JP3807920B2 - 色変換装置及び色変換方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリンタやビデオプリンタ、スキャナ等のフルカラー印刷関連機器、コンピュータグラフィックス画像を作成する画像処理機器、あるいはモニター等の表示装置等に使用するデータ処理に係わり、中でも赤/緑/青の3色で表現する画像データを使用機器等に合わせて色変換処理する色変換方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷における色変換は、インクが純色でないことによる混色性や印画の非線形性で発生する画質劣化を補正し、良好な色再現性を持つ印刷画像を出力するために必須の技術である。また、モニター等の表示装置においても、入力された色信号を表示する際、使用条件等に合わせ所望の色再現性をもつ画像を出力(表示)するため、色変換処理が行われている。
【0003】
従来、上記のような場合での色変換方式には、テーブル変換方式とマトリクス演算方式の2種類がある。
【0004】
テーブル変換方式の代表的な例として三次元ルックアップテーブル方式があるが、この方式は、赤と緑と青(以下、「R、G、B」と記す。)で表現した画像データを入力し、ROMなどのメモリに予め記憶しているR、G、Bの画像データあるいはイエローとマゼンタとシアン(以下、「Y、M、C」と記す。)の補色データを求める方法であり、任意の変換特性を採用できるため、色再現性に優れた色変換を実行できる長所がある。
【0005】
しかし、画像データの組合せ毎にデータを記憶させる単純な構成では、約400Mbitの大容量メモリになる。例えば、特開昭63−227181号公報には、メモリ容量の圧縮法法を開示しているが、それでも約5Mbitになる。したがって、この方式には、変換特性毎に大容量メモリを必要とするため、LSI化が困難な課題と、使用条件等の変更に柔軟に対応できないと言う課題がある。
【0006】
一方、マトリクス演算方式は、例えばR、G、Bの画像データよりY、M、Cの印刷データを求める場合は、下記の式(27)が基本演算式である。
【0007】
【数6】
【0008】
ここで、i=1〜3、j=1〜3である。
【0009】
しかし、式(27)の単純な線形演算では、印画等の非線形性により良好な変換特性を実現できない。
【0010】
上記の変換特性を改良した方法が、特公平2−30226号公報の色補正演算装置に開示されており、下記の式(28)のマトリクス演算式を採用している。
【0011】
【数7】
【0012】
ここで、Nは定数、i=1〜3、j=1〜10である。
【0013】
上記式(28)は、無彩色成分と色成分が混在する画像データを直接使用するため、演算の相互干渉が発生する。つまり、係数を1つ変更すると、着目している成分または色相以外にも影響を与え、良好な変換特性を実現できないという課題がある。
【0014】
また、特開平7−170404号公報の色変換方法は、この解決策を開示している。図18は、特開平7−170404号公報におけるR、G、B画像データを印刷データC、M、Yに変換する色変換方法を示すブロック回路図であり、100は補数器、101はαβ算出器、102は色相データ算出器、103は多項式演算器、104はマトリクス演算器、105は係数発生器、106は合成器である。
【0015】
次に、動作を説明する。補数器100は、画像データR、G、Bを入力とし、1の補数処理した補色データCi、Mi、Yiを出力する。αβ算出器101は、この補色データの最大値βと最小値αおよび各データを特定する識別符号Sを出力する。
【0016】
色相データ算出器102は、補色データCi、Mi、Yiと最大値βと最小値αを入力とし、r=β−Ci、g=β−Mi、b=β−Yiおよびy=Yi−α、m=Mi−α、c=Ci−αの減算処理によって、6つの色相データr、g、b、y、m、cを出力する。ここで、これら6つの色相データは、この中の少なくとも2つがゼロになる性質がある。
【0017】
多項式演算器103は、色相データと識別符号を入力とし、r、g、b中でゼロでない2つのデータQ1、Q2と、y、m、c中でゼロでない2つのデータP1、P2を選択し、それらから多項式データT1=P1×P2、T3=Q1×Q2及びT2=T1/(P1+P2)、T4=T2/(Q1+Q2)を演算し、出力する。
なお、以降の説明においては、積を表すのに、図中、アスターリスク(*)を用いることもある。
【0018】
係数発生器105は、識別信号Sの情報をもとに、多項式データの演算係数U(Fij)と固定係数U(Eij)を発生する。マトリクス演算器104は、色相データy、m、cと多項式データT1〜T4および係数Uを入力とし、下記の式(29)の演算結果を色インクデータC1、M1、Y1として出力する。
【0019】
【数8】
【0020】
合成器106は、色インクデータC1、M1、Y1と無彩色データであるαを加算し、印刷データC、M、Yを出力する。したがって、印刷データを求める演算式は、式(30)となる。
【0021】
【数9】
【0022】
なお、式(30)では、画素集合に対する一般式を開示している。
【0023】
ここで、図19(A)〜(F)は、赤(R)、青(G)、緑(B)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の6つの色相と色相データy、m、c、r、g、bの関係を模式的に示した図であり、各色相データは、3つの色相に関与している。また、図20(A)〜(F)は、上記6つの色相と乗算項y×m、r×g、c×y、g×b、m×c、b×rの関係を模式的に示した図であり、それぞれ6つの色相のうち特定の色相に関与していることが分かる。
【0024】
したがって、式(30)における6つの乗算項y×m、m×c、c×y、r×g、g×b、b×rは、それぞれ赤、青、緑、イエロー、シアン、マゼンタの6つの色相のうち特定の色相にのみ関与し、つまり、赤に対してはy×m、青に対してはm×c、緑に対してはc×y、イエローに対してはr×g、シアンに対してはg×b、マゼンタに対してはb×rのみが有効な乗算項となる。
【0025】
また、式(30)における6つの乗除算項y×m/(y+m)、m×c/(m+c)、c×y/(c+y)、r×g/(r+g)、g×b/(g+b)、b×r/(b+r)についても、それぞれ6つの色相のうち、特定の色相にのみ関与することとなる。
【0026】
以上より、上述の図18における色変換方法によると、特定の色相に関与する乗算項および乗除算項に係る係数を変化させることにより、着目している色相のみを、他の色相に影響を与えることなく、調整できる。
【0027】
また、上記の乗算項は、彩度に対して2次的な演算となり、乗除算項は、彩度に対して1次的な演算となる。したがって、乗算項と乗除算項を共に用いることにより、彩度に対する印画などの非線形性をも補正することができる。
【0028】
但し、この色変換法においても、好みに応じて、特定の色相の色空間に占める領域の拡大または縮小が望まれる場合、具体的には、マゼンタ〜赤〜イエローと変化する色空間において、赤の占める領域の拡大または縮小が望まれるような場合に、この要求を満たすことが出来ない。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
従来の色変換方法または色変換装置は、ROMなどのメモリによる三次元ルックアップテーブルテーブル変換方式で構成されている場合は、大容量メモリが必要になり、変換特性を柔軟に変更することができない問題点があり、また、マトリクス演算方式で構成される場合は、着目する色相のみを調整できるが、赤、青、緑、イエロー、シアン、マゼンタの6つ色相間の変化の度合いを補正できないため、全色空間において良好な変換特性を実現できない問題点があった。
