JP3837513B2 - 核磁気共鳴法を用いた地層の浸透率の推定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木工学、地盤工学、資源探査および物理探査の分野において利用可能な核磁気共鳴法を用いた地層の浸透率の推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地層の浸透率の核磁気共鳴(以下「NMR」という。)による推定は、地層中の間隙流体のプロトン緩和データを用いて行っている(Stambaugh,2000,Oil&GasJournal,vol.98,pp.45-52)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の方法では、岩石の化学組成がわからないと、正確な浸透率推定はできないという問題があった。これはプロトンの緩和時間が、岩石の化学組成に強く影響されるからである。そのため、化学組成がわからない地層の浸透率を推定するときは、大きな誤差が生じるものであった。
また、Balzarini et al,1996.PhysicaB,vol.226,pp.10-14で,拡散データを用いた浸透率の推定方法が述べられているが、その推定方法は誤ったものであった。
【0004】
本発明は、核磁気共鳴法を用いて多孔質な地層中の間隙水などの含水素流体の自己拡散係数を計測することにより、地層の化学組成がわからくても正確な浸透率を推定可能とすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の核磁気共鳴法を用いた地層の浸透率の推定方法は、静磁場磁石、傾斜磁場コイルおよびラジオ波コイルから構成されるセンサーユニットを地層に押し当てて地層中の間隙流体分子の自己拡散係数を計測することにより、地層の浸透率を推定する方法において、浸透率kを次の式から求めることを特徴とする核磁気共鳴法を用いた地層の浸透率の推定方法。
【数5】
Figure 0003837513
ただし、φは地層の空隙率、Dはバルク流体分子の自己拡散係数、Dは空隙サイズよりも十分大きな距離を移動したときの間隙流体分子の自己拡散係数である。また、(S/V)poreは空隙の比表面積であって、次の式から求める。
【数2】
Figure 0003837513
ただし、Dは間隙流体分子の自己拡散係数、tは空隙サイズよりも小さな距離を移動したときの間隙流体分子の拡散時間、cは定数である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施の形態の1例を示したもので、NMR計測機器のセンサー部分のみ示してある。
1は、間隙水などの含水素流体の自己拡散係数を計測する対象である流体で満たされた多孔質地層、例えば、岩石、堆積物等である。
2は、センサーユニットであり、静磁場磁石3、傾斜磁場コイル4およびラジオ波コイル5から構成されている。
静磁場磁石3は、原子核が共鳴するように一定の強度をもった磁場を形成するものである。 傾斜磁場コイル4は、流体分子の自己拡散による空間移動を検出するために場所により強さの異なる磁場、すなわち、傾斜磁場を作る。ラジオ波コイル5は、高周波磁場を多孔質地層1に照射し共鳴を起こさせると共に、共鳴の結果、多孔質地層1から発せられる信号を受信するものである。また、図示しないコンピュータにより、傾斜磁場の切り換えや高周波磁場の発生のタイミングを制御したり、受信した信号をもとに計算を行うようになっている。
【0007】
図1のセンサーユニット2を岩盤の表面やボーリング孔の抗壁の地層1などに押し当てて、地層1の表面のNMR物性を計測する。その際、岩盤表面から一定の距離、例えば、数cm〜数m奥の位置にあるプロトンに感度を持つよう磁場を調整する。計測対象は、多孔質な地層1中の間隙を満たしている軽水素(1H)の原子核(プロトン)を含む流体である。たとえば、地下水の水分子中のプロトン、あるいは石油の炭化水素分子中のプロトンが対象核である。
【0008】
間隙流体は、多孔質岩石中を熱運動によって自己拡散して移動している。その自己拡散係数データをパルス傾斜磁場を用いたNMR(PFG NMR)で計測するのが、まず浸透率計測の第一歩である。この自己拡散係数を計測するためには、たとえば、図2で示すパルス系列(PFGスピンエコー系列)を使用する必要がある。プロトンの歳差運動の回転速度、位相などをラジオ波と傾斜磁場のパルスでコントロールし、エコー時間TEのタイミングで現れるスピンエコー波形を取得する。傾斜磁場強度(G)の上昇に起因する、エコー波形の高さ(I)の減少を計測し、それから間隙流体分子の自己拡散係数(D)を求める。すなわち、
【数1】
Figure 0003837513
は、傾斜磁場強度がゼロのときのスピンエコー強度である。ただし、bは次式で定義される量である。
b=(γGδ)(Δ−δ/3) (2)
γは核種に固有の磁気回転比であり、プロトンの場合は2.675×108 rad/Tsである。Δとδは、図2に示すように、それぞれ、傾斜磁場パルスの間隔と持続時間である。bは既知量なので、bをいろいろ変えてI で規格化されたスピン・エコーシグナル(I/I)を計測し、最小二乗法で未知量Dを決定する。
