JP3804836B2 - キー信号生成装置および画像合成装置、並びにキー信号生成方法および画像合成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キー信号生成装置および画像合成装置、並びにキー信号生成方法および画像合成方法に関する。特に、画像を構成する画素間の画素値の変化を検出し、その画素値の変化に基づいて、キー信号を生成することにより、正確なキー信号を得ることができるようにしたキー信号生成装置および画像合成装置、並びにキー信号生成方法および画像合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、映画その他の映像制作において、画像(映像)の各種シミュレーションを行ったり、あるいは画像に特殊効果を与えたりする場合には、画像から、注目する部分(物体)を抜き出したり、その抜き出した部分を、他の画像に合成することが行われる。このような画像からの抜き出し、合成は、キー信号を用いて行われる。
【0003】
キー信号には、ハードキーと呼ばれるものとソフトキーと呼ばれるものとがある。例えば、いま、キー信号を生成するのに用いる画像のうちの注目する部分を前景(前景画像)とするとともに、それ以外の部分を背景(背景画像)とする場合、図38(a)に示すように、画像における前景の範囲を1とするとともに、背景の範囲を0とした2値のキー信号(マスク画像)が、ハードキーと呼ばれる。これに対し、画像には、後述するエイリアスやモーションブラーが生じるが、これらを考慮して、0および1の2値だけではなく、図38(b)に示すように、0乃至1の範囲の連続した実数値をとることのできるキー信号が、ソフトキーと呼ばれる。ここで、以下、適宜、キー信号が0から1までの間の値をとる領域を、グレー領域という。
【0004】
従って、ハードキーは、急峻な境目を有する信号(キー信号が0(または1)から1(または0)に変わる境目の傾斜が急峻になっている信号)であり、またソフトキーは、滑らかな境目を有する信号(キー信号が0(または1)から1(または0)に変わる境目の傾斜が滑らかな信号)ということができる。
【0005】
ここで、図38に図示してあるα(アルファ値)は、連続したキー信号の値を表すが、ここでは、同時に、画素単位のキー信号の値も表すものとする。実際には、画素単位のキー信号としては、例えば、連続したキー信号を、画素の範囲などでフィルタリングし、その画素の中心におけるフィルタリング結果などが用いられる。なお、画像において、前景と背景との境界部分の画素の画素値は、前景および背景の信号成分どうしを重畳したものとなるが、このことから、αは、各画素について、前景がどれだけ寄与しているかを示す寄与率を表しているということができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前景および背景のいずれも静止している場合において、その画像を構成している画素の境目に、前景と背景との境界が位置していることは稀で、通常は、図39(a)に示すように、前景と背景との境界は、有限の大きさを有する画素の内部に存在する。しかしながら、画素は、画像を構成する最小単位であるから、その内部に、上述のような前景と背景との境界が存在しても、その画素は、図39(b)に示すように、前景または背景のうちのいずれか一方の色(画素値)とされる。このため、前景と背景との境界は、図39(c)に示すように、画素の境目に沿って引かれ、このような画像全体を見た場合には、その前景と背景との境界(画素の境目)部分に、不自然なちらつき、即ちエイリアスが生じる。
【0007】
従って、キー信号として、前景と背景との境界線を滑らかに表すものが得られたとしても、そのキー信号を用いて画像合成を行った結果得られる合成画像には、エイリアスが生じる。
【0008】
そこで、合成画像に生じるエイリアスを防止する方法として、例えば特開昭60−232787号公報や特開平4−340671号公報に開示されているものがある。特開昭60−232787号公報に開示されている方法では、ハードキーを用いて、前景と背景との境界部分だけにLPFをかけ、その境界部分をぼかして、見た目に滑らかにするようになされている。この方法においては、ハードキーが用いられるが、前景と背景との境界部分にLPFをかけるので、キー信号に傾斜をつけたもの、即ち、実質的には、ソフトキーを用いて、画像合成が行われているということができる。
【0009】
また、特開平4−340671号公報に開示されている方法では、前景と背景との境界上の注目画素を中心とするブロックを設定し、そのブロック内の前景および背景を構成する画素パターンから、キー信号(ソフトキー)を算出し、これを用いて、前景の抜き出し、合成を行うことで、エイリアスを低減するようになされている。
【0010】
しかしながら、以上の方法で用いられるソフトキーは、その傾斜部分(図38(b)において、0<α<1の部分)、即ち、グレー領域における値が一様なものであるため、例えば前景が動いている場合に生じるモーションブラーに対処することが困難な課題があった。
【0011】
ここで、モーションブラー(動きボケ)について、簡単に説明する。動画像は、画像(静止画像)が、例えばフレーム単位などで連続して表示されることで実現される。例えば、いま、画像の中を、左から右方向へ動く円形状の物体があったとして、その物体の移動速度に対し、フレーム周期が無限小とみなすことのできるほど短い時間であるとした場合には、その物体は、図40(a)に示すように、各フレームにおいて円形状の物体として表示される。しかしながら、円形状の物体の移動速度に対し、フレーム周期が無限小とみなすことのできるほど短い時間ではない場合、ある時刻t2におけるフレームの画像は、図40(b)に示すように、その1つ前のフレームの時刻t1から、時刻t2までの物体の動きを反映した画像となる。即ち、時刻t2におけるフレームの画像の中の物体は、円形状のものではなく、その動きの方向に薄く伸びた、輪郭のぼやけたものとなる。このような現象がモーションブラーと呼ばれる。
【0012】
なお、モーションブラーは、前景または背景のいずれか一方だけが動いている場合の他、両者が独立に動いている場合も生じるが、背景だけが動いている場合および両者が独立に動いている場合は、背景を基準とすれば、いずれも前景だけが動いている場合と同様に考えることができる。また、モーションブラーが生じている場合には、前景と背景との明確な境界は存在しない。
【0013】
以上のようなモーションブラーを考慮したキー信号を生成する方法としては、例えば特開平5−153493号公報や特開平5−236347号公報に開示されているものがある。特開平5−153493号公報に開示されている方法では、現在のフレームと、その1つ前のフレームとを比較することにより、現在のフレーム(またはその1つ前のフレーム)の前景を構成する画素の画素値と、その画素の、1つ前のフレーム(または現在のフレーム)の画素値との変化量(大きさ)のフレーム全体についての総和を求め、その総和値から、ソフトキーのグレー領域を決定するようになされている。しかしながら、この方法においては、ソフトキーが、上述した画素値の変化量(同一の画素の画素値の差分)に依存して求められるため、前景の動きの方向が考慮されておらず、その動きに対応した、正確なソフトキーが得られるのかどうかが不明であった。
【0014】
一方、特開平5−236347号公報に開示されている方法では、まずハードキーを生成し、前景と背景との境界上の各点において、そのハードキーの側面(図38(a)に示したα=1の部分を底面とする円柱の側面)を楕円錘で削り取ることで、ソフトキーを生成するようになされており、この場合において、楕円錘の底面を構成する楕円の長軸および短軸は、注目している部分の動きベクトルとエッジ強度の大きさとから決定されるようになされている。しかしながら、この方法においては、エッジ強度の方向が正しく考量されておらず、やはり、前景の動きに対応した、正確なソフトキーが得られるかどうかが不明であった。
【0015】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、モーションブラーを正確に反映し、さらに、エイリアスの影響を低減するキー信号を生成することができるようにするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のキー信号生成装置は、画像を構成する画素の画素値の1次微分値を算出する画像微分手段と、画像微分手段により算出された1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線を、画像の前景と背景の境界として検出し、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素を特徴点として検出する曲線検出手段と、閉曲線と特徴点に基づいて、特徴点を含み、閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域を検出し、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とを検出する前背景検出手段と、前背景検出手段により検出された前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分を、特徴点における前景と背景の差分として算出する差分算出手段と、画像微分手段により算出された特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と、差分算出手段により算出された差分に基づいて、キー信号の骨組を算出するキー信号骨組算出手段と、骨組み算出手段により算出された骨組を補間することにより、画像を構成する各画素のキー信号を生成するキー信号生成手段とを備えることを特徴とする。
キー信号骨組算出手段は、特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値を、差分の絶対値で除算した値を、経路に沿って積分することにより、キー信号の骨組を算出することができる。
【0017】
本発明の画像合成装置は、第1の画像を構成する画素の画素値の1次微分値を算出する画像微分手段と、画像微分手段により算出された1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線を、第1の画像の前景と背景の境界として検出し、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素を特徴点として検出する曲線検出手段と、閉曲線と特徴点に基づいて、特徴点を含み、閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域を検出し、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とを検出する前背景検出手段と、前背景検出手段により検出された前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分を、特徴点における前景と背景の差分として算出する差分算出手段と、画像微分手段により算出された特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と、差分算出手段により算出された差分に基づいて、キー信号の骨組を算出するキー信号骨組算出手段と、骨組み算出手段により算出された骨組を補間することにより、第1の画像を構成する各画素のキー信号を生成するキー信号生成手段と、キー信号生成手段により生成されたキー信号を用いて、第1の画像の前景画像と、第2の画像の背景画像とを合成する合成手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明のキー信号生成方法は、画像を構成する画素の画素値の1次微分値を算出し、その算出された1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線を、画像の前景と背景の境界として検出し、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素を特徴点として検出し、閉曲線と特徴点に基づいて、特徴点を含み、閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域を検出し、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とを検出し、