【0030】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、画像データR、G、Bを画素毎に色変換する色変換方法および色変換装置において、赤、青、緑、イエロー、シアン、マゼンタの6つの色相に加え、更に赤〜イエロー、イエロー〜緑、緑〜シアン、シアン〜青、青〜マゼンタ、マゼンタ〜赤の6つの色相間の領域を独立に補正することにより、上記6つの色相間の変化の度合いをも補正でき、また変換特性を柔軟に変更でき、しかも3次元ルックアップテーブルのごとき大容量メモリを必要としない色変換方法または色変換装置を得ることを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る色変換装置は、カラー画像を表す第1の色データを、当該第1の色データに対応する第2の色データに変換する色変換装置であって、
上記第1の色データにより表されるカラー画像を構成する複数の色成分の大きさを表すデータを求め、このデータを用いて当該カラー画像における、赤、緑、または青の色相に有効な第1の演算項、およびイエロー、マゼンタ、またはシアンの色相に有効な第2の演算項を生成する手段と、
上記第1および第2の演算項のうち、赤、イエロー、緑、シアン、青、マゼンタの互いに隣接する2つの色相に有効な演算項を用いて、上記隣接する2つの色相間内の領域に有効な第3の演算項を生成する手段と、
上記第1〜3の演算項に与えられるマトリクス係数を記憶する係数記憶手段と、
当該係数記憶手段に対し所定のマトリクス係数を設定する係数設定手段と、
上記第1〜3の演算項と、上記第1〜3の演算項に与えられたマトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算により上記第2の色データを求めるマトリクス演算手段とを備えたものである。
【0032】
この発明に係る色変換方法は、カラー画像を表す第1の色データを、当該第1の色データに対応する第2の色データに変換する色変換方法であって、
上記第1の色データにより表されるカラー画像を構成する複数の色成分の大きさを表すデータを求め、このデータを用いて当該カラー画像における、赤、緑、または青の色相に有効な第1の演算項、およびイエロー、マゼンタ、またはシアンの色相に有効な第2の演算項を生成する工程と、
上記第1および第2の演算項のうち、赤、イエロー、緑、シアン、青、マゼンタの互いに隣接する2つの色相に有効な演算項を用いて、上記隣接する2つの色相間内の領域に有効な第3の演算項を生成する工程と、
上記第1〜3の演算項に与えられるマトリクス係数を記憶する係数記憶手段に対し所定のマトリクス係数を設定する工程と、
上記第1〜3の演算項と、上記第1〜3の演算項に与えられたマトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算により上記第2の色データを求める工程とを備えたものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の一実施形態による色変換方法および色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。図において、1は入力された画像データR、G、Bの最大値βと最小値αを算出し、各データを特定する識別符号S1を生成して出力するαβ算出手段、2は画像データR、G、Bと上記αβ算出手段1からの出力より色相データr、g、b、y、m、cを算出する色相データ算出手段、3は多項式演算手段、4はマトリクス演算器、5は係数記憶手段、6は合成手段、15は、係数設定手段である。
【0034】
また、図2は、上記多項式演算手段3の一構成例を示すブロック図である。図において、7は入力された色相データのうちゼロとなるデータを除去するゼロ除去手段、9a、9b、9cは入力されたデータの最小値を選択し出力する最小値選択手段、11は上記αβ算出手段1からの識別符号に基づき、係数記憶手段に記憶された係数を選択し出力する演算係数選択手段、10a、10bは上記演算係数選択手段11から出力される演算係数と、最小値選択手段9a及び9bの出力との乗算を行う演算手段である。
【0035】
次に動作について説明する。赤、緑、青の三色に対応した入力信号Ri、Gi、Biは、αβ算出手段1および色相データ算出手段2へと送られ、αβ算出手段1は、入力画像データRi、Gi、Biの最大値βと最小値αを算出して出力するとともに、入力画像データRi、Gi、Biのうち最大値となるデータと最小値となるデータを特定する識別符号S1を生成し出力する。色相データ算出手段2は、入力画像データRi、Gi、Biと上記αβ算出手段1からの出力である最大値βと最小値αを入力とし、r=Ri−α、g=Gi−α、b=Bi−αおよびy=β−Bi、m=β−Gi、c=β−Riの減算処理を行い、6つの色相データr、g、b、y、m、cを出力する。
【0036】
このとき、上記αβ算出手段1において算出される最大値β、最小値αは、β=MAX(Ri、Gi、Bi)、α=MIN(Ri、Gi、Bi)であり、色相データ算出手段2において算出される6つの色相データr、g、b、y、m、cは、r=Ri−α、g=Gi−α、b=Bi−αおよびy=β−Bi、m=β−Gi、c=β−Riの減算処理によって得られているので、これら6つの色相データは、この中の少なくとも2つがゼロになる性質がある。例えば、最大値βがRi、最小値αがGiである場合(β=Ri、α=Gi)は、上記の減算処理よりg=0およびc=0となり、また、最大値βがRi、最小値αがBiである場合(β=Ri、α=Bi)は、b=0およびc=0となる。すなわち、最大、最小となるRi、Gi、Biの組み合わせにより、少なくとも、r、g、bの中で1つ、y、m、cの中で1つの合計2つの値がゼロとなることになる。
【0037】
したがって、上記αβ算出手段1においては、6つの色相データのうちゼロとなるデータを特定する識別符号S1を生成し出力する。この識別符号S1は、最大値βと最小値αがRi、Gi、Biのうちどれであるかにより、データを特定する6種類の識別符号S1を生成することができる。図3は識別符号S1とRi、Gi、Biにおける最大値βと最小値αおよびゼロとなる色相データの関係を示す図である。なお、図中の識別符号S1の値はその一例を示すものであり、この限りではなく、他の値であってもよい。
【0038】
次に、色相データ算出手段2からの出力である6つの色相データr、g、bおよびy、m、cは多項式演算手段3へと送られ、また、r、g、bについてはマトリクス演算手段4へも送られる。多項式演算手段3には上記αβ算出手段1から出力される識別符号S1も入力されており、r、g、b中でゼロでない2つのデータQ1、Q2と、y、m、c中でゼロでない2つのデータP1、P2を選択して演算を行うのであるが、この動作を図2に従って説明する。
【0039】
多項式演算手段3において、色相データ算出手段2からの色相データとαβ算出手段からの識別符号S1はゼロ除去手段7へと入力される。ゼロ除去手段7では、識別符号S1に基づき、r、g、b中でゼロでない2つのデータQ1、Q2とy、m、c中でゼロでない2つのデータP1、P2を出力する。Q1、Q2、P1、P2は、例えば図4に示すように決定され、出力される。例えば図3、4から、識別符号S1=0となる場合、r、bからQ1、Q2が、y、mからP1、P2が得られ、Q1=r、Q2=b、P1=m、P2=yとして出力する。なお、上記図3と同様、図4中の識別符号S1の値はその一例を示すものであり、この限りではなく、他の値であってもよい。
