JP3800033B2 - Circuit breaker - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通電電路に過大電流が流れたときに可動鉄心及び固定鉄心の離間側を近接させて係止部に係止された開閉機構の被係止部を解除し、接点を強制開極する回路遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、回路遮断器は、電源と負荷との間の通電電路に介挿された接点を閉極した状態でばね等により開極方向の力を蓄えた状態で係止され、過電流ないし短絡電流のような異常電流が通電電路を通過すると、異常電流を検出する引外し装置によって係止状態が解除され接点が強制開極されるように構成されている。引外し装置としては、たとえば、特開平6−162910号公報に記載されたもののように、通電電路に挿入したバイメタルが吸着片を保持し、磁性材料のラッチ可動片を吸着片に対向して配置した構成を採用したものがある。ラッチ可動片には開閉機構の被係止部を係止するための係止孔が形成されてバイメタルの一端部に係止されており、通電電路に過電流が流れバイメタルが自己発熱によって撓むとラッチ可動片もバイメタルとともに撓んで被係止部の係止状態を解除する。また、通電電路に短絡電流が流れると吸着片がラッチ可動片を磁力によって吸引して被係止部の係止状態を解除する。このように、過電流に対してはバイメタルの自己発熱による撓みを利用し、短絡電流に対しては磁力を利用する構成を採用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したものにあっては、ラッチ可動片自体に開閉機構の被係止部を係止する係止孔が形成されているので、開閉機構の被係止部を係止するための別部材を必要とせず組立性が向上している。しかしながら、ラッチ可動片に係止孔を形成しているので、孔開け作業の際、被係止部を係止する表側から行うと係止孔周縁にぬきだれが発生し、また、裏側から行うと係止孔周縁にバリが発生してしまう。このため、被係止部の係止量すなわち引外し特性が均一とならず、引外し特性を均一にするための手直しが必要であった。
【0004】
本発明は、上記事由に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、組立性が向上し、しかも引外し特性を均一化にするための手直しをする必要性が少なくなる回路遮断器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1記載の回路遮断器は、電源と負荷との間の通電電路に介挿された接点と、この接点の閉極時に接点を開極する向きの力を蓄えて係止状態とする被係止部を有し係止状態が解除されると前記力により接点を強制開極させる開閉機構と、厚み方向をたたき出し及びたたき出し受け用の金型で挟んで被係止部を係止する方向とは反対側となる裏面側からたたき出し形成された係止部を有する可動鉄心及びこの可動鉄心に対向する固定鉄心を通電電路の一部を包囲する形で配設し、接点の閉極時に大電流が通電電路に流れると可動鉄心を固定鉄心に吸引して被係止部を係止部から解除する電磁石装置と、を器体内に配設した回路遮断器において、前記たたき出し受け用の金型に、前記可動鉄心の係止部に連設する上面側を裏面側にたたく突出部を設け、該突出部でたたくことにより前記可動鉄心における前記係止部の上面側が係止部から連設する形で凹まされた構成としてある。
【0006】
請求項2記載の回路遮断器は、請求項1の発明において、被係止部を係止部よりも軟質の材料にて形成するとともに、係止部との係止方向に対して直交する幅寸法を係止部の幅寸法よりも小さくした構成としてある。
【0007】
請求項3記載の回路遮断器は、請求項1又は請求項2の発明において、通電電路の一部は、器体の上下方向に延出して両端を固定端及び自由端としたバイメタルとし、該バイメタルの自由端と可動鉄心と固定鉄心とを一体形成された板ばねにより連結した構成としてある。
【0008】
請求項4記載の回路遮断器は、請求項3の発明において、板ばねは、バイメタルの自由端と可動鉄心及び固定鉄心の対向面よりも器体の上下方向においてバイメタル自由端側となる可動鉄心の一端側とを連結する第1連結部と、この第1連結部に連設され第1連結部よりも弱いばね力で可動鉄心及び固定鉄心間を当接させる方向に付勢した状態で固定鉄心と前記可動鉄心の一端側とを連結する第2連結部とを有し、前記器体に、可動鉄心及び固定鉄心を器体の上下方向においてバイメタル自由端側で当接させるとともに、可動鉄心及び固定鉄心を器体の上下方向においてバイメタル固定端側で離して第2連結部のばね力を蓄積した状態で固定鉄心の可動鉄心対向面側に当接する固定鉄心位置決めリブと、可動鉄心及び固定鉄心を器体の上下方向におけるバイメタル固定端側で所定間隔離して第1連結部のばね力を蓄積した状態で可動鉄心の固定鉄心対向面側とは反対側面に当接する可動鉄心位置決めリブと、を備えた構成としてある。
【0009】
請求項5記載の回路遮断器は、請求項4の発明において、可動鉄心に、固定鉄心との対向面から器体の上下方向においてバイメタル固定端方向に延出して前記可動鉄心位置決めリブに当接する延出片を設けた構成としてある。
【0010】
請求項6記載の回路遮断器は、請求項5の発明において、延出片の幅寸法を固定鉄心に対向する可動鉄心の対向面位置における幅寸法よりも小さくした構成としてある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1乃至図13に基づいて以下に説明する。
【0012】
本実施形態の回路遮断器は、両側の合成樹脂製の第1側ケース1Aと第2側ケース1Bとを連結して構成される器体1内に、器体1の幅方向に並設された2つの固定接点2A,2Bと、これら各固定接点2A,2Bに接離自在に対向する可動接点3A,3Bを固着した2つの可動接触子4A,4Bと、これらの2つの可動接触子4A,4Bを駆動する開閉機構5とを備え、ハンドル6の投入・開放操作により開閉機構5を介して各可動接点3A,3Bを各固定接点2A,2Bに接離(接触・開離)させる構成となっており、各固定接点2A,2B及び各可動接触子4A,4Bを、器体1の高さ方向に上下に配設するとともに両可動接触子4A,4Bの内、高さ方向で2つの固定接点2A,2B間に介在する一方の可動接触子4Bと、他方の可動接触子4Aの可動接点3Aが開離する固定接点2Aとを、各固定接点2A,2Bから各可動接点3A,3Bが開離した状態で器体1の幅方向から見て交差しない高さ位置に配設してある。なお、固定接点2Aと可動接点3Aからなる第1接点部を主回路の電圧極に挿入し、固定接点2Bと可動接点3Bからなる第2接点部を主回路の接地極(中性極)に挿入している。
【0013】
器体1の一端部内には両側ケース1A,1B間に挟み込むようにして、合成樹脂材料から成形された中間ケース7を固定しており、第2側ケース1Bの側壁(外壁)内側の凹部8と中間ケース7の縦壁部35とで構成される区間内に固定接点2Bを一端に設けた接地極側電路を構成する端子ブロック10Bを収納し、中間ケース7の第1側ケース1A側に設けた凹部9と第1側ケース1Aの側壁(外壁)とで構成される区画内に固定接点2Aを一端に設けた電圧極側電路を構成する端子ブロック10Aを収納してある。
【0014】
端子ブロック10Aは、コ状に折り曲げられた端子板11と、該端子板11の下片の一端より上方に延長片11aが一体延長され、該延長片11aの上端から延長片11aに対し直角に折り曲げて端子板11に対して外向きに一体延長された固定接触子12Aと、該固定接触子12Aの一端上面にかしめ固定された固定接点2Aと、端子板11の下片上に載置されて端子板11内に収納される略ム字状の鎖錠ばね13Aとで構成される。この端子ブロック10Aは中間ケース7の凹部9の底部を構成し器体1の底部に並行に延出形成された横壁部24上に端子板11の下片を乗せ、凹部9の一端部の縦壁25に沿うように延長片11aを配置し、縦壁25の上端を超えて固定接触子12Aを凹部9の外へ導出するとともに、第2側ケース1Bの長手方向における凹部9の外側に第2側ケース1Bの底部と略平行に一体形成された横壁15上に固定接触子12Aの先部を配置することにより、凹部9内に配設される。横壁15には固定接触子12Aの下面側に突出した固定接点2Aの下端を逃がす凹部15aが形成されている。端子板11は上片の他端から上向きにT字片11bを一体に延長形成しており、このT字片11bの上端の側方突出部の先端を中間ケース7の壁面に形成してある凸平部22’の上端面に載置する。また端子板11の側片の側面には鎖錠ばね13Aの押さえ片13b内に挿入され、鎖錠ばね13Aのがたつきを防止する突起23を一体に形成してある。
