JP3831362B2 - 通信装置および通信方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送波の周波数掃引と周波数ドリフトへの追従技術に関する。本発明は、マルチキャリアの変調波を受信して通信を行う通信装置に利用するに適する。
【0002】
【従来の技術】
変調波を受信して通信する通信装置において、搬送波の周波数掃引を行う際、QPSK変調方式による場合には、掃引周波数と搬送波との周波数偏差がシンボルレートFsの±1/4になると1シンボル区間の位相回転が±90°となり、正規のQPSK信号点と重なるため誤掃引を生じてしまうケースがあった。このような誤掃引を防止するには、復調部における自動周波数掃引回路の掃引周波数幅をFafcと設定した場合、初期掃引時は
−Fafc〜+Fafc
間を掃引するため、搬送波のもつ周波数誤差をΔFとすると
|ΔF|+Fafc<Fs/4
を満足する必要がある。この場合、もしもΔFの最大値がFafcと等しければ、
Fafc<Fs/8
の条件を満たす必要があり、掃引周波数幅は最大でシンボルレートFsの1/8以下とする必要が生じることとなる。例えば32Kbit/sの伝送を行うQPSK方式の場合、誤り訂正符号化を行った後の必要なシンボルレートを32KHzとすると、32/8=4KHzにより、±4KHzの範囲しか掃引周波数を設定できないこととなる(例えば、非特許文献1または2参照)。
【0003】
【非特許文献1】
電子情報通信学会2001年春大会講演論文集211頁
【非特許文献2】
電子情報通信学会2002年秋大会講演論文集317頁
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の通信装置においては、復調部の自動周波数掃引回路における周波数掃引のみにより搬送波の周波数掃引を行っていたため、誤掃引を防止しながら周波数掃引を行う場合で、実際に±4KHzを超える周波数誤差があった場合には、搬送波の周波数掃引ができない事象が発生してしまう可能性があった。
【0005】
また、一旦掃引が完了した搬送波であっても、通信ネットワーク内に存在する複数の周波数発振器が個々に保有する周波数偏差による周波数ドリフトにより、受信周波数に僅かなずれが生じるため、常に受信周波数に追従することが必要であったが、従来の装置においては、復調部における周波数掃引幅と同等の追従範囲を持つものであったため、周波数安定度の低い周波数発振器を用いるネットワークにおいて長時間の通信を行った場合に、追従範囲を超える周波数ドリフトが発生し、通信回線が断となる可能性があった。
【0006】
このように従来の変調波を受信して通信する通信装置では、搬送波の周波数掃引を行う際、例えば、QPSK変調方式による場合には、誤掃引を防止しながら周波数掃引を行おうとすると、搬送波の周波数掃引ができない事象が発生してしまう可能性があった。
【0007】
本発明は、このような事象を発生させず、確実に搬送波の掃引を可能とすることを目的とする。また、本発明は、マルチキャリアの変調波を受信して通信する通信装置において、並行に受信する全ての搬送波を並行に掃引することを可能とすることを目的とする。また、一旦掃引が完了した搬送波であっても、通信ネットワーク内に存在する複数の周波数発振器が個々に保有する周波数偏差による周波数ドリフトにより、受信周波数に僅かなずれが生じるため、常に受信周波数を追従することが必要であったが、従来の装置においては、復調部における周波数掃引幅と同等の追従範囲を持つものであったため、周波数安定度の低い周波数発振器を用いるネットワークにおいて長時間の通信を行った場合に、追従範囲を超える周波数ドリフトが発生し、通信回線が断となる可能性がある。これに対し、本発明は、並行に受信する全ての搬送波の周波数ドリフトに追従して回線断を発生させないことを目的とする。さらに、全ての搬送波の周波数ドリフトへの追従を、装置コストを抑えて実現することを目的とする。また、これにより、全ての搬送波のバースト受信を、装置コストを抑えて実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、復調部の自動周波数掃引回路における周波数掃引の範囲を、搬送波のシンボルレートに合わせて誤掃引を生じない程度に小さく設定するが、その範囲内で周波数掃引を完了できなかった場合には、周波数変換部の変換周波数を僅かにシフトさせて、再度、復調部の自動周波数掃引回路の周波数掃引を行い、これを繰り返して結果的に掃引範囲を広げていくことにより、受信する搬送波の周波数掃引を確実に可能とするものである。
