JP3837601B2 - 原動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼膨張空気を回転の接線方向に噴出させてその噴出反力で回転動力を得る原動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、ガソリン機関、ディーゼル機関、ガスタービンまたはジェット機関等を含む原動機が広く利用されている。例えば、円周方向に燃焼ガス等を噴射させることによって回転動力を得る原動機に関しても様々な発明がなされており、例えば、特開昭61−241402号公報や特開昭50−100448号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭61−241402号公報では、図5に示すように、燃焼ガスGをローター100の回転中心部の回転パイプ102から流入し、ローター100に取付けられた噴射口104を円周方向に向けたノズル106から燃焼ガスを円周方向に噴射して回転動力を得る噴射式原動機が開示されている。しかしながら、この原動機では、別の場所で発生させた燃焼ガスGが回転パイプ102を通り、ローター内部の配管108を通ってノズル106へと単に通りぬけていくだけに過ぎず、原動機内でエネルギー発生がないので大きな回転動力を得ることができなかった。また、燃焼ガスを発生させるための燃焼室を別途に設けなければならないので、装置が大きなものとなり製造コストも高いという問題があった。
【0004】
また、図6は、特開昭50−100448号公報の蒸気タービン併用噴射式ロータリー原動機を示している。図6(a)、図6(b)に示すように、この原動機の噴射式ロータリー原動機部分200は、回転主軸202から略十字放射状に4つの棹204が設けられており、その棹204の回転外側先端の各々に燃焼室208が固定され、さらに棹204内部の燃料補給路206a及び空気補給路206bを介して燃焼室に燃料及び空気を圧送する構成であり、燃焼ガスを側壁209に向けて噴射して燃焼室208を周回転させて主軸202から回転動力を得るものである。しかしながら、この噴射式ロータリー原動機200では、放射状の棹204の中空内部に燃料補給路206aと空気補給路206bを設けるために各々の棹内部を2つに仕切って形成されているので構造が複雑なものであった。さらに、燃料に着火させるために4つの燃焼室208の空気混合燃料の噴射口外側に点火プラグ211が設置されているので、構造が複雑であるとともに製造コストが高いものであった。また、点火プラグ211は、燃焼室208の噴射口付近の外側部分に取付けられているので、実際には、燃焼室外部で燃料が燃焼することとなり、燃焼ガスの膨張エネルギーは燃焼室を周回転させる力として利用できないものであった。よって、棹内部を圧送されてくる燃焼する前の燃料及び空気が燃焼室から噴射する際の噴射反力による小さな回転動力しか得ることができないので、噴射式ロータリー原動機単独では非常に効率が悪く実用性がないものであった。したがって、図6(b)に示すように、有効な回転動力を取り出すために燃焼熱を利用した蒸気タービン210等を補助的に設けなければならず、羽根体212や蒸気ボイラー214、高圧蒸気パイプ216等の設備のために構造がより複雑となり装置全体も大きくなって製造コストが高いものであった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、構造が簡単で装置全体がコンパクトであり、しかも効率良く確実に大きな回転動力を得ることができる原動装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の原動装置は、両側を軸受体26に回転自在に軸支され、内部が中空の中空回転軸12と、中空回転軸12に貫通状に固定され中空回転軸12の中空部36に連通する燃焼室14を内部に有して該中空回転軸12と一体回転する