JP3822300B2 - ボイラ負荷配分制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、並列運転される複数のボイラの負荷配分制御に利用されるボイラ負荷配分制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工場などの蒸気発生設備は、複数のボイラが並列運転されており、蒸気の消費量に対して良好な効率が得られるように、また所望の運用形態に合致するように、さらにボイラの大きさ等に従って負荷配分比率を変えている。従って、各ボイラは、この設定された負荷配分比率に基づいて運転するようになっている。
【0003】
図6は並列運転される複数(N)台のボイラを備えた従来のボイラ負荷配分制御装置の系統構成図である。
この制御装置は、各ボイラ11 〜1N にそれぞれ取付けられた蒸気流量検出器21 〜2N で各ボイラ11 〜1N の発生蒸気流量を検出し、第1の加算手段3に導入する。この第1の加算手段3では、各蒸気流量検出器21 〜2N で検出される発生蒸気流量を加算合成して総蒸気流量信号を求めた後、第2の加算手段4に導入する。
【0004】
一方、各ボイラ11 〜1N が接続される共通ヘッダにおける代表点の蒸気圧力を蒸気圧力検出器5で検出し、この検出信号をフィードバック信号として蒸気圧力調節手段6に入力する。この蒸気圧力調節手段6は、フィードバック信号と所望の蒸気圧力設定値Psとを比較し、実際の蒸気圧力が所望の蒸気圧力設定値Psに一致するように調節演算を実行し、得られた調節演算出力を第2の加算手段4に導いて前記総蒸気流量信号に加算している。
【0005】
次いで、第2の加算手段4の出力信号は、各ボイラごとに良好な運用・効率が得られるように負荷配分係数α1 〜αN をもつ負荷配分係数設定手段71 〜7N に導入され、ここで第2の加算手段4の出力信号に蒸気負荷配分係数α1 〜αN を乗じて各ボイラ11 〜1N への発生蒸気流量指令信号を取り出し、蒸気流量調節手段81 〜8N および補正手段91 〜9N に導入している。
【0006】
この蒸気流量調節手段81 〜8N においては、例えば一定時間毎に発生蒸気流量指令信号を目標信号とし、蒸気流量検出器21 〜2N から出力される実発生蒸気流量信号をフィードバック信号とし、これら目標信号とフィードバック信号との偏差に基づいて比例・積分調節演算を実行し、蒸気流量補正用調節信号を求める。そして、この蒸気流量補正用調節信号を補正手段91 〜9N でそれぞれの発生蒸気流量指令信号に加算し、各発生蒸気流量指令信号と実発生蒸気流量信号とが一致するように補正する。その後、これら補正された発生蒸気流量信号はそれぞれの各ボイラ11 〜1N に導入され、この指令信号に基づいて各ボイラ11 〜1N の燃焼量が制御され、蒸気発生量を調節する構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のようなボイラ負荷配分制御装置は、並列運転している各ボイラ11 〜1N の動特性や効率の相違によって、蒸気圧力が低下して蒸気圧力調節手段6の出力信号が正,つまり蒸気流量を増加させる要求を出していても、各ボイラ11 〜1N の大きさ等からくる応答性の違いから、各ボイラの蒸気流量調節手段81 〜8N の出力信号が必ずしも蒸気流量増加方向とはならず、各ボイラ11 〜1N ごとに増・減方向がまちまちとなり、蒸気圧力が変動したり、整定するまでに長時間を要する問題がある。これは、蒸気消費量が変化しても、蒸気圧力を一定に制御して良質の蒸気を供給する蒸気圧力制御系と並列運転ボイラをそれぞれの負荷配分指令値に基づいて正確に追従させるといった各ボイラの蒸気流量制御系が独立した関係で動作する結果、互いに相互干渉するためである。
【0008】
