JP3837755B2 - 電気粘性流体を利用したトルク伝達装置 - Google Patents
電気粘性流体を利用したトルク伝達装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3837755B2 JP3837755B2 JP18667795A JP18667795A JP3837755B2 JP 3837755 B2 JP3837755 B2 JP 3837755B2 JP 18667795 A JP18667795 A JP 18667795A JP 18667795 A JP18667795 A JP 18667795A JP 3837755 B2 JP3837755 B2 JP 3837755B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plates
- electrorheological fluid
- plate
- input shaft
- output shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電気粘性流体を用いた流体クラッチ、トルクリミッタ、ブレーキ等のトルクの伝達装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気粘性流体を利用したトルク伝達装置は、図5乃至図7に示す第1及び第2の従来例のように構成されていた。
第1の従来例:
図5は電気粘性流体を用いた流体クラッチを例にした第1の従来例を示す縦断正面図である。
同図において、1はケーシング、2は入力軸、3は出力軸である。1a及び1bは軸受で、ケーシング1の左右端部は軸受1a及び1bにより夫々入力軸2及び出力軸3に支承されている。
2a1及び3a1は入力軸2及び出力軸3に夫々取り付けられたプレートであり、プレート2a1及び3a1間のギャップは、設計時に設定している。
Aは電気粘性流体で、これはケーシング1、入力軸2、出力軸3、プレート2a1及び3a1により構成された作動室P内を充満するように設けられる。
また、4及び5はスリップリングで、ケーシング1外部の入力軸2、出力軸3に絶縁体4a及び5aを介して夫々取り付けられている。6a及び6bはブラシ、7a及び7bはブラシホルダで、夫々スリップリング4及び5に取り付けられている。
8はプレート2a1及び3a1に電圧を与える電圧制御装置、9a乃至9dは夫々導線である。10a及び10bは夫々ブラシホルダ7a及び7bの支持体である。
上記構成において、入力軸2を駆動すると共に、プレート2a1は導線9b、スリップリング4、ブラシ6a、ブラシホルダ7a及び導線9aを介して電圧制御装置8に接続され、一方、プレート3a1は導線9d、スリップリング5、ブラシ6b、ブラシホルダ7b及び導線9cを介して電圧制御装置8に接続され、同装置8から各プレート2a1、3a1間に電圧が加えられる。
入力軸2のトルクは電気粘性流体Aを介して出力軸3に伝達され、出力軸3が駆動されるが、このようにプレート2a1及び3a1に電圧が加わると、プレート2a1及び3a1間に電場が生じ、電場により電気粘性流体Aの剪断降伏応力又は粘度が変化するから、プレート2a1及び3a1間の電気粘性流体Aを介して入力軸2から出力軸3に対する伝達トルクが変化する。
従って、設計時にプレート2a1及び3a1間のギャップを設定した後も、プレート2a1及び3a1への印加電圧の調整により、プレート2a1及び3a1間を満たす電気粘性流体Aの剪断降伏応力又は粘度を変化させることで、入力軸2から出力軸3に対するトルク伝達特性が調整される。
このような用途に使用される電気粘性流体としては、次のような2つの特性の電気粘性流体がある。
その1つは、図6(A)に示される電気粘性流体の電場と剪断降伏応力の特性のもの、また、他の1つは図6(B)に示される電気粘性流体の電場と粘度の特性のものである。
これらの電気粘性流体は、図6(A)、(B)を見ても分かるように、電場、即ちプレート間の印加電圧が大きくなるに従って、一方は剪断降伏応力が、また他方は粘度が大きくなる特性のものである。
【0003】
第2の従来例:
図7は電気粘性流体を用いた流体クラッチを例にした第2の従来例を示す縦断正面図である。
同図において、第1の従来例と同等の構成については、図5と同一の符号を付し、その説明を省略する。
2a2及び3a2は入力軸2及び出力軸3に夫々取り付けられた多重円筒形プレートであり、互いに交互に交差するように配置され、プレート2a2及び3a2の円筒内面間の径方向ギャップG1と軸方向ギャップG2とは通常G1=G2となるように設定される。
第2の従来例は、プレート2a2及び3a2を多重円筒形に形成した点に、第1の従来例のプレート2a1及び3a1とは構成上相違し、プレート外周付近の電極(トルク伝達面)が増加するため、第1の従来例と比べトルク伝達力が増加するものである。
