JP3812782B2 - 車両用三相交流発電機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用三相交流発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
三相電機子巻線をΔ結線型三相電機子巻線とした形式の車両用三相交流発電機が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車両用三相交流発電機では、近年におけるエンジンルームの縮小傾向および車載電機負荷の増大傾向に対応して、体格を増大することなく出力電流を増大するという要望があり、このため、三相電機子巻線の電流密度増大などのために発電機の内部温度が上昇する傾向があった。けれども、車両用三相交流発電機は高温のエンジンルーム内に設けられるので、その発熱低減もまた重要な課題であった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、装置体格を大型化することなく、その発熱増大を抑止し、かつ、出力電流の増大を実現する車両用三相交流発電機を提供することを、その解決すべき課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の車両用三相交流発電機によれば、三相電機子巻線は、閉ループ回路を構成しないように一個所のみの開放部をもつΔ結線型三相電機子巻線からなり、整流回路は、三相電機子巻線を構成する各相巻線の端部のうち、上記開放部の端部をなす独立端及び他の端部からなる接続端を一対の高低直流出力端にそれぞれ接続する本質的に4対の整流素子により構成されていることを特徴としている。
【0006】
このようにすれば、装置体格を大型化することなく、その発熱増大を抑止し、かつ、出力電流の増大を実現する車両用三相交流発電機を実現することができる。
以下、更に詳しく説明する。
三つの相巻線をΔ形に接続してなる従来のΔ結線型三相電機子巻線をもつ車両用三相交流発電機では、各種電磁的アンバランスにより、各相巻線の合計電圧は0とならず、このため、このΔ結線型三相電機子巻線中を循環電流が流れるが、この循環電流はまったく発電出力に関与せず、三相電機子巻線中で熱に転換されて三相電機子巻線の温度を上昇させる。
【0007】
本発明は、上記循環電流を外部に出力できるようにすれば、最も高温となりやすい三相電機子巻線の温度を下げつつ、この循環電流の分だけ出力電流を増大できるという点に着目したものであって、そのために、従来のΔ結線型三相電機子巻線において2つの相巻線の端部を接続していた三つの接続個所のうち、一個所の接続個所において、これら2つの相巻線の端部の接続を行わずに開放部となし、これら開放部において生じた一対の相巻線の端部(独立端)を整流回路の一対の高低直流出力端に整流素子を通じて個別に接続した。
【0008】
このようにすれば、整流回路に必要な整流素子数は増加するものの、三相電機子巻線中の循環電流は0とすることができるので、三相電機子巻線の温度上昇の抑止と、出力電流の増大とを実現することができる。なお、整流回路はたしかに整流素子数の増大を必要とするものの、三相電機子巻線の上記開放部から整流素子へ給電される交流電流は、他の端部から給電される交流端部より少ないため、上記開放部をもたない従来のΔ結線型三相電機子巻線の整流素子に比較して小電流容量化することができ、コスト負担の増大は軽減される。
【0009】
請求項2記載の構成によれば請求項1記載の車両用三相交流発電機において更に、相巻線の独立端、すなわち、上記開放部に存在する相巻線の端部に接続される整流素子は、接続端、すなわち、一対の相巻線の互いに接続された一対の端部に接続される整流素子よりも小電流容量の素子で構成される。
このようにすれば、整流回路の小型化とコストダウンとを図ることができる。
請求項1記載の車両用三相交流発電機によれば請求項1記載の車両用三相交流発電機において更に、前記三相電機子巻線が、前記閉ループ回路を構成しないように一個所のみの開放部をもつΔ結線型三相電機子巻線のみから構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の開放部付きのΔ結線型三相電機子巻線は、従来のΔ結線型三相電機子巻線の三個所の接続部の少なくとも一個所を開放部すなわち相巻線同士の接続を行わない構成としたものである。
本発明は循環電流を遮断することを目的とするので、上記開放部は一個所だけ設けることが、整流素子数及び配線負担の減少のために望ましい。
【0011】
すなわち、互いに電気角度で(2/3)πまたは(4/3)π離れてステータコアに巻装された3つの相巻線のうちの一つの両端を他の二つの相巻線の各一端に個別に接続して第1、第2出力端となし、前記他の二つ相巻線の各他端を互いに接続せずに第3、第4出力端となした三相電機子巻線を用いることが最も好適である。
【0012】
本発明の車両用三相交流発電機は、単一のΔ結線型三相電機子巻線を有するものの他に、Δ結線型三相電機子巻線とY結線型三相電機子巻線とを有するものにも適用できることは明白である。