【0040】
また、最小値選択手段9aでは、上記ゼロ除去手段7からの出力データQ1、Q2のうちの最小値T4=min(Q1,Q2)を選択して出力し、最小値選択手段9bでは、上記ゼロ除去手段7からの出力データP1、P2のうちの最小値T2=min(P1,P2)を選択して出力する。最小値選択手段9aおよび9bから出力されるT4およびT2が、第1の比較データである。
【0041】
演算係数選択手段11には上記αβ算出手段1からの識別符号S1が入力され、演算手段10a、10bにおいて第1の比較データT4およびT2に対し乗算を行うための係数記憶手段に記憶された演算係数aq、apを示す信号を識別符号S1に基づき選択し、演算手段10aへ演算係数aqを、演算手段10bへは演算係数apを出力する。なお、この演算係数aq、apはそれぞれ識別符号S1に応じて6種類与えられる。演算手段10aでは上記最小値選択手段9aからの第1の比較データT4が入力され、演算係数選択手段11により選択された演算係数aqと第1の比較データT4による乗算aq×T4を行い、その出力を最小値選択手段9cへ送り、演算手段10bでは上記最小値選択手段9bからの第1の比較データT2が入力され、演算係数選択手段11からの演算係数apと第1の比較データT2による乗算ap×T2を行い、その出力を最小値選択手段9cへ送る。
【0042】
最小値選択手段9cでは、演算手段10aおよび10bからの出力の最小値T5=min(ap×T2、aq×T4)を選択して出力する。最小値選択手段9cから出力されるT5が、第2の比較データである。以上、上述した多項式データT2、T4、T5が、多項式演算手段3の出力である。そして、この多項式演算手段3の出力はマトリクス演算手段4へと送られる。
【0043】
一方、図1の係数記憶手段5は、識別符号S1に基づき、該係数記憶手段に記憶された多項式データの演算係数U(Fij)と固定係数U(Eij)を出力し、マトリクス演算手段4へと送る。マトリクス演算手段4は、上記色相データ算出手段2からの色相データr、g、bと多項式演算手段3からの多項式データT2、T4、T5、係数設定手段5からの係数Uを入力とし、下記の式(6)の演算結果を画像データR1、G1、B1として出力する。
【0044】
【数10】
【0045】
なお、式(6)において、(Eij)ではi=1〜3、j=1〜3、(Fij)ではi=1〜3、j=1〜3である。
【0046】
ここで、図5は、上記マトリクス演算手段4における部分的な一構成例を示すブロック図であり、R1を演算し出力する場合について示している。図において、12a、12c、12e、12fは乗算手段、13a、13d、13eは加算手段である。
【0047】
次に、図5の動作を説明する。乗算手段12a、12c、12e、12fは、色相データrと多項式演算手段3からの多項式データT2、T4、T5と係数発生手段5からの係数U(Eij)およびU(Fij)を入力とし、それぞれの積を出力する。加算手段13aは、各乗算手段12c、12eの出力である積を入力とし、入力データを加算し、その和を出力する。加算手段13dは加算手段13aからの出力と乗算手段12fの出力を加算する。そして加算手段13eは加算手段13dの出力と乗算手段12aの出力を加算して、総和を画像データR1として出力する。なお、図5の構成例において、色相データrをgまたはbに置換すれば、画像データG1、B1を演算できる。
【0048】
本実施の形態による色変換方法あるいは、色変換装置の演算速度が問題になる場合には、係数(Eij)と(Fij)は、それぞれの色相データr、g、bに対応した係数が使用されるので、図5の構成をr、g、bに対し並列に3つ使用すれば、より高速なマトリクス演算が可能になる。
【0049】
合成手段6は、上記マトリクス演算手段4からの画像データR1、G1、B1と上記αβ算出手段1からの出力である無彩色データを示す最小値αが入力され、加算を行い、画像データR、G、Bを出力する。よって、上記図1の色変換方法により色変換された画像データR、G、Bを求める演算式は、式(1)となる。
【0050】
【数11】
【0051】
ここで、(Eij)ではi=1〜3、j=1〜3、(Fij)ではi=1〜3、j=1〜12であり、h1r=min(m、y)、h1g=min(y、c)、h1b=min(c、m)、h1c=min(g、b)、h1m= min(b、r)、h1y= min(r、g)、h2ry=min(aq1×h1y、ap1×h1r)、 h2rm=min(aq2×h1m、ap2×h1r)、 h2gy=min(aq3×h1y、ap3×h1g)、 h2gc=min(aq4×h1c、ap4×h1g)、 h2bm=min(aq5×h1m、ap5×h1b)、 h2bc=min(aq6×h1c、ap6×h1b)であり、aq1〜aq6およびap1〜ap6は上記図2における演算係数選択手段11において選択される演算係数である。
【0052】
なお、式(1)の演算項と図1における演算項の数の違いは、図1における演算項がゼロとなるデータを除く画素毎の演算方法を開示しているのに対して、式(1)は画素集合に対する一般式を開示している点にある。つまり、式(1)の多項式データは、1画素について、12個のデータを3個の有効データに削減でき、この削減は、色相データの性質を巧みに活用して達成している。
【0053】
また、有効データの組合せは、着目画素の画像データに応じて変わり、全画像データでは全ての多項式データが有効になる。
【0054】
図6(A)〜(F)は、6つの色相(赤、イエロー、緑、シアン、青、マゼンタ)と色相データy、m、c、r、g、bの関係を模式的に示したものであり、各色相データはそれぞれ3つの色相に関与している。
例えば、図6(A)に示すyであれば、赤、イエロー、緑の3つの色相に関与する。
【0055】
上記式(6)と式(1)は、各色相の1つだけに有効な第1の比較データを含んでいる。この第1の比較データは、h1r=min(y,m)、h1y=min(r,g)、h1g=min(c,y)、h1c=min(g,b)、h1b=min(m,c)、h1m=min(b,r)の6つである。図7(A)〜(F)は、6つの色相と第1の比較データh1r、h1y、h1g、h1c、h1b、h1mの関係を模式的に示したものであり、各第1の比較データが特定の色相に関与していることが分かる。
【0056】
例えば、Wを定数として、赤に対してはr=W、 g=b=0なので、 y=m=W、c=0となる。したがって、min(y,m)=Wとなり、他の5つの第1の比較データは全てゼロになる。つまり、赤に対しては、h1r=min(y,m)のみが有効な第1の比較データになる。同様に、緑にはh1g=min(c,y)、青にはh1b=min(m,c)、シアンにはh1c=min(g,b)、マゼンタにはh1m=min(b,r)、イエローにはh1y=min(r,g)だけが有効な第1の比較データとなる。
【0057】