【0009】
また、マルチキャリアの変調波を受信して通信する通信装置においては、周波数掃引および変換周波数のシフトを並行に受信する搬送波の数分並行して行い、全ての搬送波の周波数掃引を並行に可能とすることができる。
【0010】
さらに、周波数変換部の変換周波数を特定回線の受信周波数の周波数ドリフトに追従させることもできる。これには、マルチキャリア通信時に並行に受信する全ての搬送波を周波数ドリフトに対して追従させることにより、周波数安定度の低い周波数発振器を用いるネットワークにおいて長時間の通信を行った場合でも、回線断を発生させることなく、高安定なマルチキャリア通信を実現するものである。
【0011】
すなわち、本発明の第一の観点は、変調波を受信して周波数変換する手段と、この周波数変換された変調波を復調する手段とを備えた通信装置であって、本発明の特徴とするところは、前記周波数変換する手段は、制御入力に基づき変換周波数を一定幅ずつシフトさせる手段を備え、前記復調する手段は、前記シフトさせる手段から出力された変調波の搬送波のシンボルレートに応じて予め定められた誤掃引を生じない周波数掃引幅を設定し当該搬送波を掃引する手段を備え、この掃引する手段が周波数掃引を開始してから所定時間経過後にも未だ復調信号から同期が検出されないときには前記シフトさせる手段に対して前記制御入力を与える手段を備え、この与える手段が前記制御入力を前記シフトさせる手段に与えてからさらに所定時間経過後にも未だ復調信号から同期が検出されないときには前記シフトさせる手段に対して前記制御入力をさらに与える手段を備えたところにある(請求項1)。また、前記変調波はマルチキャリアによる変調波であり、前記掃引する手段および前記与える手段をキャリア毎に複数備えることができる(請求項2)。
【0012】
さらに、復調信号から同期が検出されたことを受け、それまでの周波数掃引モードから周波数追従モードにモード変更する手段を備え、前記掃引する手段は、このモード変更する手段による周波数掃引モードから周波数追従モードへのモード変更通知を受け取った後、受信信号の周波数ドリフトの量に合わせて前記制御入力を前記シフトする手段に与える手段を備えることができる(請求項3)。また、前記シフトさせる手段は、周波数掃引モード時と比較して周波数追従モード時におけるシフト幅を小さく設定する手段を備えることができる(請求項4)。これにより、周波数追従モード時には、それ以前の周波数掃引モード時よりもさらに細かく周波数シフトを行い、追従精度を高くすることができる。
【0013】
また、本発明の第二の観点は、変調波を受信して周波数変換し、この周波数変換された変調波を復調する通信方法であって、本発明の特徴とするところは、前記周波数変換する際に、制御入力に基づき変換周波数を一定幅ずつシフトさせるステップを実行し、前記復調する際に、周波数変換された変調波の搬送波のシンボルレートに応じて予め定められた誤掃引を生じない周波数掃引幅を設定し搬送波を掃引するステップを実行し、この掃引するステップによる周波数掃引を開始してから所定時間経過後にも未だ復調信号から同期が検出されないときには前記周波数変換に際し前記制御入力を与えて前記周波数変換における変換周波数を一定幅シフトさせるステップを実行し、このステップを実行してからさらに所定時間経過後にも未だ復調信号から同期が検出されないときにはさらに前記周波数変換に際し前記制御入力を与えて前記周波数変換における変換周波数を一定幅シフトさせるステップを実行し、この変換周波数を一定幅シフトさせるステップを復調信号から同期が検出されるまで繰り返し実行するところにある(請求項5)。
