像感光材料は、支持体の少なくとも一方の面に感光性ハロゲン化銀を含有する感光性層を有するものであり、感光性ハロゲン化銀は一般式(1)で表される増感色素によって分光増感されている。そして、本発明の感光性層の主バインダーは、水系溶媒(水溶媒)に可溶または分散可能で、25℃60%RH における平衡含水率が2重量%(wt% )以下のポリマー(以降「本発明のポリマー」という。)であり、感光性層は溶媒の30重量%以上が水である塗布液を用いて塗設されたものである。また、感光性層上には親水性高分子および/または水性エマルジョンを用いて形成された耐水性保護層が設層されている。
【0019】
本発明において、上記のようなポリマーを用いることによって、30重量%以上の水を含有する水系溶媒を塗布溶媒に用いた感光性層の塗設が可能となり、有機溶剤を用いた塗布に比べ、環境面、コスト面で有利となる。そして、このような感光材料において、高感度、低カブリであるなど写真性能に優れ、かつ経時による写真性能の低下がなく、しかも画像保存性、銀色調に優れたものとなる。
これに対し、一般式(1)で表される増感色素とは異なる、例えばシアニン色素のような他種の増感色素を用いると、カブリが上昇し感度が低下するなど写真性能が劣ったものになる。また経時による写真性能の低下が大きく、画像保存性が劣化する。一方、耐水性保護層を設けないものとすると、カブリの上昇および感度の低下が大きいなど写真性能の低下が著しい。また経時による感度の低下が著しいなど、経時による写真性能の低下が大きくなり、さらには画像保存性が悪化し、銀色調が悪くなる。
そして、本発明の効果は、一般式(1)で表される増感色素を感光性ハロゲン化銀の調製時に添加することによって、また一般式(2)で表される化合物を好ましくはハロゲン化銀の調製時に添加することによって、さらに向上する。
【0020】
本発明の熱現像感光材料の感光性層に用いるポリマーについて詳述する。
【0021】
本発明のポリマーが可溶または分散可能である水系溶媒とは、水または水に70重量% 以下の水混和性の有機溶媒を混合したものである。水混和性の有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系、酢酸エチル、ジメチルホルミアミドなどを挙げることができる。
【0022】
なお、ポリマーが熱力学的に溶解しておらず、いわゆる分散状態で存在している系の場合にも、ここでは水系溶媒という言葉を使用する。
【0023】
本発明でいう「25℃60%RH における平衡含水率」とは、25℃60%RH の雰囲気下で調湿平衡にあるポリマーの重量W1 と25℃で絶乾状態にあるポリマーの重量W0 を用いて以下のように表すことができる。
25℃60%RH における平衡含水率=
{(W1 −W0 )/W0 }×100(重量%)
【0024】
含水率の定義と測定法については、例えば高分子工学講座14、高分子材料試験法(高分子学会編、地人書館)を参考にすることができる。
【0025】
実際の測定は後記実施例に示すようにして行うことができる。
【0026】
本発明のポリマーは、前述の水系溶媒に可溶または分散可能で25℃60%RHにおける平衡含水率が2重量%以下であれば特に制限はない。これらのポリマーのうち、水系溶媒に分散可能なポリマーは特に好ましい。
【0027】
本発明のポリマーの25℃60%RHにおける平衡含水率は2重量%以下であることが必要であるが、好ましくは0.01重量%以上1.5重量%以下、さらに好ましくは0.02重量%以上1重量%以下が望ましい。
【0028】
本発明において好ましい対応としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ゴム系樹脂(例えばSBR樹脂)、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の疎水性ポリマーを好ましく用いることができる。ポリマーとしては直鎖のポリマーでも枝分かれしたポリマーでもまた架橋されたポリマーでもよい。ポリマーとしては単一のモノマーが重合したいわゆるホモポリマーでもよいし、2種類以上のモノマーが重合したコポリマーでもよい。コポリマーの場合はランダムコポリマーでも、ブロックコポリマーでもよい。ポリマーの分子量は数平均分子量で5000〜1000000、好ましくは10000〜200000がよい。分子量が小さすぎるものは乳剤層の力学強度が不十分であり、大きすぎるものは成膜性が悪く好ましくない。
【0029】
本発明のポリマーは、これらのポリマーが水系分散媒に分散した状態で用いられる。ここで水系とは、組成の30重量%以上が水である分散媒をいう。分散状態としては乳化分散したもの、ミセル分散したもの、更に分子中に親水性部位を持ったポリマーを分子状態で分散したものなど、どのようなものでもよいが、これらのうちでラテックスが特に好ましい。
【0030】
ここでいうポリマーラテックスとは水不溶な疎水性ポリマーが微細な粒子として水溶性の分散媒中に分散したものである。分散状態としてはポリマーが分散媒中に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル分散されたもの、あるいはポリマー分子中に部分的に親水的な構造を持ち分子鎖自身が分子状分散したものなどいずれでもよい。
【0031】
なお、本発明のポリマーラテックスについては「合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣寛編集、高分子刊行会発行(1978))」、「合成ラテックスの応用(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原啓司編集、高分子刊行会発行(1993))」、「合成ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1970))」などに記載されている。
【0032】
分散粒子の平均粒径は1〜50000nm、より好ましくは5〜1000nm程度の範囲が好ましい。分散粒子の粒径分布に関しては特に制限はない。
【0033】
好ましいポリマーの具体例としては以下のものを挙げることができる。
【0034】
P−1;−MMA50−EA45−MAA5−のラテックス(分子量37000)
P−2;−MMA70−2EHA20−St5 −AA5 −のラテックス(分子量40000)
P−3;−St70−Bu25−AA5 −のラテックス(分子量60000)
P−4;−St60−Bu35−DVB3 −MAA2−のラテックス(分子量150000)
P−5;−VC50−MMA20−EA20−AN5 −AA5 −のラテックス (分子量80000)
P−6;−VDC85−MMA5 −EA5 −MAA5 −のラテックス(分子量67000)
P−7;−Et90−MAA10−のラテックス(分子量12000)
【0035】
上記構造の略号は以下のモノマーから誘導される構成単位を表す。MMA;メチルメタクリレート,EA;エチルアクリレート,MAA;メタクリル酸,2EHA;2エチルヘキシルアクリレート,St;スチレン,Bu;ブタジエン,AA;アクリル酸,DVB;ジビニルベンゼン,VC;塩化ビニル,AN;アクリロニトリル,VDC;塩化ビニリデン,Et;エチレン。また、数値はwt% であり、分子量は数平均分子量である。
【0036】
以上に記載したポリマーは市販もされていて、以下のようなポリマーが利用できる。アクリル樹脂の例としては、セビアンA-4635,46583,4601(以上ダイセル化学工業(株)製)、Nipol Lx811、814、821、820、857(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリエステル樹脂の例としては、FINETEX ES650、611、675、850(以上大日本インキ化学(株)製)、WD-size、WMS(以上イーストマンケミカル製)など、ポリウレタン樹脂の例としては、HYDRAN AP10、20、30、40(以上大日本インキ化学(株)製)など、ゴム系樹脂の例としては、LACSTAR 7310K、3307B、4700H、7132C(以上大日本インキ化学(株)製)、Nipol Lx416、410、438C、2507(以上日本ゼオン(株)製)など、塩化ビニル樹脂の例としては、G351、G576(以上日本ゼオン(株)製)など、塩化ビニリデン樹脂の例としては、L502、L513(以上旭化成工業(株)製)など、オレフィン樹脂の例としては、ケミパールS120、SA100(以上三井石油化学(株)製)などを挙げることができる。
これらのポリマーは単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上ブレンドして用いてもよい。
【0037】
本発明に用いられるポリマーラテックスとしては、特に、スチレン−ブタジエン共重合体のラテックスが好ましい。スチレン−ブタジエン共重合体におけるスチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位との重量比は40:60〜95:5、より好ましくは50:50〜90:10であることが好ましい。また、スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位との共重合体に占める割合は60〜99重量%であることが好ましい。好ましい分子量の範囲は前記と同様である。
【0038】
本発明に用いることが好ましいスチレン−ブタジエン共重合体のラテックスとしては、前記のP−3、P−4、市販品であるLACSTAR3307B、7132C、Nipol Lx416等が挙げられる。
【0039】
本発明の感光性層における主バインダーとは、感光性層における全バインダーの50wt%以上、より好ましくは70wt%以上が本発明のポリマーであることをいう。
【0040】
これらのバインダーは本発明のポリマーを単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上ブレンドしてもよい。本発明の感材の感光性層(乳剤層)には必要に応じてゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性ポリマーを添加してもよい。これらの親水性ポリマーの添加量は感光性層の全バインダーの30重量%以下、より好ましくは20重量%以下が好ましい。
【0041】
本発明の感光性層のバインダーの量は(全バインダー)/(ハロゲン化銀)の重量比が400〜5、より好ましくは200〜10の範囲が好ましい。
【0042】
本発明の感光材料の乳剤層の塗布液の溶媒(ここでは簡単のため、溶媒と分散媒をあわせて溶媒と表す)は、水を30重量%以上含む水系溶媒である。水以外の成分としてはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、酢酸エチルなどの任意の水混和性の有機溶媒を用いてよい。塗布液の溶媒の水の含有率は50重量%以上、より好ましくは70重量%以上が好ましい。好ましい溶媒組成の例を挙げると、水/メチルアルコール=90/10、水/メチルアルコール=70/30、水/メチルアルコール/ジメチルホルムアミド=80/15/5、水/メチルアルコール/エチルセロソルブ=85/10/5、水/メチルアルコール/イソプロピルアルコール=85/10/5などがある。
【0043】
本発明には非感性有機銀塩を用いる。
本発明に用いることのできる有機銀塩は、光に対して比較的安定であるが、露光された光触媒(感光性ハロゲン化銀の潜像など)および還元剤の存在下で、80℃或いはそれ以上に加熱された場合に銀画像を形成する銀塩である。有機銀塩は銀イオンを還元できる源を含む任意の有機物質であってよい。有機酸の銀塩、特に(炭素数が10〜30、好ましくは15〜28の)長鎖脂肪カルボン酸の銀塩が好ましい。配位子が4.0〜10.0の範囲の錯安定度定数を有する有機または無機銀塩の錯体も好ましい。銀供給物質は、好ましくは画像形成層の約5〜70重量%を構成することができる。好ましい有機銀塩はカルボキシル基を有する有機化合物の銀塩を含む。これらの例は、脂肪族カルボン酸の銀塩および芳香族カルボン酸の銀塩を含むがこれらに限定されることはない。脂肪族カルボン酸の銀塩の好ましい例としては、ベヘン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、リノール酸銀、酪酸銀および樟脳酸銀、これらの混合物などを含む。
【0044】
メルカプト基またはチオン基を含む化合物の銀塩およびこれらの誘導体を使用することもできる。これらの化合物の好ましい例としては、3-メルカプト-4-フェニル-1,2,4-トリアゾールの銀塩、2-メルカプトベンズイミダゾールの銀塩、2-メルカプト-5-アミノチアジアゾールの銀塩、2-(エチルグリコールアミド)ベンゾチアゾールの銀塩、S-アルキルチオグリコール酸(ここでアルキル基の炭素数は12〜22である)の銀塩などのチオグリコール酸の銀塩、ジチオ酢酸の銀塩などのジチオカルボン酸の銀塩、チオアミドの銀塩、5-カルボキシル-1-メチル-2-フェニル-4-チオピリジンの銀塩、メルカプトトリアジンの銀塩、2-メルカプトベンズオキサゾールの銀塩、米国特許4,123,274号に記載の銀塩、例えば3-アミノ-5-ベンジルチオ-1,2,4-チアゾールの銀塩などの1,2,4-メルカプトチアゾール誘導体の銀塩、米国特許3,301,678号に記載の3-(3-カルボキシエチル)-4-メチル-4-チアゾリン-2-チオンの銀塩などのチオン化合物の銀塩を含む。さらに、イミノ基を含む化合物も使用することができる。これらの化合物の好ましい例としては、ベンゾトリアゾールの銀塩およびそれらの誘導体、例えばメチルベンゾトリアゾール銀などのベンゾトリアゾールの銀塩、5-クロロベンゾトリアゾール銀などのハロゲン置換ベンゾトリアゾールの銀塩、米国特許4,220,709号に記載のような1,2,4-トリアゾールまたは1-H-テトラゾールの銀塩、イミダゾールおよびイミダゾール誘導体の銀塩などを含む。例えば、米国特許4,761,361号および同第4,775,613号に記載のような種々の銀アセチリド化合物をも使用することもできる。
【0045】
本発明に用いることができる有機銀塩の形状としては特に制限はないが、短軸と長軸を有する針状結晶が好ましい。本発明においては短軸0.01μm以上0.20μm以下、長軸0.10μm以上5.0μm以下が好ましく、短軸0.01μm以上0.15μm以下、長軸0.10μm以上4.0μm以下がより好ましい。有機銀塩の粒子サイズ分布は単分散であることが好ましい。単分散とは短軸、長軸それぞれの長さの標準偏差を短軸、長軸それぞれで割った値の百分率が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以下である。有機銀塩の形状の測定方法としては有機銀塩分散物の透過型電子顕微鏡像より求めることができる。単分散性を測定する別の方法として、有機銀塩の体積加重平均直径の標準偏差を求める方法があり、体積加重平均直径で割った値の百分率(変動係数)が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以下である。測定方法としては例えば液中に分散した有機銀塩にレーザー光を照射し、その散乱光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関数を求めることにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求めることができる。
【0046】
本発明に用いることのできる有機銀塩は、好ましくは脱塩をすることができる。脱塩を行う方法としては特に制限はなく公知の方法を用いることができるが、円心濾過、吸引濾過、限外濾過、凝集法によるフロック形成水洗等の公知の濾過方法を好ましく用いることができる。
【0047】
本発明に用いることのできる有機銀塩は粒子サイズの小さい、凝集のない微粒子を得る目的で、分散剤を使用した固体微粒子分散物とする方法が用いられる。有機銀塩を固体微粒子分散化する方法は、分散助剤の存在下で公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミル)を用い、機械的に分散することができる。
【0048】
有機銀塩を分散剤を使用して固体微粒子化する際には、例えば、ポリアクリル酸、アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、マレイン酸モノエステル共重合体、アクリロイルメチルプロパンスルホン酸共重合体、などの合成アニオンポリマー、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルセルロースなどの半合成アニオンポリマー、アルギン酸、ペクチン酸などのアニオン性ポリマー、特開昭52-92716号、WO88/04794号などに記載のアニオン性界面活性剤、特願平7-350753号に記載の化合物、あるいは公知のアニオン性、ノニオン性、カチオン性界面活性剤や、その他ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の公知のポリマー、あるいはゼラチン等の自然界に存在する高分子化合物を適宜選択して用いることができる。
【0049】
分散助剤は、分散前に有機銀塩の粉末またはウェットケーキ状態の有機銀塩と混合し、スラリーとして分散機に送り込むのは一般的な方法であるが、予め有機銀塩と混ぜ合わせた状態で熱処理や溶媒による処理を施して有機銀塩粉末またはウェットケーキとしても良い。分散前後または分散中に適当なpH調整剤によりpHコントロールしても良い。
【0050】
機械的に分散する以外にも、pHコントロールすることで溶媒中に粗分散し、その後、分散助剤の存在下でpHを変化させて微粒子化させても良い。このとき、粗分散に用いる溶媒として有機溶媒を使用しても良く、通常有機溶媒は微粒子化終了後除去される。
【0051】
調製された分散物は、保存時の微粒子の沈降を抑える目的で攪拌しながら保存したり、親水性コロイドにより粘性の高い状態(例えば、ゼラチンを使用しゼリー状にした状態)で保存したりすることもできる。また、保存時の雑菌などの繁殖を防止する目的で防腐剤を添加することもできる。
【0052】
本発明の有機銀塩は所望の量で使用できるが、感材1m2当たりの塗布量で示して0.1〜5g/m2が好ましく、さらに好ましくは1〜3g/m2である。
【0053】
本発明における感光性ハロゲン化銀の形成方法は当業界ではよく知られており例えば、リサーチディスクロージャー1978年6月の第17029号、および米国特許第3,700,458号に記載されている方法を用いることができる。感光性ハロゲン化銀の粒子サイズは、画像形成後の白濁を低く抑える目的のために小さいことが好ましく具体的には0.20μm以下、より好ましくは0.01μm以上0.15μm以下、更に好ましくは0.02μm以上0.12μm以下がよい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子が立方体あるいは八面体のいわゆる正常晶である場合にはハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。また、ハロゲン化銀粒子が平板状粒子である場合には主表面の投影面積と同面積の円像に換算したときの直径をいう。その他正常晶でない場合、たとえば球状粒子、棒状粒子等の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。
【0054】
ハロゲン化銀粒子の形状としては立方体、八面体、平板状粒子、球状粒子、棒状粒子、ジャガイモ状粒子等を挙げることができるが、本発明においては特に立方体状粒子、平板状粒子が好ましい。平板状ハロゲン化銀粒子を用いる場合の平均アスペクト比は好ましくは100:1〜2:1、より好ましくは50:1〜3:1がよい。更に、ハロゲン化銀粒子のコーナーが丸まった粒子も好ましく用いることができる。感光性ハロゲン化銀粒子の外表面の面指数(ミラー指数)については特に制限はないが、使用する分光増感色素が吸着した場合の分光増感効率が高い面の占める割合が高いことが好ましい。その割合としては50%以上が好ましく、65%以上がより好ましく、80%以上が更に好ましい。ミラー指数の比率は増感色素の吸着における{111}面と{100}面との吸着依存性を利用したT.Tani;J.Imaging Sci.,29、165(1985年)に記載の方法により求めることができる。感光性ハロゲン化銀のハロゲン組成としては特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ塩臭化銀、ヨウ化銀のいずれであっても良いが、本発明においては臭化銀、あるいはヨウ臭化銀を好ましく用いることができる。特に好ましくはヨウ臭化銀であり、ヨウ化銀含有率は0.1モル%以上40モル%以下が好ましく、0.1モル%以上20モル%以下がより好ましい。粒子内におけるハロゲン組成の分布は均一であってもよく、ハロゲン組成がステップ状に変化したものでもよく、あるいは連続的に変化したものでもよいが、好ましい例として粒子表面のヨウ化銀含有率の高いヨウ臭化銀粒子を使用することができる。また、好ましくはコア/シェル構造を有するハロゲン化銀粒子を用いることができる。構造としては好ましくは2〜5重構造、より好ましくは2〜4重構造のコア/シェル粒子を用いることができる。
【0055】
本発明の感光性ハロゲン化銀粒子は、ロジウム、レニウム、ルテニウム、オスニウム、イリジウム、コバルト、水銀または鉄から選ばれる金属の錯体を少なくとも一種含有することが好ましい。これら金属錯体は1種類でもよいし、同種金属および異種金属の錯体を二種以上併用してもよい。好ましい含有率は銀1モルに対し1nモルから10mモルの範囲が好ましく、10nモルから100μモルの範囲がより好ましい。具体的な金属錯体の構造としては特開平7-225449号等に記載された構造の金属錯体を用いることができる。コバルト、鉄の化合物については六シアノ金属錯体を好ましく用いることができる。具体例としては、フェリシアン酸イオン、フェロシアン酸イオン、ヘキサシアノコバルト酸イオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ハロゲン化銀中の金属錯体の含有量は均一でも、コア部に高濃度に含有させてもよく、あるいはシェル部に高濃度に含有させてもよく特に制限はない。
【0056】
感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水洗により脱塩することができるが本発明においては脱塩してもしなくてもよい。
【0057】
本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感法としては当業界でよく知られているように硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法を用いることができる。また金化合物や白金、パラジウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増感法を用いることができる。硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法に好ましく用いられる化合物としては公知の化合物を用いることができるが、特開平7-128768号等に記載の化合物を使用することができる。テルル増感剤としては例えばジアシルテルリド類、ビス(オキシカルボニル)テルリド類、ビス(カルバモイル)テルリド類、ジアシルテルリド類、ビス(オキシカルボニル)ジテルリド類、ビス(カルバモイル)ジテルリド類、P=Te結合を有する化合物、テルロカルボン酸塩類、Te−オルガニルテルロカルボン酸エステル類、ジ(ポリ)テルリド類、テルリド類、テルロール類、テルロアセタール類、テルロスルホナート類、P-Te結合を有する化合物、含Teヘテロ環類、テルロカルボニル化合物、無機テルル化合物、コロイド状テルルなどを用いることができる。貴金属増感法に好ましく用いられる化合物としては例えば塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、金セレナイド、あるいは米国特許2,448,060号、英国特許618,061号などに記載されている化合物を好ましく用いることができる。還元増感法の具体的な化合物としてはアスコルビン酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩化第一スズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等を用いることができる。また、乳剤のpHを7以上またはpAgを8.3以下に保持して熟成することにより還元増感することができる。また、粒子形成中に銀イオンのシングルアディション部分を導入することにより還元増感することができる。
【0058】
本発明の感光性ハロゲン化銀の使用量としては有機銀塩1モルに対して感光性ハロゲン化銀0.01モル以上0.5モル以下が好ましく、0.02モル以上0.3モル以下がより好ましく、0.03モル以上0.25モル以下が特に好ましい。
【0059】
本発明において、感光性ハロゲン化銀は塗布液調製時に添加する必要がある。ここでいう塗布液調製時とは別々に調製した感光性ハロゲン化銀と有機銀塩およびその他写真性、塗布性に必要な素材を混合する工程を示す。混合条件については、本発明の効果が充分に現れる限りにおいては、塗布液調製時にそれぞれ調製終了した感光性ハロゲン化銀粒子と非感光性有機銀塩を別々に添加する以外特に制限はないが、好ましくは本発明で用いられるバインダーと非感光性有機銀塩を混合した後、ハロゲン化銀を添加する方がより良好な結果が得られる。なお、有機銀塩は、通常、上記のように、感光性ハロゲン化銀と同一層に添加され、このような添加法が好ましいが、場合によっては、別層に添加してもよい。
【0060】
本発明における増感色素は下記一般式(1)で表される。
【0061】
【化5】
【0062】
一般式(1)中、Z1は5または6員の含窒素複素環を形成するのに必要な原子群を表す。DおよびD'はそれぞれ非環式または環式の酸性核を形成するに必要な原子群を表す。R1はアルキル基を表す。L1、 L2、 L3、 L4、 L5、 L6、 L7、 L8 、 L9およびL10はそれぞれメチン基を表し、これらは他のメチン基と環を形成してもよく、あるいは助色団と環を形成してもよい。n1、 n2、 n3、 n4およびn5はそれぞれ0または1である。M1は電荷中和対イオンを表し、m1は分子内の電荷を中和させるために必要な0以上の数である。
【0063】
次に、一般式(1)で表される化合物をさらに詳細に説明する。
【0064】
Z1は5または6員の含窒素複素環を形成するのに必要な原子群を表す。
Z1によって形成される核としては、チアゾール核{チアゾール核(例えば、チアゾール、4−メチルチアゾール、4−フェニルチアゾール、4,5−ジメチルチアゾール、4,5−ジフェニルチアゾール)、ベンゾチアゾール核(例えば、ベンゾチアゾール、4−クロロベンゾチアゾール、5−クロロベンゾチアゾール、6−クロロベンゾチアゾール、5−ニトロベンゾチアゾール、4−メチルベンゾチアゾール、5−メチルベンゾチアゾール、6−メチルベンゾチアゾール、5−ブロモベンゾチアゾール、6−ブロモベンゾチアゾール、5−ヨードベンゾチアゾール、5−フェニルベンゾチアゾール、5−メトキシベンゾチアゾール、6−メトキシベンゾチアゾール、5−エトキシベンゾチアゾール、5−エトキシカルボニルベンゾチアゾール、5−カルボキシベンゾチアゾール、5−フェネチルベンゾチアゾール、5−フルオロベンゾチアゾール、5−クロロ−6−メチルベンゾチアゾール、5,6−ジメチルベンゾチアゾール、5,6−ジメトキシベンゾチアゾール、5−ヒドロキシ−6−メチルベンゾチアゾール、テトラヒドロベンゾチアゾール、5−フェニルベンゾチアゾール)、ナフトチアゾール核(例えば、ナフト[2,1−d]チアゾール、ナフト[1,2−d]チアゾール、ナフト[2,3−d]チアゾール、5−メトキシナフト[1,2−d]チアゾール、7−エトキシナフト[2,1−d]チアゾール、8−メトキシナフト[2,1−d]チアゾール、5−メトキシナフト[2,3−d]チアゾール)}、チアゾリン核(例えば、チアゾリン、4−メチルチアゾリン、4−ニトロチアゾリン)、オキサゾール核{オキサゾール核(例えば、オキサゾール、4−メチルオキサゾール、4−ニトロオキサゾール、5−メチルオキサゾール、4−フェニルオキサゾール、4,5−ジフェニルオキサゾール、4−エチルオキサゾール)、ベンゾオキサゾール核(例えば、ベンゾオキサゾール、5−クロロベンゾオキサゾール、5−メチルベンゾオキサゾール、5−ブロモベンゾオキサゾール、5−フルオロベンゾオキサゾール、5−フェニルベンゾオキサゾール、5−メトキシベンゾオキサゾール、5−ニトロベンゾオキサゾール、5−トリフルオロメチルベンゾオキサゾール、5−ヒドロキシベンゾオキサゾール、5−カルボキシベンゾオキサゾール、6−メチルベンゾオキサゾール、6−クロロベンゾオキサゾール、6−ニトロベンゾオキサゾール、6−メトキシベンゾオキサゾール、6−ヒドロキシベンゾオキサゾール、5,6−ジメチルベンゾオキサゾール、4,6−ジメチルベンゾオキサゾール、5−エトキシベンゾオキサゾール)、ナフトオキサゾール核(例えば、ナフト[2,1−d]オキサゾール、ナフト[1,2−d]オキサゾール、ナフト[2,3−d]オキサゾール、5−ニトロナフト[2,1−d]オキサゾール)}、オキサゾリン核(例えば、4,4−ジメチルオキサゾリン)、セレナゾール核{セレナゾール核(例えば、4−メチルセレナゾール、4−ニトロセレナゾール、4−フェニルセレナゾール)、ベンゾセレナゾール核(例えば、ベンゾセレナゾール、5−クロロベンゾセレナゾール、5−ニトロベンゾセレナゾール、5−メトキシベンゾセレナゾール、5−ヒドロキシベンゾセレナゾール、6−ニトロベンゾセレナゾール、5−クロロ−6−ニトロベンゾセレナゾール、5,6−ジメチルベンゾセレナゾール)、ナフトセレナゾール核(例えば、ナフト[2,1−d]セレナゾール、ナフト[1,2−d]セレナゾール)}、セレナゾリン核(例えば、セレナゾリン、4−メチルセレナゾリン)、テルラゾール核{テルラゾール核(例えば、テルラゾール、4−メチルテルラゾール、4−フェニルテルラゾール)、ベンゾテルラゾール核(例えば、ベンゾテルラゾール、5−クロロベンゾテルラゾール、5−メチルベンゾテルラゾール、5,6−ジメチルベンゾテルラゾール、6−メトキシベンゾテルラゾール)、ナフトテルラゾール核(例えば、ナフト[2,1−d]テルラゾール、ナフト[2,1−d]テルラゾール)}、テルラゾリン核(例えば、テルラゾリン、4−メチルテルラゾリン)、3,3−ジアルキルインドレニン核(例えば、3,3−ジメチルインドレニン、3,3−ジエチルインドレニン、3,3−ジメチル−5−シアノインドレニン、3,3−ジメチル−6−ニトロインドレニン、3,3−ジメチル−5−ニトロインドレニン、3,3−ジメチル−5−メトキシインドレニン,3,3,5−メチルインドレニン、3,3−ジメチル−5−クロロインドレニン)、イミダゾール核{イミダゾール核(例えば、1−アルキルイミダゾール、1−アルキル−4−フェニルイミダゾール、1−アリールイミダゾール)、ベンゾイミダゾール核(例えば、1−アルキルベンゾイミダゾール、1−アルキル−5−クロロベンゾイミダゾール、1−アルキル−5,6−ジクロロベンゾイミダゾール、1−アルキル−5−メトキシベンゾイミダゾール、1−アルキル−5−シアノベンゾイミダゾール、1−アルキル−5−フルオロベンゾイミダゾール、1−アルキル−5−トリフルオロメチルベンゾイミダゾール、1−アルキル−6−クロロ−シアノベンゾイミダゾール、1−アルキル−6−クロロ−5−トリフルオロベンゾイミダゾール、1−アリル−5,6−ジクロロベンゾイミダゾール、1−アリル−5−クロロベンゾイミダゾール、1−アリールベンゾイミダゾール、1−アリール−5−クロロベンゾイミダゾール、1−アリール−5,6−ジクロロベンゾイミダゾール、1−アリール−5−メトキシベンゾイミダゾール、1−アリール−5−シアノベンゾイミダゾール)、ナフトイミダゾール核(例えばアルキルナフト[1,2−d]イミダゾール、1−アリールナフト[1,2−d]イミダゾール)、前述のアルキル基は炭素原子1〜8個のもの、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等の無置換アルキル基やヒドロキシアルキル基(例えば、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル)が好ましい。特に好ましくはメチル基、エチル基である。前述のアリール基は、フェニル、ハロゲン(例えばクロロ)置換フェニル、アルキル(例えばメチル)置換フェニル、アルコキシ(例えばメトキシ)置換フェニルを表す。}、ピリジン核(例えば、2−ピリジン、4−ピリジン、5−メチル−2−ピリジン、3−メチル−4−ピリジン)、キノリン核{キノリン核(例えば、2−キノリン、3−メチル−2−キノリン、5−エチル−2−キノリン、6−メチル−2−キノリン、6−ニトロ−2−キノリン、8−フルオロ−2−キノリン、6−メトキシ−2−キノリン、6−ヒドロキシ−2−キノリン、8−クロロ−2−キノリン、4−キノリン、6−エトキシ−4−キノリン、6−フェニル−4−キノリン、8−クロロ−4−キノリン、8−フルオロ−4−キノリン、8−メチル−4−キノリン、8−メトキシ−4−キノリン、6−メチル−4−キノリン、6−メトキシ−4−キノリン、6−クロロ−4−キノリン)、イソキノリン核(例えば、6−ニトロ−1−イソキノリン、3,4−ジヒドロ−1−イソキノリン、6−ニトロ−3−イソキノリン)}、イミダゾ[4,5−b]キノキザリン核(例えば、1,3−ジエチルイミダゾ[4,5−b]キノキザリン、6−クロロ−1,3−ジアリルイミダゾ[4,5−b]キノキザリン)、オキサジアゾール核、チアジアゾール核、テトラゾール核、ピリミジン核を挙げることができる。
【0065】
Z1として形成される核としては、好ましくは、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾイミダゾール核、2−キノリン核、4−キノリン核である。
【0066】
DとD’とはそれぞれ非環式または環式の酸性核を形成するために必要な原子群を表すが、いかなる一般のメロシアニン色素の酸性核の形をとることもできる。好ましい形においてDはチオカルボニル基またはカルボニル基であり、D’は酸性核を形成するために必要な残りの原子群を表す。
【0067】
DとD’は、一緒になって炭素、窒素およびカルコゲン(典型的には酸素、イオウ、セレン、およびテルル)原子からなる5員または6員の複素環を形成することができる。好ましくは次の核を完成する。
【0068】
2−ピラゾリン−5−オン、ピラゾリジン−3,5−ジオン、イミダゾリン−5−オン、ヒダントイン、2または4−チオヒダントイン、2−イミノオキサゾリジン−4−オン、2−オキサゾリン−5−オン、2−チオオキサゾリジン−2,4−ジオン、イソオキサゾリン−5−オン、2−チアゾリン−4−オン、チアゾリジン−4−オン、チアゾリジン−2,4−ジオン、ローダニン、チアゾリジン−2,4−ジチオン、イソローダニン、インダン−1,3−ジオン、チオフェン−3−オン、チオフェン−3−オン−1,1−ジオキシド、インドリン−2−オン、インドリン−3−オン、インダゾリン−3−オン、2−オキソインダゾリニウム、3−オキソインダゾリニウム、5,7−ジオキソ−6,7−ジヒドロチアゾロ[3,2−a]ピリミジン、シクロヘキサン−1,3−ジオン、3,4−ジヒドロイソキノリン−4−オン、1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、バルビツール酸、2−チオバルビツール酸、クロマン−2,4−ジオン、インダゾリン−2−オン、またはピリド[1,2−a]ピリミジン−1,3−ジオンの核および、これらの核を形成しているカルボニル基もしくはチオカルボニル基をケトメチレンやシアノメチレンなどの構造を有する活性メチレン化合物の活性メチレン位で置換したエキソメチレン構造を有する核。
【0069】