今後、工場等の蒸気発生源である並列運転ボイラの制御システムにおいては、省エネルギー化、製品品質の安定化および安全化などから、益々,蒸気圧力制御の高精度化と負荷配分追従の高速・高精度化が求められるため、以上のような問題を解消する必要がある。
【0009】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、相互干渉をなくし、蒸気圧力制御の高精度化および負荷配分に対する速応的追従制御を確保し、より良質な蒸気を高効率・安定に供給可能とするボイラ負荷配分制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、並列運転される複数のボイラからそれぞれ発生する蒸気流量の総蒸気流量を負荷配分し各ボイラを制御するボイラ負荷配分制御装置において、
前記各ボイラ群の出力側の共通代表点の蒸気圧力と所定の設定値との偏差信号から蒸気圧力調節信号を算出し前記総蒸気流量に加算する蒸気圧力調節手段と、この蒸気圧力調節手段の蒸気圧力調節信号が加算された総蒸気流量に所望の負荷配分係数を乗じて各ボイラの発生蒸気流量指令信号を算出する負荷配分係数設定手段と、この負荷配分係数設定手段で得られる各ボイラの発生蒸気流量指令信号である目標値と該当ボイラの実発生蒸気流量とを用いて調節演算を実行し蒸気流量調節信号を取り出す蒸気流量調節手段と、
前記蒸気圧力調節手段の処理信号と各ボイラに対応する蒸気流量調節手段の処理信号とが同一極性または何れかが零のとき蒸気流量調節手段の出力を更新させ、または前記両処理信号が異極性のとき蒸気流量調節手段の出力更新を禁止させる圧力増・減方向判別手段と、この圧力増・減方向判別手段で更新または禁止される蒸気流量調節手段の出力を用いて負荷配分係数設定手段の発生蒸気流量指令信号を補正する補正手段とを設け、この補正手段の出力信号に基づいて対応するボイラの蒸気流量を追従制御するボイラ負荷配分制御装置である。
【0011】
従って、本発明は以上のような手段を講じたことにより、蒸気圧力調節手段の蒸気圧力増・減方向と各ボイラの蒸気流量調節手段の増・減方向とを一致させることにより、蒸気消費量が変化したとき、その蒸気圧力の増・減方向に一致する方向の蒸気流量制御だけを実行するので、蒸気圧力制御と各ボイラの蒸気流量制御との間の相互干渉および各ボイラの蒸気流量制御間の相互干渉を除去でき、蒸気圧力制御の高精度化および負荷配分に対する速応的追従制御を確保でき、これにより良質な蒸気を高効率・安定に供給可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は請求項1に係わる発明の一実施の形態を示す系統構成図である。なお、同図において従来技術である図6と同一機能構成部分には同一符号を付し、その同一機能構成部分の詳細説明は省略する。
【0013】
この制御装置において特に従来装置と比較して異なる部分は、補正用蒸気流量を求める蒸気流量調節手段101 〜10N および蒸気圧力の増減方向を判別する増減方向判別手段201 〜20N を設けたことにある。
【0014】
従って、その他の部分,つまり並列運転されている複数のボイラ11 〜1N の発生蒸気流量を検出する蒸気流量検出器21 〜2N 、これら検出器21 〜2N の発生蒸気流量を加算合成して総蒸気流量信号を算出する第1の加算手段3、各ボイラ群の出力側の共通代表点の蒸気圧力を検出する蒸気圧力検出器5、この蒸気圧力検出器5の実際の蒸気圧力が所望の蒸気圧力設定値Psに一致するように調節演算を実行し、上記圧力調節信号を取り出す圧力増・減方向を高い優先順位とする蒸気圧力調節手段6、この蒸気圧力調節手段6から得られる蒸気圧力調節信号と第1の加算手段3の総蒸気流量信号とを加算する第2の加算手段4、各ボイラごとの負荷配分係数を設定する負荷配分係数設定手段71 〜7N および補正手段91 〜9N 等は従来装置と同様な構成となっている。
【0015】
