JP3799349B2 - マンホール内副管継手の位置決め具 - Google Patents

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Description

本発明は、下水道の下水管からの下水をマンホール内に設けた副管に流動させるマンホール内副管装置において、下水管と内副管とを連通するマンホール内副管継手本体のサドル部をマンホールの内周壁面に取り付け施工する際に、マンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面の取り付け位置を位置決めするためのマンホール内副管継手の位置決め具に関する。
一般にコンクリート製のマンホールにおいては、マンホールの内周壁面に下水流入孔を穿孔し、この下水流入孔に下水管を接続してマンホール内に下水を流入させる構造が採られている。この下水管からマンホール内に下水を流入させる構成では、下水流入孔の位置からマンホールの底部のインバート部までの落差が大きいと、いわゆる滝落しとなって下水の落下による衝撃で、マンホールのインバート部が浸食され、また、汚物などの雑夾物が飛散したり、騒音が発生する問題があった。
そこで、自治体によって対応が異なるが、例えば、日本下水道協会の設計指針では、マンホールに流入する下水の落差600mm以上の場合は、マンホール内に副管を設けるようになっている。
そして、従来は、マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔に、合成樹脂にて成形した下水管の端末部を挿通し、この下水管の端末部にマンホール内副管継手本体の下水流入口を接続し、このマンホール内副管継手に副管を接続する構成が採られていた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、マンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に固定せずに、下水管の端末部にマンホール内副管継手本体の下水流入口を接続した構成では、下水管の勾配が大きいと、マンホール内に内副管を垂直に設置することができず、副管がマンホールの内周壁面と平行にならないため、マンホール内が狭められる問題があった。
また、マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔に下水管の端末部を挿通し、この下水管の端末部にマンホールの内周壁面にサドル部を固定したマンホール内副管継手本体を接続し、このマンホール内副管継手本体内に内副管を接続する構成が採られていた(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、下水管の端末部にマンホールの内周壁面にサドル部を固定したマンホール内副管継手本体の下水流入口を接続する構成では、下水管の傾斜勾配が大きいと、マンホールの内周壁面に固定したマンホール内副管継手本体の下水流入口に下水管を接続できないことが生じる問題があった。
そこで、マンホールの内周壁面に固定したマンホール内副管継手に下水管を直接接続することなく、マンホール内副管継手本体の下水流入口を下水管の外径より大きくして、下水管の端末部をマンホール内副管継手本体の下水流入口に臨ませて、下水管とマンホール内副管継手本体の下水流入口とを連通させ、下水管からの下水がマンホール内副管継手本体を経て内副管に流れるようにしたマンホール内副管継手が提案されている。
特許第3033078号公報(第3-4頁、図1) 実用新案登録第2592718号公報(第2頁、図3)
解決しようとする問題点は、マンホール内副管継手本体に下水管を直接接続することなく、下水管の端末部をマンホール内副管継手本体の下水流入口に臨ませて、下水管とマンホール内副管継手本体の下水流入口とを連通させる構成では、マンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に固着する際に、マンホールに穿設した下水流入孔とマンホール内副管継手本体の下水流入口とを位置合わせをしなくてはならず、湾曲したマンホールの内周壁面に正確にマンホール内副管継手本体を取り付けることが困難であった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、簡単な構成で、湾曲したマンホールの内周壁面の下水流入孔に対するマンホール内副管継手本体の取り付け位置を容易に位置決めできるマンホール内副管継手の位置決め具を提供するものである。
本発明のマンホール内副管継手の位置決め具は、マンホールの内周壁面に固定するサドル部に下水流入口を開口するとともにこの下水流入口に連通する副管接続部を下端に開口したマンホール内副管継手本体の前記サドル部を前記マンホールの内周壁面に固定する位置を合わせる位置決め具であって、前記マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔の中心と中心を一致させる中心合せ開口部を形成し、さらに、前記マンホール内副管継手本体のサドル部に形成した固定部材の挿通孔に一致する位置に位置決め孔を穿設したものである。