【0015】
鎖錠ばね13Aと端子板11は導体接続部たる速結端子を構成するもので、第1側ケース1Aに中間ケース7を重ね合わせた時に、中間ケース7の凹部9の他端部の縦壁部に設けられた断面半円状の斜め下向き溝160とこの斜め下向き溝160と同様に第1側ケース1Aの他端部の縦壁に設けられた斜め下向き溝160とで形成される電線挿入孔16Aを介して外部より挿入された電線(図示せず)の芯線が端子板11の上片と鎖錠ばね13Aの鎖錠片13aの上端と押さえ片13bの上端との間に圧入され、鎖錠片13a先端により電線の引き抜き方向に対して芯線を鎖錠し且つ、押さえ片13bの上端面で芯線を端子板11の上片に押し付けることにより、電気的に芯線を接続すると共に、機械的に保持するようになっている。この電線鎖錠を解除するのが解除ハンドル17でこの解除ハンドル17は下部側面に設けた回動軸18が中間ケース7の内側面の凸平部22’に設けた軸孔20に回動自在に軸支され且つ第1側ケース1Aの内側壁面に突出させている軸38を側面に形成してある凹部37に回動自在に軸支してあり、器体1の外側に露出する操作部17aを手動操作して回動させることで、下端に設けた駆動突起19が鎖錠ばね13Aの鎖錠片13aの一側端の先部を押して鎖錠片13aを撓ませ、芯線に対する鎖錠状態を解除することができるようになっている。図中21は解除ハンドル17を常時反手動操作方向に回動付勢する復帰ばねである。
【0016】
一方端子ブロック10Bは、基本的に端子ブロック10Aと同様に端子板11と、鎖錠ばね13Bと、固定接触子12Bとで構成されているが、端子ブロック10Aの端子板11とは異なり、端子ブロック10Bの端子板11はその下片の一端より下向きに延長片11cを延長形成し、その延長片11cの先端より器体1の底部と平行するようにして固定接触子12Bを延長形成し、また端子板11の側片の一端部から直角に延長した奥片11dを形成してある。
【0017】
鎖錠ばね13Bは、鎖錠ばね13Aと同じ構造のものであって、端子板11の下片上に載置され、端子板11の側片より突出させた突起23が押さえ片13b内に挿入されるようになっている。
【0018】
この端子ブロック10Bは第2側ケース1Bの凹部8の下向き傾斜した底面上に端子板11の下片を乗せ、凹部8の一端の立ち上がり壁8aに沿うように延長片11aを配置し、立ち上がり壁8aの下端と、凹部8底面の一端側との間に形成された切欠27に端子板11の一端を嵌めて延長片11cを凹部8外に出すようになっており、中間ケース7を第2側ケース1B側に重ね合わせときに、固定接触子12Bの先部、つまり固定接点2Bを設けた下面が第2側ケース1Bの底部のリブ26上に載置されるようになっている。なお、固定接触子12Bの先端近傍には第2側ケース1B底部より隔絶壁14が立設されており、この隔絶壁14とリブ26との間の凹所が固定接触子12Bの先部にかしめ固定された固定接点2Bの固定接触子12Bの下面側に突出した下端部の逃げとなる。
【0019】
また端子板11の上片の他端部より情報に延長形成されたT字片11bの上端の側方突出部の先端は第2側ケース1Bの壁面に形成してある凸平部22の上端面に載置される。
【0020】
端子ブロック10Bの鎖錠ばね13Bと端子板11は端子ブロック10Aの場合と同様に導体接続部たる速結端子を構成し、第2側ケース1Bに中間ケース7を重ね合わせたときに、第2側ケース1Bの凹部8の他端部の縦壁部に設けられた断面半円状の斜め下向き溝160とこの斜め下向き溝160と同様に中間ケース7の対向壁面に設けられた斜め下向き溝160とで形成される電線挿入孔16Bから電線が挿入されるとその芯線を鎖錠ばね13Bの鎖錠片13aで鎖錠し、押さえ片13bで芯線を端子板11の上片に押しつけて電線を電気的に接続するともに機械的に鎖錠するようになっている。
【0021】
この電線鎖錠を解除するのが解除ハンドル17’で、この解除ハンドル17’は上記の解除ハンドル17と同様に下部側面に設けた回動軸18が第2側ケース1Bの凸平部22に設けた軸孔20に回動自在に軸支され且つ中間ケース7の縦壁部35の壁面に突出させている軸(図示せず)を下部他側面に設けた凹部37に回動自在に軸支してあり、器体1の外側に露出する操作部17aを手動操作して回動させることで、下端に設けた駆動突起19が鎖錠ばね13Bの鎖錠片13aの一側端の先部を押して鎖錠片13aを撓ませ、芯線に対する鎖錠を解除することができるようになっている。図中21は解除ハンドル17’を常時反手動操作方向に回動付勢する復帰ばねである。
【0022】
さて可動接触子4A,4Bを開閉駆動する開閉機構5は、ハンドル6、ハンドル6を電圧極側の可動接触子4Aに連結する連結部材43、可動接触子4Aの後端部である被係止部4aを係止する突起状の係止部60を具備する可動鉄心58、駆動部材40等からなる。
【0023】
連結部材43は、ねじりコイルばねからなり両端部を略直角に折り曲げて軸44a,44bとした接圧ばね44と、金属板により略台形に形成されたガイド板45とを備え、ガイド板45の下底両端部に貫設したガイド孔45a,45bに接圧ばね44の各軸44a,44bを貫通させてなる。なお、一方の軸44a(以下、「上側軸」という)が貫通するガイド孔45aは丸孔とし、他方の軸44b(以下、「下側軸」という)が貫通するガイド孔45bはガイド板45の下底に長軸の軸方向を略一致させた長孔としている。
【0024】
ハンドル6は、操作部6aと回動部6bとハンドル軸6cとで構成され、回動部6bの両側面の中央に突出したハンドル軸6cを第1側ケース1Aの内側面に形成された軸孔49と、第2側ケース1Bの内側面に形成された軸孔49とにそれぞれ回動自在に挿入して両側ケース1A,1B間に枢支され、操作部6aは、両側ケース1A,1Bを連結した状態で構成される器体1の上面に開口する窓孔50に臨むようになっている。またハンドル軸6cにはねじりコイルばねからなるハンドル付勢ばね51が装着され、該ハンドル付勢ばね51により、ハンドル6は投入(オン)位置(図10参照)において、開放(オフ)方向に付勢されている。
【0025】
回動軸6bの下端に設けた軸孔(図示せず)にはガイド板45のガイド孔45aを貫通した接圧ばね44の上側軸44aを回動自在に挿入して、ハンドル6が連結部材43と連結されている。
【0026】
連結部材43は、可動接触子4Aの長手方向略中央の両側に設けた軸受け孔30にガイド板45のガイド孔45bを貫通した接圧ばね44の下側軸44bを回動自在に挿入して可動接触子4Aと連結され、器体1内に上下動自在に配置される。
【0027】
駆動部材40は絶縁性を有する合成樹脂により略矩形平板状に形成され、長手方向を器体1の上下方向(高さ方向)に一致させて両側ケース1A,1B間に上下方向でスライド移動自在に挟持されるもので、上部の第1側ケース1A側の側部には可動接触子4Aの側部を横方向から嵌める切溝40aを、また下部の第2側ケース1B側の側部には可動接触子4Bを横方向から嵌める切溝40bをそれぞれ設けてある。また、駆動部材40下面の第1側ケース1A側の端部には略円柱状の固定部40cが突設され、この固定部40cに圧縮コイルばねからなる開極ばね53の上端部が外嵌して固定される。さらに第2側ケース1B底部より隔絶壁14と略平行に立設された立壁31と隔絶壁14との間には図7に示すように第2側ケース1B内側面から立壁31及び隔絶壁14に沿ってリブ111aが形成してあり、立壁31と隔絶壁14とリブ111aとに囲まれた凹部(これを「固定凹部」という)111に開極ばね53の下端部が挿入固定される。よって、駆動部材40は開極ばね53を圧縮した状態で器体1内に配設され、図1に示すように開極ばね53のばね力によって器体1の上方向に付勢されている。このとき、開極ばね53の両端部を駆動部材40に設けた固定部40cと第2側ケース1Bに設けた上記固定凹部111にそれぞれ固定しているため、開極ばね53の座屈を防止することができて駆動部材40を確実に付勢することができる。
【0028】