中空筒体16と、中空筒体16の回転周面Rから突設され中空筒体16内の燃焼室と連通し回転円周接線方向にその噴出口48を向けて設けられた噴出ノズル18と、中空回転軸12の中空部36を含み、中空筒体16内の燃焼室14内へ燃料及び空気を供給する空気・燃料供給手段20と、燃焼室14内に点火点44を配置させて燃焼室14内の燃料に自在に点火させる点火手段22と、を有し、空気・燃料供給手段20は、軸受体26内に設けられたL字中空部32であって、一端が中空回転軸12の中空内部に連通するとともに他端が外部の空気圧送装置に連通するL字中空部32と、該中空回転軸12の中空内部と、により構成される空気供給路を含む空気供給手段50と、中空回転軸12の中空部36ならびにL字中空部32を挿通され同中空回転軸12の長手方向に延長されて外部の燃料供給源(60)に接続される燃料供給路62を有し、同燃料供給路62を介して中空回転軸12の中空部36の略中心位置で空気供給手段50による空気と混合するように燃料を供給する燃料供給手段52と、を含み、中空筒体16の燃焼室14内で点火させてその燃焼膨張空気Tの噴出ノズル18からの噴出反力で中空筒体16を回転させて回転動力を得ることを特徴とする原動装置10から構成される。
【0007】
また、燃料供給手段52は、中空筒体16内部の軸方向の略中心位置にその供給口68が設定されていることとしてもよい。
【0008】
また、中空筒体16は中空回転軸12に貫通された状態で固定され、中空筒体16内となる中空回転軸12に設けられた複数の連通孔38を介して燃焼室14と中空回転軸12の中空部36が仕切られた状態で相互に連通されたこととしてもよい。
【0009】
また、燃料供給手段52は、中空回転軸12の中心部を挿通され同中空回転軸12の長手方向に延長されて外部の燃料供給源(60)に接続されるニードルパイプ状の燃料供給路62を含むこととしてもよい。
【0010】
また、点火手段22は、点火点44に配置された放電子74を含む放電装置70からなることとしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1ないし図3は、本発明の原動装置の実施の形態を示しており、本発明の原動装置は、両側を軸支された中空回転軸に固定された中空の回転筒体内部で燃焼させて、燃焼膨張空気を回転筒体の回転周面接線方向に噴出し、その噴出反力で回転筒体を回転させて回転動力を得る原動装置である。
【0012】
図1に示すように、この実施形態に係る原動装置10は、内部が中空の中空回転軸12と、中空内部を燃焼室14とした中空筒体16と、中空筒体16の回転周面Rから突設された噴出ノズル18と、燃焼室14に空気および燃料を供給する空気・燃料供給手段20と、燃焼室14内の燃料に点火させる点火手段22と、を有している。
【0013】
図1または図3に示すように、この実施形態において、原動装置10は、中空回転軸12を回転自在に軸支する1対の軸受体24、26によって支持されている。図1又は図3において、中空回転軸12の左側の軸受体24側が外部に回転動力を伝える出力側となる。図3に示すように、図上、左側すなわち出力側の軸受体24は、その軸受部25に中空回転軸12を水平に差し通して中空回転軸12を軸支している。一方、右側の軸受体26は、左側の軸受体24に対向する側に軸受ケース27を突設させ、その内部に軸受28が内蔵され、この軸受28で中空回転軸12の右端側を差し入れ状に係合させて軸支している。さらに軸受体26の上面側に開口30が設けられており、軸受体26内部には軸受28により軸支された中空回転軸12の中空内部とこの開口30とをL字状に連通するL字中空部32が設けられている。
【0014】
