JP3825754B2 - 葉面散布剤 - Google Patents

葉面散布剤 Download PDF

Info

Publication number
JP3825754B2
JP3825754B2 JP2003009210A JP2003009210A JP3825754B2 JP 3825754 B2 JP3825754 B2 JP 3825754B2 JP 2003009210 A JP2003009210 A JP 2003009210A JP 2003009210 A JP2003009210 A JP 2003009210A JP 3825754 B2 JP3825754 B2 JP 3825754B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
potassium
foliar
phosphate
spraying
coloring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003009210A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003274761A (ja
Inventor
康甫 中島
章男 福岡
哲 岩本
Original Assignee
三井東圧肥料株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井東圧肥料株式会社 filed Critical 三井東圧肥料株式会社
Priority to JP2003009210A priority Critical patent/JP3825754B2/ja
Publication of JP2003274761A publication Critical patent/JP2003274761A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3825754B2 publication Critical patent/JP3825754B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fertilizers (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、葉面散布剤に関し、より詳しくは果樹や果菜の品質、特にその着色等を向上させるための葉面散布剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
葉面散布剤は、種々の植物に対する栄養成分を含有する薬液であって、基本的にこれをその葉面に散布・浸透させることにより、葉面から当該栄養成分を吸収させる速効性を有する薬剤である。当該薬剤は、主たる施肥方法たる土壌施肥を補完し、例えば農作物の品質向上や生理障害に対する応急対策として以前から好適に使用されている。
【0003】
従来、リンゴ、ナシ、ミカン等の果樹や、トマト、ピーマン等の果菜の糖度向上、耐病性改善等の品質向上を目的とする葉面散布剤の有効成分としては、種々のものが知られている。例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、ギ酸カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、エチレンジアミン四酢酸カルシウム、コハク酸カルシウム、乳酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、アスコルビン酸、メチオニン、グリシン、アラニン、バリン、セリン、ロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、第一リン酸カルシウム、第一リン酸カリ及びリン酸マグネシウム等が公知である。
【0004】
しかしながら、これらの成分のほとんどは、主として、果樹や果菜の糖度向上、生理障害の予防や処置、肥大促進等の肥効を有するものであり、果実等の着色を顕著に向上させるものは見あたらない。
【0005】
一般的に、リンゴ、ミカン、カキ等の果樹、トマト、イチゴ、メロン等の果菜は、その商品価値を判断する基準として、まずその糖度等の甘み成分が高いことはもちろん第一であるが、表面の色彩(着色)は、消費者の購買意欲を刺激する上で、考慮すべき最大のファクターの一つである。
【0006】
実際にリンゴ、サクランボ、イチゴ、トマト等の果実が、商品として陳列される際には、その表面が鮮やかでみずみずしい赤色を帯びていることが、消費者の目を引きつけ、注意を喚起する第一歩となる。スーパーマーケット等の生鮮食料品売り場に並べられた商品である真っ赤なリンゴ、サクランボ、イチゴ等は、いわばこの鮮やかな赤色により、その売り場における自らの存在を懸命にアピールしようとしているということができ、また、買い物かご片手に、新鮮で美味な果実等を物色しつつ売り場内を移動する買い物客は、この鮮やかな赤い色彩に魅惑され、この好印象をもとに当該リンゴ等の購入を決意するに至る。
