JP3801695B2

JP3801695B2 - Single layer film

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Publication number: JP3801695B2
Application number: JP24160296A
Authority: JP
Inventors: 晴典武田; 斉斉藤; 隆男矢島
Original assignee: Asahi Kasei Life and Living Corp
Current assignee: Asahi Kasei Life and Living Corp
Priority date: 1996-09-12
Filing date: 1996-09-12
Publication date: 2006-07-26
Anticipated expiration: 2016-09-12
Also published as: JPH1087876A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輸送、保管の際の梱包、金属、木材等の表面保護、若しくは食品、食品容器を包む場合に用いる単層フィルムに関する。より詳しくは、製造時、使用時に各々必要とされる粘着性能を発現させる優れた単層フィルムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
単層フィルムは製造方法の簡易性、その手軽な包装手法により年々広がっている。この中で特に自己粘着性を有するフィルムは輸送、保管の際の梱包等に広く利用されている。この際、通常の低密度ポリエチレンフィルムでは自己粘着性が不足するため、多層構造とし、表面層に粘着物質を含有させ、粘着性を持たせる方法等が特開平５−４３８４９号公報に開示されている。また自己粘着性を持たすため密度を下げた超低密度ポリエチレンや、通常フィルムにおいて既に自己粘着性を有するポリ塩化ビニリデン系フィルム等を使用する事がある。しかしながらいずれに於いても粘着を付与させるのみで粘着力を制御するものではない。
【０００３】
一方、特開平５−１１６２５７号公報には自己粘着性が強すぎ、フィルムを原反から繰り出す際に大きな剥離音がするために、これを防ぐ事を目的とし剥離剤をフィルム中に含有させる方法等が開示されている。しかし、この方法は原反からのフィルムの繰り出し時にフィルム同士の剥離力を弱めるだけのものであって実際のフィルムを使用する際の粘着力を適切な範囲内に制御するものではなかった。
【０００４】
さらに種々の構成の多層フィルムが文献や特許公報に開示されてはいるが、フィルム構成を多層とした場合製造工程が煩雑となり、様々なトラブルが発生し易く、生産性を低下させる原因となりやすい。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の欠点を克服し、製造時にフィルム同士の粘着力を低く抑え、且つ使用時にはフィルム同士との粘着力を高めること、すなわちロールからの繰り出し易さ（剥離性）と粘着性能を兼備する単層フィルムを提供する事を課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決するため、特定のミネラルオイルを単層フィルムに付与する事により粘着力を制御した単層フィルムを見出し、本発明をなすにいたった。
即ち、本発明は、分子量分布（ＭＷ／ＭＮ）が１．００〜１．２０、数平均分子量（ＭＮ）が３３０〜５５０であるミネラルオイルが０．１０〜１．０重量％付与されている事を特徴とするポリ塩化ビニリデン系又はポリエステル系単層フィルムに関する。
以下に、本発明を詳細に説明する。
【０００７】
まず粘着性能を有する単層フィルムの製造時、使用時に必要とされる特性について説明する。粘着性能を有するフィルムはフィルム自体に粘着性を有する場合と粘着剤を押出工程で練り込む場合もしくは製造されたフィルムに塗布する場合がある。いずれの方法に於いても製造工程初期に強い粘着力があるとフィルム同士がくっつき、再ブローできない場合や、原反フィルムからフィルムを引き出す事ができ難く成り、所定の製品サイズにスリットする際にシワが生じてしまう場合がある。従って、製造時には粘着力が小さく、さらに製品として使用する際には粘着力を必要程度高い範囲内にする技術が必要とされる。
【０００８】
本発明は特定のミネラルオイルを単層フィルムに付与する事により、製造時のフィルムに剥離性能を持たせ、上記の必要とされる機能を持たせる事を可能とした。即ち、本発明のフィルムは、製造時にはミネラルオイルがフィルム表面に存在するためフィルム同士の粘着力は低くなる。一方、ミネラルオイルはフィルム表面から中へもしくはフィルム中を移行することが可能なため、製造時にフィルム表面もしくはフィルム表面付近に存在したミネラルオイルは、フィルムとの相溶性、保存条件等に応じてフィルム中へ移行する。この際、移動速度が速すぎると製造中にフィルム表面もしくはその付近のミネラルオイルが少なくなり、過剰粘着が発生し、フィルムの製造が困難になる。また移動速度が遅いと使用時に表面に必要以上のミネラルオイルが存在するため粘着力を妨げる結果となる。従って、適切な移動速度を持ち、移行量が適切となるミネラルオイルが必要となる。本発明者らは、このミネラルオイルの移行量は分子量、分子量分布が大きく関与している事を見いだした。
【０００９】
本発明で使用されるミネラルオイルとは、例えば工業用途に使用されている流動パラフィンや食品添加物公定書記載の流動パラフィン等が挙げられる。
本発明の単層フィルムは、上記ミネラルオイルが付与されている。ここで、付与とは、フィルム製造時或いは製造後における塗布の他、含浸、吹き付け、押出工程における練り込み等をいい、ミネラルオイルの少なくとも一部がフィルムの表面或いはその近傍に存在することを意味する。
【００１０】
本発明のミネラルオイルの役割は、粘着性能を有した単層フィルムに適切な剥離性能を発生させ、その結果フィルムの粘着力を制御させるもので、数平均分子量は３３０〜５５０であることが必要である。３３０未満であるとフィルム表面のミネラルオイルがフィルム中に移行し易く、長期間安定した剥離性能を保つ事ができず、製造後短期間内に使用しなければ満足する剥離性能を示すことができなくなる。５５０より大きいとフィルム表面からフィルム中へ移行し難くなり、フィルム中に不均一に存在し、適切な剥離性能を発生させる事ができない。好ましくは３５０〜４８０、さらに好ましくは３９０〜４６０の範囲にある事が良い。
【００１１】
又、分子量分布（ＭＷ／ＭＮ）は１．００〜１．２０の範囲にある事が必要である。分子量分布が広すぎると即ちＭＷ／ＭＮの値が１．２０より大きいとミネラルオイルの移動速度を制御しきれず、特に使用時の粘着力を発現させる事が困難である。好ましくは１．００〜１．１０の範囲が良い。
単層フィルムに付与するミネラルオイルの量は０．０１〜１．０重量％であることが必要である。０．０１重量％より少ないと製造時に剥離性能を十分に発現させるこのが出来ない場合がある。１．０重量％より多いと使用時にフィルム表面を完全に覆ってしまい粘着性能を発現させる事ができない場合がある。より好ましくは０．１〜０．５重量％の範囲内である。
【００１２】
特にフィルム製造後から使用までに高い温度条件にて保存される場合には、ミネラルオイルは、直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２、Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分の各割合の合計が３５〜５０体積％、且つ直鎖状炭化水素Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分（Ｂ成分）の合計割合と直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２相当分子量成分（Ａ成分）の合計割合の比（Ｂ／Ａ）が４．０〜１０．０である事が好ましい。ここで、直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２、Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分とは、後述のように、ガスクロマトグラフによる測定において、炭素数２０、２１、２２、３１、３２、３３の直鎖状炭化水素の標準サンプルと同位置に検出される成分をいう。従って、環状炭化水素であっても、前記炭素数の直鎖状炭化水素と同位置に検出される成分は、その炭素数の直鎖状炭化水素相当分子量成分という。例えば炭素数２５の環状炭化水素であっても、例えば炭素数２８の直鎖状炭化水素と同位置に検出される成分は、直鎖状炭化水素Ｃ２８相当分子量成分という。
【００１３】
直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２、Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分はフィルム製造時に剥離性能を特に強く示す事があり、また直鎖状炭化水素Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分は製造後時間が経過しフィルムを原反等の巻いた状態で剥離性能を特に強く示す事がある。これは製造工程初期には直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２、Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分がフィルム表面にも存在していたが、この中で保存温度が高い場合、直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２相当分子量成分は分子量が低いため比較的早くフィルム中へ移行し、保存温度が高くても使用時には主に直鎖状炭化水素Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分がフィルム表面に残る結果となる。このような機構によりフィルム製造時にはフィルム表面にはミネラルオイル量が多くフィルム同士の粘着力が弱く、使用時にはミネラルオイルの量がフィルム表面で少なくなり、フィルムの粘着力が強くする事が可能となる。従って、フィルムの種類、製造工程によっては直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２、Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分の割合の合計が３５〜５５体積％の範囲内にあると制御効果がより顕著に表れる事がある。より好ましくは３７〜４８体積％が良い。さらに直鎖状炭化水素Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分の合計割合（Ｂ）と直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２相当分子量成分の合計割合（Ａ）の比（Ｂ／Ａ）が４．０〜１０．０である事が好ましい。４．０未満であるとフィルム表面からフィルム中への移行量が短時間で多くなりすぎ使用時までの長期間に安定した剥離性能を維持できず一定の粘着力を維持させる事ができない。また１０．０より大きいと高分子量成分が多くなり、フィルム中やフィルム中からフィルム表面へ移行し難くなり、フィルム中に不均一に存在し、適切な剥離性能を発生させる事ができない場合がある。より好ましくは４．０〜９．０の範囲内が良い。
【００１４】
本発明において使用されるミネラルオイルの動粘度は２０ｃＳｔ〜７０ｃＳｔ（４０℃）の範囲内にあることが好ましい。２０ｃＳｔより低いとフィルム表面で流動性が高くなり分布にムラを生じその結果として剥離ムラを生じる場合がある。７０ｃＳｔより高いとミネラルオイル自体に粘着力を有するようになり剥離性能が低下する。従って動粘度は２０ｃＳｔ〜７０ｃＳｔ（４０℃）の範囲内にあることが好ましいが３５ｃＳｔ〜５０ｃＳｔ（４０℃）の範囲であることがより好ましい。さらには３７ｃＳｔ〜４５ｃＳｔ（４０℃）であることが好ましい。
【００１５】
本発明の単層フィルムとしては、塩化ビニリデン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリエチレン系等のポリオレフィン系フィルム等が用いられる。ここで、ポリオレフィン系フィルムでは特に後述のゲルパーミエーションクロマトグラフ（ＧＰＣ）法により測定される分子量分布（ＭＷ／ＭＮ）が１．５〜３．５、密度０．８６５〜０．９１４ｇ／ｃｍ³、共重合体がオクテンのポリエチレン系フィルムが好ましい。
【００１６】
単層フィルムにポリ塩化ビニリデン系フィルムを使用する場合には、塩化ビニリデンと塩化ビニルの共重合体、塩化ビニリデンとメチルアクリレートの共重合体、塩化ビニリデンとブチルアクリレートの共重合体、塩化ビニリデンと２ーエチルヘキシルアクリレートの共重合体から成るフィルムが挙げられる。いずれのフィルムにおいても塩化ビニリデン含有量は７３重量％以上が好ましく、さらに８０重量％以上が好ましく、さらには８５重量％以上がより好ましい。この中で特にミネラルオイルの移行の制御のし易さの点から塩化ビニリデンと塩化ビニルの共重合体を使用したフィルムが好ましい。塩化ビニリデン系フィルムに使用する共重合体の分子量（ＭＷ）はフィルム強度及び成形加工性の面から５００００以上２０００００以下が好ましい。さらに好ましくは７００００以上１５００００以下が好ましい。分子量分布（ＭＷ／ＭＮ）は成形加工性およびフィルムの表面外観の面より１．１〜２０．０が好ましい。さらには１．５〜５．０の範囲がより好ましい。
【００１７】
単層フィルムにポリエステル系フィルムを使用する場合、特に限定されるわけではないが、例えば後述の方法により求められる面配向度が０．０４以上０．１５以下の共重合ポリエステルフィルムであって、該共重合ポリエステルが還元粘度０．８デシリットル／ｇ以上１．６デシリットル／ｇ以下であることが好ましい。また、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と１，４−ブタンジオール及び下記式（１）で示される一種以上のジオールを含むジオール成分よりなり、全酸成分に対して、ｍ＝２のジオールが０．２モル％未満の時、ｍ＝２のジオールを除く全ジオール成分１００モル％中、１，４−ブタンジオールが５５モル％以上８５モル％以下ｍ＝１のジオールが１５モル％以上４５モル％以下であり、ｍ＝２のジオールが０．２モル％以上３モル％以下の時ｍ＝２のジオールを除く全ジオール成分１００モル％中１，４−ブタンジオールが５５モル％以上９０モル％以下、ｍ＝１のジオールが１０モル％以上４５モル％以下である共重合ポリエステルフィルム等が挙げられる。
【００１８】
【化１】