そして、下水管の位置に合わせてマンホールの壁面に下水流入孔を穿孔し、このマンホールの下水流入孔の中心と位置決め具の中心合せ開口部の中心とを略一致させて、この位置決め具をマンホールの内周壁面に手で抑えながら当着し、または、貼着などにより止着し、この位置決め具の位置決め孔に油性インクなどで塗り潰し、内周壁面に固定部材の取り付け位置の目印を表示する。次いで、位置決め具を、マンホールの内周壁面から外し、または、内周壁面に止着したままで、マンホール内副管継手本体のサドル部に形成した固定部材の挿通孔を、内周壁面に表示された固定部材の挿通孔位置の目印または位置決め具の位置決め孔に位置を合わせ、サドル部の固定部材の挿通孔からオールアンカー、グリップアンカーなどのあと施工アンカーのような固定部材をマンホールの内周壁面に埋め込み固着し、この固定部材に螺合されるボルトまたはナットなどにてサドル部の固定部材の挿通孔からマンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に固定する。
このマンホールの内周壁面に固定されたマンホール内副管継手本体のサドル部に開口した下水流入口の中心とマンホールの内周壁面に開口した下水流入孔の中心とが略一致される。この状態で、マンホールに穿孔した下水流入孔に下水管の端末部を臨ませ、下水管の端末部の開口端をマンホール内副管継手本体の下水流入口に連通させることができる。また、このマンホール内副管継手本体の副管接続部に内副管を接続し、この内副管の下端開口部をマンホールのインバート部に接近した位置に臨ませる。
また、マンホール内副管継手の位置決め具は、マンホールの内周壁面の湾曲面に沿って止着される止着部を設けたものである。
そして、位置決め具をマンホールの内周壁面に止着部により止着し、この位置決め具の位置決め孔を油性インクなどで塗り潰すことにより、内周壁面に固定部材の取り付け位置の目印を表示する作業が容易にできる。
また、マンホール内副管継手の位置決め具の中心合せ開口部はマンホールの内周壁面に開口した下水流入孔と略同一形状とするものである。
そして、マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔は、マンホールの湾曲した内周壁面に開口され、水平線方向が垂直線方向よりも多少長くなって略楕円形状となっており、位置決め具の中心合せ開口部はこの下水流入孔に合わせた形状となっているため、位置決め具は、その中心合せ開口部をマンホールの内周壁面に開口した下水流入孔に合わせて当着または止着でき、位置決め具の中心合せ開口部と下水流入孔との位置合わせが確実にできる。
さらに、マンホール内副管継手の位置決め具には、中心合せ開口部の中心線を通る水平線または垂直線の少なくとも一方を形成するものである。
そして、マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔の中心を基準にして、この下水流入孔の穿設前または穿設後に、予め、水平線または垂直線をマンホールの内周壁面に油性インクなどで表示することにより、この水平線または垂直線を位置決め具の水平線または垂直線に合わせることにより容易に位置決め具の位置合わせができ、位置決め具をマンホールの内周壁面に正確に当着または止着でき、マンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面の正常位置に確実に取り付けることができる。
また、マンホール内副管継手の位置決め具は、透明材料または半透明材料にて成形したものである。
そして、位置決め具から透視してマンホールの内周壁面に表示を印した水平線または垂直線と位置決め具の水平線または垂直線の位置合わせが容易にでき、位置決め具を正確にマンホールの内周壁面に当着または止着でき、マンホール内副管継手を確実に正常位置に取り付けることができる。
さらに、マンホール内副管継手の位置決め具は、マンホールの内周壁面の湾曲面に沿って湾曲可能なシート材にて形成したものである。
そして、マンホールの湾曲した内周壁面に沿って位置決め具を確実に当着または止着できる。
また、マンホール内副管継手の位置決め具は、パッキン作用を有する弾性材料で成形したものである。
そして、位置決め具をマンホールの内周壁面に止着したままで、位置決め具の位置決め孔に位置を合わせてマンホールの内周壁面に固定部材に埋め込み固定し、この固定部材にマンホール内副管継手本体のサドル部に形成した挿通孔からナットまたはボルトを螺合して、マンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に固着でき、マンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に位置決め具を挟んで固定することにより、位置決め具は止水効果のパッキン作用を保持するため、マンホールの内周壁面とマンホール内副管継手本体との間から漏洩してマンホールの内周壁面を汚損することがなく、また、部品点数を減少できる。