その検出された前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分を、特徴点における前景と背景の差分として算出し、その算出された特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と、差分に基づいて、キー信号の骨組を算出し、その算出された骨組を補間することにより、画像を構成する各画素のキー信号を生成することを特徴とする。
【0019】
本発明の画像合成方法は、第1の画像を構成する画素の画素値の1次微分値を算出し、その算出された1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線を、第1の画像の前景と背景の境界として検出し、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素を特徴点として検出し、閉曲線と特徴点に基づいて、特徴点を含み、閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域を検出し、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とを検出し、その検出された前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分を、特徴点における前景と背景の差分として算出し、その算出された特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と、差分に基づいて、キー信号の骨組を算出し、その算出された骨組を補間することにより、第1の画像を構成する各画素のキー信号を生成し、そのキー信号を用いて、第1の画像の前景画像と、第2の画像の背景画像とを合成することを特徴とする。
【0020】
本発明のキー信号生成装置およびキー信号生成方法においては、画像を構成する画素の画素値の1次微分値が算出され、その1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線が、画像の前景と背景の境界として検出され、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素が特徴点として検出される。また、閉曲線と特徴点に基づいて、特徴点を含み、閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域が検出され、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とが検出され、その前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分が、特徴点における前景と背景の差分として算出される。さらに、特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と差分に基づいて、キー信号の骨組が算出され、その骨組を補間することにより、画像を構成する各画素のキー信号が生成される。
【0021】
本発明の画像合成装置および画像合成方法においては、第1の画像を構成する画素の画素値の1次微分値が算出され、その算出された1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線が、第1の画像の前景と背景の境界として検出され、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素が特徴点として検出される。また、閉曲線と特徴点に基づいて、特徴点を含み、閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域が検出され、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とが検出され、その検出された前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分が、特徴点における前景と背景の差分として算出される。さらに、その算出された特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と、差分に基づいて、キー信号の骨組が算出され、その算出された骨組を補間することにより、第1の画像を構成する各画素のキー信号が生成される。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の理論的根拠(原理)について説明する。なお、説明を簡単にするために、ここでは、画像は1次元の画像であるとする。
【0033】
いま、1次元の画像Cを構成する、位置(座標)xにおける画素の画素値をC(x)とする。そして、画像Cが、前景(前景画像)Fおよび背景(背景画像)Bで構成されるとし、前景Fまたは背景Bを構成する、位置xの画素の画素値を、それぞれF(x)またはB(x)とする。さらに、画像Cから前景Fを抜き出すためのキー信号の位置xにおける値(位置xにおける前景Fの寄与率)を、α(x)とする。但し、α(x)は、0以上1以下の範囲をとり、完全に、前景Fまたは背景Bを構成する画素の位置では、それぞれ1または0となるものとする。そして、前景Fと背景Bとが混じり合っている画素の位置では、前景Fの画素値の寄与の程度に応じた値となるものとする。
【0034】
この場合、画像Cを構成する画素の画素値C(x)は、前景Fを構成する画素の画素値F(x)と背景Bを構成する画素の画素値B(x)とが、キー信号α(x)に対応した割合で合成されたものと考えることができ、従って、画素値C(x)は、次式で表すことができる。
【0035】
C(x)=α(x)F(x)+(1−α(x))B(x)・・・(1)
【0036】
ここで、前述したエイリアスは、画素が有限の大きさを有するために生じ、また、モーションブラーは、前景Fまたは背景Bのうちのいずれか一方が動いている場合、およびその両方が独立して動いている場合に生じる。そこで、以下では、[1]前景Fおよび背景Bが静止していて、画素が無限小とみなせる場合、[2]前景Fまたは背景Bが動いていて、画素が無限小とみなせる場合、[3]前景Fおよび背景Bが静止していて、画素が有限の大きさを有する場合、および[4]前景Fまたは背景Bが動いていて、画素が有限の大きさを有する場合の4つの場合に分けて説明を行う。
【0037】
[1]前景Fおよび背景Bが静止していて、画素が無限小とみなせる場合
この場合は、前景Fおよび背景Bが静止しているので、モーションブラーは生じず、また画素が無限小とみなせるので、エイリアスも生じない。従って、キー信号α(x)は、0または1のいずれかの値をとり、その値が1となる位置xは、前景Fの存在範囲と一致する。
【0038】
ここで、式(1)を、xで微分すると、式(2)が得られる。なお、以下では、適宜、関数の引数(x)の記載は省略する。
【0039】
C’=(F−B)α’+(F’−B’)α+B’ ・・・(2)
但し、’は微分を表す。
【0040】
通常の画像を考えた場合、前景Fおよび背景Bのテクスチャ(画素値)は一様ではなく、図1に示すように変化している。しかしながら、前景Fおよび背景Bを、例えば画素単位などで局所的に見た場合には、同図に示すように、そのテクスチャは一様であると考えることができる。従って、局所的には、FおよびBは定数とみなすことができ、その結果、F’およびB’は、いずれも0と考えることができる。このことから、式(2)は、次のように書き直すことができる。
【0041】
C’=(F−B)α’ ・・・(3)
【0042】
式(3)の左辺C’は、画像Cを構成する画素値C(x)を、xで微分したものであるから、画像Cを構成する画素間の画素値の変化を表している。式(3)から、画像Cの画素間の画素値の変化C(x)’と、キー信号の微分値α(x)’とは、前景Fと背景Bとの差分F(x)−B(x)を比例定数とする比例関係にあることが分かる。
【0043】
[2]前景Fまたは背景Bが動いていて、画素が無限小とみなせる場合
いま、物体が動いている画像を考えた場合、図40で説明したように、現フレームの画像にはモーションブラーが生じる。即ち、現フレームの画像は、現フレームの1つ前のフレームから現フレームまでの間の物体の動きを反映したものとなる。従って、現フレームまたはその1つ前のフレームの時刻をそれぞれt2またはt1とし、画像Cの、ある位置xの画素の、時刻tにおける画素値をCt(x)とした場合、時刻t2における位置xの画素の画素値Ct2(x)は、図2(a)に示すように、時刻t1乃至t2の間に、位置xの画素を通過した画像Sx(t)の時間積分で表すことができる。即ち、画素値Ct2(x)は、次式で表すことができる。
【0044】
【数1】
【0045】
しかしながら、時刻t1乃至t2の間に、位置xの画素を通過した画像Sx(t)は、現フレームの画像またはその1つ前のフレームの画像からは知りようがない。そこで、いま、現フレームの時刻t2において、位置xにある画像をSt2(x)とすると、位置x1乃至x2の範囲にある画像それぞれは、St2(x1)乃至St2(x2)となる。この場合において、時刻t1乃至t2の間に、画像St2(x1)乃至St2(x2)が、位置xにある画素を通過し、これにより、時刻t2における位置xの画像の画素値Ct2(x)が、画像St2(x1)乃至St2(x2)の影響を受けたとすると、図2(b)に示すように、画素値Ct2(x)は、時刻t1乃至t2の間に、位置xの画素を通過した画像Sx(t)の時間積分に等しい、時刻t2において位置x1乃至x2の範囲にある画像St2(x1)乃至St2(x2)の空間積分で表すことができる。即ち、画素値Ct2(x)は、次式で表すことができる。
【0046】
【数2】
【0047】
ところで、時刻t2における静止画像(モーションブラーが生じていない画像)をS(x)とし、静止画像に対し、モーションブラーの効果を与えるフィルタをR(x)とすると、式(5)の右辺は、図3に示すように、S(x)とR(x)との畳み込み積分に等しい。従って、式(5)は、式(6)のように書き直すことができる。
【0048】
Ct2(x)=S(x)*R(x) ・・・(6)
但し、*は、畳み込み積分を表す。
【0049】
そこで、前景Fまたは背景Bにモーションブラーの効果を与えるフィルタを、それぞれRf(x)またはRb(x)とする。そして、本実施例においては、キー信号α(x)は、前景Fとともに動くので、図4(a)に示すように、前景Fに対し、フィルタRf(x)によりモーションブラーの効果を与える場合には、図4(b)に示すように、キー信号α(x)にも、同一のフィルタRf(x)によりモーションブラーの効果を与える必要があることを考慮して、前景F、背景B、キー信号αに、モーションブラーの効果を与えて、式(1)を書き直すと、次のようになる。
【0050】
C=(α*Rf)(F*Rf)+(1−α*Rf)(B*Rb)・・・(7)
【0051】
そして、式(7)をxで微分すると、式(8)のようになる。
【0052】
【0053】
ここで、例えば図5に示すように、モーションブラーの効果を与えた前景F、即ち前景FをフィルタRfでフィルタリングして得られる画像のテクスチャは、局所的に見れば、図1における場合と同様に、やはり一様とみなすことができる。そして、このことは、背景Bについても同様のことがいえる。
【0054】
従って、局所的には、F*RfおよびB*Rbは定数とみなすことができ、その結果、(F*Rf)’および(B*Rb)’は、いずれも0と考えることができる。このことから、式(8)は、次のように書き直すことができる。
【0055】
C’=(F*Rf−B*Rb)(α*Rf)’ ・・・(9)
【0056】
式(9)から、画像Cの画素間の画素値の変化C’と、モーションブラーの効果を考慮したキー信号の微分値(α*Rf)’とは、同じくモーションブラーの効果を考慮した前景F*Rfと背景B*Rbとの差分F*Rf−B*Rbを比例定数とする比例関係にあることが分かる。
【0057】
[3]前景Fおよび背景Bが静止していて、画素が有限の大きさを有する場合画素の大きさが無限小とみなせる場合には、図6(a)に示すように、画素値は、位置xに対して滑らかに変化するが、画素が有限の大きさを有する場合には、画素値は、図6(b)に示すように、位置xに対してステップ状に変化するため、図6(a)に示す信号を単にサンプリングしただけでは、前景Fと背景Bとの境界では、前述したようにエイリアスを生じる。このエイリアスを低減するには、同図(a)に示すように、画素値を算出するためにローパスフィルタG(x)でフィルタリングした後にサンプリングする方法、即ち画素位置において、ローパスフィルタG(x)との畳み込み積分の結果得られる値を、新たな画素値とする方法がある。そこで、このようにローパスフィルタG(x)によってエイリアスを低減した画像を考えた場合、その画素値(新たな画素値)C(x)は、式(1)から、次式で表すことができる。
