JP3833918B2 - Motor control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、永久磁石を装着されたロータにより構成されているブラシレスモータ等の同期モータを位置センサなしのセンサレスで駆動制御するモータ制御装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機や冷蔵庫などの冷凍サイクル用圧縮機に用いられるブラシレスモータ(以下、モータと称する)には、広い回転数範囲で運転可能であること、および高効率運転が可能であることが要求されている。このため、近年においては、インバータ回路により駆動するモータが使用されている。このモータの駆動に際して、回転しているロータ位置に合わせて(同期させて)各相のステータ巻線に通電を行う必要がある。しかし、空気調和機や冷蔵庫などで使用されている圧縮機では、内部が高温状態になり、ホールICなどのロータ位置を検出するための位置センサを設けることが困難であるため、位置センサを用いずにモータを駆動制御する、センサレス運転が行われている。
【0003】
センサレス運転においては、モータコイルヘの通電を行う際に、一定期間の通電休止期間を設け、その間にモータの回転によってモータコイルに発生する誘起電圧をモータコイル端子から検出し、この誘起電圧からモータヘの通電タイミングを決定する。このような間欠通電駆動が一般的に行われており、その中でも通電角を120度とした、いわゆる120度通電駆動方式が最も一般的である。
【0004】
他の駆動方式として、通電休止期間を設けずに駆動する、正弦波通電をはじめとするいわゆる180度通電駆動方式がある。180度通電駆動方式では、モータ駆動電圧とモータ電流との位相差に基づいて通電タイミングを決定して駆動する、あるいは固定子巻線の印加電圧、モータ電流およびモータの機器定数を用いて所定の高速演算を行ってロータ位置を算出して通電タイミングを決定して駆動する、などの方法によってモータを180度通電駆動する。
【0005】
また、これら両駆動方式を切換える構成の従来例として、モータのモータ効率に応じて180度通電駆動あるいは間欠通電駆動を選択することが特開2001−45789号公報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、永久磁石ロータ構造のモータにおいては、ロータ位置に対応して正確なタイミングでモータに通電を行う、いわゆる通電タイミングの最適化がモータ駆動の絶対条件である。更に高効率化、回転の安定化のためには、この通電タイミングを各回転条件ごとに決まる最適値に設定することが必要である。
【0007】
120度通電駆動をはじめとする間欠通電駆動では、永久磁石磁束および電気子磁束に関する誘導電圧を直接検出している。実際に永久磁石位置、すなわちロータ位置を検出しているので、ノイズ除去などを行い、検出精度を高めることによって、正確な通電タイミングでのモータ駆動が可能となる。つまり、ロータ位置を直接検出しているため、モータ起動時においては強制励磁運転からセンサレス運転に容易に短時間で移行することが可能であり、大きな負荷変動が発生したときでも、モータ停止などの不具合が生じにくい。
【0008】
一方、センサレスの180度通電駆動においては、間欠通電駆動に比べて、一般に高効率、低騒音、低振動であるが、駆動制御が複雑で困難であるという課題が存在している。これは、直接ロータ位置を検出していないため、あるいは通電タイミングの検出精度が悪いためである。そのため、モータ起動時においては強制励磁運転からセンサレス運転への移行に時間がかかったり、大きな負荷変動が発生した場合は、モータ停止などの不具合が生じ易い。
【0009】
例えば、モータ駆動電圧とモータ電流の位相差に基づいて駆動制御する方法は、いわゆる強制励磁で時間経過とともに通電を切換えていき、このときのモータ電流位相差すなわち通電タイミングを制御するものである。ここでモータ電流位相差の制御誤差は、そのまま通電タイミングの誤差となってしまうため、安定駆動およびモータ回転の維持のためには位相差を厳密に制御しなくてはならず、負荷変動の発生していないときはよいが、負荷変動が発生したときときの制御不安定が懸念される。
【0010】
さらに、固定子巻線の印加電圧、モータ電流およびモータの機器定数を用いて所定の高速演算を行ってロータ位置を解析し、通電タイミングを決定する方法では、印加電圧およびモータ電流の検出誤基、算出誤差、算出遅れ、あるいはモータの機器定数の測定誤差、パラメータ変動などから、位置検出精度が悪化してしまい、通電タイミングの検出分解能は、間欠通電駆動に比べて劣ってしまうのが現状である。
【0011】
なお、間欠通電駆動における通電タイミングは、検出される誘起電圧に依存しているので、制御性能に関わらず、いかなるときでも正確な通電タイミングが実現できる。このように、180度通電駆動では、正確で厳密な制御が求められるため、制御マージンを減少させるような負荷変動が発生してしまうと、高効率な運転が実現できないばかりでなく、モータ通電の脱調、モータ停止といった事態を引き起こす危険性が間欠通電駆動に比べて非常に大きくなる。
【0012】
なお、ここでいう負荷変動とは、空気調和機、冷蔵庫などの冷凍サイクルに用いられる圧縮機の1回転中に行われる吸入・圧縮・吐出による負荷変動などである。この負荷変動により圧縮機の振動や騒音が発生する。特にシリンダ部が1つのシングルロータリ方式の圧縮機では、回転慣性が小さくなる低回転数域で、この負荷変動の影響が大きくなり、回転数も大きく変調し、振動や騒音が大きくなる。
【0013】
一方、特開2001−45789号公報に記載されている両駆動方式を適宜切換えて駆動する制御装置は、モータのモータ効率に応じて180度通電駆動あるいは間欠通電駆動を選択するものである。しかし、モータの起動の容易性や負荷変動時の安定した回転の継続に関する信頼性、モータを圧縮機の駆動に用いた場合の圧縮機の振動低減に関する対策については考慮されていない。
【0014】
本発明は、上記に鑑み、速やかな起動を行うことができるともに、負荷変動の大きい負荷を駆動するに際して、高効率かつ低振動で駆動を行うことができるモータ制御装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明による課題解決手段は、負荷を駆動するモータに対して180度通電駆動する180度通電駆動手段と、前記モータに対して通電休止期間を設け通電角を180度未満として間欠通電駆動する間欠通電駆動手段と、いずれか1つの駆動方式を選択する選択手段とを備え、選択手段は、起動時に間欠駆動方式を選択するものである。また、選択手段は、低速時に間欠駆動方式を選択し、高速時に180度通電駆動方式を選択する。
【0016】
そして、モータコイルに発生する誘起電圧からロータ位置信号を生成するデジタル方式位置検出手段が設けられ、間欠通電駆動手段は、前記ロータ位置信号の基づいてモータへの通電タイミングを決定するものである。180度通電駆動手段は、モータ駆動電圧とモータコイルに流れるモータ電流との位相差に基づいてモータへの通電タイミングを決定する、あるいはモータの固定子巻線の印加電圧、モータ電流およびモータ定数に基づいてロータの位置を算出してモータへの通電タイミングを決定するものである。
【0017】
このような構成によって、負荷を駆動するモータに対して、180度通電駆動および間欠通電駆動のうちいずれかの駆動方式を選択して、モータのロータ位置を検出する位置センサを用いずにセンサレス運転を行うとき、起動時および低速時には間欠通電駆動を行い、モータの回転数の上昇に伴って180度通電駆動に切換える。
【0018】
詳しくは、モータの起動時には、間欠通電駆動によって起動され、そのまま間欠通電駆動される。その後、回転が上昇して第1回転数に達すると、間欠通電駆動から180度通電駆動に切換えられる。逆に、モータの回転が低下して、第1回転数まで下がると、180度通電駆動から間欠通電駆動に切換えられる。