さらに好ましくは、3−アルキルローダニン、3−アルキル−2−チオオキサゾリジン−2,4−ジオン、3−アルキル−2−チオヒダントインであり、さらに分子中にカルボキシル基を少なくとも1個有するものが特に好ましい。
【0070】
核に含まれる窒素原子に結合している基は水素原子、炭素数1〜18,好ましくは1〜7,特に好ましくは1〜4のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル,イソプロピル、ブチル、イソブチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル、オクタデシル)、置換アルキル基[例えば、アラルキル基(例えば、ベンジル、2−フェニルエチル)、ヒドロキシアルキル基(例えば、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル)、メルカプトアルキル基(例えば、2−メルカプトエチル)、カルボキシアルキル基(例えば、2−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−カルボキシブチル、カルボキシメチル)、アルコキシアルキル基(例えば、2−メトキシエチル、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、2−(2−メトキシエトキシ)エチル)、アリーロキシアルキル基(例えば、1−ナフチルオキシ)、スルホアルキル基(例えば、2−スルホエチル、3−スルホプロピル、3−スルホブチル、4−スルホブチル、2−[3−スルホプロポキシ]エチル、2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル、3−スルホプロポキシエトキシエチル)、スルファトアルキル基(例えば,3−スルファトプロピル、4−スルファトブチル)、アリールチオアルキル基(例えば、フェニルチオエチル)、複素環置換アルキル基(例えば、2−(ピロリジン−2−オン−1−イル)エチル、テトラヒドロフルフリル、2−モルホリノエチル)、2−アセトキシエチル、カルボメトキシメチル、2−メタンスルホニルアミノエチル)]、アリル基、アリール基(例えば、フェニル、2−ナフチル)、置換アリール基(例えば、4−カルボキシフェニル、4−スルホフェニル、3−クロロフェニル、3−メチルフェニル)、複素環基(例えば、2−ピリジル、2−チアゾリル、5−ピラゾリル、3−メチル−5−ピラゾリル)が好ましい。
【0071】
さらに好ましくは、無置換アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル,n−ペンチル,n−ヘキシル)、カルボキシアルキル基(例えば、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル)、スルホアルキル基(例えば、2−スルホエチル)である。
【0072】
核に含まれる炭素原子はZ1のところの多環性核の置換基として挙げた基で置換されていてもよい。
【0073】
L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9およびL10はそれぞれメチン基または置換メチン基{例えば置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、2−カルボキシエチル基)、置換もしくは無置換のアリール基(例えば、フェニル基,o−カルボキシフェニル基)、複素環基(例えば、チエニル基、バルビツール酸)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)、アミノ基(例えば,N,N−ジフェニルアミノ基,N−メチル−N−フェニルアミノ基,N−メチルピペラジノ基)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基)などで置換されたものなど}を表し、また、他のメチン基と環を形成してもよく、あるいは助色団と環を形成することもできる。
【0074】
L2とL4、L3とL5のうちどちらか一方の組は互いに環を形成することが好ましい。
【0075】
L2とL4が形成する環として特に好ましい環構造を次に挙げる。
【0076】
【化6】
【0077】
L3とL5が形成する環として特に好ましい環構造を次に挙げる。
【0078】
【化7】
【0079】
L4として好ましくは、無置換メチン基であるか、無置換アルキル基(例えばメチル)、アルコキシ基(例えばメトキシ)、アミノ基(例えば,N,N−ジフェニルアミノ)、ハロゲン原子(例えば塩素)で置換されたメチン基または前述のDとD’で表されるような酸性核で置換されたメチン基である。
【0080】
他のLとして好ましくは無置換メチン基である。
【0081】
n1、n2、n3、n4およびn5はそれぞれ0または1を表す。
【0082】
R1はアルキル基を表す。
【0083】
R1として好ましくは、炭素数18以下の無置換アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシル)、または置換アルキル基{例えば、カルボキシ基、スルホ基、シアノ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素である。)、ヒドロキシ基、炭素数8以下の置換されてもよいアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル)、炭素数8以下の置換されてもよいアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、炭素数20以下の置換されてもよいアリールオキシ基(例えば、フェノキシ,p−トリルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、6−メトキシ−1−ナフチルオキシ)、炭素数3以下の置換されてもよいアシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ)、炭素数8以下の置換されてもよいアシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル、メシル)、炭素数10以下の置換されていてもよいアシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、2−メルカプト−6−ベンズイミダゾリルカルボニルアミノ基)、炭素数8以下の置換されてもよいカルバモイル基(例えば、カルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、モルホリノカルボニル、ピペリジノカルボニル)、炭素数8以下の置換されてもよいスルファモイル基(例えば、スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、モルホリノスルホニル、ピペリジノスルホニル)、または炭素数10以下の置換されてもよいアリール基(例えば、フェニル、4−クロルフェニル、4−メチルフェニル、αーナフチル)で置換された炭素数18以下のアルキル基}が挙げられる。
【0084】
好ましくは無置換アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基)、カルボキシアルキル基(例えば、2−カルボキシエチル基、カルボキシメチル基)、スルホアルキル基(例えば、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基、3−スルホブチル基)である。
【0085】
M1は電荷中和対イオンを表し、m1は分子内の電荷を中和するのに必要な0以上の整数を表す。
【0086】
(M1)m1は、色素のイオン電荷を中和するために必要であるとき、陽イオンまたは陰イオンの存在または不存在を示すために式の中に含められている。ある色素が陽イオン、陰イオンであるか、あるいは正味のイオン電荷をもつかどうかは、その助色団および置換基に依存する。典型的な陽イオンは無機または有機のアンモニウムイオンおよびアルカリ金属イオンであり、一方、陰イオンは具体的に無機陰イオンあるいは有機陰イオンのいずれであってもよく、例えばハロゲン陰イオン(例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン)、置換アリールスルホン酸イオン(例えばp−トルエンスルホン酸イオン,p−クロルベンゼンスルホン酸イオン)、アリールジスルホン酸イオン(例えば1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオン)、アルキル硫酸イオン(例えば、目メチル硫酸イオン)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンが挙げられる。
【0087】
好ましくは、アンモニウムイオン、ヨウ素イオン,p−トルエンスルホン酸イオンである。
【0088】
以下に一般式(1)で表されるメチン色素の典型的な例を挙げるが、これに限定されるものではない(R3はHまたはLのところのメチル等の置換基)。
【0089】
【化8】
【0090】
【化9】
【0091】
【化10】
【0092】
【化11】
【0093】
【化12】
【0094】
【化13】
【0095】
本発明に用いられる一般式(1)で表されるメロシアニン色素は以下の文献に記載の方法に基づいて合成することができる。
【0096】
a)エフ・エム・ハーマー(F.M.Hamer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニン・ダイ・アンド・リレイテイド・コンパウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine dyes and related compounds-」(ジョン・ウィリー・アンド・サンズ John Wiley & Sons社−ニューヨーク、ロンドン、1964年刊)
【0097】
b)デー・エム・スターマー(D.M.Sturmer)著−「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−スペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Special topics in heterocyclic chemistry-)」第8章、第4節第482〜515頁(ジョン・ウィリー・アンド・サンズ John Wiley & Sons社−ニューヨーク、ロンドン、1977年刊)
【0098】
c)ジュルナール・オルガニテスコイ・ヒミー(Zh.Org.Khim.)第17巻第1号第167〜169頁(1981年)、第15巻第2合第400〜407頁(1979年)、第14巻第10号第2214〜2221頁(1978年)、第13巻第11号第2440〜2443頁(1977年)、第19巻第10号第2134〜2142頁(1982年)、ウクラインスキー・ヒミチエスキー・ジュルナール(Ukr.Khim.Zh.)第40巻第6号第625〜629頁(1974年)、ヒミヤ・ゲテロチエスキフ・ソエデイネーニー(Khim.Geterotsikl.soedin.)第2号第175〜178頁(1976年)、露国特許420643号、同341823号、特開昭59−217761号、米国特許4334000号、同3671648号、同3623881号、同3573921号、欧州特許288261A1号、同102781A2号、同730008A2号、特開昭49−46930号、特開平3−243944号。
【0099】
これらの増感色素は単独に用いてもよく、2種以上組合せて用いてもよい。増感色素の組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色素、強色増感を示す色素の組合せおよび強色増感を示す物質はResearch Disclosure 176巻17643(1978年12月発行)第23頁IVのJ項、あるいは特公昭49-25500号、同43-4933号、特開昭59-19032号、同59-192242号等に記載されている。
【0100】
本発明に用いられる増感色素は2種以上を併用してもよい。増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加するには、それらを直接乳剤中に分散してもよいし、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、メチルセロソルブ、2,2,3,3-テトラフルオロプロパノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、3-メトキシ-1-プロパノール、3-メトキシ-1-ブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、N,N-ジメチルホルムアミド等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して乳剤に添加してもよい。
【0101】
また、米国特許3,469,987号明細書等に開示されているように、色素を揮発性の有機溶剤に溶解し、この溶液を水または親水性コロイド中に分散し、この分散物を乳剤中へ添加する方法、特公昭44-23389号、同44-27555号、同57-22091号等に開示されているように、色素を酸に溶解し、この溶液を乳剤中に添加したり、酸または塩基を共存させて水溶液として乳剤中へ添加する方法、米国特許3,822,135号、同4,006,025号明細書等に開示されているように界面活性剤を共存させて水溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤中に添加する方法、特開昭53-102733号、同58-105141号に開示されているように親水性コロイド中に色素を直接分散させ、その分散物を乳剤中に添加する方法、特開昭51-74624号に開示されているように、レッドシフトさせる化合物を用いて色素を溶解し、この溶液を乳剤中へ添加する方法を用いることもできる。また、溶解に超音波を用いることもできる。
【0102】
本発明に用いる増感色素を本発明のハロゲン化銀乳剤中に添加する時期は、これまで有用であることが認められている乳剤調製のいかなる工程中であってもよい。例えば米国特許2,735,766号、同3,628,960号、同4,183,756号、同4,225,666号、特開昭58-184142号、同60-196749号等の明細書に開示されているように、ハロゲン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前の時期、脱銀工程中および/または脱塩後から化学熟成の開始前までの時期、特開昭58-113920号等の明細書に開示されているように、化学熟成の直前または工程中の時期、化学熟成後、塗布までの時期の乳剤が塗布される前ならばいかなる時期、工程において添加されてもよい。また、米国特許4,225,666号、特開昭58-7629号等の明細書に開示されているように、同一化合物を単独で、または異種構造の化合物と組み合わせて、例えば粒子形成工程中と化学熟成工程中または化学熟成完了後とに分けたり、化学熟成の前または工程中と完了後とに分けるなどして分割して添加してもよく、分割して添加する化合物および化合物の組み合わせの種類を変えて添加してもよい。
【0103】
一般式(1)で表される増感色素の添加時期は上記のどこで添加しても良いが、好ましくはハロゲン化銀粒子形成後、水系溶媒の塗布液にハロゲン化銀を添加する前までの間に添加することが好ましい。また本発明における増感色素の使用量としては感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量でよいが、感光性層のハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルが好ましく、10-4〜10-1モルがさらに好ましい。
【0104】
続いて、一般式(2)で表される化合物について詳細に説明する。
【0105】
Rは脂肪族炭化水素基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
Rで表される脂肪族炭化水素基は、直鎖、分岐または環状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜22、更に好ましくは炭素数1〜20であり、例えばメチル、エチル、iso-プロピル、tert-ブチル、n-オクチル、n-デシル、n-ヘキサデシル、オクタデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、更に好ましくは炭素数2〜16であり、例えばビニル、アリル、2-ブテニル、3-ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、更に好ましくは炭素数2〜16であり、例えばプロパルギル、3-ペンチニルなどが挙げられる。)であり、置換基を有してもよい。Rで表される脂肪族炭化水素基として好ましくはアルキル基である。
【0106】
Rで表されるアリール基は、単環または縮環していてもよく、好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、更に好ましくは炭素数6〜16の単環または二環のアリール基(例えばフェニル、ナフチル等)であり、置換基を有してもよい。Rで表されるアリール基として好ましくは、フェニル基、ナフチル基であり、より好ましくはフェニル基である。
【0107】
Rで表されるヘテロ環基は、N、OまたはSの少なくとも一つの原子を含む3ないし10員の飽和もしくは不飽和のヘテロ環であり、これらは単環であってもよいし、更に他の環と縮合環を形成してもよい。
【0108】
ヘテロ環基として好ましくは、5ないし6員の不飽和ヘテロ環基であり、より好ましくは5ないし6員の芳香族ヘテロ環基である。更に好ましくは窒素原子を含む5ないし6員の芳香族ヘテロ環基であり、特に好ましくは窒素原子を1ないし4原子含む5ないし6員の芳香族ヘテロ環基であり、縮合環を有することも好ましく、置換基を有してもよい。
【0109】
ヘテロ環の具体例としては、例えばピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルフォリン、イミダゾリン、チアゾリン、オキサゾリン、インドリン、ピラゾリン、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンズセレナゾール、インドレニン、テトラアザインデン、ペリミジンなどが挙げられる。ヘテロ環として好ましくは、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、インドレニン、テトラアザインデン、ペリミジンであり、より好ましくはピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、チアジアゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、テトラアザインデンであり、更に好ましくは、トリアゾール、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、であり、特に好ましくはベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾールであり、最も好ましくはベンズイミダゾールである。
【0110】
Rで表される脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基の置換基しては、例えばアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso-プロピル、tert-ブチル、ヘキシル,n−ヘプチル、n-オクチル、n-デシル、n-ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2-ブテニル、3-ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3-ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p-メチルフェニル、ナフチルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、2-ナフチルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ヘキサノイルアミノ、オクタノイルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ヘプチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基(スルホナト基も含む)、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、ヘテロ環基(例えばイミダゾリル、ピリジル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、チアゾリルなどが挙げられる。)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、二つ以上の置換基が互いに結合して5ないし7員の炭素環(シクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、シクロへプタトリエン等)を形成してもよい。
【0111】
置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ウレイド基、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子、スルホ基(スルホナト基を含む)、カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基、ヘテロ環基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ウレイド基、ハロゲン原子、ヘテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、ウレイド基、ハロゲン原子、ヘテロ環基であり、特に好ましくはアルキル基である。
【0112】
Rとして好ましくはヘテロ環であり、より好ましくは縮合環を有していてもよい5ないし6員の不飽和ヘテロ環基であり、更に好ましくは縮合環を有していてもよい5ないし6員の芳香族ヘテロ環基である。特に更に好ましくは縮合環を有していてもよい窒素原子を1ないし4原子含む5ないし6員の芳香族ヘテロ環基である。
【0113】
Mは水素原子またはカチオンを表す。
Mで表されるカチオンは、有機または無機のカチオンを表し、例えばアルカリ金属イオン(Li+、Na+ 、K+ 、Cs+ など)、アルカリ土類金属イオン(Mg2+、Ca2+など)、アンモニウム(アンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、1,2-エタンジアンモニウムなど)、ピリジニウム、イミダゾリウム、ホスホニウム(テトラブチルホスホニウムなど)などが挙げられる。Mとして好ましくは水素原子、アルカリ金属イオンであり、より好ましくは水素原子である。
【0114】
nは分子が中性となるように決定される数を表す。例えばRが一価のカチオンであればnは0である。Rが中性であり、Mが一価のカチオンの場合、nは1となる。
【0115】
また一般式(I)で表される化合物は、その共役異性体であってもよい。
【0116】
一般式(I)で表される化合物のうち、好ましくは下記一般式(2-a)で表される化合物である。
【0117】
【化14】
【0118】
一般式(2-a)中、Mは一般式(2)におけるそれと同義であり、また好ましい範囲も同様である。Qは含窒素芳香族ヘテロ環を形成するに必要な原子群を表す。Qで形成される含窒素芳香族ヘテロ環としては、例えばピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンズセレナゾール、テトラアザインデン、ペリミジンなどが挙げられ、さらにこれらに環が縮合したものであってもよい。好ましくはイミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンズセレナゾール、テトラアザインデンなどが挙げられ、より好ましくはイミダゾール、トリアゾール、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾールであり、更に好ましくはベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾールであり、特に好ましくはベンズイミダゾールである。Qで形成される含窒素芳香族ヘテロ環は置換基を有してもよく、置換基としては、例えば一般式(2)におけるRの置換基として挙げたものが適用できる。
【0119】
以下に一般式(2)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0120】
【化15】
【0121】
【化16】
【0122】
【化17】
【0123】
【化18】
【0124】
【化19】
【0125】
【化20】
【0126】
【化21】
【0127】
【化22】
【0128】
【化23】
【0129】
【化24】
【0130】
【化25】
【0131】
【化26】
【0132】
【化27】
【0133】
【化28】
【0134】
【化29】
【0135】
【化30】
【0136】
【化31】
【0137】
【化32】
【0138】
【化33】
【0139】
本発明の一般式(2)の化合物は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。
【0140】
本発明で用いられる、一般式(2)の化合物の添加量については特別な制限はないが、ハロゲン化銀と非感光性有機銀塩の合計の銀1モル当たり10-8〜10-1モルの範囲が好ましく、特に好ましくは10-6〜10-1モルの範囲である。添加量が少ないと本発明の実効が得られず、添加量が多くなりすぎると、経時保存性および熱現像時のカブリを悪化させることがある。
【0141】
本発明に用いる一般式(2)の化合物の添加時期は、これまで有用であることが認められている、いかなる工程中であってもよい。例えば、ハロゲン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前の時期、脱銀工程中および/または脱塩後から化学熟成の開始前までの時期、化学熟成の直前または工程中の時期、化学熟成後、塗布までの時期の乳剤が塗布される前ならばいかなる時期、工程において添加されてもよい。また、あらかじめ一般式(2)の化合物を添加した塗布液にハロゲン化銀を添加してもよい。
【0142】
同一化合物を単独で、または異種構造の化合物と組み合わせて、例えば粒子形成工程中と化学熟成工程中または化学熟成完了後とに分けたり、化学熟成の前または工程中と完了後とに分けるなどして分割して添加してもよく、分割して添加する化合物および化合物の組み合わせの種類を変えて添加してもよい。
【0143】
本発明に用いる一般式(2)の化合物の添加時期は上記のどこで添加しても良いが、好ましくは塗布液にハロゲン化銀を添加する前にハロゲン化銀に添加するのが好ましい。
【0144】
有機銀塩のための還元剤は、銀イオンを金属銀に還元する任意の物質、好ましくは有機物質であってよい。フェニドン、ハイドロキノンおよびカテコールなどの従来の写真現像剤は有用であるが、ヒンダードフェノール還元剤が好ましい。還元剤は、画像形成層を有する面の銀1モルに対して5〜50%(モル)含まれることが好ましく、10〜40%(モル)で含まれることがさらに好ましい。還元剤の添加層は画像形成層を有する面のいかなる層でも良い。画像形成層以外の層に添加する場合は銀1モルに対して10〜50%(モル)と多めに使用することが好ましい。また、還元剤は現像時のみ有効に機能を持つように誘導化されたいわゆるプレカーサーであってもよい。
【0145】
有機銀塩を利用した熱現像感光材料においては広範囲の還元剤が特開昭46-6074号、同47-1238号、同47-33621号、同49-46427号、同49-115540号、同50-14334号、同50-36110号、同50-147711号、同51-32632号、同51-1023721号、同51-32324号、同51-51933号、同52-84727号、同55-108654号、同56-146133号、同57-82828号、同57-82829号、特開平6-3793号、米国特許3,667,9586号、同3,679,426号、同3,751,252号、同3,751,255号、同3,761,270号、同3,782,949号、同3,839,048号、同3,928,686号、同5,464,738号、独国特許2,321,328号、欧州特許692,732号などに開示されている。例えば、フェニルアミドオキシム、2-チエニルアミドオキシムおよびp-フェノキシフェニルアミドオキシムなどのアミドオキシム;例えば4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンズアルデヒドアジンなどのアジン;2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロピオニル-β-フェニルヒドラジンとアスコルビン酸との組合せのような脂肪族カルボン酸アリールヒドラジドとアスコルビン酸との組合せ;ポリヒドロキシベンゼンと、ヒドロキシルアミン、レダクトンおよび/またはヒドラジンの組合せ(例えばハイドロキノンと、ビス(エトキシエチル)ヒドロキシルアミン、ピペリジノヘキソースレダクトンまたはホルミル-4-メチルフェニルヒドラジンの組合せなど);フェニルヒドロキサム酸、p-ヒドロキシフェニルヒドロキサム酸およびβ-アリニンヒドロキサム酸などのヒドロキサム酸;アジンとスルホンアミドフェノールとの組合せ(例えば、フェノチアジンと2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミドフェノールなど);エチル-α-シアノ-2-メチルフェニルアセテート、エチル-α-シアノフェニルアセテートなどのα-シアノフェニル酢酸誘導体;2,2-ジヒドロキシ-1,1-ビナフチル、6,6-ジブロモ-2,2-ジヒドロキシ-1,1-ビナフチルおよびビス(2-ヒドロキシ-1-ナフチル)メタンに例示されるようなビス-β-ナフトール;ビス-β-ナフトールと1,3-ジヒドロキシベンゼン誘導体(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンまたは2,4-ジヒドロキシアセトフェノンなど)の組合せ;3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロンなどの、5-ピラゾロン;ジメチルアミノヘキソースレダクトン、アンヒドロジヒドロアミノヘキソースレダクトンおよびアンヒドロジヒドロピペリドンヘキソースレダクトンに例示されるようなレダクトン;2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミドフェノールおよびp-ベンゼンスルホンアミドフェノールなどのスルホンアミドフェノール還元剤;2-フェニルインダン-1,3-ジオンなど; 2,2-ジメチル-7-t-ブチル-6-ヒドロキシクロマンなどのクロマン;2,6-ジメトキシ-3,5-ジカルボエトキシ-1,4-ジヒドロピリジンなどの1,4-ジヒドロピリジン;ビスフェノール(例えば、ビス(2-ヒドロキシ-3-t-ブチル-5-メチルフェニル)メタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、4,4-エチリデン-ビス(2-t-ブチル-6-メチルフェノール) 、1,1,-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,5-トリメチルヘキサンおよび2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパンなど);アスコルビン酸誘導体(例えば、パルミチン酸1-アスコルビル、ステアリン酸アスコルビルなど);ならびにベンジルおよびビアセチルなどのアルデヒドおよびケトン;3-ピラゾリドンおよびある種のインダン-1,3-ジオン;クロマノール(トコフェロールなど)などがある。特に好ましい還元剤としては、ビスフェノール、クロマノールである。
【0146】
本発明の還元剤は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0147】
画像を向上させる「色調剤」として知られる添加剤を含むと光学濃度が高くなることがある。また、色調剤は黒色銀画像を形成させるうえでも有利になることがある。色調剤は画像形成層を有する面に銀1モルあたりの0.1〜50%(モル)の量含まれることが好ましく、0.5〜20%(モル)含まれることがさらに好ましい。また、色調剤は現像時のみ有効に機能を持つように誘導化されたいわゆるプレカーサーであってもよい。
【0148】
有機銀塩を利用した熱現像感光材料においては広範囲の色調剤が特開昭46-6077号、同47-10282号、同49-5019号、同49-5020号、同49-91215号、同49-91215号、同50-2524号、同50-32927号、同50-67132号、同50-67641号、同50-114217号、同51-3223号、同51-27923号、同52-14788号、同52-99813号、同53-1020号、同53-76020号、同54-156524号、同54-156525号、同61-183642号、特開平4-56848号、特公昭49-10727号、同54-20333号、米国特許3,080,254号、同3,446,648号、同3,782,941号、同4,123,282号、同4,510,236号、英国特許1380795号、ベルギー特許841910号などに開示されている。色調剤の例は、フタルイミドおよびN-ヒドロキシフタルイミド;スクシンイミド、ピラゾリン-5-オン、ならびにキナゾリノン、3-フェニル-2-ピラゾリン-5-オン、1-フェニルウラゾール、キナゾリンおよび2,4-チアゾリジンジオンのような環状イミド;ナフタルイミド(例えば、N-ヒドロキシ-1,8-ナフタルイミド);コバルト錯体(例えば、コバルトヘキサミントリフルオロアセテート);3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、2,4-ジメルカプトピリミジン、3-メルカプト-4,5--ジフェニル-1,2,4-トリアゾールおよび2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾールに例示されるメルカプタン;N-(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド、(例えば、(N,N-ジメチルアミノメチル)フタルイミドおよびN,N-(ジメチルアミノメチル)-ナフタレン-2,3-ジカルボキシイミド);ならびにブロック化ピラゾール、イソチウロニウム誘導体およびある種の光退色剤(例えば、N,N'-ヘキサメチレンビス(1-カルバモイル-3,5-ジメチルピラゾール)、1,8-(3,6-ジアザオクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオロアセテート)および2-トリブロモメチルスルホニル)-(ベンゾチアゾール));ならびに3-エチル-5[(3-エチル-2-ベンゾチアゾリニリデン)-1-メチルエチリデン]-2-チオ-2,4-オキサゾリジンジオン;フタラジノン、フタラジノン誘導体もしくは金属塩、または4-(1-ナフチル)フタラジノン、6-クロロフタラジノン、5,7-ジメトキシフタラジノンおよび2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンなどの誘導体;フタラジノンとフタル酸誘導体(例えば、フタル酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラクロロ無水フタル酸など)との組合せ;フタラジン、フタラジン誘導体もしくは金属塩、または4-(1-ナフチル)フタラジン、6-クロロフタラジン、5,7-ジメトキシフタラジンおよび2,3-ジヒドロフタラジンなどの誘導体;フタラジンとフタル酸誘導体(例えば、フタル酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラクロロ無水フタル酸など)との組合せ;キナゾリンジオン、ベンズオキサジンまたはナフトオキサジン誘導体;色調調節剤としてだけでなくその場でハロゲン化銀生成のためのハライドイオンの源としても機能するロジウム錯体、例えばヘキサクロロロジウム(III)酸アンモニウム、臭化ロジウム、硝酸ロジウムおよびヘキサクロロロジウム(III)酸カリウムなど;無機過酸化物および過硫酸塩、例えば、過酸化二硫化アンモニウムおよび過酸化水素;1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオン、8-メチル-1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオンおよび6-ニトロ-1,3-ベンズオキサジン-2,4-ジオンなどのベンズオキサジン-2,4-ジオン;ピリミジンおよび不斉-トリアジン(例えば、2,4-ジヒドロキシピリミジン、2-ヒドロキシ-4-アミノピリミジンなど)、アザウラシル、およびテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6-ジメルカプト-1,4-ジフェニル-1H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペンタレン、および1,4-ジ(o-クロロフェニル)-3,6-ジメルカプト-1H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペンタレン)などがある。