【0058】
【0059】
そして、式(10)をxで微分すると、次のようになる。
【0060】
【0061】
ここで、前景Fおよび背景BをローパスフィルタRでフィルタリングした結果得られる画像のテクスチャは、いずれも局所的に見れば、図1における場合と同様に、やはり一様とみなすことができる。
【0062】
従って、局所的には、F*GおよびB*Gはいずれも定数とみなすことができ、その結果、(F*G)’および(B*G)’は、いずれも0と考えることができる。このことから、式(11)は、次のように書き直すことができる。
【0063】
C’=((F−B)α’)*G ・・・(12)
【0064】
また、図1で説明したように、局所的に見れば、FおよびBはいずれも定数とみなすことができるので、式(12)は、さらに、次のように書き直すことができる。
【0065】
C’=(F−B)(α*G)’ ・・・(13)
【0066】
式(13)から、画像Cの画素間の画素値の変化C’と、エイリアスを低減するキー信号の微分値(α*G)’とは、前景Fと背景Bとの差分F−Bを比例定数とする比例関係にあることが分かる。
【0067】
[4]前景Fまたは背景Bが動いていて、画素が有限の大きさを有する場合
この場合は、上述した式(1),(7)、および(10)から、画素値Cは、次式で表すことができる。
【0068】
【0069】
式(14)をxで微分すると、次のようになる。
【0070】
ここで、前景FをフィルタRfでフィルタリングし、さらにそれをローパスフィルタGでフィルタリングして得られる画像のテクスチャは、局所的に見れば、図1における場合と同様に、やはり一様とみなすことができる。そして、このことは、背景Bについても同様のことがいえる。
【0071】
従って、局所的には、F*Rf*GおよびB*Rb*Gは定数とみなすことができ、その結果、(F*Rf*G)’および(B*Rb*G)’は、いずれも0と考えることができる。さらに、図1で説明したように、局所的に見れば、FおよびBはいずれも定数とみなすことができる。このことから、式(15)は、次のように書き直すことができる。
【0072】
C’=(F*Rf−B*Rb)(α*Rf*G)’ ・・・(16)
【0073】
式(16)から、画像Cの画素間の画素値の変化C’と、モーションブラーの効果を考慮し、かつエイリアスを低減するキー信号の微分値(α*Rf*G)’とは、モーションブラーの効果を考慮した前景F*Rfと背景B*Rbとの差分F*Rf−B*Rbを比例定数とする比例関係にあることが分かる。
【0074】
以上の式(3),(9),(13)、および(16)から、上述の[1]乃至[4]のいずれの場合も、画像Cの画素間の画素値の変化C’と、キー信号の微分値α’との間には比例関係があり、その比例定数は、画像Cを構成する前景と背景との差分F−Bであることが分かる。即ち、画像Cにモーションブラーやエイリアスが生じていなくても、C’とα’との比例関係は成立し、また、画像Cにモーションブラーまたはエイリアスが生じている場合には、そのモーションブラーの影響を考慮したキー信号αまたはエイリアスを低減するキー信号αと画素値Cとの間についても、C’とα’との比例関係は成立する。そして、いずれの場合も、比例定数は、画像Cを構成する前景と背景との差分F−Bとなる。
【0075】
従って、この比例関係を成立させるようなキー信号αは、画像Cにモーションブラーが生じている場合には、そのモーションブラーの影響を考慮したものとなり、また、画像Cにエイリアスが生じている場合には、そのエイリアスを低減するものとなることになる。本発明は、以上の理論的根拠(原理)に基づくものである。
【0076】
図7は、以上の原理に基づいて、キー信号を生成するキー信号生成装置の一実施例の構成を示している。変化検出部1には、キー信号を生成するための画像Cが入力されるようになされている。そして、変化検出部1は、画像Cの画素間の画素値の変化C’(変化情報)を算出(検出)し、特徴点検出部2および積分値計算部4に出力するようになされている。
【0077】
特徴点検出部2は、変化検出部1からの画素値の変化C’に基づいて、後述する経路決定用閉曲線および特徴点を検出し、F−B検出部3および積分値計算部4に供給するようになされている。
【0078】
F−B検出部3には、変化検出部1から画素値の変化C’が、特徴点検出部2から経路決定用閉曲線および特徴点が、それぞれ供給される他、変化検出部1に入力される画像と同一の画像Cが入力されるようになされている。そして、F−B検出部3は、画像Cの前景Fと背景Bとの差分F−B(差分情報)を演算(検出)し、積分値計算部4に出力するようになされている。
【0079】
積分値計算部4は、変化検出部1からの画素値の変化C’、特徴点検出部2からの経路決定用閉曲線および特徴点、並びにF−B検出部3からの差分F−Bに基づいて、画像C全体に対応するキー信号αのうちの、後述する骨組み部分を算出し、キー信号生成部5に出力するようになされている。
【0080】
キー信号生成部5は、積分値計算部4の出力を用いて、画像Cから前景Fを抜き出し、また、その抜き出した前景Fを、他の画像に合成するためのキー信号を生成するようになされている。即ち、積分値計算部4が出力するキー信号は、画像C全体に対応するキー信号αのうちの骨組み部分だけであり、キー信号生成部5は、キー信号の骨組み部分以外の部分を補間し、これにより、画像C全体に対応するキー信号αを生成するようになされている。
【0081】
次に、図8のフローチャートを参照して、その動作について説明する。なお、以下では、画像Cは、xy平面上の画像、即ち2次元の画像であるものとする。
【0082】
キー信号を生成するための画像Cが入力されると、その画像Cは、変化検出部1およびF−B検出部3に供給される。変化検出部1では、画像Cが入力されると、ステップS1において、その画像Cの画素間の画素値の変化C’が算出される。即ち、ステップS1では、画像Cを構成する各画素について、その隣接画素との、例えば色空間上の距離が算出され、これが画像Cの画素間の画素値の変化(この場合は、色変化)C’として出力される。
【0083】
即ち、図9は、図7の変化検出部1の構成例を示している。画像Cは、RGB分解部1−1に供給されるようになされており、RGB分解部1−1は、画像Cを、例えばRGB(Red, Green, Blue)空間の各軸方向の成分、つまり、R,G,B成分に分解するようになされている。R,G,B成分は、1次微分値計算部1−2R,1−2G,1−2Bにそれぞれ供給されるようになされている。
【0084】
1次微分値計算部1−2R,1−2G,1−2Bは、R,G,B成分それぞれの1次微分値R’,G’,B’を計算し、これにより、各成分の変化(勾配)(画像Cが存在するxy平面に、これに垂直な画素値を表す軸を加えた空間上において、画像Cの画素値(各成分)で構成される曲面を考えた場合の、その曲面の勾配(gradient))の方向および大きさを算出するようになされている。
【0085】
R,G,B成分それぞれの変化の方向と大きさは、ベクトル合成部1−3に供給されるようになされており、ベクトル合成部1−3は、1次微分値計算部1−2R,1−2G,1−2BからのR,G,B成分それぞれの変化の方向を合成するとともに、それぞれの大きさを合成し、これにより、画像Cの画素間の画素値の変化(色変化)C’(従って、C’はベクトルである)を算出するようになされている。
【0086】
次に、図10のフローチャートを参照して、その動作について説明する。変化検出部1では、まず最初に、ステップS1−1において、RGB分解部1−1によって、画像Cが、RGB空間の各軸方向の成分、即ち、R,G,B成分に分解される。なお、画像Cは、RGB以外の色空間である、例えば、YUV空間におけるY,U,V成分などに分解するようにしても良い。即ち、用いる色空間は、特に限定されるものではない。また、画像Cは、色空間の各軸方向の成分に分解する他、そこから、輝度成分のみを抽出し、この輝度成分だけを対象に、後段の処理を行うようにしても良い。
【0087】
ステップS1−1において得られたR,G,B成分は、RGB分解部1−1から1次微分計算部1−2R,1−2G,1−2Bそれぞれに出力される。1次微分計算部1−2R,1−2G,1−2Bは、R,G,B成分を受信すると、ステップS1−2において、そのR,G,B成分の1次微分値R’,G’,B’を計算する。
【0088】
なお、本実施例では、各成分の1次微分値は、例えば各成分とソーベルオペレータなどとの畳み込みを行うことによって求められるようになされている。即ち、1次微分計算部1−2R,1−2G,1−2Bでは、R,G,B成分それぞれのxまたはy方向成分と、図11に示すソーベルオペレータSOxまたはSOyとの畳み込みを行うことにより得られる値fx,fyが、xまたはy方向の1次微分値とされる。
【0089】
以上のようにして求められるR,G,B成分の1次微分値、即ち、R,G,B成分の変化は、その大きさ(勾配)が、各画素において最大となるものであり、従って、各成分の変化の方向は、エッジ強度が最大となる方向に一致する。つまり、ステップS1−2では、図12に示すように、注目画素(同図において、斜線を付してある部分)に対して360°のうちのいずれかの方向のうち、エッジ強度が最大となる方向に一致する方向についてのR,G,B成分の変化が求められる。
【0090】
1次微分計算部1−2R,1−2G,1−2Bそれぞれで求められたR,G,B成分の1次微分値R’,G’,B’(これらは、上述したように、大きさと方向を有するからベクトルである)は、いずれもベクトル合成部1−3に供給される。ベクトル合成部1−3では、ステップS1−3において、1次微分値R’,G’,B’が合成され、これにより、画像Cの画素間の画素値の変化(色変化)C’が算出される。即ち、1次微分値R’,G’,B’を、それぞれ(rx,ry),(gx,gy),(bx,by)と表すとともに、C’を(cx,cy)と表すとすれば((a,b)のaまたはbは、それぞれxまたはy成分を表す)、ステップS1−3では、画素値の変化C’のx成分cx、またはy成分cyが、式rx+gx+bx、またはry+gy+byそれぞれによって与えられ、処理を終了する。
【0091】
変化検出部1において、以上のようにして求められた画素値の変化C’は、特徴点検出部2および積分値計算部4に供給される。特徴点検出部2は、変化検出部1から画素値の変化C’を受信すると、ステップS2(図8)において、その画素値の変化C’から、経路決定用閉曲線および特徴点を検出する。
【0092】
即ち、図13は、特徴点検出部2の構成例を示している。境界検出部2−1には、変化検出部1からの画素値の変化C’が供給されるようになされている。そして、境界検出部2−1は、画素値の変化C’から、画像Cを構成する前景(物体)Fと背景Bとの境界を検出するようになされている。即ち、境界検出部21は、例えば、画素値の変化C’が大きい点(画素)を検出し、そのような点を接続することにより構成される、例えば、図14(a)に示すような閉曲線(この閉曲線は、後述する積分経路を決定するために用いられるので、以下、適宜、経路決定用閉曲線という)を、前景Fと背景Bとの境界(画像Cにおける物体の境界)として検出するようになされている。
【0093】
境界検出部2−1で検出された経路決定用閉曲線は、特徴点決定部2−2に供給されるようになされており、特徴点決定部2−2は、図14(b)に示すように、境界検出部2−1からの経路決定用閉曲線上の所定の点を、特徴点として決定するようになされている。即ち、特徴点決定部2−2は、例えば、経路決定用閉曲線を構成する点のうち、その曲率が高い点を検出し、その点を、特徴点として決定する。
【0094】
あるいは、また、特徴点決定部2−2は、例えば、図14(c)に示すように、経路決定用閉曲線を囲む閉曲線(同図(c)において点線で示す部分)を考え、その閉曲線と、経路決定用閉曲線とで囲まれる背景Bの領域を、その画素値の変化C’が比較的一定な、幾つかの領域(以下、適宜、背景一定領域という)に分割する。さらに、特徴点決定部2−2は、経路決定用閉曲線を、背景一定領域単位に区切り、これにより微小区間に分割する。そして、特徴点決定部2−2は、各微小区間における中点を検出し、その点を、特徴点として決定する。