【0019】
このように、起動時に間欠通電駆動を選択することにより、短時間でモータコイルに発生する誘起電圧を検出できるので、センサレス運転に移行することができる。その結果、速やかな起動を行える。起動した後、180度通電駆動に切換えることにより、この駆動方式の高効率、低騒音、低振動といった利点を活かしたモータ駆動を行える。
【0020】
そして、第1回転数より高い第2回転数を設定して、選択手段は、モータの回転数が前記第1回転数未満のとき、間欠通電駆動方式を選択し、第1回転数以上第2回転数未満のとき、180度通電駆動方式を選択し、第2回転数以上のとき、間欠通電駆動方式を選択するようにする。高速回転になるほど180度通電駆動では、正弦波駆動する場合、正弦波の分解能が低くなり、制御精度が悪化することがある。そのため、高速回転において間欠通電駆動に切換えることにより、ロータ位置を確実に検出して、安定した駆動を行うことができるので、駆動制御の信頼性を高めることができる。
【0021】
モータが駆動する負荷としては、空気調和機、冷蔵庫において使用される周期的に負荷変動が生じる特性を有する圧縮機があり、間欠通電駆動時に、圧縮機の負荷変動にモータトルクが対応するようにモータのトルク制御を行うトルク制御手段を設ける。間欠通電駆動を行う低速時は、高速時に比べて負荷変動の影響を受けやすいので、1回転中の負荷変動とモータトルクとを一致させるようにトルク制御を行うことにより、回転数変動や振動を抑制することができる。
【0022】
なお、間欠通電駆動から180度通電駆動に切換えるときの第1回転数は、トルク制御を行わなくても圧縮機の振動が規定値以下となる回転数とされる。このように設定することにより、トルク制御の実施が困難な180度通電駆動時の制御の負担を減らすことができる。
【0023】
トルク制御手段において、間欠通電駆動から180度通電駆動に切換えるとき、トルク制御を停止するようにする。すなわち、トルク制御を行っている間欠通電駆動から急にトルク制御のない180度通電駆動に切換えると、負荷変動によって振動が大きくなる等の問題が生じ、制御が安定しなくなるおそれがある。そこで、切換え前の所定期間だけトルク制御を禁止することにより、制御の安定化を図れる。
【0024】
また、180度通電駆動から間欠通電駆動に切換えるとき、一旦トルク制御を停止した後、トルク制御を行うことにより、上記と同様、制御の安定化を図れる。なお、第1回転数より低い第3回転数を設定して、モータの回転数が第3回転数より低いとき、トルク制御を行い、第3回転数以上のときトルク制御を行わないようにしてもよい。
【0025】
ここで、トルク制御手段は、モータの回転数あるいはモータの負荷状態に基づいて設定された複数のトルクパターンからロータの機械的位置に応じてトルクパターンを選択して、トルク制御を行うものである。
【0026】
そして、間欠通電駆動から180度通電駆動に切換えるときのロータの機械的位置情報を保持して、180度通電駆動から間欠通電駆動に切換えるとき、保持していた機械的位置情報に基づいてトルク制御を行う。これによって、駆動方式の切換え後にロータの機械的位置の決定を再度行う必要がなくなり、すぐにトルク制御を開始することができる。したがって、常に回転数変動の低減や低振動化を図れる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態のモータの制御装置を図1に示す。図1において、1はモータ、2はモータ1を駆動するインバータ回路、3は交流電源4を整流してインバータ回路2に直流電源を供給するコンバータ回路、5はモータ1を駆動制御するためのマイコンあるいはDSPからなる制御回路、6はモータ1の状態あるいは外部指示により駆動方式を決定する駆動方式選択部、7はモータ1を通電角180度未満の通電休止期間を設けた間欠通電駆動とするため、通電タイミングの設定、駆動電圧(PWMデューティ)基準値の設定などの制御を行う間欠通電駆動部、8はモータ1を180度通電駆動するため、通電タイミングの設定、駆動電圧(PWMデューティ)基準値の設定などの制御を行う180度通電駆動部、9はインバータ回路2の各駆動素子を駆動するためのPWM信号を駆動素子ごとに作成し出力するPWM作成/各相分配部、10はDC電圧の1/2の基準電圧を作成する抵抗、11はモータ1の誘起電圧波形とDC電圧の1/2の基準電圧を比較するコンパレータ、12はモータ1のモータコイルに流れる電流を検出するモータ電流検出手段である。なお、インバータ回路2への電源供給は、近年行われている可変電源供給方法である、いわゆるPAM制御を用いてもよい。
【0028】
交流電源4から商用電源の交流電圧がコンバータ回路3に入力され、リアクタ、整流回路、平滑回路から構成されるコンバータ回路3において、交流電圧を直流電圧に整流し、直流電圧のリップル分が平滑化され、整流された直流電圧はインバータ回路2に与えられる。インバータ回路2は、6個の半導体スイッチング素子である駆動素子が3相ブリッジ状に結線されており、インバータ回路2からの駆動電圧は3相ブラシレスモータ1に出力される。
【0029】
駆動方式選択部6では、モータ1を間欠通電駆動するか、あるいは180度通電駆動するかといった駆動方式の選択をモータ1の状態あるいは外部指示によって行う。モータ1の状態とは、回転数、効率、負荷状態、外乱状態などである。例えば、低速では間欠通電駆動、高速では180度通電駆動とする、あるいは軽負荷では間欠通電駆動、高負荷では180度通電駆動としてもよい。そして、180度通電駆動の継続が困難となるような外乱発生時に、間欠通電駆動に切換えるようにしてもよい。さらに、操作者が、外部スイッチにより駆動方式を切換えることもできる。例えば、夜間に運転するとき低騒音化を重視して、180度通電駆動を行いたい場合に切換える。
【0030】
間欠通電駆動のセンサレスでの位置検出手段には、大きく分けてアナログ方式とデジタル方式の2つの方式がある。なお、図1に示すものは、デジタル方式を用いた場合の一例である。アナログ方式では、モータ端子電圧波形を入力する位置検出入力部にコンデンサと抵抗からなるアナログフィルタ回路が挿入され、正弦波状に波形整形してコンパレータに入力し、仮想中点電位と比較し、位置検出信号を生成している。このフィルタ回路のため、実際の誘起電圧波形とは、90度位相がずれる。
【0031】
デジタル方式では、モータの誘起電圧波形をPWMスイッチングしたパルス状の波形のままコンパレータ11に入力し、抵抗10で作成されたDC電圧の1/2の基準電圧と比較して、位置検出信号を生成する。ただし、PWM波形のオフ時は誘導電圧波形が現れないため、オン時のみ検出できるように制御回路5内部で処理している。この検出した位置信号を基にして、実際のPWM波形の出力するタイミングを決定し、進角(弱め界磁)制御を行っている。
【0032】
このような進角制御により、高効率運転と高回転数域の拡大を図れる。また、フィルタ回路がないため、検出精度が高く、位相遅れもなく、進角(弱め界磁)制御も容易になる。さらに、誘導電圧が小さい低速域でも位置検出が可能となり、起動時に低回転数からセンサレス運転が可能となる。これにより起動電流が低減されるので、過大電流によるインバータ回路2のトランジスタ等の駆動素子の破壊を防ぐことができ、駆動制御の信頼性向上も図れる。
【0033】
また、図1に示すような180度通電駆動のセンサレス駆動方式である、モータ駆動電圧とモータ電流の位相差に基づいて駆動制御する方式では、いわゆる強制励磁で時間経過とともに通電を切換えていき、モータ駆動電圧を変化させることにより、モータ電流検出手段12で検出したモータ電流とモータ駆動電圧のモータ電流位相差、すなわち通電タイミングを制御する。その詳細については、特開2001−54297号公報に開示されている。
【0034】