車両用三相交流発電機の界磁束は永久磁石及び励磁コイルのどちらで形成してもよいことは当然である。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の車両用三相交流発電機の一実施例における要部の回路構成を図1を参照して説明する。
この車両用三相交流発電機は、三相電機子巻線1と、整流回路と、励磁コイル3とを有している。
【0014】
三相電機子巻線1は、互いに電気角度で(2/3)πまたは(4/3)π離れてステータコア(図示せず)に巻装されたU相巻線11、V相巻線12、W相巻線13を有し、U相巻線11の一端及びV相巻線12の一端は接続されてこの三相電機子巻線の接続端14をなしている。同様に、V相巻線12の他端及びW相巻線13の一端は接続されてこの三相電機子巻線の接続端15をなしている。更に、W相巻線13の他端及びU相巻線11の他端はそれぞれ本発明でいう独立端16、17をなしている。
【0015】
整流回路2は、三相全波整流回路であって、ハイサイド側(上アーム側)のダイオード21〜24と、ローサイド側(下アーム側)のダイオード25〜28とを有し、ダイオード21、25のペアは三相電機子巻線1の独立端17を整流回路2の高位直流出力端2H及び低位直流出力端2Lに接続し、ダイオード22、26のペアは三相電機子巻線1の独立端16を整流回路2の高位直流出力端2H及び低位直流出力端2Lに接続し、ダイオード23、27のペアは三相電機子巻線1の接続端15を整流回路2の高位直流出力端2H及び低位直流出力端2Lに接続し、ダイオード24、28のペアは三相電機子巻線1の接続端14を整流回路2の高位直流出力端2H及び低位直流出力端2Lに接続している。
【0016】
励磁コイル3には、図示しないレギュレータにより制御される励磁電流が通電されてそれに応じた界磁束が形成され、この界磁束に応じた三相発電電圧が三相電機子巻線1に誘起され、生じた三相発電電流が整流回路2により整流されて直流出力端2H、2L間に出力される。
最大値がほぼ同じで位相が(2/3)πまたは(4/3)π異なる三相交流電圧が三相電機子巻線1の各相巻線11から13に常に生じるように、各相巻線11〜13及び磁気回路が設計され、理想的には独立端16の電位と独立端17の電位とは等しくなるはずであるが、設計、製造のばらつきのために、独立端16の電位と独立端17の電位とは異なる。
【0017】
しかし、この実施例では、三相電機子巻線11と13との接続がなされず、本発明でいう開放部を構成するので、この三相電機子巻線1の独立端16と17との間の短絡がなく、これら三つの相巻線11〜13に循環電流が流れることはない。各相巻線11〜13をそれぞれ接続する従来のΔ結線型三相電機子巻線では、各相巻線11〜13の抵抗値は小さいので、循環電流は相当大きくなり、それにより三相電機子巻線内に無駄な発熱が生じてしまう。
【0018】
これに対し、本実施例では、この循環電流に相当する電流の少なくとも一部は整流回路2を通じて外部に出力され、出力電流を増大させる上、循環電流を0にできるので、この循環電流による三相電機子巻線1内の発熱がなく、三相電機子巻線1の温度上昇の抑止と出力電流の増大とを同時に実現することができる。
なお、ダイオード21、22、25、26は、ダイオード23、24、27、28より定格電流(電流容量)を小さく設定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用三相交流発電機の一実施例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 三相電機子巻線
2 整流回路
11〜13 相巻線
14、15 接続端
16、17 独立端(開放部)
21〜28 ダイオード(整流素子)
2H 整流回路2の高位直流出力端
2L 整流回路2の低位直流出力端
Claims (3)
- 三相電機子巻線と、この三相電機子巻線に発生する交流電流を整流する整流回路とを備える車両用三相交流発電機において、
前記三相電機子巻線は、閉ループ回路を構成しないように一個所のみの開放部をもつΔ結線型三相電機子巻線からなり、
前記整流回路は、前記三相電機子巻線を構成する各相巻線の端部のうち、前記開放部の端部をなす独立端及び他の端部からなる接続端を一対の高低直流出力端にそれぞれ接続する本質的に4対の整流素子を有することを特徴とする車両用三相交流発電機。 - 請求項1記載の車両用三相交流発電機において、
前記相巻線の独立端に接続される前記整流素子は、前記接続端に接続される前記整流素子よりも小電流容量の素子で構成されることを特徴とする車両用三相交流発電機。 - 請求項1記載の車両用三相交流発電機において、
前記三相電機子巻線は、前記閉ループ回路を構成しないように一個所のみの開放部をもつΔ結線型三相電機子巻線のみから構成されることを特徴とする車両用三相交流発電機。
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1998
- 1998-03-13 JP JP06348398A patent/JP3812782B2/ja not_active Expired - Fee Related
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