【0007】
買い物客は、経験上、その鮮やかな赤色により、そのリンゴ等が極めて甘く、また、蜜が多いものであると認識・判断する。すなわち、かかる鮮やかな着色が、購買者の想像上の食感に強く訴えるのである。
【0008】
このように、リンゴ、ミカン等は、鮮やかな色彩のものから売れて行き、一方、しからざる色のリンゴ等は、結局、空しく売れ残り、廃棄処分の対象ともなる。それ故、果実や果菜の栽培業者、販売業者にとって、その果実等の外見の色彩は、商品の売れ行きを左右する極めて重要な意義を有するものであり、決してゆるがせにはできないのである。また、商品たるリンゴ等にとっても、外見が鮮やかに着色していることは自らの商品価値上、大切なことであり、きわめて望ましいことである。
【0009】
従来、果実の糖度向上、収量増加、結実数向上等とともに、このような重要な果実の着色向上効果が一応開示されている葉面散布剤としては、第一リン酸マグネシウム粉末と水溶性のホウ素化合物粉末の1:1〜1:10程度の混合物の水溶液が知られているのみである(特許文献1参照。)。しかしながら、この散布剤は、リン酸マグネシウムと共にホウ素化合物の併用を必須としており、またホウ素化合物が過剰となると、その過剰障害が発生するおそれがあるため、その最適な割合の調製が困難であるという問題がある。またリン酸マグネシウムは一般的に難溶性のものであり、水溶液として取扱い難いという問題もある。
【0010】
一方、一般的に、リンゴ等の果実の表側(つるもと)に対し、裏側(尻の部分)は、太陽光が照射されにくい為、どうしても着色が遅くなるという問題がある。そのため、多くの農家では、地面に反射シートを敷き詰めて、裏側にも反射光が照射されるようにしている。かかる反射シートは、例えばアルミニウム箔をポリエチレンでサンドイッチした、幅140cm(又は180cm)、長さ50m程度のものであるが、反射による照射を実行あらしめるためには、これを園地全体に敷き詰め、地面全体を鏡のようにしてくまなく反射させることが最も好ましく行われている。
【0011】
しかしながら、皮肉なことに、このようにして反射光を強める程、そこで働く圃場作業者は、反射シートからの強い反射光を常に浴びることになるが、これは極めてまぶしく、目に障害を及ぼす恐れが生ずる。また、反射シートは高価であり、その購入には少なからぬ費用がかかるほか、地面への固定作業、古くなったシートを廃棄処分する場合の環境上の制約等の厄介な問題もある。
【0012】
【特許文献1】
特開平6−107488号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したように、果実や果菜の色彩がその商品価値を左右する極めて重要なファクターである点に鑑み、特にその着色促進を主たる肥効とする葉面散布剤を提供することである。また、上記した反射シート等を使用することなく、果樹の裏側(果頂部)も、表側と同様に着色促進させる葉面散布剤を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、請求項に記載されている以下の発明が提供される。
【0015】
請求項1に記載の葉面散布剤は、縮合リン酸のカリウム塩を有効成分とすることを特徴とする果樹及び/又は果菜用葉面散布剤である。
【0016】
請求項2に記載の葉面散布剤は、ここで縮合リン酸のカリウム塩がトリポリリン酸カリであるような葉面散布剤である。
【0017】
請求項3に記載の葉面散布剤は、上記葉面散布剤においてさらにリン酸エステル型界面活性剤を配合してなる葉面散布剤である。
【0018】
請求項4に記載の着色促進方法は、縮合リン酸のカリウム塩を有効成分として含有する葉面散布剤水溶液を葉面に散布することを特徴とする果実及び/又は果菜の着色促進方法である。
【0019】
請求項5に記載の着色促進方法は、ここで縮合リン酸のカリウム塩がトリポリリン酸カリである果実及び/又は果菜の着色促進方法である。
【0020】
請求項6に記載の着色促進方法は、上記葉面散布剤においてさらにリン酸エステル型界面活性剤を配合してなる葉面散布剤水溶液を葉面に散布する果実及び/又は果菜の着色促進方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0022】
本発明の葉面散布剤は、基本的に、縮合リン酸のカリウム塩を有効成分とする果樹や果菜用の葉面散布剤である。
【0023】
ここで縮合リン酸塩のカリウム塩とは、オルソリン酸(H3PO4)(正リン酸)が2モル以上縮合した縮合リン酸(ポリリン酸ともいう。)のカリウム塩である。かかる縮合リン酸としては、特に限定するものではないが、ピロリン酸(H427)、トリポリリン酸(H5310)、トリメタリン酸(H339)、ウルトラリン酸(H2411)、テトラメタリン酸(H4412)、イソテトラポリリン酸(H6413)、テトラポリリン酸(H6413)、ヘキサメタリン酸(H6618)、及びさらなる高縮合リン酸(Hn+2n3n+1)(n>4)等が挙げられる。