【0149】
本発明の色調剤は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0150】
本発明におけるハロゲン化銀乳剤または/および有機銀塩は、カブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆体によって、付加的なカブリの生成に対して更に保護され、在庫貯蔵中における感度の低下に対して安定化することができる。単独または組合せて使用することができる適当なカブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆体は、米国特許2,131,038号および同2,694,716号に記載のチアゾニウム塩、米国特許2,886,437号および同2,444,605号に記載のアザインデン、米国特許2,728,663号に記載の水銀塩、米国特許3,287,135号に記載のウラゾール、米国特許3,235,652号に記載のスルホカテコール、英国特許623,448号に記載のオキシム、ニトロン、ニトロインダゾール、米国特許2,839,405号に記載の多価金属塩、米国特許3,220,839号に記載のチウロニウム塩、ならびに米国特許第2,566,263号および同第2,597,915号に記載のパラジウム、白金および金塩、米国特許4,108,665号および同4,442,202号に記載のハロゲン置換有機化合物、米国特許4,128,557号および同4,137,079号、同4,138,365号および同4,459,350号に記載のトリアジンならびに米国特許4,411,985号に記載のリン化合物などがある。
【0151】
本発明に好ましく用いられるカブリ防止剤は有機ハロゲン化物であり、例えば、特開昭50-119624号、同50-120328号、同51-121332号、同54-58022号、同56-70543号、同56-99335号、同59-90842号、同61-129642号、同62-129845号、特開平6-208191号、同7-5621号、同7-2781号、同8-15809号、米国特許5,340,712号、同5,369,000号、同5,464,737号に開示されているような化合物が挙げられる。
【0152】
本発明のカブリ防止剤は、溶液、粉末、固体微粒子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0153】
本発明を実施するために必要ではないが、乳剤層にカブリ防止剤として水銀(II)塩を加えることが有利なことがある。この目的に好ましい水銀(II)塩は、酢酸水銀および臭化水銀である。本発明に使用する水銀の添加量としては、塗布された銀1モル当たり好ましくは1nモル〜1mモル、さらに好ましくは10nモル〜100μmモルの範囲である。
【0154】
本発明における熱現像感光材料は高感度化やカブリ防止を目的として安息香酸類を含有しても良い。本発明の安息香酸類はいかなる安息香酸誘導体でもよいが、好ましい構造の例としては、米国特許4,784,939号、同4,152,160号、特願平8-151242号、同8-151241号、同8-98051号などに記載の化合物が挙げられる。本発明の安息香酸類は感光材料のいかなる部位に添加しても良いが、添加層としては感光性層を有する面の層に添加することが好ましく、有機銀塩含有層に添加することがさらに好ましい。本発明の安息香酸類の添加時期としては塗布液調製のいかなる工程で行っても良く、有機銀塩含有層に添加する場合は有機銀塩調製時から塗布液調製時のいかなる工程でも良いが有機銀塩調製後から塗布直前が好ましい。本発明の安息香酸類の添加法としては粉末、溶液、微粒子分散物などいかなる方法で行っても良い。また、増感色素、還元剤、色調剤など他の添加物と混合した溶液として添加しても良い。本発明の安息香酸類の添加量としてはいかなる量でも良いが、銀1モル当たり1μモル以上2モル以下が好ましく、1mモル以上0.5モル以下がさらに好ましい。
【0155】
本発明には現像を抑制あるいは促進させ現像を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現像前後の保存性を向上させるためなどにジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させることができる。
【0156】
本発明における感光性層には、可塑剤および潤滑剤として多価アルコール(例えば、米国特許2,960,404号に記載された種類のグリセリンおよびジオール)、米国特許2,588,765号および同3,121,060号に記載の脂肪酸またはエステル、英国特許955,061号に記載のシリコーン樹脂などを用いることができる。
【0157】
本発明にはヒドラジン誘導体を使用しても良い。本発明にヒドラジン誘導体を使用する場合は、特願平6-47961号に記載の一般式(I)の化合物が用いられる。具体的には、同明細書に記載のI-1〜I-53で表される化合物が用いられる。
【0158】
また下記のヒドラジン誘導体も好ましく用いられる。
【0159】
特公平6-77138号に記載の(化1)で表される化合物で、具体的には同公報3頁、4頁に記載の化合物。特公平6-93082号に記載の一般式(I)で表される化合物で、具体的には同公報8頁〜18頁に記載の1〜38の化合物。特開平6-230497号に記載の一般式(4)、一般式(5)および一般式(6)で表される化合物で、具体的には同公報25頁、26頁に記載の化合物4-1〜化合物4-10、28頁〜36頁に記載の化合物5-1〜5-42、および39頁、40頁に記載の化合物6-1〜化合物6-7。特開平6-289520号に記載の一般式(1)および一般式(2)で表される化合物で、具体的には同公報5頁〜7頁に記載の化合物1-1)〜1-17)および2-1)。特開平6-313936号に記載の(化2)および(化3)で表される化合物で、具体的には同公報6頁〜19頁に記載の化合物。特開平6-313951号に記載の(化1)で表される化合物で、具体的には同公報3頁〜5頁に記載の化合物。特開平7-5610号に記載の一般式(I)で表される化合物で、具体的には同公報5頁〜10頁に記載の化合物I-1〜I-38。特開平7-77783号に記載の一般式(II)で表される化合物で、具体的には同公報10頁〜27頁に記載の化合物II-1〜II-102。特開平7-104426号に記載の一般式(H)および一般式(Ha)で表される化合物で、具体的には同公報8頁〜15頁に記載の化合物H-1〜H-44。特願平7-191007号に記載のヒドラジン基の近傍にアニオン性基またはヒドラジンの水素原子と分子内水素結合を形成するノニオン性基を有することを特徴とする化合物で、特に一般式(A)、一般式(B)、一般式(C)、一般式(D)、一般式(E)、一般式(F)で表される化合物で、具体的には同明細書に記載の化合物N-1〜N-30。特願平7-191007号に記載の一般式(1)で表される化合物で、具体的には同明細書に記載の化合物D-1〜D-55。
【0160】
本発明にヒドラジン系造核剤を使用する場合は、適当な水混和性有機溶媒、例えばアルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、フッ素化アルコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブなどに溶解して用いることができる。
【0161】
また、既によく知られている乳化分散法によって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製して用いることができる。あるいは固体分散法として知られている方法によって、ヒドラジン誘導体の粉末を水の中にボールミル、コロイドミル、あるいは超音波によって分散し用いることができる。
【0162】
本発明にヒドラジン系造核剤を使用する場合は、支持体に対してハロゲン化銀乳剤層側のハロゲン化銀乳剤層(感光層)あるいは他の親水性コロイド層のどの層に添加してもよいが、ハロゲン化銀乳剤層あるいはそれに隣接する親水性コロイド層に添加することが好ましい。
【0163】
本発明の造核剤添加量はハロゲン化銀1モルに対し1μ〜10mモルが好ましく、10μ〜5mモルがより好ましく、20μ〜5mモルが最も好ましい。
【0164】
本発明における感光材料は画像形成層の付着防止などの目的で表面保護層を設けることができる。表面保護層としては、いかなる付着防止材料を使用してもよい。付着防止材料の例としては、ワックス、シリカ粒子、スチレン含有エラストマー性ブロックコポリマー(例えば、スチレン-ブタジエン-スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン)、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースプロピオネート、ゼラチン、多糖類やこれらの混合物などがある。
【0165】
本発明における乳剤層もしくは乳剤層の保護層には、米国特許3,253,921号、同2,274,782号、同2,527,583号および同2,956,879号に記載されているような光吸収物質およびフィルター染料を使用することができる。また、例えば米国特許3,282,699号に記載のように染料を媒染することができる。フィルター染料の使用量としては露光波長での吸光度が0.1〜3が好ましく、0.2〜1.5が特に好ましい。
【0166】
本発明における乳剤層もしくは乳剤層の保護層には、艶消剤、例えばデンプン、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、米国特許2,992,101号および同2,701,245号に記載された種類のビーズを含むポリマービーズなどを含有することができる。また、乳剤面のマット度は星屑故障が生じなければいかようでも良いが、ベック平滑度が200秒以上10000秒以下がが好ましく、特に300秒以上10000秒以下が好ましい。
【0167】
本発明の熱現像写真用乳剤は、支持体上の一またはそれ以上の層に含有される。一層の構成は有機銀塩、ハロゲン化銀、還元剤(現像剤)およびバインダー、ならびに色調剤、被覆助剤および他の補助剤などの所望による追加の材料を含まなければならない。二層の構成は、第1乳剤層(通常は支持体に隣接した層)中に有機銀塩およびハロゲン化銀を含み、第2層または両層中にいくつかの他の成分を含まなければならない。しかし、全ての成分を含む単一乳剤層および保護トップコートを含んでなる二層の構成も考えられる。また、有機銀塩を含む第1乳剤層、他の成分を単独に含むか両層に分配させた第2層、さらに保護トップコートを含んでなる三層の構成も考えられる。多色感光性熱現像写真材料の構成は、各色について上記二層の組合せを含んでよく、また、米国特許4,708,928号に記載されているように単一層内に全ての成分を含んでいてもよい。多染料多色感光性熱現像写真材料の場合、各乳剤層は、一般に、米国特許4,460,681号に記載されているように、各乳剤層(感光性層)の間に官能性もしくは非官能性のバリアー層を使用することにより、互いに区別されて保持される。
【0168】
本発明の感光層には色調改良、イラジエーション防止の観点から各種染料を用いることができる。本発明の感光性層に用いる染料としてはいかなるものでもよいが、例えばピラゾロアゾール染料、アントラキノン染料、アゾ染料、アゾメチン染料、オキソノール染料、カルボシアニン染料、スチリル染料、トリフェニルメタン染料、インドアニリン染料、インドフェノール染料などが挙げられる。本発明に用いられる好ましい染料としてはアントラキノン染料(例えば特開平5-341441号記載の化合物1〜9、特開平5-165147号記載の化合物3-6〜18および3-23〜38など)、アゾメチン染料(特開平5-341441号記載の化合物17〜47など)、インドアニリン染料(例えば特開平5-289227号記載の化合物11〜19、特開平5-341441号記載の化合物47、特開平5-165147号記載の化合物2-10〜11など)およびアゾ染料(特開平5-341441号記載の化合物10〜16)が挙げられる。これらの染料の添加法としては、溶液、乳化物、固体微粒子分散物、高分子媒染剤に媒染された状態などいかなる方法でも良い。これらの化合物の使用量は目的の吸収量によって決められるが、一般的に感材1m2当たり1μg以上1g以下の範囲で用いることが好ましい。
【0169】
本発明においてはアンチハレーション層を感光性層に対して光源から遠い側に設けることができる。アンチハレーション層は所望の波長範囲での最大吸収が0.3以上2以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.5以上2以下の露光波長の吸収であり、かつ処理後の可視領域においての吸収が0.001以上0.5未満であることが好ましく、さらに好ましくは0.001以上0.3未満の光学濃度を有する層であることが好ましい。
【0170】
本発明でハレーション防止染料を使用する場合、このような染料は波長範囲で目的の吸収を有し、処理後に可視領域での吸収が充分少なく、上記アンチハレーション層の好ましい吸光度スペクトルの形状が得られればいかなる化合物でも良い。例えば以下に挙げるものが開示されているが本発明はこれに限定されるものではない。単独の染料としては特開昭59-56458号、特開平2-216140号、同7-13295号、同7-11432号、米国特許5,380,635号記載、特開平2-68539号公報第13頁左下欄1行目から同第14頁左下欄9行目、同3-24539号公報第14頁左下欄から同第16頁右下欄記載の化合物があり、処理で消色する染料としては特開昭52-139136号、同53-132334号、同56-501480号、同57-16060号、同57-68831号、同57-101835号、同59-182436号、特開平7-36145号、同7-199409号、特公昭48-33692号、同50-16648号、特公平2-41734号、米国特許4,088,497号、同4,283,487号、同4,548,896号、同5,187,049号がある。
【0171】
本発明における熱現像感光材料は、支持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤を含む感光性層(乳剤層)を有し、他方の側にバック層(バッキング層)を有する、いわゆる片面感光材料であることが好ましい。
【0172】
本発明において片面感光材料は、搬送性改良のためにマット剤を添加しても良い。マット剤は、一般に水に不溶性の有機または無機化合物の微粒子である。マット剤としては任意のものを使用でき、例えば米国特許1,939,213号、同2,701,245号、同2,322,037号、同3,262,782号、同3,539,344号、同3,767,448号等の各明細書に記載の有機マット剤、同1,260,772号、同2,192,241号、同3,257,206号、同3,370,951号、同3,523,022号、同3,769,020号等の各明細書に記載の無機マット剤など当業界で良く知られたものを用いることができる。例えば具体的にはマット剤として用いることのできる有機化合物の例としては、水分散性ビニル重合体の例としてポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル-α-メチルスチレン共重合体、ポリスチレン、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、ポリビニルアセテート、ポリエチレンカーボネート、ポリテトラフルオロエチレンなど、セルロース誘導体の例としてはメチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネートなど、澱粉誘導体の例としてカルボキシ澱粉、カルボキシニトロフェニル澱粉、尿素-ホルムアルデヒド-澱粉反応物など、公知の硬化剤で硬化したゼラチンおよびコアセルベート硬化して微少カプセル中空粒体とした硬化ゼラチンなど好ましく用いることができる。無機化合物の例としては二酸化珪素、二酸化チタン、二酸化マグネシウム、、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、公知の方法で減感した塩化銀、同じく臭化銀、ガラス、珪藻土などを好ましく用いることができる。上記のマット剤は必要に応じて異なる種類の物質を混合して用いることができる。マット剤の大きさ、形状に特に限定はなく、任意の粒径のものを用いることができる。本発明の実施に際しては0.1μm〜30μmの粒径のものを用いるのが好ましい。また、マット剤の粒径分布は狭くても広くても良い。一方、マット剤は感材のヘイズ、表面光沢に大きく影響することから、マット剤作製時あるいは複数のマット剤の混合により、粒径、形状および粒径分布を必要に応じた状態にすることが好ましい。
【0173】
本発明においてバック層のマット度としてはベック平滑度が250秒以下10秒以上が好ましく、さらに好ましくは180秒以下50秒以上である。
【0174】
本発明において、マット剤は感光材料の最外表面層もしくは最外表面層として機能する層、あるいは外表面に近い層に含有されるのが好ましく、またいわゆる保護層として作用する層に含有されることが好ましい。
【0175】
本発明においてバック層の好適なバインダーは透明または半透明で、一般に無色であり、天然ポリマー合成樹脂やポリマーおよびコポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン-無水マレイン酸)、コポリ(スチレン-アクリロニトリル)、コポリ(スチレン-ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)およびポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。バインダーは水または有機溶媒またはエマルジョンから被覆形成してもよい。
【0176】
本発明においてバック層は、所望の波長範囲での最大吸収が0.3以上2以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.5以上2以下の吸収であり、かつ処理後の可視領域においての吸収が0.001以上0.5未満であることが好ましく、さらに好ましくは0.001以上0.3未満の光学濃度を有する層であることが好ましい。また、バック層に用いるハレーション防止染料の例としては前述のアンチハレーション層と同じである。
【0177】
米国特許4,460,681号および同4,374,921号に示されるような裏面抵抗性加熱層(backside resistive heating layer)を本発明の感光性熱現像写真画像系に使用することもできる。
【0178】
本発明の感光性層、保護層、バック層など各層には硬膜剤を用いても良い。硬膜剤の例としては、米国特許4,281,060号、特開平6-208193号などに記載されているポリイソシアネート類、米国特許4,791,042号などに記載されているエポキシ化合物類、特開昭62-89048号などに記載されているビニルスルホン系化合物類などが用いられる。
【0179】
本発明では、親水性高分子または、水性エマルジョンを用いて形成された耐水化保護層を設ける。このような耐水化保護層は、前述の画像形成層の付着防止などの目的で設けられる表面保護層を兼ねるものであってもよい。また、保護層を2層以上設け、このなかの少なくとも1層を耐水化保護層としてもよい。
【0180】
本発明で用いられる耐水化保護層とは、形成された保護層が35℃の熱水中に2時間浸漬したときの溶出率が50%以下であるか、および/または水滴を落とした場合の接触角が60度以上であるものを指す。溶出率が50%より大きい値を示すか、水滴を落とした場合の接触角が60度より小さい値を示す保護層では、感光性層中への水分の浸入やブリーフィングの発生を抑制できず、感度低下、カブリ濃度の上昇をまねく。なお、溶出率の下限は0%であり、接触角の上限は180度である。
【0181】
上記において、溶出率とは熱水浸漬による保護層の厚みの減少の割合を示すものであり、熱水浸漬処理前の保護層の厚みに対する溶出により減少した保護層の厚みの減少分の割合を百分率で表示したものである。
【0182】
本発明で用いられる親水性高分子とは、水100gに対して1g以上、好ましくは5g以上(上限は∞)の溶解性を有し、かつ、耐水性の置換基を側鎖に有するか、または水酸基以外の反応性基を有するものを指す。主鎖を構成する幹高分子としては、例えばポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、カゼイン、澱粉類、セルロース類、ゼラチン類、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、アクリル酸(またはメタクリル酸)エステル共重合体のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、アクリルアミドの共重合体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0183】
また、耐水性の置換基としては、アルキル基、フェニル基などのアリール基等が挙げられ、水酸基以外の反応性基としてはカルボキシル基、エポキシ基等が挙げられる。
【0184】
このような親水性高分子は塗布液調製時において、上記のように水に対する溶解性を示し、塗膜形成後の乾燥によって架橋等が進行し、耐水性を示すようになるものであり、具体的にはイナートゼラチン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース等が挙げられる。
【0185】
本発明で用いられる水性エマルジョンとは、非水溶性樹脂のまわりに安定な親水層が形成されたものの水中分散物を指す。
【0186】
本発明の耐水化保護層を得るための方法としては、後記実施例に示すように、イナートゼラチンの水溶液に1,2−(ビスビニルスルホニルアセトアミド)エタンを加えて塗布乾燥させ耐水化保護層を得るほかに、以下に挙げられるようなものがある。
【0187】
1)ポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン、不飽和カルボン酸および/または酸無水物で変性されたポリオレフィン等の変性ポリオレフィンに反応性界面活性剤、塩基性物質、反応性モノマー、非反応性界面活性剤を添加した後、それを水中に分散させ、反応開始剤を添加した後重合を行うことにより、分散させた樹脂のまわりに安定な親水層が形成されエマルジョンとなり、このエマルジョンを塗布、乾燥することで耐水化保護層が形成される。
【0188】
2)ビニルエステルとエポキシ基を側鎖に有する不飽和化合物とをラジカル重合開始剤の存在下共重合させた後、アルコール中アルカリ触媒によりケン化させて樹脂を得、水中で、この樹脂と、エポキシ基と反応可能な化合物とを混合し、塗布、乾燥することで耐水化保護層が形成される。
【0189】
3)ビニルエステルと含フッ素基を側鎖に有する不飽和化合物とをラジカル重合開始剤の存在下共重合させた後、アルコール中アルカリ触媒によりケン化させて樹脂を得、この樹脂の水溶液を塗布、乾燥することで耐水化保護層が形成される。
【0190】
4)水溶性多糖系高分子化合物の水溶液を調製、塗布し、半凝固状態において、水溶性金属塩溶液と接触させてイオン交換することで耐水化保護層が形成される。
【0191】
以上、耐水化保護層形成の例を挙げたが、これらに限定されるものではない。
【0192】
耐水化保護層に用いられる親水性高分子の保護層中での含有量は、保護層全体に対して20〜100重量%が好ましい。また、水性エマルジョンを用いて形成するときの水性エマルジョンに由来する樹脂の保護層中での含有量も同様の範囲であることが好ましい。
【0193】
保護層中に含有できる他の化合物としては、水酸基と反応可能なアルデヒド類、エステル類、イソシアネート類および無機系化合物や、エポキシ基と反応可能なアルコール類、フェノール類、メカプタン類、カルバゾール類、ピラゾール類、シアノ基、イソシアネート基、ケント基、等の基をもつ化合物、シアヌル酸、ホスゲン、アルキルアミン、アルキルアミン塩酸塩、スルホン酸塩および有機酸や、顔料のカオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成クレー、酸化チタン、ケイソウ土、シリカ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムおよび酸化アルミニウムや、紫外線吸収剤が挙げられ、これらを含有することができる。その他、前記の保護層に含有されてもよい種々の化合物を含有することができる。耐水化保護層の厚みは、好ましくは0.1μm 〜20μm 、さらに好ましくは0.3μm 〜10μm である。
【0194】
本発明には塗布性、帯電改良などを目的として界面活性剤を用いても良い。界面活性剤の例としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系、フッ素系などいかなるものも適宜用いられる。具体的には、特開昭62-170950号、米国特許5,380,644号などに記載のフッ素系高分子界面活性剤、特開昭60-244945号、特開昭63-188135号などに記載のフッ素系界面活性剤、米国特許3,885,965号などに記載のポリシロキ酸系界面活性剤、特開平6-301140号などに記載のポリアルキレンオキサイドやアニオン系界面活性剤などが挙げられる。
【0195】
本発明に用いられる溶剤の例としては新版溶剤ポケットブック(オーム社、1994年刊)などに挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。また、本発明で使用する溶剤の沸点としては40℃以上180℃以下のものが好ましい。
【0196】
本発明の溶剤の例としてはヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、1,1,1-トリクロロエタン、テトラヒドロフラン、トリエチルアミン、チオフェン、トリフルオロエタノール、パーフルオロペンタン、キシレン、n-ブタノール、フェノール、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、クロロベンゼン、ジブチルエーテル、アニソール、エチレングリコールジエチルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、モルホリン、プロパンスルトン、パーフルオロトリブチルアミン、水などが挙げられる。
【0197】
本発明における熱現像用写真乳剤は、種々の支持体上に被覆させることができる。典型的な支持体は、ポリエステルフィルム、下塗りポリエステルフィルム、ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、硝酸セルロースフィルム、セルロースエステルフィルム、ポリ(ビニルアセタール)フィルム、ポリカーボネートフィルムおよび関連するまたは樹脂状の材料、ならびにガラス、紙、金属などを含む。可撓性基材、特に、部分的にアセチル化された、もしくはバライタおよび/またはα-オレフィンポリマー、特にポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ブテンコポリマーなどの炭素数2〜10のα-オレフィンのポリマーによりコートされた紙支持体が、典型的に用いられる。支持体は透明であっても不透明であってもよいが、透明であることが好ましい。
【0198】
本発明における感光材料は、帯電防止または導電性層、例えば、可溶性塩(例えば塩化物、硝酸塩など)、蒸着金属層、米国特許2,861,056号および同3,206,312号に記載のようなイオン性ポリマーまたは米国特許3,428,451号に記載のような不溶性無機塩などを含む層などを有してもよい。
【0199】
本発明における熱現像感光材料を用いてカラー画像を得る方法としては特開平7-13295号10頁左欄43行目から11左欄40行目に記載の方法がある。また、カラー染料画像の安定剤としては英国特許1,326,889号、米国特許3,432,300号、同3,698,909号、同3,574,627号、同3,573,050号、同3,764,337号および同4,042,394号に例示されている。
【0200】
本発明における熱現像写真乳剤は、浸漬コーティング、エアナイフコーティング、フローコーティングまたは、米国特許2,681,294号に記載の種類のホッパーを用いる押出コーティングを含む種々のコーティング操作により被覆することができる。所望により、米国特許2,761,791号および英国特許837,095号に記載の方法により2層またはそれ以上の層を同時に被覆することができる。
【0201】
本発明における熱現像感光材料の中に追加の層、例えば移動染料画像を受容するための染料受容層、反射印刷が望まれる場合の不透明化層および光熱写真技術において既知のプライマー層などを含むことができる。本発明の感材はその感材一枚のみで画像形成できることが好ましく、受像層等の画像形成に必要な機能性層が別の感材とならないことが好ましい。
【0202】
本発明の感光材料はいかなる方法で現像されても良いが、通常イメージワイズに露光した感光材料を昇温して現像される。好ましい現像温度としては80〜250℃であり、さらに好ましくは100〜140℃である。現像時間としては1〜180秒が好ましく、10〜90秒がさらに好ましい。
【0203】
本発明の感光材料はいかなる方法で露光されても良いが、露光光源としてレーザー光が好ましい。本発明によるレーザー光としては、ガスレーザー、YAGレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなどが好ましい。また、半導体レーザーと第2高調波発生素子などを用いることもできる。
【0204】
本発明の感光材料は露光時のヘイズが低く、干渉縞が発生しやすい傾向にある。この干渉縞発生防止技術としては、特開平5-113548号などに開示されているレーザー光を感光材料に対して斜めに入光させる技術や、WO95/31754号などに開示されているマルチモードレーザーを利用する方法が知られており、これらの技術を用いることが好ましい。
【0205】
本発明の感光材料を露光するにはSPIE vol.169 Laser Printing 116-128頁(1979)、特開平4-51043号、WO95/31754号などに開示されているようにレーザー光が重なるように露光し、走査線が見えないようにすることが好ましい。
【0206】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0207】
実施例1
(1)比較サンプル1の作成
(ハロゲン化銀粒子Aの調製)
水700mlにフタル化ゼラチン22gおよび臭化カリウム30mgを溶解して温度40℃にてpHを5.0に合わせた後、硝酸銀18.6gを含む水溶液159mlと臭化カリウム水溶液をpAg7.7に保ちながらコントロールダブルジェット法で10分間かけて添加した。ついで、硝酸銀55.4g を含む水溶液476mlと六塩化イリジウム酸二カリウムを8μモル/リットルと臭化カリウムを1モル/リットルで含む水溶液をpAg7.7に保ちながらコントロールダブルジェット法で30分間かけて添加した。その後pHを下げて凝集沈降させ脱塩処理をし、フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9、pAg8.0に調整した。得られた粒子は平均粒子サイズ0.07μm 、投影面積直径の変動係数8%、(100)面比率86%の立方体粒子であった。
【0208】
調製したハロゲン化銀粒子Aに対し温度を60℃に昇温して、銀1モル当たりチオ硫酸ナトリウム85μモルと2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルジフェニルフォスフィンセレニドを11μモル、2μモルの下記テルル化合物1、塩化金酸3.3μモル、チオシアン酸230μモルを添加し、120分間熟成した。
その後温度を50℃に変更して、下記増感色素Aをハロゲン化銀に対して2.5×10-4モル、下記増感色素Bを1×10-4モル攪拌しながら添加し30分後30℃に急冷してハロゲン化銀粒子Aの調製を終了した。
【0209】
【化34】
【0210】
【化35】
【0211】
(非感光性有機銀塩微結晶分散物の調製)ベヘン酸40g、ステアリン酸7.3g、水400mlを温度90℃で15分間攪拌し、1N-NaOH200mlを15分間かけて添加し、1Nの硝酸水溶液61mlを添加して50℃に降温した。次に1N硝酸銀水溶液124mlを2分間かけて添加し、そのまま30分間攪拌した。その後、吸引濾過で固形分を濾別し、濾水の伝導度30μS/cmになるまで固形分を水洗した。こうして得られた固形分は、乾燥させないでウエットケーキとして取り扱い、乾燥固形分34.8g相当のウエットケーキに対し、ポリビニルアルコール12gおよび水150ml添加し、良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニアビーズ840g用意してスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)製)にて5時間分散し、電子顕微鏡観察により平均短径0.04μm 、平均長径0.8μm 、投影面積変動係数30%の針状粒子である非感光性有機銀塩の微結晶分散物の調製を終了した。
【0212】
(素材固体微粒子分散物の調製)テトラクロロフタル酸、4−メチルフタル酸、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン、フタラジン、トリブロモメチルフェニルスルホンについて固体微粒子分散物を調製した。テトラクロロフタル酸に対し、ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.81gと水94.2mlとを添加して良く攪拌してスラリーとして10時間放置した。その後、平均直径0.5mmのジルコニア製ビーズを100g用意し、スラリーと一緒にベッセルに入れ、非感光性有機銀塩微結晶分散物の調製に用いたものと同じ分散機で5時間分散してテトラクロロフタル酸の固体微粒子分散液を得た。粒子径は70重量%が1.0μm以下であった。その他の素材については適宜分散剤の使用量、および所望の平均粒子径を得るために分散時間を変更し、それぞれの素材について固体微粒子分散液を得た。