上記構成においても、トルク伝達面積が増加した以外の点では、第1の従来例と同様の効果を有している。しかし、設計時にプレート2a2及び3a2間のギャップを設定する場合に、プレート2a2及び3a2が多重円筒形であるため、円筒内面を使うことにより、その分だけトルク伝達面積は増大するが、単位面積当たりの剪断力を大きくするため、即ち、磁界の強さを大きくするための径方向のギャップG1の調整はできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電気粘性流体を利用したトルク伝達装置は、上記のように構成されていたので、次のような問題点があった。
(1)大きなトルク伝達力を得るために、プレート間の印加電圧を増大し、電界の強さを増大するためには、大形の電源が必要となり、かつ電力の消費や費用がかかる。
(2)この場合、特に、第1の従来例のものでは、電極であるプレートの面積の形状が平板状のためトルク伝達面積が小さいから、トルク伝達面を大きくしようとすると、装置が大型化するという問題があった。
(3)また、第2の従来例の構成のものでは、プレート間のギャップはその設計時に決まり、組立て時又は組立て後には、その調整ができなかった。
本発明は、従来のものの上記課題(問題点)を解決するようにした電気粘性流体を利用したトルク伝達装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気粘性流体を利用したトルク伝達装置は、上記課題を解決するために、請求項1に記載のものでは、入力軸の内方端に設けた第1のプレート、前記入力軸のトルクが伝達される出力軸の内方端に設けられ前記第1のプレートと対向するように設けられた第2のプレート、これらの第1及び第2のプレートを収納するケーシング内に充満するように収容した電気粘性流体を備え、上記第1のプレートと第2のプレート間に電圧を印加することによって、上記電気粘性流体の粘度又は剪断力を変化させ、入力軸から出力軸への伝達トルクを制御できるようにした電気粘性流体を利用したトルク伝達装置において、上記第1及び第2の各プレートの形状をテーパ断面を有する円筒形又は多重円筒形に形成すると共に、これらの第1及び第2のプレート間の間隔を調整する機構として、入力軸と出力軸の双方に設けられるケーシングを支承する軸受の一方又は双方の内方に1個又は複数個のスペーサを選択的に挿入することにより上記プレート間の間隔を調整し、上記各軸受の各外方に設けられる第1のロックナットの締め付けで、調整された上記のプレート間の間隔を固定するような構成を備えるようにした。
この場合、請求項2に記載のように、上記構成において、上記第1及び第2の各プレートの形状をテーパ断面を有する円筒形又は多重円筒形に形成すると共に、これらの第1及び第2のプレート間の間隔を調整する機構として、入力軸と出力軸の双方に設けられるケーシングを支承する軸受とケーシングの内面に設けたねじを介して軸方向に螺動する調整ねじを設け、この調整ねじの螺動位置の調整によって上記プレート間の間隔を調整し、上記各軸受の各外方に設けられる第1のロックナットの締め付けと上記調整ねじの外周と上記ケーシングに対接する第2のロックナットの締め付けとで、調整された上記のプレート間の間隔を固定するような構成を備えるようにするのが望ましい。
【0006】
【作用】
本発明の電気粘性流体を利用したトルク伝達装置では、プレート(電極)を対向するテーパ断面を有する円筒形又は多重円筒形で構成し、プレート外周付近の電極(トルク伝達面積)を増加させた。
また、プレート間のギャップを調整できるような機構を設けて、プレート間のギャップを調整できるので、電場の変化ができ、さらにプレート外周付近の電極(トルク伝達面積)が増大するので、小型でも大きなトルク伝達効率が得られる。
また、プレート間のギャップを調整する機構によって、プレート(電極)間のギャップの調整を容易に行うことができるので、組立て時又は組立て後に最適なギャップに容易に調整できる。
このプレート間の間隔を調整する機構としては、入力軸と出力軸の双方に設けられるケーシングを支承する軸受の一方又は双方の内方に1個又は複数個のスペーサを選択的に挿入するか、又は入力軸と出力軸の双方に設けられるケーシングを支承する軸受とケーシングの内面に形成したねじを介して軸方向に螺動する調整ねじを設け、これらのスペーサと調整ねじに基づく調整によって上記プレート間の間隔を調整できるから、組立て時又は組立て後の調整を容易に行うことができる。
【0007】
【実施例】
以下、図1乃至図4に示す第1乃至第4の各実施例によって、本発明を具体的に説明する。
第1の実施例:
図1は本発明の第1の実施例を示したもので、電気粘性流体を用いた流体クラッチを示した縦断正面図である。
同図において、第1の従来例と同等の構成については、図5と同一の符号を付し、その説明を省略する。
11a及び11bは夫々1対のプレートで、入力軸2及び出力軸3に連結され、相互に交差する部分の断面がテーパ状となるような円筒形に形成されている。
本実施例のものでは、各プレート間のギャップGは、設計時のほか、組立時にも入力軸2又は出力軸3と各プレート11a又は11bとの取付端部を移動させることで調整可能である。