さらに、マンホール内副管継手の位置決め具は、一方の面はマンホールの内周壁面の湾曲面と略等しい湾曲面に形成するとともに他方の面は前記マンホール内副管継手本体のサドル部の湾曲面と略等しい湾曲面に形成したものである。
そして、マンホールの大きさに合わせて、一方の面がマンホールの内周壁面の湾曲面と略等しい湾曲面に形成した位置決め具を選択することにより、各大きさの異なるマンホールに同一のマンホール内副管継手本体を使用できる。
また、本発明のマンホール内副管継手の位置決め具は、マンホールの内周壁面に固定するサドル部に下水流入口を開口するとともにこの下水流入口に連通する副管接続部を下端に開口したマンホール内副管継手本体の前記サドル部を前記マンホールの内周壁面に固定する位置を合わせる位置決め具であって、前記マンホールの内周壁面の湾曲面に沿って湾曲可能な透明材料または半透明材料にて成形したシート材にて形成され、前記マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔の中心と中心を一致させるとともにこの下水流入孔と略同一形状とした略円形状の中心合せ表示部を形成し、前記マンホール内副管継手本体のサドル部に形成した固定部材の挿通孔に一致する位置に位置決め孔を穿設したものである。
そして、下水管の位置に合わせてマンホールの壁面に下水流入孔を穿孔し、位置決め具から透視して、このマンホールの下水流入孔の中心と位置決め具の中心合せ表示部の中心とを略一致させて、この位置決め具をマンホールの内周壁面に手で抑えて当着し、または、貼着などにより止着し、この位置決め具の位置決め孔に油性インクなどで塗り潰し、内周壁面に固定部材の取り付け位置の目印を表示する。
このとき、マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔は、水平線方向が垂直線方向よりも多少長い略楕円形状となっており、位置決め具の中心合せ表示部はこの下水流入孔に合わせた形状となっているため、位置決め具は、マンホールの湾曲した内周壁面に沿ってかつその中心合せ開口部をマンホールの内周壁面に開口した下水流入孔に合わせて確実に当着または止着できる。
次いで、位置決め具をマンホールの内周壁面から離し、または、位置決め具をマンホールの内周壁面に止着したまま、マンホールの内周壁面に表示された固定部材の挿通孔位置の目印または位置決め具の位置決め孔に位置を合わせて、あと施工アンカーなどの固定部材をマンホールの内周壁面に固着し、マンホール内副管継手本体のサドル部に形成した固定部材の挿通孔からボルトまたはナットを固定部材に螺合し、この固定部材にてマンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に固定する。
この状態で、マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔の中心とマンホール内副管継手本体のサドル部の下水流入口の中心が略一致され、この状態で、マンホールに穿孔した下水流入孔に下水管の端末部を連通して、下水管の端末部の開口端をマンホール内副管継手本体の下水流入口に臨ませて連通させることができ、このマンホール内副管継手本体の副管接続部に内副管を接続し、この内副管の下端開口部をマンホールのインバート部に接近した位置に臨ませる。
また、マンホール内副管継手の位置決め具は、マンホールの内周壁面の湾曲面に沿って取り外し自在に止着される止着部を設けたものである。
そして、位置決め具をマンホールの内周壁面に取り外し自在に止着することにより、この位置決め具の位置決め孔に油性インクなどで塗り潰して、内周壁面に固定部材の取り付け位置の目印を表示する作業が容易にでき、内周壁面に取り付け位置の目印を表示した後に位置決め具を容易に取り外しができる。位置決め具をマンホールの内周壁面に止着部により止着し、この位置決め具の位置決め孔を油性インクなどで塗り潰すことにより、内周壁面に固定部材の取り付け位置の目印を表示する作業が容易にできる。
本発明によれば、マンホールの下水流入孔の中心と位置決め具の中心合せ開口部の中心とを略一致させて、この位置決め具をマンホールの内周壁面に当着または止着でき、この位置決め具の位置決め孔を油性インクなどで塗り潰すことにより、内周壁面に表示された固定部材の取り付け位置の目印、または、位置決め具の位置決め孔に位置合わせて、あと施工アンカーなどの固定部材をマンホールの内周壁面に固着し、マンホール内副管継手本体のサドル部に形成した挿通孔から固定部材に螺合したボルトまたはナットにてマンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に位置決め固定でき、マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔の中心とマンホール内副管継手本体の下水流入口の中心とが略一致されて、マンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に容易に固定できる。
また、位置決め具をマンホールの内周壁面に止着することにより、この位置決め具の位置決め孔に合わせて内周壁面に固定部材の取り付け位置の目印を表示する作業が容易にできる。
