JP3827613B2 - ルーター装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ルーター装置に関し、特に、グローバルIPアドレスを使用する機器を識別する機能を有するルーター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ルーター装置は一般に、ローカル側のLANに接続される機器のうち、グローバルIPアドレスを使用する機器を識別するための情報を、不揮発性メモリが保持していない。
従来のルーター装置を、本発明の実施形態に適用される図1を参照して説明する。図1において、従来では、不揮発性メモリは、ローカル側のLANに接続される機器のうち、グローバルIPアドレスを使用する機器を識別するための情報は保持していない。それ以外で、長期に保持する必要のある情報を保存する。
なお、上記のグローバルIPアドレスとは、ネットワーク・アドレス+ホスト・アドレスの形式のIPアドレスを言う。
【0003】
本発明と技術分野の類似する先願発明例1として、特開2000−358058号公報の「アドレス変換制御装置及びローカルネットワーク間通信方法」がある。本先願発明例1では、異なるローカルネットワークのローカル構成要素同士間の通信を行えるようにすることを課題としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のルーター装置においては、次のような課題がある。その課題とは、NAT技法ではローカル側の機器はすべてプライベートIPアドレスになるため、ローカル側の機器ではグローバルIPアドレスを使用できないという問題点を伴う。
【0005】
本発明は、ローカル側のLANに接続される装置においても、割り当てられたグローバルIPアドレスを使用できるルーター装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明のルーター装置は、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスとを相互に変換するルーター装置において、ローカルのLANに接続された機器との通信信号を内部で扱う信号形式と相互に変換するローカル側LANインタフェースと、前記ローカル側のLANに接続される機器のうち、グローバルIPアドレスを使用する機器を識別する識別情報を保持する不揮発性メモリと、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスとの相互の変換処理、及びグローバルIPアドレス又はプライベートIPアドレスのローカルのLANに接続された機器へ割り当てるCPUと、外部との通信信号と当該ルーター装置内部で扱う信号形式とを相互に変換する通信インタフェースとを有し、前記CPUは、前記通信インタフェースを介してTCP/IPのグローバルIPアドレスが割り当てられたときに、前記不揮発性メモリに保持される前記識別情報に基づいてローカル側のLANに接続される装置に前記グローバルIPアドレスを割り当て、前記グローバルIPアドレスを割り当てられた装置においては前記グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスとの相互の変換処理をバイパスすることを特徴とする。
【0007】
また、前記CPUが実行するプログラムで必要な一次記憶データを保持するRAMをさらに有し、またさらに、前記CPUは、前記不揮発性メモリの前記識別情報に基づき前記グローバルIPアドレスが割り当てられなかった前記ローカル側のLANに接続される機器に、プライベートIPアドレスを与えることを特徴とする。
【0008】
なお、前記CPUは、前記通信インタフェースを介して割り当てられたグローバルIPアドレスを前記RAMに保持し、前記不揮発性メモリの前記識別情報に基づき前記ローカル側のLANに接続される1台の機器を特定し、該グローバルIPアドレスを割り当て、前記通信インタフェース側の機器とプライベートIPアドレスが割り当てられた前記ローカル側のLANに接続される機器との間で通信を行うとき、NATの技法により通信を中継することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明によるルーター装置の実施の形態を詳細に説明する。図1を参照すると、本発明のルーター装置の一実施形態が示されている。
【0010】
本実施形態のルーター装置は、通信インタフェース1、ローカル側LANインタフェース2、不揮発性メモリ3、ROM4、CPU5、RAM6、を有して構成される。
【0011】
上記の各構成部により構成される本実施形態のルーターは、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの変換を行うルーター装置である。本ルーター装置は、TCP/IPのグローバルIPアドレスが1個割り当てられたときに、ローカル側のLANに接続される装置においても、割り当てられたグローバルIPアドレスを使用できるようにしたことを特徴としている。本構成の内容を以下に詳述する。
【0012】
図1において、通信インタフェース1は、外部との通信信号をルーター装置内部で扱う信号形式と相互に変換する。
ローカル側LANインタフェース2は、ローカルのLANに接続された機器との通信信号を、ルーター装置内部で扱う信号形式と相互に変換する。
【0013】
不揮発性メモリ3は、ローカル側のLANに接続される機器のうち、グローバルIPアドレスを使用する機器を識別するための情報を保持する。
【0014】
ROM4は、プログラムを記憶する。
CPU5は、ROM4に記憶されているプログラムを実行する。
RAM6は、CPU5が実行するプログラムで必要な一次記憶データを保持する。
【0015】
このようにして、本実施形態では、不揮発性メモリ3に保持されているローカル側のLANに接続される機器のうち、グローバルIPアドレスを使用する機器を識別するための情報に基づき、特定の機器にはグローバルIPアドレスを与えて該当機器との通信を行う。このため、ローカル側のLANに接続される装置においても、特定の機器は割り当てられたグローバルIPアドレスを使用できる。
【0016】
各部の構成をまず説明する。
図1を参照すると、本発明の一実施例としてのルーター装置が示されている。図1において、通信インタフェース1は、外部との通信信号を、ルーター装置内部で扱う信号形式と相互に変換する。
【0017】
ローカル側LANインタフェース2は、ローカルのLANに接続された機器との通信信号を、ルーター装置内部で扱う信号形式と相互に変換する。