【0014】
また、前記変調波はマルチキャリアによる変調波であり、前記掃引するステップおよび前記変換周波数を一定幅シフトさせるステップをキャリア毎に並行して実行することができる(請求項6)。さらに、復調信号から同期が検出されたことを受け、それまでの周波数掃引モードから周波数追従モードにモード変更するステップを実行し、前記掃引するステップとして、このモード変更するステップによる周波数掃引モードから周波数追従モードへのモード変更通知を受け取った後、受信信号の周波数ドリフトの量に合わせて前記周波数変換に際し前記制御入力を与えて前記周波数変換における変換周波数を一定幅シフトさせるステップを実行することができる(請求項7)。また、前記一定幅シフトさせるステップとして、周波数掃引モード時と比較して周波数追従モード時におけるシフト幅を小さく設定するステップを実行することができる(請求項8)。
【0015】
また、本発明の第三の観点は、情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、本発明の通信装置の各手段に相応する機能を実現させることを特徴とするプログラムである(請求項9)。
【0016】
また、本発明の第四の観点は、本発明のプログラムが記録された前記情報処理装置読取可能な記録媒体である(請求項10)。本発明のプログラムは本発明の記録媒体に記録されることにより、前記情報処理装置は、この記録媒体を用いて本発明のプログラムをインストールすることができる。あるいは、本発明のプログラムを保持するサーバからネットワークを介して直接前記情報処理装置に本発明のプログラムをインストールすることもできる。
【0017】
これにより、汎用の情報処理装置を用いて、従来は、誤掃引を防止しながら周波数掃引を行おうとすると、搬送波の周波数掃引ができない事象が発生してしまう可能性があったが、このような事象を発生させず、確実に搬送波の掃引を可能とすることができ、また、マルチキャリアの変調波を受信して通信する際には、並行に受信する全ての搬送波を並行に掃引することを可能とし、また、全ての搬送波の周波数ドリフトへの追従を実現し、全ての搬送波のバースト受信を実現することができる通信装置を実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として、マルチキャリアの変調波を受信して通信を行う通信装置において、搬送波の周波数掃引と周波数ドリフトへの追従を高精度に行う方法と、その方法を実現した通信装置における処理の具体例を以下に示す。
【0019】
(第一実施形態)
図1に、本発明を適用する通信系統図を示す。図1では、本発明の通信装置を衛星通信ネットワークに適用している形態を示しているが、本発明はネットワーク形態によらず、他の形態への適用も可能である。図1において、通信装置はデータ送信地球局1とデータ受信地球局2とに設置されて通信を行っている状態にあり、データ送信地球局1においては、通信装置10から出力された1.2GHz帯の送信信号は送信局部発振器11を用いた送信周波数変換器12において14GHz帯に変換され、大電力増幅装置13とアンテナ14を介して衛星局3へ送信される。このとき、通信装置10から出力された周波数をF1、送信局部発振器11の変換周波数をF2+Δf1とすると、送信搬送波の周波数は
F1+F2+Δf1
となる。衛星局3において受信した送信搬送波は、衛星局3の衛星局部発振器31を用いた衛星周波数変換器32により14GHz帯から12GHz帯へ変換され、データ受信地球局2の受信搬送波として送信される。
【0020】
このとき、衛星周波数変換器32における変換周波数を
F3+Δf2
とすると、データ受信地球局2にて受信する受信搬送波の周波数は、
F1+F2−F3+Δf1+Δf2
