JP3810366B2 - ホーンアンテナ装置、およびこれを用いた方位探知用アンテナ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ホーン部内壁面にリッジ(ridge:細長い隆起部)を有し、方位探知アンテナ装置などに好適な指向性に優れたホーンアンテナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は、例えば、特許文献1などに示されている従来のダブルリッジホーンアンテナの構造を示す図である。
図13において、1は給電部、2は給電部1から徐々に広がり、中心軸と直交かる断面の形状が長方形の構造を持つ角錐ホーン、3は角錐ホーン2の開口面、4cは角錐ホーン2の内部の一面(例えば、上面)に設けられた第一のリッジ、4dは角錐ホーン内部のリッジ4aが設けられている面と対向する面(例えば、下面)に取り付けられた第二のリッジ、5は給電用導波管、6は給電用導波管5と角錐ホーン2とを接続するためのフランジ部である。
なお、図13(a)は斜視図、図13(b)は側面図、図13(c)は開口面3から給電部1側を見たときの正面図である。
【0003】
次に、図13に示した従来のダブルリッジ角錐ホーンアンテナの動作について説明する。
いま、第一のリッジ4cおよび第二のリッジ4dが設けられていない通常の角錐ホーンの場合について考える。
リッジが設けられていない通常の角錐ホーンアンテナでは、送信あるいは受信することのできる下限周波数は、給電部1の磁界面方向の幅寸法(図13(c)のL)で決定され、その幅寸法が1/2波長以下では、給電用導波管5の遮断周波数となり伝播されない。
遮断周波数より上の周波数では、給電部1から励振された信号は、角錐ホーンの内部を方形導波管のTE10モードの電磁界が伝搬され、開口面3から放射される。
このとき、開口面3での位相分布は、開口面中心部と開口面周辺部とでは角錐ホーンの頂点からの距離差に対応する分の位相差が発生するため、球面状の位相分布となり空間に放射される。
【0004】
次に、図13に示すように、角錐ホーン2に第一のリッジ4aおよび第二のリッジ4bを設けた場合では、リッジの効果により遮断周波数が下がり、広帯域にわたり使用することが可能となる。
いま、給電部1の中心から開口面3の中心に向う方向をX、これと直交する電界面の方向をYとする(図13(c)参照)とする。
通常、第一のリッジ4cおよび第二のリッジ4dの形状は、VSWR(voltage standing wave ratio)を低く抑えるために、給電部1から開口面3までのリッジの形状を、Y=Aexp(BX+C)、(A、B、Cは定数)で表されるような指数関数的に広がる形状か、あるいはY=AX+Bで表される直線テーパ形状で形成される。
【0005】
ここで、開口面3での位相分布は、開口面全体を等位相分布とすることにより、サイドローブレベルの上昇、メインビームのショルダーレベルの上昇を低く抑えることができる。
従って、通常、角錐ホーンは搭載条件(即ち、ホーンを搭載したときの装置全体の大きさの条件)等から制約される寸法が許す限り、十分長いホーンを用いることで開口面3での位相分布を等位相になるようにしている。
そのため、リッジの無い角錐ホーンでは、頂点からの距離差に対応するわずかな球面状の位相分布になるのに対して、リッジを設けたホーンではリッジ部分での伝搬定数の違いにより、開口面中央付近では、リッジの無い角錐ホーンに比べ、さらに進み位相となるため、開口面位相分布は、球面状の位相分布よりもさらに中央部が進んだ位相分布となる
【0006】
【特許文献1】
特開2000−261232号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来のダブルリッジ角錐ホーンは、開口面までリッジを有するため、リッジ部分での伝搬定数の違いにより、開口面中央付近では、リッジが設けられていない通常の角錐ホーンに比べ、進み位相となるため、開口面位相分布は、球面状の位相分布よりもさらに中央部が進んだ位相分布となる。
そのため、アンテナ装置としての放射パターンの特性において、サイドローブレベルの上昇、メインビームのショルダーレベルの上昇などによる指向性劣化の問題があった。
【0008】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、サイドローブレベルの上昇およびメインビームのショルダーレベルの上昇を低く抑えた放射パターンを有し、方位探知アンテナなどに好適な指向性に優れたホーンアンテナ装置を得ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わるホーンアンテナ装置は、矩形状の断面を有する角錐ホーンと、この角錐ホーンの給電部に接続された給電用導波管とから構成され、上記角錐ホーンの対向する2つの内壁面の中央部に上記給電部から上記角錐ホーンの開口面に向かって延びる一組のリッジを備えたホーンアンテナ装置において、上記リッジを上記給電部から上記角錐ホーンの内壁面における磁界面方向の幅寸法が上記給電用導波管の遮断周波数の1/2波長となる位置まで設けたものである。