【００１９】
ここで全酸成分とは、エステル重縮合反応に寄与するカルボキシル基を有するポリカルボン酸を指す。さらに詳述すると、該共重合ポリエステルフィルムの場合、全酸成分に占めるテレフタル酸の割合は９０モル％以上であることが好ましく、全成分がテレフタル酸であっても構わない。該共重合ポリエステルを構成するジオール成分のもう一つの必須成分は前記（１）式で示されるジオール、即ち、ｍ＝１のジオールとして表されるポリエチレングリコール及び／またはｍ＝２のジオールとして表されるポリテトラメチレングリコールである。該ジオールはそれぞれ単独で用いても、また併用して用いてもよいがポリエチレングリコールとポリテトラメチレングリコールの両者を用いることが好ましい。又該共重合ポリエステルフィルムには添加剤として下記式（２）（３）で示される化合物、ソルビタン脂肪酸、ポリブタジエン、ポリブテン、水添ポリブテン、ポリイソブチレン等の粘着付与剤、ブロッキング防止剤、安定剤（ヒンダードフェノール系、チオプロピオン酸エステル、脂肪酸サルファイド及びジサルファイド、フォスファイト及びチオフォスファイト等の酸化防止剤等）を必要に応じて一種もしくは二種以上併用して添加しても良い。（２）で表される化合物としてはモノまたはジグリセリンとウンデシル酸、ラウリル酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸より選ばれる脂肪酸のエステル等が挙げられる。（３）で表される化合物としてはプロピレングリコールとウンデシル酸、ラウリル酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸より選ばれる脂肪酸のエステル等が挙げられる。ソルビタン脂肪酸エステルとしてはソルビタンとウンデシル酸、ラウリル酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸より選ばれる脂肪酸のエステル等が挙げられる。これらの粘着付与剤の添加量は必要に応じて添加すればよく特に制限はないが１．５重量％以上９．１重量％以下添加することが好ましい場合がある。
【００２０】
【化２】

