JP3810783B2 - 地下汚染浄化方法及び地下汚染浄化システム - Google Patents

地下汚染浄化方法及び地下汚染浄化システム Download PDF

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Description

【背景技術】
【0001】
現在、蒸気注入法(WO91/02849)などの不飽和帯の有機炭化水素汚染の原位置浄化技術は、昔ながらの土壌ガス吸引法を高度化した最先端技術と考えることができる。この何十年かの間に行われてきた多孔質媒体中に高温の流体を注入する研究−初めは石油産業での回収技術で適用−については、これらの技術の適用における物理プロセスが複雑なこともあり、いくつかの重要な特許と研究段階にある技術を総括しておくことは有用と考えられる。
【0002】
重要な特許
W091/02849 Udellほか,1991:土壌中の不飽和帯への蒸気注入の基礎的な特許。この特許方法では、飽和帯・毛管帯縁辺・地下水変動帯は効率的な浄化はできない。
【0003】
US5279740 Basileほか,1992:蒸気および自然に存在しない生物体と窒素を、有機汚染物質の微生物分解を促進するために同時に注入する方法。
【0004】
DE18707096 C1 Farberほか,1997:蒸気注入を、飽和した水蒸気と空気の混合体の注入に拡張した方法。この方法は飽和帯特有の困難さ(の克服)を考慮していない。W091/02849と同様に、適用できるのは不飽和帯に限られ、毛管帯縁や地下水変動帯には適用できない。
【0005】
WO 00/35608 Eakerほか,1998:2つの不透水層の間の飽和帯への水蒸気注入。提案された手法は原理的には定められた境界条件の下では適用可能であるが、すでにBaselら(1991)により発表されている。この特許の主張である層境界近くでの温度制御は、蒸気注入法では原理的に温度をコントロールできないことから、物理的観点で合理的でない。
【0006】
US6142706 Ainesほか,2000:蒸気注入と電気抵抗による加熱を拡張した方法で、熱バリアを形成することにより原位置で汚染物質を酸化させるもの。多孔質媒体中の流動機構と熱力学の基本的な理論上の根拠に関して、この方法の機能については疑わしい点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
最先端段階と研究段階
加熱による浄化方法はすべて、熱力学の相平衡はべき乗則に従い温度によって決まるという原理を利用している。汚染地盤を加熱することにより、汚染物質の大半が含まれている液相から、土壌ガス吸引法のようなスタンダードな浄化方法により土壌から除去が可能な気相への物質移動速度は、大幅に増大する。このほか加熱法の有利な点として、地下の熱前線の等方的な伝播がある。熱伝播プロセスによって土壌が規則的に加熱され、地下の土壌構造の不均質さの影響が低減してゆく。この不均一性こそ、既存のあらゆる原位置浄化技術について、いくら物理的原理に則っていても、浄化の効率およびその結果としての経済的な適用性を制限しているものである。
すなわち、高透水ゾーンは早く効果的に浄化されるが、低透水ゾーンの中または外への物質移動は遅い拡散過程に制限された速度となってしまう。汚染土壌を加熱するのもこの基本原理は同じで、高温状態では物質移動が桁違いに速くなる。よって加熱土壌浄化法を用いることにより、'低温'の先端技術に比べて浄化時間をかなり早めることが可能となる。しかし、加熱原位置浄化手法を経済的に適用するためには、地下をできる限り規則的に加熱することが前もって必須のことである。
【0008】
不飽和帯においては蒸気注入法に関する前述の加熱による優位性が十分に証明され、これらは大規模な科学研究によって記載されている(Itamura ほか, 2000; Koschitzky ほか2001)。一般に不飽和帯では、経済的にリーズナブルな本数の注入井戸・排気井戸を設けることで地下を規則的に加熱することができる。この経済的観点において、上述の技術の適用性は、一般には土壌の透水係数によって制限される。この原則は地下の流体の対流過程に基づくすべての技術に対してあてはまる。土壌と流体の透水係数のパラメータが低下すること(それは流動抵抗の増大につながる)が原因となって摩擦力が増大し、その結果対流フラックスに比例して低下する。
