JP3816853B2 - Laminated fabric for embroidery - Google Patents

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JP3816853B2 JP2002282316A JP2002282316A JP3816853B2 JP 3816853 B2 JP3816853 B2 JP 3816853B2 JP 2002282316 A JP2002282316 A JP 2002282316A JP 2002282316 A JP2002282316 A JP 2002282316A JP 3816853 B2 JP3816853 B2 JP 3816853B2
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株式会社ナゴヤセーレン
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  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、刺しゅう用基布に関し、特にエンブロイダリー刺しゅう製品の製造に使用する刺しゅう用ラミネート基布に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より伸び易く変形し易い編物にエンブロイダリー機械を用いて刺しゅうを施す場合、その変形を防止するため、伸び変形の少ない水溶性の基材(織物、不織布、フィルムなど)を補助材料として添付したものを、刺しゅう機械に装填し刺しゅうを施した後、添付した水溶性基材を温湯または熱湯にて溶解除去することによって目的とする刺しゅう製品が製造されている。このような刺しゅう用基布として、例えば編物と水溶性基材を重ね耳部(幅方向両端)において環縫い(周辺だけを縫い合わせること)したものや、編物または水溶性基材の全面に水溶性接着剤を塗工し、編物と水溶性基材とをラミネート加工したもの(たとえば特許文献1)が知られている。
【0003】
しかしながら、前者にあっては、環縫い作業のほとんどが手作業によるミシン縫いによって行われるため、基布の製造に多大な労力を要するという問題があった。後者にあっては、地糸切れが発生しやすく刺しゅう製品の品質が低下するという問題があった。すなわち、このような基布に刺しゅうを施す場合、水溶性基材が上面に、編物が下面になるように刺しゅう機械に装填され、水溶性基材の上面より刺しゅう針が刺されるわけであるが、編物と水溶性基材とが全面で接着されたものでは、刺針時において糸ずれ現象が起こらず、水溶性基材もろとも編物を構成する糸条の真上から針が貫通することが避けられないのである。このため刺針時において糸条の物理的な切断、あるいは糸条と針との摩擦による溶融切断が引き起こされ、得られる刺しゅう製品の強度は言うに及ばず外観にも悪影響を及ぼす結果となり、最終製品としての刺しゅう製品の商品価値が低下あるいは消失する虞がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−272048号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑みて行われたものであり、その目的とするところは、手作業による環縫いの労力が不要で、かつ刺しゅう時に地糸切れの発生がなく品質の高い刺しゅう製品を製造することのできる刺しゅう用ラミネート基布を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、エンブロイダリー機械にて刺しゅう製品を製造するに際し、刺しゅうを施す部分には接着剤を配さず、刺しゅうを施さない耳部にのみ接着剤を配して、編物と水溶性基材とを耳部でのみ接着した刺しゅう用ラミネート基布を用いることにより、全面接着ラミネート基布を用いた際に生じる従来の問題点を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、刺しゅうを施す基台となる編物と、水溶性基材とが、接着剤を介して耳部でのみ接着されていることを特徴とする刺しゅう用ラミネート基布である。本発明の刺しゅう用ラミネート基布を用いて刺しゅう機械にて刺しゅうを施した後、耳部を裁断し、次いで水溶性基材を溶解除去することにより、刺しゅう製品が製造される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0009】
本発明に用いられる編物は特に限定されるものでないが、例えばチュール、ラッシェル、トリコットなどの伸び易く変形し易いものを好ましい具体例として挙げることができる。
【0010】
編物を構成する素材も特に限定されるものではなく、セルロース系(綿、麻など)、蛋白質系(羊毛、絹など)などの天然繊維、セルロース系(レーヨン、キュプラなど)、蛋白質系(カゼイン繊維など)などの再生繊維、セルロース系(ジアセテート、トリアセテートなど)、蛋白質系(プロミックスなど)などの半合成繊維、ポリアミド系(ナイロン6、ナイロン66など)、ポリエステル系(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)、ポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリアクリロニトリル系、ポリビニルアルコール系、ポリウレタン系、ポリ塩化ビニル系などの合成繊維、ガラス繊維などの無機繊維、などが挙げられ、さらにこれらが組み合わされていてもよい。なかでも、衣料用には、風合いが柔らかく染色性に優れた汎用繊維であるポリアミド系、ポリエステル系合成繊維が好ましく用いられる。