図8(A)〜(F)は、6つの色相と、第2の比較データh2ry=min(h1y,h1r)、h2gy=min(h1y,h1g)、h2gc=min(h1c,h1g)、h2bc=min(h1c,h1b)、h2bm=min(h1m,h1b)、h2rm=min(h1m,h1r)の関係を模式的に示したものであり、上記式(1)でのh2ry=min(aq1×h1y、ap1×h1r)、h2gy=min(aq3×h1y、ap3×h1g)、h2gc=min(aq4×h1c、ap4×h1g)、h2bc=min(aq6×h1c、ap6×h1b)、h2bm=min(aq5×h1m、ap5×h1b)、h2rm=min(aq2×h1m、ap2×h1r)における演算係数aq1〜aq6およびap1〜ap6の値を1とした場合について示している。図8のそれぞれより、各第2の比較データが赤〜イエロー、イエロー〜緑、緑〜シアン、シアン〜青、青〜マゼンタ、マゼンタ〜赤の6つの色相間の中間領域の変化に関与していることが分かる。つまり、赤〜イエローに対しては、b=c=0であり、 h2ry=min(h1y,h1r)= min(min(r,g), min(y、m))を除く他の5項は全てゼロになる。よって、h2ryのみが有効な第2の比較データになり、同様に、イエロー〜緑にはh2gy、緑〜シアンにはh2gc、シアン〜青にはh2bc、青〜マゼンタにはh2bm、マゼンタ〜赤にはh2rmだけが有効な第2の比較データとなる。
【0058】
また、図9(A)〜(F)は上記式(6)および式(1)でのhry、hrm、hgy、hgc、hbm、hbcにおける演算係数aq1〜aq6およびap1〜ap6を変化させた場合の6つの色相と第2の比較データの関係を模式的に示したものであり、図中の破線a1〜a6で示す場合は、aq1〜aq6をap1〜ap6より大きい値とした場合の特性を示し、破線b1〜b6で示す場合は、ap1〜ap6をaq1〜aq6より大きい値とした場合の特性を示している。
【0059】
すなわち、赤〜イエローに対してはh2ry=min(aq1×h1y,ap1×h1r)のみが有効な第2の比較データであるが、例えばaq1とap1の比を2:1とすると、図9(A)での破線a1のように、ピーク値が赤よりに関与する比較データとなり、赤〜イエローの色相間における赤に近い領域に有効な比較データとすることができる。一方、例えばaq1とap1の比を1:2とすると、図9(A)での破線b1のような関係となり、ピーク値がイエローよりに関与する比較データとなり、赤〜イエローの色相間におけるイエローに近い領域に有効な比較データとすることができる。同様に、イエロー〜緑にはh2gyにおけるaq3、ap3を、緑〜シアンにはh2gcにおけるaq4、ap4を、シアン〜青にはh2bcにおけるaq6、ap6を、青〜マゼンタにはh2bmにおけるaq5、ap5を、マゼンタ〜赤にはh2rmにおけるaq2、ap2を変化させることにより、それぞれの色相間の領域においても、その有効となる領域を変化させることができる。
【0060】
図10(a)および(b)は、6つの色相および色相間領域と有効な演算項の関係を示している。よって、係数記憶手段5において、調整したい色相または色相間の領域に有効な演算項に係わる係数を変化させれば、その着目する色相のみを調整でき、色相間の変化の度合いをも補正することができる。また、多項式演算手段3における演算係数選択手段11で選択される係数を変化させれば、色相間領域での演算項が有効となる領域を他の色相に影響することなく変化させることができる。
【0061】
ここで、上記図1による実施の形態1での係数記憶手段5での係数の一例を述べる。式(5)は、上記係数記憶手段5において発生する係数U(Eij)の一例を示している。
【0062】
【数12】
【0063】
上記の場合で係数U(Fij)の係数を全てゼロとすると、色変換を実施しない場合となる。また、下記式(7)では、係数U(Fij)の係数において、第1の比較データと第2の比較データに係わる係数を例えばAr1〜 Ar3、Ay1〜 Ay3、Ag1〜 Ag3、 Ac1〜 Ac3、Ab1〜 Ab3、Am1〜 Am3、およびAry1〜Ary3、Agy1〜Agy3、Agc1〜Agc3、 Abc1〜Abc3、Abm1〜Abm3、Arm1〜Arm3に示す値とした場合を示す。
【0064】
【数13】
【0065】
上記においては、第1の比較データと第2の比較データにより補正を行うので、線形的に色相または、色相間の領域のみの調整を行え、変化させたい色相または色相間の領域に関する1次演算項に係わる係数を定め、他の係数をゼロとすれば、その色相または色相間の領域のみの調整を行える。例えば、赤に関するh1rに係わる係数Ar1〜 Ar3を設定すれば、赤の色相を変化させ、赤〜イエローの色相間の割合を変化させるにはh2ryに係わる係数Ary1〜Ary3を用いることとなる。
【0066】
また、多項式演算手段3において、h2ry=min(aq1×h1y、ap1×h1r)、h2rm=min(aq2×h1m、ap2×h1r)、h2gy=min(aq3×h1y、ap3×h1g)、h2gc=min(aq4×h1c、ap4×h1g)、h2bm=min(aq5×h1m、ap5×h1b)、h2bc=min(aq6×h1c、ap6×h1b)における演算係数aq1〜aq6およびap1〜ap6の値を1、2、4、8、…の整数値で変化させれば、演算手段10aおよび10bにおいてビットシフトにより乗算を行うことができる。
【0067】
以上より、特定の色相に関与する第1の比較データおよび第2の比較データに係る係数を変化させることにより、係数U(Fij)の係数を独立に補正して、上記6つの色相間の変化の度合いをも補正できる。よって、変換特性を柔軟に変更できて、しかも大容量メモリを必要としない色変換方法または色変換装置を得ることができる。
【0068】
なお、上記実施の形態1では、入力画像データR、G、Bをもとに色相データr、g、bおよびy、m、cと最大値β、最小値αを算出して各色相に係わる演算項を得て、マトリクス演算後、画像データR、G、Bを得る場合として説明したが、上記出力画像データR、G、Bを得た後、 R、G、Bを補色データC、M、Yに変換してもよく、上記と同様の効果を奏する。
【0069】
また、上記実施の形態1では、ハードウェアにより図1の構成の処理を行う場合について説明しているが、ソフトウェアなどにより同様の処理を行う色変換方法としても効果的であるは言うまでもなく、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。上記係数記憶手段に関して、その構成は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、いわゆるレジスタなど、所期の値の係数を設定できるものであれば、その種類、構成はいずれであっても良い。
【0070】
さらに、上記式(5)、式(7)に示す係数を用いた場合の色変換装置の動作について述べる。図11乃至13は、実施の形態1の色変換装置における動作を説明するためのxy色度図である。ここで、xy色度図は、分光情報からの演算によって求められる2つの値、xおよびyを用いて、色の持つ情報を2次元のグラフ上に表したものであり、画像再生装置1における色再現を、目標とする色再現と共に示したものである。
【0071】
図において、実線は画像再生装置1における色再現(画像再生装置1において再現可能な色の範囲)を表し、点線は目標とする色再現(目標とする色再現において再現可能な色の範囲)を表す。ここで、画像再生装置1としては、モニター等の表示装置が考えられる。また、目標とする色再現としては、他の種類の表示装置や、理論上または仮想的な色再現等が考えられる。
【0072】
図11に示した例による、画像再生装置1において再現可能な色の範囲は、目標とする色再現において再現可能な色の範囲より狭い場合のものであり、色再現を表す三角形の中央付近より、三角形の頂点、および辺に向かって伸びている直線の方向は、それぞれの色の色相を表す。
【0073】