なお、効率の向上、トルク変動、振動、騒音の抑制のためには、180度通電駆動として、駆動波形の滑らかな変化が実現できる正弦波状にすることが望ましい。また、間欠通電駆動の駆動波形としては、通電角を180度未満として駆動波形中に通電体止期間を設けて、その間に発生する誘起電圧を検出できれば、いかなる駆動波形でも構わない。例えば120度通電駆動とすれば、完全2相通電であり、矩形波通電が可能であるので、各相に供給する駆動波形を作成しやすいという利点がある。
【0035】
各駆動方式における駆動波形を示す。図2は間欠通電駆動の一例である矩形波120度通電の駆動波形、図3は180度通電駆動の一例である正弦波通電の駆動波形である。なお、図2、3は、インバータ回路2の駆動素子を駆動する信号(PWM作成/各相分配部9の出力)をコイル端子ごとにアナログ値として示した波形図であり、実際の通電期間中の駆動波形は数〜数十kHzでPWMチョッピングされ、目標回転数になるようにPWM駆動信号のデューティが変更される。デューティの変更によって、モータ1に印加される電圧または電流が変更され、回転数およびトルクの制御が行われる。
【0036】
ここで、センサレス運転においては、停止位置の検出が困難であるため、モータ起動方法が大きな課題となっている。モータ駆動電圧とモータ電流の位相差に基づいて駆動制御する180度通電駆動方式の起動方法としては、特開2001−54295号公報に開示されている。図4にように、モータ駆動電圧を低電圧状態から徐々に上昇させ、その間のモータ駆動電圧とモータ電流の位相差が安定状態にあるか不安定状態にあるかにより安定起動状態を検出するものであり、起動完了までに3秒〜10秒程度の時間がかかる。
【0037】
次に、間欠通電駆動方式の起動方法としては、モータ1をまず強制励磁運転で始動させ、誘起電圧を検出できた時点で、センサレス運転に移行する方法が一般的である。図5に間欠通電駆動の起動時のモータ電流波形を示す。この方法では、始動後、モータが1回転程度する短時間のうちに起動電圧を検出し、センサレス運転に移行できるため、起動完了までの時間は1秒程度である。
【0038】
このように間欠通電駆動方式では、起動完了までの時間が短くなり、起動電流を低減でき、インバータ回路2の駆動素子の信頼性向上も図れる。そこで、駆動方式選択部6により、起動時は間欠通電駆動を選択して速やかに起動し、起動完了後、180度通電駆動に切換えるような制御を行う。このときのモータ電流波形を図6に示す。
【0039】
次に、180度通電駆動方式における他のセンサレス駆動方式について説明する。図7に示すように、モータ1のモータコイルに流れる電流を検出するモータ電流検出手段13a、13bを設ける。図1と同じく間欠通電駆動のセンサレス駆動方式として、デジタル方式を用いている。この180度通電駆動のセンサレス駆動方式では、固定子巻線の印加電圧、モータ電流検出手段13a、13bにより検出したモータ電流およびモータ1の機器定数を用いて、所定の高速演算を行ってロータ位置を解析し、通電タイミングを決定する。
【0040】
この方式での180度通電駆動の起動時のモータ電流波形を図8に示す。モータ1をまず強制励磁運転で始動させ、徐々に回転数を上昇させ、所定回転数に達した時点で、センサレス運転に移行する。この方式では、間欠通電駆動方式に比べ起動完了までの時間が長くなる。そこで、駆動方式選択部6により、起動時は間欠通電駆動を選択し、起動完了後、180度通電駆動に切換えるようにする。これによって、速やかに起動できるとともに、起動電流を低減でき、インバータ回路2の駆動素子の信頼性向上も図れる。なお、このときの起動時のモータ電流波形は、図6と同様である。
【0041】
次に、モータ1が駆動する負荷としては、1回転中の負荷変動がある周期性を有する特性を備えた圧縮機がある。一般的に空気調和機、冷蔵庫などに用いられている圧縮機は、冷凍サイクルの重要な構成部品であり、冷媒を圧縮させて高温、高圧状態にして熱交換を行っている。通常この圧縮動作は、大きく3つの行程に分けられ、まず圧縮機内部のシリンダ内に冷媒を満たす吸入行程があり、次にシリンダ内の冷媒を圧縮する圧縮行程があり、最後に圧縮した冷媒を圧縮機外部に放出する吐出行程がある。圧縮機では、各行程に従って1回転中の負荷変動が周期的に生じる。
【0042】
そして、圧縮機は、その圧縮機構に応じてロータリ方式、レシプロ方式、スクロール方式などがある。なかでもロータリ方式は、他方式に比べ、構造が簡単で部品点数も少なく、低コストであり、シリンダ部分の構造により圧縮効率もよく、高効率化が容易であるといったことから多く採用されている。ただし、このロータリ方式は、圧縮動作を行うために偏心したロータリピストンがシリンダ内部で回転して、吸入、圧縮、吐出の各行程を行っている。そのため、1回転中の吸入、圧縮、吐出による負荷変動と回転軸の偏心により振動や騒音が大きくなるといった問題がある。
【0043】
この問題に対して、シリンダ部分を2つとして、ロータリピストンの回転を180度ずらして、お互いの振動を打ち消すようにしたツインロータリ方式が実用化されている。しかしながら、シリンダ部が1つのシングルロータリ方式に比べ、構造が複雑になり、コストが上がり、効率も低下するといった問題がある。
【0044】
一方、シングルロータリ方式は、高効率であるが、回転慣性が小さくなる低回転数域では、回転数変動および振動が非常に大きくなり、モータ電流波形も大きく乱れる。そのため、180度通電駆動における制御精度や位置検出精度が悪化し、高効率な運転が実現できない。さらには、モータ通電の脱調、モータ停止といった事態を引き起こす危険性が、120度通電駆動をはじめとする間欠通電駆動に比べて非常に大きくなる。なお、間欠通電駆動における通電タイミングは、検出される誘起電圧に依存しているので、制御性能に関わらず、いかなるときでも正確な通電タイミングを実現できる。
【0045】
そこで、負荷変動が大きく、しかも低回転域での回転数変動が生じやすい圧縮機、特にシングルロータリ方式の圧縮機を駆動する場合、駆動方式選択部6は、起動時およびモータ1の回転数が所定回転数(第1回転数)α未満の低速時には、間欠通電駆動を選択し、所定回転数α以上の高速時には、180度通電駆動に切換える制御を行う。このような制御を行うことにより、高効率で信頼性の高い駆動制御を実現することができる。
【0046】
制御回路5には、図9に示すような通電方式選択テーブルが記憶されており、駆動方式選択部6は、モータ1の回転数に応じてこのテーブルから駆動方式を選択する。例えば、起動時および3000rpm未満の低速時には、間欠通電駆動を行い、3000rpm以上の高速時には、180度通電駆動とする。ここで、所定回転数αを3000rpmとしているのは、一般にモータ1がシングルロータリ方式の圧縮機を駆動する場合、3000rpm程度以上の高速域では、回転慣性が大きくなり、回転数変動、振動が低速域に比べ小さくなるため、センサレス運転での180度通電駆動を問題なく行うことができるからである。
【0047】
ところで、モータ1がシングルロータリ方式の圧縮機を駆動する場合、3000rpm程度未満の低速域では、回転慣性が小さく、回転数変動および振動が高速域に比べ大きくなる。そこで、低速域では、モータトルクを制御して回転数変動および振動を抑制する駆動方法が提案されている。この方法は、負荷トルクの大きいロータ位置では、モータトルクを大きくし、逆に負荷トルクの小さくなるロータ位置では、モータトルクを小さくして、1回転中のロータ速度を一定にして、振動を低減させるものである。
【0048】
間欠通電駆動におけるトルク制御では、圧縮機の吸込行程および圧縮行程による負荷トルク変動に対応するように予めメモリ等の記憶手段に記憶されているトルクパターンを用いて、ロータ位置に応じてインバータ回路2の出力電圧を変化させ、1回転中におけるモータトルクを制御することができるので、容易に実施できる。180度通電駆動におけるトルク制御では、負荷トルク変動により制御精度や位置検出精度が悪化するため、また制御回路5内のマイコンの演算処理の負荷も大きくなるため、実施が困難である。