となる。データ受信地球局2にてアンテナ21により受信した12GHz帯の受信信号は、受信局部発振器22により1.2GHz帯に変換された通信装置23に入力される。このとき、受信局部発振器22における変換周波数を
F4+Δf3
とすると、データ受信地球局2の通信装置23に入力される受信信号の周波数は、
F1+F2+F3−F4+Δf1+Δf2+Δf3
となる。以上より、
Δf1+Δf2+Δf3
の周波数誤差を残留した信号をデータ受信地球局2の通信装置23において処理することとなる。このときの
Δf1+Δf2+Δf3
が衛星通信ネットワーク内に存在する発振器による周波数誤差である。
【0021】
図2に、本発明による通信装置の周波数自動掃引機構のブロック図を示す(請求項1、5)。図2において、受信信号の搬送波周波数
F1+F2−F3−F4+Δf1+Δf2+Δf3
に対して、周波数変換部40の周波数シンセサイザ41を
F2−F2−F4
に設定して周波数変換を行うことにより、受信搬送波は、
F1+F2−F3−F4+Δf1+Δf2+Δf3−(F2−F3−F4)
より、通信ネットワークにおける周波数誤差
Δf1+Δf2+Δf3
を残留した
F1+Δf1+Δf2+Δf3
に変換され、復調部50へと入力される。復調部50において、自動周波数掃引回路51は、
F1±Fafc
の周波数帯域を掃引して掃引動作を行い、
F1+Δf1+Δf2+Δf3=F1±Fafc
となったときに、自動周波数掃引回路51は周波数の掃引を停止し、復調回路52において復調がなされ、同期検波器53において同期が検出される。このときの受信搬送波のシンボルレートをFsとすると、
|Δf1+Δf2+Δf3|+Fafc<Fs/4
である必要があるため、
Fafc=Fs/8
に設定する。このため、
|Δf1+Δf2+Δf3|>Fafc
の場合には、自動周波数掃引回路51における周波数の掃引だけでは周波数掃引が完了しないため、設定した数十秒のタイマ内に周波数掃引が完了しないことをタイマ回路54が検出し、周波数変換部40の補正周波数発振器42にトリガをかける。補正周波数発振器42は予め設定された周波数Δf4分だけ変換周波数を僅かにシフトさせる。これにより、復調部50へ入力される搬送波周波数は、
F1+Δf1+Δf2+Δf3−Δf4
となり、復調部50の自動周波数掃引回路51が、再度、
F1±Fafc
の周波数帯域を掃引して掃引動作を行う。このとき、
|Δf1+Δf2+Δf3−Δf4|<Fafc
となる条件において、再度の自動周波数掃引回路51における周波数掃引時に、
F1+Δf1+Δf2+Δf3−Δf4=F1±Fafc
となる状態が発生し、周波数掃引を完了する。周波数変換部40における1度の周波数シフトで掃引が完了しない場合には、再度周波数シフトを実施して、自動周波数掃引回路51における周波数掃引動作を行い、周波数掃引が完了するまでこの動作を繰り返す。
【0022】
図3に本発明による周波数掃引範囲の例を示す。これは、周波数変換部40における周波数シフト量の実施例である。周波数変換部40における、補正周波数発振器42は、予め設定された単位周波数fを基にnfの周波数シフトを行うものである。この事例では、Fs=32KHz、Fafc=±4KHz、f=7.5KHz、n=0,1,−1,2,−2,3,−3,4,−4,5,−5,6,−6の値を取っている。この場合、本発明における通信装置の実施例において、復調部50の自動周波数掃引回路51における周波数掃引と、周波数変換部40における周波数シフトにより、本発明による周波数掃引範囲は、最大で±49KHzとなる。
【0023】
(第二実施形態)
図4に、本発明によるマルチキャリアの変調波を受信する通信装置の周波数掃引モードのブロック図を示す(請求項2、6)。図4において、初期掃引を行う受信信号の搬送波周波数
F1+F2−F3−F4+Δf1+Δf2+Δf3
に対して、周波数変換部40の周波数シンセサイザ41を
F2−F3−F4
に設定して周波数変換を行うことにより、受信搬送波は、
F1+F2−F3−F4+Δf1+Δf2+Δf3−(F2−F3−F4)