例えばローム質土壌では、水蒸気流の方法での注入力も、汚染物質を運搬し吸引井戸から吸引される土壌ガスの量のいずれも、経済的に見て実用的なレベルよりはるかに小さい。水蒸気注入方式による加熱原位置浄化手法を経済的に適用することを制限するもう1つの重要な点は、汚染物質の揮発性である。水蒸気の温度においてさえも、重油や常温で固体の多環芳香族炭化水素などの低揮発性混合油は、土壌ガスとして十分に物質が移動するほど揮発性は高くない。
【0009】
水蒸気流に空気を加えると(DE 19707096C1)、不飽和帯では蒸気注入法が改善され、熱前線の等方性が保たれている間は、汚染物質の熱前線での濃集という不具合を回避することができる。過去にこの手法はいくつもの科学的研究において実験室スケールや準技術的スケールで実証されてきたが(Schmidtほか,1998、Schmidt,2000)、最先端の技術としては確立されてこなかった。
【0010】
飽和した水蒸気を注入する浄化技術と水蒸気と空気を組み合わせて注入する技術のいずれも、地下の不飽和帯へはうまく適用でき、いずれも上述の限界がある。毛管帯縁(しばしば高濃度の汚染物質が含まれている)および帯水層(飽和帯)では、他のプロセスが支配しており熱伝達がかなり制限される:すなわち浮力と毛管力が実質的な影響を持っている。浮力は、気相がまっすぐ鉛直方向に伝わることの原因となり、特に高透水性の帯水層では、水蒸気法などで生じた熱前線が横方向に十分に広がるのを妨げることとなる。すると、地盤を規則的に加熱し汚染物質を効率的に除去するためには、経済的にみて不適切なほど近距離で注入井戸を(それに関連して排気井戸も)設置しなければならなくなる。今回の特許では、これらの事態から一歩進み、水蒸気と不活性な気体を混合して飽和帯に注入することにより、また、これに個別のサイトに特有の境界条件に合致させる操作方法も合わせて、汚染された地盤を効率的に浄化する手法を提示する。
【0011】
冷たい不活性の気体(すなわち空気)・水蒸気・水蒸気と不活性の気体の混合体は、特に飽和した多孔質媒体中での拡散挙動が異なり、そのプロセスは複雑な性質のものである。毛管力によって、いわゆる"エアスパージング"の方法を実施しているときに注入されている冷たい(周辺温度の)空気は、選択的流路(枝分かれした樹形に似ている)を形成する。揮発性の高い混合物でこの流路の中およびごく近傍にあるものは十分に浄化される。しかしこの方法での浄化効果は(汚染物質の揮発性に関わらず)本質的に限られたものである。というのは、土壌中にある小スケールでの不均質性の影響によりこの流路が制御不能に不規則に広がり、またそれによって浄化プロセスが汚染土壌の一部へ十分に届かないことがしばしば起こるからである。
【0012】
それに比べて水蒸気の挙動は全く異なる。というのは、熱運搬と相変化の組み合わせのプロセスが毛管力をかなり弱くし、安定で連続した熱前線を形成するからである。この熱前線は、1本の流路を形成するかわりに、より大きな体積の土壌にわたって連続した気相で広がり、土壌は水蒸気の温度にまで一様に熱せられる。水蒸気は熱前線ですべて凝縮し、進行・伝播する熱前線に気化エンタルピーを伝える。しかし、加熱することで水から気相への物質移動が大きく増大するものの、飽和帯へ水蒸気を注入することで最初は、期待するような上方へのダイレクトな移動ではなく、熱前線の位置またはその背後に高濃度の液体の汚染物質の集積が生じる。
このような動きやすくなった有機物質の相は、汚染物質の密度と局所的な帯水層構造に支配されて、制御不能な状態であらゆる空間的方向(この過程では主に重力および毛管力の方向)に向かって熱前線から離れた位置に水・汚染物質の二相系で移動する。飽和帯からの汚染物質の除去は極めてわずかな程度でしか起こらず、そのため、前述の熱前線の水平方向の伝播が限られてしまうことと同じように、本浄化技術を適用してもしばしば効果がないものとなってしまう。
水よりも密度の大きい有機物質の場合、熱前線で集積した汚染物質が帯水層の下部に移動する可能性があるため、飽和した水蒸気の注入は環境に重大なダメージを与えうる。この場合、水蒸気の注入は基本的に、特殊な水理地質条件でのみ適用可能であり、汚染物質に左右される;一般にその有効性は疑問である。例えばBaselほか(1991)では2枚の不透水層に間の浅い帯水層に水蒸気注入法が適用されている。このケースでは、帯水層の上下方向の広がりが限られていたため浮力によって不都合な影響が生じることがなく、熱前線の形がほとんど重要でなかった。このプロセスは、石油産業では"スチームドライブ"(van Lookeren,1983)としてよく知られているもので、昔から二次的な石油回収の方法として使われてきたものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、注入設備を通して帯水層圧縮空気と蒸気とを混合した第1の混合体排気井戸を有する排気設備で前記帯水層とその上の不飽和土壌層を介して伝わった土壌中蒸気、汚染物質及びキャリアガスとして機能する前記圧縮空気を含んだ第2の混合体を排出して測定設備により汚染物質の濃度、土壌の温度を測定して、地下水中・地下水変動帯中の揮発性および低揮発性物質による地下汚染を適切に浄化する地下汚染浄化方法である。