図11の例においては、画像再生装置1における色再現と、目標とする色再現においては、それぞれの三角形の中央付近より、三角形の頂点、および辺に向かって伸びている直線の方向は一致していない。このことは、それぞれにおいて再現される色相が一致していないことを表す。
【0074】
実施の形態1の色変換装置は、6つの色相のそれぞれに対して有効な第1の比較データと、上記色相間領域のそれぞれに対して有効な第2の比較データを持つ。
【0075】
図12は、実施の形態1の色変換装置において、第1の比較データに係わる係数の値を調整することにより、画像再生装置1における色再現と、目標とする色再現において再現される色相を一致させた場合を表す色度図である。
【0076】
図12において、実線および破線は、画像再生装置1における色再現を表し、実線は第1の比較データに係わる係数の値を調整した場合の色再現を表し、破線は第1の比較データに係わる係数の値を調整しない場合の色再現を表す。また、点線は目標とする色再現を表す。
【0077】
図12の例においては、実施の形態1の色変換装置における第1の比較データに係わる係数の値を調整することにより、画像再生装置1における色再現は、目標とする色再現において再現される色相と一致している。しかし、第1の比較データに係わる係数の値を調整した場合の色再現範囲は、第1の比較データに係わる係数の値を調整しない場合の色再現範囲よりも狭くなっている。
【0078】
図13は実施の形態1の色変換装置において、第1の比較データに係わる係数のみならず、第2の比較データに係わる係数の値を調整した場合の画像再生装置1における色再現と、目標とする色再現を表す色度図である。
【0079】
図13の例においては、第1の比較データおよび第2の比較データに係わる係数の値をともに調整することにより、画像再生装置1における色再現は、目標とする色再現において再現される色相と一致しており、さらに、第1の比較データおよび第2の比較データに係わる係数の値を調整した場合の色再現範囲は、第1の比較データおよび第2の比較データに係わる係数の値を調整しない場合の色再現範囲を維持している。
【0080】
すなわち、実施の形態1の色変換装置において、第1の比較データおよび第2の比較データに係わる係数の値を調整することにより、色再現範囲を狭めることなく、色相調整が可能となる。
【0081】
実施の形態2.
実施の形態1では、入力画像データR、G、Bをもとに色相データr、g、bおよびy、m、cと最大値β、最小値αを算出して各色相に係わる演算項を得て、マトリクス演算後、画像データR、G、Bを得る場合として説明したが、入力画像データR、G、Bを補色データC、M、Yに変換後、入力を補色データC、M、Yとして色変換を行うように構成することもできる。
【0082】
図14はこの発明の実施形態2による色変換方法および色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。図において、3、4、5、6、15は上記実施の形態1の図1におけるものと同一のものであり、14は補数手段、1bは補色データの最大値βと最小値αおよび色相データを特定するための識別符号S1を生成するαβ算出手段、2bは上記補数手段14からの補色データC、M、Yとαβ算出手段1bからの出力より色相データr、g、b、y、m、cを算出する色相データ算出手段である。
【0083】
次に、動作を説明する。補数手段14は、画像データR、G、Bを入力とし、1の補数処理した補色データCi、Mi、Yiを出力する。αβ算出手段1bでは、この補色データの最大値βと最小値αおよび各色相データを特定するための識別符号S1を出力する。
【0084】
色相データ算出手段2bは、補色データCi、Mi、Yiと上記αβ算出手段1bからの最大値βと最小値αを入力とし、r=β−Ci、g=β−Mi、b=β−Yiおよびy=Yi−α、m=Mi−α、c=Ci−αの減算処理によって、6つの色相データr、g、b、y、m、cを出力する。ここで、これら6つの色相データは、この中の少なくとも2つがゼロになる性質があり、上記αβ算出手段1bから出力される識別符号S1は、6つの色相データのうちゼロとなるデータを特定するものであり、最大値βと最小値αがCi、Mi、Yiのうちどれであるかにより、データを特定する6種類の識別符号となる。この6つの色相データのうちゼロとなるデータと識別符号S1との関係は上記実施の形態1での説明と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0085】
次に、色相データ算出手段2bからの出力である6つの色相データr、g、bおよびy、m、cは多項式演算手段3へと送られ、また、c、m、yについてはマトリクス演算手段4へも送られる。多項式演算手段3には上記αβ算出手段1bから出力される識別符号S1も入力されており、 r、g、b中でゼロでない2つのデータQ1、Q2と、y、m、c中でゼロでない2つのデータP1、P2を選択して演算を行うのであるが、この動作は上記実施の形態1における図2の動作と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【0086】
そして、この多項式演算手段3の出力はマトリクス演算手段4へと送られ、係数発生手段5は、識別符号S1に基づき、多項式データの演算係数U(Fij)と固定係数U(Eij)を発生し、マトリクス演算手段4へと送る。マトリクス演算手段4は、上記色相データ算出手段2bからの色相データc、m、yと多項式演算手段3からの多項式データT2、T4、T5、係数発生手段5からの係数Uを入力とし、下記の式(8)の演算結果を画像データC1、M1、Y1として出力する。
【0087】
【数14】
【0088】
なお、式(8)において(Eij)ではi=1〜3、j=1〜3、(Fij)ではi=1〜3、j=1〜5である。
【0089】
なお、マトリクス演算手段4における動作は、上記実施の形態1における図5において、入力される色相データをc(またはm、y)とし、C1(またはM1、Y1)を演算し出力する場合であり、同様の動作を行うので、その詳細な説明は省略する。
【0090】
合成手段6は、上記マトリクス演算手段4からの補色データC1、M1、Y1と上記αβ算出手段1bからの出力である無彩色データを示す最小値αが入力され、加算を行い、画像データC、M、Yを出力する。よって、上記図14の色変換方法により色変換された画像データC、M、Yを求める演算式は、式(2)となる。
【0091】
【数15】
【0092】
ここで、式(2)において(Eij)ではi=1〜3、j=1〜3、(Fij)ではi=1〜3、j=1〜12であり、h1r=min(m、y)、h1g=min(y、c)、h1b=min(c、m)、h1c=min(g、b)、h1m= min(b、r)、h1y= min(r、g)、h2ry=min(aq1×h1y、ap1×h1r)、 h2rm=min(aq2×h1m、ap2×h1r)、 h2gy=min(aq3×h1y、ap3×h1g)、 h2gc=min(aq4×h1c、ap4×h1g)、 h2bm=min(aq5×h1m、ap5×h1b)、 h2bc=min(aq6×h1c、ap6×h1b)であり、aq1〜aq6およびap1〜ap6は上記図2における演算係数選択手段11において発生される演算係数である。
【0093】
なお、式(2)の演算項と図14における演算項の数の違いは、図14における演算項がゼロとなるデータを除く画素毎の演算方法を開示しているのに対して、式(2)は画素集合に対する一般式を開示している点にある。つまり、式(2)の多項式データは、1画素について、12個のデータを3個の有効データに削減でき、この削減は、色相データの性質を巧みに活用して達成している。