また、第1側ケース1A内側面から突設された略鈎形のリブ56の段部56aと駆動部材40の第1側ケース1A側の側部の切溝40a下方に形成した凹部40dとが接離自在に当接し、第2側ケース1Bの内側面より突設された横壁15の凹所8と反対側の端面から上下方向に延出された縦壁33の上方段部33aと駆動部材40の凹部40dと切溝40bとの間に形成された外鍔部40eとが接離自在に当接し、さらに第2側ケース1B内側面から突設された規制リブ62と駆動部材40の上端部とが接離自在に当接することにより、駆動部材40の移動範囲を規制している。さらに、駆動部材40の移動範囲における両側ケース1A,1B内側面には器体1の幅方向に突出する外鍔部40eを案内する案内凹所34が設けてある。ここで可動接触子4Aは可動鉄心58よりも軟質であって剛体の導電金属板から構成され、先端側にかしめ固定した可動接点 3Aを有するとともに、後端側を可動鉄心58の係止部60に係止される被係止部4aとし、駆動部材40の切溝40aに側方から挿入されている。そして、被係止部4aを係止部60に係止させた状態で可動接点3Aを対応する固定接点2Aに対して開離・接触させるとともに、連結部材43の上下動に連動して器体1内を上下に移動し、切溝40aの開口縁を押圧して駆動部材40を上下方向にスライド移動させるようになっている。ここで可動接触子4Aを剛体で構成しているので、その移動方向に沿った厚み方向においても殆ど撓むことがないものである。また、この可動接触子4Aの被係止部4aの幅寸法すなわち図1における紙面奥行き方向は、図8に示すように、可動鉄心58の係止部60の幅寸法すなわち図1における紙面奥行き方向よりも狭くして、軟質の被係止部4aが硬質の係止部60に食い込むのを防止し易くすることができ、被係止部4aが係止部60に食い込んで係止状態が解除され難くなるようなことがなく、引外し特性への影響を少なくすることができるようになっている。
【0029】
可動接触子4Bは導電性ばね薄板材からなり、駆動部材40の切溝40bに側方から挿入され、駆動部材40が下向きに移動したときには下方に押されて撓み、この撓んだ状態から可動接触子4Aのラッチ状態が解除されて駆動部材40の上向きの移動が規制されなくなると復帰し、その撓みと、復帰とで、先端にかしめ固定した可動接点3Bを固定接点2Bに対して接触・開離させるようになっている。
【0030】
過電流引外し装置47は、図3及び図4に示すように短絡電流のような過大電流が流れたときに可動鉄心58を駆動する電磁石装置48と、過負荷電流のような過電流が流れたときに湾曲変位して可動鉄心58を駆動するバイメタル46とで構成される。電磁石装置48は磁性鉄板を平面視略コ字型に折曲してなる固定鉄心57と、この固定鉄心57に接離する可動鉄心58と、可動鉄心58を固定鉄心57の両端磁極面に揺動自在に対向支持させ且つ可動鉄心58をバイメタル46に固定する板ばね59とで構成される。可動鉄心58は可動接触子4Aを形成する金属材料(銅合金)よりも硬質の金属材料(磁性鉄板)からなり、矩形の主部58aと、主部58aの下端縁中央より突設された一端側である取付片58bと、主部58aの上端縁中央より突設されて器体1の可動鉄心位置決めリブ106に当接する延出片58cと、主部58aの固定鉄心57との対向面と反対側の面中央から突設された側面形状が略三角形の係止部60とを有し、取付片58bに貫設した取付孔58dに挿通したかしめピン(図示せず)を板ばね59の中央片59aの中央部に形成した孔59bに挿入してかしめることで板ばね59に揺動自在に支持される。主部58aの係止部60は、図6に示すように、被係止部4aを係止する方向とは反対側となる可動鉄心58の裏面側からたたき出し(すなわち可動鉄心58の厚み方向をたたき出し及びたたき出し受け用の金型で挟んで)形成されており、ぬきだれやバリ等が発生しにくくなり、引外し特性を均一にするための手直しをする必要性が少なくなる。また、係止部60をたたき出した表面側は、係止部60に連設する上面側を裏面側にたたいて(上述したたたき出し受け用の金型に突出部を設けて該突出部でたたくことにより)凹ました凹部60aを形成しており、被係止部4aの係止量を多くすることができ、衝撃や振動で係止部60から被係止部4aが外れるようなミストリップを防止し易くなっている。延出片58cは、図1に示すように、固定鉄心57との対向面すなわち主部58aから器体1の上方向(すなわちバイメタル46固定端側)へ延出し、固定鉄心57に対向する主部58aのうち器体1の上方向を固定鉄心57から常に所定間隔離した状態で可動鉄心位置決めリブ106に当接するようになっており、バイメタル46の変位による被係止部4aの係止状態解除時に、延出片58cと可動鉄心位置決めリブ106との当接点を可動鉄心58の回動支点とすることができ、バイメタル46の変位によって可動鉄心58全体が固定鉄心57側に移動することとなり、バイメタル46の少しの変位量で確実に係止部60から被係止部4aを引外すことができる。このため、バイメタル46の配設スペースを小さくすることができ、器体1内のスペースを有効に利用できる。また、係止部60に可動接触子4Aの被係止部4aが引っ掛って可動鉄心58が可動接触子4の先端すなわち接点側に移動するのを防止でき、バイメタル46の変位による引外し特性を安定化させることができる。また、この延出片58cは、幅寸法すなわち図1における紙面奥行き方向を、図3乃至図5に示すように、固定鉄心57に対向する可動鉄心58の対向面位置となる主部58aの幅寸法すなわち図1における紙面奥行き方向よりも小さくして延出片58cの重量を軽くしており、衝撃時に可動鉄心の重みで係止部60から被係止部4aが容易に外れるのを防止し、耐衝撃性を向上させている。一方、板ばね59は、可動鉄心58及び固定鉄心57の対向面よりも器体1の下方向となるバイメタル46の自由端側である可動鉄心58の一端側となる取付片58bの取付孔58dに中央片59aの中央部に形成した孔59bを合せてかしめピン(図示せず)でかしめるとともに、器体1の下方向であるバイメタル46の自由端に形成した孔46aに下端部に貫設した孔59eを合せてかしめピン67でかしめ、これらの2点のかしめ間を第1連結部とし、さらに、板ばね59の中央片59aの上端部の両側方に折り曲げ形成した両側片59c,59cを固定鉄心57の両側片57a,57aの外面に沿わせるように配置して両側片59c,59cの先端に内向きに突出させた係止片59d,59dを、固定鉄心57の外側角部に形成した凹部57b,57bに係止させ、この係止位置と可動鉄心58の取付片58bの取付孔58dとの間を第2連結部としている。このとき、図3に示すように、第2連結部における中央片59a部分を第1連結部よりも幅狭く形成することによって第2連結部のばね力第1連結部のばね力よりも弱くした状態で、固定鉄心57が板ばね59の第2連結部における中央片59aにより可動鉄心58側に付勢されている。そして、可動鉄心58及び固定鉄心57を器体1の下方向であるバイメタル46の自由端側で当接させるるとともに、可動鉄心58及び固定鉄心57を器体1の上方向であるバイメタル46の固定端側で離して第2連結部のばね力(すなわち可動鉄心58方向へ付勢される力)を蓄積した状態で固定鉄心57の可動鉄心58対向面側に器体1の固定鉄心位置決めリブ112を当接させることにより、固定鉄心57及び可動鉄心58の器体1の下方向であるバイメタル46の自由端側を強いばね力で当接させることができ、電磁吸引力を強くすることができるようになっている。このとき、第2連結部のばね力によって可動鉄心58のバイメタル46における固定端側が固定鉄心57に当接すると思われるが、上述したように、第2連結部のばね力が第1連結部のばね力よりも弱いので当接しないのである。また、上述したように可動鉄心58の延出片58cを器体1の可動鉄心位置決めリブ106に当接させている関係上、器体1の上方向であるバイメタル46の固定端側の可動鉄心58及び固定鉄心57対向面間の間隔を常に一定にすることができ、製造誤差が生じず、電磁石装置48による引外し特性を安定化させることができるのである。
【0031】
バイメタル46は一端が可動接触子4Aに溶着された編組線79の他端が中央よりやや下方の板面に溶着されるとともに、電圧極側の電路を構成する導電板70が上端の板面に接合される。金属板からなる導電板70は逆L字形の主片70aと、主片70aの上側端から延出されるL字形の延出片70bと、延出片70bの先端から主片70aと並行して延出される接合片70cと、主片70aの下側端から延出されるL字形の固着片70dとを有し、接合片70cの先端部がバイメタル46に接合されるとともに、固着片70dの下端には分電盤内に配設される電圧極の導電バー(図示せず)を挟む刃受ばね部78が溶着固定され、刃受ばね部78、導電板70、バイメタル46、編組線79、可動接触子4Aが電気的に接続されている。而して、短絡電流のような過大な電流が端子ブロック10Aや導電板70を介して電圧極の電路に挿入されたバイメタル46に流れたときに固定鉄心57が励磁され、固定鉄心57の両側片57a,57a先端の磁極面に発生する磁力により可動鉄心58を吸引揺動させて、可動接触子4Aの被係止部4aを係止する係止部60を移動させるのである。このように可動鉄心58に係止部60を設けて係止部材と兼用することで部品点数を削減し、組立性が向上する。