上記構成において、入力軸2を駆動すると、電気粘性流体Aを介してトルクが伝えられて出力軸3が駆動されるが、プレート11aは導線9b、スリップリング4、ブラシ6a、ブラシホルダ7a及び導線9aを介して、またプレート11bには導線9d、スリップリング5、ブラシ6b、ブラシホルダ7b及び導線9cを介して夫々電圧制御装置8に接続され、同装置8からのプレート11a及び11b間の印加電圧を調整することにより、プレート11a及び11b間を満たす電気粘性流体Aの剪断降伏応力又は粘度を変化させれば、伝達トルクが調整される。
なお、本実施例では、プレート11a及び11bをテーパ状断面を有する円筒形に形成し、交互に交差するように配置し、入力軸2及び出力軸3に取付ける構成であるが、この際、入力軸2又は出力軸3と各プレート11a又は11bとの取付端部を移動させることで、ギャップGを調整できるようにした点に構成上の特徴がある。
この場合、プレート11a及び11bをテーパ状断面を有する円筒形に形成しているため、従来例に比べギャップを変化させるとトルク伝達面積全体のギャップが変化するので、トルク伝達力にも大きな変化を与えることができる。
【0008】
第2の実施例:
図2は本発明の第2の実施例を示したもので、電気粘性流体を用いた流体クラッチを示した縦断正面図である。
同図において、第1の実施例と同等の構成については、図1と同一の符号を付し、その説明を省略する。
12a及び12bはプレートで、入力軸2及び出力軸3に連結され、交互に交差するテーパ状断面を有する多重円筒形に形成されている。
本実施例の場合も、プレート間のギャップGは、第1の実施例と同様、各プレート12a又は12bと入力軸2又は出力軸3との取付端部を移動させることで、軸長を調整すれば、設計時のほか組立時にもギャップの調整が可能である。
上記構成において、入力軸2を駆動すると電気粘性流体Aを介してトルクが伝達されて出力軸3が駆動されるが、プレート12a、12b間に対する電圧制御装置8からのプレート12a及び12bへの印加電圧を調整すれば、プレート12a及び12b間を満たす電気粘性流体Aの剪断降伏応力又は粘度が変化するから、伝達トルクが調整される。
なお、本実施例でも、第1の実施例と同様に、入力軸2又は出力軸3と各プレート11a又は11bとの取付け端部を移動させることで、ギャップGを調整できる点に構成上の特徴があるが、さらに、プレート12a及び12bをテーパ状断面を有する多重円筒形に形成し、しかも交互に交差するように配置することによってトルク伝達面積が増大し、伝達トルクも増大するようにした点が第1の実施例とは、構成上相違する点である。
この場合、多重円筒形の円筒数は、図2のような組み合せでなくても良いことは勿論である。
【0009】
上記の第1及び第2の実施例のものは、従来のものに比べてトルク伝達効率の高い部分のトルク伝達面積が増大され、その結果、伝達トルクを増大できる点で優れているが、プレート間のギャップを調整するために、入力軸又は出力軸の取付け端部を移動させる必要があり、ギャップの調整は可能ではあるが、その調整は、やや煩雑である。
そこで、以下に説明する第3及び第4の各実施例のものは、プレート間のギャップの調整を簡単に行うことができるギャップの調整機構を備えるように、さらに改良したものである。
第3の実施例:
図3は本発明の第3の実施例を示したもので、電気粘性流体を用いた流体クラッチを示した縦断正面図である。
同図において、第2の実施例と同等の構成については、図2と同一の符号を付し、その説明を省略する。
13a及び13bは夫々ケーシング1の左方及び右方に設けられる第1のロックナット、14a乃至14cは夫々軸受である。
なお、図示しないが、これらのロックナット13a及び13bをねじ込むためのねじが、入力軸2及び出力軸3の必要部分に亙って形成されているものとする。
15は入力軸2の軸受14bに対設して設けたプレート間ギャップ調整用のスペーサである。なお、入力軸2のプレート12aの取付け部には段落部Dを設け、スペーサ15との噛合を容易にしている。
本実施例では、プレート12a、12b間のギャップの調整は、組立て時に所要の長さのスペーサ15を選択して前述の位置に設けることにより行い、このようにして調整したプレート12a、12b間のギャップGを第1の各ロックナット13a、13bを締め付けることにより、軸受14a乃至14cの軸方向の動きを固定する。
なお、本実施例の場合も、入力軸2のトルクは電気粘性流体Aを介して出力軸3に伝達され出力軸が駆動されるが、プレート12a及び12bへの印加電圧の調整により、プレート12a及び12b間を満たす電気粘性流体Aの剪断降伏応力又は粘度が変化するから、伝達トルクも調整される。
さらに、本実施例のものでは、組立時のほか組立て後でも、第1のロックナット13a、13bを緩め、スペーサ15を軸方向の長さの相違する他のスペーサと入れ替えるようにすれば、プレート間のギャップを再調整することができる。
なお、図示した実施例では、組立て時にスペーサ15を入力軸2側に投入し、入力軸2を軸方向に移動させることにより、プレート12a及び12b間のギャップを調整する場合を述べたが、これに代えスペーサ15を出力軸3側に設けるようにしたり、或いは入力軸2と出力軸3の双方に設けてプレート間のギャップ調整を行うようにしても良いことは勿論である。
【0010】
第4の実施例:
図4は本発明の第4の実施例を示したもので、電気粘性流体を用いた流体クラッチを示した縦断正面図である。