【0011】
さらに、繊維は、各種染料により染色されたものであっても、未染色のものであっても、あるいは漂白されたものであっても使用可能である。
【0012】
上記編物にラミネート加工する水溶性基材としては、伸び変形の少ない不織布または織物が用いられる。水溶性を有する素材としては、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロースなど)、ポリ酢酸ビニル、デンプンなどの水溶性ポリマーを典型例として挙げることができる。なかでも引張強度が高く、伸度の低いポリビニルアルコール繊維からなる不織布または織物が好ましい。
【0013】
特に水溶性基材として好ましいものは、60℃以下の水温で完全溶解するものである。完全溶解性を示す温度が60℃を超えると、水溶性基材の溶解除去に高温を要し、この結果、編物や刺しゅう糸に染着している染料が脱落し、変褪色や汚染を起こす虞がある。編物や刺しゅう糸が、酸性染料もしくは直接染料による染色物である場合、これは深刻な問題である。したがって、水溶性基材の溶解除去は60℃以下の水温で行うことが好ましく、ポリビニルアルコールのなかでも60℃以下の水温で完全溶解するものを選択使用することが好ましい。
【0014】
さらに、100〜170℃で乾熱処理した後も溶解性が実質的に変化しないものが好ましい。編物と水溶性基材との接着は、接着剤を配した後、通常、100〜170℃で乾熱処理することにより行われる。また、刺しゅうを施した後の基布は、歪みの解消と寸法の安定化のために、130〜170℃で乾熱セットする場合がある。このような処理を経ても、溶解性が変化しないものが好ましく用いられる。
【0015】
編物と水溶性基材との接着に用いる接着剤の種類は特に限定されるものでなく、従来公知の熱可塑性接着剤または熱硬化性接着剤を用いることができる。例えば、アクリル系、酢酸ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ゴム系、ポリエステル系、塩化ビニル系、ポリビニルアセタール系、ポリビニルアルキルエーテル系、セルロースエステル系、セルロースエーテル系、エポキシ系、シリコーン系、無水マレイン酸系、フェノール系、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを単独あるいは配合して用いることができる。また、イソシアナート基、エポキシ基、メチロール基などの官能基を有する架橋剤を併用することもできる。また、接着剤の形態も特に限定されず、水溶性系、水分散系、溶剤系、無溶媒系のいずれであってもよい。接着剤としてポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(セルロースエーテル系)など水溶性のものを用いると、水溶性以外の接着剤を用いて接着された刺しゅう用基布に刺しゅうを施した場合に必要となる、耳部の裁断工程を省略することができる。
【0016】
接着剤の塗工方法としては編物もしくは水溶性基材の耳部にのみ塗工できるものであれば特に限定されず、例えばグラビア方式、キスロール方式、ロールコーター方式、スプレー方式などを挙げることができる。グラビア方式、キスロール方式、ロールコーター方式を採用する場合は、ロールの両端に接着剤の塗工幅に応じて凹凸部を形成させ、編物もしくは水溶性基材の耳部にのみ接着剤が塗工されるように工夫する必要がある。スプレー方式を採用する場合は、耳部に所定幅の接着剤が塗工されるように機械的にスプレー幅を設定する必要がある。
【0017】
このとき、接着剤は編物もしくは水溶性基材の幅方向の最端から50mm以内に塗工することが好ましく、その幅は10〜50mmが好ましい。接着部が最端から50mmを超える位置であると、裁断して廃棄する部分が多くなって、刺しゅう用基布を有効に用いることが出来なくなる。接着幅が10mm未満であると十分な接着強度が得られない。
【0018】
なお、接着剤は、編物もしくは水溶性基材のいずれに塗工することも可能であるが、編物に塗工する場合、塗工時の張力により編物が変形する虞がある。したがって、接着剤は相対的に伸びや変形の少ない水溶性基材側に塗工することが好ましい。
【0019】
次いで編物と水溶性基材とを重ね、通常100〜170℃に加熱されたシリンダーを通して乾燥する。乾燥温度が100℃未満であると、乾燥速度が遅く、生産性が低下する。乾燥温度が170℃を超えると水溶性基材の溶解性が低下する虞がある。シリンダーの代わりにテンターを用いることもでき、またこれらを適宜組み合わせることも可能である。
【0020】
かくして、本発明の刺しゅう用ラミネート基布が得られる。その一例を図1に示す。
【0021】
本発明では、接着剤として、接着性を有する細幅(10〜50mm)のテープを用いることもできる。この場合、耳部に接着テープを介して編物と水溶性基材を重ね、100〜170℃に加熱された熱ロールを通して融着させることにより、目的とする刺しゅう用ラミネート基布を製造する。
【0022】
刺しゅう用ラミネート基布における編物と水溶性基材の接着強度は25g/10mm幅以上であることが好ましい。接着強度が25g/10mm幅未満であると、刺しゅう機械にて刺しゅうを施す際、編物と水溶性基材とがはがれる虞がある。
【0023】
以上説明したように構成される本発明の刺しゅう用ラミネート基布は、これを用いて刺しゅう機械にて刺しゅうを施す場合、刺しゅう針による編物の地糸切れを防止するという優れた効果を示す。すなわち、編物と水溶性基材とが耳部でのみ接着されているため、刺針時に糸条が容易にずれて、糸条を貫通する現象は起こらないのである。本発明の刺しゅう用ラミネート基布を用いて製造された刺しゅう製品は、地糸切れがなく、品質の優れたものである。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に何ら限定されるものではない。