また、マンホールの湾曲した内周壁面に水平線方向が垂直線方向よりも長くなって略楕円形状となっているマンホールの内周壁面に開口した下水流入孔に、位置決め具の中心合せ開口部を容易にかつ確実に位置合わせして、マンホールの内周壁面に位置決め具を当着または止着できる。
さらに、予め、水平線または垂直線をマンホールの内周壁面に印し付けしておくことにより、位置決め具の水平線または垂直線に合わせることにより容易に位置決め具の位置合わせができ、マンホールの内周壁面に位置決め具を正確に当着または止着でき、マンホール内副管継手を確実に正常位置に取り付けることができる。
さらに、位置決め具をマンホールの内周壁面の湾曲面に沿って湾曲可能なシート材にて形成することにより、マンホールの湾曲した内周壁面に沿って位置決め具を確実に当着または止着できる。
また、位置決め具は、パッキン作用を有する弾性材料で成形することにより、位置決め具をマンホールの内周壁面に止着したままで、マンホール内副管継手本体のサドル部をマンホールの内周壁面に固定することにより、位置決め具は止水効果のパッキン作用を保持するため、マンホールの内周壁面とマンホール内副管継手本体との間から漏洩してマンホールの内周壁面を汚損することがなく、また、部品点数を減少できる。
また、マンホールの大きさに合わせて、一方の面がマンホールの内周壁面の湾曲面と略等しい湾曲面に形成した位置決め具を選択することにより、各大きさの異なるマンホールに同一のマンホール内副管継手本体を使用でき、品揃え点数を低減でき、安価に得られるとともに在庫管理も容易で、位置決め具の在庫スペースも少なくできる。
また、本発明によれば、位置決め具から透視して、マンホールの下水流入孔の中心と位置決め具の中心合せ表示部の中心とを略一致させ、マンホールの湾曲した内周壁面に沿って位置決め具を確実にマンホール内副管継手の取り付け位置に合わせて当着または止着することができ、この位置決め具の位置決め孔を油性インクなどで塗り潰すことにより、内周壁面に表示された固定部材の取り付け位置の目印にして、あと施工アンカーなどの固定部材をマンホールの内周壁面に固着し、マンホール内副管継手本体のサドル部に形成した固定部材の挿通孔から固定部材に螺合したボルトまたはナットにて、マンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に位置決め固定でき、マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔の中心とマンホール内副管継手本体の下水流入口の中心とが略一致されて、マンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に容易に固定できる。
また、位置決め具をマンホールの内周壁面に取り外し自在に止着することにより、この位置決め具の位置決め孔に合わせて内周壁面に固定部材の取り付け位置の目印を表示する作業が容易にでき、内周壁面に取り付け位置の目印を表示した後に位置決め具を容易に取り外しができる。
本発明の一実施の形態を図面に基いて説明する。
図2に示すマンホール内副管継手本体10は合成樹脂にて一体に成形され、この継手本体10は、外周面の一側部にマンホール11の内周壁面12に固定するサドル部13が環状に形成されている。このサドル部13の外面側被取り付け面は前記マンホール11の内周壁面12に略沿った湾曲面形状に形成され、このサドル部13には、固定用のボルトなどの固定手段の挿通孔14(図8に図示)が形成されている。
この継手本体10のサドル部13には下水流入口15が開口され、この下水流入口15に一端側が連通した横管部16が形成され、この横管部16は前記下水流入口15に向って拡径されている。また、この横管部16には前記下水流入口15と対向して前記継手本体10の他端部には横管掃除口17が開口されている。
また、前記継手本体10には、横管部16の内底面に開口した縦管部19が形成され、この縦管部19の下端に副管接続部20が開口されている。また、この縦管部19と前記横管部16との連通部の上方に筒状の縦管掃除口22が開口されている。
そして、前記継手本体10の横管部16の拡径されている下水流入口15はマンホール11に下水を流入させる下水管23よりも大径に形成され、この横管部16は前記横管掃除口17に向って縮径され、この横管部16に連通する前記縦管部19は内径を前記下水管23の内径と同径またはこの下水管23の内径よりも小径に形成されている。
次に、前記継手本体10の横管掃除口17は合成樹脂にて成形した横蓋体24にて開閉自在に閉塞される。
また、前記継手本体10の縦管掃除口22には、必要に応じて、この縦管掃除口22を開閉自在に閉塞する縦蓋体(図示しない。)を設けることができる。