【0095】
なお、特徴点の検出方法については、本件出願人が先に出願した、例えば特願平7−140932号などに、その詳細が開示されている。
【0096】
次に、図15のフローチャートを参照して、その動作について説明する。境界検出部2−1は、変化検出部1から画素値の変化C’を受信すると、ステップS2−1において、その画素値の変化C’が大きい点(画素)を検出し、そのような点を接続することで、経路決定用閉曲線を構成する。この経路決定用閉曲線は、特徴点決定部2−2に供給され、特徴点決定部2−2は、経路決定用閉曲線を受信すると、ステップS2−2において、上述したように、その経路決定用閉曲線上の所定の点を、特徴点として決定し、処理を終了する。
【0097】
なお、境界検出部2−1または特徴点決定部2−2においてそれぞれ得られた経路決定用閉曲線または特徴点は、F−B検出部3および積分値計算部4に供給される。
【0098】
図8に戻り、ステップS2において、以上のようにして経路決定用閉曲線および特徴点が検出されると、ステップS3に進み、F−B検出部3において、画像Cを構成する前景Fと背景Bとの差分F−B(前景Fと背景Bとの画素値の差分)が演算(検出)される。
【0099】
即ち、図16は、図7のF−B検出部3の構成例を示している。微小領域検出部3−1には、画像C(画像値)の他、特徴点検出部2が出力する特徴点および経路決定用閉曲線が供給されるようになされており、微小領域検出部3−1は、例えば、図17(a)に示すように、特徴点を含む微小領域を検出するようになされている。即ち、微小領域検出部3−1は、図17(a)の一部を拡大した図17(b)に示すように、例えば、特徴点から等距離にある点で、経路決定用閉曲線を微小な線分に分割し、その線分から、前景Fまたは背景B側に所定の距離(例えば、4画素分の距離など)にある範囲を、微小領域(図17(b)において斜線を付してある部分)として検出する。
【0100】
そして、微小領域検出部3−1は、各微小領域について、その領域に含まれる前景Fを構成する画素(経路決定用閉曲線より前景F側にある画素)(同図(b)において左下がりの斜線を付してある部分)を抽出し、その画素の画素値(以下、適宜、F境界画素値という)を色分布形成部3−2Fに供給するとともに、背景Bを構成する画素(経路決定用閉曲線より背景B側にある画素)(同図(b)において右下がりの斜線を付してある部分)を抽出し、その画素の画素値(以下、適宜、B境界画素値という)を色分布形成部3−2Bに供給するようになされている。
【0101】
色分布形成部3−2Fまたは3−2Bは、微小領域検出部3−1から供給される各微小領域ごとのF境界画素値またはB境界画素値の、例えばRGB空間などの色空間上における色分布を求め、重心検出部3−3Fまたは3−3Bにそれぞれ供給するようになされている。重心検出部3−3Fまたは3−3Bは、色分布形成部3−2Fまたは3−2BからのF境界画素値またはB境界画素値の色分布の重心を求め、それぞれを、グレー領域における画素の、前景Fまたは背景Bの画素値として(擬制して)、差分演算部3−4に供給するようになされている。差分演算部3−4は、図18に示すように、重心検出部3−3Fより供給されるF境界画素値の色分布の重心から、重心検出部3−3Bより供給されるB境界画素値の色分布の重心を減算し、これを、微小領域(あるいは、その微小領域に含まれる特徴点)における前景Fと背景Bとの差分F−B(前景Fと背景Bとの画素値の差分)(従って、これもC’と同様、ベクトルである)として出力するようになされている。
【0102】
次に、その動作について、図19のフローチャートを参照して説明する。まず最初に、ステップS3−1では、微小領域検出部3−1において、特徴点および経路決定用閉曲線に基づいて、図17で説明した微小領域が検出され、さらに、その微小領域におけるF境界画素値およびB境界画素値が抽出され、それぞれが、色分布形成部3−2Fまたは3−2Bに供給される。
【0103】
色分布形成部3−2Fまたは3−2Bでは、ステップS3−2において、ある微小領域におけるF境界画素値またはB境界画素値のRGB空間上における色分布が求められ、重心検出部3−3Fまたは3−3Bにそれぞれ供給され、ステップS3−3に進む。ステップS3−3では、重心検出部3−3Fまたは3−3Bそれぞれにおいて、F境界画素値またはB境界画素値の色分布の重心が算出(検出)され、差分演算部3−4に供給される。差分演算部3−4では、ステップS3−4において、F境界画素値の色分布の重心と、B境界画素値の色分布の重心との差分値が求められ、これが、微小領域に含まれる特徴点における前景Fと背景Bとの差分F−Bとして出力される。
【0104】
以上のようにして、ある微小領域に含まれる特徴点における前景Fと背景Bとの差分F−Bが得られた後は、ステップS3−5に進み、微小領域検出部3−1において検出されたすべての微小領域(特徴点検出部2で検出されたすべての特徴点)について、差分F−Bが求められたかどうかが判定される。ステップS3−5において、差分F−Bが、まだ、すべての微小領域について求められていないと判定された場合、ステップS3−2に戻り、差分F−Bが求められていない微小領域を対象に、ステップS3−2以下の処理が行われる。一方、ステップS3−5において、差分F−Bが、すべての微小領域について求められたと判定された場合、処理を終了する。
【0105】
なお、以上のようにして得られる前景Fと背景Bとの差分(ベクトル)F−Bの方向は、エッジ強度が最大となる方向に一致(ほぼ一致)し、従って、F−Bの方向とC’の方向とは一致(ほぼ一致)する。
【0106】
さらに、図16の実施例では、画素値の変化C’から得られた経路決定用閉曲線(前景Fと背景Bとの境界)から、微小領域を求め、この微小領域から、差分F−Bを求めるようにしたが、F−B検出部3には、差分F−Bを、その他、例えば次のようにして求めさせるようにすることも可能である。即ち、例えば、F−B検出部3に対しては、画像Cのフレームだけではなく、その前後の、動画像を構成するフレームも時系列に入力するようにし、F−B検出部3には、いま入力されたフレームを、次のフレームが入力されるまで記憶させるようにする。さらに、F−B検出部3には、キー信号を生成するための画像Cが入力された場合に、その画像Cのフレームと、記憶していた、その1つ前のフレームとを、いわゆるブロックマッチングさせ、その結果および必要ならばそれ以前のブロックマッチングの結果に基づいて、前景Fと背景Bとの境界を検出させる。そして、その境界から推測される経路決定用閉曲線上の特徴点を決定させ、図19のステップS3−1,S3−2における場合と同様にして各特徴点を含む微小領域を検出させる。その後、この検出した各微小領域ごとに、画像Cを構成する前景Fまたは背景Bそれぞれの色分布を認識させ、以下、図19のステップS3−3,S3−4における場合と同様に、前景Fまたは背景Bそれぞれの色分布の重心を求めさせ、さらに、背景Bの色分布の重心の位置に対する背景Fの色分布の重心の位置の方向、および両者の色空間上での距離、即ち、前景Fと背景Bとの差分F−Bを求めさせる。
【0107】
この場合、特徴点検出部2からF−B検出部3に対しては、経路決定用閉曲線および特徴点を供給する必要がない。
【0108】
なお、上述のようなブロックマッチングを用いて、前景Fと背景Bとの境界を検出する方法については、例えば特願平7−164792号などに、その詳細が開示されている。
【0109】
また、前景Fと背景Bとの境界を検出する方法は、上述したような、画素値の変化C’を用いる方法や、ブロックマッチングを用いる方法に限定されるものではなく、前景Fと背景Bとの境界の検出は、例えば図27において後述するように、ユーザにより指示してもらうことによって行うようにすることなども可能である。さらに、前景Fと背景Bとの境界は、例えば、ユーザにより指示してもらう方法と、画素値の変化C’を用いる方法とを併用して検出することも可能である。また、前景Fと背景Bとの境界は、例えば、ユーザにより指示してもらう方法と、ブロックマッチングを用いる方法とを併用して検出するようにすることも可能である。即ち、例えば、最初のフレームについては、前景Fと背景Bとの境界を、ユーザに指示してもらい、その後のフレームについては、ブロックマッチングにより、前景Fと背景Bとの境界を検出するようにすることができる。
【0110】
さらに、差分F−Bを検出する方法は、上述した方法に限定されるものではなく、その他の方法を用いることも可能である。
【0111】
また、図8では、ステップS2の処理後、ステップS3の処理を行うようにしたが、特徴点検出部2からF−B検出部3に対して、経路決定用閉曲線および特徴点を供給する必要がない場合には、ステップS2とS3の処理は、その逆の順序で行うようにすることもできるし、同時に行うようにすることもできる。
【0112】
図8に戻り、ステップS3において、以上のようにして求められた差分F−Bは、F−B検出部3から積分値計算部4に供給される。積分値計算部4では、ステップS4において、変化検出部1からの画素値の変化C’が、F−B検出部3からの差分F−Bの絶対値|F−B|により規格化され、ステップS5に進み、その規格値C’/|F−B|が、例えば、画素値の変化C’を算出(検出)した方向などに沿って積分されることにより、キー信号αの骨組み部分が算出される。
【0113】
即ち、上述したように、画像Cの画素間の画素値の変化C’と、キー信号の微分値α’との間には比例関係があり、その比例定数は、画像Cを構成する前景と背景との差分F−Bであること、即ち、式C’=(F−B)α’が成立することから、キー信号は、次式によって求めることができる。
【0114】
【数3】
但し、α(p)は、画像Cを構成する、位置(点)p(x,y)における画素に対するキー信号を意味し、F(p)またはB(p)それぞれは、画像Cを構成する前景Fまたは背景Bの、位置p(x,y)における画素の画素値を意味する。さらに、C(p)は、画像Cを構成する、位置p(x,y)における画素の画素値を意味する。なお、以下、適宜、関数の引数(p)の記載は省略する。
【0115】
従って、ステップS4では、式(17)の右辺を構成するC’/|F−B|、即ちC’を|F−B|で規格化した規格値が求められ、ステップS5では、式(17)の右辺における積分、即ち、例えば、画素値の変化C’を検出した方向に沿っての、規格値C’/|F−B|の積分が行われる。C’をそのまま積分せず、これを|F−B|で規格化したものを積分することで、その結果得られる値、即ちαは、0乃至1の範囲の値をとることになる。
【0116】
ここで、ステップS5で行われる積分について、さらに説明する。いま、図20に示すように、画像Cが存在するxy平面に、それと垂直なz軸を設けた空間を考え、z軸方向に画素値をとると、その空間には、画素値でなる平面(曲面)Vが形成される。なお、画像Cがカラーの画像であれば、画素値には、上述したようにRGBやYUVなどの3成分があるが、ここでは、説明を簡単にするために、画素値が1成分でなるとする。
【0117】
この場合、画像C上のある点pを通り、xy平面と垂直な直線と、平面Vとの交点における勾配、即ち、位置pにある画素の画素値C(p)の変化は、その点C(p)から平面Vを見た場合の最大傾斜方向のベクトル(点C(p)における平面Vのgradientを計算することにより得られるベクトル)として表すことができる。
【0118】
ここで、最大傾斜方向とは、点C(p)に無限小の大きさのボールを置いた場合に、そのボールが転がっていく方向である。
【0119】
いま、点C(p)にボールを置いて、そのボールが、点C(p0)まで落下した(転がった)とした場合に、そのボールが、平面V上に描いた軌跡(経路)をUとすると、式(17)の積分は、この経路(以下、適宜、最大傾斜方向経路という)Uに沿っての積分を意味し、また、式(17)は、この積分を行うことで、位置pにある画素に対するキー信号α(p)が求められることを意味している。
【0120】
従って、位置p0にある画素に対するキー信号α(p0)が分かれば、式(17)から、次式にしたがって、位置pにある画素に対するキー信号α(p)を求めることができる。
【0121】
【数4】
但し、右上にUを付した積分記号は、最大傾斜方向経路Uに沿っての積分を意味する。
【0122】
ステップS5では、例えば、式(18)の右辺の計算が行われることなどによって、キー信号(キー信号の骨組み部分)が求められる。