【0213】
(乳剤層塗布液の調製)
ポリマーラテックスとしてラックスター3307B(大日本インキ化学工業(株)製;SBRラテックス)500gに対して、先に調製した有機銀微結晶分散物(銀1モル相当)を添加し、良く攪拌しながら以下の素材を添加して乳剤塗布液とした。
【0214】
ハロゲン化銀粒子A ハロゲン化銀10モル%/非感光性有機銀塩相当テトラクロロフタル酸 10g1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン 98gフタラジン 9.2gトリブロモメチルフェニルスルホン 12g4−メチルフタル酸 14g
【0215】
なお、ラックスター3307Bはスチレン−ブタジエン系共重合体のラテックスであり、分散粒子の平均粒径は0.1〜0.15μm 程度である。また、後述のようにして求めた平衡含水率は0.6重量%であった。
【0216】
(乳剤面保護層塗布液の調製)
イナートゼラチン10gに対し、下記界面活性剤Aを0.26g、下記界面活性剤Bを0.09g、シリカ微粒子(平均粒径サイズ2.5μm)0.9g、1,2−(ビスビニルスルホニルアセトアミド)エタン0.3g、水64g添加して表面保護層とした。
【0217】
【化36】
【0218】
(発色剤分散物の調製)
酢酸エチル35gに対し、下記化合物1、2をそれぞれ2.5g,7.5g添加して攪拌して溶解した。その液にあらかじめ溶解したポリビニルアルコール10重量%溶液を50g添加し、5分間ホモジナイザーで攪拌した。その後、酢酸エチルを脱溶媒で揮発させ、最後に水で希釈し、発色剤分散物を調製した。
【0219】
【化37】
【0220】
(バック面塗布液の調製)
ポリビニルアルコール30gに対し、先に調製した発色剤分散物50g、下記化合物20g、水250gおよびシルデックスH121(洞海化学社製真球シリカ、平均サイズ12μm)1.8gを添加してバック面塗布液とした。
【0221】
【化38】
【0222】
(乳剤層塗布サンプルの作成)
上記のよう調製した乳剤層塗布液を、青色染料で色味付けした175μmポリエチレンテレフタレート支持体上に銀が1.9g/m2となるように塗布した後、乳剤塗布層上に乳剤面保護層塗布液をゼラチンの塗布量が1.8g/m2となるように塗布した。乾燥後、乳剤層と反対の面上にバック面塗布液を660nmの光学濃度0.7となるように塗布し、塗布サンプル1を作成した。
【0223】
(2)比較の増感色素に、一般式(2)の化合物を添加した比較サンプル2の作成
サンプル1の作成において、ハロゲン化銀粒子Aの調製時増感色素AおよびBを添加して30分後、後記の化合物3(例示化合物113と同じ)をハロゲン化銀1モル当たり、4.6×10-3モル添加し、5分間攪拌後30℃に急冷してハロゲン化銀粒子の調製を行った以外は、比較サンプル1と同様の方法で比較の塗布サンプル2を作成した。
【0224】
(3)色素添加法を変更した比較サンプル3の作成
増感色素の添加をハロゲン化銀の調製時ではなく乳剤層塗布液調製時にハロゲン化銀添加後添加した以外は塗布サンプル1と同様の方法で塗布サンプル3を作成した。
【0225】
(4)本発明の対応サンプル4の作成
ハロゲン化銀乳剤Aの調製において120分の熟成後、温度を40℃に変更して下記増感色素C(例示のD−16と同じ)をハロゲン化銀に対して3.5×10-4モルを攪拌しながら添加し10分後に25℃に急冷してハロゲン化銀粒子の調製を終了した以外は塗布サンプル1と同様の方法で塗布サンプル4を作成した。
【0226】
【化39】
【0227】
(5)本発明の対応サンプル5の作成
増感色素の添加をハロゲン化銀の調製時ではなく乳剤層塗布液調製時にハロゲン化銀添加後添加した以外は塗布サンプル4と同様の方法で塗布サンプル5を作成した。
【0228】
(6)本発明の対応サンプル6の作成
ハロゲン化銀乳剤Aの調製において120分の熟成後、温度を40℃に変更して下記の増感色素Cをハロゲン化銀に対して3.5×10-4モルを攪拌しながら添加し5分後に下記化合物3(例示の113と同じ)をハロゲン化銀に対して4.6×10-3モル添加し5分間攪拌後、25℃に急冷してハロゲン化銀粒子の調製を終了した以外は塗布サンプル1と同様の方法で塗布サンプル6を作成した。
【0229】
【化40】
【0230】
(7)比較用保護層の比較塗布サンプル7〜11の作成
乳剤面保護層塗布液の調製において、イナートゼラチンの代わりにポリビニルアルコール10gに対し、界面活性剤Aを0.26g、界面活性剤Bを0.09g、シリカ微粒子(平均粒径サイズ2.5μm )0.9gを添加して表面保護層とした。
【0231】
この保護層塗布液以外は上記(1)、(3)〜(6)の塗布液を用いて同様に塗布を行い、塗布サンプル7〜11を作成した。
【0232】
乳剤層に用いたバインダーの平衡含水率は以下のようにして求めたものである。
【0233】
<平衡含水率>
乳剤層に用いたポリマーの溶液(または分散液)をガラス板上に塗布して50℃で1時間乾燥して厚さ約100μm のポリマーモデル膜を得た。このようにして得られたポリマーモデル膜をガラス板から剥離して25℃60%RH 下の雰囲気で3日間調湿して重量(W1 )を測定した。ついでポリマーモデル膜を25℃真空中に3日間置いた後すばやく重量のわかっている秤量ビンに入れて重量(W0 =W3 −W2 )を測定した(ただしW3 はポリマーモデル膜と秤量ビンの重量、W2 は秤量ビンの重量)。W0 、W1 を用い以下の式で含水率を求めた。
25℃60%RH における平衡含水率={(W1 −W0 )/W0 }×100(%)
【0234】
乳剤保護層の耐水性についての評価は、以下のようにして溶出率と接触角を求めることによった。
【0235】
<溶出率>
サンプルを35℃の温水に2時間浸漬した後、未処理サンプルとともに走査型電子顕微鏡による断面観察を行い、温水浸漬による乳剤保護層の厚みの変化を求めた。
【0236】
溶出率は未処理サンプルの乳剤保護層の厚みをt0、温水浸漬後の乳剤保護層の厚みをt1とし、下記式に従って算出した。
溶出率(%)=[(t0−t1)/t0]×100
【0237】
<接触角>
サンプルの乳剤面保護層に水滴をたらし、公知の方法により接触角を測定した。
【0238】
溶出率50%以下、接触角60度以上の少なくとも一方を満たすときを耐水性良好(○)とし、両方とも満たさないときを耐水性不良(×)とした。
【0239】
以上の塗布サンプルについて、以下のようにして特性を評価した。
【0240】
(写真性能の評価)
647nmのKrレーザーを備えたレーザー感光計(最大出力500mW)で法線に対して30度の斜度で塗布サンプルを露光した後、塗布サンプルを120℃で15秒間現像処理し、得られた画像の評価を濃度計により行った。測定の結果は、Dmin.、Dmax.、感度(Dmin.より1.0高い濃度を与える露光量の比の逆数)で評価した。感度については塗布サンプル1の120℃の現像処理での感度を100とした。
【0241】
(銀色調の評価)
得られたサンプルの画像部の銀色調を目視で評価した。
【0242】
(自然経時保存性の評価)
それぞれの塗布サンプルを30.5cm×25.4cmに裁断し、角を0.5cmのラウンドコーナーとした。これらの各サンプルを25℃50%RHの条件下で1日放置し、それぞれ1枚ずつを防湿材料でできた袋の中に密封し、さらに35.1cm×26.9cm×3.0cmの化粧箱に入れ、50℃で5日間経時した(強制経時)。このサンプルを写真性能の評価に用いたものと同じ評価を行い、Dmin.、Dmax.、感度を評価した。
【0243】
(光照射画像部保存性の評価)
写真性評価と同様に露光現像した感光材料を、直接日光のあたるガラス窓の内側に張り付け1カ月間放置した後の画像の様子を下記の基準で目視評価した。
◎…ほとんど変化がない。
○…わずかに色調変化があるが気にならない。
△…画像部分変色があるが実用的に許容される。
×…Dmin.が変色し濃度が上がり不可。
【0244】
(暗熱画像部保存性の評価)
写真性評価と同様に露光現像した感光材料を、遮光した条件下40℃で1カ月間放置した後の画像の様子を下記の基準で目視評価した。
【0245】
◎…ほとんど変化がない。
○…わずかに色調変化があるが気にならない。
△…画像部分変色があるが実用的に許容される。
×…Dmin.が変色し濃度が上がり不可。
評価結果を表1、2に示す。
【0246】
【表1】
【0247】
【表2】
【0248】
表1、2からも明らかなように、本発明の対応であるサンプル4〜6が写真性能、未処理感材の保存性、さらに処理後サンプルの画像保存性すべてにおいて優れていることが理解される。
また、保護層の耐水性に劣るバインダーを塗布したサンプル7〜11と比較すると、本発明の一般式(1)で表される増感色素あるいは一般式(2)で表される化合物を用いたサンプルと使用していないサンプルについては写真性能、未処理感材の保存性について明確な優位性を示しておらず、これらの性能は本発明の対応である耐水化保護層を有している場合にのみ発現することが理解される。また、耐水化保護層を用いたときは、一般式(1)の増感色素と一般式(2)の化合物とを組み合わせることによって、一般式(1)の増感色素のみのものに比べ、写真性能の良化がみられるが、耐水化保護層を用いないときは一般式(1)の増感色素のみのものより、一般式(2)の化合物を組み合わせるとかえって写真性能の低下がみられる。
【0249】
【発明の効果】
本発明によれば、環境保全やコスト面で有利な水系溶媒の塗布液を塗布して感光性層を形成することができ、現像時に良好な銀色調と写真特性を有し、経時による写真性能の低下がなく、かつ画像保存性に優れた熱現像感光材料が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a photothermographic material, and relates to a laser image setter or a photosensitive material for a laser imager (hereinafter referred to as an LI photosensitive material). More specifically, the present invention provides excellent graininess and high sharp image quality. Therefore, the present invention relates to a photothermographic material containing an LI photosensitive material capable of faithfully reproducing image information.
[0002]
[Prior art]
Many photosensitive materials having a photosensitive layer on a support and forming an image by exposing the image are known. Among them, as a system that can simplify environmental preservation and image forming means, there is a technique for forming an image by heat development.
[0003]
In recent years, in the medical field, reduction of waste processing liquid has been strongly desired from the viewpoint of environmental protection and space saving. Therefore, the present invention relates to a photosensitive heat developing material for medical diagnosis and photographic technology that can be efficiently exposed by a laser image setter or a laser imager and can form a black image having high resolution and sharpness. Technology is needed. These photosensitive heat developing materials can eliminate the use of solution processing chemicals and provide customers with a simpler heat developing processing system that does not damage the environment.
[0004]
For example, US Pat. Nos. 3,152,904 and 3,457,075 and D.W. Morgan and B.M. "Thermally Processed Silver Systems A" by Shely (Imaging Processes and Materials Neblette 8th Edition, Sturge, V. Wall (Walworth, A. Shepp, page 2, 1969). Such a light-sensitive material has a reducible non-photosensitive silver source (for example, an organic silver salt), a catalytically active amount of a photocatalyst (for example, silver halide), and a silver reducing agent dispersed in an organic binder matrix. Contains. The photosensitive material is stable at normal temperature, but when exposed to a high temperature (for example, 80 ° C. or higher) after exposure, silver is oxidized through a redox reaction between a reducible silver source (which functions as an oxidizing agent) and the reducing agent. Is generated. This redox reaction is promoted by the catalytic action of the latent image generated by exposure. The silver produced by the reaction of the reducible silver salt in the exposed areas provides a black image that contrasts with the unexposed areas and forms an image.
[0005]
Conventionally, this type of photothermographic material is known, but most of these photosensitive materials are coated with a coating solution containing an organic solvent such as toluene, methyl ethyl ketone (MEK), methanol, etc. to form a photosensitive layer. Forming. The use of an organic solvent as a solvent is not only adversely affecting the human body in the production process but also disadvantageous in terms of cost due to recovery of the solvent and the like.
[0006]
Therefore, a method of forming a photosensitive layer (hereinafter also referred to as “water-based photosensitive layer”) using a coating solution of an aqueous solvent without such a concern has been considered. For example, JP-A-49-52626 and JP-A-53-116144 describe examples using gelatin as a binder. Japanese Patent Application Laid-Open No. 50-151138 describes an example using polyvinyl alcohol as a binder.
[0007]
Furthermore, JP-A-60-61747 describes an example in which gelatin and polyvinyl alcohol are used in combination. As another example, JP-A-58-28737 describes an example of a photosensitive layer using water-soluble polyvinyl acetal as a binder.
[0008]
Certainly, when such a binder is used, the photosensitive layer can be formed using a coating solution of an aqueous solvent, and the advantages in terms of environment and cost are great.
[0009]
However, when a polymer such as gelatin, polyvinyl alcohol, or water-soluble polyacetal is used as a binder, the compatibility with the organic silver salt is poor, and not only a coated product that can be used practically in terms of the coating surface quality is obtained, but the silver color of the developing portion is also obtained. Only a product whose product value was significantly impaired, such as brown or yellow far from black, which was originally considered to be preferable, or a low darkening density in the exposed area and a high density in the unexposed area, was obtained.
[0010]
Therefore, it is a water-based photosensitive material that is superior in terms of environment and cost, has a good coating surface quality, has a good silver tone during development, has sufficient photographic performance, and has excellent stability before and after exposure and development. Thus, a technique for providing a photothermographic material has been desired.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
The problem to be solved by the present invention is that a photosensitive layer can be formed by applying a coating solution of an aqueous solvent advantageous in terms of environmental protection and cost, and has a good silver tone and photographic characteristics during development. Furthermore, the present invention is to provide a photothermographic material having excellent stability before and after exposure and development.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
This object has been achieved by the following means.
(1) In a photothermographic material having a photosensitive silver halide, a non-photosensitive organic silver salt and a binder on at least one surface of a support, the photosensitive silver halide is represented by the following general formula (1). The photosensitive layer containing the photosensitive silver halide is spectrally sensitized with a sensitizing dye, the main binder of the photosensitive layer is a polymer having an equilibrium water content of 2% by weight or less at 25 ° C. and 60% RH, and the photosensitive layer The photosensitive layer is formed using a coating solution in which 30% by weight or more of the solvent is water, and is further formed using a hydrophilic polymer or an aqueous emulsion on the photosensitive layer. The protective layer has an elution rate of 50% or less when immersed in hot water at 35 ° C. for 2 hours and / or a contact angle of 60 degrees or more when a water droplet is dropped. Protective layer (Hereafter, sometimes referred to as “waterproof protective layer”) A photothermographic material comprising:
[0013]
[Chemical 3]
[0014]
[In general formula (1), Z 1 Represents an atomic group necessary for forming a 5- or 6-membered nitrogen-containing heterocycle. D and D ′ each represents an atomic group necessary for forming an acyclic or cyclic acidic nucleus. R 1 Represents an alkyl group. L 1 , L 2 , L Three , L Four , L Five , L 6 , L 7 , L 8 , L 9 And L Ten Each represents a methine group, which may form a ring with another methine group, or may form a ring with an auxiliary color group. n 1 , N 2 , N Three , N Four And n Five Is 0 or 1, respectively. M 1 Represents a charge neutralizing counter ion, m 1 Is a number of 0 or more necessary for neutralizing the charge in the molecule. ]
(2) The photothermographic material according to (1), wherein the photosensitive layer contains a compound represented by the following general formula (2).
[0015]
[Formula 4]
[0016]
[In General Formula (2), R represents an aliphatic hydrocarbon group, an aryl group, or a heterocyclic group. M represents a hydrogen atom or a cation. n is a number determined so that the molecule is neutral. ]
(3) The sensitizing dye represented by the general formula (1) is added to the photosensitive silver halide in advance, and then the photosensitive silver halide is added during preparation of the coating solution. Photothermographic material.
(4) The thermal development according to (2) or (3) above, wherein the compound represented by the general formula (2) is previously added to the photosensitive silver halide, and then the photosensitive silver halide is added during preparation of the coating solution. Photosensitive material.
(5) The photothermographic material according to any one of (2) to (4), wherein R in the general formula (2) is a nitrogen-containing aromatic heterocyclic group.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
[0018]
The photothermographic material of the present invention has a photosensitive layer containing photosensitive silver halide on at least one surface of a support, and the photosensitive silver halide is represented by the general formula (1). Spectral sensitization by dyes. The main binder of the photosensitive layer of the present invention is soluble or dispersible in an aqueous solvent (aqueous solvent), and has an equilibrium water content at 25 ° C. and 60% RH of 2% by weight (wt%) or less (hereinafter “ The polymer of the present invention ”)), and the photosensitive layer is coated using a coating solution in which 30% by weight or more of the solvent is water. Further, a water-resistant protective layer formed using a hydrophilic polymer and / or an aqueous emulsion is provided on the photosensitive layer.
[0019]
In the present invention, by using the polymer as described above, it becomes possible to coat a photosensitive layer using an aqueous solvent containing 30% by weight or more of water as a coating solvent, compared with coating using an organic solvent, It is advantageous in terms of environment and cost. Such a light-sensitive material is excellent in photographic performance such as high sensitivity and low fog, has no deterioration in photographic performance over time, and has excellent image storability and silver tone.
On the other hand, when a different sensitizing dye such as a cyanine dye is used, which is different from the sensitizing dye represented by the general formula (1), the photographic performance is inferior, for example, the fog increases and the sensitivity decreases. Become a thing. Moreover, the photographic performance is greatly deteriorated with time, and the image storage stability is deteriorated. On the other hand, when the water-resistant protective layer is not provided, the photographic performance is remarkably deteriorated, such as the increase of fog and the decrease of sensitivity. In addition, the deterioration of photographic performance with time, such as a significant decrease in sensitivity with time, becomes large, and further, the image storage stability is deteriorated and the silver tone is deteriorated.
The effect of the present invention is that the sensitizing dye represented by the general formula (1) is added during the preparation of the photosensitive silver halide, and the compound represented by the general formula (2) is preferably halogenated. It is further improved by adding it during the preparation of silver.
[0020]
The polymer used for the photosensitive layer of the photothermographic material of the invention will be described in detail.
[0021]
The aqueous solvent in which the polymer of the present invention is soluble or dispersible is a mixture of water or water with 70% by weight or less of a water-miscible organic solvent. Examples of the water-miscible organic solvent include alcohols such as methyl alcohol, ethyl alcohol and propyl alcohol, cellosolves such as methyl cellosolve, ethyl cellosolve and butyl cellosolve, ethyl acetate and dimethylformamide.
[0022]
In the case of a system in which the polymer is not dissolved thermodynamically and exists in a so-called dispersed state, the term aqueous solvent is used here.
