JP3814944B2 - Process for producing dialkyl carbonate - Google Patents
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、炭酸ジアルキルを製造する方法、特にシュウ酸ジアルキルを脱カルボニル反応させて炭酸ジアルキルを製造する方法に関する。炭酸ジアルキルは、医薬、農薬、ウレタン、ポリカーボネート等の製造原料として、また、溶剤として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
シュウ酸ジアルキルを脱カルボニル反応させて炭酸ジアルキルを製造する方法としては、シュウ酸ジアルキルをアルカリ金属アルコラート触媒の存在下で50〜150℃に液相で加熱する方法が知られている(米国特許第4544507号明細書)。しかしながら、この方法は、触媒を多量使用しているにも拘らず目的物の収率が低く、工業的に必ずしも満足できるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、公知の方法が有する前記のような問題を有していない、工業的に好適な炭酸ジアルキルの製造方法を提供することを課題とする。
即ち、本発明は、シュウ酸ジアルキルを脱カルボニル反応させて炭酸ジアルキルを製造する方法において、炭酸ジアルキルを高収率で製造できる方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、シュウ酸ジアルキルを有機アンモニウム塩の存在下で加熱して脱カルボニル反応させることを特徴とする炭酸ジアルキルの製造方法によって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明では、炭酸ジアルキルは次式で示されるシュウ酸ジアルキルの脱カルボニル反応によって生成する。
【0006】
【化1】
(式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
【0007】
本発明で使用されるシュウ酸ジアルキルとしては、Rで表される前記のアルキル基が、メチル基、エチル基、n−(又はi−)プロピル基、n−(又はi−、sec−)ブチル基等の炭素数1〜20のアルキル基である化合物が挙げられる。なお、Rは同一であっても異なっていても差し支えない。
シュウ酸ジアルキルとしては、例えば、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジn−(又はi−)プロピル、シュウ酸ジn−(又はi−、sec−)ブチル、シュウ酸メチルエチル等が具体的に挙げられる。シュウ酸ジアルキルの中では、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸メチルエチルが特に好ましい。
【0008】
本発明では、シュウ酸ジアルキルの脱カルボニル反応において、触媒として、次式で示される有機アンモニウム塩が使用される。
【化2】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は炭素数1〜16のアルキル基、炭素数7〜22のアラルキル基、炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数4〜16の複素環基を表し、Xは有機アンモニウム塩の対イオンを形成しうる原子又は原子団を表す。)
【0009】
式(A)で示される有機アンモニウム塩としては、R1 、R2 、R3 、R4 が前記のアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環基であるものが挙げられる。R1 、R2 、R3 、R4 は互いに同一であっても異なっていてもよい。また、これらの基は、二つの基の間で架橋されて窒素原子を含む環を形成していても差し支えない。
【0010】
R1 、R2 、R3 、R4 で表されるアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環基としては次のものが挙げられる。
そのアルキル基としては、置換基を有していてもよい、メチル基、エチル基、n−(又はi−)プロピル基、n−(又はi−、sec−)ブチル基等の炭素数1〜16のアルキル基が挙げられ、
そのアラルキル基としては、置換基を有していてもよい、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜22のアラルキル基が挙げられ、
そのアリール基としては、置換基を有していてもよい、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14のアリール基が挙げられ、
その複素環基としては、置換基を有していてもよい、チエニル基、フリル基、ピリジル基等の炭素数4〜16の複素環基が挙げられる。
【0011】
R1 、R2 、R3 、R4 で表されるアラルキル基、アリール基、複素環基は、その芳香環又は複素環上の任意の位置にアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子などを置換基として1つ以上有していても差し支えない(o、m、p等の各種異性体を含む)。
【0012】
前記の芳香環又は複素環上の置換基としては、例えば、次のものが具体的に挙げられる。
そのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−(又はi−)プロピル基、n−(又はi−、sec−)ブチル基等の炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基が挙げられ、
そのアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−(又はi−)プロポキシ基、n−(又はi−、sec−)ブトキシ基等の炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基が挙げられ、
そのアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜12、好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基が挙げられ、
そのアリール基としては、フェニル基等の炭素数6〜14のアリール基が挙げられ、
そのアミノ基としては、N,N−ジメチルアミノ基等のN,N−ジ置換アミノ基が挙げられ、
そのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素等の各原子が挙げられる。
【0013】
有機アンモニウム塩の対イオンX- としては、
塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオンや、
酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオン、α−(又はβ−)ナフタレンカルボン酸イオン等のカルボン酸イオン(脂肪族又は芳香族カルボン酸イオン)や、