【0024】
当該縮合リン酸のカリウム塩としては、その酸性塩でもよいが、当該すべての酸性基がカリにより中和されているものが最も好ましい。
【0025】
例えば、ピロリン酸カリ(K427)、トリポリリン酸カリ(K5310)、トリメタリン酸カリ(K339)、ウルトラリン酸カリ(K2411)、テトラメタリン酸カリ(K4412)、イソテトラポリリン酸カリ(K6413)、テトラポリリン酸カリ(K6413)、ヘキサメタリン酸カリ(K6618)、及びさらなる高縮合リン酸カリ(Kn+2n3n+1)(n>4)等が好ましいものとして挙げられる。そして、入手及び取扱いの容易性等の点で、トリポリリン酸カリが最も好ましい。またトリポリリン酸カリは、基本的に食品添加物として認可されている人体への安全性の高い化合物であり、安心して使用することができるものである。
【0026】
これらの縮合リン酸カリは、その一種類を単独で使用してもよいし、又は二種類以上を混合して使用することもできる。さらに、当該縮合リン酸カリに対し、少量のオルソリン酸カリが混入していてもよい。その混入量は、50質量%以下、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
【0027】
本発明の葉面散布剤は、上記縮合リン酸カリを有効成分とするものであり、輸送・保管時は縮合リン酸カリからなる固体(粉体)又は濃厚スラリーとして扱うことが好ましいが、散布時には、通常、当該縮合リン酸カリを含有する希釈された水溶液の形態で使用される。
【0028】
散布時における当該葉面散布剤水溶液中の縮合リン酸カリ濃度は、当該縮合リン酸カリの種類、対象果樹や果菜の種類、散布回数、散布部位、散布の季節等によって、適宜選択されるが、通常、0.01〜1質量%、好ましくは0.02〜0.5質量%、さらに好ましくは0.05〜0.1質量%程度である。ここで、例えば0.1質量%の散布剤を調製するには、1質量部(粉体)の縮合リン酸カリに1000質量部の水を添加(1000倍希釈)して溶解すればよく、また0.05質量%の散布剤を調製するには、同様に2000質量部の水を添加して(2000倍希釈)、溶解すればよいのである。
【0029】
本発明の葉面散布剤においては、必須有効成分である縮合リン酸カリとともに、通常葉面散布剤において使用されている種々の成分を適量含有することを排除するものではない。
【0030】
例えば、カルシウム、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ケイ素、ホウ素、鉄、亜鉛、銅、ケイ酸、ホウ酸、ナトリウム等の無機成分;クエン酸、酢酸、グルコン酸、乳酸等の有機酸;グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、プロリン、ハイドロオキシプロリン、アラニン、フェニルアラニン、リジン、アルギニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、メチオニン、スレオニン、ヒスチジン等のアミノ酸;ビタミンC等のビタミン;蔗糖、砂糖等の糖の各成分を含有することができる。
【0031】
さらに、その他の肥料成分、例えば、尿素、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸ソーダ、硫酸グアニル尿素等の窒素質肥料;リン酸アンモニウム、過リン酸石灰、焼成リン肥等のリン酸質肥料;塩化カリ、硫酸カリ、重炭酸カリ等のカリ肥料等の所謂三要素に相当する成分を、適量、所望により含有することも可能である。
【0032】
また、当該葉面散布剤の植物体表面への濡れ性等を高め、葉面吸収を向上させるため、所謂展着剤や界面活性剤を添加含有することができる。
【0033】
界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルソルビトールエステル等の非イオン界面活性剤、アリル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤が挙げられる。
【0034】
配合する界面活性剤としては、通常上記のものが使用されるが、そのうちエーテル型非イオン界面活性剤をリン酸でエステル化した酸性タイプのものが本発明の目的から特に好ましいものとして挙げられる。
【0035】
かかるリン酸エステルとしては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルエーテル等のリン酸エステルであって、例えば次式(1)、(2)のごとき、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、又はポリオキシエチレンアリルエーテルのリン酸エステルである。
【0036】
【化1】