【0010】
また、この発明に係わるホーンアンテナ装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のホーンアンテナ装置をアレイ状に複数個配置したものである。
また、この発明に係わる方位探知アンテナ装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のホーンアンテナ装置を放射状に複数個配置したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施の形態および参考例について説明する。
なお、従来と同一符号は従来のものと同一あるいは相当のものを表す。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1によるホーンアンテナ装置の構造を示す図であり、図1(a)は斜視図である。
図において、1は給電部、2は給電部1から徐々に広がり、中心軸に直交する面での断面形状が矩形(即ち、長方形あるいは正方形)の構造を持つ角錐ホーン、3は給電部1より大きい面積を有する角錐ホーン2の開口面である。
【0012】
また、4aは角錐ホーン2の内壁面の一面(例えば、上面)の中央部において給電部1の位置から開口面3に向かって設けられた細長い隆起物である第一のリッジ、4bは角錐ホーン2の第一のリッジ4aが設けられた内壁面と対向する内壁面(例えば、下面)の中央部において給電部1の位置から開口面3に向かって設けられた細長い隆起物である第二のリッジである。
なお、各リッジは、開口面3に近づくにつれて、リッジ高さが指数関数的に低くなる形状で形成されている。
また、5は一端に給電部1を有した給電用導波管、6は角錐ホーン2と給電用導波管5とを給電部1において接続するためのフランジ部である。
給電用導波管5は、角錐ホーン2に設けられたリッジに対応して、その内壁面にリッジ(図示せず)が設けられている。
なお、図1(b)は側面図、図1(c)は開口面3側より給電部1側を見たときの正面図である
【0013】
次に、図1に示した実施の形態1によるホーンアンテナ装置の動作について説明する。
例えば、送信用アンテナとして用いられる場合、給電用導波管5で励振された信号は、給電部1から第一のリッジ4aおよび第二リッジ4bに沿って、角錐ホーン2の内部を伝搬し、開口面3から放射される。
このとき、開口面3での位相分布は、開口面中心部と開口面周辺部では、角錐ホーン2の頂点からの距離差に対応する分の位相差分と、リッジの伝播定数の違いにより発生する位相差が発生する。
【0014】
ここで、第一のリッジ4aおよび第二リッジ4bは、給電部1の位置から、角錐ホーン2の内部の磁界面方向(図1(c)に示すH方向)の幅寸法が給電用導波管5の遮断周波数の1/2波長以上となる位置までの間しか設けられていないため、リッジの伝搬定数に依存する位相の進み分は、ほとんど無視できる程度となり、開口面3では通常の角錐ホーン(即ち、リッジを設けていない角錐ホーン)と同様な球面状の位相分布となり空間に放射される。
なお、図1(c)に示すE方向は、電界面の方向を示している。
【0015】
図2は、実施の形態1によるホーンアンテナ装置に用いられる角錐ホーン2の具体的な寸法例を説明するための図であり、図2(a)は図1(a)のA−A線における断面図(但し、波線部は除く)、図2(b)は開口面側から給電部を見たときの正面図である。
使用上限周波数の波長をλoとして、ホーン長さ3λo、開口面幅寸法2.9λo、開口面高さ寸法2.1λoのホーンアンテナであり、給電部1から角錐ホーン2の内部の磁界面方向の幅寸法LA(図2(b)参照)が給電用導波管5の遮断周波数の1/2波長となる位置まで第一のリッジ4aおよび第二のリッジ4bが設けられている場合と、波線で示した従来装置のように給電部1から開口面3までの距離である3λoの位置まで第一のリッジ4cおよび第二のリッジ4dが設けられている場合の2通りを例にして、リッジの効果の説明をする。
【0016】
なお、図2(a)に示した“0.9λo”の寸法は、給電部1から角錐ホーン2の内部の磁界面方向の幅寸法LAが給電用導波管5の遮断周波数の1/2の位置までリッジ4aおよび4bを設けたときに、角錐ホーン2の中心軸方向において、給電部1とリッジ4a、4bの開口面側端部との間の距離(寸法)である。