【００２１】
またポリエステル系フィルムはポリ塩化ビニリデン系フィルムと比較すると一次構造が異なるためミネラルオイルとの相溶性が異なる。従って本発明のミネラルオイルの剥離性能（フィルム同士の粘着性能）に対する影響が異なる。
本発明において、フィルムの厚みは、フィルム強度及び、使い易さから８ミクロン以上３０ミクロン以下が好ましい。さらには８ミクロン以上１６ミクロン以下がより好ましい。
【００２２】
本発明においては、必要に応じて種々の添加剤を使用する事ができる。添加剤として滑剤、防曇剤、安定剤（一例：エポキシ化植物油、エチレンジアミン４酢酸塩、アミン系もしくはフェノール系の酸化防止剤、イオウ系の酸化防止剤、リン系の酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系もしくはシアノアクリレート系の光安定剤、ヒンダードピペリジン系の光安定剤）等が一例として挙げられる。また場合によっては可塑剤、ポリブテン、水添ポリブテン等を添加しても良い。これらを全て、もしくは必要に応じて一種又は数種類を添加しても良い。
【００２３】
本発明の単層フィルムの製造方法は特に限定されるものではないがその例を示す。まず単層ポリ塩化ビニリデン系フィルム、単層ポリエステル系フィルムを製造する場合では、例えばいわゆるトラップドバブル法が用いられる。詳述すると押出機に樹脂が送られ樹脂が溶融される。溶融された樹脂は押出機先端に取り付けられた環状ダイから管状に押し出される。特に高い厚み精度が必要な場合は、押出機と環状ダイの間にギヤポンプを設置しても良い。押し出された溶融樹脂は冷却水で冷却される。この際、溶融管状樹脂の内部に本発明記載のミネラルオイルを入れておきバブル内面にミネラルオイルを塗布する。塗布量の制御はこのバブルをピンチするピンチロールの圧力で行う。一旦ピンチされた管状樹脂は再度加熱後ブロウアップされたバブルを形成する。又必要に応じては電離性放射線の照射による架橋をおこなってもよい。再度この際に縦方向、横方向に延伸を受け所定のフィルムサイズと成る。このブロウンバブルを折りたたみつつピンチロールで引き取った後巻き取る。巻取方法は幾種類かあるが巻取工程前にスリットを行いチューブ状の単層フィルム切り開き巻き取る方法。また巻取った２枚重ねの原反単層フィルムを次の工程のスリット機で切り開きさらに所定のサイズの製品にスリットする方法等がある。
【００２４】
又単層ポリエステル系フィルムを製造する場合にＴダイを使用する事もできる。詳述すると樹脂原料を混合設備で混合した後、押出機に送られ、溶融される。溶融された樹脂は押出機先端に取り付けられたＴダイからシート状に押し出される。特に高い厚み精度が必要な場合は、押出機とＴダイの間にギヤポンプを設置しても良い。押し出された溶融樹脂はチルロールで冷却固化され単層フィルムを得る。さらに必要に応じて加熱ロール等での縦方向の延伸、テンター等での横方向の延伸を行ってもよいし又２軸延伸装置を使用し延伸しても良い。本発明記載のミネラルオイルはこの成形方法を行う場合、Ｔダイから押し出されたシートに塗布しても良いし、延伸後のフィルムに塗布しても良い。この工程の後、端部をスリットし原反を得る。この原反を所定のサイズにスリットし製品を得る方法等がある。
【００２５】
本発明による単層フィルムは用途は特に限定されないが樹脂板、金属板等の保護に用いられる表面保護フィルム、食品や食品容器を包むクリングフィルム、ラップフィルム等の用途等にも利用することができる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。実施例では以下の測定方法を使用した。
（１）ミネラルオイルの付与量の測定方法
ミネラルオイルの付与量の検定は以下の方法で行う。ポリ塩化ビニリデン系フィルムの場合テトラヒドロフランに、ポリエステル系フィルムの場合トリフルオロ酢酸／クロロホルム（１／２重量比）に各サンプルを１０重量％溶解させた溶液を「アサヒクリン２２５」（旭硝子（株）製）＜商品名＞で再沈させる。フィルターで濾過した後、濾液を蒸発乾固させる。再度アサヒクリン２２５＜商品名＞で溶解させた液を液体クロマトグラフ（ＬＣ）法を使用して測定した。測定装置としてはＭｉｌｌｉｐｏｒｅＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ製Ｗａｔｅｒｓ５１０ＨＰＬＣＰｕｍｐ、カラムはμ−Ｐｏｒａｓｉｌを使用し測定を行い、フィルム１ｇ中に塗布されるミネラルオイルの量を算出した。
（２）ミネラルオイルの分子量分布、数平均分子量、直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２、Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分の割合の測定
ミネラルオイルの分子量分布及び数平均分子量は使用するミネラルオイルもしくは次記法で単層フィルムから抽出してガスクロマトグラフ（ＧＣ）法を使用して測定する。ポリ塩化ビニリデン系フィルムの場合テトラヒドロフランに、ポリエステル系フィルムの場合トリフルオロ酢酸／クロロホルム（１／２重量比）に各サンプルを１０重量％溶解させた溶液をｎ−ヘキサンで再沈させる。フィルターで濾過した後、濾液を蒸発乾固させる。再度でｎ−ヘキサン溶解させた液をサンプルとする。測定装置としてはヒューレトパッカード（株）製ＨＰ５８９０Ａ、カラムは金属キャピラリーカラム：０．２５ｍｍ×１５ｍ（ＵｌｔｒａＡＬＬＯＹ（ＨＴ））を使用し測定した。測定された値は炭素数が判っている直鎖状炭化水素の標準サンプル（例えば炭素数２２であればｎ−ドコサン（ｎ−Ｃ₂₂Ｈ₄₆））と比較しサンプルの各炭素数の割合を炭素数１５〜４６の範囲で求めた。この値より分子量分布、数平均分子量を算出した。なお、下記実施例及び比較例中、直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２、Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分の割合について、％は体積％を意味する。
（３）ミネラルオイルの動粘度
ＪＩＳ−Ｋ２２８３に準拠して求めた。
（４）単層ポリ塩化ビニリデン系フィルムの塩化ビニリデン含有量の測定方法
単層ポリ塩化ビニリデンの組成割合は高分解能のプロトン核磁気共鳴測定装置：１Ｈ−ＮＭＲ（日本電子（株）製α−４００）にて測定した。さらに詳述すると重水素化テトラヒドロフランにサンプルを５％溶解した溶液を、測定温度約２７℃の条件下、４００ＭＨｚの１Ｈ−ＮＭＲで測定し、そのスペクトル中のテトラメチルシランを基準とした化学シフトが、３．５０〜４．２０ｐｐｍ、２．８０〜３．５０ｐｐｍ、２．００〜２．８０ｐｐｍの間のピークから溶媒由来のピークを差し引いて求めた積分値を各々、（ａ）、（ｂ）、（ｃ）として下記計算式にて当該単層ポリ塩化ビニリデン系フィルムの塩化ビニリデンの組成割合を求めた。
【００２７】
塩化ビニリデンの組成割合（重量％）＝［９７．０×（（ａ）＋（ｂ）／２）×１００］／［９７．０×（（ａ）＋（ｂ）／２）＋６２．５×（（ｃ）＋（ｂ）／２）］
（５）単層ポリ塩化ビニリデン系フィルムの重量平均分子量、分子量分布の測定方法