前記各蒸気流量調節手段101 〜10N は、各負荷配分係数設定手段71 〜7N の出力信号,つまり各ボイラ11 〜1N の目標信号となる発生蒸気流量指令信号と蒸気流量検出器21 〜2N の検出信号,つまりフィードバック信号となる実発生蒸気流量信号との偏差を算出する偏差演算手段11と、この偏差演算手段11で算出される偏差信号に基づいて速度形P(P:比例)I(I:積分)またはPID(D:微分)調節演算を実行し速度形蒸気流量調節信号を取り出す速度形蒸気流量調節手段12と、この速度形蒸気流量調節手段12で得られる速度形蒸気流量調節信号を更新制御または禁止制御するスイッチ手段13と、このスイツチ手段13を経由してくる速度形調節信号を位置形蒸気流量補正用調節信号に変換する速度形/位置形信号変換手段14とによって構成されている。
【0016】
前記各増減方向判別手段201 〜20N は、前記蒸気圧力調節手段6の出力と前記速度形蒸気流量調節手段12の出力とを乗算する乗算手段21と、この乗算手段21による乗算結果が零または零よりも大きいとき、前記スイッチ手段13を導通する符号判別手段22とによって構成されている。
【0017】
次に、以上のような装置の動作について説明する。
先ず、蒸気流量検出器21 〜2N が対応する各ボイラ11 〜1N の実発生蒸気流量を検出して第1の加算手段3に入力すると、この第1の加算手段3は各ボイラ11 〜1N の実発生蒸気流量を加算合成して総蒸気流量を求め、第2の加算手段4に導入する。
【0018】
一方、蒸気圧力検出器5は、各ボイラの出側の蒸気共通ヘッダの代表点における蒸気圧力を検出しフィードバック信号として蒸気圧力調節手段6に導入すると、蒸気圧力調節手段6では、フィードバック信号と所望の蒸気圧力設定値Psとを比較し、実際の蒸気圧力が所望の蒸気圧力設定値Psに一致するような調節演算を実行して蒸気圧力調節信号を取り出し第2の加算手段4に導入する。
【0019】
この第2の加算手段4は、総蒸気流量信号に蒸気圧力調節手段6で得られた蒸気圧力調節信号を加算合成した後、各ボイラ11 〜1N に対応する負荷配分係数設定手段71 〜7N に入力し、ここで負荷配分係数α1 〜αN (α1 +……+αN )を乗じて各ボイラの発生蒸気流量指令信号を算出し、各蒸気流量調節手段101 〜10N および各補正手段91 〜9N に入力する。
【0020】
この蒸気流量調節手段101 〜10N では、偏差演算手段11が各負荷配分係数設定手段71 〜7N の発生蒸気流量指令信号と各蒸気流量検出器21 〜2N で検出した実発生蒸気流量信号との偏差信号を求めた後、速度形蒸気流量調節手段12に導入する。この速度形蒸気流量調節手段12は、この偏差信号に基づいてPIまたはPID調節演算を実行し、得られた速度形蒸気流量調節信号をスイッチ手段13を経由して速度形/位置形信号変換手段14に導き、ここで位置形蒸気流量調節信号に変換し、各補正手段91 〜9N に入力する。つまり、発生蒸気流量指令信号に速度形/位置形信号変換手段14から得られる位置形蒸気流量調節信号を加算することにより、各発生蒸気流量指令信号と実発生蒸気流量信号とが一致するように補正する。
【0021】
一方、増・減方向判別手段201 〜20N は、蒸気圧力調節手段6の出力である蒸気圧力調節信号Pcと速度形蒸気流量調節手段12,…の速度形蒸気流量調節信号△F11〜△F1Nとを乗算手段21,…に導いて乗算処理を実施し、その乗算結果を符号判別手段22,…に入力する。この各符号判別手段22,…は、乗算結果の信号が零または零よりも大きい関係(Pc×△F11(〜F1N)≧0)のとき、つまり蒸気圧力調節信号Pcと速度形蒸気流量調節信号△F11(〜F1N)とが同一の極性、言い換えると蒸気圧力調節信号Pcの増・減方向と速度形蒸気流量調節信号△F11(〜F1N)の増・減方向とが一致したとき、または両者のうち何れか一方が零のとき、スイッチ手段13を導通し、速度形蒸気流量調節手段12,…の速度形蒸気流量調節信号△F11(〜F1N)を当該スイッチ手段13を経由させて信号変換手段14に導き、ここで位置形蒸気流量補正用調節信号を求めて補正手段91 〜9N に入力する。
