JP3806869B2 - Descaler and inhibitor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スケール除去及び防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイラー、クーリングタワー等の装置に水を長時間循環させていると、装置にシリカ系のスケールが付着することが避けられない。シリカ系スケールは、シリカ、酸化カルシウム、酸化鉄等の種々の成分が結晶化したものである。
【0003】
シリカ系スケールがボイラー、クーリングタワー等の装置に付着した場合、装置の運転に支障が生ずるので、機械的な手段又は化学的な手段により、スケールの除去が行われている。
【0004】
しかしながら、機械的な手段では、シリカ系スケールを完全に除去し得ず、しかもスケール除去に長時間を要する欠点がある。
【0005】
一方、化学的な手段としては、例えば高温濃厚アルカリ液による長時間洗浄、フッ化水素等のフッ化物を用いた酸洗浄等が知られている。高温濃厚アルカリ液を用いる方法は、作業時の危険性が大きく、また長時間停止により生産性が低下するので、実用的ではない。フッ化物を用いる方法は、フッ化物が毒性のある危険な化合物であるため、安全面及び環境面で問題がある。
【0006】
特開平3−161585号公報には、脂肪族オキシカルボン酸類、ホスホン酸類及びそれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する、古紙脱墨工程におけるシリカ系スケール防止剤が記載されている。この特許公報には、脂肪族オキシカルボン酸類としてリンゴ酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、グリセリン酸及びグリコール酸の各々が、またホスホン酸類として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸及びホスフィノカルボン酸の各々が、シリカ系スケールの生成抑制作用を有していることが明示されている。
【0007】
しかしながら、特開平3−161585号公報は、上記化合物がスケールの生成を防止する作用を有していることを開示するに止まり、一度生成したスケールを除去する作用及び除去されたスケールの再付着防止作用を有していることは一切開示していない。
【0008】
本発明者が特開平3−161585号公報に脂肪族オキシカルボン酸として列挙されているリンゴ酸、クエン酸、酒石酸、乳酸及びグリコール酸をそれぞれ単独で用いてシリカ系スケールを除去することを試みた。その結果、(1)リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、乳酸及びグリコール酸の単独では、シリカ系スケールの除去効果が不充分であること、並びに(2)シリカ系スケールは装置内面から、大きな塊状の剥離物となって剥離され、装置内部で目詰まりを生じたり、又はスケール表面で粘着物となって剥離されない等、スケール除去剤として機能しないことが判明した(後記比較例3〜7参照)。即ち、特開平3−161585号公報に記載のスケール防止剤は、スケールの生成を防止する作用を有しているものの、一度生成したスケールの除去には適さないという知見を得た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、装置内部に固着したシリカ系スケールを除去し且つ付着を防止できる、スケール除去及び防止剤を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、脂肪族オキシカルボン酸類の中から特定の化合物を選択し、これらの化合物を併用した場合に、(i)シリカ系スケールの除去効果が著しく向上すること、(ii)シリカ系スケールは装置内面から、サイズが小さい剥離物が分散された状態で取り除かれ、しかもこの剥離物は粘性を有していないので、装置内部で目詰まりを生じず、また装置内面に付着しないこと、並びに(iii)シリカ系スケール以外の各種スケール(例えば、カルシウム系スケール、鉄系スケール、銅系スケール、マグネシウム系スケール等)の除去にも有効であることが判明した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
1.本発明は、クエン酸、グリコール酸及び乳酸を含有するスケール除去及び防止剤である。
2.本発明は、硫酸及び硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有し、pHが1〜3に調整されてなる上記1記載のスケール除去及び防止剤である。
3.本発明は、トリアゾール化合物、ピラゾール化合物、チアゾール化合物及びチアジアゾール化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のアゾール系化合物であって、酸性水溶液に対して溶解性を有する化合物を含有する上記1又は2記載のスケール除去及び防止剤である。
4.本発明は、酸性水溶液に対して溶解性を有するトリアゾール化合物を含有する上記3記載のスケール除去及び防止剤である。
5.本発明は、トリアゾール化合物が1,2,4−トリアゾールである上記4記載のスケール除去及び防止剤である。
6.本発明は、クエン酸、グリコール酸及び硫酸を含有するスケール除去及び防止剤である。
7.本発明は、トリアゾール化合物、ピラゾール化合物、チアゾール化合物及びチアジアゾール化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のアゾール系化合物であって、酸性水溶液に対して溶解性を有する化合物を含有する上記6記載のスケール除去及び防止剤である。
8.本発明は、酸性水溶液に対して溶解性を有するトリアゾール化合物を含有する上記7記載のスケール除去及び防止剤である。
9.本発明は、トリアゾール化合物が1,2,4−トリアゾールである上記8記載のスケール除去及び防止剤である。
10.本発明は、スケールがシリカ系スケールである上記1〜9のいずれかに記載のスケール除去及び防止剤である。
11.本発明は、上記1〜9のいずれかに記載のスケール除去及び防止剤を、スケールが固着した装置内に循環させることにより、該スケールを除去する方法である。
12.本発明は、スケールがシリカ系スケールである上記11に記載の方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、スケール防止作用は、スケールの生成を防止する作用及び除去されたスケールの再付着防止作用を含む。
【0012】
本発明のスケール除去及び防止剤は、クエン酸、グリコール酸及び乳酸を含有する。このスケール除去及び防止剤を、以下「スケール除去剤A」という。
【0013】
本発明では、クエン酸、グリコール酸及び乳酸を併用することを必須とする。これらのうちのいずれか一つの成分では本発明の課題が解決できない。
【0014】
スケール除去剤A中には、クエン酸、グリコール酸及び乳酸は、各々0.01〜50重量%の範囲内で含有されているのがよい。本発明では、クエン酸に対して、グリコール酸が等重量〜2倍重量程度、乳酸が1/2倍重量〜等重量程度の割合で含有されているのが好ましい。本発明では、特に、クエン酸、グリコール酸及び乳酸は、重量比で1:1:1付近の割合で、スケール除去剤A中に含有されているのがよい。これら三成分の含有割合は、各成分が純度100%(純分)であるとして換算した時の数値である。
【0015】
本発明では、乳酸としてL−乳酸を使用するのが好ましい。
【0016】
スケール除去剤AのpHは、通常1〜3程度である。
【0017】
スケール除去剤Aは、更にトリアゾール化合物、ピラゾール化合物、チアゾール化合物及びチアジアゾール化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のアゾール系化合物であって、酸性水溶液に対して溶解性を有する化合物を含有することができる。
【0018】
トリアゾール化合物としては、pHが1〜3程度の酸性水溶液に対して溶解性を有する公知のトリアゾール化合物を広く使用でき、例えば1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。これらの中でも、1,2,4−トリアゾール及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾールが好ましく、1,2,4−トリアゾールが特に好ましい。