【0123】
なお、式(18)の右辺の積分は、必ずしも最大傾斜方向経路Uに沿って行う必要はない。即ち、点C(p)から点C(p0)までの経路として、最大傾斜方向経路Uでない経路U1(図20)に沿って積分を行うことも可能である。即ち、式(18)の右辺の積分は、最大傾斜方向経路U上の各点の勾配を積分することを意味するから、その他の経路U1に沿って積分していく場合には、その経路U1上の各点の勾配のうちの、最大傾斜方向経路Uの方向の成分を積分(従って、この積分も、結局は、最大傾斜方向経路Uに沿っての積分と同一であるということができる)していくことで、最大傾斜方向経路Uに沿って積分を行った場合と同一のキー信号を求めることができる。
【0124】
但し、最大傾斜方向経路U以外の経路に沿って積分を行う場合は、最大傾斜方向経路Uに沿って積分を行う場合に比較して演算量が増加するので、積分は、最大傾斜方向経路Uに、できるだけ沿って行うのが好ましい。
【0125】
図21は、以上のような処理を行う、図7の積分値計算部4の構成例を示している。特徴点検出部2からの経路決定用閉曲線および特徴点は、積分経路決定部4−1に供給されるようになされており、また、変化検出部1からの画素値の変化C’およびF−B検出部3からの差分F−Bは、規格化実行部4−2に供給されるようになされている。
【0126】
積分経路決定部4−1は、特徴点検出部2からの経路決定用閉曲線および特徴点に基づいて、式(18)の積分を行うための積分経路を決定するようになされている。即ち、積分経路決定部4−1は、図22(a)に示すように、経路決定用閉曲線の法線方向の直線であって、特徴点を通るものを、その特徴点についての積分経路として決定する。以上のようにして求められた特徴点についての積分経路は、規格化実行部4−2および積分実行部4−3に供給されるようになされている。
【0127】
なお、このようにして決定された積分経路は、ほぼ、最大傾斜方向経路Uに沿ったものとなる。
【0128】
規格化実行部4−2は、積分経路決定部4−1から供給される積分経路上にある画素の画素値の変化C’を、差分F−Bの絶対値|F−B|で規格化した規格値C’/|F−B|(規格化情報)を求め、積分実行部4−3に供給するようになされている。積分実行部4−3は、式(18)にしたがい、規格値C’/|F−B|の積分を、積分経路決定部4−1からの積分経路に沿って行い、これにより、その積分経路上のキー信号を求めるようになされている。この積分経路上のキー信号は、閉曲線生成部4−4に供給されるようになされており、閉曲線生成部4−4は、積分実行部4−3より供給されるキー信号から、後述するp1閉曲線およびp2閉曲線を生成するようになされている。
【0129】
即ち、積分実行部4−3において、図22(a)に示した積分経路に沿って、式(18)にしたがった積分が行われることにより、その積分経路上のキー信号αが得られるが、そのキー信号は、グレー領域と背景Bとの境界で0となり、また、グレー領域と前景Fとの境界で1となる。閉曲線生成部4−4では、図22(a)に示すように、各積分経路上のキー信号が0となる点(α=0となる点)(以下、適宜、点p1という)が求められるとともに、キー信号が1となる点(α=1となる点)(以下、適宜、点p2という)が求められ、各積分経路上の点p1またはp2どうしがそれぞれ接続される。そして、図22(b)に示すように、点p1どうしを接続して得られる閉曲線がp1閉曲線として、また、点p2どうしを接続して得られる閉曲線がp2閉曲線として、それぞれ出力される。
【0130】
積分実行部4−3で得られたキー信号、並びに閉曲線生成部4−4で得られたp1曲線およびp2曲線は、キー信号生成部5(図7)に供給されるようになされている。
【0131】
次に、その動作について、図23のフローチャートを参照して説明する。まず最初に、ステップS4−1において、積分経路決定部4−1は、特徴点検出部2から受信した特徴点のうちのいずれかを注目特徴点とし、その注目特徴点を通る直線であって、特徴点検出部2からの経路決定用閉曲線の法線方向のものを、その注目特徴点についての積分経路として決定する。この注目特徴点についての積分経路は、規格化実行部4−2および積分実行部4−3に供給される。
【0132】
そして、ステップS4−2に進み、規格化実行部4−2において、積分経路決定部4−1からの積分経路上にある画素の画素値の変化C’が、F−B検出部3から供給される差分F−Bであって、注目特徴点を含む微小領域(図17)から求められたものの絶対値|F−B|で除算され、その結果得られる規格値C’/|F−B|が、積分実行部4−3に供給される。積分実行部4−3は、積分経路およびその積分経路上にある画素についての規格値C’/|F−B|を受信すると、ステップS4−3において、式(18)にしたがい、規格値C’/|F−B|を、積分経路決定部4−1からの積分経路に沿って積分し、これにより、その積分経路上のキー信号αを算出する。このキー信号は、閉曲線生成部4−4に供給される。
【0133】
ここで、積分実行部4−3では、例えば、注目特徴点が、α=0.5となる点とみなされ、この注目特徴点を始点として、式(18)の積分が行われる。従って、ここでは、式(18)の積分は、α(p0)を0.5として行われる。
【0134】
その後、ステップS4−4に進み、積分経路決定部4−1は、特徴点検出部2からの特徴点すべてを、注目特徴点としたかどうかを判定する。ステップS4−4において、特徴点検出部2からの特徴点すべてを、まだ、注目特徴点としていないと判定された場合、ステップS4−1に戻り、積分経路決定部4−1において、まだ注目特徴点とされていない特徴点が、新たに注目特徴点とされ、以下、上述した処理が繰り返される。
【0135】
一方、ステップS4−4において、特徴点すべてを、注目特徴点としたと判定された場合、即ち、特徴点検出部2から供給された各特徴点を通る積分経路すべてに沿っての、式(18)の積分が行われ、これにより、それらの積分経路上のキー信号(以下、適宜、キー信号の骨組み部分という)が求められた場合、ステップS4−5に進み、閉曲線生成部4−4において、p1閉曲線およびp2閉曲線が生成され、処理を終了する。
【0136】
即ち、閉曲線生成部4−4は、積分実行部4−3からの各積分経路上のキー信号から、点p1(α=0の点)およびp2(α=1の点)を検出し、点p1どうし、または点p2どうしを接続することで、p1閉曲線またはp2閉曲線をそれぞれ生成する。
【0137】
なお、積分実行部4−3では、積分経路決定部4−1から供給される積分経路に沿っての積分は、例えば、その積分経路のうち、キー信号αが0となる点(点p1)と、1となる点(点p2)との間の線分(以下、適宜、経路線分という)、即ち、グレー領域内にある積分経路を対象に行われるようになされている(これは、グレー領域以外の領域におけるキー信号αは、0または1のうちのいずれかの値をとるから、そのような領域についてのαは、式(18)にしたがって求める必要がないからである)。従って、積分実行部4−3では、経路線分上におけるキー信号αだけが算出されるようになされており、上述の骨組み部分とは、積分経路決定部4−1から供給される積分経路すべてにおける経路線分を意味する。
【0138】
図8に戻り、以上のようにして積分値計算部4において得られたキー信号の骨組み部分、並びにp1閉曲線およびp2閉曲線は、キー信号生成部5に供給される。
【0139】
キー信号生成部5では、ステップS6において、キー信号の骨組み部分に対して補間が行われ、これにより、画像C全体に対応するキー信号が生成され、処理を終了する。
【0140】
即ち、図24は、キー信号生成部5の構成例を示している。グレー領域内補間部5−1には、積分値計算部4からキー信号の骨組み部分が、後述する0/1割当部5−2からp1閉曲線およびp2閉曲線上のキー信号が、それぞれ供給されるようになされており、グレー領域内補間部5−1は、図25(a)に斜線を付して示す、グレー領域のうちの、骨組み部分、p1閉曲線、およびp2閉曲線を除く領域(骨組み部分、p1閉曲線、およびp2閉曲線で囲まれる領域)におけるキー信号の補間を行うようになされている。
【0141】
即ち、図25(a)は、画像Cをxy平面上に配置し、そのxy平面に垂直な軸(α軸)をとったxyα空間を示している。いま、このxyα空間において、そのα軸方向に、画像C上の各点におけるキー信号をプロットするものとすると、グレー領域内補間部5−1に供給されるキー信号は、キー信号の骨組み部分(経路線分上のキー信号)、並びにp1閉曲線上のキー信号(p1閉曲線は、α=0の点である点p1が接続されたものであるから、そこにおけるキー信号の値は0)およびp2閉曲線上のキー信号(p2閉曲線は、α=1の点である点p2が接続されたものであるから、そこにおけるキー信号の値は1)であるから、経路線分上に、キー信号の骨組み部分に対応する点がプロットされるとともに、p1閉曲線またはp2曲線上に、α=0またはα=1の点がそれぞれプロットされ、これにより、xyα空間上に、同図(a)に太線で示すような枠(以下、適宜、骨組み枠というが形成される。
【0142】
そして、グレー領域内補間部5−1は、骨組み枠の内部を補間する曲面Qを生成し、この曲面Qが与えるαを、曲面Qをxy平面に射影したときに形成される領域(図25(a)において斜線を付してある部分)(以下、適宜、パッチ領域という)内の各点におけるキー信号とするようになされている。
【0143】
なお、グレー領域内補間部5−1は、図25(b)に示すように、p1閉曲線およびp2閉曲線、並びに経路線分によって囲まれる領域、即ち、パッチ領域すべてについて、上述したようなキー信号の補間を行うようになされている。
【0144】
キー信号の骨組み部分、p1閉曲線上のキー信号(α=0)、p2閉曲線上のキー信号(α=1)、および補間により得られたパッチ領域のキー信号は、グレー領域内補間部5−1から合成部5−4に供給されるようになされている。
【0145】
0/1割当部5−2には、積分値計算部4からp1閉曲線およびp2閉曲線が供給されるようになされており、0/1割当部5−2は、p1閉曲線またはp2閉曲線上のキー信号αとして、それぞれ0または1を割り当て、グレー領域内補間部5−1に供給するようになされている。グレー領域外補間部5−3には、p1閉曲線およびp2閉曲線が供給されるようになされており、グレー領域外補間部5−3は、図25(b)に示すように、画像Cの画枠とp1閉曲線とに挟まれる領域(完全に、背景Bである領域)(以下、適宜、α0領域という)内の各点におけるキー信号として0を補間するとともに、p2閉曲線に囲まれる領域(完全に、前景Fである領域)(以下、適宜、α1領域という)内の各点におけるキー信号として1を補間し、合成部5−4に供給するようになされている。
【0146】
合成部5−4は、グレー領域内補間部5−1からのキー信号の骨組み部分、p1閉曲線上のキー信号、p2閉曲線上のキー信号、および補間により得られたパッチ領域のキー信号、並びにグレー領域外補間部5−3からのα0領域のキー信号、およびα1領域のキー信号を合成し(画像Cの画枠内の、対応する位置に配置し)、これにより、画像C全体に対応するキー信号を生成するようになされている。
【0147】
次に、図26のフローチャートを参照して、その動作について説明する。まず最初にステップS5−1では、0/1割当部5−2において、p1閉曲線またはp2閉曲線に0または1がそれぞれ割り当てられ、これにより、p1閉曲線上のキー信号とp2閉曲線上のキー信号とが生成される。このp1閉曲線上のキー信号およびp2閉曲線上のキー信号は、グレー領域内補間部5−1に供給される。グレー領域内補間部5−1は、0/1割当部5−2からp1閉曲線上のキー信号およびp2閉曲線上のキー信号を受信すると、ステップS5−2において、図25(a)で説明したように、骨組み枠を形成し、さらに、その骨組み枠内を補間する曲面(補間曲面)Qを生成する。そして、グレー領域内補間部5−1は、ステップS5−3に進み、その曲面Qに基づいて、パッチ領域のキー信号を生成し、合成部5−4に出力する。
【0148】