【0014】
前記注入設備は、
前記帯水層と不飽和土壌帯層からなる層に対して配設され、前記第1の混合体を地上から前記帯水層に注入する注入井戸工程と、飽和した水蒸気を生成する水蒸気発生工程と、
前記水蒸気発生工程からの水蒸気を第1の注入量可変工程を介して導く水蒸気導き工程と、空気を圧縮する空気圧縮工程と、前記空気圧縮工程からの圧縮空気を第2の注入量可変工程を介して導く圧縮空気導き工程と、前記水蒸気導き工程からの水蒸気と前記圧縮空気導き工程からの圧縮空気とを混合して前記第1の混合体を出力するミキサ工程と、前記ミキサ工程の前記第1の混合体を第3の注入量可変工程を介して前記注入井戸工程に導いて注入する混合体導き工程とを備えたことを要旨とする。
【0015】
本発明は、注入設備を通して帯水層圧縮空気と蒸気とを混合した第1の混合体排気井戸を有する排気設備で前記帯水層とその上の不飽和土壌層を介して伝わった土壌中蒸気、汚染物質及びキャリアガスとして機能する前記空気を含んだ第2の混合体を排出して測定設備により汚染物質の濃度、土壌の温度を測定して、地下水中・地下水変動帯中の揮発性および低揮発性物質による地下汚染を適切に浄化する地下汚染浄化システムである。
【0016】
前記注入設備は、
前記帯水層と不飽和土壌帯層からなる層に対して配設され、前記第1の混合体を地上から前記地下水帯層に注入する注入井戸と、飽和した水蒸気を生成する水蒸気発生装置と、
【0017】
前記水蒸気発生装置からの水蒸気を第1の注入量可変手段を介して導く水蒸気導き手段と、空気を圧縮する空気圧縮装置と、前記空気圧縮装置からの圧縮空気を第2の注入量可変手段を介して導く圧縮空気導き手段と、前記水蒸気導き手段からの水蒸気と前記圧縮空気導き手段からの圧縮空気とを混合して前記第1の混合体を出力するミキサと、前記ミキサの前記第1の混合体を第3の注入量可変手段を介して前記注入井戸に導く混合体導き手段とを備えたことを要旨とする。
【0018】
【発明の効果】
空気注入による飽和帯の浄化は、揮発性の低い汚染物質では有効性が限定され、注入空気が選択的流路の形成によって制御不能なほどに広がる。
【0019】
低揮発性の問題は、飽和した水蒸気を注入し飽和帯の温度を上昇させることによって解決するが、汚染物質を除去するよりもそれらを制御不能に移動させてしまうという問題を引き起こす。
【0020】
蒸気と空気を混合して注入する方法では、蒸気注入の熱的効果があるとともに、選択的流路が連続した熱前線を形成する。汚染物質はキャリアガスによって継続的に不飽和帯へ移動し、通常の方法で排出される。こうして、濃集した汚染物質の蓄積および制御不能な移動を防ぐことができる。ある局所的な水理地質条件や汚染状況に適したキャリアガス・蒸気の注入の操作方法を適用する際には、熱前線と注入井戸範囲をコントロールして最適化することができる。
【0021】
【発明を実施するための最良の形態】
本実施の形態は、
1.注入設備を通して地下水帯水層にキャリアガスと蒸気の混合したものを入れ、排気設備を通してほぼ大気圧下でキャリアガス・土壌中蒸気・汚染物質の混合体を排気することにより、地下水中・地下水変動帯中の揮発性および低揮発性物質による地下汚染を原位置浄化する方法においては、適切な操作方法を行うことおよび注入される全流量にキャリアガスの十分高い分圧を加えることによって、地下を伝わる熱前線の中あるいは背後に濃集した汚染物質が集積するのを回避することができる。
2.1による方法において、水より軽い比重の非溶解性物質の汚染については下記の点が満足されている必要がある:キャリアガスの分圧が高い間は分圧を増加させることができる(キャリアガスのモル分圧およその大きさ X cg 0.01 )。
3.1による方法において、水より大きい比重の非溶解性物質の汚染については下記の点が満足されている必要がある:最初は、キャリアガスの分圧は、キャリアガスによって汚染物質が十分除去されるように、極めて高いモル分圧が加えられなければならない。
4.1〜3の方法においては、キャリアガスの最小分圧は、排気設備においてできる限り連続的に測定された汚染物質濃度の測定結果を用いて求めることができる。このとき、キャリアガスの十分高い分圧を付加することによって、排気土壌ガスの温度での飽和蒸気圧よりかなり低い濃度が保証されなければならない。ある程度稼動した後に濃度が低下したら、混合気体の合計の注入量がほぼ一定に保たれている中で、蒸気の流入量が増大するのに伴い、キャリアガスの分圧は連続的あるいは段階的に下げられる。