[0023]
The “equilibrium water content at 25 ° C. and 60% RH” as used in the present invention means the weight W of the polymer in a humidity-controlled equilibrium under an atmosphere of 25 ° C. and 60% RH. 1 And the weight of the polymer in an absolutely dry state at 25 ° C. W 0 Can be expressed as follows.
Equilibrium moisture content at 25 ° C. and 60% RH =
{(W 1 -W 0 ) / W 0 } × 100 (% by weight)
[0024]
For the definition and measurement method of the moisture content, for example, Polymer Engineering Course 14, Polymer Materials Testing Method (Edited by Polymer Society, Jinshokan) can be referred to.
[0025]
Actual measurement can be performed as shown in the Examples described later.
[0026]
The polymer of the present invention is not particularly limited as long as it is soluble or dispersible in the aforementioned aqueous solvent and has an equilibrium water content of 2% by weight or less at 25 ° C. and 60% RH. Of these polymers, a polymer dispersible in an aqueous solvent is particularly preferred.
[0027]
The equilibrium water content of the polymer of the present invention at 25 ° C. and 60% RH needs to be 2% by weight or less, preferably 0.01% by weight or more and 1.5% by weight or less, more preferably 0.02% by weight. % To 1% by weight is desirable.
[0028]
In the present invention, it is preferable to use a hydrophobic polymer such as an acrylic resin, a polyester resin, a rubber-based resin (for example, an SBR resin), a polyurethane resin, a vinyl chloride resin, a vinyl acetate resin, a vinylidene chloride resin, and a polyolefin resin. it can. The polymer may be a linear polymer, a branched polymer, or a crosslinked polymer. The polymer may be a so-called homopolymer obtained by polymerizing a single monomer, or a copolymer obtained by polymerizing two or more monomers. In the case of a copolymer, it may be a random copolymer or a block copolymer. The molecular weight of the polymer is 5,000 to 100,000, preferably 10,000 to 200,000 in terms of number average molecular weight. When the molecular weight is too small, the mechanical strength of the emulsion layer is insufficient, and when the molecular weight is too large, the film formability is poor, which is not preferable.
[0029]
The polymer of the present invention is used in a state where these polymers are dispersed in an aqueous dispersion medium. Here, the aqueous system refers to a dispersion medium in which 30% by weight or more of the composition is water. The dispersion state may be any one such as an emulsified dispersion, a micelle-dispersed, or a polymer having a hydrophilic portion in the molecule dispersed in the molecular state, and among these, latex is particularly preferable. .
[0030]
The polymer latex here refers to a polymer in which a water-insoluble hydrophobic polymer is dispersed as fine particles in a water-soluble dispersion medium. As the dispersion state, the polymer is emulsified in a dispersion medium, the emulsion is polymerized, the micelle is dispersed, or the polymer molecule has a partially hydrophilic structure and the molecular chain itself is molecularly dispersed. Anything may be used.
[0031]
As for the polymer latex of the present invention, “Synthetic Resin Emulsion (Hiraku Okuda, Hiroshi Inagaki, published by Kobunshi Publishing Co., Ltd. (1978))”, “Application of Synthetic Latex (Takaaki Sugimura, Ikuo Kataoka, Junichi Suzuki, Keiji Kasahara) (Published by Kobunshi Publishing Co., Ltd. (1993)), “Synthetic Latex Chemistry (written by Soichi Muroi, published by Kobunshi Publishing Co., Ltd. (1970))”, and the like.
[0032]
The average particle size of the dispersed particles is preferably 1 to 50000 nm, more preferably about 5 to 1000 nm. There is no particular limitation on the particle size distribution of the dispersed particles.
[0033]
Specific examples of preferred polymers include the following.
[0034]
P-1; -MMA 50 -EA 45 -MAA Five -Latex (molecular weight 37000)
P-2; -MMA 70 -2EHA 20 -St Five -AA Five -Latex (molecular weight 40000)
P-3; -St 70 -Bu twenty five -AA Five -Latex (molecular weight 60000)
P-4; -St 60 -Bu 35 -DVB Three -MAA 2 -Latex (molecular weight 150,000)
P-5; -VC 50 -MMA 20 -EA 20 -AN Five -AA Five -Latex (Molecular weight 80000)
P-6; -VDC 85 -MMA Five -EA Five -MAA Five -Latex (molecular weight 67000)
P-7; -Et 90 -MAA Ten -Latex (molecular weight 12000)
[0035]
The abbreviations of the above structures represent structural units derived from the following monomers. MMA; methyl methacrylate, EA; ethyl acrylate, MAA; methacrylic acid, 2EHA; 2 ethyl hexyl acrylate, St; styrene, Bu; butadiene, AA; acrylic acid, DVB; divinylbenzene, VC; vinyl chloride, AN; acrylonitrile, VDC; Vinylidene chloride, Et; ethylene. The numerical value is wt%, and the molecular weight is the number average molecular weight.
[0036]
The polymers described above are also commercially available, and the following polymers can be used. Examples of acrylic resins include polyester resins such as Sebian A-4635,46583, 4601 (manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd.), Nipol Lx811, 814, 821, 820, 857 (manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.). Examples of polyurethane resins include FINETEX ES650, 611, 675, 850 (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.), WD-size, WMS (Eastman Chemical), HYDRAN AP10, 20, Examples of rubber resins such as 30, 40 (above Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) include LACSTAR 7310K, 3307B, 4700H, 7132C (above Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.), Nipol Lx416, 410, 438C , 2507 (manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.), etc. Examples of vinyl chloride resins are G351, G576 (manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.), etc. As an example of olefin resin, such as Chemipearl S120 SA100 (all manufactured by Mitsui Petrochemical Co., Ltd.), and the like.
These polymers may be used alone or in combination of two or more as required.
[0037]
As the polymer latex used in the present invention, a styrene-butadiene copolymer latex is particularly preferable. The weight ratio of the styrene monomer unit to the butadiene monomer unit in the styrene-butadiene copolymer is preferably 40:60 to 95: 5, more preferably 50:50 to 90:10. The proportion of the styrene monomer unit and the butadiene monomer unit in the copolymer is preferably 60 to 99% by weight. The preferred molecular weight range is the same as described above.
[0038]
Examples of latexes of styrene-butadiene copolymer that are preferably used in the present invention include the aforementioned P-3 and P-4, commercially available LACSTAR 3307B and 7132C, Nipol Lx416, and the like.
[0039]
The main binder in the photosensitive layer of the present invention means that 50% by weight or more, more preferably 70% by weight or more of the total binder in the photosensitive layer is the polymer of the present invention.
[0040]
These binders may use the polymer of this invention independently, and may blend 2 or more types as needed. If necessary, hydrophilic polymers such as gelatin, polyvinyl alcohol, methylcellulose, and hydroxypropylcellulose may be added to the photosensitive layer (emulsion layer) of the light-sensitive material of the present invention. The amount of these hydrophilic polymers added is preferably 30% by weight or less, more preferably 20% by weight or less, based on the total binder of the photosensitive layer.
[0041]
The amount of the binder in the photosensitive layer of the present invention is preferably in the range of (total binder) / (silver halide) in the range of 400 to 5, more preferably 200 to 10.
[0042]
The solvent of the coating solution for the emulsion layer of the light-sensitive material of the present invention (here, for simplicity, the solvent and the dispersion medium are collectively referred to as a solvent) is an aqueous solvent containing 30% by weight or more of water. As a component other than water, any water-miscible organic solvent such as methyl alcohol, ethyl alcohol, isopropyl alcohol, methyl cellosolve, ethyl cellosolve, dimethylformamide, and ethyl acetate may be used. The water content of the solvent of the coating solution is preferably 50% by weight or more, more preferably 70% by weight or more. Examples of preferred solvent compositions are: water / methyl alcohol = 90/10, water / methyl alcohol = 70/30, water / methyl alcohol / dimethylformamide = 80/15/5, water / methyl alcohol / ethyl cellosolve = 85 / 10/5, water / methyl alcohol / isopropyl alcohol = 85/10/5.
[0043]
In the present invention, a non-sensitive organic silver salt is used.
The organic silver salt that can be used in the present invention is relatively stable to light, but is 80 ° C. or higher in the presence of an exposed photocatalyst (such as a latent image of photosensitive silver halide) and a reducing agent. It is a silver salt that forms a silver image when heated above. The organic silver salt may be any organic material containing a source capable of reducing silver ions. Silver salts of organic acids, particularly silver salts of long chain fatty carboxylic acids (having 10 to 30, preferably 15 to 28 carbon atoms) are preferred. Preference is also given to organic or inorganic silver salt complexes in which the ligand has a complex stability constant in the range of 4.0 to 10.0. The silver supply material can preferably constitute about 5 to 70% by weight of the imaging layer. Preferred organic silver salts include silver salts of organic compounds having a carboxyl group. Examples of these include, but are not limited to, silver salts of aliphatic carboxylic acids and silver salts of aromatic carboxylic acids. Preferred examples of the aliphatic carboxylic acid silver salt include silver behenate, silver stearate, silver oleate, silver laurate, silver caproate, silver myristate, silver palmitate, silver maleate, silver fumarate, and tartaric acid. Includes silver, silver linoleate, silver butyrate and silver camphorate, mixtures thereof, and the like.
[0044]
Silver salts of compounds containing a mercapto group or a thione group and derivatives thereof can also be used. Preferred examples of these compounds include silver salt of 3-mercapto-4-phenyl-1,2,4-triazole, silver salt of 2-mercaptobenzimidazole, silver salt of 2-mercapto-5-aminothiadiazole, 2 Silver salt of thioglycolic acid such as silver salt of-(ethylglycolamide) benzothiazole, silver salt of S-alkylthioglycolic acid (wherein the alkyl group has 12 to 22 carbon atoms), silver salt of dithioacetic acid, etc. Silver salt of dithiocarboxylic acid, silver salt of thioamide, silver salt of 5-carboxyl-1-methyl-2-phenyl-4-thiopyridine, silver salt of mercaptotriazine, silver salt of 2-mercaptobenzoxazole, U.S. Patent 4,123,274 Silver salts of 1,2,4-mercaptothiazole derivatives such as silver salts of 3-amino-5-benzylthio-1,2,4-thiazole, and the like described in US Pat. No. 3,301,678. (3-Carboxyethyl) -4-methyl Include silver salts of thione compounds such as silver salt of 4-thiazoline-2-thione. Furthermore, a compound containing an imino group can also be used. Preferred examples of these compounds include silver salts of benzotriazole and derivatives thereof, for example, silver salts of benzotriazole such as silver methylbenzotriazole, silver salts of halogen-substituted benzotriazole such as silver 5-chlorobenzotriazole, US Patent 1,2,4-triazole or silver salt of 1-H-tetrazole as described in US Pat. No. 4,220,709, and silver salts of imidazole and imidazole derivatives. For example, various silver acetylide compounds as described in US Pat. Nos. 4,761,361 and 4,775,613 can also be used.
[0045]
Although there is no restriction | limiting in particular as a shape of the organic silver salt which can be used for this invention, The acicular crystal | crystallization which has a short axis and a long axis is preferable. In the present invention, the minor axis is preferably 0.01 μm to 0.20 μm, the major axis is 0.10 μm to 5.0 μm, the minor axis is 0.01 μm to 0.15 μm, and the major axis is 0.10 μm to 4.0 μm. The particle size distribution of the organic silver salt is preferably monodispersed. Monodispersion is preferably a percentage of a value obtained by dividing the standard deviation of the lengths of the minor axis and the major axis by the minor axis and the major axis, respectively, preferably 100% or less, more preferably 80% or less, and still more preferably 50% or less. is there. The method for measuring the shape of the organic silver salt can be determined from a transmission electron microscope image of the organic silver salt dispersion. As another method for measuring monodispersity, there is a method of obtaining the standard deviation of the volume weighted average diameter of the organic silver salt, and the percentage (variation coefficient) of the value divided by the volume weighted average diameter is preferably 100% or less, more Preferably it is 80% or less, more preferably 50% or less. As a measuring method, for example, it is obtained from the particle size (volume weighted average diameter) obtained by irradiating an organic silver salt dispersed in a liquid with laser light and obtaining an autocorrelation function with respect to temporal change of fluctuation of the scattered light. Can do.
[0046]
The organic silver salt that can be used in the present invention can be preferably desalted. There is no particular limitation on the method for performing desalting, and a known method can be used, but a known filtration method such as circular filtration, suction filtration, ultrafiltration, and flock-forming water washing by agglomeration method can be preferably used. .
[0047]
For the purpose of obtaining fine particles having a small particle size and no aggregation, the organic silver salt that can be used in the present invention is a method of forming a solid fine particle dispersion using a dispersant. The method of dispersing the organic silver salt in the form of fine solid particles is performed by using a known refinement means (for example, ball mill, vibration ball mill, planetary ball mill, sand mill, colloid mill, jet mill, roller mill) in the presence of a dispersion aid. Can be dispersed.
[0048]
When organic silver salt is made into solid fine particles using a dispersant, for example, polyacrylic acid, acrylic acid copolymer, maleic acid copolymer, maleic acid monoester copolymer, acryloylmethylpropane sulfonic acid Synthetic anionic polymers such as copolymers, semi-synthetic anionic polymers such as carboxymethyl starch and carboxymethyl cellulose, anionic polymers such as alginic acid and pectinic acid, anions described in JP-A-52-92716, WO88 / 04794, etc. Surfactants, compounds described in Japanese Patent Application No. 7-350753, or known anionic, nonionic, cationic surfactants, and other polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, carboxymethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, hydroxypropyl methylcellulose Known polymers such as Alternatively, a polymer compound existing in nature such as gelatin can be appropriately selected and used.
[0049]
Dispersing aid is generally mixed with organic silver salt powder or wet cake organic silver salt before dispersion, and sent to the disperser as a slurry. It is good also as an organic silver salt powder or a wet cake by heat-treating and the process by a solvent. The pH may be controlled with an appropriate pH adjusting agent before or during dispersion.
[0050]
In addition to mechanical dispersion, it may be coarsely dispersed in a solvent by controlling the pH, and then finely divided by changing the pH in the presence of a dispersion aid. At this time, an organic solvent may be used as a solvent used for the coarse dispersion, and the organic solvent is usually removed after the formation of fine particles.
[0051]
The prepared dispersion is stored with stirring for the purpose of suppressing sedimentation of fine particles during storage, or stored in a highly viscous state (for example, in a gelatinized state using gelatin) with a hydrophilic colloid. You can also In addition, a preservative can be added for the purpose of preventing the propagation of various germs during storage.
[0052]
The organic silver salt of the present invention can be used in a desired amount, but the sensitive material is 1 m. 2 0.1 to 5 g / m in terms of coating amount per unit 2 Is preferred, more preferably 1 to 3 g / m 2 It is.
[0053]
The method for forming photosensitive silver halide in the present invention is well known in the art, and for example, the methods described in Research Disclosure No. 17029 of June 1978 and US Pat. No. 3,700,458 can be used. . The grain size of the photosensitive silver halide is preferably small for the purpose of keeping the cloudiness after image formation low, specifically 0.20 μm or less, more preferably 0.01 μm or more and 0.15 μm or less, and further preferably 0.02 μm or more. 0.12 μm or less is preferable. The grain size here means the length of the edge of the silver halide grain when the silver halide grain is a so-called normal crystal of a cube or octahedron. Further, when the silver halide grain is a tabular grain, it means a diameter when converted into a circular image having the same area as the projected area of the main surface. In the case of other non-normal crystals, for example, in the case of spherical grains, rod-shaped grains, etc., it means the diameter when considering a sphere equivalent to the volume of silver halide grains.
[0054]
Examples of the shape of the silver halide grains include cubes, octahedrons, tabular grains, spherical grains, rod-shaped grains, and potato grains. In the present invention, cubic grains and tabular grains are particularly preferred. When tabular silver halide grains are used, the average aspect ratio is preferably 100: 1 to 2: 1, more preferably 50: 1 to 3: 1. Further, grains having rounded corners of silver halide grains can be preferably used. The surface index (Miller index) of the outer surface of the photosensitive silver halide grain is not particularly limited, but it is preferable that the ratio of the surface having high spectral sensitization efficiency when the spectral sensitizing dye to be used is adsorbed is high. . The ratio is preferably 50% or more, more preferably 65% or more, and still more preferably 80% or more. The Miller index ratio was determined by the method described in T. Tani; J. Imaging Sci., 29, 165 (1985), which used the adsorption dependence of the {111} and {100} planes for sensitizing dye adsorption. Can be sought. The halogen composition of the photosensitive silver halide is not particularly limited and may be any of silver chloride, silver chlorobromide, silver bromide, silver iodobromide, silver iodochlorobromide, and silver iodide. In the present invention, silver bromide or silver iodobromide can be preferably used. Particularly preferred is silver iodobromide, and the silver iodide content is preferably from 0.1 mol% to 40 mol%, more preferably from 0.1 mol% to 20 mol%. The distribution of the halogen composition in the grain may be uniform, the halogen composition may be changed stepwise, or may be continuously changed. High silver iodobromide grains can be used. In addition, silver halide grains preferably having a core / shell structure can be used. As the structure, core / shell particles having a preferably 2- to 5-fold structure, more preferably a 2- to 4-fold structure can be used.
[0055]
The photosensitive silver halide grain of the present invention preferably contains at least one metal complex selected from rhodium, rhenium, ruthenium, osnium, iridium, cobalt, mercury or iron. One kind of these metal complexes may be used, or two or more kinds of complexes of the same metal and different metals may be used in combination. The preferred content is in the range of 1 nmol to 10 mmol, and more preferably in the range of 10 nmol to 100 μmol, with respect to 1 mol of silver. As a specific metal complex structure, a metal complex having a structure described in JP-A-7-225449 can be used. For cobalt and iron compounds, hexacyano metal complexes can be preferably used. Specific examples include, but are not limited to, ferricyanate ions, ferrocyanate ions, hexacyanocobaltate ions, and the like. The content of the metal complex in the silver halide may be uniform, may be contained in the core part at a high concentration, or may be contained in the shell part at a high concentration, and is not particularly limited.
[0056]
The photosensitive silver halide grains can be desalted by washing with water by a method known in the art such as a noodle method or a flocculation method, but in the present invention, it may or may not be desalted.
[0057]
The photosensitive silver halide grains in the present invention are preferably chemically sensitized. As a preferable chemical sensitization method, a sulfur sensitization method, a selenium sensitization method and a tellurium sensitization method can be used as is well known in the art. Further, noble metal sensitization methods such as gold compounds, platinum, palladium, iridium compounds and reduction sensitization methods can be used. As the compound preferably used in the sulfur sensitization method, selenium sensitization method and tellurium sensitization method, known compounds can be used, but compounds described in JP-A-7-128768 and the like can be used. Examples of tellurium sensitizers include diacyl tellurides, bis (oxycarbonyl) tellurides, bis (carbamoyl) tellurides, diacyl tellurides, bis (oxycarbonyl) ditellurides, bis (carbamoyl) ditellurides, P = Te Compounds having a bond, tellurocarboxylates, Te-organyl tellurocarboxylates, di (poly) tellurides, tellurides, tellurols, telluroacetals, tellurosulfonates, compounds having a P-Te bond, Te heterocycles, tellurocarbonyl compounds, inorganic tellurium compounds, colloidal tellurium and the like can be used. As the compound preferably used for the noble metal sensitization method, for example, chloroauric acid, potassium chloroaurate, potassium aurithiocyanate, gold sulfide, gold selenide, or compounds described in US Pat. No. 2,448,060, British Patent 618,061, etc. are preferable. Can be used. As specific compounds of the reduction sensitization method, for example, stannous chloride, aminoiminomethanesulfinic acid, hydrazine derivatives, borane compounds, silane compounds, polyamine compounds, etc. can be used in addition to ascorbic acid and thiourea dioxide. . Further, reduction sensitization can be performed by ripening the emulsion while maintaining the pH at 7 or higher or pAg at 8.3 or lower. Further, reduction sensitization can be performed by introducing a single addition portion of silver ions during grain formation.
[0058]
The amount of the photosensitive silver halide of the present invention is preferably 0.01 to 0.5 mol, more preferably 0.02 to 0.3 mol, more preferably 0.03 to 0.25 mol, per mol of the organic silver salt. The following are particularly preferred:
[0059]
In the present invention, the photosensitive silver halide needs to be added when preparing the coating solution. The step of mixing the photosensitive silver halide, the organic silver salt, and other materials necessary for photographic properties and coating properties, which are prepared separately from the coating solution preparation here. As far as the mixing conditions are concerned, as long as the effects of the present invention are sufficiently exhibited, the photosensitive silver halide grains respectively prepared at the time of preparing the coating solution and Non-photosensitive There is no particular limitation except that the organic silver salt is added separately, but preferably the binder used in the present invention Non-photosensitive organic silver salt After mixing, better results are obtained by adding silver halide. The organic silver salt is usually added to the same layer as the photosensitive silver halide as described above, and such an addition method is preferred, but it may be added to another layer depending on circumstances.
[0060]
The sensitizing dye in the present invention is represented by the following general formula (1).
[0061]
[Chemical formula 5]
[0062]
In general formula (1), Z 1 Represents an atomic group necessary for forming a 5- or 6-membered nitrogen-containing heterocycle. D and D ′ each represents an atomic group necessary for forming an acyclic or cyclic acidic nucleus. R 1 Represents an alkyl group. L 1 , L 2 , L Three , L Four , L Five , L 6 , L 7 , L 8 , L 9 And L Ten Each represents a methine group, which may form a ring with another methine group, or may form a ring with an auxiliary color group. n 1 , N 2 , N Three , N Four And n Five Is 0 or 1, respectively. M 1 Represents a charge neutralizing counter ion, m 1 Is a number of 0 or more necessary for neutralizing the charge in the molecule.
[0063]
Next, the compound represented by the general formula (1) will be described in more detail.
[0064]
Z 1 Represents an atomic group necessary for forming a 5- or 6-membered nitrogen-containing heterocycle.
Z 1 The nuclei formed by are thiazole nuclei {thiazole nuclei (eg thiazole, 4-methylthiazole, 4-phenylthiazole, 4,5-dimethylthiazole, 4,5-diphenylthiazole), benzothiazole nuclei (eg benzo Thiazole, 4-chlorobenzothiazole, 5-chlorobenzothiazole, 6-chlorobenzothiazole, 5-nitrobenzothiazole, 4-methylbenzothiazole, 5-methylbenzothiazole, 6-methylbenzothiazole, 5-bromobenzothiazole, 6-bromobenzothiazole, 5-iodobenzothiazole, 5-phenylbenzothiazole, 5-methoxybenzothiazole, 6-methoxybenzothiazole, 5-ethoxybenzothiazole, 5-ethoxycarbonylbenzothiazole 5-carboxybenzothiazole, 5-phenethylbenzothiazole, 5-fluorobenzothiazole, 5-chloro-6-methylbenzothiazole, 5,6-dimethylbenzothiazole, 5,6-dimethoxybenzothiazole, 5-hydroxy-6 -Methylbenzothiazole, tetrahydrobenzothiazole, 5-phenylbenzothiazole), naphthothiazole nucleus (eg naphtho [2,1-d] thiazole, naphtho [1,2-d] thiazole, naphtho [2,3-d] Thiazole, 5-methoxynaphtho [1,2-d] thiazole, 7-ethoxynaphtho [2,1-d] thiazole, 8-methoxynaphtho [2,1-d] thiazole, 5-methoxynaphtho [2,3- d] thiazole)}, thiazoline nucleus (eg thiazoline, 4-methylthia Phosphorus, 4-nitrothiazoline), oxazole nucleus {oxazole nucleus (for example, oxazole, 4-methyloxazole, 4-nitrooxazole, 5-methyloxazole, 4-phenyloxazole, 4,5-diphenyloxazole, 4-ethyloxazole) Benzoxazole nuclei (e.g. benzoxazole, 5-chlorobenzoxazole, 5-methylbenzoxazole, 5-bromobenzoxazole, 5-fluorobenzoxazole, 5-phenylbenzoxazole, 5-methoxybenzoxazole, 5-nitrobenzox Oxazole, 5-trifluoromethylbenzoxazole, 5-hydroxybenzoxazole, 5-carboxybenzoxazole, 6-methylbenzoxazole, 6-chlorobenzox Sazole, 6-nitrobenzoxazole, 6-methoxybenzoxazole, 6-hydroxybenzoxazole, 5,6-dimethylbenzoxazole, 4,6-dimethylbenzoxazole, 5-ethoxybenzoxazole), naphthoxazole nucleus (for example, naphtho [2,1-d] oxazole, naphtho [1,2-d] oxazole, naphtho [2,3-d] oxazole, 5-nitronaphtho [2,1-d] oxazole)}, oxazoline nucleus (for example, 4, 4-dimethyloxazoline), selenazole nucleus {selenazole nucleus (eg, 4-methylselenazole, 4-nitroselenazole, 4-phenylselenazole), benzoselenazole nucleus (eg, benzoselenazole, 5-chlorobenzoselenazole) , 5-Nitrobenzoselena , 5-methoxybenzoselenazole, 5-hydroxybenzoselenazole, 6-nitrobenzoselenazole, 5-chloro-6-nitrobenzoselenazole, 5,6-dimethylbenzoselenazole), naphthoselenazole nucleus ( For example, naphtho [2,1-d] selenazole, naphtho [1,2-d] selenazole)}, selenazoline nucleus (eg, selenazoline, 4-methylselenazoline), tellurazole nucleus {tellazole nucleus (eg, tellurazole, 4- Methyltellazole, 4-phenyltellazole), benzotellazole nucleus (eg, benzotellazole, 5-chlorobenzotellazole, 5-methylbenzotellazole, 5,6-dimethylbenzotellazole, 6-methoxybenzotellazole) Sol), a naphthotelrazole nucleus (eg, [2,1-d] tellazole, naphth [2,1-d] tellazole)}, tellrazoline nucleus (eg, tellrazolin, 4-methyltellazoline), 3,3-dialkylindolenine nucleus (eg, 3,3 -Dimethyl indolenine, 3,3-diethyl indolenine, 3,3-dimethyl-5-cyano indolenine, 3,3-dimethyl-6-nitro indolenine, 3,3-dimethyl-5-nitro indolenine, 3 , 3-dimethyl-5-methoxyindolenin, 3,3,5-methylindolenine, 3,3-dimethyl-5-chloroindolenin), imidazole nucleus {imidazole nucleus (for example, 1-alkylimidazole, 1-alkyl -4-phenylimidazole, 1-arylimidazole), benzimidazole nucleus (eg 1-alkylbenzoi) Midazole, 1-alkyl-5-chlorobenzimidazole, 1-alkyl-5,6-dichlorobenzimidazole, 1-alkyl-5-methoxybenzimidazole, 1-alkyl-5-cyanobenzimidazole, 1-alkyl-5 1-alkyl-5-trifluoromethylbenzimidazole, 1-alkyl-6-chloro-cyanobenzimidazole, 1-alkyl-6-chloro-5-trifluorobenzimidazole, 1-allyl-5,6 -Dichlorobenzimidazole, 1-allyl-5-chlorobenzimidazole, 1-arylbenzimidazole, 1-aryl-5-chlorobenzimidazole, 1-aryl-5,6-dichlorobenzimidazole, 1-aryl-5-methoxy Benzimida , 1-aryl-5-cyanobenzimidazole), naphthimidazole nucleus (for example, alkylnaphtho [1,2-d] imidazole, 1-arylnaphtho [1,2-d] imidazole), and the aforementioned alkyl group is carbon. Those having 1 to 8 atoms, for example, unsubstituted alkyl groups such as methyl, ethyl, propyl, isopropyl, and butyl, and hydroxyalkyl groups (for example, 2-hydroxyethyl, 3-hydroxypropyl) are preferable. Particularly preferred are a methyl group and an ethyl group. The aforementioned aryl groups represent phenyl, halogen (eg chloro) substituted phenyl, alkyl (eg methyl) substituted phenyl, alkoxy (eg methoxy) substituted phenyl. }, Pyridine nucleus (eg 2-pyridine, 4-pyridine, 5-methyl-2-pyridine, 3-methyl-4-pyridine), quinoline nucleus {quinoline nucleus (eg 2-quinoline, 3-methyl-2-pyridine) Quinoline, 5-ethyl-2-quinoline, 6-methyl-2-quinoline, 6-nitro-2-quinoline, 8-fluoro-2-quinoline, 6-methoxy-2-quinoline, 6-hydroxy-2-quinoline, 8-chloro-2-quinoline, 4-quinoline, 6-ethoxy-4-quinoline, 6-phenyl-4-quinoline, 8-chloro-4-quinoline, 8-fluoro-4-quinoline, 8-methyl-4- Quinoline, 8-methoxy-4-quinoline, 6-methyl-4-quinoline, 6-methoxy-4-quinoline, 6-chloro-4-quinoline), isoquinoline nucleus (eg, 6-nitro-1 Isoquinoline, 3,4-dihydro-1-isoquinoline, 6-nitro-3-isoquinoline)}, imidazo [4,5-b] quinoxaline nucleus (eg, 1,3-diethylimidazo [4,5-b] quinoxaline, 6-chloro-1,3-diallylimidazo [4,5-b] quinoxaline), oxadiazole nucleus, thiadiazole nucleus, tetrazole nucleus, pyrimidine nucleus.