次に、前記マンホール内副管継手本体10のサドル部13を前記マンホール11の内周壁面12に固定する位置を合わせる位置決め具25は、図1に示すように、前記マンホール11の内周壁面12の湾曲面に沿って止着できるようにマンホール11の内周壁面12に沿って湾曲可能な塩化ビニール樹脂などの合成樹脂の薄板状シート材にて形成され、前記マンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26とマンホール内副管継手本体10のサドル部13に開口した下水流入口15と中心を略一致させる中心合せ開口部27が形成されている。この中心合せ開口部27はマンホール11の湾曲した内周壁面12に開口されているため水平線方向が垂直線方向よりも長くなって略楕円形状となっている下水流入孔26と略同一形状となっている。
さらに、この位置決め具25には、前記マンホール内副管継手本体10のサドル部13に形成されている固定部材28の挿通孔14と一致する位置に位置決め孔30が穿設されている。この固定部材28は、オールアンカー、グリップアンカーのようなあと施工アンカーなどが用いられる。
また、位置決め具25には、前記中心合せ開口部27の適宜の位置、例えば上下位置に接着剤、粘着剤または両面接着テープなどにて形成される止着部31が形成され、この位置決め具25は止着部31にてマンホール11の内周壁面12に止着される。
さらに、この位置決め具25には、中心合せ開口部27の中心を通る水平線32と垂直線33とが印刷などにより形成されている。この水平線32と垂直線33とは少なくとも一方が設けられていればよい。
次に、この実施の形態の作用を説明する。
図3及び図4に示すように、下水管23の位置に合わせてマンホール11に下水流入孔26を穿孔し、この下水流入孔26に下水管23を保持するゴムなどにて成形したマンホール継手35を嵌着し、このマンホール継手35をモルタルなどで下水流入孔26内に固定する。
そして、図5に示すように、マンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26の中心を基準にして、この下水流入孔26の穿設前または穿設後に、位置決め具25に水平線32と垂直線33との両方または一方が形成されている場合には、水平線36と垂直線37または水平線36と垂直線37とのいずれか一方をマンホール11の内周壁面12に油性インクなどで表示する。
次いで、図6に示すように、マンホール11の内周壁面12に印し付けた水平線36と垂直線37または水平線36と垂直線37とのいずれか一方と、位置決め具25の水平線32と垂直線33または水平線32と垂直線33とのいずれか一方とを合わせ、マンホール11の下水流入孔26の中心と位置決め具25の中心合せ開口部27の中心とを略一致させて、この位置決め具25を、マンホール11の内周壁面12にこのマンホール11の湾曲した内周壁面12に沿って手で抑えながら当着し、または、この位置決め具25をマンホール11の内周壁面12に止着部31で止着する。そして、この位置決め具25の位置決め孔30に油性インクなどで塗り潰して、マンホール11の内周壁面12に固定部材28を取り付ける位置に目印38(図8に図示)を表示する。
そこで、図7に示すように、位置決め具25をマンホール11の内周壁面12から外し、または剥離すると、マンホール11の内周壁面12に表示した固定部材28を取り付ける位置に目印38が現れる。
次いで、マンホール内副管継手本体10のサドル部13に形成した固定部材28の挿通孔14を、マンホール11の内周壁面12に表示された固定部材28の挿通孔14の位置を示す目印38に合わせて、マンホール11の内周壁面12に、あと施工アンカーなどの固定部材28を打ち込み固定し、マンホール内副管継手本体10をサドル部13の挿通孔14から固定部材28にボルトまたはナットを螺合し、マンホール内副管継手本体10をマンホール11の内周壁面12に固定する。この状態で、マンホール内副管継手本体10の横管掃除口17を横蓋体24にて閉塞するとともに、縦蓋体にて縦管掃除口22を閉塞する。
この状態で、マンホール11の下水流入孔26に挿通した下水管23の端末部がマンホール内副管継手本体10の下水流入口15に臨ませられる。
また、マンホール内副管継手本体10の縦管部19の副管接続部20に合成樹脂にて成形した内副管40を接続し、この内副管40の下端には曲り管41を接続することにより、この内副管40の下端開口部となる曲り管41の先端はマンホール11のインバート部42に近接してこのインバート部42と平行状に開口される。そして、この状態で内副管40を固定具43にてマンホール11の内周壁面12に固定する。
この状態で、下水管23を流れる下水は、この下水管23の端末部からマンホール内副管継手本体10の下水流入口15に流れ込み、この下水流入口15から流入した下水はマンホール内副管継手本体10の横管部16から縦管部19に流出し、下水は縦管部19に流れて内副管40の下端開口部からマンホール11のインバート部42に流動して下水管47から流出される。このとき、内副管40の下端開口部からマンホール11のインバート部42までの落差が殆どなく、下水管23から流れ込む下水によってインバート部42が浸食されることがない。