5.1〜4の方法においては、注入量を最大にすることにより、単位注入量あたりの浄化される飽和帯の土壌の体積を最大にすることが求められる。
6.1〜5の方法において、局所的な汚染分布を把握し、排出する汚染物質濃度を算出するために、最初はどの注入施設からも極めて低い水蒸気分圧( X water 0.01 0.02 )のキャリアガス注入を行う。
7.1〜6の方法において、キャリアガスとして、空気またはその他のいかなる不活性なガスでも用いることができる。
8.1〜7の方法において、注入されるキャリアガスと蒸気の混合体は、飽和、不飽和、あるいは過飽和している。
【0022】
以下に詳細に説明する
不活性ガスと蒸気を混合したものを土壌の飽和帯へ注入する間、冷たい空気と蒸気に関する上述の現象は空間的に別々の2つのゾーンで観察される:安定した熱前線が形成されると、水蒸気の一部は濃集し、熱前線で捉えられた汚染物質は蒸発する。この熱前線の外側では、加熱されていない土壌の中に不活性な気体によって選択的な流路ができ、この気体が熱前線を通って汚染物質の運搬媒体として運ぶ。この不活性気体と汚染物質の混合体は、エアスパージングの物理法則に従って、連続的に問題なく不飽和帯へ流入する。それからこれらは吸引井戸を通して土壌ガスとともに吸引される。このプロセスは、熱前線が吸引井戸に到達するまで、あるいは吸引されたガス中の汚染物質が地下浄化が完全に達成されたことを示す濃度になるまで続く。
【0023】
飽和した蒸気と空気を混合して注入することは、単一の流路のかわりに安定で一貫した浄化前面を形成するという点と高温のため物質移動速度がかなり増大するという点で、根本的な優位性がある。ただし、高濃度でコントロール困難な液相の汚染物質が濃集するという不具合を回避できる限りにおいてである。地下を有効に浄化するためには、そのサイトの水理地質および汚染物質の種類・分布に対して、固有の操作法を適用することとなる。下記の点は標準的に遵守されなければならない:
(1)熱および浄化前面の水平的な広がりを最大にし、摩擦力を最大にするには、注入される蒸気と不活性な気体の流入量を最大にする必要がある。これを制限するものの1つに、注入井戸が周辺の土壌と十分に連結していないことおよび井戸の重量不足がある。2つめに、注入点より上の土壌の荷重がある。いずれも、井戸または周辺土壌が上方へ移動すること(水理基盤崩壊)につながる。さらに、通常多孔質媒体に適用される線形流動則(ダルシー則)は、きわめて早い流速や大きな特徴のある粒径の下では二次元流の式に変わってしまう。その結果、礫や粗粒砂の帯水層は、今回提案する方法では浄化されない。
【0024】
(a)もし注入井戸に、注入レベルより上の土壌の荷重に応じておもりを追加したり、周辺土壌とセメントベントナイトなどの固化剤で連結され、注入井戸に十分な荷重がかけられるのなら、注入圧を最大にすることはできよう。
【0025】
(b)クーロンの地圧理論を考慮すると、適切に止めておくことで注入圧は(a)による値を超えて増大させられる。
【0026】
(c)注入レベルは地下水中のなるべく深い位置にしなければならない。このことは土壌の荷重を増大させ、同時に浄化前線の側方の広がりを大きくするという熱力学的な副次的効果を生む。すなわち、注入ポートから上向きに移動しながら、ガス状の空気・水蒸気の混合気体は、理想的な気体法則と周囲の帯水層での静水圧条件に従って広がる。ガスの密度は、地下水中での総圧力と反比例する。ガスの温度は、水の蒸気圧と温度のべき乗関係に従ってわずかに低下するだけである。体積が広がり摩擦力が増大することとなるが、これは浄化前線が水平的に広がるという望ましい状態を進めることとなる。注入深度は不透水性の地層によって制限される。さらに経済的理由、すなわち、加熱する土壌の体積が大きいとそれに比例してエネルギーコストが増大するという制限もある。これらはトータルコストの主要部分ではないだろうが、全く無視することもできない。
【0027】
(2)個別の汚染特性に対する操作手法の適用
汚染物質の密度により、異なる目的をもった異なる手法が用いられなければならない。これはすなわちリスクポテンシャルの低減と浄化の有効性のため。初めの目的は、水より密度の大きい汚染物質(DNAPL=高密度難溶解性液体)に対するものである。水より軽い汚染物質(LNAPL=軽難溶解性液体)については、熱前線により物質が動くようになることによって下方へ拡散するという危険性はないが、浄化効率を向上することはできる。よって異なる標準が定められる:
(a) DNAPLの浄化の場合の加熱過程の最初には、汚染物質がキャリアガスを通して十分に移動し除去されるように、キャリアガスは高いモル分圧で付加される(およそ0.5<Xcg<0.95)。これは、排気井戸での汚染物質濃度をできる限り連続的に測定することおよび、適切な温度測定システムが設置された後は対象の浄化ゾーンにおける土壌温度を測定することにより、コントロールすることができる。これによって、熱前線が汚染の高濃度部の大きなエリアに到達しているかどうかを推測することができる。排出された土壌ガス中の汚染物質濃度を飽和水蒸気圧よりも十分に低くするためには、十分に高いモル分圧のキャリアガスが与えられなければならない。ある程度の稼動期間の後に濃度が低下したら、混合気体の合計の注入量がほぼ一定に保たれている中で、蒸気の流入量が増大するのに伴い、キャリアガスの分圧は連続的あるいは段階的に下げられる。このようにして摩擦力が一定に保たれている中で、混合気体の温度と移動量は増大する。もし蒸気の分圧が一定のままでキャリアガスの分圧が下がると、合計の流入量が低下して摩擦力が低下する。そうなると加熱部の外側が部分的に弱まり、浸水してしまい汚染物質が気相で移動することができなくなる。
【0028】
(b)DNAPLの局所的な汚染分布を大まかに見積もり、排出可能な汚染物質濃度を決めるためには、最低温度レベルでのキャリアガスおよび低モル分圧の水蒸気(0.01<Xsteam<0.02)による試行的注入を、各々の注入ポイントにおいて適用(2a)の前に実施しておかなければならない。
【0029】
(c)LNAPLについては、主な関心事は浄化効率の向上である。このような非溶解性の汚染物質は、通常主として地下水変動帯に存在しており、ときにその直下に見られる。このゾーンには熱前線は十分に到達でき、熱前線背後に大量で高濃度の汚染物質(これには熱前線が届くことがもはや困難)が蓄積するのを回避することができる。よって、十分に大きな分圧であればどのようなモル分圧のキャリアガスでも混合することができる(概ねXcg>0.01)。アドバイスとして、局所的な汚染分布と熱前線での温度を評価するために、(a)と同様に排出された汚染物質の濃度をチェックすることが挙げられる。
【0030】
(3)局所的な水理地質に対する操作手法の適用
2a〜2cの手順に従った浄化の進行の評価において、飽和帯と地下水変動帯でのLNAPLおよびDNAPLの個別の移動の動態が考慮されなければならない。初期濃度の高い液体汚染物質が含まれるエリアは、汚染物質の移動のリスクに必然的にさらされている。毛管力により、これらのゾーンはミクロまたはマクロスケールにおいて土壌構造の不均質が生じるところ(すなわち低透水層や低透水レンズの上端)に位置している。浄化対象のゾーンから採取した土壌サンプルは、汚染物質分布の評価の一助となる。
【0031】
帯水層が明瞭な層構造を示す場合、エアスパージングの適用の場合のように、注入井戸と汚染物質を含んだキャリアガスが不飽和帯に到達する位置との距離を考慮しなければならない。排気井戸はそれに応じて配置されなければならない。
【0032】
発明については、実験室および準技術的スケールで行われた研究結果に基づいて、以下の図に示した。
【0033】
図1は、蒸気の注入に関する温度分布(℃)を示す。熱前線(浄化前線)の水平方向の伝達の違いは、摩擦力の違いによる。
【0034】
図2は、技術的なプロセスを汚染された帯水層へ適用するスキームを示している。
【0035】
図3は、技術的スケール(土壌の体積約70m3)での実験的適用に基づいた1つの帯水層での熱伝達の例を示す。水に飽和した帯水層・地下水変動帯・不飽和帯で測定された温度が、時間の順に並べられている。
【0036】
図4は、この発明の方法によって単環芳香族炭化水素の混合物を浄化したときの排出土壌ガス中の濃度の経時変化の例であり、注入する水蒸気と空気の混合気体の組成をどのように調整したかも示している。
【0037】
図5は、この発明による飽和帯への水蒸気・空気の注入を行うのに使用するプラントの個々の構成要素を示している。機器は、蒸気注入、排気および異なる流入量を扱う部分からなっている。
【0038】
図1は、室内実験における、摩擦力の違いによる熱前線(浄化前線)17の水平方向の広がりの違いを表している(注入点は左下の角)。浮力が一定の間は、摩擦力は10(中)および20(下)の上昇を示す。摩擦力の上昇の結果熱前線が水平的に広がるのが、明瞭に識別できる。上の図の注入速度では地盤が水平方向に十分に加熱されないこととなり、不適切に多くの数の注入井戸が必要になることとなる。