図1または図3に示すように、中空回転軸12は、耐熱性耐圧性の高い金属から形成され、内部を中空とした中空内部36が形成されている。この実施形態で用いられる金属は、例えば、耐圧性が高く硬くて加工しやすい黄銅等を用いるとよい。また、黄銅に限らず、耐熱性や耐圧性のある任意の金属を用いてもよい。この中空回転軸12の右側は開口34され、その開口34が軸受体26のL字中空部32と連通しており、後述する空気供給手段の空気供給路とされる。この実施形態において、中空回転軸12は、中空筒体16を貫通した形態で同中空筒体16に固定されており、中空回転軸によって中空回転軸12の中空内部36と中空筒体16の燃焼室14とが仕切られている。中空回転軸12の中空内部左端側となる位置でメクラ穴状に閉鎖する閉鎖壁40が設けられている。この閉鎖壁40は、三角錐状にその頂点を中空内部36側に向けて突出して設けられている。また、中空筒体16内部分の中空回転軸12の周壁には小径の貫通孔38が複数個穿孔されており、この貫通孔38によって中空回転軸12の中空内部36と燃焼室14とが連通されている。これにより、中空回転軸内に開口30側から空気が圧送されると貫通孔38を通って燃焼室14内へ流入させる。
【0015】
図1ないし図3に示すように、中空筒体16は、この実施形態において、例えば、中空回転軸と同様の耐熱性及び耐圧性の高い金属で形成されており、円筒形状に形成されている。中空筒体16の円筒の両端面は円形板体42で覆蓋されて略密閉状に設けられている。中空筒体16は、円形板体42の中心を中空回転軸12が垂直に貫通した状態で固定されており、円筒周面が回転周面Rとなる。中空筒体16内部の燃焼室14は、空気・燃料供給手段20により供給される燃料を燃焼させて燃焼膨張空気Tを発生させる空間であり、中空筒体16と同心の円筒形状の空間である。図2または図3に示すように、燃焼室14内には、点火手段22の点火点44が配置されており、燃焼室14内の燃料に自在に点火される。また、中空筒体16の円形板体42には、複数の冷却部材45が外部側に向けて突出して設けられている。冷却部材45には、円形板体42との間に空隙45aを有しており、円形板体42の表面積を広くして燃焼室で発生する熱を良好に放熱させる。なお、冷却部材45は、例えば、フィンを突設させたものでもよく、その他の任意の形状でもよい。実施形態において、中空筒体16の回転周面Rには、90度おきに噴出ノズル18が一体的に設けられている。さらに中空筒体16には、噴出ノズル18の取付位置に対応しこの噴出ノズル18に向けて燃焼膨張空気Tを導入排出させる燃焼室14と外部とを連通させる排気孔46が設けらている。
【0016】
図2において、噴出ノズル18は、燃焼室14で発生させた燃焼膨張空気Tを噴出口48から外部に噴出させて中空筒体を回転させるための空気噴出ノズルである。この実施形態において、噴出ノズル18は、略L字管状に形成されており、その内部を排気孔46を介して燃焼室14と連通させつつ中空筒体16の回転周面R上に固定され、さらに噴出口48を回転円周接線方向に向くように設けられている。すなわち、図2において、中空筒体16の回転方向を左回りとすると、その回転中心から噴出ノズル18の接続端側(中空筒体16の排気孔46)を見た時に右曲がり90度方向に噴出口48が向くように設けられている。なお、中空筒体の大きさや燃焼室の容積、あるいは噴出口48の径の大きさ等は必要とする回転出力の大きさに応じて任意に設定される。
【0017】
図1または図3に示すように、空気・燃料供給手段20は、この実施形態において、空気供給手段50と、燃料供給手段52と、を備えており、中空回転軸12の中空部36を介して中空筒体16内の燃焼室14内に空気と燃料を供給する。
【0018】
この実施形態において、空気供給手段50は、図3に示すように、空気圧縮圧送用の空気ポンプ54と、中空回転軸12の中空部36と軸受体26のL字中空部32とからなる空気供給路と、を有している。空気ポンプ54は、例えば、コンプレッサ等からなり、空気を圧縮して中空回転軸12の中空内部36及び燃焼室14に圧送する装置である。空気ポンプ54は、空気調整バルブ56を有する空気供給パイプ58を介して軸受体26の上面側開口30に接続されている。空気ポンプ54によって圧縮された空気は、空気供給パイプ58を通って、軸受体26のL字中空部32内を通過して中空回転軸12の中空内部36を圧送されて燃焼室14側に供給される。中空回転軸の中空内部を空気供給路とした構成とすることにより、構造を複雑にすることなく空気を燃焼室側に確実にかつ効率良く送ることができる。