【0019】
ピラゾール化合物としては、pHが1〜3程度の酸性水溶液に対して溶解性を有する公知のピラゾール化合物を広く使用でき、例えば3−メチル−5−ピラゾロン等を挙げることができる。
【0020】
チアゾール化合物としては、pHが1〜3程度の酸性水溶液に対して溶解性を有する公知のチアゾール化合物を広く使用でき、例えばチアベンダゾール等を挙げることができる。
【0021】
チアジアゾール化合物としては、pHが1〜3程度の酸性水溶液に対して溶解性を有する公知のチアジアゾール化合物を広く使用でき、例えば2−アミノ−5−エチル−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール等を挙げることができる。
【0022】
上記各種化合物の中でも、トリアゾール化合物が好適である。
【0023】
上記アゾール系化合物の配合量は、クエン酸、グリコール酸及び乳酸の合計量に対して、通常0.01〜30重量%、好ましくは0.03〜10重量%である。
【0024】
アゾール系化合物を配合すると、スケール除去作用及びスケール防止作用が一層向上する。
【0025】
本発明のスケール除去及び防止剤は、クエン酸、グリコール酸、乳酸並びに硫酸及び硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する。このスケール除去及び防止剤を、以下「スケール除去剤B」という。
【0026】
スケール除去剤B中には、クエン酸、グリコール酸及び乳酸は、各々0.01〜50重量%の範囲内で含有されているのがよい。本発明では、クエン酸に対して、グリコール酸が等重量〜2倍重量程度、乳酸が1/2倍重量〜等重量程度の割合で含有されているのが好ましい。本発明では、特に、クエン酸、グリコール酸及び乳酸は、重量比で1:1:1付近の割合で、スケール除去剤A中に含有されているのがよい。これら三成分の含有割合は、各成分が純度100%(純分)であるとして換算した時の数値である。
【0027】
本発明では、乳酸としてL−乳酸を使用するのが好ましい。
【0028】
スケール除去剤Bは、更に硫酸及び硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有する。
【0029】
硫酸アルカリ金属塩としては、例えば硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム等が挙げられる。
【0030】
硫酸及び硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種を更に配合すると、スケール除去作用及びスケール付着防止作用が一層向上する。
【0031】
硫酸及び硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の配合量は、クエン酸、グリコール酸及び乳酸の合計量に対して、通常0.01〜35重量%、好ましくは5〜15重量%である。
【0032】
スケール除去剤Bに硫酸が含まれているため、スケール除去剤BのpHが強酸側に大きく傾いている。このために、pH調整剤を添加してスケール除去剤BのpHを1〜3程度、好ましくは1.5〜2.5に調整するのがよい。pH調整剤としては、公知の塩基性化合物を広く使用することができるが、本発明では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム等のクエン酸アルカリ金属塩等を、特に水酸化ナトリウム及びクエン酸三ナトリウムを使用するのが望ましい。塩基性化合物の配合量は、硫酸の使用量等に応じて異なり一概には言えないが、スケール除去剤BのpHを1〜3程度に維持できる量でよい。
【0033】
スケール除去剤Bは、更にトリアゾール化合物、ピラゾール化合物、チアゾール化合物及びチアジアゾール化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のアゾール系化合物であって、酸性水溶液に対して溶解性を有する化合物を含有することができる。
【0034】
トリアゾール化合物としては、pHが1〜3程度の酸性水溶液に対して溶解性を有する公知のトリアゾール化合物を広く使用でき、例えば1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。これらの中でも、1,2,4−トリアゾール及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾールが好ましく、1,2,4−トリアゾールが特に好ましい。
【0035】
ピラゾール化合物としては、pHが1〜3程度の酸性水溶液に対して溶解性を有する公知のピラゾール化合物を広く使用でき、例えば3−メチル−5−ピラゾロン等を挙げることができる。
【0036】
チアゾール化合物としては、pHが1〜3程度の酸性水溶液に対して溶解性を有する公知のチアゾール化合物を広く使用でき、例えばチアベンダゾール等を挙げることができる。
【0037】
チアジアゾール化合物としては、pHが1〜3程度の酸性水溶液に対して溶解性を有する公知のチアジアゾール化合物を広く使用でき、例えば2−アミノ−5−エチル−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−1,3,4−チアジアゾール等を挙げることができる。
【0038】
上記各種化合物の中でも、トリアゾール化合物が好適である。
【0039】
上記アゾール系化合物の配合量は、クエン酸、グリコール酸乳酸並びに硫酸及び硫酸アルカリ金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の合計量に対して、通常0.01〜30重量%、好ましくは0.03〜10重量%である。
【0040】
アゾール系化合物を配合すると、スケール除去作用及びスケール防止作用が一層向上する。
【0041】
また、本発明のスケール除去及び防止剤は、クエン酸、グリコール酸及び硫酸を含有する。このスケール除去及び防止剤を、以下「スケール除去剤C」という。
【0042】
本発明では、クエン酸、グリコール酸及び硫酸を併用することを必須とする。これらのうちのいずれか一つの成分では本発明の課題が解決できない。
【0043】
スケール除去剤C中には、クエン酸及びグリコール酸が各々0.01〜50重量%、硫酸が0.001〜35重量%の範囲内で含有されているのがよい。本発明では、クエン酸に対して、グリコール酸が1/10倍〜等重量程度、硫酸が1/10〜1/3倍重量程度の割合で含有されているのが好ましい。本発明では、グリコール酸と硫酸とが等重量程度の割合で含有され且つクエン酸がグリコール酸に対して3〜10倍重量程度の割合で含有されているのがより好ましい。また、クエン酸とグリコール酸とが等重量程度の割合で含有され且つ硫酸がグリコール酸に対して1/10〜1/3倍重量程度の割合で含有されているのがより好ましい。これら三成分の含有割合は、各成分が純度100%(純分)であるとして換算した時の数値である。
【0044】
スケール除去剤Cに硫酸が含まれているため、スケール除去剤CのpHが強酸側に大きく傾いている(通常はpH0.5以下)が、本発明では斯かるスケール除去剤Cをそのまま使用することができるし、更に塩基性化合物を添加してスケール除去剤CのpHを1〜3程度に調整してもよい。塩基性化合物としては、上述した公知の塩基性化合物を広く使用することができる。
【0045】
スケール除去剤Cは、更にトリアゾール化合物、ピラゾール化合物、チアゾール化合物及びチアジアゾール化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のアゾール系化合物であって、酸性水溶液に対して溶解性を有する化合物を含有することができる。
【0046】
トリアゾール化合物、ピラゾール化合物、チアゾール化合物及びチアジアゾール化合物としては、上述したものをいずれも使用することができる。これらの中でもトリアゾール化合物が好ましく、1,2,4−トリアゾール及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾールがより好ましく、1,2,4−トリアゾールが特に好ましい。