この実施の形態によれば、マンホール11の下水流入孔26の中心と位置決め具25の中心合せ開口部27の中心とが略一致され、この位置決め具25をマンホール11の内周壁面12に止着することにより、マンホール内副管継手本体10のサドル部13を固定する固定部材28を固定する位置決めが容易にでき、マンホール11の内周壁面12に固定した固定部材28にサドル部13の挿通孔14からこの固定部材28に螺合したボルトまたはナットにてマンホール内副管継手本体10をマンホール11の内周壁面12に固定でき、マンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26の中心とマンホール内副管継手本体10のサドル部13の下水流入口15の中心が略一致させた状態で、マンホール内副管継手本体10をマンホール11の内周壁面12に容易に固定できる。
また、マンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26は、マンホール11の湾曲した内周壁面12に開口され、水平線方向が垂直線方向よりも長くなって略楕円形状となっており、位置決め具25の中心合せ開口部27はこの下水流入孔26に合わせた形状となっているため、位置決め具25は、その中心合せ開口部27をマンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26に容易に合わせて止着でき、位置決め具25を確実に位置決め止着できる。
また、前記実施の形態では、マンホール内副管継手本体10をマンホール11の内周壁面12に止着した位置決め具25の位置決め孔30を油性インクなどで塗り潰して、内周壁面12の固定部材28を取り付ける位置に目印38を付した後、位置決め具25を剥離し、目印38にマンホール内副管継手本体10のサドル部13の挿通孔14を合わせて固定部材28でマンホール内副管継手本体10を取り付けたが、位置決め具25を剥離せずに内周壁面12に止着した状態で、位置決め具25の位置決め孔30から固定部材28をマンホール11の内周壁面12に固定し、この固定部材28にサドル部13の挿通孔14から螺合したボルトまたはナットにてマンホール内副管継手本体10をマンホール11の内周壁面12に取り付けることもできる。
また、位置決め具25は透明材料または半透明材料にて成形することにより、マンホール11の内周壁面12に止着した位置決め具25の表面から透視してマンホール11の内周壁面12に表示した水平線36及び垂直線37と位置決め具25の水平線32と垂直線33との位置合わせが容易にでき、位置決め具25を正確に迅速に取り付けられ、マンホール内副管継手本体10を確実に正常位置に取り付けることができる。
また、位置決め具25はパッキン作用を有する弾性材料で成形することにより、位置決め具25をマンホール11の内周壁面12に止着したままで、位置決め具25の位置決め孔30に位置を合わせて固定部材28をマンホール11の内周壁面12に固定し、マンホール内副管継手本体10のサドル部13に形成した挿通孔14から、固定部材28に螺合したボルトまたはナットにて、マンホール内副管継手本体10をマンホール11の内周壁面12に固定することにより、位置決め具25は止水効果のパッキン作用を保持するため、マンホール11の内周壁面12とマンホール内副管継手本体10との間から漏洩してマンホール11の内周壁面12を汚損することがなく、また、止水パッキンを別に配設する必要もなく、部品点数を減少できる。
また、前記実施の形態では、位置決め具25の中心合せ開口部27は、マンホール11の湾曲した内周壁面12に開口されて水平線方向が垂直線方向よりも長い略楕円形状の下水流入孔26と略同一形状に形成し、位置決め具25の中心合せ開口部27とマンホール11の下水流入孔26との位置合わせを容易にしたが、位置決め具25の中心合せ開口部27は必ずしも略楕円形状とする必要はなく、穿孔が容易な円形孔とすることもできる。
次に他の実施の形態を図面について説明する。
位置決め具25は、スペーサを兼ねた構成とすることもできるもので、マンホール11の大きさに応じて複数種類が設けられ、塩化ビニール樹脂などの硬質体またはゴムなどの弾性体にて成型されている。そして、この位置決め具25は、図10に示すように、それぞれ大きさの異なるマンホール11に合わせてその内周壁面12に圧接する外側となる一方の面45は前記マンホール11の内周壁面12の湾曲面と略等しい湾曲面に形成し、内側の他方の面46は前記マンホール内副管継手本体10のサドル部13の被取り付け面の湾曲面と略等しい湾曲面に形成されている。
そして、この位置決め具25には、前記マンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26の中心と中心を一致させる中心合せ開口部27が形成され、また、前記マンホール内副管継手本体10のサドル部13に形成した固定部材28の挿通孔14に一致する位置に位置決め孔30が穿設されている。
そして、この位置決め具25は前記マンホール11の内周壁面12の湾曲面に沿って一方の面45が止着される。
また、この位置決め具25は、前記マンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26とマンホール内副管継手本体10のサドル部13に開口した下水流入口15と中心を略一致させかつサドル部13に開口した下水流入口15と略等しい中心合せ開口部27が貫通形成されている。この中心合せ開口部27はマンホール11の湾曲した内周壁面12に開口されているため水平線方向が垂直線方向よりも長くなって略楕円形状となっている下水流入孔26に合わせてこの下水流入孔26と略同一形状となっている。