【0049】
そこで、所定回転数(第1回転数)未満の低速時には、間欠通電駆動を選択し、圧縮機の1回転中の負荷変動とモータトルクとを一致させるべくトルク制御を行うことにより、回転数変動の低減、圧縮機の低振動化、低騒音化を図ることができる。
【0050】
間欠通電駆動の一例である120度通電駆動でのトルク制御について説明する。図10に示すような1回転中の負荷変動の大きいシングルロータリ方式の圧縮機を複数のトルクパターンを用いて制御する場合、図11に示す予めロータの機械的位置毎のトルク補償量であるデータ(トルクパターン)を制御回路5のROM等の記憶手段に記憶しておく。なお、ROM化するデータとしては、モータトルクをPWMデューティにより制御する場合、PWMデューティの補償量であり、概ね負荷トルクの大きい区間は電流が大きくなるようにPWMデューティを補償し、負荷トルクの小さい区間は電流が少なくなるようにPWMデューティを補償する。この補償量は、圧縮機の振動や騒音が低くなるように、またモータ1の効率が高くなるように、実験やシミュレーションにより調整を行い、決定される。また、その補償量も負荷に応じて変化させる必要がある。そこで、回転数を複数の領域に分け、検出された回転数に対応しているトルクパターンを記憶手段から読み出し、そのトルクパターンを用いてPWMデューティを補償することにより、トルク制御性能を向上させることができる。
【0051】
具体的には、ロータの機械的位置に対応したステートに応じて所定のPWMデューティ補償量を記憶手段から読み出して、ロータの機械的位置毎のPWMデューティを補正する。ここで、ステートとは、図12に示すようにロータ1回転を各通電モードつまり転流毎に分割したものであり、4極ブラシレスモータでは12分割され、ステート0〜ステート11までの12ステートを持つ。ただし、ステートnとステートn+6(n:0〜5の整数)の通電モードは同一であり、電気的な位置は同一であるが、機械的な位置は異なる。
【0052】
ここで、間欠通電駆動と180度通電駆動を切換える所定回転数(第1回転数)としては、トルク制御を行わなくても、圧縮機の振動が所定値以下となるときの回転数にするとよい。図13にシングルロータリ方式の圧縮機を間欠通電駆動した場合において、トルク制御ありの場合とトルク制御なしの場合の回転数−振動特性を示す。これは、最も振動が大きく現れる回転方向の振動振幅を測定した結果である。空気調和機の室外機の配管の信頼性などを考慮して、圧縮機の振動を100μm以下となるようにするには、回転数3000rpm未満でトルク制御を行う必要があり、3000rpm以上ではトルク制御なしでも問題ないことが分かる。
【0053】
したがって、制御回路5は、3000rpm未満では低振動化を重視して間欠通電駆動でトルク制御を行い、3000rpm以上はトルク制御を行わず、高効率化や低騒音化を重視して180度通電駆動を行う。
【0054】
上記の所定回転数において駆動方式を切換えるが、モータ加速時にトルク制御ありの間欠通電駆動から180度通電駆動ヘ急に切換えるのではなく、一旦間欠通電駆動においてトルク制御ありからトルク制御なしに切換え、その後180度通電駆動に切換えることにより、制御が安定する。すなわち、間欠通電駆動から180度通電駆動への切換え前の所定時間だけ、トルク制御を禁止するとよい。すなわち、予め駆動方式を切換えるタイミングが既知とされ、起動時から計時して、このタイミングに基づいたある時間に達したら、トルク制御を所定時間だけ停止する。あるいは、駆動方式を切換えるときの回転数(第1回転数)をトルク制御の切換え回転数(第3回転数)より大きめに設定し、例えば第3回転数としての3000rpmで間欠通電駆動におけるトルク制御ありからトルク制御なしに切換え、第1回転数としての3200rpmで間欠通電駆動から180度通電駆動へ切換えてもよい。
【0055】
また、モータ減速時において、180度通電駆動から間欠通電駆動へ切換える場合も、180度通電駆動からトルク制御ありの間欠通電駆動へ急に切換えるのではなく、一旦180度通電駆動からトルク制御なしの間欠通電駆動に切換え、その後間欠通電駆動において、トルク制御なしからトルク制御ありに切換えることにより制御が安定する。例えば、180度通電駆動から間欠通電駆動への切換え直後は、一旦トルク制御を禁止し、所定時間経過後、トルク制御を許可するとよい。あるいは、駆動方式を切換えるときの回転数(第1回転数)をトルク制御の切換え回転数(第3回転数)より大きめに設定し、例えば3200rpmで180度通電駆動から間欠通電駆動ヘ切換え、3000rpmで間欠通電駆動においてトルク制御なしからトルク制御ありに切換えてもよい。図14に回転数に対する駆動方式およびトルク制御の選択テーブルを示す。駆動方式選択部6は、このテーブルにしたがって駆動方式およびトルク制御の有無を選択する。
【0056】
さらに、駆動方式選択部6は、モータ1が加速して所定回転数α以上となり、間欠通電駆動から180度通電駆動への切換え時に、切換え時点の間欠通電駆動の通電モードに応じて、切換え後の180度通電駆動の通電位相を決定するようにする。これにより、駆動方式の切換え時に、間欠通電駆動時の位相情報が引き継がれ、正確な通電位相で次の駆動方式に安定に移行することが可能となる。このとき、通電位相情報だけではなく、間欠通電駆動部7のロータ機械的位置決定手段において決定したロータの機械的位置情報も引き継ぐようにして、180度通電駆動に切換わった後も保持し続ける。その後、モータ1が減速して所定回転数α未満となり、180度通電駆動から間欠通電駆動への切換え時に、切換え時点の180度通電駆動の通電位相に応じて、切換え後の間欠通電駆動の通電モードを決定する。180度通電駆動時の位相情報が引き継がれ、正確な通電モードで次の駆動方式に安定に移行することが可能となる。さらに、通電位相情報だけではなく、180度通電駆動部8で保持していたロータ機械的位置情報も引き継ぎ、このロータ機械的位置情報を用いて間欠通電駆動におけるトルク制御を行う。
【0057】
この具体例について、図12、15を用いて説明する。図12は、120度通電駆動におけるステートと機械角および電気角の関係、さらに各通電モードを示しており、図15は、インバータ回路2の駆動素子を駆動する信号(PWM作成/各相分配部9の出力)をU相コイル端子の通電の様子をアナログ値として示した波形図であり、180度通電駆動の通電位相とU相駆動電圧波形の関係を示している。例えば、間欠通電駆動の一例である120度通電駆動は、図12に示すように、位置検出から所定角度後に通電モードを0,1,・・・,5,0,・・・と順番に切換える方式である。
【0058】
120度通電駆動から180度通電駆動への切換え時には、切換え時点の通電モードから現在の通電位相を算出する。例えば、120度通電駆動において通電モード1から2への切換タイミングにおいて、120度通電駆動の通電モード1から180度通電駆動の正弦波波形に切換えるとすると、通電位相は120度であり、この通電位相120度を用いて正弦波データを設定することができる。
【0059】
このとき、通電位相情報だけではなく、間欠通電駆動部7のロータ機械的位置決定手段において決定したロータ機械的位置情報も引き継ぐため、機械的位置判別フラグを用いる。切換え時のステートが、ステート1であれば、機械的位置判別フラグをHighとし、切換え時のステートが、ステート7であれば、機械的位置判別フラグをLowとする。180度通電駆動部8は、通電位相0度において、図15に示すように、機械的位置判別フラグを反転させることにより、ロータ機械的位置情報を保持し続ける。
【0060】