【0019】
この実施形態において、図3に示すように、燃料供給手段52は、燃料供給源である燃料ポンプ60と、燃料供給路62と、からなる。燃料は、例えば、ガソリン、灯油、軽油、重油等の液体燃料又はプロパンガス等の気体燃料を任意に選択して適用してよい。燃料ポンプ60は、燃料を燃料供給路62に圧送して燃焼室側に供給する装置である。
【0020】
燃料供給路62は、この実施形態において、吐出部がテーパー状に形成されたニードルパイプ状の燃料パイプ64から形成されており、中空回転軸12の中心部及び軸受体26のL字中空部32を水平方向に挿通され、軸受体26の左側壁を貫通して直線状に配置されて固定支持されている。燃料パイプ64は、軸受体26に対する固定位置から外部に向けて長手方向に延長されており、途中に燃料調整バルブ66が設けられて外部の燃料ポンプ60に接続される。燃料パイプ64の吐出部の先端が燃料供給口68であり、この燃料供給口68を中空回転軸12の中空筒体16内の軸方向の略中心位置に配置させている。すなわち、燃料供給口68が配置されている中空回転軸12の中空内であって貫通孔38が設けられた部分に対応する空間部が混合空間Mとなり、混合空間Mで燃料供給口68から噴射された燃料と空気供給手段50によって圧送された空気とが混合される。この混合気体は圧送空気によって貫通孔38を通過して燃焼室14に均一に供給される。
【0021】
この実施形態において、点火手段22は、図3に示すように、点火装置70と、点火装置用回路72と、を有した放電装置からなる。点火装置70は、例えば、点火プラグからなり、一端に放電子74が配置された点火点44が設けられおり、他端側を入力端子76として点火装置用回路72に接続される。また、点火装置70の外部側面は絶縁体で覆われている。図2にも示すように、点火装置70は、その点火点44が燃焼室14内の中空回転軸12に近接するように配置され、中空筒体16の円形板体42の偏心位置を貫通して絶縁体部分を円形板体42に固定されて支持されている。放電子74は、わずかな間隙をおいた一対の電極からなり、入力端子76に高電圧の電流を流すと放電子74の間隙で火花が発生し燃焼室内の燃料に点火させる。また、図1または図3に示すように、点火装置70の入力端子76は、中空回転軸12の外面から外側に張り出し状に固定された薄肉厚の円環導体板78に接続されている。
【0022】
点火装置用回路72は、図示しない電源等に接続されており、内部回路にて高電圧を発生させて点火装置70に電流を流して火花を起こさせるものである。図3に示すように、点火装置用回路72はブラシ79を介して円環導体板78に接続される。ブラシ79は、例えば、軸受体26に固定されたブラシ支持体77に支持され、ブラシ79の一端を中空回転軸とともに回転する円環導体板78に接触させている。したがって、点火装置用回路72と点火装置70とは常に電気的接続状態となり燃料室14の燃料に自在に点火できる。
【0023】
次に、この実施形態に係る原動装置の作用について説明する。図3に示すように、燃料ポンプにより燃料供給路から圧送された燃料は中空回転軸の中空部の混合空間で燃料供給口から噴射される。噴射された燃料は、空気ポンプにより空気供給路を圧送された空気と混合されて貫通孔を介して燃焼室へ圧送される。それと同時に、点火装置用回路で発生させた高電圧の電流は、ブラシを介して円環導体板に通じ点火装置に流れ、放電子で火花を起こす。そして、中空筒体の燃焼室内の燃料は放電子の火花によって点火されて燃焼し、高温高圧の燃焼膨張気体を発生する。図2に示すように、燃焼室内で発生した燃焼膨張空気は、噴出ノズルから回転円周接線方向に向けて噴出される。その噴出反力によって、中空筒体及び中空回転軸体が一体回転し回転動力を得る。これにより、構造を複雑にすることなく燃料及び空気を燃焼室へ確実にしかも効率良く燃焼する燃料を供給できるとともに燃焼室内で大きな燃焼膨張エネルギーを発生させて大きな回転動力を確実に出力することができる。