重量平均分子量の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフ（ＧＰＣ）法を使用して測定した。具体的に詳述すると、単層ポリ塩化ビニリデン系フィルムをテトラヒドロフランに溶解し、分子量既知の単分散ポリスチレンを標準物質として測定する。測定装置としては東ソー（株）製８０００シリーズ＜商品名＞等を使用した。
（６）単層ポリエステル系フィルムの組成の測定方法
単層ポリエステル系フィルムの溶媒としてトリフルオロ酢酸／重クロロホルム（１／２重量比）を用いて２７０ＭＨｚ、¹Ｈ−ＮＭＲ（日本電子（株）製）により測定した。
（７）単層ポリエステル系フィルムの還元粘度の測定方法
オルソクロロフェノールを溶媒として濃度０．１ｇ／デシリトル、２５℃の条件でオストワルド粘度計を用いて測定する。
（８）単層ポリエステル系フィルムの面配向度の測定法
アッベ（株）製の屈折計（アタゴ１Ｔ）を用い、フィルム面に垂直方向（Ｎｚ）、フィルム面内の２つの延伸方向または、１つの延伸方向とそれに垂直方向（Ｎｘ、Ｎｙ）の屈折率を求め、面配向度（Ｐ）を算出する。
（Ｐ）＝｜（Ｎｘ＋Ｎｙ）／２−Ｎｚ｜
（９）初期剥離性能の評価方法
２３℃の恒温室で面積が２５ｃｍ²の円柱のそれぞれの底面側に、皺の入らないように単層フィルムを緊張させ固定し、その単層フィルム面の相互が重なり合うように２本の円柱を合わせ、加重５００ｇで１分間圧着した後、インストロン引張試験器にて単層フィルムを相互に垂直な方向に引き剥がす時に必要な仕事量を測定した。
評価記号水準値（単位ｇ・ｃｍ／２５ｃｍ²）評価
○ ；０〜１０；剥離性能に優れる
△ ；１０〜２０；剥離性能がやや劣る
× ；２０以上；剥離性能が劣る
（１０）使用時の剥離性能、粘着力の評価方法
単層フィルムを一ヶ月保管（２８℃もしくは４０℃）後、初期剥離性能の測定方法と同じ方法でフィルムを相互に垂直な方向に引き剥がす時に必要な仕事量を測定した。使用時にはロールから単層フィルムを引き出し、被梱包物を包むため、ロールからの引き出し易さと梱包する際単層フィルム同士が剥がれず粘着性を持たなければならないため一定範囲内の粘着力が必要となる。
評価記号水準値（単位ｇ・ｃｍ／２５ｃｍ²）評価
○ ；１５〜２４；剥離性能、粘着性能に優れる
△ ；１０〜１４及び２５〜２９；剥離性能、粘着性能がやや劣る
× ；１０未満及び３０以上；剥離性能、粘着性能が劣る
（１１）総合評価
評価記号水準値
○ ；優れる
△ ；やや劣る
× ；劣る
【００２８】
【実施例１〜１１及び比較例１〜５】
表１及び表２に用いたミネラルオイルの特性を示す。Ｎｏ．１〜Ｎｏ．５及びＮｏ．７〜Ｎｏ．９は本発明記載のミネラルオイル、Ｎｏ．６は数平均分子量が本発明の範囲より低いミネラルオイル、Ｎｏ．１０は数平均分子量が本発明の範囲より低く、さらに直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２、Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分の割合の合計及び直鎖状炭化水素Ｃ３１、Ｃ３２、Ｃ３３相当分子量成分（Ｂ成分）の合計割合と直鎖状炭化水素Ｃ２０、Ｃ２１、Ｃ２２相当分子量成分（Ａ成分）の合計割合の比（Ｂ／Ａ）が本発明の好ましい範囲外であるミネラルオイルである。
【００２９】
表３に同一条件で製膜及び保管した初期剥離性能、使用時の剥離性能、粘着力の評価方法、及びそれらを総合評価した結果を示す。単層ポリ塩化ビニリデンフィルムは通常のいわゆるトラップドバブル方法で得た。詳述すると塩化ビニルを共重合させ分子量８８０００、分子量分布２．４の塩化ビニリデン含有量９０重量％のポリ塩化ビニリデン樹脂を溶融押出機に供給して溶融して押出機の先端に取り付けた環状ダイより５０ｋｇ／ｈｒの製造能力で押し出した。管状に押し出された溶融樹脂は冷却水で冷却した。この際管状溶融樹脂の内部に各ミネラルオイルを入れバブル内面にミネラルオイルを塗布した。塗布量の制御はこのバブルをピンチする１ｓｔピンチロールの圧力で行った。ピンチした管状溶融樹脂は再度加熱後、ブロウアップし、原反フィルムを得た。この原反フィルムをスリット機でスリットし単層の厚さ１０ミクロンの単層ポリ塩化ビニリデンフィルムを得た。この際得たフィルムの粘着力を２４時間以内に測定し初期剥離性能を評価した。又２８℃で一ヶ月間保管した後の粘着力を測定し、剥離性能、粘着力の評価を行った。実施例１〜６は本発明の範囲内でミネラルオイルの含有量、数平均分子量を変化させたものである。初期剥離性、使用時の剥離性能、粘着力とも良好な結果が得られた。比較例１はミネラルオイルの数平均分子量の低いＮｏ．６を使用した単層ポリ塩化ビニリデンフィルムであるが使用時の剥離性能が劣っていた。比較例２及び比較例３は数平均分子量は本発明の範囲内のミネラルオイルであるが含有量が多すぎる単層フィルムと少なすぎる単層フィルムの例である。比較例２の様に多すぎると使用時の粘着性能が劣り、又比較例３の様に少なすぎるとフィルム同士が一部くっついた状態となる部分が発生し製膜途中のブロウアップが均一に行い難くパンクし製膜が困難で正常なフィルムを得ることができなかった。この際の塗布量は１ｓｔピンチ通過後のパリソンより抽出し確認した。
【００３０】
表４にＡ成分、Ｂ成分の合計、及び比を変化させたミネラルオイルを使用した例及び単層フィルムの材質を変えた例を示す。実施例７〜１０及び比較例４の単層ポリ塩化ビニリデンフィルムは前記実施例１と同じ方法で得た。
実施例１０及び比較例５のポリエステル系フィルムはＴダイ法及び２軸延伸装置を使用して得た。詳述すると組成、テレフタル酸、１，４−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが各々１００モル％、７５モル％、２５モル％、０．６モル％（詳述すると全ジオール成分に対して１，４−ブタンジオール、トリエチレングリコール、各々７５モル％、２５モル％、ポリテトラメチレングリコールはテレフタル酸１００モル％に対して０．６モル％［分子量１０００で換算］）、還元粘度１．０デシリットル／ｇのポリエステル系樹脂と数種類の添加剤を２軸押出機で混練り後４０ｍｍ押出機に供給して押出機の先端に取り付けたＴダイより押し出し、約１００ミクロンのシートとし、さらにこのシートを２軸延伸し１０ミクロンの単層のポリエステル系フィルムを得た。ミネラルオイルはこのフィルムに塗布した。各々得た単層フィルムの粘着力を２４時間以内に測定し初期剥離性能を評価した。又４０℃で一ヶ月間保管した後の粘着力を測定し、剥離性能、粘着力の評価を行った。実施例７〜１０はミネラルオイルのＡ成分とＢ成分の割合の合計及びその比（Ｂ／Ａ）を本発明の好ましい範囲内で変化させたものである。初期剥離性、使用時の剥離性能、粘着力とも高温条件下の保管にもかかわらず単層ポリ塩化ビニリデン系フィルム、単層ポリエステル系フィルムとも良好な結果が得られた。
【００３１】
比較例４〜５は数平均分子量が本発明の範囲外であり、Ａ成分とＢ成分の割合の合計及びその比（Ｂ／Ａ）が本発明の好ましい範囲外であるミネラルオイルが含有された単層ポリエチレン系フィルム、単層ポリ塩化ビニリデン系フィルム、単層ポリエステル系フィルムである。どちらの単層フィルムも初期剥離性は良好なものの、使用時の剥離性能、粘着力が劣っていた。
【００３２】
【表１】

