JP3818900B2 - 太陽光発電液晶ディスプレイ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム状の液晶パネルと太陽電池ユニットを一体に積層して構成した太陽電池を電源とする太陽光発電液晶ディスプレイに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
携帯情報端末(PDA)やハンドヘルドPC(HPC)など液晶ディスプレイを備えた情報機器によるモバイルコンピューティングが盛んになってきている。
これらの情報機器は、いずれも充電しないで使う一次電池あるいは充電が可能な二次電池を電源にしている。
【0003】
また、キーボードなどの入力装置をタッチパネル式の液晶ディスプレイにすると、一般の人が簡単にパソコンを操作できるようになる。
さらに、この液晶ディスプレイをフィルム状にすると、不使用時の収納が容易になるので、机などのスペースを有効に利用できるようになる。
また、キーボードなどの入力装置をコードレスにすると、ケーブルがなくなり収まりがすっきりしてパソコンの使い勝手もよくなる。
ところが、通信をコードレスにしても、電力はコードレスで供給できないので、同様に電源に電池を使用する必要がある。
【0004】
これらの情報機器や入力装置の電池の使用時間は、一次電池の単3アルカリ乾電池の場合、2本で通常20〜30時間程度、二次電池のリチウムイオン電池の場合、通常8〜15時間程度で、2〜3時間程度の充電を必要とする。
そのため、これらの情報機器や入力装置を常時使用すると、頻繁に電池交換や充電が必要になる。
【0005】
一方、太陽電池は光エネルギーを直接電気に変換するので、一次電池や二次電池のように電池交換や充電を必要としない。
ところが、屋内では光エネルギー密度が低く、加えて太陽電池の変換効率が低いため、広い発電面積を必要とする。
民生用の大部分は電卓に使用されているが、その発電面積は1平方センチ程度の素子を5枚くらい使用して総面積が5平方センチ程度である。
太陽電池をこれらの情報機器や入力装置の電源に使用するためには、それより大きな発電面積を必要とするが、従来の構造では発電面積をこれ以上広くできないという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、発電面積を広く取れる構造にして液晶ディスプレイを備える情報機器や入力装置の電源に太陽電池を使用できるようにすることを目的になされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は以下のように構成した。
【0008】
すなわち、請求項1の発明は、フィルム状の可撓性材料で形成した液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールを、
表面側から液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールの順で積層すると共に、
上記液晶パネルと太陽電池の間に半透明反射シートを介装し、
液晶パネルを通過した外光が太陽電池ユニットに届くようにして発電した電力を、液晶パネル及び制御回路モジュールの動作電源にすることを特徴とする太陽光発電液晶ディスプレイである。
請求項2の発明は、カード状の弾性材料で形成した液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールを、
表面側から液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールの順で積層すると共に、
上記液晶パネルと太陽電池の間に半透明反射シートを介装し、
液晶パネルを通過した外光が太陽電池ユニットに届くようにして発電した電力を、液晶パネル及び制御回路モジュールの動作電源にすることを特徴とする太陽光発電液晶ディスプレイである。
請求項3の発明は、前記液晶パネルにタッチセンサを付設してタッチパネルを形成してなる請求項1又は2記載の太陽光発電液晶ディスプレイである。
請求項4の発明は、前記液晶パネルに制御回路モジュールとアンテナを一体に接続してワイヤレスでのデータ通信を可能にしてなる請求項1又は2記載の太陽光発電液晶ディスプレイである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
図1に、本発明を実施した太陽光発電液晶ディスプレイのブロック図を示す。
太陽光発電液晶ディスプレイは、液晶パネル1と太陽電池ユニット2と蓄電池ユニット3と制御回路モジュール4で構成し、太陽電池ユニット2で発電した電力をいったん蓄電池ユニット3に蓄えて液晶パネル1と制御回路モジュール4に供給する。
【0011】
図2に、本発明を実施した太陽光発電液晶ディスプレイの分解斜視図を示す。
太陽光発電液晶ディスプレイは、液晶パネル1、太陽電池ユニット2、蓄電池ユニット3、制御回路モジュール4をそれぞれ可撓性のあるフィルム状あるいはカード状の弾性材料で形成し、液晶パネル1を表面の第一層に配置してその下に太陽電池ユニット2、蓄電池ユニット3、制御回路モジュール4を順に積層する。