このように、第一のリッジ4aおよび第二のリッジ4bは、図2(b)のL寸法が使用下限周波数(即ち、給電用導波管5の遮断周波数)の1/2波長以上となる位置まで設けられており、これにより下限周波数において給電用導波管5のカットオフによる遮断を避けるように決定している。
【0017】
図3は、使用上限周波数におけるホーンアンテナの磁界面内の放射パターンの測定値である。
図において、放射パターン特性グラフA(実線)は、図2に示す4a、4bの2つのリッジが設けられている場合のアンテナの放射パターン特性を、また、放射パターン特性グラフB(波線)は、図2に示す4c、4dの2つのリッジが設けられている場合のアンテナの放射パターン特性を示している。
図3に示した放射パターン特性グラフBから明らかなように、給電部1の位置から角錐ホーン2の開口面3の位置までリッジが設けられている場合(即ち、リッジ4c、リッジ4dを設けた場合)では、放射角度が45゜方向で−20dB程度のショルダー部を有している。
【0018】
これに対して、放射パターン特性グラフAから明らかなように、給電部1から角錐ホーン2の内部の磁界面方向の幅寸法が給電用導波管5の遮断周波数の1/2波長の位置までリッジが設けられている場合(即ち、リッジ4a、リッジ4bを設けた場合)では、放射角度が45゜方向でのサイドローブレベルが−30dB程度となり、約10dBの特性改善が見られる。
即ち、放射パターンの先鋭度が増加し、アンテナ装置としてのアンテナ指向性が改善される。
【0019】
なお、角錐ホーン2の内部の磁界面方向の幅寸法が給電用導波管5の遮断周波数の1/2波長の位置を越えて、リッジの長さを大きくして行くとサイドローブは上昇して行き、放射パターン特性の先鋭度は劣化してくる。
しかし、角錐ホーンの内壁面に設けられたリッジの開口面3側の端部が、角錐ホーン2の内部の磁界面方向の幅寸法が給電用導波管5の遮断周波数の1波長となる位置まではアンテナ装置としての良好な放射パターン特性が得られることが確認できた。
【0020】
図4は、給電部1から角錐ホーン2の内部の磁界面方向の幅寸法が給電用導波管5の遮断周波数の1波長となる位置までの間において、リッジが対向して設けられた場合に測定される放射パターン特性グラフC(一点鎖線で示す)追加した図である。
なお、図4における特性グラフAおよび特性グラフBは、図3における特性グラフAおよび特性グラフBと同じものである。
このように、角錐ホーン2の内部の磁界面方向の幅寸法が、給電用導波管5の遮断周波数の1/2波長となる位置から給電用導波管5の遮断周波数の1波長となる位置までの間にリッジ4a,4bの開口面側端部が位置しておれば、方位探知アンテナとして有効な放射パターンを得ることが判った。
【0021】
以上説明したように、本実施の形態によるホーンアンテナ装置は、矩形状の断面を有する角錐ホーン2と、この角錐ホーン2の給電部1に接続された給電用導波管5とから構成され、角錐ホーン2の対向する2つの内壁面の中央部に給電部1から角錐ホーン2の開口面に向かって延びる一組のリッジ4a、4bを備えたホーンアンテナ装置において、上記 リッジ4a、4bを給電部1から角錐ホーン2の内壁面における磁界面方向の幅寸法が給電用導波管5の遮断周波数の1/2波長となる位置まで設けている。
これにより、サイドローブレベルおよびメインビームのショルダーレベルの上昇を低く抑えた放射パターンを有し、指向性に優れたホーンアンテナ装置を得ることができる。
【0022】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2によるホーンアンテナ装置の構造を示す図であり、図5(a)は水平方向から見たときの側面図、図5(b)は開口面側より給電部側を見たときの正面図である。
なお、給電用導波管5およびフランジ部6の図示は省略している。
前述の実施の形態1では、アンテナの磁界面が水平面と平行になるように角錐ホーン2を設置していたが、本実施の形態では、図5に示すようにアンテナの磁界面が水平面に対して斜め45となるように角錐ホーン2を配置することにより、垂直偏波、水平偏波の両偏波に対応できるようしている。
その結果、使用周波数範囲の各周波数において垂直偏波、水平偏波それぞれ、同等の−10dBビーム幅となるようにすることができる一例である。
【0023】
図6は、図2に示したアンテナ寸法でのメインビームの−3dBビーム幅の周波数特性を示す。
図2のアンテナ寸法の例では、垂直偏波と水平偏波の−3dBビーム幅が、各周波数において概ね一致するように開口面寸法等を決定している。
−3dBビーム幅では、図2に示したように、ビーム中心近傍ではリッジの形状によらず、概ね所望のビーム幅が得られることがわかる。
