JP3810697B2 - Microbial carrier for methane fermentation - Google Patents

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  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性廃棄物の嫌気性処理に用いられる微生物担体に係り、詳しくは、主にメタン発酵用微生物を付着させるためのメタン発酵用微生物担体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、有機性廃棄物の処理方法としては、主に埋め立てや焼却などの方法が採用されてきた。ところが、近年では埋め立て地の不足や焼却によるダイオキシンの発生、CO2 の排出といった環境汚染の問題により、これらの処理方法に代わる方法への転換が図られている。
【0003】
このような背景から、厨房などから出る生ゴミや畜産廃棄物などの有機性固形廃棄物の処理方法として、メタン発酵が再認識されつつある。メタン発酵は、メタン発酵槽内でのメタン菌による嫌気性処理であり、有用な資源であるメタンを回収することができることから、その利用が期待されているのである。
【0004】
ところで、前記の有機性固形廃棄物の処理においては、低濃度の有機性排水を処理する場合と異なり、メタン菌等の安定維持がその処理量や処理速度を大きく左右する要因となっている。したがって、メタン菌等の安定維持を図るべく、従来では各種の微生物群を固定させる多孔質担体が提案されている。また、微生物群を固定させる担体としては、例えば特開2001−238672に開示されているような、不織布や網状シートなどによって構成されたものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の多孔質担体では、メタン菌の付着とその増殖に時間がかかることから、メタン発酵槽でメタン発酵を行う際、その立ち上げまでの時間が長くなるとともに、立ち上げ時におけるメタン発酵効率も低いものとなってしまう。
また、前記の不織布や網状シートなどによって構成された微生物担体では、メタン菌が付着し増殖するための孔や隙間が比較的大きいことから、ここに一旦付着したメタン菌が被処理物の流動などによって脱落し易く、したがって十分な増殖が期待しにくい。
また、多孔質珪酸カルシウム水和物粉粒体を微生物担体として利用する技術例としては汚泥処理(特開平2−227198)が見られるが、メタン菌およびメタン発酵に特化した調整方法はない。また、担体の処理についても、H22 処理などの再生法が知られるのみである。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、メタン菌の付着・増殖が起こり易く、これによりメタン発酵効率を高めることができるようにした、メタン発酵用微生物担体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のメタン発酵用微生物担体では、かさ比重が300〜600kg/m、空隙率が60〜90%、細孔径が1μm〜3000μmであるセメント系ケイ酸カルシウム多孔質体からなり、アルカリ成分の溶出を抑えるリン酸カルシウムが表層部に形成されていることを前記課題の解決手段とした。
【0008】
このメタン発酵用微生物担体によれば、セメント系ケイ酸カルシウム多孔質体からなっていることにより、メタン発酵槽中においてそのアルカリ性成分を僅かずつ溶出し、これにより弱アルカリ性から中性の範囲の環境を好むメタン菌に対し、担体に付着し易く増殖し易い環境を作るものとなる。また、多孔質体であり、その孔内が酸素のない高い嫌気性を有したものとなっているので、ここでメタン菌が増殖し易くなり、したがってこの担体を用いることにより、メタン発酵効率を高めることが可能になる。
また、細孔径が1μm〜3000μmであるので、特に細孔内が酸素のない高い嫌気性を有したものとなり、よって前記したようにここでメタン菌が増殖し易くなり、したがってこの担体を用いることにより、メタン発酵効率を高めることが可能になる。
【0009】
また、このメタン発酵用微生物担体では、水、炭酸イオン又は炭酸ガスによる洗浄処理がなされているのが好ましい。
このようにすれば、製造後表面に付着した担体成分の微粉や表面にむき出しのCaOなどが物理的・化学的に除去不溶化されることから、この担体成分の微粉などに起因して局所的にアルカリ性が強くなり、メタン菌が付着しにくくなったり増殖しにくくなったりすることが防止される。
【0010】
また、このメタン発酵用微生物担体では、リン酸または酸性のリン酸塩で表面処理されたことにより、アルカリ成分の溶出を抑えるリン酸カルシウムが表層部に形成されているのが好ましい。
このようにすれば、特に被メタン発酵処理物中に蛋白質系のものが多く、この蛋白質が嫌気性処理されることにより生成するアンモニアでメタン発酵処理処理系がアルカリ性になりやすい場合に、メタン発酵用微生物担体がリン酸または酸性のリン酸塩で表面処理されたことによってその表層部に不溶性のリン酸カルシウムが形成され、これによりアルカリ成分の溶出が抑えられ、よってpHが高くなりすぎてメタン菌の増殖に悪影響が出ることが防止される。また、前記の担体成分の微粉や露出したCaOなどに起因して局所的にアルカリ性が強くなるのが、表面処理されたリン酸または酸性のリン酸塩によって中和され、これによりメタン菌が付着しにくくなったり増殖しにくくなったりすることがより確実に防止される。
【0011】
また、本発明の別のメタン発酵用微生物担体では、かさ比重が300〜600kg/m 、空隙率が60〜90%、細孔径が1μm〜3000μmであるセメント系ケイ酸カルシウム多孔質体からなり、リン酸カルシウムで表面処理されてなることを前記課題の解決手段とした。