【0009】
PFG NMRでは、間隙流体がΔのタイムスケールで拡散できる距離を計測する。Δを変えて拡散係数の変化を調べると、多孔質媒体の比表面積と屈曲度が計測できることを、Mitra,P.P.,P.N.Sen,およびL.M.Schwartzが1993年発見した(Physical Review B,47巻,8565-8574頁)。概略は次のとおりである。
多孔質媒体中の間隙流体の拡散係数(D)という量は、拡散時間・拡散距離に依存する。ある空隙サイズをもつ多孔質媒体内部で間隙流体がランダムウォークしている系を考えると、空隙の中央付近からランダムウォークを開始した流体分子は最初のうちは固体表面にめったに衝突しないのでバルクの流体と同じ自己拡散係数(D)をもつ。流体分子の移動距離は、時間が経つにつれて増加する。ランダムウォーカーの根平均二乗変位が空隙サイズとほぼ同じかあるいはより大きくなると固体との衝突が頻繁におこり、流体分子は固体を回り込みながら空隙中を移動していく。この固体部分の幾何学的な障害物効果によって、DはDよりすこしだけ低下する。重要なポイントは、その低下量が空隙の比表面積に関係する点である。
【0010】
【数2】
Figure 0003837513
(S/V)poreは空隙の比表面積、tは拡散時間、cは定数、πは円周率である。PFG NMRではΔが拡散時間なので、Δをいろいろ変えてDの低下量を計測し、(3)式によって比表面積をもとめることができる。NMRによる世界初の実測例が、Latour, L.L., P.P. Mitra, R.L. Kleinberg, C.H. Sotak著の論文で報告されている(Journal of Magnetic Resonance, A101巻, 342-346頁, 1993年)。
【0011】
さらに、拡散時間Δを大きくとると、流体分子は空隙サイズよりも十分大きな距離を移動できるようになり、その結果、自己拡散係数はある値, D , に漸近する。
D=D as t → ∞ (4)
/D という比は,多孔質媒体の空隙構造の屈曲度(tortuosity)と呼ばれる量である(たとえばLatour, L.L., R.L. Kleinberg, P.P. Mitra and C.H. Sotak, Journal of Magnetic Resonance, A112巻, 83-91頁, 1995年)。また、地層の空隙率は、従来のNMR検層技術等で確立しているように、CPMG時系列データの解析から推定できる(たとえば、Straley, C., Rossini, D., Vinegar, H., Tutunjian, P., and Morriss, C.著The Log Analyst, 3−4月号、84−94頁1997年)。
このように、NMRを用いれば、地層の空隙率、比表面積、屈曲度を計測できる。
【0012】
多孔質地層の浸透率は、空隙率、比表面積、屈曲度がわかればカルマン・コゼニー式を用いて、推定できる。ここが、本発明のオリジナル部分である。以下に、その推定方法を述べる。一般に、多孔質媒質の浸透率(k)は、カルマン・コゼニー式で近似できる場合が多い(たとえばGueguen, Y., とV. Palciauskas, Introduction to the Physics of Rocks, Princeton University Press, Princeton, 1994年)。すなわち、
【数3】
Figure 0003837513
φは空隙率、(S/V)solid= (S/V)poreφ/(1 - φ)は固体部分の比表面積、αは1のオーダーの定数、lは実在の曲がりくねったパイプ状の空隙の長さ、lは直線的にのびた仮想的な空隙の長さである。(5)式は、多孔質媒体の複雑な空隙形状を、曲がりくねった円筒状のパイプとして近似し、ポアズイユ流モデルで浸透率を計算したものである。
【0013】
さて、(5)式において、(l/l) という比はパイプの伸び率を表す尺度である。本来は長さがlというパイプが多孔質岩石の複雑な空隙構造のためにlに伸びたことを意味する。このパイプを満たしている流体分子は、自己拡散によって、曲がりくねったパイプに沿って常時移動している。したがって、自己拡散係数の大小は、曲がりくねったパイプ構造の複雑性を反映している。ところで、拡散現象はランダムウォーク過程であり、数学的には放物型の偏微分方程式に分類される。放物型においては、ある距離Lを拡散移動するのに必要な時間はLの2乗に比例する。したがって、lの距離を拡散するのに必要な時間はlの距離を移動するのに必要な時間の(l/l倍かかる。この比は、拡散係数の比(屈曲度)そのものである。
したがって、(5)式における(l/l という比は、(D/D)という比で置き換えることができる。
【0014】
【数4】
Figure 0003837513