同図において、第3の実施例と同等の構成については、図3と同一の符号を付し、その説明を省略する。
16はプレート間ギャップ調整用の調整ねじで、図示のように、調整ねじ16は外周部に軸方向に沿ってねじを形成し、ケーシング1の左方の軸受14a、14b近傍の内周部に形成したねじに螺合して装着される。
17は第2のロックナットで、この第2のロックナット17は、第1のロックナット13a、13bと共に、後述のように調整されたプレート間のギャップを固定する役割のために設けられるものである。
上記構成においても、入力軸2のトルクは電気粘性流体Aを介して出力軸3に伝達され、出力軸3が駆動されるが、このトルクはプレート12a及び12bへの印加電圧の調整により、プレート12a及び12b間を満たす電気粘性流体Aの剪断降伏応力又は粘度が変化するから伝達トルクが電気的に調整される。
ところで、本実施例のものでは、組立て時に、第2のロックナット17を緩め、調整ねじ16を時計方向又は反時計方向に回動することで入力軸2を軸方向の右方又は左方へ移動させて、各プレート間のギャップGを容易に調整でき、このように調整されたプレート12a及び12b間のギャップは、第2のロックナット17を締め付けることにより、固定できるようになっている。
このように調整されたプレート間のギャップを、組立て後に再調整したい場合には、再度、第2のロックナット17を緩め、調整ねじ16を再度、所要量だけ時計方向又は反時計方向に回動して軸方向に右方又は左方に移動することで再調整でき、その後、第2のロックナット17を締め付けて固定すれば良い。
なお、本実施例では、調整ねじ16を入力軸2側に設けた場合を示したが、これに代え、調整ねじ16及び第2のロックナット17を出力軸3の第1のロックナット13bの内方に設けるようにしても良いことは勿論である。
【0011】
本発明は上記各実施例の構成に限定されず、以上述べた本発明の技術思想を網羅した各種の変形が考えられる。
例えば、第3の実施例(図3)で挿入されるスペーサは1個の場合を例示したが、これは2個以上を設けるようにしても良い。
また、第4の実施例(図4)の構成において、さらに、スペーサを挿入する実施例も考えられる。
また、上記各実施例では、流体クラッチに用いた場合で説明したが、本発明はこれらの構造はクラッチに限らず、例えばトルクリミッタ、ブレーキ等の電気粘性流体を利用したトルク伝達装置にも利用することができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明の電気粘性流体を利用したトルク伝達装置は、上記のように構成されるから、次のような優れた効果を有する。
まず、請求項1又は2に記載のものでは、次の共通の効果を有する。
(1)プレート間のギャップを調整し、その大きさを小さくできるから、磁界の強さを大きくすることにより、トルク伝達効果を向上させることができる。
この場合、プレートをテーパ断面を有する円筒形に形成しているので、従来のものに比べギャップを変化させると、トルク伝達面積全体のギャップが変化するのでトルク伝達力にも大きな変化を与えることができる。
(2)さらに、プレートにおいて、対向する多重円筒形をテーパ状としたものでは、各プレートを軸方向に動かすだけで、トルク伝達面積全体のギャップを大幅に調整できる。
(3)また、請求項1に記載のように、軸方向にスペーサを挿入するものでは、挿入するスペーサの軸方向の長さを選択することにより、組立て時又は組立て後にもプレート間のギャップ調整、即ち伝達トルクの調整を容易に行うことができ、また調整されたギャップは第1のロックナットの締め付けで的確に固定される。
(4)また、請求項2に記載のように、調整ねじの軸方向移動によってプレート間のギャップを調整するものも、調整ねじの回動により、組立て時又は組立て後にもプレート間のギャップ調整、即ち伝達トルクの調整を容易に行うことができ、また調整されたギャップは第2のロックナットの締め付けで的確に固定される。
(5)上記のように、プレート外周付近の電極の面積(トルク伝達面積)を増大し、プレート(電極)間のギャップを小さくすることで磁界の強さを大きくでき、即ち、単位当りの剪断力が大きくなり、大きな伝達トルクが得られる。
従って、小型の装置で大きなトルク伝達特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である電気粘性流体を用いた流体クラッチを示した縦断正面図である。
【図2】本発明の第2の実施例である電気粘性流体を用いた流体クラッチを示した縦断正面図である。
【図3】本発明の第3の実施例である電気粘性流体を用いた流体クラッチを示した縦断正面図である。
【図4】本発明の第4の実施例である電気粘性流体を用いた流体クラッチを示した縦断正面図である。
【図5】電気粘性流体を用いた流体クラッチを例にした第1の従来例を示す縦断正面図である。
【図6】同図(A)は電気粘性流体の電場と剪断降伏応力の特性に特徴がある1つの電気粘性流体の特性図、同図(B)は電気粘性流体の電場と粘度の特性に特徴がある他の電気粘性流体の特性図である。