このようにすれば、メタン発酵槽が酸性になっている場合に、担体成分に加え、表面処理されて付着したリン酸カルシウムも僅かずつ溶解し、メタン発酵槽内を中和する。したがって、弱アルカリ性から中性の範囲の環境を好むメタン菌に対し、担体に付着し易く増殖し易い環境を作るものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のメタン発酵用微生物担体は、セメント系ケイ酸カルシウム多孔質体からなるものである。このセメント系ケイ酸カルシウム多孔質体は、例えばポルトランドセメント(15CaO・6SiOが主体)と酸化カルシウムとケイ砂とを主成分(例えば95重量%以上)とし、これにCMC(カルボキシルメチルセルロース)やアルミニウムを適宜量(例えば1重量%程度)加えてなるものである。
【0013】
このようなセメント系ケイ酸カルシウム多孔質体としては、かさ比重が300〜600[kg/m ]、空隙率が60〜90%、ポアサイズ(細孔径)が1μm〜3000μmであり、例えば圧縮強度が1.0〜7.0[N/mm ]程度、吸水率が70〜150[%]程度、比表面積が10〜200[m /g]程度のものとされ、また、土壌分析法に準拠して分析した場合のpHが8〜9の弱アルカリ性を呈するものである。また、その形状については、円柱状や円筒状、円錐台状、球状、塊状、直方体状等の各種のものが用いられるが、特に固定床としてメタン発酵槽内に設置された際、メタン発酵槽内での被処理物の流動を妨げないような形状、例えば円筒状などの形状が好適とされる。
【0014】
このようなメタン発酵用微生物担体は、メタン発酵槽において固定床として用いられる。このメタン発酵用微生物担体をメタン発酵槽内に設置する場合、特にメタン発酵槽内での被処理物の流動が良好となるよう、例えば発酵槽の上部ではメタン発酵用微生物担体を疎に配置するべく比較的大きなサイズの担体を設置し、下流では密に配置するべく比較的小さなサイズの担体を設置するのが好ましい。メタン発酵槽は、炭水化物、脂肪、タンパク質といった高分子有機物から酸発酵により分解されて生成したアルコールや有機酸を、嫌気性条件(暗黒で溶存酸素の存在しない状態)下でメタン菌(メタン発酵菌)により炭酸ガスとメタンとに分解生成するものである。
【0015】
ここで、このメタン発酵用微生物担体を使用するにあたっては、特に限定されることはないものの、このメタン発酵用微生物担体を真空脱気処理しておき、細孔内に僅かに吸着されている空気を除去しておくのが望ましい。また、このメタン発酵用微生物担体を直接メタン発酵槽に浸漬させ、槽内のメタン菌をメタン発酵用微生物担体に付着させ、増殖させるようにしてもよいが、このようなメタン発酵槽での前処理を省くため、以下の前処理を行うのが好ましい。
メタン発酵液をフィルター濾過して得た種液、あるいはこの種液を濃縮してなる濃縮菌液を用意し、これの中に前記メタン発酵用微生物担体を浸漬するとともに、必要に応じ種液あるいは濃縮菌液を流動させてメタン発酵用微生物担体とメタン菌との接触効率を高める。このような前処理により、メタン発酵用微生物担体にメタン菌を付着・定着させ、さらにこれを増殖させることができる。
【0016】
すなわち、前記の種液あるいは濃縮菌液中、またはメタン発酵槽内にメタン発酵用微生物担体を浸漬しておくと、これらの液中に生息するメタン菌がメタン発酵用微生物担体の表面に付着し、さらにその孔内の深部にまで浸入してここに定着する。つまり、このメタン発酵用微生物担体は、そのアルカリ性成分を僅かずつ溶出し、表面や孔内およびその近傍を弱アルカリ性から中性の範囲にする。よって、弱アルカリ性から中性の範囲の環境を好むメタン菌は、担体表面やその孔内に付着してここに定着し易くなるのである。
【0017】
また、このメタン発酵用微生物担体は、細孔径が1μm〜3000μmとなっており、特に細孔内が酸素のない高い嫌気性を有したものとなっている。さらに、メタン発酵用微生物担体として連続してなる微細な気泡を有するセメント系珪酸カルシウム多孔質体を使用すると、高い嫌気性条件を作り出すためより好ましい。ここで、微細な連続気泡を有する本発明のメタン発酵用微生物担体は、トバモライトを主成分とする珪酸カルシウム水和物(例えば特許2117142号)とは異なり、担体に付着した微生物による近接で生じるメタン発酵系の代謝産物、特にメタン生産反応における水素(電子)移動が容易になる。
具体的には、クリオン(株)製の「シズカライト(登録商標)」等が好適に用いられる。このものは、全気孔容積中に独立気泡を60%以上有する軽量気泡コンクリート(ALC)と違い、全気孔容積中に連続気孔を30%以上有するものである。連続気孔とは、製造過程で発生した略球形の独立気泡が、その界面膜を通じて3つ以上結合し、その後の蒸発養生後に前記界面膜が消失し、気泡が3つ以上連結・連通した状態のものをいう。
したがって、この細孔内でメタン菌が付着し定着し易くなっており、しかも細孔内であることにより流動等の影響を受けにくいことから、メタン菌が増殖し易い環境となっている。
【0018】
また、細孔がその孔径や深度にバラツキを有していることなどにより、特に径の大きい細孔と小さい細孔、孔の深部と浅部などで、嫌気度やアルカリ度が異なるようになり、これによって例えばメタン菌は小さい細孔や孔の深部に定着し、酸生成菌等は大きい細孔や孔の浅部に定着するといったように棲み分けが可能になり、メタン菌の活性度が高まるとともに、酸発酵を経てなされるメタン発酵の高効率化も可能になる。
【0019】
また、前記の種液あるいは濃縮菌液中での前処理を行ったメタン発酵用微生物担体をメタン発酵槽内に浸漬し、これを固定床として用いると、該担体の表面上や孔内で増殖したメタン菌の作用により、メタン発酵槽内に投入された被処理物をより効率的にメタン発酵し、炭酸ガスとメタンとに分解生成するようになる。このとき、メタン発酵用微生物担体には前述したようにその細孔の孔径等にバラツキがあることから、被メタン発酵処理物に大きさのバラツキがあったとしても、それぞれの大きさに対応した細孔によりその処理が可能となり、したがってメタン発酵の処理効率を高めることができる。
【0020】
また、メタン発酵槽内において酸発酵とメタン発酵とのバランスがくずれ、槽内のpHが酸性側に変化しようとした場合に、弱アルカリ性のメタン発酵用微生物担体自体はその成分を溶出する度合いを高めるようになる。したがって、槽内のpHの急激な変化が緩和され、pHの急激な変化に起因してメタン菌の増殖が抑えられたり、メタン菌が死滅するといった不都合が防止される。