より、通信ネットワークにおける周波数誤差
Δf1+Δf2+Δf3
を残留した
F1+Δf1+Δf2+Δf3
に変換され、復調部50へと入力される。復調部50において、自動周波数掃引回路(#1)51−1は、
F1±Fafc
の周波数帯域を掃引して掃引動作を行い、
F1+Δf1+Δf2+Δf3=F1±Fafc
となったとき、自動周波数掃引回路(#1)51−1は周波数の掃引を停止し、復調回路(#1)52−1において復調がなされ、同期検出器(#1)53−1において同期が検出される。このときの受信搬送波のシンボルレートをFsとすると、
|Δf1+Δf2+Δf3|+Fafc<Fs/4
である必要があるため、
Fafc=Fs/8
に設定する。このため、
|Δf1+Δf2+Δf3|>Fafc
の場合には、自動周波数掃引回路(#1)51−1における周波数の掃引だけでは初期周波数掃引が完了しないため、設定した数十秒のタイマ内に初期周波数掃引が完了しないことをタイマ回路54が検出し、周波数変換部40の補正周波数発振器42にトリガーをかける。補正周波数発振器42は予め設定された周波数Δf4分だけ変換周波数を僅かにシフトさせる。これにより、復調部50へ入力される搬送波周波数は、
F1+Δf1+Δf2+Δf3−Δf4
となり、復調部50の自動周波数掃引回路(#1)51−1が、再度、
F1±Fafc
の周波数帯域を掃引して初期掃引動作を行う。このとき、
|Δf1+Δf2+Δf3−Δf4|<Fafc
となる条件において、再度の自動周波数掃引回路(#1)51−1における周波数掃引時に、
F1+Δf1+Δf2+Δf3−Δf4=F1±Fafc
となる状態が発生し、周波数掃引を完了する。周波数変換部40における1度の周波数シフトで掃引が完了しない場合には、再度周波数シフトを実施して、自動周波数掃引回路(#1)51−1における周波数掃引動作を行い、初期掃引を行う受信信号の周波数掃引が完了するまでこの動作を繰り返す。初期掃引を行う受信信号の同期が確立したら、以降、マルチキャリア通信において、並行に受信する搬送波の周波数掃引を自動周波数掃引回路#2、#3、#4、…と同期検出器#2、#3、#4、…を用いて並行に実施し、全ての並行に通信する搬送波の周波数掃引を完了する。
【0024】
(第三実施形態)
図5に、本発明によるマルチキャリアの変調波を受信する通信装置の周波数追従モードのブロック図を示す(請求項3、7)。図5において、マルチキャリア通信時に初期掃引される特定回線は予め設定されており(例えば、衛星回線制御用回線)、その周波数掃引は、自動周波数掃引回路(#1)51−1により実施される。この特定回線の周波数掃引が完了したことが同期検出回路(#1)53−1により通知されると、自動周波数掃引回路(#1)51−1から周波数変換部40の補正周波数発振器42にトリガ信号を送出する。これをトリガに、周波数変換部40の補正周波数変換器42が周波数追従モードへ移行する。初期掃引を行った自動周波数掃引回路(#1)51−1の受信搬送波の周波数を、前記実施例より、
F1+Δf1+Δf2+Δf3
とすると、周波数誤差の
Δf1+Δf2+Δf3
は、衛星通信ネットワーク内の各発振器の周波数安定度に従って時間と共に僅かに変動する。この僅かな変動を周波数ドリフトと定義するが、周波数追従モードに移行した周波数変換部40の補正周波数発振器42は周波数ドリフトに追従して僅かに変換周波数を変動させる。
【0025】
マルチキャリア通信時に並行に受信する受信搬送波においては、特定回線(初期掃引回線)による周波数変換部40の周波数ドリフトへの追従によって、周波数ドリフトの1部が吸収される。全受信回線に共通する周波数ドリフトとしては、衛星局3における衛星局部発振器31のドリフト相当分Δf2と、データ受信地球局2における受信局部発振器22の周波数ドリフト相当分Δf3の和である、
Δf2+Δf3