【0032】
一方、接地極側の可動接触子4Bは接地極側の電路を構成する導電板71が後端部に溶着される。金属板からなる導電板71は、図2に示すように一端部に可動接触子4Bが溶着される主片71aと、主片71aの他端部から立ち上がる起立片71bと、起立片71bの先端から延出されるL字形の延出片71cとを有し、延出片71cの先端部には上述の刃受ばね部78と同様に分電盤内に配設される接地極の導電バー(図示せず)を挟む刃受ばね部81が溶着固定され、刃受ばね部81、導電板71、可動接触子4Bが電気的に接続されている。
【0033】
而して本実施形態の回路遮断器を組み立てるに当たっては、まず第2側ケース1Bの凹部8に端子ブロック10Bを収納するとともに解除ハンドル17’を復帰ばね21’とともに定位置に組み込む。またハンドル6を所定位置にハンドル付勢ばね51とともに組み込み、更に一端部の上方に設けられた上刃受ばね部収納部93に刃受ばね部81を収納し、導電板71の起立片71bを第2側ケース1Bの隔壁91、92間の隙間に沿わせるように配置する。また可動接触子4Bの中央部の斜め上向きの傾斜部位を、第2側ケース1Bの底部よりやや上方に位置する隔壁92の下端より第2側ケース1Bの他端部方向へ底部に平行し、さらにこの平行部より上向きに傾斜して延長された隔壁95と第2側ケース1Bの底部との間に配置して、可動接触子4Bの自由端側を立壁31及び隔絶壁14を跨いで固定接触子12Bが配置される空間に配設する。このとき隔壁95の平行部の下面と第2側ケース1Bの底部とに各々突設した複数のリブ96で導電板71の主片71a並びに可動接触子4Bの後端部を挟んで固定する。
【0034】
そして、駆動部材40の切溝40bに可動接触子4Bを挟み込むとともに開極ばね53の両端部を駆動部材40下面の固定部40cと第2側ケース1B底部に設けた固定凹部111に固定して駆動部材40と第2側ケース1B底部との間に圧縮状態で配置し、駆動部材40を第2側ケース1Bの所定位置にその上下方向にスライド移動自在に配置する。また、第2側ケース1Bの上刃受ばね部収納部93より下方に位置する刃受ばね部収納部90に刃受ばね部78を収納し、第2側ケース1B内側面の隔壁92より上方に設けた係止溝99に導電板70の主片70a上端部を嵌め込むとともに係止溝99よりも上方の第2側ケース1B内側面に設けた嵌合凹所94に導電板70の延出片70bを嵌合させて導電板70を第2側ケース1Bに収納固定し、第2側ケース1Bの長手方向に沿って隔壁92よりも中央よりの空間に導電板70の固着片70dにバイメタル46が固着された過電流引外し装置47を収納する。なお、可動鉄心58の延出片58c先端を第2側ケース1B内側面から導電板71の固着片70cと対向して突設された可動鉄心位置決めリブ106に当接することで可動鉄心58の移動を規制している。
【0035】
さらに編組線79でバイメタル46と接続された可動接触子4Aの軸受け孔30が設けられた中央部と可動接点3Aが固着された先端部との間の部位を駆動部材40の切溝40aに嵌め込み、ガイド板45のガイド孔45aに挿通した接圧ばね44の上側軸44aをハンドル6の軸孔に挿入するとともにガイド板45のガイド孔45bに挿通した接圧ばね44の下側軸44bを可動接触子4Aの軸受け孔30に挿通して連結部材43をハンドル6と可動接触子4Aに連結する。このとき可動接触子4Aの軸受け孔30を貫通した下側軸44bの先端部を、第2側ケース1B内側面の軸孔49より下方に上下方向に沿って設けられたガイド溝103に嵌入し、連結部材43の上下動に伴って下側軸44bをガイド溝103でガイドするようにしてある。さらに第2側ケース1Bに設けた隔壁95のガイド溝103下端近傍に上方向に突出する位置決め突起105を第2側ケース1Bの幅方向に形成しており、ハンドル6を投入位置に操作して連結部材43が下方へ移動して接点部を閉極した状態でガイド板45の下側のガイド孔45b近傍に設けた突出片45cを位置決め突起105に当接させて連結部材43を位置決めする(図10参照)。
【0036】
このようにして中間ケース7及びこの中間ケース7の凹部9内に収納する端子ブロック10A、解除ハンドル17及びその復帰ばね21以外を第2側ケース1B側に横方向からの嵌め込みにより組み付けた後に、端子ブロック10A、解除ハンドル17及び復帰ばね21を凹部9に組み付けた中間ケース7を第2側ケース1B側に重ねるように配設する。
【0037】
ここで中間ケース7を第1側ケース1A側の定位置に配設すると、端子ブロック10Aに設けられた固定接触子12Aの先端側部が横壁15の凹部15a上に載置されることになり、また図示しない軸が解除ハンドル17’の凹部37に嵌まることになる。
【0038】
この状態で第1側ケース1Aを第2側ケース1B側に重ね合わせて連結するのである。このとき第2側ケース1Bから第1側ケース1A側へ一体突出させた高さ方向上下及び両端方向にそれぞれ設けた2カ所の弾性係止片100の先端の爪状の引掛部101が第1側ケース1A側に対応して設けた突起状の被引掛部102に係止されて第1側ケース1Aと第2側ケース1Bとが連結固定されて器体1を構成することになる。この第1側ケース1Aと第2側ケース1Bの連結固定を外す場合には、第1側ケース1Aに各被引掛部102…に対応させて開口した各解除孔(図示せず)よりドライバを挿入して対応する各弾性係止片100…の引掛部101を上方へ押圧(抑圧)して、被引掛部102との引掛状態を外すことにより、第2側ケース1Bから第1側ケース1Aを外すことができる。
【0039】
ここで、第1側ケース1Aの長手方向略中央の底部より上方の内側面には第2側ケース1Bの方へ突出する矩形板状のリブ110が形成してあり、第1側ケース1Aと第2側ケース1Bを連結して器体1を組み立てると、図6に示すようにリブ110の先端面と第2側ケース1B内側面との間に編組線79を挟み込むこととなり、リブ110によってバイメタル46の変位方向(器体1の長手方向)に略直交するバイメタル46の幅方向一方側に編組線79を位置決めすることができる。このため後述するバイメタル46の変位時に編組線79が邪魔にならず、バイメタル46の変位特性に編組線79の影響が及び難くなるものである。
【0040】
さて上記のようにして第1、第2側ケース1A,1Bを連結して構成された器体1の長手方向一端内部には上下方向に導電バーを挟み込むための刃受ばね部78,81が収納配設され、これら刃受ばね部78,81に対応するように器体1の一端部には器体1の端面と両側面とにコ字型に開口した導電バー挿入溝107,108が形成されることになる。
【0041】
また器体1の長手方向他端部には斜め上向きに開口した一対の電線挿入孔16A、16Bが並行形成される。而して電線挿入孔16A,16Bに各々負荷側の電線を挿入して各端子ブロック10A,10Bに接続し、導電バーを各刃受ばね部78,81に接続すれば電路に本実施形態の回路遮断器を挿入することができることになる。
【0042】
ここで図5に示すように固定接点2A及び可動接点3Aからなる第1接点部と固定接点2B及び可動接点3Bからなる第2接点部とを器体1の高さ方向に並設したことにより、器体1を幅方向に小型化することができる。また、第1接点部を器体1の幅方向略中央に配置し第2接点部を器体1の幅方向における一方の端部(第2側ケース1B側端部)に配置するとともに器体1の幅方向における他方の端部(第1側ケース1A側端部)に開極ばね53を配置することにより、第1及び第2接点部にかかる荷重を安定化させることができる。また図1に示すように、第2側ケース1Bに設けた横壁15並びに縦壁33と縦壁33に並行に配置される駆動部材40とで第1接点部と第2接点部を隔絶し、両接点部間に充分な絶縁距離を確保することができる。
【0043】
次に本実施形態の動作を図1並びに図9〜図13を参照して説明する。
【0044】
図1は開放(オフ)状態を示しており、この開放状態ではハンドル6の操作部6aが窓孔50より倒立露出した状態にあり、可動接触子4Aの後端部とラッチ部材58のラッチ部60とがラッチ状態にある。そして開極ばね53により駆動部材40は器体1の図において上向き(高さ方向における上向き、以下同じ)に付勢されており、駆動部材40の切溝40aに貫挿されている可動接触子4Aが自由端を上方に移動させた状態にあり、また切溝40bに貫挿させた可動接触子4Bはそのばね弾性力により自由端を上方に移動させた状態にあり、それぞれの自由端に設けてある可動接点3A,3Bが対応する固定接点2A,2Bから開離した状態(開極状態)にある。