[0065]
Z 1 The nucleus formed as is preferably a benzothiazole nucleus, a naphthothiazole nucleus, a benzoxazole nucleus, a naphthoxazole nucleus, a benzimidazole nucleus, a 2-quinoline nucleus, or a 4-quinoline nucleus.
[0066]
D and D ′ each represent a group of atoms necessary to form an acyclic or cyclic acidic nucleus, but can take the form of an acidic nucleus of any common merocyanine dye. In a preferred form, D is a thiocarbonyl group or a carbonyl group, and D ′ represents the remaining atomic group necessary for forming an acidic nucleus.
[0067]
D and D ′ can together form a 5- or 6-membered heterocycle consisting of carbon, nitrogen and chalcogen (typically oxygen, sulfur, selenium, and tellurium) atoms. Preferably the next nucleus is completed.
[0068]
2-pyrazolin-5-one, pyrazolidine-3,5-dione, imidazolin-5-one, hydantoin, 2 or 4-thiohydantoin, 2-iminooxazolidine-4-one, 2-oxazolin-5-one, 2- Thiooxazolidine-2,4-dione, isoxazoline-5-one, 2-thiazoline-4-one, thiazolidine-4-one, thiazolidine-2,4-dione, rhodanine, thiazolidine-2,4-dithione, isorhodanine, Indan-1,3-dione, thiophen-3-one, thiophen-3-one-1,1-dioxide, indoline-2-one, indoline-3-one, indazolin-3-one, 2-oxoindazolinium 3-oxoindazolinium, 5,7-dioxo-6,7-dihydrothiazolo [3,2-a] Limidine, cyclohexane-1,3-dione, 3,4-dihydroisoquinolin-4-one, 1,3-dioxane-4,6-dione, barbituric acid, 2-thiobarbituric acid, chroman-2,4- The structure of dione, indazolin-2-one, or pyrido [1,2-a] pyrimidine-1,3-dione and the carbonyl group or thiocarbonyl group forming these nuclei such as ketomethylene or cyanomethylene A nucleus having an exomethylene structure substituted at the active methylene position of an active methylene compound having.
[0069]
More preferably, it is 3-alkylrhodanine, 3-alkyl-2-thiooxazolidine-2,4-dione, 3-alkyl-2-thiohydantoin, and particularly those having at least one carboxyl group in the molecule. preferable.
[0070]
The group bonded to the nitrogen atom contained in the nucleus is a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 18, preferably 1 to 7, and particularly preferably 1 to 4 carbon atoms (for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, Isobutyl, hexyl, octyl, dodecyl, octadecyl), substituted alkyl group [eg, aralkyl group (eg, benzyl, 2-phenylethyl), hydroxyalkyl group (eg, 2-hydroxyethyl, 3-hydroxypropyl), mercaptoalkyl group (For example, 2-mercaptoethyl), a carboxyalkyl group (for example, 2-carboxyethyl, 3-carboxypropyl, 4-carboxybutyl, carboxymethyl), an alkoxyalkyl group (for example, 2-methoxyethyl, 2- (2- Hydroxyethoxy) ethyl, 2- (2-methoxyethyl) Xyl) ethyl), aryloxyalkyl groups (eg 1-naphthyloxy), sulfoalkyl groups (eg 2-sulfoethyl, 3-sulfopropyl, 3-sulfobutyl, 4-sulfobutyl, 2- [3-sulfopropoxy] ethyl) 2-hydroxy-3-sulfopropyl, 3-sulfopropoxyethoxyethyl), a sulfatoalkyl group (eg, 3-sulfatopropyl, 4-sulfatobutyl), an arylthioalkyl group (eg, phenylthioethyl), Heterocyclic substituted alkyl group (for example, 2- (pyrrolidin-2-one-1-yl) ethyl, tetrahydrofurfuryl, 2-morpholinoethyl), 2-acetoxyethyl, carbomethoxymethyl, 2-methanesulfonylaminoethyl)] Allyl group, aryl group (for example, phenyl, 2-naphtha Til), substituted aryl groups (eg 4-carboxyphenyl, 4-sulfophenyl, 3-chlorophenyl, 3-methylphenyl), heterocyclic groups (eg 2-pyridyl, 2-thiazolyl, 5-pyrazolyl, 3-methyl) -5-pyrazolyl) is preferred.
[0071]
More preferably, an unsubstituted alkyl group (for example, methyl, ethyl, n-propyl, n-butyl, n-pentyl, n-hexyl), a carboxyalkyl group (for example, carboxymethyl, 2-carboxyethyl), a sulfoalkyl group (For example, 2-sulfoethyl).
[0072]
The carbon atom contained in the nucleus is Z 1 However, it may be substituted with the group mentioned as the substituent of the polycyclic nucleus.
[0073]
L 1 , L 2 , L Three , L Four , L Five , L 6 , L 7 , L 8 , L 9 And L Ten Represents a methine group or a substituted methine group {for example, a substituted or unsubstituted alkyl group (for example, methyl group, ethyl group, 2-carboxyethyl group), a substituted or unsubstituted aryl group (for example, phenyl group, o-carboxyphenyl group). Group), heterocyclic group (for example, thienyl group, barbituric acid), halogen atom (for example, chlorine atom, bromine atom), alkoxy group (for example, methoxy group, ethoxy group), amino group (for example, N, N- Diphenylamino group, N-methyl-N-phenylamino group, N-methylpiperazino group), an alkylthio group (for example, a methylthio group, an ethylthio group), etc.}, and other methine groups and rings Or may form a ring with an auxiliary color group.
[0074]
L 2 And L Four , L Three And L Five Either one of the groups preferably forms a ring with each other.
[0075]
L 2 And L Four The ring structures particularly preferable as the ring formed by are shown below.
[0076]
[Chemical 6]
[0077]
L Three And L Five The ring structures particularly preferable as the ring formed by are shown below.
[0078]
[Chemical 7]
[0079]
L Four Preferably, it is an unsubstituted methine group or substituted with an unsubstituted alkyl group (for example, methyl), an alkoxy group (for example, methoxy), an amino group (for example, N, N-diphenylamino), or a halogen atom (for example, chlorine). Or a methine group substituted with an acidic nucleus as represented by D and D ′ described above.
[0080]
Other L is preferably an unsubstituted methine group.
[0081]
n 1 , N 2 , N Three , N Four And n Five Represents 0 or 1, respectively.
[0082]
R 1 Represents an alkyl group.
[0083]
R 1 Preferably, an unsubstituted alkyl group having 18 or less carbon atoms (for example, methyl, ethyl, propyl, pentyl, octyl, decyl, dodecyl, octadecyl) or a substituted alkyl group {for example, a carboxy group, a sulfo group, a cyano group, a halogen An atom (for example, fluorine, chlorine, bromine), a hydroxy group, an alkoxycarbonyl group having 8 or less carbon atoms (for example, methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, phenoxycarbonyl, benzyloxycarbonyl), carbon number 8 The following optionally substituted alkoxy groups (for example, methoxy, ethoxy, benzyloxy, phenethyloxy), optionally substituted aryloxy groups having 20 or less carbon atoms (for example, phenoxy, p-tolyloxy, 1-naphthyloxy, 2-naphthyloxy, 6-meth Ci-1-naphthyloxy), an acyloxy group having 3 or less carbon atoms (for example, acetyloxy, propionyloxy), an acyl group having 8 or less carbon atoms (for example, acetyl, propionyl, benzoyl) , Mesyl), an optionally substituted acylamino group having 10 or less carbon atoms (for example, acetylamino group, 2-mercapto-6-benzimidazolylcarbonylamino group), an optionally substituted carbamoyl group having 8 or less carbon atoms ( For example, carbamoyl, N, N-dimethylcarbamoyl, morpholinocarbonyl, piperidinocarbonyl), an optionally substituted sulfamoyl group having 8 or less carbon atoms (for example, sulfamoyl, N, N-dimethylsulfamoyl, morpholinosulfonyl, pi Peridinosulfonyl), or 10 or less carbon atoms An optionally substituted aryl group (e.g., phenyl, 4-chlorophenyl, 4-methylphenyl, alpha-naphthyl) and the alkyl group} is number 18 or less carbon atoms substituted with.
[0084]
Preferably an unsubstituted alkyl group (for example, methyl group, ethyl group, n-propyl group, n-butyl group, n-pentyl group, n-hexyl group), carboxyalkyl group (for example, 2-carboxyethyl group, carboxymethyl group) Group), a sulfoalkyl group (for example, 2-sulfoethyl group, 3-sulfopropyl group, 4-sulfobutyl group, 3-sulfobutyl group).
[0085]
M 1 Represents a charge neutralizing counter ion, and m1 represents an integer of 0 or more necessary for neutralizing the charge in the molecule.
[0086]
(M 1 ) M1 is included in the formula to indicate the presence or absence of a cation or anion when necessary to neutralize the ionic charge of the dye. Whether a certain dye is a cation, an anion, or has a net ionic charge depends on its auxiliary color groups and substituents. Typical cations are inorganic or organic ammonium ions and alkali metal ions, while anions can be specifically inorganic or organic anions, such as halogen anions (eg fluorine Ions, chlorine ions, bromine ions, iodine ions), substituted aryl sulfonate ions (eg, p-toluene sulfonate ion, p-chlorobenzene sulfonate ion), aryl disulfonate ions (eg, 1,3-benzene disulfonate ion, 1,5-naphthalenedisulfonate ion, 2,6-naphthalenedisulfonate ion), alkyl sulfate ion (eg, methyl sulfate ion), sulfate ion, thiocyanate ion, perchlorate ion, tetrafluoroborate ion, picrine Acid ion, acetate ion, triflu B methanesulfonate ion.
[0087]
Ammonium ion, iodine ion, and p-toluenesulfonic acid ion are preferable.
[0088]
The following are typical examples of methine dyes represented by the general formula (1), but the present invention is not limited to these (R Three Is a substituent such as methyl at H or L).
[0089]
[Chemical 8]
[0090]
[Chemical 9]
[0091]
[Chemical Formula 10]
[0092]
Embedded image
[0093]
Embedded image
[0094]
Embedded image
[0095]
The merocyanine dye represented by the general formula (1) used in the present invention can be synthesized based on the method described in the following document.
[0096]
a) "FM Hemer""Heterocyclic Compounds-Cyanine dyes and related compounds-" (John Wiley & Sons) (New York, London, 1964)
[0097]
b) DMSturmer-"Heterocyclic Compounds-Special topics in cyclic chemistry-", Chapter 8, Section 4 482-515 (John Wiley & Sons-New York, London, 1977)
[0098]
c) Zh. Org. Khim. Vol. 17, No. 1, pp. 167-169 (1981), Vol. 15, No. 2, pages 400-407 (1979), Vol. No. 10, pages 2214-2221 (1978), Vol. 13, No. 11, pages 2440-2443 (1977), Vol. 19, No. 10, pages 2134-2142 (1982), Ukrainsky Himitiesky.・ Jurnal (Ukr.Khim.Zh.) Vol. 40, No. 6, pp. 625-629 (1974), Himiya Geterotsikl.soedin. No. 2, pp. 175-178 (1976) ), Russian Patent Nos. 420643 and 341823, JP-A-59-217761, U.S. Pat. Nos. 4334000, 3671648, 3623881, and 3573921. EP 288261A1, the 102781A2 Patent, the 730008A2, JP No. 49-46930, JP-A-3-243944.
[0099]
These sensitizing dyes may be used alone or in combination of two or more. A combination of sensitizing dyes is often used for the purpose of supersensitization. Along with the sensitizing dye, the emulsion itself may contain a dye having no spectral sensitizing action or a substance that does not substantially absorb visible light and exhibits supersensitization. Useful sensitizing dyes, combinations of dyes exhibiting supersensitization, and substances exhibiting supersensitization are described in Research Disclosure 176, 17643 (issued December 1978), page 23, Section J, or JP-B 49-25500. No. 43-4933, JP-A Nos. 59-19032 and 59-192242, and the like.
[0100]
Two or more sensitizing dyes used in the present invention may be used in combination. In order to add sensitizing dyes to the silver halide emulsion, they may be dispersed directly in the emulsion, or water, methanol, ethanol, propanol, acetone, methyl cellosolve, 2,2,3,3- Solvents such as tetrafluoropropanol, 2,2,2-trifluoroethanol, 3-methoxy-1-propanol, 3-methoxy-1-butanol, 1-methoxy-2-propanol, N, N-dimethylformamide alone or It may be dissolved in a mixed solvent and added to the emulsion.
[0101]
Further, as disclosed in US Pat. No. 3,469,987, etc., the dye is dissolved in a volatile organic solvent, this solution is dispersed in water or a hydrophilic colloid, and this dispersion is added to the emulsion. Method, as disclosed in Japanese Patent Publication Nos. 44-23389, 44-27555, 57-22091, etc., a dye is dissolved in an acid, and this solution is added to an emulsion, or an acid or a base is added. A method of adding it into an emulsion as an aqueous solution, as disclosed in US Pat. Nos. 3,822,135, 4,006,025, etc., and adding an aqueous solution or colloidal dispersion in the emulsion as a surfactant coexists As disclosed in JP-A-53-102733 and JP-A-58-105141, a method in which a dye is directly dispersed in a hydrophilic colloid, and the dispersion is added to an emulsion. As disclosed in US Pat. Was dissolved, the solution can also be used a method of adding to the emulsion. In addition, ultrasonic waves can be used for dissolution.
[0102]
The time when the sensitizing dye used in the present invention is added to the silver halide emulsion of the present invention may be during any step of emulsion preparation that has been found useful. For example, as disclosed in the specifications of U.S. Pat. Or / and the time before desalting, during the desilvering step and / or after desalting to before the start of chemical ripening, as disclosed in the specification of JP-A-58-113920, etc. The emulsion may be added at any time just before or during the process, after chemical ripening and before the emulsion is coated before the coating. Further, as disclosed in the specifications of US Pat. No. 4,225,666 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-7629, the same compound can be used alone or in combination with a compound of a different structure, for example, during the particle formation process. It may be added separately during the ripening process or after chemical ripening, divided before or during chemical ripening, or after completion of the process, etc. You may change and add.
[0103]
The addition timing of the sensitizing dye represented by the general formula (1) may be added anywhere as described above, but preferably after the silver halide grains are formed and before the silver halide is added to the aqueous solvent coating solution. It is preferable to add in between. Further, the amount of the sensitizing dye used in the present invention may be a desired amount according to the performance such as sensitivity and fog, but 10 per mol of silver halide in the photosensitive layer. -6 ~ 1 mole is preferred 10 -Four -10 -1 Mole is more preferred.
[0104]
Subsequently, the compound represented by the general formula (2) will be described in detail.
[0105]
R represents an aliphatic hydrocarbon group, an aryl group or a heterocyclic group.
The aliphatic hydrocarbon group represented by R is a linear, branched or cyclic alkyl group (preferably having 1 to 30 carbon atoms, more preferably 1 to 22 carbon atoms, and further preferably 1 to 20 carbon atoms, For example, methyl, ethyl, iso-propyl, tert-butyl, n-octyl, n-decyl, n-hexadecyl, octadecyl, cyclopropyl, cyclopentyl, cyclohexyl, etc.), alkenyl group (preferably having 2 to 30 carbon atoms) More preferably 2 to 20 carbon atoms, still more preferably 2 to 16 carbon atoms, such as vinyl, allyl, 2-butenyl, 3-pentenyl, etc.), an alkynyl group (preferably 2-30 carbon atoms). More preferably 2 to 20 carbon atoms, still more preferably 2 to 16 carbon atoms, such as propargyl, 3-pentynyl and the like, which may have a substituent. The aliphatic hydrocarbon group represented by R is preferably an alkyl group.
[0106]
The aryl group represented by R may be monocyclic or condensed, and preferably has 6 to 30 carbon atoms, more preferably 6 to 20 carbon atoms, and still more preferably 6 to 16 carbon atoms. A ring aryl group (eg, phenyl, naphthyl, etc.), which may have a substituent. The aryl group represented by R is preferably a phenyl group or a naphthyl group, and more preferably a phenyl group.
[0107]
The heterocyclic group represented by R is a 3- to 10-membered saturated or unsaturated heterocyclic ring containing at least one atom of N, O, or S, and these may be monocyclic or other A condensed ring may be formed with this ring.
[0108]
The heterocyclic group is preferably a 5- to 6-membered unsaturated heterocyclic group, more preferably a 5- to 6-membered aromatic heterocyclic group. More preferably, it is a 5- to 6-membered aromatic heterocyclic group containing a nitrogen atom, particularly preferably a 5- to 6-membered aromatic heterocyclic group containing 1 to 4 nitrogen atoms, and may have a condensed ring. Preferably, it may have a substituent.
[0109]
Specific examples of the heterocyclic ring include, for example, pyrrolidine, piperidine, piperazine, morpholine, imidazoline, thiazoline, oxazoline, indoline, pyrazoline, thiophene, furan, pyrrole, imidazole, pyrazole, pyridine, pyrimidine, pyrazine, pyridazine, triazole, triazine, Indole, indazole, purine, thiazole, thiadiazole, oxazole, oxadiazole, quinoline, phthalazine, naphthyridine, quinoxaline, quinazoline, cinnoline, pteridine, acridine, phenanthroline, phenazine, tetrazole, benzimidazole, benzoxazole, benzthiazole, benzselenazole , Indolenine, tetraazaindene, perimidine and the like. The heterocycle is preferably imidazole, pyrazole, pyridine, pyrimidine, pyrazine, pyridazine, triazole, triazine, indole, indazole, purine, thiazole, thiadiazole, oxazole, oxadiazole, quinoline, phthalazine, naphthyridine, quinoxaline, quinazoline, cinnoline, Pteridine, acridine, phenanthroline, phenazine, tetrazole, benzimidazole, benzoxazole, benzthiazole, indolenine, tetraazaindene, perimidine, more preferably pyridine, pyrimidine, pyrazine, pyridazine, triazole, triazine, thiadiazole, oxadiazole , Quinoline, phthalazine, naphthyridine, quinoxaline, quinazoline, cinnoline, tetra Benzimidazole, benzoxazole, benzthiazole, tetraazaindene, more preferably triazole, thiazole, thiadiazole, oxazole, oxadiazole, tetrazole, benzimidazole, benzoxazole, benzthiazole, particularly preferred Is benzimidazole, benzoxazole or benzthiazole, most preferably benzimidazole.
[0110]
Examples of the substituent of the aliphatic hydrocarbon group, aryl group, and heterocyclic group represented by R include an alkyl group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 12 carbon atoms, and particularly preferably carbon number. 1-8, for example, methyl, ethyl, iso-propyl, tert-butyl, hexyl, n-heptyl, n-octyl, n-decyl, n-hexadecyl, cyclopropyl, cyclopentyl, cyclohexyl, etc.). An alkenyl group (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 12 carbon atoms, particularly preferably 2 to 8 carbon atoms, and examples thereof include vinyl, allyl, 2-butenyl, 3-pentenyl and the like), Alkynyl group (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 12 carbon atoms, particularly preferably 2 to 8 carbon atoms, such as propargyl, 3-pentynyl, etc.), aryl group (preferably carbon 6-30, more preferably 6-20 carbon atoms, particularly preferably 6-12 carbon atoms, such as phenyl, p-methylphenyl, naphthyl, etc.), amino groups (preferably 0-20 carbon atoms) More preferably 0 to 10 carbon atoms, particularly preferably 0 to 6 carbon atoms, such as amino, methylamino, dimethylamino, diethylamino, dibenzylamino, etc.), an alkoxy group (preferably 1 carbon atom). To 20, more preferably 1 to 12 carbon atoms, particularly preferably 1 to 8 carbon atoms, such as methoxy, ethoxy, butoxy, etc.), aryloxy groups (preferably 6 to 20 carbon atoms, more preferably Has 6 to 16 carbon atoms, particularly preferably 6 to 12 carbon atoms, and examples thereof include phenyloxy, 2-naphthyloxy and the like, acyl group (preferably 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 carbon atom). 16, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as acetyl, benzoyl, formyl, pivaloyl, etc.), an alkoxycarbonyl group (preferably 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, especially Preferably it has 2 to 12 carbon atoms, such as methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, etc.), an aryloxycarbonyl group (preferably 7 to 20 carbon atoms, more preferably 7 to 16 carbon atoms, particularly preferably carbon atoms). 7-10, for example, phenyloxycarbonyl, etc.), acyloxy groups (preferably 2-20 carbon atoms, more preferably 2-16 carbon atoms, particularly preferably 2-10 carbon atoms, for example, acetoxy And benzoyloxy. ), An acylamino group (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 10 carbon atoms, and examples thereof include acetylamino, hexanoylamino, octanoylamino, and benzoylamino. ), An alkoxycarbonylamino group (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 12 carbon atoms, such as methoxycarbonylamino), aryloxycarbonyl An amino group (preferably having 7 to 20 carbon atoms, more preferably 7 to 16 carbon atoms, particularly preferably 7 to 12 carbon atoms, such as phenyloxycarbonylamino), a sulfonylamino group (preferably carbon 1 to 20, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as methanesulfonylamino, benzenesulfonate ), Sulfamoyl groups (preferably having 0 to 20 carbon atoms, more preferably 0 to 16 carbon atoms, particularly preferably 0 to 12 carbon atoms, such as sulfamoyl, methylsulfamoyl, dimethylsulfamo And carbamoyl group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, and particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as carbamoyl, methylcarbamoyl, Diethylcarbamoyl, heptylcarbamoyl, phenylcarbamoyl, etc.), alkylthio group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as methylthio, ethylthio An arylthio group (preferably 6 to 20 carbon atoms, more preferably 6 to 16 carbon atoms, particularly preferred). Or a sulfonyl group (preferably having a carbon number of 1-20, more preferably having a carbon number of 1-16, particularly preferably having a carbon number of 1-12, For example, mesyl, tosyl, etc.), sulfinyl group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as methanesulfinyl, benzenesulfinyl, etc. Ureido group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, and particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, and examples thereof include ureido, methylureido, and phenylureido. ), Phosphoric acid amide groups (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, and examples thereof include diethyl phosphoric acid amide and phenyl phosphoric acid amide. ), Hydroxy group, mercapto group, halogen atom (eg fluorine atom, chlorine atom, bromine atom, iodine atom), cyano group, sulfo group (including sulfonate group), carboxyl group, nitro group, hydroxamic acid group, sulfino group, And a hydrazino group and a heterocyclic group (for example, imidazolyl, pyridyl, furyl, thienyl, piperidyl, morpholino, thiazolyl, etc.). These substituents may be further substituted. Moreover, when there are two or more substituents, they may be the same or different. Two or more substituents may be bonded to each other to form a 5- to 7-membered carbocyclic ring (cyclopentane, cyclohexane, benzene, cycloheptatriene, etc.).
[0111]
The substituent is preferably an alkyl group, aryl group, amino group, alkoxy group, aryloxy group, alkylthio group, arylthio group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, acyloxy group, acylamino group, alkoxycarbonylamino group. , Aryloxycarbonylamino group, sulfonylamino group, sulfamoyl group, carbamoyl group, ureido group, hydroxy group, mercapto group, halogen atom, sulfo group (including sulfonate group), carboxyl group, nitro group, cyano group, heterocyclic group More preferably, an alkyl group, an aryl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, an acyloxy group, an acylamino group, an alkoxycarbonylamino group, an aryloxycarbonylamino group, a sulfo group Ruamino group, sulfamoyl group, carbamoyl group, ureido group, halogen atom, heterocyclic group, more preferably alkyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, acyloxy group, acylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonyl An amino group, a sulfonylamino group, a sulfamoyl group, a carbamoyl group, a ureido group, a halogen atom and a heterocyclic group, particularly preferably an alkyl group.
[0112]
R is preferably a heterocyclic ring, more preferably a 5- to 6-membered unsaturated heterocyclic group which may have a condensed ring, and further preferably a 5- to 6-membered optionally having a condensed ring. An aromatic heterocyclic group. Particularly preferred is a 5- to 6-membered aromatic heterocyclic group containing 1 to 4 nitrogen atoms which may have a condensed ring.
[0113]
M represents a hydrogen atom or a cation.
