JP3805880B2 - Atm中継装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、TCP/IPなどに代表される宛先情報を用いたパケット通信方式におけるIP中継機能をATM(Asynchronous Transfer Mode)通信方式をべースとして構成したATM中継装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及に伴い、インターネットインフラは拡大の一途をたどっている。ここでの重要な技術として複数の論理ネットワークを接続する装置がある。ブリッジ、ルータなどパケットの中継装置では、同一サブネット(論理ネットワーク)の通信ならばデータリンク層で、異なるサブネット(論理ネットワーク)間での通信ならばネットワーク層にてパケットの宛先毎のルーティング処理を行い転送を行う。
【0003】
このようなパケットの中継においては、ホップバイホップ転送と呼ばれるパケットのフォワーディング方法が用いられている。図7はこのような従来のATM中継装置の構成を示す図であり、複数のポート(#1〜#N)を有するATMスイッチエレメント100aを含むATMスイッチ100と、この後段に接続され、セル/データユニット組立部(SAR:Segmentation And Reassembly)101aと、CPUを含むIP処理部101bとを有するIPフォワーディング部101とからなる。
【0004】
このような構成を用いたホップバイホップ転送では、IPヘッダ情報の抽出、及びパケットを次に送るべき宛先(next HOP)の判定をCPUによるソフトウェア処理に依存している。したがってこの部分での処理速度がおそく、近年の通信トラヒックの高速化、増加の中で、複数の中継装置を介するようなネットワークにおいてはこれがボトルネックとなりスループットを上げる事が出来なかった。
【0005】
近年このパケットのホップバイホップ転送の処理をハードウェアにより処理する方法が考え出されている。具体的にはIPパケットの宛先部分を出力回線情報と対応付けるテーブルルックアップを具備することにより高速検索し、配信する方式である。このハ−ドウェア処理を行なうことにより従来のソフトウェア処理に比較して、より高速な中継処理が可能となった。
【0006】
そこで、ATMスイッチの後段にハードウェアによるIPフォワーディング機能を配置、処理を集中して行なうことが考えられるが、ホップバイホップの通信が頻繁に行われるならばこの部分への処理負荷が集中することが予想され、処理がオーバフローする。
【0007】
そこで、さらに、ATMスイッチを利用した中継装置では、例えば連続したIPパケットデータを中継する場合には、レイヤ3レベルのネットワーク層の処理からカットスルー転送と呼ばれるレイヤ2レベルを用いた高速な転送処理に切り替える、セルスイッチルータ(以下CSRと呼ぶ)方式が提案されている。
【0008】
この方式ではftp,httpといったプロトコルが用いられる比較的セッション時間の長い通信についてはカットスルー転送が行われるためにスループットの向上に有効であるが、セッション時間の短い通信、たとえば電子メールなどではやはりホップバイホップでの転送を必要とする。
【0009】
したがってパケットのトラヒックが上がればホップバイホップ転送のトラヒックも増え、この部分においてはやはり通信のボトルネックとなることが予想される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、CSR方式を採用したとしても、ホップバイホップ転送の処理を一つのプロセッサ、あるいはーつの(信号処理)ハードウェア装置にて集中して行なうと将来的にネットワークが高速化、大容量化してATMスイッチからの容量が増えていった場合にはパケットトラヒックが上がるためにホップバイホップ転送のトラヒックも増え、通信のボトルネックとなってしまう。また、これによってその動作速度及び処理能力(アドレス検索処理など)などもより高速で大容量なものが要求されるためコストが増大することが考えられる。
【0011】