【0045】
この状態でハンドル6の操作部6aを図において反時計回りに回動操作すると、図9に示すように接圧ばね44の上側軸44aが下方向に押し動かされ、連結部材43が接圧ばね44の下側軸44bによりラッチ部60にラッチされた後端部を支点として可動接触子4Aを時計回りに回動させ、自由端の可動接点3Aを固定接点2Aに接近させる。また可動接触子4Aの回動により可動接触子4Aが切溝40aに貫挿された駆動部材40が駆動されて下向きに移動し、この移動により駆動部材40の切溝40bに貫挿された可動接触子4Bが自由端を下向きに移動させる方向に撓むことになり、自由端の可動接点3Bを固定接点3Bに接触させる。ここで可動接点3Bが固定接点2Bに接触するまでに移動する距離(開放状態における第2接点部の接点間距離)を、可動接点3Aが固定接点2Aに接触するまでに移動する距離(第1接点部の接点間距離)よりも短くしているため、接触までの移動距離が短い可動接点3Bが先に固定接点2Bと接触して第2接点部が閉極する(図9参照)。
【0046】
そしてハンドル6の操作部6aをさらに反時計回りに回動操作すると、可撓性を有する可動接触子4Bをさらに撓ませながら可動接触子4Aが時計回りに回動して可動接点3Aを固定接点2Aに接触させて第1接点部を閉極する。そこからさらにハンドル6の操作部6aを反時計回りに回動操作すれば、図10に示すように接圧ばね44の下側軸44bの位置とハンドル6の回動中心を結ぶ線より接圧ばね44の上側軸44aが図中右方向に移動し、この状態でハンドル6を時計回りに付勢するハンドル付勢ばね51、駆動部材40を上向きに付勢する開極ばね53、可動接触子4Aを下向きに付勢する接圧ばね44、さらに可動接触子4Bのばね力等が均衡して可動接触子4Aの後端部と可動鉄心58の係止部60との係止状態が保持され、図10の投入状態(オン状態)が維持される。
【0047】
この投入状態では接圧ばね44のばね力(復帰力)によって可動接触子4Aに下向きの力がはたらいておりこの力によって可動接点3Aと固定接点2Aの接触圧を得るとともに、可動接触子4Aに下向きに駆動される駆動部材40を介して可動接触子4Bにも下向きの力がはたらいておりこの力によって可動接点3Bと固定接点2Bの接触圧を得ている。すなわち本実施形態ではねじりコイルばねからなる接圧ばね44によって閉極時の第1及び第2接点部に接圧(接触圧)を付与することができ、別途接圧付与用のばねを設ける必要が無く、部品点数が削減できて器体1への組み込み作業が簡素化できるものである。また投入状態ではガイド板45に設けた突出片45cが器体1の位置決め突起105に当接するとともに接圧ばね44の下側軸44bを器体1に設けたガイド溝103にガイドさせているため、接圧ばね44の下側軸44bの動きを規制して可動接点3A,3B
と固定接点2A,2Bをそれぞれ正確に接触させ易くできる。
【0048】
さて投入状態でハンドル6の操作部6aを時計回りに回動させると、接圧ばね44の上側軸44aの位置が、ハンドル6の回転中心と、接圧ばね44の下側軸44bの位置とを結ぶ線を左方向に越えたときに上記ばね力等の均衡が崩れ、連結部材43が接圧ばね44の付勢力で上向きに移動するとともに、ハンドル6がハンドル付勢ばね51の付勢力で開放(オフ)側に急速に回動復帰する。駆動部材40の上向きの移動により可動接触子4Aが係止部60に係止された被係止部4aを支点として反時計回りに回動して自由端を上向きに移動させて可動接点3Aを固定接点2Aより開離して第1接点部を開極する(図9参照)。また可動接触子4Aが反時計回りに回動することで駆動部材40が駆動されて上向きに移動するために可動接触子4Bが下向きの押し下げが無くなって、そのばね力で元の状態に復帰することになり、自由端の可動接点3Bを固定接点2Bより開離して第2接点部を開極する。ここで上述のように第2接点部の接点間距離を第1接点部の接点間距離も短くし且つ可動接触子4Bを可撓性を有するばね材で形成しているため、閉極状態で撓められている可動接触子4Bが元の状態に復帰して可動接点3Bを固定接点2Bから開離させる前に可動接点3Aが固定接点2Aから開離し(図9参照)、その後元の状態に復帰した可動接触子4Bが可動接点3Bを上向きに移動させて可動接点3Bを固定接点2Bから開離させる。
【0049】
ところで投入時において仮に可動接点3Bが固定接点2Bに接触する前に可動接点3Aが固定接点2Aに接触した場合でも、可動接触子4Aが剛体で構成されているためにハンドル6を回動しようとしても可動接触子4Aが撓まず、駆動部材40がそれ以上下向きに移動できないために可動接触子4Bの移動が規制されて可動接点3Bと固定接点2Bが接触して第2接点部が閉極するのを阻止することができる。したがって、開極状態から閉極状態に切り換える投入時には接地極側の第2接点部(固定接点2Bと可動接点3B)が電圧極側の第1接点部(固定接点2Aと可動接点3A)よりも必ず先に閉極することになり、閉極状態から開極状態に切り換える開放時には接地極側の第2接点部が電圧極側の第1接点部よりも必ず後に開極することになる。その結果、開閉時に接地極側の第2接点部に大電流が流れたりアークが発生するのを防ぐことができ、接地極側の第2接点部に耐久性の高くない安価な接点材料が使用できる。
【0050】
またハンドル6と可動接触子4Aとの間には連結部材43のみが介在し、可動接触子4Aを可動鉄心58に直接係止させているため、従来に比較して部品点数を削減し構造を簡素化することができるとともに器体1へ部品を組み込む組立作業が容易となる。ここで可動接触子4Aを形成する部材である銅合金よりも硬質な部材である鉄で可動鉄心58を形成するとともに可動接触子4Aの被係止部4aの幅寸法に対して可動鉄心58の係止部60の幅寸法を大きくしているため、可動鉄心58の係止部60に可動接触子4Aの被係止部4aがめり込むのを防止して係止部60にかかる荷重の安定化が図れ、引外し特性への影響を少なくすることができる。
【0051】
さらに電圧極側の可動接触子4Aと接地極側の可動接触子4Bを同一方向(器体1の高さ方向)に移動自在とし、駆動部材40を可動接触子4A,4Bの移動方向に沿ってスライド移動自在に器体1に配設しているので、駆動部材40を簡素な構造とし、器体1に組み込み易くできるものである。
【0052】
さて図10に示す上記投入状態において、負荷に過電流が流れると、バイメタル46は過電流により発熱して湾曲変位することになる。ここで図11に示すように上方から垂下したバイメタル46は下端が図中左方向に移動するように変位し、バイメタル46の下端部に板ばね59を介して連結された可動鉄心58を第2側ケース1B内側面に設けた当接片106に当接するストッパ片58cを支点として時計回りに回動させる。これにより、可動鉄心58に設けた係止部60が左向きに移動して可動接触子4Aの被係止部4aの係止状態が解除されて開極ばね53の付勢力で駆動部材40が上向きに移動するため、可動接触子4Aが接圧ばね44の下側軸44bを支点として反時計回りに回動するとともに、可動接触子4Bが駆動部材40による押し下げが無くなって元の状態に復帰し、図12に示すように可動接点3A,3Bを固定接点2A,2Bから各々開離させて第1及び第2接点部を強制的に開極させる。このとき上述の開放動作時と同様に閉極状態で撓められている可動接触子4Bが元の状態に復帰して可動接点3Bが固定接点2Bから開離する前に可動接点3Aが固定接点2Aから開離するため、過負荷電流による引外し動作時においても接地極の第2接点部より先に電圧極の第1接点部が開極することになる。
【0053】
その後電路遮断によりバイメタル46が元の状態に戻る。また可動接触子4Aの被係止部4aの係止状態が解除されることで上記ばね力等の均衡が崩れるため、ハンドル6がハンドル付勢ばね51の付勢力で開放(オフ)側に急速に回動復帰するとともに連結部材43が上向きに移動する。
【0054】
また図10に示す上記投入状態において、短絡電流のような過大な電流が流れると、過電流引外し装置47を構成する電磁石装置48の固定鉄心57に磁力が発生して対応する可動鉄心58を吸引して揺動させる。これにより、上述の過電流による引外し動作と同様、図13に示すように可動鉄心58に設けた係止部60が左向きに移動して可動接触子4Aの被係止部4aの係止状態が解除されて開極ばね53の付勢力で駆動部材40が上向きに移動するため、可動接触子4Aが接圧ばね44の下側軸44bを支点として反時計回りに回動するとともに、可動接触子4Bが駆動部材40による押し下げが無くなって元の状態に復帰し、可動接点3A,3Bを固定接点2A,2Bから各々開離させて第1及び第2接点部を強制的に開極させる。このとき過電流による引外し動作時と同様に閉極状態で撓められている可動接触子4Bが元の状態に復帰して可動接点3Bが固定接点2Bから開離させる前に可動接点3Aが固定接点2Aから開離するため、短絡電流による引外し動作時においても接地極の第2接点部より先に電圧極の第1接点部が開極することになる。