【0012】
液晶パネル1は、上面に透明電極をコーティングしてタッチパネルaを形成し、データ入力可能に構成する。
これにより、携帯情報端末の表示装置やキーボードの代わりとなる入力装置などに使用できるようにする。
【0013】
また、反射型のカラーTFTディスプレイを使用し、下面に半透明反射シートbを挿入する。
これにより、上から当たった光が液晶を通過して底面の半透明反射シートbで反射し、その反射光を利用して表示が見えるようにする。
また、上から当たった光が液晶パネル1と半透明反射シートbを通過して底面に敷き詰めた太陽電池ユニット2に届くようにする。
【0014】
液晶パネル1は、ガラス基板でなくポリマーフィルムを基板とし、耐衝撃性に優れ、非常に軽くて薄い構造にする。
また、半透明反射シートbは薄いトレーシングペーパーやパンチングメタル、あるいはハーフミラーなどで形成する。
【0015】
太陽電池ユニット2は、透明にすることも可能なアモルファスSi太陽電池、もしくは太陽光による劣化が少なく、屋外使用も可能な印刷式CdS/CdTe太陽電池を使用する。
【0016】
蓄電池ユニット3は、厚さが1mm前後のペーパー電池やフィルム電池などを使用する。
これにより、太陽電池ユニット2が発電した電力をいったん蓄え、太陽電池が作動しない明るさになっても蓄電池ユニット3から電力を供給して使えるようにする。
【0017】
制御回路モジュール4は、ICチップ41をカードに埋め込んで液晶パネル1の表示と各種アプリケーションの実行を制御する。
また、必要に応じてループアンテナ42を接続し、ワイヤレスのデータ通信を可能にする。
これにより、パソコンなどの入力装置をワイヤレス化できるようにする。
また、ICチップ41を交換することにより、太陽光発電液晶ディスプレイをテレビ、文字ラジオ、電子手帳、ゲーム機、電子アルバムなどさまざまな表示装置に適用することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の太陽光発電液晶ディスプレイは、フィルム状の可撓性材料又はカード状の弾性材料で形成した液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールを、表面側から液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールの順で積層すると共に、上記液晶パネルと太陽電池の間に半透明反射シートを介装し、液晶パネルを通過した外光が太陽電池ユニットに届くようにして発電した電力を、液晶パネル及び制御回路モジュールの動作電源にする。
従って、本発明によれば、半透明反射シートからの反射光を利用し液晶パネルの表示を見やすくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した太陽光発電液晶ディスプレイのブロック図である。
【図2】本発明を実施した太陽光発電液晶ディスプレイの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 液晶パネル
2 太陽電池ユニット
3 蓄電池ユニット
4 制御回路モジュール
41 ICチップ
42 ループアンテナ
a タッチパネル
b 半透明反射シート
Claims (4)
- フィルム状の可撓性材料で形成した液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールを、
表面側から液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールの順で積層すると共に、
上記液晶パネルと太陽電池の間に半透明反射シートを介装し、
液晶パネルを通過した外光が太陽電池ユニットに届くようにして発電した電力を、液晶パネル及び制御回路モジュールの動作電源にすることを特徴とする太陽光発電液晶ディスプレイ。 - カード状の弾性材料で形成した液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールを、
表面側から液晶パネル、太陽電池ユニット、蓄電池ユニット、制御回路モジュールの順で積層すると共に、
上記液晶パネルと太陽電池の間に半透明反射シートを介装し、
液晶パネルを通過した外光が太陽電池ユニットに届くようにして発電した電力を、液晶パネル及び制御回路モジュールの動作電源にすることを特徴とする太陽光発電液晶ディスプレイ。 - 前記液晶パネルにタッチセンサを付設してタッチパネルを形成してなる請求項1又は2記載の太陽光発電液晶ディスプレイ。
- 前記液晶パネルに制御回路モジュールとアンテナを一体に接続してワイヤレスでのデータ通信を可能にしてなる請求項1又は2記載の太陽光発電液晶ディスプレイ。
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