【0047】
上記アゾール系化合物の配合量は、クエン酸、グリコール酸及び硫酸の合計量に対して、通常0.01〜30重量%、好ましくは0.03〜10重量%である。
【0048】
アゾール系化合物を配合すると、スケール除去作用及びスケール防止作用が一層向上する。
【0049】
スケール除去剤A、スケール除去剤B及びスケール除去剤Cには、更に必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば非イオン系界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、酸化剤、防食剤、殺菌剤等が挙げられる。
【0050】
スケール除去剤A、スケール除去剤B及びスケール除去剤Cは、通常水溶液の形態で使用される。用いられる水としては、例えば水道水、井戸水、脱イオン水、蒸留水、超純水等が挙げられる。
【0051】
スケール除去剤Aにおけるクエン酸、グリコール酸及び乳酸の総配合量は、水100重量部に対して好ましくは0.01〜50重量部、より好ましくは0.1〜10重量部とすればよい。
【0052】
スケール除去剤B及びスケール除去剤Cにおけるクエン酸、グリコール酸及び硫酸の総配合量は、水100重量部に対して好ましくは0.01〜50重量部、より好ましくは0.1〜10重量部とすればよい。
【0053】
これらの配合量はシリカ系スケールを除去するために用いられる場合の好ましい量であり、スケール防止の目的にはこれら配合量を更に10倍程度に希釈した組成のものを用いてもよい。
【0054】
スケール除去剤A、スケール除去剤B及びスケール除去剤Cは、保管、流通、作業等の便から濃縮水溶液としておき、使用時に所定濃度となるように水に溶解又は水で希釈して使用してもよい。
【0055】
スケール除去剤A、スケール除去剤B及びスケール除去剤Cを製造するに際しては、上記各成分を所定量配合し、混合すればよい。
【0056】
スケール除去剤A、スケール除去剤B及びスケール除去剤Cを使用するに際しては、公知のスケール除去剤、スケール防止剤等と同様の方法で使用することができる。スケール除去剤Aは加熱による処理が可能なボイラー、熱交換機、セントラルヒーティング及びその配管、温泉配管等の洗浄に適している。スケール除去剤B及びスケール除去剤Cは、加熱による処理ができない逆浸透膜(RO膜)、クーリングタワー、スクラバー等の洗浄に適している。
【0057】
【発明の効果】
本発明のスケール除去及び防止剤は、シリカ系スケール、カルシウム系スケール、鉄系スケール、銅系スケール、マグネシウム系スケール等の各種スケール、特にシリカ系スケールの除去効果に優れており、装置に固着した各種スケール、特にシリカ系スケールを容易に除去し得る。
【0058】
本発明のスケール除去及び防止剤を使用すれば、シリカ系スケールは装置内面から、サイズが小さい剥離物が分散された状態で取り除かれ、しかもこの剥離物は粘性を有していないので、装置内部で目詰まりを生じず、また装置内面に再付着しないという利点を有している。
【0059】
本発明のスケール除去及び防止剤は、その中に配合されている化合物が毒性のある危険な化合物ではないため、安全面及び環境面での問題がない。
【0060】
本発明のスケール除去及び防止剤は、従来より使用されているフッ化物と同等程度又はそれ以上のスケール洗浄性能を有し、特にマグネシウム分の洗浄性は3倍以上に優れている。
【0061】
本発明のスケール除去及び防止剤は、シリカ系スケールの除去及び付着防止が望まれているボイラー、クーリングタワー等の装置内を循環する水に添加しておくだけで、シリカ系スケールの除去及び付着防止が容易に行われるので、従来のように長時間停止により生産性が低下することはない。
【0062】
【実施例】
以下に実施例、比較例及び試験例を挙げ、本発明を具体的に説明する。以下において、単に「%」とあるのは「重量%」を意味する。
【0063】
実施例1
クエン酸1.4g、70%グリコール酸2.0g及び80%L−乳酸1.7gを脱イオン水に添加、混合して、全量100gの本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0064】
比較例1
80%L−乳酸1.7gの代わりにDL−リンゴ酸1.3gを用い、実施例1と同様にして、全量100gのスケール除去及び防止剤を製造した。
【0065】
実施例2
クエン酸1.4g、70%グリコール酸2.0g、80%L−乳酸1.7g及び1,2,4−トリアゾール0.1gを脱イオン水に添加、混合して、全量100gの本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0066】
実施例3
クエン酸1.4g、70%グリコール酸2.0g及び70%硫酸0.4gを脱イオン水に添加、混合して、全量100gの本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0067】
比較例2
70%硫酸0.4gの代わりに14%塩酸1.9gを用い、実施例3と同様にして、全量100gのスケール除去及び防止剤を製造した。
【0068】
実施例4
クエン酸1.6g、70%グリコール酸2.1g、70%硫酸0.4g、48%水酸化ナトリウム水溶液0.8g、1,2,4−トリアゾール0.1g及びベンゾトリアゾール0.05gを脱イオン水に添加、混合して、全量100gの本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0069】
実施例5
クエン酸1.02g、70%グリコール酸1.8g、80%L−乳酸1.0g、70%硫酸0.4g、48%水酸化ナトリウム水溶液0.8g、1,2,4−トリアゾール0.1g及びベンゾトリアゾール0.05gを脱イオン水に添加、混合して、全量100gの本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0070】
試験例1
クーリングタワーのネロを上記実施例1〜5又は比較例1〜2で製造したスケール除去及び防止剤に浸漬し、150分間攪拌した後、100℃で1時間乾燥し、ネロの重量を測定し、スケール除去及び防止剤で処理する前のネロの重量並びに処理後のネロに残ったスケールをブラシにより強制的に除去したネロの重量から、下記式に従って洗浄率(%)を求めた。
【0071】
【数1】
【0072】
尚、ネロのスケール構成成分を表1に示す。表1に示される各成分は塩酸不溶分であり、塩酸可溶のカルシウム分及びマグネシウム分は除外されている。
【0073】
【表1】
【0074】
更に上記処理により剥離されたスケールの大きさを下記の基準で評価した。
大:攪拌停止後、スケールが沈殿するまでに要した時間が30秒未満であり、スケール平均サイズが2mm以上
中:攪拌停止後、スケールが沈殿するまでに要した時間が30秒以上1分未満であり、スケール平均サイズが1mm以上2mm未満
小:攪拌停止後、スケールが沈殿するまでに要した時間が1分以上2分未満であり、スケール平均サイズが0.3mm以上1mm未満
極小:攪拌停止後、スケールが沈殿するまでに要した時間が2分以上であり、スケール平均サイズが0.3mm未満
結果を表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】
実施例6
クエン酸1.00g、70%グリコール酸2.19g、80%L−乳酸1.25g、70%硫酸0.47g、クエン酸三ナトリウム0.87g、1,2,4−トリアゾール0.10g及びベンゾトリアゾール0.05gを脱イオン水に添加、混合して、全量100gの本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0077】
試験例2
RO膜濾過器(商品名:Zピュアー、三浦工業(株)製)に、膜循環配管と廃液配管とを接続し、途中に洗浄タンクを設置した。その後、実施例6で製造した本発明のスケール除去及び防止剤を洗浄タンクに投入し、3時間膜循環洗浄を行った。洗浄後、洗浄タンクに水酸化ナトリウムを投入して、洗浄液を中和し、排水した後、清水で循環洗浄した。
【0078】
その後、流量8.0m3/hrに設定して水濾過器(初期設定膜圧0.118MPa)を運転し、洗浄処理前後の流量、膜圧力及び圧力損失を測定した。洗浄処理前では、流量5.5m3/hr、膜圧力0.392MPa及び圧力損失0.274MPaであったものが、洗浄処理後では流量8.0m3/hr、膜圧力0.118MPa及び圧力損失0MPaになり、RO膜に固着していたスケールが除去されていることが確認された。