【0055】
その後電路遮断により電磁石装置48の固定鉄心57に磁力が発生しなくなると、可動鉄心58が板ばね59のばね力により元の状態に戻る。また可動接触子4Aの被係止部4aの係止状態が解除されることで上記ばね力等の均衡が崩れるため、ハンドル6がハンドル付勢ばね51の付勢力で開放(オフ)側に急速に回動復帰するとともに連結部材43が上向きに移動する。
【0056】
ところで本実施形態では開極ばね53によって駆動部材40を上向き、すなわち可動接点3Aを固定接点2Aから開離する向きに付勢しているため、上述のように過電流引外し装置47によって第1及び第2接点部を強制的に開極させた場合に可動鉄心58による可動接触子4Aの係止状態が解除されているために連結部材43と可動接触子4Aの連結点(接圧ばね44の下側軸44b)を支点として可動接触子4Aが反時計回りに回動し、開放状態における可動接点3Aと固定接点2Aの接点間距離(図1参照)よりも引外し状態における接点間距離が大きくなる(図12参照)。その結果、強制開極時に第1接点部に発生するアークを素早く切断して開極時間を短縮することができる。また板ばねで形成された可動接触子4Bは駆動部材40が下向きに移動した場合に下方に押されて撓み、この撓んだ状態から可動接触子4Aのラッチ状態が解除されて駆動部材40の上向きの移動が規制されなくなると復帰するものであるから、上述のような接点部の強制開極時に可動接触子4Bから駆動部材40に対して上向きの駆動力がはたらき、アークによる第1接点部の溶着が防止し易くなる。さらに駆動部材40には開極ばね53の付勢力が駆動力としてはたらくため、アークによる第1接点部の溶着がさらに防止し易くなる。
【0057】
【発明の効果】
請求項1記載の回路遮断器は、電源と負荷との間の通電電路に介挿された接点と、この接点の閉極時に接点を開極する向きの力を蓄えて係止状態とする被係止部を有し係止状態が解除されると前記力により接点を強制開極させる開閉機構と、厚み方向をたたき出し及びたたき出し受け用の金型で挟んで被係止部を係止する方向とは反対側となる裏面側からたたき出し形成された係止部を有する可動鉄心及びこの可動鉄心に対向する固定鉄心を通電電路の一部を包囲する形で配設し、接点の閉極時に大電流が通電電路に流れると可動鉄心を固定鉄心に吸引して被係止部を係止部から解除する電磁石装置と、を器体内に配設したので、開閉機構の被係止部を係止する係止部を電磁石装置の可動鉄心で兼用させることによって部品点数を少なくすることができ、組立性が向上する。しかも、係止部を可動鉄心の裏面側からたたき出し形成している関係上、ぬきだれやバリ等が発生しにくくなり、引外し特性を均一化にするための手直しをする必要性が少なくなるという効果を奏する。特に、たたき出し受け用の金型に、前記可動鉄心の係止部に連設する上面側を裏面側にたたく突出部を設け、該突出部でたたくことにより前記可動鉄心における前記係止部の上面側が係止部から連設する形で凹まされているので、被係止部の係止量を多くすることができ、衝撃や振動で係止部から被係止部が外れるようなミストリップを防止し易くなる。
【0058】
請求項2記載の回路遮断器は、請求項1の発明において、被係止部を係止部よりも軟質の材料にて形成するとともに、係止部との係止方向に対して直交する幅寸法を係止部の幅寸法よりも小さくしたので、軟質の被係止部が硬質の係止部に食い込むのを防止し易くすることができ、引外し特性への影響を少なくすることができる。
【0059】
請求項3記載の回路遮断器は、請求項1又は請求項2の発明において、通電電路の一部は、器体の上下方向に延出して両端を固定端及び自由端としたバイメタルとし、該バイメタルの自由端と可動鉄心と固定鉄心とを一体形成された板ばねにより連結したので、電磁石装置のブロック化を図ることができ、電磁石装置を器体内に組込む作業が容易となる。
【0060】
請求項4記載の回路遮断器は、請求項3の発明において、板ばねは、バイメタルの自由端と可動鉄心及び固定鉄心の対向面よりも器体の上下方向においてバイメタル自由端側となる可動鉄心の一端側とを連結する第1連結部と、この第1連結部に連設され第1連結部よりも弱いばね力で可動鉄心及び固定鉄心間を当接させる方向に付勢した状態で固定鉄心と前記可動鉄心の一端側とを連結する第2連結部とを有し、前記器体に、可動鉄心及び固定鉄心を器体の上下方向においてバイメタル自由端側で当接させるとともに、可動鉄心及び固定鉄心を器体の上下方向においてバイメタル固定端側で離して第2連結部のばね力を蓄積した状態で固定鉄心の可動鉄心対向面側に当接する固定鉄心位置決めリブと、可動鉄心及び固定鉄心を器体の上下方向におけるバイメタル固定端側で所定間隔離して第1連結部のばね力を蓄積した状態で可動鉄心の固定鉄心対向面側とは反対側面に当接する可動鉄心位置決めリブとを備えているので、器体の上下方向においてバイメタル固定端側の可動鉄心及び固定鉄心間の間隔を常に一定とすることができ、電磁石装置による引外し特性を安定化させることができる。また、可動鉄心及び固定鉄心で器体の上下方向においてバイメタル自由端側を強いばね力で当接させることができ、電磁吸引力を強くすることができる。
【0061】
請求項5記載の回路遮断器は、請求項4の発明において、可動鉄心に、固定鉄心との対向面から器体の上下方向においてバイメタル固定端方向に延出して前記可動鉄心位置決めリブに当接する延出片を設けているので、バイメタル変位による被係止部の係止状態解除時に、延出片と可動鉄心位置決めリブとの当接点を可動鉄心の回動支点とすることができ、バイメタルの変位によって可動鉄心全体が固定鉄心側に移動することとなり、バイメタルの少しの変位量で確実に係止部から被係止部を引外すことができる。このため、バイメタル配設スペースを小さくすることができ、器体内のスペースを有効に利用できる。
【0062】
請求項6記載の回路遮断器は、請求項5の発明において、延出片の幅寸法を固定鉄心に対向する可動鉄心の対向面位置における幅寸法よりも小さくしているので、延出片の重量を軽くして耐衝撃性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の開放状態を示し、第1側ケースを取り外した状態の側面図である。
【図2】 同上の分解斜視図である。
【図3】 同上における過電流引外し装置の分解斜視図である。
【図4】 同上における過電流引外し装置の斜視図である。
【図5】 同上における可動鉄心の正面図である。
【図6】 同上における可動鉄心の側面断面図である。
【図7】 同上における正面断面図である。
【図8】 同上における中央断面図である。
【図9】 同上の投入又は開放動作中の状態を示し、第1側ケースを取り外した状態の側面図である。
【図10】 同上の投入状態を示し、第1側ケースを取り外した状態の側面図である。
【図11】 同上のバイメタルが変位した瞬間を示し、第1側ケースを取り外した状態の側面図である。
【図12】 同上のバイメタルが変位して接点部が強制開極された状態を示し、第1側ケースを取り外した状態の側面図である。
【図13】 同上の電磁石装置が動作した瞬間を示し、第1側ケースを取り外した状態の側面図である。
【符号の説明】
1 器体
2A,2B 固定接点
3A,3B 可動接点
4A,4B 可動接触子
4a 被係止部
5 開閉機構
46 バイメタル
48 電磁石装置
57 固定鉄心
58 可動鉄心
60 係止部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention releases the locked portion of the opening and closing mechanism locked to the locking portion by bringing the movable iron core and the fixed core close to each other when an excessive current flows in the energizing circuit, and forcibly opens the contact It relates to a circuit breaker.