また、図7はメインビームの−10dBビーム幅の周波数特性を示したものである。
なお、図6および図7において、実線は、リッジが前述の実施の形態1によるリッジ4a、4bの場合を、波線は、従来のように開口面までリッジ4c、4dが設けられている場合を示している。
また、“H−pol”は水平偏波を、“V−pol”は垂直偏波の場合を示している。
なお、図6、図7の横軸の“周波数(f/f0)”は、上限周波数f0で規格化した周波数を示している。
また、“H−pol”あるいは“V−pol”の“pol”は、polarization(偏波)のことである。
【0024】
図6および図7に示すように、−3dBビーム幅を揃えるようにアンテナ寸法を設定しているにもかかわらず、開口面までリッジが延びた場合(即ち、図2のリッジ4c、4dの場合)には、水平偏波でのメインビームのショルダーレベルの上昇により、水平偏波の−10dBビーム幅が、垂直偏波の−10dBビーム幅に対して広がることがわかる。
これに対して、図2の4a、4bで示すリッジの場合には、メインビームのショルダーレベルの上昇が抑えられ、下限周波数付近の一部を除き、使用周波数範囲の各周波数において垂直偏波、水平偏波それぞれの−10dBビーム幅が概ね揃う放射パターンが得られることが判る。
このように、本実施の形態によるホーンアンテナ装置は、角錐ホーン2の開口面3の縁が水平面に対して略45゜となるよう前述の実施の形態1によるホーンアンテナ装置を傾けて配置したことにより、垂直偏波、水平偏波の両偏波に対応することができる。
【0025】
参考例1.
図8は、本発明の参考例1によるホーンアンテナ装置の構造を示す側面図である。
なお、給電用導波管5およびフランジ部6の図示は省略している。
前述の実施の形態1あるいは2では、角錐ホーン2に設けられるリッジの形状を指数関数的に広がる構造としていたが、図8に示すように、第一のリッジ4aおよび第二のリッジ4bの形状を、開口面3に近づくにつれてリッジ高さが直線的に低くなる直線テーパとしても、同様な効果が得られる。
なお、形状を直線テーパとした方が、構造が簡単になる。
【0026】
実施の形態3.
図9は、実施の形態3によるホーンアンテナ装置の構造を示す図であり、図9(a)は側面図、図9(b)は開口面3側から給電部1側を見たときの正面図である。
なお、給電用導波管5およびフランジ部6の図示は省略している。
前述の実施の形態1〜2あるいは参考例1では、角錐ホーンの対向する2つの内壁面にそれぞれリッジを設けたダブルブリッジ角錐ホーンの例を示したが、本実施の形態によるホーンアンテナ装置は、角錐ホーン2の対向する4つの内壁面にそれぞれリッジを設けたクォッドリッジホーンであることを特徴とする。
このようなクォッドリッジホーンであっても同様な効果が得られる。
【0027】
参考例2.
図10は、参考例2によるホーンアンテナ装置の構造を示す斜視図である。
前述の実施の形態1〜3あるいは参考例1では、中心軸に直交する断面が長方形あるいは正方形の角錐ホーンを使用しているが、図10に示すような円錐ホーンを用いても同様な効果が得られる。
なお、円錐ホーンを用いた場合には、給電部1の位置から、円錐ホーン20の内部の磁界面方向の幅寸法が給電用導波管5の遮断周波数の0.3波長以上、かつ、0.6波長以下となる位置まで、リッジを設けることにより、実施の形態1の場合と同様に、サイドローブレベルおよびメインビームのショルダーレベルの上昇を低く抑えた放射パターンを有し、指向性に優れたホーンアンテナ装置を得ることができることが判った。
【0028】
実施の形態4.
図11は、実施の形態4によるホーンアンテナ装置の構造を示す側面図である。
図において、30a、30b、30c、・・・・30nは、前述の実施の形態1〜5のいずれか1項のホーンアンテナ装置、7は分配・合成器である。
本実施の形態によるホーンアンテナ装置は、前述の実施の形態1〜3のいずれかによる複数のホーンアンテナ装置30a、30b、30c、・・・30nを分配・合成器7を介して、直線状あるいは平面状等のアレイ(array)状に配置したことを特徴とする。
【0029】
素子(即ち、各角錐ホーン)の配列によって決まるアレイファクタと、各素子の放射パターン(エレメントファクタ)の積により、全体の放射パターンが決定され、エレメントファクタのサイドローブが小さければ、全体の放射パターンのサイドローブも下がる。
即ち、複数の角錐ホーンを直線状あるいは平面状等のアレイ配列とすることにより、サイドローブの抑圧効果が得られる。
従って、本実施の形態によれば、受信時には不要な方向からの電波を抑圧でき、また、逆に、送信時には不要な方向への電波の出射を抑圧でき、アンテナとしての指向特性がさらに良くなる。
【0030】
実施の形態5.