となり、この分が吸収されることとなる。さらに、Δf1に相当する周波数ドリフトを吸収するため、受信信号毎に復調部50の自動周波数掃引回路#2、#3、#4、#5、…が受信搬送波の周波数掃引後に周波数追従モードへと移行して、予め設定された周波数幅の範囲内で追従することにより、Δf1に相当する周波数ドリフトを吸収する。以上により、マルチキャリア通信時において並行に受信する全ての搬送波の周波数ドリフトへの追従を実現するものである。さらに、新たに発生した受信回線の周波数を
F1+Δf1+Δf2+Δf3
とすると、その搬送波の周波数掃引時には、周波数変換部40におけるトラッキングにより、既に、共通する周波数誤差
Δf2+Δf3
の変動を吸収済みであることから、
Fafc=Δf1
により掃引が可能となる。このことは、送信局における周波数安定度に高精度の発振器を使用してΔf1を微小に抑えた場合の、回線のバースト受信を可能とするものである。
【0026】
また、周波数掃引モード時と周波数追従モード時とで、補正周波数発振器42のシフト幅を変化させ、周波数追従モード時には、周波数掃引モード時よりもシフト幅を小さく設定して周波数追従精度を高くすることもできる(請求項4、8)。
【0027】
(第四実施形態)
本発明は、汎用の情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に本発明の通信装置に相応する機能を実現させるプログラムとして実現することができる(請求項9)。このプログラムは、記録媒体に記録されて情報処理装置にインストールされ(請求項10)、あるいは通信回線を介して情報処理装置にインストールされることにより当該情報処理装置に、周波数変換部40、復調部50にそれぞれ相応する機能を実現させることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の効果は、変調波を受信して通信する通信装置において、搬送波の周波数掃引を行う際、誤掃引を防止しながら確実に搬送波の掃引を可能とする効果がある。また、本発明は、マルチキャリアの変調波を受信して通信する通信装置において、並行に受信する全ての搬送波を並行に掃引することを容易に可能とする効果がある。また、周波数安定度の低い周波数発振器を用いるネットワークにおいて長時間の通信を行った場合であっても、並行に受信する全ての搬送波の周波数ドリフトに追従して回線断を発生させない効果がある。また、全ての搬送波の周波数ドリフトへの追従を、装置コストを抑えて実現する効果がある。これにより、全ての搬送波のバースト受信を、装置コストを抑えて実現する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において通信を行う系の構成図。
【図2】第一実施形態の通信装置のブロック構成図。
【図3】本発明による周波数掃引可能範囲の例を示す図。
【図4】第二実施形態の通信装置のブロック構成図。
【図5】第三実施形態の通信装置のブロック構成図。
【符号の説明】
1 データ送信地球局
2 データ受信地球局
3 衛星局
10、23 通信装置
11 送信局部発振器
12 送信周波数変換器
13 大電力増幅装置
14、21 アンテナ
22 受信局部発振器
31 衛星局部発振器
32 衛星周波数変換器
40 周波数変換部
41 周波数シンセサイザ
42 補正周波数発振器
50 復調部
51、51−1 自動周波数掃引回路
52、52−1 復調回路
53、53−1 同期検出器
54 タイマ回路

Claims (8)

  1. マルチキャリアの変調波を受信して周波数変換する手段と、この周波数変換されたマルチキャリアの変調波を並行して復調する手段とを備えた通信装置において、
    前記周波数変換する手段は、制御入力に基づきマルチキャリアの変調波に共通する変換周波数を一定幅ずつシフトさせる手段を備え、
    前記復調する手段は、前記シフトさせる手段から出力されたマルチキャリアの変調波の搬送波のシンボルレートに応じて予め定められた誤掃引を生じない周波数掃引幅を設定し当該搬送波を掃引する手段をキャリア毎に備え、
    マルチキャリアの中から初期掃引を行う特定キャリアを一つ設け、