【0039】
図2で示しているのは、帯水層(14)とその上の不飽和土壌のゾーン(13)からなる土壌断面である。地下水面(15)は地下水変動帯(12)の中にある。帯水層は、地下水変動帯(12)の層準に沿った汚染帯において、非溶解性の有機物質によって汚染される。地下水変動帯からの汚染物質の一部が地下水に溶解し、汚染の下流側に放出されている。この発明の方法でキャリアガスと蒸気の混合体(20)が注入井戸から帯水層へ注入されることにより、蒸気が濃集して連続的な熱前線(17)が形成される。熱前線が通過すると、不活性のキャリアガスは上方へ移動し、選択的な流路(16)が形成される。温度が上昇すると汚染物質の気化(11)を促進し、キャリアガスによって上方に運ばれ、選択的流路を通って不飽和帯に行き、排気井戸(30)から排出される。この発明に従い適切な速度で空気を注入することにより、上昇した温度において気体の汚染物質が連続的に除去されるようになり、排出土壌ガス中での汚染物質濃度が飽和水蒸気圧濃度以下に低下する。
【0040】
図3は、この発明による技術的スケールで実施された実験における熱前線(17)の伝播を示す。図では特許主張1の描述例を表しており、主張1はここに示された実験の条件に限定されるものではない。蒸気と空気の混合体(20)は多段式の注入井戸(21)の下部のスクリーン部から地下水(14)に注入される。約96℃の熱前線(17)は速やかに帯水層(14)に伝播する(4時間後)。その後(12時間後)、熱前線(17)は水平方向に伝播を続け、鉛直方向には汚染ゾーン(11)から不飽和帯(13)へ上向きに移動する。注入空気(51)とともに流れ出た気体の汚染物質は、不飽和帯(13)から排気井戸(30)によって排出される。熱前線(17)は、不飽和帯(13)・地下水変動帯(12)・帯水層(14)の中を、排気井戸(30)に向かって進む。この発明の方法により熱前線(17)が伝播して汚染ゾーン(11)の全体を含み(48時間後)、汚染ゾーン内の汚染物質は空気・汚染物質・蒸気の混合体(51)として完全に排出される。
【0041】
図4は、図3で示された研究における排出土壌ガス中の、個々の汚染要素の濃度の経時変化を表している。これは説明のための例であり、今回の発明による浄化手順の操作方法が変わることを妨げるものではない。ここで扱った物質は、トルエン、オルソ・パラ・メタ-キシレン、メチルベンゼン、1,3,5-トリメチルベンゼンである。蒸気・空気の注入開始後には、各物質の濃度は、各々の最大飽和濃度以下の濃度範囲内で急激に上昇する。その後(2〜12時間後)これらの濃度は、今回の発明の方法に従い、熱前線(17)が排気井戸ユニット(30)で破過するまで(14時間後)、少しずつ上昇する。今回の発明の方法によって、空気が汚染ゾーン(11)を通って連続的に流れることとなり、汚染物質の除去は強化される。熱前線(17)が汚染ゾーンに到達したときに汚染物質の移動量は増大し、汚染物質を含んだキャリアガスは排気井戸(30)に運ばれる。14時間後に熱前線(17)が排気井戸ユニット(30)で破過すると同時に、排出土壌ガス(51)中の個々の汚染物質の濃度は最大になる。揮発性物質のキシレン同位体およびエチルベンゼンは、その高い蒸気圧の故に、速やかに除去される(30時間後)。それに次ぐ揮発性のトリメチルベンゼンでは、この発明の方法によって濃集を回避した後、注入混合気体中(20)の水蒸気の比率が大きくなるに従って、除去量が増大する。汚染物質の除去は、排気土壌ガスにおける浄化目標値に達した後に完了する(48時間後)。実験後に土壌サンプルの化学分析を行うことによって、地下の完全な浄化が確認できる。
【0042】
図5には、今回の発明に従ったすべての、水蒸気・空気の混合体(20)の帯水層(14)への注入、空気・汚染物質・水蒸気の混合体(51)の排気、および流入量の取り扱い、に必要となるプロセスの装置を示す。この図は説明のための例であり、個々の装置ユニットやその機能・サイズが変更されることを妨げるものではない。飽和した水蒸気は蒸気発生装置(22)で作られ、コンプレッサ(23)でできた圧縮空気と混合される。できれば、今回の発明に合致した組成の、静的ミキサー(24)でのスクリュータイプのコンプレッサが望ましい。一般に混合において凝結は起こらず、凝結が生じたらそれらはオプションユニット(25)で除去される。この発明に従って作られた水蒸気・空気の混合体(20)は、絶縁・耐圧・耐熱のパイプを通って多段式の注入井戸(21)に流れる。水蒸気・空気はこの点(注入井戸)から、局所的な地質・汚染物質分布に基づいて、あるいは注入速度を最大にするように、深度によって値を変えながら注入される。