【0025】
実施例中の接着強度および地糸切れの評価は次の方法にしたがった。
(1)接着強度
JIS L1089−1970 ただし試験幅は10mmとした。
(2)地糸切れ
長さ方向50cm×幅方向20cmに裁断した試料を3枚重ねとし、工業用一本針本縫ミシンを使用し、運針数15針/3cm、回転数3500回/分で、長さ方向に10回縫製した。縫製後、最上部の1枚を取り除き、残りの2枚の地糸切れ箇所数を評価した。縫い糸は、レーヨン糸105番手、ミシン針はレース針U−2針を使用した。
【0026】
[実施例1]
本実施例における製造工程を図2に示す。
【0027】
ポリビニルアルコールよりなる不織布からなる水溶性基材1(目付35g/m)の耳部に、グラビアロール2を用いてアクリル樹脂乳化物からなる接着剤3(固形分36%)を塗工幅10mm、塗工量75g/mで塗工し、次いでナイロン繊維よりなるチュール編物4(染色後、ポリエチレン系可縫平滑剤で仕上げたものを使用。目付30g/m)を重ね、130℃の熱シリンダー5とフェルト6の間を通して乾燥させることにより、本発明の刺しゅう用ラミネート基布を得た。なお、グラビアロール2の上流側にはドクターナイフ7が設けられており、これにより塗工量を調節した。
【0028】
[実施例2]
耳部に共重合ナイロン6/66/12よりなる10mm幅の接着テープを介して、実施例1のチュール編物と実施例1の水溶性不織布を重ね、150℃の熱ロールを通して融着させることにより、本発明の刺しゅう用ラミネート基布を得た。
【0029】
[比較例1]
実施例1の水溶性不織布の全面に、グラビアロールを用いてポリビニルアルコール樹脂水溶液(固形分30%)を塗工量70g/mで塗工し、次いで実施例1のチュール編物を重ね、130℃の熱シリンダーとフェルトの間を通して乾燥させることにより、刺しゅう用ラミネート基布を得た。
【0030】
以上、実施例1、2及び比較例1で得られた刺しゅう用ラミネート基布の接着強度と地糸切れを測定した結果を表1に示す。
【0031】
【表1】

Figure 0003816853
次に、実施例1、2及び比較例1で得られた刺しゅう用ラミネート基布を用いて、エンブロイダリー機械にて刺しゅうを施した後、水溶性不織布を溶解除去し、最終の仕上げを行った。
【0032】
この結果、実施例1、2によるものは、地糸切れや柄の狂いもなく品質の優れたものであったのに対し、比較例1によるものは地糸切れが多数発生し、品質の劣るものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の刺しゅう用ラミネート基布の一例を示す概略斜視図。
【図2】本発明の刺しゅう用ラミネート基布のラミネート基布の製造工程の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 水溶性基材
2 グラビアロール
3 接着剤
4 編物
5 熱シリンダー
6 フェルト
7 ドクターナイフ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an embroidery base fabric, and more particularly to an embroidery laminate base fabric used for manufacturing an embroidery embroidery product.
[0002]
[Prior art]
When embroidering with an embroidery machine on a knitted fabric that is easier to stretch and deform than before, a water-soluble base material (woven fabric, nonwoven fabric, film, etc.) with little stretch deformation is attached as an auxiliary material to prevent the deformation. The target embroidery product is manufactured by loading the product into an embroidery machine and embroidering it, and then dissolving and removing the attached water-soluble substrate with hot or hot water. As such embroidery base fabric, for example, a knitted fabric and a water-soluble base material are overlapped and stitched at the ears (both ends in the width direction) (only the periphery is sewn together), or the entire surface of the knitted fabric or water-soluble base material is water-soluble. An adhesive is applied, and a knitted fabric and a water-soluble substrate are laminated (for example, Patent Document 1).