【0079】
また、RO膜で濾過する前の供給水の電気伝導度が45mS/mであったものが、濾過処理後13mS/mとなり、初期の13mS/mと同じになった。このことは、本発明のスケール除去及び防止剤がRO膜に破損等の悪影響を及ぼさず、RO膜が正常に機能していることを確認できた。
【0080】
比較例3
クエン酸3.36gを脱イオン水に添加、混合して、全量100gのスケール除去及び防止剤を製造した。
【0081】
比較例4
70%グリコール酸4.8g(純分3.36g)を脱イオン水に添加、混合して、全量100gのスケール除去及び防止剤を製造した。
【0082】
比較例5
DL−乳酸(試薬特級品、濃度:85〜92%、和光純薬(株)製)3.95g(純分3.36g、DL−乳酸の濃度が85%であるとして計算)を脱イオン水に添加、混合して、全量100gのスケール除去及び防止剤を製造した。
【0083】
比較例6
DL−リンゴ酸3.36gを脱イオン水に添加、混合して、全量100gのスケール除去及び防止剤を製造した。
【0084】
比較例7
酒石酸3.36gを脱イオン水に添加、混合して、全量100gのスケール除去及び防止剤を製造した。
【0085】
試験例3
上記比較例3〜7で製造したスケール除去及び防止剤を用い、試験例1と同様にして洗浄率(%)を求めた。
【0086】
更に上記処理により剥離されたスケールの大きさを、試験例1と同じ基準で評価した。
【0087】
結果を表3に示す。
【0088】
【表3】
【0089】
また、上記処理により剥離されたスケールは、時間の経過と共に次第に凝集して大きな塊になり、装置内部で目詰まりを起こすおそれがあることが判明した。
【0090】
更に、比較例3のスケール除去及び防止剤により処理されたスケール表面は粘性を有していた。
【0091】
実施例7〜12
下記表4に示す配合とする以外は、実施例1と同様にして本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0092】
これらの各スケール除去及び防止剤を用い、試験例1と同様にして洗浄率(%)を求めた。更に上記処理により剥離されたスケールの大きさを、試験例1と同じ基準で評価した。
【0093】
これらの結果を表4に示す。尚、表4に、各スケール除去及び防止剤のpH値を表4に併せて示す。
【0094】
【表4】
【0095】
表4において、トリアゾール化合物Aは1,2,4−トリアゾールを、トリアゾール化合物Bはベンゾトリアゾールを、トリアゾール化合物Cは1−ヒドロキシベンゾアゾールを、ピラゾール化合物は3−メチル−5−ピラゾロンを、チアゾール化合物はチアベンダゾールを、チアジアゾール化合物は2−アミノ−5−エチル−1,3,4−チアジアゾールを、それぞれ意味する。
【0096】
また、表4において、三成分の配合比率(重量、いずれも純分)は、クエン酸:グリコール酸:硫酸=5:5:1である。
【0097】
実施例13〜20
下記表5に示す配合とする以外は、実施例1と同様にして本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0098】
これらの各スケール除去及び防止剤を用い、試験例1と同様にして洗浄率(%)を求めた。更に上記処理により剥離されたスケールの大きさを、試験例1と同じ基準で評価した。
【0099】
これらの結果を表5に示す。尚、表4に、各スケール除去及び防止剤のpH値を表5に併せて示す。
【0100】
【表5】
【0101】
表5において、トリアゾール化合物Aは1,2,4−トリアゾールを、トリアゾール化合物Bはベンゾトリアゾールを、トリアゾール化合物Cは1−ヒドロキシベンゾアゾールを、ピラゾール化合物は3−メチル−5−ピラゾロンを、チアゾール化合物はチアベンダゾールを、チアジアゾール化合物は2−アミノ−5−エチル−1,3,4−チアジアゾールを、それぞれ意味する。
【0102】
また、表5において、四成分の配合比率(重量、いずれも純分)は、クエン酸:グリコール酸:L−乳酸:硫酸=5:5:5:1である。
【0103】
実施例21〜26
下記表6に示す配合とする以外は、実施例1と同様にして本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0104】
これらの各スケール除去及び防止剤を用い、試験例1と同様にして洗浄率(%)を求めた。更に上記処理により剥離されたスケールの大きさを、試験例1と同じ基準で評価した。
【0105】
これらの結果を表6に示す。尚、表6に、各スケール除去及び防止剤のpH値を表6に併せて示す。
【0106】
【表6】
【0107】
表6において、三成分の配合比率は、クエン酸:グリコール酸:硫酸(重量、いずれも純分)である。表6の結果から、スケール除去及び防止剤中にクエン酸、グリコール酸及び硫酸が、重量比で3:1:1付近の割合、3:3:1付近の割合、7:7:1付近の割合又は10:10:1付近の割合で、含有されている場合に、優れた効果を発現できることがわかった。
【0108】
実施例27〜29
下記表7に示す配合とする以外は、実施例1と同様にして本発明のスケール除去及び防止剤を製造した。
【0109】
珪酸カルシウム1gをこれらの各スケール除去及び防止剤99gに投入し、この混合物を10分間攪拌した後、80℃で2時間静置した。混合物を冷却後、濾過し、濾液を原子吸光度分析に供して、混合物中に溶解しているSi及びCaの濃度(ppm)を測定した。
【0110】
これらの結果を表7に示す。
【0111】
【表7】
【0112】
表7において、三成分の配合比率は、クエン酸:グリコール酸:L−乳酸(重量、いずれも純分)である。
【0113】
試験例4
三浦工業(株)製のボイラー(EX−2000SC)を用い、実機での洗浄テストを行った。
【0114】
循環水中に含まれるスケール除去剤の濃度が10重量%になるように、実施例1で製造した本発明のスケール除去及び防止剤を洗浄予備タンクに入れ、80℃で3時間循環させて洗浄した。次に循環水に苛性ソーダを加えて、循環水を中和した後、再び循環水を循環させた。水管に付着していたスケールや薄膜状のものは、洗浄後に完全除去されたことをマイクロスコープで目視確認した。
【0115】
洗浄開始時及び洗浄終了後における洗浄液の温度、pH並びに洗浄液中のMg、Ca、Si及びFe濃度を表8に示す。尚、水管内に充填されている水をスケール除去及び防止剤となじませるために数分間の循環を必要とするので、洗浄開始時におけるデータは循環開始5分後の測定値である。
【0116】
【表8】
【0117】
水管内にスケールが付着しているために、設定温度200℃に対し、洗浄前温度は230℃、5気圧であったが、洗浄後の温度は200℃、5気圧となり、スケールが除去されたことが確認された。尚、温度上昇は、水管の多くが鋳鉄であるために柔らかくなり、高温になると破裂(破損)のおそれがある。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to descaling and inhibiting agents.
[0002]
[Prior art]
When water is circulated for a long time in an apparatus such as a boiler or a cooling tower, it is inevitable that silica scale adheres to the apparatus. The silica-based scale is obtained by crystallizing various components such as silica, calcium oxide, and iron oxide.
[0003]
When the silica-based scale adheres to an apparatus such as a boiler or a cooling tower, the operation of the apparatus is hindered. Therefore, the scale is removed by mechanical means or chemical means.