【0021】
また、特にメタン発酵運転の立ち上げ時においても、前述したようにメタン発酵用微生物担体が種液あるいは濃縮菌液中で前処理がなされていることにより、該担体の表面上や孔内にメタン菌が十分に増殖しており、したがって従来の多孔質担体のごとくメタン菌の付着とその増殖に時間がかかることがなく、高効率でメタン発酵処理を行うことができる。なお、種液あるいは濃縮菌液中での前処理を行わない場合であっても、前述したように担体表面やその孔内にメタン菌が付着し定着し易くなっているので、本発明のメタン発酵用微生物担体は従来に比べ運転の立ち上げ時におけるメタン発酵の処理効率を十分に高めることができる。
【0022】
ここで、本発明のメタン発酵用微生物担体にあっては、メタン発酵槽での使用やその前処理に先立ち、予め水、炭酸イオン又は炭酸ガスによる洗浄処理をしておくのが好ましい。
このような処理をしておけば、微生物担体の製造後、移送時の振動などによって表面に付着した担体成分の微粉や表面にむき出しのCaOなどを物理的・化学的に除去不溶化することができる。したがって、水洗処理を行わずにメタン発酵槽に設置した場合、この担体成分の微粉などが溶解して担体近傍が局所的にアルカリ性が強くなり、メタン菌が付着しにくくなったり増殖しにくくなったりするおそれがあるものの、前記の処理を行っておくことにより、このような局所的にアルカリ性が強くなることを防止することができる。
【0023】
また、本発明のメタン発酵用微生物担体にあっては、メタン発酵槽での使用やその前処理に先立ち、予めリン酸または酸性のリン酸塩で表面処理しておくのが好ましい。ここで、酸性のリン酸塩としては、特に限定されることなく種々のものが使用可能であり、例えばリン酸二水素ナトリウム(NaH2 PO4 )やリン酸二水素カリウム(KH2 PO4 )などが使用可能である。また、表面処理方法としては、例えば微生物担体をリン酸または酸性のリン酸塩の水溶液中に所定時間浸漬し、その後引き上げてこれを乾燥するといった方法が採られる。
【0024】
このような処理をしておけば、特に被メタン発酵処理物中に蛋白質系のものが多く、この蛋白質が嫌気性処理されることによって生成するアンモニアにより、メタン発酵槽内が比較的強いアルカリ性になり、これによって該微生物担体にメタン菌が付着しにくくなったり増殖しにくくなったりすることを、より確実に防止することができる。すなわち、メタン発酵用微生物担体をリン酸または酸性のリン酸塩で表面処理していることにより、アルカリ成分の溶出を抑えることができ、これによりpHが高くなりすぎてメタン菌の増殖に悪影響が出ることを防止することができるのである。
また、前記の担体成分の微粉や露出したCaOなどに起因して局所的にアルカリ性が強くなることについても、表面処理したリン酸または酸性のリン酸塩によってこれを中和しておくことができ、したがってメタン菌が付着しにくくなったり増殖しにくくなったりすることをより確実に防止することができる。
【0025】
また、本発明のメタン発酵用微生物担体にあっては、メタン発酵槽での使用やその前処理に先立ち、予めリン酸カルシウムで表面処理しておくのが好ましい。ここで、表面処理方法としては、例えばリン酸カルシウムを分散させた液中に微生物担体を所定時間浸漬し、その後引き上げてこれを乾燥するといった方法や、前記の分散液を微生物担体表面に噴霧し、その後これを乾燥するといった方法などが採られる。
【0026】
このような処理をしておけば、特にメタン発酵槽内が酸性になっている場合に、担体成分に加え、表面処理されて付着したリン酸カルシウムも僅かずつ溶解し、メタン発酵槽内をより速く中和するようになる。したがって、弱アルカリ性から中性の範囲の環境を好むメタン菌に対し、該メタン菌が微生物担体に付着し易く増殖し易い環境を作ってこれを維持するようになり、これによってメタン発酵の処理効率を高めることができるようになる。
【0027】
また、リン酸カルシウム処理を行うことにより、メタン発酵用微生物担体へのリン酸塩吸着を抑えることができ、これによってメタン発酵処理が阻害されるのを回避することができる。すなわち、リン酸塩はメタン発酵処理に必要であるものの、メタン発酵用微生物担体はそれ自身がリン酸を吸着する特性があることから、該担体がリン酸塩が吸着すると処理物中で栄養源となるリン酸塩が欠乏状態になり、発酵が阻害されてしまうおそれがある。そこで、メタン発酵用微生物担体を予めリン酸カルシウムで処理しておくことにより、該担体にメタン発酵槽中のリン酸塩が吸着するを抑え、かつリン酸欠乏時にはリン酸の供給源として機能させることにより、メタン発酵処理が阻害されるのを回避することができるのである。
【0028】
(実験例1)
本発明品として、クリオン(株)社製の「シズカライト(登録商標)」を用意した。なお、この担体の寸法・形状は、10mm×20mm×50mmの直方体状のものとした。
用意した微生物担体に軽い水洗処理を施し、続いてこれをメタン発酵後期の培養液に接触させ、その表面や細孔内にメタン菌を付着させた。
【0029】
被メタン発酵処理物として、厨房から廃出された生ゴミをミンチにかけて均一に混合した被処理物を用意した。この被処理物は、90%程度が水分であった。また、固形分中での成分としては、油脂分が20%、炭水化物が50%、蛋白質が約6%であった。
用意した被処理物を、メタン発酵槽に投入する前に、アルカリ下(pH8)で好気的に2日間可溶化処理した。
【0030】
ガラス製の円筒リアクター(径80mm×高さ180mm)に、前記被メタン発酵処理物を所定量とカルキ抜き水道水400mlとを入れ、さらに前記のメタン菌を付着させた微生物担体を入れ、55℃に保持して撹拌を行い、発酵処理を行った。また、比較のため、微生物担体を入れることなく、これに代えてメタン発酵種菌を入れて同様に発酵処理を行った。
それぞれの発酵処理において、発生したガス全量とこの発生したガス中のメタンガス量とを調べた。得られた結果を図1(a)、(b)に示す。なお、メタンガス量については、発生ガスをガスクロマトグラフィーで分析することによって測定した。