The cation represented by M represents an organic or inorganic cation such as an alkali metal ion (Li + , Na + , K + , Cs + Etc.), alkaline earth metal ions (Mg 2+ , Ca 2+ Etc.), ammonium (ammonium, trimethylammonium, triethylammonium, tetramethylammonium, tetraethylammonium, tetrabutylammonium, 1,2-ethanediammonium, etc.), pyridinium, imidazolium, phosphonium (tetrabutylphosphonium etc.) . M is preferably a hydrogen atom or an alkali metal ion, and more preferably a hydrogen atom.
[0114]
n represents a number determined so that the molecule is neutral. For example, if R is a monovalent cation, n is 0. When R is neutral and M is a monovalent cation, n is 1.
[0115]
The compound represented by the general formula (I) may be a conjugate isomer thereof.
[0116]
Of the compounds represented by the general formula (I), a compound represented by the following general formula (2-a) is preferable.
[0117]
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[0118]
In general formula (2-a), M has the same meaning as that in general formula (2), and the preferred range is also the same. Q represents an atomic group necessary for forming a nitrogen-containing aromatic heterocycle. Examples of the nitrogen-containing aromatic heterocycle formed by Q include pyrrole, imidazole, pyrazole, pyridine, pyrimidine, pyrazine, pyridazine, triazole, triazine, indole, indazole, purine, thiazole, thiadiazole, oxazole, oxadiazole, and quinoline. Phthalazine, naphthyridine, quinoxaline, quinazoline, cinnoline, pteridine, acridine, phenanthroline, phenazine, tetrazole, benzimidazole, benzoxazole, benzthiazole, benzselenazole, tetraazaindene, perimidine, etc. It may be what you did. Preferably imidazole, pyrazole, pyridine, pyrimidine, pyrazine, pyridazine, triazole, triazine, indazole, purine, thiazole, thiadiazole, oxazole, oxadiazole, quinoline, phthalazine, naphthyridine, quinoxaline, quinazoline, cinnoline, pteridine, acridine, Examples include tetrazole, benzimidazole, benzoxazole, benzthiazole, benzselenazole, tetraazaindene, and more preferably imidazole, triazole, thiazole, thiadiazole, oxazole, oxadiazole, tetrazole, benzimidazole, benzoxazole, benzthiazole. More preferably, benzimidazole, benzoxazole, benzuchi It is tetrazole, particularly preferably benzimidazole. The nitrogen-containing aromatic heterocycle formed by Q may have a substituent, and examples of the substituent include those exemplified as the substituent for R in the general formula (2).
[0119]
Specific examples of the compound represented by the general formula (2) are given below, but the present invention is not limited thereto.
[0120]
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[0121]
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[0139]
The compound of the general formula (2) of the present invention may be used alone or in combination of two or more.
[0140]
There is no particular limitation on the amount of the compound of the general formula (2) used in the present invention. Non-photosensitive organic silver salt 10 per mole of total silver -8 -10 -1 The molar range is preferred, particularly preferably 10 -6 -10 -1 The range of moles. If the addition amount is small, the effect of the present invention cannot be obtained, and if the addition amount is too large, the storage stability with time and fogging during heat development may be deteriorated.
[0141]
The timing of addition of the compound of the general formula (2) used in the present invention may be during any process that has been found useful so far. For example, the silver halide grain formation step or / and the time before desalting, during the desilvering step and / or after the desalting to the start of chemical ripening, immediately before or during chemical ripening, chemical ripening The emulsion may be added at any time in the process as long as it is before coating of the emulsion up to coating. Moreover, you may add a silver halide to the coating liquid which added the compound of General formula (2) previously.
[0142]
The same compound alone or in combination with compounds of different structures, for example, divided during the particle formation process and during chemical ripening process or after completion of chemical ripening, or before or during chemical ripening or after completion of chemical ripening, etc. The compound may be added in divided portions, or the compound and the combination of compounds to be added in divided portions may be changed and added.
[0143]
The timing of addition of the compound of the general formula (2) used in the present invention may be added anywhere as described above, but preferably it is added to the silver halide before adding the silver halide to the coating solution.
[0144]
The reducing agent for the organic silver salt may be any substance, preferably an organic substance, that reduces silver ions to metallic silver. Conventional photographic developers such as phenidone, hydroquinone and catechol are useful, but hindered phenol reducing agents are preferred. The reducing agent is preferably contained in an amount of 5 to 50% (mole), more preferably 10 to 40% (mole) based on 1 mol of silver on the surface having the image forming layer. The addition layer of the reducing agent may be any layer on the surface having the image forming layer. When added to a layer other than the image forming layer, it is preferably used in an amount of 10 to 50% (mole) per 1 mol of silver. The reducing agent may be a so-called precursor that is derivatized so as to have an effective function only during development.
[0145]
In photothermographic materials using organic silver salts, a wide range of reducing agents are disclosed in JP-A-46-6074, 47-1238, 47-33621, 49-46427, 49-115540, 50-14334, 50-36110, 50-147711, 51-32632, 51-1023721, 51-32324, 51-51933, 52-84727, 55- 108654, 56-146133, 57-82828, 57-82829, JP-A-6-3793, U.S. Pat.No. 3,667,9586, 3,679,426, 3,751,252, 3,751,255, 3,761,270 No. 3,782,949, No. 3,839,048, No. 3,928,686, No. 5,464,738, German Patent No. 2,321,328 and European Patent No. 692,732. For example, amidooximes such as phenylamidooxime, 2-thienylamidooxime and p-phenoxyphenylamidooxime; azines such as 4-hydroxy-3,5-dimethoxybenzaldehyde azine; 2,2-bis (hydroxymethyl) propionyl- a combination of an aliphatic carboxylic acid aryl hydrazide such as a combination of β-phenylhydrazine and ascorbic acid and ascorbic acid; a combination of polyhydroxybenzene and hydroxylamine, reductone and / or hydrazine (eg hydroquinone and bis (ethoxyethyl) ) Such as combinations of hydroxylamine, piperidinohexose reductone or formyl-4-methylphenylhydrazine); such as phenylhydroxamic acid, p-hydroxyphenylhydroxamic acid and β-arininhydroxamic acid Droxamic acid; a combination of azine and sulfonamidophenol (for example, phenothiazine and 2,6-dichloro-4-benzenesulfonamidophenol); ethyl-α-cyano-2-methylphenyl acetate, ethyl-α-cyanophenyl acetate Α-cyanophenylacetic acid derivatives such as 2,2-dihydroxy-1,1-binaphthyl, 6,6-dibromo-2,2-dihydroxy-1,1-binaphthyl and bis (2-hydroxy-1-naphthyl) methane A combination of bis-β-naphthol and a 1,3-dihydroxybenzene derivative (such as 2,4-dihydroxybenzophenone or 2,4-dihydroxyacetophenone); 5-pyrazolones such as 1-phenyl-5-pyrazolone; dimethylaminohexose reductone, anhydrodihydroaminohexose reductone and anhydride Reductone as exemplified by dihydropiperidone hexose reductone; sulfonamide phenol reducing agents such as 2,6-dichloro-4-benzenesulfonamidophenol and p-benzenesulfonamidophenol; 2-phenylindane-1,3 Chromans such as 2,2-dimethyl-7-t-butyl-6-hydroxychroman; 1,4-dihydropyridines such as 2,6-dimethoxy-3,5-dicarboethoxy-1,4-dihydropyridine Bisphenols (eg bis (2-hydroxy-3-t-butyl-5-methylphenyl) methane, 2,2-bis (4-hydroxy-3-methylphenyl) propane, 4,4-ethylidene-bis (2 -t-butyl-6-methylphenol), 1,1, -bis (2-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) -3,5,5-trimethylhexane and 2,2-bis (3,5-dimethyl) -4-hydroxyphenyl) propane); ascorbic acid derivatives ( For example, 1-ascorbyl palmitate, ascorbyl stearate); and aldehydes and ketones such as benzyl and biacetyl; 3-pyrazolidone and certain indan-1,3-diones; chromanol (such as tocopherol). Particularly preferred reducing agents are bisphenol and chromanol.
[0146]
The reducing agent of the present invention may be added by any method such as a solution, a powder, or a solid fine particle dispersion. The solid fine particle dispersion is performed by a known finer means (for example, ball mill, vibrating ball mill, sand mill, colloid mill, jet mill, roller mill, etc.). A dispersion aid may be used when dispersing the solid fine particles.
[0147]
Inclusion of an additive known as a “toning agent” that improves the image may increase the optical density. The toning agent may also be advantageous in forming a black silver image. The toning agent is preferably contained in an amount of 0.1 to 50% (mole) per mole of silver on the surface having the image forming layer, and more preferably 0.5 to 20% (mole). The toning agent may be a so-called precursor that is derivatized so as to have an effective function only during development.
[0148]
In photothermographic materials using organic silver salts, a wide range of color toning agents are disclosed in JP-A-46-6077, 47-10282, 49-5019, 49-5020, 49-91215, 49-91215, 50-2524, 50-32927, 50-67132, 50-67641, 50-114217, 51-3223, 51-27923, 52- 14788, 52-99813, 53-1020, 53-76020, 54-156524, 54-156525, 61-183642, JP 4-56848, JP-B 49- No. 10727, No. 54-20333, US Pat. Nos. 3,080,254, 3,446,648, 3,782,941, 4,123,282, 4,510,236, British Patent 1380795, Belgian Patent 841910 and the like. Examples of toning agents are phthalimide and N-hydroxyphthalimide; succinimide, pyrazolin-5-one, and quinazolinone, 3-phenyl-2-pyrazolin-5-one, 1-phenylurazole, quinazoline and 2,4-thiazolidinedione Cyclic imides such as: naphthalimide (eg, N-hydroxy-1,8-naphthalimide); cobalt complex (eg, cobalt hexamine trifluoroacetate); 3-mercapto-1,2,4-triazole, 2,4 Mercaptans, exemplified by 2-dimercaptopyrimidine, 3-mercapto-4,5-diphenyl-1,2,4-triazole and 2,5-dimercapto-1,3,4-thiadiazole; N- (aminomethyl) aryl Dicarboximide (eg, (N, N-dimethylaminomethyl) phthalimide and N, N- (dimethylaminomethyl) -naphthalene-2,3-dicarboximide); Pyrazoles, isothiuronium derivatives and certain photobleaching agents (e.g., N, N'-hexamethylenebis (1-carbamoyl-3,5-dimethylpyrazole), 1,8- (3,6-diazaoctane) bis ( Isothiuronium trifluoroacetate) and 2-tribromomethylsulfonyl)-(benzothiazole)); and 3-ethyl-5 [(3-ethyl-2-benzothiazolinylidene) -1-methylethylidene] -2 -Thio-2,4-oxazolidinedione; phthalazinone, phthalazinone derivatives or metal salts, or 4- (1-naphthyl) phthalazinone, 6-chlorophthalazinone, 5,7-dimethoxyphthalazinone and 2,3-dihydro-1 Derivatives such as 1,4-phthalazinedione; combinations of phthalazinone and phthalic acid derivatives (eg, phthalic acid, 4-methylphthalic acid, 4-nitrophthalic acid, and tetrachlorophthalic anhydride); Gin derivatives or metal salts or derivatives such as 4- (1-naphthyl) phthalazine, 6-chlorophthalazine, 5,7-dimethoxyphthalazine and 2,3-dihydrophthalazine; phthalazine and phthalic acid derivatives (eg phthalates) Acid, 4-methylphthalic acid, 4-nitrophthalic acid and tetrachlorophthalic anhydride, etc.); quinazolinedione, benzoxazine or naphthoxazine derivatives; for in situ silver halide generation as well as color modifiers Rhodium complexes that also function as a source of halide ions, such as ammonium hexachlororhodium (III), rhodium bromide, rhodium nitrate and potassium hexachlororhodium (III); inorganic peroxides and persulfates, such as diperoxide Ammonium sulfide and hydrogen peroxide; 1,3-benzoxazine-2,4-dione, 8-methyl Benzoxazine-2,4-diones such as 1,3-benzoxazine-2,4-dione and 6-nitro-1,3-benzoxazine-2,4-dione; pyrimidines and asymmetric-triazines (eg 2,4-dihydroxypyrimidine, 2-hydroxy-4-aminopyrimidine, etc.), azauracil, and tetraazapentalene derivatives (e.g., 3,6-dimercapto-1,4-diphenyl-1H, 4H-2,3a, 5 , 6a-tetraazapentalene, and 1,4-di (o-chlorophenyl) -3,6-dimercapto-1H, 4H-2,3a, 5,6a-tetraazapentalene).
[0149]
The toning agent of the present invention may be added by any method such as a solution, a powder, or a solid fine particle dispersion. The solid fine particle dispersion is performed by a known finer means (for example, ball mill, vibrating ball mill, sand mill, colloid mill, jet mill, roller mill, etc.). A dispersion aid may be used when dispersing the solid fine particles.
[0150]
The silver halide emulsions and / or organic silver salts in the present invention are further protected against the formation of additional fog by antifoggants, stabilizers and stabilizer precursors, and against reduced sensitivity during inventory storage. Can be stabilized. Suitable antifoggants, stabilizers and stabilizer precursors that can be used alone or in combination are thiazonium salts described in U.S. Pat.Nos. 2,131,038 and 2,694,716, azaindenes described in U.S. Pat.Nos. 2,886,437 and 2,444,605. Mercury salts described in U.S. Pat.No. 2,728,663, urazole described in U.S. Pat.No. 3,287,135, sulfocatechol described in U.S. Pat. Polyvalent metal salts, thiuronium salts described in U.S. Patent 3,220,839, and palladium, platinum and gold salts described in U.S. Patents 2,566,263 and 2,597,915, halogen substitutions described in U.S. Patents 4,108,665 and 4,442,202. Organic compounds, triazines described in U.S. Pat.Nos. 4,128,557 and 4,137,079, 4,138,365 and 4,459,350 And phosphorus compounds described in US Pat. No. 4,411,985.
[0151]
Antifoggants preferably used in the present invention are organic halides, such as JP-A-50-119624, 50-120328, 51-121332, 54-58022, 56-70543, 56-99335, 59-90842, 61-129642, 62-129845, JP-A-6-208191, 7-5621, 7-2781, 8-15809, US Examples thereof include compounds disclosed in Patent Nos. 5,340,712, 5,369,000, and 5,464,737.
[0152]
The antifoggant of the present invention may be added by any method such as a solution, powder or solid fine particle dispersion. The solid fine particle dispersion is performed by a known finer means (for example, ball mill, vibrating ball mill, sand mill, colloid mill, jet mill, roller mill, etc.). A dispersion aid may be used when dispersing the solid fine particles.
[0153]
Although not necessary to practice the present invention, it may be advantageous to add mercury (II) salts to the emulsion layers as antifoggants. Preferred mercury (II) salts for this purpose are mercury acetate and mercury bromide. The amount of mercury used in the present invention is preferably in the range of 1 nmol to 1 mmol, more preferably 10 nmol to 100 μmol, per mol of applied silver.
[0154]
The photothermographic material in the invention may contain benzoic acids for the purpose of increasing sensitivity and preventing fog. The benzoic acid of the present invention may be any benzoic acid derivative. Examples of preferred structures include U.S. Pat. Nos. 4,784,939, 4,152,160, Japanese Patent Application Nos. 8-151422, 8-151411, and 8-98051. And the compounds described in. The benzoic acids of the present invention may be added to any part of the light-sensitive material, but the addition layer is preferably added to the layer having the photosensitive layer, and more preferably added to the organic silver salt-containing layer. . The benzoic acid of the present invention may be added at any step of preparing the coating solution, and when added to the organic silver salt-containing layer, any step from the preparation of the organic silver salt to the preparation of the coating solution may be used. It is preferable that the salt is prepared and immediately before coating. As a method for adding the benzoic acid of the present invention, any method such as powder, solution, fine particle dispersion and the like may be used. Moreover, you may add as a solution mixed with other additives, such as a sensitizing dye, a reducing agent, and a color toning agent. The addition amount of the benzoic acid of the present invention may be any amount, but it is preferably 1 μmol or more and 2 mol or less, more preferably 1 mmol or more and 0.5 mol or less per 1 mol of silver.
[0155]
In the present invention, a disulfide compound or a thione compound can be contained in order to suppress or promote development to control development, to improve spectral sensitization efficiency, and to improve storage stability before and after development.
[0156]
In the photosensitive layer of the present invention, a polyhydric alcohol (for example, glycerol and diol of the kind described in US Pat. No. 2,960,404), a fatty acid or an ester described in US Pat. Nos. 2,588,765 and 3,121,060 are used as a plasticizer and a lubricant. The silicone resin described in British Patent 955,061 can be used.
[0157]
In the present invention, a hydrazine derivative may be used. When a hydrazine derivative is used in the present invention, a compound of the general formula (I) described in Japanese Patent Application No. 6-47961 is used. Specifically, compounds represented by I-1 to I-53 described in the same specification are used.
[0158]
The following hydrazine derivatives are also preferably used.
[0159]
A compound represented by (Chemical formula 1) described in JP-B-6-77138, specifically, compounds described on pages 3 and 4 of the publication. A compound represented by the general formula (I) described in JP-B-6-93082, specifically, compounds 1 to 38 described on pages 8 to 18 of the publication. Compounds represented by general formula (4), general formula (5) and general formula (6) described in JP-A-6-230497, specifically, compound 4- 1 to Compound 4-10, Compounds 5-1 to 5-42 described on pages 28 to 36, and Compounds 6-1 to 6-7 described on pages 39 and 40. Compounds represented by the general formula (1) and general formula (2) described in JP-A-62-289520, specifically, compounds 1-1) to 1-17 described on pages 5 to 7 of the publication ) And 2-1). Compounds represented by (Chemical Formula 2) and (Chemical Formula 3) described in JP-A-6-313936, specifically, compounds described on pages 6 to 19 of the publication. A compound represented by (Chemical formula 1) described in JP-A-6-313951, specifically, a compound described on pages 3 to 5 of the publication. Compounds represented by general formula (I) described in JP-A-7-5610, specifically, compounds I-1 to I-38 described on pages 5 to 10 of the publication. A compound represented by the general formula (II) described in JP-A-7-77783, specifically, compounds II-1 to II-102 described on pages 10 to 27 of the same publication. Compounds represented by general formula (H) and general formula (Ha) described in JP-A-7-104426, specifically, compounds H-1 to H-44 described on pages 8 to 15 of the publication. A compound characterized by having an anionic group or a nonionic group that forms an intramolecular hydrogen bond with a hydrogen atom of hydrazine in the vicinity of the hydrazine group described in Japanese Patent Application No. 7-91007. A compound represented by the general formula (B), the general formula (C), the general formula (D), the general formula (E), or the general formula (F), specifically, the compound N- 1 to N-30. Compounds represented by the general formula (1) described in Japanese Patent Application No. 7-91007, specifically, compounds D-1 to D-55 described in the same specification.
[0160]
When a hydrazine nucleating agent is used in the present invention, a suitable water-miscible organic solvent such as alcohols (methanol, ethanol, propanol, fluorinated alcohol), ketones (acetone, methyl ethyl ketone), dimethylformamide, dimethyl sulfoxide And dissolved in methyl cellosolve.
[0161]
In addition, using a well-known emulsification dispersion method, it is dissolved using an oil such as dibutyl phthalate, tricresyl phosphate, glyceryl triacetate or diethyl phthalate, or an auxiliary solvent such as ethyl acetate or cyclohexanone, and mechanically emulsified and dispersed. An object can be made and used. Alternatively, a hydrazine derivative powder can be dispersed in water by a ball mill, a colloid mill, or ultrasonic waves by a method known as a solid dispersion method.
[0162]
When a hydrazine nucleating agent is used in the present invention, it can be added to any silver halide emulsion layer (photosensitive layer) on the side of the silver halide emulsion layer relative to the support or any other hydrophilic colloid layer. It is preferable to add it to the silver halide emulsion layer or the hydrophilic colloid layer adjacent thereto.
[0163]
The addition amount of the nucleating agent of the present invention is preferably 1 μm to 10 mmol, more preferably 10 μm to 5 mmol, and most preferably 20 μm to 5 mmol, per 1 mol of silver halide.
[0164]
The photosensitive material in the present invention can be provided with a surface protective layer for the purpose of preventing adhesion of the image forming layer. Any adhesion preventing material may be used as the surface protective layer. Examples of anti-adhesion materials include waxes, silica particles, styrene-containing elastomeric block copolymers (e.g., styrene-butadiene-styrene, styrene-isoprene-styrene), cellulose acetate, cellulose acetate butyrate, cellulose propionate, gelatin, There are polysaccharides and mixtures thereof.
[0165]
In the present invention, a light-absorbing substance and a filter dye as described in US Pat. Nos. 3,253,921, 2,274,782, 2,527,583 and 2,956,879 can be used for the emulsion layer or the protective layer of the emulsion layer. For example, a dye can be mordanted as described in US Pat. No. 3,282,699. The amount of filter dye used is preferably an absorbance at an exposure wavelength of 0.1 to 3, particularly preferably 0.2 to 1.5.
[0166]
In the emulsion layer or the protective layer of the emulsion layer in the present invention, a matting agent such as starch, titanium dioxide, zinc oxide, silica, polymer beads including the types of beads described in US Pat. Nos. 2,992,101 and 2,701,245, etc. Can be contained. The matte degree of the emulsion surface may be any as long as no stardust failure occurs, but the Beck smoothness is preferably 200 seconds or more and 10,000 seconds or less, and particularly preferably 300 seconds or more and 10,000 seconds or less.
[0167]
The heat-developable photographic emulsion of the present invention is contained in one or more layers on a support. One layer composition must contain organic silver salts, silver halides, reducing agents (developers) and binders, and additional materials as desired, such as toning agents, coating aids and other adjuvants. The two-layer configuration must contain an organic silver salt and silver halide in the first emulsion layer (usually the layer adjacent to the support) and some other components in the second or both layers. Don't be. However, a two-layer configuration comprising a single emulsion layer containing all components and a protective topcoat is also conceivable. Further, a three-layer structure including a first emulsion layer containing an organic silver salt, a second layer containing other components alone or distributed in both layers, and a protective top coat is also conceivable. The construction of a multicolor photosensitive photothermographic material may include a combination of the above two layers for each color and may include all components in a single layer as described in US Pat. No. 4,708,928. . In the case of multi-dye multi-color photothermographic materials, each emulsion layer is generally functional or non-functional between each emulsion layer (photosensitive layer) as described in US Pat. No. 4,460,681. By using barrier layers, they are kept distinct from each other.
[0168]
Various dyes can be used in the photosensitive layer of the present invention from the viewpoint of improving the color tone and preventing irradiation. Any dye may be used for the photosensitive layer of the present invention. For example, pyrazoloazole dye, anthraquinone dye, azo dye, azomethine dye, oxonol dye, carbocyanine dye, styryl dye, triphenylmethane dye, indoaniline dye And indophenol dyes. Preferred dyes used in the present invention include anthraquinone dyes (for example, compounds 1 to 9 described in JP-A-5-341441, compounds 3-6 to 18 and 3-23 to 38 described in JP-A-5-165147), azomethine Dyes (such as compounds 17 to 47 described in JP-A-5-341441), indoaniline dyes (for example, compounds 11 to 19 described in JP-A-5-289227, compounds 47 described in JP-A-5-341441, JP-A-5-341) And compounds 2-10 to 11 described in JP-A No. 165147) and azo dyes (compounds 10 to 16 described in JP-A-5-341441). As a method for adding these dyes, any method such as a solution, an emulsion, a solid fine particle dispersion, or a state mordanted in a polymer mordant may be used. The amount of these compounds to be used is determined by the desired amount of absorption. 2 It is preferably used in the range of 1 μg or more and 1 g or less.
[0169]
In the present invention, the antihalation layer can be provided on the side far from the light source with respect to the photosensitive layer. The antihalation layer preferably has a maximum absorption in a desired wavelength range of 0.3 or more and 2 or less, more preferably an absorption of an exposure wavelength of 0.5 or more and 2 or less, and an absorption in the visible region after processing of 0.001 or more It is preferably less than 0.5, more preferably a layer having an optical density of 0.001 or more and less than 0.3.
[0170]
When antihalation dyes are used in the present invention, such dyes have the desired absorption in the wavelength range, and the absorption in the visible region is sufficiently small after processing, so that the preferred absorbance spectrum shape of the antihalation layer can be obtained. Any compound may be used. For example, the following is disclosed, but the present invention is not limited to this. As a single dye, JP-A-59-56458, JP-A-2-216140, JP-A-7-13295, JP-A-111432, U.S. Pat.No. 5,380,635, JP-A-2-68539, page 13, lower left column From line 1 to page 14, lower left column, line 9, line 3-24539, page 14, lower left column to page 16, lower right column, the compounds described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 52-139136, 53-132334, 56-501480, 57-16060, 57-68831, 57-101835, 59-182436, JP-A-7-36145, 7 -199409, JP-B-48-33692, JP-B-50-16648, JP-B-2-41734, US Patents 4,088,497, 4,283,487, 4,548,896, and 5,187,049.
[0171]
The photothermographic material of the present invention has a photosensitive layer (emulsion layer) containing at least one silver halide emulsion on one side of the support, and a back layer (backing layer) on the other side. A so-called single-sided photosensitive material is preferred.
[0172]
In the present invention, a matte agent may be added to the single-sided photosensitive material for improving the transportability. The matting agent is generally fine particles of an organic or inorganic compound that is insoluble in water. Any matting agent can be used.For example, the organic matting agents described in U.S. Pat.Nos. 1,939,213, 2,701,245, 2,322,037, 3,262,782, 3,539,344, 3,767,448, etc., 1,260,772 No. 2,192,241, No. 3,257,206, No. 3,370,951, No. 3,523,022, No. 3,769,020, and other inorganic matting agents well known in the art can be used. For example, specific examples of organic compounds that can be used as matting agents include water-dispersible vinyl polymers such as polymethyl acrylate, polymethyl methacrylate, polyacrylonitrile, acrylonitrile-α-methylstyrene copolymer, polystyrene. , Styrene-divinylbenzene copolymer, polyvinyl acetate, polyethylene carbonate, polytetrafluoroethylene, etc. Examples of cellulose derivatives include methylcellulose, cellulose acetate, cellulose acetate propionate, etc. Examples of starch derivatives include carboxy starch, carboxynitrophenyl Preferably used for starch, urea-formaldehyde-starch reactants, gelatin hardened with known hardeners and hardened gelatin into cocapsulated hardened microcapsules Can be. As examples of the inorganic compound, silicon dioxide, titanium dioxide, magnesium dioxide, aluminum oxide, barium sulfate, calcium carbonate, silver chloride desensitized by a known method, silver bromide, glass, diatomaceous earth, and the like can be preferably used. . The above matting agents can be used by mixing different kinds of substances as required. There are no particular limitations on the size and shape of the matting agent, and those having an arbitrary particle size can be used. In the practice of the present invention, it is preferable to use one having a particle size of 0.1 μm to 30 μm. Further, the particle size distribution of the matting agent may be narrow or wide. On the other hand, since the matting agent greatly affects the haze and surface gloss of the light-sensitive material, the particle size, shape, and particle size distribution can be brought into a state as required by preparing the matting agent or mixing a plurality of matting agents. preferable.