【００３３】
【表２】

【００３４】
【表３】

【００３５】
【表４】

【００３６】
【発明の効果】
本発明は製造時にフィルム同士の粘着力を低く抑え且つ使用時にはフィルム同士の粘着力を高め、ロールからの繰り出し易さ（剥離性）及び粘着性能を十分満足する事を兼備する単層フィルムを提供する事を可能とした。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a single layer film used for packaging during transportation and storage, surface protection of metal, wood, etc., or wrapping food or food containers. More specifically, the present invention relates to an excellent single-layer film that develops adhesive performance required at the time of production and use.
[0002]
[Prior art]
Single layer films are spreading year by year due to the simplicity of the manufacturing method and its easy packaging technique. Among these, a film having a self-adhesive property is widely used for packaging during transportation and storage. At this time, since a normal low-density polyethylene film lacks self-adhesiveness, a method of providing a multi-layered structure, including an adhesive substance in the surface layer, and providing adhesiveness is disclosed in JP-A-5-43849. Yes. In addition, ultra-low density polyethylene having a reduced density to provide self-adhesion, or a polyvinylidene chloride film having self-adhesion in a normal film may be used. However, in any case, the adhesive force is not controlled only by applying the adhesive.
[0003]
On the other hand, Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-116257 discloses that a self-adhesive property is too strong and a large peeling noise is generated when the film is unwound from the original fabric. Etc. are disclosed. However, this method only weakens the peeling force between the films when the film is fed out from the original fabric, and does not control the adhesive force when using an actual film within an appropriate range.
[0004]
Furthermore, although multilayer films having various configurations are disclosed in literatures and patent publications, when the film configuration is a multilayer, the manufacturing process becomes complicated, and various troubles are likely to occur, which tends to reduce productivity.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention overcomes the above-mentioned drawbacks of the prior art, suppresses the adhesive strength between films at the time of production, and increases the adhesive strength between films at the time of use, that is, ease of feeding from a roll (peelability) and adhesive performance. It is an object to provide a single layer film having both of the above.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present inventors have found a single-layer film in which the adhesive force is controlled by applying a specific mineral oil to the single-layer film, and have made the present invention.
That is, the present invention is provided with 0.10 to 1.0% by weight of mineral oil having a molecular weight distribution (MW / MN) of 1.00 to 1.20 and a number average molecular weight (MN) of 330 to 550. Characterize things Polyvinylidene chloride or polyester It relates to a single layer film.
The present invention is described in detail below.
[0007]
First, characteristics required at the time of production and use of a single layer film having adhesive performance will be described. A film having adhesive performance may be adhesive to the film itself, or may be applied to the produced film when the adhesive is kneaded in the extrusion process. In any method, if there is a strong adhesive force at the beginning of the manufacturing process, the films will stick together and cannot be re-blowed, or it will be difficult to pull out the film from the raw film, and when slitting to a predetermined product size Wrinkles may occur. Therefore, a technique is required that has a low adhesive strength during production and that has an adhesive strength within a required range when used as a product.
[0008]
In the present invention, by applying a specific mineral oil to a single layer film, the film at the time of manufacture can be provided with a peeling performance and can have the above-mentioned required functions. That is, in the film of the present invention, since the mineral oil is present on the film surface during production, the adhesive strength between the films is low. On the other hand, since mineral oil can move from the film surface into or through the film, the mineral oil present on or near the film surface at the time of manufacture depends on the compatibility with the film, storage conditions, etc. Move in. At this time, if the moving speed is too high, mineral oil on the surface of the film or in the vicinity thereof is reduced during production, excessive adhesion occurs, and production of the film becomes difficult. In addition, if the moving speed is slow, there is more mineral oil than necessary on the surface during use, resulting in hindering the adhesive force. Therefore, a mineral oil having an appropriate moving speed and an appropriate amount of transfer is required. The present inventors have found that the amount of mineral oil transferred is greatly related to molecular weight and molecular weight distribution.
[0009]
Examples of the mineral oil used in the present invention include liquid paraffin used in industrial applications, liquid paraffin described in the Food Additives Official Document, and the like.
The monolayer film of the present invention is provided with the mineral oil. Here, the term “application” refers to impregnation, spraying, kneading in an extrusion process, in addition to coating during or after film production, and means that at least a part of mineral oil is present on the surface of the film or in the vicinity thereof. To do.
[0010]
The role of the mineral oil of the present invention is to generate an appropriate peeling performance for a single-layer film having adhesive performance, and as a result, to control the adhesive strength of the film, and the number average molecular weight must be 330 to 550. It is. If it is less than 330, the mineral oil on the surface of the film is likely to migrate into the film, and stable release performance cannot be maintained for a long period of time, and if it is not used within a short period of time after manufacture, satisfactory release performance can be exhibited. Disappear. If it is larger than 550, it will be difficult to transfer from the film surface into the film, and it will be non-uniformly present in the film, making it impossible to generate appropriate peeling performance. Preferably it is 350-480, More preferably, it is good in the range of 390-460.
[0011]
The molecular weight distribution (MW / MN) needs to be in the range of 1.00 to 1.20. If the molecular weight distribution is too wide, that is, if the value of MW / MN is greater than 1.20, the moving speed of the mineral oil cannot be controlled, and it is difficult to express the adhesive force during use. A range of 1.00 to 1.10 is preferable.
The amount of mineral oil applied to the single layer film needs to be 0.01 to 1.0% by weight. If it is less than 0.01% by weight, it may not be possible to sufficiently exhibit the peeling performance during production. If the amount is more than 1.0% by weight, the film surface may be completely covered at the time of use and the adhesive performance may not be exhibited. More preferably, it is in the range of 0.1 to 0.5% by weight.
[0012]
In particular, when stored under high temperature conditions from film production until use, the mineral oil has a total of 35 proportions of linear hydrocarbon C20, C21, C22, C31, C32, C33 equivalent molecular weight components. -50% by volume, and the ratio of the total proportion of the linear hydrocarbon C31, C32, C33 equivalent molecular weight component (component B) and the total proportion of the linear hydrocarbon C20, C21, C22 equivalent molecular weight component (component A) ( B / A) is preferably 4.0 to 10.0. Here, the linear hydrocarbons C20, C21, C22, C31, C32, and C33 equivalent molecular weight components are those having carbon numbers of 20, 21, 22, 31, 32, and 33 in the measurement by gas chromatography as described later. A component detected at the same position as a standard sample of linear hydrocarbons. Therefore, even if it is a cyclic hydrocarbon, the component detected at the same position as the linear hydrocarbon having the carbon number is referred to as a linear hydrocarbon equivalent molecular weight component having the carbon number. For example, even a cyclic hydrocarbon having 25 carbon atoms, a component detected at the same position as, for example, a linear hydrocarbon having 28 carbon atoms is referred to as a linear hydrocarbon C28 equivalent molecular weight component.
[0013]
The linear hydrocarbon C20, C21, C22, C31, C32, and C33 equivalent molecular weight components may exhibit particularly strong peeling performance during film production, and the linear hydrocarbon C31, C32, and C33 equivalent molecular weight components after production In some cases, the peeling performance may be particularly strong in a state in which the film has been rolled up over time, such as a raw fabric. In the initial stage of the production process, linear hydrocarbons C20, C21, C22, C31, C32, and C33 equivalent molecular weight components were also present on the film surface. Hydrogen C20, C21, C22 equivalent molecular weight components move into the film relatively quickly due to their low molecular weight, and even when the storage temperature is high, the linear hydrocarbon C31, C32, C33 equivalent molecular weight components are mainly on the film surface during use. The remaining result. With this mechanism, the amount of mineral oil on the film surface is large when the film is manufactured, and the adhesive strength between the films is weak. When used, the amount of mineral oil decreases on the film surface, and the adhesive strength of the film can be increased. . Therefore, depending on the type of film and the production process, the control effect is more prominent when the sum of the proportions of molecular weight components corresponding to linear hydrocarbons C20, C21, C22, C31, C32, and C33 is within the range of 35 to 55% by volume. May appear. More preferably, 37-48 volume% is good. Furthermore, the ratio (B / A) of the total proportion (B) of the linear hydrocarbon C31, C32, C33 equivalent molecular weight component to the total proportion (A) of the linear hydrocarbon C20, C21, C22 equivalent molecular weight component is 4. It is preferable that it is 0-10.0. If it is less than 4.0, the amount of transfer from the film surface into the film becomes too large in a short time, and stable peeling performance cannot be maintained for a long time until use, and a constant adhesive force cannot be maintained. On the other hand, if the molecular weight is larger than 10.0, the amount of the high molecular weight component is increased, and it is difficult to transfer from the film or from the film to the film surface. . More preferably, it is within the range of 4.0 to 9.0.
[0014]
The kinematic viscosity of the mineral oil used in the present invention is preferably in the range of 20 cSt to 70 cSt (40 ° C.). When it is lower than 20 cSt, the fluidity is increased on the film surface, and uneven distribution may occur, resulting in uneven peeling. When it is higher than 70 cSt, the mineral oil itself has an adhesive force and the peeling performance is lowered. Therefore, the kinematic viscosity is preferably in the range of 20 cSt to 70 cSt (40 ° C.), but more preferably in the range of 35 cSt to 50 cSt (40 ° C.). Furthermore, it is preferably 37 cSt to 45 cSt (40 ° C.).
[0015]
As the monolayer film of the present invention, a vinylidene chloride film, a polyester film, a polyolefin film such as a polyethylene film, or the like is used. Here, the polyolefin film has a molecular weight distribution (MW / MN) of 1.5 to 3.5 and a density of 0.865 to 0.914 g / cm measured by a gel permeation chromatograph (GPC) method described later. ^Three A polyethylene film in which the copolymer is octene is preferred.
[0016]
When a polyvinylidene chloride film is used for a single layer film, a copolymer of vinylidene chloride and vinyl chloride, a copolymer of vinylidene chloride and methyl acrylate, a copolymer of vinylidene chloride and butyl acrylate, vinylidene chloride and 2 And a film made of a copolymer of ethyl hexyl acrylate. In any film, the vinylidene chloride content is preferably 73% by weight or more, more preferably 80% by weight or more, and still more preferably 85% by weight or more. Among these, a film using a copolymer of vinylidene chloride and vinyl chloride is particularly preferable from the viewpoint of easy control of the migration of mineral oil. The molecular weight (MW) of the copolymer used for the vinylidene chloride film is preferably 50,000 or more and 200,000 or less from the viewpoint of film strength and moldability. More preferably, 70,000 or more and 150,000 or less are preferable. The molecular weight distribution (MW / MN) is preferably 1.1 to 20.0 in terms of moldability and film surface appearance. Furthermore, the range of 1.5-5.0 is more preferable.
[0017]
When using a polyester-based film for a single-layer film, it is not particularly limited, for example, is a copolymerized polyester film having a degree of plane orientation of 0.04 or more and 0.15 or less determined by the method described below, It is preferable that the copolyester has a reduced viscosity of 0.8 deciliter / g or more and 1.6 deciliter / g or less. Moreover, it consists of a diol component containing a dicarboxylic acid component containing terephthalic acid as a main component and 1,4-butanediol and one or more diols represented by the following formula (1). When the diol is less than 0.2 mol%, 1,4-butanediol is 55 mol% to 85 mol% and m = 1 diol is 15 mol% out of 100 mol% of all diol components excluding m = 2. 45 mol% or less, and when m = 2 diol is 0.2 mol% or more and 3 mol% or less, 1,4-butanediol is 55 mol% in 100 mol% of all diol components excluding m = 2 diol. Examples thereof include a copolymerized polyester film having a diol of 90 mol% or less and m = 1 of 10 mol% or more and 45 mol% or less.
[0018]
[Chemical 1]