【図7】電気粘性流体を用いた流体クラッチを例にした第2の従来例を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
11a、11b:プレート(テーパ状断面を有する円筒形プレート)
12a、12b:プレート(テーパ状断面を有する多重円筒形プレート)
13a、13b:第1のロックナット
14a乃至14c:軸受
15:スペーサ
16:調整ねじ
17:第2のロックナット
A:電気粘性流体
Claims (2)
- 入力軸の内方端に設けた第1のプレート、前記入力軸のトルクが伝達される出力軸の内方端に設けられ前記第1のプレートと対向するように設けられた第2のプレート、これらの第1及び第2のプレートを収納するケーシング内に充満するように収容した電気粘性流体を備え、上記第1のプレートと第2のプレート間に電圧を印加することによって、上記電気粘性流体の粘度又は剪断力を変化させ、入力軸から出力軸への伝達トルクを制御できるようにした電気粘性流体を利用したトルク伝達装置において、
上記第1及び第2の各プレートの形状をテーパ断面を有する円筒形又は多重円筒形に形成すると共に、これらの第1及び第2のプレート間の間隔を調整する機構として、
入力軸と出力軸の双方に設けられるケーシングを支承する軸受の一方又は双方の内方に1個又は複数個のスペーサを選択的に挿入することにより上記プレート間の間隔を調整し、上記各軸受の各外方に設けられる第1のロックナットの締め付けで、調整された上記のプレート間の間隔を固定するような構成を備えるようにしたことを特徴とする電気粘性流体を利用したトルク伝達装置。 - 入力軸の内方端に設けた第1のプレート、前記入力軸のトルクが伝達される出力軸の内方端に設けられ前記第1のプレートと対向するように設けられた第2のプレート、これらの第1及び第2のプレートを収納するケーシング内に充満するように収容した電気粘性流体を備え、上記第1のプレートと第2のプレート間に電圧を印加することによって、上記電気粘性流体の粘度又は剪断力を変化させ、入力軸から出力軸への伝達トルクを制御できるようにした電気粘性流体を利用したトルク伝達装置において、
上記第1及び第2の各プレートの形状をテーパ断面を有する円筒形又は多重円筒形に形成すると共に、これらの第1及び第2のプレート間の間隔を調整する機構として、
入力軸と出力軸の双方に設けられるケーシングを支承する軸受とケーシングの内面に設けたねじを介して軸方向に螺動する調整ねじを設け、この調整ねじの螺動位置の調整によって上記プレート間の間隔を調整し、上記各軸受の各外方に設けられる第1のロックナットの締め付けと上記調整ねじの外周と上記ケーシングに対接する第2のロックナットの締め付けとで、調整された上記のプレート間の間隔を固定するような構成を備えるようにしたことを特徴とする電気粘性流体を利用したトルク伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18667795A JP3837755B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 電気粘性流体を利用したトルク伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18667795A JP3837755B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 電気粘性流体を利用したトルク伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0914300A JPH0914300A (ja) | 1997-01-14 |
JP3837755B2 true JP3837755B2 (ja) | 2006-10-25 |
Family
ID=16192725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18667795A Expired - Fee Related JP3837755B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 電気粘性流体を利用したトルク伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3837755B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170015258A (ko) * | 2015-07-31 | 2017-02-08 | 배남식 | 동력 전달장치 |
KR20170015259A (ko) * | 2015-07-31 | 2017-02-08 | 배남식 | 회전력 비교 시스템 그리고 회전력 비교 시스템 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005291482A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Junji Furusho | 新規なトルク伝達・停止装置 |