Figure 0003825754
【0037】
(式(1)、(2)において、Rは炭素数8〜30程度のアルキル基、アルキルフェノール基、アルキルフェニル基、アルケニル基、nは酸化エチレンの平均付加モル数で0〜50、好ましくは4〜50程度である。)
【0038】
なお、かかるリン酸エステルとしては、式(1)のモノエステル、式(2)のジエステルそれぞれ単独で使用してもよいが、その混合物でもよく、さらに少量のトリエステルが混入していてもよい。これらのリン酸エステルは常法により合成してもよいが、一般にも市販されており、これを好ましく使用することができる(例えば、東邦化学工業社製、「フォスファノール」(商標)RS−410、RS−610、RS−710、第一工業製薬製、「プライサーフ」(商標)A208B、A219B、A208S等。)。またこれらは、アルカリで適当なpHに中和してもよい。
【0039】
当該リン酸エステルの配合量(併用量)は、主たる有効成分たる縮合リン酸のカリウム塩に対し、30質量%以下、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下1質量%以上である。
【0040】
本発明の葉面散布剤において、特に上記のようなリン酸エステルを配合することにより、当該葉面散布剤の葉表面や茎表面からの吸収が促進されるため、広大な果樹園において多数の果樹に対して散布する場合でも、その吸収効率が高くなり、散布効果がそれぞれの果樹において平均化し、果樹園全体として、葉面散布剤の効果がより確実に奏される。
【0041】
さらに、ベントナイト、アタパルジャイト、グアガム、キサンタンガム、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、澱粉等の増粘剤、pH調節剤、殺菌剤や殺虫剤等の農薬、凍結防止剤、着色剤、キレート剤、消泡剤、帯電防止剤を必要に応じて含有させることもできる。
【0042】
本発明の葉面散布剤が対象とする果樹としては、特にその着色が商品価値上、大切であるものであり、例えばリンゴ、ミカン、カキ、ナシ、サクランボ、ブドウ、ビワ、アンズ、モモ、ウメ等が挙げられ、また果菜としては、トマト、イチゴ、スイカ、メロン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。なお、さらにまた、ピーマン、ナス、キュウリに対して使用することも可能である。
【0043】
本発明の縮合リン酸のカリウム塩を有効成分として含有する葉面散布剤水溶液は、噴霧器等の噴霧手段により、主として、上記対象とする果樹や果菜の葉面(表面及び/又は裏面)に散布される。噴霧時期及び回数は、特に制限されるものではないが、通常、果実の登熟期で、収穫に至る前の時期に間隔をおいて、1〜5回、好ましくは1〜3回程度行われる。場合によっては、1〜2回の散布であっても充分効果を奏することができる。
【0044】
1回当たりの散布量は、果樹や果菜の種類によっても異なりうるものであるが、およその目安として、果樹1本当たり、縮合リン酸カリ固体換算で、0.1〜100g、好ましくは0.5〜50g、さらに好ましくは1〜10g程度である。当該散布は、通常、朝または夕方に行うことが好ましく、またすでに述べたように、農薬と混合使用することも可能である。
【0045】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。実施例中、%とあるのは、特に断りなき限り質量%である。
【0046】
以後の試験において、糖度は糖度屈折計により測定し、ブリックス値で表示した。また硬度は硬度計により測定し、結果をポンドにより表示した。また、反射シートはいずれの試験においてもまったく使用していない。
【0047】
(実施例1)
長野県下において、リンゴの樹(品種:津軽)について、トリポリリン酸カリを有効成分とする葉面散布剤の散布試験を行った。散布剤の濃度としては、トリポリリン酸カリ1gを1Lの水に希釈した0.1%濃度のもの(以下、1000倍希釈品と称する。)と、1gを2Lの水に希釈した0.05%濃度のもの(以下、2000倍希釈品と称する。)を、一株当たり5L散布した。試験区は、A、B、C(無散布区)とした。試験条件は表1に示したとおりであり、収穫日の前に、1回又は2回散布した。
【0048】
【表1】
Figure 0003825754
【0049】
表中、A−1、B−1は、1000倍希釈品を1回のみ散布したもの、A−2、B−2は、2000倍希釈品を2回散布したものである。
【0050】
以上の試験区において得られた代表的なリンゴ試料各5個について、糖度及び硬度を測定した結果を表2に示す。本発明の試験区A、Bのものは、無散布区Cの試料に比較して、特に、糖度が、大幅に高くなっている。また、これら試料をならべて目視により比較・観察するとともに、デジタルカメラで写真撮影し比較検討した。図1は、試験区と無散布区のリンゴ試料の表面の着色状態を示す写真の一例である。目視及びこれらの結果を記録した写真から、明確に、散布区(A、B)のものは、そのすべてが表側及び裏側いずれにおいても、全体的に鮮やかな赤色に着色しているリンゴとなっていた。これに対し、無散布区のリンゴは、裏側はもちろん、その表側においてもまだ大部分青いままで、わずかに一部が赤っぽく着色しているだけであり、両者には画然たる差違が認められた。