[0019]
Here, the total acid component refers to a polycarboxylic acid having a carboxyl group that contributes to the ester polycondensation reaction. More specifically, in the case of the copolyester film, the proportion of terephthalic acid in the total acid component is preferably 90 mol% or more, and all components may be terephthalic acid. Another essential component of the diol component constituting the copolymer polyester is represented by the diol represented by the above formula (1), that is, polyethylene glycol represented as a diol of m = 1 and / or diol of m = 2. Polytetramethylene glycol. These diols may be used alone or in combination, but it is preferable to use both polyethylene glycol and polytetramethylene glycol. In addition, the copolymerized polyester film includes additives represented by the following formulas (2) and (3), tackifiers such as sorbitan fatty acid, polybutadiene, polybutene, hydrogenated polybutene, and polyisobutylene, antiblocking agents, stabilizers ( Hindered phenols, thiopropionic acid esters, fatty acid sulfides and disulfides, phosphites, thiophosphites and other antioxidants may be used alone or in combination of two or more as required. The compound represented by (2) is an ester of a fatty acid selected from mono- or diglycerin and undecylic acid, lauric acid, tridecylic acid, myristic acid, pentadecylic acid, stearic acid, nonadecanoic acid, oleic acid, linoleic acid, and linolenic acid. Etc. Examples of the compound represented by (3) include propylene glycol and an ester of fatty acid selected from undecyl acid, lauric acid, tridecylic acid, myristic acid, pentadecylic acid, stearic acid, nonadecanoic acid, oleic acid, linoleic acid, and linolenic acid. Can be mentioned. Examples of sorbitan fatty acid esters include esters of fatty acids selected from sorbitan and undecyl acid, lauric acid, tridecylic acid, myristic acid, pentadecylic acid, stearic acid, nonadecanoic acid, oleic acid, linoleic acid, and linolenic acid. The amount of these tackifiers added is not particularly limited as long as it is added, but it may be preferably 1.5% by weight or more and 9.1% by weight or less.
[0020]
[Chemical 2]