また、この位置決め具25には、中心合せ開口部27の中心を通る水平線と垂直線または水平線と垂直線との少なくとも一方が他方の面46に形成されている。
さらに、この位置決め具25を透明材料または半透明材料にて成形することもできる。
他の構成は、前記図1ないし図9に示す実施の形態と同一構成である。
そして、位置決め具25をマンホール11の内周壁面12に形成した位置決め孔30に油性インクなどで塗り潰して、マンホール11の内周壁面12に固定部材28を取り付ける位置に目印38(図8参照)を表示し、この目印38に合わせて固定部材28をマンホール11の内周壁面12に固定する。
また、マンホール11の大きさに合わせて、一方の面45がマンホール11の内周壁面12の湾曲面と略等しい湾曲面に形成した位置決め具25を選択して、前記マンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26と位置決め具25の中心合せ開口部27を略一致させてマンホール11の内周壁面12に一方の面45を止着し、マンホール11の内周壁面12に固定した固定部材28を位置決め具25の位置決め孔30に挿通する。
次いで、位置決め具25の他方の面46にマンホール内副管継手本体10のサドル部13を当設し、このサドル部13の挿通孔14から位置決め具25の位置決め孔30に挿通した固定部材28にボルトまたはナットを螺合してサドル部13をマンホール11の内周壁面12に固定する。
この実施の形態の位置決め具25は各大きさの異なるマンホール11に同一のマンホール内副管継手本体10を使用でき、品揃え点数を低減でき、また、安価に得られるとともに在庫管理も容易で、位置決め具25の在庫スペースも少なくできる。
さらに、この位置決め具25は、弾性体にて成型することにより、位置決め具25自体が止水パッキンの作用を有し、位置決め具25とマンホール11の内周壁面12との間に配設する止水パッキンを場合によっては省略でき、施工性が向上し、安価に施工できるとともに、また、止水パッキンを併用することによって、より確実に漏水の防止を図ることができ、マンホールの内周壁面を漏洩した下水で汚損することがない。
この実施の形態の他の作用は前記図1ないし図9に示す実施の形態と同一である。
さらに、本発明の他の実施の形態を説明する。
前記実施の形態では、位置決め具25には中心合せ開口部27を穿孔形成したが、この実施の形態では、位置決め具には穿孔せずに、中心合せ表示部としたものである。
この実施の形態を図11に基づいて説明する。
位置決め具50は、前記図2に示すマンホール11の内周壁面12の湾曲面に沿って湾曲可能な透明材料または半透明の塩化ビニール樹脂などの合成樹脂材料にて成形したシート材にて形成されている。
この位置決め具50には、前記マンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26の中心と中心を一致させるとともにこの水平線方向が垂直線方向よりも長い下水流入孔26と略同一形状とした略円形状の中心合せ表示部51が印刷などにより形成されている。
さらに、この位置決め具50には、前記マンホール内副管継手本体10のサドル部13に形成した固定部材28(図8に図示)の挿通孔14に一致する位置に位置決め孔30が穿設されている。
また、位置決め具50には、前記中心合せ表示部51の上下位置に接着剤、粘着剤または両面接着テープなどにて形成される止着部31が形成され、この位置決め具50は止着部31にてマンホール11の内周壁面12に止着される。
さらに、この位置決め具50には、中心合せ表示部51の中心を通る水平線32と垂直線33との少なくとも一方が印刷などで形成されている。
他の構成は、前記図1ないし図9に示す実施の形態と同一である。
次にこの実施の形態の作用を説明する。
位置決め具50から透視して、このマンホール11の内周壁面12に穿孔された下水流入孔26の中心と位置決め具50の中心合せ表示部51の中心とを略一致させて、この位置決め具50をマンホール11の内周壁面12に手で抑えて当着し、または、止着部31で貼着などにより止着することにより、マンホール11の湾曲した内周壁面12に沿って位置決め具50を確実に取り付けることができる。
このとき、マンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26は、水平線方向が垂直線方向よりも多少長い略楕円形状となっており、位置決め具50の中心合せ表示部51はこの下水流入孔26に合わせた形状となっているため、マンホール11の内周壁面12に位置決め具50は、その中心合せ表示部51をマンホール11の内周壁面12に開口した下水流入孔26に合わせて当着または止着でき、位置決め具50を確実に位置決めできる。
次いで、この位置決め具50の位置決め孔30に油性インクなどで塗り潰し、内周壁面12に固定部材の取り付け位置の目印を表示する。