【0094】
また、有効データの組合せは、着目画素の画像データに応じて変わり、全画像データでは全ての多項式データが有効になる。
【0095】
そして、上記式(2)の多項式演算手段による演算項は、実施の形態1における式(1)の演算項と同一であり、したがって、6つの色相および色相間領域と有効な演算項の関係は図10(a)および(b)に示す場合と同一となる。よって、実施の形態1と同様、係数発生手段5において、調整したい色相または色相間の領域に有効な演算項に係わる係数を変化させれば、その着目する色相のみを調整でき、色相間の変化の度合いをも補正することができる。また、多項式演算手段3における演算係数選択手段11での係数を変化させれば、色相間領域での演算項が有効となる領域を他の色相に影響することなく変化させることができる。
【0096】
ここで、上記実施の形態2での係数記憶手段5での係数の一例としては、上記実施の形態1の場合と同様、式(5)による係数U(Eij)となり、係数U(Fij)の係数を全てゼロとすると、色変換を実施しない場合となる。また、式(7)に示す係数U(Fij)の係数において、第1の比較データと第2の比較データに係わる係数により補正を行うことで、色相または色相間の領域のみの調整を行え、変化させたい色相または色相間の領域に関する1次演算項に係わる係数を定め、他の係数をゼロとすれば、その色相または色相間の領域のみの調整を行える。
【0097】
以上より、特定の色相に関与する第1の比較データに係る係数を変化させることにより、赤、青、緑、イエロー、シアン、マゼンタの6つの色相において着目している色相のみを、他の色相に影響を与えることなく調整でき、更に、第2の比較データに係る係数を変化させることにより、赤〜イエロー、イエロー〜緑、緑〜シアン、シアン〜青、青〜マゼンタ、マゼンタ〜赤の6つの色相間の領域を独立に補正して、上記6つの色相間の変化の度合いをも補正できる。よって、変換特性を柔軟に変更できて、しかも大容量メモリを必要としない色変換方法または色変換装置を得ることができる。
【0098】
なお、上記実施の形態2では、ハードウェアにより図14の構成の処理を行う場合について説明しているが、ソフトウェアなどにより同様の処理を行う色変換方法としても効果的であるは言うまでもなく、上記実施の形態2と同様の効果を奏する。上記係数記憶手段に関して、その構成は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、いわゆるレジスタなど、所期の値の係数を設定できるものであれば、その種類、構成はいずれであっても良い。
【0099】
実施の形態3.
実施の形態1ではマトリクス演算手段4における部分的な一構成例を図5に示すブロック図であるとし、式(1)に示すように、色相データと各演算項および無彩色データであるR、G、Bの最小値αを加算して画像データR、G、Bを出力するよう構成したが、図15に示すように、係数発生手段において無彩色データである最小値αに対する係数を発生することにより、無彩色成分を調整するよう構成することもできる。
【0100】
図15はこの発明の実施形態3による色変換方法および色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。図において、1、2、3、15は上記実施の形態1の図1におけるものと同一のものであり、4bはマトリクス演算手段、5bは係数記憶手段である。
【0101】
次に動作を説明する。入力データよりαβ算出手段1において最大値β、最小値αおよび識別符号S1を求め、色相データ算出手段2により6つの色相データを算出し、多項式演算手段3において演算項を求める動作は上記実施の形態1と同一であるのでその詳細な説明は省略する。
【0102】
図15の係数記憶手段5bは、識別符号S1に基づき、該係数記憶手段に記憶された多項式データの演算係数U(Fij)と固定係数U(Eij)を出力し、マトリクス演算手段4bへと送る。マトリクス演算手段4bは、上記色相データ算出手段2からの色相データr、g、bと多項式演算手段3からの多項式データT2、T4、T5、αβ算出手段1からの最小値αおよび係数発生手段5bからの係数Uを入力とし、演算を行うのであるが、その演算式は下記の式(9)を使用し、無彩色成分を調整する。
【0103】
【数16】
【0104】
なお、式(9)において(Eij)ではi=1〜3、j=1〜3、(Fij)ではi=1〜3、j=1〜4である。
【0105】
ここで、図16はマトリクス演算手段4bの部分的な構成例を示すブロック図であり、図16において、12a、12c、12e、12f、13a、13d、13eは上記実施の形態1でのマトリクス演算手段4と同一のものであり、12gは図1におけるαβ算出手段1からの無彩色成分を示す最小値αと係数発生手段5bからの係数Uを入力とし、その乗算を行う乗算手段、13fは加算手段である。
【0106】
次に、図16の動作を説明する。乗算手段12a、12c、12e、12fは、色相データrと多項式演算手段3からの多項式データT2、T4、T5と係数発生手段5bからの係数U(Eij)およびU(Fij)を入力とし、それぞれの積を出力し、加算手段13a、13d、13eにおいて、それぞれの積および和を加算するのであるが、その動作は実施の形態1におけるマトリクス演算手段4での動作と同一である。乗算手段12gには、αβ算出手段1からの無彩色成分に相当するR、G、Bデータの最小値αと係数記憶手段5bからの係数U(Fij)が入力されて乗算を行い、その積を加算手段13fへと出力し、加算手段13fで上記加算手段13eからの出力と加算して、総和を画像データRの出力Rとして出力する。なお、図16の構成例において、色相データrをgまたはbに置換すれば、画像データG、Bを演算できる。
【0107】
ここで、係数(Eij)と(Fij)は、それぞれの色相データr、g、bに対応した係数が使用され、図17の構成をr、g、bに対し並列に3つ使用すれば、高速なマトリクス演算が可能になる。
【0108】
以上より、マトリクス演算手段4bは各演算項および無彩色データである最小値αに対し係数により演算を行い、色相データと加算して画像データR、G、Bを出力し、このときの画像データを求める演算式は、式(3)となる。
【0109】
【数17】
【0110】
ここで、式(3)において(Eij)ではi=1〜3、j=1〜3、(Fij)i=1〜3、j=1〜13である。
【0111】
なお、式(3)の演算項と図15での演算項の数の違いは、上記実施の形態1の場合と同様に、図15の多項式データ演算手段における演算項がゼロとなるデータを除く画素毎の演算方法を開示しているのに対して、式(3)は画素集合に対する一般式を開示している点にある。つまり、式(3)の多項式データは、1画素について、13個のデータを4個の有効データに削減でき、この削減は、色相データの性質を巧みに活用して達成している。
【0112】
また、有効データの組合せは、着目画素の画像データに応じて変わり、全画像データでは全ての多項式データが有効になる。
【0113】
ここで、上記最小値αに係わる係数を全て1とすると、無彩色データは変換されず、入力データにおける無彩色データと同一の値となる。そして、マトリクス演算において係数を変化させれば、赤みの黒、青みの黒等の選択ができ、無彩色成分を調整できる。
【0114】
以上より、特定の色相に関与する乗算項および第1の比較データと、色相間領域に関与する第2の比較データそれぞれに係る係数を変化させることにより、赤、青、緑、イエロー、シアン、マゼンタの6つの色相および6つの色相間領域において着目している色相のみを、他の色相に影響を与えることなく調整できるのみならす、無彩色データである最小値αに係わる係数を変化させることにより、無彩色成分のみのを色相成分に影響を与えることなく調整することができ、例えば標準の黒、赤みの黒、青みの黒等の選択を行うことができる。