[0004]
However, the mechanical means cannot completely remove the silica-based scale and has a drawback that it takes a long time to remove the scale.
[0005]
On the other hand, as chemical means, for example, long-time cleaning with a high-temperature concentrated alkaline solution, acid cleaning using a fluoride such as hydrogen fluoride, and the like are known. The method using a high-temperature concentrated alkaline solution is not practical because it is highly dangerous during work and the productivity is lowered by stopping for a long time. The method using fluoride is problematic in terms of safety and environment because fluoride is a toxic and dangerous compound.
[0006]
JP-A-3-161585 discloses a silica-based scale inhibitor in a used paper deinking process, which contains at least one compound selected from the group consisting of aliphatic oxycarboxylic acids, phosphonic acids and salts thereof. ing. This patent publication discloses malic acid, citric acid, tartaric acid, lactic acid, hydroacrylic acid, glyceric acid and glycolic acid as aliphatic oxycarboxylic acids, and 1-hydroxyethylidene-1,1-diphosphonic acid as phosphonic acids. It is clearly shown that each of phosphonobutanetricarboxylic acid and phosphinocarboxylic acid has a silica-based scale-inhibiting action.
[0007]
However, Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-161585 only discloses that the above-mentioned compound has an action of preventing the formation of scale, the action of removing the scale once generated and the prevention of reattachment of the removed scale. It does not disclose any action.
[0008]
The present inventor tried to remove the silica-based scale using each of malic acid, citric acid, tartaric acid, lactic acid and glycolic acid listed as aliphatic oxycarboxylic acids in JP-A-3-161585. . As a result, (1) the malic acid, citric acid, tartaric acid, lactic acid and glycolic acid alone have insufficient removal effect of the silica-based scale, and (2) the silica-based scale has a large lump shape from the inner surface of the apparatus. It turned out that it did not function as a scale remover, for example, it was peeled off as a peeled material and clogged inside the apparatus, or was not peeled off as an adhesive on the scale surface (see Comparative Examples 3 to 7 below). That is, it has been found that the scale inhibitor described in JP-A-3-161585 has an effect of preventing the generation of scale, but is not suitable for removing the scale once generated.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
It is an object of the present invention to provide a scale removal and prevention agent that can remove silica-based scale fixed inside the apparatus and prevent adhesion.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventor selected specific compounds from aliphatic oxycarboxylic acids, and when these compounds were used in combination, (i) removal of silica-based scale (Ii) The silica-based scale is removed from the inner surface of the apparatus in a state in which a small-sized exfoliation is dispersed, and this exfoliation is not viscous, so it is clogged inside the apparatus. And (iii) effective for removing various scales other than silica-based scales (for example, calcium-based scale, iron-based scale, copper-based scale, magnesium-based scale). It has been found. The present invention has been completed based on such findings.
1. The present invention is a descaling and preventing agent containing citric acid, glycolic acid and lactic acid.
2. The present invention is the scale removal and prevention agent according to 1 above, which contains at least one selected from the group consisting of sulfuric acid and alkali metal sulfate salts, and has a pH adjusted to 1 to 3.
3. The present invention includes at least one azole compound selected from the group consisting of a triazole compound, a pyrazole compound, a thiazole compound and a thiadiazole compound, which contains a compound having solubility in an acidic aqueous solution. Descaler and inhibitor as described.
4). The present invention is the scale removal and prevention agent according to 3 above, which contains a triazole compound having solubility in an acidic aqueous solution.
5). The present invention is the scale removal and prevention agent according to 4 above, wherein the triazole compound is 1,2,4-triazole.
6). The present invention is a descaling and preventing agent containing citric acid, glycolic acid and sulfuric acid.
7). The present invention provides at least one azole compound selected from the group consisting of a triazole compound, a pyrazole compound, a thiazole compound and a thiadiazole compound, wherein the compound contains a compound having solubility in an acidic aqueous solution. Descaler and inhibitor.
8). The present invention is the descaling and preventing agent according to 7 above, which contains a triazole compound having solubility in an acidic aqueous solution.
9. The present invention is the scale removal and prevention agent according to 8 above, wherein the triazole compound is 1,2,4-triazole.
10. This invention is a scale removal and prevention agent in any one of said 1-9 whose scale is a silica type scale.
11. This invention is a method of removing this scale by circulating the scale removal and prevention agent in any one of said 1-9 in the apparatus to which the scale fixed.
12 The present invention is the method according to 11 above, wherein the scale is a silica-based scale.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, the scale prevention action includes the action of preventing the generation of scale and the action of preventing reattachment of the removed scale.
[0012]
The descaling and inhibiting agent of the present invention contains citric acid, glycolic acid and lactic acid. This scale removal and prevention agent is hereinafter referred to as “scale removal agent A”.
[0013]
In the present invention, it is essential to use citric acid, glycolic acid and lactic acid in combination. Any one of these components cannot solve the problem of the present invention.
[0014]
In the scale remover A, citric acid, glycolic acid and lactic acid are preferably contained within a range of 0.01 to 50% by weight. In the present invention, it is preferable that glycolic acid is contained in an amount of about equal to about 2 times by weight and lactic acid in an amount of about 1/2 times to about an equal weight with respect to citric acid. In the present invention, in particular, citric acid, glycolic acid and lactic acid are preferably contained in the scale remover A at a ratio of 1: 1: 1 by weight. The content ratio of these three components is a numerical value when each component is converted as having a purity of 100% (pure component).
[0015]
In the present invention, L-lactic acid is preferably used as lactic acid.
[0016]
The pH of the scale remover A is usually about 1 to 3.
[0017]
The scale remover A further contains at least one azole compound selected from the group consisting of a triazole compound, a pyrazole compound, a thiazole compound and a thiadiazole compound, which is soluble in an acidic aqueous solution. Can do.
[0018]
As the triazole compound, known triazole compounds having solubility in an acidic aqueous solution having a pH of about 1 to 3 can be widely used. For example, 1,2,3-triazole, 1,2,4-triazole, 1-hydroxy Examples thereof include benzotriazole and benzotriazole. Among these, 1,2,4-triazole and 1-hydroxybenzotriazole are preferable, and 1,2,4-triazole is particularly preferable.
[0019]
As the pyrazole compound, known pyrazole compounds having a solubility in an acidic aqueous solution having a pH of about 1 to 3 can be widely used, and examples thereof include 3-methyl-5-pyrazolone.
[0020]
As the thiazole compound, known thiazole compounds having solubility in an acidic aqueous solution having a pH of about 1 to 3 can be widely used, and examples thereof include thiabendazole.
[0021]
As the thiadiazole compound, known thiadiazole compounds having solubility in an acidic aqueous solution having a pH of about 1 to 3 can be widely used. For example, 2-amino-5-ethyl-1,3,4-thiadiazole, 2-amino -5-mercapto-1,3,4-thiadiazole, 2-amino-1,3,4-thiadiazole and the like can be mentioned.
[0022]
Of the various compounds described above, triazole compounds are preferred.
[0023]
The compounding quantity of the said azole type compound is 0.01-30 weight% normally with respect to the total amount of a citric acid, glycolic acid, and lactic acid, Preferably it is 0.03-10 weight%.