図1(a)、(b)に示した結果より、本発明の微生物担体はメタン発酵処理の高効率化に有効であることが確認された。
【0031】
(実験例2)
本発明品として、クリオン(株)社製の「シズカライト(登録商標)」を用意した。なお、この担体の寸法・形状は、5cm×1.8cm×0.8mmの板状のものとした。また、用意した微生物担体のうちの一部をリン酸カルシウム分散液に浸漬し、リン酸カルシウムによる表面処理を行った。
次いで、リン酸カルシウムによる表面処理を行ったものと行わなかったものそれぞれを、実験例1と同様にしてメタン発酵後期の培養液に接触させ、その表面や細孔内にメタン菌を付着させた。
【0032】
これら2種類の微生物担体を用い、また被メタン発酵処理物として実験例1と同じものを用いて、実験例1と同様に発酵処理を行った。
それぞれの発酵処理において、発生したガス全量とこの発生したガス中のメタンガス量とを実験例1と同様にして調べた。得られた結果を図2(a)、(b)に示す。
図2(a)、(b)に示した結果より、リン酸カルシウムによる表面処理を行ったものは、行わなかったものに比べ、特に発酵処理の初期においてメタン発酵効率が高いことが分かった。
【0033】
(実験例3)
本発明品として、クリオン(株)社製の「シズカライト(登録商標)」を用意した。また、被メタン発酵処理物として、おからを模擬生ごみとして用い、実験例1と同様に発酵処理を行った。
この発酵処理において、アンモニア性窒素の濃度分析した結果、以下に示す結果が得られた。なお、以下の担体投入割合は、発酵槽中における担体(シズカライト(登録商標))の見掛けの容積比を示している。また、担体投入割合が0とは、担体を投入していないことを示している。日数は、発酵処理開始からの経過日数を示している。

Figure 0003810697
このように担体を増やすことで、メタン発酵が進んでも、液中のアンモニア量が低く抑えられる。つまり、蛋白質のようなメタン発酵が進むとアンモニアが出やすい物質を原料にした場合の、メタン生産にも、本発明の担体は対応性があるのである。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のメタン発酵用微生物担体は、セメント系ケイ酸カルシウム多孔質体からなるものであるから、メタン発酵槽中においてそのアルカリ性成分を僅かずつ溶出し、これにより弱アルカリ性から中性の範囲の環境を好むメタン菌に対し、担体に付着し易く増殖し易い環境を作るものとなり、これによってメタン発酵効率を高めることができるようになる。また、多孔質体であり、その孔内が酸素のない高い嫌気性を有したものとなっているので、ここでメタン菌が増殖し易くなり、したがってこの担体を用いることにより、メタン発酵効率を高めることができる。
また、pHが弱アルカリ性となることで、アンモニアが液中から気中に移ることから、液中のアンモニア濃度を下げることが可能になる。したがって、メタン発酵の阻害物質としてのアンモニアの影響を低く抑えることができる。
また、細孔径が1μm〜3000μmであるので、特に細孔内が酸素のない高い嫌気性を有したものとなっている。よって、前記したようにここでメタン菌が増殖し易くなり、したがってこの担体を用いることにより、メタン発酵効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)、(b)は、本発明品のメタン発酵用微生物担体を用いた場合と用いない場合とで、メタン発酵の実験を行ったときの結果を示すグラフである。
【図2】 (a)、(b)は、本発明品のメタン発酵用微生物担体に対し、リン酸カルシウムによる表面処理を行った場合と行わない場合とで、メタン発酵の実験を行ったときの結果を示すグラフである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a microbial carrier used for anaerobic treatment of organic waste, and more particularly, to a methane fermentation microbial carrier mainly for attaching a methane fermentation microorganism.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, methods such as landfill and incineration have been mainly employed as a method for treating organic waste. However, in recent years, due to environmental pollution problems such as shortage of landfill, generation of dioxins due to incineration, and emission of CO 2 , conversion to alternative methods has been attempted.
[0003]
Against this background, methane fermentation is being recognized again as a method for treating organic solid waste such as garbage and livestock waste from kitchens and the like. Methane fermentation is an anaerobic treatment with methane bacteria in a methane fermenter and is expected to be used because it can recover methane, which is a useful resource.