[0002]
[Prior art]
In general, a circuit breaker is locked in a state in which a force in the opening direction is stored by a spring or the like with a contact inserted in a current path between a power source and a load closed, and an overcurrent or a short-circuit current When such an abnormal current passes through the energizing circuit, the tripping device that detects the abnormal current is released and the contact is forcibly opened. As a tripping device, for example, as described in JP-A-6-162910, a bimetal inserted in a current-carrying electric circuit holds an adsorbing piece, and a movable movable piece of magnetic material is arranged facing the adsorbing piece. Some have adopted the above configuration. The latch movable piece is formed with a locking hole for locking the locked portion of the opening / closing mechanism and locked to one end of the bimetal. When an overcurrent flows through the current path and the bimetal is bent by self-heating, The latch movable piece also bends together with the bimetal to release the locked state of the locked portion. Further, when a short-circuit current flows through the energization circuit, the attracting piece attracts the latch movable piece by a magnetic force and releases the locked state of the locked portion. In this way, a configuration is employed in which bending due to self-heating of the bimetal is used for overcurrent and magnetic force is used for short-circuit current.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the above, since the latch movable piece itself is formed with a locking hole for locking the locked portion of the opening / closing mechanism, a separate member for locking the locked portion of the opening / closing mechanism is provided. Assembly is improved without the need. However, since the latching hole is formed in the latch movable piece, when performing the drilling operation from the front side that latches the latched portion, wetting occurs at the periphery of the latching hole, and from the back side. And burr | flash will generate | occur | produce in the latching hole periphery. For this reason, the locking amount of the locked portion, that is, the tripping characteristic is not uniform, and a rework for making the tripping characteristic uniform is necessary.
[0004]
The present invention has been made in view of the above-mentioned reasons, and the object of the present invention is to improve circuit assembly and reduce the need for reworking to make the tripping characteristics uniform. Is to provide a vessel.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problem, a circuit breaker according to claim 1 is configured such that a contact inserted in an energization circuit between a power source and a load and a force for opening the contact when the contact is closed. An opening / closing mechanism that has a locked portion that stores and locks the contact and forcibly opens the contact by the force when the locked state is released, and knocks out and knocks out the thickness direction received A movable iron core having a latching portion formed so as to protrude from the back surface side opposite to the direction of latching the latched portion between the metal molds and a fixed iron core facing the movable iron core An electromagnet device that is disposed in a manner that surrounds the portion, and that attracts the movable core to the fixed core and releases the locked portion from the locking portion when a large current flows through the energizing circuit when the contact is closed. In the circuit breaker arranged in the above, the movable receiving core is provided with a protruding portion where the upper surface side connected to the engaging portion of the movable iron core is struck on the back surface side, and the movable portion is hit by the protruding portion. The upper surface side of the locking portion in the iron core is recessed so as to be continuously provided from the locking portion.
[0006]
The circuit breaker according to
[0007]
The circuit breaker according to claim 3 is the invention according to claim 1 or
[0008]
A circuit breaker according to a fourth aspect of the present invention is the circuit breaker according to the third aspect of the invention, wherein the leaf spring is located on the free end side of the bimetal in the vertical direction of the body relative to the opposing surface of the free end of the bimetal, the movable core and the fixed core. Fixed in a state in which it is urged in a direction in which the movable core and the fixed core are brought into contact with each other with a spring force weaker than that of the first connecting portion, which is connected to the first connecting portion, and is connected to the first connecting portion. A second connecting portion that connects the iron core and one end side of the movable iron core, the movable iron core and the fixed iron core are brought into contact with the vessel body at the bimetal free end side in the vertical direction of the vessel body, and the movable iron core And a fixed core positioning rib that contacts the movable core facing surface side of the fixed core in a state where the spring force of the second connecting portion is accumulated by separating the fixed core from the bimetal fixed end side in the vertical direction of the body, the movable core and the fixed Iron core above and below the body A configuration equipped with a movable iron core positioning rib in contact with the opposite side to the fixed core facing side of the movable iron core in a state of accumulated spring force of the first coupling portion by a predetermined distance apart in the bimetal fixed end in.
[0009]
According to a fifth aspect of the present invention, in the circuit breaker according to the fourth aspect, the movable core extends from the surface facing the fixed core in the bimetal fixed end direction in the vertical direction of the body, and contacts the movable core positioning rib. The extending piece is provided.
[0010]
The circuit breaker according to
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS.
[0012]
The circuit breaker of this embodiment is arranged in parallel in the width direction of the container body 1 in the container body 1 configured by connecting the first side case 1A and the second side case 1B made of synthetic resin on both sides. The two
[0013]
An intermediate case 7 formed of a synthetic resin material is fixed in one end portion of the container 1 so as to be sandwiched between both side cases 1A and 1B, and a recess 8 inside the side wall (outer wall) of the second side case 1B. And a terminal block 10B constituting a grounding pole side electric circuit provided with a fixed
[0014]
In the
[0015]
The
[0016]
On the other hand, the terminal block 10B is basically composed of a terminal plate 11, a lock spring 13B, and a
[0017]
The lock spring 13B has the same structure as the
[0018]
In this terminal block 10B, the lower piece of the terminal plate 11 is placed on the bottom inclined bottom surface of the concave portion 8 of the second side case 1B, the extension piece 11a is arranged along the rising wall 8a at one end of the concave portion 8, and the rising wall One end of the terminal plate 11 is fitted into a notch 27 formed between the lower end of 8a and one end side of the bottom surface of the recess 8 so that the extension piece 11c goes out of the recess 8 and the intermediate case 7 is connected to the second case. When superposed on the side case 1B side, the front end of the fixed
[0019]
Further, the tip of the side protruding portion at the upper end of the T-shaped piece 11b that is extended from the other end portion of the upper piece of the terminal plate 11 is above the convex
[0020]
The lock spring 13B and the terminal plate 11 of the terminal block 10B constitute a quick connection terminal as a conductor connecting portion as in the case of the
[0021]
The release handle 17 ′ is used to release the electric wire lock, and the release handle 17 ′ has a
[0022]
Now, the opening / closing mechanism 5 that opens and closes the
[0023]
The connecting
[0024]
The
[0025]
An upper shaft 44a of the
[0026]
The connecting
[0027]
The
[0028]
Further, a step portion 56a of a substantially bowl-shaped rib 56 projecting from the inner side surface of the first side case 1A and a
[0029]
The
[0030]
As shown in FIGS. 3 and 4, the
[0031]
In the bimetal 46, the other end of the
[0032]
On the other hand, in the
[0033]
Thus, when assembling the circuit breaker of the present embodiment, first, the terminal block 10B is accommodated in the recess 8 of the second side case 1B, and the release handle 17 ′ is assembled in a fixed position together with the
[0034]
The
[0035]
Further, a portion between the center portion where the bearing
[0036]
After assembling the intermediate case 7 and the
[0037]
Here, when the intermediate case 7 is disposed at a fixed position on the first case 1A side, the tip side portion of the fixed
[0038]
In this state, the first case 1A is overlapped and connected to the second case 1B. At this time, the claw-like hooking
[0039]
Here, a rectangular plate-
[0040]
Now, blade receiving springs 78 and 81 for sandwiching a conductive bar in the vertical direction are provided inside one end in the longitudinal direction of the container 1 constituted by connecting the first and second side cases 1A and 1B as described above. Conductive
[0041]
In addition, a pair of
[0042]
Here, as shown in FIG. 5, the first contact portion composed of the fixed
[0043]
Next, the operation of the present embodiment will be described with reference to FIG. 1 and FIGS.