フェノキサイドイオン等の芳香族ヒドロキシイオンや、
リン酸イオン、シアン酸イオン、チオシアン酸イオン等の無機酸イオンや、
テトラメチル硼酸イオン、テトラエチル硼酸イオン等の炭素数1〜10のアルキル基を有するテトラアルキルホウ酸イオンや、
メチル基、エチル基、n−(又はi−)プロピル基等の炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキルスルホン酸又はアルキルスルフィン酸イオンや、
フェニル基、p−トルイル基、p−ニトロフェニル基等のアリール基を有するアリールスルホン酸又はアリールスルフィン酸イオンなどが挙げられる。
【0014】
これら対イオンX- の中では、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオンや、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオン、α−(又はβ−)ナフタレンカルボン酸イオン等のカルボン酸イオンが好ましいが、中でも塩素イオン、酢酸イオン、安息香酸イオンが好ましい。
【0015】
前記の有機アンモニウム塩としては、例えば、次のような化合物が具体的に挙げられる。
即ち、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムヨーダイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムヨーダイド、テトラn−プロピルアンモニウムクロライド、テトラn−プロピルアンモニウムブロマイド、テトラn−プロピルアンモニウムヨーダイド、テトラn−ブチルアンモニウムクロライド、テトラn−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラn−ブチルアンモニウムヨーダイド等のテトラアルキルアンモニウムハライドや、
テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラn−プロピルアンモニウムアセテート、テトラn−ブチルアンモニウムアセテート、テトラメチルアンモニウムベンゾエート、テトラエチルアンモニウムベンゾエート、テトラn−プロピルアンモニウムベンゾエート、テトラn−ブチルアンモニウムベンゾエート等のテトラアルキルアンモニウムカルボキシレート等が挙げられる。
これらの有機アンモニウム塩の中ではテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムアセテートが好ましい。
【0016】
その他、トリメチルフェニルアンモニウムクロライド、トリメチルフェニルアンモニウムブロマイド、トリメチルフェニルアンモニウムヨーダイド、トリメチルフェニルアンモニウムアセテート、ジメチルジフェニルアンモニウムアセテート等も挙げることができる。
【0017】
本発明では、有機アンモニウム塩は単独でもまた2種類以上存在させて使用されても差し支えなく、また、反応液に溶解及び/又は懸濁させて使用されても差し支えない。有機アンモニウム塩はシュウ酸ジアルキルに対して0.001〜50モル%、好ましくは0.01〜20モル%使用される。
【0018】
シュウ酸ジアルキルの脱カルボニル反応は、反応器に、シュウ酸ジアルキル及び有機アンモニウム塩を入れ、100〜450℃、好ましくは140〜350℃、更に好ましくは160〜300℃で加熱することによって、バッチ式又は連続式の液相反応で行われる。このとき、前記反応式に従ってシュウ酸ジアルキルから炭酸ジアルキルが生成すると共に、一酸化炭素が発生する。反応圧力は反応温度がシュウ酸ジアルキルの沸点を越える場合は加圧とされるが、特に制限されるものではなく、常圧、加圧、減圧下で反応が行われる。なお、反応器の材質は特に制限されるものではなく、例えば、ガラス製又はステンレス鋼(SUS)製の反応器を使用することができる。
【0019】
反応に溶媒は特に必要とされないが、必要に応じて、ジフェニルエーテル、スルホラン、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリドン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の溶媒を適宜使用することができる。
反応後、生成した炭酸ジアルキルは蒸留等により分離精製される。
【0020】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、炭酸ジアルキルの収率(モル%)は仕込みシュウ酸ジアルキルに対して求めた。
【0021】
実施例1
内容積10ml容のオートクレーブに、シュウ酸ジメチル(1.34mmol)とテトラメチルアンモニウムクロライド(0.067mmol:シュウ酸ジメチルに対して5モル%)を入れて220℃まで昇温した後、この温度で3時間脱カルボニル反応を行った。
反応終了後、反応液を室温まで冷却してガスクロマトグラフィーにより分析したところ、炭酸ジメチルの収率は85.4%であった。
【0022】
実施例2
実施例1において、シュウ酸ジメチル量を表1記載のように変え、反応温度を180℃に変えたほかは、実施例1と同様に脱カルボニル反応を行った。その結果、炭酸ジメチルの収率は93.2%であった。
【0023】
実施例3
実施例1において、シュウ酸ジメチル量を表1記載のように変え、触媒をテトラメチルアンモニウムブロマイド(0.065mmol:シュウ酸ジメチルに対して5モル%)に変えたほかは、実施例1と同様に脱カルボニル反応を行った。その結果、炭酸ジメチルの収率は70.0%であった。
【0024】
実施例4
実施例1において、シュウ酸ジメチル量と反応温度を表1記載のように変え、触媒をテトラメチルアンモニウムアセテート(0.065mmol:シュウ酸ジメチルに対して5モル%)に変えたほかは、実施例1と同様に脱カルボニル反応を行った。その結果、炭酸ジメチルの収率は79.5%であった。
実施例1〜4の結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
実施例5
実施例1において、シュウ酸ジメチルをシュウ酸ジエチル(2.02mmol)に代え、触媒量をテトラメチルアンモニウムクロライド(0.10mmol:シュウ酸ジメチルに対して5モル%)に変えたほかは、実施例1と同様に脱カルボニル反応を行った。その結果、炭酸ジエチルの収率は69.4%であった。
【0027】
【発明の効果】
本発明により、ポリカーボネートなどの原料として有用なジアルキルカーボネートをジアルキルオキサレートの脱カルボニル反応によって高收率で製造することができる。本発明はジアルキルオキサレートからジアルキルカーボネートを高收率で製造できる初めての方法であり、工業的に非常に有用である。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a method for producing a dialkyl carbonate, and more particularly to a method for producing a dialkyl carbonate by decarbonylating a dialkyl oxalate. Dialkyl carbonate is a useful compound as a raw material for producing pharmaceuticals, agricultural chemicals, urethane, polycarbonate and the like, and as a solvent.