[0024]
When an azole compound is blended, the scale removing action and the scale preventing action are further improved.
[0025]
The descaling and preventing agent of the present invention contains at least one selected from the group consisting of citric acid, glycolic acid, lactic acid, sulfuric acid, and alkali metal sulfate. This scale removal and prevention agent is hereinafter referred to as “scale removal agent B”.
[0026]
In the scale remover B, it is preferable that citric acid, glycolic acid and lactic acid are contained within a range of 0.01 to 50% by weight. In the present invention, it is preferable that glycolic acid is contained in an amount of about equal to about 2 times by weight and lactic acid in an amount of about 1/2 times to about an equal weight with respect to citric acid. In the present invention, in particular, citric acid, glycolic acid and lactic acid are preferably contained in the scale remover A at a ratio of 1: 1: 1 by weight. The content ratio of these three components is a numerical value when each component is converted as having a purity of 100% (pure component).
[0027]
In the present invention, L-lactic acid is preferably used as lactic acid.
[0028]
The scale remover B further contains at least one selected from the group consisting of sulfuric acid and alkali metal sulfate.
[0029]
Examples of the alkali metal sulfate include sodium sulfate, potassium sulfate, and lithium sulfate.
[0030]
When at least one selected from the group consisting of sulfuric acid and alkali metal sulfate is further added, the scale removing action and the scale adhesion preventing action are further improved.
[0031]
The blending amount of at least one selected from the group consisting of sulfuric acid and alkali metal sulfate is usually 0.01 to 35% by weight, preferably 5 to 15% by weight based on the total amount of citric acid, glycolic acid and lactic acid. %.
[0032]
Since the scale remover B contains sulfuric acid, the pH of the scale remover B is greatly inclined toward the strong acid side. For this purpose, a pH adjuster is added to adjust the pH of the scale remover B to about 1 to 3, preferably 1.5 to 2.5. As the pH adjuster, known basic compounds can be widely used. In the present invention, alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide, potassium hydroxide and lithium hydroxide, trisodium citrate, and citric acid are used. It is desirable to use alkali metal citrate such as tripotassium, especially sodium hydroxide and trisodium citrate. The compounding amount of the basic compound varies depending on the amount of sulfuric acid used and the like, and cannot be generally stated, but may be an amount that can maintain the pH of the scale remover B at about 1 to 3.
[0033]
The scale remover B further contains at least one azole compound selected from the group consisting of a triazole compound, a pyrazole compound, a thiazole compound and a thiadiazole compound and having a solubility in an acidic aqueous solution. Can do.
[0034]
As the triazole compound, known triazole compounds having solubility in an acidic aqueous solution having a pH of about 1 to 3 can be widely used. For example, 1,2,3-triazole, 1,2,4-triazole, 1-hydroxy Examples thereof include benzotriazole and benzotriazole. Among these, 1,2,4-triazole and 1-hydroxybenzotriazole are preferable, and 1,2,4-triazole is particularly preferable.
[0035]
As the pyrazole compound, known pyrazole compounds having a solubility in an acidic aqueous solution having a pH of about 1 to 3 can be widely used, and examples thereof include 3-methyl-5-pyrazolone.
[0036]
As the thiazole compound, known thiazole compounds having solubility in an acidic aqueous solution having a pH of about 1 to 3 can be widely used, and examples thereof include thiabendazole.
[0037]
As the thiadiazole compound, known thiadiazole compounds having solubility in an acidic aqueous solution having a pH of about 1 to 3 can be widely used. For example, 2-amino-5-ethyl-1,3,4-thiadiazole, 2-amino -5-mercapto-1,3,4-thiadiazole, 2-amino-1,3,4-thiadiazole and the like can be mentioned.
[0038]
Of the various compounds described above, triazole compounds are preferred.
[0039]
The amount of the azole compound is usually 0.01 to 30% by weight, preferably 0.01 to 30% by weight, based on the total amount of at least one selected from the group consisting of citric acid, glycolic acid lactic acid and sulfuric acid and alkali metal sulfate. 0.03 to 10% by weight.
[0040]
When an azole compound is blended, the scale removing action and the scale preventing action are further improved.
[0041]
The descaling and inhibiting agent of the present invention contains citric acid, glycolic acid and sulfuric acid. This scale removal and prevention agent is hereinafter referred to as “scale removal agent C”.
[0042]
In the present invention, it is essential to use citric acid, glycolic acid and sulfuric acid in combination. Any one of these components cannot solve the problem of the present invention.
[0043]
In the scale remover C, it is preferable that citric acid and glycolic acid are contained within a range of 0.01 to 50% by weight and sulfuric acid within a range of 0.001 to 35% by weight, respectively. In the present invention, it is preferable that glycolic acid is contained in a proportion of about 1/10 to about 1 weight and sulfuric acid is about 1/10 to 1/3 weight of citric acid. In the present invention, it is more preferable that glycolic acid and sulfuric acid are contained in a proportion of about equal weight and citric acid is contained in a proportion of about 3 to 10 times the weight of glycolic acid. Moreover, it is more preferable that citric acid and glycolic acid are contained in a proportion of about equal weight and sulfuric acid is contained in a proportion of about 1/10 to 1/3 times the weight of glycolic acid. The content ratio of these three components is a numerical value when each component is converted as having a purity of 100% (pure component).
[0044]
Since the scale remover C contains sulfuric acid, the pH of the scale remover C is greatly inclined to the strong acid side (usually pH 0.5 or less), but in the present invention, the scale remover C is used as it is. Further, a basic compound may be added to adjust the pH of the scale remover C to about 1 to 3. As the basic compound, the above-mentioned known basic compounds can be widely used.
[0045]
The scale remover C further contains at least one azole compound selected from the group consisting of a triazole compound, a pyrazole compound, a thiazole compound and a thiadiazole compound and having a solubility in an acidic aqueous solution. Can do.
[0046]
As the triazole compound, pyrazole compound, thiazole compound and thiadiazole compound, any of those described above can be used. Among these, triazole compounds are preferable, 1,2,4-triazole and 1-hydroxybenzotriazole are more preferable, and 1,2,4-triazole is particularly preferable.
[0047]
The compounding quantity of the said azole type compound is 0.01-30 weight% normally with respect to the total amount of a citric acid, glycolic acid, and a sulfuric acid, Preferably it is 0.03-10 weight%.
[0048]
When an azole compound is blended, the scale removing action and the scale preventing action are further improved.
[0049]
The scale remover A, the scale remover B, and the scale remover C can further contain various additives as necessary. Examples of such additives include surfactants such as nonionic surfactants and amphoteric surfactants, oxidizing agents, anticorrosives, and bactericides.
[0050]
The scale remover A, scale remover B and scale remover C are usually used in the form of an aqueous solution. Examples of the water used include tap water, well water, deionized water, distilled water, and ultrapure water.
[0051]
The total amount of citric acid, glycolic acid and lactic acid in the scale remover A is preferably 0.01 to 50 parts by weight, more preferably 0.1 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of water.
[0052]
The total amount of citric acid, glycolic acid and sulfuric acid in the scale remover B and scale remover C is preferably 0.01 to 50 parts by weight, more preferably 0.1 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of water. And it is sufficient.