【0051】
【表2】
Figure 0003825754
【0052】
(実施例2)
長野県下において、リンゴの樹(品種:フジ)について、実施例1と同様なトリポリリン酸カリを有効成分とする葉面散布剤の散布試験を行った。散布剤の濃度としては、1000倍希釈品を使用した。
【0053】
試験区として、3株(a,b,c)を散布区に、3株(a’,b’,c’)を無散布区に設定した。
【0054】
散布区については、収穫日(11月15日)の一ヶ月前(10月11日)に、一株あたり5L散布を行った。
【0055】
各試験区3株から10個を無作為に収穫し、そのうち5個について、糖度及び硬度の測定を行った。結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
Figure 0003825754
【0057】
本発明の試験区(a,b,c)のリンゴ試料は、無散布区(a’,b’、c’)のものと比較して、特に糖度が、大幅に高くなっていることが認められた。また、これら試料をならべてデジタルカメラで写真撮影し比較検討した。当該結果を記録した写真から明確に、散布区は、そのすべてが表側、裏側共に全体的に鮮やかな赤色に着色しているリンゴとなっているのに対し、無散布区のリンゴ試料は、表側においてもかなりの部分が青いままで、赤く着色しているところはわずかであり、両者には画然たる差違が認められた。また、リンゴの試料を切って中の蜜入りの度合いを調べたが、蜜入りの度合いが、無散布区のものがまばらであったのに比較して、散布区のものは、はるかに充実していることが一目瞭然であった。
【0058】
(実施例3)
静岡県下において、ミカンの樹(品種:早生温州)について、実施例1と同様なトリポリリン酸カリを有効成分とする葉面散布剤の散布試験を行った。散布剤の濃度としては、1000倍希釈品を使用した。
【0059】
試験区として、3株(a,b,c)、及び別の3株(a’,b’,c’)を散布区に、3株(a’’,b’’,c’’)を無散布区とし、表4のごとくに設定した。
【0060】
【表4】
Figure 0003825754
【0061】
各試験区3株から5個づつを採取し、その日に質量、糖度、酸度及び彩色(紅色値)を測定した。結果を表5に示す。
【0062】
【表5】
Figure 0003825754
【0063】
表5より明らかなごとく、本発明のトリポリリン酸カリ散布区のミカン試料は、表側、裏側共に、無散布区の試料に比較して糖度、酸度に大幅な差が認められ、また色彩(紅色値)にも大きな差違が見られた。この紅色値は、色づきの程度を示す値であって、この値の高いものほど色づきがよいことを示している。また、これら試料をならべてデジタルカメラで写真撮影し比較検討した。当該結果を記録した写真からはっきり、散布区は、そのすべてが全体的に鮮やかな黄色に着色しているミカンとなっており、無散布区のミカンと比較して、両者には画然たる差違が認められた。
【0064】
(実施例4)
葉面散布剤としてトリポリリン酸カリを有効成分とし、さらにこれにリン酸エステルを配合した葉面散布剤の散布試験を、長野県下において試験規模を拡大して行った。対象果樹は、リンゴの樹(品種:津軽)である。
【0065】
リン酸エステルとしては、式(1)、(2)で表示されるモノエステルとジエステルとの混合物からなるもの(東邦化学工業社製、「フォスファノール」(商標)RS−610、H.L.B:10.5、pH2.5以下)を採用した。
【0066】
散布剤としては、トリポリリン酸カリ1.0g及び上記リン酸エステル0.05gを1Lの水に希釈した0.1%濃度のもの(トリポリリン酸カリに対してリン酸エステル5%配合、1000倍希釈品。以下同じ。)を使用した。
【0067】
試験規模は、1.5a(5株)とし、上記1000倍希釈品を、1株当たり10L散布した。散布スケジュールは表6のごとく、A区(1回散布)、B区(2回散布)、C区(3回散布)、D区(無散布)とした。また、収穫日はいずれも8月21日とした。
【0068】
【表6】
Figure 0003825754
【0069】
各試験区とも、収穫物30個について着色、糖度、熟度、硬度等について測定した結果の平均値を表7に示す。なお、着色は、カラーセンサーにより測定した(以下、特に断りなき限り同じ。)。
【0070】
【表7】
Figure 0003825754
【0071】
表7から明らかなごとく、特に3回散布区(C)の場合、着色に顕著な効果が認められた。また、品質の最上級であるロイヤル(赤色度138以上、以下同じ。)の割合が、特に3回散布区において、格段に顕著であった。