本発明のATM中継装置はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、IPフォワーディング処理部の負荷を分散して、IPフォワーディング機能の動作速度及び処理能力などを上げることなく高速かつ大容量にパケットの中継を行なうことができるATM中継装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明に係るATM中継装置は、入力されたATMセルをその宛先情報に基づいて複数の出力ポートのうちの対応する出力ポートに分配するATMスイッチエレメントと、各々がこのATMスイッチエレメントの各出力ポートに対応して設けられ、各々が独自のフォワーディング処理機能を有して、各出力ポートを介して入力されるATMセルを組み立てて得られるパケットに対して所定のフォワーディング処理を行なう複数のフォワーディング手段と、この複数のフォワーディング手段の各々によって処理された各パケットのうち、同一のアドレスを有するものについては、各パケットを構成するATMセルに対してパケット毎に異なる宛先情報を付与する宛先情報付与手段と、この宛先情報付与手段によって同一の宛先情報が付与されたパケットのATMセルを所定の量だけ蓄積し、この所定の量のATMセルが蓄積された形態で出力する出力手段とを具備する。
【0013】
また、第2の発明に係るATM中継装置は、第1の発明に係るATM中継装置において、前記出力手段は、同一の宛先情報を有するパケットをコネクションごとの出力キューにキューイングして蓄積し、プロトコルデータユニット単位で出力する。
【0014】
また、第3の発明に係るATM中継装置は、第2の発明に係るATM中継装置において、前記プロトコルデータユニット単位のATMセルが蓄積されたかどうかをエンドフラグにより判定する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1(a)は本実施形態に係るATM中継装置の入力側の構成を示す図である。このATM中継装置はハードウェアにて送り先IPアドレスを検索する機構をIPフォワ−ディング機能として備えているものとする。
【0016】
図1(a)の構成は基本的にATMスイッチ10と、その後段に接続されたIPフォワーディング部20とから構成される。
ATMスイッチ10は複数の入力ポートを有し、ATMセルの宛先(VPI/VCI)毎に出力キューへとセルの分配を行なうATMスイッチエレメント11と、VC(バーチャルコネクション)キュー#1〜#Nを有し、それぞれの出力ポートにおいて各VCに対応するキューへと格納を行なうPer VCキューイング部12とを含む。
【0017】
また、IPフォワーディング部20は、前記した各VCキュー#1〜#Nに対応して接続された複数のIPフォワーディング部#1(20−1)〜#N(20−N)から構成される。各IPフォワーディング部、例えばIPフォワーディング部#1(20−1)はATMセルの分割、組立を行うSAR21−1と、IPパケットのフォワーディング処理を行なうIP処理部22−1とから構成される。
【0018】
図1(b)はATM中継装置の出力側の構成を示す図である。出力側の構成では、ATMスイッチ10は上記したATMスイッチエレメント11とPerVC キューイング部12とに加えて、同一宛先に対して、各キューに格納されたセルをPDU単位でスケジューリングしながら読み出し、マージするVCマージ部13を有している。このVCマージ部13はATMスイッチ10の出力ポート#1〜#Nに接続されている。
【0019】
上記した構成において、ATMセルにマッピングされたIPパケットはその宛先情報であるVPI/VCIによりATMスイッチエレメント11により分配される。その際、本実施形態では負荷分散処理としてあらかじめ各VCに対応するIPフォワーディング部20ー1〜20−Nの機能を独自に決めておき、VC毎のキューイング(VCキュー#1〜#N)によりIPパケットの分配を行なう。
【0020】
分配された各IPパケットは各IPフォワーディング部20−1〜20−N内のSAR部21によりIPパケットへと再構築され、IP処理部22においてそのIPパケットの送り先IPアドレスが検索される。この検索については従来の方法におけるソフトウェアによる検索、あるいはハードウェアによるテーブルルックアップ検索による場合などが考えられる。
【0021】
図2は上記したIPパケットの分散処理のようすを示す図である。図2では、VPI/VCI=1のATMセルと、VPI/VCI=2のATMセルとがATMスイッチ10に入力されてVCキュー#1と#2に分配され、各SAR21−1,21−2においてパケットに組み立てられた後、IP処理部22−1、22−2に入力されて送り先IPアドレスの検索が行なわれる。
【0022】
IP処理部22−1、22−2における検索によりフォワーディング情報を獲得したデータは、次の中継装置への出力処理が行われる。