[0002]
[Prior art]
As a method for producing dialkyl carbonate by decarbonylation of dialkyl oxalate, a method is known in which dialkyl oxalate is heated in a liquid phase to 50 to 150 ° C. in the presence of an alkali metal alcoholate catalyst (US Pat. No. 4544507). However, this method is not always satisfactory industrially because the yield of the target product is low despite the large amount of catalyst used.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
This invention makes it a subject to provide the manufacturing method of industrially suitable dialkyl carbonate which does not have the above problems which a known method has.
That is, an object of the present invention is to provide a method for producing a dialkyl carbonate in a high yield in a method for producing a dialkyl carbonate by decarbonylating a dialkyl oxalate.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention is achieved by a method for producing a dialkyl carbonate, characterized in that a dialkyl oxalate is heated in the presence of an organic ammonium salt to cause a decarbonylation reaction.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, dialkyl carbonate is produced by decarbonylation of dialkyl oxalate represented by the following formula.
[0006]
[Chemical 1]
(In the formula, R represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms.)
[0007]
As the dialkyl oxalate used in the present invention, the alkyl group represented by R is methyl group, ethyl group, n- (or i-) propyl group, n- (or i-, sec-) butyl. And compounds having 1 to 20 carbon atoms such as a group. Note that R may be the same or different.
Specific examples of the dialkyl oxalate include dimethyl oxalate, diethyl oxalate, di-n- (or i-) propyl oxalate, di-n- (or i-, sec-) butyl oxalate, and methyl ethyl oxalate. For example. Among the dialkyl oxalates, dimethyl oxalate, diethyl oxalate, and methyl ethyl oxalate are particularly preferable.
[0008]
In the present invention, an organic ammonium salt represented by the following formula is used as a catalyst in the decarbonylation reaction of dialkyl oxalate.
[Chemical 2]
(In the formula, R 1 , R 2 , R 3 and R 4 are each an alkyl group having 1 to 16 carbon atoms, an aralkyl group having 7 to 22 carbon atoms, an aryl group having 6 to 14 carbon atoms, or an alkyl group having 4 to 16 carbon atoms. Represents a heterocyclic group, and X represents an atom or an atomic group capable of forming a counter ion of an organic ammonium salt.
[0009]
Examples of the organic ammonium salt represented by the formula (A) include those in which R 1 , R 2 , R 3 , and R 4 are the above alkyl group, aralkyl group, aryl group, and heterocyclic group. R 1 , R 2 , R 3 and R 4 may be the same or different from each other. Further, these groups may be bridged between two groups to form a ring containing a nitrogen atom.