【0115】
なお、上記実施の形態3では、マトリクス演算後画像データR、G、Bを得る場合として説明したが、上記出力画像データR、G、Bを得た後、 R、G、Bを補色データC、M、Yに変換してもよく、マトリクス演算における係数を各色相および色相間領域と無彩色データである最小値αに対して変化できれば、上記と同様の効果を奏する。
【0116】
また、上記実施の形態1と同様、実施の形態3においても、ソフトウェアなどにより同様の処理を行う色変換方法としても効果的であるは言うまでもなく、上記実施の形態3と同様の効果を奏する。上記係数記憶手段に関して、その構成は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、いわゆるレジスタなど、所期の値の係数を設定できるものであれば、その種類、構成はいずれであっても良い。
【0117】
実施の形態4.
実施の形態2では式(2)に示すように、色相データと各演算項および無彩色データである最小値αを加算するよう構成したが、図17に示すように、係数記憶手段5 bにおいて無彩色データである最小値αに対する係数を発生することにより、無彩色成分を調整するよう構成することもできる。
【0118】
図17はこの発明の実施形態4による色変換方法および色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。図において、14、1b、2b、3、15は上記実施の形態2の図14におけるものと同一のものであり、4b、5bは上記実施の形態3の図15におけるものと同一のものである。
【0119】
次に動作を説明する。入力画像データR、G、Bは補数手段14に入力され、1の補数処理した補色データCi、Mi、Yiが出力され、αβ算出手段1bで最大値β、最小値αおよび識別符号S1を求め、色相データ算出手段2bにより6つの色相データを算出し、多項式演算手段3において演算項を求める動作は上記実施の形態2の補色データC、M、Yの場合の処理と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
【0120】
図17の係数記憶手段5bは、識別符号S1に基づき、該係数記憶手段5bに記憶された多項式データの演算係数U(Fij)と固定係数U(Eij)を発生し、マトリクス演算手段4bへと送る。マトリクス演算手段4bは、上記色相データ算出手段2bからの色相データc、m、yと多項式演算手段3からの多項式データT2、T4、T5、αβ算出手段1bからの最小値αおよび係数発生手段5bからの係数Uを入力とし、演算を行うのであるが、その演算式は下記の式(10)を使用し、無彩色成分を調整する。
【0121】
【数18】
【0122】
なお、式(10)において(Eij)ではi=1〜3、j=1〜3、(Fij)ではi=1〜3、j=1〜4である。
【0123】
なお、マトリクス演算手段4bにおける動作は、上記実施の形態3における図16において、入力される色相データをc(またはm、y)とし、C(またはM、Y)を演算し出力する場合であり、同様の動作を行うので、その詳細な説明は省略する。
【0124】
以上より、マトリクス演算手段4bは各演算項および無彩色データである最小値αに対し係数により演算を行い、色相データと加算して補色データC、M、Yを出力し、このときの画像データを求める演算式は、式(4)となる。
【0125】
【数19】
【0126】
ここで、式(4)において(Eij)ではi=1〜3、j=1〜3、(Fij)i=1〜3、j=1〜13である。
【0127】
なお、式(4)の演算項と図17での演算項の数の違いは、上記実施の形態2の場合と同様に、図17の多項式データ演算手段における演算項がゼロとなるデータを除く画素毎の演算方法を開示しているのに対して、式(4)は画素集合に対する一般式を開示している点にある。つまり、式(4)の多項式データは、1画素について、13個のデータを4個の有効データに削減でき、この削減は、色相データの性質を巧みに活用して達成している。
【0128】
また、有効データの組合せは、着目画素の画像データに応じて変わり、全画像データでは全ての多項式データが有効になる。
【0129】
ここで、上記最小値αに係わる係数を全て1とすると、無彩色データは変換されず、入力データにおける無彩色データと同一の値となる。そして、マトリクス演算において係数を変化させれば、赤みの黒、青みの黒等の選択ができ、無彩色成分を調整できる。
【0130】
以上より、特定の色相に関与する第1の比較データと、色相間領域に関与する第2の比較データそれぞれに係る係数を変化させることにより、赤、青、緑、イエロー、シアン、マゼンタの6つの色相および6つの色相間領域において着目している色相のみを、他の色相に影響を与えることなく調整できるのみならす、無彩色データである最小値αに係わる係数を変化させることにより、無彩色成分のみのを色相成分に影響を与えることなく調整することができ、例えば標準の黒、赤みの黒、青みの黒等の選択を行うことができる。
【0131】
また、上記実施の形態と同様、実施の形態4においても、ソフトウェアなどにより同様の処理を行う色変換方法としても効果的であるは言うまでもなく、上記実施の形態4と同様の効果を奏する。上記係数記憶手段に関して、その構成は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、いわゆるレジスタなど、所期の値の係数を設定できるものであれば、その種類、構成はいずれであっても良い。
【0132】
以上の実施の形態の説明では、主に画像出力装置用について述べたが、カメラ、スキャナなどの画像入力装置用としても同様に適用することができ、同様の効果があることは言うまでもない。
【0133】
【発明の効果】
本発明に係る色変換装置および色変換方法によれば、赤、緑、または青の色相に有効な第1の演算項、およびイエロー、マゼンタ、またはシアンの色相に有効な第2の演算項、ならびに赤、イエロー、緑、シアン、青、マゼンタの互いに隣接する2つの色相間内の領域に有効な第3の演算項を生成し、これらの演算項を用いたマトリクス演算により第2の色データを求めるので、上記6つの色相、および色相間内の色成分を独立に調整することができる。
また、上記第1〜3の演算項に与えられるマトリクス係数を設定可能とすることにより、出力デバイスの特性あるいは、使用者の好みの色変換特性などを考慮した色再現性を得ることが可能となる。
【0134】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による色変換装置における多項式演算手段3の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による色変換装置における識別符号S1と最大値βおよび最小値α、0となる色相データの関係の一例を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による色変換装置における多項式演算手段3のゼロ除去手段7の動作を説明するための図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による色変換装置におけるマトリクス演算手段4の一部分の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】 6つの色相と色相データの関係を模式的に示した図である。