すなわち、図1(b)の出力側の構成において、各SAR21−1,21−2により再びATMセルへとマッピングが行われ、ATMスイッチ10へと入力される。ところで、本実施形態では複数のIPフォワ−ディング部20−1〜20−Nにより分散処理でIPフォワ−ディング処理を行なっているので、それぞれのIPパケットの次の出力先(NEXT HOP)が同一の送り先IPアドレスになる場合がある。この場合、中継装置の出力時には同一のVPI/VCIに異なるPDU(プロトコルデ−タユニット)が存在する。
【0023】
しかしながら図1(b)の構成において、各IPフォワ−ディング部20−1〜20−Nからの出力で同一のVPI/VCIを持つATMセルへのマッピングを行なうとATMスイッチ内でPDUデータの混入が発生し、IPパケットデ−タが破壊される。図3は分散処理によるPDUデータの混入の問題を説明するための図である。
【0024】
図3において、それぞれのIPパケットA、IPパケットBの次の出力先(NEXT HOP)がアドレス#119 である場合、VPI/VCIが同じ宛先#110 を有するIPパケットA、IPパケットBをそれぞれATMセル化して、ATMスイッチ10に入力するとPDUが混入した形となり、次の出力先(NEXT HOP)#119 での再生においてPDU−A、PDU−Bが正しく復元できない。
【0025】
そこで本実施形態では、各IPフォワ−ディング部20−1〜20−Nの検索において次の出力先(NEXT HOP) として同じIPパケットデータが得られた場合には、宛先情報付与手段としてのSAR21においてパケット毎に各ATMセルに対して互いに異なる“仮のVPI/VCI”を割り当ててスイッチングを行ない、出力手段としてのPer Vcキューイング部12においてPDU単位のキューイング処理を行なうことでスイッチングによるPDUの混入、パケットデータの破壊を回避するようにする。
【0026】
図4は本実施形態による分散処理によるPDU混入の問題を回避する方法を説明するための図である。ここでは説明の便宜上、IPフォワ−ディングのIPパケットはそれぞれPDU−A,PDU−Bとして扱われ、マッピングされているものとする。
【0027】
ここでは上記した“仮のVPI/VCI”としてそれぞれ、宛先情報#111 と#112 が組み立てられたATMセルに対して割り当てられる。また、次の出力先(NEXT HOP) は#119 である。
【0028】
ATMスイッチ10に入力されたATMセルはその宛先に従い任意の出力ポートへとスイッチングされる。その際、この”仮のVPI/VCI”#111 と#112 毎にPer Vcキューイング部12においてATMセルのキューイングを行なうことでそれぞれのVCキューにおいてPDUデータ (IPパケットデータ) を独立に形成して格納することができる。
【0029】
図4において、PerVc キューイング部12の後段のVCマージ部13はPerVC キューイングの状態を監視しており、PDUができていることを確認した上で各VCキューからの出力を促す。図4において(1)はPDU−Aを、(2)はPDU−Bを読み出すことを意味している。
【0030】
このようにPDU単位で各VCキューよりATMセルを出力し、VCマージ部13において、同一VPI/VCI#110にPDU−A,PDU−Bをマ−ジしてIPフォワーディングを終了する。
【0031】
図5はこのVCマージ部13の構成を示すブロック図である。図5において、VCキューイング部12に入力されたセルデータはPDUを形成したことをPDU判定部133へ通知する。この判定は図6に示すように例えばAAL(ATM ADAPTATION LAYER)メッセージとしてPDUのエンドフラグ150などにより認識し、通知をおこなう。
【0032】
PDU判定部133においてPDUが形成されたと認識されたVCキューについてはスケジューラ132によりPDU単位でATMセルの読み出しが行われ、バッファ131へと格納されていく。このスケジューラ132によりPDU単位の順序が制御され、VCマージが行われることになる。バッファ131によりPDUのシーケンスが保持されたデータはVPI/VCI変換部134により次の出力先(NEXT HOP)に該当するVPI/VCIへッダを付け替えられて転送される。
【0033】