[0053]
These compounding amounts are preferable when they are used to remove silica-based scale, and for the purpose of preventing scale, a composition obtained by further diluting these compounding amounts by about 10 times may be used.
[0054]
Scale remover A, scale remover B, and scale remover C are used as a concentrated aqueous solution for convenience of storage, distribution, work, etc., and are used by dissolving in water or diluting with water to obtain a predetermined concentration at the time of use. Also good.
[0055]
In producing the scale remover A, the scale remover B, and the scale remover C, the above components may be blended in predetermined amounts and mixed.
[0056]
When the scale remover A, the scale remover B, and the scale remover C are used, they can be used in the same manner as known scale removers, scale inhibitors, and the like. The scale remover A is suitable for cleaning boilers, heat exchangers, central heating and its piping, hot spring piping and the like that can be processed by heating. The scale remover B and the scale remover C are suitable for cleaning reverse osmosis membranes (RO membranes), cooling towers, scrubbers and the like that cannot be processed by heating.
[0057]
【The invention's effect】
The scale removal and prevention agent of the present invention is excellent in the removal effect of various scales such as silica-based scale, calcium-based scale, iron-based scale, copper-based scale, magnesium-based scale, particularly silica-based scale, and is fixed to the apparatus. Various scales, particularly silica-based scales can be easily removed.
[0058]
If the scale removing and preventing agent of the present invention is used, the silica-based scale is removed from the inner surface of the apparatus in a state where a small-sized exfoliation is dispersed, and the exfoliation does not have a viscosity. Therefore, there is an advantage that no clogging occurs and no reattachment occurs on the inner surface of the apparatus.
[0059]
The descaling and preventing agent of the present invention has no safety and environmental problems because the compound contained therein is not a toxic and dangerous compound.
[0060]
The scale removal and prevention agent of the present invention has a scale cleaning performance equivalent to or higher than that of conventionally used fluorides, and is particularly excellent in magnesium detergency by a factor of 3 or more.
[0061]
The scale removing and preventing agent of the present invention can be removed and prevented from adhering only by adding it to water circulating in the equipment such as boilers and cooling towers where removal of silica-based scale and prevention of adhesion are desired. Therefore, productivity is not reduced by stopping for a long time as in the prior art.
[0062]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to Examples, Comparative Examples and Test Examples. Hereinafter, simply “%” means “% by weight”.
[0063]
Example 1
1.4 g of citric acid, 2.0 g of 70% glycolic acid and 1.7 g of 80% L-lactic acid were added to and mixed with deionized water to produce a total amount of 100 g of the descaling and inhibiting agent of the present invention.
[0064]
Comparative Example 1
A scale removal and prevention agent of 100 g in total was produced in the same manner as in Example 1 except that 1.3 g of DL-malic acid was used instead of 1.7 g of 80% L-lactic acid.
[0065]
Example 2
1.4 g of citric acid, 2.0 g of 70% glycolic acid, 1.7 g of 80% L-lactic acid and 0.1 g of 1,2,4-triazole were added to deionized water and mixed to give a total amount of 100 g of the present invention. A descaling and inhibitor was prepared.
[0066]
Example 3
1.4 g of citric acid, 2.0 g of 70% glycolic acid and 0.4 g of 70% sulfuric acid were added to deionized water and mixed to produce a total amount of 100 g of the descaling and inhibiting agent of the present invention.
[0067]
Comparative Example 2
Using 1.9 g of 14% hydrochloric acid instead of 0.4 g of 70% sulfuric acid, a scale removal and prevention agent with a total amount of 100 g was produced in the same manner as in Example 3.
[0068]
Example 4
Deionized 1.6 g of citric acid, 2.1 g of 70% glycolic acid, 0.4 g of 70% sulfuric acid, 0.8 g of 48% aqueous sodium hydroxide, 0.1 g of 1,2,4-triazole and 0.05 g of benzotriazole Add to water and mix to produce 100 g total descaling and inhibiting agent of the present invention.
[0069]
Example 5
Citric acid 1.02 g, 70% glycolic acid 1.8 g, 80% L-lactic acid 1.0 g, 70% sulfuric acid 0.4 g, 48% aqueous sodium hydroxide 0.8 g, 1,2,4-triazole 0.1 g And 0.05 g of benzotriazole was added to and mixed with deionized water to produce a total amount of 100 g of the descaling and inhibiting agent of the present invention.
[0070]
Test example 1
Cooling tower Nero is immersed in the scale removal and prevention agent produced in Examples 1-5 or Comparative Examples 1-2 above, stirred for 150 minutes, dried at 100 ° C. for 1 hour, measured the weight of Nero, scale The washing rate (%) was determined according to the following formula from the weight of the nero before being treated with the removal and prevention agent and the weight of the nero from which the scale remaining on the treated nero was forcibly removed with a brush.
[0071]
[Expression 1]
[0072]
Nero scale components are shown in Table 1. Each component shown in Table 1 is a hydrochloric acid insoluble component, and a calcium component and a magnesium component soluble in hydrochloric acid are excluded.
[0073]
[Table 1]
[0074]
Further, the size of the scale peeled by the above treatment was evaluated according to the following criteria.
Large: The time required for the scale to settle after stopping the stirring is less than 30 seconds, and the average size of the scale is 2 mm or more.
Medium: The time required for the scale to settle after stopping the stirring is 30 seconds or more and less than 1 minute, and the average size of the scale is 1 mm or more and less than 2 mm.
Small: The time required for the scale to settle after stirring was 1 minute or more and less than 2 minutes, and the average size of the scale was 0.3 mm or more and less than 1 mm.
Minimal: After stopping stirring, the time required for the scale to settle is 2 minutes or more, and the average size of the scale is less than 0.3 mm
The results are shown in Table 2.
[0075]
[Table 2]
[0076]
Example 6
1.00 g of citric acid, 2.19 g of 70% glycolic acid, 1.25 g of 80% L-lactic acid, 0.47 g of 70% sulfuric acid, 0.87 g of trisodium citrate, 0.10 g of 1,2,4-triazole and benzo 0.05 g of triazole was added and mixed with deionized water to produce a total amount of 100 g of the descaling and inhibiting agent of the present invention.
[0077]
Test example 2
Membrane circulation piping and waste liquid piping were connected to an RO membrane filter (trade name: Z Pure, manufactured by Miura Kogyo Co., Ltd.), and a cleaning tank was installed in the middle. Thereafter, the descaling and inhibiting agent of the present invention produced in Example 6 was put into a washing tank, and membrane circulation washing was performed for 3 hours. After washing, sodium hydroxide was added to the washing tank to neutralize the washing solution, drained, and then circulated and washed with fresh water.
[0078]
After that, flow rate 8.0m Three The water filter (initially set membrane pressure 0.118 MPa) was operated at / hr, and the flow rate, membrane pressure, and pressure loss before and after the cleaning treatment were measured. Before cleaning, the flow rate is 5.5m Three / Hr, the membrane pressure was 0.392 MPa and the pressure loss was 0.274 MPa, but the flow rate was 8.0 m after the cleaning treatment. Three / Hr, the membrane pressure was 0.118 MPa, and the pressure loss was 0 MPa, and it was confirmed that the scale adhered to the RO membrane was removed.