その後、180度通電駆動から120度通電駆動への切換え時には、切換え時点の180度通電駆動の通電位相に応じて、切換え後の120度通電駆動の通電モードを決定する。例えば、通電位相90度で180度通電駆動から120度通電駆動に切換えるとすると、図12より駆動方式切換え後の120度通電駆動は、通電モード1から通電を開始するとよい。また、このとき、機械的位置判別フラグがHighであれば、ステート1とし、Lowであれば、ステート7とすることにより、ロータの機械的位置を確定させることができ、再度ロータの機械的位置判定を行うことなく、トルク制御を開始することができる。
【0061】
さらに、センサレスのモータ1を180度通電駆動の一例である正弦波駆動する場合、制御回路5は、正弦波変調されたPWM波形をインバーダ回路2に出力する。ここで、高速駆動時は、正弦波の分解能が低くなり、電流が正弦波に対して歪むので、制御が負荷変動に追従できなくなる等の理由で、制御精度が悪化する場合がある。そこで、第1回転数より高い第2回転数を設定して、第2回転数において180度通電駆動から間欠通電駆動に切換えるように制御を行う。すなわち、間欠通電駆動で起動を行い、第1回転数の3000rpm未満の低速時は間欠通電駆動を行う。3000rpm以上、第2回転数の6000rpm未満の中速駆動時は180度通電駆動を行い、さらに6000rpm以上の高速時は、間欠通電駆動に戻すとよい。図16に回転数に対する駆動方式の選択テーブルを示す。駆動方式選択部6は、このテーブルにしたがって駆動方式を選択する。このとき、低速時の間欠通電駆動を行うとき、上記のようなトルク制御を行うようにしてもよい。
【0062】
上記の駆動方式選択部6での制御は、制御回路5のソフトウェアによって実現することができるため、コストアップ等の問題もない。また、モータ1を空気調和機や冷蔵庫の圧縮機駆動用に用い、低速時は間欠通電駆動でトルク制御を行うことによって、圧縮機の低振動化を図れる。そのため、振動対策として圧縮機の配管に余裕をもたせる必要はなくなる。つまり室外機や冷蔵庫のコンパクト化を図ることができる。
【0063】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。上記したそれぞれの制御方法は、単独で用いてもよく、あるいは任意の方法を組み合わせて、さらなる制御性能の向上を図ってもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、センサレスでモータ駆動を行う場合、起動時には間欠通電駆動を行い、その後180度通電駆動を行うことにより、短時間で確実にモータの起動を行え、かつ高効率、低振動な運転を行うことができる。そのため、起動電流を低減できるので、起動時に生じやすいインバータ回路の駆動素子の破壊を防ぐことができ、信頼性の高い制御装置を実現できる。
【0065】
また、圧縮機のような負荷変動の大きい負荷に対しても、モータ回転数に応じて駆動方式の選択およびトルク制御を行うことにより、回転数変動の低減や圧縮機の低振動化を図れ、高効率で信頼性の高い制御装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のモータ制御装置の構成図
【図2】 間欠通電駆動の駆動波形を示す図
【図3】 180度通電駆動の駆動波形を示す図
【図4】 180度通電駆動の起動時のモータ電流波形を示す図
【図5】 間欠通電駆動の起動時のモータ電流波形を示す図
【図6】 本実施形態における起動時のモータ電流波形を示す図
【図7】 他の形態のモータ制御装置の構成図
【図8】 180度通電駆動の他の方式での起動時のモータ電流波形を示す図
【図9】 通電方式選択テーブルを示す図
【図10】 トルク制御時の負荷トルクとトルクパターンの関係を示す図
【図11】 トルクパターンの一例を示す図
【図12】 120度通電駆動のステートに対する通電モード、機械角および電気角の関係を示す図
【図13】 シングルロータリ方式の圧縮機の回転数−振動特性図
【図14】 通電方式とトルク制御有無選択テーブルを示す図
【図15】 180度通電駆動の通電位相とU相駆動電圧波形の関係を示す図
【図16】 他の通電方式選択テーブルを示す図
【符号の説明】
1 ブラシレスモータ
2 インバータ回路
3 コンバータ回路
4 交流電源
5 制御回路
6 駆動方式選択部
7 間欠通電駆動部
8 180度通電駆動部
9 PWM作成部/各相分配部
10 基準電圧作成用抵抗
11 コンパレータ
12 モータ電流検出手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a motor control device and a control method thereof for driving and controlling a synchronous motor such as a brushless motor constituted by a rotor equipped with a permanent magnet without a position sensor.
[0002]
[Prior art]
Brushless motors (hereinafter referred to as motors) used in compressors for refrigeration cycles such as air conditioners and refrigerators are required to be able to operate in a wide rotational speed range and to be highly efficient. ing. For this reason, in recent years, a motor driven by an inverter circuit has been used. When driving the motor, it is necessary to energize the stator windings of each phase in accordance with (synchronizing with) the position of the rotating rotor. However, in compressors used in air conditioners, refrigerators, etc., the inside is in a high temperature state, and it is difficult to provide a position sensor for detecting the rotor position such as a Hall IC. Sensorless operation, in which the motor is driven and controlled, is performed.
[0003]
In sensorless operation, when a motor coil is energized, a de-energizing period of a certain period is provided, during which the induced voltage generated in the motor coil due to the rotation of the motor is detected from the motor coil terminal, and the motor is energized from this induced voltage. Determine timing. Such intermittent energization driving is generally performed, and among them, a so-called 120-degree energization driving method in which an energization angle is 120 degrees is the most common.