【0024】
また、図4は、実施形態の原動装置10の噴出排気ガスを再利用した使用例を示している。原動装置10から排出された高温高圧の燃焼膨張空気を熱交換器80や排ガスボイラー82へ引き込み、燃焼膨張空気の熱エネルギーを、例えば、冷房や暖房等に利用する。これにより、エネルギーを無駄なく使用できる。
【0025】
本発明の原動装置は上記した実施の形態に限定されるものではなく特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲において任意の改変を加えても良い。例えば、噴出ノズルの個数は、4個に限らず、2個又は3個、或は5個以上設けてもよい。また、中空筒体16の形状は、三角筒状、四角筒状、またはそれ以上の多角形筒状に設けても良い。
【0026】
【発明の効果】
上記したように本発明の原動装置によれば、両側を回転自在に軸支された内部が中空の中空回転軸と、中空回転軸に貫通状に固定され中空回転軸の中空部に連通する燃焼室を内部に有して該中空回転軸と一体回転する中空筒体と、中空筒体の回転周面から突設され中空筒体内の燃焼室と連通し回転円周接線方向にその噴出口を向けて設けられた噴出ノズルと、中空回転軸の中空部を含み、中空筒体内の燃焼室内へ燃料及び空気を供給する空気・燃料供給手段と、燃焼室内に点火点を配置させて燃焼室内の燃料に自在に点火させる点火手段と、を有し、中空筒体の燃焼室内で点火させてその燃焼膨張空気の噴出ノズルからの噴出反力で中空筒体を回転させて回転動力を得る構成であるから、中空筒体内の燃焼室で燃焼させて噴出ノズルから噴出させる結果、この燃焼室内で大きな燃焼膨張空気による燃焼膨張エネルギーを発生させ、確実に大きな回転動力を得ることができる。さらに、中空回転軸の中空部を介して燃料及び空気を供給するので、燃焼室に空気及び燃料を効率良く供給できるとともに装置を複雑にすることなく装置全体がコンパクトに製造でき、製造コストも低廉にすることできる。
【0027】
また、点火手段の点火点が燃焼室内の中空回転軸の取り付け位置に近接して配置された構成とすることにより、1個の点火装置だけで燃焼室内の燃料に効率良く点火させることができる。また、構造が簡単で、製造コストも低廉にすることができる。
【0028】
また、空気・燃料供給手段は、中空回転軸の中空内部を空気供給路として外部から空気を圧送する空気供給手段と、中空回転軸の中空部の略中心位置で空気供給手段による空気と混合するように燃料を供給する燃料供給手段と、を備えた構成とすることにより、中空回転軸内部を空気供給路として利用するので構造を複雑にすることなく燃焼に必要な空気を確実に大量に供給することができる。また、大量の空気を圧送できるとともに中空回転軸の中空部の中心位置で空気と燃料を混合させるので、ムラなく混ざって着火しやすい燃料を燃焼室に供給でき燃焼効率を良くして稼動効率を良くすることができる。
【0029】
また、燃料供給手段は、中空筒体内部の軸方向の略中心位置にその供給口が設定されている構成とすることにより、供給口から噴射される燃料と空気圧送手段によって圧送された空気とをムラなく混合させることができ、燃料に点火させやすく燃焼室内での良好な燃焼が行われて、原動装置を効率良く稼動できる。
【0030】
また、中空筒体は中空回転軸に貫通された状態で固定され、中空筒体内となる中空回転軸に設けられた複数の連通孔を介して燃焼室と中空回転軸の中空部が仕切られた状態で相互に連通された構成とすることにより、中空回転軸内部から空気及び燃料を燃焼室内に供給するとともに燃焼室と中空回転軸の中空部とを仕切ることによって燃焼室の燃焼によって中空回転軸内の燃料に引火するのを防止して、装置の安全性及び耐久度を高めることができる。