【0022】
これら補正手段91 〜9N は、各発生蒸気流量指令信号に位置形蒸気流量補正用調節信号を加算し、各発生蒸気流量指令信号と実発生蒸気流量信号とが一致するように補正する。その後、これら補正された発生蒸気流量指令信号はそれぞれのボイラ11 〜1N に導入され、この指令信号に基づいて各ボイラ11 〜1N の燃焼量を制御し、蒸気発生量を調節制御する。
【0023】
従って、このように構成された実施の形態によれば、蒸気圧力調節手段6の蒸気圧力調節信号の増・減方向に蒸気流量調節手段101 〜10N の蒸気流量調節信号の増・減方向を一致させるように制御することにより、各ボイラの蒸気流量制御が蒸気圧力制御に足並みを揃えて安定追従させることができる。
【0024】
その結果、蒸気圧力制御の制御性が改善されるとと共に、各ボイラの蒸気流量制御が個々バラバラに動作することがなくなり、増・減方向の一致により、蒸気圧力制御と各蒸気流量制御との間の相互干渉および各蒸気流量制御間の相互干渉が全く無くなり、制御全体の安定性、安全性を向上させることができる。
【0025】
次に、図2は請求項2に係わる発明の一実施の形態を示す系統構成図である。なお、同図において従来技術の第6図および図1と同一機能構成部分には同一符号を付し、その同一機能構成部分の詳細説明は省略する。
【0026】
この制御装置においては、図1とほぼ同様な構成であるが、特に異なるところは蒸気流量調節手段101 〜10N の一部を構成するスイッチ手段13′および増・減方向判別手段201 〜20N の一部を構成する符号判別手段22′,…を改良したものである。
【0027】
具体的には、符号判別手段22′の機能として、零以下であることを検出する機能,いわゆるPc×△F21(〜F2N)<0のとき、つまり蒸気圧力調節信号Pcと速度形蒸気流量調節手段12の出力である該当ボイラの速度形蒸気流量調節信号△F21(〜F2N)とが異符号、言い換えれば蒸気圧力調節信号Pcの増・減方向と該当ボイラの速度形蒸気流量調節信号△F21(〜F2N)の増・減方向とが反対のとき、スイッチ手段13′,…を非導通にすることにより、速度形蒸気流量調節手段12,…の速度形蒸気流量調節信号△F21(〜F2N)の更新を禁止し、既に信号変換手段14,…に保存されている位置形蒸気流量補正用調節信号を補正手段14,…に導いて各発生蒸気流量指令信号を補正するが、蒸気圧力調節信号Pcの増・減方向と該当ボイラの速度形蒸気流量調節信号△F21(〜F2N)の増・減方向とが同一の極性または何れかの信号が零となるまで速度形蒸気流量調節信号△F21(〜F2N)の更新を待機する。
【0028】
従って、この図2に示す装置は、図1に示す装置と符号判別機能が異なるだけで、図1と同様な効果を得ることができる。
図3および図4は請求項3に係わる発明の一実施の形態を示す系統構成図である。なお、これらの図において図1、図2と同一機能構成部分には同一符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0029】
図3は、図1と同様に増・減方向判別手段201 〜20N が蒸気圧力調節手段6の出力である蒸気圧力調節信号Pcと速度形蒸気流量調節手段12,…の速度形蒸気流量調節信号△F11〜△F1Nとを取り込んで乗算手段21,…で乗算することにより、符号判別手段22,…で乗算結果の信号が零または零よりも大きいとき、つまり蒸気圧力調節信号Pcと速度形蒸気流量調節信号△F11(〜△F1N)とが同一の極性または両信号のうち何れか一方が零のとき、スイッチ手段13を導通するものであるが、そのうち乗算手段21,…が蒸気流量調節手段101 〜10N から取り込む信号として、図1では速度形蒸気流量調節信号△F11〜△F1Nを取り込んでいるが、図3では偏差演算手段11で求める偏差信号を取り込んで乗算する例である。