[0079]
Moreover, what was the electrical conductivity of 45 mS / m of the feed water before filtering with RO membrane became 13 mS / m after filtration processing, and became the same as initial 13 mS / m. This confirmed that the descaling and preventing agent of the present invention did not adversely affect the RO membrane such as damage, and that the RO membrane was functioning normally.
[0080]
Comparative Example 3
3.36 g of citric acid was added to deionized water and mixed to produce a total amount of 100 g scale remover and inhibitor.
[0081]
Comparative Example 4
4.8 g of 70% glycolic acid (pure 3.36 g) was added to and mixed with deionized water to produce a total of 100 g of scale remover and inhibitor.
[0082]
Comparative Example 5
DL-lactic acid (special grade reagent, concentration: 85-92%, manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) 3.95 g (pure 3.36 g, calculated assuming that DL-lactic acid concentration is 85%) deionized water The total amount of 100 g of descaling and inhibiting agent was produced.
[0083]
Comparative Example 6
DL-malic acid (3.36 g) was added to deionized water and mixed to produce a total of 100 g scale remover and inhibitor.
[0084]
Comparative Example 7
3.36 g of tartaric acid was added to and mixed with deionized water to produce a total amount of 100 g of scale remover and inhibitor.
[0085]
Test example 3
Using the scale remover and the inhibitor produced in Comparative Examples 3 to 7, the washing rate (%) was determined in the same manner as in Test Example 1.
[0086]
Furthermore, the magnitude | size of the scale peeled by the said process was evaluated on the same basis as Test Example 1.
[0087]
The results are shown in Table 3.
[0088]
[Table 3]
[0089]
Further, it has been found that the scale peeled by the above treatment gradually aggregates into a large lump as time passes and may cause clogging inside the apparatus.
[0090]
Furthermore, the scale surface treated with the scale remover and inhibitor of Comparative Example 3 had a viscosity.
[0091]
Examples 7-12
Except for the formulation shown in Table 4 below, the scale removing and preventing agent of the present invention was produced in the same manner as in Example 1.
[0092]
Using these scale removers and inhibitors, the washing rate (%) was determined in the same manner as in Test Example 1. Furthermore, the magnitude | size of the scale peeled by the said process was evaluated on the same basis as Test Example 1.
[0093]
These results are shown in Table 4. In addition, in Table 4, the pH value of each scale removal and inhibitor is also shown in Table 4.
[0094]
[Table 4]
[0095]
In Table 4, triazole compound A is 1,2,4-triazole, triazole compound B is benzotriazole, triazole compound C is 1-hydroxybenzoazole, pyrazole compound is 3-methyl-5-pyrazolone, thiazole compound Means thiabendazole, and the thiadiazole compound means 2-amino-5-ethyl-1,3,4-thiadiazole.
[0096]
Moreover, in Table 4, the compounding ratio (weight, all of which are pure) of the three components is citric acid: glycolic acid: sulfuric acid = 5: 5: 1.
[0097]
Examples 13-20
Except for the formulation shown in Table 5 below, the scale removing and preventing agent of the present invention was produced in the same manner as in Example 1.
[0098]
Using these scale removers and inhibitors, the washing rate (%) was determined in the same manner as in Test Example 1. Furthermore, the magnitude | size of the scale peeled by the said process was evaluated on the same basis as Test Example 1.
[0099]
These results are shown in Table 5. In addition, in Table 4, the pH value of each scale removal and inhibitor is also shown in Table 5.
[0100]
[Table 5]
[0101]
In Table 5, triazole compound A is 1,2,4-triazole, triazole compound B is benzotriazole, triazole compound C is 1-hydroxybenzoazole, pyrazole compound is 3-methyl-5-pyrazolone, thiazole compound Means thiabendazole, and the thiadiazole compound means 2-amino-5-ethyl-1,3,4-thiadiazole.
[0102]
Moreover, in Table 5, the blending ratio (weight, both of which are pure) of the four components is citric acid: glycolic acid: L-lactic acid: sulfuric acid = 5: 5: 5: 1.
[0103]
Examples 21-26
Except for the formulation shown in Table 6 below, the scale removing and preventing agent of the present invention was produced in the same manner as in Example 1.
[0104]
Using these scale removers and inhibitors, the washing rate (%) was determined in the same manner as in Test Example 1. Furthermore, the magnitude | size of the scale peeled by the said process was evaluated on the same basis as Test Example 1.
[0105]
These results are shown in Table 6. In addition, in Table 6, the pH value of each scale removal and inhibitor is also shown in Table 6.
[0106]
[Table 6]
[0107]
In Table 6, the mixing ratio of the three components is citric acid: glycolic acid: sulfuric acid (weight, both pure). From the results in Table 6, citric acid, glycolic acid and sulfuric acid in the descaling and preventing agent were in a ratio of about 3: 1: 1 by weight, a ratio of about 3: 3: 1, and a ratio of about 7: 7: 1. It was found that an excellent effect can be exhibited when contained in a ratio or a ratio in the vicinity of 10: 10: 1.
[0108]
Examples 27-29
Except for the formulation shown in Table 7 below, the scale removing and preventing agent of the present invention was produced in the same manner as in Example 1.
[0109]
1 g of calcium silicate was added to 99 g of each of these scale removers and inhibitors, and the mixture was stirred for 10 minutes and then allowed to stand at 80 ° C. for 2 hours. The mixture was cooled and then filtered, and the filtrate was subjected to atomic absorption analysis to measure the concentration (ppm) of Si and Ca dissolved in the mixture.
[0110]
These results are shown in Table 7.
[0111]
[Table 7]
[0112]
In Table 7, the mixing ratio of the three components is citric acid: glycolic acid: L-lactic acid (weight, both of which are pure).
[0113]
Test example 4
Using a boiler (EX-2000SC) manufactured by Miura Kogyo Co., Ltd., a cleaning test was performed with an actual machine.
[0114]
The scale removal and prevention agent of the present invention produced in Example 1 was placed in a washing preliminary tank and washed by circulating at 80 ° C. for 3 hours so that the concentration of the scale removal agent contained in the circulating water was 10% by weight. . Next, caustic soda was added to the circulating water to neutralize the circulating water, and then the circulating water was circulated again. It was visually confirmed with a microscope that the scale or thin film attached to the water tube was completely removed after washing.
[0115]
Table 8 shows the temperature and pH of the cleaning liquid at the start and after the end of cleaning, and the concentrations of Mg, Ca, Si, and Fe in the cleaning liquid. Since water filled in the water pipe needs to be circulated for several minutes in order to get used with the descaling agent and the inhibitor, the data at the start of cleaning is a measured value 5 minutes after the start of circulation.
[0116]
[Table 8]
[0117]
Since the scale was adhered in the water tube, the temperature before cleaning was 230 ° C. and 5 atm with respect to the set temperature of 200 ° C., but the temperature after cleaning became 200 ° C. and 5 atm, and the scale was removed. It was confirmed. The temperature rise becomes soft because most of the water pipes are cast iron, and there is a risk of rupture (breakage) at high temperatures.
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