[0003]
However, in the former, since most of the chain stitching operations are performed by manual sewing, there is a problem that a great deal of labor is required to manufacture the base fabric. In the latter case, there is a problem in that the quality of the embroidery product is deteriorated because the yarn breakage tends to occur. That is, when embroidery is applied to such a base fabric, the water-soluble base material is loaded on the embroidery machine so that the knitted fabric is on the lower surface, and the embroidery needle is pierced from the upper surface of the water-soluble base material. When the knitted fabric and the water-soluble substrate are bonded on the entire surface, the yarn slippage phenomenon does not occur at the time of puncturing, and the needle is prevented from penetrating from above the yarn constituting the knitted fabric with the water-soluble substrate. It is not possible. For this reason, physical cutting of the yarn at the time of piercing, or melt cutting due to friction between the yarn and the needle, is caused, and the resulting embroidery product has an adverse effect on the appearance as well as the final product. There is a risk that the commercial value of the embroidery product will decrease or disappear.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-5-272048 [0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of such a current situation, and the object of the present invention is that high-quality embroidery does not require manual chain stitching labor and does not cause breakage of the ground yarn during embroidery. An object of the present invention is to provide an embroidery laminate fabric capable of producing a product.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of earnest research to solve the above problems, the present inventor, when manufacturing an embroidery product with an embroidery machine, does not place an adhesive on the part to be embroidered, and on the ear part not to be embroidered. By using an embroidery laminate base fabric in which only the adhesive is disposed and the knitted fabric and the water-soluble substrate are adhered only at the ears, the conventional problems that occur when using a fully adhesive laminate base fabric can be solved. As a result, the present invention has been completed.
[0007]
That is, the present invention is a laminated base fabric for embroidery, in which a knitted fabric serving as a base on which embroidery is applied and a water-soluble base material are bonded only at an ear portion via an adhesive. After embroidering with the embroidery machine using the laminated base fabric for embroidery of the present invention, the ear portion is cut, and then the water-soluble substrate is dissolved and removed to produce an embroidery product.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0009]
Although the knitted fabric used in the present invention is not particularly limited, preferred examples include those that are easily stretched and easily deformed, such as tulle, raschel, and tricot.
[0010]
The material constituting the knitted fabric is not particularly limited. Cellulose (cotton, hemp, etc.), protein (wool, silk, etc.) natural fiber, cellulose (rayon, cupra, etc.), protein (casein fiber) Etc.), semi-synthetic fibers such as cellulose (diacetate, triacetate, etc.), protein (promix, etc.), polyamide (nylon 6, nylon 66, etc.), polyester (polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate) Etc.), polyolefins (polyethylene, polypropylene, etc.), polyacrylonitriles, polyvinyl alcohols, polyurethanes, polyvinyl chlorides and other synthetic fibers, glass fibers and other inorganic fibers, etc. May be. Of these, polyamide-based and polyester-based synthetic fibers, which are general-purpose fibers having a soft texture and excellent dyeability, are preferably used for clothing.
[0011]
Further, the fiber can be used whether it is dyed with various dyes, undyed, or bleached.
[0012]
As the water-soluble substrate to be laminated on the knitted fabric, a nonwoven fabric or a woven fabric with little elongation deformation is used. Typical examples of the water-soluble material include water-soluble polymers such as polyvinyl alcohol, cellulose derivatives (such as carboxymethyl cellulose), polyvinyl acetate, and starch. Of these, non-woven fabrics or woven fabrics made of polyvinyl alcohol fibers having high tensile strength and low elongation are preferred.
[0013]
Particularly preferred as a water-soluble substrate is one that dissolves completely at a water temperature of 60 ° C. or lower. When the temperature showing complete solubility exceeds 60 ° C, high temperature is required to dissolve and remove the water-soluble base material. As a result, the dye dyed on the knitted fabric or embroidery thread falls off, causing discoloration or contamination. There is a fear. This is a serious problem when the knitted or embroidery thread is dyed with acid dyes or direct dyes. Therefore, it is preferable to dissolve and remove the water-soluble substrate at a water temperature of 60 ° C. or lower, and it is preferable to select and use polyvinyl alcohol that completely dissolves at a water temperature of 60 ° C. or lower.