【0072】
なお、実際の試験を行った果樹園においては、散布区におけるリンゴの着色状態は、収穫後に個々の果実の着色度を実際に測定する以前において、無散布区における果樹と比較して、目視でもその差は、一目瞭然であった。すなわち、青空をバックに多数の樹木の緑の葉中に無数のリンゴの実が、赤くたわわに実っている立木の状態において、その鮮やかさには、画然たる差があり、まさに壮観であった。もちろんこの結果は、カラーのデジタル写真により記録・確認している。
【0073】
(実施例5)
実施例4と同様のリン酸エステルを5%配合した葉面散布剤の散布試験を、長野県下において10aの試験区において行った(1000倍希釈液、1株当り10L散布)。対象果樹は、実施例5と同じリンゴの樹(品種:津軽)である。
【0074】
散布スケジュールは、表6と同一とした。
試験結果を表8に示す。
【0075】
なお、収穫物のサンプル数は、試験区A(1回散布)は462個、試験区B(2回散布)は511個、試験区C(3回散布)は537個、試験区D(無散布)は152個のサンプルの平均値である。
【0076】
【表8】
Figure 0003825754
【0077】
表8より明らかなごとく、散布区において、着色の向上が大きく、特にC区(3回散布)の場合極めて顕著であった。また、品質の最上級である「ロイヤル」の割合は無散布区(D区)と比較して高く、ことにC区では、90%以上が当該ロイヤルであることが特筆される。
【0078】
また、散布区におけるリンゴの着色状態は、収穫前に、無散布区における果樹と比較して、樹木の緑の葉の中に赤くたわわに実っている立木の状態で、その鮮やかさにおいて画然たる差があることが、目視でも一目瞭然であった。また、その結果は、カラーのデジタル写真により記録・確認した。
【0079】
(実施例6)
実施例4と同様のリン酸エステルを5%配合した葉面散布剤の散布試験を、長野県下において10aの試験区において行った。
【0080】
対象果樹は、リンゴの樹(品種:フジ)であり、試験規模は10aとし、散布剤として、1000倍希釈液を1株当り10L散布した。
【0081】
なお、散布スケジュールは、表6に準じて、A区(1回散布/10月10日)、B区(2回散布/9月30日、10月10日)、C区(3回散布/9月20日、9月30日、10月10日)とした。いずれの試験区も収穫日は10月31日とした。
各試験区とも、収穫サンプル20個についての平均の結果を表9に示す。
【0082】
【表9】
Figure 0003825754
【0083】
表9より明らかなごとく、リンゴ(フジ)についての散布の結果は、着色とともに、糖度もかなり向上した。さらに果径(大なるほど好ましい。)についても、散布の効果が認められた。
【0084】
(実施例7)
実施例4と同様のリン酸エステルを5%配合した葉面散布剤の散布試験を、対象果樹モモ(品種:あかつき)について、同じく長野県下において行った。
【0085】
試験規模は1.5a(3株/各区)とし、1000倍希釈液を、50L/3株散布した。また、散布のスケジュールは、表6に準じて、A区(1回散布/7月5日)、B区(2回散布/6月24日、7月5日)、C区(3回散布/6月14日、6月24日、7月5日)とした。いずれの試験区も収穫日は7月25日とした。
【0086】
A、B、C、D各区とも9個の収穫サンプルを採取して試験した。
結果を表10に示す。
【0087】
【表10】
Figure 0003825754
【0088】
表10より、モモの場合は、特に着色は、いずれの散布区(A、B、C)も
無散布区(D)よりも大であることが認められる。
【0089】
(実施例8)
実施例4と同様のリン酸エステルを5%配合した葉面散布剤の散布試験を対象果樹をブドウ(品種:メルロー)として、同様に長野県下で行った。
【0090】
試験規模は、10a(3株/各区)とし、1000倍希釈液を500L/10a散布した。
【0091】
散布スケジュールは、表6に準じて、A区(1回散布/9月10日)、B区(2回散布/8月30日、9月10日)、C区(3回散布/8月20日、8月30日、9月10日)とした。いずれの試験区も収穫日は10月3日とした。
【0092】
各区とも25房を採取し、1房当たり3個(上段、中段、下段)をサンプリングし、一区75粒をまとめて磨砕・抽出し、分析に供した。
結果を表11に示す。
【0093】
【表11】
Figure 0003825754
【0094】
表11より、散布区においては、無散布区より、糖度がいずれも1〜2%程度向上することが確認された。このブドウは、基本的にワイン用のブドウであって、糖度は高い程好ましいとされているため、糖度1%の違いは、品質上、栽培業者にとって極めて大きな意義のある差異である。
【0095】
(実施例9)
実施例4と同様のリン酸エステルを5%配合した葉面散布剤の散布試験を、対象果樹富有カキ(品種:松本早生)について、福岡県下において行った。
【0096】