[0004]
By the way, in the treatment of the organic solid waste, unlike the case of treating low-concentration organic wastewater, the stable maintenance of methane bacteria or the like is a factor that greatly affects the treatment amount and treatment speed. Therefore, in order to stably maintain methane bacteria and the like, conventionally, a porous carrier for fixing various microorganism groups has been proposed. Further, as a carrier for immobilizing a microorganism group, a carrier composed of a nonwoven fabric or a net-like sheet as disclosed in, for example, JP-A-2001-238672 is also known.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, with conventional porous carriers, it takes time to attach and grow methane bacteria, so when performing methane fermentation in a methane fermentation tank, the time to start-up becomes longer and the methane fermentation at the time of start-up The efficiency will be low.
In addition, in the microorganism carrier constituted by the nonwoven fabric or the net-like sheet, the holes and gaps for attaching and growing methane bacteria are relatively large. , So that it is difficult to expect sufficient growth.
Moreover, sludge treatment (JP-A-2-227198) can be seen as a technical example of using porous calcium silicate hydrate particles as a microorganism carrier, but there is no adjustment method specialized for methane bacteria and methane fermentation. Also, only a regeneration method such as H 2 O 2 treatment is known for the treatment of the carrier.
[0006]
The present invention has been made in view of the circumstances described above, and the object of the present invention is that the methane fermentation microorganism carrier, which is likely to cause adhesion and growth of methane bacteria, thereby improving methane fermentation efficiency. Is to provide.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The methane fermentation microorganisms for carriers of the present invention, the bulk specific gravity of 300~600kg / m 3, porosity of 60% to 90%, Ri pore size Do from cementitious calcium silicate porous body is 1Myuemu~3000myuemu, alkaline component calcium phosphate to suppress the elution was that you have been formed in the surface portion as the solutions of the problems.
[0008]
According to the microorganism carrier for methane fermentation, the alkaline component is eluted little by little in the methane fermentation tank due to the cement-based calcium silicate porous body, thereby reducing the environment from weakly alkaline to neutral. This makes it easier for methane bacteria that prefer to adhere to the carrier to easily grow. Moreover, since it is a porous body and the inside of the pores has high anaerobic properties without oxygen, methane bacteria can easily grow here. Therefore, by using this carrier, methane fermentation efficiency can be improved. It becomes possible to increase.
In addition, since the pore diameter is 1 μm to 3000 μm, the inside of the pore has a particularly high anaerobic property without oxygen. Therefore, as described above, methane bacteria can easily grow here, and therefore this carrier is used. This makes it possible to increase the methane fermentation efficiency.
[0009]
In addition, it is preferable that this microbial fermentation microorganism carrier is washed with water, carbonate ions, or carbon dioxide gas.
In this way, the fine powder of the carrier component adhering to the surface after production and the exposed CaO on the surface are physically and chemically removed and insolubilized, so locally due to the fine powder of the carrier component. The alkalinity becomes strong, and it is possible to prevent methane bacteria from becoming difficult to adhere or proliferate.
[0010]
In addition, in this microbial fermentation microorganism carrier, it is preferable that calcium phosphate that suppresses elution of alkali components is formed on the surface portion by being surface-treated with phosphoric acid or acidic phosphate.
In this way, there are many protein-type products in the methane-fermented processed products, and when the methane fermentation treatment system tends to become alkaline with ammonia produced by anaerobic treatment of this protein, methane fermentation Surface treatment with phosphoric acid or acidic phosphate forms insoluble calcium phosphate on the surface layer, thereby suppressing elution of alkaline components, and thus the pH becomes too high, causing the It prevents the growth from being adversely affected. In addition, the alkalinity locally increased due to the fine powder of the carrier component and the exposed CaO is neutralized by the surface-treated phosphoric acid or acidic phosphate, thereby attaching methane bacteria It is more reliably prevented from becoming difficult or difficult to multiply.
[0011]
In addition, another microorganism carrier for methane fermentation of the present invention comprises a cementitious calcium silicate porous body having a bulk specific gravity of 300 to 600 kg / m 3 , a porosity of 60 to 90%, and a pore diameter of 1 μm to 3000 μm. , to become surface treated with calcium phosphate was solution of the above problems.
In this way, when the methane fermentation tank is acidic, in addition to the carrier component, the surface-treated calcium phosphate adhering to the surface dissolves little by little to neutralize the inside of the methane fermentation tank. Therefore, an environment that easily adheres to the carrier and proliferates is created for methane bacteria that prefer an environment in the weak alkaline to neutral range.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described in detail below.
The microorganism carrier for methane fermentation of the present invention comprises a cement-based calcium silicate porous body. This cement-based calcium silicate porous body is composed mainly of, for example, Portland cement (mainly 15CaO · 6SiO), calcium oxide and silica sand (for example, 95% by weight or more), and CMC (carboxyl methylcellulose) or aluminum is added thereto. An appropriate amount (for example, about 1% by weight) is added.
[0013]
Such cementitious calcium silicate porous body, or Is specific gravity 300~600 [kg / m 3], the porosity is 60% to 90%, pore size (pore diameter) is 1Myuemu~3000myuemu, for example compression The strength is about 1.0 to 7.0 [N / mm 2 ], the water absorption is about 70 to 150 [%], the specific surface area is about 10 to 200 [m 2 / g], and the soil analysis It exhibits weak alkalinity with a pH of 8-9 when analyzed according to the law. In addition, as for the shape, various shapes such as a columnar shape, a cylindrical shape, a truncated cone shape, a spherical shape, a lump shape, a rectangular parallelepiped shape, and the like are used. Especially, when installed in a methane fermentation tank as a fixed bed, a methane fermentation tank A shape that does not hinder the flow of the object to be processed inside, for example, a cylindrical shape is suitable.