このように、本実施形態においては、ATMスイッチの後段に複数のIPフォワーディング部を配置して分散処理を行なうようにしたので、その動作速度及び処理能力(アドレステ−ブルエントリ数)などを上げることなく、より高速で大容量なIP中継処理に対応することが可能となる。またATMスイッチとの組み合わせにより、負荷分散はPDU毎つまりATMコネクシヨン毎のキューイングにより実現できることからコストの増大を軽減することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、中継装置においてATMスイッチ後段に複数のIPフォワーディング部を配置して分散処理を行うようにしたので、その動作速度及び処理能力などを上げることなく、より高速で大容量なIP中継処理に対応することが可能となる。またATMスイッチとの組み合わせにより、負荷分散はPDU毎つまりATMコネクシヨン毎のキューイングにより実現できることからコストの増大を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本実施形態に係るATM中継装置の入力側の構成を示す図であり、(b)はATM中継装置の出力側の構成を示す図である。
【図2】IPパケットの分散処理のようすを示す図である。
【図3】本実施形態の分散処理によるPDUデータの混入の問題を説明するための図である。
【図4】本実施形態の分散処理によるPDU混入の問題を回避する方法を説明するための図である。
【図5】図4に示すVCマージ部の構成を示すブロック図である。
【図6】 Per VCキューイング部に入力されたセルデータがPDUを形成したことを判定する方法の一例を示す図である。
【図7】従来のATM中継装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
10…ATMスイッチ、
11…ATMスイッチエレメント、
12…PerVC キューイング部、
13…VCマージ部、
20(20−1〜20−N)…IPフォワーディング部、
21−1〜21−N…SAR、
22−1〜22−N…IP処理部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、TCP/IPなどに代表される宛先情報を用いたパケット通信方式におけるIP中継機能をATM(Asynchronous Transfer Mode)通信方式をべースとして構成したATM中継装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及に伴い、インターネットインフラは拡大の一途をたどっている。ここでの重要な技術として複数の論理ネットワークを接続する装置がある。ブリッジ、ルータなどパケットの中継装置では、同一サブネット(論理ネットワーク)の通信ならばデータリンク層で、異なるサブネット(論理ネットワーク)間での通信ならばネットワーク層にてパケットの宛先毎のルーティング処理を行い転送を行う。
【0003】
このようなパケットの中継においては、ホップバイホップ転送と呼ばれるパケットのフォワーディング方法が用いられている。図7はこのような従来のATM中継装置の構成を示す図であり、複数のポート(#1〜#N)を有するATMスイッチエレメント100aを含むATMスイッチ100と、この後段に接続され、セル/データユニット組立部(SAR:Segmentation And Reassembly)101aと、CPUを含むIP処理部101bとを有するIPフォワーディング部101とからなる。
【0004】
このような構成を用いたホップバイホップ転送では、IPヘッダ情報の抽出、及びパケットを次に送るべき宛先(next HOP)の判定をCPUによるソフトウェア処理に依存している。したがってこの部分での処理速度がおそく、近年の通信トラヒックの高速化、増加の中で、複数の中継装置を介するようなネットワークにおいてはこれがボトルネックとなりスループットを上げる事が出来なかった。
【0005】
近年このパケットのホップバイホップ転送の処理をハードウェアにより処理する方法が考え出されている。具体的にはIPパケットの宛先部分を出力回線情報と対応付けるテーブルルックアップを具備することにより高速検索し、配信する方式である。このハ−ドウェア処理を行なうことにより従来のソフトウェア処理に比較して、より高速な中継処理が可能となった。
【0006】
そこで、ATMスイッチの後段にハードウェアによるIPフォワーディング機能を配置、処理を集中して行なうことが考えられるが、ホップバイホップの通信が頻繁に行われるならばこの部分への処理負荷が集中することが予想され、処理がオーバフローする。
【0007】
そこで、さらに、ATMスイッチを利用した中継装置では、例えば連続したIPパケットデータを中継する場合には、レイヤ3レベルのネットワーク層の処理からカットスルー転送と呼ばれるレイヤ2レベルを用いた高速な転送処理に切り替える、セルスイッチルータ(以下CSRと呼ぶ)方式が提案されている。
【0008】