[0004]
As another driving method, there is a so-called 180-degree energization driving method including sinusoidal energization that drives without providing an energization pause period. In the 180-degree energization drive method, the energization timing is determined based on the phase difference between the motor drive voltage and the motor current, or driving is performed, or a predetermined voltage is applied using the stator winding application voltage, motor current, and motor device constants. The motor is driven to be energized 180 degrees by a method such as performing high-speed computation to calculate the rotor position, determining the energization timing, and driving.
[0005]
Japanese Patent Laid-Open No. 2001-45789 discloses selecting a 180-degree energization drive or an intermittent energization drive according to the motor efficiency of a motor as a conventional example of a configuration for switching between both of these drive systems.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Here, in a motor having a permanent magnet rotor structure, so-called optimization of energization timing, in which the motor is energized at an accurate timing corresponding to the rotor position, is an absolute condition of motor driving. In order to further increase the efficiency and stabilize the rotation, it is necessary to set the energization timing to an optimum value determined for each rotation condition.
[0007]
In intermittent energization driving such as 120-degree energization driving, induced voltages relating to permanent magnet magnetic flux and electric flux are directly detected. Since the permanent magnet position, that is, the rotor position is actually detected, the motor can be driven at an accurate energization timing by removing noise and improving the detection accuracy. In other words, since the rotor position is detected directly, it is possible to easily shift from forced excitation operation to sensorless operation in a short time when the motor is started, and even when a large load fluctuation occurs, Defects are less likely to occur.
[0008]
On the other hand, the sensorless 180-degree energization drive generally has higher efficiency, lower noise, and lower vibration than the intermittent energization drive, but there is a problem that drive control is complicated and difficult. This is because the rotor position is not directly detected or the energization timing detection accuracy is poor. Therefore, when the motor is started, if it takes time to shift from the forced excitation operation to the sensorless operation or a large load fluctuation occurs, problems such as motor stop are likely to occur.
[0009]
For example, in the method of driving control based on the phase difference between the motor drive voltage and the motor current, the energization is switched over time by so-called forced excitation, and the motor current phase difference, that is, the energization timing at this time is controlled. Here, since the control error of the motor current phase difference becomes the error of the energization timing as it is, the phase difference must be strictly controlled to maintain stable driving and motor rotation, and load fluctuations are generated. Although it is good when it is not, there is a concern about unstable control when a load change occurs.
[0010]
Furthermore, in the method of analyzing the rotor position by performing a predetermined high-speed calculation using the applied voltage of the stator winding, the motor current, and the motor device constant, and determining the energization timing, the detection error of the applied voltage and the motor current is detected. However, the position detection accuracy deteriorates due to calculation errors, calculation delays, measurement errors of motor device constants, parameter fluctuations, etc., and the detection resolution of energization timing is currently inferior to that of intermittent energization drive. is there.
[0011]
Since the energization timing in the intermittent energization drive depends on the detected induced voltage, an accurate energization timing can be realized at any time regardless of the control performance. As described above, in the 180-degree energization drive, accurate and strict control is required. Therefore, if a load fluctuation that reduces the control margin occurs, not only high-efficiency operation can be realized, but also the motor energization is not performed. The risk of causing situations such as step-out and motor stop is much greater than in intermittent energization drive.
[0012]
Here, the load fluctuation is a load fluctuation caused by suction, compression, and discharge performed during one rotation of a compressor used in a refrigeration cycle such as an air conditioner or a refrigerator. This load fluctuation causes compressor vibration and noise. In particular, in a single rotary type compressor having a single cylinder part, the influence of this load fluctuation becomes large in the low rotational speed region where the rotational inertia is small, the rotational speed is also greatly modulated, and vibration and noise increase.
[0013]
On the other hand, a control device that switches between the two driving methods as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-45789 selects the 180-degree energization drive or the intermittent energization drive according to the motor efficiency of the motor. However, no consideration is given to the ease of starting the motor, the reliability regarding the continuation of stable rotation when the load fluctuates, and the measures for reducing the vibration of the compressor when the motor is used to drive the compressor.
[0014]
SUMMARY OF THE INVENTION In view of the above, an object of the present invention is to provide a motor control device that can be started quickly and can be driven with high efficiency and low vibration when driving a load with large load fluctuations.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The problem-solving means according to the present invention includes a 180-degree energization driving means for energizing a motor that drives a load by 180 degrees, and an intermittent energization drive for providing an energization stop period for the motor and setting an energization angle of less than 180 degrees. An energization drive means and a selection means for selecting any one drive system are provided, and the selection means selects an intermittent drive system at the time of activation. The selection means selects the intermittent drive method at a low speed and selects the 180-degree energization drive method at a high speed.
[0016]
A digital position detecting means for generating a rotor position signal from an induced voltage generated in the motor coil is provided, and the intermittent energization driving means determines the energization timing to the motor based on the rotor position signal. The 180 degree energization drive means determines the energization timing to the motor based on the phase difference between the motor drive voltage and the motor current flowing in the motor coil, or determines the applied voltage, motor current and motor constant of the stator winding of the motor. Based on this, the position of the rotor is calculated and the energization timing to the motor is determined.
[0017]
With such a configuration, a sensorless operation is performed without using a position sensor that detects the rotor position of the motor by selecting either a 180-degree energization drive or an intermittent energization drive for the motor that drives the load. Is performed, the intermittent energization drive is performed at the time of start-up and at a low speed, and the drive is switched to the 180-degree energization drive as the number of rotations of the motor increases.
[0018]
Specifically, when the motor is started, it is started by intermittent energization driving and is intermittently energized as it is. Thereafter, when the rotation increases and reaches the first rotation speed, the intermittent energization drive is switched to the 180-degree energization drive. On the contrary, when the rotation of the motor is reduced to the first rotational speed, the 180-degree energization drive is switched to the intermittent energization drive.
[0019]
As described above, by selecting intermittent energization driving at the time of activation, the induced voltage generated in the motor coil can be detected in a short time, and therefore, it is possible to shift to the sensorless operation. As a result, quick start-up can be performed. By switching to 180-degree energization drive after startup, motor drive that takes advantage of the high efficiency, low noise, and low vibration of this drive system can be performed.
[0020]
Then, the second rotational speed higher than the first rotational speed is set, and the selection means selects the intermittent energization driving method when the rotational speed of the motor is less than the first rotational speed, and the second rotational speed is equal to or higher than the first rotational speed. When the rotation speed is less than 180 degrees, the 180-degree energization driving method is selected, and when the rotation speed is the second rotation speed or more, the intermittent energization driving method is selected. In 180-degree energization driving as the rotation speed increases, when sine wave driving is performed, the resolution of the sine wave is lowered, and the control accuracy may deteriorate. Therefore, by switching to intermittent energization driving at high speed rotation, the rotor position can be reliably detected and stable driving can be performed, so that the reliability of drive control can be improved.
[0021]
As a load driven by a motor, there is a compressor having a characteristic that causes a periodic load fluctuation used in an air conditioner or a refrigerator, and the motor torque corresponds to the load fluctuation of the compressor during intermittent energization driving. Torque control means for controlling the torque of the motor is provided. At low speeds where intermittent energization drive is performed, it is more susceptible to load fluctuations than at high speeds. Therefore, by performing torque control so that the load fluctuation during one rotation matches the motor torque, fluctuations in rotation speed and vibrations are reduced. Can be suppressed.