[0014]
Such a microorganism carrier for methane fermentation is used as a fixed bed in a methane fermentation tank. When this methane fermentation microorganism carrier is installed in a methane fermentation tank, for example, the methane fermentation microorganism carrier is sparsely arranged in the upper part of the fermentation tank so that the flow of the object to be treated in the methane fermentation tank is improved. It is preferable to install a carrier having a relatively large size as much as possible and to install a carrier having a relatively small size so as to be densely arranged downstream. Methane fermenters produce alcohol and organic acids that are decomposed by acid fermentation from high-molecular organic substances such as carbohydrates, fats, and proteins under anaerobic conditions (in the dark and in the absence of dissolved oxygen). ) Decomposes into carbon dioxide and methane.
[0015]
Here, in using this methane fermentation microorganism carrier, although not particularly limited, the methane fermentation microorganism carrier has been vacuum degassed and air slightly adsorbed in the pores It is desirable to remove. Further, the methane fermentation microorganism carrier may be directly immersed in the methane fermentation tank, and the methane bacteria in the tank may be attached to the methane fermentation microorganism carrier and allowed to grow. In order to omit the treatment, it is preferable to perform the following pretreatment.
Prepare a seed solution obtained by filtering the methane fermentation solution, or a concentrated bacterial solution obtained by concentrating this seed solution, and immerse the microbial carrier for methane fermentation in the seed solution. The concentrated bacterial solution is fluidized to improve the contact efficiency between the methane fermentation microorganism carrier and the methane bacteria. By such pretreatment, methane bacteria can be adhered and fixed on the microorganism carrier for methane fermentation, and further grown.
[0016]
That is, when the methane fermentation microorganism carrier is immersed in the seed solution or the concentrated bacterial solution or in the methane fermentation tank, the methane bacteria living in these solutions adhere to the surface of the methane fermentation microorganism carrier. Furthermore, it penetrates to the deep part in the hole and fixes here. That is, the microbial carrier for methane fermentation elutes its alkaline components little by little, and makes the surface, the inside of the pores and the vicinity thereof a weak alkaline to neutral range. Therefore, methane bacteria that prefer an environment in the range of weak alkalinity to neutrality easily adhere to the surface of the carrier and its pores and settle here.
[0017]
In addition, the microorganism carrier for methane fermentation has a pore diameter of 1 μm to 3000 μm, and has a particularly high anaerobic property without oxygen in the pores. Furthermore, it is more preferable to use a cement-based calcium silicate porous body having continuous fine bubbles as a microbial carrier for methane fermentation because a high anaerobic condition is created. Here, the microorganism carrier for methane fermentation of the present invention having fine open cells is different from calcium silicate hydrate (for example, Japanese Patent No. 2117142) containing tobermorite as a main component, and methane produced in the vicinity by microorganisms attached to the carrier. The transfer of hydrogen (electrons) in fermentation-related metabolites, particularly in methane production reactions, is facilitated.
Specifically, “Sizukalite (registered trademark)” manufactured by Clion Co., Ltd. is preferably used. Unlike lightweight lightweight concrete (ALC) having 60% or more of closed cells in the total pore volume, this has 30% or more of continuous pores in the total pore volume. A continuous pore is a state in which three or more substantially spherical closed cells generated in the manufacturing process are bonded through the interface film, the interface film disappears after the subsequent evaporation curing, and three or more bubbles are connected and communicated. Say things.
Therefore, the methane bacteria are easily attached and settled in the pores, and the presence of the methane bacteria in the pores makes it difficult for the methane bacteria to grow.
[0018]
In addition, due to the variation in the pore diameter and depth of pores, anaerobicity and alkalinity differ especially between large and small pores and deep and shallow pores. As a result, for example, methane bacteria can settle in small pores and deep parts of pores, and acid-producing bacteria can settle in large pores and shallow parts of pores. As it increases, it becomes possible to increase the efficiency of methane fermentation performed through acid fermentation.
[0019]
In addition, when the microbial fermentation microorganism carrier pretreated in the seed solution or concentrated bacterial solution is immersed in a methane fermentation tank and used as a fixed bed, it grows on the surface of the carrier or in the pores. Due to the action of the methane bacteria, the object to be treated put into the methane fermentation tank is more efficiently methane-fermented and decomposed into carbon dioxide and methane. At this time, since the microbe carrier for methane fermentation has variations in the pore diameter and the like as described above, even if there is a variation in size of the methane fermentation treatment product, it corresponds to each size. The treatment can be performed by the pores, and thus the treatment efficiency of methane fermentation can be increased.
[0020]
In addition, when the balance between acid fermentation and methane fermentation is lost in the methane fermentation tank and the pH in the tank tends to change to the acidic side, the weakly alkaline microbial fermentation microorganism carrier itself has a degree of elution of its components. To increase. Therefore, the rapid change in pH in the tank is alleviated, and the inconvenience that the growth of methane bacteria is suppressed or the methane bacteria are killed due to the rapid change in pH is prevented.
[0021]
In particular, even at the start-up of the methane fermentation operation, the methane fermentation microorganism carrier is pretreated in the seed solution or the concentrated bacterial solution as described above. The bacteria are sufficiently proliferated, and therefore, it does not take time to attach and grow methane bacteria as in the conventional porous carrier, and the methane fermentation treatment can be performed with high efficiency. Even when the pretreatment in the seed solution or concentrated bacterial solution is not performed, as described above, the methane bacteria adhere to the surface of the carrier and the pores thereof and are easily fixed. The microbial carrier for fermentation can sufficiently increase the processing efficiency of methane fermentation at the start-up of the operation as compared with the prior art.