[0010]
Examples of the alkyl group, aralkyl group, aryl group and heterocyclic group represented by R 1 , R 2 , R 3 and R 4 include the following.
The alkyl group may have a substituent, such as a methyl group, an ethyl group, an n- (or i-) propyl group, an n- (or i-, sec-) butyl group, etc. 16 alkyl groups,
Examples of the aralkyl group include an aralkyl group having 7 to 22 carbon atoms such as a benzyl group, a phenethyl group, and a naphthylmethyl group, which may have a substituent,
Examples of the aryl group include aryl groups having 6 to 14 carbon atoms such as a phenyl group and a naphthyl group, which may have a substituent.
Examples of the heterocyclic group include heterocyclic groups having 4 to 16 carbon atoms, such as a thienyl group, a furyl group, and a pyridyl group, which may have a substituent.
[0011]
The aralkyl group, aryl group, and heterocyclic group represented by R 1 , R 2 , R 3 , and R 4 are an alkyl group, an alkoxy group, an alkoxycarbonyl group, and an aryl group at any position on the aromatic ring or heterocyclic ring. , An amino group, a cyano group, a nitro group, a halogen atom or the like may be present as a substituent (including various isomers such as o, m, and p).
[0012]
Specific examples of the substituent on the aromatic ring or heterocyclic ring include the following.
The alkyl group has 1 to 15 carbon atoms, preferably 1 to 12 carbon atoms, such as a methyl group, an ethyl group, an n- (or i-) propyl group, an n- (or i-, sec-) butyl group. An alkyl group,
The alkoxy group has 1 to 15 carbon atoms, preferably 1 to 12 carbon atoms such as methoxy group, ethoxy group, n- (or i-) propoxy group, n- (or i-, sec-) butoxy group and the like. An alkoxy group,
Examples of the alkoxycarbonyl group include alkoxycarbonyl groups having 2 to 12 carbon atoms, preferably 2 to 8 carbon atoms such as a methoxycarbonyl group and an ethoxycarbonyl group.
Examples of the aryl group include aryl groups having 6 to 14 carbon atoms such as a phenyl group,
Examples of the amino group include N, N-disubstituted amino groups such as N, N-dimethylamino group,
Examples of the halogen atom include fluorine, chlorine, bromine and the like.
[0013]
As counter ion X − of organic ammonium salt,
Halogen ions such as chlorine ion, bromine ion, iodine ion,
Carboxylate ions (aliphatic or aromatic carboxylate ions) such as acetate ion, trifluoroacetate ion, propionate ion, benzoate ion, α- (or β-) naphthalenecarboxylate ion,
Aromatic hydroxy ions such as phenoxide ions,
Inorganic acid ions such as phosphate ion, cyanate ion, thiocyanate ion,
Tetraalkylborate ions having an alkyl group of 1 to 10 carbon atoms such as tetramethylborate ions and tetraethylborate ions;
An alkylsulfonic acid or alkylsulfinate ion having an alkyl group having 1 to 16 carbon atoms such as a methyl group, an ethyl group, and an n- (or i-) propyl group;
Examples thereof include arylsulfonic acid or arylsulfinic acid ions having an aryl group such as a phenyl group, a p-toluyl group, and a p-nitrophenyl group.
[0014]
Among these counter ions X − , halogen ions such as chlorine ion, bromine ion, iodine ion, acetate ion, trifluoroacetate ion, propionate ion, benzoate ion, α- (or β-) naphthalenecarboxylate ion Of these, preferred are carboxylate ions such as chloride ion, acetate ion, and benzoate ion.
[0015]
Specific examples of the organic ammonium salt include the following compounds.
That is, tetramethylammonium chloride, tetramethylammonium bromide, tetramethylammonium iodide, tetraethylammonium chloride, tetraethylammonium bromide, tetraethylammonium iodide, tetra n-propylammonium chloride, tetra n-propylammonium bromide, tetra n-propylammonium Tetraalkylammonium halides such as iodide, tetra n-butylammonium chloride, tetra n-butylammonium bromide, tetra n-butylammonium iodide,
Tetramethylammonium acetate, tetraethylammonium acetate, tetran-propylammonium acetate, tetran-butylammonium acetate, tetramethylammonium benzoate, tetraethylammonium benzoate, tetran-propylammonium benzoate, tetraalkylammonium such as tetran-butylammonium benzoate Examples include carboxylate.