CN104565271B (zh) * | 2014-12-29 | 2017-01-25 | 浙江大学 | 伺服驱动方式的液粘调速装置 |
-
1995
- 1995-06-30 JP JP18667795A patent/JP3837755B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170015258A (ko) * | 2015-07-31 | 2017-02-08 | 배남식 | 동력 전달장치 |
KR20170015259A (ko) * | 2015-07-31 | 2017-02-08 | 배남식 | 회전력 비교 시스템 그리고 회전력 비교 시스템 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0914300A (ja) | 1997-01-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU634844B2 (en) | A housing for underwater electronic circuits | |
JP3837755B2 (ja) | 電気粘性流体を利用したトルク伝達装置 | |
CN108233765B (zh) | 一种串联结构超声电机 | |
DE102015225750B4 (de) | Elektronische vorrichtung und aktuator, der dieselbe verwendet | |
GB2376834A (en) | Loudspeaker using an electro-active device | |
KR20060045119A (ko) | 전기유동성 유체의 응용에 사용되는 평행 전계 전극구성 및이를 이용한 장치 | |
WO2007036421A1 (de) | Rollenantrieb und rollentransporteinrichtung | |
WO2007087997A2 (de) | Antriebstrommel eines gurtbandförderers | |
DE102009001173A1 (de) | Bürstenloser Motor | |
DE102020206364B4 (de) | Kondensatoranordnung, Fahrzeugantriebs-Leistungselektronikvorrichtung mit einer Kondensatoranordnung | |
GB2386425A (en) | Magnetic resonance machine having a gradient coil that is connected to an electric conductor arrangement for the purpose of supplying electricity. | |
US7932808B2 (en) | Load resistor | |
EP1358698B1 (de) | Stromübertragungsanordnung | |
US5917404A (en) | Power resistor | |
US5763981A (en) | Vibration actuator | |
WO2010032826A1 (ja) | 振動型アクチュエータの支持装置 | |
EP3391488B1 (en) | Busbar | |
WO2017090727A1 (ja) | 静電誘導型発電素子 | |
JP2005291482A (ja) | 新規なトルク伝達・停止装置 | |
KR101139819B1 (ko) | 가변 캐패시터 | |
US20190191492A1 (en) | Improved electrical energy transfer system for a wire mesh heater | |
EP0651114A1 (de) | Innenrüttler | |
US5466422A (en) | Dielectric-forming sheath for electrodes for corona pre-treatment installations | |
CN219226848U (zh) | 大型发电机组用碳刷 | |
CN217761584U (zh) | 一种伺服驱动器缓冲装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050329 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050530 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051108 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060711 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060724 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |