JP3813920B2 - Magnetic device and magnetic memory - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気抵抗効果素子を備えた磁気デバイス及び磁気メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気抵抗効果素子は、例えば、一対の強磁性層を非磁性層を介して積層した構造を有している。この磁気抵抗効果素子の抵抗値は、一方の強磁性層の磁化に対する他方の強磁性層の磁化の相対的な向きに応じて変化する。このような磁気抵抗効果を示す磁気抵抗効果素子は様々な用途への応用が可能であり、磁気ランダムアクセスメモリ(以下、MRAMという)は磁気抵抗効果素子の主要な用途の1つである。
【0003】
MRAMでは、磁気抵抗効果素子などでメモリセルを構成するとともに、一方の強磁性層を磁場印加の際にその磁化の向きが変化しないピン層とし、他方の強磁性層を上記磁場印加の際にその磁化の向きが変化し得るフリー層として情報の記憶を行う。すなわち、情報を書き込む際には、ワード線に電流パルスを流すことにより発生する磁場とビット線に電流パルスを流すことにより発生する磁場との合成磁場を作用させる。これにより、フリー層の磁化を例えばピン層の磁化に対して平行な状態と反平行な状態との間で変化させる。このようにして、それら2つの状態に対応して二進情報(“0”、“1”)がメモリセルに記憶される。
【0004】
また、書き込んだ情報を読み出す際には、磁気抵抗効果素子に電流を流す。磁気抵抗効果素子の抵抗値は上記の2つの状態間で互いに異なるため、流れた電流(或いは抵抗値)を検出することによりメモリセルに記憶された情報を読み出すことができる。
【0005】
ところで、MRAMを高集積化するうえでは磁気抵抗効果素子の小面積化が極めて有効であるが、一般に、フリー層を小面積化すると、その保磁力が大きくなる。そのため、磁気抵抗効果素子の小面積化に応じ、フリー層の磁化をピン層の磁化に対して平行な状態と反平行な状態との間で変化させるのに必要な磁場(スイッチング磁場)の強さを高めなければならない。
【0006】
スイッチング磁場は、例えば、書き込みの際により大きな電流を書き込み配線に流すことにより強めることができる。しかしながら、この場合、消費電力が増大するのに加え、配線寿命が短くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、磁気抵抗効果素子のフリー層の磁化を反転させるのに使用する配線への負担が少なく且つフリー層の磁化を反転させるのに要する消費電力を低減可能な磁気デバイス及び磁気メモリを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によると、強磁性を示すとともに磁場の印加により磁化の向きが変化し得るフリー層と、前記フリー層に対向し且つ強磁性を示すとともに前記磁場の印加前後で磁化の向きが維持されるピン層と、前記フリー層と前記ピン層との間に介在した非磁性層とを備えた磁気抵抗効果素子と、前記フリー層の磁化の向きをその主面に平行な面内で変化させる場合、電流を流すことにより前記フリー層の前記主面に垂直な垂直磁場成分を前記フリー層の位置に発生して前記フリー層の磁化の向きを前記主面に平行な方向から前記主面に垂直な方向へ向けて傾ける垂直磁場発生用配線とを具備したことを特徴とする磁気デバイスが提供される。
【0009】
本発明の第2の側面によると、強磁性を示すとともに磁場の印加により磁化の向きが変化し得るフリー層と、前記フリー層に対向し且つ強磁性を示すとともに前記磁場の印加前後で磁化の向きが維持されるピン層と、前記フリー層と前記ピン層との間に介在した非磁性層とを備えた磁気抵抗効果素子と、前記フリー層の側面に対向し且つ前記フリー層の一方の主面に対して平行または斜めに延在した垂直磁場発生用配線とを具備したことを特徴とする磁気デバイスが提供される。
【0010】
本発明の第3の側面によると、強磁性を示すとともに磁場の印加により磁化の向きが変化し得るフリー層と、前記フリー層に対向し且つ強磁性を示すとともに前記磁場の印加前後で磁化の向きが維持されるピン層と、前記フリー層と前記ピン層との間に介在した非磁性層とを備えた磁気抵抗効果素子と、前記フリー層の一方の主面と交差する直線の周囲にコイル状に設けられた垂直磁場発生用配線とを具備したことを特徴とする磁気デバイスが提供される。
【0011】
本発明の第4の側面によると、第1乃至第3の側面の何れかに係る磁気デバイスと、前記磁気抵抗効果素子に対向したワード線と、前記磁気抵抗効果素子に対向し且つ前記ワード線と交差したビット線とを具備したことを特徴とする磁気メモリが提供される。
【0012】
本発明の第5の側面によると、強磁性を示すとともに磁場の印加により磁化の向きが変化し得るフリー層と、前記フリー層に対向し且つ強磁性を示すとともに前記磁場の印加前後で磁化の向きが維持されるピン層と、前記フリー層と前記ピン層との間に介在した非磁性層とを備えた磁気抵抗効果素子を含むメモリセルと、前記磁気抵抗効果素子に対向したワード線と、前記磁気抵抗効果素子に対向し且つ前記ワード線と交差したビット線と、前記フリー層の一方の主面に対して平行または斜めに延在した垂直磁場発生用配線とを具備し、前記メモリセルへの情報の書き込みにおいて、前記ワード線と前記ビット線と前記垂直磁場発生用配線とに電流を流すことにより発生する合成磁場が前記磁場として作用するように構成されたことを特徴とする磁気メモリが提供される。
【0013】
第1乃至第5の側面において、垂直磁場発生用配線は、それに電流を流すことにより、フリー層の一方の主面に垂直な垂直磁場成分のみを発生してもよく、或いは、フリー層の一方の主面に垂直な垂直磁場成分とその主面に平行な平行磁場成分との双方を発生してもよい。なお、ここで、「垂直磁場成分」は、フリー層の位置で平均した場合にその強さがゼロでなければ、フリー層の全体にわたって向きや強さが均一である必要はない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同様または類似する機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るMRAMを概略的に示す斜視図である。図1に示すMRAM1は、磁気抵抗効果素子2、垂直磁場発生用配線であるコイル3、書き込み用のワード線4、及び書き込み用のビット線5を備えている。ワード線4とビット線5とは、所定の間隙を隔てて互いに略直交するように交差している。磁気抵抗効果素子2はワード線4とビット線5との間に位置しており、コイル3は磁気抵抗効果素子2の上方の空間を取り囲むように配置されている。なお、磁気抵抗効果素子2は、フリー層11、ピン層12、非磁性層13、及び反強磁性層14を備えている。また、磁気抵抗効果素子2とコイル3とは磁気デバイスを構成している。
【0016】
図2は、図1のMRAM1でコイル3に電流を流した場合にフリー層11で生じ得る磁化の向きの変化を概略的に示す斜視図である。
フリー層11に図中上向きの垂直磁場を印加すると、図2に示すように、その主面に平行な方向(面内方向)に向いた磁化51(図中右向き)は、歳差運動しながら、フリー層11の主面に垂直な方向(面直方向)に向こうとする。すなわち、フリー層11に図中上向きの垂直磁場を印加してから面内方向に向いた磁化51が面直方向に向くまでの間、磁化51は面直方向に平行な軸を回転軸としたトルクを受ける。このトルクの向きは垂直磁場の向きに応じて変化させることができるので、以下に説明するように情報の書き込みに利用可能である。
【0017】
図3(a)乃至(c)は、図1のMRAM1に情報を書き込む際にフリー層11で生じ得る磁化の向きの変化を概略的に示す平面図である。
図3(a)と図3(c)とではフリー層11の磁化51が逆向きとなっている。例えば、図3(a)に示す状態は情報“0”に対応し、図3(c)に示す状態は情報“1”に対応している。
【0018】
本実施形態では、図3(a)に示す状態から図3(c)に示す状態へと磁化51を変化させるに当り、例えば、まず、コイル3に電流を流し、図3(b)に参照番号52で示すように、ワード線4側からビット線5側へと向いた垂直磁場をフリー層11の位置に発生させる。こうすると、磁化51は、先に図2を参照して説明したように面内方向から面直方向に傾くとともに、矢印55で示す向きのトルクによって、図中、反時計回りに回転を始める。なお、コイル3に流す電流の大きさやコイル3に電流を流している時間は、上記トルクによる磁化51の回転角の最大値が90°未満となるように設定する。
【0019】
磁化51が上記トルクによる回転を開始するのと同時に、或いは、回転を開始した後であり且つコイル3への通電を停止するよりも前の時点で、ワード線4に矢印53で示す向きの電流を流すとともに、ビット線5に矢印54で示す向きの電流を流す。これにより、矢印56,57で示す向きの磁場を発生させ、磁化51を反時計回りにさらに回転させる。ここで、ワード線4及びビット線5に流す電流の大きさは、図3(a)に示す状態に対し、磁化51の反時計回りへの回転角が90°を超えるように設定する。
【0020】
その後、コイル3への通電を停止し、それと同時にワード線4及びビット線5への通電を停止するか、或いは、コイル3への通電停止後にワード線4及びビット線5への通電を停止する。フリー層11には図中縦方向に一軸磁気異方性が付与されているので、それら配線への通電を停止することにより、磁化51は図3(c)に示すように図中上向きとなる。
【0021】
以上のようにして、情報“1”を書き込むことができる。なお、コイル3に流す電流の向き及びビット線5に流す電流の向きを逆にすること以外は先に説明したのと同様の方法により、情報“0”を書き込むことができる。
【0022】
この方法では、上記の通り、平行磁場と垂直磁場とを利用して磁化51を回転させる。垂直磁場による磁化51の回転は、平行磁場による磁化51の回転に比べ、極めて速く進行する。そのため、この方法を採用すると、書き込みに要する時間を短縮することができる。
【0023】
また、この方法では、平行磁場だけでなく垂直磁場も利用するため、コイル3,ワード線4,ビット線5のそれぞれに大きな電流を流す必要はない。しかも、上述のように、短時間で書き込みが可能であるので、それら配線に電流を流す期間も短くてよい。したがって、上記の方法を採用すると、フリー層11の磁化51を反転させるのに使用する配線への負担を低減するとともに、磁化51を反転させるのに要する消費電力を低減することが可能となる。
【0024】
本実施形態において、コイル3は様々な形態を有し得る。
図4(a)は、図1に示すMRAM1の具体的な構造の一例を概略的に示す平面図である。また、図4(b)は、図1に示すMRAM1の具体的な構造の他の例を概略的に示す斜視図である。
【0025】
図4(a)に示すMRAM1では、各メモリセルは、1つの磁気抵抗効果素子2と1つのコイル3とを含んでいる。このような構造を採用すると、コイル3を磁気抵抗効果素子2に近接して配置することができるので、消費電力を低減するうえで有利である。なお、この構造を採用する場合、通常、製造プロセスを簡略化するために、コイル3の巻き数は1回未満とする。
【0026】
各メモリセルが1つの磁気抵抗効果素子2と1つのコイル3とを含む場合、コイル3とフリー層11とは同一面内に位置していなくてもよいが、消費電力の観点では、コイル3とフリー層11とは同一面内に位置していることが有利である。また、コイル3とワード線4またはビット線5とを同一面内に配置した場合、それらを同時に形成することができる。
【0027】
図4(b)に示すMRAM1は、半導体チップ10とコイル3とを備えている。半導体チップ10には、それぞれ磁気抵抗効果素子2を含み且つアレイ状に配列した多数のメモリセル、縦方向に配列した複数本のワード線4、及び横方向に配列した複数本のビット線5などが形成されている。
【0028】
このような構造を採用すると、MRAM1の製造プロセスを大幅に簡略化することができる。また、この構造を採用した場合、コイル3の巻き数を1回以上とすることも容易である。なお、半導体チップ10が並列アクセスが可能な複数の領域(各領域は複数のメモリセルを備えている)を含んでいる場合には、各領域毎にコイル3を設ける。
【0029】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5(a),(b)は、本発明の第2の実施形態に係るMRAMを概略的に示す斜視図である。図5(a),(b)に示すMRAM1は、垂直磁場発生用配線としてコイルの代わりに配線を設けたこと以外は図1に示すMRAM1とほぼ同様の構造を有している。なお、これらMRAM1において、磁気抵抗効果素子2は、フリー層11、ピン層12a,12b、非磁性層13a,13b、及び反強磁性層14a,14bを備えている。また、磁気抵抗効果素子2と配線3とは磁気デバイスを構成している。
【0030】
図5(a),(b)に示すように、本実施形態では、ワード線4は磁気抵抗効果素子2の底面に対して正面に配置し、ビット線5は磁気抵抗効果素子2の上面に対して正面に配置する。これに対し、配線3は、例えば図5(a)に示すように磁気抵抗効果素子2の底面に対して正面からずれた位置に配置するか、或いは、図5(b)に示すようにフリー層11の側面に対して正面に配置する。このような構造を採用すると、配線3、ワード線4及びビット線5に電流を流すことにより、配線3はフリー層11の位置に主として垂直磁場を発生し、ワード線4及びビット線5はフリー層11の位置に平行磁場を発生する。そのため、図3(a)乃至(c)を参照して説明したのと同様の方法により書き込みを行うことができる。したがって、本実施形態によると、第1の実施形態で説明したのと同様の効果を得ることができる。
【0031】
本実施形態において、配線3の長手方向は、フリー層11の主面に垂直でなければ特に制限はないが、フリー層11の主面にほぼ平行であることが望ましい。この場合、配線3に電流を流すことによりフリー層11の位置に発生する磁場を、主として垂直磁場とすることができる。
【0032】
配線3の長手方向をフリー層11の主面にほぼ平行とする場合、配線3は、例えば、ワード線4に対して略平行に配置してもよい。或いは、配線3は、ビット線5に対して略平行に配置してもよい。
【0033】
本実施形態において、配線3とワード線4またはビット線5とは、図5(a)に示すように、同一面内に配置することができる。この構造は、製造プロセスを簡略化するうえで有利である。また、図5(b)に示すように、配線3とフリー層11とを同一面内に配置してもよい。この構造は、配線3をフリー層11に近接して配置できるのに加え、配線3がフリー層11の位置に発生する磁場をほぼ垂直磁場のみとすることができるため、消費電力などの観点で有利である。
【0034】
なお、配線3とフリー層11とを同一面内に配置しない場合、配線3に電流を流すことによりフリー層11の位置に発生する磁場は、垂直磁場成分だけでなく平行磁場成分も含むこととなる。この平行磁場成分は、情報“0”を書き込む場合と情報“1”を書き込む場合とで逆向きとなる。そのため、配線3とワード線4とを略平行に配置すると、情報“0”を書き込む場合と情報“1”を書き込む場合とで、上記の平行磁場成分とワード線4が発生する平行磁場との干渉の度合が異なることとなる。
【0035】
これに対し、配線3とビット線5とを略平行に配置すれば、配線3が発生する平行磁場成分とビット線5が発生する平行磁場との干渉の度合が情報“0”を書き込む場合と情報“1”を書き込む場合とで異なることはない。また、フリー層11に対する配線3の相対位置を適宜設定すれば、配線3が発生する平行磁場成分とビット線5が発生する平行磁場とを常に同じ向きとすることができる。
【0036】
本実施形態において、配線3とワード線4とを略平行とする場合、それらはビット線5の長手方向に交互に配列してもよい。或いは、配線3及びワード線4は、(ワード線4/配線3/ワード線4)を繰り返し単位としてビット線5の長手方向に配列してもよい。後者の配列では、配線3を挟んでビット線5の長手方向に隣り合う一対の磁気抵抗効果素子2でその配線3を共用する。そのため、MRAM1を高集積化するうえで有利である。
【0037】
第1及び第2の実施形態において、磁気抵抗効果素子2は図1に示す構造を有していてもよく、或いは、図5(a),(b)に示す構造を有していてもよい。なお、磁気抵抗効果素子2の詳細な構造などについては後で説明する。
【0038】
第1及び第2の実施形態に係るMRAM1には、様々な構造を採用することができる。
図6(a)は、第1及び第2の実施形態に係るMRAM1に採用可能な構造の一例を概略的に示す斜視図である。また、図6(b)は、第1及び第2の実施形態に係るMRAM1に採用可能な構造の他の例を概略的に示す斜視図である。なお、図6(a),(b)は、垂直磁場発生用配線3を省略して描いている。
【0039】
図6(a)に示すMRAM1では、書き込み用のワード線4と略平行に読み出し用のワード線6を設けている。読み出し用のワード線6にはトランジスタ7のゲートが接続されており、トランジスタ7のソース及びドレインの一方は下部電極16を介して反強磁性層14に電気的に接続されている。また、ビット線5は、フリー層11と電気的に接続されており、読み出し及び書き込みの双方に利用可能である。なお、このMRAM1では、それぞれのメモリセルは、磁気抵抗効果素子2とトランジスタ7とを含んでいる。
【0040】
図6(b)に示すMRAM1では、ワード線4とビット線5との間で、ダイオード8と磁気抵抗効果素子2とを直列接続している。このMRAM1では、ワード線4及びビット線5は読み出し及び書き込みの双方に利用可能である。なお、このMRAM1では、それぞれのメモリセルは、磁気抵抗効果素子2とダイオード8とを含んでいる。
【0041】
図6(a),(b)に示すMRAM1に垂直磁場発生用配線3を設けると、第1及び第2の実施形態で説明した効果を得ることができる。また、図6(a),(b)に示すMRAM1では、それぞれのメモリセルは磁気抵抗効果素子2に加えてトランジスタ7やダイオード8などのスイッチング素子を含んでいるため、非破壊読み出しが可能である。
【0042】
次に、第1及び第2の実施形態に係るMRAM1の各構成要素について説明する。
フリー層11には、先に説明したように、一軸磁気異方性が付与されている。フリー層11は、単層構造を有していてもよく、或いは、多層構造を有していてもよい。すなわち、フリー層11は、単一の強磁性層であってもよい。或いは、例えば強磁性層/非磁性層/強磁性層で表される三層構造や強磁性層/非磁性層/強磁性層/非磁性層/強磁性層で表される五層構造のように、複数の強磁性層の隣り合う2つの間に非磁性層を介在させた多層構造を有していてもよい。フリー層11に多層構造を採用する場合、それら強磁性層間で、組成は同一であってもよく、或いは、互いに異なっていてもよい。
【0043】
フリー層11の強磁性層に使用可能な材料としては、例えば、Fe、Co、Ni、それらの合金、及び、NiMnSb系、PtMnSb系、Co2MnGe系などのホイスラー合金等を挙げることができる。また、フリー層11の非磁性層に使用可能な材料としては、例えば、Cu、Au、Ru、Ir、Rh、及びAgなどを挙げることができる。
【0044】
フリー層11の強磁性層の膜厚は、超常磁性にならない程度に厚い必要があり、0.1nm以上であることが好ましく、1nm以上であることがより好ましい。また、フリー層11の強磁性層の膜厚が過剰に厚いと、大きなスイッチング磁場が必要となる。したがって、フリー層12の強磁性層の膜厚は、100nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。
【0045】
ピン層12,12a,12bには、一方向磁気異方性が付与されている。ピン層12,12a,12bは、単層構造を有していてもよく、或いは、多層構造を有していてもよい。すなわち、ピン層12,12a,12bは、単一の強磁性層であってもよい。或いは、例えば強磁性層/非磁性層/強磁性層で表される三層構造や強磁性層/非磁性層/強磁性層/非磁性層/強磁性層で表される五層構造のように、複数の強磁性層の隣り合う2つの間に非磁性層を介在させた多層構造を有していてもよい。ピン層12,12a,12bに多層構造を採用する場合、それら強磁性層間で、組成や膜厚は同一であってもよく、或いは、互いに異なっていてもよい。ピン層12,12a,12bの強磁性層及び非磁性層の材料としては、例えば、フリー層11の強磁性層及び非磁性層に関して例示した材料などをそれぞれ使用することができる。
【0046】
非磁性層13,13a,13bの材料としては、例えば、Al2O3、SiO2、MgO、AlN、AlON、GaO、Bi2O3、SrTiO2、及びAlLaO3などの誘電体或いは絶縁体を使用することができる。この場合、磁気抵抗効果素子2を、MTJ素子とすることができる。磁気抵抗効果素子2がMTJ素子である場合、非磁性層(トンネルバリア層)13,13a,13bの膜厚は、例えば、0.5nm乃至3nm程度とする。
【0047】
また、非磁性層13,13a,13bの材料としては、例えば、Cu、Ag、及びAuなどの導電材料も使用することができる。この場合、磁気抵抗効果素子2を、界面におけるスピン依存散乱を用いた巨大磁気抵抗効果(GMR)素子とすることができる。
【0048】
なお、上記の磁気抵抗効果素子2がMTJ素子である場合、フリー層11とピン層12,12a,12bとの間に流れるトンネル電流の値は、フリー層11の磁化とピン層12,12a,12bの磁化とが為す角度の余弦に比例する。それらの磁化が逆向きの状態でトンネル抵抗値は最大となり、それらの磁化が同じ向きである状態でトンネル抵抗値は最小となる。
【0049】
また、上記の磁気抵抗効果素子2がGMR素子である場合、その抵抗値は、フリー層11の磁化とピン層12,12a,12bの磁化とが為す角度の余弦に比例する。それらの磁化が逆向きの状態で抵抗値は最大となり、それらの磁化が同じ向きである状態で抵抗値は最小となる。
【0050】
磁気抵抗効果素子2は、ピン層12,12a,12b上に反強磁性層14,14a,14bを備えていてもよく、或いは、備えていなくてもよい。反強磁性層14,14a,14bを設けた場合、ピン層12,12a,12bと反強磁性層14,14a,14bとの間の交換結合により、ピン層12,12a,12bの磁化をより強固に固着させることができる。反強磁性層14,14a,14bの材料としては、例えば、Fe−Mn、Pt−Mn、Pt−Cr−Mn、Ni−Mn、及びIr−Mnなどの合金やNiOなどを使用することができる。また、ピン層12,12a,12b上に反強磁性層14,14a,14bを設ける代わりに、硬質磁性層を設けてもよい。この場合、硬質磁性層からの漏れ磁界により、ピン層12,12a,12bの磁化をより強固に固着させることができる。
【0051】
磁気抵抗効果素子2がフリー層11、非磁性層13、及びピン層12を備えている場合、フリー層11を下地側に配置してもよく、或いは、ピン層12を下地側に配置してもよい。
【0052】
磁気抵抗効果素子2は、下部電極16や図示しない保護膜などをさらに備えていてもよい。下部電極16や保護層としては、例えば、Ta、Ti、Pt、Pd、及びAuなどを含有した層や、Ti/Pt、Ta/Pt、Ti/Pd、Ta/Pd、及びTa/Ruなどで表される積層膜を使用することができる。また、磁気抵抗効果素子2は、フリー層11やピン層12,12a,12bなどを構成する各層の結晶配向性を高めるための下地層をさらに備えていてもよい。下地層の材料としては、例えば、NiFeなどの周知の材料を挙げることができる。
【0053】
磁気抵抗効果素子2は、例えば、基板の一主面に設けられた下地層上に各種薄膜を順次成膜することにより得られる。これら、薄膜は、各種スパッタリング法、蒸着法、及び分子線エピタキシャル法などの気相堆積法や、気相堆積と酸化や窒化などとを組み合わせた方法を用いて形成することができる。また、基板の材料としては、例えば、Si、SiO2、Al2O3、スピネル、及びAlNなどを挙げることができる。
【0054】
垂直磁場発生用配線3、ワード線4,6、及びビット線5の材料としては、例えば、Cuなどの金属や合金を使用することができる。
【0055】
以上、磁気抵抗効果素子2と垂直磁場発生用配線3とを備えた磁気デバイスをMRAMで利用することについて説明したが、この磁気デバイスは、磁気ヘッドやそれを搭載した磁気再生装置或いは磁気記録再生装置並びに磁気センサなどにも利用可能である。
【0056】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本例では、まず、図1に示す磁気抵抗効果素子2を以下の方法により作製した。なお、本例では、磁気抵抗効果素子2をMTJ素子とした。
【0057】
すなわち、マグネトロンスパッタリング装置を用いて、図示しない熱酸化Si基板上に、厚さ10nmのTa層と厚さ10nmのNiFe層とを積層してなる下地層(図示せず)、IrMnからなる厚さ12nmの反強磁性層14、Co9Feからなる厚さ2nmのピン層12、Al2O3からなる厚さ1.5nmのトンネルバリア層13、及びCo9Feからなる厚さ3nmのフリー層11を順次積層した。
【0058】
具体的には、これら薄膜は、膜面方向に100Oeの磁場を印加しながら、真空破壊することなく連続的に形成した。トンネルバリア層13は、Al層を成膜した後、これをプラズマ酸化することにより形成した。下地層、反強磁性層14、及びピン層12は、幅100μmの帯状(下部配線形状)の開口を有するマスクを用いたスパッタリングにより形成した。Al層は、矩形状(接合部形状)の開口を有するマスクを用いたスパッタリングにより形成した。フリー層11は、幅100μmの帯状(下部配線に直交する上部配線形状)の開口を有するマスクを用いたスパッタリングにより形成した。なお、マスクの交換は真空チャンバ内で行った。以上のようにして、接合面積が100μm×100μmのMTJ素子2を作製した。
【0059】
次に、図1に示すように、別途作製した直径1mmのコイル3をMTJ素子2の上方に配置した。すなわち、MTJ素子2とコイル3とで構成される磁気デバイスを作製した。その後、コイル3に電流を流してフリー層11の位置に約25Oeの垂直磁場を発生させ、この垂直磁場の存在下でMTJ素子2の磁気抵抗特性について4端子法を用いて調べた。また、コイル3に電流を流さなかったこと以外は同様の方法によりMTJ素子2の磁気抵抗特性について調べた。
【0060】
図7は、本発明の実施例1に係る磁気デバイスについて得られた磁気抵抗特性を示すグラフである。図中、横軸はフリー層11に印加した平行磁場の強さを示し、縦軸はMTJ素子2の膜厚方向の抵抗値を示している。また、実線101はコイル3を用いてMTJ素子2に垂直磁場を作用させた場合に得られたデータを示し、破線102はMTJ素子2に垂直磁場を作用させないで得られたデータを示している。
【0061】
図7に示すように、垂直磁場を生じさせなかった場合、約25Oe以上の平行磁場でフリー層11の磁化を反転させることができ、磁気抵抗変化率(以下、MR比という)は38%であった。これに対し、垂直磁場を生じさせた場合、約10Oe以上の平行磁場でフリー層11の磁化を反転させることができ、MR比は36%であった。すなわち、MR比に殆ど影響を与えることなく、フリー層11の磁化を反転させるのに必要な平行磁場の大きさを大幅に減少させることができた。
【0062】
(実施例2)
本例では、所定形状の薄膜を形成するに際し、マスクを介したスパッタリングを行う代わりに、マスクを用いずにスパッタリングを行い、それにより得られた薄膜をフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いてパターニングしたこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法によりMTJ素子2を作製した。なお、ここでは、接合面積は1μm×2μmとした。
【0063】
次に、図4に示すようなコイル3を形成した。但し、ここでは、コイル3は、MTJ素子2の上方に絶縁膜を介して導体膜を成膜し、これをフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いてパターニングすることにより形成した。
【0064】
その後、実施例1と同様の方法により、垂直磁場を発生させずに、上記MTJ素子2の磁気抵抗特性について調べた。その結果、垂直磁場を発生させない場合、約35Oe以上の平行磁場でフリー層11の磁化を反転させることができた。また、MR比は38%であった。
【0065】
次に、以下に説明する方法により、フリー層11に対して垂直磁場及び平行磁場を印加して先と同様の測定を行った。
図8は、本発明の実施例2に係るMTJ素子2への印加磁場に関するタイミングチャートである。横軸はコイル3への通電を開始してからの経過時間を示し、縦軸はフリー層11の位置における磁場の強さを示している。また、実線103は垂直磁場に関するデータを示し、破線104は平行磁場に関するデータを示している。
【0066】
図8に示すように、垂直磁場は1.5ナノ秒間だけ発生させた。また、平行磁場は、垂直磁場発生開始から1ナノ秒経過後に発生させ、それから9ナノ秒経過後に消失させた。なお、垂直磁場の強さは約25Oeとした。
【0067】
このような方法で垂直磁場及び平行磁場を発生させて上記MTJ素子2の磁気抵抗特性について調べた。その結果、約28Oe以上の平行磁場でフリー層11の磁化を反転させることができた。
【0068】
(実施例3)
本例では、図5(a)に示すMRAM1を以下の方法により作製した。なお、本例では、磁気抵抗効果素子2をMTJ素子とした。
【0069】
すなわち、マグネトロンスパッタリング装置を用いて、図示しない熱酸化Si基板上に、厚さ10nmのTa層と厚さ10nmのNiFe層とを積層してなる下地層(図示せず)、IrMnからなる厚さ12nmの反強磁性層14a、Co9Feからなる厚さ2nmのピン層12a、Al2O3からなる厚さ1.5nmのトンネルバリア層13a、Co9Feからなる厚さ3nmのフリー層11、Al2O3からなる厚さ1.5nmのトンネルバリア層13b、Co9Feからなる厚さ2nmのピン層12b、及びIrMnからなる厚さ12nmの反強磁性層14bを順次積層した。
【0070】
具体的には、これら薄膜は、膜面方向に100Oeの磁場を印加しながら、真空破壊することなく連続的に形成した。トンネルバリア層13a,13bは、Al層を成膜した後、これをプラズマ酸化することにより形成した。また、本例では、スパッタリングにより得られた薄膜をフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いてパターニングすることにより、所定形状の薄膜を作製した。なお、ここでは、接合面積は1μm×2μmとした。
【0071】
配線3及びワード線4は上記のMTJ素子2を作製する前に同一工程で作製し、ワード線4とMTJ素子2との間には絶縁層を介在させた。また、ビット線5は上記のMTJ素子2を作製した後に作製し、それらの間には絶縁層を介在させた。なお、配線3とワード線4との距離は1μmとし、配線3の幅は0.5μmとした。以上のようにして、図5(a)に示すMRAM1を作製した。
【0072】
次に、上記のMRAM1の配線3に電流を流してフリー層11の位置に約20Oeの垂直磁場を発生させ、この垂直磁場の存在下でMTJ素子2の磁気抵抗特性について4端子法を用いて調べた。また、配線3に電流を流さなかったこと以外は同様の方法によりMTJ素子2の磁気抵抗特性について調べた。
【0073】
その結果、垂直磁場を生じさせなかった場合、約30Oe以上の平行磁場でフリー層11の磁化を反転させることができた。これに対し、垂直磁場を生じさせた場合、約27Oe以上の平行磁場でフリー層11の磁化を反転させることができた。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、磁気抵抗効果素子のフリー層の磁化を反転させるのに使用する配線への負担が少なく且つフリー層の磁化を反転させるのに要する消費電力を低減可能な磁気デバイス及び磁気メモリが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るMRAMを概略的に示す斜視図。
【図2】図1のMRAMでコイルに電流を流した場合にフリー層で生じ得る磁化の向きの変化を概略的に示す斜視図。
【図3】(a)乃至(c)は、図1のMRAMに情報を書き込む際にフリー層で生じ得る磁化の向きの変化を概略的に示す平面図。
【図4】(a)は図1に示すMRAMの具体的な構造の一例を概略的に示す平面図、(b)は図1に示すMRAMの具体的な構造の他の例を概略的に示す斜視図。
【図5】(a),(b)は、本発明の第2の実施形態に係るMRAMを概略的に示す斜視図。
【図6】(a)は第1及び第2の実施形態に係るMRAMに採用可能な構造の一例を概略的に示す斜視図、(b)は第1及び第2の実施形態に係るMRAMに採用可能な構造の他の例を概略的に示す斜視図。
【図7】本発明の実施例1に係る磁気デバイスについて得られた磁気抵抗特性を示すグラフ。
【図8】本発明の実施例2に係るMTJ素子への印加磁場に関するタイミングチャート。
【符号の説明】
1…MRAM
2…磁気抵抗効果素子
3…垂直磁場発生用配線
4…ワード線
5…ビット線
6…ワード線
7…トランジスタ
8…ダイオード
10…半導体チップ
11…フリー層
12,12a,12b…ピン層
13,13a,13b…非磁性層
14,14a,14b…反強磁性層
51…磁化
52…磁場の向き
53…電流の向き
54…電流の向き
55…トルクの向き
56…磁場の向き
57…磁場の向き
101…実線
102…破線
103…実線
104…破線[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a magnetic device and a magnetic memory including a magnetoresistive effect element.
[0002]
[Prior art]
The magnetoresistive effect element has, for example, a structure in which a pair of ferromagnetic layers are stacked via a nonmagnetic layer. The resistance value of the magnetoresistive effect element changes according to the relative orientation of the magnetization of the other ferromagnetic layer with respect to the magnetization of the one ferromagnetic layer. A magnetoresistive effect element exhibiting such a magnetoresistive effect can be applied to various uses, and a magnetic random access memory (hereinafter referred to as MRAM) is one of the main uses of the magnetoresistive effect element.
[0003]
In an MRAM, a magnetoresistive element or the like constitutes a memory cell, and one ferromagnetic layer is a pinned layer whose magnetization direction does not change when a magnetic field is applied, and the other ferromagnetic layer is used when the magnetic field is applied. Information is stored as a free layer whose magnetization direction can change. That is, when information is written, a combined magnetic field of a magnetic field generated by flowing a current pulse through the word line and a magnetic field generated by flowing a current pulse through the bit line is applied. Thereby, the magnetization of the free layer is changed between a state parallel to the magnetization of the pinned layer and an antiparallel state, for example. In this way, binary information (“0”, “1”) is stored in the memory cell corresponding to these two states.
[0004]
Further, when reading the written information, a current is passed through the magnetoresistive effect element. Since the resistance value of the magnetoresistive element is different between the above two states, the information stored in the memory cell can be read by detecting the flowing current (or resistance value).
[0005]
By the way, in order to increase the integration density of the MRAM, it is extremely effective to reduce the area of the magnetoresistive effect element. However, in general, when the area of the free layer is reduced, the coercive force increases. Therefore, the strength of the magnetic field (switching magnetic field) required to change the magnetization of the free layer between a state parallel to the magnetization of the pinned layer and an antiparallel state according to the reduction in the area of the magnetoresistive effect element. You have to increase it.
[0006]
The switching magnetic field can be strengthened, for example, by flowing a larger current through the write wiring during writing. However, in this case, the power consumption is increased and the wiring life is shortened.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above problems, and has a small burden on the wiring used for reversing the magnetization of the free layer of the magnetoresistive effect element, and the consumption required for reversing the magnetization of the free layer. An object is to provide a magnetic device and a magnetic memory capable of reducing power.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, a free layer which exhibits ferromagnetism and whose magnetization direction can be changed by application of a magnetic field, and which is opposed to the free layer and exhibits ferromagnetism and before and after application of the magnetic field, A magnetoresistive effect element comprising a pinned layer in which orientation is maintained, and a nonmagnetic layer interposed between the free layer and the pinned layer, and a plane parallel to the main surface of the magnetization direction of the free layer In the case of changing the magnetization direction of the free layer from a direction parallel to the principal surface by generating a perpendicular magnetic field component perpendicular to the principal surface of the free layer at the position of the free layer by flowing a current. There is provided a magnetic device comprising a vertical magnetic field generating wiring inclined toward a direction perpendicular to the main surface.
[0009]
According to the second aspect of the present invention, a free layer which exhibits ferromagnetism and whose magnetization direction can be changed by application of a magnetic field, and which is opposite to the free layer and exhibits ferromagnetism and magnetization before and after application of the magnetic field. A magnetoresistive effect element comprising a pinned layer in which the orientation is maintained, and a nonmagnetic layer interposed between the free layer and the pinned layer; and one of the free layers facing the side surface of the free layer There is provided a magnetic device comprising a vertical magnetic field generating wiring extending parallel to or obliquely with respect to a main surface.
[0010]
According to the third aspect of the present invention, a free layer that exhibits ferromagnetism and whose magnetization direction can be changed by application of a magnetic field, and that is opposite to the free layer and exhibits ferromagnetism and exhibits magnetization before and after application of the magnetic field. A magnetoresistive effect element comprising a pinned layer whose orientation is maintained, and a nonmagnetic layer interposed between the free layer and the pinned layer, and a periphery of a straight line intersecting one main surface of the free layer A magnetic device comprising a vertical magnetic field generating wiring provided in a coil shape is provided.
[0011]
According to a fourth aspect of the present invention, the magnetic device according to any one of the first to third aspects, a word line facing the magnetoresistive element, the word line facing the magnetoresistive element and the word line And a bit line intersecting with the magnetic memory.
[0012]
According to the fifth aspect of the present invention, a free layer that exhibits ferromagnetism and whose magnetization direction can be changed by application of a magnetic field, and that is opposed to the free layer and exhibits ferromagnetism and before and after application of the magnetic field, A memory cell including a magnetoresistive element including a pinned layer whose orientation is maintained, and a nonmagnetic layer interposed between the free layer and the pinned layer; and a word line facing the magnetoresistive element; A bit line facing the magnetoresistive element and intersecting the word line, and a vertical magnetic field generating wiring extending parallel to or obliquely with respect to one main surface of the free layer, In the writing of information to a cell, a combined magnetic field generated by passing a current through the word line, the bit line, and the vertical magnetic field generation wiring is configured to act as the magnetic field. Magnetic memory is provided that.
[0013]
In the first to fifth aspects, the vertical magnetic field generating wiring may generate only a vertical magnetic field component perpendicular to one main surface of the free layer by passing a current through the wiring, or one of the free layers. Both a vertical magnetic field component perpendicular to the principal surface and a parallel magnetic field component parallel to the principal surface may be generated. Here, the “perpendicular magnetic field component” does not have to have a uniform direction and strength throughout the free layer unless the strength is zero when averaged at the position of the free layer.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In each figure, the same reference numerals are given to components having the same or similar functions, and redundant description is omitted.
[0015]
FIG. 1 is a perspective view schematically showing an MRAM according to the first embodiment of the present invention. The MRAM 1 shown in FIG. 1 includes a
[0016]
FIG. 2 is a perspective view schematically showing a change in the direction of magnetization that can occur in the
When an upward vertical magnetic field in the figure is applied to the
[0017]
FIGS. 3A to 3C are plan views schematically showing changes in the direction of magnetization that can occur in the
In FIG. 3A and FIG. 3C, the
[0018]
In the present embodiment, when changing the
[0019]
The current in the direction indicated by the
[0020]
Thereafter, the energization to the
[0021]
As described above, information “1” can be written. Information “0” can be written by the same method as described above except that the direction of the current flowing through the
[0022]
In this method, as described above, the
[0023]
In this method, not only a parallel magnetic field but also a vertical magnetic field is used, so that it is not necessary to pass a large current through each of the
[0024]
In the present embodiment, the
FIG. 4A is a plan view schematically showing an example of a specific structure of the
[0025]
In the
[0026]
When each memory cell includes one
[0027]
The
[0028]
If such a structure is adopted, the manufacturing process of the
[0029]
Next, a second embodiment of the present invention will be described.
5A and 5B are perspective views schematically showing an MRAM according to the second embodiment of the present invention. The
[0030]
As shown in FIGS. 5A and 5B, in this embodiment, the
[0031]
In the present embodiment, the longitudinal direction of the
[0032]
When the longitudinal direction of the
[0033]
In the present embodiment, the
[0034]
When the
[0035]
On the other hand, if the
[0036]
In the present embodiment, when the
[0037]
In the first and second embodiments, the
[0038]
Various structures can be employed in the
FIG. 6A is a perspective view schematically showing an example of a structure that can be employed in the
[0039]
In the
[0040]
In the
[0041]
When the vertical magnetic
[0042]
Next, each component of the
As described above, the
[0043]
Examples of materials that can be used for the ferromagnetic layer of the
[0044]
The film thickness of the ferromagnetic layer of the
[0045]
Unidirectional magnetic anisotropy is imparted to the pinned layers 12, 12a, and 12b. The pinned layers 12, 12a, 12b may have a single layer structure or may have a multilayer structure. That is, the pinned layers 12, 12a, 12b may be a single ferromagnetic layer. Or, for example, a three-layer structure represented by a ferromagnetic layer / nonmagnetic layer / ferromagnetic layer or a five-layer structure represented by ferromagnetic layer / nonmagnetic layer / ferromagnetic layer / nonmagnetic layer / ferromagnetic layer In addition, it may have a multilayer structure in which a nonmagnetic layer is interposed between two adjacent ferromagnetic layers. When a multi-layer structure is adopted for the pinned layers 12, 12a, 12b, the composition and film thickness may be the same or different from each other between the ferromagnetic layers. As materials of the ferromagnetic layer and the nonmagnetic layer of the pinned layers 12, 12a, and 12b, for example, materials exemplified with respect to the ferromagnetic layer and the nonmagnetic layer of the
[0046]
As a material of the
[0047]
Further, as the material of the
[0048]
When the
[0049]
When the
[0050]
The
[0051]
When the
[0052]
The
[0053]
The
[0054]
As the material for the vertical magnetic
[0055]
As described above, the use of the magnetic device including the
[0056]
【Example】
Examples of the present invention will be described below.
Example 1
In this example, first, the
[0057]
That is, using a magnetron sputtering apparatus, a base layer (not shown) formed by laminating a Ta layer having a thickness of 10 nm and a NiFe layer having a thickness of 10 nm on a thermally oxidized Si substrate (not shown), a thickness made of IrMn. 12 nm
[0058]
Specifically, these thin films were continuously formed without breaking vacuum while applying a magnetic field of 100 Oe in the film surface direction. The
[0059]
Next, as shown in FIG. 1, a separately produced
[0060]
FIG. 7 is a graph showing magnetoresistance characteristics obtained for the magnetic device according to Example 1 of the present invention. In the figure, the horizontal axis indicates the strength of the parallel magnetic field applied to the
[0061]
As shown in FIG. 7, when a vertical magnetic field is not generated, the magnetization of the
[0062]
(Example 2)
In this example, when forming a thin film of a predetermined shape, instead of performing sputtering through a mask, sputtering is performed without using a mask, and the resulting thin film is patterned using photolithography technology and etching technology. An
[0063]
Next, the
[0064]
Thereafter, the magnetoresistance characteristics of the
[0065]
Next, the same measurement as described above was performed by applying a vertical magnetic field and a parallel magnetic field to the
FIG. 8 is a timing chart regarding the magnetic field applied to the
[0066]
As shown in FIG. 8, the vertical magnetic field was generated for 1.5 nanoseconds. The parallel magnetic field was generated after 1 nanosecond had elapsed since the start of vertical magnetic field generation, and then disappeared after 9 nanoseconds had elapsed. The strength of the vertical magnetic field was about 25 Oe.
[0067]
The magnetoresistive characteristics of the
[0068]
Example 3
In this example, the
[0069]
That is, using a magnetron sputtering apparatus, a base layer (not shown) formed by laminating a Ta layer having a thickness of 10 nm and a NiFe layer having a thickness of 10 nm on a thermally oxidized Si substrate (not shown), a thickness made of IrMn. 12 nm
[0070]
Specifically, these thin films were continuously formed without breaking vacuum while applying a magnetic field of 100 Oe in the film surface direction. The tunnel barrier layers 13a and 13b were formed by plasma-oxidizing an Al layer after forming it. Moreover, in this example, the thin film obtained by sputtering was patterned using a photolithography technique and an etching technique to produce a thin film having a predetermined shape. Here, the bonding area was 1 μm × 2 μm.
[0071]
The
[0072]
Next, a current is passed through the
[0073]
As a result, when no vertical magnetic field was generated, the magnetization of the
[0074]
【The invention's effect】
According to the present invention, a magnetic device and a magnetic memory that can reduce the load on the wiring used to invert the magnetization of the free layer of the magnetoresistive element and reduce the power consumption required to invert the magnetization of the free layer. Is provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view schematically showing an MRAM according to a first embodiment of the present invention.
2 is a perspective view schematically showing a change in magnetization direction that can occur in a free layer when a current is passed through a coil in the MRAM of FIG. 1; FIG.
FIGS. 3A to 3C are plan views schematically showing changes in the direction of magnetization that can occur in the free layer when information is written to the MRAM of FIG. 1;
4A is a plan view schematically showing an example of a specific structure of the MRAM shown in FIG. 1, and FIG. 4B is a schematic view of another example of the specific structure of the MRAM shown in FIG. FIG.
FIGS. 5A and 5B are perspective views schematically showing an MRAM according to a second embodiment of the present invention. FIGS.
FIG. 6A is a perspective view schematically showing an example of a structure that can be adopted in the MRAM according to the first and second embodiments, and FIG. 6B shows the MRAM according to the first and second embodiments. The perspective view which shows schematically the other example of the structure which can be employ | adopted.
FIG. 7 is a graph showing magnetoresistance characteristics obtained for the magnetic device according to Example 1 of the invention.
FIG. 8 is a timing chart regarding a magnetic field applied to an MTJ element according to Example 2 of the invention.
[Explanation of symbols]
1 ... MRAM
2 ... Magnetoresistive effect element
3 ... Wiring for vertical magnetic field generation
4. Word line
5 ... Bit line
6 ... Word line
7 ... Transistor
8 ... Diodes
10 ... Semiconductor chip
11 ... Free layer
12, 12a, 12b ... pinned layer
13, 13a, 13b ... nonmagnetic layer
14, 14a, 14b ... antiferromagnetic layer
51 ... Magnetization
52 ... Magnetic field direction
53 ... Current direction
54 ... Direction of current
55 ... Direction of torque
56 ... Direction of magnetic field
57 ... Direction of magnetic field
101 ... solid line
102 ... broken line
103 ... Solid line
104 ... broken line
Claims (5)
前記フリー層の磁化の向きをその主面に平行な面内で変化させる場合、電流を流すことにより前記フリー層の前記主面に垂直な垂直磁場成分を前記フリー層の位置に発生して前記フリー層の磁化の向きを前記主面に平行な方向から前記主面に垂直な方向へ向けて傾ける垂直磁場発生用配線とを具備したことを特徴とする磁気デバイス。A free layer exhibiting ferromagnetism and capable of changing the direction of magnetization upon application of a magnetic field, a pinned layer facing the free layer and exhibiting ferromagnetism and maintaining the magnetization direction before and after application of the magnetic field, A magnetoresistive effect element comprising a nonmagnetic layer interposed between a free layer and the pinned layer;
When changing the magnetization direction of the free layer in a plane parallel to the principal surface, a perpendicular magnetic field component perpendicular to the principal surface of the free layer is generated at the position of the free layer by passing an electric current. A magnetic device comprising: a perpendicular magnetic field generating wiring for tilting a magnetization direction of a free layer from a direction parallel to the main surface to a direction perpendicular to the main surface.
前記フリー層の側面に対向し且つ前記フリー層の一方の主面に対して平行または斜めに延在した垂直磁場発生用配線とを具備したことを特徴とする磁気デバイス。A free layer exhibiting ferromagnetism and capable of changing the direction of magnetization upon application of a magnetic field, a pinned layer facing the free layer and exhibiting ferromagnetism and maintaining the magnetization direction before and after application of the magnetic field, A magnetoresistive effect element comprising a nonmagnetic layer interposed between a free layer and the pinned layer;
A magnetic device comprising: a perpendicular magnetic field generating wiring which faces a side surface of the free layer and extends parallel or obliquely to one main surface of the free layer.
前記フリー層の一方の主面と交差する直線の周囲にコイル状に設けられた垂直磁場発生用配線とを具備したことを特徴とする磁気デバイス。A free layer exhibiting ferromagnetism and capable of changing the direction of magnetization upon application of a magnetic field, a pinned layer facing the free layer and exhibiting ferromagnetism and maintaining the magnetization direction before and after application of the magnetic field, A magnetoresistive effect element comprising a nonmagnetic layer interposed between a free layer and the pinned layer;
A magnetic device comprising: a vertical magnetic field generating wiring provided in a coil shape around a straight line intersecting one main surface of the free layer.
前記磁気抵抗効果素子に対向したワード線と、
前記磁気抵抗効果素子に対向し且つ前記ワード線と交差したビット線とを具備したことを特徴とする磁気メモリ。A magnetic device according to any one of claims 1 to 3,
A word line facing the magnetoresistive element;
A magnetic memory comprising a bit line facing the magnetoresistive element and intersecting the word line.
前記磁気抵抗効果素子に対向したワード線と、
前記磁気抵抗効果素子に対向し且つ前記ワード線と交差したビット線と、
前記フリー層の一方の主面に対して平行または斜めに延在した垂直磁場発生用配線とを具備し、
前記メモリセルへの情報の書き込みにおいて、前記ワード線と前記ビット線と前記垂直磁場発生用配線とに電流を流すことにより発生する合成磁場が前記磁場として作用するように構成されたことを特徴とする磁気メモリ。A free layer exhibiting ferromagnetism and capable of changing the direction of magnetization upon application of a magnetic field, a pinned layer facing the free layer and exhibiting ferromagnetism and maintaining the magnetization direction before and after application of the magnetic field, A memory cell including a magnetoresistive effect element including a free layer and a nonmagnetic layer interposed between the pinned layer;
A word line facing the magnetoresistive element;
A bit line facing the magnetoresistive element and intersecting the word line;
A vertical magnetic field generating wiring extending parallel or oblique to one main surface of the free layer,
In the writing of information into the memory cell, a combined magnetic field generated by passing a current through the word line, the bit line, and the vertical magnetic field generating wiring is configured to act as the magnetic field. Magnetic memory.
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