不揮発性メモリ3は、ローカル側のLANに接続される機器のうち、グローバルIPアドレスを使用する機器を識別するための情報を保持する。
ROM4は、プログラムを記憶する。
CPU5は、ROM4に記憶されているプログラムを実行する。
RAM6は、CPU5が実行するプログラムで必要な一次記憶データを保持する。
【0018】
(動作例)
次に図1のルーター装置の動作を説明する。
図1において、グローバルIPアドレスが、インターネットに接続される通信インタフェース1を通じて本ルーター装置に与えられると、CPU5は、RAM6に保持し、同一のグローバルIPアドレスを、ローカル側LANインタフェース2に接続される機器のうちの1台の機器を、不揮発性メモリ3の識別情報に基づき特定して、該当機器に与える。
【0019】
CPU5は、ローカル側LANインタフェース2に接続される機器のうち、不揮発性メモリ3の識別情報にもとづき、特定機器に該当しなかった機器には、プライベートIPアドレスを与える。
【0020】
通信インタフェース1側の機器と、ローカル側の機器との間で通信を行う場合、プライベートIPアドレスを与えられたローカル側の機器については、NAT(Network Address Translator/アドレス変換機構)の技法により、通信を中継する。
【0021】
本通信の中継において、CPU5は、インターネットの通信相手のグローバルIPアドレスとそのポート番号の組み合わせと、ローカル側の機器のプライベートIPアドレスと、そのポート番号の組み合わせとが、それぞれどう対応しているかの情報を作成する。
【0022】
この作成した情報に基づき、それぞれの通信先を特定して、本ルーター装置を経由して、相互に通信するパケット内のIPアドレスとポート番号を変換して、通信を中継する。
【0023】
通信インタフェース側の機器とローカル側の機器との間で通信を行う場合、グローバルIPアドレスを与えられたローカル側の機器については、CPU5は、ローカル側の機器のポート番号をそのままインターネットの通信相手との通信に用いる。ローカル側の機器のIPアドレスは、グローバルIPアドレスであるので、そのままインターネットの通信相手との通信に用いる。
【0024】
ローカル側の機器のうち、プライベートIPアドレスを与えられた機器の間で通信を行う場合、通常のLANと同様に、直接それぞれの機器の間で通信を行う。
【0025】
ローカル側の機器のうち、グローバルIPアドレスを与えられた機器とプライベートIPアドレスを与えられたローカル側の機器との通信については、NATの技法により、通信を中継する。
【0026】
上記の中継において、ローカル側の特定機器のグローバルIPアドレスとそのポート番号の組み合わせと、ローカル側の機器のプライベートIPアドレスとそのポート番号の組み合わせとが、それぞれどう対応しているかの情報を作成する。
【0027】
上記情報の作成の後、それぞれの通信先を特定して、本ルーター装置を経由して、相互に通信するパケット内のIPアドレスとポート番号を変換して、通信を中継する。
【0028】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例である。ただし、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明のルーター装置は、ローカル側のLANに接続される特定装置においては、NATの処理をバイパスしているので、ローカル側のLANに接続される特定装置においても、割り当てられたグローバルIPアドレスを使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のルーター装置の実施形態を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1 通信インタフェース
2 ローカル側LANインタフェース
3 不揮発性メモリ
4 ROM
5 CPU
6 RAM
Claims (5)
- グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスとを相互に変換するルーター装置において、
ローカルのLANに接続された機器との通信信号を内部で扱う信号形式と相互に変換するローカル側LANインタフェースと、
前記ローカル側のLANに接続される機器のうち、グローバルIPアドレスを使用する機器を識別する識別情報を保持する不揮発性メモリと、
グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスとの相互の変換処理、及びグローバルIPアドレス又はプライベートIPアドレスのローカルのLANに接続された機器へ割り当てるCPUと、
外部との通信信号と当該ルーター装置内部で扱う信号形式とを相互に変換する通信インタフェースとを有し、
前記CPUは、前記通信インタフェースを介してTCP/IPのグローバルIPアドレスが割り当てられたときに、前記不揮発性メモリに保持される前記識別情報に基づいてローカル側のLANに接続される装置に前記グローバルIPアドレスを割り当て、前記グローバルIPアドレスを割り当てられた装置においては前記グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスとの相互の変換処理をバイパスすることを特徴とするルーター装置。 - 前記CPUが実行するプログラムで必要な一次記憶データを保持するRAMを、さらに有することを特徴とする請求項1記載のルーター装置。
- 前記CPUは、前記不揮発性メモリの前記識別情報に基づき前記グローバルIPアドレスが割り当てられなかった前記ローカル側のLANに接続される機器に、プライベートIPアドレスを与えることを特徴とする請求項1又は2記載のルーター装置。
- 前記CPUは、
前記通信インタフェースを介して割り当てられたグローバルIPアドレスを前記RAMに保持し、
前記不揮発性メモリの前記識別情報に基づき前記ローカル側のLANに接続される1台の機器を特定し、該グローバルIPアドレスを割り当てることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のルーター装置。 - 前記CPUは、前記通信インタフェース側の機器とプライベートIPアドレスが割り当てられた前記ローカル側のLANに接続される機器との間で通信を行うとき、NATの技法により通信を中継することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のルーター装置。
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