この方式ではftp,httpといったプロトコルが用いられる比較的セッション時間の長い通信についてはカットスルー転送が行われるためにスループットの向上に有効であるが、セッション時間の短い通信、たとえば電子メールなどではやはりホップバイホップでの転送を必要とする。
【0009】
したがってパケットのトラヒックが上がればホップバイホップ転送のトラヒックも増え、この部分においてはやはり通信のボトルネックとなることが予想される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、CSR方式を採用したとしても、ホップバイホップ転送の処理を一つのプロセッサ、あるいはーつの(信号処理)ハードウェア装置にて集中して行なうと将来的にネットワークが高速化、大容量化してATMスイッチからの容量が増えていった場合にはパケットトラヒックが上がるためにホップバイホップ転送のトラヒックも増え、通信のボトルネックとなってしまう。また、これによってその動作速度及び処理能力(アドレス検索処理など)などもより高速で大容量なものが要求されるためコストが増大することが考えられる。
【0011】
本発明のATM中継装置はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、IPフォワーディング処理部の負荷を分散して、IPフォワーディング機能の動作速度及び処理能力などを上げることなく高速かつ大容量にパケットの中継を行なうことができるATM中継装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明に係るATM中継装置は、入力されたATMセルをその宛先情報に基づいて複数の出力ポートのうちの対応する出力ポートに分配するATMスイッチエレメントと、各々がこのATMスイッチエレメントの各出力ポートに対応して設けられ、各々が独自のフォワーディング処理機能を有して、各出力ポートを介して入力されるATMセルを組み立てて得られるパケットに対して所定のフォワーディング処理を行なう複数のフォワーディング手段と、この複数のフォワーディング手段の各々によって処理された各パケットのうち、同一のアドレスを有するものについては、各パケットを構成するATMセルに対してパケット毎に異なる宛先情報を付与する宛先情報付与手段と、この宛先情報付与手段によって同一の宛先情報が付与されたパケットのATMセルを所定の量だけ蓄積し、この所定の量のATMセルが蓄積された形態で出力する出力手段とを具備する。
【0013】
また、第2の発明に係るATM中継装置は、第1の発明に係るATM中継装置において、前記出力手段は、同一の宛先情報を有するパケットをコネクションごとの出力キューにキューイングして蓄積し、プロトコルデータユニット単位で出力する。
【0014】
また、第3の発明に係るATM中継装置は、第2の発明に係るATM中継装置において、前記プロトコルデータユニット単位のATMセルが蓄積されたかどうかをエンドフラグにより判定する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1(a)は本実施形態に係るATM中継装置の入力側の構成を示す図である。このATM中継装置はハードウェアにて送り先IPアドレスを検索する機構をIPフォワ−ディング機能として備えているものとする。
【0016】
図1(a)の構成は基本的にATMスイッチ10と、その後段に接続されたIPフォワーディング部20とから構成される。
ATMスイッチ10は複数の入力ポートを有し、ATMセルの宛先(VPI/VCI)毎に出力キューへとセルの分配を行なうATMスイッチエレメント11と、VC(バーチャルコネクション)キュー#1〜#Nを有し、それぞれの出力ポートにおいて各VCに対応するキューへと格納を行なうPer VCキューイング部12とを含む。
【0017】
また、IPフォワーディング部20は、前記した各VCキュー#1〜#Nに対応して接続された複数のIPフォワーディング部#1(20−1)〜#N(20−N)から構成される。各IPフォワーディング部、例えばIPフォワーディング部#1(20−1)はATMセルの分割、組立を行うSAR21−1と、IPパケットのフォワーディング処理を行なうIP処理部22−1とから構成される。
【0018】
図1(b)はATM中継装置の出力側の構成を示す図である。出力側の構成では、ATMスイッチ10は上記したATMスイッチエレメント11とPerVC キューイング部12とに加えて、同一宛先に対して、各キューに格納されたセルをPDU単位でスケジューリングしながら読み出し、マージするVCマージ部13を有している。このVCマージ部13はATMスイッチ10の出力ポート#1〜#Nに接続されている。