[0021]
Moreover, since the primary structure of a polyester film is different from that of a polyvinylidene chloride film, the compatibility with mineral oil is different. Therefore, the influence on the peeling performance of the mineral oil of the present invention (adhesion performance between films) is different.
In the present invention, the thickness of the film is preferably 8 microns or more and 30 microns or less from the viewpoint of film strength and ease of use. Furthermore, 8 microns or more and 16 microns or less are more preferable.
[0022]
In the present invention, various additives can be used as necessary. Additives such as lubricants, antifogging agents, stabilizers (example: epoxidized vegetable oil, ethylenediamine tetraacetate, amine or phenolic antioxidants, sulfur antioxidants, phosphorus antioxidants, benzotriazoles) Examples thereof include benzophenone-based, benzoate-based or cyanoacrylate-based light stabilizers, and hindered piperidine-based light stabilizers). In some cases, a plasticizer, polybutene, hydrogenated polybutene, or the like may be added. These may be added all or one or several as required.
[0023]
Although the manufacturing method of the single layer film of this invention is not specifically limited, The example is shown. First, in the case of producing a single-layer polyvinylidene chloride film or a single-layer polyester film, for example, a so-called trapped bubble method is used. More specifically, the resin is sent to the extruder and melted. The molten resin is extruded into a tubular shape from an annular die attached to the tip of the extruder. When particularly high thickness accuracy is required, a gear pump may be installed between the extruder and the annular die. The extruded molten resin is cooled with cooling water. At this time, the mineral oil described in the present invention is placed inside the molten tubular resin, and the mineral oil is applied to the bubble inner surface. The application amount is controlled by the pressure of a pinch roll that pinches this bubble. Once pinched, the tubular resin forms a bubble that is blown up after being heated again. Moreover, you may bridge | crosslink by irradiation of ionizing radiation as needed. At this time, the film is stretched in the vertical and horizontal directions to obtain a predetermined film size. The blown bubble is folded and taken up with a pinch roll and then wound up. Although there are several types of winding methods, a tube-shaped single layer film is cut open and wound before the winding step. In addition, there is a method in which a wound two-layer raw single layer film is cut with a slitting machine in the next step and further slit into a product of a predetermined size.
[0024]
A T-die can also be used when producing a single-layer polyester film. More specifically, after the resin raw materials are mixed in a mixing facility, they are sent to an extruder and melted. The molten resin is extruded into a sheet form from a T die attached to the tip of the extruder. In particular, when high thickness accuracy is required, a gear pump may be installed between the extruder and the T die. The extruded molten resin is cooled and solidified with a chill roll to obtain a single layer film. Further, if necessary, the film may be stretched in the longitudinal direction with a heating roll or the like, or stretched in the transverse direction with a tenter or the like, or may be stretched using a biaxial stretching apparatus. When performing this shaping | molding method, the mineral oil of this invention may be apply | coated to the sheet | seat extruded from T-die, and may be applied to the film after extending | stretching. After this step, the end is slit to obtain the original fabric. There is a method of obtaining a product by slitting the original fabric into a predetermined size.
[0025]
The use of the monolayer film according to the present invention is not particularly limited, but it can also be used for applications such as surface protection films used for protecting resin plates, metal plates, etc., cling films that wrap foods and food containers, wrap films, and the like. .
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples. However, the present invention is not limited to only these examples. In the examples, the following measuring methods were used.
(1) Method for measuring the amount of mineral oil applied
The test for the amount of mineral oil applied is performed by the following method. A solution of 10% by weight of each sample dissolved in tetrahydrofuran in the case of a polyvinylidene chloride film and in trifluoroacetic acid / chloroform (1/2 weight ratio) in the case of a polyester film is “Asahi Klin 225” (Asahi Glass Co., Ltd.). ) Re-sink with <product name>. After filtration through a filter, the filtrate is evaporated to dryness. The liquid dissolved again with Asahi Klin 225 <trade name> was measured using a liquid chromatograph (LC) method. As a measuring device, Waters510 HPLC Pump manufactured by Millipore Corporation was used, and μ-Porasil was used as a column, and the amount of mineral oil applied to 1 g of film was calculated.
(2) Measurement of molecular weight distribution of mineral oil, number average molecular weight, proportion of linear hydrocarbon C20, C21, C22, C31, C32, C33 equivalent molecular weight components
The molecular weight distribution and number average molecular weight of the mineral oil are measured using a gas chromatograph (GC) method extracted from a single layer film by the mineral oil used or the following method. In the case of a polyvinylidene chloride film, a solution in which 10% by weight of each sample is dissolved in tetrahydrofuran and in the case of a polyester film in trifluoroacetic acid / chloroform (1/2 weight ratio) is reprecipitated with n-hexane. After filtration through a filter, the filtrate is evaporated to dryness. A solution obtained by dissolving n-hexane again is used as a sample. The measurement was performed using HP5890A manufactured by Hewlett-Packard Co., Ltd., and the column was a metal capillary column: 0.25 mm × 15 m (Ultra ALLOY (HT)). The measured value is a standard sample of a straight-chain hydrocarbon whose carbon number is known (for example, n-docosane (n-C _{twenty two} H ₄₆ )) And the ratio of each carbon number of the sample was determined in the range of 15 to 46 carbon atoms. Molecular weight distribution and number average molecular weight were calculated from this value. In the following examples and comparative examples,% means volume% with respect to the proportion of linear hydrocarbon C20, C21, C22, C31, C32, C33 equivalent molecular weight components.
(3) Kinematic viscosity of mineral oil
It calculated | required based on JIS-K2283.
(4) Method for measuring vinylidene chloride content of single-layer polyvinylidene chloride film
The composition ratio of the single-layer polyvinylidene chloride was measured with a high-resolution proton nuclear magnetic resonance measuring apparatus: 1H-NMR (α-400 manufactured by JEOL Ltd.). More specifically, a solution of 5% of a sample dissolved in deuterated tetrahydrofuran was measured by 1H-NMR at 400 MHz under a measurement temperature of about 27 ° C., and the chemical shift based on tetramethylsilane in the spectrum was found. , Integrated values obtained by subtracting the solvent-derived peak from the peak between 3.50 to 4.20 ppm, 2.80 to 3.50 ppm, and 2.00 to 2.80 ppm, respectively (a) and (b) , (C), the composition ratio of vinylidene chloride of the single-layer polyvinylidene chloride film was determined by the following formula.
[0027]
Composition ratio (% by weight) of vinylidene chloride = [97.0 × ((a) + (b) / 2) × 100] / [97.0 × ((a) + (b) / 2) + 62.5 × ((C) + (b) / 2)]
(5) Measuring method of weight average molecular weight and molecular weight distribution of single-layer polyvinylidene chloride film
The weight average molecular weight was measured using a gel permeation chromatograph (GPC) method. More specifically, a single-layer polyvinylidene chloride film is dissolved in tetrahydrofuran and measured using a monodisperse polystyrene having a known molecular weight as a standard substance. As a measuring apparatus, Tosoh Co., Ltd. 8000 series <trade name> etc. was used.
(6) Measuring method of composition of single layer polyester film
270 MHz using trifluoroacetic acid / deuterated chloroform (1/2 weight ratio) as a solvent for a single layer polyester film, ¹ It was measured by 1 H-NMR (manufactured by JEOL Ltd.).
(7) Measuring method of reduced viscosity of single layer polyester film
Measured with an Ostwald viscometer using orthochlorophenol as a solvent at a concentration of 0.1 g / decylitol and 25 ° C.
(8) Measuring method of degree of plane orientation of single layer polyester film
Using Abbe's refractometer (Atago 1T), the refractive index in the direction perpendicular to the film surface (Nz), two stretching directions in the film surface, or one stretching direction and the direction perpendicular thereto (Nx, Ny) And the degree of plane orientation (P) is calculated.