この発明に従い、注入は飽和帯(14)で行われる。その結果生じた空気・汚染物質・水蒸気の混合体(51)は、図2〜4のように、排気井戸ユニット(30)に取り付けられたブロワー(50)でのバキュームによって排気される。個々の井戸から排気された空気・汚染物質・水蒸気の混合体(51)は絶縁パイプを通って集められ、コンデンサ(52)に入る。高温の空気・汚染物質・水蒸気の混合体は冷却水によって冷却され、液体の凝結物は凝結物分離ユニット(53)において気相と分離される。凝結物は重力分離機(54)に流れ、そこでは非溶解性の汚染物質(55)が凝結水分と分離される。凝結水分は貯留タンク(34)に集められ、廃水処理ユニット(40)に流れる。凝結物分離ユニット(53)からきた汚染した冷却土壌ガスは、ブロワー(50)で運ばれる。場合により、爆発性の空気・汚染物質混合体に対処するため、ブロワー(50)の上流側でフレッシュな空気を加えることもある。空気・汚染物質混合体はブロワーによって凝結物・小滴分離機(57)を通って排気処理ユニット(58)に送られる。凝結物分離機(57)からのあらゆる廃水は集められ(34)、廃水処理ユニット(40)に流れる。土壌ガスを排気している間、水中ポンプ(31)によって帯水層から地下水が運ばれ、あらゆる非溶解性の汚染物質(33)は重力分離機(54)によって溶解性汚染物質(34)と分離される。溶解性汚染物質を含んだ廃水は廃水処理ユニット(40)に運ばれ、この事例では活性炭(40)に吸着して処理される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】第1図は、蒸気の注入に関する温度分布(℃)を示す図である。
【図2】第2図は、技術的なプロセスを汚染された帯水層へ適用するスキームを示している図である。
【図3】第3図は、技術的スケール(土壌の体積約70m3)での実験的適用に基づいた1つの帯水層での熱伝達の例を示す図である。
【図4】第4図は、この発明の方法によって単環芳香族炭化水素の混合物を浄化したときの排出土壌ガス中の濃度の経時変化の例であり、注入する水蒸気と空気の混合気体の組成をどのように調整したかも示している図である。
【図5】第5図は、この発明による飽和帯への水蒸気・空気の注入を行うのに使用するプラントの個々の構成要素を示している図である。
【符号の説明】
【0044】
図の参照リスト
地下の土壌断面
11 汚染ゾーン
12 地下水変動帯
13 不飽和帯
14 帯水層=飽和帯
15 地下水面
16 不活性なガスの選択的流路
17 熱前線
設備ユニット:水蒸気-空気注入技術
20 水蒸気-空気混合体
21 多段式注入井戸
22 水蒸気発生装置
23 圧縮空気発生装置(スクリュータイプコンプレッサ)
24 ガスの静的混合機
25 凝結物分離器
設備ユニット:液相排出技術
30 排水井戸ユニット
31 水中ポンプ
32 重力分離器
33 非溶解性汚染物質(LNAPL、DNAPL)
34 水を含んだ溶解汚染物質
設備ユニット:水処理ユニット
40 廃水処理ユニット(吸着ユニット)
41 清浄化された廃水
設備ユニット:気相排出ユニット
50 ブロワー
51 空気-不活性なガス-汚染物質-水蒸気 の混合体
52 コンデンサ
53 凝結物分離器
54 重力式分離器
55 非溶解性汚染物質(LNAPL、DNA)
56 溶解した汚染物質を含む凝結物
57 凝結物・小滴分離器
58 排気処理ユニット

Claims (10)

  1. 注入設備を通して帯水層圧縮空気と蒸気とを混合した第1の混合体排気井戸を有する排気設備で前記帯水層とその上の不飽和土壌層を介して伝わった土壌中蒸気、汚染物質及びキャリアガスとして機能する前記圧縮空気を含んだ第2の混合体を排出して測定設備により汚染物質の濃度、土壌の温度を測定して、地下水中・地下水変動帯中の揮発性および低揮発性物質による地下汚染を適切に浄化する地下汚染浄化方法であって、
    前記注入設備は、
    前記帯水層と不飽和土壌帯層からなる層に対して配設され、前記第1の混合体を地上から前記帯水層に注入する注入井戸工程と、
    飽和した水蒸気を生成する水蒸気発生工程と、
    前記水蒸気発生工程からの水蒸気を第1の注入量可変工程を介して導く水蒸気導き工程と、
    空気を圧縮する空気圧縮工程と、
    前記空気圧縮工程からの圧縮空気を第2の注入量可変工程を介して導く圧縮空気導き工程と、
    前記水蒸気導き工程からの水蒸気と前記圧縮空気導き工程からの圧縮空気とを混合して前記第1の混合体を出力するミキサ工程と、