[0014]
Furthermore, it is preferable that the solubility does not substantially change even after dry heat treatment at 100 to 170 ° C. Adhesion between the knitted fabric and the water-soluble substrate is usually performed by performing a dry heat treatment at 100 to 170 ° C. after the adhesive is provided. Moreover, the base fabric after embroidering may be set with dry heat at 130 to 170 ° C. in order to eliminate distortion and stabilize dimensions. Those having no change in solubility even after such treatment are preferably used.
[0015]
The kind of adhesive used for adhesion between the knitted fabric and the water-soluble substrate is not particularly limited, and a conventionally known thermoplastic adhesive or thermosetting adhesive can be used. For example, acrylic, vinyl acetate, polyurethane, polyamide, rubber, polyester, vinyl chloride, polyvinyl acetal, polyvinyl alkyl ether, cellulose ester, cellulose ether, epoxy, silicone, anhydrous male Acid-based, phenol-based, polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, polyethylene, polypropylene and the like can be used alone or in combination. Moreover, a crosslinking agent having a functional group such as an isocyanate group, an epoxy group, or a methylol group can be used in combination. Also, the form of the adhesive is not particularly limited, and any of water-soluble, water-dispersed, solvent-based and solvent-free systems may be used. When water-soluble adhesives such as polyvinyl alcohol and carboxymethylcellulose (cellulose ether) are used as adhesives, the ears that are required when embroidering an embroidered base fabric using an adhesive other than water-soluble The cutting process of the part can be omitted.
[0016]
The method of applying the adhesive is not particularly limited as long as it can be applied only to the knitted or water-soluble substrate ear, and examples thereof include a gravure method, a kiss roll method, a roll coater method, and a spray method. . When using the gravure method, kiss roll method, or roll coater method, form uneven portions on both ends of the roll according to the adhesive coating width, and apply the adhesive only to the knitted or water-soluble substrate ears Need to be devised. When the spray method is employed, it is necessary to mechanically set the spray width so that an adhesive having a predetermined width is applied to the ear portion.
[0017]
At this time, the adhesive is preferably applied within 50 mm from the outermost end in the width direction of the knitted fabric or the water-soluble substrate, and the width is preferably 10 to 50 mm. If the bonding portion is located at a position exceeding 50 mm from the outermost end, the portion to be cut and discarded increases, and the embroidery base fabric cannot be used effectively. If the adhesive width is less than 10 mm, sufficient adhesive strength cannot be obtained.
[0018]
The adhesive can be applied to either the knitted fabric or the water-soluble substrate, but when applied to the knitted fabric, the knitted fabric may be deformed by the tension applied during the coating. Therefore, it is preferable to apply the adhesive to the water-soluble substrate side with relatively little elongation or deformation.
[0019]
Next, the knitted fabric and the water-soluble substrate are stacked and dried through a cylinder heated to 100 to 170 ° C. When the drying temperature is less than 100 ° C., the drying speed is slow and productivity is lowered. If the drying temperature exceeds 170 ° C, the solubility of the water-soluble substrate may be reduced. A tenter can be used in place of the cylinder, and these can be appropriately combined.
[0020]
Thus, the embroidery laminate base fabric of the present invention is obtained. An example is shown in FIG.
[0021]
In the present invention, an adhesive tape having a narrow width (10 to 50 mm) can also be used. In this case, a knitted fabric and a water-soluble base material are overlapped on the ear portion via an adhesive tape, and fused through a hot roll heated to 100 to 170 ° C., thereby producing a target embroidery laminate base fabric.
[0022]
The adhesive strength between the knitted fabric and the water-soluble substrate in the embroidery laminate base fabric is preferably 25 g / 10 mm width or more. When the adhesive strength is less than 25 g / 10 mm width, the knitted fabric and the water-soluble substrate may be peeled off when embroidering with an embroidery machine.
[0023]
When the embroidery laminate base fabric of the present invention configured as described above is used for embroidery with an embroidery machine, it exhibits an excellent effect of preventing breakage of the knitted fabric by the embroidery needle. That is, since the knitted fabric and the water-soluble base material are bonded only at the ear portion, the yarn is easily displaced at the time of puncturing and the phenomenon of penetrating the yarn does not occur. The embroidery product manufactured using the laminated base fabric for embroidery of the present invention is free of ground yarn breakage and excellent in quality.
[0024]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited to this Example at all.
[0025]
Evaluation of adhesive strength and ground yarn breakage in the examples was according to the following method.
(1) Adhesive strength JIS L1089-1970 However, the test width was 10 mm.