    前記特定キャリアにおける前記掃引する手段が周波数掃引を開始してから所定時間経過後にも未だ復調信号から同期が検出されないときには前記シフトさせる手段に対して前記制御入力を与える手段を備え
    前記特定キャリアの同期が検出された後に、並行に受信する特定キャリア以外のキャリアについて、前記キャリアごとの掃引する手段を用いて周波数掃引を実施する
    ことを特徴とする通信装置。
  2. 復調信号から同期が検出されたことを受け、それまでの周波数掃引モードから周波数追従モードにモード変更する手段を備え、
    前記特定キャリアにおける掃引する手段は、このモード変更する手段による周波数掃引モードから周波数追従モードへのモード変更通知を受け取った後、受信信号の周波数ドリフトの量に合わせて前記制御入力を前記シフトする手段に与える手段を備え
    前記特定キャリア以外のキャリアにおいて、受信信号の周波数掃引後に移行した周波数追従モードによって、あらかじめ設定された周波数幅の範囲内で追従する手段をさらに備えた
    請求項1記載の通信装置。
  3. 前記シフトさせる手段は、周波数掃引モード時と比較して周波数追従モード時におけるシフト幅を小さく設定する手段を備えた請求項記載の通信装置。
  4. マルチキャリアの変調波を受信して周波数変換し、この周波数変換されたマルチキャリアの変調波を並行して復調する通信方法において、
    前記周波数変換する際に、制御入力に基づきマルチキャリアの変調波に共通する変換周波数を一定幅ずつシフトさせるステップを実行し、
    前記復調する際に、マルチキャリアの中から初期掃引を行う特定キャリアを一つ設けて、周波数変換されたマルチキャリアの変調波の搬送波のシンボルレートに応じて予め定められた誤掃引を生じない周波数掃引幅を設定し搬送波を初期掃引するステップを実行し、
    前記特定キャリアにおける初期掃引するステップによる周波数掃引を開始してから所定時間経過後にも未だ復調信号から同期が検出されないときには前記周波数変換に際し前記制御入力を与えて前記周波数変換における変換周波数を一定幅シフトさせるステップを実行し、
    このステップを実行してからさらに所定時間経過後にも未だ復調信号から同期が検出されないときにはさらに前記周波数変換に際し前記制御入力を与えて前記周波数変換における変換周波数を一定幅シフトさせるステップを実行し、
    前記特定キャリアの同期が検出された後に、並行に受信する前記特定キャリア以外のキャリアについて、変調波の搬送波のシンボルレートに応じて予め定められた誤掃引を生じない周波数掃引幅でキャリア毎に周波数掃引を実施するステップを実行する
    ことを特徴とする通信方法。
  5. 復調信号から同期が検出されたことを受け、それまでの周波数掃引モードから周波数追従モードにモード変更するステップを実行し、
    前記特定キャリアにおける掃引するステップとして、このモード変更するステップによる周波数掃引モードから周波数追従モードへのモード変更通知を受け取った後、受信信号の周波数ドリフトの量に合わせて前記周波数変換に際し前記制御入力を与えて前記周波数変換における変換周波数を一定幅シフトさせるステップを実行し、
    前記特定キャリア以外のキャリアについて、周波数掃引後に移行した周波数追従モードに変更してあらかじめ設定された周波数幅の範囲内で追従するステップをさらに実行する
    請求項4記載の通信方法。
  6. 前記一定幅シフトさせるステップとして、周波数掃引モード時と比較して周波数追従モード時におけるシフト幅を小さく設定するステップを実行する請求項5記載の通信方法。
  7. 情報処理装置にインストールすることにより、その情報処理装置に、請求項1ないし3のいずれかに記載の通信装置の各手段に相応する機能を実現させることを特徴とするプログラム。
  8. 請求項記載のプログラムが記録された前記情報処理装置読み取り可能な記録媒体。
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