【0030】
このような実施の形態であっても、各蒸気流量調節手段101 〜10N の偏差信号の極性と蒸気圧力調節手段6の出力である蒸気圧力調節信号Pcの極性が同一か、または何れかの信号が零のとき、図1と同一の機能および作用効果を奏する。
【0031】
図4は図2と同様に増・減方向判別手段201 〜20N が蒸気圧力調節手段6の出力である蒸気圧力調節信号Pcと速度形蒸気流量調節手段12,…の速度形蒸気流量調節信号△F21〜△F2Nとを取り込んで乗算手段21,…で乗算することにより、符号判別手段22′,…で乗算結果の信号が零以下であるとき、つまり蒸気圧力調節信号Pcと速度形蒸気流量調節信号△F21(〜△F2N)とが異極性のとき、スイッチ手段13′を非導通とするが、このとき乗算手段21,…が蒸気流量調節手段101 〜10N から取り込む信号として、図2では速度形蒸気流量調節信号△F21〜△F2Nを取り込んでいるが、図4では偏差演算手段11で求める偏差信号を取り込んで乗算する例である。
【0032】
このような実施の形態であっても、各蒸気流量調節手段101 〜10N の偏差信号の極性と蒸気圧力調節手段6の出力である蒸気圧力調節信号Pcの極性とが異なるとき、図2と同一の機能および作用効果を奏する。
【0033】
次に、図5は請求項4に係わる発明の一実施の形態を示す系統構成図である。なお、これらの図において図1、図2と同一機能構成部分には同一符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0034】
この実施の形態は、図3および図4と同様に、増・減方向判別手段201 〜20N が蒸気圧力調節手段6の出力である蒸気圧力調節信号Pcと速度形蒸気流量調節手段12,…の速度形蒸気流量調節信号とを乗算手段21に導き、両信号の乗算信号から同一の極性または両信号のうち何れか一方が零のときスイッチ手段13を導通し、異極性のときスイッチ手段13′を非導通としている。
【0035】
このとき、乗算手段21,…は蒸気圧力調節手段6から取り込む信号として、図1ないし図4では蒸気圧力調節手段6の出力としたが、蒸気圧力調節手段6が例えばデイジタル調節演算の場合には,図5に示すように蒸気圧力と所定の蒸気圧力設定値との偏差を求める偏差演算手段61、この偏差信号に基づいてPIまたはPID調節演算を実行する速度形蒸気圧力調節部62およびこの調節部62で得られた速度形蒸気圧力調節信号を位置形蒸気圧力調節信号に変換する速度形/位置形信号変換手段63で構成されているとき、当該蒸気圧力調節手段6の出力である位置形蒸気圧力調節信号、前記蒸気圧力と所定の蒸気圧力設定値との偏差信号、この偏差信号に基づいて速度形調節演算を行って得られる速度形蒸気圧力調節信号のうちの何れか1つの信号を取り込んで乗算する構成であっても同様の機能および作用効果を奏する。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、蒸気圧力調節信号の増・減方向に、各ボイラの蒸気流量調節信号の増・減方向が一致するように制御するので、蒸気圧力制御の方向に各ボイラの蒸気流量制御が足並みを揃えて追従しながら、各発生蒸気流量指令信号に追従制御することができ、蒸気圧力制御の制御性が改善されると共に、各ボイラの蒸気流量制御が個々バラバラに動作せずに増減方向が一致し、蒸気圧力制御と各蒸気流量制御の間の相互干渉および各蒸気流量制御間の相互干渉が全くなくなり、制御系全体の安定性、安全性を大きく改善できるボイラ負荷配分制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明に係わるボイラ負荷配分制御装置の一実施の形態を示す系統構成図。
【図2】 請求項2の発明に係わるボイラ負荷配分制御装置の一実施の形態を示す系統構成図。
【図3】 請求項3の発明に係わるボイラ負荷配分制御装置の一実施の形態を示す系統構成図。