(6)式の右辺において、定数αは、1のオーダーの補正係数なので、α=1と近似する。その結果、(S/V)poreに関して(7)式を得る。この(7)式から、拡散データを用いて浸透率を推定する。
【数5】
Figure 0003837513
なお、Balzarini ほか (1996年) Physica B, 226巻, 10-14頁で、拡散データを用いた浸透率の推定方法が述べられているが、そこで導出された式は間違っている。(S/V)solidと(S/V)poreの混同が誤りの原因である。
【0015】
(7)式の右辺は、すべてNMRで計測可能な点が特徴である。空隙率φは、従来のNMR検層技術等で確立しているように、CPMG時系列データの解析から推定できる(たとえば、StraleyほかThe Log Analyst, 3−4月号、84−94頁1997年)。空隙の比表面積(S/V)poreは、(3)式で示したように、比較的短いΔの条件のもとでPFG NMR法を用いてD/D の変化を計測すれば、得られる。D0は間隙流体の種類(水か石油かなど)と温度がわかれば既存の文献等から知ることができる。Dは、(4)式で示したように、比較的長いΔの条件の下でPFG NMR法を用いてDを計測すれば、得られる。
【0016】
(7)式は、浸透率(k)を拡散データを用いて推定するというオリジナルな方法である。NMRで地層の浸透率を推定する場合、これまで2つの方法(Timur-Coates モデルとKenyon モデル)が使われてきた(たとえばStambaugh の解説論文(2000年) Oil&Gas Journal, 98巻, 45-52頁を参照)。その2つのモデルは、地層中の間隙流体のプロトン緩和データを用いてkの推定を行っている。すなわち、CPMG法を用いてプロトンの横緩和現象を計測し、プロトン横緩和時間のヒストグラムから空隙サイズ分布を推定して浸透率を計算している。本発明のような傾斜磁場コイルを用いたPFG NMRを実施しているわけではない。プロトン緩和時間を用いた従来の浸透率推定方法には重大な欠点がある。すなわち、プロトン緩和時間が岩石の化学組成(鉄の含有量など)に依存する点である。鉄イオンなどの常磁性物質はプロトンの緩和を促進するので、たとえ同じ空隙サイズでも鉄含有量の多い多孔質岩石は緩和時間が短くなり、少ない岩石では緩和時間が長くなる。したがって、同じ浸透率・同じ空隙構造の地層でも、鉄分含有量が異なるとプロトン緩和時間も異なる。したがって、従来の方法で浸透率を正しく推定するには、岩石の化学組成の情報が必須である。しかし、たとえばNMR検層でボーリング孔のスキャンを行う場合、地下深部の岩石の種類に関する情報は、獲得困難な場合がしばしばあり、これが浸透率の信頼性を落としている一因になっている。一方、(7)式では、緩和時間の情報は使っていないので、岩石の化学組成の情報は必要ではない。したがって、岩石の化学組成の情報がなくても、浸透率を精度よく推定できる。
【0017】
【実施例】
(7)式の有効性を実証するために、以下のランダムウォークのコンピューターシミュレーションを行った。サンプルは、直径2.11mmのガラスビーズ堆積物である(粒度のそろった砂質堆積層のモデル物質として選んだ)。このサンプルの浸透率を(7)式で推定できることを実証する。ビーズ堆積物の空隙率は34%である。ガラスビーズをプラスチック容器に充填して、マイクロフォーカスX線CT(コンピューター断層)画像を取得した。その3次元デジタル画像データを図3に示す。データサイズは、256×256×256画素で、各画素は一辺が0.053mmの立方体である。このデジタル画像中の空隙部分を水が満たしていると仮定し、その水分子の自己拡散を離散格子上のランダムウォークでシミュレーションした。ランダムウォークプログラムは、インターネットで無料公開されているマセマティカプログラムRW3D.m(Watanabe and Nakashiama、 Computers and Geosciences, 28巻, 583-586頁,2002年)を使用した。一般に、ランダムウォークする物質の拡散係数は(8)式で与えられる。
【数6】
Figure 0003837513
【0018】
<r2>は、ランダムウォーカーの平均自乗変位であり、今回の離散格子上のコンピューターシミュレーションでは(9)式で計算される。
【数7】
Figure 0003837513
n はランダムウォークの総試行回数, r はi番目の試行における時刻τでのウォーカーの位置とτ=0の時のウォーカーの位置との距離である。τは、0, 1, 2, 3, …というように増加する時間ステップ数(無次元)である。
【0019】
0はビーズのない自由空間(バルクの水)中の拡散係数であるが、それは(10)式で与えられる(たとえば、P. T. Callaghan著Principles of Nuclear Magnetic Resonance Microscopy, オックスフォード大学出版、オックスフォード、1991年)。
<r2>=6D0t=aτ (10)