【図7】 この発明の実施の形態1による色変換装置における第1の比較データと色相の関係を模式的に示した図である。
【図8】 この発明の実施の形態1による色変換装置における第2の比較データと色相の関係を模式的に示した図である。
【図9】 この発明の実施の形態1による色変換装置における多項式演算手段3の演算係数選択手段11において、演算係数を変化させた場合の比較データによる演算項と色相の関係を模式的に示した図である。
【図10】 この発明の実施の形態1による色変換装置において各色相および色相間の領域に関与し、有効となる演算項の関係を示した図である。
【図11】 この発明の実施の形態1による色変換装置における動作を説明するためのxy色度図である。
【図12】 この発明の実施の形態1による色変換装置における動作を説明するためのxy色度図である。
【図13】 この発明の実施の形態1による色変換装置における動作を説明するためのxy色度図である。
【図14】 この発明の実施の形態2による色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図15】 この発明の実施の形態3による色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図16】 この発明の実施の形態3による色変換装置におけるマトリクス演算手段4bの一部分の構成の一例を示す図である。
【図17】 この発明の実施の形態4による色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図18】 従来の色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図19】 従来の色変換装置における6つの色相と色相データの関係を模式的に示した図である。
【図20】 従来の色変換装置におけるマトリクス演算器104での乗算項と色相の関係を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1、1b αβ算出手段、2、2b 色相データ算出手段、3 多項式演算手段、4、4b マトリクス演算手段、5、5b 係数記憶手段、6 合成手段、7 ゼロ除去手段、9a、9b、9c 最小値選択手段、10a、10b 演算手段、11 演算係数選択手段、12a、12c、12e、12f、12g 乗算手段、13a、13d、13e、13f 加算手段、14 補数手段、15 係数設定手段、100 補数器、101 αβ算出器、102 色相データ算出器、103 多項式演算器、104 マトリクス演算器、105 係数発生器、106 合成器。
Claims (11)
- カラー画像を表す第1の色データを、当該第1の色データに対応する第2の色データに変換する色変換装置であって、
上記第1の色データにより表されるカラー画像を構成する複数の色成分の大きさを表すデータを求め、このデータを用いて当該カラー画像における、赤、緑、または青の色相に有効な第1の演算項、およびイエロー、マゼンタ、またはシアンの色相に有効な第2の演算項を生成する手段と、
上記第1および第2の演算項のうち、赤、イエロー、緑、シアン、青、マゼンタの互いに隣接する2つの色相に有効な演算項を用いて、上記隣接する2つの色相間内の領域に有効な第3の演算項を生成する手段と、
上記第1〜3の演算項に与えられるマトリクス係数を記憶する係数記憶手段と、
当該係数記憶手段に対し所定のマトリクス係数を設定する係数設定手段と、
上記第1〜3の演算項と、上記第1〜3の演算項に与えられたマトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算により上記第2の色データを求めるマトリクス演算手段とを備えたことを特徴とする色変換装置。 - 上記第1および第2の演算項を生成する手段は、上記第1の色データにより表されるカラー画像を構成する複数の色成分の大きさを表すデータとして、上記第1の色データにより表されるカラー画像から無彩色成分を除いた画像の、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、イエローの各色成分の大きさを表す色相データr,g,b,y,m,cを求める色相データ算出手段を備え、
上記色相データを用いて上記第1および第2の演算項を生成することを特徴とする請求項1に記載の色変換装置。 - 上記第1の色データが赤、緑、青の各成分の大きさを表す色データRi,Gi,Biからなり、
上記色相データ算出手段は、上記色データRi,Gi,Bi、および上記色データRi,Gi,Biの最小値αおよび最大値βを用いて各色相データr=Ri−α,g=Gi−α,b=Bi−α,y=β−Bi,m=β−Gi,c=β−Riを算出することを特徴とする請求項2に記載の色変換装置。 - 上記第1および第2の演算項を生成する手段は、上記色相データを用いて、赤、緑、または青の色相に有効な演算項h1r=min(m,y),h1g=min(y,c),h1b=min(c,m)を上記第1の演算項として生成し、イエロー、シアン、またはマゼンタの色相に有効な演算項h1y=min(r,g),h1c=min(g,b),h1m=min(b,r)を上記第2の演算項として生成することを特徴とする請求項2または3に記載の色変換装置(min(a,b)はa,bのうち最小となるものの値を表す)。
- 上記第3の演算項を生成する手段は、赤、イエロー、緑、シアン、青、マゼンタの隣接する色相間内における特定の領域を指定するための係数ap1〜ap6,aq1〜aq6を発生する係数発生手段を備え、互いに隣接する色相に有効な第1の演算項h1r,h1g,h1b、および第2の演算項h1y,h1c,h1mの各々に上記係数を乗じた乗算値を用いて、上記色相間内の上記特定の領域において最大となる第3の演算項h2ry=min(aq1×h1r,ap1×h1y),h2rm=min(aq2×h1m,ap2×h1r),h2gy=min(aq3×h1y,ap3×h1g),h2gc=min(aq4×h1c,ap4×h1g),h2bm=min(aq5×h1m,ap5×h1b),h2bc=min(aq6×h1c,ap6×h1b)を生成することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の色変換装置(min(a,b)はa,bのうち最小となるものの値を表す)。
- カラー画像を表す第1の色データを、当該第1の色データに対応する第2の色データに変換する色変換方法であって、
上記第1の色データにより表されるカラー画像を構成する複数の色成分の大きさを表すデータを求め、このデータを用いて当該カラー画像における、赤、緑、または青の色相に有効な第1の演算項、およびイエロー、マゼンタ、またはシアンの色相に有効な第2の演算項を生成する工程と、
上記第1および第2の演算項のうち、赤、イエロー、緑、シアン、青、マゼンタの互いに隣接する2つの色相に有効な演算項を用いて、上記隣接する2つの色相間内の領域に有効な第3の演算項を生成する工程と、
上記第1〜3の演算項に与えられるマトリクス係数を記憶する係数記憶手段に対し所定のマトリクス係数を設定する工程と、
上記第1〜3の演算項と、上記第1〜3の演算項に与えられたマトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算により上記第2の色データを求める工程とを備えたことを特徴とする色変換方法。
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