【図4】 請求項3の発明に係わるボイラ負荷配分制御装置の他の実施の形態を示す系統構成図。
【図5】 請求項4の発明に係わるボイラ負荷配分制御装置の一実施の形態を示す系統構成図。
【図6】 従来のボイラ負荷配分制御装置の系統構成図。
【符号の説明】
11 〜1N ……ボイラ
21 〜2N ……蒸気流量検出器
5……蒸気圧力検出器
6……蒸気圧力調節手段
71 〜7N ……負荷配分係数設定手段
91 〜9N ……補正手段
101 〜10N …蒸気流量調節手段
13,13′……スイッチ手段
201 〜20N …増減方向判別手段
21……乗算手段
22……符号判別手段
Claims (4)
- 並列運転される複数のボイラからそれぞれ発生する蒸気流量の総蒸気流量を負荷配分し各ボイラを制御するボイラ負荷配分制御装置において、
前記各ボイラ群の出力側の共通代表点の蒸気圧力と所定の設定値との偏差信号から蒸気圧力調節信号を算出し前記総蒸気流量に加算する蒸気圧力調節手段と、
この蒸気圧力調節手段の蒸気圧力調節信号が加算された総蒸気流量に所望の負荷配分係数を乗じて各ボイラの発生蒸気流量指令信号を算出する負荷配分係数設定手段と、
この負荷配分係数設定手段で得られる各ボイラの発生蒸気流量指令信号である目標値と該当ボイラの実発生蒸気流量とを用いて調節演算を実行し蒸気流量調節信号を取り出す蒸気流量調節手段と、
前記蒸気圧力調節手段の処理信号と各ボイラに対応する蒸気流量調節手段の処理信号とが同一極性または何れかが零のとき、自ボイラ対応の蒸気流量調節手段の出力を更新させる圧力増・減方向判別手段と、
前記蒸気流量調節手段の出力を用いて前記負荷配分係数設定手段から出力される発生蒸気流量指令信号を補正する補正手段と、
を具備し、この補正手段の出力信号に基づいて対応するボイラの蒸気流量を追従制御することを特徴とするボイラ負荷配分制御装置。 - 並列運転される複数のボイラからそれぞれ発生する蒸気流量の総蒸気流量を負荷配分し各ボイラを制御するボイラ負荷配分制御装置において、
前記各ボイラ群の出力側の共通代表点の蒸気圧力と所定の設定値との偏差信号から蒸気圧力調節信号を算出し前記総蒸気流量に加算する蒸気圧力調節手段と、この蒸気圧力調節手段の蒸気圧力調節信号が加算された総蒸気流量に所望の負荷配分係数を乗じて各ボイラの発生蒸気流量指令信号を算出する負荷配分係数設定手段と、
この負荷配分係数設定手段で得られる各ボイラの発生蒸気流量指令信号である目標値と該当ボイラの実発生蒸気流量とを用いて調節演算を実行し蒸気流量調節信号を取り出す蒸気流量調節手段と、
前記蒸気圧力調節手段の処理信号と各ボイラに対応する蒸気流量調節手段の処理信号とが異極性のとき、蒸気流量調節手段の出力更新を停止させる圧力増・減方向判別手段と、
前記蒸気流量調節手段の出力を用いて前記負荷配分係数設定手段から出力される発生蒸気流量指令信号を補正する補正手段と、
を具備し、この補正手段の出力信号に基づいて対応するボイラの蒸気流量を追従制御することを特徴とするボイラ負荷配分制御装置。 - 蒸気流量調節手段の処理信号は、ボイラの発生蒸気流量指令信号とボイラの実発生蒸気流量との偏差信号、この偏差信号に基づいて速度形調節演算を行って得られる速度形蒸気流量調節信号のうちの何れか1つの信号であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボイラ負荷配分制御装置。
- 前記蒸気圧力調節手段の処理信号は、当該蒸気圧力調節手段の出力である位置形蒸気圧力調節信号、前記蒸気圧力と所定の設定値との偏差信号、この偏差信号に基づいて速度形調節演算を行って得られる速度形蒸気圧力調節信号のうちの何れか1つの信号であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のボイラ負荷配分制御装置。
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