1000倍希釈液を9月上旬と10月下旬に2回散布し、10月末に収穫した。結果を表12に示す。なお、カキについての着色は、着色カラーゲージにより測定した。
【0097】
【表12】
Figure 0003825754
【0098】
表12より、着色及び糖度ともに大きな散布効果が認められることがわかる。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、果樹や果菜に対し、縮合リン酸のカリウム塩を有効成分とする葉面散布剤を使用することにより、その商品価値を左右する極めて重要なファクターである果実や果菜の色彩(着色)が特に顕著に向上する。
【0100】
また、反射シートを使用することなくも果樹等の表側、裏側も着色が促進される。従って、その生産農家は、従来よりも早く糖度等が高められ、かつ、鮮やかに着色したリンゴやミカン等の出荷を行うことが可能となるため、その産業上の利用可能性は極めて大きいと言わざるをえない。
【0101】
なお、このような効果は、リン酸エステル型界面活性剤を配合・併用することによりさらに促進され、また大規模果樹園等においても、その効果がより確実に奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の葉面散布剤を散布した場合のリンゴの表面の状態を示す生物の形態写真である。

Claims (6)

  1. 縮合リン酸のカリウム塩を有効成分とし、その登熟期に散布することを特徴とするリンゴ、モモ、カキ、ブドウ、ミカン及びサクランボからなる群より選択される果樹の着色促進用葉面散布剤。
  2. 縮合リン酸のカリウム塩がトリポリリン酸カリである請求項1に記載の着色促進用葉面散布剤。
  3. さらにリン酸エステル型界面活性剤を配合してなる請求項1又は2に記載の着色促進用葉面散布剤。
  4. 縮合リン酸のカリウム塩を有効成分として含有する葉面散布剤水溶液をその登熟期に葉面に散布することを特徴とするリンゴ、モモ、カキ、ブドウ、ミカン及びサクランボからなる群より選択されるの着色促進方法。
  5. 縮合リン酸のカリウム塩がトリポリリン酸カリである請求項4に記載の果の着色促進方法。
  6. さらにリン酸エステル型界面活性剤を配合してなる請求項4又は5に記載の葉面散布剤水溶液を葉面に散布する果の着色促進方法。
JP2003009210A 2002-01-18 2003-01-17 葉面散布剤 Expired - Lifetime JP3825754B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003009210A JP3825754B2 (ja) 2002-01-18 2003-01-17 葉面散布剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002-9566 2002-01-18
JP2002009566 2002-01-18
JP2003009210A JP3825754B2 (ja) 2002-01-18 2003-01-17 葉面散布剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003274761A JP2003274761A (ja) 2003-09-30
JP3825754B2 true JP3825754B2 (ja) 2006-09-27

Family

ID=29217930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003009210A Expired - Lifetime JP3825754B2 (ja) 2002-01-18 2003-01-17 葉面散布剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3825754B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4482344B2 (ja) * 2004-02-09 2010-06-16 サンアグロ株式会社 葉面散布剤
JP4565238B2 (ja) * 2005-09-01 2010-10-20 国立大学法人 大分大学 植物体内の残留硝酸低減用葉面散布剤
JP4967115B2 (ja) * 2005-11-29 2012-07-04 国立大学法人 鹿児島大学 金属イオンを用いた園芸作物の花の色改変法
JP2008141967A (ja) * 2006-12-06 2008-06-26 Kao Corp 麦類の増収方法
WO2013141381A1 (ja) * 2012-03-22 2013-09-26 独立行政法人理化学研究所 果実糖度上昇剤
CN103843636B (zh) * 2012-12-04 2018-06-01 贺发财 一种有机高钙营养苹果双向化调方法