(2) Three specimens cut into 50 cm in the length direction of the yarn breakage × 20 cm in the width direction are overlapped, and an industrial single needle lockstitch machine is used. The number of needles is 15 stitches / 3 cm, the number of rotations is 3500 times / minute, Sewing was performed 10 times in the length direction. After sewing, the uppermost one piece was removed and the remaining two pieces of ground thread breakage were evaluated. The sewing thread was 105th rayon thread, and the sewing needle was a lace needle U-2.
[0026]
[Example 1]
The manufacturing process in a present Example is shown in FIG.
[0027]
The adhesive part 3 (solid content 36%) which consists of an acrylic resin emulsion using the gravure roll 2 is applied to the ear | edge part of the water-soluble base material 1 (35 g / m < 2 >) of the nonwoven fabric which consists of polyvinyl alcohol Coating width 10mm The tulle knitted fabric 4 made of nylon fibers (coated with 75 g / m 2 after dyeing and finished with a polyethylene-based sewable smoothing agent, with a basis weight of 30 g / m 2 ) is layered, and the coating temperature is 130 ° C. By drying between the hot cylinder 5 and the felt 6, an embroidered laminate base fabric of the present invention was obtained. In addition, the doctor knife 7 was provided in the upstream of the gravure roll 2, and the coating amount was adjusted by this.
[0028]
[Example 2]
By overlapping the tulle knitted fabric of Example 1 and the water-soluble nonwoven fabric of Example 1 through a 10 mm wide adhesive tape made of copolymer nylon 6/66/12 on the ears and fusing them through a 150 ° C. hot roll. Thus, an embroidered laminate base fabric of the present invention was obtained.
[0029]
[Comparative Example 1]
On the entire surface of the water-soluble nonwoven fabric of Example 1, a polyvinyl alcohol resin aqueous solution (solid content 30%) was applied at a coating amount of 70 g / m 2 using a gravure roll, and then the tulle knitted fabric of Example 1 was overlaid. An embroidery laminate base fabric was obtained by drying between a hot cylinder at 0 ° C. and a felt.
[0030]
The results of measuring the adhesive strength and the breakage of the ground yarn of the embroidery laminate base fabric obtained in Examples 1 and 2 and Comparative Example 1 are shown in Table 1.
[0031]
[Table 1]
Figure 0003816853
Next, after embroidering with an embroidery machine using the laminated base fabric for embroidery obtained in Examples 1 and 2 and Comparative Example 1, the water-soluble nonwoven fabric is dissolved and removed, and the final finish is performed. It was.
[0032]
As a result, the samples according to Examples 1 and 2 were excellent in quality without breakage of the ground yarn and the pattern, whereas those according to Comparative Example 1 were inferior in quality because of many ground yarn breaks. It was a thing.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic perspective view showing an example of an embroidered laminate base fabric of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing an example of a manufacturing process of a laminate base fabric of the embroidery laminate base fabric of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Water-soluble substrate 2 Gravure roll 3 Adhesive 4 Knitted fabric 5 Heat cylinder 6 Felt 7 Doctor knife

Claims (3)

刺しゅうを施す基台となる編物と、水溶性繊維製の不織布もしくは織物からなる水溶性基材とが四角形状に積層しており、それらの対向する2端の耳部だけが接着剤を介して接着されていることを特徴とする刺しゅう用ラミネート基布。A knitted fabric that becomes a base for embroidering and a water-soluble substrate made of a water-soluble fiber non-woven fabric or woven fabric are laminated in a quadrangular shape, and only the two ear ends facing each other are bonded via an adhesive. A laminated base fabric for embroidery characterized by being bonded. 前記水溶性基材が、ポリビニルアルコール繊維からなる不織布もしくは織物であることを特徴とする請求項1記載の刺しゅう用ラミネート基布。The laminate base fabric for embroidery according to claim 1, wherein the water-soluble substrate is a nonwoven fabric or a woven fabric made of polyvinyl alcohol fiber. 刺しゅうを施す基台となる長尺の編物と、水溶性繊維製の不織布もしくは織物からなる長尺の水溶性基材とを走行させつつ接着剤を両端部だけに付与し、加熱乾燥して、両者の走行方向の両端部だけで接着することを特徴とする刺しゅう用ラミネート基布の製造方法。 While running a long knitted fabric that becomes a base for embroidering and a long water-soluble substrate made of a water-soluble fiber non-woven fabric or woven fabric, an adhesive is applied only to both ends, dried by heating, A method for producing a laminated base fabric for embroidery, characterized by adhering only at both ends in the running direction of both.
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