図12は、実施の形態5による方位探知装置の構成を示す図である。
図において、30a、30b、30c、・・・30hは実施の形態1ないし5のいずれか1項の複数のホーンアンテナ装置である。
本実施の形態による方位探知装置は、実施の形態1ないし3のいずれか1項の複数のホーンアンテナ装置30a、30b、30c、・・・30hを放射状に複数個配置し、各ホーンアンテナ装置30a、30b、30c、・・・30hでの受信信号と隣接するホーンアンテナ装置の受信信号の強さ(例えば、振幅)を比較することによって、受信する電波の方位探知を行う方位探知装置に利用したことを特徴とする。
これにより、メインビームのショルダーレベルの上昇による方位誤差あるいはサイドローブの上昇による誤方位の表示を避けることが可能であり、精度の高い方位探知装置を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】
この発明によわるホーンアンテナ装置は、矩形状の断面を有する角錐ホーンと、この角錐ホーンの給電部に接続された給電用導波管とから構成され、角錐ホーンの対向する2つの内壁面の中央部に給電部から角錐ホーンの開口面に向かって延びる一組のリッジを備えたホーンアンテナ装置において、リッジを給電部から角錐ホーンの内壁面における磁界面方向の幅寸法が給電用導波管の遮断周波数の1/2波長となる位置まで設けているので、
サイドローブレベルおよびメインビームのショルダーレベルの上昇を低く抑えた放射パターンを有し、指向性に優れたホーンアンテナ装置を提供できる。
【0032】
また、この発明による方位探知アンテナ装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のホーンアンテナ装置を放射状に複数個配置したので、メインビームのショルダーレベルの上昇による方位誤差あるいはサイドローブの上昇による誤方位の表示を避けることが可能であり、精度の高い方位探知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1によるホーンアンテナ装置の構造を示す図ある。
【図2】 実施の形態1によるホーンアンテナ装置に用いられる角錐ホーンの具体例を説明するための図である。
【図3】 実施の形態1によるホーンアンテナ装置の磁界面放射パターンを示す図である。
【図4】 実施の形態1によるホーンアンテナ装置の磁界面放射パターンを示す図である。
【図5】 実施の形態2によるホーンアンテナ装置の構成を示す図ある。
【図6】 実施の形態2によるホーンアンテナ装置の−3dBビーム幅の周波数特性を示す図ある。
【図7】 実施の形態2によるホーンアンテナ装置の−10dBビーム幅の周波数特性を示すグラフである。
【図8】 参考例1によるホーンアンテナ装置の構造を示す図ある。
【図9】 実施の形態3によるホーンアンテナ装置の構造を示す図ある。
【図10】 参考例2によるホーンアンテナ装置の構造を示す図ある。
【図11】 実施の形態4によるホーンアンテナ装置の構造を示す図である。
【図12】 実施の形態5による方位探知アンテナ装置の構成を示す図である。
【図13】 従来のホーンアンテナ装置の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 給電部 2 角錐ホーン
3 開口面
4a、4b、4e、4f リッジ(細長い隆起物)
5 給電用導波管 6 フランジ部
7 分配・合成器
20 円錐ホーン
30a、30b、30c、・・・30n ホーンアンテナ装置

Claims (5)

  1. 矩形状の断面を有する角錐ホーンと、この角錐ホーンの給電部に接続された給電用導波管とから構成され、上記角錐ホーンの対向する2つの内壁面の中央部に上記給電部から上記角錐ホーンの開口面に向かって延びる一組のリッジを備えたホーンアンテナ装置において、
    上記リッジを上記給電部から上記角錐ホーンの内壁面における磁界面方向の幅寸法が上記給電用導波管の遮断周波数の1/2波長となる位置まで設けたことを特徴とするホーンアンテナ装置。
  2. 上記角錐ホーンの開口面の縁が水平面に対して略45゜となるように、傾けて配置されたことを特徴とする請求項1に記載のホーンアンテナ装置。
  3. 上記リッジは、上記角錐ホーンの4つの内壁面にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載のホーンアンテナ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のホーンアンテナ装置をアレイ状に複数個配置したことを特徴とするホーンアンテナ装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のホーンアンテナ装置を放射状に複数個配置したことを特徴とする方位探知アンテナ装置。
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