[0022]
Note that the first rotation speed when switching from intermittent energization drive to 180-degree energization drive is set to a rotation speed at which the vibration of the compressor becomes a specified value or less without performing torque control. By setting in this way, it is possible to reduce the control burden during 180-degree energization driving, which is difficult to implement torque control.
[0023]
In the torque control means, the torque control is stopped when switching from the intermittent energization drive to the 180-degree energization drive. That is, if the intermittent energization drive that performs torque control is suddenly switched to 180-degree energization drive without torque control, problems such as increased vibration due to load fluctuations may occur, and control may become unstable. Therefore, the control can be stabilized by prohibiting the torque control only for a predetermined period before switching.
[0024]
Further, when switching from the 180-degree energization drive to the intermittent energization drive, the torque control is temporarily stopped and then the torque control is performed, so that the control can be stabilized as described above. A third rotation speed lower than the first rotation speed is set, and torque control is performed when the motor rotation speed is lower than the third rotation speed, and torque control is not performed when the rotation speed is equal to or higher than the third rotation speed. Also good.
[0025]
Here, the torque control means performs torque control by selecting a torque pattern according to the mechanical position of the rotor from a plurality of torque patterns set based on the rotational speed of the motor or the load state of the motor. .
[0026]
Then, the mechanical position information of the rotor when switching from the intermittent energization drive to the 180-degree energization drive is retained, and the torque control is performed based on the retained mechanical position information when switching from the 180-degree energization drive to the intermittent energization drive. I do. As a result, it is not necessary to determine the mechanical position of the rotor again after switching the drive system, and torque control can be started immediately. Therefore, it is possible to always reduce the rotational speed fluctuation and reduce the vibration.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 shows a motor control apparatus according to an embodiment of the present invention. In FIG. 1, 1 is a motor, 2 is an inverter circuit for driving the
[0028]
The AC voltage of the commercial power source is input from the
[0029]
The drive
[0030]
The sensorless position detection means for intermittent energization drive can be broadly divided into two methods: an analog method and a digital method. In addition, what is shown in FIG. 1 is an example at the time of using a digital system. In the analog method, an analog filter circuit consisting of a capacitor and a resistor is inserted into the position detection input section for inputting the motor terminal voltage waveform, and the waveform is shaped into a sine wave and input to the comparator, and compared with the virtual midpoint potential to detect the position. The signal is generated. Because of this filter circuit, the actual induced voltage waveform is 90 degrees out of phase.
[0031]
In the digital method, the induced voltage waveform of the motor is input to the
[0032]
With such advance angle control, high-efficiency operation and high-speed range can be expanded. Further, since there is no filter circuit, the detection accuracy is high, there is no phase delay, and the advance (field weakening) control becomes easy. Furthermore, position detection is possible even in a low speed region where the induced voltage is small, and sensorless operation can be performed from a low rotational speed during startup. As a result, the starting current is reduced, so that it is possible to prevent the driving elements such as the transistors of the
[0033]
Further, in the sensorless driving method of 180 degree energization driving as shown in FIG. 1, in the method of driving control based on the phase difference between the motor driving voltage and the motor current, the energization is switched over time with so-called forced excitation, By changing the motor driving voltage, the motor current phase difference between the motor current detected by the motor current detecting means 12 and the motor driving voltage, that is, the energization timing is controlled. Details thereof are disclosed in JP-A-2001-54297.
[0034]
In order to improve efficiency, suppress torque fluctuation, vibration, and noise, it is desirable that the 180-degree energization drive has a sine wave shape that can realize a smooth change in the drive waveform. The drive waveform for intermittent energization drive may be any drive waveform as long as the energization angle is less than 180 degrees and an energization body stopping period is provided in the drive waveform and an induced voltage generated during that period can be detected. For example, 120-degree energization driving is complete two-phase energization, and rectangular wave energization is possible. Therefore, there is an advantage that it is easy to create a drive waveform to be supplied to each phase.
[0035]
The drive waveform in each drive system is shown. FIG. 2 shows a drive waveform of 120-degree rectangular energization as an example of intermittent energization drive, and FIG. 3 shows a drive waveform of sine-wave energization as an example of 180-degree energization drive. 2 and 3 are waveform diagrams showing the signals for driving the drive elements of the inverter circuit 2 (PWM creation / output of each phase distribution unit 9) as analog values for each coil terminal, during the actual energization period. The drive waveform is PWM chopped at several to several tens of kHz, and the duty of the PWM drive signal is changed so as to reach the target rotational speed. By changing the duty, the voltage or current applied to the
[0036]
Here, in sensorless operation, since it is difficult to detect the stop position, the motor starting method is a major issue. JP-A-2001-54295 discloses a starting method of a 180-degree energization driving method in which driving control is performed based on a phase difference between a motor driving voltage and a motor current. As shown in FIG. 4, the motor drive voltage is gradually increased from the low voltage state, and the stable start-up state is detected depending on whether the phase difference between the motor drive voltage and the motor current is in a stable state or an unstable state. It takes about 3 to 10 seconds to complete the startup.
[0037]
Next, as a starting method of the intermittent energization driving method, a method of starting the
[0038]
As described above, in the intermittent energization driving method, the time until completion of activation is shortened, the activation current can be reduced, and the reliability of the drive element of the
[0039]
Next, another sensorless driving method in the 180-degree energization driving method will be described. As shown in FIG. 7, motor current detecting means 13a and 13b for detecting a current flowing in the motor coil of the
[0040]
FIG. 8 shows a motor current waveform at the start of the 180-degree energization drive in this method. First, the
[0041]
Next, as a load driven by the
[0042]
The compressor includes a rotary method, a reciprocating method, a scroll method, and the like according to the compression mechanism. Of these, the rotary method is often used because it has a simpler structure, fewer parts, lower costs, and better compression efficiency and higher efficiency due to the structure of the cylinder part than other methods. . However, in this rotary system, an eccentric rotary piston rotates in the cylinder to perform a compression operation, and each process of suction, compression, and discharge is performed. Therefore, there is a problem that vibration and noise increase due to load fluctuations due to suction, compression, and discharge during one rotation and eccentricity of the rotating shaft.
[0043]
To solve this problem, a twin rotary system has been put into practical use in which two cylinder parts are used and the rotation of the rotary piston is shifted by 180 degrees to cancel each other's vibrations. However, there is a problem that the structure is complicated, the cost is increased, and the efficiency is lowered as compared with the single rotary system having one cylinder portion.
[0044]
On the other hand, the single rotary system is highly efficient, but in a low rotational speed range where the rotational inertia is small, rotational speed fluctuations and vibrations become very large, and the motor current waveform is greatly disturbed. As a result, the control accuracy and position detection accuracy in 180-degree energization drive deteriorate, and high-efficiency operation cannot be realized. Furthermore, the danger of causing a situation such as step-out of motor energization and motor stop is much greater than in intermittent energization drive including 120-degree energization drive. Since the energization timing in the intermittent energization drive depends on the detected induced voltage, an accurate energization timing can be realized at any time regardless of the control performance.
[0045]
Therefore, when driving a compressor that has a large load fluctuation and is susceptible to fluctuations in the rotation speed in the low rotation range, particularly a single rotary type compressor, the drive
[0046]
An energization method selection table as shown in FIG. 9 is stored in the
[0047]
By the way, when the
[0048]
In the torque control in the intermittent energization drive, the
[0049]
Therefore, at low speeds less than a predetermined rotation speed (first rotation speed), intermittent energization drive is selected, and torque control is performed to match the load fluctuation during one rotation of the compressor with the motor torque, thereby changing the rotation speed. Reduction, compressor vibration reduction, and noise reduction.