aは、3次元デジタル単純立方格子の格子定数であり、この場合はCT画像の画素サイズの値(0.053mm)である。(4)(8)(10)式によれば、ビーズ堆積物の屈曲度(D/D)はランダムウォークシミュレーションでは、(11)式で計算できる。
【数8】
Figure 0003837513
ビーズ堆積物の比表面積 (S/V)poreは (3)(8)(10)式に基づいて(12)式で計算できる。
【数9】
Figure 0003837513
ただしcは定数である。
【0020】
ランダムウォークシミュレーションの軌跡の一例を図4に示す。比較的短時間の拡散挙動を図5 (n = 15000)に、比較的長時間の拡散挙動を図6(n = 300)に示す。図5のデータを、(12)式を用いて最小二乗解析した結果を図7に示す。図7によって(S/V)poreは4.5×103 1/mという数値が得られた。一方、直径2.11mm、空隙率34%の均一球の堆積物は(S/V)pore = 4.8×103 1/mになるはずである。したがって、今回のランダムウォークシミュレーションでは、誤差6%で比表面積を正しく推定することができた。また、図6を(11)式を用いて解析すると、D/Dは平均二乗変位の傾きの比として計算できるので 0.002809/0.001752 = 1.60という値を得た。一方、Latour, L.L., P.P. Mitra, R.L. Kleinberg, C.H. Sotak著の論文によると、均一球の堆積物についてはD/D = 1.62である(Journal of Magnetic Resonance, A101巻, 342-346頁, 1993年)。したがって、今回のランダムウォークシミュレーションでは、誤差1%で屈曲度(D/D)を推定することができた。
【0021】
以上の結果(φ = 0.34, (S/V)pore=4.5×103 1/m, D/D = 1.60)を、(7)式に代入すると、 k = 1.0×10-8 m2という値を得る。一方、このビーズ堆積物の浸透率を通常の室内透水試験方法で実測するとk = 0.74×10-8 m2という値を得た。したがって、ランダムウォークシミュレーションによって、誤差35%で浸透率の推定に成功した。このことは、拡散データを用いた浸透率推定の妥当性を例証するものである。さらに、カルマン・コゼニー式は天然の多孔質岩石でも成立する場合が多いので、(7)式の天然の地層への適用の有効性をも示唆するものである。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、以下の効果を奏する。
従来、地層中のプロトンの横緩和現象を計測し、プロトン横緩和時間のヒストグラムから空隙サイズ分布を推定して浸透率を計算しているが、プロトン緩和時間が地層の化学組成(鉄の含有量など)に依存するため、浸透率を正しく推定するには、地層の化学組成の情報が必須である。
これに対し、本発明は、核磁気共鳴法を用いて多孔質な地層中の間隙水などの含水素流体の自己拡散係数を計測することにより、地層の化学組成がわからくても正確な浸透率を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のNMR計測機器のセンサーユニット部分を説明した図である。
【図2】本発明の実施の形態のNMR計測機器を使用して多孔質な地層中の間隙水などの含水素流体の自己拡散係数を計測する場合に使用するパルス系列の1例である。
【図3】本発明の有効性を実証するためのガラスビーズ堆積物の3次元デジタル画像データを示したものである。
【図4】図3に示すガラスビーズ堆積物中のランダムウォークシミュレーションの軌跡の一例を示したものである。
【図5】ガラスビーズ堆積物中のランダムウォークシミュレーションにおける比較的短時間の拡散挙動を示したものである。
【図6】ガラスビーズ堆積物中のランダムウォークシミュレーションにおける比較的長時間の拡散挙動を示したものである。
【図7】図5のデータを、(12)式を用いて最小二乗解析した結果を示したものである。
【符号の説明】
1 多孔質地層
2 センサーユニット
3 静磁場磁石
4 傾斜磁場コイル
5 ラジオ波コイル

Claims (1)

  1. 静磁場磁石、傾斜磁場コイルおよびラジオ波コイルから構成されるセンサーユニットを地層に押し当てて地層中の間隙流体分子の自己拡散係数を計測することにより、地層の浸透率を推定する方法において、浸透率kを次の式から求めることを特徴とする核磁気共鳴法を用いた地層の浸透率の推定方法。
    Figure 0003837513
    ただし、φは地層の空隙率、Dはバルク流体分子の自己拡散係数、Dは空隙サイズよりも十分大きな距離を移動したときの間隙流体分子の自己拡散係数である。また、(S/V)poreは空隙の比表面積であって、次の式から求める。
    Figure 0003837513
    ただし、Dは間隙流体分子の自己拡散係数、tは空隙サイズよりも小さな距離を移動したときの間隙流体分子の拡散時間、cは定数である。
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