さらに、位置決め具50をマンホール11の内周壁面12から取り外しまたは剥離し、マンホール内副管継手本体のサドル部に形成した固定部材の挿通孔を、内周壁面に表示された固定部材の挿通孔位置の目印または位置決め具の位置決め孔に位置を合わせ、サドル部の固定部材の挿通孔からマンホールの内周壁面に固着されている固定部材にボルトまたはナットを螺合し、この固定部材にてマンホール内副管継手本体をマンホールの内周壁面に固定する。
そして、他の作用は、前記図1ないし図9に示す実施の形態と同一である。
本発明の一実施の形態を示すマンホール内副管継手の位置決め具の正面図である。 マンホール内副管継手をマンホールに取り付けた状態の縦断側面図である。 マンホールに下水流入孔を開口した状態の縦断側面図である。 同上横断平面図である。 マンホールの内周壁面に水平線と垂直線とを形成した状態のマンホールの内面図である。 マンホールに位置決め具を止着した状態のマンホールの内面図である。 同上位置決め具を剥離した状態のマンホールの内面図である。 マンホールにマンホール内副管継手本体を取り付けた状態を示すマンホールの内面図である。 同上横断平面図である。 本発明の他の実施の形態を示す位置決め具の正面を用いてマンホール内副管継手本体をマンホールに取り付けた状態を示す横断平面図である。 本発明の他の実施の形態を示す位置決め具の正面図である。
符号の説明
10 マンホール内副管継手本体
11 マンホール
12 内周壁面
13 サドル部
14 挿通孔
15 下水流入口
20 副管接続部
25 位置決め具
26 下水流入孔
27 中心合せ開口部
28 固定部材
30 位置決め孔
31 止着部
32 水平線
33 垂直線
36 水平線
37 垂直線
45 一方の面
46 他方の面
50 位置決め具
51 中心合せ表示部

Claims (10)

  1. マンホールの内周壁面に固定するサドル部に下水流入口を開口するとともにこの下水流入口に連通する副管接続部を下端に開口したマンホール内副管継手本体の前記サドル部を前記マンホールの内周壁面に固定する位置を合わせる位置決め具であって、
    前記マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔の中心と中心を一致させる中心合せ開口部を形成し、
    前記マンホール内副管継手本体のサドル部に形成した固定部材の挿通孔に一致する位置に位置決め孔を穿設した
    ことを特徴とするマンホール内副管継手の位置決め具。
  2. マンホールの内周壁面の湾曲面に沿って止着される止着部を設けたことを特徴とする請求項1記載のマンホール内副管継手の位置決め具。
  3. 中心合せ開口部はマンホールの内周壁面に開口した下水流入孔と略同一形状としたことを特徴とする請求項1または2記載のマンホール内副管継手の位置決め具。
  4. 中心合せ開口部の中心を通る水平線または垂直線の少なくとも一方を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマンホール内副管継手の位置決め具。
  5. 透明材料または半透明材料にて成形したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマンホール内副管継手の位置決め具。
  6. マンホールの内周壁面の湾曲面に沿って湾曲可能なシート材にて形成したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のマンホール内副管継手の位置決め具。
  7. パッキン作用を有する弾性材料で成形したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のマンホール内副管継手の位置決め具。
  8. 一方の面はマンホールの内周壁面の湾曲面と略等しい湾曲面に形成するとともに他方の面は前記マンホール内副管継手本体のサドル部の湾曲面と略等しい湾曲面に形成したことを特徴とする請求項1ないし5または7のいずれかに記載のマンホール内副管継手の位置決め具。
  9. マンホールの内周壁面に固定するサドル部に下水流入口を開口するとともにこの下水流入口に連通する副管接続部を下端に開口したマンホール内副管継手本体の前記サドル部を前記マンホールの内周壁面に固定する位置を合わせる位置決め具であって、
    前記マンホールの内周壁面の湾曲面に沿って湾曲可能な透明材料または半透明材料にて成形したシート材にて形成され、
    前記マンホールの内周壁面に開口した下水流入孔の中心と中心を一致させるとともにこの下水流入孔と略同一形状とした略円形状の中心合せ表示部を形成し、
    前記マンホール内副管継手本体のサドル部に形成した固定部材の挿通孔に一致する位置に位置決め孔を穿設した
    ことを特徴とするマンホール内副管継手の位置決め具。
  10. マンホールの内周壁面の湾曲面に沿って取り外し自在に止着される止着部を設けたことを特徴とする請求項9記載のマンホール内副管継手の位置決め具。
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