【0031】
また、燃料供給手段は、中空回転軸の中心部を挿通され同中空回転軸の長手方向に延長されて外部の燃料供給源に接続されるニードルパイプ状の燃料供給路を含む構成とすることにより、燃料供給路が回転軸内に配置されるので、構造を複雑にすることなくかつ空気の圧送を妨害しないで燃料を供給することができ、かつ低コストで効率のよい原動装置を製造できる。また、供給口から噴射される燃料と空気圧送手段によって圧送された空気とがムラなく混合するので、燃料に点火しやすくなり、効率よく稼動できる。
【0032】
また、点火手段は、点火点に配置された放電子を含む放電装置からなる構成とすることにより、燃焼室内の燃料に確実に点火することができる。また、コンパクトに製造できるとともに構造も簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原動装置の実施形態の斜視図である。
【図2】 図1の一部切欠きアーア矢視図である。
【図3】 図2のA―A断面図である。
【図4】 原動装置の噴出空気を再利用する使用例を示した図である。
【図5】 (a)は、従来の原動機の側面図、(b)は、(a)の一部切り欠き正面図である。
【図6】 (a)は、従来の蒸気タービン併用噴射式ロータリー原動機の一部平面図、(b)は、側断面図である。
【符号の説明】
10 原動装置
12 中空回転軸
14 燃焼室
16 中空筒体
18 噴出ノズル
20 空気・燃料供給手段
22 点火手段
44 点火点
48 噴出口
50 空気供給手段
52 燃料供給手段
62 燃料供給路
68 燃料供給口
T 燃焼膨張空気
Claims (5)
- 両側を軸受体に回転自在に軸支され、内部が中空の中空回転軸と、
中空回転軸に貫通状に固定され中空回転軸の中空部に連通する燃焼室を内部に有して該中空回転軸と一体回転する中空筒体と、
中空筒体の回転周面から突設され中空筒体内の燃焼室と連通し回転円周接線方向にその噴出口を向けて設けられた噴出ノズルと、
中空回転軸の中空部を含み、中空筒体内の燃焼室内へ燃料及び空気を供給する空気・燃料供給手段と、
燃焼室内に点火点を配置させて燃焼室内の燃料に自在に点火させる点火手段と、を有し、
空気・燃料供給手段は、軸受体内に設けられたL字中空部であって、一端が中空回転軸の中空内部に連通するとともに他端が外部の空気圧送装置に連通するL字中空部と、該中空回転軸の中空内部と、により構成される空気供給路を含む空気供給手段と、
中空回転軸の中空部ならびにL字中空部を挿通され同中空回転軸の長手方向に延長されて外部の燃料供給源に接続される燃料供給路を有し、同燃料供給路を介して中空回転軸の中空部の略中心位置で空気供給手段による空気と混合するように燃料を供給する燃料供給手段と、を含み、
中空筒体の燃焼室内で点火させてその燃焼膨張空気の噴出ノズルからの噴出反力で中空筒体を回転させて回転動力を得ることを特徴とする原動装置。 - 燃料供給手段は、中空筒体内部の軸方向の略中心位置にその供給口が設定されている請求項1記載の原動装置。
- 中空筒体は中空回転軸に貫通された状態で固定され、
中空筒体内となる中空回転軸に設けられた複数の連通孔を介して燃焼室と中空回転軸の中空部が仕切られた状態で相互に連通された請求項1または2記載の原動装置。 - 燃料供給手段は、中空回転軸の中心部を挿通され同中空回転軸の長手方向に延長されて外部の燃料供給源に接続されるニードルパイプ状の燃料供給路を含む請求項1ないし3のいずれかに記載の原動装置。
- 点火手段は、点火点に配置された放電子を含む放電装置からなる請求項1ないし4のいずれかに記載の原動装置。
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