[0050]
Torque control in 120-degree energization drive, which is an example of intermittent energization drive, will be described. When a single rotary type compressor having a large load fluctuation during one rotation as shown in FIG. 10 is controlled using a plurality of torque patterns, data representing the torque compensation amount for each mechanical position of the rotor shown in FIG. (Torque pattern) is stored in storage means such as a ROM of the
[0051]
Specifically, a predetermined PWM duty compensation amount is read from the storage means according to a state corresponding to the mechanical position of the rotor, and the PWM duty for each mechanical position of the rotor is corrected. Here, as shown in FIG. 12, the state is obtained by dividing one rotation of the rotor for each energization mode, that is, for each commutation, and is divided into 12 in a 4-pole brushless motor, and 12 states from
[0052]
Here, the predetermined rotation speed (first rotation speed) for switching between the intermittent energization drive and the 180-degree energization drive may be set to the rotation speed when the vibration of the compressor becomes a predetermined value or less without performing torque control. . FIG. 13 shows the rotational speed-vibration characteristics with and without torque control when a single rotary compressor is driven intermittently. This is the result of measuring the vibration amplitude in the rotational direction where vibration appears most. In consideration of the reliability of the piping of the outdoor unit of the air conditioner, in order to reduce the vibration of the compressor to 100 μm or less, it is necessary to perform torque control at a rotational speed of less than 3000 rpm, and torque control at 3000 rpm or higher. It turns out that there is no problem even without.
[0053]
Accordingly, the
[0054]
The driving method is switched at the above-mentioned predetermined rotational speed, but instead of switching from intermittent energization driving with torque control to 180 degree energization driving at the time of motor acceleration, switching from torque control to torque control once in intermittent energization driving, Thereafter, the control is stabilized by switching to the 180-degree energization drive. That is, it is preferable to prohibit the torque control for a predetermined time before switching from the intermittent energization drive to the 180-degree energization drive. That is, the timing for switching the driving method is known in advance, the time is measured from the time of startup, and when a certain time based on this timing is reached, the torque control is stopped for a predetermined time. Alternatively, the rotation speed (first rotation speed) when switching the drive system is set to be larger than the switching speed (third rotation speed) of torque control, and for example, torque control in intermittent energization driving at 3000 rpm as the third rotation speed Switching from present to without torque control may be performed to switch from intermittent energization drive to 180-degree energization drive at 3200 rpm as the first rotation speed.
[0055]
In addition, when the motor is decelerated, when switching from 180-degree energization drive to intermittent energization drive, instead of suddenly switching from 180-degree energization drive to intermittent energization drive with torque control, once from 180-degree energization drive to without torque control. Control is stabilized by switching to intermittent energization drive and then switching from without torque control to with torque control in intermittent energization drive. For example, immediately after switching from the 180-degree energization drive to the intermittent energization drive, the torque control may be temporarily prohibited, and the torque control may be permitted after a predetermined time has elapsed. Alternatively, the rotational speed (first rotational speed) when switching the driving method is set to be larger than the switching rotational speed (third rotational speed) of torque control, for example, switching from 180-degree energization driving to intermittent energization driving at 3200 rpm, 3000 rpm Thus, the intermittent energization drive may be switched from without torque control to with torque control. FIG. 14 shows a selection table for driving method and torque control with respect to the rotational speed. The drive
[0056]
Further, the drive
[0057]
This specific example will be described with reference to FIGS. FIG. 12 shows the relationship between the state, mechanical angle, and electrical angle in 120-degree energization drive, and each energization mode. FIG. 15 shows signals for driving the drive elements of the inverter circuit 2 (PWM creation / phase distribution units). 9 is a waveform diagram showing the state of energization of the U-phase coil terminal as an analog value, and shows the relationship between the energization phase of the 180-degree energization drive and the U-phase drive voltage waveform. For example, in the 120-degree energization drive which is an example of the intermittent energization drive, as shown in FIG. 12, the energization mode is sequentially switched to 0, 1,..., 5, 0,. It is a method.
[0058]
At the time of switching from the 120-degree energization drive to the 180-degree energization drive, the current energization phase is calculated from the energization mode at the time of switching. For example, when switching from the
[0059]
At this time, not only the energization phase information but also the rotor mechanical position information determined by the rotor mechanical position determination means of the intermittent
[0060]
Thereafter, when switching from the 180-degree energization drive to the 120-degree energization drive, the energization mode of the 120-degree energization drive after the switching is determined according to the energization phase of the 180-degree energization drive at the time of switching. For example, when switching from a 180-degree energization drive to a 120-degree energization drive at an energization phase of 90 degrees, the 120-degree energization drive after the switching of the drive method is preferably started from
[0061]
Furthermore, when the
[0062]
Since the control by the drive
[0063]
In addition, this invention is not limited to the said embodiment, Of course, many corrections and changes can be added to the said embodiment within the scope of the present invention. Each of the control methods described above may be used alone or in combination with any method to further improve the control performance.
[0064]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, according to the present invention, when performing motor driving without a sensor, intermittent energization driving is performed at the time of activation, and then 180 degrees energization driving is performed, so that the motor can be reliably activated in a short time, In addition, high efficiency and low vibration operation can be performed. Therefore, since the starting current can be reduced, it is possible to prevent the drive elements of the inverter circuit that are likely to occur at the time of starting, and to realize a highly reliable control device.
[0065]
In addition, even for a load with a large load fluctuation such as a compressor, by selecting a driving method and torque control according to the motor rotation speed, it is possible to reduce the rotation speed fluctuation and reduce the vibration of the compressor. A highly efficient and reliable control device can be realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a motor control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a drive waveform of intermittent energization drive
FIG. 3 is a diagram showing a drive waveform of 180-degree energization drive
FIG. 4 is a diagram showing a motor current waveform at the start of 180-degree energization drive.
FIG. 5 is a diagram showing a motor current waveform at the start of intermittent energization drive
FIG. 6 is a diagram showing a motor current waveform at startup in the present embodiment.
FIG. 7 is a configuration diagram of another embodiment of a motor control device.
FIG. 8 is a diagram showing a motor current waveform at the time of start-up in another method of 180-degree energization drive
FIG. 9 shows an energization method selection table.
FIG. 10 is a graph showing the relationship between load torque and torque pattern during torque control.
FIG. 11 is a diagram showing an example of a torque pattern
FIG. 12 is a diagram showing a relationship between energization mode, mechanical angle, and electrical angle with respect to a state of 120-degree energization drive
FIG. 13 is a diagram of the rotational speed-vibration characteristics of a single rotary type compressor.
FIG. 14 is a diagram showing an energization method and a torque control presence / absence selection table.
FIG. 15 is a diagram showing a relationship between an energization phase of 180-degree energization drive and a U-phase drive voltage waveform;
FIG. 16 shows another energization method selection table.
[Explanation of symbols]
1 Brushless motor
2 Inverter circuit
3 Converter circuit
4 AC power supply
5 Control circuit
6 Drive system selector
7 Intermittent energization drive
8 180 degree conduction drive
9 PWM creation part / phase distribution part
10 Resistance for creating reference voltage
11 Comparator
12 Motor current detection means
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