[0022]
Here, in the microorganism carrier for methane fermentation of the present invention, it is preferable to perform a washing treatment with water, carbonate ions or carbon dioxide gas in advance prior to use in the methane fermentation tank or pretreatment thereof.
By carrying out such treatment, it is possible to physically and chemically remove and insolubilize the fine powder of the carrier component adhering to the surface and the exposed CaO on the surface by vibration during transfer after the production of the microbial carrier. . Therefore, when installed in a methane fermenter without rinsing, the carrier component's fine powder dissolves and the vicinity of the carrier becomes strongly alkaline, making it difficult for methane bacteria to adhere or to grow. However, it is possible to prevent such a local increase in alkalinity by performing the above treatment.
[0023]
Moreover, in the microbial fermentation microorganism carrier of the present invention, it is preferable to perform surface treatment with phosphoric acid or acidic phosphate in advance prior to use in the methane fermentation tank or pretreatment thereof. Here, various acidic phosphates can be used without any particular limitation, and examples thereof include sodium dihydrogen phosphate (NaH 2 PO 4 ) and potassium dihydrogen phosphate (KH 2 PO 4 ). Etc. can be used. In addition, as a surface treatment method, for example, a method in which a microbial carrier is immersed in an aqueous solution of phosphoric acid or acidic phosphate for a predetermined time, and then pulled up and dried is employed.
[0024]
If such a treatment is carried out, many of the processed methane fermentation products will be protein-based, and the ammonia produced by the anaerobic treatment of this protein will make the methane fermentation tank relatively alkaline. Thus, it is possible to more reliably prevent methane bacteria from becoming difficult to adhere to the microorganism carrier and from being difficult to grow. In other words, the surface treatment of the methane fermentation microorganism carrier with phosphoric acid or acidic phosphate makes it possible to suppress elution of alkaline components, which causes the pH to become too high and adversely affect the growth of methane bacteria. It can be prevented from exiting.
In addition, it can be neutralized with surface-treated phosphoric acid or acidic phosphate that the alkalinity is locally strong due to fine powder of the carrier component or exposed CaO. Therefore, it is possible to more reliably prevent the methane bacteria from becoming difficult to adhere and difficult to grow.
[0025]
In addition, the microbial carrier for methane fermentation of the present invention is preferably pretreated with calcium phosphate prior to use in the methane fermentation tank or pretreatment thereof. Here, as the surface treatment method, for example, a method in which a microbial carrier is immersed in a liquid in which calcium phosphate is dispersed for a predetermined time, and then pulled up and dried, or the dispersion liquid is sprayed on the surface of the microbial carrier, and thereafter The method of drying this etc. is taken.
[0026]
If such treatment is performed, especially when the inside of the methane fermentation tank is acidic, in addition to the carrier component, the surface-treated calcium phosphate adhering to the surface dissolves little by little, so that the inside of the methane fermentation tank can be accelerated faster. To come to peace. Therefore, for methane bacteria that prefer environments in the weak alkaline to neutral range, the methane bacteria can easily adhere to the microbial carrier and maintain an environment that maintains this, thereby improving the processing efficiency of methane fermentation. Can be increased.
[0027]
Moreover, by performing the calcium phosphate treatment, phosphate adsorption to the microorganism carrier for methane fermentation can be suppressed, thereby preventing the methane fermentation treatment from being inhibited. That is, although phosphate is necessary for methane fermentation treatment, the microbial carrier for methane fermentation has the property of adsorbing phosphoric acid itself. The resulting phosphate may be deficient and fermentation may be inhibited. Therefore, by treating the methane fermentation microorganism carrier with calcium phosphate in advance, it prevents the phosphate in the methane fermentation tank from adsorbing to the carrier, and functions as a phosphoric acid supply source when phosphoric acid is deficient. In other words, the methane fermentation process can be prevented from being hindered.
[0028]
(Experimental example 1)
As a product of the present invention, “Sizukalite (registered trademark)” manufactured by Clion Co., Ltd. was prepared. In addition, the dimension and shape of this support | carrier were taken as the rectangular parallelepiped shape of 10 mm x 20 mm x 50 mm.
The prepared microbial carrier was subjected to a light washing treatment, and then contacted with a culture solution in the late stage of methane fermentation to attach methane bacteria to the surface and pores.
[0029]
As the methane fermentation processed product, a processed product was prepared by uniformly mixing raw garbage discarded from the kitchen with mince. About 90% of the object to be treated was moisture. The components in the solid content were 20% oil and fat, 50% carbohydrate, and about 6% protein.
The prepared material to be treated was solubilized under aerobic conditions (pH 8) for 2 days before being introduced into the methane fermentation tank.
[0030]
A glass cylindrical reactor (diameter: 80 mm × height: 180 mm) is charged with a predetermined amount of the methane fermentation treatment product and 400 ml of tap-free tap water, and further a microorganism carrier to which the methane bacteria are adhered, and 55 ° C. The mixture was stirred and subjected to fermentation treatment. For comparison, a fermentation treatment was performed in the same manner by adding a methane fermentation inoculum instead of adding a microbial carrier.
In each fermentation treatment, the total amount of gas generated and the amount of methane gas in the generated gas were examined. The obtained results are shown in FIGS. The amount of methane gas was measured by analyzing the generated gas by gas chromatography.
From the results shown in FIGS. 1 (a) and 1 (b), it was confirmed that the microorganism carrier of the present invention is effective in increasing the efficiency of the methane fermentation treatment.