[0044]
FIG. 1 shows an open (off) state. In this open state, the
[0045]
When the
[0046]
When the
[0047]
In this input state, the downward force is applied to the
And the fixed
[0048]
Now, when the operating
[0049]
By the way, even when the
[0050]
Further, since only the connecting
[0051]
Furthermore, the
[0052]
Now, when the overcurrent flows through the load in the above-mentioned input state shown in FIG. 10, the bimetal 46 generates heat due to the overcurrent and is curved and displaced. Here, as shown in FIG. 11, the bimetal 46 hanging down from above is displaced so that the lower end moves in the left direction in the figure, and the second
[0053]
Thereafter, the bimetal 46 returns to the original state by the electric circuit interruption. Further, since the balance of the spring force and the like is lost by releasing the locked state of the locked
[0054]
Further, in the above-mentioned input state shown in FIG. 10, when an excessive current such as a short circuit current flows, a magnetic force is generated in the fixed
[0055]
Thereafter, when no magnetic force is generated in the fixed
[0056]
By the way, in the present embodiment, the driving
[0057]
【The invention's effect】
The circuit breaker according to claim 1 is configured to store a contact point inserted in an energization circuit between a power source and a load and a locked state by storing a force for opening the contact point when the contact point is closed. Opening and closing mechanism that has a locking part and forcibly opens the contact by the force when the locked state is released, and knocks out and knocks out the thickness direction received A movable iron core having a latching portion formed so as to protrude from the back surface side opposite to the direction of latching the latched portion between the metal molds and a fixed iron core facing the movable iron core An electromagnet device that is disposed in a manner that surrounds the portion, and that attracts the movable core to the fixed core and releases the locked portion from the locking portion when a large current flows through the energizing circuit when the contact is closed. Therefore, the number of parts can be reduced by combining the locking portion for locking the locked portion of the opening / closing mechanism with the movable iron core of the electromagnet device, thereby improving the assemblability. Moreover, because the locking portion is formed by knocking out from the back side of the movable iron core, wetting and burrs are less likely to occur, and there is less need for reworking to make the tripping characteristics uniform. There is an effect. In particular, the die for knocking out and receiving is provided with a projecting portion that taps the upper surface side connected to the engaging portion of the movable iron core to the back surface side, and the upper surface of the engaging portion in the movable iron core is struck by the projecting portion. Since the side is recessed so as to be continuously provided from the locking portion, the amount of locking of the locked portion can be increased, and a mistrip that can be released from the locking portion by impact or vibration is provided. It becomes easy to prevent.
[0058]
The circuit breaker according to
[0059]
The circuit breaker according to claim 3 is the invention according to claim 1 or
[0060]
A circuit breaker according to a fourth aspect of the present invention is the circuit breaker according to the third aspect of the invention, wherein the leaf spring is located on the free end side of the bimetal in the vertical direction of the body relative to the opposing surface of the free end of the bimetal, the movable core and the fixed core. Fixed in a state in which it is urged in a direction in which the movable core and the fixed core are brought into contact with each other with a spring force weaker than that of the first connecting portion, which is connected to the first connecting portion, and is connected to the first connecting portion. A second connecting portion that connects the iron core and one end side of the movable iron core, the movable iron core and the fixed iron core are brought into contact with the vessel body at the bimetal free end side in the vertical direction of the vessel body, and the movable iron core And a fixed core positioning rib that contacts the movable core facing surface side of the fixed core in a state where the spring force of the second connecting portion is accumulated by separating the fixed core from the bimetal fixed end side in the vertical direction of the body, the movable core and the fixed Iron core above and below the body A movable core positioning rib that abuts against the side opposite to the fixed core facing surface side of the movable core in a state where the spring force of the first connecting portion is accumulated at a predetermined interval on the bimetal fixed end side in the In the up and down direction, the distance between the movable iron core and the fixed iron core on the fixed side of the bimetal can always be constant, and the tripping characteristics by the electromagnet device can be stabilized. Moreover, the bimetal free end side can be contacted with a strong spring force in the vertical direction of the body with the movable iron core and the fixed iron core, and the electromagnetic attractive force can be increased.
[0061]
According to a fifth aspect of the present invention, in the circuit breaker according to the fourth aspect, the movable iron core extends from the surface facing the fixed iron core in the bimetal fixed end direction in the vertical direction of the body and abuts on the movable iron core positioning rib. Since the extended piece is provided, the contact point between the extended piece and the movable core positioning rib can be used as the pivot point of the movable iron core when the locked state of the locked portion is released due to the bimetal displacement. Due to the displacement, the entire movable iron core moves to the fixed iron core side, and the locked portion can be reliably pulled off from the locking portion with a small amount of displacement of the bimetal. For this reason, a bimetal arrangement | positioning space can be made small and the space in a container can be utilized effectively.
[0062]
In the circuit breaker according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing an opened state of the embodiment, with a first side case removed.
FIG. 2 is an exploded perspective view of the above.
FIG. 3 is an exploded perspective view of the overcurrent tripping device according to the above.
FIG. 4 is a perspective view of the overcurrent trip device in the same as above.
FIG. 5 is a front view of the movable iron core according to the above.
FIG. 6 is a side sectional view of the movable iron core according to the above.
FIG. 7 is a front sectional view of the above.
FIG. 8 is a central sectional view of the above.
FIG. 9 is a side view showing a state during the closing or opening operation, with the first side case removed.
FIG. 10 is a side view showing the input state, with the first side case removed.
FIG. 11 is a side view showing the moment when the bimetal is displaced, with the first case removed.
FIG. 12 is a side view showing a state where the bimetal is displaced and the contact portion is forcibly opened, and the first case is removed.
FIG. 13 is a side view showing the moment when the electromagnet device is operated, with the first case removed.
[Explanation of symbols]
1 body
2A, 2B fixed contact
3A, 3B movable contact
4A, 4B Movable contact
4a Locked part
5 Opening and closing mechanism
46 Bimetal
48 Electromagnet Device
57 Fixed iron core
58 Movable iron core
60 Locking part
Claims (6)
前記たたき出し受け用の金型に、前記可動鉄心の係止部に連設する上面側を裏面側にたたく突出部を設け、該突出部でたたくことにより前記可動鉄心における前記係止部の上面側が係止部から連設する形で凹まされたことを特徴とする回路遮断器。There is a contact point inserted in the energization circuit between the power source and the load, and a locked portion that stores the force in the direction of opening the contact point when the contact point is closed and is locked. Opening and closing mechanism that forcibly opens the contact by the force when released, and knocking out from the back side that is opposite to the direction of locking the locked portion by punching the thickness direction and punching out the receiving mold A movable iron core having a formed locking portion and a fixed iron core facing the movable iron core are disposed so as to surround a part of the energizing circuit, and when a large current flows through the energizing circuit when the contact is closed, the movable iron core is In the circuit breaker disposed in the body, an electromagnet device that attracts the fixed iron core and releases the locked portion from the locking portion,
In the knock-out receiving mold, a protruding portion is provided in which the upper surface side connected to the engaging portion of the movable iron core is knocked to the back surface side, and the upper surface side of the engaging portion in the movable iron core is formed by hitting with the protruding portion. A circuit breaker characterized in that it is recessed in such a way as to be continuously provided from the locking portion.
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