    前記ミキサ工程の前記第1の混合体を第3の注入量可変工程を介して前記注入井戸工程に導いて注入する混合体導き工程と
    を行うことを特徴とする地下汚染浄化方法。
  2. 前記第1、第2、第3の注入量可変工程は、
    水より重い汚染物質については、前記浄化の前に、前記水より重い汚染物質の局所的な分布を把握し、排出可能な前記水より重い汚染物質の濃度を決めるために、最低温度レベルで前記第1の混合体の水蒸気モル分圧Xsteamが、
    0.01<Xsteam<0.02
    とする工程
    を行うことを特徴とする請求項1記載の地下汚染浄化方法。
  3. 前記第1,第2、第3の注入量可変工程は、
    前記浄化の最初に、前記水より重い汚染物質が前記第1の混合体のキャリアガスで十分移動し除去されるように、
    前記測定設備の測定結果で前記注入設備への第1の混合体のキャリアガスのモル分圧Xcgが、
    0.5<Xcg<0.95
    とする工程と、
    前記測定設備の測定結果が除去された前記汚染物質の濃度の低下を示しているときは、前記蒸気の分圧を増加させ、前記第1の混合体のキャリアガスの分圧を連続的又は段階的に下げる工程と、
    を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の地下汚染浄化方法。
  4. 前記第1,第2,第3の注入量可変工程は、
    水より軽い汚染物質については、前記第1の混合体のキャリアガスのモル分圧Xcgが
    Xcg>0.01
    とする工程
    を行うことを特徴とする請求項1乃至3記載の地下汚染浄化方法。
  5. 前記注入される第1の混合体は、飽和、不飽和、或いは過飽和していることを特徴とする請求項1乃至4記載の地下汚染浄化方法。
  6. 注入設備を通して帯水層圧縮空気と蒸気とを混合した第1の混合体排気井戸を有する排気設備で前記帯水層とその上の不飽和土壌層を介して伝わった土壌中蒸気、汚染物質及びキャリアガスとして機能する前記圧縮空気を含んだ第2の混合体を排出して測定設備により汚染物質の濃度、土壌の温度を測定して、地下水中・地下水変動帯中の揮発性および低揮発性物質による地下汚染を適切に浄化する地下汚染浄化システムであって、
    前記注入設備は、
    前記帯水層と不飽和土壌帯層からなる層に対して配設され、前記第1の混合体を地上から前記地下水帯層に注入する注入井戸と、
    飽和した水蒸気を生成する水蒸気発生装置と、
    前記水蒸気発生装置からの水蒸気を第1の注入量可変手段を介して導く水蒸気導き手段と、
    空気を圧縮する空気圧縮装置と、
    前記空気圧縮装置からの圧縮空気を第2の注入量可変手段を介して導く圧縮空気導き手段と、
    前記水蒸気導き手段からの水蒸気と前記圧縮空気導き手段からの圧縮空気とを混合して前記第1の混合体を出力するミキサと、
    前記ミキサの前記第1の混合体を第3の注入量可変手段を介して前記注入井戸に導く混合体導き手段と
    を有することを特徴とする地下汚染浄化システム。
  7. 前記第1、第2、第3の注入量可変手段は、
    水より重い汚染物質については、前記浄化の前に、前記水より重い汚染物質の局所的な分布を把握し、排出可能な前記水より重い汚染物質の濃度を決めるために、最低温度レベルで前記第1の混合体の水蒸気モル分圧Xsteamが、
    0.01<Xsteam<0.02
    とする手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載の地下汚染浄化システム。
  8. 前記第1,第2、第3の注入量可変手段は、
    前記浄化の最初に、前記水より重い汚染物質が前記第1の混合体のキャリアガスで十分移動し除去されるように、
    前記測定設備の測定結果で前記注入設備への第1の混合体のキャリアガスのモル分圧Xcgが、
    0.5<Xcg<0.95
    とする手段と
    を有することを特徴とする請求項6又は7記載の地下浄化汚染システム。
  9. 前記第1,第2,第3の注入量可変手段は、
    水より軽い汚染物質については、前記第1の混合体のキャリアガスのモル分圧Xcgが
    Xcg>0.01
    とする
    ことを特徴とする請求項6乃至8記載の地下汚染浄化方法
  10. 前記注入される第1の混合体は、飽和、不飽和、或いは過飽和していることを特徴とする請求項6乃至9記載の地下汚染浄化システム。
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