[0031]
(Experimental example 2)
As a product of the present invention, “Sizukalite (registered trademark)” manufactured by Clion Co., Ltd. was prepared. In addition, the size and shape of this carrier was a plate shape of 5 cm × 1.8 cm × 0.8 mm. In addition, a part of the prepared microbial carrier was immersed in a calcium phosphate dispersion and subjected to a surface treatment with calcium phosphate.
Then, each of those subjected to the surface treatment with calcium phosphate and those not subjected to the surface treatment were brought into contact with the culture solution at the late stage of methane fermentation in the same manner as in Experimental Example 1, and methane bacteria were adhered to the surface and pores.
[0032]
Using these two kinds of microbial carriers, and using the same methane fermentation treatment product as in Experimental Example 1, fermentation treatment was performed in the same manner as in Experimental Example 1.
In each fermentation treatment, the total amount of gas generated and the amount of methane gas in the generated gas were examined in the same manner as in Experimental Example 1. The obtained results are shown in FIGS. 2 (a) and 2 (b).
From the results shown in FIGS. 2 (a) and 2 (b), it was found that those subjected to the surface treatment with calcium phosphate have higher methane fermentation efficiency than those not subjected to the surface treatment, particularly in the initial stage of the fermentation treatment.
[0033]
(Experimental example 3)
As a product of the present invention, “Sizukalite (registered trademark)” manufactured by Clion Co., Ltd. was prepared. In addition, as a methane fermentation treatment product, okara was used as simulated garbage, and the fermentation treatment was performed in the same manner as in Experimental Example 1.
As a result of analyzing the concentration of ammoniacal nitrogen in this fermentation treatment, the following results were obtained. In addition, the following carrier loading ratios indicate the apparent volume ratio of the carrier (Sizukalite (registered trademark)) in the fermenter. Further, the carrier loading ratio of 0 indicates that no carrier is loaded. The number of days indicates the number of days that have elapsed since the start of the fermentation process.
Figure 0003810697
By increasing the carrier in this way, the amount of ammonia in the liquid can be kept low even when methane fermentation proceeds. In other words, the carrier of the present invention is also compatible with methane production in the case of using a material that easily produces ammonia as methane fermentation proceeds, such as protein.
[0034]
【The invention's effect】
As described above, the microorganism carrier for methane fermentation of the present invention is composed of a cement-based calcium silicate porous body. For methane bacteria that prefer an environment in the sex range, an environment that easily adheres to the carrier and proliferates can be created, thereby increasing the methane fermentation efficiency. Moreover, since it is a porous body and the inside of the pores has high anaerobic properties without oxygen, methane bacteria easily grow here. Therefore, by using this carrier, methane fermentation efficiency is improved. Can be increased.
In addition, since the pH is weakly alkaline, ammonia moves from the liquid to the air, so the ammonia concentration in the liquid can be lowered. Therefore, the influence of ammonia as an inhibitor of methane fermentation can be kept low.
Moreover, since the pore diameter is 1 μm to 3000 μm, the inside of the pores has high anaerobic properties without oxygen. Therefore, as described above, methane bacteria can easily grow here. Therefore, by using this carrier, methane fermentation efficiency can be increased.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are graphs showing the results of experiments for methane fermentation, with and without the use of the microorganism carrier for methane fermentation of the present invention.
[Fig. 2] (a) and (b) are the results when the methane fermentation experiment was conducted with and without the surface treatment with calcium phosphate for the microorganism carrier for methane fermentation of the present invention. It is a graph which shows.

Claims (5)

かさ比重が300〜600kg/m、空隙率が60〜90%、細孔径が1μm〜3000μmであるセメント系ケイ酸カルシウム多孔質体からなり、アルカリ成分の溶出を抑えるリン酸カルシウムが表層部に形成されているメタン発酵用微生物担体。Bulk specific gravity 300~600kg / m 3, porosity of 60% to 90%, pore sizes Ri Do from cementitious calcium silicate porous body is 1Myuemu~3000myuemu, forming calcium phosphate to suppress the elution of the alkali component in the surface portion methane fermentation microorganisms for carriers that have been. 水、炭酸イオン又は炭酸ガスによる洗浄処理がなされ、担体成分の微粉や表面にむき出しのCaOが物理的・化学的に除去不溶化されている請求項1記載のメタン発酵用微生物担体。  The microorganism carrier for methane fermentation according to claim 1, which is washed with water, carbonate ions or carbon dioxide gas, and the carrier component fine powder and the exposed CaO are physically and chemically removed and insolubilized. かさ比重が300〜600kg/m 、空隙率が60〜90%、細孔径が1μm〜3000μmであるセメント系ケイ酸カルシウム多孔質体からなり、リン酸カルシウムで表面処理されてなるメタン発酵用微生物担体。 Bulk specific gravity 300~600kg / m 3, porosity of 60% to 90%, pore diameter is from cementitious calcium silicate porous body is 1Myuemu~3000myuemu, microbial carrier for methane fermentation ing surface treated with calcium phosphate . 気泡が3つ以上連結・連通した状態の連続気孔を、全気孔容積中に30%以上有するものである請求項1〜3のいずれかに記載のメタン発酵用微生物担体。 The microorganism carrier for methane fermentation according to any one of claims 1 to 3, which has 30% or more of continuous pores in a state where three or more bubbles are connected and communicated with each other in the total pore volume . 前記細孔は、その孔径や深度にバラツキを有している請求項1〜4のいずれかに記載のメタン発酵用微生物担体。 The microorganism carrier for methane fermentation according to any one of claims 1 to 4, wherein the pores have variations in pore diameter and depth .
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