CN108033827A (zh) * 2017-12-18 2018-05-15 河北绿色农华作物科技有限公司 一种功能型组合物及其制备方法和应用
CN112449909A (zh) * 2020-11-25 2021-03-09 河南省农业科学院园艺研究所 一种提高苹果贮藏品质的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003274761A (ja) 2003-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101585937B1 (ko) 과일 및 과채류의 향미 상승 및 식감을 향상시키는 식물영양제 조성물 및 방법
JP4482344B2 (ja) 葉面散布剤
CN103561575A (zh) 光合色素稳定剂在水果和蔬菜中调控成熟和质量的用途
CN103141479A (zh) 一种提高农作物产量和品质的组合物
JP3825754B2 (ja) 葉面散布剤
EP3908113B1 (en) Combination of pyroglutamic acid and a urease inhibitor for improved plant health effects
Okiror et al. Maturity indices for tomato (Solanum lycopersicum L.), cv. Ghalia 281 in Central Uganda
KR20130047810A (ko) 농작물의 착색, 당도 및 경도 증진용 살포제 조성물
Mikkelsen The importance of potassium management for horticultural crops
US20190152871A1 (en) Plant nutrient composition for synergistically increasing flavors and improving textures of fruits and fruit vegetables and method therefor
Hanson et al. Effect of soil calcium applications on blueberry yield and quality
CN103155946A (zh) 一种提高光合效率的组合物
AU2006200467B2 (en) Micronutrient chelate fertilizer
CN100496241C (zh) 作物用增钾抗病活性剂
Bohra et al. Spondias dulcis L.: An important acidulant species in bay islands
JP2007259714A (ja) 果実の着色促進剤およびその適用方法
Ehlers Post-harvest rind pitting studies on ‘Valencia’orange
Luckwill et al. Growth regulator effects on quality and pre-harvest drop of Worcester Pearmain apples
Boyhan et al. Cantaloupe and specialty melons
JP7541146B2 (ja) グリカンコンポジット配合物で光合成生物を処理し、収穫物の品質及び量を高めるための配合物及び方法
KR102518494B1 (ko) 식물 엽면살포용 당 조성물 및 이의 사용방법
Cummings et al. Effect of potassium on quality factors—fruits and vegetables
Ben-Arie et al. Persimmon and environment: Soil and water management for high quality fruit production
JP4360931B2 (ja) コリン塩及び褐藻抽出物を含有する日持ち向上剤
Sebek Application of NAA and BA in chemical fruit thinning of autochthonous cultivars of apple

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060621

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3825754

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090707

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090707

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term