その後、ステップS5−4において、グレー領域外補間部5−3は、α0領域内の各点におけるキー信号として0を補間するとともに、α1領域内の各点におけるキー信号として1を補間し、合成部5−4に供給する。そして、合成部5−4では、ステップS5−5において、グレー領域内補間部5−1からのキー信号の骨組み部分、p1閉曲線上のキー信号、p2閉曲線上のキー信号、および補間により得られたパッチ領域のキー信号、並びにグレー領域外補間部5−3からのα0領域のキー信号、およびα1領域のキー信号が合成され、これにより、画像C全体に対応するキー信号が生成される。そして、合成部5−4は、このキー信号(連続したキー信号)を、例えば、前述したようにフィルタリングすることなどによって、画素単位のキー信号に変換し、これを、画像Cから前景Fを抜き出し、また、その抜き出した前景Fを他の画像に合成(キーイング)するためのキー信号として出力し、処理を終了する。
【0149】
なお、ステップS5−4の処理は、ステップS5−1乃至S5−3の処理より先行して行うようにすることもできるし、また、同時に行うようにすることもできる。
【0150】
さらに、上述の場合においては、パッチ領域のキー信号を、骨組み枠を補間する曲面Qから得るようにしたが、パッチ領域のキー信号は、その他、例えば次のようにして求めるようにすることも可能である。即ち、まず、グレー領域であって、経路線分、p1閉曲線、またはp1閉曲線それぞれに隣接する点のキー信号を、既に得られているキー信号の骨組み部分、p1閉曲線上のキー信号、およびp2閉曲線上のキー信号に基づいて求め、以下、キー信号を求めた点に隣接する点のキー信号を、既に求められているキー信号に基づいて求めていくようにすることが可能である。
【0151】
また、上述の場合では、経路線分上に、キー信号の骨組み部分に対応する点をプロットすとともに、p1閉曲線またはp2曲線上に、α=0またはα=1の点をそれぞれプロットすることにより形成される骨組み枠を補間する曲面Qから、パッチ領域のキー信号を求めるようにしたが、パッチ領域のキー信号は、その他、例えば、さらに、経路決定用閉曲線上に、α=0.5の点をもプロットすることにより得られる枠を補間する曲面から求めるようにすることも可能である。
【0152】
次に、図7の実施例では、経路決定用閉曲線、即ち、前景Fと背景Bとの境界を、画素値の変化C’から求めるようにしたが、経路決定用閉曲線は、装置の使用者(ユーザ)からの指示に基づいて求めるようにすることも可能である。
【0153】
即ち、図27は、ユーザからの指示に基づいて、経路決定用閉曲線を算出するキー信号生成装置の構成例を示している。なお、図中、図7における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、このキー信号生成装置は、特徴点検出部2に代えて特徴点検出部12が設けられ、さらに、操作部11が新たに設けられている他は、図7のキー信号生成装置と同様に構成されている。
【0154】
操作部11は、例えば、タブレットおよびペンや、マウスなどでなり、図示せぬディスプレイに表示された画像Cを見ながら、その前景Fと背景Bとの境界を指示するときに操作されるようになされており、その操作に対応する操作信号は、特徴点検出部12に供給されるようになされている。
【0155】
特徴点検出部12は、操作部11からの操作信号に基づいて、経路決定用閉曲線および特徴点を検出するようになされている。即ち、図28は、特徴点検出部12の構成例を示している。なお、図中、図13における特徴点検出部2における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、特徴点検出部12は、境界検出部2−1に代えて、細線化部12−1が設けられている他は、特徴点検出部2と同様に構成されている。
【0156】
細線化部12−1は、操作部11から供給される操作信号に基づいて、前景Fと背景Bとの境界に対応する、ユーザにより指示された線(以下、適宜、指示線という)を認識し、その細線化を行うことで、経路決定用閉曲線を検出するようになされている。即ち、指示線は、例えば、画像Cが表示されたディスプレイに、その画像Cに重ねて表示されるようになされており、従って、図29(a)に示すように、1画素以上の幅を有する線となる。そこで、細線化部12−1は、このような幅を有する指示線から、幅のない理想的な線としての経路決定用閉曲線を求めるため、例えば図29(b)に示すように、指示線を構成する画素の中心(同図(b)において、×印で示す部分)からの距離の2乗誤差を最小にする線(曲線)が、最小2乗法により求められ、これが、経路決定用閉曲線とされる。
【0157】
この経路決定用閉曲線は、細線化部12−1から特徴点決定部2−2に供給されるようになされている。
【0158】
なお、指示線の細線化の方法は、上述の手法に限定されるものではなく、その他の方法を用いることも可能である。即ち、例えば、指示線を構成する画素を、外側のものから取り除いていくことで、幅が1画素でなる細線を生成し、さらに、その細線を構成する画素の中心を通る線を最も良く近似する線を求め、これを、経路決定用閉曲線とするようにすることなどが可能である。
【0159】
以上のように構成されるキー信号生成装置では、ユーザによって操作部11が操作されることにより、前景Fと背景Bとの境界(境界を構成する画素)に対応する指示線が指示されると、特徴点検出部12の細線化部12−1において、その指示線の細線化が行われることにより、経路決定用閉曲線が求められ、特徴点決定部2−2に供給される。以下、図7における場合と同様の処理が行われ、画像C全体に対応するキー信号αが求められる。
【0160】
従って、この場合、経路決定用閉曲線が、ユーザの指示(指示線)に基づいて求められるので、それを求めるのに、画素値の変化C’は必要なくなる。即ち、この場合、変化検出部1から特徴点検出部12に対し、画素値の変化C’を供給する必要はない。
【0161】
次に、図7においては、F−B検出部3で、差分F−Bを求め、これにより画素値の変化C’を規格化した後に、キー信号を求めるようにしたが、キー信号生成装置は、F−B検出部3を設けずに構成することが可能である。
【0162】
即ち、図30は、本発明を適用したキー信号生成装置の他の実施例の構成を示している。なお、図中、図7における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、このキー信号生成装置は、F−B検出部3が削除され、積分値計算部4に代えて、積分値計算部21が設けられている他は、図7のキー信号生成装置と同様に構成されている。
【0163】
積分値計算部21は、画素値の変化C’の量(大きさ)が所定の閾値K以上となる範囲(以下、適宜、積分範囲という)において、その変化量を、例えば、画素値C’の変化を検出した方向などに沿って積分し、その積分値に基づいて、キー信号(キー信号の骨組み部分)を算出するようになされている。
【0164】
即ち、積分値計算部21は、まず、例えば最大傾斜方向経路U(但し、上述したように、経路自体は、最大傾斜方向経路U以外の経路であっても良い)上の点pのうち、グレー領域の境界上の点、即ち、キー信号αが0または1となる点である点p1またはp2を求める。具体的には、積分値計算部21は、例えば、図31(a)に示すように、変化検出部1より供給される画素値の変化C’の大きさが、所定の閾値Kとなる2つの点を求め、それぞれを点p1またはp2とする(例えば、背景B側から前景F側に、画素値の変化C’を見ていった場合には、最初に、画素値の変化C’が閾値Kとなる点が、点p1とされ、その後、画素値の変化C’が閾値Kとなる点が、点p2とされる)。
【0165】
さらに、積分値計算部21は、例えば、最大傾斜方向経路Uに沿って、点p1乃至p2の範囲(積分範囲)の画素値C’の変化の積分値(定積分値)D(定積分情報)を次式にしたがって算出する。
【0166】
【数5】
【0167】
そして、積分値計算部21は、画素値の変化C’を定積分値Dで規格化することにより、規格値C’/Dを求め、この規格値C’/Dを、例えば、式(20)にしたがって積分することで、点(位置)pの画素に対するキー信号αを求める。
【0168】
【数6】
【0169】
定積分値Dは、図7の実施例における場合の差分F−Bの絶対値|F−B|に相当し、従って、この定積分値Dにより、画素値の変化C’の規格化し、式(20)による積分を行うようにすることで、図31(b)に示すように、0乃至1の範囲の値をとるキー信号αを、容易に得ることができる。なお、この場合、点(位置)p1乃至p2の範囲(同図(b)において「有効な幅」と記載してある部分)におけるキー信号αが得られるが、その他の範囲、即ち、図中、点p1より左側の範囲または点p2より右側の範囲におけるキー信号αの値は、それぞれ0または1とされる(この0および1の補間は、上述したように、キー信号生成部5において行われる)。
【0170】
従って、このキー信号生成装置には、F−B検出部3を設ける必要がないので、図7の場合に比較して、装置を小型に構成することができる。
【0171】
次に、図32を参照して、図30のキー信号生成装置の動作について説明する。まず最初に、ステップS21では、変化検出部1において、図8のステップS1における場合と同様にして、画像(入力画像)Cの画素間の画素値の変化C’が算出され、特徴点検出部2および積分値計算部21に供給される。
【0172】
特徴点検出部2は、変化検出部1より画素値の変化C’を受信すると、ステップS22において、図8のステップS2における場合と同様にして、経路決定用閉曲線および特徴点を検出し、積分値計算部21に出力する。
【0173】
積分値計算部21は、変化検出部1より画素値の変化C’を、特徴点検出部2より経路決定用閉曲線および特徴点を、それぞれ受信すると、ステップS23において、例えば、図7の積分値計算部4における場合と同様に積分経路を決定し、さらに、その積分経路上において、図31(a)で説明したように、画素値の変化C’の大きさが、所定の閾値Kとなる点p1およびp2を求める。そして、積分値計算部21は、式(19)にしたがって、点p1乃至p2の間にある、積分経路上の点の画素値C’の変化量の積分値Dを算出し、ステップS24に進む。ステップS24では、積分値計算部21は、その積分値Dで、画素値の変化C’を規格化し、規格値C’/Dを算出する。その後、積分値計算部21は、ステップS25において、積分経路(経路線分)を構成する点pに対するキー信号、即ち、キー信号の骨組み部分を、式(20)にしたがって求め、キー信号生成部5に出力する。さらに、積分値計算部21は、図7の積分値計算部4と同様に、p1閉曲線およびp2閉曲線を生成し、キー信号生成部5に出力する。
【0174】
キー信号生成部5では、ステップS26において、図8のステップS6における場合と同様の処理が行われ、これにより、画像C全体に対応するキー信号αが生成されて、処理を終了する。
【0175】
次に、図33は、図30の積分値計算部21の構成例を示している。
【0176】
特徴点検出部2からの経路決定用閉曲線および特徴点は、積分経路決定部21−1に、変化検出部1からの画素値の変化C’は、積分経路決定部21、定積分値算出部21−2、および規格化実行部21−3に供給されるようになされている。なお、積分経路決定部21−1には、さらに、図示せぬ回路より所定の閾値Kも供給されるようになされている。
【0177】
積分経路決定部21−1は、特徴点および経路決定用閉曲線に基づいて、図21の積分経路決定部4−1における場合と同様にして、各特徴点を通る積分経路を決定し、定積分値算出部21−2、規格化実行部21−3、および積分実行部21−4に供給するようになされている。さらに、積分経路決定部21−1は、各特徴点を通る積分経路上の点pのうち、画素値の変化C’の大きさが、所定の閾値Kとなる点、即ち、点p1およびp2を求め、定積分値算出部21−2、積分実行部21−4、および閉曲線生成部21−5に供給するようにもなされている。
【0178】
定積分値算出部21−2は、式(19)にしたがった演算を行うようになされている。即ち、定積分値算出部21−2は、積分経路決定部21−1から供給される各特徴点を通る積分経路に沿って、同じく積分経路決定部21−1から供給される点p1からp2までの、画素値の変化C’の定積分を行い、その結果得られる、各積分経路ごとの積分値(定積分値)Dを、規格化実行部21−3に供給するようになされている。
【0179】
規格化実行部21−3は、積分経路決定部21−1からの各積分経路上の画素値の変化C’を、定積分値算出部21−1から供給される、各積分経路について定積分値Dで規格化し、その結果得られる規格値C’/Dを、積分実行部21−4に供給するようになされている。
【0180】