【0019】
上記した構成において、ATMセルにマッピングされたIPパケットはその宛先情報であるVPI/VCIによりATMスイッチエレメント11により分配される。その際、本実施形態では負荷分散処理としてあらかじめ各VCに対応するIPフォワーディング部20ー1〜20−Nの機能を独自に決めておき、VC毎のキューイング(VCキュー#1〜#N)によりIPパケットの分配を行なう。
【0020】
分配された各IPパケットは各IPフォワーディング部20−1〜20−N内のSAR部21によりIPパケットへと再構築され、IP処理部22においてそのIPパケットの送り先IPアドレスが検索される。この検索については従来の方法におけるソフトウェアによる検索、あるいはハードウェアによるテーブルルックアップ検索による場合などが考えられる。
【0021】
図2は上記したIPパケットの分散処理のようすを示す図である。図2では、VPI/VCI=1のATMセルと、VPI/VCI=2のATMセルとがATMスイッチ10に入力されてVCキュー#1と#2に分配され、各SAR21−1,21−2においてパケットに組み立てられた後、IP処理部22−1、22−2に入力されて送り先IPアドレスの検索が行なわれる。
【0022】
IP処理部22−1、22−2における検索によりフォワーディング情報を獲得したデータは、次の中継装置への出力処理が行われる。
すなわち、図1(b)の出力側の構成において、各SAR21−1,21−2により再びATMセルへとマッピングが行われ、ATMスイッチ10へと入力される。ところで、本実施形態では複数のIPフォワ−ディング部20−1〜20−Nにより分散処理でIPフォワ−ディング処理を行なっているので、それぞれのIPパケットの次の出力先(NEXT HOP)が同一の送り先IPアドレスになる場合がある。この場合、中継装置の出力時には同一のVPI/VCIに異なるPDU(プロトコルデ−タユニット)が存在する。
【0023】
しかしながら図1(b)の構成において、各IPフォワ−ディング部20−1〜20−Nからの出力で同一のVPI/VCIを持つATMセルへのマッピングを行なうとATMスイッチ内でPDUデータの混入が発生し、IPパケットデ−タが破壊される。図3は分散処理によるPDUデータの混入の問題を説明するための図である。
【0024】
図3において、それぞれのIPパケットA、IPパケットBの次の出力先(NEXT HOP)がアドレス#119 である場合、VPI/VCIが同じ宛先#110 を有するIPパケットA、IPパケットBをそれぞれATMセル化して、ATMスイッチ10に入力するとPDUが混入した形となり、次の出力先(NEXT HOP)#119 での再生においてPDU−A、PDU−Bが正しく復元できない。
【0025】
そこで本実施形態では、各IPフォワ−ディング部20−1〜20−Nの検索において次の出力先(NEXT HOP) として同じIPパケットデータが得られた場合には、宛先情報付与手段としてのSAR21においてパケット毎に各ATMセルに対して互いに異なる“仮のVPI/VCI”を割り当ててスイッチングを行ない、出力手段としてのPer Vcキューイング部12においてPDU単位のキューイング処理を行なうことでスイッチングによるPDUの混入、パケットデータの破壊を回避するようにする。
【0026】
図4は本実施形態による分散処理によるPDU混入の問題を回避する方法を説明するための図である。ここでは説明の便宜上、IPフォワ−ディングのIPパケットはそれぞれPDU−A,PDU−Bとして扱われ、マッピングされているものとする。
【0027】
ここでは上記した“仮のVPI/VCI”としてそれぞれ、宛先情報#111 と#112 が組み立てられたATMセルに対して割り当てられる。また、次の出力先(NEXT HOP) は#119 である。
【0028】
ATMスイッチ10に入力されたATMセルはその宛先に従い任意の出力ポートへとスイッチングされる。その際、この”仮のVPI/VCI”#111 と#112 毎にPer Vcキューイング部12においてATMセルのキューイングを行なうことでそれぞれのVCキューにおいてPDUデータ (IPパケットデータ) を独立に形成して格納することができる。
【0029】
図4において、PerVc キューイング部12の後段のVCマージ部13はPerVC キューイングの状態を監視しており、PDUができていることを確認した上で各VCキューからの出力を促す。図4において(1)はPDU−Aを、(2)はPDU−Bを読み出すことを意味している。
【0030】