[0173]
In the present invention, the matte degree of the back layer is preferably Beck smoothness of 250 seconds or less and 10 seconds or more, more preferably 180 seconds or less and 50 seconds or more.
[0174]
In the present invention, the matting agent is preferably contained in the outermost surface layer of the photosensitive material, the layer functioning as the outermost surface layer, or a layer close to the outer surface, and is contained in a layer acting as a so-called protective layer. It is preferable.
[0175]
In the present invention, a suitable binder for the back layer is transparent or translucent and generally colorless, and is a natural polymer synthetic resin, polymer and copolymer, and other media for forming a film such as gelatin, gum arabic, poly (vinyl alcohol), Hydroxyethyl cellulose, cellulose acetate, cellulose acetate butyrate, poly (vinyl pyrrolidone), casein, starch, poly (acrylic acid), poly (methyl methacrylic acid), poly (vinyl chloride), poly (methacrylic acid), copoly (styrene- Maleic anhydride), copoly (styrene-acrylonitrile), copoly (styrene-butadiene), poly (vinyl acetal) s (e.g. poly (vinyl formal) and poly (vinyl butyral)), poly (esters), poly (urethanes) ), Phenoxy resin, poly (vinylidene chloride) Poly (epoxides), poly (carbonates), poly (vinyl acetate), cellulose esters, and polyamides. The binder may be formed from water or an organic solvent or emulsion.
[0176]
In the present invention, the back layer preferably has a maximum absorption of 0.3 or more and 2 or less in a desired wavelength range, more preferably 0.5 or more and 2 or less, and an absorption in the visible region after processing of 0.001 or more. It is preferably less than 0.5, more preferably a layer having an optical density of 0.001 or more and less than 0.3. Examples of the antihalation dye used for the back layer are the same as those of the antihalation layer described above.
[0177]
A backside resistive heating layer as shown in U.S. Pat. Nos. 4,460,681 and 4,374,921 can also be used in the photosensitive photothermographic image system of the present invention.
[0178]
A hardener may be used for each layer such as the photosensitive layer, protective layer, and back layer of the present invention. Examples of hardeners include polyisocyanates described in US Pat. No. 4,281,060, JP-A-6-208193, epoxy compounds described in US Pat. No. 4,791,042, and JP-A 62-89048. The vinyl sulfone compounds described in the above are used.
[0179]
In the present invention, a water-resistant protective layer formed using a hydrophilic polymer or an aqueous emulsion is provided. Such a water resistant protective layer may also serve as a surface protective layer provided for the purpose of preventing adhesion of the image forming layer described above. Two or more protective layers may be provided, and at least one of them may be a water resistant protective layer.
[0180]
The water-resistant protective layer used in the present invention is a case where the formed protective layer has an elution rate of 50% or less and / or drops of water drops when immersed in hot water at 35 ° C. for 2 hours. A contact angle is 60 degrees or more. In the protective layer showing a value of elution rate greater than 50% or a contact angle of less than 60 degrees when water drops are dropped, it is not possible to suppress the ingress of moisture and briefing into the photosensitive layer, Reduces sensitivity and increases fog density. The lower limit of the elution rate is 0%, and the upper limit of the contact angle is 180 degrees.
[0181]
In the above, the elution rate indicates the rate of decrease in the thickness of the protective layer by immersion in hot water, and the rate of decrease in the thickness of the protective layer decreased by elution relative to the thickness of the protective layer before hot water immersion treatment. It is displayed as a percentage.
[0182]
The hydrophilic polymer used in the present invention has a solubility of 1 g or more, preferably 5 g or more (upper limit is ∞) with respect to 100 g of water, and has a water-resistant substituent in the side chain, Or the thing which has reactive groups other than a hydroxyl group is pointed out. Examples of the backbone polymer constituting the main chain include polyvinyl alcohol, polyethylene oxide, casein, starches, celluloses, gelatins, gum arabic, polyvinyl pyrrolidone, acrylic acid (or methacrylic acid) ester alkali salts, Examples include, but are not limited to, alkali salts of styrene / maleic anhydride copolymers, acrylamide copolymers, and the like.
[0183]
Examples of the water-resistant substituent include aryl groups such as alkyl groups and phenyl groups, and examples of reactive groups other than hydroxyl groups include carboxyl groups and epoxy groups.
[0184]
Such a hydrophilic polymer exhibits solubility in water as described above at the time of preparing a coating solution, and crosslinks and the like proceed by drying after the coating film is formed, thereby exhibiting water resistance. Specific examples include inert gelatin, polyethylene, polyvinyl alcohol, and methylcellulose.
[0185]
The aqueous emulsion used in the present invention refers to a dispersion in water in which a stable hydrophilic layer is formed around a water-insoluble resin.
[0186]
As a method for obtaining the water-resistant protective layer of the present invention, as shown in the examples below, 1,2- (bisvinylsulfonylacetamido) ethane is added to an aqueous solution of inert gelatin and dried to form a water-resistant protective layer. Besides getting, there are things like the following.
[0187]
1) Add reactive surfactant, basic substance, reactive monomer, non-reactive surfactant to modified polyolefin such as polyolefin, chlorinated polyolefin, polyolefin modified with unsaturated carboxylic acid and / or acid anhydride Then, it is dispersed in water, added with a reaction initiator, and then polymerized to form a stable hydrophilic layer around the dispersed resin, forming an emulsion. A protective layer is formed.
[0188]
2) After copolymerizing vinyl ester and an unsaturated compound having an epoxy group in the side chain in the presence of a radical polymerization initiator, saponification was performed with an alkali catalyst in alcohol to obtain a resin. A water-resistant protective layer is formed by mixing an epoxy group and a compound capable of reacting, coating and drying.
[0189]
3) A vinyl ester and an unsaturated compound having a fluorine-containing group in the side chain are copolymerized in the presence of a radical polymerization initiator, then saponified with an alkali catalyst in alcohol to obtain a resin, and an aqueous solution of this resin is applied. The water-resistant protective layer is formed by drying.
[0190]
4) A water-resistant protective layer is formed by preparing and applying an aqueous solution of a water-soluble polysaccharide-based polymer compound, and in a semi-solid state, contacting with a water-soluble metal salt solution to perform ion exchange.
[0191]
As mentioned above, although the example of water-resistant protective layer formation was given, it is not limited to these.
[0192]
The content of the hydrophilic polymer used in the water-resistant protective layer in the protective layer is preferably 20 to 100% by weight based on the entire protective layer. Moreover, it is preferable that the content in the protective layer of the resin derived from an aqueous emulsion when forming using an aqueous emulsion is also in the same range.
[0193]
Other compounds that can be contained in the protective layer include aldehydes, esters, isocyanates and inorganic compounds that can react with a hydroxyl group, alcohols that can react with an epoxy group, phenols, mectans, carbazoles, and pyrazoles. , Compounds having a group such as cyano group, isocyanate group, kent group, cyanuric acid, phosgene, alkylamine, alkylamine hydrochloride, sulfonate and organic acid, pigment kaolin, clay, talc, calcium carbonate, Examples thereof include calcined clay, titanium oxide, diatomaceous earth, silica, aluminum silicate, magnesium silicate and aluminum oxide, and ultraviolet absorbers. In addition, various compounds which may be contained in the protective layer can be contained. The thickness of the water resistant protective layer is preferably 0.1 μm to 20 μm, more preferably 0.3 μm to 10 μm.
[0194]
In the present invention, a surfactant may be used for the purpose of improving coating properties and charging. As an example of the surfactant, any nonionic, anionic, cationic, or fluorine-based one can be used as appropriate. Specifically, fluorine-based polymer surfactants described in JP-A-62-170950, US Pat. No. 5,380,644, etc., fluorine-based surfactants described in JP-A-60-244945, JP-A-63-188135, etc. Surfactants, polysiloxy acid surfactants described in U.S. Pat. No. 3,885,965, polyalkylene oxides and anionic surfactants described in JP-A-6-301140 and the like can be mentioned.
[0195]
Examples of the solvent used in the present invention include New Edition Solvent Pocket Book (Ohm, published in 1994), but the present invention is not limited thereto. The boiling point of the solvent used in the present invention is preferably 40 ° C. or higher and 180 ° C. or lower.
[0196]
Examples of the solvent of the present invention include hexane, cyclohexane, toluene, methanol, ethanol, isopropanol, acetone, methyl ethyl ketone, ethyl acetate, 1,1,1-trichloroethane, tetrahydrofuran, triethylamine, thiophene, trifluoroethanol, perfluoropentane, xylene. , N-butanol, phenol, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone, butyl acetate, diethyl carbonate, chlorobenzene, dibutyl ether, anisole, ethylene glycol diethyl ether, N, N-dimethylformamide, morpholine, propane sultone, perfluorotributylamine, water, etc. Is mentioned.
[0197]
The photographic emulsion for heat development in the present invention can be coated on various supports. Typical supports are polyester film, primed polyester film, poly (ethylene terephthalate) film, polyethylene naphthalate film, cellulose nitrate film, cellulose ester film, poly (vinyl acetal) film, polycarbonate film and related or resinous Including materials, as well as glass, paper, metal and the like. Coated with flexible substrates, in particular partially acetylated or baryta and / or α-olefin polymers, in particular polymers of α-olefins having 2 to 10 carbon atoms such as polyethylene, polypropylene, ethylene-butene copolymers A coated paper support is typically used. The support may be transparent or opaque, but is preferably transparent.
[0198]
The light-sensitive material in the present invention is an antistatic or conductive layer, for example, a soluble salt (for example, chloride, nitrate, etc.), a deposited metal layer, an ionic polymer as described in US Pat. Nos. 2,861,056 and 3,206,312 You may have a layer containing the insoluble inorganic salt etc. as described in 3,428,451.
[0199]
As a method for obtaining a color image using the photothermographic material in the invention, there is a method described in JP-A-7-13295, page 10, left column, line 43 to 11, left column, line 40. Color dye image stabilizers are exemplified in British Patent 1,326,889, US Patent 3,432,300, 3,698,909, 3,574,627, 3,573,050, 3,764,337 and 4,042,394.
[0200]
The photothermographic emulsion in the present invention can be coated by various coating operations including dip coating, air knife coating, flow coating or extrusion coating using a hopper of the type described in US Pat. No. 2,681,294. If desired, two or more layers can be coated simultaneously by the methods described in US Pat. No. 2,761,791 and British Patent 837,095.
[0201]
In the photothermographic material of the present invention, an additional layer such as a dye receiving layer for receiving a moving dye image, an opacifying layer when reflection printing is desired, and a primer layer known in the photothermographic technique are included. Can do. The light-sensitive material of the present invention can preferably form an image with only one light-sensitive material, and it is preferable that a functional layer necessary for image formation such as an image receiving layer does not become another light-sensitive material.
[0202]
The photosensitive material of the present invention may be developed by any method, but is usually developed by raising the temperature of the photosensitive material exposed imagewise. The preferred development temperature is 80 to 250 ° C, more preferably 100 to 140 ° C. The development time is preferably 1 to 180 seconds, and more preferably 10 to 90 seconds.
[0203]
The light-sensitive material of the present invention may be exposed by any method, but laser light is preferred as the exposure light source. As the laser beam according to the present invention, a gas laser, a YAG laser, a dye laser, a semiconductor laser and the like are preferable. A semiconductor laser and a second harmonic generation element can also be used.
[0204]
The photosensitive material of the present invention has a low haze upon exposure and tends to generate interference fringes. As this interference fringe generation prevention technique, a laser beam disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 5-11548 etc. is incident obliquely on the photosensitive material, and a multimode laser disclosed in WO95 / 31754 There are known methods of using these, and it is preferable to use these techniques.
[0205]
To expose the photosensitive material of the present invention, exposure is performed so that laser beams overlap as disclosed in SPIE vol. 169 Laser Printing, pages 116-128 (1979), JP-A-4-51043, WO95 / 31754, etc. However, it is preferable to prevent the scanning lines from being seen.
[0206]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention, this invention is not limited to these.
[0207]
Example 1
(1) Preparation of comparative sample 1
(Preparation of silver halide grains A)
Dissolve 22 g of phthalated gelatin and 30 mg of potassium bromide in 700 ml of water, adjust the pH to 5.0 at a temperature of 40 ° C, and then control double while keeping 159 ml of an aqueous solution containing 18.6 g of silver nitrate and an aqueous potassium bromide solution at pAg 7.7. It added over 10 minutes by the jet method. Next, 476 ml of an aqueous solution containing 55.4 g of silver nitrate and an aqueous solution containing 8 μmol / liter of dipotassium hexachloroiridate and 1 mol / liter of potassium bromide were added over 30 minutes by the controlled double jet method while maintaining pAg7.7. did. Thereafter, the pH was lowered to cause coagulation sedimentation, followed by desalting, and 0.1 g phenoxyethanol was added to adjust the pH to 5.9 and pAg 8.0. The obtained particles were cubic particles having an average particle size of 0.07 μm, a coefficient of variation in projected area diameter of 8%, and a (100) plane ratio of 86%.
[0208]
The temperature of the prepared silver halide grain A was raised to 60 ° C., and 85 μmol of sodium thiosulfate and 11 μmol of 2,3,4,5,6-pentafluorophenyldiphenylphosphine selenide per mol of silver. Then, 2 μmol of the following tellurium compound 1, 3.3 μmol of chloroauric acid, and 230 μmol of thiocyanic acid were added and aged for 120 minutes.
Thereafter, the temperature was changed to 50 ° C., and the following sensitizing dye A was added to 2.5 × 10 5 with respect to silver halide. -Four Mol, 1 × 10 of the following sensitizing dye B -Four The addition was continued with molar stirring, and after 30 minutes, the mixture was rapidly cooled to 30 ° C. to complete the preparation of silver halide grains A.
[0209]
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[0211]
( Non-photosensitive organic silver salt Preparation of microcrystal dispersion) Behenic acid 40g, stearic acid 7.3g, water 400ml was stirred for 15 minutes at 90 ℃, 1N-NaOH200ml was added over 15 minutes, 1N nitric acid aqueous solution 61ml was added and 50 ℃ The temperature dropped. Next, 124 ml of 1N silver nitrate aqueous solution was added over 2 minutes, and the mixture was stirred as it was for 30 minutes. Thereafter, the solid content was separated by suction filtration, and the solid content was washed with water until the filtrate had a conductivity of 30 μS / cm. The solid content thus obtained was handled as a wet cake without being dried, and 12 g of polyvinyl alcohol and 150 ml of water were added to the wet cake corresponding to 34.8 g of the dry solid content and mixed well to obtain a slurry. Prepare 840g of zirconia beads with an average diameter of 0.5mm, put them in a vessel together with the slurry, and disperse for 5 hours with a disperser (1 / 4G sand grinder mill: manufactured by IMEX Co., Ltd.). It is a needle-like particle with an average major axis of 0.8 μm and a projected area variation coefficient of 30%. Non-photosensitive organic silver salt Preparation of the microcrystalline dispersion was completed.
[0212]
(Preparation of raw material solid fine particle dispersion) Tetrachlorophthalic acid, 4-methylphthalic acid, 1,1-bis (2-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) -3,5,5-trimethylhexane, phthalazine, tribromo A solid particulate dispersion was prepared for methylphenylsulfone. To tetrachlorophthalic acid, 0.81 g of hydroxypropylmethylcellulose and 94.2 ml of water were added and stirred well and left as a slurry for 10 hours. Then, prepare 100 g of zirconia beads with an average diameter of 0.5 mm, put them in a vessel together with the slurry, Non-photosensitive organic silver salt Dispersion was carried out for 5 hours with the same disperser used for the preparation of the microcrystalline dispersion to obtain a solid fine particle dispersion of tetrachlorophthalic acid. As for the particle size, 70% by weight was 1.0 μm or less. For other materials, the amount of dispersant used and the dispersion time were changed to obtain the desired average particle size, and solid fine particle dispersions were obtained for the respective materials.
[0213]
(Preparation of emulsion layer coating solution)
Add the organic silver microcrystal dispersion prepared earlier (equivalent to 1 mol of silver) to 500 g of Luck Star 3307B (Dainippon Ink & Chemicals, Inc .; SBR latex) as the polymer latex Was added to prepare an emulsion coating solution.
[0214]
Silver halide grains A Silver halide 10 mol% / Non-photosensitive organic silver salt Corresponding tetrachlorophthalic acid 10 g 1,1-bis (2-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) -3,5,5-trimethylhexane 98 g phthalazine 9.2 g tribromomethylphenyl sulfone 12 g 4-methylphthalic acid 14 g
[0215]
The rack star 3307B is a latex of a styrene-butadiene copolymer, and the average particle diameter of the dispersed particles is about 0.1 to 0.15 μm. Moreover, the equilibrium moisture content calculated | required as mentioned later was 0.6 weight%.
[0216]
(Preparation of emulsion surface protective layer coating solution)
10 g of inert gelatin, 0.26 g of the following surfactant A, 0.09 g of the following surfactant B, 0.9 g of silica fine particles (average particle size 2.5 μm), 0.3 g of 1,2- (bisvinylsulfonylacetamide) ethane Then, 64 g of water was added to form a surface protective layer.
[0217]
Embedded image
[0218]
(Preparation of color former dispersion)
2.5 g and 7.5 g of the following compounds 1 and 2 were added to 35 g of ethyl acetate and dissolved by stirring. 50 g of a 10% by weight polyvinyl alcohol solution dissolved in advance was added to the solution, and the mixture was stirred for 5 minutes with a homogenizer. Thereafter, ethyl acetate was volatilized by removing the solvent, and finally diluted with water to prepare a color former dispersion.
[0219]
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[0220]
(Preparation of back surface coating solution)
To 30 g of polyvinyl alcohol, 50 g of the color former dispersion prepared above, 20 g of the following compound, 250 g of water, and 1.8 g of Sildex H121 (Doukai Chemical Co., Ltd. true spherical silica, average size 12 μm) were added to apply the back surface. Liquid.
[0221]
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[0222]
(Preparation of emulsion layer coating sample)
The emulsion layer coating solution prepared as described above was subjected to 1.9 g / m of silver on a 175 μm polyethylene terephthalate support tinted with a blue dye. 2 After coating, the emulsion surface protective layer coating solution on the emulsion coating layer has a gelatin coating amount of 1.8 g / m. 2 It applied so that it might become. After drying, a back surface coating solution was coated on the surface opposite to the emulsion layer so that the optical density at 660 nm was 0.7, thereby preparing coating sample 1.
[0223]
(2) Preparation of comparative sample 2 in which the compound of general formula (2) is added to the comparative sensitizing dye
In the preparation of Sample 1, 30 minutes after addition of sensitizing dyes A and B at the time of preparation of silver halide grains A, compound 3 described later (same as Exemplified Compound 113) was added at 4.6 per mol of silver halide. × 10 -3 A comparative coated sample 2 was prepared in the same manner as Comparative Sample 1 except that the molar amount was added, stirred for 5 minutes and then rapidly cooled to 30 ° C. to prepare silver halide grains.
[0224]
(3) Preparation of comparative sample 3 with modified dye addition method
A coated sample 3 was prepared in the same manner as the coated sample 1 except that the addition of the sensitizing dye was not performed at the time of preparing the silver halide but after the addition of the silver halide at the time of preparing the emulsion layer coating solution.
[0225]
(4) Preparation of corresponding sample 4 of the present invention
In the preparation of the silver halide emulsion A, after ripening for 120 minutes, the temperature was changed to 40 ° C. and the following sensitizing dye C (same as D-16 shown in the following) was added to the silver halide at 3.5 × 10 5. -Four The coated sample 4 was prepared in the same manner as the coated sample 1 except that the mole was added with stirring and after 10 minutes it was rapidly cooled to 25 ° C. to complete the preparation of silver halide grains.
[0226]
Embedded image
[0227]
(5) Preparation of corresponding sample 5 of the present invention
A coated sample 5 was prepared in the same manner as the coated sample 4, except that the addition of the sensitizing dye was not performed when the silver halide was prepared but after the silver halide was added when the emulsion layer coating solution was prepared.
[0228]
(6) Preparation of corresponding sample 6 of the present invention
In the preparation of silver halide emulsion A, after ripening for 120 minutes, the temperature was changed to 40 ° C. and the following sensitizing dye C was added to 3.5 × 10 5 with respect to silver halide. -Four Mole was added with stirring, and 5 minutes later, the following compound 3 (same as Exemplified 113) was 4.6 × 10 4 with respect to silver halide. -3 A coated sample 6 was prepared in the same manner as the coated sample 1 except that the addition of a molar amount and stirring for 5 minutes were followed by rapid cooling to 25 ° C. to complete the preparation of silver halide grains.
[0229]
Embedded image
[0230]
(7) Preparation of comparative coating samples 7 to 11 for the protective layer for comparison
In preparing the emulsion surface protective layer coating solution, 0.26 g of surfactant A, 0.09 g of surfactant B, silica fine particles (average particle size 2.5 μm) per 10 g of polyvinyl alcohol instead of inert gelatin 0.9 g was added to form a surface protective layer.
[0231]
Except this protective layer coating liquid, it apply | coated similarly using the coating liquid of said (1), (3)-(6), and created the coating samples 7-11.
[0232]
The equilibrium water content of the binder used in the emulsion layer was determined as follows.
[0233]
<Equilibrium moisture content>
The polymer solution (or dispersion) used for the emulsion layer was coated on a glass plate and dried at 50 ° C. for 1 hour to obtain a polymer model film having a thickness of about 100 μm. The polymer model membrane thus obtained was peeled off from the glass plate and conditioned for 3 days in an atmosphere at 25 ° C. and 60% RH, and weight (W 1 ) Was measured. Next, after placing the polymer model membrane in a vacuum at 25 ° C. for 3 days, the polymer model membrane was quickly placed in a weighing bottle of known weight and weight (W 0 = W Three -W 2 ) Measured (W Three Is the weight of the polymer model membrane and weighing bottle, W 2 Is the weight of the weighing bottle). W 0 , W 1 The water content was determined by the following formula.
Equilibrium moisture content at 25 ° C 60% RH = {(W 1 -W 0 ) / W 0 } × 100 (%)
[0234]
The water resistance of the emulsion protective layer was evaluated by determining the dissolution rate and contact angle as follows.
[0235]
<Elution rate>
After immersing the sample in warm water at 35 ° C. for 2 hours, a cross-sectional observation with a scanning electron microscope was performed together with the untreated sample, and the change in the thickness of the emulsion protective layer due to immersion in warm water was determined.
[0236]
The dissolution rate is the thickness of the emulsion protective layer of the untreated sample. 0 The thickness of the emulsion protective layer after immersion in warm water is t 1 And calculated according to the following formula.
Dissolution rate (%) = [(t 0 -T 1 ) / T 0 ] × 100
[0237]
<Contact angle>
Water droplets were dropped on the emulsion surface protective layer of the sample, and the contact angle was measured by a known method.
[0238]
When at least one of the elution rate of 50% or less and the contact angle of 60 degrees or more is satisfied, the water resistance is good (◯), and when both are not satisfied, the water resistance is poor (x).
[0239]
About the above application | coating sample, the characteristic was evaluated as follows.
[0240]
(Evaluation of photographic performance)
After exposing the coated sample with a laser sensitometer (maximum output 500 mW) equipped with a 647 nm Kr laser at an inclination of 30 degrees with respect to the normal, the coated sample was developed at 120 ° C. for 15 seconds, and the resulting image Was evaluated with a densitometer. The measurement results were evaluated based on Dmin., Dmax., And sensitivity (the reciprocal of the exposure amount ratio that gives a density 1.0 higher than Dmin.). Regarding the sensitivity, the sensitivity of the coated sample 1 in the development treatment at 120 ° C. was set to 100.
[0241]
(Silver tone evaluation)
The silver tone of the image part of the obtained sample was visually evaluated.
[0242]
(Evaluation of natural storage stability)
Each coated sample was cut into 30.5 cm × 25.4 cm to form a round corner with a corner of 0.5 cm. Each of these samples is left for 1 day under conditions of 25 ° C and 50% RH, and each one is sealed in a bag made of moisture-proof material and placed in a 35.1cm x 26.9cm x 3.0cm cosmetic box. Aged for 5 days at 50 ° C. (forced aging). This sample was subjected to the same evaluation as that used for evaluation of photographic performance, and Dmin., Dmax. And sensitivity were evaluated.
[0243]
(Evaluation of preservability of irradiated image area)
The photographic material exposed and developed in the same manner as in the photographic evaluation was attached to the inside of a glass window directly exposed to sunlight and allowed to stand for one month. The appearance of the image was visually evaluated according to the following criteria.
◎… There is almost no change.
○: There is a slight color change, but I do not care.
Δ: Partially discolored image, but is practically acceptable.
×… Dmin. Discolored and density cannot be increased.
[0244]
(Evaluation of dark image storage stability)
The photographic material exposed and developed as in the photographic evaluation was visually evaluated according to the following criteria after standing for 1 month at 40 ° C. under light-shielded conditions.
[0245]
◎… There is almost no change.
○: There is a slight color change, but I do not care.
Δ: Partially discolored image, but is practically acceptable.
×… Dmin. Discolored and density cannot be increased.
The evaluation results are shown in Tables 1 and 2.
[0246]
[Table 1]
[0247]
[Table 2]
[0248]
As is clear from Tables 1 and 2, it is understood that Samples 4 to 6 corresponding to the present invention are excellent in photographic performance, storage stability of the untreated photosensitive material, and image storage stability of the processed sample. The
Moreover, compared with the samples 7-11 which apply | coated the binder inferior to the water resistance of a protective layer, the sensitizing dye represented by General formula (1) of this invention or the compound represented by General formula (2) was used. When the sample and the unused sample do not show a clear advantage in terms of photographic performance and storage stability of the untreated photosensitive material, these performances have a water-resistant protective layer corresponding to the present invention. It is understood that it is expressed only in In addition, when the water-resistant protective layer is used, by combining the sensitizing dye of the general formula (1) and the compound of the general formula (2), compared to the sensitizing dye alone of the general formula (1), Although the photographic performance is improved, when the water-resistant protective layer is not used, the combination of the compound of the general formula (2) rather than the sensitizing dye of the general formula (1) reduces the photographic performance. It is done.
[0249]
【The invention's effect】
According to the present invention, a photosensitive layer can be formed by applying a coating solution of an aqueous solvent that is advantageous in terms of environmental conservation and cost, has a good silver tone and photographic characteristics during development, and photographic performance over time Thus, a photothermographic material excellent in image storage stability can be obtained.
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