(P) = | (Nx + Ny) / 2−Nz |
(9) Initial peel performance evaluation method
In a constant temperature room of 23 ° C, the area is 25cm ² After tightening and fixing the single-layer film to the bottom surface of each of the cylinders so as not to cause wrinkles, the two cylinders are aligned so that the single-layer film surfaces overlap each other, and after pressing for 1 minute under a load of 500 g The amount of work required when the single layer film was peeled in the direction perpendicular to each other was measured with an Instron tensile tester.
Evaluation symbol Standard value (Unit: g · cm / 25cm ² Evaluation
○; 0 to 10; Excellent peeling performance
△; 10-20; Peeling performance is slightly inferior
×: 20 or more: Poor peeling performance
(10) Evaluation method of peeling performance and adhesive strength during use
After the single layer film was stored for one month (28 ° C. or 40 ° C.), the amount of work required for peeling the film in the direction perpendicular to each other was measured by the same method as the method for measuring the initial peeling performance. When used, the single layer film is pulled out from the roll and wrapped, and the single layer film must be sticky so that it can be pulled out from the roll and packed. Become.
Evaluation symbol Standard value (Unit: g · cm / 25cm ² Evaluation
○; 15-24; excellent in peeling performance and adhesive performance
Δ: 10-14 and 25-29; peeling performance and adhesion performance are slightly inferior
×: Less than 10 and 30 or more; Peeling performance and adhesion performance are inferior
(11) Comprehensive evaluation
Evaluation symbol Level value
○; Excellent
△; Slightly inferior
×: Inferior
[0028]
Examples 1 to 11 and Comparative Examples 1 to 5
Tables 1 and 2 show the characteristics of the mineral oil used. No. 1-No. 5 and no. 7-No. No. 9 is a mineral oil according to the present invention, No. 9. No. 6 is a mineral oil having a number average molecular weight lower than the range of the present invention. No. 10 has a number average molecular weight lower than the range of the present invention, and furthermore, the sum of the proportions of the linear hydrocarbon C20, C21, C22, C31, C32, C33 equivalent molecular weight components and the linear hydrocarbon C31, C32, C33 equivalent molecular weight. A mineral oil in which the ratio (B / A) of the total proportion of the component (component B) and the total proportion of the linear hydrocarbon C20, C21, and C22 equivalent molecular weight components (component A) is outside the preferred range of the present invention.
[0029]
Table 3 shows the initial peel performance obtained by film formation and storage under the same conditions, the peel performance at the time of use, the evaluation method of adhesive strength, and the results of comprehensive evaluation thereof. A single-layer polyvinylidene chloride film was obtained by a conventional so-called trapped bubble method. In detail, a vinyl chloride copolymerized vinylidene chloride resin having a molecular weight of 88000 and a molecular weight distribution of 2.4% and containing 90% by weight of polyvinylidene chloride is fed to a melt extruder and melted and attached to the tip of the extruder. And extruded with a production capacity of 50 kg / hr. The molten resin extruded into a tubular shape was cooled with cooling water. At this time, each mineral oil was put inside the tubular molten resin, and the mineral oil was applied to the bubble inner surface. The application amount was controlled by the pressure of the 1st pinch roll that pinches this bubble. The pinched tubular molten resin was heated again and then blown up to obtain a raw film. The original film was slit with a slitting machine to obtain a single-layer polyvinylidene chloride film having a single-layer thickness of 10 microns. The adhesive strength of the film obtained at this time was measured within 24 hours to evaluate the initial peeling performance. Moreover, the adhesive strength after storing at 28 degreeC for one month was measured, and peeling performance and adhesive strength were evaluated. Examples 1-6 change the content of a mineral oil and the number average molecular weight within the scope of the present invention. Good results were obtained for initial peelability, peelability during use, and adhesive strength. Comparative example 1 is No. with a low number average molecular weight of mineral oil. 6 was a single-layer polyvinylidene chloride film, but the peeling performance during use was poor. Comparative Example 2 and Comparative Example 3 are examples of a single layer film whose number average molecular weight is a mineral oil within the range of the present invention but whose content is too much and too small. If it is too much as in Comparative Example 2, the adhesive performance at the time of use is inferior, and if it is too small as in Comparative Example 3, a part where the films partially stick together is generated, and the blow-up during film formation is uniform. It was difficult to puncture and film formation was difficult, and a normal film could not be obtained. The coating amount at this time was confirmed by extracting from the parison after passing the 1st pinch.
[0030]
Table 4 shows an example in which mineral oil in which the total and ratio of the A component and B component were changed and an example in which the material of the single layer film was changed. The single-layer polyvinylidene chloride films of Examples 7 to 10 and Comparative Example 4 were obtained by the same method as in Example 1.
The polyester films of Example 10 and Comparative Example 5 were obtained using a T-die method and a biaxial stretching apparatus. More specifically, the composition, terephthalic acid, 1,4-butanediol, triethylene glycol, and polytetramethylene glycol are 100 mol%, 75 mol%, 25 mol%, and 0.6 mol%, respectively. 1,4-butanediol and triethylene glycol, respectively, 75 mol% and 25 mol%, polytetramethylene glycol is 0.6 mol% [converted to a molecular weight of 1000] with respect to 100 mol% of terephthalic acid), reduced viscosity A polyester resin of 1.0 deciliter / g and several kinds of additives were kneaded with a twin screw extruder, then fed to a 40 mm extruder and extruded from a T die attached to the tip of the extruder to obtain a sheet of about 100 microns, Furthermore, this sheet was biaxially stretched to obtain a 10 micron monolayer polyester film. Mineral oil was applied to this film. The adhesive strength of each obtained single layer film was measured within 24 hours to evaluate the initial peeling performance. Moreover, the adhesive force after storing at 40 degreeC for one month was measured, and peeling performance and adhesive strength were evaluated. In Examples 7 to 10, the total of the ratios of the A component and the B component of the mineral oil and the ratio (B / A) are changed within the preferable range of the present invention. Good results were obtained for both the single-layer polyvinylidene chloride film and the single-layer polyester film regardless of storage under high temperature conditions, such as initial peelability, peelability during use, and adhesive strength.
[0031]
Comparative Examples 4 to 5 contained a mineral oil having a number average molecular weight outside the range of the present invention, and the sum of the ratio of the A component and the B component and the ratio (B / A) outside the preferred range of the present invention. A single-layer polyethylene film, a single-layer polyvinylidene chloride film, and a single-layer polyester film. Although both single layer films had good initial peelability, they were inferior in peelability and adhesive strength during use.
[0032]
[Table 1]

[0033]
[Table 2]

[0034]
[Table 3]

[0035]
[Table 4]

[0036]
【The invention's effect】
The present invention provides a single-layer film that suppresses the adhesive strength between films at the time of manufacture and increases the adhesive strength between films at the time of use, and sufficiently satisfies ease of feeding from a roll (peelability) and adhesive performance. It was possible to do.

Claims

Poly molecular weight distribution (MW / MN) is 1.00 to 1.20, mineral oil number average molecular weight (MN) is from 330 to 550 is characterized in that it has been granted 0.10 to 1.0 wt% Vinylidene chloride or polyester single layer film.

Mineral oil is 35 to 50% by volume in total of the proportions of linear hydrocarbons C20, C21, C22, C31, C32, and C33 equivalent molecular weight components, and linear hydrocarbons C31, C32, and C33 equivalent molecular weight components ( 2. The ratio (B / A) of the total ratio of the B component) to the total ratio of the linear hydrocarbon C20, C21, and C22 equivalent molecular weight components (A component) is 4.0 to 10.0. Layer film.

The monolayer film for food packaging which consists of a monolayer film of Claim 1 or 2 .