このようにPDU単位で各VCキューよりATMセルを出力し、VCマージ部13において、同一VPI/VCI#110にPDU−A,PDU−Bをマ−ジしてIPフォワーディングを終了する。
【0031】
図5はこのVCマージ部13の構成を示すブロック図である。図5において、VCキューイング部12に入力されたセルデータはPDUを形成したことをPDU判定部133へ通知する。この判定は図6に示すように例えばAAL(ATM ADAPTATION LAYER)メッセージとしてPDUのエンドフラグ150などにより認識し、通知をおこなう。
【0032】
PDU判定部133においてPDUが形成されたと認識されたVCキューについてはスケジューラ132によりPDU単位でATMセルの読み出しが行われ、バッファ131へと格納されていく。このスケジューラ132によりPDU単位の順序が制御され、VCマージが行われることになる。バッファ131によりPDUのシーケンスが保持されたデータはVPI/VCI変換部134により次の出力先(NEXT HOP)に該当するVPI/VCIへッダを付け替えられて転送される。
【0033】
このように、本実施形態においては、ATMスイッチの後段に複数のIPフォワーディング部を配置して分散処理を行なうようにしたので、その動作速度及び処理能力(アドレステ−ブルエントリ数)などを上げることなく、より高速で大容量なIP中継処理に対応することが可能となる。またATMスイッチとの組み合わせにより、負荷分散はPDU毎つまりATMコネクシヨン毎のキューイングにより実現できることからコストの増大を軽減することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、中継装置においてATMスイッチ後段に複数のIPフォワーディング部を配置して分散処理を行うようにしたので、その動作速度及び処理能力などを上げることなく、より高速で大容量なIP中継処理に対応することが可能となる。またATMスイッチとの組み合わせにより、負荷分散はPDU毎つまりATMコネクシヨン毎のキューイングにより実現できることからコストの増大を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本実施形態に係るATM中継装置の入力側の構成を示す図であり、(b)はATM中継装置の出力側の構成を示す図である。
【図2】IPパケットの分散処理のようすを示す図である。
【図3】本実施形態の分散処理によるPDUデータの混入の問題を説明するための図である。
【図4】本実施形態の分散処理によるPDU混入の問題を回避する方法を説明するための図である。
【図5】図4に示すVCマージ部の構成を示すブロック図である。
【図6】 Per VCキューイング部に入力されたセルデータがPDUを形成したことを判定する方法の一例を示す図である。
【図7】従来のATM中継装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
10…ATMスイッチ、
11…ATMスイッチエレメント、
12…PerVC キューイング部、
13…VCマージ部、
20(20−1〜20−N)…IPフォワーディング部、
21−1〜21−N…SAR、
22−1〜22−N…IP処理部。
Claims (3)
- 入力されたATMセルをその宛先情報に基づいて複数の出力ポートのうちの対応する出力ポートに分配するATMスイッチエレメントと、
各々がこのATMスイッチエレメントの各出力ポートに対応して設けられ、各々が独自のフォワーディング処理機能を有して、各出力ポートを介して入力されるATMセルを組み立てて得られるパケットに対して所定のフォワーディング処理を行なう複数のフォワーディング手段と、
この複数のフォワーディング手段の各々によって処理された各パケットのうち、同一のアドレスを有するものについては、各パケットを構成するATMセルに対してパケット毎に異なる宛先情報を付与する宛先情報付与手段と、
この宛先情報付与手段によって同一の宛先情報が付与されたパケットのATMセルを所定の量だけ蓄積し、この所定の量のATMセルが蓄積された形態で出力する出力手段と、
を具備することを特徴とするATM中継装置。 - 前記出力手段は、同一の宛先情報を有するパケットをコネクションごとの出力キューにキューイングして蓄積し、プロトコルデータユニット単位で出力することを特徴とする請求項1記載のATM中継装置。
- 前記プロトコルデータユニット単位のATMセルが蓄積されたかどうかをエンドフラグにより判定することを特徴とする請求項2記載のATM中継装置。
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