Of these organic ammonium salts, tetramethylammonium chloride and tetramethylammonium acetate are preferred.
[0016]
Other examples include trimethylphenylammonium chloride, trimethylphenylammonium bromide, trimethylphenylammonium iodide, trimethylphenylammonium acetate, dimethyldiphenylammonium acetate and the like.
[0017]
In the present invention, the organic ammonium salt may be used alone or in the form of two or more kinds, and may be used after dissolved and / or suspended in the reaction solution. The organic ammonium salt is used in an amount of 0.001 to 50 mol%, preferably 0.01 to 20 mol%, based on the dialkyl oxalate.
[0018]
The decarbonylation reaction of dialkyl oxalate is carried out batchwise by placing dialkyl oxalate and an organic ammonium salt in a reactor and heating at 100 to 450 ° C., preferably 140 to 350 ° C., more preferably 160 to 300 ° C. Alternatively, it is carried out by a continuous liquid phase reaction. At this time, dialkyl carbonate is generated from dialkyl oxalate according to the above reaction formula, and carbon monoxide is generated. The reaction pressure is increased when the reaction temperature exceeds the boiling point of the dialkyl oxalate, but is not particularly limited, and the reaction is carried out under normal pressure, increased pressure, or reduced pressure. In addition, the material in particular of a reactor is not restrict | limited, For example, the reactor made from glass or stainless steel (SUS) can be used.
[0019]
A solvent is not particularly required for the reaction, but if necessary, diphenyl ether, sulfolane, N-methylpyrrolidone, dimethylimidazolidone, 1,3-dimethyl-3,4,5,6-tetrahydro-2 (1H) -pyrimidinone Etc. can be suitably used.
After the reaction, the produced dialkyl carbonate is separated and purified by distillation or the like.
[0020]
【Example】
Next, the present invention will be specifically described with reference to examples.
In addition, the yield (mol%) of dialkyl carbonate was calculated | required with respect to the preparation dialkyl oxalate.
[0021]
Example 1
In an autoclave with an internal volume of 10 ml, dimethyl oxalate (1.34 mmol) and tetramethylammonium chloride (0.067 mmol: 5 mol% with respect to dimethyl oxalate) were added and heated to 220 ° C. Decarbonylation reaction was performed for 3 hours.
After completion of the reaction, the reaction solution was cooled to room temperature and analyzed by gas chromatography. The yield of dimethyl carbonate was 85.4%.
[0022]
Example 2
In Example 1, the decarbonylation reaction was performed in the same manner as in Example 1 except that the amount of dimethyl oxalate was changed as shown in Table 1 and the reaction temperature was changed to 180 ° C. As a result, the yield of dimethyl carbonate was 93.2%.
[0023]
Example 3
In Example 1, the amount of dimethyl oxalate was changed as shown in Table 1, and the catalyst was changed to tetramethylammonium bromide (0.065 mmol: 5 mol% with respect to dimethyl oxalate). The decarbonylation reaction was performed. As a result, the yield of dimethyl carbonate was 70.0%.
[0024]
Example 4
In Example 1, the amount of dimethyl oxalate and the reaction temperature were changed as shown in Table 1, and the catalyst was changed to tetramethylammonium acetate (0.065 mmol: 5 mol% with respect to dimethyl oxalate). The decarbonylation reaction was carried out in the same manner as in 1. As a result, the yield of dimethyl carbonate was 79.5%.
The results of Examples 1 to 4 are shown in Table 1.
[0025]
[Table 1]
[0026]
Example 5
In Example 1, except that dimethyl oxalate was replaced with diethyl oxalate (2.02 mmol) and the amount of catalyst was changed to tetramethylammonium chloride (0.10 mmol: 5 mol% with respect to dimethyl oxalate). The decarbonylation reaction was carried out in the same manner as in 1. As a result, the yield of diethyl carbonate was 69.4%.
[0027]
【The invention's effect】
According to the present invention, a dialkyl carbonate useful as a raw material for polycarbonate or the like can be produced at a high yield by a decarbonylation reaction of a dialkyl oxalate. The present invention is the first method capable of producing a dialkyl carbonate from a dialkyl oxalate at a high yield, and is very useful industrially.
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