積分実行部21−4は、式(20)にしたがった演算を行うようになされている。即ち、積分実行部21−4は、積分経路決定部32からの各積分経路に沿っての、規格化実行部21−3から供給される規格値C’/Dの積分を行うようになされており、その結果得られる各積分経路(経路線分)上の積分値としてのキー信号の骨組み部分を出力するようになされている。なお、積分実行部21−4において、各積分経路に沿って積分は、式(20)によれば、積分経路決定部21−1から供給される各積分経路上の点p1を始点として行われるようになされているが、この積分は、点p2を始点として行うことも可能である。
【0181】
閉曲線生成部21−5は、積分経路決定部21−1より、すべての積分経路上の点p1およびp2を受信すると、その点p1どうし、またはp2どうしを接続することにより、それぞれp1閉曲線、またはp2閉曲線を生成するようになされている。
【0182】
次に、図34のフローチャートを参照して、その動作について説明する。積分値計算部21では、ステップS21−1において、積分経路決定部21−1により、図23のステップS4−1における場合と同様の処理が行われ、注目特徴点を通る積分経路が決定され、定積分値算出部21−2、規格化実行部21−3、および積分実行部21−4に供給される。さらに、積分経路決定部21−1は、ステップS21−2において、注目特徴点を通る積分経路上の点のうち、変化検出部1より供給される画素値の変化C’の大きさが、所定の閾値Kとなる点p1およびp2を検出し、定積分値算出部21−2、積分実行部21−4、および閉曲線生成部21−5に供給する。
【0183】
定積分値算出部21−2は、積分経路決定部21−1より注目特徴点についての積分経路およびその積分経路上の点p1およびp2を受信すると、ステップS21−3において、式(19)にしたがい、その積分経路に沿った、点p1からp2までの、画素値の変化C’の積分を行い、その結果得られる定積分値Dを、規格化実行部21−3に出力する。規格化実行部21−3では、ステップS21−4において、注目特徴点についての積分経路上の画素の画素値の変化C’が、定積分値算出部21−2からの定積分値Dで規格化され、その結果得られる規格値C’/Dが、積分実行部21−4に供給される。
【0184】
積分実行部21−4では、ステップS21−5において、式(20)にしたがい、規格化実行部21−3からの規格値C’/Dが、例えば、積分経路決定部21−1からの点p1を始点として、同じく積分経路決定部4−1からの積分経路に沿って積分され、これにより、その積分経路上のキー信号、即ち、キー信号の骨組み部分が算出される。
【0185】
その後、ステップS21−6に進み、積分経路決定部21−1は、特徴点検出部2からの特徴点すべてを、注目特徴点としたかどうかを判定する。ステップS21−6において、特徴点検出部2からの特徴点すべてを、まだ、注目特徴点としていないと判定された場合、ステップS21−1に戻り、積分経路決定部21−1において、まだ注目特徴点とされていない特徴点が、新たに注目特徴点とされ、以下、上述した処理が繰り返される。
【0186】
一方、ステップS21−6において、特徴点すべてを、注目特徴点としたと判定された場合、即ち、特徴点検出部2から供給された各特徴点を通る積分経路すべてに沿っての、式(20)の積分が行われ、これにより、それらの積分経路上のキー信号(キー信号の骨組み部分)が求められた場合、ステップS21−7に進み、閉曲線生成部21−5において、p1閉曲線およびp2閉曲線が生成され、処理を終了する。
【0187】
即ち、閉曲線生成部21−5は、積分経路決定部21−1より供給されたすべての積分経路上の点p1どうし、またはp2どうしを接続することにより、それぞれp1閉曲線、またはp2閉曲線を生成する。
【0188】
なお、積分実行部21−4における積分は、図21における積分実行部4−3における場合と同様に、積分経路のうちの経路線分のみを対象に行われるようになされている。
【0189】
次に、図35は、本発明を適用した画像合成装置の一実施例の構成を示している。
【0190】
画像提供装置61乃至63は、例えばビデオテーププレーヤ、あるいはハードディスク装置などのディスクプレーヤなどで、所定の画像を再生して出力するようになされている。なお、ここでは、画像提供装置61が再生する、前景または背景をそれぞれFまたはBとする画像T1(第1の画像)が、キー信号生成装置64およびミキサ65に供給されるようになされており、この画像T1が、キー信号を生成する対象とされている。また、画像提供装置62が再生する画像T2(第2の画像)は、ミキサ65に供給されるようになされており、この画像T2に対し、画像T1の前景Fが合成されるようになされている。さらに、画像提供装置63からは、画像提供装置61が再生する画像T1の背景Bだけを撮影した画像T3が再生されるようになされている。即ち、例えば、画像T1が、ある風景の中を、人物が歩いている状態のものだとすると、その人物(前景F)を排除した状態で、その風景(背景B)を撮影した画像T3が、画像提供装置63からは再生されるようになされている。この画像提供装置63が再生する画像T3は、ミキサ65に供給されるようになされている。
【0191】
キー信号生成装置64は、図7、図27、または図30のキー信号生成装置と同様に構成されており、上述したようにしてキー信号αを生成し、ミキサ65に出力するようになされている。ミキサ65は、キー信号生成装置64からのキー信号αを用いて、そこに入力される画像T1とT2とを合成するようになされている。即ち、ミキサ65は、画像T1から前景Fを抜き出し、その前景Fを、画像T2に合成(はめ込む)するようになされている。
【0192】
次に、その動作について説明する。画像提供装置61乃至63では、画像T1乃至T3がそれぞれ再生され、ミキサ65に供給される。さらに、画像提供装置61が再生する画像T1は、キー信号生成装置64にも供給される。キー信号生成装置64では、上述したようにしてキー信号αが生成され、ミキサ65に出力される。ミキサ65では、キー信号αを用いて、そこに入力される画像T1から前景Fが抜き出され、さらにその前景Fが、画像T2に合成され、これにより、画像T2に前景Fを合成した画像(合成画像)T4が生成される。
【0193】
即ち、いま、画像T1またはT2を構成する各位値pの画素の画素値を、それぞれP(p)またはQ(p)と表すとするとともに、画像T1の前景または背景を構成する各位置pの画素の画素値それぞれF(p)またはB(p)とし、合成画像T4を構成する各位置pの画素の画素値をR(p)とすると、次式が成立する。
P(p)=αF(p)+(1−α)B(p) ・・・(21)
R(p)=αF(p)+(1−α)Q(p) ・・・(22)
【0194】
ここで、式(22)の右辺のαF(p)を、式(21)により除去すると、式(22)は、次のようになる。
R(p)=P(p)−(1−α)B(p)+(1−α)Q(p)・・・(23)
【0195】
ミキサ65では、式(23)にしたがって、合成画像T4が生成される。即ち、画素値P(p),Q(p),B(p)は、画像提供装置61乃至63それぞれからミキサ65に供給され、キー信号α(p)も、キー信号生成装置64からミキサ65に供給される。ミキサ65では、これらの各画素値およびキー信号を用いて、式(23)の演算が行われ、これにより、画素値R(p)でなる画像T4、即ち、画像T2に前景Fを合成した画像T4が生成される。
【0196】
この画像T4は、例えば、図示せぬ記録装置(例えば、ビデオテープレコーダ、あるいはハードディスク装置などの書き込み可能なディスクレコーダなど)に供給されて記録される。
【0197】
キー信号生成装置64からは、上述したように、正確なキー信号、即ちモーションブラーの影響を考慮し、かつエイリアスを低減するキー信号が出力されるので、これを用いて画像の合成を行った場合には、正確な合成画像(見た目に違和感のない画像)を得ることができる。
【0198】
なお、図35の実施例では、画像提供装置63によって背景Bが提供されるから、キー信号生成装置64が、F−B検出部3を有する図7または図27に示したようなキー信号生成装置で構成される場合には、同図において点線で示すように、背景Bを、キー信号生成装置64に供給するようにし、キー信号生成装置64には、この背景Bから、差分F−Bを求めさせるようにすることが可能である。
【0199】
ところで、画素値Q(p)でなる画像T2は、画像提供装置62から得られ、キー信号αは、キー信号生成装置64から得られるから、前景Fの画素値F(p)がわかれば(画素値F(p)を推定することができれば)、式(22)によっても、画像T2に前景Fを合成した画像T4を生成することができる。
【0200】
そこで、図36は、式(22)にしたがって、画像T4を生成する画像合成装置の一実施例の構成を示している。なお、図中、図35における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、この画像合成装置は、画像提供装置63またはミキサ65に代えて、情報生成装置71またはミキサ72がそれぞれ設けられている他は、図35の画像合成装置と同様に構成されている。
【0201】
情報生成装置71には、画像提供装置61が出力する画像T1が供給されるようになされている。情報生成装置71は、画像T1から、その前景Fの画素値F(p)を推定し(生成し)、ミキサ72に供給するようになされている。ミキサ72は、画像情報提供装置61または62がそれぞれ出力する画像T1またはT2(画素値P(p)またはQ(p))、キー信号生成装置64が出力するキー信号α(p)、情報生成装置71が出力する前景F(画素値F(p))を用い、式(22)にしたがった演算を行うことにより、画像T2に前景Fを合成した画像T4を生成するようになされている。
【0202】
以上のように構成される画像合成装置では、画像提供装置61または62において、画像T1またはT2がそれぞれ再生され、ミキサ72に供給される。さらに、画像提供装置61が再生する画像T1は、情報生成装置71およびキー信号生成装置64にも供給される。キー信号生成装置64では、上述したようにしてキー信号αが生成され、ミキサ72に出力される。
【0203】
一方、情報生成装置71では、画像T1から、その前景Fの画素値F(p)が求められる。
【0204】
即ち、図37は、情報生成装置71の構成例を示している。この情報生成装置71は、変化検出部71−1、境界検出部71−2、境界分割部71−3、色分布形成部71−4、重心検出部71−5から構成されている。変化検出部71−1は、図7(図27または図30)の変化検出部1と同様に構成されおり、境界検出部71−2は、図13の境界検出部2−1と同様に構成されている。また、微小領域検出部71−3、色分布形成部71−4、または重心検出部71−5は、図16の微小領域検出部3−1、色分布形成部3−2F、または重心検出部3−3Fとそれぞれ同様に構成されている。但し、微小領域検出部71−3は、各微小領域についての前景Fを構成する画素のみを抽出し、その画素の画素値、即ち、F境界画素値のみを色分布形成部71−4に供給するようになされている。
【0205】
従って、情報生成装置71では、変化検出部71−1において、画像T1の画素値Pの変化P’が求められ、境界検出部71−2において、その変化P’に基づいて、経路決定用閉曲線および特徴点が求められる。さらに、微小領域検出部71−3において、各特徴点を含む微小領域が検出され、その各微小領域について、F境界画素値が抽出される。そして、色分布形成部71−4において、各微小領域におけるF境界画素値の、色空間上における色分布が求められ、さらに、重心検出部71−5において、その色分布の重心が求められ、それが、グレー領域における、各特徴点周辺にある画素の、前景Fの画素値F(p)として出力される。
【0206】
なお、情報生成装置71においては、前景Fのうちの、グレー領域以外の部分(完全に、前景Fの部分)については、その前景Fの画素値F(p)が、そのまま出力される。
【0207】
図36に戻り、ミキサ72では、画像情報提供装置61または62がそれぞれ出力する画素値P(p)またはQ(p)、キー信号生成装置64が出力するキー信号α(p)、情報生成装置71が出力する画素値F(p)を用い、式(22)にしたがって、画像T2に前景Fを合成した画像T4の画素値R(p)が求められる。
【0208】
従って、この場合も、正確な合成画像を得ることができる。
【0209】
ここで、情報生成装置71には、前景Fを生成させるのではなく、背景Bを生成させるようにすることも可能である。この場合、ミキサ72には、情報生成装置71によって生成される背景Bを用い、式(23)にしたがって、合成画像T4の画素値R(p)を求めさせるようにすることが可能である。
【0210】
なお、ミキサ65(および72)における画像の合成方法は、上述した方法に限定されるものではなく、他の合成方法を用いることも可能である。
【0211】
また、本実施例では、積分値計算部4(および21)において積分を行うようにしたが、この積分に代えて、積分と等価な演算、即ち、積分を行う経路にサンプル点を設定し、各サンプル点におけるサンプル値を加算するようにすることも可能である。
【0212】
さらに、本実施例では、グレー領域におけるキー信号のうち、その骨組み部分以外については、補間により求めるようにしたが、キー信号の骨組み部分以外も、補間ではなく、例えば、式(18)や(20)による積分を行うことで求めるようにすることが可能である。
【0213】
【発明の効果】
本発明のキー信号生成装置およびキー信号生成方法によれば、正確なキー信号を得ることが可能となる。
【0214】
本発明の画像合成装置および画像合成方法によれば、正確な合成画像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像の局所的なテクスチャが一様であると考えられることを示す図である。
【図2】モーションブラーが生じている画像の算出方法を説明するための図である。
【図3】モーションブラーの効果を与えるフィルタ処理を示す図である。
【図4】モーションブラーの効果を考慮した前景Fとキー信号αを示す図である。
【図5】モーションブラーの効果を与えた前景Fの局所的なテクスチャが一様であると考えられることを示す図である。
【図6】画素が有限の大きさを有する場合にエイリアスが生じることを示す図である。
【図7】本発明を適用したキー信号生成装置の第1実施例の構成を示すブロック図である。
【図8】図7のキー信号生成装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】図7の変化検出部1の構成例を示すブロック図である。
【図10】図9の変化検出部1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】ソーベルオペレータを示す図である。
【図12】図10のステップS1−2の処理を説明するための図である。
【図13】図7の特徴点検出部2の構成例を示すブロック図である。
【図14】図13の特徴点検出部2の処理を説明するための図である。
【図15】図13の特徴点検出部2の動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】図7のF−B検出部3の構成例を示すブロック図である。
【図17】図16の微小領域検出部3−1の処理を説明するための図である。
【図18】図16の差分演算部3−4の処理を説明するための図である。
【図19】図16のF−B検出部3の動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】図8のステップS5の処理を説明するための図である。
【図21】図7の積分値計算部4の構成例を示すブロック図である。
【図22】図21の積分値計算部4の処理を説明するための図である。
【図23】図21の積分値計算部4の動作を説明するためのフローチャートである。
【図24】図7のキー信号生成部5の構成例を示すブロック図である。
【図25】図24のキー信号生成部5の処理を説明するための図である。
【図26】図24のキー信号生成部5の動作を説明するためのフローチャートである。
【図27】本発明を適用したキー信号生成装置の第2実施例の構成を示すブロック図である。
【図28】図27の特徴点検出部12の構成例を示すブロック図である。
【図29】図28の細線化部12−1の処理を説明するための図である。
【図30】本発明を適用したキー信号生成装置の第3実施例の構成を示すブロック図である。
【図31】図30の積分値計算部21の処理を説明するための図である。
【図32】図30のキー信号生成装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図33】図30の積分値計算部21の構成例を示すブロック図である。
【図34】図33の積分値計算部21の動作を説明するためのフローチャートである。
【図35】本発明を適用した画像合成装置の第1実施例の構成を示す図である。
【図36】本発明を適用した画像合成装置の第2実施例の構成を示す図である。
【図37】図36の情報生成装置71の構成例を示すブロック図である。
【図38】ハードキーおよびソフトキーを説明するための図である。
【図39】エイリアスを説明するための図である。
【図40】モーションブラーを説明するための図である。
【符号の説明】
1 変化検出部, 1−1 RGB分解部, 1−2R,1−2G,1−2B1次微分値計算部, 1−3 ベクトル合成部, 2 境界検出部, 2−2特徴点決定部, 3 F−B検出部, 3−1 微小領域検出部, 3−2F,3−2B 色分布形成部, 3−3F,3−3B 重心検出部, 3−4 差分演算部, 4 積分値計算部, 4−1 積分経路決定部, 4−2 規格化実行部, 4−3 積分実行部, 4−4 閉曲線生成部, 5 キー信号生成部, 5−1 グレー領域内補間部, 5−2 0/1割当部, 5−3 グレー領域外補間部, 5−4 合成部, 11 操作部, 12 特徴点検出部,12−1 細線化部, 21 積分値計算部, 21−1 積分経路決定部,21−2 定積分値算出部, 21−3 規格化実行部, 21−4 積分実行部, 21−5 閉曲線生成部, 61乃至63 情報提供装置, 64 キー信号生成装置, 65 ミキサ, 71 情報生成装置, 72 ミキサ, 71−1 変化検出部, 71−2 境界検出部, 71−3 微小領域検出部, 71−4 色分布形成部, 71−5 重心検出部
Claims (5)
- 画像からキー信号を生成するキー信号生成装置において、
前記画像を構成する画素の画素値の1次微分値を算出する画像微分手段と、
前記画像微分手段により算出された1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線を、前記画像の前景と背景の境界として検出し、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素を特徴点として検出する曲線検出手段と、
前記閉曲線と前記特徴点に基づいて、前記特徴点を含み、前記閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域を検出し、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とを検出する前背景検出手段と、
前記前背景検出手段により検出された前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分を、前記特徴点における前景と背景の差分として算出する差分算出手段と、
前記画像微分手段により算出された前記特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と、前記差分算出手段により算出された差分に基づいて、前記キー信号の骨組を算出するキー信号骨組算出手段と、
前記骨組み算出手段により算出された骨組を補間することにより、前記画像を構成する各画素の前記キー信号を生成するキー信号生成手段と
を備えることを特徴とするキー信号生成装置。 - 前記キー信号骨組算出手段は、前記特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値を、前記差分の絶対値で除算した値を、前記経路に沿って積分することにより、前記キー信号の骨組を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載のキー信号生成装置。 - 少なくとも前景画像および背景画像からなる第1の画像と、少なくとも背景画像からなる第2の画像とを受信し、前記第1の画像の前景画像と、前記第2の画像の背景画像とを合成する画像合成装置において、
前記第1の画像を構成する画素の画素値の1次微分値を算出する画像微分手段と、
前記画像微分手段により算出された1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線を、前記第1の画像の前景と背景の境界として検出し、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素を特徴点として検出する曲線検出手段と、
前記閉曲線と前記特徴点に基づいて、前記特徴点を含み、前記閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域を検出し、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とを検出する前背景検出手段と、
前記前背景検出手段により検出された前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分を、前記特徴点における前景と背景の差分として算出する差分算出手段と、
前記画像微分手段により算出された前記特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と、前記差分算出手段により算出された差分に基づいて、前記キー信号の骨組を算出するキー信号骨組算出手段と、
前記骨組み算出手段により算出された骨組を補間することにより、前記第1の画像を構成する各画素の前記キー信号を生成するキー信号生成手段と、
前記キー信号生成手段により生成されたキー信号を用いて、前記第1の画像の前景画像と、前記第2の画像の背景画像とを合成する合成手段と
を備えることを特徴とする画像合成装置。 - 画像からキー信号を生成するキー信号生成方法において、
前記画像を構成する画素の画素値の1次微分値を算出し、
その算出された1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線を、前記画像の前景と背景の境界として検出し、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素を特徴点として検出し、
前記閉曲線と前記特徴点に基づいて、前記特徴点を含み、前記閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域を検出し、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とを検出し、
その検出された前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分を、前記特徴点における 前景と背景の差分として算出し、
その算出された前記特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と、前記差分に基づいて、前記キー信号の骨組を算出し、
その算出された骨組を補間することにより、前記画像を構成する各画素の前記キー信号を生成する
ことを特徴とするキー信号生成方法。 - 少なくとも前景画像および背景画像からなる第1の画像と、少なくとも背景画像からなる第2の画像とを受信し、前記第1の画像の前景画像と、前記第2の画像の背景画像とを合成する画像合成方法において、
前記第1の画像を構成する画素の画素値の1次微分値を算出し、
その算出された1次微分値が大きい複数の画素を接続することにより構成される閉曲線を、前記第1の画像の前景と背景の境界として検出し、その閉曲線を構成する画素のうちの曲率の高い画素を特徴点として検出し、
前記閉曲線と前記特徴点に基づいて、前記特徴点を含み、前記閉曲線から所定の距離の範囲内の領域である微小領域を検出し、その微小領域内の前景の画素の画素値である前景画素値と、背景の画素の画素値である背景画素値とを検出し、
その検出された前景画素値と背景画素値の色分布の重心の差分を、前記特徴点における前景と背景の差分として算出し、
その算出された前記特徴点を含む経路上の画素の画素値の1次微分値と、前記差分に基づいて、前記キー信号の骨組を算出し、
その算出された骨組を補間することにより、前記第1の画像を構成する各画素の前記キー信号を生成し、
そのキー信号を用いて、前記第1の画像の前景画像と、前記第2の画像の背景画像とを合成する
ことを特徴とする画像合成方法。
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